清水 晃一 (〒88 千葉県市原市五井南海岸6 電気化学工業株式会社 千葉工場内 Chiba, 2908588, JP)
ENDO, Masamichi (6 Goiminamikaigan, Ichihara-sh, Chiba 88, 2908588, JP)
電気化学工業株式会社 (〒38 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 Tokyo, 1038338, JP)
SHIMIZU, Kouichi (6 Goiminamikaigan, Ichihara-sh, Chiba 88, 2908588, JP)
清水 晃一 (〒88 千葉県市原市五井南海岸6 電気化学工業株式会社 千葉工場内 Chiba, 2908588, JP)
| 下記に示す、(A)成分5~40質量%、(B)成分30~75質量%、及び(C)成分10~50質量%を含有することを特徴とする樹脂組成物。 (A)成分:芳香族ビニル単量体残基40~80質量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基10~60質量%、及び不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基2質量%未満(但し、0は含まず)を含有する重量平均分子量が9万~13万であるマレイミド系共重合体。 (B)成分:芳香族ビニル単量体残基67~78質量%、及びシアン化ビニル単量体残基22~33質量%を含有する重量平均分子量が10万~16万であるビニル系共重合体。 (C)成分:ゴム状重合体30~70質量%に、芳香族ビニル単量体50~80質量%、及びシアン化ビニル単量体20~40質量%を含有する単量体混合物30~70質量%をグラフト重合させたグラフト共重合体。 |
| 前記(A)成分における、芳香族ビニル単量体がスチレンであり、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体がN-フェニルマレイミドであり、かつ不飽和ジカルボン酸無水物単量体が無水マレイン酸である、請求項1に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(B)成分における、芳香族ビニル単量体がスチレンであり、かつシアン化ビニル単量体がアクリロニトリルである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(C)成分におけるゴム状重合体が、ブタジエン重合体及び/またはブタジエン-スチレン共重合体である、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(C)成分における、芳香族ビニル単量体がスチレンであり、かつシアン化ビニル単量体がアクリロニトリルである、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(A)成分が、さらに、前記芳香族ビニル単量体、前記不飽和ジカルボン酸イミド誘導体、及び前記不飽和ジカルボン酸無水物単量体と共重合可能なビニル単量体残基を18質量%以下含有するマレイミド系共重合体である請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(B)成分が、さらに、前記芳香族ビニル単量体、及び前記シアン化ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体残基を10質量%以下含有するビニル系共重合体である請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 |
| 前記(C)成分において、グラフと重合される単量体混合物が、前記芳香族ビニル単量体、及び前記シアン化ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体残基を20質量%以下含有する請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 |
| 請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含有する成形体。 |
| 前記成形体が射出成形体である請求項9に記載の成形体。 |
本発明は、マレイミド系共重合体を含む 脂組成物およびその成形体に関する。
従来から耐熱性、耐衝撃性、成形加工性に
れた樹脂組成物としてマレイミド系共重合
、ビニル芳香族共重合体、グラフト共重合
からなる樹脂組成物が知られている(特許文
献1)。
しかしながら、この樹脂組成物は薄肉部で
高強度が高度に求められる場合、強度が不
分であり成形品設計に工夫を施す等の対策
必要である場合があった。
