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Title:
RESIN COMPOSITION, ELECTRONIC COMPONENT, AND METHOD FOR PRODUCING RESIN FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175037
Kind Code:
A1
Abstract:
A resin composition containing a polymer (A) having a protic polar group and a crosslinking agent (B) represented by formula (1). Here, the polymer (A) having a protic polar group includes a cyclic olefin polymer having a protic polar group and/or a polyamide imide resin having a protic polar group. In formula (1), the multiple R each independently represent a C1-6 alkyl group or a C1-6 alkoxy group, m, n, and p represent integers of 0-4, and q represents an integer of 0-5.

Inventors:
FUJIMURA MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/004163
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 04, 2020
Export Citation:
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Assignee:
ZEON CORP (JP)
International Classes:
C08G59/40; C08L45/00; C08L79/08
Domestic Patent References:
WO2018058116A12018-03-29
WO2015037584A12015-03-19
Foreign References:
JP2008242007A2008-10-09
JP2009295374A2009-12-17
JPS4512131B11970-05-02
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMURA Kenji (JP)
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Claims:
〇 2020/175037 41 卩(:170? 2020 /004163 請求の範囲

[請求項 1 ] プロトン性極性基を有する重合体 ( ) と、

下式 (1) で表される架橋剤 (巳) と、 を含有する樹脂組成物であ つて、

前記プロトン性極性基を有する重合体 ( ) は、 プロトン性極性基 を有する環状オレフイン重合体及びプロトン性極性基を有するポリア ミ ドイミ ド樹脂の少なくとも一方を含む、 樹脂組成物。

[化 1 ]

〔式 (1) 中、 複数の 8は、 それぞれ独立して、 炭素数 1〜 6のアル キル基、 及び炭素数 1〜 6のアルコキシ基の何れかを示し、 〇1、 、 及び は〇〜 4の整数、 9は〇〜 5の整数をそれぞれ示す。 〕

[請求項 2] 前記プロトン性極性基を有する重合体 ( ) が、 カルボキシル基を 有する環状オレフィン重合体である、 請求項 1 に記載の樹脂組成物。

[請求項 3] 前記プロトン性極性基を有する重合体 ( ) 1 0 0質量部に対する 、 前記架橋剤 (巳) の含有量が、 5質量部以上 2 0 0質量部以下であ る、 請求項 1又は 2に記載の樹脂組成物。

[請求項 4] アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を 2 つ以上有する化合物の少なくとも一方を更に含有する、 請求項 1〜 3 の何れかに記載の樹脂組成物。

[請求項 5] 請求項 1〜 4の何れかに記載の樹脂組成物からなる樹脂膜を備える 、 電子部品。 \¥0 2020/175037 42 卩(:17 2020 /004163

[請求項 6] 請求項 1〜 4の何れかに記載の樹脂組成物を用いて形成した塗膜を

2〇〇 以上で加熱する工程を含む、 樹脂膜の製造方法。

Description:
明 細 書

発明の名称 : 樹脂組成物、 電子部品、 及び、 樹脂膜の製造方法 技術分野

[0001 ] 本発明は、 樹脂組成物、 電子部品、 及び、 樹脂膜の製造方法に関するもの である。 特に、 本発明は、 電子部品に用いられる絶縁膜などの形成に好 適に 使用し得る樹脂組成物、 当該樹脂組成物からなる樹脂膜を備える電子 部品、 及び、 かかる樹脂膜を製造するための製造方法に関 するものである。

背景技術

[0002] 液晶表示装置、 有機 E L表示装置、 集積回路素子、 固体撮像素子などの電 子部品には、 平坦化膜、 保護膜、 絶縁膜等として種々の樹脂膜が設けられて いる。

[0003] 具体的には、 例えば、 特許文献 1では、 透明性に優れる絶縁膜を形成可能 である樹脂組成物であって、 絶縁膜表面に 丨 T O (Ind i um T i n Ox i de) 膜を 形成して 丨 T O電極を得た際には、 得られる I T O電極の抵抗値を低くする ことができる、 樹脂組成物が開示されている。 特許文献 1 に記載された樹脂 組成物は、 プロトン性極性基を有する環状オレフィン重 合体、 架橋剤、 及び 、 有機溶媒を含有する樹脂組成物である。 より具体的には、 かかる樹脂組成 物において、 有機溶媒がジエチレングリコールエチルメチ ルエーテルを含有 し、 且つ、 有機溶媒中におけるジエチレングリコールジ メチルエーテルの含 有量が所定範囲内である。

[0004] また、 例えば、 特許文献 2では、 反り抑制性及びスミア除去性に優れると 共に、 表面への高ピール強度の導体層の形成が可能 な硬化物が得られる樹脂 組成物が開示されている。 特許文献 2に記載された樹脂組成物は、 所定の構 造を満たすエポキシ樹脂と、 フエノール系硬化剤、 シアネートエステル系硬 化剤、 及び活性エステル系硬化剤から選択される一 種以上とを含む樹脂組成 物である。

先行技術文献 \¥0 2020/175037 2 卩(:17 2020 /004163 特許文献

[0005] 特許文献 1 :国際公開第 2 0 1 7 / 1 6 3 9 8 1号

特許文献 2 :特開 2 0 1 6 - 7 9 3 6 6号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] 近年、 丨 丁〇電極を形成する際における 丨 丁〇膜を形成する工程において 、 優れた性能を呈し得る 丨 丁〇膜を得る目的で、 I 丁〇膜を、 高温条件下で 、 成膜すること、 及び、 加熱することが検討されている。 しかし、 上記従来 の樹脂組成物を用いて形成した樹脂膜には、 高温条件下における減量を抑制 すること、 即ち、 耐熱性の点で改善の余地があった。

[0007] さらに、 丨 丁〇電極の性能を向上させるためには、 丨 丁〇電極に備えられ た丨 丁〇膜にしわが無い又は少ないことが好まし い。 丨 丁〇膜にしわが寄れ ば、 積層体の光透過性が劣化し、 丨 丁〇電極の性能低下につながる虞がある 。 しかし、 上記従来の樹脂組成物を用いて形成した樹脂 膜には、 表面に 丨 丁 〇膜を形成した場合に、 得られる 丨 丁〇膜の表面にしわが生じることを抑制 する、 という性能においても改善の余地があった。 以下、 本明細書において 、 「丨 丁〇膜の表面にしわが生じることを抑制する 」 という性能を、 「丨 丁 〇しわ抑制性能」 と称する。

[0008] そこで、 本発明は、 耐熱性及び丨 丁 0しわ抑制性能に優れる樹脂膜を形成 可能な、 樹脂組成物を提供することを目的とする。

また、 本発明は、 本発明の樹脂組成物を用いて形成された樹脂 膜を備える 高性能な電子部品を提供することを目的とす る。

さらにまた、 本発明は、 本発明の樹脂組成物を用いて本発明の樹脂膜 を効 率的に製造し得る樹脂膜の製造方法を提供す ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明者は、 上記課題を解決することを目的として鋭意検 討を行った。 そ して、 本発明者は、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) と、 所定の架橋 〇 2020/175037 卩(:17 2020 /004163

剤 (巳) とを含有する樹脂組成物によれば、 耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能 に優れる樹脂膜を形成することが可能になる ことを見出し、 本発明を完成さ せた。

[001 0] 即ち、 この発明は、 上記課題を有利に解決することを目的とする ものであ り、 本発明の樹脂組成物は、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) と、 下 式 (1) で表される架橋剤 (巳) と、 を含有する樹脂組成物であって、 前記 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) は、 プロトン性極性基を有する環状 オレフイン重合体及びプロトン性極性基を有 するポリアミ ドイミ ド樹脂の少 なくとも一方を含むことを特徴とする。

[化 1 ]

( 1 )

〔式 (1) 中、 複数の 8は、 それぞれ独立して、 炭素数 1〜 6のアルキル基 、 及び炭素数 1〜 6のアルコキシ基の何れかを示し、 〇1、 及び は〇〜 4の整数、 9は〇〜 5の整数をそれぞれ示す。 〕

このように、 樹脂組成物に、 プロトン性極性基を有する環状オレフィン重 合体及びプロトン性極性基を有するポリアミ ドイミ ド樹脂の少なくとも一方 を含むプロトン性極性基を有する重合体 ( ) と、 上記所定の構造を満たす 架橋剤 (巳) とを含有させれば、 耐熱性及び I 丁〇しわ抑制性能に優れる樹 脂膜を形成することが可能となる。

[001 1 ] ここで、 本発明の樹脂組成物において、 前記プロトン性極性基を有する重 合体 ( ) が、 カルボキシル基を有する環状オレフィン重合 体であることが 好ましい。 樹脂組成物にカルボキシル基を有する環状オ レフイン重合体を含 〇 2020/175037 4 卩(:170? 2020 /004163

有させることにより、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高めるこ とができる。

[0012] また、 本発明の樹脂組成物において、 前記プロトン性極性基を有する重合 体 ( ) 1 0 0質量部に対する、 前記架橋剤 (巳) の含有量が、 5質量部以 上 2 0 0質量部以下であることが好ましい。 架橋剤 (巳) の含有量が上記所 定の範囲内であれば、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高めるこ とができる。

[0013] 更に、 本発明の樹脂組成物は、 アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合 物及びメチロール基を 2つ以上有する化合物の少なくとも一方を更 含有す ることが好ましい。 樹脂組成物に、 アルコキシメチル基を 2つ以上有する化 合物及びメチロール基を 2つ以上有する化合物の少なくとも一方を更 含有 させれば、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高めることができる

[0014] また、 この発明は、 上記課題を有利に解決することを目的とする ものであ り、 本発明の電子部品は、 上述した何れかの樹脂組成物からなる樹脂膜 を備 えることを特徴とする。 上述した樹脂組成物を用いて形成される樹脂 膜は、 耐熱性及び丨 丁 0しわ抑制性能に優れるため、 当該樹脂膜を備える電子部品 は、 所期の機能を十分に発揮することができるた め、 高性能である。

[0015] また、 この発明は、 上記課題を有利に解決することを目的とする ものであ り、 本発明の樹脂膜の製造方法は、 樹脂組成物を用いて形成した塗膜を 2 0 0 °〇以上で加熱する工程を含むことを特徴と る。 上述した何れかの樹脂組 成物を用いて形成した塗膜を 2 0 0 °〇以上で加熱することにより、 効率的に 、 耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能に優れる樹脂膜を製造する ことができる。 発明の効果

