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Title:
ROLLING BEARING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054218
Kind Code:
A1
Abstract:
A rolling bearing (100) is provided with a dynamic damper (60).The number of inherent vibrations of the dynamic damper (60) is so made as to be equal to that of the vibrations occurring in the entire of a device, whereby the vibration occurring in the device can be effectively suppressed.

Inventors:
YAGI TAKASHI (JP)
HIRAMATSU KENGO (JP)
YAMAKAWA TSUKASA (JP)
TANAKA MAKOTO (JP)
OYA YOSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067196
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
September 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
YAGI TAKASHI (JP)
HIRAMATSU KENGO (JP)
YAMAKAWA TSUKASA (JP)
TANAKA MAKOTO (JP)
OYA YOSUKE (JP)
International Classes:
A61B6/03; F16C19/08; F16C35/06; F16C41/00; F16F15/02
Foreign References:
JPH03107613A1991-05-08
JP2005155745A2005-06-16
JP2007139195A2007-06-07
JPH08200444A1996-08-06
JP2007002916A2007-01-11
JP2006342879A2006-12-21
JP2005172029A2005-06-30
JPH08121537A1996-05-14
JP2001291619A2001-10-19
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Hideyoshi et al. (15-26 Edobori 1-chome, Nishi-k, Osaka-shi Osaka 02, JP)
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Claims:
 内周に軌道面を有する外方部材と、外周に軌道面を有する内方部材と、外方部材の軌道面と内方部材の軌道面との間に介在させた複数の転動体とを備えた転がり軸受において、
 弾性体からなるダンパー部と、ダンパー部を介して外方部材又は内方部材に取り付けられたウエイト部とを有するダイナミックダンパーを設けたことを特徴とする転がり軸受。
 CTスキャナ装置のガントリ用である請求項1記載の転がり軸受。
 外方部材又は内方部材に、ダイナミックダンパーを収容するための空間を設けた請求項1記載の転がり軸受。
 ウエイト部を、外方部材又は内方部材に沿ったリング状とした請求項1記載の転がり軸受。
 ウエイト部の固有振動数を、軸受が組み込まれる装置の固有振動数と異ならせた請求項4記載の転がり軸受。
 ダンパー部を圧縮するための圧縮部材を設けた請求項4記載の転がり軸受。
 ダイナミックダンパーを軸受に取り付けた状態で、ダイナミックダンパーの固有振動数を調整可能とした請求項1記載の転がり軸受。
 ウエイト部と、軸受のダイナミックダンパー取り付け部との間に、弾性係数を変更可能な弾性部材を介在させた請求項7記載の転がり軸受。
 前記弾性部材が円すい状である請求項8記載の転がり軸受。
 ウエイト部を、リング部と、リング部に着脱可能に取り付けた重量調整部とで構成した請求項8記載の転がり軸受。
 一端をウエイト部に形成した凹部に挿入し、他端を軸受のダイナミックダンパー取り付け部に形成した凹部に挿入したピンを設けた請求項1記載の転がり軸受。
 請求項1記載の転がり軸受をガントリに取り付けたCTスキャナ装置。
 内周に軌道面を有する外方部材と、外周に軌道面を有する内方部材と、外方部材の軌道面と内方部材の軌道面との間に介在させた複数の転動体と、弾性体からなるダンパー部と、ダンパー部を介して外方部材又は内方部材に取り付けられたウエイト部とを有するダイナミックダンパーとを備えた転がり軸受を搬送するにあたり、
 ウエイト部の振動を規制した状態で軸受を搬送することを特徴とする転がり軸受の搬送方法。
 軸受の端面を底面として搬送するに際し、ウエイト部と、ウエイト部と対向する部材との間に、これらの間の隙間を埋める振動防止材を介在させることにより振動を規制する請求項13記載の転がり軸受の搬送方法。
 装置に組み込んだ状態で軸受を搬送するに際し、ウエイト部を装置に直接固定することにより振動を規制する請求項13記載の転がり軸受の搬送方法。

 
Description:
転がり軸受

 本発明は、転がり軸受、特にCTスキャナ 置のガントリ用として使用される転がり軸 に関する。

 図11に、CTスキャナ装置の一構成例を示す 。このCTスキャナ装置では、X線管装置1で発 したX線を、その強度分布を一様にするウェ ジフィルタ2、強度分布を制限するスリット 3を介して被写体4に照射し、被写体4を通過し たX線を検出器5で受け、電気信号に変換して 示しないコンピュータに送られる。X線管装 置1、ウェッジフィルタ2、スリット3、検出器 5などの各部品は、転がり軸受6を介して固定 レーム7に回転自在に支持された略円筒状の 回転体8に装着され、この回転体8の回転によ て被写体4の周囲を回転する。このように、 CTスキャナ装置では、互いに対向させたX線管 装置1と検出器5とを有する回転体8が被写体4 まわりを回転することにより、被写体4の検 断面内のあらゆる点ですべての角度をカバ する投影データが得られる。これらのデー がコンピュータに送られ、再構成プログラ でデータを解析することにより断層画像を る。

 このようなCTスキャナ装置は、回転体と 定フレームとを回転可能に連結する軸受の 部から発生する振動や、回転体の固有振動 に起因する振動が固定フレームに伝播して 定フレームが共振し、本体の部品や性能、 影精度に悪影響を及ぼすことがある。これ 対する対策として、従来は、軸受の回転精 の向上が主であった。

