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Patent Searching and Data


Title:
RESISTANCE VARIABLE ELEMENT AND RESISTANCE VARIABLE STORAGE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081741
Kind Code:
A1
Abstract:
A resistance variable element and a resistance variable storage device using such resistance variable element are provided with a first electrode; a second electrode; and a resistance variable layer (3), which is arranged between the first electrode (2) and the second electrode (4) and is electrically connected with the first electrode (2) and the second electrode (4). The resistance variable layer (3) includes a material, which is expressed by a chemical formula of (ZnXFe1-X)Fe2O4 and has a spinel structure. The resistance variable element (10) and the resistance variable storage device using the resistance variable element have such characteristics that the electrical resistance between the first electrode (2) and the second electrode (4) increases when a first voltage pulse is applied between the first electrode (2) and the second electrode (4) and that the electrical resistance between the first electrode (2) and the second electrode (4) lowers when a second voltage pulse having the same polarity as that of the first voltage pulse is applied between the first electrode (2) and the second electrode (4).

Inventors:
MURAOKA SHUNSAKU
OSANO KOICHI
FUJII SATORU
Application Number:
PCT/JP2007/074556
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
December 20, 2007
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
MURAOKA SHUNSAKU
OSANO KOICHI
FUJII SATORU
International Classes:
H01L27/10; G11C13/00; H01L45/00; H01L49/00
Domestic Patent References:
WO2005101420A12005-10-27
WO2006028117A12006-03-16
Foreign References:
JP2006080259A2006-03-23
JP2004185756A2004-07-02
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg. 123-1, Higashimachi, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 31, JP)
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Claims:
 第1電極と、
 第2電極と、

 前記第1電極と前記第2電極との間に配設され前記第1電極と前記第2電極とに電気的に接続された抵抗変化層とを備え、
 前記抵抗変化層が(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 の化学式で表されるスピネル構造を有する材料を含み、
 前記第1電極と前記第2電極との間に第1の電圧を有する第1電圧パルスを印加することで前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗が低下し、

 前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1の電圧と極性が同じである第2の電圧を有する第2電圧パルスを印加することで前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗が上昇する性質を有する、抵抗変化型素子。

 前記第1電極と前記第2電極との間に第1の電圧を有する第1電圧パルスを印加することで前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗を低下させ、

 前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1の電圧と極性が同じである第2の電圧を有する第2電圧パルスを印加することで前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗を上昇させることにより情報を記憶させるユニポーラ駆動用の、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 前記第1電圧パルスのパルス幅は第1のパルス幅であり、前記第2電圧パルスのパルス幅は第2のパルス幅であり、前記第1のパルス幅よりも前記第2のパルス幅が長い、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 Xが0.65以上1以下である、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 Xが0.65以上0.85以下である、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 前記第1電極または前記第2電極に電気的に接続された整流素子を備えた、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 前記整流素子がダイオードである、請求項5に記載の抵抗変化型素子。

 前記第1電極および前記第2電極のうちの少なくとも何れか一方が、Ag、Au、Pt、Ru、RuO 2 、Ir、IrO 2 、TiO、TiN、TiAlN、Ta、TaNよりなる群から選ばれた一つあるいは複数の材料を用いて構成された電極である、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 前記抵抗変化層の厚みが200nm以下である、請求項1に記載の抵抗変化型素子。

 請求項1に記載の抵抗変化型素子と、
 電圧パルス印加装置とを備え、

 前記電圧パルス印加装置は、前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧パルスを印加することにより、前記抵抗値の変化に対応して、データを前記抵抗変化型素子に記憶するように構成されている、抵抗変化型記憶装置。

 前記電圧パルス印加装置は、前記第1電極と前記第2電極との間に第1の電圧を有する第1電圧パルスを印加することにより、前記抵抗変化型素子を低抵抗状態へと変化させ、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1の電圧と極性が同じである第2の電圧を有する第2電圧パルスを印加することにより、前記抵抗変化型素子を高抵抗状態へと変化させることにより、前記抵抗変化型素子の抵抗状態に対応させてデータを記憶するように構成されている、請求項9に記載の抵抗変化型記憶装置。

 請求項1に記載の抵抗変化型素子をそれぞれのメモリセルに備えたクロスポイント型のメモリアレイと、
 前記メモリアレイの特定のメモリセルを選択するように構成されたメモリセル選択装置と、

 電圧パルス印加装置とを備え、

 前記電圧パルス印加装置は、前記メモリセル選択装置により選択されたメモリセルの前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧パルスを印加することにより、前記抵抗値の変化に対応して、データを前記抵抗変化型素子に記憶するように構成されている、抵抗変化型記憶装置。

 半導体基板と、前記半導体基板の上に互い平行に形成された複数の第1の配線と、前記複数の第1の配線の上方に前記半導体基板の主面に平行な面内において互いに平行に且つ前記複数の第1の配線に立体交差するように形成された複数の第2の配線と、請求項1に記載の抵抗変化型素子と整流素子とが直列に接続されたメモリセルとを備え、前記メモリセルが複数の第1の配線と前記複数の第2の配線との立体交差点のそれぞれに対応して前記第1の配線と前記第2の配線とを電気的に接続するように設けられたメモリアレイと、

 特定の第1の配線を選択するように構成された第1の配線選択装置と、
 特定の第1の配線を選択するように構成された第2の配線選択装置と、
 電圧パルス印加装置とを備え、

 前記電圧パルス印加装置は、前記第1の配線選択装置により選択された第1の配線と前記第2の配線選択装置により選択された第2の配線とに接続されているメモリセルの前記第1電極と前記第2電極との間に第1の電圧を有する第1電圧パルスを印加することにより、前記抵抗変化型素子を低抵抗状態へと変化させ、前記第1の配線選択装置により選択された第1の配線と前記第2の配線選択装置により選択された第2の配線とに接続されているメモリセルの前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1の電圧と極性が同じである第2の電圧を有する第2電圧パルスを印加することにより、前記抵抗変化型素子を高抵抗状態へと変化させることにより、前記抵抗変化型素子の抵抗状態に対応させてデータを記憶するように構成されている、抵抗変化型記憶装置。

 請求項1の抵抗変化型素子の第1電極と第2電極との間に極性が同じである2種類の電圧パルスを印加して前記抵抗変化型素子の抵抗状態を変化させ、前記抵抗状態の変化に基づいて前記抵抗変化型素子にデータを記録する、抵抗変化型素子へのデータ記録方法。
Description:
抵抗変化型素子および抵抗変化 記憶装置


 本発明は、抵抗変化型素子および抵抗変化 記憶装置に関する。より詳しくは、印加さ る電圧パルスに応じて電気抵抗が変化する 抗変化型素子、およびこれを利用した抵抗 化型記憶装置に関する。


 電子機器におけるデジタル技術の進展に伴 、画像などのデータを保存するため、不揮 性抵抗変化型素子の大容量化、書き込み電 の低減、書き込み/読み出し時間の高速化、 および長寿命化の要求が高まっている。こう した要求に対して、既存のフローティングゲ ートを用いたFLASHメモリの微細化には限界が ると言われている。

