OISHI HIDEYUKI (JP)
SATO AKIRA (JP)
TORII NAOTO (JP)
GONG PENG (JP)
OISHI HIDEYUKI (JP)
SATO AKIRA (JP)
TORII NAOTO (JP)
JPS62172043A | 1987-07-29 | |||
JP2001192505A | 2001-07-17 | |||
JPH03240514A | 1991-10-25 |
ゴム成分(A)と、無機充填剤(B)と、可塑剤(C)と、プロセスオイル(D)とを含有するゴム組成物であって、 前記ゴム成分(A)が、アクリロニトリル-ブタジエンゴム30~60質量%と、エチレン-プロピレン-非共役ジエンゴム20~40質量%と、スチレン-ブタジエンゴム20~50質量%とを含み、 前記無機充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して5~100質量部であり、 前記可塑剤(C)と前記プロセスオイル(D)との質量比が、15/85~75/25である、ゴム組成物。 |
前記ゴム成分(A)が、アクリロニトリル-ブタジエンゴム30~50質量%と、エチレン-プロピレン-非共役ジエンゴム20~35質量%と、スチレン-ブタジエンゴム25~50質量%とを含む請求項1に記載のゴム組成物。 |
前記無機充填剤(B)が、クレーである請求項1または2に記載のゴム組成物。 |
更に、カーボンブラックを含有する請求項1~3のいずれかに記載のゴム組成物。 |
ホース用ゴム組成物である請求項1~4のいずれかに記載のゴム組成物。 |
請求項1~5のいずれかに記載のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム製品。 |
請求項1~5のいずれかに記載のゴム組成物を加硫して得られるゴム層と、前記ゴム層に隣接する表面が真鍮めっきされた補強層とを有する請求項6に記載の加硫ゴム製品。 |
ホースである請求項6または7に記載の加硫ゴム製品。 |
油圧ホースまたは高圧ホースである請求項7に記載の加硫ゴム製品。 |
ゴム内層と、前記ゴム内層の外周側に隣接して配置される表面が真鍮めっきされた補強層と、前記補強層の外周側に隣接して配置されるゴム外層とを有するホースであって、 少なくとも前記ゴム外層が、請求項1~5のいずれかに記載のゴム組成物で構成されているホース。 |
本発明は、ゴム組成物およびそれを用い 加硫ゴム製品に関する。
油圧ホースや高圧ホースの外層ゴムには 耐油性、耐候性(特に耐オゾン性)が要求さ る。また、これらのホースはブラスめっき イヤー等の真鍮めっきされた補強層を有す 場合が多いため、外層ゴムに適用されるゴ 組成物には真鍮等の金属との加硫接着性も 求される。
そのため、従来より、油圧ホースや高圧 ースの外層ゴムとして、耐油性、耐候性お び金属との加硫接着性に優れる、クロロプ ンゴム(CR)を主成分としたゴムが使用されて いる。
しかしながら、近年、環境規制、特にダ オキシン規制の観点より、ハロゲン系ゴム 使用が敬遠されるようになり、耐油性、耐 性材料としてのアクリロニトリル-ブタジエ ンゴムとオレフィン系ゴムとを混合したゴム が使用されるようになってきている(例えば 特許文献1参照。)。
特許文献1には、「α,β-不飽和ニトリル- 役ジエン系共重合体ゴム20~80重量%、エチレ -α-オレフィン-非共役ジエン共重合体ゴム18~ 60重量%および芳香族ビニル化合物-共役ジエ 系共重合体ゴム2~20重量%からなるゴム組成物 。」が記載されている。
また、特許文献2~5には、有機酸金属塩を えることにより、金属との加硫接着性を向 し得る旨記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載のゴム組成
物は、耐油性および耐候性には優れるが、真
鍮に対する接着性は十分ではなかった。
また、特許文献2~5に記載のゴム組成物は、
属との加硫接着性は有するものの、耐油性
よび耐候性を十分満たすものではなかった
そこで、本発明は、耐油性および耐候性 優れ、更に、真鍮に対する接着性にも優れ ゴム組成物、および、それを用いた加硫ゴ 製品を提供することを目的とする。
本発明者は、ゴム成分(A)と、無機充填剤( B)と、可塑剤(C)と、プロセスオイル(D)とを含 するゴム組成物であって、上記ゴム成分(A) 、アクリロニトリル-ブタジエンゴム30~60質 %と、エチレン-プロピレン-非共役ジエンゴ 20~40質量%と、スチレン-ブタジエンゴム20~50 量%とを含み、上記無機充填剤(B)の含有量が 、上記ゴム成分(A)100質量部に対して5~100質量 であり、上記可塑剤(C)と上記プロセスオイ (D)との質量比が、15/85~75/25であるゴム組成 が、耐油性および耐候性に優れ、更に、真 に対する接着性にも優れるゴム組成物とな ことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)~(10)を提供する。
