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Patent Searching and Data


Title:
RUBBER SPRING AND INPUT DEVICE EMPLOYING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096404
Kind Code:
A1
Abstract:
A rubber spring is provided which is especially effective in inhibiting the generation of a siloxane gas and which is highly less apt to break and withstands high loads. Also provided is an input device employing the spring. The rubber spring (2) comprises a pressing part (4) and a leg part (5) which can bend when the pressing part (4) is pressed. At least the leg part (5) is made of a fluororubber. The fluororubber preferably is one formed from a structure comprising a fluorinated polyether skeleton and a crosslinkable reactive silicone group at an end.

Inventors:
SATO SHUNETSU (JP)
YOSHIDA YOSHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/051317
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 28, 2009
Export Citation:
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Assignee:
ALPS ELECTRIC CO LTD (JP)
SATO SHUNETSU (JP)
YOSHIDA YOSHIRO (JP)
International Classes:
H01H13/52; H01H5/04; H01H5/30; H01H13/20
Foreign References:
JP2004235006A2004-08-19
JP2005197109A2005-07-21
JP2007063430A2007-03-15
Attorney, Agent or Firm:
NOZAKI, Teruo et al. (1-21-11 Higashi-IkebukuroToshima-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 押圧部と、前記押圧部が押圧されたときに屈曲可能な脚部とを備えるラバースプリングにおいて、
 少なくとも前記脚部は、フッ素ゴムで形成されていることを特徴とするラバースプリング。
 前記フッ素ゴムは、フッ素化ポリエーテル骨格と末端にシリコーン架橋反応基を有する構造で形成されている請求項1記載のラバースプリング。
 前記押圧部及び前記脚部の全体が前記フッ素ゴムで形成されている請求項2に記載のラバースプリング。
 前記フッ素ゴムのゴム硬度は、70°~90°である請求項2に記載のラバースプリング。
 前記フッ素ゴムでの形成領域は、架橋前のフッ素ゴムを熱プレスして成形されたものである請求項2に記載のラバースプリング。
 請求項2に記載された前記ラバースプリングの下方には、前記押圧部により下方向に押圧される金属で形成された可動接点と、前記可動接点の下側に設けられた固定接点とを備えるスイッチ部が設けられていることを特徴とする入力装置。
Description:
ラバースプリング及びそれを用 た入力装置

 本発明は、シロキサンガスの発生を効果 に抑制でき、しかも、シリコーンゴムと比 して破断しにくいラバースプリング及びそ を用いた入力装置に関する。

 押釦スイッチに用いられるラバースプリ グには、例えば下記特許文献に示すように リコーンゴムを用いていた。

 しかしながら、シリコーンゴムを用いた バースプリングではシロキサンガスの発生 よる接点障害やリフロー後の作動力低下の 題があった。

 また、押圧したときに適切なクリック感と 動力を出すためラバースプリングに高硬度 域のシリコーンゴムを用いると、屈曲可能 ラバースプリングの脚部に傷が付いたとき そこから容易に破断するといった問題があ た。

特開2005-093347号公報

特開2004-235006号公報

 そこで本発明は上記従来課題を解決する めのものであり、特に、シロキサンガスの 生を効果的に抑制でき、しかも、シリコー ゴムと比較して破断しにくい高荷重対応の バースプリング及びそれを用いた入力装置 提供することを目的とする。

 本発明は、押圧部と、前記押圧部が押圧さ たときに屈曲可能な脚部とを備えるラバー プリングにおいて、
 少なくとも前記脚部は、フッ素ゴムで形成 れていることを特徴とするものである。こ により、シロキサンガスの発生を効果的に 制できるラバースプリングを提供できる。 た従来のようにシリコーンゴムを用いた場 に比べて破断しにくくでき、したがって本 明では、破断に強い高荷重対応のラバース リングを実現できる。

 本発明では、前記フッ素ゴムは、フッ素 ポリエーテル骨格と末端にシリコーン架橋 応基を有する構造で形成されていることが ましい。これにより、後述する実験で示す うに、シリコーンゴムに比べて引き裂き強 及び引き裂きによって破断に至るまでの伸 率を数段大きくでき、さらに熱によって作 力が低下しにくいことが確認された。また リマーの構造上、シロキサンガスはほとん 発生せず、さらにシリコーンゴムに比べて 溶剤性にも優れる。