 上記要求に応えることのできる可能性のあ 第1の従来技術として、ペロブスカイト材料 (例えば、Pr (1-x) Ca X MnO 3 [PCMO]、LaSrMnO 3 [LSMO]、GdBaCo X O Y [GBCO]など)を用いた不揮発性抵抗変化型素子 提案されている(特許文献1)。この技術は、 ロブスカイト材料に所定の電圧パルス(継続 間の短い波状の電圧)を印加してその抵抗値 を増大または減少させ、変化する抵抗値にデ ータを対応させることによってデータを記憶 させるというものである。

 メモリアレイを大容量化するための方策の つは、複数のメモリアレイを積層すること ある。メモリアレイを積層するためには、 モリアレイをクロスポイント構造により構 することが有望である。クロスポイント構 のメモリアレイでは、隣接するメモリセル 間でのクロストーク(リーク電流)を防止す 必要がある。クロストーク防止には、各メ リセルに記憶素子と直列にダイオードを配 することが有効である。極性の異なる電圧 ルスで抵抗値を切り換える場合、いずれの 向にも電流が流れる必要があり、双方向電 制限素子(印加電圧の絶対値が臨界電圧未満 は抵抗値が大きく、印加電圧の絶対値が臨 電圧以上では抵抗値が極端に小さくなる素 :例えば、バリスタ)が必要となる。双方向 流制限素子は構成が複雑であり、また双方 電流制限素子を用いたとしても抵抗変化型 子の抵抗値との関係など設計が困難である いう問題点がある。

 同極性の電圧パルスで抵抗値を切り換える とを可能とする第2の従来技術として、遷移 金属酸化物(NiO、V 2 O、ZnO、Nb 2 O 5 、TiO 2 、WO 3 、またはCoO)の膜に上記電圧パルスを印加す ことにより、当該遷移金属酸化膜の抵抗値 変化することを利用した不揮発性抵抗変化 素子もある(特許文献2参照)。遷移金属酸化 膜を用いた抵抗変化型素子では、ダイオー を用いたクロスポイント型メモリアレイを 層した構成が実現されている。

 第3の従来技術として、ペロブスカイト構造 を有する材料を電極で挟み、書き込み時の電 圧パルスが全て同じ極性である(ユニポーラ 動される)ように構成された抵抗変化素子が 案されている(特許文献3、特許文献4)。

 第4の従来技術として、スピネル構造を有す る材料層を電極で挟み、高抵抗化のための電 気パルスの極性と低抵抗化の電気パルスの極 性とが異なる(バイポーラ駆動される)ように 成された抵抗変化素子が提案されている(特 許文献5)。

米国特許第6204139号明細書

特開2004-363604号公報

特開2004-204348号公報

特開2004-241396号公報

特開2006-080259号公報


 しかしながら、前記第1の従来技術や前記第 3の従来技術においては、動作の安定性や再 性が不十分であった。(Pr 0.7 Ca 0.3 MnO 3 )のようなペロブスカイト構造を有する酸化 結晶では、その結晶化のために通常650℃~850 という高温を必要とするため、半導体製造 ロセスに導入すると、他の材料が劣化する いう問題もあった。

 クロスポイント型メモリアレイを構成する めには、ダイオードを用いて書き込み可能 あることが望ましい。ダイオードを利用す ためには、書き込み時の電圧パルスが全て じ極性である(ユニポーラ駆動可能である) いう特性を有することが望ましい。しかし かかる特性を有する抵抗変化型素子は数種 しか知られておらず、同様の特性を有する の抵抗変化型素子の開発が待ち望まれてい 。

 本発明は、低温で製造可能であり、かつ書 込み時の電圧パルスが全て同じ極性である( ユニポーラ駆動可能である)という特性を有 る新規な抵抗変化型素子およびこれを用い 抵抗変化型記憶装置を提供することを目的 する。


 本発明者らは、抵抗変化型素子の抵抗変化 に用いられる材料を鋭意検討した。その結 、Fe 3 O 4 にZnを不純物として混合した材料を抵抗変化 に用いると、ユニポーラ駆動が可能となる とが判明した。かかる構成では、製造温度 低い(例えば300℃以下)ことも判明した。

 前記第2の従来技術においては、抵抗変化層 が安定して所定の抵抗値を示すようにするた めに、製造(層形成)後に高い電圧を印可する ォーミングと呼ばれる動作が必要であった 各素子毎にフォーミングをするとなると、 常に多くの素子を有する抵抗変化型記憶装 などの製造に長い時間が必要となるという 題があった。本発明において、フォーミン の要否を検討した結果、Zn混合率を適宜調 すれば、フォーミングを不要とすることが 能であることが判明した。

 すなわち、本発明の抵抗変化型素子は、第1 電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電 極との間に配設され前記第1電極と前記第2電 とに電気的に接続された抵抗変化層とを備 、前記抵抗変化層が(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 の化学式で表されるスピネル構造を有する材 料を含み、前記第1電極と前記第2電極との間 第1の電圧を有する第1電圧パルスを印加す ことで前記第1電極と前記第2電極との間の電 気抵抗が低下し、前記第1電極と前記第2電極 の間に前記第1の電圧と極性が同じである第 2の電圧を有する第2電圧パルスを印加するこ で前記第1電極と前記第2電極との間の電気 抗が上昇する性質を有する。

 かかる構成では、低温で製造可能であり、 つ書き込み時の電圧パルスが全て同じ極性 ある(ユニポーラ駆動可能である)という特 を有する新規な抵抗変化型素子が提供可能 なる。

 上記抵抗変化型素子は、前記第1電極と前記 第2電極との間に第1の電圧を有する第1電圧パ ルスを印加することで前記第1電極と前記第2 極との間の電気抵抗を低下させ、前記第1電 極と前記第2電極との間に前記第1の電圧と極 が同じである第2の電圧を有する第2電圧パ スを印加することで前記第1電極と前記第2電 極との間の電気抵抗を上昇させることにより 情報を記憶させるユニポーラ駆動用の抵抗変 化型素子であってもよい。

 かかる構成では、低温で製造可能であり、 つ書き込み時の電圧パルスが全て同じ極性 ある(ユニポーラ駆動可能である)という特 を有する新規な抵抗変化型素子を用いて、 ニポーラ駆動による記憶動作が実現できる

 上記抵抗変化型素子において、前記第1電圧 パルスのパルス幅は第1のパルス幅であり、 記第2電圧パルスのパルス幅は第2のパルス幅 であり、前記第1のパルス幅よりも前記第2の ルス幅が長くてもよい。

 かかる構成では、高抵抗状態への書き込み 確実に実行可能となる。

 上記抵抗変化型素子において、Xが0.65以上1 下であってもよい。

 かかる構成では、低温で製造可能であり、 つ書き込み時の電圧パルスが全て同じ極性 ある(ユニポーラ駆動可能である)という特 を確実に有する新規な抵抗変化型素子が提 可能となる。

 上記抵抗変化型素子において、Xが0.65以上0. 85以下であってもよい。

 かかる構成では、低温で製造可能であり、 つ書き込み時の電圧パルスが全て同じ極性 ある(ユニポーラ駆動可能である)という特 を確実に有する新規な抵抗変化型素子を製 する際に、フォーミングが不要となる。