本発明は、薄肉部強度に優れ、かつ耐熱 、耐衝撃性、成形加工性のバランスに優れ 樹脂組成物及びその成形品を提供すること 課題とした。
本発明は以下を要旨とするものである。
(1)下記に示す、(A)成分5~40質量%、(B)成分30~75
量%、及び(C)成分10~50質量%を含有することを
徴とする樹脂組成物。
(A)成分:芳香族ビニル単量体残基40~80質量%、
不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基10~60質
%、及び不飽和ジカルボン酸無水物単量体残
基2質量%未満(但し、0は含まず)を含有する重
平均分子量が9万~13万であるマレイミド系共
重合体。
(B)成分:芳香族ビニル単量体残基67~78質量%、
及びシアン化ビニル単量体残基22~33質量%を含
有する重量平均分子量が10万~16万であるビニ
系共重合体。
(C)成分:ゴム状重合体30~70質量%に、芳香族ビ
ニル単量体50~80質量%、及びシアン化ビニル単
量体20~40質量%を含有する単量体混合物30~70質
%をグラフト重合させたグラフト共重合体。
(2)前記(A)成分10~30質量%、前記(B)成分40~65質量%
、及び前記(C)成分20~40質量%を含有する前記(1)
に記載の樹脂組成物。
(3)前記(A)成分における、芳香族ビニル単量体
がスチレンであり、不飽和ジカルボン酸イミ
ド誘導体がN-フェニルマレイミドであり、か
不飽和ジカルボン酸無水物単量体が無水マ
イン酸である、前記(1)または(2)に記載の樹
組成物。
(4)前記(B)成分における、芳香族ビニル単量体
がスチレンであり、かつシアン化ビニル単量
体がアクリロニトリルである、前記(1)~(3)の
ずれか1項に記載の樹脂組成物。
(5)前記(C)成分におけるゴム状重合体が、ブタ
ジエン重合体及び/またはブタジエン-スチレ
共重合体である、前記(1)~(4)のいずれか1項
記載の樹脂組成物。
(6)前記(C)成分における、芳香族ビニル単量体
がスチレンであり、かつシアン化ビニル単量
体がアクリロニトリルである、前記(1)~(5)の
ずれか1項に記載の樹脂組成物。
(7)前記(A)成分が不飽和ジカルボン酸無水物単
量体残基を0.1~1.5質量%含有する、前記(1)~(6)の
いずれか1項に記載の樹脂組成物。
(8)前記(A)成分が、さらに、前記芳香族ビニル
単量体、前記不飽和ジカルボン酸イミド誘導
体、及び前記不飽和ジカルボン酸無水物単量
体と共重合可能なビニル単量体残基を18質量%
以下含有するマレイミド系共重合体である前
記(1)~(7)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(9)前記(B)成分が、さらに、前記芳香族ビニル
単量体、及び前記シアン化ビニル単量体と共
重合可能なビニル単量体を10質量%以下含有す
るビニル系共重合体である前記(1)~(8)のいず
か1項に記載の樹脂組成物。
(10)前記(C)成分において、グラフト重合され
単量体混合物が、前記芳香族ビニル単量体
及び前記シアン化ビニル単量体と共重合可
なビニル単量体残基を20質量%以下含有する
記(1)~(9)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(11)前記(1)~(10)のいずれか1項に記載の樹脂組
物を含有する成形体。
(12)前記成形体が射出成形体である前記(11)に
載の成形体。
本発明によれば、特定の成分を特定の比 で配合することで薄肉部強度に優れ、かつ 熱性、耐衝撃性、成形加工性のバランスに れた樹脂組成物が得られ、更にその樹脂組 物を用いた成形体は、これらの優れた特徴 より自動車部品、電気・電子機械部品、精 機械部品、事務用機器部品、熱器具等に好 に用いることができる。
(A)成分のマレイミド系共重合体について説
する。なお、本発明において、残基とは、
量体あるいは誘導体を重合させて得られた
合体における対応する繰返し単位を意味す
。
(A)成分は、芳香族ビニル単量体残基、不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体残基、及び不飽和
ジカルボン酸無水物単量体残基を含有する、
重量平均分子量が9万~13万であるマレイミド
共重合体である。
(A)成分の製法としては、第一の製法として、
芳香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸イ
ミド誘導体、及び不飽和ジカルボン酸無水物
単量体の単量体混合物を共重合させる方法、
第二の製法として、芳香族ビニル単量体、及
び不飽和ジカルボン酸無水物単量体の単量体
混合物を共重合させた後、この共重合体中の
不飽和ジカルボン酸無水物単量体単位残基を
アンモニア及び/又は第一級アミンと反応(イ
ド化反応)させて不飽和ジカルボン酸イミド