 しかし、CTスキャナ装置等の大径の回転 を有する装置では、相対的に固定フレーム 剛性が弱くなる傾向があるため、回転体の 動と固定フレームの共振による撮影精度の 下等の問題が顕在化している。この点に鑑 、例えば特許文献1では、軸受と固定フレー との間に制振部材を介在させることにより 振動を抑制しようとしている。

特開2005-155745号公報

 しかし、上記のような制振部材による方 では、CTスキャナ装置等の装置全体に生じ 比較的低周波数帯の固有振動数に対する共 点での振動を十分に抑制することができな という問題がある。

 本発明の課題は、CTスキャナ装置等に組 込まれる大径且つ薄肉の転がり軸受であっ 、回転体の回転に伴う装置全体の共振によ 振動を効果的に抑制することのできる転が 軸受を提供することにある。

 前記課題を解決するために、本発明は、 周に軌道面を有する外方部材と、外周に軌 面を有する内方部材と、外方部材の軌道面 内方部材の軌道面との間に介在させた複数 転動体とを備えた転がり軸受において、弾 体からなるダンパー部と、ダンパー部を介 て外方部材又は内方部材に取り付けられた エイト部とを有するダイナミックダンパー 設けたことを特徴とする。

 ダイナミックダンパーは、ウエイト部を 置の振動と逆位相に振動させることで、特 の振動数帯の振動を強力に抑制するもので る。ダイナミックダンパーの固有振動数は 主にウエイト部の重さとダンパー部の弾性 数により決定され、この固有振動数を装置 固有振動数と一致させることにより装置の 動を抑制することができる。このようなダ ナミックダンパーを転がり軸受に設け、装 全体に発生する振動を抑制するようにダイ ミックダンパーの固有振動数を調整するこ により、装置に生じる振動の抑制効果を大 に高めることができる。このような軸受は 例えばCTスキャナ装置のガントリ用として 適に使用できる。

 CTスキャナ装置等に組み込まれる転がり 受では、装置内の他部材との干渉を回避す ために、ダイナミックダンパーの設置スペ スは非常に限定される。そこで、外方部材 は内方部材にダイナミックダンパーを収容 るための空間を設ければ、ダイナミックダ パーを取り付けるために装置内に新たな設 スペースを設ける必要が無く、装置内の省 ペース化を図ることができる。

 また、ウエイト部を、外方部材又は内方 材に沿ったリング状とすれば、少ない設置 ペースを有効に活用して十分な重量のウエ ト部を得ることができる。このように、大 な転がり軸受にリング状のウエイト部を設 た場合、ウエイト部自体が大径且つ薄肉な 状となるため、ウエイト部の剛性が小さく る。このような低剛性のウエイト部の固有 動数が装置の固有振動数と一致すると、ウ イト部自体が共振して短期間で破損する恐 がある。従って、ウエイト部の固有振動数 、ダイナミックダンパーを配設する装置の 有振動数と異ならせておくことが好ましい

 また、ウエイト部をリング状に形成する 、上記のようにウエイト部の剛性が小さく ることから、機械加工が難しくなるため、 法公差を大きくせざるを得ない。このよう 寸法公差の大きいリング状のウエイト部を 受に設置すると、ウエイト部と、軸受のダ ナミックダンパー取り付け部との間の径方 隙間が不均一となる。このように径方向隙 が不均一であると、場所によっては径方向 間に介在させたダンパー部に引張力が加わ 場合がある。一般に、弾性体からなるダン ー部は、耐久性の観点から圧縮状態で使用 ることが好ましいため、上記のように引張 が加わると耐久性が不足する恐れがある。 の点に鑑み、ダンパー部を圧縮するための 縮部材を設ければ、ダンパー部を圧縮状態 使用することができるため、耐久性の不足 回避することができる。

 上記のような軸受では、組み込まれる装 によって抑制すべき固有振動数が異なるた 、装置の固有振動数に応じて異なる固有振 数のダイナミックダンパーを用意する必要 ある。また、経年劣化によりダイナミック ンパーの固有振動数が微妙に変化した場合 固有振動数を微調整するために劣化したダ ナミックダンパーを取り替える必要が生じ ことがある。これらの点に鑑み、ダイナミ クダンパーを軸受に取り付けた状態で、ダ ナミックダンパーの固有振動数を調整可能 すれば、軸受が組み込まれる装置に応じた 有振動数に調整することができるため、装 ごとに異なるダイナミックダンパーを用意 る必要がない。また、ダイナミックダンパ の固有振動数を装置の固有振動数に高精度 対応させることができるため、優れた振動 制効果を得ることができる。さらに、ダイ ミックダンパーの固有振動数が経年劣化等 より多少変化した場合でも、ダイナミック ンパーを取り替えることなく固有振動数を 整できるため、同じダイナミックダンパー 引き続き使用することができ、コストや手 を節約することができる。

 この場合、例えば、ウエイト部と、軸受 ダイナミックダンパー取り付け部との間に 弾性係数を変更可能な弾性部材を介在させ ことにより、ダイナミックダンパーの固有 動数を調整することができる。例えば円す 状を成した弾性部材であれば、弾性部材の 縮状態を変えることで弾性係数を変更する とができる。

 また、ウエイト部の重量を変更すること より、ダイナミックダンパーの固有振動数 調整可能とすることもできる。この場合、 エイト部を、リング部と、リング部に着脱 能に取り付けた重量調整部とで構成すれば 重量調整部を交換、追加、あるいは削除す ことにより、ウエイト部の重量の調整を容 に行うことができる。

