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Title:
ROOT CANAL FILLING SYSTEM UTILIZING FIBERSCOPE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116650
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a root canal treatment system wherein a root canal length can be measured without being influenced by the situation of a root canal at the time of root canal treatment by performing each step of the root canal treatment visually, and root canal filling can be achieved without forming a dead space up to the tip of a root even with a minimum quantity of root canal expansion. The root canal treatment system utilizing a multifunction fiber, wherein a root canal length is measured by confirming the position of an apical foramen by means of a tip view image scope function of a multifunction fiber being inserted into the root canal or an ultrasonic device, the multifunction fiber is provided with an overflow groove of light-curing resin root canal filling material and the shape at a portion being inserted into the root canal is adapted to the tapered shape of standard root canal expansion of a rotary cutting tool, and root canal filling is made by polymerizing a minimum quantity of light-curing resin root canal filling material remaining in the root canal by a light propagation diffusion function.

Inventors:
TAKAHASHI ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055535
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TAKAHASHI ATSUSHI (JP)
International Classes:
A61C5/04; A61C5/50; A61C13/15; A61C19/04
Foreign References:
JPS6316001U1988-02-02
JPH075213T
JP2003144458A2003-05-20
JPS57200136A1982-12-08
JP2003525072A2003-08-26
JPS63182706U1988-11-25
JP2007111226A2007-05-10
US3919774A1975-11-18
US5074792A1991-12-24
JPH11500934A1999-01-26
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Claims:
 歯科根管治療に用いるシステムであって、
光源から発光される可視光線あるいは紫外線などの光を先端周囲に伝搬拡散する機能と、
先端部視野画像を伝達して接眼レンズ、あるいは撮像装置接続してモニターに表示するスコープ機能と、
根管内挿入長を計測する手立てと、
を、
具備する適度な弾性と可撓性を有する複合構造、芯鞘構造あるいは単一のファイバーであって、
根尖孔を明視確認する事によって、
根管長を測定し、
根管内壁に塗布した光硬化樹脂象牙質接着剤の塗布状態を確認し、
流し込んだ光硬化樹脂根管充填材の填塞状態を確認し、
光源から発光される可視光線あるいは紫外線などの光を伝搬拡散する機能によって前記光硬化樹脂象牙質接着剤と、光硬化樹脂根管充填材を光重合し、
根尖孔閉塞する多機能ファイバーを利用した根管治療システム。
 請求項1の多機能ファイバー先端に超音波装置を設置して根管内から超音波検査を行い、湿潤下、特に根管清掃が完了する以前に感染歯髄、残留老廃物に影響を受ける事無く観察目的の近くから超音波により高分解能の超音波観察で根管形状を表示すると共に、解剖学的形状の実測値を測定可能とした多機能ファーバーを利用した根管治療システム。
 請求項1および請求項2の多機能ファイバーを間接、直接的に歯牙に維持する固定機構と、
根管内に挿入した前記多機能ファイバーを任意の位置で保持し、前記多機能ファイバーの根管内挿入量を微調整する調節機構と、
その挿入量を維持すると共にファイバー先端軸を回転させる機構と、
前記多機能ファイバー根管内挿入長を表示する測定機構と、
を備える多機能ファーバーを利用した根管治療システム。
 請求項1に記載の多機能ファイバーの根管内に挿入される部分の形状を、
回転切削器具による規格根管拡大のテーパー形状に適合する形状とし、
前記多機能ファイバーの表面に光硬化樹脂象牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填材の溢出溝を設け、
根管内に残留する光硬化樹脂象牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填材を可及的に減少させた多機能ファイバーを利用した根管治療システム。
 請求項1に記載の多機能ファイバー先端部に前記多機能ファイバーの直径と比較してより大きな外形を持つ栓止形状と、その栓止形状直近の根管口側に多機能ファイバー内に設置したアプリケーターチューブ(管)の排出口を設置したことを特徴とする多機能ファイバーを利用した根管治療システム。
 請求項1に記載の多機能ファイバーの弾性と可撓性を損なうことが無い炭素繊維、ガラス繊維、樹脂繊維あるいは金属のメッシュチューブで被覆し、多機能ファイバーを発光させることによって、支台築造時に根管内および実質欠損部に充填されるコア築造用光重合レジンと共に前記メッシュチューブ繊維内に含浸したコア築造用光重合レジンが重合し、前記発光ファイバーあるいはマスターポイントが繊維強化プラスチックポストとなることを特徴とする根管治療システム。
Description:
[規則37.2に基づきISAが決定した 明の名称] ファイバースコープを利用した 管充填システム

