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Title:
RESIN COMPOSITION, COVERED ELECTRIC WIRE, AND METHOD FOR PRODUCTION OF COVERED ELECTRIC WIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090641
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a resin composition which enables to improve the heat aging resistance at a low cost. Also disclosed is an insulated electric wire using the resin composition. The resin composition can be produced by kneading a silane-modified batch and an anti-aging batch, wherein the silane-modified batch comprises a silane-grafted olefin resin produced by grafting an olefin resin with an ethylenically unsaturated silane compound in the presence of a free radical generator or a silane-copolymerized olefin resin produced by copolymerizing an olefin with an ethylenically unsaturated silane compound, and the anti-aging batch comprises a polymer having a solubility parameter of 17 to 18 (MJ/m3)1/2, an anti-aging agent and a silanol condensation catalyst. The weight-based mixing ratio between the anti-aging batch to the silane-modified batch [the (anti-aging batch)/(silane-modified batch) ratio] is preferably 40/60 to 5/95. The anti-aging agent is preferably contained in an amount of 10 to 30 parts by weight relative to 100 parts by weight of the polymer having a solubility parameter of 17 to 18 (MJ/m3)1/2. The resin composition can be coated on the outer circumference of a conductor to produce a water-bridged covered electric wire.

Inventors:
KONDO, Mamoru (1-14 Nishisuehiro-cho, Yokkaichi-shi Mie 03, 5108503, JP)
近藤 守 (〒03 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電装株式会社内 Mie, 5108503, JP)
Application Number:
JP2007/065497
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
August 08, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO WIRING SYSTEMS, LTD. (1-14 Nishisuehiro-cho, Yokkaichi-shi Mie 03, 5108503, JP)
住友電装株式会社 (〒03 三重県四日市市西末広町1番14号 Mie, 5108503, JP)
KONDO, Mamoru (1-14 Nishisuehiro-cho, Yokkaichi-shi Mie 03, 5108503, JP)
International Classes:
C08L51/06; C08F255/00; C08J3/24; C08K5/13; C08K5/36; C08L23/00; C08L101/12; H01B3/44; H01B7/02; H01B13/14
Attorney, Agent or Firm:
UENO, Noboru (KS Iseya Building 8th Floor, 21-23 Sakae 3-chome, Naka-ku, Nagoya-shi Aichi 08, 4600008, JP)
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Claims:
 オレフィン系樹脂にエチレン性不飽和シラン化合物を遊離ラジカル発生剤の存在下でグラフトさせてなるシラングラフトオレフィン系樹脂および/またはオレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とを共重合してなるシラン共重合オレフィン系樹脂よりなるシラン変性バッチと、溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤を含有する老化防止剤バッチと、シラノール縮合触媒とを混練してなることを特徴とする樹脂組成物。
 前記シラノール縮合触媒は、前記老化防止剤バッチに含まれていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
 前記シラン変性バッチに対する前記老化防止剤バッチの重量比は、40/60~5/95の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
 前記オレフィン系樹脂は、ポリエチレンまたはポリプロピレンであり、前記オレフィンは、エチレンまたはプロピレンであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の樹脂組成物。
 前記ポリエチレンは、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレンから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂組成物。
 前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーは、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体およびエチレン-アクリル酸メチル共重合体から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の樹脂組成物。
 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル量は、15~50重量%の範囲内にあり、前記エチレン-アクリル酸エチル共重合体のアクリル酸エチル量は、15~50重量%の範囲内にあり、前記エチレン-アクリル酸メチル共重合体のアクリル酸メチル量は、15~50重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項6に記載の樹脂組成物。
 前記老化防止剤は、フェノール系酸化防止剤およびイオウ系酸化防止剤から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の樹脂組成物。
 前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、前記老化防止剤を5~50重量部含有していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の樹脂組成物。
 前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、さらに銅害防止剤を1~10重量部、および/または亜鉛系化合物を1~20重量部含有していることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の樹脂組成物。
 請求項1から10のいずれかに記載の樹脂組成物が、導体の外周に被覆され、水架橋されてなることを特徴とする被覆電線。
 前記導体の外周に被覆された樹脂組成物のゲル分率が50重量%以上であることを特徴とする請求項11に記載の被覆電線。
 オレフィン系樹脂にエチレン性不飽和シラン化合物を遊離ラジカル発生剤の存在下でグラフトさせてなるシラングラフトオレフィン系樹脂および/またはオレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とを共重合してなるシラン共重合オレフィン系樹脂よりなるシラン変性バッチと、溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤を含有する老化防止剤バッチと、シラノール縮合触媒とをブレンドする工程と、
 前記ブレンドされた樹脂組成物を導体の外周に被覆する被覆工程と、
 被覆された樹脂を水または水蒸気の存在下で水架橋させる架橋工程とを有することを特徴とする被覆電線の製造方法。
Description:
樹脂組成物および被覆電線なら に被覆電線の製造方法