 上記のような軸受において、万が一ダン ー部が断裂すると、ウエイト部と軸受とを 定するものが無くなるため、ウエイト部が 受から外れて周辺の部材を損傷する恐れが る。この点に鑑み、一端をウエイト部に形 した凹部に挿入し、他端を軸受のダイナミ クダンパー取り付け部に形成した凹部に挿 したピンを設ければ、このピンがウエイト 及び軸受の双方と係合することで、ウエイ 部が軸受から外れることを防止することが きる。

 上記のような軸受を搬送する際、軸受に 動や衝撃荷重が加わると、ウエイト部が振 することによりダンパー部に想定以上の負 が加わり、ダンパー部が変形する恐れがあ 。この点に鑑み、ダイナミックダンパーを けた転がり軸受を、ウエイト部の振動を規 した状態で搬送すれば、ダンパー部に負荷 与えることなく搬送できるため、ダンパー の変形を防止できる。例えば、軸受の端面 底面として搬送する場合、ウエイト部と、 エイト部と対向する部材との間に、これら 間の隙間を埋める振動防止材を介在させれ 、ウエイト部の振動を規制することができ 。あるいは、装置に組み込んだ状態で軸受 搬送する場合は、ウエイト部を装置に直接 定して振動を規制することもできる。

 また、前記課題を解決するために、本発 は、固定フレームと、固定フレームに軸受 置を介して回転可能に取り付けられ、被写 の周囲を回転する回転体とを備えたCTスキ ナ装置において、ダンパー部を介して取り けたウェイト部を装置の振動と逆位相に振 させることで装置の振動を抑制するダイナ ックダンパーを設けたことを特徴とする。

 ダイナミックダンパーは、ウェイト部を 置の振動と逆位相に振動させることで、特 の振動数帯の振動を強力に抑制することが きる。このとき、ウェイト部の重さやダン ー部の大きさ等を変更することにより、ダ ナミックダンパーの固有振動数を調整する とができる。従って、CTスキャナ装置にダ ナミックダンパーを設け、CTスキャナ装置全 体に発生する低周波数帯の振動を抑制するよ うにダイナミックダンパーの固有振動数を調 整することにより、CTスキャナ装置に生じる 動の抑制効果を大幅に高めることができる

 CTスキャナ装置の振動を抑制するために ダイナミックダンパーのウェイト部を重く ようとすると、ウェイト部の体積が大きく り、設置部に一定以上のスペースが必要と る。しかし、CTスキャナ装置の回転体には、 X線源やX線検出器等を取り付けるためのスペ スを確保しておく必要があるため、ダイナ ックダンパーは固定フレームに取り付ける とが望ましい。あるいは、軸受装置にダイ ミックダンパーを内蔵すれば、装置内に設 スペースを要することなくCTスキャナ装置 ダイナミックダンパーを装着することがで る。

 CTスキャナ装置には複数方向の振動が生 るため、ダイナミックダンパーで複数方向 振動を抑制することが好ましい。特に、CTス キャナ装置に生じる振動のうち、回転体の回 転軸方向の振動はX線撮影の撮影精度に大き 影響を与える。また、回転体の回転軸と直 し、且つ、設置面に水平な方向の振動も、 転体の回転軸方向の振動を増幅させると考 られる。従って、ダイナミックダンパーで 回転体の回転軸方向、及び該回転軸方向と 交する水平方向の振動を抑制することが好 しい。

 このように複数方向の振動を制御する場 、ダンパー部が複数方向に弾性を有するも であると、一つのダイナミックダンパーで 数方向の振動を抑制することができる。こ により、ダイナミックダンパーの設置数を らすことができ、取り付けスペースの縮小 び低コスト化が図られる。

 CTスキャナ装置は、被写体に対して固定 レームを傾斜させた状態で撮影を行うこと ある。この場合、傾斜角度によって装置全 の重心位置が変わるため、装置全体の固有 動数が変化する。そこで、対象振動数の異 る複数のダイナミックダンパーを設けると 複数の振動数の振動を抑制することができ 固定フレームを傾斜させた場合にも対処す ことができる。

 ウェイト部の重量、及び固有振動数を変 た複数のダイナミックダンパーを用いて、C Tスキャナ装置(総重量約1.5t)の振動抑制効果 違いを試験し、その結果を表1に示す。試験N o.1~6のように、同じ重量(30kg)のダイナミック ンパーでは、固有振動数が10~15Hzのものが優 れた振動抑制効果を示した。また、一般に、 ウェイト部の重量が大きい方が振動抑制効果 が高いが、試験No.7や12のように固有振動数が 上記範囲を外れるものは、ウェイト部の重量 を大きくしても振動抑制効果が得られないこ とが分かる。また、固有振動数が上記範囲内 であっても、試験No.8のようにウェイト部の 量が小さいと、振動抑制効果が得られない この試験結果より、ダイナミックダンパー 、固有振動数を10~15Hzの範囲内に設定するこ が好ましく、また、ウェイト部の総重量をC Tスキャナ装置全体の重量の0.5%以上、好まし は1.0%以上とすることが好ましい。また、ウ ェイト部の重量を大きくするとその体積も大 きくなるため、CTスキャナ装置に設置するた には、CTスキャナ装置全体の重量の2.5%以下 好ましくは2.0%以下とすることが好ましい。

 CTスキャナ装置の各部に防錆油等を塗布 ると、この油が撮影用カメラに付着し、撮 画像に影として現れる恐れがあるため、防 油等はできるだけ塗布しない方が良い。よ て、ダイナミックダンパーのウェイト部に 、鉄系の材料よりも耐食性のある材料が望 しいが、アルミ等は比重が小さく、必要な さを確保するためには体積が大きくなって まう。そこで、発錆しにくく、且つ、比重 大きく、加工性及び入手性も良い、銅系の 料を用いることが好ましい。

