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Title:
ROTARY COMPRESSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028261
Kind Code:
A1
Abstract:
A natural refrigerant low-pressure shell-type rotary compressor in which the amount of oil contained on the high-pressure side is reduced with sufficient lubrication and sealing performance at a sliding section secured. The compressor has a rotary refrigerant compression mechanism provided in a low-pressure enclosed container and having vanes, an oil separation element for separating lubricating oil from the refrigerant, and an oil supply passage for supplying the separated lubricating oil to a vane back pressure chamber of the compression mechanism, a crankshaft, a bearing, a cylinder, a piston, and oil supply spaces between the vanes. Vane skip is suppressed, and efficient lubrication and high sealing performance at the sliding section and a reduction in the amount of the oil contained on the high-pressure side are achieved at the same time. The compressor is highly reliable, is of low cost, has high performance, and uses a reduced amount of refrigerant.

Inventors:
YOKOYAMA TETSUHIDE (JP)
KODA TOSHIHIDE (JP)
SEKIYA SHIN (JP)
SASAKI KEI (JP)
MAEYAMA HIDEAKI (JP)
Application Number:
JP2008/062080
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
July 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
YOKOYAMA TETSUHIDE (JP)
KODA TOSHIHIDE (JP)
SEKIYA SHIN (JP)
SASAKI KEI (JP)
MAEYAMA HIDEAKI (JP)
International Classes:
F04C18/356; F04C23/00; F04C29/02
Foreign References:
JP2002276578A2002-09-25
JP2006258002A2006-09-28
JPS6383483U1988-06-01
JPS6366767U1988-05-06
JPH06280768A1994-10-04
JPS63205489A1988-08-24
JPH11118272A1999-04-30
JPH0561487U1993-08-13
JPH04134196A1992-05-08
Attorney, Agent or Firm:
SOGA, Michiharu et al. (8th Floor Kokusai Building,1-1, Marunouchi 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 外部冷媒回路に吸入管および吐出管で接続され、低圧の冷媒を封入する密閉容器と、上記密閉容器内に設けられた電動機と、上記密閉容器内に設けられ、低圧の冷媒を吸入し圧縮する圧縮機構とを備え、
 上記圧縮機構は、上記電動機に連結されて軸受で支持されたクランク軸、上記クランク軸によって駆動され、シリンダ内を偏心回転する回転ピストン、シリンダ内に吸入室および圧縮室を形成し、背後にベーン背圧室を形成するベーンを有し、上記圧縮室から吐出する圧力を調整する吐出弁と高圧吐出マフラ、上記圧縮室から高圧の冷媒が外部冷媒回路へ導く前に経由する油分離要素を1個以上備え、そのうち、少なくとも1個の油分離要素は前記高圧吐出マフラの機能を兼ねる、さらに、少なくとも1個の油分離要素から分離した潤滑油を上記ベーン背圧室に供給する給油手段と給油経路を備えたことを特徴とするロータリ圧縮機。
 外部冷媒回路に吸入管および吐出管で接続され、低圧の冷媒を封入する密閉容器と、上記密閉容器内に設けられた電動機と、上記密閉容器内に設けられ、低圧の冷媒を吸入し圧縮する第1圧縮機構、第1圧縮機構で昇圧した中間圧の冷媒を吸入し圧縮する第2の圧縮機構とを備え、
 上記第1及び第2の圧縮機構は、上記電動機に連結されて軸受で支持されたクランク軸、上記クランク軸によって駆動され、シリンダ内を偏心回転する回転ピストン、シリンダ内に吸入室および圧縮室を形成し、背後にベーン背圧室を形成するベーンを有し、上記圧縮室から吐出する圧力を調整する吐出弁を備え、上記第2の圧縮機構により圧縮した高圧の冷媒が外部冷媒回路へ吐出される前に経由する油分離要素を1個以上備え、そのうち、少なくとも1個の油分離要素は上記油分離要素で分離した潤滑油を上記ベーン背圧室への給油経路および上記軸受隙間と上記給油隙間との少なくともいずれか一方に供給する給油経路が、上記中間プレート内に形成されていることを特徴とするロータリ圧縮機。

 上記圧縮機構が中間プレートで仕切られた第1および第2の圧縮機構を備えた二段式圧縮機構であり、
 上記第1の圧縮機構の吐出弁および圧縮した冷媒を吐出する空間が、上記中間プレート内に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のロータリ圧縮機
 上記油分離要素は、前記密閉容器と圧力的に区画された同一空間内に、上記吐出弁、油分離機能、及び、油貯蔵部を備えて、高圧吐出マフラの機能を兼ねることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記圧縮室から高圧の冷媒を外部冷媒回路へ導く前に経由する上記油分離要素の少なくとも1個からは分離した潤滑油を上記ベーン背圧室に供給する給油手段と給油経路、さらに、上記給油経路以外で上記圧縮機構の給油隙間に供給する給油経路とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記密閉容器側に低圧の潤滑油、及び、上記油分離要素側と高圧の潤滑油をそれぞれ油貯蔵部を有し、上記油分離要素側の油貯蔵部の油貯蔵量が所定値以上になったときに、冷媒を上記密閉容器側の油貯蔵部に戻す油戻し経路を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記密閉容器側に潤滑油を貯蔵する油貯蔵部を備え、上記油貯蔵部の油貯蔵量が所定値以上になったときに、冷媒を、上記密閉容器内を経由して、上記圧縮機構の上記シリンダ内に低圧の冷媒を吸入する経路に、混入させる手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記油分離要素が、上記圧縮機構の上記クランク軸の軸端に設けられ、上記油分離要素内で回転して、上記油分離要素内に旋回流れを発生させる回転体を備えて遠心分離機能を促進することを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記圧縮機構により圧縮した高圧の冷媒が外部冷媒回路へ吐出される前に経由する油分離要素を複数個有し、そのうち2個以上の油分離要素を直列に配管接続したことを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
 上記2個の油分離要素が直列に配管接続され、前段油分離要素の油貯蔵部の側面には、所定の高さに前記配管に繋がる吐出口が設けられ、前記の油貯蔵部の油面高さが所定以上のとき前記配管から冷媒といっしょに後段油分離要素に吐出される油面高さ調整機能を有することを特徴とする請求項9に記載のロータリ圧縮機。
 上記冷媒の主成分は炭酸ガスまたは炭化水素ガスであり、かつ、上記潤滑油の主成分はポリアルキルグリコールであることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
Description:
ロータリ圧縮機