誘導体単位に変換させる方法が挙げられる。
いずれの方法によっても(A)成分のマレイミド
系共重合体を得ることができる。
(A)成分を構成する芳香族ビニル単量体は に限定されるものではないが、例えば、ス レン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン t-ブチルスチレン、クロロスチレン等のス レン系単量体が挙げられる。これらの単量 は1種または2種以上用いることができる。特 に好ましくは、スチレンである。
(A)成分を構成する不飽和ジカルボン酸イ ド誘導体は特に限定されるものではないが 例えば、マレイミド、N-メチルマレイミド N-エチルマレイミド、N-シクロヘキシルマレ ミド、N-フェニルマレイミド、N-ナフチルマ レイミド、グルタルイミド等が挙げられる。 特に好ましくはN-フェニルマレイミドである
(A)成分を構成する不飽和ジカルボン酸無 物単量体は特に限定されるものではないが 例えば、マレイン酸やイタコン酸、シトラ ン酸、アコニット酸のそれぞれの無水物が げられる。これらの単量体は1種または2種 上用いることができる。特に好ましくは、 水マレイン酸である。
(A)成分のマレイミド系共重合体は、さら 、前記芳香族ビニル単量体、前記不飽和ジ ルボン酸イミド誘導体、及び前記不飽和ジ ルボン酸無水物単量体と共重合可能なビニ 単量体残基を含有することもできる。かか 共重合可能なビニル単量体は特に限定され ものではないが、例えば、アクリロニトリ 、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル 量体、メチルアクリル酸エステル、エチル クリル酸エステル、ブチルアクリル酸エス ルなどのアクリル酸エステル類,メチルメタ クリル酸エステル、エチルメタクリル酸エス テル等のメタクリル酸エステル単量体、アク リル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸 単量体、アクリル酸アミド、メタクリル酸ア ミド、N-ビニルカルバゾール等が挙げられる これらの単量体は1種または2種以上用いる とができる。好ましくはメチルアクリル酸 ステル、アクリル酸、メタクリル酸である また、不飽和ジカルボン酸無水物単量体も 一の製法では共重合可能なビニル単量体と て挙げられ、第二の製法ではイミド基に転 されず残った不飽和ジカルボン酸無水物基 共重合体中に導入することができる。
上記の第一の製法の場合は、塊状-懸濁重 合、溶液重合、塊状重合を、第二の製法の場 合は、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状 重合等の公知の重合方法を用いることができ る。
また、上記第二の製法で、イミド化反応 用いるアンモニアや第1級アミンは、無水又 は水溶液のいずれの状態でもあってよい。ま た、第1級アミンは限定されるものではない 、例えば、メチルアミン、エチルアミン、 クロヘキシルアミン等のアルキルアミンや アニリン、トルイジン、ナフチルアミン等 芳香族アミンが挙げられる。これらの単量 は1種または2種以上用いることができる。特 に好ましくはアニリンである。
イミド化反応を溶液状態又は懸濁状態で う場合は通常の反応容器、例えばオートク ーブなどを用いるのが好ましく、塊状溶融 態で行う場合には、脱揮装置のついた押出 を用いることができる。
イミド化反応の温度は約80~350℃であり、 ましくは100~300℃である。80℃未満の場合に 反応速度が遅く、反応に長時間を要して実 的でない。一方350℃を越える場合には重合 の熱分解による物性低下をきたす。イミド 反応時に触媒を用いてもよく、その触媒と ては第3級アミン、例えばトリエチルアミン 等が好ましく用いられる。
(A)成分の重量平均分子量は9万~13万であり 、好ましくは10万~12万である。9万未満では得 られる樹脂組成物の衝撃強度が低下し、13万 超えると得られる樹脂組成物の薄肉部強度 向上が充分でない。
(A)成分に用いられる芳香族ビニル単量体残
は好ましくは40~80質量%以下であり、より好
しくは40~60質量%である。40質量%未満では成
性が低下し、80質量%以上を超えると耐熱性
低下する。
また、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残
は10~60質量%であり、より好ましくは10~59質
%であり、より好ましくは35~55質量%である。1
0質量%未満では耐熱性の向上が充分でなく、6
0質量%を越えると樹脂組成物の衝撃強度が大
に低下する。
不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基は2質
量%未満(但し、0質量%は含まない)であり、好
しくは0.1~1.9質量%であり、特に好ましくは0.
