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Title:
SAMPLING MIXER, QUADRATURE DEMODULATOR, AND WIRELESS DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/075105
Kind Code:
A1
Abstract:
There are provided a sampling mixer, quadrature demodulator, and a wireless device capable of suppressing receiving sensitivity degradation caused by alias components or second-order distortion components. In the sampling mixer (101), a sampling switch (5) and another sampling switch (36) sample a reception signal based on a local signal with a predetermined frequency. A control signal generator (15) generates a control signal for controlling a filter operation. An in-phase mixer (2) and a reverse-phase mixer (3) perform, based on the control signal, filter processing on the sample signal obtained by the sampling switch (5). A delay controller (117) controls the phase difference between the local signal and the control signal according to a reception-desired frequency.

Inventors:
HOSOKAWA YOSHIFUMI
SHIMIZU YOSHITO
MORITA TADASHI
MARUYAMA ATSUSHI
Application Number:
PCT/JP2008/003696
Publication Date:
June 18, 2009
Filing Date:
December 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
HOSOKAWA YOSHIFUMI
SHIMIZU YOSHITO
MORITA TADASHI
MARUYAMA ATSUSHI
International Classes:
H03D7/00; H04L27/38; H03H15/00; H03H19/00; H04B1/26
Domestic Patent References:
WO2007061000A12007-05-31
WO2007148693A12007-12-27
WO2008129791A12008-10-30
Foreign References:
US20030083033A12003-05-01
JP2006211153A2006-08-10
Attorney, Agent or Firm:
WASHIDA, Kimihito (Shintoshicenter Bldg. 24-1, Tsurumaki1-chome, Tama-sh, Tokyo 34, JP)
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Claims:
 所定の周波数を持つローカル信号に基づいて受信信号をサンプリングするサンプリングスイッチと、
 フィルタ動作を制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、
 前記制御信号に基づいて、前記サンプリングスイッチで得られたサンプル信号をフィルタ処理するスイッチドキャパシタ部と、
 受信希望周波数に応じて、前記ローカル信号と前記制御信号との位相差を制御する位相差制御手段と、
 を具備するサンプリングミキサ。
 前記制御信号生成部は、制御信号生成回路と、前記位相制御手段としての遅延制御部とを具備し、
 前記制御信号生成回路は、入力リファレンス信号に基づいて前記制御信号を生成し、
 前記遅延制御部は、前記制御信号生成回路へ入力されるリファレンス信号に対して、前記受信希望信号の周波数に応じた遅延を与える、
 請求項1に記載のサンプリングミキサ。
 ローカル信号を生成し、生成された前記ローカル信号を前記サンプリングスイッチに出力するローカル信号生成部をさらに具備し、
 前記ローカル信号生成部は、前記位相制御手段としての遅延制御部を具備し、
 前記遅延制御部は、前記ローカル信号を入力とし、当該入力されたローカル信号に前記受信希望信号の周波数に応じた遅延を与えて前記サンプリングスイッチに出力する、
 請求項1に記載のサンプリングミキサ。
 前記遅延制御部は、配設インバータ数の異なる複数の経路を有し、入力信号が通過する経路を前記複数の経路の中で切り替えることにより、入力信号に与える遅延時間を調整する、
 請求項2に記載のサンプリングミキサ。
 前記遅延制御部は、容量値の異なる複数の対接地キャパシタを有し、入力信号が通過する経路と接続される対接地キャパシタを切り替えることにより入力信号に与える遅延時間を調整する、
 請求項2に記載のサンプリングミキサ。
 同相系のサンプリングミキサと、直交系のサンプリングミキサと、ローカル信号生成部とを備える直交復調器であって、
 前記同相系のサンプリングミキサ及び前記直交系のサンプリングミキサのそれぞれは、
 所定の周波数を持つローカル信号に基づいて受信信号をサンプリングするサンプリングスイッチと、
 フィルタ動作を制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、
 前記制御信号に基づいて、前記サンプリングスイッチで得られたサンプル信号をフィルタ処理するスイッチドキャパシタ部と、
 受信希望周波数に応じて、前記ローカル信号と前記制御信号との位相差を制御する位相差制御手段と、
 を具備する直交復調器。
 前記制御信号生成部は、制御信号生成回路と、前記位相制御手段としての遅延制御部とを具備し、
 前記制御信号生成回路は、入力リファレンス信号に基づいて前記制御信号を生成し、
 前記遅延制御部は、前記制御信号生成回路へ入力されるリファレンス信号に対して、前記受信希望信号の周波数に応じた遅延を与える、
 請求項6に記載の直交復調器。
 ローカル信号を生成し、生成された前記ローカル信号を前記サンプリングスイッチに出力するローカル信号生成部をさらに具備し、
 前記ローカル信号生成部は、前記位相制御手段としての遅延制御部を具備し、
 前記遅延制御部は、前記生成ローカル信号を入力とし、当該入力されたローカル信号に前記受信希望信号の周波数に応じた遅延を与えて前記サンプリングスイッチに出力する、
 請求項6に記載の直交復調器。
 前記遅延制御部は、配設インバータ数の異なる複数の経路を有し、入力信号が通過する経路を前記複数の経路の中で切り替えることにより、入力信号に与える遅延時間を調整する、
 請求項7に記載の直交復調器。
 前記遅延制御部は、容量値の異なる複数の対接地キャパシタを有し、入力信号が通過する経路と接続される対接地キャパシタを切り替えることにより入力信号に与える遅延時間を調整する、
 請求項7に記載の直交復調器。
 請求項1に記載のサンプリングミキサと、
 前記サンプリングミキサの出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
 を含む、無線装置。
 請求項6に記載の直交復調器と、
 前記直交復調器の出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
 を含む、無線装置。
 請求項1に記載のサンプリングミキサと、
 複数のチャネル周波数から受信希望周波数を選択する選択手段と、
 各チャネル周波数に対応する目標位相差を記憶するテーブルと、
 を具備し、
 前記サンプリングミキサの前記位相差制御手段は、前記受信希望周波数に対応する目標位相差に前記ローカル信号と前記制御信号と位相差を調整する、
 無線受信機。
 請求項6に記載の直交復調器と、
 複数のチャネル周波数から受信希望周波数を選択する選択手段と、
 各チャネル周波数に対応する目標位相差を記憶するテーブルと、
 を具備し、
 前記同相系のサンプリングミキサ及び前記直交系のサンプリングミキサの前記位相差制御手段は、前記受信希望周波数に対応する目標位相差に前記ローカル信号と前記制御信号と位相差を調整する、
 無線受信機。
Description:
サンプリングミキサ、直交復調 、及び無線装置