 本発明はロータリ圧縮機に関し、特に自 冷媒低圧シェル型のロータリ圧縮機に関す ものである。

 ロータリ圧縮機は、小型化が可能なこと、 た、構造が簡単であることから、冷凍冷蔵 、空調機、ヒートポンプ式給湯機等に広く いられている(非特許文献1参照)。近年、地 温暖化防止を図る観点から、フロンに代わ 新たな冷媒として、オゾン層破壊係数がゼ で地球温暖化係数の小さな自然冷媒が注目 れており、特に、毒性がなくて不燃性の二 化炭素(CO 2 )冷媒と、可燃性であるが冷媒特性に優れた 化水素(HC)冷媒が期待されている。表1には、 フロン冷媒(R22、R410A)とHC冷媒(イソブタン、 ロパン)、CO 2 冷媒を用いたロータリ圧縮機の運転条件を比 較表として示し、Ashrae-T条件基準(凝縮温度(CT )/蒸発温度(ET)=54.4/7.2[℃]℃]、サブクール/ス パ-ヒート=8.3/27.8[K])から圧縮機吸入温度(Ts)=3 5℃、膨張弁前温度(Texp)=46.1℃の条件での圧縮 機の運転条件を示す。

 図1の表1のようにフロン冷媒を用いた圧縮 に比べて、CO 2 冷媒を用いた圧縮機は動作圧力が高い。例え ば、ヒートポンプ式給湯機の吸入圧力(Ps)は4M Pa、吐出圧力(Pd)は10MPa程度である。そのため 従来のロータリ圧縮機ではシリンダ内で偏 回転する回転ピストンに圧接してシリンダ を吸入室(低圧)と圧縮室(低圧から高圧)に仕 切っているベーンに大きな押しつけ荷重がか かる問題があった。また、高圧シェル型圧縮 機の密閉容器は吐出圧力(Ps)に耐えうる強度 必要なため、肉厚が増して重量とコストが 昇する問題があった。その解決策として、 圧シェル型二段ロータリ圧縮機で、高圧冷 を油分離器で分離した油をベーン背圧室に 入する発明が提案されている(例えば特許文 1参照)。

 ロータリ圧縮機を低圧シェル化するため は大きな課題が3つあり、(1)ベーン飛びを抑 えること、(2)摺動部の潤滑性能の確保、(3)漏 れシール性能の確保が必要である。

 特許文献1記載の発明により課題(1)は解決 したが、低圧の密閉容器内の潤滑油を圧縮機 構部に給油する構造のため課題(2)と(3)は未解 決であった。

 一方、炭化水素は摺動部潤滑性能、漏れ ール性能、理論冷凍サイクルCOPの観点から ロン冷媒と同等の冷媒特性を備えており、 かも従来のフロン冷媒と同等圧力で動作可 である。既にイソブタンを用いた冷凍冷蔵 が量産されているが、可燃性冷媒の危険性 ら、国際規格で冷媒許容充填量が制限され いる(非特許文献2参照)。例えば、IEC規格に ると、家庭用エアコンに充填できる炭化水 冷媒量は約150kg以内となる。

 この解決手段としても密閉容器の低圧シ ル化は有効であり、密閉容器内の冷媒と貯 した潤滑油の運転時の圧力を低く抑えて、 滑油に溶け込んだ冷媒量と溶け込まない冷 量をともに低減することができる。

 特許文献2には、密閉容器内に圧縮機構部 を備え、該圧縮機構部にて圧縮された冷媒を 冷媒吐出管により密閉容器外に吐出するロー タリ圧縮機において、冷媒吐出管に接続され た油分離器、油分離器の油戻し管を密閉容器 内に連通させる構造が開示されている。この 提案においては、高圧の油分離器側に貯まる 油量を調整する手段を備えていないため、高 圧側油量が増加しすぎると潤滑油に溶解する 冷媒量が増えるので、冷媒を所定より多めに 充填しなければならないので冷媒封入量を低 減する効果が得られない可能性がある。一方 、高圧側油量が減少しすぎると、高圧の冷媒 を低圧側に戻すことになり、性能が急激に低 下することが危惧される。以上より低圧シェ ル型圧縮機においてHC冷媒充填量を低減する めには課題として、(4)高圧側に貯蔵する油 を適量に調整する手段が必要である。

特開2006-200504号公報

特開2004-239204号公報 財団法人日本冷凍空調学会編、上級標準 テキスト冷凍空調技術:冷凍編(平成12年)第100 財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター編 、ノンフロン技術:自然冷媒の新潮流(平成16 )第172頁

 従ってこの発明の目的は、(2)摺動部(軸受、 ベーン)の潤滑性能確保、(3)回転ピストン及 ベーンのシール性能確保、(4)高圧側に貯蔵 る油量低減の3つの課題を解決し、CO 2 冷媒あるいはHC冷媒を用いた低圧シェル型ロ タリ圧縮機を得ることである。