 本発明は歯科根管治療に関するものであ 。

 従前は、根管内に感染した細菌を死滅させ ことによって無菌化することが歯科治療の 療目標であったが、一度感染を起こした象 細管を完全に無菌かするは不可能であり、 菌化が根管治療の成績に及ぼす相関が乏し という事実から、現在では歯科根管治療の 終目標は、機械的に根管を拡大し、緊密に 管充填(特に根尖部閉鎖)することによって 牙の内部と体内の交通を遮断する加圧根管 填法が根管治療のエビデンスである。この 的を達成するためには根管長測定、根管形 、根管充填の各ステップが正確に実施され ことが要求されるが、根管長測定は、平均 根管長を考慮した手指の感覚、出血、疼痛 電気抵抗値、レントゲン検査、などの方法 組み合わせが採用され、根管長測定によっ 獲得された作業長に従って根管形成を行い 規格化された根管形成の後、根管充填には ガッタパーチャポイントとシーラーを併用 た加圧根管充填が行われている。
特願2001?352714

 しかしながら、根管治療の最も重要なフ ーストステップである根管長測定方法にお て平均的根管長を参考値とした手指の感覚 、術者の個人的な経験と感覚に頼る科学的 拠に乏しい計測法であり、根管内からの出 、あるいは疼痛を利用した極めて原始的な 法では、根管治療器具であるリーマーやフ イルを根管外組織に穿孔する危険性あるい 穿孔することによって組織に少なからず障 を与える事になり、電気抵抗値を採用する 合では、一般的に湿潤下、特に根管清掃が 了する以前に感染歯髄、老廃物等が残留し いる状況では正確な値を求める事が困難で る。また、根管内にリーマーやファイルを 入してレントゲン撮影を行い、レントゲン ィルム上で補則計測をする方法では、根管 解剖学的な形状によっては二次元フィルム の根尖が実際の根尖孔の位置と一致する確 は約30パーセント以下に留まるために正確 測定を行う事は困難であった。然るに本発 に於ける第一の課題は、湿潤下、あるいは 染歯髄、老廃物等が残留している状況であ ても測定可能とし、不可視領域である根尖 を視覚的に確認し、精密な根管長の測定を う事である。また、前述の如く、微細で屈 した根管に対してガッタパーチャを用いて 空無く加圧根管充填閉塞することは高度な 術と膨大な作業時間を要し、断面が円形の ッタパーチャマスターポイントとガッタパ チャアクセサリーポイントに化学重合樹脂 ジンクオキサイトセメントなどのシーラー 併用する場合、根管充填材を根尖部で加圧 填するためには根管口部を相当量拡大した ーパー状の根管拡大形成を行う事を余儀な させる。直線的な根管形状であればまだし 、回転切削器具であるリーマーやファイル 彎曲した根管に使用した場合は、根尖近く 拡大部に扇状のZipを作り加圧根管充填の妨 になり、根管中央部では根管壁が薄くなるSt ripが発生しやすく、同部で穿孔することによ って予後不良となる危険性がある。第二の課 題は、最小限の根管拡大量でありながら根尖 から根管充填剤が突出あるいは死空を形成す ることなく根管充填深度を調節可能とし、さ らに、根管充填材の硬化を自在にコントロー ル可能とする根管治療システムを提供しよう とするものである。

 本発明は、これまで不可視領域に対する 置であるが故に熟練の技に頼っていた根管 療の各治療ステップを明視下で施術可能と ることによって、偶発事故を防止し、治療 成績を向上させると共に、患者の放射線被 をさけ、安全で予知性の高い根管治療シス ムを提供するために考案された物であり、 一の発明は、先端部視野画像を接眼レンズ あるいは撮像装置接続してモニターに表示 るスコープ機能と共に、光源から発光され 光を伝搬発光する機能を持つ、複合構造、 鞘構造あるいは単一構造の彎曲根管にも対 する適度な弾性と可撓性を有するファイバ で構成された多機能ファイバーを利用した 管治療システムである。この適度な弾性と 撓性を有するファイバーは、彎曲根管であ ても根管内壁に沿ってスムースに根尖まで 入可能であるので、光を伝搬発光する機能 照明として利用することによってスコープ 能で根尖部の状況を拡大画像として観察す 事が可能となる。このように根管内を明視 ることによってファイバー先端部が根尖孔 到達した状況も視覚的に把握する事が可能 なるので、前記ファイバー根管内挿入部挿 深度を直視可能な口腔内歯冠部の任意に設 した基準点に相当する位置にラバーストッ ー、マーキングあるいはファイバー上に記 したメジャー値を直接読み取ることによっ 根管長を正確に測定する事が可能となる。