[0016] 本発明によれば、 耐熱性及び I 丁〇しわ抑制性能に優れる樹脂膜を形成可 能な、 樹脂組成物を提供することができる。

また、 本発明によれば、 本発明の樹脂組成物を用いて形成された樹脂 膜を 備える高性能な電子部品を提供することがで きる。 〇 2020/175037 5 卩(:170? 2020 /004163

さらにまた、 本発明によれば、 本発明の樹脂組成物を用いて本発明の樹脂 膜を効率的に製造し得る樹脂膜の製造方法を 提供することができる。

発明を実施するための形態

[0017] 以下、 本発明の実施形態について詳細に説明する。 本発明の樹脂組成物は 、 樹脂膜の形成に用いることができる。 そして、 かかる樹脂膜は、 丨 丁〇電 極を備える電子部品に好適に備えられうる。 そして、 本発明の電子部品は、 本発明の樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜 を備えるものである。 また、 か かる樹脂膜は、 本発明の樹脂組成物を用いた本発明の樹脂膜 の製造方法に従 つて効率的に製造することができる。

[0018] (樹脂組成物)

本発明の樹脂組成物は、 後述する所定のプロ トン性極性基を有する重合体 (八) と、 下式 ( 1 ) で表される架橋剤 (巳) と、 を含有することを特徴と する。

[化 2]

( 1 )

〔式 ( 1 ) 中、 複数の 8は、 それぞれ独立して、 炭素数 1 〜 6のアルキル基 、 及び炭素数 1 〜 6のアルコキシ基の何れかを示し、 〇1、 及び は〇〜 4の整数、 9は〇〜 5の整数をそれぞれ示す。 〕

さらに、 本発明の樹脂組成物は、 任意で、 アルコキシメチル基を 2つ以上 有する化合物及びメチロール基を 2つ以上有する化合物の少なくとも何れか 、 並びに、 その他の添加剤を更に含有し得る。

[001 9] なお、 本発明の樹脂組成物は、 所定のプロ トン性極性基を有する重合体 ( 〇 2020/175037 6 卩(:170? 2020 /004163

八) 、 及び、 上記所定の構造を満たす架橋剤 (巳) を含有しているので、 耐 熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能に優れる。 これは、 重合体 ( ) のプロトン性 極性基が、 架橋剤 (巳) により架橋されることにより、 所望の性能を呈し得 る樹脂膜を形成することが可能となることに 起因すると推察される。

[0020] <プロトン性極性基を有する重合体 ( ) >

プロトン性極性基を有する重合体 ( ) とは、 骨格となる構造に対してプ ロトン性極性基が結合してなる重合体である 。 ここで、 「プロトン性極性基 」 とは、 周期律表の第 1 5族又は第 1 6族に属する原子に水素が直接結合し ている原子を含む基をいう。 水素が直接結合する原子は、 好ましくは周期律 表の第 1 5族又は第 1 6族の第 2周期若しくは第 3周期に属する原子であり 、 より好ましくは酸素原子、 窒素原子又は硫黄原子であり、 特に好ましくは 酸素原子である。

[0021 ] このようなプロトン性極性基の具体例として は、 水酸基、 カルボキシル基 (ヒドロキシカルボニル基) 、 スルホン酸基、 リン酸基等の酸素原子を有す る極性基;第一級アミノ基、 第二級アミノ基、 第一級アミ ド基、 第二級アミ ド基 (イミ ド基) 等の窒素原子を有する極性基;チオール基等 の硫黄原子を 有する極性基;等が挙げられる。 これらの中でも、 酸素原子を有するものが 好ましく、 より好ましくはカルボキシル基である。

本発明において、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) に結合している プロトン性極性基の数に特に限定はなく、 また、 相異なる種類のプロトン性 極性基が含まれていてもよい。

[0022] プロトン性極性基を有する重合体 ( ) の骨格は、 (1) 主鎖に、 環状才 レフィン単量体に由来する環状構造 (脂環又は芳香環) を有する重合体、 及 び、 (2) ポリアミ ドイミ ドの何れかである。 なお、 繰り返し単位にアミ ド 結合及びイミ ド結合を有する、 所謂 「ポリアミ ドイミ ド樹脂」 と称されうる 重合体であっても、 主鎖に環状オレフィン単量体に由来する環状 構造を有す る重合体は、 上記 (1) に記載した、 「主鎖に、 環状オレフィン単量体に由 来する環状構造 (脂環又は芳香環) を有する重合体」 に該当するものとする 〇 2020/175037 7 卩(:170? 2020 /004163

[0023] さらに、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高める観点から、 プ ロトン性極性基を有する重合体 ( ) として、 骨格が、 (1) 主鎖に、 環状 オレフィン単量体に由来する環状構造 (脂環又は芳香環) を有する重合体を 少なくとも用いること、 換言すれば、 プロトン性極性基を有する重合体 (八 ) が、 環状オレフィン重合体を少なくとも含むこと が好ましい。 以下、 プロ トン性極性基を有する重合体 ( ) としての、 環状オレフィン重合体を 「環 状オレフィン重合体 ( 一 ·!) 」 と称し、 プロトン性極性基を有するポリア ミ ドイミ ド樹脂を、 「ポリアミ ドイミ ド樹脂 (八一 2) 」 と称することがあ る。 なお、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) としては、 一種の重合体 を単独で用いても良いし、 複数種の重合体を組み合わせて用いても良い 。 よ り具体的には、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) として、 一種若しく は複数種の環状オレフィン重合体 ( _ 1) 又は一種若しくは複数種のポリ アミ ドイミ ド樹脂 (八一2) をそれぞれ用いても良いし、 一種若しくは複数 種の環状オレフィン重合体 ( 一 ·!) と、 一種若しくは複数種のポリアミ ド イミ ド樹脂 (八一2) とを併用しても良い。 中でも、 上述のように、 プロト ン性極性基を有する重合体 ( ) が環状オレフィン重合体 ( _ 1) を少な くとも含むことが好ましく、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) が環状 オレフィン重合体 (八一 1) であることがより好ましい。

[0024] «環状オレフィン重合体 ( _ 1) »

環状オレフィン重合体 ( _ 1) としては、 1又は 2以上の環状オレフィ ン単量体の重合体、 又は、 1又は 2以上の環状オレフィン単量体と、 これと 共重合可能な単量体との共重合体が挙げられ るが、 本発明においては、 環状 オレフィン重合体 (八_ 1) を形成するための単量体として、 少なくともプ ロトン性極性基を有する環状オレフィン単量 体 (3) を用いることが好まし い。

[0025] プロトン性極性基を有する環状オレフィン単 量体 ( 3) (以下、 単に 「環 状オレフィン単量体 (3) 」 とも称することがある。 ) としては、 特に限定 〇 2020/175037 8 卩(:170? 2020 /004163 されることなく、 プロトン性極性基を有する環状オレフィン単 量体 (3) ( 以下、 適宜、 「単量体 (3) 」 という。 ) の具体例としては、 2—ヒドロキ シカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エン、 2—メチルー 2— ヒドロキシカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エン、 2—カル ボキシメチルー 2—ヒドロキシカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー

5—エン、 2, 3—ジヒドロキシカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプト

— 5—エン、 2—ヒドロキシカルボニルー 3—ヒドロキシカルボニルメチル ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5 -エン、 3 -メチルー 2 -ヒドロキシカ ルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エン、 3—ヒドロキシメチル

— 2—ヒドロキシカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エン、 2

-ヒドロキシカルボニルトリシクロ [5. 2. 1. 〇 2, 6 ] デカー 3, 8 -ジ エン、 4—ヒドロキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 . 〇 2, 7

] ドデカー 9—エン、 4—メチルー 4—ヒドロキシカルボニルテトラシクロ

[6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 9 -エン、 4, 5 -ジヒドロキシカ ルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 9—エン、 4 —カルボキシメチルー 4—ヒドロキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1 1 3, 6_ 〇 2, 7] ドデカ— 9—エン、 (ヒドロキシカルボニルメチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 1\!— (ヒドロキシカルボニルエチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5— エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 1\1_ (ヒドロキシカルボニルペンチル ) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド 、 1\!_ (ジヒドロキシカルボニルエチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー

5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 1\1— (ジヒドロキシカルボニルプ ロピル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシ イミ ド、 1\1— (ヒドロキシカルボニルフエネチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 1\1— (ヒドロキシカルボ ニルフエネチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカ ルボキシイミ ド、 !\1— (2— (4—ヒドロキシフエニル) 一 1 — (ヒドロキ 〇 2020/175037 9 卩(:170? 2020 /004163

シカルボニル) ェチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェンー 2, 3 —ジカルボキシイミ ド、 1\1_ (ヒドロキシカルボニルフェニル) ビシクロ [ 2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド等のカルボキ シル基含有環状オレフィン; 2 - (4 -ヒドロキシフェニル) ビシクロ [2 . 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2—メチルー 2 _ (4—ヒドロキシフェニル ) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5 -ェン、 4 - (4 -ヒドロキシフェニ ル) テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 9 -ェン、 4 -メ チルー 4_ (4—ヒドロキシフェニル) テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 ·

2, 7 ] ドデカー 9—ェン、 2—ヒドロキシビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2—ヒドロキシメチルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン 、 2—ヒドロキシェチルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2—メ チルー 2—ヒドロキシメチルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2 , 3—ジヒドロキシメチルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2— (ヒドロキシェトキシカルボニル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェ ン、 2—メチルー 2— (ヒドロキシェトキシカルボニル) ビシクロ [2. 2

. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 2— (1 —ヒドロキシー 1 —トリフルオロメチル — 2, 2, 2—トリフルオロェチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5— ェン、 2 - (2—ヒドロキシ _ 2—トリフルオロメチルー 3, 3, 3—トリ フルオロプロピル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—ェン、 3—ヒドロ キシトリシクロ [5. 2. 1. 〇 2, 6 ] デカー 4, 8 -ジェン、 3 -ヒドロキ シメチルトリシクロ [5. 2. 1. 〇 2, 6 ] デカー 4, 8 -ジェン、 4 -ヒド ロキシテトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ- 9 -ェン、 4 - ヒドロキシメチルテトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ- 9_ ェン、 4, 5—ジヒドロキシメチルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 . 〇 2 , 7 ] ドデカー 9 -ェン、 4 - (ヒドロキシェトキシカルボニル) テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 9 -ェン、 4—メチルー 4— (ヒド ロキシェトキシカルボニル) テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ド デカー 9 -ェン、 !\1- (ヒドロキシェチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプト 〇 2020/175037 10 卩(:170? 2020 /004163

— 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 1\1— (ヒドロキシフエニル) ビ シクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 等 の水酸基含有環状オレフィン等を挙げること ができる。 中でも、 得られる樹 脂膜の I 丁〇しわ抑制性能を一層高める観点から、 カルボキシル基含有環状 オレフィンが好ましく、 4—ヒドロキシカルボニルテトラシクロ [6. 2.

