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Patent Searching and Data


Title:
RUBBER REINFORCING STEEL CORD AND PNEUMATIC RADIAL TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026271
Kind Code:
A1
Abstract:
A rubber reinforcing steel cord that realizes a fatigue resistance enhanced over the prior art and realizes unprecedented durability; and a pneumatic radial tire making use of the same as a reinforcing material. There is provided a rubber reinforcing steel cord of double twisted structure having multiple strands twisted together in the same direction and with the same pitch and having a center structure and at least one outer layer, wherein the center structure consists of two or more strands mutually twisted together, each of which consists of seven or more filaments twisted together. Further, there is provided a rubber reinforcing steel cord obtained by twisting together three or more core strands and, around the same, twisting together six or more sheath strands, wherein the core strands and the sheath strands are twisted together in the same direction.

Inventors:
AOYAMA MASANORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2006/317180
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 31, 2006
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
AOYAMA MASANORI (JP)
International Classes:
D07B1/06; B60C9/00; B60C9/08; B60C9/20
Foreign References:
JP2005314833A2005-11-10
JPH10298878A1998-11-10
JPH10298879A1998-11-10
JP2002030587A2002-01-31
JPH10298878A1998-11-10
JPH10298879A1998-11-10
JP2002030587A2002-01-31
Other References:
See also references of EP 2065511A4
Attorney, Agent or Firm:
HONDA, Ichiro (Kanda Chuo Building 2F5-7, Nishikanda 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 65, JP)
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Claims:
 複数本のストランドを同方向、同ピッチで撚り合わせ、中心構造と少なくとも1層の外層とを有する複撚り構造のゴム補強用スチールコードにおいて、
 前記中心構造が互いに撚り合わされた2本以上のストランドからなり、かつ、各ストランドが7本以上のフィラメントを撚り合わせてなることを特徴とするゴム補強用スチールコード。
 前記ストランドが、2層以上の層撚り構造を有する請求項1記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が12×(3+9)の撚り構造である請求項2記載のゴム物品補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9)+9×(3+9+15)の撚り構造である請求項2記載のゴム物品補強用スチールコード。
 コード構造が12×(3+9+15)の撚り構造である請求項2記載のゴム物品補強用スチールコード。
 コード構造が27×(1+6)の撚り構造である請求項2記載のゴム物品補強用スチールコード。
 前記ストランドを構成するフィラメントの素線径が0.14mm以上0.36mm以下である請求項1~6のうちいずれか一項記載のゴム補強用スチールコード。
 3本以上のコアストランドを撚り合わせ、その周りにシースストランドを6本以上撚り合わせてなり、かつ、前記コアストランドと前記シースストランドとが同方向で撚り合わせられていることを特徴とするゴム補強用スチールコード。
 前記シースストランドが、2層以上の層撚り構造を有する請求項8記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9+15)+9×(3+9+15)の撚り構造である請求項9記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9)+9×(3+9)の撚り構造である請求項9記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9)+8×(3+9+15)の撚り構造である請求項9記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9)+6×(3+9+15)の撚り構造である請求項9記載のゴム補強用スチールコード。
 コード構造が3×(3+9)+9×(3+9+15)の撚り構造である請求項9記載のゴム補強用スチールコード。
 前記ストランドを構成するフィラメントの素線径が0.14mm以上0.36mm以下である請求項8~14のうちいずれか一項記載のゴム補強用スチールコード。
 前記コアストランドが構成する螺旋半径をr、螺旋ピッチをp、シースストランドの螺旋半径をR、螺旋ピッチをPとしたときに、
   86°≧tan -1 (p/2πr)≧tan -1 (P/2πR)≧74°
で表される関係を満たす請求項8~15のうちいずれか一項記載のゴム補強用スチールコード。
 一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスのクラウン部をベルト層で補強した空気入りラジアルタイヤであって、該カーカスおよび/またはベルト層を構成するコードに請求項1~16のうちいずれか一項記載のゴム補強用スチールコードが適用されてなることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
Description:
ゴム補強用スチールコード及び 気入りラジアルタイヤ