 本発明は、樹脂組成物および被覆電線な びに被覆電線の製造方法に関し、さらに詳 くは、自動車、電気・電子機器等に配線さ る被覆電線の被覆材として好適に用いられ 樹脂組成物および被覆電線ならびに被覆電 の製造方法に関するものである。

 従来、自動車等の車両や電子・電気機器 の幅広い分野で、被覆電線が用いられてい 。被覆電線は、オレフィン系樹脂やポリ塩 ビニル等の絶縁材料を、押出成形等によっ 導体の外周に被覆して絶縁層を形成するこ で製造されている。

 このような被覆電線が、自動車などの高 雰囲気の環境下で使用される場合には、耐 老化特性および耐熱変形特性が要求される とから、被覆電線の絶縁層に架橋処理が施 れることが多い。また、耐熱老化特性を向 させるために、被覆電線の絶縁層に老化防 剤等を増量添加する場合が多い。

 上記架橋処理の方法としては、例えば、 子線照射架橋法、化学架橋法、水架橋法等 知られている。このうち、電子線照射架橋 及び化学架橋法は、高価で大型な特殊架橋 備等が必要であり、コストが増大するとい た難点があった。そこで、近年では、この うな難点がなく、簡便に架橋することが可 な水架橋法が広く用いられている。

 例えば、特開2004-235117号公報に記載され ように、架橋剤にシラン化合物を用いた水 橋法が知られている。この水架橋法により 覆電線を製造するには、通常、絶縁樹脂材 にシラン化合物を添加し、それをグラフト させたシラングラフトバッチと、絶縁樹脂 料の水架橋を促進するための触媒バッチ(老 防止剤などを含む)とを所定量ペレット同士 ブレンドする。そして、上記ブレンド物を、 押出成形等により導体の外周に絶縁樹脂層と して形成した後、高温高湿中あるいは温水中 にさらして架橋反応を生じさせる。

 被覆電線の絶縁層に老化防止剤等を添加 る場合、その添加量が多いほど、耐熱老化 性を向上させることができる。しかしなが 、上記水架橋法において、老化防止剤等を 媒バッチに添加する場合には、その添加量 多くなると、老化防止剤等が樹脂表面に析 (ブルーム)しやすくなるという問題があっ 。また、老化防止剤等をシラングラフトバ チに添加する場合には、シラングラフトバ チに老化防止剤等を混合する際に、一部分 架橋反応が進んでしまい、耐熱老化特性が 下しやすいという問題があった。

 本発明が解決しようとする課題は、安価 耐熱老化特性を向上させることが可能な樹 組成物および絶縁電線を提供することにあ 。

 本発明に係る樹脂組成物は、オレフィン系 脂にエチレン性不飽和シラン化合物を遊離 ジカル発生剤の存在下でグラフトさせてな シラングラフトオレフィン系樹脂および/ま たはオレフィンとエチレン性不飽和シラン化 合物とを共重合してなるシラン共重合オレフ ィン系樹脂よりなるシラン変性バッチと、溶 解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤を含有する老化 防止剤バッチと、シラノール縮合触媒とを混 練してなることを要旨とするものである。

 前記シラノール縮合触媒は、前記老化防 剤バッチに含有されていても良い。

 この場合、前記シラン変性バッチに対す 前記老化防止剤バッチの重量比は、40/60~5/95 の範囲内にあることが望ましい。

 このとき、前記オレフィン系樹脂として 、ポリエチレンまたはポリプロピレンを、 記オレフィンとしては、エチレンまたはプ ピレンを、好適に示すことができる。

 そして、前記ポリエチレンとしては、低 度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高 度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエ レンから選択される1種又は2種以上を好適 示すことができる。

 また、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーとしては、エチレン-酢酸ビニル 重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合 およびエチレン-アクリル酸メチル共重合体 から選択される1種又は2種以上を好適に示す とができる。