1. 1 3, 6 . 〇 2, 7 ] ドデカー 9—エンが特に好ましい。 なお、 環状オレフィ ン単量体 (3) としては、 一種又は複数種の単量体を用いることができ る。

[0026] 環状オレフィン重合体 ( _ 1) 中における、 環状オレフィン単量体 (3 ) に由来する単位の含有割合は、 環状オレフィン重合体 ( _ 1) を構成す る全繰り返し単位を 1 00モル%として、 1 0モル%以上が好ましく、 20 モル%以上がより好ましく、 30モル%以上が更に好ましく、 90モル%以 下が好ましく、 80モル%以下がより好ましく、 70モル%以下が更に好ま しい。 環状オレフィン単量体 ( 3) に由来する単位の含有割合を上記範囲と することにより、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層良好なものと することができる。

[0027] また、 本発明で用いる環状オレフィン重合体 ( 一 ·!) は、 プロトン性極 性基を有する環状オレフィン単量体 (3) と、 これと共重合可能な単量体 ( 13) とを共重合して得られる共重合体であっても よい。 このような共重合可 能な単量体としては、 プロトン性極性基以外の極性基を有する環状 オレフィ ン単量体 ( 1) 、 極性基を持たない環状オレフィン単量体 ( 2) 、 及び 環状オレフィン以外の単量体 (匕 3) (以下、 適宜、 「単量体 ( 13 1) 」 、 「単量体 (匕 2) 」 、 「単量体 (匕 3) 」 という。 ) が挙げられる。 ここで 単量体 (匕 1) 〜 (匕 3) は、 特性に影響が無い範囲で使用可能である。 そ して、 環状オレフィン重合体 ( _ ·!) は、 単量体 ( 3 ) と、 単量体 (匕 1 ) とから構成されることが好ましい。 さらに、 下記に列挙する単量体 (匕 1 ) の中でも、 一置換イミ ド基を有する環状オレフィンである、 1^1— ( 2— エチルヘキシル) ービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2 , 3—ジ カルボキシイミ ドを用いることが好ましい。 〇 2020/175037 11 卩(:170? 2020 /004163

[0028] プロトン性極性基以外の極性基を有する環状 オレフィン単量体 ( 1) が 有する、 プロトン性極性基以外の極性基の具体例とし ては、 エステル基 (ア ルコキシカルボニル基及びアリーロキシカル ボニル基を総称していう。 ) 、 1\]_置換イミ ド基、 エポキシ基、 ハロゲン原子、 シアノ基、 カルボニルオキ シカルボニル基 (ジカルボン酸の酸無水物残基) 、 アルコキシ基、 カルボニ ル基、 第三級アミノ基、 スルホン基、 アクリロイル基等が挙げられる。 中で も、 プロトン性極性基以外の極性基としては、 エステル基、 1\1_置換イミ ド 基及びシアノ基が好ましく、 エステル基及び 1\1_置換イミ ド基がより好まし く、 1\1_置換イミ ド基が特に好ましい。

[0029] そして、 単量体 (匕 1) の具体例としては、 以下のような環状オレフィン が挙げられる。

エステル基を有する環状オレフィンとしては 、 例えば、 5 -アセトキシビ シクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2—エン、 5—メ トキシカルボニルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2—エン、 5—メチルー 5—メ トキシカルボニルビ シクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2—エン、 9—アセトキシテトラシクロ [6 . 2. 1. 1 3, 6 . 〇 2, 7 ] ドデカー 4—エン、 9—メ トキシカルボニルテト ラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 4—エン、 9—エトキシカ ルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 4—エン、 9 — n—プロポキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 . 〇 2, 7 ] ド デカー 4—エン、 9—イソプロポキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1 . 13, 6_ 〇2, 7] ドデカ— 4 —エン、 9—门ーブトキシカルボニルテトラシ クロ [6. 2. 1. 13, 6_ 〇 2, 7] ドデカ— 4—エン、 9—メチルー9—メ トキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ- 4- エン、 9—メチルー 9—エトキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 13

6 . 〇 2 7 ] ドデカー 4—エン、 プロポキシカルボニル テトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ- 4 -エン、 9 -メチル

_ 9—イソプロポキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 . 〇 2, 7 ] ドデカー 4—エン、 9—メチルー 9—门ーブトキシカルボニルテトラシク 〇 2020/175037 12 卩(:170? 2020 /004163

口 [6. 2. 1. 1 3 · 6 . 〇 2 7 ] ドデカー 4 -エン、 9— (2, 2, 2 -卜 リフルオロエトキシカルボニル) テトラシクロ [6. 2. 1. 13 , 6. 02 , 7

] ドデカー 4 -エン、 9 -メチルー 9 - (2, 2, 2 -トリフルオロエトキ シカルボニル) テトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ— 4 —エ ン等が挙げられる。

置換イミ ド基を有する環状オレフィンとしては、 例えば、 1\1—フエニ ルビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド 、 1\1_ (2—エチルヘキシル) _ 1 —イソプロピルー 4—メチルビシクロ [ 2. 2. 2] オクトー 5 -エンー 2, 3 -ジカルボキシイミ ド、 1\1- (2- エチルヘキシル) ービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2 , 3—ジ カルボキシイミ ド、 1\!_ [ (2—エチルブトキシ) エトキシプロピル] —ビ シクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシイミ ド、 — (エンドービシクロ [2. 2. 1 ]ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジイルジカ ルボニル) アスパラギン酸ジメチル等が挙げられる。

シアノ基を有する環状オレフィンとしては、 例えば、 9 -シアノテトラシ クロ [6. 2. 1. 13, 6_ 〇 2, 7] ドデカ— 4—エン、 9—メチルー9—シ アノテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 4 -エン、 5 -シ アノビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2 -エン等が挙げられる。

ハロゲン原子を有する環状オレフィンとして は、 例えば、 9 -クロロテト ラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 02, 7] ドデカ- 4 -エン、 9 -メチルー 9 -クロロテトラシクロ [6. 2. 1. 13, 6. 〇2, 7] ドデカ- 4 -エン等が 挙げられる。

これらのプロトン性極性基以外の極性基を有 する環状オレフィン単量体 ( 匕 1) は、 それぞれ単独で用いてもよく、 2種以上を組み合わせて用いても よい。

[0030] 極性基を持たない環状オレフィン単量体 (匕 2) の具体例としては、 ビシ クロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2—エン ( 「ノルボルネン」 ともいう。 ) 、 5 —エチルービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2—エン、 5—ブチルービシク 〇 2020/175037 13 卩(:170? 2020 /004163

口 [2. 2. 1 ] ヘプトー 2 -ェン、 5 -ェチリデンービシクロ [2. 2.

1 ] ヘプトー 2 -ェン、 5 -メチリデンービシクロ [2. 2. 1 ] へプト_

2 -ェン、 5 -ビニルービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2 -ェン、 トリシ クロ [5. 2. 1. 〇 2, 6 ] デカー 3, 8 -ジェン (慣用名 :ジシクロペンタ ジェン) 、 テトラシクロ [ 1 0. 2. 1. 0 2, 1 1 4, 9 ] ペンタデカ- 4, 6, 8, 1 3 -テトラェン、 テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6· 〇 2, 7] ド デカー 4 -ェン ( 「テトラシクロドデセン」 ともいう。 ) 、 9 -メチルーテ トラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 4 -ェン、 9 -ェチルー テトラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 4 -ェン、 9 -メチリ デンーテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 4 -ェン、 9 - ェチリデンーテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 4 -ェン 、 9 -ビニルーテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカー 4 -ェ ン、 9 -プロべニルーテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデカ_ 4 -ェン、 ペンタシクロ [9. 2. 1. 13, 9 02, 1 〇] ペンタデカ- 5

1 2—ジェン、 シクロペンテン、 シクロペンタジェン、 9—フェニルーテト ラシクロ [6. 2. 1. 1 3 6 · 〇 2 7 ] ドデカー 4 -ェン、 テトラシクロ [ 9. 2. 1. 〇 2 1 0 · 〇 3 8 ] テトラデカー 3, 5, 7, 1 2 -テトラェン 、 ペンタシクロ [9. 2. 1. 1 3, 9 · 〇 2, 10 ] ペンタデカー 1 2—ェン等 が挙げられる。

これらの極性基を持たない環状オレフィン単 量体 (匕 2) は、 それぞれ単 独で用いてもよく、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0031] 環状オレフィン以外の単量体 (匕 3) の具体例としては、 鎖状オレフィン が挙げられる。 鎖状オレフィンとしては、 例えば、 ェチレン、 プロピレン、

1 —ブテン、 1 —ペンテン、 1 —ヘキセン、 3—メチルー 1 —ブテン、 3 - メチルー 1 —ペンテン、 3—ェチルー 1 —ペンテン、 4—メチルー 1 —ペン テン、 4—メチルー 1 —ヘキセン、 4, 4—ジメチルー 1 —ヘキセン、 4,

4—ジメチルー 1 —ペンテン、 4—ェチルー 1 —ヘキセン、 3—ェチルー 1 —ヘキセン、 1 —オクテン、 1 —デセン、 1 —ドデセン、 1 —テトラデセン 〇 2020/175037 14 卩(:170? 2020 /004163

、 1 -へキサデセン、 1 -オクタデセン、 1 -ェイコセン等の炭素数 2〜 2 0の《_オレフィン; 1 , 4—へキサジェン、 4—メチルー 1 , 4—へキサ ジェン、 5—メチルー 1 , 4—へキサジェン、 1 , 7—オクタジェン等の非 共役ジェン等が挙げられる。