 CTスキャナ装置には、回転体のアンバラ ス量を緩和するために、回転体にバランス ェイトを設けることがある。このとき、固 振動数に微差が生じるため、各ダイナミッ ダンパーの固有振動数を微調整可能とする とが望ましい。例えば、ダンパー部を加圧 は減圧してダンパー部の弾性係数を変化さ ることにより、あるいは、ウェイト部の重 を変更することにより、さらには、ダンパ 部を弾性係数のことなる複数の弾性部材で 成することにより、ダイナミックダンパー 固有振動数を微調整可能とすることができ 。

 以上のように、本発明によれば、装置全 の共振による振動を効果的に抑制すること できる転がり軸受を得ることができる。

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 説明する。

 図1に、本発明に係る転がり軸受100の実施 形態を示す。この転がり軸受100は、例えばCT キャナ装置のガントリ用として使用される のである。図示例の軸受100は複列の玉軸受 あり、内周に複列の軌道面11を有する外方 材10と、外周に複列の軌道面21を有する内方 材20と、各軌道面11、21の間に介在された転 体としてのボール30と、複数方向のボール30 を円周方向等間隔に保持する保持器40と、軸 の内部空間の両端を密封するシール装置50 を主に備える。尚、以下の説明において、 受の軸方向をZ方向(図1の左右方向)、Z方向と 直交し、且つ水平な方向をX方向(図1の紙面と 直交する方向)、X方向及びZ方向と直交する方 向をY方向(図1の上下方向)とする。

 外方部材10は、一方の端面が回転体8にボ トで固定され、これにより外方部材10は回 側となる。内方部材20は、外周面に単列の軌 道面21を有する2個の内輪22と、内輪22を外周 嵌合した保持部材23と、押さえ部材24とを備 る。2個の内輪22は端面同士を当接させて軸 向に並べられ、保持部材23の肩面と押さえ 材24とで軸方向両側から挟持される。この状 態で、押さえ部材24を保持部材23にボルト固 することにより、内方部材20が一体に固定さ れる。保持部材23は、固定フレーム7にボルト で固定され、これにより内方部材20は固定側 なる。

 軸受100には、ダイナミックダンパー60が けられている。図示例では、ダイナミック ンパー60は、内方部材20の保持部材23に環状 形成された切り欠き状の凹部23aの内周面に 定される。この凹部23aでダイナミックダン ー60を収容するための空間が形成され、これ により、軸受100をCTスキャナ装置に組み組ん ときの設置スペースを節約することができ 。

 図2~図4にダイナミックダンパー60の詳細 示す。このダイナミックダンパー60は、ウエ イト部61とダンパー部62とを主に備え、ウエ ト部61がダンパー部62を介して保持部材23に り付けられている。図2は、軸受100を図1のA 向から見た図である。この図に示すように ウエイト部61は内方部材20に沿ったリング状 形成され、これによりスペースを最大限に 用してウエイト部61を設けることができる 詳しくは、ウエイト部61は、保持部材23に設 られた環状の凹部23aの内周面(ダイナミック ダンパー60の取り付け部)に沿ってリング状に 形成される。このウエイト部61は、リング部6 1aと、リング部61aに設けた重量調整部61bとか なる。重量調整部61bは、リング部61aの外周 の円周方向等間隔の複数箇所(図示例では4 所)にボルト等で着脱可能に固定される。保 部材23の凹部23aには、ウエイト部61の重量調 整部61bを収容するための凹部23a1が設けられ いる。

 ダンパー部62は、例えばリング状のウエ ト部61の最上部及び最下部の2箇所に、それ れ円周方向に2個ずつ並べて配されている(図 2参照)。図3に示すように、保持部材23の内周 及びウエイト部61の外周面には、ダンパー 62の取り付けスペースを確保するために、そ れぞれダンパー部取り付け用の凹部23b、61dが 形成される。各ダンパー部62は弾性部材で円 状に形成され、例えば高弾性で、機械的強 に優れた天然ゴムで形成される。ダンパー 62の両端面には金属製の円板62aが接着等に り固定されている。このダンパー部62を、ボ ルト63で保持部材23の凹部23aの内周面に固定 ると共に、ウエイト部61を貫通したボルト64( 圧縮部材)で軸受100の内径側から圧縮してい 。

 上記のように、ダンパー部62は円柱状に 成され、その断面は円形を成しているため 円形断面における複数方向で同じ弾性係数 有し、複数方向で振動抑制効果を発揮する とができる。例えば、CTスキャナ装置では、 X方向(図2の左右方向)とZ方向(図2の紙面と直 する方向)の振動を抑制することが大きな課 とされているため、ダンパー部62を、図2に すように円形断面が水平方向に配されるよ に設定することで、X方向及びZ方向の振動 抑制することができる。このように、複数 向の振動を一つのダンパー部で抑制するこ ができるため、ダンパー部の設置個数を削 することができる。このとき、保持部材23の 内周面に形成されたダンパー部取り付け用の 凹部23bを水平面状に形成しているため、ダン パー部62を円形断面が水平となるように配す ことができる。尚、ダンパー部62は円柱状 限らず、例えば断面正方形の角柱状として 、上記のような効果を得ることができる。 た、本実施形態では、図4に示すように、ウ イト部61の左右両側にスプリング65を設ける ことにより、ウエイト部61の振動を許容しな ら支持している。