 この場合、前記エチレン-酢酸ビニル共重 合体の酢酸ビニル量は、15~50重量%の範囲内に あり、前記エチレン-アクリル酸エチル共重 体のアクリル酸エチル量は、15~50重量%の範 内にあり、前記エチレン-アクリル酸メチル 重合体のアクリル酸メチル量は、15~50重量% 範囲内にあることが望ましい。

 そして、前記老化防止剤としては、フェ ール系酸化防止剤およびイオウ系酸化防止 から選択される1種又は2種以上を好適に示 ことができる。

 この場合、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、前記老化防止 剤を5~50重量部含有していることが望ましい

 さらに、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、銅害防止剤を 1~10重量部、および/または亜鉛系化合物を1~20 重量部含有していることが望ましい。

 一方、本発明に係る被覆電線は、上記樹 組成物が導体の外周に被覆され、水架橋さ てなることを要旨とするものである。

 この場合、前記導体の外周に被覆された 脂組成物のゲル分率が50重量%以上であるこ が望ましい。

 そして、本発明に係る被覆電線の製造方法 、オレフィン系樹脂にエチレン性不飽和シ ン化合物を遊離ラジカル発生剤の存在下で ラフトさせてなるシラングラフトオレフィ 系樹脂および/またはオレフィンとエチレン 性不飽和シラン化合物とを共重合してなるシ ラン共重合オレフィン系樹脂よりなるシラン 変性バッチと、溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤を含有する老化 防止剤バッチと、シラノール縮合触媒とをブ レンドする工程と、前記ブレンドされた樹脂 組成物を導体の外周に被覆する被覆工程と、 被覆された樹脂を水または水蒸気の存在下で 水架橋させる架橋工程とを有することを要旨 とするものである。

 本発明に係る樹脂組成物によれば、溶解度 ラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーに老化防止剤を添加しているので 、老化防止剤が樹脂表面に析出(ブルーム)し くくなる。また、老化防止剤が添加される 化防止剤バッチには、シラングラフトオレ ィン系樹脂やシラン共重合オレフィン系樹 が含まれていないので、老化防止剤バッチ 老化防止剤を分散させる際に、一部架橋反 が進んで耐熱老化特性が低下するおそれは い。そのため、老化防止剤の添加量を多く て、水架橋により安価に耐熱老化特性を向 させることができる。

 この場合、前記シラン変性バッチに対す 前記老化防止剤バッチの重量比が、40/60~5/95 の範囲内にあると、水架橋での架橋度が高く 、一層耐熱老化特性に優れる。

 そして、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーとして、エチレン-酢酸ビニル共 合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体 よびエチレン-アクリル酸メチル共重合体か ら選択される1種又は2種以上を選択すると、 脂組成物を低コストで製造することができ 。

 この場合、前記エチレン-酢酸ビニル共重合 体の酢酸ビニル量は、15~50重量%の範囲内にあ り、前記エチレン-アクリル酸エチル共重合 のアクリル酸エチル量は、15~50重量%の範囲 にあり、前記エチレン-アクリル酸メチル共 合体のアクリル酸メチル量は、15~50重量%の 囲内にあると、各共重合体は、それぞれ溶 度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 の範囲内となりやすいので、老化防止剤バッ チでの老化防止剤の添加量を多くすることが できる。

 そして、前記老化防止剤が、フェノール 酸化防止剤およびイオウ系酸化防止剤から 択される1種又は2種以上であると、一層耐 老化特性に優れる。

 この場合、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、前記老化防止 剤を5~50重量部含有していると、より一層耐 老化特性に優れる。

 さらに、前記溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、銅害防止剤を 1~10重量部、および/または亜鉛系化合物を1~20 重量部含有していると、より一層耐熱老化特 性に優れる。

 一方、本発明に係る被覆電線は、上記樹 組成物が導体の外周に被覆され、水架橋さ るので、安価で耐熱老化特性に優れる。そ ため、長期にわたって高い信頼性を確保す ことができる。

 この場合、前記導体の外周に被覆された 脂のゲル分率が50重量%以上であると、架橋 が高く、一層耐熱老化特性に優れる。

 そして、本発明に係る被覆電線の製造方法 よれば、溶解度パラメータが17~18(MJ/m 3 ) 1/2 のポリマーに老化防止剤を添加するので、老 化防止剤が樹脂表面に析出(ブルーム)しにく なる。また、老化防止剤が添加される老化 止剤バッチには、シラングラフトオレフィ 系樹脂やシラン共重合オレフィン系樹脂が まれていないので、老化防止剤バッチに老 防止剤を分散させる際に、一部架橋反応が んで耐熱老化特性が低下するおそれはない そのため、老化防止剤の添加量を多くする とができるので、水架橋法により、安価で 熱老化特性に優れる被覆電線を製造するこ ができる。

