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Title:
ROTARY CUTTING TOOL, METHOD OF CUTTING BILLET FOR MANUFACTURING SEAMLESS TUBE AND METHOD OF MANUFACTURING SEAMLESS TUBE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122619
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are a rotary cutting tool which can suppress occurrence of a flaw on the outer surface of a seamless tube, a method of cutting a billet for manufacturing a seamless tube and a method of manufacturing a seamless tube. The rotary cutting tool (100) is a substantially circular rotary cutting tool along the outer circumference of which a plurality of blade parts (1) is provided. The end surface (11) of the blade part (1) on the downstream side in the rotational direction thereof is tilted at a relief angle θ of 1º-10º with regard to the thickness direction (Y) orthogonal to the rotational direction (X).

Inventors:
KOUCHI YASUHIRO (JP)
KANDA OSAMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072735
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
December 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO METAL IND (JP)
KOUCHI YASUHIRO (JP)
KANDA OSAMU (JP)
International Classes:
B23D61/02; B23D21/00
Foreign References:
JPH08215932A1996-08-27
Other References:
None
See also references of EP 2258506A4
Attorney, Agent or Firm:
OHNAKA, Minoru (JP)
Minoru Onaka (JP)
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Claims:
 外周部に沿って複数の刃部が設けられた略円形状の回転切削工具であって、
 前記刃部の回転方向下流側の端面が、回転方向に直交する厚み方向に対して、1°以上10°以下に傾斜していることを特徴とする回転切削工具。
 請求項1に記載の回転切削工具を用いて、継目無管製造用ビレットをその長手方向に略直交する方向に切断することを特徴とする継目無管製造用ビレットの切断方法。
 請求項2に記載の切断方法を用いて切断した継目無管製造用ビレットを用いて、継目無管を製造することを特徴とする継目無管の製造方法。
Description:
回転切削工具、継目無管製造用 レットの切断方法及び継目無管の製造方法

 本発明は、回転切削工具、継目無管製造 ビレットの切断方法及び継目無管の製造方 に関する。特に、本発明は、継目無管製造 ビレットを切断した際に、切断後の何れか 方のビレットにのみバリを発生させ易くし これにより、継目無管における外面疵の発 を抑制可能な回転切削工具、継目無管製造 ビレットの切断方法及び継目無管の製造方 に関する。

 マンネスマン-マンドレルミル方式による 継目無管の製造においては、まず素材のビレ ットを回転炉床式加熱炉で加熱した後、順次 圧延ラインに供給する。具体的には、ビレッ トを穿孔圧延機でピアサプラグと圧延ロール とを用いて穿孔圧延してホローシェルを製造 する。次に、前記ホローシェルの内面にマン ドレルバーを串状に挿入し、複数の圧延スタ ンドを備えるマンドレルミルで外面を孔型ロ ールで拘束して延伸圧延することにより、所 定の肉厚まで減肉する。その後、マンドレル バーを抜き取り、前記減肉された素管を、複 数の圧延スタンドを備える定径圧延機で所定 外径に定径圧延して製品を得る。

 加熱炉で加熱した後のビレットは、穿孔 延機で穿孔圧延される前に、継目無管の製 長に応じた長さに切断される。ビレットの 断には、外周部に沿って複数の刃部が設け れた略円形状の回転切削工具が用いられる この回転切削工具を周方向に回転させた状 で、ビレットの長手方向に略直交する方向 ら、ビレットに向けて回転切削工具を移動 せることにより、ビレットは長手方向に略 交する方向に切断される。

 切断後の各ビレット(以下、切断前のビレ ットと区別するため、切断後のビレットを適 宜「ビレット片」と称する)の端面の中心に 、センタリングマシンによって、凹所が形 される。このセンタリングマシンは、クラ プ及びポンチを具備し、ビレットの一方の 部外面をクランプで把持した状態で、当該 方の端部側の端面の中心にポンチを押し当 て凹所が形成される。そして、穿孔圧延機 おいて、このビレット片の凹所にピアサプ グの先端が当接し、ビレット片が穿孔圧延 れる。

 ここで、穿孔圧延後のホローシェルひい は継目無管の外面には、外かぶれ疵と称さ る、肌がかぶれたような態様の外面疵が発 する場合があり、この外面疵の発生を抑制 ることが望まれている。

 本発明は、斯かる従来技術に鑑みてなさ たものであり、継目無管における外面疵の 生を抑制可能な回転切削工具、継目無管製 用ビレットの切断方法及び継目無管の製造 法を提供することを課題とする。