 図1に示すように、ダイナミックダンパー 60は、内方部材20の内周面に取り付けられて る。これにより、ダイナミックダンパー60を 、潤滑油が封入された軸受の内部空間(シー 装置50の間の空間)から完全に離隔すること できるため、ダイナミックダンパー60を構成 するウエイト部61やダンパー部62等の材料に 油性は不要となり、これらの部材の材料選 の幅が広がる。特に、上記のようにダンパ 部62を耐油性に劣る天然ゴムで形成した場合 は、図示例のような構成が有効となる。尚、 このようにダンパー部62を耐油性に劣る材料 形成した場合は、防錆油等の他の油とも接 させないことが望ましい。このため、ダン ー部62の周辺(例えば保持部材23の凹部23a)に 、りん酸塩被膜処理などの耐食被膜を施し 防錆油を塗布しないことが好ましい。

 CTスキャナ装置に組み込まれる軸受100は 径且つ薄肉である。このため、軸受100に設 られるダイナミックダンパー60のウエイト部 61も、大径且つ薄肉なリング状となる。従っ 、ウエイト部61の剛性が小さくなり、ウエ ト部61自身が共振により損傷する恐れがある 。この点に鑑み、ウエイト部61の固有振動数 CTスキャナ装置の固有振動数と異ならせて けば、ウエイト部61自身の共振による損傷を 防止することができる。本実施形態のように CTスキャナ装置に組み込まれる軸受の場合、 エイト部61の固有振動数を20Hz以上に設定す ばよい。

 また、上記のように、ウエイト部61は大 かつ薄肉なリング状であり剛性が小さいた 、高精度な加工は難しく、寸法公差を大き せざるを得ない。従って、ウエイト部61の外 周面と保持部材23の凹部23aの内周面との間に 成される隙間は、円周方向で隙間幅のバラ きが大きくなる。このとき、図2に示すよう に、ウエイト部61を径方向に貫通するボルト6 4でダンパー部62を圧縮することにより、ダン パー部62の圧縮状態で使用することができる 具体的には、ダンパー部62の内径側に固定 た金属板62aを、ボルト64で押込んでダンパー 部62を圧縮することにより、ウエイト部61の 法公差に関わらず、ダンパー部62に確実に圧 縮力を作用させることができる。これにより 、ダンパー部62に引張力が作用して耐久性が 下することを防止できる。

 本発明の転がり軸受100では、ダイナミッ ダンパー60の固有振動数をCTスキャナ装置の 固有振動数と一致させることにより、装置の 振動を強力に抑制するものである。ところで 、ダイナミックダンパー60のウエイト部61が 動すると、振動したウエイト部61が他部材と 干渉し、回転体8等の周辺部材の故障を招く れがある。従って、ダイナミックダンパー60 の固有振動数は、装置の固有振動数と一致さ せるだけでなく、回転体8の振れや加工公差 考慮した上で、ウエイト部61の振幅にも着目 して設定する必要がある。ダイナミックダン パー60の固有振動数は、主にウエイト部61の 量及びダンパー部62の弾性係数により決定さ れる。例えば、CTスキャナ装置に組み込まれ 軸受では、ウエイト部の質量を5~20kg程度と 、ダンパー部の各方向の弾性係数(ダンパー 部がゴム製である場合は動的バネ定数)を50~25 0N/mmとすれば良い。

 ダイナミックダンパー60には固有振動数 整手段70が設けられ、これによりダイナミッ クダンパー60の固有振動数を調整することが きる。図示例では、固有振動数調整手段70 ボルト71と弾性部材72とからなり、ボルト71 ウエイト部61に形成された径方向のねじ孔61c と螺号している。弾性部材72は、例えば円す 状のスプリングからなる。このように弾性 材72は円すい状を成しているため、圧縮状 により弾性係数を変更することができる。 性部材72は、ボルト71の端面と保持部材23の 周面に形成された凹部との間に圧縮した状 で配され、これによりダイナミックダンパ 60の補助的なダンパー部としての役割を果た している。尚、弾性部材72の形状は上記に限 ず、弾性部材72の圧縮方向で横断面積が変 る形状であればよい。また、弾性部材72はス プリングに限らず、ゴム材等の他の弾性材料 で形成することもできる。

 この固有振動数調整手段70において、ボ ト71を締め込むことにより、あるいは緩める ことにより、弾性部材72の圧縮状態が変わる これにより、補助的なダンパーとしての弾 部材72の弾性係数を変えることができ、ダ ナミックダンパー60の固有振動数を調整する ことができる。従って、ダンパー部62の弾性 数が経年劣化等により変動した場合や、装 の部品交換等によりダイナミックダンパー6 0の固有振動数が変動した場合は、ボルト71の 前後によりダイナミックダンパー60の固有振 数を最適な値に微調整し、優れた振動抑制 果を維持することができる。

 また、図6に示すように、CTスキャナ装置 回転体8に径方向孔8aを設け、固有振動数調 手段70のボルト71を装置の内径側から操作で きる状態としておけば、軸受100が装置に組み 込まれた状態のままでダイナミックダンパー 60の固有振動数を調整することができる。