 更に、手元の多目的ファイバーのコントロ ラーあるいは口腔内保持装置部の操作でフ イバーを根管内で移動、あるいは回転させ 端の向きを自在に変えられるので、根管口 ら根尖孔の直径約直径0.1?0.2mm程度の穴から ァイバー先端入校部を突出させ、最狭窄部 ある根尖孔を破壊することなく根尖孔外周 組織の観察も可能であるので診断機器とし の有用性も高い。
 この根管内観察機能を利用して、根管清掃 終了後、根管充填を光硬化樹脂で行えば根 充填の各ステップに従って根管内壁に視覚 に認識できる色調あるいは蛍光色に調整し 光硬化樹脂象牙質接着剤塗布後の塗布状態 多機能ファーバーのファイバースコープで 認し、次ぎに透明度の高い光硬化樹脂根管 填材を流し込んだ際の填塞状態、あるいは 泡の巻き込みによる死腔の有無等を視覚的 確認することが可能となる。この確認操作 段階では光硬化樹脂象牙質接着剤と光硬化 脂根管充填材が重合する事が無い様に、各 料の重合波長とは異なった波長の光源の照 を採用する事は言うまでもない。また、光 化樹脂象牙質接着剤塗布後の塗布と、光硬 樹脂根管充填材の充填は、別の経路(チャネ ル)のアプリケーターチューブを利用して行 ことも可能である。さらにこのアプリケー ーチューブは根管の洗浄や、吸引による乾 や清掃作業にも応用するものである。

 この様にして光硬化樹脂根管充填材が緊 に充填された状況を視覚的に確認後、同フ イバーに並列に配置した別の経路(チャネル )の光ファイバーで光源から光を伝搬拡散し ファイバー全周を発光させることによって 硬化樹脂象牙質接着剤と、光硬化樹脂根管 填材を光重合し根尖部を化学的接着により 塞し根管充填を完了する事が可能となる。 管充填後ファイバーは根管内にスリーピン させるかあるいはファーバーに分離材を塗 し光硬化樹脂根管充填材中から引き抜く事 可能である。

 前記多機能ファーバーのファイバースコ プを利用した根管治療システムによって、 可視領域である根管治療の各ステップを全 明視下で施術確認する事が可能となるので 常に予知性の高い治療を行う事が可能とな 。

 第二の発明の超音波内視鏡は、ファイバ 先端に文字通り超音波(エコー)装置を装着 た内視鏡で、根管内に挿入して根管内及び 牙支持組織を超音波検査するものである。 根外体表からのエコー検査と異なり、硬組 に妨げられる事無く歯牙の歯根根管内状況 観察可能であり、更に根管内に薬液、感染 髄、老廃物等が残留している状況であって 、エコーをとらえて画像にする際に妨げに ることもなく、観察目的の近くから5?30MHzと う比較的高い周波数の超音波により、高い 解能の超音波観察をすることが可能である 第一の発明は、多機能ファーバーのファイ ースコープによって視覚を確保する物であ ので根管内に感染歯髄、老廃物等が残留し いる場合視覚的障害物となり視野の確保が 難であるが、超音波は組織のエコーによっ 画像を表示する物であるのでイニシャルワ キングレングスの測定には好適である。