 このような目的を達成するため、本発明 ロータリ圧縮機は、外部冷媒回路に吸入管 よび吐出管で接続され、低圧の冷媒を封入 る密閉容器と、上記密閉容器内に設けられ 電動機と、上記密閉容器内に設けられ、低 の冷媒を吸入し圧縮する圧縮機構とを備え 上記圧縮機構は、上記電動機に連結されて 受で支持されたクランク軸、上記クランク によって駆動され、シリンダ内を偏心回転 る回転ピストン、シリンダ内に吸入室およ 圧縮室を形成し、背後にベーン背圧室を形 するベーンを有し、上記圧縮室から吐出す 圧力を調整する吐出弁と高圧吐出マフラ、 記圧縮室から高圧の冷媒が外部冷媒回路へ く前に経由する油分離要素を1個以上備え、 そのうち、少なくとも1個の油分離要素は前 高圧吐出マフラの機能を兼ねる、さらに、 なくとも1個の油分離要素から分離した潤滑 を上記ベーン背圧室に供給する給油手段と 油経路を備えたことを特徴とするロータリ 縮機である。

 このような構成を備えた自然冷媒(CO 2 冷媒及びHC冷媒)低圧シェル型ロータリ圧縮機 は、(1)ベーン飛びを抑えること、(2)摺動部の 潤滑性能確保、(3)摺動部のシール性能確保、 (4)高圧側に貯蔵する油量の低減の要求を同時 に満たし、高信頼性化、低コスト化、高性能 化、及び冷媒量の低減が可能である。

フロン冷媒、HC冷媒、CO 2 冷媒を用いたロータリ圧縮機の運転条件を比 較して示す表である。 この発明の実施の形態1に係るロータリ 圧縮機の全体構成を示す組立て図である。( 施の形態1) 図1のロータリ圧縮機の第1の圧縮機構 構成を示す概略横断面図である。(実施の形 1) 図2に示す高段側の圧縮機構における給 油隙間を誇張して示す横断面図である。(実 の形態1) 図2に示す高段側の圧縮機構における給 油隙間を誇張して示す縦断面図である。(実 の形態1) プロパン冷媒を用いた場合の本発明の ータリ圧縮機の効果を従来技術と比較して す表である。(実施の形態1) CO 2 冷媒を用いた場合の本発明のロータリ圧縮機 の効果を従来技術と比較して示す表である。 (実施の形態1) この発明の実施の形態2に係るロータリ 圧縮機の全体構成を示す組立て図である。( 施の形態2) この発明の実施の形態3に係るロータリ 圧縮機の全体構成を示す組立て図である。( 施の形態3) この発明の実施の形態4に係るロータ 圧縮機の全体構成を示す組立て図である。( 施の形態4)

 以下、添付図面を参照して本発明をベーン ロータリ圧縮機に適用した例として複数の 施の形態を説明する。なお、以下の説明で 、「低圧」、「中間圧」および「高圧」の 語を用いるが、これらは冷媒圧力について 相対的な大きさの程度を表したものであっ 、絶対的な値を示すものではない。「低圧 、「中間圧」および「高圧」は、それぞれ 1段圧縮前の圧力、第1段圧縮後で第2段圧縮 の圧力および第2段圧縮後の圧力を表すもの である。また、二段圧縮機は、密閉容器内の 圧力レベルによって大きく三種類に分類され る。密閉容器内圧力(但し、ここでは密閉容 の主要部分の圧力を指す。部分的に圧力が なる場合もある。)が蒸発器圧力、または、 1の圧縮機構の吸入圧力に等しい場合は「低 圧シェル型」、第1の圧縮機構の吐出圧力、 たは、第2の圧縮機構の吸入圧力に等しい場 は「中間圧シェル型」、ガスクーラ(超臨界 以下で用いる場合はフロン冷媒と同様の凝縮 器)圧力、または、第2の圧縮機構の吐出圧力 等しい場合は「高圧シェル型」である。
 また、二段圧縮機で第1の圧縮機構とは低段 側圧縮機構、第2の圧縮機構とは高段側圧縮 構を意味する。

実施の形態1

 図2は本発明の実施の形態1による低圧シ ル型二段ロータリ圧縮機の全体構成を示す 立て図である。本発明のロータリ圧縮機は 密閉容器8と、密閉容器8内に設けられた電動 機9と、電動機9によって駆動されるクランク 6と、クランク軸6の両端を支持する長軸側 受7aと短軸側軸受7bと、第1及び第2の圧縮機 10、20を備え、密閉容器8外に油分離要素40を えている。

 図3は図2に示す低段側圧縮機構(第1の圧縮 機構)の構成を示す横断面図である。高段側 縮機構(第2の圧縮機構)の構成も低段側と同 であり、括弧内の参照符号で示す。クラン 軸6が軸心6dまわりに回転するに伴い、クラ ク軸偏心部6aと低段側回転ピストン12は低段 シリンダ11内で偏心方向に接するように偏 しながら矢印で示す方向に回転する。ベー 位置を基点に圧縮方向に回転して、偏心方 の角度がシリンダ吸入口15aのときに圧縮を 始し、吐出圧力に達すると吐出弁17が開いて 冷媒ガスの吐出を開始する。なお、図3の横 面図に示す給油経路用穴51aと51bの穴は実施 形態4で用いるものであり、本実施の形態1で は不要である。

 図4および図5は、図2に示す本発明の回転 ストン型二段ロータリ圧縮機の冷媒圧縮機 高段側の圧縮機構20において給油される隙 を誇張して示す断面図である。給油される 間の第1は、短軸側軸受7bとクランク軸6との の軸受隙間70bであり、クランク軸6の短軸部 の表面は縦油溝56cがある部分とない部分があ る。縦油溝56cのない軸受先端部分は、隙間シ ール部73aの機能を兼ねる。第2は圧縮機構20の 給油を受けるべき隙間である給油隙間である 。給油隙間は、図示の例では、回転ピストン 22の上下端面が中間プレート5及び下側支持部 材82との間にそれぞれ形成するシール隙間72a 72b、回転ピストン22の偏心方向の周面とシ ンダ21の内周面との間のシール隙間72cと、ベ ーン24の側面とベーン24を案内するシリンダ21 のベーン溝との間の摺動隙間24cとを含むもの である。図4および図5では、高段側の圧縮機 20について説明した。低段側の圧縮機構10も 同様の構成であり説明を省略する。