 ダイナミックダンパー60の固有振動数は 他の方法でも調整することができる。例え 、ウエイト部61の重量を変更することで、固 有振動数を調整することができる。本実施形 態では、図2に示すように、ウエイト部61を、 リング部61aと、リング部61aに着脱可能に設け た重量調整部61bとで構成しているため、重量 調整部61bを異なる重量のものに取り替えるこ とにより、ウエイト部61の重量を変更するこ ができる。あるいは、ダンパー部62を異な 弾性係数のものに取り替えることで、調整 ることもできる。これらの場合、ダイナミ クダンパー60の軸方向少なくとも一方を外部 に露出させ、外部からウエイト部61の重量調 部61bやダンパー部62の交換を行うことがで るようにしておくことが好ましい。例えば 1では、固定フレーム7に穴7aを設け、これに りダイナミックダンパー60の軸方向一方(図 左側)を外部に露出している。

 本発明は上記の実施形態に限られない。 下、本発明の他の実施形態を説明する。尚 以下の説明において、上記の実施形態と同 の構成、機能を有する箇所には同一の符号 付して説明を省略する。

 図5及び図6に示す転がり軸受は、ダイナ ックダンパー60のウエイト部61と保持部材23 の分離を防止するピン80を設けた点で、上記 の実施形態と異なる。このピン80は、例えば 属材料で形成され、一端を保持部材23の凹 23bに形成した穴23b1に挿入すると共に、他端 ウエイト部61に形成したねじ穴61cに挿入し いる。また、ピン80は、固有振動数調整手段 70の弾性部材72と、保持部材23の穴23b1の底部 の間で挟持されている。ピン80の長さは、ウ エイト部61と保持部材23との間の隙間が最大 なった状態で、ピン80が保持部材の穴23b1及 ウエイト部61のねじ穴61cから外れない程度の 長さに設定される。このピン80を設けること 、万が一ダンパー部62が断裂した場合でも ピン80が保持部材の穴23b1とウエイト部61のね じ穴61cとの双方に係合することで、ウエイト 部61が保持部材23から外れることを防止でき ウエイト部61が回転体8等と接触してこれを 傷する事態を回避できる。また、図示例の うに、ピン80を、固有振動数調整手段70と一 的に設けることにより、製造工程を簡素化 て低コスト化を図ることができる。尚、ピ 80は必ずしも固有振動数調整手段70と一体に 設ける必要はなく、これと円周方向に離隔し た位置に別途設けても良い。

 また、図1に示す実施形態では、ダイナミ ックダンパー60を内方部材20の保持部材23の内 周面に取り付けているが、これに限らず、例 えば図7に示すように、内方部材20の外周面に 取り付けても良い。図示例では、内方部材20 押さえ部材24の外周面に凹部24aを設け、こ 凹部24aで形成された空間にダイナミックダ パー60を取り付けている。この場合、軸受の 内部空間とダイナミックダンパー60との間に ール装置50を配することにより、ダイナミ クダンパー60と軸受内部の潤滑油とを非接触 とすることができる。

 また、上記の実施形態では、ダンパー部6 2をゴムで形成しているが、これに限られな 。例えば、図8に示すダンパー部162は、リン 状のウエイト部61をZ方向(軸受の軸方向)両 から挟持する一対の中空円板状の板バネ162a 、ウエイト部61の外径側に配されたスプリ グ162bとで構成される。図8(a)はリング状のウ エイト部61の最上部の断面図を示しており(図 2のC部参照)、図8(b)はウエイト部61の水平部の 断面図(図2のD部参照)を示している。

 板バネ162aは、ウエイト部61とおよそ同じ 方向寸法の固定部162cの両端面にボルト固定 され、この固定部162cを保持部材23の内周面に ボルト固定することにより、内方部材20に固 される。この板バネ162aが弾性変形してウエ イト部61がZ方向に振動することにより、装置 のZ方向の振動を抑制することができる。こ とき、板バネ162aとウエイト部61とは密着し いるが固定されておらず、ウエイト部61はX-Y 平面方向(Z方向と直交する平面)の動きを許容 されている。

 スプリング162bは、伸縮方向がX方向とな よう位置に配され、ウエイト部61と固定部162 cとの間にやや圧縮された状態で配される。 記のように、ウエイト部61は板バネ162aに固 されておらず、装置の振動時にはX-Y平面方 に平行移動するため、ウエイト部61のX方向 振動をスプリング162bの弾性変形で吸収し、 れにより装置のX方向の振動を抑制すること ができる。尚、図8(b)では、スプリングが外 へ向けて縮径したテーパ状を成しているが これに限らず、円筒状のスプリングや、X方 に弾性係数を有する他の弾性部材を用いて 良い。

 以上の実施形態では、固定側となる内方 材20にダイナミックダンパー60を取り付けて いるが、外方部材10が固定側となる場合は、 イナミックダンパー60を外方部材10に取り付 ければよい。

 また、以上の実施形態では、軸受100をCT キャナ装置のガントリ用として使用した場 を示しているが、これに限らず、振動を効 的に抑制した装置であれば好適に適用する とができる。

 以下、上記に示した軸受100の搬送方法を 図9及び図10に基づいて説明する。

 図9は、軸受100を端面を底面として平置き し、図2のB方向から見た図であり、図10は図9 C部分を拡大して示す断面図である。図示例 では、ダイナミックダンパー60が設けられた と反対側の端面、すなわち、内方部材20の さえ部材24側の端面を底面として平置きした 状態で搬送する場合を示す。このような状態 で軸受100を搬送すると、搬送時の振動や衝撃 荷重等により、ダイナミックダンパー60に想 以上の負荷が加わる恐れがある。特に、ウ イト部61の重力により、ダンパー部62には鉛 直方向(図10の上下方向)の力が加わり、これ よりダンパー部62が変形する恐れが生じる。 この点に鑑み、図10に示すように、ウエイト 61とこれと鉛直方向で対向する面(図示例で 保持部材23の凹部23aの端面)との間に、これ の間の隙間を埋める振動防止材90を配して る。これにより、ウエイト部61の鉛直方向の 振動を抑え、ダンパー部62に加わる負荷を軽 し、ダンパー部62の変形を回避することが きる。