(1)ゴム成分(A)と、無機充填剤(B)と、可塑剤(
C)と、プロセスオイル(D)とを含有するゴム組
物であって、
前記ゴム成分(A)が、アクリロニトリル-ブタ
ジエンゴム30~60質量%と、エチレン-プロピレ
-非共役ジエンゴム20~40質量%と、スチレン-ブ
タジエンゴム20~50質量%とを含み、
前記無機充填剤(B)の含有量が、前記ゴム成
(A)100質量部に対して5~100質量部であり、
前記可塑剤(C)と前記プロセスオイル(D)との
量比が、15/85~75/25である、ゴム組成物。
(2)前記ゴム成分(A)が、アクリロニトリル-ブ
タジエンゴム30~50質量%と、エチレン-プロピ
ン-非共役ジエンゴム20~35質量%と、スチレン-
ブタジエンゴム25~50質量%とを含む上記(1)に記
載のゴム組成物。
(3)前記無機充填剤(B)が、クレーである上記(
1)または(2)に記載のゴム組成物。
(4)更に、カーボンブラックを含有する上記(
1)~(3)のいずれかに記載のゴム組成物。
(5)ホース用ゴム組成物である上記(1)~(4)のい
ずれかに記載のゴム組成物。
(6)上記(1)~(5)のいずれかに記載のゴム組成物
を加硫して得られる加硫ゴム製品。
(7)上記(1)~(5)のいずれかに記載のゴム組成物
を加硫して得られるゴム層と、前記ゴム層に
隣接する表面が真鍮めっきされた補強層とを
有する上記(6)に記載の加硫ゴム製品。
(8)ホースである上記(6)または(7)に記載の加
ゴム製品。
(9)油圧ホースまたは高圧ホースである上記(
7)に記載の加硫ゴム製品。
(10)ゴム内層と、前記ゴム内層の外周側に隣
接して配置される表面が真鍮めっきされた補
強層と、前記補強層の外周側に隣接して配置
されるゴム外層とを有するホースであって、
少なくとも前記ゴム外層が、上記(1)~(5)のい
ずれかに記載のゴム組成物で構成されている
ホース。
本発明のゴム組成物は、耐油性および耐候
に優れ、更に、真鍮に対する接着性にも優
る。また、無機充填剤(B)の含有量がゴム成
(A)100質量部に対して5~50質量部である場合は
、更に、加硫後の機械的強度にも優れる。
また、本発明の加硫ゴム製品は、廃棄処理
る際のダイオキシンの発生を抑制できるた
環境に対する負荷が小さい。また、耐油性
よび耐候性に優れる。更に、表面が真鍮め
きされた補強層を用いた場合でもゴム層と
強層との接着性に優れるので耐久性に優れ
。
1 ホース
2 ゴム内層
3 補強層
4 ゴム外層
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、無
充填剤(B)と、可塑剤(C)と、プロセスオイル(
D)とを含有するゴム組成物であって、上記ゴ
成分(A)が、アクリロニトリル-ブタジエンゴ
ム30~60質量%と、エチレン-プロピレン-非共役
エンゴム20~40質量%と、スチレン-ブタジエン
ゴム20~50質量%とを含み、上記無機充填剤(B)の
含有量が、上記ゴム成分(A)100質量部に対して
5~100質量部であり、上記可塑剤(C)と上記プロ
スオイル(D)との質量比が、15/85~75/25である
ゴム組成物である。
<ゴム成分(A)>
ゴム成分(A)は、アクリロニトリル-ブタジエ
ンゴム30~60質量%と、エチレン-プロピレン-非
役ジエンゴム20~40質量%と、スチレン-ブタジ
エンゴム20~50質量%とを含む。
上記アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)
、ブタジエンとアクリロニトリルとの共重
体であり、一般的なNBRを特に制限なく使用
きる。上記NBRの平均結合ニトリル量は、耐
性および耐寒性の観点から、15~50質量%であ
のが好ましく、20~45質量%であるのがより好
しい。
ゴム成分(A)におけるNBRの含有量は、30~60質
%である。NBRの含有量が30質量%未満であると
油性が不十分になり、60質量%を超えると耐
性が不十分になる。
耐油性と耐候性を高い次元で両立できる点
ら、ゴム成分(A)におけるNBRの含有量は、30~5
0質量%が好ましく、35~45質量%がより好ましい
上記エチレン-プロピレン-非共役ジエンゴ
(EPDM)は、エチレン、プロピレンおよびジエ
の三元共重合体であり、一般的なEPDMを特に