 また、根尖病巣が存在する場合、超音波 置先端部を根尖孔外に僅かに突出させてエ ー検査することによって病巣の広がりを把 する事も可能である。

 第三の発明は、第一および第二の発明の 機能ファイバー根管内に挿入する場合、ス ースの限られた口腔内に於いて手圧では挿 深度を微調整し、更に決定したワーキング ングスで多機能ファイバーを維持固定する は困難である。しかし、本発明においては 口腔内の治療対象の歯牙あるいは同一歯列 の歯牙を不動的な固定源に間接、直接的に 管内に挿入した多機能ファイバーを維持す と共に、その挿入量を調整する調節機構を けることによって、調節ピッチに従って挿 深度を微調節する事が可能となる。この調 機構は、解剖学的な平均的根管長を目安に 多機能ファーバーを所定の位置まで手圧で 入保持した後に微調整することも可能であ ので、スピーディーな作業が可能となる。 に、多機能ファイバーあるいは調節機構に 与した目盛りによって治療対象の歯牙に設 した任意の基準点から根尖孔までの距離=正 確な根管長を獲得する事が可能となる。これ らの機構に加えて、任意の挿入深度に於いて 多機能ファイバー先端軸を回転させることが 可能であるので、根管側枝を発見するために 根管壁の全周を確認する場合、あるいは極度 に彎曲した根管のファイバー先端の挿入方向 前方視野を確認する場合、ファイバー自体の 反発力で入射口が根管内で外側側壁に圧接さ れるので撮像方向が外側壁方向に向き視野が 障害される事になる。この様な場合、本発明 の多目的ファイバー先端部には適当なプレア ングルを付与してあるのでファイバーを回転 させれば自在に視野方向を変更して側方視野 を獲得する事が可能である。回転調節によっ ては、ファイバーを根管略中央に視野を保つ 事も可能であるので、常に適切な視野を獲得 する事が可能であるばかりか、側壁に視野を 変更する事も可能であるのでレントゲン上で は観察する事が困難である根管側枝の発見や 、感染象牙質の状態を観察する事も可能とな る。また、多機能ファイバーに付与したプレ アングルが根管内挿入時の妨げとなる事を防 止するためには、温度変化によって形状が変 化する適度な弾力性と可撓性を有する形状記 憶樹脂等を使用することが好ましい。

 このようにして獲得した根管長に対して 小限の根管拡大で予知性の高い根管充填を うために、根管拡大器具の形状と多機能フ イバー根管内挿入部分のテーパー形状を相 形状とし更に前記多機能ファイバーの表面 光硬化樹脂象牙質接着剤及び光硬化樹脂根 充填材の溢出溝を設けた多機能ファイバー 利用した根管治療システムである。根管治 のゴールは、各種根管充填材を根尖まで到 せしめ、その根管に挿入した根管充填材を 平あるいは垂直方向から加圧して根尖孔を 密に充填し閉鎖することによって歯牙の内 と体内の交通を遮断することにある。しか 、根管口から平均的に16ミリ以上ある天然 根根管の先端に存在する0.1ミリ程度の根尖 を加圧根管充填するためには、先ず根尖孔 根管側に根管充填材が根尖孔から突出、あ いは漏出することが無い様に、根尖孔の直 にアピカルシートを正確に形成する必要が る。このため一般的に加圧根管充填を実施 る場合、#40以上の根管拡大(歯科用リーマー 規格元部で約1ミリ)が要求され、湾曲根管 於いては根管拡大時にジップ、あるいはス リップを形成する事が無い様に可及的に拡 根管形状が直線的な形状となる様に根管拡 が行われる。この拡大量は天然歯の解剖学 な根管形状を3倍から14倍まで拡大する事に り、修復後の咬合圧負担を考慮すると機能 剖学的には好ましい事ではない。しかし、 発明においては第1の発明の様に、根尖部を 圧する事無く光重合レジンによって閉鎖す 物であり、従って彎曲根管であっても適度 弾性を備える多機能ファイバーは必要最小 の根管拡大量で根尖まで挿入し根管充填を 了することが可能である。然るに一般的な 属製の歯科用根管拡大器具が挿入可能な根 で形状であれば、金属製のファイルと同様 根尖まで到達させることが可能な柔軟でし も腰のある多機能ファイバーを利用して、 に第4の発明は、根管拡大器具の形状と多機 能ファイバー根管内挿入部分のテーパー形状 が規格化された相似形状である事に加えて、 前記多機能ファイバーの表面に光硬化樹脂象 牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填材の溢出 溝を設けてあるので、余剰光硬化樹脂象牙質 接着剤及び光硬化樹脂根管充填材は前記溢出 溝を伝って根管口から排出され、根管内に残 留する光硬化樹脂象牙質接着剤及び光硬化樹 脂根管充填材を可及的に減少させることが可 能となるのでレジンの重合収縮による微小漏 洩を最小限にとどめつつ最小限の根管拡大で 予知性の高い根管充填を行うことが可能とな る。