 また、このように軸受を平置きして搬送 るのではなく、CTスキャナ装置等に組み込 だ状態で搬送する場合は、ウエイト部を装 に直接固定することにより、ウエイト部の 動によるダンパー部の変形を防止すること できる(図示省略)。特に、CTスキャナ装置の 転体をチルトした状態のまま輸送する場合 、このようにウエイト部を装置に直接固定 ることが好ましい。

 以下、本発明の他の実施形態を図面に基 いて説明する。

 図12は、本発明に係るCTスキャナ装置200を 示す断面図である。このCTスキャナ装置200の 本構成は、図11に示す従来のCTスキャナ装置 と同様であり、固定フレーム7にダイナミッ ダンパー210が取り付けられている点で異な 。

 図13(a)はダイナミックダンパー210の斜視 であり、図13(b)はダイナミックダンパー210の 断面図である。ダイナミックダンパー210は、 ダンパー部211、ウェイト部212、取り付け台213 、及びボルト214とを有する。ダンパー部211は 、例えばゴム材で円筒状に形成され、中心部 に貫通孔211aを有する。このゴム材には比較 低い固有振動数が得られる天然ゴムを用い ことが好ましい。ウェイト部212は中心部に 通孔212aを有し、比重が大きく、加工性、入 性が良く、さらに発錆しにくい銅系の材料 形成される。ダンパー部211の貫通孔211a及び ウェイト部212の貫通孔212aにボルト214を挿入 、その先端部が取り付け台213のねじ穴213aと じ結合する。これにより、ウェイト部212と り付け台213との間にダンパー部211を挟持し ダイナミックダンパー210が構成される。こ ダイナミックダンパー210は、取り付け台213 4隅に設けられた固定穴を貫通するボルト( 示省略)により固定フレーム7に固定される。

 ダンパー部211は、その弾性係数を変更で るように設計される。本実施形態では、ダ パー部211がゴム材で形成されるため、ボル 214を締め込んでダンパー部211を圧縮して剛 を高めることで、あるいは、ボルト214の締 込みを緩めて剛性を低下させることで、ダ パー部211の弾性係数を変更することができ 。また、図示は省略するが、ダンパー部211 弾性係数の異なる複数の弾性部材(例えばゴ ム材)で構成し、この弾性部材を取り替える とにより、ダンパー部211全体の弾性係数を 更可能としてもよい。

 ウェイト部212は、その重量を変更できる うに設計される。例えば、一旦ボルト214を し、ウェイト部212の上面に内孔を有する銅 を載せ、このウェイト部212及び銅板を貫通 て再びボルト214で固定することで、ウェイ 部212の重量を変更できる。

 CTスキャナ装置200に振動が発生すると、 定フレーム7に固定されたダイナミックダン ー210のダンパー部211が弾性変形し、このダ パー部211を介して取付けられたウェイト部2 12が振動する。CTスキャナ装置200全体の固有 動数は、回転体8の回転数や軸受装置6の構成 等により決定され、通常10~15Hzである。従っ 、ダンパー部211の弾性係数及びウェイト部21 2の重量を適宜設定して、ダイナミックダン ー210の固有振動数を10~15Hzの範囲内に調整し 装置の振動と逆位相に振動させることによ 、CTスキャナ装置200に発生する特定の振動 帯の振動を抑制することができる。

 また、CTスキャナ装置200では、回転体8の ンバランス量を緩和するためにバランスウ イトが取り付けられることが多く、この場 、わずかではあるが装置ごとに固有振動数 異なる。従って、ダイナミックダンパー210 固有振動数を微調整可能とすることが好ま い。本実施形態では、上記のようにダンパ 部211の弾性係数を変更することにより、あ いは、ウェイト部212の重量を変えることに り、ダイナミックダンパー210の固有振動数 微調整することができる。

 さらに、CTスキャナ装置200の設置場所で 固定方法によってもわずかに固有振動数が 化することがあるため、CTスキャナ装置200の カバーのみを外した状態(図12の状態)でダイ ミックダンパー210の固有振動数を微調整で るものであることが望ましい。例えば図12の ような箇所にダイナミックダンパー210を配置 すれば、装置の外周側からダイナミックダン パー210の固有振動数を微調整することができ る。

 図13に示すダイナミックダンパー210は、 下方向(図1のY方向)の両側から圧縮されてい ため、主にその圧縮方向と垂直な方向に弾 係数を有する構造となっている。すなわち 図12のX方向及びZ方向に弾性係数を有し、こ の方向の振動を吸収することができる。従っ て、CTスキャナ装置200の撮影精度に大きな影 を与えるX方向及びZ方向の振動が吸収され ため、撮影精度の向上に寄与することがで る。また、図13のダイナミックダンパー210で は、一つのダイナミックダンパー210で複数方 向の振動を吸収することができるため、ダイ ナミックダンパー210の設置数を削減すること ができ、ダイナミックダンパー210の製造コス トや設置工程を削減することができる。

 また、図12に示すように、ダイナミック ンパー210を比較的設置スペースに余裕のあ 固定フレーム7に取り付けることにより、ウ イト部212を大きくすることが可能となり、 動抑制効果を高めることができる。また、 転体8にX線管装置1や検出器5を設置するスペ ースを確保することができる。