 上記抵抗変化型素子において、前記第1電極 または前記第2電極に電気的に接続された整 素子を備えてもよい。上記抵抗変化型素子 おいて、前記整流素子がダイオードであっ もよい。

 かかる構成では、整流素子またはダイオー を備えることで、抵抗変化型素子をクロス イントメモリに適用可能となる。

 上記抵抗変化型素子において、前記第1電極 および前記第2電極のうちの少なくとも何れ 一方が、Ag、Au、Pt、Ru、RuO 2 、Ir、IrO 2 、TiO、TiN、TiAlN、Ta、TaNよりなる群から選ば た一つあるいは複数の材料を用いて構成さ た電極であってもよい。

 かかる構成では、安定した動作が可能な抵 変化型素子を提供できる。

 上記抵抗変化型素子において、前記抵抗変 層の厚みが200nm以下であってもよい。

 かかる構成では、パターンニングプロセス おいてリソグラフィーを使用する場合に、 工し易くなり、抵抗変化型素子の抵抗値を 化させる電圧パルスの電圧値を低くするこ が可能となる。

 また、本発明の抵抗変化型記憶装置は、上 抵抗変化型素子と、電圧パルス印加装置と 備え、前記電圧パルス印加装置は、前記第1 電極と前記第2電極との間に所定の電圧パル を印加することにより、前記抵抗値の変化 対応して、データを前記抵抗変化型素子に 憶するように構成されている。

 かかる構成では、電圧パルス印加装置の制 により、抵抗変化型素子にデータを記憶さ ることができる。

 上記抵抗変化型記憶装置において、前記電 パルス印加装置は、前記第1電極と前記第2 極との間に第1の電圧を有する第1電圧パルス を印加することにより、前記抵抗変化型素子 を低抵抗状態へと変化させ、前記第1電極と 記第2電極との間に前記第1の電圧と極性が同 じである第2の電圧を有する第2電圧パルスを 加することにより、前記抵抗変化型素子を 抵抗状態へと変化させることにより、前記 抗変化型素子の抵抗状態に対応させてデー を記憶するように構成されていてもよい。

 かかる構成では、電圧パルス印加装置の制 により、抵抗変化型素子に2値データを記憶 させることができる。

 また、本発明の抵抗変化型記憶装置は、上 抵抗変化型素子をそれぞれのメモリセルに えたクロスポイント型のメモリアレイと、 記メモリアレイの特定のメモリセルを選択 るように構成されたメモリセル選択装置と 電圧パルス印加装置とを備え、前記電圧パ ス印加装置は、前記メモリセル選択装置に り選択されたメモリセルの前記第1電極と前 記第2電極との間に所定の電圧パルスを印加 ることにより、前記抵抗値の変化に対応し 、データを前記抵抗変化型素子に記憶する うに構成されている。

 かかる構成では、クロスポイント型メモリ レイが実現されることとなり、メモリアレ の積層が容易となって集積度を向上できる

 また、本発明の抵抗変化型記憶装置は、半 体基板と、前記半導体基板の上に互い平行 形成された複数の第1の配線と、前記複数の 第1の配線の上方に前記半導体基板の主面に 行な面内において互いに平行に且つ前記複 の第1の配線に立体交差するように形成され 複数の第2の配線と、上記抵抗変化型素子と 整流素子とが直列に接続されたメモリセルと を備え、前記メモリセルが複数の第1の配線 前記複数の第2の配線との立体交差点のそれ れに対応して前記第1の配線と前記第2の配 とを電気的に接続するように設けられたメ リアレイと、特定の第1の配線を選択するよ に構成された第1の配線選択装置と、特定の 第1の配線を選択するように構成された第2の 線選択装置と、電圧パルス印加装置とを備 、前記電圧パルス印加装置は、前記第1の配 線選択装置により選択された第1の配線と前 第2の配線選択装置により選択された第2の配 線とに接続されているメモリセルの前記第1 極と前記第2電極との間に第1の電圧を有する 第1電圧パルスを印加することにより、前記 抗変化型素子を低抵抗状態へと変化させ、 記第1の配線選択装置により選択された第1の 配線と前記第2の配線選択装置により選択さ た第2の配線とに接続されているメモリセル 前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1 電圧と極性が同じである第2の電圧を有する 第2電圧パルスを印加することにより、前記 抗変化型素子を高抵抗状態へと変化させる とにより、前記抵抗変化型素子の抵抗状態 対応させてデータを記憶するように構成さ ている。

 かかる構成では、2値データ記憶型のクロス ポイント型メモリアレイが実現されることと なり、メモリアレイの積層が容易となって集 積度を向上できる。

 また、本発明の抵抗変化型素子へのデータ 録方法は、上記抵抗変化型素子の第1電極と 第2電極との間に極性が同じである2種類の電 パルスを印加して前記抵抗変化型素子の抵 状態を変化させ、前記抵抗状態の変化に基 いて前記抵抗変化型素子にデータを記録す 。

 かかる構成では、所定の抵抗変化型素子を いたユニポーラ駆動によるデータ記録が可 となる。

 本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び 点は、添付図面参照の下、以下の好適な実 態様の詳細な説明から明らかにされる。


 本発明は、上記のような構成を有し、以下 ような効果を奏する。すなわち、低温で製 可能であり、かつ書き込み時の電圧パルス 全て同じ極性である(ユニポーラ駆動可能で ある)という特性を有する新規な抵抗変化型 子およびこれを用いた抵抗変化型記憶装置 提供することが可能となる。


図1は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子の構成の一例を示した模式図である 図2は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子を動作させる回路の一例を示す図で る。 図3は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子にデータを書き込む場合における動 を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子にデータを書き込む際の抵抗値変化 示す図である。 図5は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子に書き込まれたデータを読み出す場 における動作を示す図である。 図6は、本発明の第1実施形態の抵抗変 型素子において、読み出し時に回路を流れ 電流と抵抗変化型素子の抵抗値との関係を す図である。 図7は、実施例1の抵抗変化型素子に対 て電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 示す図である。 図8は、実施例2の抵抗変化型素子に対 て電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 示す図である。 図9は、実施例3の抵抗変化型素子に対 て電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 示す図である。 図10は、実施例3で得られた抵抗変化型 素子に対し、約1000回の低抵抗状態への書き み動作(電圧パルス:+3V、100ns)と高抵抗状態へ の書き込み動作(電圧パルス:+2V、1ms)を繰り返 した時の抵抗値変化を示す図である。 図11は、実施例4の抵抗変化型素子に対 して電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 を示す図である。 図12は、実施例5の抵抗変化型素子に対 して電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 を示す図である。 図13は、比較例1の抵抗変化型素子に対 して電圧パルスを印加したときの抵抗値変化 を示す図である。 図14は、本発明の第2実施形態の抵抗変 化型記憶装置の一構成例を示したブロック図 である。