3~1.1質量%である。不飽和ジカルボン酸無水物
単量体残基が2質量%以上、又は含まれない場
には、薄肉部の強度の向上が顕著に見られ
い。
更に、上記のこれらと共重合可能なビニル
量体残基は好ましくは18質量%以下含有され
より好ましくは10質量%以下である。該共重
可能なビニル単量体残基が18質量%を超える
合には他の成分との相溶性が低下し耐衝撃
が低下し易くなり、また成形体としたとき
層剥離が発生しやすくなる。
(B)成分のビニル系共重合体について説明す
。
(B)成分は芳香族ビニル単量体残基、及びシ
ン化ビニル単量体残基を含有する、重量平
分子量が10万~16万であるビニル系共重合体
ある。
(B)成分に用いられる芳香族ビニル単量体は
特に限定されるものではないが、(A)成分に
いる芳香族ビニル単量体として記載したも
が使用でき、(A)成分に用いたものと同一の
のでも、違ったものでもよい。好ましくは
チレンである。
シアン化ビニル単量体としては、特に限定
れるものではないが、例えば、アクリロニ
リル、メタクリロニトリル、α-クロロアク
ロニトリルが挙げられる。これらの単量体
1種または2種以上用いることができる。好
しくはアクリロニトリルである。
また、(B)成分は、さらに、前記芳香族ビニ
単量体、及び前記シアン化ビニル単量体と
重合可能なビニル単量体を含有できる。該
重合可能なビニル単量体は、特に限定され
ものではないが、(A)成分に用いる共重合可
なビニル単量体として記載したものが使用
き、(A)成分に用いたものと同一のものでも
違ったものでもよい。
(B)成分中の好ましい芳香族ビニル単量体残
は67~78質量%であり、より好ましくは69~76質
%である。67質量%未満であると成形性が低下
、78質量%を越えると耐熱性が低下し好まし
ない。
また、好ましいシアン化ビニル単量体残基
22~33質量%であり、より好ましくは24~31質量%
ある。22質量%未満か33質量%を越えると(A)成
との相溶性が低下し、得られた樹脂組成物
成形体にしたときに層剥離等の外観不良が
生し易く、また衝撃強度低下の原因にもな
。
また、これらと共重合可能なビニル単量体
基は好ましくは10質量%以下であるが、より
ましくは5質量%以下である。該共重合可能
ビニル単量体残基の含有量が10質量%を越え
と、(A)成分、(C)成分との相溶性が低下し、
られた樹脂組成物を成形体にしたときに層
離の外観不良現象が発生し易く、また衝撃
度低下の原因にもなる。
(B)成分は通常の重合方法で製造でき、例え
その製造方法として懸濁重合、溶液重合、
化重合等が挙げられる。
(B)成分の重量平均分子量は10万~16万であり
好ましくは12万~15万である。10万未満では得
れる樹脂組成物の衝撃強度および薄肉部強
が低下し、16万を超えると得られる樹脂組
物の成形性が低下、薄肉部強度が低下する
(C)成分のグラフト共重合体について説明す
。
(C)成分はゴム状重合体に、芳香族ビニル単
体、及びシアン化ビニル単量体を含有する
量体混合物をグラフト重合させたグラフト
重合体である。
(C)成分に使用されるゴム状重合体は、グラ
ト重合可能なゴムであれば特に限定される
のではないが、例えば、ブタジエン重合体
ブタジエン-スチレン共重合体等のブタジエ
ンと共重合可能なビニル単量体との共重合体
、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-
ロピレン-ジエン共重合体、アクリルゴム等
が挙げられ、単独で用いても2種以上用いて
よい。ブタジエン-スチレン共重合体の場合
ブタジエン単量体が60質量%以上であること
好ましい。
(C)成分に用いられる芳香族ビニル単量体は
特に限定されるものではないが、(A)成分に
いる芳香族ビニル単量体残基の前駆体とし
記載したものが使用でき、(A)成分や(B)成分
用いたものと同一のものでも、違ったもの
もよい。好ましくはスチレンである。
好ましい(C)成分単量体混合物中の芳香族ビ
ル単量体は50~80質量%であり、より好ましく