 本発明では、前記押圧部及び前記脚部の 体が前記フッ素ゴムで形成されていること 、製造工程上好ましく、さらに、シロキサ ガスの発生をより効果的に抑制できる。

 また本発明では、前記フッ素ゴムのゴム 度は、70°~90°であることが好ましい。これ より、より効果的に、高荷重対応のラバー プリングにできる。

 本発明では、前記フッ素ゴムでの形成領 は、架橋前のフッ素ゴムを熱プレスして成 されたものであることが好ましい。

 本発明における入力装置は、上記のいず かに記載された前記ラバースプリングの下 には、前記押圧部により下方向に押圧され 金属で形成された可動接点と、前記可動接 の下側に設けられた固定接点とを備えるス ッチ部が設けられていることを特徴とする のである。ラバースプリングにフッ素ゴム 使用することにより、シロキサンガスの発 を効果的に抑制でき、入力特性の安定性及 長寿命化を得ることが出来る。さらにラバ スプリングの押圧部を下方向に押圧したと の脚部の屈曲部分に、可動接点に生じたば により傷が付けられても、脚部を従来に比 て破断しにくく出来、したがって本発明で 、シリコーンゴムを用いた場合よりも、破 に強い高荷重対応の入力装置を実現できる

 本発明によれば、シロキサンガスの発生 効果的に抑制できるラバースプリングを提 できる。さらに、従来のようにシリコーン ムを用いた場合に比べて破断しにくくでき したがって、破断に強い高荷重対応のラバ スプリングを実現できる。

 図1は本実施形態における押釦スイッチ( 力装置)を高さ方向から切断した切断面を示 た部分断面図、図2は、図1に示す押釦スイ チを構成するラバースプリングの押圧部を 方向に押圧したときの部分断面図、である

 本実施形態における押釦スイッチ1は、ラ バースプリング2とスイッチ部3とを備える。

 ラバースプリング2は、押圧部4と押圧部4 一体に形成された脚部5とを備える。押圧部 4の上面4aは平坦面で形成された押圧面である 。押圧部4の下面には下方向に突出する突出 4bが形成されている。

 脚部5は押圧部4の外周から斜め下方向に びて形成されたスカート形状で形成され、 出部4bの下側は空洞になっている。脚部5は 均厚さH1(300~400μm程度)で形成されている。脚 部5の下縁部5bは支持部として基板6上に接触 れている。ラバースプリング2の外周形状は 截頭円錐形状となっている。

 脚部5は、図2に示すように押圧部4を下方 に押圧したときに屈曲可能な部分である。

 スイッチ部3は、基板6上に形成された導 性の固定接点7と、固定接点7の上方を覆うよ うに設けられたドーム状(あるいは凸状)の可 接点8とを備える。可動接点8は薄い金属板 形成されており、固定接点7に対向する可動 点8の下面8aは接触部となっている。また、 動接点8の外周部8bは、基板6上に固定されて いる。可動接点8の外周部8bには基板6上に配 された導電パターンが接続されており(図示 ず)、また固定接点7には基板6の下面側に配 された導電パターンがスルーホールを介し 接続されている(図示せず)。

 図2に示すように可動接点8の上面に下方 の加重を加えると、可動接点8が反転し、可 接点8の下面(接触部)8aの一部が固定接点7に 触し、これにより、スイッチ入力を行うこ が出来る。

 本実施形態におけるラバースプリング2の 特徴的部分は、ラバースプリング2を構成す 少なくとも脚部5が、フッ素ゴムで形成され いる点にある。

 フッ素ゴムは、フッ素化ポリエーテル骨 と末端にシリコーン架橋反応基を有する、 わゆるシリコーンエラストマーとフッ素エ ストマーを複合化した構造で形成されてい ことがより好適である。構造式を下記に示 。

上記構造式を備えるフッ素ゴムは、例えば 信越化学工業製のフッ素ゴムSIFEL9700を提示で きる。

 上記構造式を備えるフッ素ゴムは、ポリ ーの構造上、シロキサンガスをほとんど発 しない。しかもシリコーンゴムに比べて耐 品性にも優れている。

 また脚部5のみならず押圧部4を含めたラ ースプリング2全体が、上記したフッ素ゴム 形成されていることが製造工程上、好適で り、またシロキサンガスの発生をより効果 に抑制できる。

 次に、フッ素ゴムのゴム硬度は、70°~90° あることが好適である。基本的にシリコー ゴムの硬度はデュロメーター(スプリング式 ゴム硬度計:高分子計測株式会社CL-150LW型)を いて測定した。スプリング式ゴム硬度計は 押し針をスプリングの力で試料の表面に押 付けて変形を与え、そのときの「押し込み さ」から硬さを数値化する測定器である。