これらの環状オレフィン以外の単量体 (匕 3) は、 それぞれ単独で、 又は 、 2種以上を組み合わせて用いることができる

[0032] 環状オレフィン重合体 ( _ 1) は、 環状オレフィン単量体 (3) を、 所 望により単量体 (1^ 1) 〜 (匕 3) から選ばれる 1種以上の単量体と共に重 合することにより得られる。 重合により得られた重合体を更に水素化して も よい。 本発明では、 水素添加された重合体も、 プロトン性極性基を有する環 状オレフィン系樹脂に含まれる。

[0033] 環状オレフィン重合体 ( _ 1) は、 プロトン性極性基を有しない環状才 レフィン重合体に、 公知の変性剤を利用してプロトン性極性基を 導入し、 所 望により水素添加を行なう方法によっても得 ることができる。 ここで、 水素 添加は、 プロトン性極性基導入前の重合体に対して行 なってもよい。

また、 環状オレフィン重合体 ( 一 ·!) は、 プロトン性極性基を有する環 状オレフィン重合体に、 更にプロトン性極性基を導入する方法によっ て得て もよい。

[0034] «ポリアミ ドイミ ド樹脂 (八- 2) »

プロトン性極性基を有する重合体 ( ) としての、 「ポリアミ ドイミ ド樹 月旨 ( _ 2) 」 は、 繰り返し単位にアミ ド結合及びイミ ド結合を有する重合 体 (即ち、 ポリアミ ドイミ ド樹脂) であって、 プロトン性極性基を有する重 合体である。 なお、 ポリアミ ドイミ ド樹脂 ( _ 2) は、 プロトン性極性基 を有しないポリアミ ドイミ ドに、 公知の変性剤を利用してプロトン性極性基 を導入する方法によっても得ることができる 。 また、 ポリアミ ドイミ ド樹脂 (八一 2) は、 プロトン性極性基を有するポリアミ ドイミ ドに、 更にプロト ン性極性基を導入する方法によって得てもよ い。 よって、 下記列挙に係る各 種ポリアミ ドイミ ドのうち、 プロトン性極性基を有するものは、 そのまま、 〇 2020/175037 15 卩(:170? 2020 /004163

或いは更に変性してプロトン性極性基を導 入して用いることができ、 プロト ン性極性基を有さないものは、 公知の変性剤を利用する等して変性してプロ トン性極性基を導入してから、 用いることができる。

[0035] ポリアミ ドイミ ド樹脂 ( 一 2) としては、 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ド及び直鎖型構造を有するポリアミ ドイミ ドが挙げられる。 中でも、 ポリアミ ドイミ ドとしては、 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ドが好まし い。 ポリアミ ドイミ ド樹脂 (八一 2) が分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ドであれば、 樹脂組成物の耐薬品性を向上させることがで きる。

[0036] 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ドとしては、 例えば、 下式 (2) で表 される構造単位と下式 (3) で表される構造単位を有し、 且つ、 下記構造式 (〇〇 、 (13) 及び (ァ) で表される末端構造のいずれか 1個以上を有する 化合物、 下式 (4) で表される化合物、 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ド樹脂 (口 I <3株式会社製、 ユニディック巳1\/1〇 - 7 9 3) 、 分岐型構造を 有するポリアミ ドイミ ド樹脂 (口 丨 〇株式会社製:ユニディック巳1\/1〇 - 1 0 1 5) 、 などが挙げられる。

[0037] [化 3]

〔但し、 上記式 (2) 中、 1は灰素数 6〜 1 3の環式脂肪族構造を有する有 機基を表す。 〕

[0038] \¥02020/175037 16 卩(:17 2020 /004163

[化 4]

〔但し、 上記式 (3) 中、 は炭素数 6〜 1 3の環式脂肪族構造を有する有 機基を表し、 2 は数平均分子量が 700〜 4500の線状炭化水素構造を表 す。 〕

[0039] [化 5]

[0040] [化 6]

3

[0041] [化 7]

[0042] 〇 2020/175037 卩(:170? 2020 /004163

[化 8]

〔ただし、 式 (4) 中、 nは 2以上 2 0 0以下の整数である。 〕

[0043] 上記式 (4) で表される構造を有する、 プロトン性極性基を有する環状才 レフィン重合体は、 例えば、 下式 (5) で表されるイソホロンジイソシアネ —トイソシアヌレート体と、 無水トリメッ ト酸とを反応させることにより得 ることができる。

[化 9]

[0044] かかる反応において、 水酸基を 2個以上含有する多官能ポリオールを連鎖 移動剤として添加して、 上記式 (4) の一部構造にウレタン構造を有する部 位を導入してもよい。 ウレタン構造を有する部位を上記式 (4) の一部構造 に導入することにより、 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ドの物性をコン トロールすることができる。 ウレタン構造を有する部位としては、 例えば、 下式 (6) で表される部位が挙げられる。

[0045] \¥0 2020/175037 18 卩(:17 2020 /004163

[化 10]

〔但し、 上記式 (6) 中、 は炭素数 6〜 1 3の環式脂肪族構造を有する有 機基を表し、 2 は数平均分子量が 7 0 0〜 4 5 0 0の線状炭化水素構造を表 す。 〕

[0046] また、 直鎖型構造を有するポリアミ ドイミ ドとしては、 例えば、 下式 (7 ) で表される化合物、 などが挙げられる。

[0047] [化 1 1 ]

〔但し、 上記式 (7) 中、 nは 2以上 4 0 0以下の整数である。 〕

[0048] 前記上記式 ( 7) で表される化合物は、 無水トリメッ ト酸とイソホロンジ イソシアネートとを反応させることにより得 られる。

[0049] <架橋剤 (巳) >

架橋剤 (巳) は、 樹脂膜中に架橋構造を形成することにより、 樹脂膜の耐 熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能を高めるように作用する化 合物である。 架橋剤 (B) は下式 (1) で表される化合物である。 〇 2020/175037 19 卩(:170? 2020 /004163

[化 12]

( 1 )

〔式 (1) 中、 複数の 8は、 それぞれ独立して、 炭素数 1〜 6のアルキル基 、 及び炭素数 1〜 6のアルコキシ基の何れかを示し、 〇1、 及び は〇〜 4の整数、 9は〇〜 5の整数をそれぞれ示す。 〕

[0050] ここで、 に含まれうる炭素数 1〜 6のアルキル基としては、 特に限定さ れないが、 例えば、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 プチル基、 ペンチル 基、 ヘキシル基等の直鎖、 分岐鎖又は環状構造を有するアルキル基が挙 げら れる。 この中でも、 炭素数 1〜 6のアルキル基としては、 メチル基、 エチル 基が好ましく、 メチル基がより好ましい。

また、 に含まれうる炭素数 1〜 6のアルコキシ基としては、 特に限定さ れないが、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、 プロポキシ基、 ブトキシ基、 ペントキシ基、 ヘキソキシ基等の直鎖、 分岐鎖又は環状構造を有するアルコ キシ基が挙げられる。 この中でも、 炭素数 1〜 6のアルコキシ基としては、 メ トキシ基、 エトキシ基、 プロポキシ基が好ましく、 メ トキシ基がより好ま しい。

ここで、 得られる樹脂膜の耐熱性を一層高める観点か ら、 111 , , 、 及 び が全て 「0」 である、 還元すれば、 式 (1) で表される化合物が置換基 を有さないことが好ましい。 この場合、 上記式 (1) において 「[¾」 が結合 しうる位置に全て水素原子が結合している。

[0051 ] さらに、 式 (1) を満たす架橋剤 (巳) が、 置換基を有さず、 且つ、 2つ のグリシジルエーテル基が所定の位置に結合 してなる、 下記構造を有する化 〇 2020/175037 20 卩(:170? 2020 /004163

合物であることが好ましい。 かかる化合物は、 日本化薬社製、 - 9 9 1 3」 として市販されている。

[化 13]

[0052] «架橋剤 (巳) の含有量》

そして、 樹脂組成物における、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) 1 0 0質量部に対する、 架橋剤 (巳) の含有量は、 5質量部以上であることが 好ましく、 1 0質量部以上であることがより好ましく、 2 0質量部以上であ ることが更に好ましく、 2 0 0質量部以下であることが好ましく、 1 5 0質 量部以下であることがより好ましく、 9 0質量部以下であることが更に好ま しく、 6 0質量部以下であることが特に好ましく、 4 0質量部以下であるこ とが更に特に好ましい。 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) に対する架 橋剤 (巳) の含有量が上記範囲内であれば、 得られる樹脂膜の耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能を一層高めることができる 。

[0053] <アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を 2つ以上 有する化合物>

アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を 2つ以上 有する化合物は、 得られる樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高めるように 作用しうる成分である。 さらに、 樹脂組成物にアルコキシメチル基を 2つ以 上有する化合物及びメチロール基を 2つ以上有する化合物を配合することで 、 樹脂膜の耐薬品性を高め得る。 こういった効果を一層良好に発揮する観点 から、 樹脂組成物が、 少なくともアルコキシメチル基を 2つ以上有する化合 物を含有することが好ましい。 〇 2020/175037 21 卩(:170? 2020 /004163

[0054] «アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物»

アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物としては、 例えば、 2つ以上 のアルコキシメチル基が芳香環に直接結合し てなるフエノール化合物、 アミ ノ基が 2つ以上のアルコキシメチル基で置換されて るメラミン化合物、 2 つ以上のアルコキシメチル基で置換されてな るウレア化合物が挙げられる。

[0055] 2つ以上のアルコキシメチル基が芳香環に直 結合してなるフエノール化 合物としては、 例えば、 2 , 6 -ジメ トキシメチルー 4 - I -ブチルフエノ —ル、 2 , 6—ジメ トキシメチルー _クレゾールなどのジメ トキシメチル 置換フエノール化合物; 3 , 3’ , 5 , 5’ ーテトラメ トキシメチルー 4 ,

4, ー ジヒドロキシビフエニル (例えば、 商品名 「丁1\/1〇 IV!—巳 」 、 本州 化学工業社製) 、 1 , 1 -ビス [ 3 , 5 -ジ (メ トキシメチル) 一 4 -ヒド ロキシフエニル] — 1 —フエニルエタンなどのテトラメ トキシメチル置換ビ フエニル化合物; 4 , 4’ , 4” 一 (エチリデン) トリスフエノール (例えば 、 商品名 「1 ~ 1 1\/1〇1\/1 -丁? 1 ~ 1八?一〇巳」 、 本州化学工業社製) などのヘキ サメ トキシメチル置換トリフエニル化合物;が挙 げられる。