符号の説明


 1 基板
 2 下部電極
 3 抵抗変化層
 4 上部電極
 5 電極
 6 抵抗変化型素子
 7 整流素子
 10 抵抗変化型素子
 11 第1端子
 12 第2端子
 100 抵抗変化型記憶装置
 101 メモリアレイ
 102 アドレスバッファ
 103 制御部
 104 行デコーダ
 105 ワード線ドライバ
 106 列デコーダ
 107 ビット線ドライバ
 W1、W2、W3 ワード線
 B1、B2、B3 ビット線

 MC11、MC12、MC13、MC21、MC22、MC23、MC31、MC32、MC 33 メモリセル

 以下、本発明の好ましい実施の形態を、図 を参照しながら説明する。

 (第1実施形態)
 [構成]
 図1は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型 子の構成の一例を示した模式図である。

 図1に示すように、本実施形態の抵抗変化型 素子10は、基板1と、基板1の上に形成された 部電極2(第1電極)と、下部電極2の上に形成さ れた抵抗変化層3と、抵抗変化層3の上に形成 れた上部電極4(第2電極)と、を備える。下部 電極2と上部電極4とは、それぞれ抵抗変化層3 に電気的に接続されている。なお、上部電極 4が第1電極、下部電極2が第2電極であっても い。

 基板1は、例えばシリコン基板により構成さ れる。

 下部電極2および上部電極4は、例えば、Ag( )、Au(金)、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)、RuO 2 (酸化ルテニウム)、Ir(イリジウム)、IrO 2 (酸化イリジウム)、TiO(酸化チタン)、TiN(窒化 タン)、TiAlN(窒化チタンアルミニウム)、Ta( ンタル)、TaN(窒化タンタル)よりなる群から ばれた一つあるいは複数の材料を用いて構 することができる。これらの材料は、300℃ 度の温度でも安定であり、後述する抵抗変 層3の成膜時の条件にも適合する。

 抵抗変化層3は、(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 の化学式で表されるスピネル構造を有する材 料よりなる。すなわち、抵抗変化層3の材料 、Fe 3 O 4 (四酸化三鉄)を主成分として、Zn(亜鉛)を不純 物として含む。

 X(不純物としてのZnの割合)の値は0.65以上で ることが好ましい。Xの数値範囲の上限は、 例えば1以下(X≦1)としてもよいし、1未満(X< 1)としてもよい。なお、Xの値は、0.65以上0.85 下とすることがより好ましい。かかる構成( 0.65≦X≦0.85である構成)では、フォーミング 不要となる。

 抵抗変化層3の厚みは1μm以下であることが ましい。かかる構成により、電圧パルス印 によって抵抗変化型素子の抵抗値を変化さ ることが充分に可能となる。

 抵抗変化層3の厚みは200nm以下であることが らに好ましい。かかる構成により、パター ニングプロセスにおいてリソグラフィーを 用する場合に、加工し易くなり、抵抗変化 素子の抵抗値を変化させる電圧パルスの電 値を低くすることが可能となる。

 抵抗変化層3の厚みは、少なくとも10nm以上 あることが好ましい。かかる構成により、 圧印加時のブレークダウン(絶縁破壊)をより 確実に回避することが可能となる。

 なお、抵抗変化型素子の抵抗値を変化させ 電圧パルスの電圧値を低くするという観点 らは、抵抗変化層3の厚みは薄いほど好まし い。

 [製造方法]

 まず、基板1の上に、スパッタリングなどに より、下部電極2(厚さは例えば0.2μm)が形成さ れる。ZnFe 2 O 4 のターゲットとFe 3 O 4 のターゲットが用意され、スパッタリングに よりそれぞれのターゲットを同時に放電させ て、下部電極2の上に(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 の化学式で表されるスピネル構造を有する抵 抗変化層3が形成される。さらに抵抗変化層3 上に、スパッタリングなどにより上部電極4 (厚さは例えば0.2μm)が形成され、抵抗変化型 子10が得られる。

 下部電極2や上部電極4、抵抗変化層3の大き や形状は、マスクとリソグラフィによって 整可能である。

 抵抗変化層3のXの値は、それぞれのターゲ トへの印加電圧を調整することにより容易 調整されうる。基板温度は300℃とすること できる。

 [動作]

 図1に示すように、抵抗変化型素子10の使用 には、下部電極2と上部電極4とが、それぞ 電源5(電圧パルス印加装置)の異なる端子に 気的に接続される。電源5は、抵抗変化型素 10を駆動するための電源である。電源5は、 部電極2と上部電極4との間に所定の電圧お び時間幅の電気パルス(電圧パルス)を印加可 能に構成されている。以下、電圧パルスの電 圧は下部電極2を基準にした上部電極4の電位 特定されるものとする。

 電源5により該電気パルスが印加されると、 抵抗変化層3の抵抗値(電気抵抗)は増加または 減少する。以下、抵抗変化層3の抵抗値が高 所定の値にある場合を、抵抗変化型素子10が 高抵抗状態にあるといい、抵抗変化層3の抵 値が高抵抗状態よりも低い所定の値にある 合を、抵抗変化型素子10が低抵抗状態にある という。

 例えば、高抵抗状態にある抵抗変化型素子1 0に電圧が第1の電圧でパルス幅が第1のパルス 幅の電圧パルス(第1電圧パルス:短パルス)が 加された場合には、抵抗変化型素子10は低抵 抗状態へと変化する。低抵抗状態にある抵抗 変化型素子10に第1電圧パルスと同極性の短パ ルスが印加されても、抵抗変化型素子10は低 抗状態のまま変化しない。

 一方、低抵抗状態にある抵抗変化型素子1 0に電圧が第1の電圧より低い第2の電圧でパル ス幅が第1のパルス幅より長い第2のパルス幅 電圧パルス(第2電圧パルス:長パルス)が印加 された場合には、抵抗変化型素子10は高抵抗 態へと変化する。高抵抗状態にある抵抗変 型素子10に第2電圧パルスと同極性の長パル が印加されても、抵抗変化型素子10は高抵 状態のまま変化しない。

 本実施形態において、長パルスは短パルス 電圧の極性は同じ(例えば、いずれも正の電 圧パルス)にすることができる。すなわち、 実施形態の抵抗変化型素子は、ユニポーラ の駆動に用いることができる。本実施形態 抵抗変化型素子10では、例えば、第1の電圧 +3V、第1のパルス幅を100ns、第2の電圧を+2V、 2のパルス幅を1msとすることができる。

 本実施形態においては、高抵抗状態を「0」 に対応させ、低抵抗状態を「1」に対応させ 抵抗変化型素子10の初期状態は高抵抗状態( 0」)にあるものとする。なお、いずれの抵抗 状態にいずれの値を割り当てるか、およびい ずれの抵抗状態を初期状態とするかは任意で ある。

 図2は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型 子を動作させる回路の一例を示す図である ここでは、抵抗変化型素子10はメモリとして 使用され、1ビットデータの処理(書き込みと み出し)を行うものとする。図2の回路は、 抗変化型素子10と、第1端子11と第2端子12とを 備えている。抵抗変化型素子10の上部電極4は 第1端子11に電気的に接続されており、下部電 極2は第2端子12に電気的に接続されている。