 本発明は、ゴム補強用スチールコード及 空気入りラジアルタイヤに関し、詳しくは これまで以上に耐久性の向上を図ったゴム 強用スチールコード及び空気入りラジアル イヤ、特には建設車両用空気入りラジアル イヤ(ORR)に関する。

 今日、車両の発達によりタイヤに対する 求も、より高速高荷重の耐久性が求められ ようになってきている。特に、鉱山車両等 建設車両用空気入りラジアルタイヤは悪路 高荷重で走破するために、タイヤ補強用ス ールコードに対しても、曲げ、圧縮等の入 に対する耐疲労性、および外傷による耐カ ト性をさらに向上させることが求められて る。

 従来、かかる車両用のタイヤの補強用ス ールコードは、高い強力が必要とされるこ から、複数本のスチールフィラメントを撚 合わせたストランドを更に撚り合わせた複 り構造のスチールコードが広く使用されて り、例えば、図12に示すような、1×(3+9+15)+6 (3+9+15)+1構造のスチールコード等が知られて る。

 その他にも、特許文献1および2において 効率良くコード強力が得られ、しかも耐腐 伝播性に優れた複撚り構造のゴム物品補強 スチールコードとして、2~3層撚りのコード コア及びシースを構成するフィラメントの なくとも一部がさらに1本のコアフィラメン と4本のシースフィラメントで構成されたス トランドであるスチールコード、および2~3層 撚りのコードでコア及びシースを構成するフ ィラメントの少なくとも一部がさらに1本の アフィラメントと3本のシースフィラメント 構成されたストランドであるスチールコー が、夫々提案されている。

 さらに、特許文献3には、それまでのスチー ルコードとコード径がほぼ同一であることを 対比の前提として、コード破断強力を少なく とも同等以上としつつ、コード剛性の低減を 図ることができるか、又は逆に、コード剛性 を少なくとも同等以下としつつ、コード破断 強力を大きくすることのできるスチールコー ドとして、所定のコード径およびフィラメン ト径のスチールコードであって、芯ストラン ドを3本撚り合わせ、その周りに側ストラン を8本以上撚り合わせてなり、かつ、芯スト ンド及び側ストランドのいずれか一方が2層 以上の層撚り構造を有し、他方が3層以上の 撚り構造を有するスチールコードが提案さ ている。

特開平10-298878号公報(特許請求の範囲等)

特開平10-298879号公報(特許請求の範囲等)

特開2002-30587号公報(特許請求の範囲等)

 上述のように、建設車両用空気入りラジ ルタイヤに適用するスチールコードには、 げ、圧縮等の入力に対する耐疲労性の向上 強く求められているが、今日、従来の複撚 構造のスチールコードではその性能向上が 界に達しているといわざるを得なかった。

 そこで本発明の目的は、耐疲労性をこれ で以上に高め、従来にない耐久性を実現可 にしたゴム補強用スチールコードおよび該 チールコードを補強材として用いた空気入 ラジアルタイヤを提供することにある。

 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意 討した結果、以下の知見を得るに至った。 ち、タイヤの高速、高荷重による曲げ、圧 の入力増大は、時に補強用スチールコード も局所的に大きく圧縮変形させ、その結果 コードの疲労破断に至らしめる。圧縮によ 変形は、半波長あるいは1波長分のサイン(si n)波に近似される変形をし、この変形が理想 なサイン波変形の場合、圧縮による歪は分 し、破断までの寿命を向上させることがで るが、変形が三角波変形に近い場合、頂点 傍に歪が集中し、破断までの寿命が大きく 下する。

 本発明者は、コード構造により圧縮変形 制御することができれば疲労破断に至る寿 を向上させることができるとの上記知見に づき更に鋭意検討した結果、本発明を完成 るに至った。