 図2において、低圧の冷媒は圧縮機吸入管 1から一旦、密閉容器8内を経由したのちに、 段側吸入管15b(本実施の形態では、密閉容器 8内に設置した電動機9の隙間を通る経路であ 密閉容器内の配管15b1と通らない密閉容器外 の配管15b2を用いた)から第1の圧縮機構10のシ ンダ11内の吸入室15に吸入される。第1の圧 機構10により低圧から中間圧に圧縮された冷 媒は、吐出弁17から吐出マフラ18aに吐出され 。中間圧の冷媒は、中間連結部4を経て第2 圧縮機構20のシリンダ21内の吸入室25に吸入 れ、圧縮された後、高圧の冷媒として吐出 27から吐出マフラ28aに吐出される。高圧の冷 媒は、高段側吐出管26bから密閉容器8の外部 ある油分離器40の高圧容器41内に入って潤滑 が分離され、油分離後の高圧冷媒は圧縮機 出管2から図示してない冷媒回路高圧熱交換 器(凝縮器)側に送られる。図示の例では、旋 流入による遠心分離とデミスタ47を組み合 せた油分離方式が用いられている。

 油分離後の高圧の潤滑油は一旦高圧容器4 1内の油貯蔵部42に貯蔵された後、給油調整穴 43から給油経路44を通って低段側ベーン背圧 14aと高段側ベーン背圧室24aに送られる。給 経路44に接続されたキャピラリ管44aには流量 調整効果があり、逆止弁44bは停止時にシリン ダ内に潤滑油が溜まることを防ぐ。

 低段側ベーン背圧室14aと高段側ベーン背 室24aに送られた潤滑油は、中間プレート5に 形成された給油経路53内で絞り52により減圧 整されてから、一旦、クランク軸6と中間プ ート5内側で形成する空間54に送られ、そこ ら、回転ピストン12、22それぞれのシリンダ 内シール隙間71、72に給油される。シリンダ シール隙間71、72は、高段側圧縮機構20の回 ピストン22については、図4および5に示され ように、回転ピストン端面と中間プレート6 とのシール隙間72a、回転ピストン端面と短軸 側軸受7bとのシール隙間72b、回転ピストン偏 方向のシール隙間72cに分類される。図2にお いて、空間54に供給された油は、高段側回転 ストンの端面と中間プレートとのシール隙 70aに給油される経路と、クランク軸偏心部6 a、6bの表面に形成された縦油溝56b、軸受柔構 造用溝57に潤滑油が送られる。従って、回転 ストン12、22のシリンダ内シール隙間70、71 は充分な量の油が潤沢に供給され、高いシ ル性能が確保できる。潤滑油はさらに、ク ンク軸6と長軸側軸受7aおよび短軸側軸受7bと の間の軸受隙間70aおよび軸受隙間70bを通って 、低圧シェル型の密閉容器8内に流出し、油 蔵部58に潤滑油が貯蔵される。

 このように、潤滑油の貯蔵部は、低圧シ ルである密閉容器8側の油貯蔵部58と、高圧 油分離器40側の油貯蔵部42とに分かれている 。本発明ではHC冷媒貯蔵量を低減するため、 常運転時に低圧シェル側の油貯蔵部58に所 量(例えば2/3)の潤滑油が貯蔵され、高圧の油 分離器側の油貯蔵部42に所定量(例えば1/3)以 の潤滑油が貯蔵されるように給油経路の隙 や絞りを設計されている。これを実現する めには、以下の機能が必要である。

(1)高圧側潤滑油の漏れ低減
 油分離器40を含む給油経路内を循環する高 側油がこの循環経路から流出する経路は、 縮機吐出管2から外部回路に流出するか、ク ンク軸6と軸受7a、7bの軸受隙間70a、70bから 閉容器8内に流出するかのいずれかである。 圧側油量が安定するためには、油分離器40 油分離効率が高いことと、軸受隙間70a、70b らの漏れが少ないことが必要である。軸受 間70a、70bからの漏れを少なくするため、ク ンク軸6と軸受7a、7bの間に軸受シール部73a、 73bを設ける。本実施の形態では軸受隙間70a、 70bが軸受シール部73a、73bを兼ねる場合で示し たが、独立して設けることもできる。軸受シ ール部73は、隙間シール、ラビリンスシール 市販の回転運動用オイルシール(JIS、B2402)や キャップシール(例えば、三菱電線製)がある

(2)油面調整機能
 油貯蔵のバランスが崩れる場合がありうる で、以下のような油面調整機能を設ける。
(例1)油分離器油貯蔵部42の油面が許容値以上 上昇した場合
 油面調整器45が動作して潤滑油を油戻し回 48を通って密閉容器8側へ戻す。図示の例で 、油面調整器45は、潤滑油中で浮力を有する 浮き45aを備えていて、定常運転時には浮き5a 差圧で下側に押し付けられていて油戻し回 46に通ずる小穴45bは塞がれているが、許容 面を超えると浮力が差圧に勝って浮き45aが き上がり、小穴45bが開いて潤滑油が油戻し 路48を通って密閉容器8側へ戻される。

 あるいは、以下のような油面調整機能(例 1’)を用いる。圧縮機吐出管2に開けた小穴に 接続した細官37が、油分離器油貯蔵部42の油 が許容値以上に上昇した場合に、潤滑油を い上げて、冷媒といっしょに圧縮外の回路 吐出することによって、油面高さを調整し 分離器油貯蔵量を所定量以下に保つ。