 図3は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型 子にデータを書き込む場合における動作を す図である。図4は、本発明の第1実施形態の 抵抗変化型素子にデータを書き込む際の抵抗 値変化を示す図である。図3に示すように、 き込み時には、第2端子12は接地(グランド:GND )され、第1端子11に電圧パルスが印加される 電圧パルスは、下部電極2および接地点を基 に特定される。

 第1端子11に短パルスが印加されると、図4に 示すように抵抗変化型素子10の抵抗値は、高 抗状態のRbから低抵抗状態のRaへと減少する 。一方、第1端子11に長パルスが印加されると 、図4に示すように抵抗変化型素子10の抵抗値 は、低抵抗状態のRaから高抵抗状態のRbへと 加する。

 抵抗変化型素子10に、「1」を表す1ビットデ ータを書き込む(記録する)場合には、抵抗変 型素子10は低抵抗状態へと変化する(もとも 低抵抗状態にあって変化しない場合を含む) 。かかる動作を、「低抵抗状態への書き込み 」と呼ぶ。低抵抗状態への書き込みにおいて は、図3の第2端子12が接地され、第1端子11に き込み用の短パルスが印加される。かかる 作によれば、抵抗変化型素子10には短パルス が印加され、抵抗変化型素子10の抵抗値は低 抗状態のRaとなる。すなわち、電圧パルス 加前の抵抗値がRbの場合にはRaへと変化し、 圧パルス印加前の抵抗値がRaの場合にはRaの まま変化しない。以上の方法により、抵抗変 化型素子10の低抵抗状態への書き込みが行わ る。

 抵抗変化型素子10に、「0」を表す1ビットデ ータを書き込む(記録する)場合には、抵抗変 型素子10は高抵抗状態へと変化する(もとも 高抵抗状態にあって変化しない場合を含む) 。かかる動作を、「高抵抗状態への書き込み 」と呼ぶ。高抵抗状態への書き込みにおいて は、図3の第2端子12が接地され、第1端子11に き込み用の長パルスが印加される。かかる 作によれば、抵抗変化型素子10には長パルス が印加され、抵抗変化型素子10の抵抗値は高 抗状態のRbとなる。すなわち、電圧パルス 加前の抵抗値がRbの場合にはRbのまま変化せ 、電圧パルス印加前の抵抗値がRaの場合に Rbへと変化する。以上の方法により、抵抗変 化型素子10の高抵抗状態への書き込みが行わ る。

 図5は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型 子に書き込まれたデータを読み出す場合に ける動作を示す図である。図6は、本発明の 1実施形態の抵抗変化型素子において、読み 出し時に回路を流れる電流と抵抗変化型素子 の抵抗値との関係を示す図である。図5に示 ように、書き込み時には、第2端子12は接地( ランド:GND)され、第1端子11に読出電圧が印 される。読出電圧は、下部電極2および接地 を基準に特定される。

 第1端子11に読出電圧が印加されると、抵抗 化型素子10の抵抗値に応じた電流が回路を れる。すなわち、図6に示すように、抵抗変 型素子10の抵抗値が低抵抗状態のRaのときに は出力される電流値がIaとなり、抵抗変化型 子10の抵抗値が高抵抗状態のRbのときには出 力される電流値がIbとなる。

 抵抗変化型素子10の抵抗状態を読み出す場 、図5の第2端子12が接地され、第1端子11に読 電圧が印加される。読出電圧は例えば+0.5V 設定される。抵抗変化型素子10に読出電圧が 印加されると、回路を流れる電流の大きさは 、抵抗変化型素子の抵抗値に応じた電流値と なる。第1端子11と第2端子12との間を流れる電 流の電流値を検出することにより、抵抗変化 型素子10の抵抗値が得られる。すなわち、電 値がIaであれば、抵抗変化型素子10の抵抗値 が低抵抗状態のRaであるから、抵抗変化型素 10に書き込まれているデータが「1」である とが分かり、電流値がIbであれば、抵抗変 型素子10の抵抗値が高抵抗状態のRbであるか 、抵抗変化型素子10に書き込まれているデ タが「0」であることが分かる。以上の方法 より、抵抗変化型素子10に書き込まれてい データの読み出しが行われる。

 本実施形態の抵抗変化型素子10は、電源を っても抵抗値が変化しない不揮発性を有す 。

 [効果]

 本実施形態の抵抗変化型素子では、書き込 時の電圧パルスが全て同じ極性である(ユニ ポーラ駆動可能である)という特性を有する ユニポーラ駆動が可能になると、一方向型 ダイオードを用いたクロスポイント型のメ リアレイを構成できる。クロスポイント型 メモリアレイでは積層が容易となり、集積 を向上できる。

 本実施形態の抵抗変化型素子は、300℃程度 いう低温で製造可能であるために、従来の 導体製造プロセス(400℃~500℃)との親和性も い。

 本実施形態の抵抗変化型素子では、さらにZ nの量を適切に調整することによって、フォ ミングが不要となる。

 本実施形態の抵抗変化型素子は、抵抗変化 がアモルファス構造ではなく多結晶構造を する。よって、従来の抵抗変化型素子より 長時間使用してもメモリとしての信頼性が 持できる(エンデュランスが長い)。

 [変形例]

 第1の電圧、第1のパルス幅、第2の電圧、第2 のパルス幅、読出電圧の値は、上述の値に限 定されない。実際に製造される抵抗変化型素 子に適合した値であれば、どのような値であ ってもよい。

 下部電極2と抵抗変化層3との間および抵抗 化層3と上部電極4との間には、別の層が挟持 されていてもよい。下部電極2と抵抗変化層3 が電気的に接続され、抵抗変化層3と上部電 極4とが電気的に接続されていればよい。

 上述の説明では、ZnFe 2 O 4 とFe 3 O 4 のターゲット材料を同時放電させてスパッタ リングを行い、スパッタリング時の各ターゲ ットの投入電力を調整することにより、(Zn X Fe 1-X )Fe 2 O 4 の化学式のXの値を変化させる例を示した。 かし、抵抗変化層の成分を調整する方法は れだけに限定されるものではない。例えば ZnFe 2 O 4 とFe 3 O 4 を所定の比率で混合したターゲットを用いて スパッタリングを行えば、(Zn X Fe 1-X )Fe 2 O 4 の化学式のXの値を変化させることができる

 (実施例)
 [実施例1]

 シリコン基板の上に、0.2μmの厚さとなるよ に、Ptよりなる下部電極(大きさは20μm×20μm) がスパッタリングにより形成された。ZnFe 2 O 4 とFe 3 O 4 のターゲットが用意され、スパッタリングに よりそれぞれのターゲットが同時に放電させ され、マスクとリソグラフィを用いて、下部 電極の上に(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 の化学式で表されるスピネル構造を有する抵 抗変化層(大きさは10μm×10μm:面積100μm 2 )が形成された。抵抗変化層を形成する時の 板温度は300℃とした。下部電極と抵抗変化 とが接する部分の大きさは2μm×2μm(面積4μm 2 )とした。抵抗変化層の厚さは100nmとした。さ らに、抵抗変化層の上に、0.2μmの厚さとなる ように、マスクとリソグラフィを用いて、Pt りなる上部電極(大きさは2μm×2μm)がスパッ リングにより形成され、抵抗変化型素子が られた。上部電極と抵抗変化層とが接する 分の大きさは2μm×2μm(面積4μm 2 )とした。