 次に、本発明の実施形態について詳細に 明する。

 本発明に係る樹脂組成物は、架橋性のシ ン変性バッチと、老化防止剤バッチと、シ ノール縮合触媒とを混練してなる。シラノ ル縮合触媒は、老化防止剤バッチに含まれ いても良いし、ポリオレフィンなどの他の リマーとともに触媒バッチとして添加され のでも良い。

 シラン変性バッチと老化防止剤バッチの 合比率は、重量比で、老化防止剤バッチ/シ ラン変性バッチ=40/60~5/95の範囲内にあること 好ましい。より好ましくは、25/75~10/90の範 内である。シラン変性バッチの量が60重量% 満では、この樹脂組成物を例えば導体の外 に被覆した後、水架橋させたときの架橋度 低くなりやすく、耐熱老化特性が低下しや いからである。一方、老化防止剤バッチが5 量%未満では、老化防止剤の量が少なくなる ので、耐熱老化特性が低下しやすいからであ る。また、後述するように、老化防止剤バッ チにシラノール縮合触媒が含まれる場合には 、シラノール縮合触媒の量が少なくなって架 橋度が低くなりやすいからである。

 シラン変性バッチは、架橋性のシラング フトオレフィン系樹脂や架橋性のシラン共 合オレフィン系樹脂よりなる。シラン変性 ッチは、これらのうちいずれかよりなるも であっても良いし、両方よりなるものであ ても良い。ここでいう架橋性とは、架橋可 なことをいい、後述する水架橋法によりシ ン架橋することをいう。

 シラングラフトオレフィン系樹脂とは、 レフィン系樹脂にエチレン性不飽和シラン 合物を遊離ラジカル発生剤の存在下でグラ トさせてなるものであり、遊離ラジカル発 剤の分解温度以上に加熱することによって られる。グラフト量は、0.1~5重量%の範囲内 あることが好ましい。

 オレフィン系樹脂としては、ポリエチレ 、ポリプロピレンなどのポリオレフィンや エチレン-αオレフィン共重合体、エチレン- 酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸 ステル共重合体、エチレン-メタクリル酸エ テル共重合体などのエチレン系共重合体、 ロピレン-αオレフィン共重合体、プロピレ -酢酸ビニル共重合体、プロピレン-アクリ 酸エステル共重合体、プロピレン-メタクリ 酸エステル共重合体などのプロピレン系共 合体などを例示することができる。これら 、単独で用いても良いし、併用しても良い 好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレ 、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン -アクリル酸エステル共重合体、エチレン-メ クリル酸エステル共重合体である。

 ポリエチレンとしては、高密度ポリエチ ン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度 リエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレ (LLDPE)などを例示することができる。これら は、単独で用いても良いし、併用しても良い 。

 エチレン性不飽和シラン化合物としては オレフィン系樹脂の分子間を架橋すること できる、いわゆるシランカップリング剤を 用することができる。例えば、ビニルトリ トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン どのビニルアルコキシシランや、ビニルア トキシシラン、γ-メタクリロキシプロピル リメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロ ルメチルジメトキシシランなどを例示する とができる。これらは、1種または2種以上 用しても良い。

 遊離ラジカル発生剤としては、ベンゾイ パーオキサイド、ジクロロベンゾイルパー キサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ-ter t-ブチルパーオキサイド、ブチルパーアセテ ト、tert-ブチルパーベンゾエート、2,5-ジメ ル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサンな の有機過酸化物などを例示することができ 。

 遊離ラジカル発生剤の量は、オレフィン 樹脂100重量部に対して、0.001~1重量部の範囲 内であることが好ましい。存在させる遊離ラ ジカル発生剤の量が少な過ぎるとエチレン性 不飽和シラン化合物グラフト量が少なくなり 、多すぎると目的としない架橋反応が進行し やすくなり、樹脂の加工性や被覆した樹脂の 外観が悪化しやすくなるからである。