 フッ素ゴムで形成されるラバースプリン 2は、例えば、架橋前のフッ素ゴムをロール で引き延ばし、熱プレス成形しやすい形状に 引き出し、この引き出したフッ素ゴムを加熱 した金型に設置した後、熱プレスして成形さ れる。

 以上のように本実施形態では、フッ素ゴ を用いてラバースプリング2を形成すること で、従来のように、シリコーンゴムを用いた 場合に比べて、シロキサンガスの発生を効果 的に抑制できる。その結果、従来のようにシ ロキサンによる接点障害等を防止でき、入力 特性の安定性及び長寿命化を得ることが出来 る。

 しかもラバースプリング2の押圧部4を下 向に押圧したときの脚部5の屈曲部分5aに、 動接点8に生じたばりにより傷が付けられて 、脚部5を従来に比べて破断しにくく出来る 。したがって本実施形態では、シリコーンゴ ムを用いた場合よりも、破断に強い高荷重対 応の押圧スイッチ1(入力装置)を実現できる。

 特に、フッ素化ポリエーテル骨格と末端 シリコーン架橋反応基を有する、いわゆる リコーンエラストマーとフッ素エラストマ を複合化した構造のフッ素ゴムを用いるこ で、後述する実験結果に示すように、シリ ーンゴムに比べて数段、引き裂き強さや破 に至るまでの伸び率を大きくすることがで た。よってフッ素ゴムのゴム硬度を高くし もシリコーンゴムを用いた場合に比べて破 しにくい特性を得ることができ、したがっ 、破断に強い高荷重対応のラバースプリン 2を簡単且つ適切に実現できる。また、熱に よって作動力が低下しにくいことが確認でき た。さらにポリマーの構造上、シロキサンガ スはほとんど発生せず、さらにシリコーンゴ ムに比べて耐溶剤性にも優れている。

 図3に示すように、フッ素ゴム11は、ポリマ 20中に多数の補強材21が分散した膜構造であ ることが好適である。補強材21は、カーボン ラックあるいはシリカ(SiO 2 )粒子等である。補強材21の含有量を多くする か、あるいは粒径を調整すれば、フッ素ゴム 11の硬度を大きくすることができる。よって 強材21の含有量や粒径を調整することで高 重に対応可能なラバースプリング1を簡単且 適切に製造することができる。

 (フッ素ゴムによるラバースプリングシート (実施例)の作製)
 架橋前のフッ素ゴムSIFEL9700(信越化学工業製 )を熱プレスしやすい形状にロールで引き延 した。引き延ばしたフッ素ゴムを熱プレス やすい形状に切り出し、約175℃に加熱した 型に設置して、200kg/cm 2 の圧力で4分間熱プレスした。

 次に200℃で4時間、ポストキュアを行って ラバースプリングシートを完成させた。フッ 素ゴムのゴム硬度は70°であった。

 またこのラバースプリングシートの端に 5のように引き裂き試験用切り抜きカッター (JIS-K-6301A型)で切り欠きを形成した。切り欠 の長さは1mmであった。

 (シリコーンゴムによる比較例の作製)
 シリコーンゴムのテストピース(12cm×12cm 厚 さ約0.3mm)から引き裂き試験用打ち抜きカッタ ー(JIS-K-6301A型)を用いて図4に示すゴム試験片( 比較例1)を形成した。このゴム試験片は、ゴ 硬度50°、60°、70°、75°及び80°の夫々につ て作製した。

 また、同じ打ち抜きカッター(JIS-K-6301A型) を用いて、シリコーンゴム(ゴム硬度70°)から なるラバースプリングシート(比較例2)の端に 図5のように切り欠きを形成した。

(引き裂き試験)
 測定機には、テンシロン万能試験機((株)オ エンテック RTC-1150A)を用いた。この万能試 機を用いて引き裂き試験を行い、実施例及 比較例の各試験片が破断したときの荷重と 位量(破断したときの伸び)を測定した。試 の引き裂き強さは以下の式から算出した。 験片を引っ張るときの速度は5mm/minとした。 た試験片を設置するつかみ具の間隔は約50mm とした。

 引き裂き強さ(kgf/cm)=引き裂きが発生した きの最大荷重(kgf)/試験片の厚さ(cm)