 実施例1では、抵抗変化層を構成する(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.65となるように、それぞれのター ットに印加される電圧が調整された。Xの値 は、RBS(ラザフォードバックスキャッタリン )法および蛍光X線分析法の2つを組み合わせ 検証された。検証の結果、Xの値は0.65であっ た。

 上記方法により得られた抵抗変化型素子が 源に接続され、短パルス(電圧:+3V、パルス :100ns)と長パルス(電圧:+2V、パルス幅:1ms)が交 互に印加された。電圧は、下部電極に対する 上部電極の電位が高くなる電圧をプラスとし た。

 電圧パルスが印加されるたびに、抵抗変化 素子の抵抗値が測定された。測定時には、+ 0.5Vの電圧が 秒程度印加された。この程度の 電圧では抵抗変化型素子の抵抗値は変化しな かった。印加された電圧(+0.5V)と流れる電流 から、抵抗変化型素子の抵抗値が計算され 。

 本実施例の抵抗変化型素子は、電源を切っ も抵抗値が変化しない不揮発性を有するこ が確認された。

 図7は、実施例1の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、1回目のパルス 加(短パルスの印加)により、高抵抗状態(約1 60ω)から低抵抗状態(約40ω)へと変化した。2回 目のパルス印加(長パルスの印加)により、低 抗状態から高抵抗状態へと復帰した。その は、2種類の電圧パルス(短パルスと長パル )の印加により、安定して低抵抗状態と高抵 状態の間を周期的に遷移した。すなわち、 施例1で得られた抵抗変化型素子は1回目の ルス印加から良好なメモリ特性を有してい 。よって、実施例1の抵抗変化型素子は、フ ーミングが不要であって、各層を形成して られた抵抗変化型素子をそのままの状態で モリとして用いることができることが分か た。

 実施例1の抵抗変化型素子が低抵抗状態にあ るときに短パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、低抵抗状態のままであった 。一方、該抵抗変化型素子が高抵抗状態にあ るときに長パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、高抵抗状態のままであった 。以上の結果から、実施例1の抵抗変化型素 は上書き可能であることが分かった。

 [実施例2]

 実施例2では、パラメータが違うことを除け ば、実施例1と同様の方法で抵抗変化型素子 形成され、書き込みおよび読み出しが行わ た。

 すなわち、実施例2では抵抗変化層を構成す る(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.75となるように、それぞれのター ットに印加される電圧が調整された。Xの値 は、RBS(ラザフォードバックスキャッタリン )法および蛍光X線分析法の2つを組み合わせ 検証された。検証の結果、Xの値は0.75であっ た。

 本実施例の抵抗変化型素子は、電源を切っ も抵抗値が変化しない不揮発性を有するこ が確認された。

 図8は、実施例2の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、1回目のパルス 加(短パルスの印加)により、高抵抗状態(約3 20ω)から低抵抗状態(約30ω)へと変化した。2回 目のパルス印加(長パルスの印加)により、低 抗状態から高抵抗状態へと復帰した。その は、2種類の電圧パルス(短パルスと長パル )の印加により、安定して低抵抗状態と高抵 状態の間を周期的に遷移した。すなわち、 施例2で得られた抵抗変化型素子は1回目の ルス印加から良好なメモリ特性を有してい 。よって、実施例2の抵抗変化型素子は、フ ーミングが不要であって、各層を形成して られた抵抗変化型素子をそのままの状態で モリとして用いることができることが分か た。

 実施例2の抵抗変化型素子が低抵抗状態にあ るときに短パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、低抵抗状態のままであった 。一方、該抵抗変化型素子が高抵抗状態にあ るときに長パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、高抵抗状態のままであった 。以上の結果から、実施例2の抵抗変化型素 は上書き可能であることが分かった。

 [実施例3]

 実施例3では、パラメータが違うことを除け ば、実施例1と同様の方法で抵抗変化型素子 形成され、書き込みおよび読み出しが行わ た。

 すなわち、実施例3では抵抗変化層を構成す る(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.85となるように、それぞれのター ットに印加される電圧が調整された。Xの値 は、RBS(ラザフォードバックスキャッタリン )法および蛍光X線分析法の2つを組み合わせ 検証された。検証の結果、Xの値は0.85であっ た。

 本実施例の抵抗変化型素子は、電源を切っ も抵抗値が変化しない不揮発性を有するこ が確認された。

 図9は、実施例3の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、1回目のパルス 加(短パルスの印加)により、高抵抗状態(約5 00ω)から低抵抗状態(約30ω)へと変化した。2回 目のパルス印加(長パルスの印加)により、低 抗状態から高抵抗状態へと復帰した。その は、2種類の電圧パルス(短パルスと長パル )の印加により、安定して低抵抗状態と高抵 状態の間を周期的に遷移した。すなわち、 施例3で得られた抵抗変化型素子は1回目の ルス印加から良好なメモリ特性を有してい 。よって、実施例3の抵抗変化型素子は、フ ーミングが不要であって、各層を形成して られた抵抗変化型素子をそのままの状態で モリとして用いることができることが分か た。

 実施例3の抵抗変化型素子が低抵抗状態にあ るときに短パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、低抵抗状態のままであった 。一方、該抵抗変化型素子が高抵抗状態にあ るときに長パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、高抵抗状態のままであった 。以上の結果から、実施例3の抵抗変化型素 は上書き可能であることが分かった。

 [実施例4]

 実施例4では、実施例3で得られたX=0.85の抵 変化型素子を用いて、エンデュランス特性( 作の安定性)が検証された。

 図10は、実施例3で得られた抵抗変化型素子 対し、約1000回の低抵抗状態への書き込み動 作(電圧:+3V、パルス幅:100ns)と高抵抗状態への 書き込み動作(電圧:+2V、パルス幅:1ms)を繰り した時の抵抗値変化を示す図である。図に すように、書き込みが1000回以上繰り返され も、抵抗変化型素子は、安定して低抵抗状 と高抵抗状態の間を周期的に遷移すること 分かった。また、実験の開始(図9)から最後( 図10)まで、低抵抗状態における抵抗値と高抵 抗状態における抵抗値がほとんど変化してい ないことが分かった。よって、実施例3で得 れた抵抗変化型素子は、良好なエンデュラ ス特性を示すことが分かった。

 [実施例5]

 実施例5では、パラメータが違うことと、フ ォーミングを行ったこととを除けば、実施例 1と同様の方法で抵抗変化型素子が形成され 書き込みおよび読み出しが行われた。

 すなわち、実施例5では抵抗変化層を構成す る(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.90となるように、それぞれのター ットに印加される電圧が調整された。Xの値 は、RBS(ラザフォードバックスキャッタリン )法および蛍光X線分析法の2つを組み合わせ 検証された。検証の結果、Xの値は0.90であっ た。