(例2)密閉容器8側の油面が許容値以上になる( 分離器40側の潤滑油の枯渇が危惧される)場
 低段側吸入管15bのうち密閉容器8内を通る配 管15b1には油吸入用調整穴59があけてあり、こ こから潤滑油をインジェクション吸入して冷 媒混合状態で圧縮機シリンダ内に供給し、潤 滑性能とシール性能を維持する。また、低段 側から吸入する潤滑油量が増加すると、いず れ油分離器40内に溜まる潤滑油量が回復する

(例3)密閉容器8側の油面が許容値以下になる( 媒回路で滞留が危惧される)場合
 クランク軸6の中空部60の下端に油ポンプ用 転体61が付けられており、密閉容器8側の油 蔵部58の底にある潤滑油を汲み上げ、中空 60の上端の貫通穴62から電動機下側に潤滑油 拡散させ、低段吐出マフラ18のフタ18bの上 に形成した油だまり63の潤滑油を低段吸入管 である配管15b1の油面調整用きり穴59から吸入 して冷媒と混合した状態で圧縮機シリンダ内 に供給し、潤滑性能とシール性能とを保持す る。

(例4)さらに、低段側吸入管15b2に開けた小 に接続した細管39が、密閉容器内油貯蔵部58 底まで導かれており、密閉容器8側の油面が 許容値以下になる(冷媒回路で滞留が危惧さ る)場合においても、吸入管15b2の油面調整用 穴59から一定量の潤滑油を吸入して冷媒とい しょに圧縮機シリンダ内に供給し、潤滑性 とシール性能とを保持する。

 この実施の形態1では、冷媒が密閉容器8 を経由して低段側シリンダ内に吸入される 路として、密閉容器内に設置した電動機の 間を通る経路である配管15b1と、一旦、密閉 器から外部に出て電動機の隙間を通らない 路15b2の二つの経路を設けた。後者の経路に は開度を調整するバルブ32が付いており、二 の経路を通る流量の割合を調整して、低段 に吸入される冷媒の温度を調整する。

 図6の表2はプロパン冷媒を用いた場合の 発明の効果を示す。Ashrae-T条件基準で1kw入力 相当で空調用圧縮機を設計する。潤滑油はパ ラフィン系鉱油を用いて、密閉容器(低圧側) 貯蔵部の圧力は0.59MPa、油温は50℃、冷媒溶 度15wt%、密閉容器(高圧側)油貯蔵部の圧力は 1.88MPa、温度は80℃、冷媒溶解度33wt%、である 従来一般の(例えば特開2006-200504の方法の比 例1に示すような)高圧シェル型二段ロータ 圧縮機である。従来の発明1とは特開2006-20050 4の方法に従って設計した低圧シェル型二段 ータリ圧縮機である。実施の形態1で設計し 場合は、圧縮機効率75%、体積効率90%、圧縮 内冷媒量72gと予測される。従来一般例の高 シェル型ロータリ圧縮機に比べると、圧縮 効率と体積効率は同等を維持しながら、圧 機内冷媒封入量を約1/2に低減し、密閉容器 厚を約1/2に低減できる。また、従来の発明1 の低圧シェル型ロータリ圧縮機に比べると、 圧縮機効率と体積効率を約10%改善でき、圧縮 機内冷媒封入量を一定に保つことができる。

 図7の表3はCO 2 冷媒を用いた場合の本発明の効果を示す。CO 2 冷媒の場合もプロパン冷媒の場合と同様の効 果が得られる。特に、高圧で動作するCO 2 冷媒の場合、密閉容器(シェル外径120mm、鋳鉄 )の肉厚が加工費と材料費に占める割合が高 。約1/2に薄肉化できるので大幅なコスト低 が可能である。

 以上のように構成を備えた自然冷媒(CO 2 冷媒及びHC冷媒)低圧シェル型ロータリ圧縮機 は、(1)ベーン飛び防止、(2)摺動部(軸受、ベ ン)の潤滑性能確保、(3)回転ピストン及びベ ンのシール性能確保、(4)高圧側の油貯蔵量 低減、以上を同時に満足し、信頼性化、低 スト化、高性能化、及び冷媒量の低減を可 にする。

 本実施の形態では、プロパン冷媒とパラ ィン系鉱油を用いて比較したが、HC冷媒やCO 2冷媒に対して潤滑性良好な弱相溶性の冷凍 油として、PAG改油(PAG(ポリアリキルグリコー ル)にEO(エチレンオキサイド)成分を調合した ので、例えば、松村石油株式会社のバーレ フリーズ(R)PAGシリーズなど)が実用化されて おり、これを用いれば、油中溶解冷媒量をパ ラフィン系鉱油に比べて半減でき、圧縮機内 冷媒封入量を大幅に低減することができる。

 この実施の形態1においては、潤滑油を圧 縮機構に供給する給油手段は、潤滑油を、油 貯蔵部42から給油調製穴43、給油経路44を通っ て低段側ベーン背圧室14aおよび高段側ベーン 背圧室24aに供給する第1の給油経路(ベーン背 室に供給する給油経路)を備えている。また 、低段側および高段側ベーン背圧室14aおよび 24aから更に、給油経路53を通ってクランク軸6 と中間プレート5との間の空間54に供給され、 この空間54から圧縮機構10、20の軸受隙間およ びシール隙間を含む様々な給油隙間に供給す る第2の給油経路(圧縮機構の給油隙間に供給 る給油経路)を備えている。第2の給油経路 、(1)空間54から低段側回転ピストンと中間プ レートとの間のシール隙間70a、70b、シリンダ 11、21との間のシール隙間70cに給油する経路 、(2)空間54からクランク軸偏心部6a、6bと回 ピストン12、22との間のすきま流、クランク ャフト油溝56bおよび軸受柔構造用溝57を通 シリンダ内シール隙間70cに給油する経路と (3)空間54から回転ピストンのシリンダとの間 のシール隙間71を通ってクランク軸6と短軸側 軸受7bおよび長軸側軸受7aとの間の軸受隙間70 a、70bに給油する経路とを備えている。