限なく使用できる。
ゴム成分(A)におけるEPDMの含有量は、20~40質
%である。EPDMの含有量が20質量%未満である
耐候性が不十分になり、40質量%を超えると
油性が不十分になる。
耐油性と耐候性を高い次元で両立できる点
ら、ゴム成分(A)におけるEPDMの含有量は、20~
35質量%が好ましく、25~35質量%がより好ましい
。
上記スチレン-ブタジエンゴム(SBR)は、スチ
ンとブタジエンとの共重合体であり、一般
なSBRを特に制限なく使用できる。
ゴム成分(A)におけるSBRの含有量は、20~50質
%である。SBRの含有量が20質量%未満であると
鍮との加硫接着性が不十分になり、50質量%
超えると耐油性および耐候性が不十分にな
。
耐油性および耐候性に優れ、更に、真鍮と
加硫接着性により優れる点から、ゴム成分(
A)におけるSBRの含有量は、25~50質量%が好まし
、25~35質量%がより好ましい。
ゴム成分(A)は、本発明の効果を損なわない
囲で、NBR、EPDMおよびSBR以外のゴム(以下「
のゴム」という。)を含むことができる。
他のゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、
エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)
、アクリロニトリル-イソプレンゴム(NIR)、ブ
タジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、水素化ニ
トリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、スチレ
-イソプレン-ブタジエンゴム(SIBR)、カルボ
シル化ブタジエンゴム(XBR)、カルボキシル化
ニトリルゴム(XNBR)、カルボキシル化スチレン
ブタジエンゴム(XSBR)、エチレン-酢酸ビニル
重合体(EVM)、アクリル酸エチル-アクリロニ
リル共重合体(ANM)、アクリル酸エチル-エチ
ン共重合体(AEM)等が挙げられる。
ゴム成分(A)における他のゴムの含有量は、3
0質量%以下が好ましく、0質量%がより好まし
。
<無機充填剤(B)>
無機充填剤(B)は、特に限定されず、公知の
機充填剤を使用することができる。無機充
剤(B)を特定の量含有する本発明のゴム組成
は、真鍮との加硫接着性に優れる。
無機充填剤(B)としては、例えば、クレー、
ルク、炭酸カルシウム、活性化炭酸カルシ
ム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネ
ウム、超微粉ケイ酸マグネシウム、炭酸亜
、シリカ、マイカ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸
チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アル
ニウム等が挙げられる。これらは、単独で
いてもよく、2種以上を併用してもよい。な
お、カーボンブラックは、無機充填剤(B)には
含まれない。
これらの中でも、真鍮との加硫接着性によ
優れ、また、ゴム引張り強度と耐摩耗性に
優れる点からクレーが好ましい。
クレーとしては、例えば、ろう石クレー、
オリンクレー、焼成クレー、シラン改質ク
ー等が挙げられる。これらは、単独で用い
もよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でもゴムに対する補強性に優れ
点からカオリンクレーが好ましい。
無機充填剤(B)の含有量は、ゴム成分(A)100質
部に対して5~100質量部である。無機充填剤(B
)の含有量が5質量部未満であると真鍮との加
接着性が不十分になり、100質量部を超える
加硫ゴムの機械的強度が不十分になる。
真鍮との加硫接着性および加硫ゴムの機械
度に優れる点から、無機充填剤(B)の含有量
、5~50質量部であるのが好ましく、10~25質量
であるのがより好ましい。
<可塑剤(C)>
可塑剤(C)は、特に限定されず、例えば、ジ
クチルフタレート(DOP)、ジイソノニルフタ
ート(DINP)等のフタル酸誘導体;テトラヒドロ
タル酸誘導体;アジピン酸ジオクチル、アジ
ピン酸プロピレングリコールポリエステル、
アジピン酸ブチレングリコールポリエステル
等のアジピン酸誘導体;コハク酸イソデシル
のコハク酸誘導体;アゼライン酸誘導体;セバ
シン酸誘導体;トリイソノニルトリメリテー
等のトリメリット酸誘導体;ドデカン-2-酸誘
体;マレイン酸誘導体;フマル酸誘導体;トリ
レジル・ホスフェート、リン酸トリクレジ