 すなわち、本発明の第一のゴム補強用スチ ルコードは、複数本のストランドを同方向 同ピッチで撚り合わせ、中心構造と少なく も1層の外層とを有する複撚り構造のゴム補 強用スチールコードにおいて、
 前記中心構造が互いに撚り合わされた2本以 上のストランドからなり、かつ、各ストラン ドが7本以上のフィラメントを撚り合わせて ることを特徴とするものである。

 本発明の第一のゴム補強用スチールコー においては、前記ストランドが、2層以上の 層撚り構造を有することが好ましく、好適な コード構造として、12×(3+9)、3×(3+9)+9×(3+9+15) 12×(3+9+15)および27×(1+6)の撚り構造を挙げる とができる。また、ストランドを構成する ィラメントの素線径が0.14mm以上0.36mm以下で ることが好ましい。

 また、本発明の第二のゴム補強用スチー コードは、3本以上のコアストランドを撚り 合わせ、その周りにシースストランドを6本 上撚り合わせてなり、かつ、前記コアスト ンドと前記シースストランドとが同方向で り合わせられていることを特徴とするもの ある。

 本発明の第二のゴム補強用スチールコード おいては、前記シースストランドが、2層以 上の層撚り構造を有することが好ましく、好 適なコード構造として、3×(3+9+15)+9×(3+9+15)、3 ×(3+9)+9×(3+9)、3×(3+9)+8×(3+9+15)、3×(3+9)+6×(3+9+1 5)および3×(3+9)+9×(3+9+15)の撚り構造を挙げる とができる。また、ストランドを構成する ィラメントの素線径が0.14mm以上0.36mm以下で ることが好ましく、さらには、前記コアス ランドが構成する螺旋半径をr、螺旋ピッチ p、シースストランドの螺旋半径をR、螺旋 ッチをPとしたとき、
   86°≧tan -1 (p/2πr)≧tan -1 (P/2πR)≧74°
で表される関係を満たすことが好ましい。

 また、本発明の空気入りラジアルタイヤ 、一対のビード部間でトロイド状に延びる ーカスを骨格とし、該カーカスのクラウン をベルト層で補強した空気入りラジアルタ ヤであって、該カーカスおよび/またはベル ト層を構成するコードに前記ゴム補強用スチ ールコードが適用されてなることを特徴とす るものである。

 本発明のゴム補強用スチールコードによ ば、耐疲労性をこれまで以上に高め、従来 ない耐久性の向上を実現することができる よって、このゴム補強用スチールコードを 強材として用いた空気入りラジアルタイヤ 優れた耐久性を示し、建設車両用空気入り ジアルタイヤ(ORR)に特に好適に適用するこ ができる。

実施例1-1のスチールコードの断面図で る。 実施例1-2のスチールコードの断面図で る。 実施例1-3のスチールコードの断面図で る。 実施例1-4のスチールコードの断面図で る。 実施例1-5のスチールコードの断面図で る。 実施例2-1のスチールコードの断面図で る。 実施例2-2のスチールコードの断面図で る。 実施例2-3のスチールコードの断面図で る。 実施例2-4のスチールコードの断面図で る。 本発明の他の好適例のスチールコード の断面図である。 本発明の更に他の好適例のスチールコ ードの断面図である。 比較例1-1,2-1のスチールコードの断面 である。 比較例1-2,2-2のスチールコードの断面 である。 比較例1-3のスチールコードの断面図で ある。

符号の説明

1,11,21,31,41,51,61 コアフィラメント
2,12,62 シースフィラメント
3,13,34,44,63 スパイラルフィラメント
22,32,42,52, 内側シースフィラメント
23,33,43,53 外側シースフィラメント
401,411,421,431,441,451 コアフィラメント
402,432,452 内側シースフィラメント
403,433,453 外側シースフィラメント
404,413,423,443 スパイラルフィラメント
412,422,442 シースフィラメント