 シラングラフトオレフィン系樹脂は、例 ば、オレフィン系樹脂と、エチレン性不飽 シラン化合物と、遊離ラジカル発生剤とを 軸押出機などで溶融混練することにより製 することができる。

 シラン共重合オレフィン系樹脂とは、オ フィンとエチレン性不飽和シラン化合物と 共重合してなるものである。オレフィンと ては、エチレン、プロピレン、ブテンなど 例示することができる。エチレン性不飽和 ラン化合物の共重合量は、0.1~15重量%の範囲 内にあることが好ましい。

 シラン共重合オレフィン系樹脂には、オ フィンの他に、共重合可能な化合物を含有 ていても良い。共重合可能な化合物として 、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸エステ 、メタクリル酸エステルなどを例示するこ ができる。

 シラン変性バッチを形成するシラングラフ オレフィン系樹脂やシラン共重合オレフィ 系樹脂は、オレフィン系樹脂に架橋性のシ ン部位を付加させているので、通常、溶解 パラメータ(SP)が16~17(M/m 3 ) 1/2 の範囲内になることが多い。

 老化防止剤バッチは、少なくとも、溶解度 ラメータが17~18(M/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤を含有している 。上記ポリマーの溶解度パラメータが17(M/m 3 ) 1/2 未満では、老化防止剤バッチの老化防止剤が ブルームしやすくなり、所望の耐熱老化特性 が得られにくいからであり、18(M/m 3 ) 1/2 を超えると、シラン変性バッチと相溶性が悪 くなりやすく、老化防止剤の分散が悪くなっ て、所望の耐熱老化特性が得られにくいから である。

 溶解度パラメータが17~18(M/m 3 ) 1/2 の樹脂としては、エチレン、プロピレンなど のオレフィンと、酢酸ビニル、アクリル酸エ ステル、メタクリル酸エステルなどのモノマ ーとの共重合体などを例示することができる 。オレフィンは、1種または2種以上併用して 良い。また、酢酸ビニルなど、オレフィン 共重合させるモノマーも、1種または2種以 併用しても良い。2種以上併用する場合、3種 以上のモノマーからなる共重合体となる。

 具体的には、例えば、エチレン-酢酸ビニ ル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共 合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体 エチレン-メタクリル酸エチル共重合体、エ チレン-メタクリル酸メチル共重合体、プロ レン-酢酸ビニル共重合体、プロピレン-アク リル酸エチル共重合体、プロピレン-アクリ 酸メチル共重合体、プロピレン-メタクリル エチル共重合体、プロピレン-メタクリル酸 メチル共重合体などを例示することができる 。これらは、1種または2種以上併用しても良 。

 上記オレフィンと共重合させるモノマー量 、15~50重量%の範囲内にあることが好ましい 溶解度パラメータが17~18(M/m 3 ) 1/2 の範囲内となりやすいからである。

 老化防止剤としては、フェノール系酸化防 剤およびイオウ系酸化防止剤などを例示す ことができる。これらは、1種または2種以 併用しても良い。老化防止剤を添加する老 防止剤バッチには、上記溶解度パラメータ 17~18(M/m 3 ) 1/2 のポリマーが含まれるので、従来よりも老化 防止剤の添加量を多くすることができる。老 化防止剤は、その添加量が多いほど、耐熱老 化特性を向上させることができるが、多くな るに伴い老化防止剤バッチにおいてブルーム しやすくなる。そのため、溶解度パラメータ が17~18(M/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、5~50重量部の 囲内とすることが好ましい。より好ましく 、10~30重量部の範囲内である。

 フェノール系酸化防止剤としては、ペン エリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブ ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、 チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒ ロキシフェニル)プロピオネート]、オクタ シル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニ ル)プロピオネート、N,N’-ヘキサン-1,6-ジイ ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニ ルプロピオンアミド)、ベンゼンプロパン酸,3 ,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-C9 側鎖アルキルエステル、2,4-ジメチル-6-(1-メ ルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5- ス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニ ]メチル]ホスフォネート、3,3’,3”,5,5’5”- ヘキサ-tert-ブチル-a,a’,a”-(メシチレン-2,4,6- トリイル)トリ-p-クレゾール、カルシウムジ チルビス[[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒ ロキシフェニル]メチル]ホスフォネート]、4 ,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、 チレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブ チル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート] ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4- ドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5-ト ス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)- 1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,3,5- リス[(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-キシリ )メチル]-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオ ン、2,6-tert-ブチル-4-(4,6-ビス(オクチルチオ)-1 ,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)フェノール、2,6 -ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2,2’-メ レンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール) 4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチル ェノール)、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブ チルフェノール)、3,9-ビス[2-(3-(3-tert-ブチル-4 -ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-プロピノキ)-1 ,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピ (5,5)ウンデカンなどが挙げられ、これらは1 または2種以上併用して用いても良い。