実施の形態2

 図8は実施の形態2に係る低圧シェル型二 ロータリ圧縮機の全体構成を示す組立て図 ある。このロータリ圧縮機が図1~図7に示さ ている実施の形態1のロータリ圧縮機に対し 構成上で相違している点は、低段吐出マフ 18、低段吐出弁17および中間連結部を中間プ レート5内に構成したことと、油分離器90を密 閉容器8内の高段吐出マフラ容器28の内部空間 28bに設けて、高段吐出マフラを兼ねた構造で あり、従って油分離器90によって分離された 圧の潤滑油の給油経路が異なっていること ある。これ以外の構成は実施の形態1と同様 であるので説明を省略する。

 すなわち、中間プレート5は上下2枚の合 せ板すなわち第1中間プレート5aおよび第2中 プレート5bで構成されており、低段側の第1 圧縮機構10のシリンダ11内で低圧の冷媒を圧 縮して中間圧にされた冷媒は、第1中間プレ ト5aに取り付けた低段吐出弁17から、第1およ び第2中間プレート5aと5bの間に形成された低 吐出マフラ空間18a内に吐出される。ここで 間インジェクション配管31から注入される 媒と合流し、シリンダ吸入口15aから高段側 第2の圧縮機構20のシリンダ内に流入する。

 この実施の形態では、冷媒は高段側の第2 の圧縮機構20のシリンダ21内で高圧まで圧縮 れた後、吐出弁27から油分離器90の機能を兼 る高段吐出マフラ空間28aに吐出される。冷 がデミスタ97を通過するときに潤滑油が吸 されて、吸着された潤滑油は重力で高圧容 の下方の油貯蔵部92に集められる。

 油貯蔵部92の潤滑油は、油用消波板92aで われており、給油細管94cから差圧で、クラ クシャフト中空部60内を通ってクランク軸中 空部貫通穴62から軸受7a、7bとクランク軸6と 間の軸受隙間70a、70b、軸受シール部73a、73b 及び、回転ピストン12、22を上下面で挟む軸 7b、中間プレート5、軸受7aとのシール隙間71 a、71b、72a、72bに給油され、さらに、シリン 11、21内の回転ピストン偏心方向シール隙間7 1c、72cに給油され、これら可動部の潤滑とシ ルに寄与する。また、これらの軸受隙間70a 70b、軸受シール部73a、73b、及び、ピストン ール隙間71、72から溢れて、中間プレート5 内側空間に供給された油は、中間プレート の給油経路53を通ってベーン背圧室14aと24bに 供給される。ベーン背圧は高段側を高圧、低 段側を中間圧にするのが適正であり、絞り流 路52を使って低段側ベーン背圧を高圧から減 してある。また、軸受7a、7bに供給された潤 滑油は長軸側軸受7aとクランク軸6との隙間70a の上端から低圧シェル容器である密閉容器8 に噴出する。これ以外の各摺動部(回転ピス ン、ベーン)に供給された潤滑油は、シリン ダ内に入り冷媒と混合されて、高段側吐出部 26から油分離器90に吐出され、分離された油 圧縮機内を、分離されない油は冷凍サイク 回路内をそれぞれ循環する。

 この実施の形態においては、定常運転時 低圧シェル側油貯蔵部58に2/3の油が貯蔵さ るように給油経路の隙間や絞り流路を設計 るが、過渡的に油貯蔵バランスが崩れる場 がありうるので、以下のように、実施の形 1の(例4)と同様な記載密閉容器側油面調整機 を設ける。低段側吸入管15b1の小穴に接続し た細官39が、密閉容器内油貯蔵部58の底まで かれており、密閉容器8側の油面が許容値以 になる場合においても、配管15b1の油面調整 用きり穴59から一定量の潤滑油を吸入して冷 といっしょに圧縮機シリンダ内に供給し、 滑性能とシール性能を保持する。

 また、以下のような油面調整機能を用い 。高圧側吐出管26bに開けた小穴に接続した 官37が、油分離器油貯蔵部92の油面が許容値 以上に上昇した場合に、潤滑油を吸い上げて 、冷媒といっしょに圧縮外の回路へ吐出する ことによって、油面高さを調整し油分離器油 貯蔵量を所定量以下に保つ。

 図6の表2はプロパン冷媒を用いた場合の本 明の効果を示す。Ashrae-T条件基準で1kw入力相 当で空調用圧縮機を設計する。潤滑油はパラ フィン系鉱油を用いて、密閉容器(低圧側)油 蔵部の圧力は0.59MPa、油温は50℃、冷媒溶解 10wt%、密閉容器(高圧側)油貯蔵部の圧力は1.8 8
MPa、温度は80℃、冷媒溶解度33wt%、である。 来一般例とは例えば特開2006-200504の方法の比 較例1に示すような高圧シェル型二段ロータ 圧縮機に吸入マフラを低段側圧縮機構に吸 前にマフラを備えたものである。従来の発 1とは特開2006-200504の方法に従って設計した 圧シェル型二段ロータリ圧縮機である。実 の形態2で設計した場合は、圧縮機効率75%、 積効率90%、圧縮機内冷媒量90gと予測される 従来一般例の高圧シェル型ロータリ圧縮機 比べると、圧縮機効率と体積効率は同等を 持しながら、冷媒封入量を約2/3に低減し、 閉容器肉厚を約1/2に低減できる。また、従 の発明1の低圧シェル型ロータリ圧縮機に比 べると、圧縮機効率と体積効率を約10%改善し 、圧縮機内冷媒封入量を一定に保つことがで きる。