60~80質量%である。芳香族ビニル単量体が50
量%未満であると成形加工性が低下し、80質
%を越えると耐衝撃性が低下する。
(C)成分に用いられるシアン化ビニル単量体
特に限定されるものではないが、(B)成分に
いるシアン化ビニル単量体残基の前駆体と
て記載したものが使用でき、(B)成分に用い
ものと同一のものでも、違ったものでもよ
。好ましくはアクリロニトリルである。
(C)成分単量体混合物中のシアン化ビニル単
体は好ましは20~40質量%であり、より好まし
は24~31質量%である。シアン化ビニル単量体
20質量%未満または40質量%を越えると、(C)成
は(A)成分との相溶性が低下し、得られた樹
組成物を成形体にしたときに層剥離の外観
良現象が発生し易く、衝撃強度低下の原因
もなる。
(C)成分に用いられる共重合可能なビニル単
体は、特に限定されるものではないが、(A)
分に用いる共重合可能なビニル単量体残基
前駆体として記載したものが使用でき、(A)
分や(B)成分に用いたものと同一のものでも
違ったものでもよい。好ましくはメチルア
リル酸エステル、アクリル酸、メタクリル
である。
(C)成分単量体混合物中の共重合可能なビニ
単量体は20質量%以下が好ましく、特に好ま
くは10質量%以下である。共重合可能なビニ
単量体は20質量%を越えると他の成分との相
性が低下し、特に耐衝撃性が低下し易く、
た得られた樹脂組成物を成形したときに層
離の外観不良現象が発生し易い。
(C)成分であるグラフトポリマーの製造に たっては公知のいずれの重合技術も用いる とができ、例えば、懸濁重合、乳化重合の き水性不均一重合、塊状重合、溶液重合及 生成重合体の貧溶媒中での沈殿不均一重合 並びにこれらの組合せがある。
(C)成分中のグラフトゴム粒子径、グラフ 率及び未グラフトコポリマーの重量平均分 量は特に限定されるものではないが、グラ トゴム粒子径は0.1~0.8μm、特に好ましくは0.2 ~0.6μmの範囲が、耐衝撃性の面から好ましい 又、グラフト率は20~80%、特に好ましくは30~70 %である。グラフト率20%未満ではゴム状重合 が凝集しやすくなるため外観不良現象が発 し易くなり、耐衝撃性の低下を招き、80%を えると成形加工性の低下を招く。未グラフ コポリマーの重量平均分子量は5万~20万、特 好ましくは6万~14万の範囲であると、耐衝撃 性と成形性のバランスが良好であり好ましい 。
(C)成分は、上記の芳香族ビニル単量体と シアン化ビニル単量体単量体と、必要に応 て共重合可能なビニル単量体とを混合し、 の混合物30~70質量%を、ゴム状重合体30~70質 %にグラフト重合させたものであり、特に好 しくは、その混合物40~60質量%を、ゴム状重 体40~60質量%にグラフト重合させたものであ 。ゴム状重合体が30質量%未満では樹脂組成 の耐衝撃性が低下し、70質量%を越えると成 加工性が低下し、得られる樹脂組成物は外 不良現象を発生し易い。
尚、グラフト重合においては、通常単量 全量がゴム状重合体上にグラフトすること 困難であり、グラフトされない共重合体が 生産される。本発明においてはグラフトさ ない共重合体を積極的に分離、除去した真 グラフト共重合体はもちろんのこと、グラ トされない共重合体を含有したままのグラ ト重合でもよく、いずれもグラフト共重合 として取り扱うことができる。
本発明における樹脂組成物の(A)成分、(B)成
及び(C)成分及びの配合比は、(A)成分が5~40質
量%、(B)成分が30~75質量%、(C)成分が10~50質量%
ある。なかでも、(A)成分、(B)成分及び(C)成
及びの配合比は、(A)成分が10~30質量%、(B)成
が40~65質量%、(C)成分が20~40質量%が好ましい
(A)成分が5質量%未満では、得られる樹脂組
物の耐熱性が大幅に低下し、40質量%を越え
と薄肉部強度が大幅に低下する。
(B)成分が30質量%未満では、得られる樹脂組
物の流動性または薄肉部強度が大幅に低下
、75質量%を越えると薄肉部強度が低下する
(C)成分が10質量%未満では得られる樹脂組成