 このうち、特に好ましいのは、ペンタエ スリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4 -ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,3’ ,3”,5,5’5”-ヘキサ-tert-ブチル-a,a’,a”-(メ チレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾール、1,3 ,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベン ル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオンで ある。

 イオウ系酸化防止剤としては、イミダゾ ル系化合物、チアゾール系化合物、スルフ ンアミド系化合物、チウラム系化合物、ジ オカルバミン酸塩系化合物、キサントゲン 塩系化合物などが挙げられ、これらは1種ま たは2種以上併用して用いても良い。なお、 発明にいうイミダゾール系化合物はイオウ(S )原子を含んでいる。

 上記イミダゾール系化合物としては、2- ルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプト メチルベンズイミダゾール、4-メルカプトメ ルベンズイミダゾール、5-メルカプトメチ ベンズイミダゾールなどやこれらの亜鉛塩 どが挙げられる。

 また、上記チアゾール系化合物としては 2-メルカプトベンズチアゾール、ジ-2-ベン チアゾ-ルジスルフィド、2-メルカプトベン チアゾールの亜鉛塩、2-メルカプトベンズチ アゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(N,N- エチルチオカルバモイルチオ)ベンズチアゾ ル、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンズチアゾ ルなどが挙げられる。

 また、上記スルフェンアミド系化合物と ては、N-シクロヘキシル-2-ベンズチアゾー スルフェンアミド、N-tert-ブチル-2-ベンズチ ゾールスルフェンアミド、N-オキシジエチ ン-2-ベンズチアゾールスルフェンアミド、N, N-ジイソプロピル-2-ベンズチアゾールスルフ ンアミド、N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンズ チアゾールスルフェンアミドなどが挙げられ る。

 また、上記チウラム系化合物としては、 トラメチルチウラムモノスルファイド、テ ラメチルチウラムジスルフィド、テトラエ ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチ ラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウ ムテトラスルフィド、テトラキス(2-エチル キシル)チウラムジスルフィドなどが挙げら れる。

 また、上記ジチオカルバミン酸塩系化合 としては、ジメチルジチオカルバミン酸亜 、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n- チルジチオカルバミン酸亜鉛、N-エチル-N- ェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N-ペンタメ チレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル ジチオカルバミン酸亜鉛などが挙げられる。

 また、上記キサントゲン酸塩系化合物と ては、イソプロピルキサントゲン酸ナトリ ム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブ ルキサントゲン酸亜鉛などが挙げられる。

 上記イオウ系酸化防止剤のうち、特に好 しいのは、イミダゾール系化合物であり、 り具体的には、2-メルカプトベンズイミダ ール、2-メルカプトメチルベンズイミダゾー ル、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛 である。

 シラノール縮合触媒としては、上記エチ ン性不飽和シラン化合物のシラノール間を 水縮合しうるものを好適に用いることがで る。例えば、錫、亜鉛、鉄、鉛、コバルト の金属カルボン酸塩や、チタン酸エステル 有機塩基、無機酸、有機酸などを例示する とができる。

 具体的には、ジブチル錫ジラウレート、 ブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラ レート、酢酸第一錫、カプリル酸第一錫、 フテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ステア ン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、 タン酸テトラブチルエステル、チタン酸テ ラノニルエステル、ジブチルアミン、ヘキ ルアミン、ピリジン、硫酸、塩酸、トルエ スルホン酸、酢酸、ステアリン酸、マレイ 酸などを例示することができる。

 シラノール縮合触媒の量は、上記シラン ラフトオレフィン系樹脂、上記シラン共重 オレフィン系樹脂またはこれらの混合樹脂1 00重量部に対して、0.001~1重量部の範囲内にあ ることが好ましい。より好ましくは、0.01~0.5 量部の範囲内である。0.001重量部未満では 架橋度が低下しやすく、所望の耐熱老化特 が得られにくいからである。一方、1重量部 超えると、被覆した樹脂の外観が悪くなり すく、また、引張強度が低下しやすくなる らである。