、リン酸トリオクチル等のリン酸誘導体;ピ
ロメリット酸誘導体;クエン酸誘導体;オレイ
酸ブチル等のオレイン酸誘導体;アセチルリ
シノール酸メチル等のリシノール酸誘導体;
テアリン酸誘導体;スルホン酸誘導体;ジエチ
レングリコールジベンゾエート等のグリコー
ル誘導体;グリセリン誘導体;グルタール酸誘
体;エポキシ誘導体;ポリエステル系重合型
塑剤;ポリエーテル系重合型可塑剤;ペンタエ
リスリトールエステル等が挙げられる。これ
らは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
てもよい。
これらの中でも、トリメリット酸誘導体で
るトリイソノニルトリメリテート、リン酸
導体であるトリクレジル・ホスフェートが
耐油性、耐熱性が優れているという点から
ましい。
可塑剤(C)の含有量は、後述するプロセス イル(D)との質量比を満たす範囲であれば特 限定されないが、ゴム成分(A)100質量部に対 て2~75質量部が好ましく、5~50質量部がより ましく、10~30質量部が更に好ましい。可塑剤 (C)の含有量がこの範囲であると、加硫ゴムの 機械的強度、耐熱性およびゴムの押出し加工 性等のゴム性能に優れる。
<プロセスオイル(D)>
プロセスオイル(D)は、特に限定されず、公
のプロセスオイルを使用できる。
プロセスオイル(D)としては、例えば、アロ
系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン
オイル等の鉱物油;ひまし油、パーム油、エ
ポキシ化パーム油等の植物系オイル等が挙げ
られる。
プロセスオイル(D)の含有量は、後述する 塑剤(C)との質量比を満たす範囲であれば特 限定されないが、ゴム成分(A)100質量部に対 て2~75質量部が好ましく、5~50質量部がより ましく、10~30質量部が更に好ましい。プロセ スオイル(D)の含有量がこの範囲であると、加 硫ゴムの機械的強度、耐熱性、ゴムの押出し 加工性に優れる。
本発明のゴム組成物における、可塑剤(C) プロセスオイル(D)との質量比[可塑剤(C)/プ セスオイル(D)]は、15/85~75/25であり、30/70~70/30 であるのが好ましく、40/60~60/40であるのがよ 好ましい。質量比がこの範囲であると、真 との加硫接着性および加硫ゴムの機械的強 に優れる。
本発明のゴム組成物は、更に、加硫剤を含
する。
加硫剤としては、例えば、粉末硫黄、沈降
硫黄、高分散性硫黄、表面処理硫黄、不溶
硫黄等の硫黄;ジモルフォリンジスルフィド
、アルキルフェノールジスルフィド等の有機
含硫黄化合物が挙げられる。
加硫剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に
して、0.1~5.0質量部であるのが好ましく、1.0
~3.0質量部であるのがより好ましい。
本発明のゴム組成物は、更に、加硫促進剤
含有するのが好ましい。
加硫促進剤としては、例えば、アルデヒド-
アンモニア系加硫促進剤、アルデヒド-アミ
系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、
アニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫
進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、ジ
オカルバミン酸塩系加硫促進剤、キサント
ン酸塩系加硫促進剤が挙げられる。これら
、単独で用いてもよく、2種以上を併用して
よい。
これらの中でも、スルフェンアミド系加硫
進剤が、ゴム成分(A)の共加硫特性が良く、
ムの機械的強度が最も優れているという点
ら好ましい。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤として
、例えば、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチア
ールスルフェンアミド、N-t-ブチル2-ベンゾ
アゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプロ
ル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N
,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチ
ゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプロピ
-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等の
ルフェンアミド類遅効性促進剤が挙げられ
。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分(A)100質 部に対して、0.1~5.0質量部であるのが好まし く、1.0~3.0質量部であるのがより好ましい。
本発明のゴム組成物は、更に、カーボンブ
ックを含有するのが好ましい。カーボンブ
ックを含有すると、ゴムの引張強さ、耐摩
性等のゴム性能に優れる。
上記カーボンブラックとしては、例えば、
ァーネスブラック、アセチレンブラック、
ッチェンブラック、サーマルブラックが挙
られる。
ファーネスブラックとしては、例えば、S AF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate Super Abr asion Furnace)、IISAF-HS(Intermediate ISAF-High Structur e)、HAF(High Abrasion Furnace)、FEF(Fast Extruding Fur nace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcin g Furnace)が挙げられる。
サーマルブラックとしては、例えば、FT(F ine Thermal)、MT(Medium Thermal)が挙げられる。
カーボンブラックとしては、補強性、ゴ 押出し加工性という点から、ISAF級カーボン ブラック、HAF級カーボンブラック、FEF級カー ボンブラック、GPF級カーボンブラック、SRF級 カーボンブラックが好ましく、FEF級カーボン ブラック、GPF級カーボンブラック、SRF級カー ボンブラックがより好ましい。これらは、単 独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ 。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分( A)100質量部に対して、20~120質量部であるのが ましく、40~80質量部であるのがより好まし 。
本発明のゴム組成物は、必要に応じて、 強剤、老化防止剤、加硫活性化剤、スコー 防止剤、粘着付与剤、滑剤、分散剤、加工 剤、加硫接着助剤等の各種添加剤を配合す ことができる。
本発明のゴム組成物の製造方法は、特に限
されないが、例えば、上記加硫剤および加
促進剤を除く各必須成分および任意成分を3
.4リットルのバンバリーミキサーで5分間混練
し、160℃に達したときに放出してマスターバ
ッチとし、これに加硫剤および加硫促進剤を
添加し、オープンロールで混練し、本発明の
ゴム組成物を得ることができる。
更に、このゴム組成物を適当な条件下で加
することにより本発明の加硫ゴム製品を得
ことができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、無
充填剤(B)と、可塑剤(C)と、プロセスオイル(
D)とを上述した特定の割合で含有するため、
油性と耐候性とをバランス良く兼ね備えて
り、更に、真鍮に対する接着性にも優れる
また、無機充填剤(B)の含有量がゴム成分100
量部に対して50質量部である場合は、更に
加硫後の機械的強度にも優れる。
本発明のゴム組成物は、上記のように優れ
特性を有するため、ホース用ゴム組成物と
て好適に使用できる。また、極性の異なる
ム材料同士を接着するための加硫接着用ゴ
材料としても使用できる。
また、本発明のゴム組成物は、耐油性およ
耐候性が要求される分野に使用されるゴム/
金属複合製品のゴム材料として有用である。
特に、真鍮めっきされた耐圧補強鋼線層を有
する高圧ホースの外層ゴム、および、真鍮め
っきされた耐圧補強鋼線層の層間に用いる中
間ゴムに好適に使用できる。
次に、本発明の加硫ゴム製品について説明
る。
本発明の加硫ゴム製品は、上述した本発明
ゴム組成物を加硫して得られるものであれ
特に限定されないが、本発明のゴム組成物
加硫して得られるゴム層と、上記ゴム層に
接する表面が真鍮めっきされた補強層とを
する加硫ゴム製品が好適に挙げられる。
本発明の加硫ゴム製品としては、具体的 は、例えば、ホース、コンベヤベルト、防 材、マリンホース、タイヤが挙げられ、好 しくはホースであり、より好ましくは、鋼 補強建設機械用油圧ホースや土木工事用油 ホース等の油圧ホース、高圧ホースである
ここで、本発明のホースの好適な実施態様
一例を図1を用いて説明する。
図1は、ホースの各層を切り欠いて示す斜視
図である。