の薄肉部強度が低下し、50質量%を越えると
熱性及び流動性が低下する。
本発明の樹脂組成物は、通常の溶融混練 置を用いて得ることができるが、好適に使 できる溶融混練装置としては、単軸押出機 噛合形同方向回転または噛合形異方向回転 軸押出機、非または不完全噛合形二軸押出 等のスクリュー押出機、バンバリーミキサ 、コニーダー及び混合ロール等がある。
樹脂組成物には本発明の効果を阻害しな 範囲で安定剤や可塑剤、滑剤、酸化防止剤 紫外線吸収剤、光安定剤、ガラス繊維、カ ボン繊維、無機フィラー、着色剤などを配 することができる。
以下に、実施例及び比較例をあげて更に 発明を説明するが、これらは何れも例示的 ものであって本発明の内容を限定するもの はない。尚、実施例、比較例中の部、%はい ずれも特にことわらない限り質量基準である 。
マレイミド系共重合体(A)成分の製造
攪拌機を備えたオートクレーブ中にスチレ
60部、α-メチルスチレンダイマー0.3部、メ
ルエチルケトン100部を仕込み、系内を窒素
スで置換した後温度を85℃に昇温し、無水マ
レイン酸40部とベンゾイルパーオキサイド0.15
部をメチルエチルケトン200部に溶解した溶液
を8時間で連続的に添加した。添加後更に3時
温度を85℃に保った。ここで得られた共重
体溶液にアニリン38部、トリエチルアミン0.6
部を加え140℃で7時間反応させた。反応液を
ント付き2軸押出し機に供給し、脱揮してマ
イミド系共重合体を得た。C-13NMR分析より酸
無水物基のイミド基への転化率は94モル%であ
った。このマレイミド系共重合体は不飽和ジ
カルボン酸イミド誘導体としてのN-フェニル
レイミド単位を51.1%、スチレン単位47.0%、無
水マレイン酸単位1.9%含む共重合体であり、
れを共重合体A-1とした。
他のマレイミド系共重合体A-2~A-10はアニリ
の添加量を調整することにより無水マレイ
酸のイミド基への転化率を調整、またα-メ
ルスチレンダイマーの添加量を調整するこ
により重量平均分子量を調整したこと以外
A-1と同様な方法で製造した。成分組成及び
量平均分子量を表1に示す。
攪拌機を備えたオートクレーブ中にスチ ン47部、α-メチルスチレンダイマー0.6部、 チルエチルケトン100部を仕込み、系内を窒 ガスで置換した後温度を90℃に昇温し、N-フ ニルマレイミド53部とベンゾイルパーオキ イド0.15部をメチルエチルケトン200部に溶解 た溶液を6時間で連続的に添加した。添加後 更に3時間温度を90℃に保った。反応液をベン ト付き2軸押出し機に供給し、脱揮してマレ ミド系共重合体を得た。このマレイミド系 重合体は不飽和ジカルボン酸イミド誘導体 してのN-フェニルマレイミド単位を53.0%、ス レン単位を47.0%含む共重合体であり、これ 共重合体A-11とした。成分組成及び重量平均 子量を表1に示す。
ビニル系共重合体(B)成分の製造
攪拌機を備えた反応缶中にスチレン71.5部、
アクリロニトリル28.5部、第三リン酸カルシ
ム2.5部、t-ドデシルメルカプタン0.33部、t-ブ
チルパーオキシアセテート0.2部及び水250部を
仕込み、70℃に昇温し重合を開始させた。重
開始から7時間後に温度を75℃に昇温して3時
間保ち重合を完結させた。重合率は97%に達し
た。得られた反応液に5%塩酸水溶液200部を添
し析出させ、脱水、乾燥後白色ビーズ状の
重合体を得た。この共重合体の組成はスチ
ン72.0%、アクリロニトリル28.0%、重量平均分
子量は13.0万で、これを共重合体B-1とした。
他のビニル系共重合体B-2~B-5はスチレンとア
クリロニトリルの添加量を調整することによ
りスチレンとアクリロニトリルの組成比を調
整、t-ドデシルメルカプタンの添加量を調整
ることにより重量平均分子量を調整したこ
以外はB-1と同様な方法で製造した。成分組
及び重量平均分子量を表2に示す。
グラフト共重合体(C)成分の製造
攪拌機を備えた反応缶中にポリブタジエン
テックス126部(固形分35%、平均粒径0.3μm、ゲ