 本発明は、フィルタリングなどのデジタ 信号処理を行うサンプリングミキサ、直交 調器、及び無線装置に関する。

 無線通信装置では、信号を時間的に離散 し周波数変換およびフィルタリングを行う ンプリングミキサが用いられる。従来のサ プリングミキサにおいては、デジタル変調 れた信号がサンプリング回路でサンプリン され、サンプリング回路に内蔵されている イッチトキャパシタでフィルタ効果が得ら る(例えば、特許文献1及び特許文献2)。

 図1は特許文献1及び特許文献2に記載され サンプリングミキサ600の回路図である。

 図1において、サンプリングミキサ600は、受 信した無線周波数(RF)信号をRF電流i RF に変換するTA(トランスコンダクタンスアンプ )1と、TA1で変換されたRF電流i RF をサンプリングによって周波数変換を行う同 相ミキサ部2と、それと組み合わせられた逆 ミキサ部3と、同相ミキサ部2および逆相ミキ サ部3への制御信号を生成するDCU(デジタルコ トロールユニット)4とを備えている。

 同相ミキサ部2は、サンプリングスイッチ 5と、このサンプリングスイッチ5でサンプリ グされた信号を時間的に連続して積分するC h(ヒストリキャパシタ)6とを含んでいる。ま 、同相ミキサ部2は、サンプリングスイッチ5 でサンプリングされた信号の積分と放出とを 繰り返す複数のCr(ローテートキャパシタ)7~14 、各Cr7~14で放出した信号を一時的に保存す Cb(バッファキャパシタ)15とを含んでいる。

 さらに、同相ミキサ部2は、各Cr7~14に保持 された信号をCb15へ放出させるためのダンプ イッチ16と、信号放出後に各Cr7~14に保持され ている信号をリセットさせるリセットスイッ チ17と、各Cr7~14にCh6を順次接続させるための 数の積分スイッチ18~25とを含んでいる。さ に、同相ミキサ部2は、各Cr7~14をCb15に順次接 続させるための複数の放出スイッチ26~33と、D A(デジタル・アナログ)変換器からサンプリン グミキサ600側へのフィードバック信号の入力 を制御するフィードバックスイッチ34、35と 含んでいる。なお、逆相ミキサ部3は、同相 キサ部2よりも1/2周期遅れてサンプリングす ることを除いては、同相ミキサ部2と同様の 路構成を有する。

 以上のように構成されるサンプリングミキ 600の同相ミキサ部2において、異なるタイミ ングのRF電流i RF がCr7~14にそれぞれ蓄積され、蓄積された電荷 が、Cr7~10のグループとCr11~14のグループとで 互に放出される。このようにCr7~14に蓄積さ た電荷が周期的に放出されることにより、 散時間サンプルストリームが作り出される