 本発明に係る樹脂組成物において、老化防 剤バッチには、さらに銅害防止剤が含まれ いても良い。このとき、銅害防止剤の量は 上記溶解度パラメータが17~18(M/m 3 ) 1/2 のポリマー100重量部に対して、1~10重量部の 囲内にあることが好ましい。銅害防止剤と ては、例えば、シュウ酸誘導体、サリチル 誘導体、ヒドラジン誘導体などを例示する とができる。

 また、本発明に係る樹脂組成物において 老化防止剤バッチには、必要に応じて、難 剤、加工助剤、着色剤、無機充填剤などを 宜添加しても良い。

 本発明に係る樹脂組成物の製造方法とし は、特に限定されるものではなく、公知の 造方法を用いることができる。例えば、シ ン変性バッチと、老化防止剤バッチとを通 のタンブラーなどでドライブレンドしたり あるいは、バンバリミキサー、加圧ニーダ 、混練押出機、二軸押出機、ロールなどの 常の混練機で溶融混練して均一に分散させ ことにより当該組成物を得ることができる

 老化防止剤バッチは、シラン変性バッチと 練される前に、あらかじめ調製されている 良い。老化防止剤バッチの調製は、例えば 溶解度パラメータが17~18(M/m 3 ) 1/2 のポリマーおよび老化防止剤と、必要に応じ て他の添加剤とを配合し、二軸押出機などで 溶融混練することにより行なうことができる 。このとき、シラノール縮合触媒を配合して も良い。

 次に、本発明に係る被覆電線およびその 造方法について説明する。

 本発明に係る被覆電線は、導体の外周に 記樹脂組成物が被覆され、この被覆された 脂が水架橋されたものからなる。導体は、 の導体径や導体の材質など、特に限定され ものではなく、用途に応じて適宜定めるこ ができる。また、絶縁被覆材の厚さについ も、特に制限はなく、導体径などを考慮し 適宜定めることができる。

 本発明に係る被覆電線の被覆樹脂のゲル 率は、50重量%以上であることが好ましい。 り好ましくは、60重量%以上である。ゲル分 は、被覆樹脂の架橋度を示す指標であり、 ル分率が低いと架橋度が低くなりやすく、 熱変形特性が低下しやすいからである。

 本発明に係る被覆電線を製造するには、 なくとも、上記シラン変性バッチと上記老 防止剤バッチとをブレンドするブレンド工 と、ブレンドされた上記樹脂組成物を導体 外周に被覆する被覆工程と、導体の外周に 覆された樹脂を水架橋させる架橋工程とを る。

 ブレンド工程では、上記シラン変性バッ と上記老化防止剤バッチとをブレンドする ブレンドは、ペレット同士を混ぜることで ミキサーによるブレンドや、被覆工程の際 押出機のホッパー上で両者を一定の割合で 続秤量落下させることでもできる。

 被覆工程では、通常の押出成形機などを いて押出被覆などを行なうと良い。そして 被覆工程の後、架橋工程では、導体の外周 樹脂を被覆した電線の被覆樹脂を水蒸気あ いは水にさらすことにより行なうと良い。 のとき、常温~90℃の温度範囲内で、48時間 範囲内で行なうことが好ましい。より好ま くは、温度が60~80℃の範囲内であり、12~24時 の範囲内である。

 被覆樹脂のゲル分率(架橋度)は、オレフ ン系樹脂へのエチレン性不飽和シラン化合 のグラフト量や共重合量、シラノール縮合 媒の種類や量、水架橋条件(温度や時間)など により調整することができる。

 以下に本発明を実施例により具体的に説 するが、本発明はこれらによって限定され ものではない。

(供試材料および製造元など)
 本実施例および比較例において使用した供 材料を製造元、商品名などとともに示す。

(A)シラン変性バッチ
・シラングラフト低密度ポリエチレン(Si-g-LDP E)[三菱化学(株)製、商品名「XCF800N」、SP=16.6]
・シラングラフト高密度ポリエチレン(Si-g-HDP E)[三菱化学(株)製、商品名「XHE740N」、SP=16.6]