[0056] アミノ基が 2つ以上のアルコキシメチル基で置換されて るメラミン化合 物としては、 例えば、 1\1 , 1\1, ージメ トキシメチルメラミン、 1\1 , 1\1, , ” 一トリメ トキシメチルメラミン、 1\1 , 1\1 , 1\1, , 1\!” ーテトラメ トキシメ チルメラミン、 1\1 , 1\1 , 1\1’ , 1\1’ , 1\1” ーペンタメ トキシメチルメラミン 、 1\1 , 1\1 , 1\1, , 1\1, , 1\1” , 1\1” ーヘキサメ トキシメチルメラミン (例え ば、 商品名 「二カラック 商品名 「二カラック

0 0 、 何れも三和ケミカル社製) 、 あるいはこれらの重合体などが挙 げられる。

[0057] 2つ以上のアルコキシメチル基で置換されて るウレア化合物としては、 例えば、 商品名 「二カラック 1\/1乂2 7 0」 、 商品名 「二カラック 1\/1乂2 8 0 」 、 商品名 「二カラック 1\/1乂2 9 0」 (何れも三和ケミカル社製) が挙げら れる。

[0058] «メチロール基を 2つ以上有する化合物» 〇 2020/175037 22 卩(:170? 2020 /004163

メチロール基を 2つ以上有する化合物としては、 例えば、 2つ以上のメチ 口ール基が芳香環に直接結合してなるフエノ ール化合物が挙げられる。

そして、 2つ以上のメチロール基が芳香環に直接結合 てなるフエノール 化合物としては、 2 , 4 -ジヒドロキシメチルー 6 -メチルフエノール、 2 , 6—ビス(ヒドロキシメチル)一 ークレゾール、 4—夕ーシャリーー2 , 6 —ビス (ヒドロキシメチル) フエノール、 ビス (2—ヒドロキシー3—ヒド ロキシメチルー 5—メチルフエニル) メタン (商品名 「0 1\/1 _巳 丨 P C - F 」 、 旭有機材社製) 、 ビス (4—ヒドロキシー 3—ヒドロキシメチルー 5— メチルフエニル) メタン (商品名 「0 1\/1 -巳 I 〇〇ー 」 、 旭有機材社製)

、 2 , 2—ビス (4—ヒドロキシー3 , 5—ジヒドロキシメチルフエニル) プ ロパン (商品名 「丁 1\/1 -巳 丨 一八」 、 旭有機材社製) などが挙げられる。

[0059] 上述したアルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を

2つ以上有する化合物の中でも、 反応性が高いという点より、 アルコキシメ チル基を 2つ以上有する化合物の一種である、 1\1 , 1\1 , 1\1’ , 1\1’ , 1\1” ,

|\1” ーヘキサメ トキシメチルメラミンが好ましい。

[0060] [アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を 2つ以上 有する化合物の含有量]

樹脂組成物がアルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール 基を 2つ以上有する化合物の双方又は何れか一方 含む場合における、 これ らの合計含有量は、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) 1 0 0質量部あ たり、 1質量部以上 1 〇〇質量部以下とすることが好ましい。 アルコキシメ チル基を 2つ以上有する化合物及びメチロール基を 2つ以上有する化合物の 合計含有量が上記範囲内であれば、 樹脂膜の丨 丁〇しわ抑制性能を一層高め ることができる。 特に、 アルコキシメチル基を 2つ以上有する化合物及びメ チロール基を 2つ以上有する化合物の合計含有量が上記上 値以下であれば 、 2 0 0 °〇以上といった高温条件下での硬化工程に ける減膜を抑制するこ とができ、 樹脂膜の耐熱性を一層高めることができる。

[0061 ] <その他の添加剤> 〇 2020/175037 23 卩(:170? 2020 /004163

本発明の樹脂組成物は、 任意で、 上記以外のその他の添加剤を含有してい ても良い。 かかるその他の添加剤としては、 上述した架橋剤 (巳) とは構造 の異なる多官能エポキシ化合物、 シランカップリング剤、 界面活性剤、 酸化 防止剤、 及び、 感放射線化合物等が挙げられる。

[0062] «架橋剤 (巳) とは構造の異なる多官能エポキシ化合物》

架橋剤 (巳) とは構造の異なる多官能エポキシ化合物の具 体例としては、 例えば、 ジシクロペンタジエンを骨格とするエポキシ 化合物 (商品名 「1 ~ 1 ? - 7200」 、 0 I 〇社製) 、 2, 2 -ビス (ヒドロキシメチル) 一 1 -ブ タノールの 1 , 2 -エポキシー4 - (2 -オキシラニル) シクロヘキサン付 加物 (シクロヘキサン骨格及び末端エポキシ基を 有する 1 5官能性の脂環式 エポキシ樹脂、 商品名 「巳 ! ~ 1 ?巳 3 1 50」 、 ダイセル社製) 、 エポキシ化 3 -シクロヘキセンー 1 , 2 -ジカルボン酸ビス (3 -シクロヘキセニルメ チル) 修飾 カプロラクトン (脂肪族環状 3官能性のエポキシ樹脂、 商品 名 「エポリード◦丁 301」 、 ダイセル社製) 、 ブタンテトラカルボン酸テ トラ (3, 4 -エポキシシクロヘキシルメチル)修飾 カプロラクトン (脂 肪族環状 4官能性のエポキシ樹脂、 商品名 「エボリード〇丁401」 、 ダイ セル社製) 、 3, 4—エポキシシクロヘキセニルメチルー 3’ , 4’ ーエポ キシシクロヘキセンカルボキシレート (商品名 「セロキサイ ド 2021」 、 「セロキサイ ド 202 1 」 、 ダイセル社製) 、 カプロラクトン変性 3 ’ , 4’ ーエポキシシクロヘキシルメチルー 3 , 4—エポキシシクロへキサ ンカルボキシレート (商品名 「セロキサイ ド 2081」 、 ダイセル社製) 、

1 , 2 : 8, 9 -ジエポキシリモネン (商品名 「セロキサイ ド 3000」 、 ダイセル社製) 等の脂環構造を有するエポキシ化合物;及び 、 ビスフエノー ル八型エポキシ化合物 (商品名 「」 巳[¾ 827」 、 「」 巳[¾828」 、 「」 巳[¾丫!_ 980」 、 三菱化学社製、 商品名 「巳 I 〇!_ 〇 840」 、 「巳? 1 〇!_〇 850」 、 0 I 〇社製) 、 ビスフエノール 型エポキシ化合物 (商品名 「」 巳[¾806」 、 「」 巳[¾807」 、 「」 巳 三菱化学社製、 商品名 「巳? 1 〇!_〇 830」 、 「巳 〇 2020/175037 24 卩(:170? 2020 /004163

? 1 〇1_〇 835」 、 0 I 〇社製) 、 水添ビスフェノール八型ェポキシ化 合物 (商品名 「」 巳[¾丫乂8000」 、 「」 巳[¾丫乂8034」 三菱化学社 製、 商品名 「3丁一 3000」 新日鉄住金社製、 商品名 「リカレジン 1 ~ 1巳巳 — 1 00」 新日本理化社製、 商品名 「ェポライ ト 4000」 共栄化学社製)

、 長鎖ビスフェノール八型ェポキシ樹脂 (商品名 「巳乂八一481 6」 、 「 巳乂八-4850- 1 50」 、 「巳乂八-4850- 1 000」 口 I 〇社製 ) 、 巳〇変性ビスフェノール八型ェポキシ化合物 (商品名 「アデカレジン巳 一4000 !_」 、 「アデカレジン巳 一401 0 !_」 、 八〇巳 八社製)

、 フェノールノボラック型多官能ェポキシ化合 物 (商品名 「」 巳[¾ 1 52」

、 三菱化学社製) 、 1 , 6—ビス (2, 3—ェポキシプロパンー 1 —イルオ キシ) ナフタレンなどのナフタレン骨格を有する多 官能ェポキシ化合物 (商 品名 「1 ~ 1 ?-40320」 、 〇 I 〇社製) 、 ジシクロペンタジェンジメタノ —ルジグリシジルェーテル (商品名 「アデカレジン巳 一 4000 !_」 、 「 アデカレジン巳 一4088 !_」 、 八〇巳 八社製) 、 グリシジルアミン型 ェポキシ樹脂 (商品名 「商品名 「」 巳[¾ 630」 、 三菱化学社製、 商品名 「 丁巳丁[¾八0 -〇」 、 「丁巳丁[¾八0-乂」 、 三菱ガス化学社製) 、 鎖状ア ルキル多官能ェポキシ化合物 (商品名 「3[¾-丁!\/1?」 、 阪本薬品工業社製 ) 、 多官能ェポキシポリブタジェン (商品名 「ェボリード 巳 3600」 、 ダイセル社製) 、 (商品名 「ェボリード 巳 4700」 、 ダイセル社製) 、 グリセリンのグリシジルポリェーテル化合物 (商品名 「3 、 阪 本薬品工業社製) 、 ジグリセリンポリグリシジルェーテル化合物 (商品名 「 、 阪本薬品工業社製) 、 ポリグリセリンポリグリシジルェー テル化合物 (商品名 「3[¾_4〇!_」 、 阪本薬品工業社製) 等の脂環構造を 有さないェポキシ化合物;などを挙げること ができる。 なお、 これらは、 一 種単独で、 或いは複数種を組み合わせて用いることがで きる。

中でも、 脂環構造を有するェポキシ化合物、 すなわち、 脂環式ェポキシ化 合物が好ましい。 樹脂組成物に脂環式ェポキシ化合物を配合す ることで、 得 られる樹脂膜の透明性を高めることができる 。 〇 2020/175037 25 卩(:170? 2020 /004163

[0063] 樹脂組成物中における、 架橋剤 (巳) とは構造の異なる多官能エポキシ化 合物の含有量は、 プロトン性極性基を有する重合体 ( ) 1 0 0質量部あた り、 1 〇〇質量部以下であることが好ましい。 架橋剤 (巳) とは構造の異な る多官能エポキシ含有化合物の含有量が 1 〇〇質量部以下であれば、 樹脂膜 の耐薬品性を効率的に高めることができる。 なお、 樹脂組成物が、 上述した 所定の架橋剤 (巳) に加えて、 架橋剤 (巳) とは構造の異なる多官能エポキ シ化合物を含有する場合には、 架橋剤 (巳) 及び架橋剤 (巳) とは構造の異 なる多官能エポキシ化合物の合計含有量が、 《架橋剤 (巳) の含有量》 の項目にて上述した、 樹脂組成物におけるプロトン性極性基を有す る重合体 (八) 1 0 0質量部に対する架橋剤 (巳) の含有量の好適範囲を満たすこと が好ましい。