 しかしながら、サンプリングミキサ600の ィルタ特性には、並列に設けられた各グル プの動作周波数に一致する周波数間隔及び 動作周波数の和に相当するCr7~14全体の出力 波数に一致する周波数間隔で折り返し成分 現れてしまう。この折り返し成分が周波数 換後の受信帯域内に発生することにより、 信感度が劣化する問題がある。従って、折 返し成分を抑圧することが望まれる。

 従来のサンプリングミキサにおける折り し成分への対策としては、サンプリングミ サに信号を入力する前に、バンドパスフィ タ等で折り返し成分に相当する周波数に存 する妨害信号を除去する方法が行われてい 。

 また、所望の受信信号と妨害信号とが存 する環境下では、サンプリングミキサ600を 成するスイッチの非線形性に起因して2次歪 成分が発生する。2次歪成分は、同相ミキサ 2と逆相ミキサ部3との信号伝達特性が一致し ていれば、サンプリングミキサ600の後段回路 にて差動合成することで打ち消すことが可能 である。しかし、同相ミキサ部2と逆相ミキ 部3との信号伝達特性にミスマッチが生じる 、差動合成時に前記2次歪成分を抑圧できな くなる。その結果、周波数変換後の受信信号 帯域内に2次歪成分が残留し、受信感度劣化 招くことになる。従って、2次歪成分も抑圧 ることも望まれる。

 従来のサンプリングミキサでは2次歪成分を 抑圧するために、差動回路構成にて正相回路 と逆相回路とを対称に設計している。 

特開2004-289793号公報(第6-9頁、図3a、図3b 図4)

米国特許出願公開第2003/0083033号明細書、 “SAMPLING MIXER WITH ASYNCHRONOUS CLOCK AND SIGNAL  DOMAINS”

 しかしながら、上記従来のバンドパスフ ルタを用いた折り返し成分を抑圧する方法 は、次の問題がある。妨害信号を除去する 峻なフィルタは、回路規模が大きく、特性 実現も困難である。そのため、実際には、 ィルタで除去しきれない妨害信号が残留し この妨害信号がサンプリングミキサに入力 れることにより、並列構成部分(つまり、Cr7 ~10のグループ及びCr11~14のグループ)の動作周 数に起因する折り返し成分を効果的に抑圧 きない問題がある。さらに、直交復調器を 成する時に、同相系のサンプリングミキサ 、同相系とローカル(LO)信号位相が90度異な 直交系のサンプリングミキサとを、同一の 御信号で駆動すると、一方のサンプリング キサで抑圧できずに発生した折り返し成分 直交復調器全体の受信感度を劣化させる。

 また、差動回路構成にて正相回路と逆相 路とを対称に設計しても、正相回路と逆相 路の素子のミスマッチを完全に無くし、2次 歪成分を打ち消すことは困難である。そのた め、素子のミスマッチに起因した2次歪成分 効果的に抑圧できない問題もある。さらに 折り返し成分と同様に、直交復調器を構成 る時に、同相系のサンプリングミキサと、 交系のサンプリングミキサとを、同一の制 信号で駆動すると、一方のサンプリングミ サで抑圧できずに発生した2次歪成分も直交 調器全体の受信感度を劣化させる。

 本発明の目的は、折り返し成分又は2次歪 成分による受信感度劣化を抑えることができ るサンプリングミキサ、直交復調器、及び無 線装置を提供することである。

 本発明のサンプリングミキサは、所定の 波数を持つLO信号に基づいて受信信号をサ プリングするサンプリングスイッチと、フ ルタ動作を制御する制御信号を生成する制 信号生成部と、前記制御信号に基づいて、 記サンプリングスイッチで得られたサンプ 信号をフィルタ処理するスイッチドキャパ タ部と、受信希望信号の周波数に応じて、 記LO信号と前記制御信号との位相差を制御す る位相差制御手段と、を具備する構成を採る 。

 本発明の直交復調器は、同相系のサンプ ングミキサと、直交系のサンプリングミキ と、LO信号生成部とを備える直交復調器で って、前記同相系のサンプリングミキサ及 前記直交系のサンプリングミキサのそれぞ は、所定の周波数を持つLO信号に基づいて受 信信号をサンプリングするサンプリングスイ ッチと、フィルタ動作を制御する制御信号を 生成する制御信号生成部と、前記制御信号に 基づいて、前記サンプリングスイッチで得ら れたサンプル信号をフィルタ処理するスイッ チドキャパシタ部と、受信希望信号の周波数 に応じて、前記LO信号と前記制御信号との位 差を制御する位相差制御手段と、を具備す 構成と採る。