(B)老化防止剤バッチ
・エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)[三井・ ュポンポリケミカル(株)製 、商品名「P1007 、酢酸ビニル含有率10%、SP=16.8]
・エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)[三井・ ュポンポリケミカル(株)製 、商品名「EV360 、酢酸ビニル含有率25%、SP=17.3]
・エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)[ 井・デュポンポリケミカル(株)製 、商品名 A709」、アクリル酸エチル含有率34%、SP=17.6]
・ポリスチレン(PS)[日本ポリスチレン(株)製 商品名「G899」、SP=18.5]
・ポリ塩化ビニル(PVC)[新第一塩ビ(株)製、商 名「ZEST 1300Z」、SP=19.6]
・フェノール系老化防止剤[チバ・スペシャ ティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノ ックス1010」]
・硫黄系老化防止剤[シプロ化成(株)製、商品 名「シーノックス412S」]
・銅害防止剤[チバ・スペシャルティ・ケミ ルズ(株)製、商品名「イルガノックスMD1024」 ]
・シラノール縮合触媒[三共有機(株)製、商品 名「スタンBL」]
(C)その他
・三菱化学(株)製、商品名「LZ033」(比較例1の 触媒バッチとして用いた。)

(測定方法)
・ゲル分率
 JASO D 608に基づいてゲル分率を測定した。 なわち、絶縁体試料約0.1gを精秤する。これ を試験管にいれ、キシレン20mLを加えて、120 の恒温油槽中で24時間加熱する。その後試料 を取り出し、100℃の乾燥器内で6時間乾燥し 後、常温になるまで放冷してから、その質 を精秤する。試験前の質量に対する質量百 率をもってゲル分率とした。50重量%以上が 格である。

・熱老化試験
 JASO D 608に基づいて熱老化試験を行なった すなわち、120℃10000時間に相当する160℃520 間、180℃144時間の熱老化試験を実施した。 の後、自己径のマンドレル(棒)に10周巻き付 、絶縁体に亀裂が入った場合を耐熱老化特 に劣るとし、「×」とした。

(老化防止剤バッチの調製)
 表1に示す化合物を2軸押出混練機に加え、 練した後、ペレットを作製した。このペレ トを常温で30日間放置した後、振動機内で振 動させて表面にブルームした老化防止剤、銅 害防止剤をペレットから分離し、篩にかけて 篩上のペレットを老化防止剤バッチとした。

(被覆電線の作製)
 シラン変性バッチと老化防止剤バッチとを2 軸押出混練機に加え、混練した後、0.32mm径の 銅線を37本撚り合わせた導体(断面積約3mm 2 )上に0.6mm厚に押出被覆した。その後、80℃の1 00%水蒸気で24時間架橋処理を施して被覆電線 作製した。

 得られた各被覆電線について、ゲル分率 測定および熱老化試験を実施した。その結 を表1に示す。表1において、(B)老化防止剤 ッチの各成分の量は、重量部で表されてい 。また、(A)シラン変性バッチ、(B)老化防止 バッチ、(C)その他、の量は、重量%で表され いる。なお、実施例および比較例に係る被 電線は、いずれもゲル分率が50%以上の架橋 が良好な被覆を有している。

 表1に示すように、比較例に係る被覆電線 は、熱老化試験において絶縁体に亀裂が入っ たため、耐熱老化特性に劣ることが分かる。 これは、比較例1では、老化防止剤の量が少 いためであると考えられる。比較例2では、 化防止剤バッチのベースポリマーにSP値が17 未満のポリマーを用いているので、老化防止 剤や銅害防止剤がブルームしたためと考えら れる。比較例3および4では、老化防止剤バッ のベースポリマーにSP値が18を超えているポ リマーを用いているので、シラン変性バッチ と老化防止剤バッチとの相溶性が悪くなった ためと考えられる。

 これに対し、実施例に係る被覆電線は、 老化試験において絶縁体に亀裂が入らなか た。その結果、耐熱老化特性に優れること 確認した。これは、老化防止剤バッチのベ スポリマーにSP値が17~18の範囲にあるポリマ ーを用いているので、老化防止剤や銅害防止 剤がブルームしなかったためと考えられる。

 そして、水架橋により長期に安定した耐 老化特性を発揮する樹脂組成物を被覆材に いて被覆電線を製造することができるので 例えば電子線照射架橋法や化学架橋法のよ な高価で大型な特殊架橋設備などが必要な 、安価で耐熱老化特性に優れる被覆電線を 造することができる。

 以上、本発明の実施の形態について詳細 説明したが、本発明は上記実施の形態に何 限定されるものではなく、本発明の要旨を 脱しない範囲で種々の改変が可能である。