 前記課題を解決するため、本発明者は、 目無管における外面疵(外かぶれ疵)の発生 因について鋭意検討した。その結果、継目 管製造用ビレットをその長手方向に略直交 る方向に切断する際に、切断後のビレット の端部にバリが発生することが、一つの原 になっていることを見出した。具体的には センタリングマシンによって凹所が設けら る側の端部にバリが発生していると、セン リングマシンで凹所を設ける際に、このバ がビレット片の外面に圧着されて、外面疵 生じさせる場合のあることを見出した。

 本発明者は、さらに検討を重ね、以下の知 を得た。
 ビレットの切断に用いられる従来の回転切 工具においては、その刃部の回転方向下流 の端面(ビレットの外面を切削する側の端面 )が、回転方向に直交する回転切削工具の厚 方向に対して平行な面とされている。図3に すように、この従来の回転切削工具100’を いて、ビレットBをその長手方向に略直交す る方向に切断すると、バリの原因となる切削 屑が、回転切削工具の厚み方向のいずれの向 きにも流れる可能性がある。つまり、切断後 の両方のビレット片B1、B2の端部にバリB’が 生する虞がある。このため、端部にバリB’ が発生している切断後の両方のビレット片B1 B2をその長手方向の同じ向き(図3に示す矢符 Iの向き)に搬送して、それぞれセンタリング シン(図3に示すように、クランプ20及びポン チ30を具備する)で凹所を設けるとすれば、何 れか一方のビレット片(図3に示す例では、ビ ット片B1)については、バリB’が発生してい る側の端部の端面に凹所が設けられ、当該ビ レット片B1、ひいては継目無管に外面疵を生 させる場合がある。従って、外面疵の発生 抑制するには、切断後の何れか一方のビレ ト片の端部にのみバリが発生し易いように 断し、バリが発生している側とは反対側の 部の端面に凹所を設ければ良いことを知見 た。

 本発明者は、上記の新しい知見に基づき、 発明を完成した。
 すなわち、本発明は、外周部に沿って複数 刃部が設けられた略円形状の回転切削工具 あって、前記刃部の回転方向下流側の端面 、回転方向に直交する厚み方向に対して、1 °以上10°以下に傾斜していることを特徴とす る回転切削工具を提供する。

 本発明に係る回転切削工具においては、 部の回転方向下流側の端面が、回転方向に 交する回転切削工具の厚み方向に対して平 ではなく、傾斜している。従って、本発明 係る回転切削工具を用いて、継目無管製造 ビレットをその長手方向に略直交する方向 切断すると、バリの原因となる切削屑が、 部の回転方向下流側の端面の傾斜に沿って れ易くなる。つまり、切削屑が、回転切削 具の厚み方向に対して平行な面からずれて る側に向けて流れ易くなる。従って、切断 の両ビレット片の内、切削屑が流れ易くな 側のビレット片(以下、これを「バリ発生ビ レット片」という)の端部にのみバリが発生 易くなる。このため、バリ発生ビレット片 バリが発生している側とは反対側の端部の 面に凹所が設けられるように、両方のビレ ト片をその長手方向の同じ向きに搬送し、 ンタリングマシンで凹所を設ければ、バリ ビレット片の外面に圧着されず、外面疵の 生を抑制可能である。なお、刃部の回転方 下流側の端面の逃げ角(回転切削工具の厚み 向に対して成す角度)の下限を1°としたのは 、1°未満であれば、従来と同様に、切削屑が 回転切削工具の厚み方向のいずれの向きにも 流れる虞が高まるからである。また、逃げ角 の上限を10°としたのは、10°を超えると、刃 の刃先接触部分にかかる面圧が高くなり、 部の機械強度を上回るため、刃部の欠けや れが生じ易くなり、回転切削工具の寿命低 に通じるからである。切削屑が刃部の回転 向下流側の端面の傾斜に沿ってより一層流 易くするには、刃部の回転方向下流側の端 の逃げ角を3°以上とするのが好ましい。

 また、前記課題を解決するため、本発明 、上記の回転切削工具を用いて、継目無管 造用ビレットをその長手方向に略直交する 向に切断することを特徴とする継目無管製 用ビレットの切断方法としても提供される

 さらに、前記課題を解決するため、本発 は、上記の切断方法を用いて切断した継目 管製造用ビレットを用いて、継目無管を製 することを特徴とする継目無管の製造方法 しても提供される。

 本発明によれば、継目無管製造用ビレッ を切断した際に、切断後の何れか一方のビ ットにのみバリを発生させ易くし、これに り、継目無管における外面疵の発生を抑制 能である。