[0064] «シランカップリング剤、 界面活性剤、 及び酸化防止剤》

シランカップリング剤は、 本発明の樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜 と 、 当該樹脂膜が形成された基材との間の密着性 を高めるように機能する。 そ して、 シランカップリング剤としては、 特に限定されることなく、 公知のも のを用いることができる (例えば、 特開 2 0 1 5 - 9 4 9 1 〇号参照) 。 よ り具体的には、 シランカップリング剤としては、 グリシドキシプロピルトリ メ トキシシラン等のアルコキシシラン類を好適 に用いることができる。 また、 シランカップリング剤の含有量は、 通常、 プロトン性極性基を有す る重合体 ( ) 1 0 0質量部あたり、 〇. 0 1質量部以上 5質量部以下であ る。

[0065] 界面活性剤は、 本発明の樹脂組成物の塗工性を向上させうる 成分である。

界面活性剤としては、 特に限定されることなく、 公知のシリコーン系界面活 性剤、 フッ素系界面活性剤、 ポリオキシアルキレン系界面活性剤、 メタクリ ル酸共重合体系界面活性剤、 及びアクリル酸共重合体系界面活性剤等を用 い ることができる (例えば、 国際公開第 2 0 1 7 / 1 6 3 9 8 1号参照) 。 中 でも、 界面活性剤としては、 オルガノシロキサンポリマー等のシリコーン 系 界面活性剤を好適に用いることができる。 〇 2020/175037 26 卩(:170? 2020 /004163

また、 界面活性剤の含有量は、 通常、 プロトン性極性基を有する重合体 ( 八) 1 0 0質量部あたり、 〇. 0 1質量部以上 1質量部以下である。

[0066] 酸化防止剤は、 本発明の樹脂組成物の安定性を高め得る成分 である。 酸化 防止剤としては、 特に限定されることなく、 フエノール系酸化防止剤、 リン 系酸化防止剤、 アミン系酸化防止剤、 ラクトン系酸化防止剤のような、 公知 の酸化防止剤を用いることができる (例えば、 特開 2 0 1 4 - 1 4 9 4 7 7 号参照) 。

[0067] なお、 シランカップリング剤、 界面活性剤、 及び酸化防止剤は、 それぞれ 、 一種単独で、 或いは、 2種以上を組み合わせて用いることができる また 、 樹脂組成物に配合するシランカップリング剤 、 界面活性剤、 及び酸化防止 剤の量は、 任意に調整し得る。

[0068] «感放射線化合物》

感放射線化合物は、 放射線が照射されると化学反応を引き起こす ことがで きる化合物である。 ここで、 放射線としては、 特に限定されることなく、 例 えば、 可視光線;紫外線; X線; 9線、 線、 丨線等の単一波長の光線; < 「 エキシマレーザー光、 八 「 エキシマレーザー光等のレーザー光線;電 子線等の粒子線;などが挙げられる。 感放射線化合物としては、 特に限定さ れることなく、 アセトフエノン化合物、 トリアリールスルホニウム塩、 及び 、 アジド化合物を用いることができる。 中でも、 キノンジアジド化合物等の アジド化合物を好適に用いることができる。 感放射線化合物は、 一種を単独 で、 或いは、 2種以上を組み合わせて用いることができる また、 樹脂組成 物に配合する感放射線化合物の量は、 任意に調整し得る。

[0069] <溶剤>

本発明の樹脂組成物が任意に含有し得る溶剤 としては、 特に限定されるこ となく、 樹脂組成物の溶剤として公知の溶剤を用いる ことができる。 そのよ うな溶剤としては、 例えば、 直鎖のケトン類、 アルコール類、 アルコールエ —テル類、 エステル類、 セロソルブエステル類、 プロピレングリコール類、 ジエチレングリコールエチルメチルエーテル などのジエチレングリコール類 〇 2020/175037 27 卩(:170? 2020 /004163

、 飽和· ラクトン類、 ハロゲン化炭化水素類、 芳香族炭化水素類、 並びに 、 ジメチルアセトアミ ド、 ジメチルホルムアミ ド及び 1\1 _メチルアセトアミ ドなどの極性溶媒などが挙げられる (例えば、 国際公開第 2 0 1 5 / 0 3 3 9 0 1号参照) 。

なお、 これらの溶剤は、 一種単独で、 或いは、 2種以上を混合して用いる ことができる。

そして、 樹脂組成物中の溶剤の量は、 特に限定されることなく、 プロトン 性極性基を有する重合体 ( ) 1 0 0質量部に対して、 好ましくは 1 0質量 部以上、 好ましくは 1 0 0 0 0質量部以下、 より好ましくは 5 0 0 0質量部 以下、 さらに好ましくは 1 0 0 0質量部以下である。

[0070] (樹脂組成物の製造方法)

本発明の樹脂組成物は、 上述した成分を既知の方法により混合し、 任意に ろ過することで、 調製することができる。 ここで、 混合には、 スターラー、 ボールミル、 サンドミル、 ビーズミル、 顔料分散機、 らい潰機、 超音波分散 機、 ホモジナイザー、 プラネタリーミキサー、 フィルミックスなどの既知の 混合機を用いることができる。 また、 混合物のろ過には、 フィルター等のろ 材を用いた一般的なろ過方法を採用すること ができる。

[0071 ] <樹脂膜の製造方法>

本発明の樹脂組成物からなる樹脂膜は、 上述した本発明の樹脂組成物を用 いて形成した塗膜を 2 0 0 °〇以上で加熱する工程 (硬化工程) を含む、 本発 明の樹脂膜の製造方法により、 製造することができる。 本発明の樹脂膜の製 造方法は、 さらに、 樹脂膜を形成する基板上に本発明の樹脂組成 物を使用し て塗膜を形成する工程 (塗膜形成工程) を含んでいても良い。

また、 樹脂膜を形成する基板上への塗膜の配設は、 特に限定されることな く、 塗布法やフィルム積層法等の既知の方途に従 って行うことができる。 な お、 任意で、 樹脂膜を形成する際に、 塗膜をパターニングしても良い。 バタ —ニング方法としては、 塗膜を露光し、 現像する操作を伴う既知のパターニ ング方法を適用することができる。 この場合、 樹脂膜を形成するために用い 〇 2020/175037 28 卩(:170? 2020 /004163

る樹脂組成物は、 感放射線化合物を含有しうる。

[0072] «塗膜形成工程》

ここで、 塗布法による塗膜の形成は、 樹脂組成物を基板上に塗布した後、 加熱乾燥 (プリべーク) することにより行うことができる。 なお、 樹脂組成 物を塗布する方法としては、 例えば、 スプレーコート法、 スピンコート法、 口ールコート法、 ダイコート法、 ドクターブレード法、 回転塗布法、 バー塗 布法、 スクリーン印刷法、 インクジヱッ ト法等の各種の方法を採用すること ができる。 加熱乾燥条件は、 樹脂組成物に含まれている成分の種類や配合 割 合に応じて異なるが、 加熱温度は、 通常、 3 0 ~ 1 5 0 ° 〇、 好ましくは 6 0 〜 1 2 0 ° 〇であり、 加熱時間は、 通常、 〇. 5〜 9 0分間、 好ましくは 1〜 6 0分間、 より好ましくは 1〜 3 0分間である。

[0073] また、 フィルム積層法による塗膜の形成は、 樹脂組成物を樹脂フィルムや 金属フィルム等の巳ステージフィルム形成用 基材上に塗布し、 加熱乾燥 (プ リベーク) することにより巳ステージフィルムを得た後 、 次いで、 この巳ス テージフィルムを基板上に積層することによ り行うことができる。 なお、 巳 ステージフィルム形成用基材上への樹脂組成 物の塗布及び樹脂組成物の加熱 乾燥は、 上述した塗布法における樹脂組成物の塗布及 び加熱乾燥と同様にし て行うことができる。 また、 積層は、 加圧ラミネータ、 プレス、 真空ラミネ —夕、 真空プレス、 口ールラミネータ等の圧着機を用いて行なう ことができ る。

[0074] «硬化工程》

硬化工程では、 塗膜を 2 0 0 ° 〇以上の温度で加熱 (ポストべーク) して硬 化させる。

[0075] 塗膜の加熱は、 特に限定されることなく、 例えば、 ホッ トプレート、 才一 ブン等を用いて行なうことができる。 なお、 加熱は、 必要に応じて不活性ガ ス雰囲気下で行ってもよい。 不活性ガスとしては、 例えば、 窒素、 アルゴン 、 ヘリウム、 ネオン、 キセノン、 クリプトン等が挙げられる。 これらの中で も窒素とアルゴンが好ましく、 特に窒素が好ましい。 〇 2020/175037 29 卩(:170? 2020 /004163

[0076] ここで、 硬化工程にて塗膜を加熱する際の温度は、 2 0 0 ° 〇以上であり、

2 5 0 ° 〇以上であることが好ましい。 本発明の樹脂組成物を使用すれば、 塗 膜を加熱する際の温度が 2 0 0 °〇以上と高温である場合にも、 良好に成膜す ることができる。 さらに、 硬化工程にて塗膜を加熱する際の温度の上限 は特 に限定されないが、 4 0 0 °〇以下であることが好ましい。

なお、 硬化工程にて塗膜を加熱する時間は、 塗膜の面積や厚さ、 加熱に使 用する機器等に応じて適宜選択することがで きるが、 例えば、 1 0〜 1 2 0 分間とすることができる。

[0077] そして、 かかる硬化工程を経た樹脂膜は、 波長 4 0 0 n の光の透過率が

9 7 %以上であることが好ましい。 なお、 「透過率」 は、 実施例に記載した 方法に従って測定することができる。

[0078] (電子部品)

本発明の電子部品は、 上述した本発明の樹脂組成物からなる樹脂膜 を備え る。 そして、 本発明の電子部品は、 本発明の樹脂組成物から形成された、 耐 熱性及び I 丁〇しわ抑制性能に優れる樹脂膜を備えてい るため、 高性能であ る。