 以下、本発明の実施の形態について具体的 説明する。
 本発明の第一のゴム補強用スチールコード おいては、複数本のストランドを同方向、 ピッチで撚り合わせ(コンパクト撚り構造「 cc」)、中心構造と少なくとも1層、特には1層 たは2層の外層とを有する複撚り構造であり 、この中心構造が互いに撚り合わされた2本 上、特には2~4本、好ましくは3本のストラン からなることが肝要である。

 撚りコードは圧縮入力を与えると自転性 作用から解撚の向き、即ち、撚り方向とは 向きにサイン波変形しようとする。このと 、従来より知られている、例えば、コード 心に撚りを持たない(1+6)複撚り構造のコー では、圧縮時、コアストランドの挙動とシ スストランドの挙動が大きく異なり、結果 してコード全体の圧縮時の挙動が理想的な イン波変形にはならないことを突き止めた さらに、理想的なサイン波変形を得るため は、複数本のストランドを同方向、同ピッ で撚り合わせ、中心構造と少なくとも1層の 層を有する複撚り構造のスチールコードに いて、その中心構造をお互いに撚り合わさ た2本以上のストランドとすることで圧縮変 形が理想的なサイン波変形に近づくことを見 出すに至った。

 また、本発明の第一のゴム補強用スチー コードにおいては、ストランドを構成する ィラメントの本数を7本以上、特には7本以 37本以下、好ましくは12本以上27本以下とす ことで、建設車両用空気入りラジアルタイ に必要な強度を確保するものである。

 本発明の第一のゴム補強用スチールコー においては、ストランドが、2層以上の層撚 り構造から構成されていることが好ましい。 1層では建設車両用タイヤに必要な強度を十 に確保することができず、適用範囲が限ら てしまうからである。より好ましくは、生 性、複撚り化後のコード径から、3層の層撚 構造とする。

 上記観点より、本発明の第一のスチール ードの好適な実施形態として、12×(3+9)(図1 照)、3×(3+9)+9×(3+9+15)(図2参照)、12×(3+9+15)(図3 参照)および27×(1+6)(図5参照)のコンパクト撚 構造を挙げることができる。

 また、本発明の第一のスチールコードに いて、ストランドを構成するフィラメント 素線径は、好ましくは0.14mm以上0.36mm以下で る。この素線径が0.14mm未満では建設車両用 気入りラジアルタイヤに必要な空気圧を保 できず、適用範囲が限られてしまい、一方 0.36mmより大きいとハンプ部分のような大曲 時の疲労性が低下することになる。生産性 複撚り化後のコード径から、より好ましく 0.17mm以上0.25mm以下とする。

 更に、本発明の第一のスチールコードに いては、中心構造を構成するストランド径 、外層を構成するストランドよりも太くし コード内部へのゴムの浸透性を高め、耐腐 性を高めることができる。

 また、本発明の第二のゴム補強用スチー コードにおいては、3本以上、好適には3本 たは4本のコアストランドを撚り合わせ、そ 周りにシースストランドを6本以上、好適に は6本以上12本以下、より好適には6本以上9本 下にて撚り合わせてなり、かつ、前記コア トランドと前記シースストランドとが同方 で撚り合わせられていることが肝要である

 前述したように、撚りコードは圧縮入力 与えると自転性の作用から解撚の向き、即 、撚り方向とは逆向きにサイン波変形しよ とするが、本発明者は検討の結果、3本以上 のコアストランドを複撚り化して(n×m)の複撚 り構造とし、更にコアストランドとシースス トランドの撚り方向を同方向とすることによ っても、コード全体の圧縮変形を理想的なサ イン波変形に近づけることができることを見 出した。