ル含有率90%)、スチレン-ブタジエンラテック
17部(固形分67%、平均粒径0.5μm、ゲル含有率1
5%)、ステアリン酸ソーダ1部、ソジウムホル
アルデヒドスルホキシレート0.2部、テトラ
ジウムエチレンジアミンテトラアセチック
シッド0.01部、硫酸第一鉄0.005部、及び純水15
0部を仕込み、温度を50℃に加熱し、これにス
チレン75%及びアクリロニトリル25%よりなる単
量体混合物45部、t-ドデシルメルカプタン1.0
、キュメンハイドロパーオキサイド0.15部、
6時間で連続添加し、更に添加後65℃に昇温
2時間重合した。重合率は97%に達した。得ら
れたラテックスに酸化防止剤(チバスペシャ
ティケミカル社製・イルガノックス1076)0.3部
を添加した後、5%塩化カルシウム水溶液300部
添加して凝固、水洗、乾燥後白色粉末とし
グラフト共重合体を得た。これを共重合体C
-1とした。
次にC-1のグラフト率と未グラフトコポリマ
の分子量を測定する為に、C-1を3gとり、メ
ルエチルケトン溶液に膨潤させて、遠心分
した上澄み溶液中のグラフトされていない
チレン-アクリロニトリル共重合体の分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
て測定したところ、重量平均分子量は10.5万
であった。又、遠心分離で沈降したゲル分(
ラフトコポリマーとゴム状重合体)の組成を
ルダール窒素定量分析と熱分解ガスクロマ
グラフィーにより分析し、スチレンとアク
ロニトリル量からグラフトコポリマーの重
を測定した。又、臭素付加法によりポリブ
ジエンゴムを分析し、ゴム状重合体の重量
決定した。このように求められたグラフト
ポリマーの重量とゴム状重合体の重量から
下の式よりグラフト率を求めたところグラ
ト率は47%であった。
グラフト率=(グラフトコポリマー重量/ゴ
ム状重合体重量)×100(%)
実施例1~13
表3、表4に示した配合になるようにマレイ
ド系共重合体(A)成分、ビニル系共重合体(B)
分、グラフト共重合体(C)成分をブレンドし
このブレンド物を35mm脱揮装置付き同方向回
2軸押出機(L/D=32)にて280℃で押出し、ペレッ
化し、樹脂組成物を得た。なお、(A)成分、(
B)成分、(C)成分のブレンド物100重量部に対し
酸化防止剤としてオクタデシル-3-(3、5-ジ-te
rt-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ト(チバスペシャリティ・ケミカルズ株式会
製、IRGANOX1076)0.5重量部を含有させた。得ら
たペレットを使用して、射出成形機により
性測定用試験片を作成し、各種物性を測定
た。この結果を表3、表4に示す。
比較例1~21
表5、表6に示した配合になるようにマレイ
ド系共重合体(A)成分、ビニル系共重合体(B)
分、グラフト共重合体(C)成分をブレンドし
以外は実施例と同様の方法で樹脂組成物を
製し、実施例と同様の評価を行った。結果
表5、表6に示す。
なお、各種物性の評価測定法は下記の通り
ある。
(1)MFR(メルトマスフローレイト):220℃、98N荷重
条件下または265℃、98N荷重条件下で、JIS K 7
210に従い測定した。
(2)シャルピー衝撃強度:ノッチ付試験片を用
て、JIS K 7111に従い測定した。
(3)ビカット軟化温度:50N荷重下、JIS K 7206に
い測定した。
(4)薄肉落錘面強度:射出成形して得られた縦12
0mm、横40mm、ゲートが横側面の中心に設置さ
ており、ゲート側から縦方向0~40mm部分が厚
3mm、40~80mm部分が厚み2mm、80~120mm部分が厚み1m
mの3段プレートを試験片とした。落下先端部
直径10.8mm半球の100g錘を各種の高さから垂直
に試験片の厚み1mm面中央部に自然落下させて
試験片が50%破壊する高さを求めた。
(5)重量平均分子量:(A)成分、(B)成分の重量平
分子量算出はGPC(ゲルパーミエーションクロ
トグラフィー)測定で行った。条件を下記に