図1に示すように、ホース1は、ゴム内層2を
管として有し、その上層に補強層3およびゴ
ム外層4を外管として有するものである。
次に、本発明のホースを構成するゴム層( ゴム内層、ゴム外層)および補強層について 述する。
<ゴム層>
上記ゴム層は、上記補強層に隣接する層で
り、本発明のホースは、上述したゴム内層
よびゴム外層を具備するものである。
本発明においては、上記ゴム層のうち少な
とも一方の層を本発明のゴム組成物を用い
形成するものであり、ホースの耐候性の観
から、少なくともゴム外層を本発明のゴム
成物を用いて形成することが好ましい。
本発明のゴム組成物以外でゴム内層に用い
れるゴム組成物としては、耐油性、耐薬品
、加工性等の観点から適宜好適なゴム組成
を選択し、構成すればよい。原料ゴムとし
は、ブチル系共重合ゴム、エチレン-プロピ
レン系共重合ゴム、EPDM、NBR、アクリルゴム
ヒドリンゴム、エチレン-アクリル酸エステ
系共重合ゴム(特にAEM)、水素化アクリロニ
リル-ブタジエン系共重合ゴム等の塩素を含
しない合成ゴムの群から選ばれる少なくと
1種のゴムを主成分とするゴム組成物が挙げ
られる。さらには、必要に応じて、熱可塑性
樹脂との混合物や熱可塑性エラストマーであ
ってもよい。
ゴム内層に用いられるゴム組成物としては
本発明のゴム組成物が好ましい。
ゴム内層に用いられるゴム組成物は、ホー
の耐久性に優れる点から、加硫後の100%モジ
ュラス(M 100
)が4MPa以上であることが好ましく、5~20MPaであ
ることがより好ましい。
なお、本明細書において、100%モジュラスは
、JIS K6251-2004に準じて測定された値を示す。
ゴム外層に用いられるゴム組成物としては
本発明のゴム組成物を用いるのが好ましい
、耐摩耗性、耐油性等の観点から適宜好適
ゴム組成物を選択し、構成することもでき
。
本発明のゴム組成物以外のゴム組成物に用
られる原料ゴムとしては、NBR、天然ゴム(NR)
、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン
ゴム(BR)、EPDM、エチレン-アクリル酸エステル
系共重合ゴム(特にAEM)、水素化NBR、ヒドリン
ム等の塩素を含まない合成ゴムの群から選
れる少なくとも1種のゴムを主成分とするゴ
ム組成物が挙げられる。さらには、必要に応
じて、熱可塑性樹脂との混合物や熱可塑性エ
ラストマーであってもよい。
ゴム外層に用いられるゴム組成物は、ホー
の耐久性に優れる点から、加硫後の100%モジ
ュラス(M 100
)が2MPa以上であることが好ましく、3~15MPaであ
ることがより好ましい。
また、ゴム外層に用いられるゴム組成物は
JIS K6264-2-2005のアクロン摩耗試験(A法)に準
て、試験片と摩耗輪との傾角15度、摩耗輪に
掛けた荷重27N、試験片の回転速度毎分75±5回
条件で測定した、摩耗輪1000回転当たりの摩
耗容積が0.2cm 3
以下であることが好ましい。
また、ゴム外層に用いられるゴム組成物は
JIS K6258-2003の浸漬試験(IRM903、80℃、72時間
漬)において、膨張率(VC)は100%以下であるこ
が好ましい。
また、本発明のホースにおいては、上記 ム内層の厚みは、1.0~4.0mmであるのが好まし 、1.5~1.8mmであるのがより好ましい。同様に 上記ゴム外層の厚みは、0.5~2.5mmであるのが ましく、0.8~1.5mmであるのがより好ましい。
<補強層>
上記補強層は、上記ゴム内層の外側に、強
保持の観点から設けられる層である。本発
においては、上記補強層は、ブレード状で
成されたものでもスパイラル状で形成され
ものでもよい。補強層を2層以上設けてもよ
い。
補強層を2層以上有する場合、補強層間のゴ
ム中間層に用いられるゴム組成物としては、
例えば、NBR、NR、SBR、BR、EPDM、エチレン-アク
リル酸エステル系共重合ゴム(特にAEM)等の塩
を含まない合成ゴムの群から選ばれる少な
とも1種のゴムを主成分とするゴム組成物が
挙げられる。さらには、必要に応じて、熱可
塑性樹脂との混合物や熱可塑性エラストマー
であってもよい。ゴム中間層に用いられるゴ
ム組成物としては、本発明のゴム組成物が好
ましい。
ゴム中間層に用いられるゴム組成物として
、加硫後の100%モジュラス(M 100
)が2MPa以上であることが好ましい。
上記補強層を形成する材料は、特に限定さ
ないが、例えば、硬鋼線(例えば、ブラスめ
っきワイヤー、亜鉛めっきワイヤー等)等の
属材料が好適に挙げられる。
上記補強層としては、真鍮めっきされてい
ものが本発明のゴム組成物との接着性に優