 加えて、第4発明においては、根管の太さ と光硬化樹脂根管充填材の粘稠度によって光 硬化樹脂根管充填材が根尖部から漏出するこ とも懸念される。これに対して第5の発明は 根管孔部から光硬化樹脂根管充填材が根尖 から漏出することを防止するために、多機 ファイバー先端部に前記多機能ファイバー 直径と比較してより大きな外形を持つ栓止 状と、その栓止形状直近の根管口側に多機 ファイバー内に設置したアプリケーターチ ーブ(管)排出口を、設置した多機能ファイバ ーである。

 このシステムは、根管を光重合レジンで充 してしまうため残存歯質が少ない場合など 台築造を考慮する必要がある。そもそも支 築造は根管治療の治療範囲であり、このた 第6の発明では、多機能ファイバーの弾性と 可撓性を損なうことが無い炭素繊維、ガラス 繊維、樹脂繊維あるいは金属のメッシュチュ ーブで多機能ファイバーを被覆し、根管充填 後、あるいは根管充填時に多機能ファイバー を発光させることによって、支台築造時に根 管内および実質欠損部に充填されるコア築造 用光重合レジンと共に前記メッシュチューブ 繊維内に含浸したコア築造用光重合レジンを 重合し前記発光ファイバーを繊維強化プラス チックポストと成す根管治療システムである 。
 これら根幹挿入部分が特殊な形状を持った ァイバーは、多機能ファイバーを用いて根 長を把握し根管拡大形成終了した後、根管 填のステップのみ使用する専用マスターポ ントとして光源から光を伝搬拡散し、ファ バー全周を発光させ光硬化樹脂象牙質接着 と、光硬化樹脂根管充填材を光重合し根尖 を化学的接着により閉塞し根管充填を完了 てもよい。

 上記手段によれば、以下のような作用が られる。

 本発明の請求項1~5に記載の多目的ファイ ーによれば、根管口から根尖孔間での根管 の状況を先端部視野画像スコープ機能ある は超音波装置で根尖孔位置を明視確認する ができるので、多目的ファイバーの根尖到 を肉眼的に確認して正確な根管長測定が可 となる。順次各ステップでは根管清掃後の 管の状況、光硬化樹脂象牙質接着剤根管塗 状況、光硬化樹脂根管充填材の填塞状況も て視覚的に確認することが可能であるので れまでの不可視領域に対するブラインドテ ニックとは異なり、極めて確実性の高い根 治療を施術する事が可能となる。加えて、 記多機能ファイバー根管内挿入部分の概形 状を回転切削器具規格根管拡大のテーパー 状に適合させると共に溢出溝を設けること よって根管内残留する光硬化樹脂根管充填 が最少量となるのでレジンの重合収縮によ 微小漏洩を最小限にとどめつつ最小限の根 拡大で根尖孔を緊密に接着閉鎖可能となる さらに、多機能ファイバー先端部に前記多 能ファイバーの直径と比較してより大きな 形を持つ栓止形状と、その栓止形状直近の 管口側に多機能ファイバー内に設置するこ によって、あらかじめ根管孔は前記栓止形 によって物理的に閉鎖されているので、ア リケータチューブ(管)から排出された光硬 樹脂根管充填材が根尖部根管孔から漏出す ことを防止できる。

 さらに根管治療の治療範囲である支台築造 考慮するために、第6の発明を利用すれば、 多機能ファイバーの弾性と可撓性を損なうこ とが無い炭素繊維、ガラス繊維、樹脂繊維あ るいは金属のメッシュチューブで多機能ファ イバーを被覆し、根管充填後、あるいは根管 充填時に支台築造時に根管内および実質欠損 部に充填されるコア築造用光重合レジンと共 に前記メッシュチューブ繊維内に含浸したコ ア築造用光重合レジンを多機能ファイバーを 発光させることによって、重合し前記発光フ ァイバーを繊維強化プラスチックポストと成 すことが可能となるので、根幹充填と同時に 支台歯の強度を飛躍的に向上させることがで きる。
 これら安全性の高い根管充填システムによ て予知性の高い根管治療を実施可能となる いう優れた効果を奏し得る。