 この実施の形態2においては、潤滑油を圧 縮機構に供給する給油手段は、潤滑油を、ベ ーン背圧室14a、24aに供給する第1の給油経路 、圧縮機構の給油隙間に供給する第2の給油 路とを備えている。第2の給油経路は、(1)油 貯蔵部92から給油細管94c、クランクシャフト 空部60およびクランク軸中空部貫通穴62を通 して軸受7a、7bとクランク軸6との間の軸受隙 70a、70bに供給する経路と、(2)クランク軸中 部貫通穴62から、回転ピストン12の上下端面 が上側支持部材81及び中間プレート5との間に それぞれ形成するシール隙間71a、71bに供給す る経路、または、回転ピストン22の上下端面 中間プレート5及び下側支持部材82との間に れぞれ形成するシール隙間72a、72bに供給す 経路と、(3)クランク軸中空部貫通穴62から リンダ11、21との間のシール隙間70、71を通し て(即ち回転ピストン12、22を上下面で挟む軸 7b、中間プレート5、軸受7aを通して)シリン 11、21内の回転ピストン偏心方向シール隙間 13、23に供給する経路とを備えている。第1の 油経路は、潤滑油を、軸受隙間70a、70b及び ール隙間71、72から更に、中間プレート内の 給油経路53を通してベーン背圧室14aおよび24a 供給する給油経路である。

 以上のような構成を備えた自然冷媒(CO 2 冷媒及びHC冷媒)低圧シェル型二段ロータリ圧 縮機は、実施の形態1と同様な効果が得られ (1)ベーン飛び防止、(2)摺動部(軸受、ベーン) の潤滑性能確保、(3)回転ピストン及びベーン のシール性能確保、および(4)高圧側の油貯蔵 量の低減の課題を同時に満足し、信頼性化、 低コスト化、高性能化、及び冷媒量の低減を 可能にする。

実施の形態3

 図9は実施の形態2に係る低圧シェル型単 ロータリ圧縮機の全体構成を示す組立て図 ある。実施の形態2のロータリ圧縮機との構 上の相違点は、1つの圧縮機構からなる単段 ロータリ圧縮機であること、さらに、密閉容 器8の底部シェル構造が油分離器用高圧容器41 と吐出マフラ18を兼ねる構造にし、この容器4 1内にクランク軸6の下端に油分離手段として 用する旋回流発生用回転体64を設け、給油 段として油ポンプ用回転体61を取り付けたこ とである。これ以外の点は実施の形態2と同 であり説明を省略する。ただし、単段の圧 機構自体は図3~5に示す実施の形態1の圧縮機 と同様であり、単段の圧縮機構の図符号は 実施の形態2の第1の(低段側)圧縮機構の参照 符号を用いて表わす。

 このロータリ圧縮機は、密閉容器8内に、 電動機9と、電動機9によって駆動されるクラ ク軸6と、クランク軸6の両端を支持する短 側軸受7aおよび長軸側軸受7bと、圧縮機構10 を備えている。低圧の冷媒は、密閉容器8内 経由して吸入管15b1から圧縮機構10のシリン 11内に吸入され、圧縮機構10で高圧にまで圧 縮され、吐出弁17から油分離器90を備えた吐 マフラ空間18a内に吐出される。

 クランク軸6の下端には、そこに取り付け た旋回流発生用回転体64により冷媒の旋回流 発生し、油分離器用高圧容器91内でサイク ン方式の油分離が行われる。遠心力で外周 飛ばされた潤滑油は壁面を伝って、重力で 圧容器の下方の油貯蔵部92に集められる。油 貯蔵部92内の油は油用消波板92aで囲われてお 、クランク軸6の下端に取り付けられて共に 回転する油ポンプの揚力と差圧で、油ポンプ 用回転体61からクランク軸中空部60内を通り クランク軸中空部貫通穴62から軸受7a、7bと ランク軸6の軸受隙間72、73、及び回転ピスト ン12のシリンダとのシール隙間70に給油され 各摺動部の潤滑とシールに寄与する。また 短軸側軸受7bを兼ねる下部支持部材82に形成 た給油経路85を通ってベーン背圧室14aにも 油される。

 長軸側軸受7a側に供給された潤滑油はク ンク軸6との軸受隙間70aの上端から低圧シェ 容器である密閉容器8内に噴出する。また、 短軸受7bの内側には螺旋溝55bがきってあり、 ランク軸6が回転すると油が上から下へ巻き 下げられる構造であり、短軸側軸受7b側に供 された潤滑油は、クランク軸6との軸受隙間 70bの下端から油分離器用高圧容器91内に戻る これ以外の各摺動部(回転ピストン、ベーン )に給油された潤滑油は、シリンダ内に入り 媒と混合されて、高段側吐出部26から油分離 器90へ吐出され、分離された潤滑油は油貯蔵 92にもどるが、分離されない潤滑油は冷凍 イクル回路内をそれぞれ循環する。

 この実施の形態3においても、定常運転時 に低圧シェル側油貯蔵部58に1/3の油が貯蔵さ るように給油経路の隙間や絞り流路を設計 るが、油貯蔵のバランスが崩れる場合があ うるので、実施の形態2と同様な油面調整機 能(例1’)および(例3’)を設ける。

 この実施の形態3においては、潤滑油を圧 縮機構に供給する給油手段は、潤滑油を、短 軸側軸受7bを兼ねる下部支持部材82に形成し 給油経路85を通してベーン背圧室14aに供給す る第1の給油経路と、油貯蔵部42内の潤滑油を 油ポンプ用回転体61からクランク軸中空部60 クランク軸中空部貫通穴62を通して(1)軸受7a 7bに供給する経路、(2)クランク軸6の隙間、 よび(3)回転ピストン12のシリンダの隙間に 給する経路を有する第2の給油経路とを備え いる。