 ここで、コアストランドの撚り方向とシ スストランドの撚り方向とを逆方向とした 合には、圧縮時の変形がコアストランドと ースストランドとは逆の動きになり、理想 なサイン波変形が行われず、結果として圧 疲労性を良好なものとすることはできない よって、本発明においてはコアストランド シースストランドとを同方向撚りにするこ が肝要である。

 本発明の第二のゴム補強用スチールコー においては、シースストランドが、2層以上 の層撚り構造から構成されていることが好ま しい。1層では建設車両用タイヤに必要な強 を十分に確保することができず、適用範囲 限られてしまうからである。より好ましく 、生産性、複撚り化後のコード径から、3層 層撚り構造とする。また、コアストランド ついても、生産性、複撚り化後のコード径 ら、好ましくは2層または3層の層撚り構造 する。

 上記観点より、本発明の第二のスチール ードの好適な実施形態として、3×(3+9+15)+9×( 3+9+15)(図6参照)、3×(3+9)+9×(3+9)(図7参照)、3×(3+ 9)+8×(3+9+15)(図8参照)、3×(3+9)+6×(3+9+15)(図9参照 )、3×(3+9)+9×(3+9+15)(図示せず)、3×(3+9+15)+8×(3+9 )(図10参照)および4×5+6×(3+9+15)(図11参照)の撚 構造を挙げることができる。

 また、本発明の第二のスチールコードに いて、ストランドを構成するフィラメント 素線径は、好ましくは0.14mm以上0.36mm以下で る。この素線径が0.14mm未満では建設車両用 気入りラジアルタイヤに必要な空気圧を保 できず、適用範囲が限られてしまい、一方 0.36mmより大きいとハンプ部分のような大曲 時の疲労性が低下することになる。生産性 複撚り化後のコード径から、より好ましく 0.17mm以上0.25mm以下とする。更に、中心構造 構成するストランド径を、外層を構成する トランドよりも太くし、コード内部へのゴ の浸透性を高め、耐腐食性を高めることが きる。

 さらにまた、本発明の第二のスチールコー においては、コアストランドが構成する螺 半径をr、螺旋ピッチをp、シースストラン の螺旋半径をR、螺旋ピッチをPとしたとき、
   86°≧tan -1 (p/2πr)≧tan -1 (P/2πR)≧74°
で表される関係を満たすことが好ましい。tan -1 (p/2πr)の値が86°より大きい場合には、例えば 、タイヤ成型作業において剛性が高いことに 起因して作業性の大幅な低下を招くことにな る。また、tan -1 (P/2πR)の値が74°よりも小さい場合には、コー ド破断強力が小さくなり、適用できる範囲が 限定されたものになる。さらに、tan -1 (P/2πR)>tan -1 (p/2πr)の場合には、やはり破断強力の面で改 効果が望めず、好ましくない。

 本発明のゴム補強用スチールコードは、 述のように従来の複撚り構造のスチールコ ドに比べ、耐久性が大幅に向上しているた に、例えば、従来の複撚り構造のスチール ードの代わりに、このコードの複数本を互 に平行に引き揃えてゴムシートに埋設して るプライをカーカスおよび/またはベルト層 に適用した空気入りラジアルタイヤは、耐久 性が大幅に改善されることになる。よって、 本発明の空気入りラジアルタイヤは、図示は しないが、一対のビード部間でトロイド状に 延びるカーカスを骨格とし、該カーカスのク ラウン部をベルト層で補強した空気入りラジ アルタイヤの、カーカスおよび/またはベル 層に、上述の本発明のゴム補強用スチール ードが適用されてなるものである。

 以下、本発明を、実施例を用いてより詳細 説明する。
(実施例1-1)
 下記の表1の実施例1-1に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント1と9本のシ ースフィラメント2とからなる3+9の層撚り構 のストランド12本を同方向、同ピッチで撚り 合わせ、さらに1本のスパイラルフィラメン 3を巻き付けたものであり、中心構造が互い 撚り合わされた3本のストランドからなる。 このスチールコードの断面構造を図1に示す