る点から好ましい。
上記ゴム層および上記補強層を有する本発
のホースの製造方法は、特に限定されず、
来公知の方法を用いることができる。
具体的には、マンドレル上に、上記ゴム内
、上記補強層および上記ゴム外層をこの順
積層させた後に、それらの層を140~190℃下、
30~180分の条件で、プレス加硫、蒸気加硫、オ
ーブン加硫(熱気加硫)または温水加硫するこ
により加硫接着させて製造する方法等が好
に例示される。
また、本発明のホースの他の好ましい態 としては、ゴム内層と、第1の補強層と、ゴ ム中間層と、第2の補強層と、ゴム外層とを 側からこの順で有するものが挙げられる。 に、ゴム外層が本発明のゴム組成物からな ものが好ましい。
本発明のホースは、本発明のゴム組成物 用いてゴム層を形成することにより、補強 として表面が真鍮めっきされた材料(ブラス めっきワイヤー等)を用いた場合であっても 補強層との接着性に優れる。そのため、本 明のホースは、耐久性に優れる。更に、耐 性および耐候性にも優れる。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に
明する。ただし、本発明はこれらに限定さ
るものではない。
(実施例1~11および比較例1~11)
下記第1表に示す成分を下記第1表に示す割
(質量部)で配合し、ゴム組成物を調製した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分の
うち硫黄と加硫促進剤を除く成分をバンバリ
ーミキサー(3.4リットル)で5分間混練し、160℃
に達したときに放出し、マスターバッチを得
た。次に、得られたマスターバッチに硫黄と
加硫促進剤を添加して、オープンロールで混
練し、ゴム組成物を得た。
得られた各ゴム組成物について、以下に示
方法により、加硫後の物性を測定した。
結果を下記第1表に示す。
(引張強さ)
各ゴム組成物を148℃で45分間熱プレスして
2mm厚の加硫シートを作製し、このシートか
JIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜いた。
JIS K6251-2004に準じて、得られた試験片につ
て、室温(23℃)下にて引張速度500mm/分で引張
試験を行い、引張強さを測定した。
(耐油性)
各ゴム組成物を148℃で45分間熱プレス加硫
て、2mm厚の加硫シートを作製し、このシー
から幅20mm、長さ50mm、厚さ2mmの短冊状の試験
片を打ち抜いた。
JIS K6258-2003に準じて、得られた試験片を80
の試験油(IRM903、日本サン石油社製)に72時間
漬し、浸漬後の体積変化率(δV)[%]を測定し
。
体積変化率が100%以下の場合、耐油性が比較
的良好であると言える。
(耐候性)
各ゴム組成物を148℃で45分間プレス加硫し
、2mm厚の加硫シートを作製し、このシート
ら幅10mm、長さ150mm、厚さ2mmの短冊状の試験
を打ち抜いた
JIS K6259-2004に準じて、試験片を20%伸長し、5
0℃で、オゾン濃度100pphmの雰囲気下に168時間
した後、試料の状態を目視で観察した。
亀裂等の異変がない場合を「○」、亀裂等
異変があった場合を「×」とした。
(接着性)
(1)剥離強さ
得られた各ゴム組成物をラボ用ロールによ
厚み2.5mmのシート状に成形し、真鍮板と組
合わせ、圧着した。ただし、剥離する際に
ャックでつかむ部分にはセロハン紙を配し
接着しないようにした。その後、ラボ用プ
ス成形機を用いて、148℃で60分間、面圧3.0MPa
で加圧加硫し、真鍮とゴムの複合体を得た。
この複合体を室温で24時間放置した後、25mm幅
に切り出して試験片を得た。
JIS K6256-1999「金属片と加硫ゴムの90度はく
試験」の規定に準じて、JIS K6256に規定され
いる引張試験機を用いて、得られた試験片
ついて引張速度50mm/分の条件で、ゴム組成
と真鍮板間の剥離試験を行い、剥離強さを
定した。
(2)ゴム付き
上記と同様に剥離試験を行い、JIS K6256-1999
より、剥離したサンプルの真鍮板上のゴム
被覆%によってゴム付きを測定した。
剥離強さの値が70N/25mm以上かつゴム付き 70%以上である場合、接着性が良好であると える。
上記第1表中の各成分は下記のとおりである
。
・NBR1:Nancar 3345、南帝化学工業社製、アクリ
ニトリル含有量34質量%、ムーニー粘度(ML1+4,
100℃)45
・NBR2:JSR N220S、JSR社製、アクリロニトリル含
有量41質量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)56