 以上のように構成を備えた自然冷媒(CO 2 冷媒及びHC冷媒)低圧シェル型単段ロータリ圧 縮機は、実施の形態2と同様な効果が得られ ので、(1)ベーン飛び防止、(2)摺動部(軸受、 ーン)の潤滑性能確保、(3)回転ピストン及び ベーンのシール性能確保、(4)高圧側の油貯蔵 量の低減、以上の課題を同時に満足し、信頼 性化、低コスト化、高性能化、及び冷媒量の 低減を可能にする。

実施の形態4

 図10は実施の形態4に係る低圧シェル型二 ロータリ圧縮機の全体構成を示す組立て図 ある。このロータリ圧縮機は、油分離要素9 0を密閉容器8内の高段吐出マフラ28を兼ねる で、実施の形態2のロータリ圧縮機と同様で るが、これに加えて、密閉容器外にも油分 要素40も設けた点が異なる。

 第2の圧縮機構のシリンダ21内の吸入室25 吸入され、圧縮された後、高圧の冷媒とし 吐出弁27から吐出マフラ28の内部空間28aに吐 され、ここで、旋回流入による遠心分離と ミスタ101を組み合わせた油分離方式で分離 れた油は、パンチメタル102を伝って、一旦 92に貯蔵され、油分離器容器91と下側支持部 材82に開けられた給油経路86を通って高段ベ ン背圧室24aに供給され、さらに、下側支持 材82に開けられた給油経路85を通って、高段 回転ピストン22の上下端面シール隙間72aと72 bに給油される。22の上下端面には給油溝22a、 22bがリング状に切ってあり、ここに給油する 。92に貯蔵された油量が基準値を超えると、 段側吐出配管26bに繋がる細管38を通って26b を流れる冷媒に油が吸入され、26bから密閉 器外の油分離器40に供給される。40で分離さ た油は給油経路44から低段ベーン背圧室14a 供給される。油分離要素40の油量を少ない状 態で安定に保つため、油量が少なくなると戻 り量を抑制する手段が用いられ、例えば、給 油経路にはキャピラリー細管を用いてガス混 じり状態で流動抵抗を大きくしたり、あるい は、油貯蔵部42に浮き45aを浮かべて、油面が がると給油経路口の流動抵抗を大きくした する手段を用いる。また、軸受7a、7bの隙間 シール73aと73bは、軸受隙間70a、70bとは区別で きるように配置した。この隙間シール73aと73b は回転ピストン上下端面の隙間から軸受隙間 に油が漏れにくくする効果がある。

 また、クランク軸6の中空部60の下端に油 ンプ用回転体61が付けられており、密閉容 8側の油貯蔵部58の底にある低圧状態の潤滑 を汲み上げ、中空部貫通穴62a、60bからクラ ク軸6と主軸受7a、7bとの隙間70a、70bに給油す る。軸受7aの内周側には螺旋溝55aがきってあ 、クランク軸6が回転すると油を下から上方 に巻き上げることができるので、軸受隙間7a 上端まで給油可能である。

 また、62bから軸受隙間70bに給油し、軸受7 bの内周側に設けた流路55dを通って、軸受隙 7b全体に給油可能である。本実施の形態4の うな軸受給油方法を用いれば、過渡的に密 容器内の低圧側油量が極端に低下しても、 軸受け7a、7bへの給油が可能であるので、信 性をできる。

 以上の実施の形態4で設計した場合は、圧 縮機効率70%、体積効率85%となり、圧縮機内冷 媒量72gと予測される。従来一般例の高圧シェ ル型ロータリ圧縮機に比べると、圧縮機効率 と体積効率は少し低下するものの、冷媒封入 量を約1/2に低減し、密閉容器肉厚を約1/2に低 減できる。また、従来の発明1の低圧シェル ロータリ圧縮機に比べると、圧縮機効率と 積効率を約5%改善し、圧縮機内冷媒封入量を 一定に保つことができる。

 以上のような構成を備えた自然冷媒(CO 2 冷媒及びHC冷媒)低圧シェル型単段ロータリ圧 縮機は、実施の形態1と同様な効果が得られ ので、(1)ベーン飛び防止、(2)摺動部(軸受、 ーン)の潤滑性能確保、(3)回転ピストン及び ベーンのシール性能確保、(4)高圧側の油貯蔵 量の低減、以上の課題を同時に満足し、信頼 性化、低コスト化、高性能化、及び冷媒量の 低減を可能にする。

 以上の実施の形態では、本発明の低圧シェ 型ロータリ圧縮機にHC冷媒を用いた場合の 果を示したが、HC冷媒以外のCO 2 冷媒、フロン冷媒などの種々の冷媒を用いる ことができ、それぞれ、(1)ベーン飛びを防止 、(2)摺動部(軸受、ベーン)の潤滑性能確保、( 3)回転ピストン及びベーンのシール性能確保 (4)高圧側の油貯蔵量の低減、以上を同時に 足し、信頼性化、低コスト化、高性能化、 び冷媒量の低減が可能である。フロン冷媒 用量を低減することは地球温暖化対策に有 であり、また、可燃性や毒性がある場合に 安全性の観点から有効である。

 以上の実施の形態1、2、3に示したように 低圧シェル型二段ロータリ圧縮機において 高圧側潤滑油を摺動部(軸受、ベーン)やシ ル部に供給する経路を中間プレート内に設 ることにより、コンパクトな構成を低コス で実現することが可能になった。

 以上の実施の形態では、低圧シェル型ロ タリ圧縮機として、回転ピストン式の場合 ついて説明したが、本発明は、スライディ グベーン式やスイング式などの様々なロー リ圧縮機に適用できるものである。スライ ィングベーン式の場合は回転ピストン式と 様の効果が得られ、スイング式の場合は(1) ーン飛びの防止以外の同様の効果が得られ 。