本発明の多機能ファーバーを利用して 管内を観察する状況を示す歯牙断面図 本発明の多機能ファーバーを利用して 管内を観察する状況を示す保持装置部機構 面図および歯牙断面図 保持装置部機構を通過してペーパーポ ントで光硬化樹脂象牙質接着剤を塗布する 況を示す歯牙断面図 本発明の多機能ファーバーの昇降旋回 構を利用して光硬化樹脂象牙質接着剤塗布 態を観察する状況を示す保持装置部機構断 図および歯牙断面図 本発明の多機能ファーバーの昇降旋回 構を利用して光硬化樹脂根管充填材の充填 態を観察する状況を示す保持装置部機構断 図および歯牙断面図 本発明の多機能ファーバーを利用して 硬化樹脂根管充填材および光硬化樹脂象牙 接着剤を重合し、根管を閉塞したのちに多 能ファーバーを切断し根管充填を完了した 態を示す歯牙断面図 本発明の多機能ファーバーを利用して 顎第一大臼歯根管治療実施状況を示す模式 規格化した根管拡大リーマーと、漏出 を設けた同一規格の多機能ファーバー(先端 部分のみ図示)と、を利用した根管充填のス ップを示す模式図 多目的ファイバーの先端部に装着した 尖ストッパーによって根尖孔を閉鎖し、前 根尖ストッパーに設けたアプリケーターチ ーブと接続する排出口から光硬化樹脂を根 部分から死空なく排出し、多目的ファイバ を発光することによって根尖ストッパーを 尖部に接着し根尖孔を完全に閉鎖する状況 、 この、根管充填処置と同時に、あるい 根管充填終了後に、多目的ファイバーを被 する様に光硬化樹脂を含浸したメッシュチ ーブを配置し、髄腔内及び支台築造部分に 硬化樹脂を満たし、光透過マスターポイン を発光することによって繊維強化樹脂で補 したファイバー強化プラスチックポストに る支台築造を実施する状況を示す歯牙断面 多機能ファイバーと、前記多機能ファ イバーに着脱自在に設置可能な根尖ストッパ ーを示す拡大図

符号の説明

1、多目的ファイバー 2、昇降ネジ 3、口腔 保持装置 4、昇降ダイヤル
5、フリクショントラップ 6、アーム 7、エ メル質 8、セメント質 9、象牙質
10、彎曲部 11、自在回転ローラー 12、ペー ーポイント 13、マスターポイント到達深度 盛り 14、根尖口 15、光重合樹脂象牙質接 剤 16、光重合樹脂根管充填材 17、保持装置 クランプ 18、コントローラー(撮像装置およ 光源)
19、旋回ダイヤル 20、頭蓋骨 21、下顎大臼 (根管治療歯牙) 22、下顎骨23、上顎骨 24、 出溝 25、根管拡大リーマー 26、根管口 27 メッシュチューブ 28、根尖ストッパー 29、 排出口 30、アプリケーターチューブ 31、光 光部 32、スコープファイバー

 以下、本発明の実施の形態を図示例と共 説明する。図1~図8は発明を実施する形態の 例であって、図中、図と同一の符号を付し 部分は同一物を表わしており、基本的に本 明の多目的ファイバーの構成は同様である 、本図示例の特徴とするところは、根管治 の各ステップを明視下で実施可能とするこ によって、図1に示す如く、根管長を正確に 計測する点と、図4に示す様に光重合象牙質 着剤の塗布状況の確認、および図5に示す様 光重合樹脂根管充填材の填塞状態の確認を 能とした点、更に、図8に示す様に多目的フ ァイバーあるいは、多目的ファーバーと置き 換えた光拡散ファイバー表面に漏出溝を設け て充填レジン量を可及的に減少させた点にあ る。