[0079] <電子部品の種類>

本発明の電子部品の種類は、 特に限定されない。 例えば、 本発明の樹脂組 成物からなる樹脂膜が、 耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能に優れたものである ことから、 本発明の電子部品は、 本発明の樹脂組成物から成る樹脂膜の表面 上に 丨 丁〇膜が配置されてなる、 I 丁〇電極を備える電子部品でありうる。 また、 例えば、 本発明の樹脂膜は、 半導体デバイスに備えられる再配線層の 層間絶縁膜であっても良い。

実施例

[0080] 以下、 本発明について実施例に基づき具体的に説明 するが、 本発明はこれ ら実施例に限定されるものではない。 なお、 以下の説明において、 量を表す 「%」 及び 「部」 は、 特に断らない限り、 質量基準である。

実施例及び比較例において、 樹脂膜の丨 丁 0しわ抑制性能、 加熱減量、 及 〇 2020/175037 30 卩(:170? 2020 /004163

び透過率は、 それぞれ以下の方法を使用して評価した。

[0081] < I 丁〇しわ抑制性能>

ガラス基板 (コーニング社製、 コーニング 1 737) 上に実施例、 比較例 で得た樹脂組成物をスピンコート法により塗 布し、 ホッ トプレートを用いて 1 20°◦で 2分間加熱乾燥 (プリべーク) して、 塗膜を形成した。 次いで、 才ーブンを用いて、 窒素雰囲気下、 30 ° 〇から 1 0 ° 〇/分で 300 ° 〇まで昇温 後、 300°〇で 60分間加熱するポストべークを行うことで、 膜厚 2 の 樹脂膜を形成した。 この樹脂膜上に、 丨 丁〇透明電極をスパッタリング装置 (芝浦エレテック社製、 〇 3-4巳?一1_ 1_」 、 ステ

—ジ温度 30°〇 により 40 n の膜厚で形成した。 得られた丨 丁〇透明電 極付きの積層体のガラス基板を 1. 5〇 角に切断して試験片を作製した。 作製した試験片のガラス基板側を 270°〇又は 300°〇で加熱したホッ トプ レート上に 5分置いた後、 室温まで冷却した。 次いで、 試験片の丨 丁〇透明 電極側表面を光学顕微鏡 ( 1 00倍) で観察し、 しわ部分の面積の、 樹脂膜 表面の全面積 (1. 5001X 1. 5〇〇〇 に対する割合を算出し、 以下の基 準で評価した。 なお、 しわ部分の面積は、 光学顕微鏡で得られた画像を二値 化処理して抽出した。

八 :樹脂膜の表面にしわの発生なし。

巳 :樹脂膜の表面にしわの発生はあるが、 しわ部分の面積が樹脂膜表面の 全面積の 1 /4未満。

〇 :樹脂膜の表面にしわの発生はあるが、 しわ部分の面積が樹脂膜表面の 全面積の 1 /4以上 1 /2未満。

〇 :樹脂膜の表面にしわの発生があり、 しわ部分の面積が樹脂膜表面の全 面積の 1 /2以上。

<加熱減量>

スパッタリング装置 (芝浦エレテック社製、 「丨 一1\/1 丨 丨 丨 6 「 〇 3 - 4巳 一 !_ !_」 ) を用いて、 アルミニウム薄膜が 1 00 n mの膜厚で形成さ れたシリコンウェハ上に、 実施例、 比較例で得た樹脂組成物をスビンコート 〇 2020/175037 31 卩(:170? 2020 /004163

した後、 ホッ トプレートを用いてシリコンウェハを 1 2 0 ° 〇で 2分間加熱し た (塗膜形成工程) 。 次いで、 窒素雰囲気下、 3 0 ° ◦から 1 〇 /分で 3 0 0 °〇まで昇温後、 3 0 0 °〇で 6 0分間の条件で熱処理させることで樹脂膜を て、 膜厚 1 〇 の樹脂膜を片面に備える積層体を得た (硬化工程) 。

得られた積層体を〇. 5 〇 I / !_の塩酸水溶液に浸潰し、 シリコンウェ ハと樹脂膜の間に位置するアルミニウム薄膜 を塩酸水溶液にて溶解させるこ とで樹脂膜をシリコンウェハから剥離した。 次いで剥離した樹脂膜を水洗し 、 乾燥した。 乾燥後の樹脂膜を示差熱熱重量同時測定装置 (セイコーインス ツル社製、 丁〇/ 0丁 6 2 0 0) を用いて、 窒素雰囲気下、 昇温速度 1 0 °〇/分の条件で 3 0 0 °〇まで到達させ、 3 0 0 °〇で 1時間保持した際の、 3 0 0 °〇到達時の試料の質量 〇及び 3 0 0 °〇の保持終了時の試料の質量 1 をそれぞれ測定して、 それらの値から加熱減量の値: ( 〇— 〇 / 〇 X 1 〇〇 (%) を算出し、 以下の基準で評価した。 加熱減量が少ないほど、 樹脂膜が耐熱性に優れることを意味する。

八 : 3 0 0 °〇における加熱減量が 1 %未満。

巳 : 3 0 0 °〇における加熱減量が 1 %以上 3 %未満。

0 : 3 0 0 °〇における加熱減量が 3 %以上。

<光線透過率>

ガラス基板 (コーニング社製、 コーニング 1 7 3 7) 上に実施例、 比較例 で得た樹脂組成物をスピンコート法により塗 布し、 ホッ トプレートを用いて 1 2 0 °◦で 2分間加熱乾燥 (プリべーク) して、 膜厚 2 の塗膜を形成し た (塗膜形成工程) 。 次いで、 オーブンを用いて、 窒素雰囲気下、 3 0 ° 〇か ら 1 0 °〇/分で 3 0 0 °〇まで昇温後、 3 0 0 °〇で 6 0分間加熱するポストべ一 クを行うことで、 樹脂膜とガラス基板とからなる積層体を得た (硬化工程) 得られた積層体について、 分光光度計 V - 5 6 0 (日本分光社製) を用い て波長 4 0 0 n の光における光線透過率 (%) を測定した。

なお、 樹脂膜の光線透過率 (%) は、 樹脂膜が付いていないガラス基板を 〇 2020/175037 32 卩(:170? 2020 /004163

ブランクとして、 樹脂膜の厚みを 2 とした場合の換算値で算出し、 以下 の基準で評価した。

八 :光線透過率が 97%以上。

巳 :光線透過率が 97%未満。

[0082] (合成例 1 : プロトン性極性基を有する環状オレフィン重 合体 ( _ 1) の 合成)

置換イミ ド基を有する環状オレフィンとしての 1\]— (2—エチルヘキ シル) ービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 5—エンー 2, 3—ジカルボキシ イミ ド 40モル%、 及びプロトン性極性基を有する環状オレフィ ンとしての 4 -ヒドロキシカルボニルテトラシクロ [6. 2. 1. 1 3, 6 · 〇 2, 7 ] ドデ 力一 9—エン 60モル%からなる単量体混合物 1 00部、 1 , 5—へキサジ エン 2部、 ( 1 , 3 -ジメシチルイミダゾリンー 2 -イリデン) (トリシク ロヘキシルホスフィン) ベンジリデンルテニウムジクロリ ド (〇 「 9. 1_ 6 第 1巻, 953頁, 1 999年 に記載された方法で合成した) 〇.

02部、 及びジエチレングリコールエチルメチルエー テル 200部を、 窒素 置換したガラス製耐圧反応器に仕込み、 攪拌しつつ 80 ° 〇にて 4時間反応さ せて重合反応液を得た。

そして、 得られた重合反応液をオートクレープに入れ て、 1 50 ° 〇、 水素 圧 4 IV! 3 で、 5時間攪拌して水素化反応を行い、 プロトン性極性基を有す る環状オレフィン重合体 ( _ 1) としての水添重合体を含む重合体溶液を 得た。 得られた環状オレフィン重合体 ( _ 1) の重合転化率は 99. 7%

、 ポリスチレン換算重量平均分子量は 7, 1 50、 数平均分子量は 4, 69 〇、 分子量分布は 1. 52、 水素添加率は、 99. 7%であった。 また、 得 られた環状オレフィン重合体 ( 一 ·!) の重合体溶液の固形分濃度は 34.

4質量%であった。

[0083] (合成例 2 : プロトン性極性基を有さない環状オレフィン 重合体 ( _3) の合成)

テトラシクロ [6. 5. 〇. 1 2 5 · 0 13 ] トリデカ- 3 , 8, 1 0 〇 2020/175037 33 卩(:170? 2020 /004163

, 1 2 -テトラエン (1\/1丁 ) 80モル咅1 1\1- (4 -フエニル) 一 (5- ノルボルネンー2, 3—ジカルボキシイミ ド) ( 巳 丨) 20モル部、 1 —ヘキセン 6モル部、 アニソール 590モル部及びルテニウム系重合触媒 として 4 -アセトキシベンジリデン (ジクロロ) (4, 5 -ジブロモー 1 ,

3 -ジメシチルー 4 -イミダゾリンー 2 -イリデン) (トリシクロヘキシル ホスフィン) ルテニウム (〇 1 063、 和光純薬社製) 0. 01 5モル部を 、 窒素置換した耐圧ガラス反応器に仕込み、 攪拌下に 80 ° 〇で 1時間の重合 反応を行って開環重合体の溶液を得た。 この溶液について、 ガスクロマトグ ラフィーを測定したところ、 実質的に単量体が残留していないことが確認 さ れ、 重合転化率は 99%以上であった。

次いで、 窒素置換した攪拌機付きオートクレープに、 得られた開環重合体 の溶液を仕込み、 1 50°〇、 水素圧 71\/1 3 で、 5時間攪拌させて水素添加 反応を行った。 得られた水素化反応溶液を濃縮して、 プロトン性極性基を有 さない環状オレフィン重合体 ( _3) の溶液 (固形分濃度 55. 5%) を 得た。 得られたプロトン性極性基を有さない環状オ レフィン重合体 (八_3 ) の重量平均分子量は 50000、 数平均分子量は 20000、 水素添加率 は 97 %であった。

[0084] (合成例 3 : プロトン性極性基を有さない環状オレフィン 重合体 ( _4) の合成)

以下の通りの操作により、 プロトン性極性基に代えて、 カルボン酸無水物 基を有する環状オレフィン重合体 ( _4) を合成した。

重合 1段目として 5 -エチリデンービシクロ [2. 2. 1 ] ヘプトー 2- エン 35モル部、 1 —ヘキセン〇. 9モル部、 アニソール 340モル部及び ルテニウム系重合触媒として 4 -アセトキシベンジリデン (ジクロロ) (4 , 5—ジブロモー 1 , 3—ジメシチルー 4—イミダゾリンー 2—イリデン) (トリシクロヘキシルホスフィン) ルテニウム (〇 1 063、 和光純薬社製 ) 0. 005モル部を、 窒素置換した耐圧ガラス反応器に仕込み、 攪拌下に 80 ° 〇で 30分間の重合反応を行ってノルボルネン系開 重合体の溶液を得 〇 2020/175037 34 卩(:170? 2020 /004163

た。

次いで、 重合 2段目として重合 1段目に得た溶液中にテトラシクロ [9.