図1は、本発明の一実施形態に係る回転 切削工具の概略構成を示す図である。図1(a) 、回転切削工具の全体を示す図である。図1( b)は、図1(a)の領域Aを拡大した図である。図1( c)は、図1(b)の矢符Cの方向から見た図である 図2は、本発明の一実施形態に係る回転 切削工具を用いて、継目無管製造用ビレット を切断する方法を説明する図である。図2(a) 、切断開始時の状態を示す図である。図2(b) 、切断後の状態を示す図である。図2(c)は、  図2(a)の領域Dを拡大して矢符Eの方向から見 図である。図2(d)は、図2(c)の領域Fを拡大し 矢符Gの方向から見た図である。 図3は、従来の回転切削工具を用いて、 継目無管製造用ビレットを切断する方法を説 明する図である。図3(a)は、切断開始時の状 を示す図である。図3(b)は、切断後の状態を す図である。図3(c)は、切断後のビレットの 端面にセンタリングマシンで凹所を設けよう としている状態を示す図である。

 以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発 に係る回転切削工具及びこれを用いた継目 管製造用ビレットの切断方法の一実施形態 ついて説明する。

 図1は、本発明の一実施形態に係る回転切削 工具の概略構成を示す図である。図1(a)は、 転切削工具の全体を示す図である。図1(b)は 図1(a)の領域Aを拡大した図である。図1(c)は 図1(b)の矢符Cの方向から見た図である。
 図1に示すように、本実施形態に係る回転切 削工具100は、外周部に沿って複数の刃部1が けられ、周方向に回転可能な略円形状の回 切削工具である。なお、回転切削工具100に 、その中心に軸孔2が設けられている。回転 削工具100は、軸孔2を介して中心軸周りに回 転可能に切削装置(図示せず)に取り付けられ 。

 本実施形態に係る回転切削工具100は、刃 1の回転方向(図1に示す矢符Xの方向)下流側 端面11が、回転方向に直交する厚み方向(図1 示す矢符Yの方向)に対して逃げ角θだけ傾斜 している。この逃げ角θは、1°以上10°以下( ましくは、3°以上10°以下)に設定されている 。

 図2は、本発明の一実施形態に係る回転切 削工具を用いて、継目無管製造用ビレットを 切断する方法を説明する図である。図2(a)は 切断開始時の状態を示す図である。図2(b)は 切断後の状態を示す図である。図2(c)は、  2(a)の領域Dを拡大して矢符Eの方向から見た である。図2(d)は、図2(c)の領域Fを拡大して 符Gの方向から見た図である。

 図2に示すように、回転切削工具100を回転 させた状態で、ビレットBの長手方向に略直 する方向から、ビレットBに向けて回転切削 具100を移動させることにより、ビレットBは 長手方向に略直交する方向に切断されて、ビ レット片B1、B2が形成される。この際、バリ 原因となる切削屑が、回転切削工具100の刃 1の回転方向下流側の端面11の傾斜に沿って れ易くなる。つまり、切削屑が、回転切削 具100の厚み方向(図2に示す矢符Yの方向)に対 て平行な面11’からずれている側に向けて( 2に示す矢符Hの向きに)流れ易くなる。従っ 、切断後の両ビレット片B1、B2の内、切削屑 が流れ易くなる側のビレット片(図2に示す例 は、ビレットB2)の端部にのみバリB’が発生 し易くなる。このため、ビレット片B2のバリB ’が発生している側とは反対側の端部の端面 に凹所が設けられるように、両方のビレット 片B1、B2をその長手方向の同じ向き(図2に示す 矢符Iの向き)に搬送し、センタリングマシン 凹所を設ければ、バリB’がビレット片B1、B 2の外面に圧着されず、外面疵の発生を抑制 能である。

 以上のようにして切断されたビレット片B 1、B2を用いて、継目無管を製造する方法につ いては、従来公知の方法を適用すればよいた め、ここではその詳細な説明を省略する。

 表1は、本発明に係る回転切削工具(θ=1°、3 、7°、10°の例)と、従来の回転切削工具(θ=0 )と、比較例の回転切削工具(θ=15°)とを用い 、継目無管製造用ビレットを切断し、切断 のビレット片を用いて製造された継目無管 外面における外かぶれ疵の発生率(=外かぶ 疵の発生した継目無管の本数/評価した継目 管の本数×100)を評価した結果を示す。

 表1に示すように、本発明に係る回転切削工 具を用いれば、従来の回転切削工具(θ=0°)を いた場合に比べて、外かぶれ疵の発生を抑 可能であることが分かった。特に、逃げ角 を3°以上10°以下に設定した場合には、外か れ疵の発生を大幅に抑制可能であった。
 一方、逃げ角θを15°に設定した回転切削工 を用いると、刃部の欠けが生じたため、切 試験を中止せざるを得なかった。