・EPDM1:EPT 4070、三井化学社製、エチレン含有
量56質量%、エチリデンノルボルネン含有量8
量%、ムーニー粘度(ML1+4,125℃)47
・EPDM2:EP65、JSR社製、エチレン含有量54質量%
エチリデンノルボルネン含有量9質量%、ムー
ニー粘度(ML1+4,100℃)74
・SBR1:Nipol 1502、日本ゼオン社製、乳化重合SB
R、結合スチレン含有量23.5質量%、ムーニー粘
度(ML1+4,100℃)52
・SBR2:JSR 1500、JSR社製、乳化重合SBR、結合ス
レン含有量23.5質量%、ムーニー粘度(ML1+4,100
)52
・SBR3:タフデン 2000R、旭化成ケミカルズ社製
、溶液重合SBR、結合スチレン含有量25質量%、
ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45
・ISAF級カーボンブラック:ショウブラックN220
、昭和キャボット社製
・HAF級カーボンブラック:ダイアブラックHA、
三菱化学社製
・無機充填剤(ハードクレー):Suprex Clay、ケン
タッキーテネシークレイカンパニー社製
・酸化亜鉛3種:正同化学工業社製
・ステアリン酸:日本油脂社製
・オゾン劣化防止剤:オゾンノン6C、精工化学
社製
・可塑剤1(トリイソノニルトリメリテート):
デカサイザーC-9N、ADEKA社製
・可塑剤2(ジオクチルフタレート):三菱化学
製
・プロセスオイル(アロマ系オイル):A-OMIX、三
共油化工業社製
・硫黄:細井化学工業社製
・加硫促進剤1(N-t-ブチルベンゾチアゾール-2-
スルフェンアミド):ノクセラーNS-P、大内新興
化学工業社製
・加硫促進剤2(N-シクロヘキシルベンゾチア
ール-2-スルフェンアミド):ノクセラーNS-CMPO
大内新興化学工業社製
・加硫促進剤3(テトラメチルチラウムジスル
ィド):ノクセラーTT-PO、大内新興化学工業社
製
・スコーチ防止剤:N-シクロヘキシルチオフタ
ルイミド、FLEXSYS社製
上記第1表に示す結果から明らかなように、
NBR、EPDMおよびSBRの少なくとも1種の割合が本
明の範囲外であるゴム組成物(比較例1~6)は
耐油性、耐候性および接着性のいずれかに
題があった。
また、無機充填剤を含まない、あるいはそ
含有量が本発明の範囲外であるゴム組成物(
比較例8、9)は、接着性が悪かった。
また、可塑剤とプロセスオイルとの質量比
本発明の範囲外であるゴム組成物は、接着
が悪かった。
一方、実施例1~11のゴム組成物は、耐油性、
耐候性および真鍮に対する接着性に優れてい
た。更に、実施例1~8および10~11のゴム組成物
、加硫後の機械的強度も良好だった。
(実施例12~13および比較例12)
上記で得られた各ゴム組成物を用いて高圧
ースの製造を行った。
予め離型剤を塗布した外径12.5mmのマンドレ
上に、第2表のゴム内層の欄に示すゴム組成
物を押出し、厚さ2mmの内管を形成した。この
内管の外側に、ブラスメッキワイヤ(線径0.3mm
)をブレード編みし、その外側に第2表のゴム
層の欄に示すゴム組成物を押出して、厚さ2
mmのゴム外層を形成した。次に、150℃で60分
熱して加硫させた後、マンドレルを引き抜
て、高圧ホースを得た。
得られた各高圧ホースについて以下の試験
行った。
結果を第2表に示す。
(ホースインパルス試験)
得られた高圧ホースを、100℃下、1Hzの周期
20.5MPaの圧力を繰返し加えるホースインパル
ス試験に供し、耐久性を評価した。ホースイ
ンパルス試験において50万回以上稼動するホ
スを耐久性に優れるものとして「○」とし
50万回未満しか稼動しないホースを耐久性
劣るものとして「×」とした。
(耐油性試験)
ホースのゴム外層にグリスを塗布後、100℃
オーブンに48時間放置した。その後、ゴム
層に切れ等の異常がないものを「○」とし
切れ等の異常が認められるものを「×」とし
た。
(耐候性試験)
曲げ半径80mmにホースを固定し、50℃でオゾ
濃度100pphmの雰囲気下に168時間晒した後、ホ
ースの状態を目視で観察した。亀裂等の異常
がない場合を「○」、亀裂等の異常があった
場合を「×」とした。
第2表に示す結果から明らかなように、SBRの
配合量が本発明の範囲より少ないゴム組成物
(比較例4)をゴム内層およびゴム外層に用いた
ホース(比較例12)は、耐油性および耐候性は
れていたが、耐久性は低かった。
一方、少なくともゴム外層に本発明のゴム
成物を用いたホース(実施例12および13)は、
久性、耐油性および耐候性のいずれも優れ
いた。