示す。
装 置:Shodex社製、「SYSTEM-21」
カラム:PLgel MIXED-B
温 度:40℃
溶 媒:テトラヒドロフラン
検 出:RI
濃 度:0.2%
注入量:100μl
検量線:標準ポリスチレン(Polymer Laboratories社
)を用い、溶離時間と溶出量の関係を分子量
と変換して各種平均分子量を求めた。
(6)成分組成:成分組成比は熱分解ガスクロマ
グラフィーを用いて測定した。
熱分解装置:日本分析工業社製 JPS-220
熱分解温度:590℃
ガスクロマトグラフィー:ヒューレットパッ
ード社製 5890SERIESII
カラム:微極性カラム DB-5
キャリアガス:He 圧力 2psi
温度条件:50℃で5分保持後18℃/分で250℃まで
温し、250℃で7分保持
検出:FID
0.3mg秤量して測定にかける。検出された3成分
のピーク面積比をとった。
(7)平均粒子径:(C)成分のグラフトゴム粒子径
、コールター社製N4型を用いて測定した。測
定条件は試料粘度0.01Poise、屈折率1.17、温度20
℃で行った。使用溶媒はジメチルホルムアミ
ドである。
表3~表6に示す結果から明かなように、(A)成
の重量平均分子量の異なる実施例2および実
施例3と比較例1を比較すると(A)成分の重量平
分子量が9万未満では薄肉部強度が劣る。
また実施例1および実施例6と比較例4、実施
2および実施例3と比較例2を比較すると(A)成
の重量平均分子量が13万を超えると薄肉部
度が劣る。
同様に実施例3と比較例4、実施例7と比較例9
、実施例8と比較例10、実施例9と比較例11、実
施例10と比較例12、実施例11と比較例13、実施
12と比較例14、実施例13と比較例15、各々を
較すると(A)成分の重量平均分子量が13万を超
えると成形加工性(MFR)が低下また薄肉部強度
劣る。
また(B)成分の重量平均分子量の異なる実施
3と比較例5および比較例6を比較すると(B)成
の重量平均分子量が10万未満では薄肉部強
が劣り、16万を越えると成形加工性が低下ま
た薄肉部強度が劣る。
(B)成分の芳香族ビニル単量体残基量、シア
化ビニル単量体残基量の異なる実施例3と比
較例7および比較例8を比較すると(B)成分の芳
族ビニル単量体残基量78質量%を超えシアン
ビニル単量体残基22質量%未満では薄肉部強
が劣り、また芳香族ビニル単量体残基量67
量%未満シアン化ビニル単量体残基33質量%を
えると流動性が低下また薄肉部強度が劣る
(A)成分の不飽和ジカルボン酸無水物単量体
基量の異なる実施例3と比較例3、実施例3と
施例4と比較例22とを比較すると、(A)成分の
飽和ジカルボン酸無水物単量体残基2質量%
上または0質量%では薄肉部強度が劣る。
比較例16、比較例17に示すように(A)成分が5
量%未満では耐熱性が低く、40質量%を超える
シャルピー衝撃強度および薄肉部強度が低
。また比較例18、比較例19に示すように(B)成
分が30質量%未満では薄肉部強度が低く、75質
%を超えるとシャルピー衝撃強度および薄肉
部強度が低い。また比較例20、比較例21に示
ように(C)成分が10質量%未満ではシャルピー
撃強度および薄肉部強度が低く、50質量%を
えると耐熱性が低い。
以上、特定の成分を特定の比率で配合する
とにより薄肉部強度の著しく向上した耐熱
、耐衝撃性、成形加工性のバランスに優れ
樹脂組成物が得られる。
本発明の樹脂組成物は、薄肉部強度に優れ
かつ耐熱性、耐衝撃性、成形加工性のバラ
スに優れており、更にその樹脂組成物を用
た成形体は、これらの優れた特徴により自
車部品、電気・電子機械部品、精密機械部
、事務用機器部品、熱器具等に好適に応用
期待される。
なお、2006年8月28日に出願された日本特許出
願2006-230001号の明細書、特許請求の範囲及び
約書の全内容をここに引用し、本発明の明
書の開示として、取り入れるものである。
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