2. 1 . 0 . 〇 3, 8 ] テトラデカー 3, 5, 7, 1 2 -テトラエン ( メタノテトラヒ ドロフルオレン) 35モル音1 ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプ 卜一 2 -エンー 5, 6 -ジカルボン酸無水物 30モル部、 アニソール 250 モル部、 及び(3 1 063 〇. 0 1 モル部を追加し、 攪拌下に 80°〇で 1 . 5 時間の重合反応を行ってノルボルネン系開環 重合体の溶液を得た。 この溶液 について、 ガスクロマトグラフィーを測定したところ、 実質的に単量体が残 留していないことが確認され、 重合転化率は 99%以上であった。

次いで、 窒素置換した攪拌機付きオートクレープに、 得られた開環重合体 の溶液を仕込み、 0 1 063 〇. 03モル部を追加し、 1 50°〇、 水素圧 7 IV! 3で、 5時間攪拌させて水素添加反応を行った。 かかる水素添加反応の 結果得られた水素化反応溶液を濃縮して、 プロ トン性極性基を有さない環状 オレフィン重合体 ( _4) の溶液 (固形分濃度 55. 5%) を得た。 プロ トン性極性基を有さない環状オレフィン重合 体 ( _ 4) の重量平均分子量 は 60, 000、 数平均分子量は 30, 000、 分子量分布は 2であった。 また、 水素添加率は 95%であり、 カルボン酸無水物基を有する繰り返し単 位の含有率は 30モル%であった。 さらにまた、 プロ トン性極性基を有さな い環状オレフィン重合体 ( _4) の溶液の固形分濃度は 22%であった。 [0085] (実施例 1 )

合成例 1 で得られたプロ トン性極性基を有する環状オレフィン重合体 (八 - 1 ) の溶液 29 1部 (環状オレフィン重合体 ( _ 1 ) として 1 00部)

、 下式を満たす架橋剤 (巳) としての化合物 (日本化薬社製、 9 1 3) 1 0部、 界面活性剤としてのオルガノシロキサンポリ マー (信越化学 社製、 製品名 「< ?34 1 」 ) 〇. 1部、 シランカップリング剤としてのグ リシドキシプロピルトリメ トキシシラン (X I 八1\/1巳丁巳 社製、 製品名 「 〇 3? 6040」 ) 1部、 酸化防止剤として、 ペンタエリズリ トールーテト ラキス [3— (3, ブチルー 4—ヒ ドロキシフエニル) \¥02020/175037 35 卩(:17 2020 /004163

プロピオナート] (商品名 「 I 「 931^ 0 x 1 01 〇 」 、 巳八3 社製 ) 2. 1咅1 並びに、 溶剤としてのジエチレングリコールエチルメ チルエー テル (東邦化学社製、 製品名 「巳 01\/1-3」 ) 27部を混合し、 溶解させた後 、 孔径〇. 45 〇1のポリテトラフルオロエチレン製フイル ーでろ過して 、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて形成した塗膜の 丨 丁〇しわ抑制性能

、 加熱減量、 及び光線透過率を評価した。 結果を表 1 に示す。

[化 14]

[0086] (実施例 2〜 7)

架橋剤 (巳) の配合量、 及び溶剤としてのジエチレングリコールエチ ルメ チルエーテルの配合量を表 1 に示す通りにそれぞれ変更した以外は実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0087] (実施例 8)

架橋剤 (巳) の配合量を 25部とし、 溶剤としてのジエチレングリコール エチルメチルエーテルの配合量を 53部とし、 さらに、 アルコキシメチル基 を 2つ以上有する化合物として 1\1, 1\1, 1\1, , 1\1, , 1\1” , 1\1” ーヘキサメ トキシメチルメラミン (製品名 「二カラック 、 三和ケミ カル社製) 1 〇部を配合した以外は、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を 調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 〇 2020/175037 36 卩(:170? 2020 /004163

結果を表 1 に示す。

[0088] (実施例 9)

架橋剤 (巳) の配合量を 2 5部とし、 溶剤としてのジエチレングリコール エチルメチルエーテルの配合量を 7 1部とし、 さらに、 架橋剤 (巳) とは構 造の異なる多官能エポキシ化合物として、 ブタンテトラカルボン酸テトラ ( 3 , 4 -エポキシシクロヘキシルメチル)修飾 カプロラクトン (ダイセル 社製、 製品名 「エボリード〇丁4 0 1」 ) 2 0部を配合した以外は、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0089] (実施例 1 0)

プロトン性極性基を有する環状オレフィン重 合体 ( _ 1) の溶液に代え て、 分岐型構造を有するポリアミ ドイミ ド樹脂のプロピレングリコールメチ ルエーテルアセタート及び _ブタノール混合溶液 2 2 9部 (0 丨 (3社製、 ユニディック巳1\/1〇 - 7 9 3、 カルボキシル基を有する分岐型ポリアミ ドイ ミ ド樹脂 ( 一 2) として 1 0 0部) を用い、 所定の構造を有する架橋剤 ( 巳) の配合量を 3 0部に、 溶剤としてのジエチレングリコールエチルメ チル エーテルを 6 9部に変更した以外は、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を 調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0090] (比較例 1)

架橋剤 (巳) を配合せず、 これに代えて、 架橋剤 (巳) とは構造の異なる 多官能エポキシ化合物である、 ブタンテトラカルボン酸テトラ (3 , 4 -エ ポキシシクロヘキシルメチル)修飾 カプロラクトン (ダイセル社製、 製品 名 「エボリード〇丁4 0 1」 ) 6 0部を配合し、 さらに、 溶剤としてのジエ チレングリコールエチルメチルエーテルの配 合量を 9 7部に変更した以外は 、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を調製した。 〇 2020/175037 37 卩(:170? 2020 /004163

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0091 ] (比較例 2)

架橋剤 (巳) を配合せず、 これに代えて、 架橋剤 (巳) とは構造の異なる 多官能エポキシ化合物である、 ビスフエノール八型エポキシ化合物 (三菱ケ ミカル社製、 「8 2 8巳 !_」 ) 6 0部を配合し、 さらに、 溶剤としてのジエ チレングリコールエチルメチルエーテルの配 合量を 9 7部に変更した以外は 、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0092] (比較例 3)

架橋剤 (巳) を配合せず、 これに代えて、 架橋剤 (巳) とは構造の異なる 多官能エポキシ化合物である、 イソシアヌル酸構造を有する 6官能液状エポ キシ化合物 (日産化学社製、 「丁巳 丨 〇 II〇」 ) 6 0部を配合し、 さら に、 溶剤としてのジエチレングリコールエチルメ チルエーテルの配合量を 9 7部に変更した以外は、 実施例 1 と同様にして、 樹脂組成物を調製した。 そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0093] (比較例 4)

プロトン性極性基を有する環状オレフィン重 合体 ( _ 1) の溶液に代え て、 プロトン性極性基を有さない環状オレフィン 重合体 ( _ 3) の溶液 1 8 0部 (プロトン性極性基を有さない環状オレフィ ン重合体 ( _ 3) とし て 1 〇〇部) を用い、 所定の構造を有する架橋剤 (巳) の配合量を 3 0部に 変更し、 さらに、 溶剤をアニソール 3 6 2部に変更した以外は、 実施例 1 と 同様にして、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0094] (比較例 5) 〇 2020/175037 38 卩(:170? 2020 /004163

プロトン性極性基を有する環状オレフィン 重合体 ( _ 1) の溶液に代え て、 プロトン性極性基を有さない環状オレフィン 重合体 ( _ 4) の溶液 1 8 0部 (プロトン性極性基を有さない環状オレフィ ン重合体 ( _ 4) とし て 1 〇〇部) を用い、 所定の構造を有する架橋剤 (巳) の配合量を 3 0部に 変更し、 さらに、 溶剤をアニソール 3 6 2部に変更した以外は、 実施例 1 と 同様にして、 樹脂組成物を調製した。

そして、 得られた樹脂組成物を用いて、 実施例 1 と同様の評価を行った。 結果を表 1 に示す。

[0095]

〇 2020/175037 40 卩(:170? 2020 /004163

[0096] 表 1 より、 所定のプロトン性極性基を有する重合体 ( ) と、 特定の構造 を満たす架橋剤 (巳) とを含有する実施例 1〜 1 0の樹脂組成物によれば、 加熱減量が少なく耐熱性優れると共に、 丨 丁〇しわ抑制性能に優れる樹脂膜 を形成することができたことが分かる。 また、 表 1 より、 特定の構造を満た す架橋剤 (巳) を含有しない樹脂組成物を用いた比較例 1〜 3の場合には、 耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能の双方に優れる樹脂膜を形 成することができ なかったことが分かる。 さらにまた、 表 1 より、 プロトン性極性基を有さな い環状オレフィン重合体を用いた比較例 4では、 得られた樹脂膜の耐熱性は 優れていたが、 丨 丁〇しわ抑制性能は低かったことが分かる。 そして、 表 1 より、 プロトン性極性基を有さないが、 カルボン酸無水物基は含有する環状 オレフィン重合体を用いた比較例 5でも、 得られた樹脂膜の耐熱性は優れて いたが、 丨 丁〇しわ抑制性能は低かったことが分かる。

産業上の利用可能性

[0097] 本発明の樹脂組成物によれば、 耐熱性及び丨 丁〇しわ抑制性能に優れる樹 脂膜を形成することができる。

また、 本発明によれば、 本発明の樹脂組成物を用いて形成された樹脂 膜を 備える高性能な電子部品を提供することがで きる。

さらにまた、 本発明によれば、 本発明の樹脂組成物を用いて本発明の樹脂 膜を効率的に製造し得る樹脂膜の製造方法を 提供することができる。