 本発明の実施形態は上記に限られない。 下、本発明の他の実施形態を説明するが、 記の実施形態と同様の構成、機能を有する 所には同一の符号を付して説明を省略する

 以上の実施形態では、ダイナミックダン ー210のダンパー部211を天然ゴムで形成した 合を示しているが、これに限られない。例 ば、合成イソプレンゴム等の他のゴム材料 、スプリングバネや皿バネ、あるいは板バ 等の弾性金属材料でダンパー部211を構成す ことができる。ダンパー部211を金属材料で 成する場合は、発錆を防ぐためにステンレ 系を用いることが好ましい。また、ウェイ 部212を銅系の材料で形成した場合を示して るが、例えば装置内に防錆油等を塗布して 問題ない場合は、鉄系等の他の材料でウェ ト部212を形成することもできる。

 また、以上の実施形態では、別途形成し ダイナミックダンパー210を固定フレーム7に 固定しているが、これに限らず、例えば、図 14に示すように、ダイナミックダンパー210を 受装置6に内蔵することもできる。この軸受 装置6は、内周に軌道面を有する外方部材261 、外周に軌道面を有する内方部材262と、外 部材261の軌道面と内方部材262の軌道面との に介在させた複数の転動体と、複数の転動 を円周方向で保持する保持器264とを主に備 る。図14では、転動体が複列のボール263で構 成され、これに対応した複列の軌道面がそれ ぞれ外方部材261及び内方部材262に形成される 。外方部材261は一体に成形され、一端が回転 体8にボルトで固定される。内方部材262は、 周に軌道面を有する複列の内輪265と、この 列の内輪265を保持し、一端が固定フレーム7 ボルトで固定された保持部材266とを備える 内輪265は、保持部材266の外周に嵌合し、固 部材267で軸方向に位置決め固定される。

 図15に示すように、ダイナミックダンパ 210はダンパー部211及びウェイト部212を有し 保持部材266に設けられたねじ穴にボルト固 されている。具体的には、ボルト213がダン ー部211及びウェイト部212に設けられた貫通 を貫通し、ボルト213の先端部が保持部材266 ねじ穴とねじ結合している。ボルト213とダ パー部211及びウェイト部212とは、隙間嵌め 状態となっている。このように、ダイナミ クダンパー210を軸受装置6に内蔵することに り、ダイナミックダンパー210の設置スペー を別途設ける必要がないため、CTスキャナ 置内のスペースを確保することができる。 た、予め軸受装置6にダイナミックダンパー2 10を組み込んでから、この軸受装置6をCTスキ ナ装置に組み込むことができるため、ダイ ミックダンパー210のCTスキャナ装置への取 付けが容易化される。

 尚、図14では、ダイナミックダンパー210 内方部材262を構成する保持部材266に内蔵さ ているが、これに限らず、内輪265や、固定 材267、あるいは外方部材261に内蔵してもよ 。また、外方部材261を一体でなく、外輪及 これを保持する保持部材とに分けて形成し り、内方部材262の内輪265及び保持部材266を 体に形成してもよい。

 また、上記のようなダイナミックダンパ 210を内蔵した軸受装置6は、図12に示すよう CTスキャナ装置200に好適に適用されるが、 定振動数帯の振動を抑制し、且つ、設置ス ースを節約することが必要な他の用途に適 することもできる。

 以上の実施形態では、軸受装置6の内輪を 固定フレーム7に固定し、外輪を回転体8に取 付けているが、これとは逆に、内輪を回転 、外輪を固定側としてもよい。

 また、以上の実施形態では、回転体8の回 転軸が設置面と常に水平であるが、例えば、 回転体8の回転軸を図12のX軸方向の軸を中心 回転させることで傾斜させてもよい。この うに、回転体8を傾斜させると、CTスキャナ 置200の重心位置が変わり、装置全体の固有 動数が変化する。この場合、CTスキャナ装置 200に固有振動数の異なる複数のダイナミック ダンパー210を取り付けたり、傾斜時の固有振 動数の変化を許容できる弾性係数を有するダ ンパー部211を用いることにより対処すること ができる(図示省略)。

本発明にかかる転がり軸受の断面図で る。 転がり軸受を図1のA方向からみた正面 である。 図2のC部を拡大した正面図である。 図2のD部を拡大した正面図である。 他の例にかかる転がり軸受の正面図で る。 図5のE-E方向の断面図である。 他の例にかかる転がり軸受の断面図で る。 他の例にかかる転がり軸受の断面図で ある。 他の例にかかる転がり軸受の断面図で ある。 転がり軸受の搬送方法を説明するため 図であり、図2の軸受をB方向から見た側面 である。 図9のF部を拡大した断面図である。 従来のCTスキャナ装置の断面図である CTスキャナ装置の断面図である。 ダイナミックダンパーの斜視図であ 。 ダイナミックダンパーの断面図であ 。 他の実施形態に係るCTスキャナ装置の 受装置付近の断面図である。 図14の軸受装置のダイナミックダンパ 付近の拡大断面図である。

符号の説明

100 軸受
10 外方部材
20 内方部材
30 ボール
40 保持器
50 シール装置
60 ダイナミックダンパー
61 ウエイト部
61a リング部
61b 重量調整部
62 ダンパー部
63 ボルト
64 ボルト(圧縮部材)
65 スプリング
70 固有振動数調整手段
71 ボルト
72 スプリング
80 ピン
90 固定部材