 次に、治療手順を図示例に従って説明す 。一般に上皮障壁感染防御免疫を超えて感 源がこの障壁を突破し生体内に細菌が侵入 た場合の防護メカニズムが、自然免疫ある は自然免疫を突破した感染源に対応する獲 免疫は、抗体や補体などの血中タンパク質 よる体液性免疫の他に、リンパ球などの細 による細胞性免疫によって担われている。 って、感染、あるいは壊死歯髄を除去した 全組織と血行の存在しない根管および象牙 内の細菌に対しては免疫力を発揮する事が 可能である。故に、歯科根管治療の概念は 歯牙根管内歯髄の細菌感染に起因する感染 管内の感染歯髄を清掃除去し、空洞となっ 根管をセメント質被覆範囲に於ける根管最 窄交通部位である根尖孔で閉鎖することに って、根管孔部で体外(根管内、口腔内)と 内(生体内)を分離し、生体の上皮障壁感染防 御免疫の様に新たなる感染を機械的に遮断す ることによって障壁を創造、維持することで 生体を防御するというものである。

 しかしながら、前述の様に、根管は根管口 先根管孔まで肉眼的に明視する事は不可能 あるために、終末処置である根管充填に至 根管清掃消毒、根管拡大、根管形成のステ プを全てブラインドオペレーションで施術 ることになり、熟練を積んだ歯科医師であ ても術後評価は長期予後で判断する以外に く、不可視領域に於ける機械的閉鎖処置で るだけに治療完了直後に予知性を判断する は困難であった。本発明は、この不可視領 の根管治療を明視野下で実施する物であり 図1に示す様に、先端部の視野を投射するス コープ機能を備えた多目的ファイバー1を口 内保持装置2で歯牙に対して維持して根管内 観察する物である。多目的ファイバー1は、 図2に示す様に、昇降ダイヤル4を回転させる 一体となって昇降ネジ2が上下に移動(E方向) し、適度な弾力と可撓性を備えた多目的ファ イバーを根管壁に沿って根管内で挿入輩出す る事ができる。また、多目的ファーバー1は 先端直近の彎曲部10で根管の彎曲形状に応じ てプレベンディングされているので、口腔内 使用状況では図7に示す様に、コントローラ 18の旋回ダイヤル19を操作することによって 2に示す様に多目的ファイバー1は、昇降ネ 2内の自在回転ローラー11と共に回転するの 、根管内に於いてE`の様に旋回し先端部視野 を自在に変更する事が可能となるので根管の 隅々まで観察する事が可能となる。更に昇降 ダイヤル4を回転させ多目的ファイバー1を根 方向に進めてゆくと根管孔を明視発見する とができる。この時点で多目的ファイバー 端を注意深く根管向上で停止し、マスター イント到達深度目盛り13の値を測定するこ によって根管長を視覚的に確認し、確定的 作業長を把握する事が可能となる。更に本 明のシステムでは一連の治療行為の間、口 内保持装置3を、アーム7を介して保持装置ク ランプ17によって歯牙に直接固定し、基準点 して利用しているので治療の各ステップは 合性を与える事が可能となる。このように て獲得した根管長で、昇降ダイヤル4を緩め て多目的ファイバー1と一体の昇降ネジ2を取 外し、最小限の根管拡大量で根管内の感染 髄等の軟組織を清掃除去した根管に図3に示 す様にペーパーポイント5を利用して光重合 牙質接着剤15を塗布する。光重合象牙質接着 剤15根管内塗布状況は、図4に示す様に再度多 目的ファイバー1を根管内に戻して根尖部ま 観察する。この際には視野を確保するため 光源は、光重合象牙質接着剤15が反応を起こ す事無い波長の光を使用する事は当然である が、光重合象牙質接着剤15自体に蛍光色等の 色を施すことによってより明視性を向上す 。前処置に続けて図5に示す様に多目的ファ イバー1を獲得根管長に従って根尖孔直近に 置させて、ファーバー先端より光重合根管 填材16を根管内輩出し気泡なとの発生による 死腔形成が無く緊密に根管が充填されている かを視覚的に確認しながら填塞の上、多目的 ファイバー1を発光し、光重合象牙質接着剤15 と光重合根管充填材16を重合し根管を閉塞す 。また、光重合根管充填材16に象牙質接着 を有する材料を用いた場合は、前記光重合 牙質接着剤15の塗布と光重合根管充填材16填 ステップを分けて個別に使用する必要は無 。
 このようにして根管充填が終了した後は、 目的ファイバーは、根管口26で切断すると 図6に示す様に、正確な根管長測値を根拠と た、最小限の根管拡大量で、無加圧で根管 26から根尖孔14まで根管内象牙質に光重合象 牙質接着剤15によって光重合根管充填材16が 着した予知性の高い根管充填状態を獲得す 事が可能となる。