(実施例1-2)
 下記の表1の実施例1-2に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント11と9本の ースフィラメント12とからなる3+9の層撚り構 造の中心層ストランド3本の周囲に、3本のコ フィラメント21と9本の内側シースフィラメ ト22と15本の外側シースフィラメント23とか なる3+9+15の層撚り構造のストランド9本を夫 々同方向、同ピッチで撚り合わせ、さらに1 のスパイラルフィラメント13を巻き付けたも のであり、中心構造が互いに撚り合わされた 3本のストランドからなる。このスチールコ ドの断面構造を図2に示す。

(実施例1-3)
 下記の表1の実施例1-3に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント31と9本の 側シースフィラメント32と15本の外側シース ィラメント33とからなる3+9+15の層撚り構造 ストランド12本を同方向、同ピッチで撚り合 わせ、さらに1本のスパイラルフィラメント34 を巻き付けたものであり、中心構造が互いに 撚り合わされた3本のストランドからなる。 のスチールコードの断面構造を図3に示す。

(実施例1-4)
 下記の表1の実施例1-4に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント41と9本の 側シースフィラメント42と15本の外側シース ィラメント43とからなる3+9+15の層撚り構造 中心層ストランド3本の周囲に、中心層スト ンドのフィラメントよりも小径のフィラメ トにて3本のコアフィラメント51と9本の内側 シースフィラメント52と15本の外側シースフ ラメント53とからなる3+9+15のストランド9本 夫々同方向、同ピッチで撚り合わせ、さら 1本のスパイラルフィラメント44を巻き付け ものであり、中心構造が互いに撚り合わさ た3本のストランドからなる。このスチール ードの断面構造を図4に示す。

(実施例1-5)
 下記の表1の実施例1-5に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、1本のコアフィラメント61と6本の ースフィラメント62とからなる1+6の層撚り構 造のストランド27本を同方向、同ピッチで撚 合わせ、さらに1本のスパイラルフィラメン ト63を巻き付けたものであり、中心構造が互 に撚り合わされた3本のストランドからなる 。このスチールコードの断面構造を図5に示 。

(比較例1-1)
 下記の表1の比較例1-1に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント101と9本の 側シースフィラメント102と15本の外側シー フィラメント103とからなる3+9+15の層撚り構 のストランド1本の周囲に、同ストランド6本 を撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフィ メント104を巻き付けたものであり、中心構 が1本のストランドからなる。このスチール ードの断面構造を図12に示す。

(比較例1-2)
 下記の表1の比較例1-2に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント201と9本の ースフィラメント202とからなる3+9の層撚り 造のストランド1本の周囲に、同ストランド 6本を撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフ ラメント203を巻き付けたものであり、中心 造が1本のストランドからなる。このスチー ルコードの断面構造を図13に示す。

(比較例1-3)
 下記の表1の比較例1-3に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント301と9本の ースフィラメント302とからなる3+9の層撚り 造のストランド19本を同方向、同ピッチで り合わせ、さらに1本のスパイラルフィラメ ト303を巻き付けたものであり、中心構造が1 本のストランドからなる。このスチールコー ドの断面構造を図14に示す。

 これら試作スチールコードをカーカスプ イに適用した建設車両用タイヤ59/80R63を準 し、JATMAで規定する正規内圧の状態で正規荷 重の150%の荷重を加え、ドラム径5mのもので速 度8km/hの速さで直進させる耐久試験を実施し 。この耐久試験では、故障まで走行を継続 、故障した時間を比較例1-1を100として指数 示した。数字が大きいほど長時間走行し、 久性が高いことを示す。また、スチールコ ドの破断の有無を調べた。得られた結果を 記の表1に示す。