 本実施例の抵抗変化型素子は、電源を切っ も抵抗値が変化しない不揮発性を有するこ が確認された。

 実施例5で得られた抵抗変化型素子では、フ ォーミング(+5V、100nsの電圧印加)を行うこと 、抵抗変化型素子としての特性を示すよう なった。

 図11は、実施例5の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、フォーミング 、1回目のパルス印加(短パルスの印加)によ 、高抵抗状態(約2400ω)から低抵抗状態(約30ω )へと変化した。2回目のパルス印加(長パルス の印加)により、低抵抗状態から高抵抗状態 と復帰した。その後は、2種類の電圧パルス( 短パルスと長パルス)の印加により、安定し 低抵抗状態と高抵抗状態の間を周期的に遷 した。

 実施例5の抵抗変化型素子が低抵抗状態にあ るときに短パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、低抵抗状態のままであった 。一方、該抵抗変化型素子が高抵抗状態にあ るときに長パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、高抵抗状態のままであった 。以上の結果から、実施例5の抵抗変化型素 は上書き可能であることが分かった。

 [実施例6]

 実施例6では、パラメータが違うことと、フ ォーミングを行ったこととを除けば、実施例 1とほぼ同様の方法で抵抗変化型素子が形成 れ、書き込みおよび読み出しが行われた。

 なお、実施例6では抵抗変化層を構成する(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が1.0となるように、ZnFe 2 O 4 のターゲットのみを用いたスパッタリングに より電極が形成された。Xの値は、RBS(ラザフ ードバックスキャッタリング)法および蛍光 X線分析法の2つを組み合わせて検証された。 証の結果、Xの値は1.0であった。

 本実施例の抵抗変化型素子は、電源を切っ も抵抗値が変化しない不揮発性を有するこ が確認された。

 実施例5で得られた抵抗変化型素子では、フ ォーミング(+7V、100nsの電圧印加)を行うこと 、抵抗変化型素子としての特性を示すよう なった。

 図12は、実施例6の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、フォーミング 、1回目のパルス印加(短パルスの印加)によ 、高抵抗状態(約6500ω)から低抵抗状態(約20ω )へと変化した。2回目のパルス印加(長パルス の印加)により、低抵抗状態から高抵抗状態 と復帰した。その後は、2種類の電圧パルス( 短パルスと長パルス)の印加により、安定し 低抵抗状態と高抵抗状態の間を周期的に遷 した。

 実施例6の抵抗変化型素子が低抵抗状態にあ るときに短パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、低抵抗状態のままであった 。一方、該抵抗変化型素子が高抵抗状態にあ るときに長パルスを印加しても、抵抗値は実 質的に変化せず、高抵抗状態のままであった 。以上の結果から、実施例6の抵抗変化型素 は上書き可能であることが分かった。

 [比較例1]

 比較例1では、パラメータが違うことを除け ば、実施例1と同様の方法で抵抗変化型素子 形成され、書き込みおよび読み出しが行わ た。

 すなわち、比較例1では抵抗変化層を構成す る(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.60となるように、それぞれのター ットに印加される電圧が調整された。Xの値 は、RBS(ラザフォードバックスキャッタリン )法および蛍光X線分析法の2つを組み合わせ 検証された。検証の結果、Xの値は0.60であっ た。

 図13は、比較例1の抵抗変化型素子に対して 圧パルスを印加したときの抵抗値変化を示 図である。図に示すように、X=0.60では、一 目に電圧パルス(+3V、100ns)を印加すると抵抗 値は下がった。しかし、その後さらに電圧パ ルス(+2V、1ms)を印加しても抵抗値の変化はほ んどなく、メモリ特性を示さなかった。印 する電圧パルスの大きさやパルス幅を変え も、抵抗値の変化は見られなかった。

 [考察]

 上記実施例から、(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.65以上、1以下となるように調整さ れた材料により抵抗変化層を製造することで 、低温で製造可能であり、かつユニポーラ駆 動可能な抵抗変化型素子が得られることが分 かった。

 さらに、実施例1ないし実施例3から、(Zn x Fe 1-x )Fe 2 O 4 のXの値が0.65以上、0.85以下となるように調整 された材料により抵抗変化層を製造すること で、フォーミングが不要となることが分かっ た。

 (第2実施形態)

 本実施形態では、第1実施形態で述べた抵抗 変化型素子の応用例として、当該抵抗変化型 素子を組み込んだ抵抗変化型記憶装置100(ク スポイント型メモリ装置)の構成および動作 説明する。クロスポイント型メモリ装置と 、ワード線とビット線との交点(立体交差点 )にアクティブ層を介在させた態様のメモリ 置である。

 [抵抗変化型記憶装置100の構成] 

 図14は、本発明の第2実施形態の抵抗変化型 憶装置の一構成例を示したブロック図であ 。 

 抵抗変化型記憶装置100は、メモリアレイ101 、アドレスバッファ102と、制御部103(電圧パ ルス印加装置)と、行デコーダ104と、ワード ドライバ105(ワード線駆動部)と、列デコーダ 106と、ビット線ドライバ107(ビット線駆動部) を備える。

 メモリアレイ101は、図14に示すように、半 体基板の上に第1方向に延びるように互いに 行に形成された複数のワード線W1、W2、W3、 (第1の配線)と、これらの複数のワード線W1 W2、W3、…の上方にその半導体基板の主面に 行な面内において第2方向に延びるように互 いに平行に、しかも複数のワード線W1、W2、W3 、…に立体交差するように形成された複数の ビット線B1、B2、B3、…(第2の配線)とを備えて いる。

 また、これらの複数のワード線W1、W2、W3、 と複数のビット線B1、B2、B3、…との立体交 点に対応してマトリクス状に設けられた複 のメモリセルMC11、MC12、MC13、MC21、MC22、MC23 MC31、MC32、MC33、…(以下、「メモリセルMC11 MC12、…」と表す)が設けられている。個々の メモリセルMCは、直列につながった抵抗変化 素子6と整流素子7(例えば、ダイオード)とを 備えており、抵抗変化型素子6はビット線B1、 B2、B3、…に、整流素子7はワード線W1、W2、W3 …に、接続されている。抵抗変化型素子6の 各々は本発明の抵抗変化型素子であって、例 えば第1実施形態の抵抗変化型素子10を用いる ことができる。

 アドレスバッファ102は、外部回路(不図示) らアドレス信号ADDRESSを受け取り、このアド ス信号ADDRESSに基づいて行アドレス信号ROWを 行デコーダ104に出力するとともに、列アドレ ス信号COLUMNを列デコーダ106に出力する。アド レス信号ADDRESSは、メモリセルMC11、MC12、…の うちの選択されるメモリセルのアドレスを示 す信号である。行アドレス信号ROWは、アドレ ス信号ADDRESSに示されたアドレスのうちの行 アドレスを示す信号であり、列アドレス信 COLUMNは、アドレス信号ADDRESSに示されたアド スのうちの列のアドレスを示す信号である

 制御部103は、外部回路から受け取ったモー 選択信号MODEに応じて、書き込みモード(Din 値によって、低抵抗状態への書き込みモー または高抵抗状態への書き込みモードが択 的に選択される)または読み出しモードのう のいずれか1つのモードを選択する。