 図6は、実施例、比較例1及び比較例2の各 験片の厚みと引き裂き強さとの関係を示す ラフ、図7は、実施例、比較例1及び比較例2 各試験片の厚みと破断までの伸び率との関 を示すグラフである。なお図6、図7に示す 較例1のゴム硬度は70°であり、実施例、比較 例1及び比較例2を全てゴム硬度70°で統一して いる。

 図8は、実施例、比較例1及び比較例2の各 験片の引き裂き強さと破断までの伸び率と 関係を示すグラフである。

 図6ないし図8に示すように、フッ素ゴム 用いた実施例は、シリコーンゴムを用いた 較例に比べて破断しにくいことがわかった 例えば図8に示すように、実施例(ゴム硬度70 )と比較例2(ゴム硬度70°)の実験結果を見ると 、実施例は比較例2に比べて引き裂き強さが 2倍、引き裂き破断時の伸び率が約3倍大きく なった。

 また実施例と比較例1とを比較してみると 、実施例(ゴム硬度70°)は、ゴム硬度50°の比 例1の引き裂き強度及び伸び率に相当した。

 図6、図7に示すように各試験片の厚みが うので単純に比較できないものの、フッ素 ムで形成された実施例はシリコーンゴムで 成された比較例に比べて遥かに破断しにく 、実施例のほうが比較例に比べて破断に強 高荷重のラバースプリングを実現できるこ がわかった。

(ラバースプリング作動力のリフロー回数依 性試験)
 実施例及び比較例2の各ラバースプリングシ ート中央部に形成された60個のラバースプリ グを対象に、リフロー前後における作動力 測定した。

 リフロー条件は、温度を150度から徐々に 昇させてピーク温度を約260度とし、リフロ が完了する時間を約3分とした。

 上記条件のリフローを1~5回行った後、ラ ースプリングの作動力を測定した。またリ ロー前の作動力を基準値としたときの作動 変化率(%)も調べた。ラバースプリングの作 力として、予備押しなしの作動力と20回予 押しした後の作動力の両方を測定した。

 図9は、実施例及び比較例2に対して予備 しをせずに作動力のリフロー回数依存性を 定した実験結果である。図10は、実施例及び 比較例2に対して予備押しをせずに作動力変 率のリフロー回数依存性を測定した実験結 である。図11は、実施例及び比較例2に対し 20回予備押して作動力のリフロー回数依存性 を測定した実験結果である。図12は、実施例 び比較例2に対して20回予備押しして作動力 化率のリフロー回数依存性を測定した実験 果である。

 図9ないし図12に示すように実施例の作動 は5回リフローしてもほとんど変化なかった 。

 一方、比較例2の作動力変化率は図10に示 ように予備押しなしでは約4%低下し、また 12に示すように20回予備押しすると約6.5%まで 低下した。

 したがって、フッ素ゴムで形成されたラ ースプリングのほうが、シリコーンゴムで 成されたラバースプリングに比べて、熱に って作動力が低下しにくいことがわかった

本実施形態における押釦スイッチ(入力 装置)を高さ方向から切断した切断面を示し 部分断面図、 図1に示す押釦スイッチを構成するラバ ースプリングの押圧部を下方向に押圧したと きの部分断面図、 フッ素ゴムの膜構造を示す模式図、 ゴム試験片(比較例1)の形態を示す模式 、 ラバースプリングシートの模式図、 実施例、比較例1及び比較例2(全てゴム 度は70°)各試験片の厚みと引き裂き強度と 関係を示すグラフ、 実施例、比較例1及び比較例2(全てゴム 度は70°)の各試験片の厚みと破断までの伸 率との関係を示すグラフ、 実施例、比較例1及び比較例2の各試験 の引き裂き強度と破断までの伸び率との関 を示すグラフ、 実施例及び比較例2のリフロー回数と作 動力との関係を示すグラフ(予備押しなし)、 実施例及び比較例2のリフロー回数と 動力変化率との関係を示すグラフ(予備押し し)、 実施例及び比較例2のリフロー回数と 動力との関係を示すグラフ(予備押し20回)、 実施例及び比較例2のリフロー回数と 動力変化率との関係を示すグラフ(予備押し2 0回)、

符号の説明

 1 押釦スイッチ
 2 ラバースプリング
 3 スイッチ部
 4 押圧部
 5 脚部
 6 基板
 7 固定接点
 8 可動接点
 20 ポリマー
 21 補強材




 
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