 上記表1から明らかなように、実施例のタ イヤはいずれもスチールコードが破断するこ となく、結果として高いタイヤ耐久性を示す ことが確認された。

(実施例2-1)
 下記の表2の実施例2-1に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント401と9本の 側シースフィラメント402と15本の外側シー フィラメント403とからなる3+9+15の層撚り構 のコアストランド3本の周囲に、同じ層撚り 造のストランド9本を前記コアストランドと 同方向で撚り合わせ、さらに1本のスパイラ フィラメント404を巻き付けたものである。 のスチールコードの断面構造を図6に示す。

(実施例2-2)
 下記の表2の実施例2-2に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント411と9本の ースフィラメント412とからなる3+9の層撚り 造のコアストランド3本の周囲に、同じ層撚 り構造のストランド9本を前記コアストラン と同方向で撚り合わせ、さらに1本のスパイ ルフィラメント413を巻き付けたものである このスチールコードの断面構造を図7に示す 。

(実施例2-3)
 下記の表2の実施例2-3に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント421と9本の ースフィラメント422とからなる3+9の層撚り 造のコアストランド3本の周囲に、3本のコ フィラメント431と9本の内側シースフィラメ ト432と15本の外側シースフィラメント433と らなる3+9+15の層撚り構造のストランド8本を 記コアストランドと同方向で撚り合わせ、 らに1本のスパイラルフィラメント423を巻き 付けたものであり、中心構造がお互いに撚り 合わされた3本のストランドからなる。この チールコードの断面構造を図8に示す。

(実施例2-4)
 下記の表2の実施例2-4に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント441と9本の ースフィラメント442とからなる3+9の層撚り 造のコアストランド3本の周囲に、3本のコ フィラメント451と9本の内側シースフィラメ ト452と15本の外側シースフィラメント453と らなる3+9+15の層撚り構造のストランド6本を 記コアストランドと同方向で撚り合わせ、 らに1本のスパイラルフィラメント443を巻き 付けたものであり、中心構造がお互いに撚り 合わされた3本のストランドからなる。この チールコードの断面構造を図9に示す。

(比較例2-1)
 下記の表2の比較例2-1に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント101と9本の 側シースフィラメント102と15本の外側シー フィラメント103とからなる3+9+15の層撚り構 のストランド1本の周囲に、同ストランド6本 を撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフィ メント104を巻き付けたものであり、中心構 が1本のストランドからなる。このスチール ードの断面構造を図12に示す。

(比較例2-2)
 下記の表2の比較例2-2に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメント201と9本の ースフィラメント202とからなる3+9の層撚り 造のストランド1本の周囲に、同ストランド 6本を撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフ ラメント203を巻き付けたものであり、中心 造が1本のストランドからなる。このスチー ルコードの断面構造を図13に示す。

(比較例2-3)
 下記の表2の比較例2-3に示すコード構造に従 うスチールコードを試作した。このスチール コードは、3本のコアフィラメントと9本の内 シースフィラメントと15本の外側シースフ ラメントとからなる3+9+15の層撚り構造のコ ストランド3本の周囲に、同じ層撚り構造の トランド9本をコアストランドとは逆方向に 撚り合わせ、さらに1本のスパイラルフィラ ントを巻き付けたものである。尚、このス ールコードの断面構造は図6に示すものと同 である。

 これら試作スチールコードをベルトに適 した建設車両用タイヤ53/80R63を準備し、JATMA で規定する正規内圧の状態で正規荷重の150% 荷重を加え、ドラム径5mのもので速度8km/hの さで直進させる耐久試験を実施した。この 久試験では、故障まで走行を継続し、故障 た時間を比較例2-1を100として指数表示した 数字が大きいほど長時間走行し、耐久性が いことを示す。また、スチールコードの破 の有無を調べた。得られた結果を下記の表2 に示す。

 上記表2から明らかなように、実施例のタ イヤはいずれもスチールコードが破断するこ となく、結果として高いタイヤ耐久性を示す ことが確認された。