 制御部103は、書き込みモードでは、外部回 から受け取った入力データDinに応じて、低 抗状態への書き込み電圧パルスまたは高抵 状態への書き込み電圧パルスをワード線ド イバ105に出力する。

 制御部103は、読み出しモードでは、読み出 (再生)電圧印加をワード線ドライバ105に出 する。制御部103は、読み出しモードでは、 に、ワード線ドライバ105から出力される信 I READ を受け取り、この信号I READ に応じたビット値を示す出力データDoutを外 回路へ出力する。なお、この信号I READ は、読み出しモード時にワード線W1、W2、W3、 …を流れる電流の電流値を示す信号である。

 行デコーダ104は、アドレスバッファ102から 力された行アドレス信号ROWを受け取り、こ 行アドレス信号ROWに応じて、ワード線W1、W2 、W3、…のうちのいずれか一つを選択する。

 ワード線ドライバ105は、行デコーダ104の出 信号に基づいて行デコーダ104によって選択 れたワード線に、制御部103から入力される 圧を印加する。

 列デコーダ106は、アドレスバッファ102から アドレス信号COLUMNを受け取り、この列アド ス信号COLUMNに応じて、ビット線B1、B2、B3、 のうちいずれか一つを選択する。

 ビット線ドライバ107は、列デコーダ106の出 信号に基づいて列デコーダ106によって選択 れたビット線を接地状態にする。

 本実施形態では、アドレスバッファ102と、 デコーダ104と、ワード線ドライバ105により 第1の配線選択装置が構成される。また、ア ドレスバッファ102と、列デコーダ106と、ビッ ト線ドライバ107により、第2の配線選択装置 構成される。また、アドレスバッファ102と 行デコーダ104と、ワード線ドライバ105と、 デコーダ106と、ビット線ドライバ107により メモリセル選択装置が構成される。

 [動作]

 次に、本実施形態のクロスポイント型メモ の高抵抗状態への書き込み動作、低抵抗状 への書き込み動作および読み出し(再生)動 の各動作例について図面を参照しつつ、説 する。なお、ビット線やワード線の選択、 圧パルスを印加する方法などについては周 の方法が利用可能であるため、詳細な説明 省略する。以下、メモリセルMC22に対して書 込みおよび読み出しを行う場合を例に説明 る。

 [低抵抗状態への書き込み動作]

 メモリセルMC22に「1」を表す1ビットデータ 書き込む(記憶する)場合には、ビット線ド イバ107によりビット線B2が接地され、ワード 線ドライバ105によりワード線W2が制御部103へ 電気的に接続される。そして、制御部103に り、ワード線W2に書き込み用の短パルスが 加される。短パルスの電圧値は、例えば+3V 、パルス幅は例えば100nsに設定されている。

 以上のような動作により、メモリセルMC22の 抵抗変化型素子6には短パルスが印加される で、メモリセルMC22の抵抗変化型素子6は、「 1」に対応する低抵抗状態になる。

 [高抵抗状態への書き込み動作]

 メモリセルMC22に「0」を表す1ビットデータ 書き込む(記憶する)場合には、ビット線ド イバ107によりビット線B2が接地され、ワード 線ドライバ105によりワード線W2が制御部103へ 電気的に接続される。そして、制御部103に り、ワード線W2に書き込み用の長パルスが 加される。長パルスの電圧値は、例えば+2V 、パルス幅は例えば1msに設定されている。

 以上のような動作により、メモリセルMC22の 抵抗変化型素子6には長パルスが印加される で、メモリセルMC22の抵抗変化型素子6は、「 0」に対応する高抵抗状態になる。

 [読み出し動作]

 メモリセルMC22に書き込まれているデータを 読み出す場合には、ビット線ドライバ107によ りビット線B2が接地され、ワード線ドライバ1 05によりワード線W2が制御部103へと電気的に 続される。そして、制御部103により、ワー 線W2に読出電圧が印加される。読出電圧の電 圧値は、例えば「+0.5V」に設定されている。 モリセルMC22に読出電圧が印加されると、メ モリセルMC22の抵抗変化型素子6の抵抗値に応 た電流値を有する電流がビット線B2とワー 線W2との間に流れる。

 制御部103は、ワード線ドライバ105を介して ビット線B2とワード線W2との間を流れる電流 の大きさを検知し、電流と読出電圧とに基づ いてメモリセルMC22の抵抗状態を検出する。

 メモリセルMC22の抵抗変化型素子6の抵抗値 高抵抗の「Rb」であれば、メモリセルMC22は 0」の状態と分かる。メモリセルMC22の抵抗変 化型素子6の抵抗値が低抵抗の「Ra」であれば 、抵抗変化型素子6は「1」の状態と分かる。

 以上のような動作により、メモリセルMC22に 書き込まれているデータが読み出される。

 [変形例]

 上述の説明では1層型のクロスポイント型メ モリ装置としたが、メモリアレイを積層して 複層型のクロスポイント型メモリ装置として 構成してもよい。また、抵抗変化型素子6と 流素子7とは、互いに入れ替わっていてもよ 。すなわち、ワード線が抵抗変化型素子6に 、ビット線が整流素子7に、接続されていて よい。ビット線あるいはワード線が抵抗変 型素子の電極を兼ねていてもよい。

 上述の説明では、抵抗変化型素子が上書き 能である場合を想定して説明したが、上書 すると正常に動作しにくい場合などには、 き込み前に抵抗変化型素子の抵抗状態を読 出して書き込み用パルスを印加するか否か 選択されてもよいし、書き込み前に書き込 対象となるそれぞれの抵抗変化型素子の抵 状態を初期状態に揃えた上で改めて必要な 抗変化型素子に対して書き込みが行われて よい。

 [効果]

 以上に述べた説明より明らかなように、本 施形態の抵抗変化型記憶装置100は、低温で 造可能であり、かつユニポーラ駆動可能な 抗変化型素子をメモリセルに備え、クロス イント型メモリ装置として構成される。よ て、簡易な構成により高集積化と大容量化 実現することが可能となる。特に、複層型 クロスポイント型メモリ装置として構成し 場合には、メモリの大容量化を容易に図る とができる。

 本実施形態の抵抗変化型記憶装置100は、抵 変化型素子と直列にダイオードが配設され いるので、書き込みおよび読み出しの過程 、隣接する抵抗変化型素子(メモリセル)へ 漏れ電流やクロストークが発生しない。

 上記説明から、当業者にとっては、本発明 多くの改良や他の実施形態が明らかである 従って、上記説明は、例示としてのみ解釈 れるべきであり、本発明を実行する最良の 様を当業者に教示する目的で提供されたも である。本発明の精神を逸脱することなく その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変 更できる。


 本発明の抵抗変化型素子および抵抗変化型 憶装置は、低温で製造可能であり、かつ書 込み時の電圧パルスが全て同じ極性である( ユニポーラ駆動可能である)という特性を有 る新規な抵抗変化型素子およびこれを用い 抵抗変化型記憶装置として有用である。