 また、本発明の根管充填システムは、多 的ファーバーを従来のマスターポイントに き換えた場合シングルポイントテクニック 範疇にはいるが、前歯部の様に根管が解剖 的に太い形状を持つ物に前述の図1から図6 至る根管充填を実施した場合、当然光重合 脂根管充填材の体積は大きな物となる。樹 の性能に関らず基本的に重合収縮は発生す 物である事を考えれば、重合樹脂体積は可 的に少なくある事が望ましい。それゆえ比 的根管の太い物に対し、図8に示様に、多機 ファイバー1の根管内挿入部分のテーパー形 状と規格化された相似形状のテーパー形状の 根管拡リーマー25を利用してCの様に根尖に向 けて根管拡大を行う。このように規格根管形 成された根管に、同様に規格化した多機能フ ァイバー1の表面に光硬化樹脂根管充填材16を 塗布して根尖方向に挿入すると多機能ファイ バーの表面に設けた溢出溝24を伝って光硬化 脂象牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填材1 6の溢出溝を設けてあるので、余剰光硬化樹 象牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填材は 管口から排出され、根管内に残留する光硬 樹脂象牙質接着剤及び光硬化樹脂根管充填 を可及的に減少させることが可能となる。 ってレジンの重合収縮による微小漏洩を最 限にとどめつつ最小限の根管拡大で予知性 高い根管充填を行うことが可能となる。又 光重合レジンの粘調度によっては第8の発明 用いても根尖孔からレジンの流出が懸念さ る場合、図9に示すように、多目的ファイバ ー1の先端に根尖ストッパー28を装着した状態 でb2に示す様に根尖孔に適合させアプリケー ーチューブ30を利用して排出口29から重合樹 脂象牙質接着剤15を排出すればb4に示す様に 尖部分から根管口方向に向けて死空なく光 合樹脂根管充填材が根幹を満たす。このと b3に示す様にメッシュチューブ27の多目的フ イバーの周囲に配置しておけば光重合レジ が含浸されたメッシュチューブ27も同時に 硬化するのでb5に示す様に根幹充填と同時に 強固な支台築造処置を完了することができる 。

  尚、本発明の光拡散樹脂ファイバーと 硬化樹脂および光硬化樹脂象牙質接着剤を 用した歯科根管治療システムは、上述の図 例にのみ限定されるものではなく、多目的 ァイバー1あるいは溢出溝24の形状や数は、 種や根管の解剖学的形態に応じ変更され、 た、多機能ファーバーについてもコントラ ラーに設置される撮像装置、光源、さらに 腔内保持装置、旋回装置、および昇降装置 ついても本発明の要旨を逸脱しない範囲内 おいて機械的構造に種々変更を加え得るこ は勿論である。

 この非常に細い形状の多機能ファーバー ファイバースコーブを利用すれば前述の様 歯科根管治療以外にも口腔内に於いて歯周 ケット内に挿入して歯根表面の観察や、瘻 に挿入して組織の炎症状態の観察および診 にも応用する事が可能である。これら全て 診断要素としては、何も完全な画像情報を 要とする物では無く、モノクロ画像あるい 明度、再度、色調などの単純な画像情報が 断要素の単純化に貢献するケースも想定さ る物である。然るに歯科領域以外に一般医 領域に於ける応用としては、以下の様な利 が考えられる。これまで組織確定診断をす 場合、患部の損傷を最小限に抑えるために い注射針で病巣に穿刺して内容物を吸引採 し臨床検査を実施していた。一般的にこの 法では、採取サンプルをラボで検査を行う めに確定診断を行うために相応の時間を要 る事が否めない。しかし、本発明の非常に い多機能ファイバーを患部病巣に挿入し、 大画像を病理組織検査ラボに送信すること よって短時間に確定診断を実施することが 能となる。このように0、1ミリ程度の非常 細い多機能ファイバーを利用すれば心臓カ ーテル手術の臨床に於いてもこれまで二次 造影モニターを使用して熟練した医師が手 りで施術していた検査あるいは手術を、血 内を直接明視して挿入することが可能とな ので、手術時間の短縮は下より、確実性と 安全性に向上に寄与する物である。