 本発明の無線装置は、上記サンプリング キサと、当該サンプリングミキサの出力信 に基づいて信号処理する信号処理部と、を む。

 本発明によれば、折り返し成分又は2次歪 成分による受信感度劣化を抑えることができ るサンプリングミキサ、直交復調器、及び無 線装置を提供することができる。

従来技術のサンプリングミキサの回路 本発明の実施の形態1に係る直交復調器 の構成を示すブロック図 同相系サンプリングミキサの回路構成 制御信号生成部の構成を示すブロック 遅延制御部の具体的な構成例を示す図 LO信号生成部の構成を示すブロック図 制御信号生成部が生成する各制御信号 タイミングチャート フィルタ特性を表す図 LO信号と制御信号の位相差に対する折 返し成分のレベルを示す図 本発明の実施の形態2に係る直交復調 のブロック図 同相系サンプリングミキサの回路構成 図 LO信号生成部の構成を示すブロック図 LO信号と制御信号の位相差に対する受 感度特性劣化因子のレベルを示す図 本発明の実施の形態3に係る無線装置 構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4に係る無線装置 構成を示すブロック図

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して詳細に説明する。なお、実施の形 において、同一の構成要素には同一の符号 付し、その説明は重複するので省略する。

 (実施の形態1)
 図2は、本発明の実施の形態1における直交 調器100の構成を示すブロック図である。図2 おいて、直交復調器100は、同相系サンプリ グミキサ101と、直交系サンプリングミキサ1 02と、局部発振器103と、LO信号生成部104とを えている。

 局部発振器103は、所定の周波数を持つ信 をLO信号生成部104に出力する。局部発振器10 3は、例えば、LO信号の2倍の周波数を持つ信 をLO信号生成部104に出力する。

 LO信号生成部104は、局部発振器103から受 取る信号を分周し、得られたLO信号、LOB信号 及びREF信号を出力タイミングを調整して同相 系サンプリングミキサ101と直交系サンプリン グミキサ102とに出力する。LO信号生成部104は 直交系サンプリングミキサ102に出力するLO 号(Q)、LOB信号(Q)及びREF信号(Q)を、同相系サ プリングミキサ101に出力するLO信号(I)、LOB信 号(I)及びREF信号(I)の位相と90度ずらした上で 力タイミングを調整して直交系サンプリン ミキサ102に出力する。ここで、例えば、LO 号及びLOB信号は、局部発振器103から出力さ た信号が2分周された信号であり、REF信号は 4分周された信号である。

 図3は、同相系サンプリングミキサ101の回 路構成図である。なお、直交系サンプリング ミキサ102は、同相系サンプリングミキサ101と 同じ回路構成を有しているため、その説明は 省略する。ただし、同相系サンプリングミキ サ101と直交系サンプリングミキサ102では、入 力するLO信号とREF信号の位相が異なる。

 図3において、同相系サンプリングミキサ101 は、受信した無線周波数(RF)信号をRF電流i RF に変換するTA(トランスコンダクタンスアンプ )1と、TA1で変換されたRF電流i RF をサンプリングによって周波数変換を行う同 相ミキサ部2と、それと組み合わせられた逆 ミキサ部3と、同相ミキサ部2および逆相ミキ サ部3への制御信号を生成する制御信号生成 115とを備えている。

 同相ミキサ部2は、サンプリングスイッチ 5と、このサンプリングスイッチ5でサンプリ グされた信号を時間的に連続して積分するC h(ヒストリキャパシタ)6とを含んでいる。ま 、同相ミキサ部2は、サンプリングスイッチ5 でサンプリングされた信号の積分と放出とを 繰り返す複数のCr(ローテートキャパシタ)7~14 、各Cr7~14で放出した信号を一時的に保存す Cb(バッファキャパシタ)15とを含んでいる。

 さらに、同相ミキサ部2は、各Cr7~14に保持 された信号をCb15へ放出させるためのダンプ イッチ16と、信号放出後に各Cr7~14に保持され ている信号をリセットさせるリセットスイッ チ17と、各Cr7~14にCh6を順次接続させるための 数の積分スイッチ18~25とを含んでいる。さ に、同相ミキサ部2は、各Cr7~14をCb15に順次接 続させるための複数の放出スイッチ26~33と、D A(デジタル・アナログ)変換器から同相系サン プリングミキサ101側へのフィードバック信号 の入力を制御するフィードバックスイッチ34 35とを含んでいる。

 図3において、縦に並ぶローテートキャパ シタ、積分スイッチ、及び放出スイッチの組 は、1つのユニットを構成している。例えば Cr7、積分スイッチ18、及び放出スイッチ26は 1つのユニットを構成している。

 逆相ミキサ部3は、同相ミキサ部2と同様 構成を有している。ただし、サンプリング イッチ36に入力されるLOBは、サンプリングス イッチ5に入力されるLOよりも1/2周期遅れてい る。従って、同相ミキサ部2のサンプリング イミングと、逆相ミキサ部3のサンプリング イミングとは、1/2周期ずれている。

 制御信号生成部115は、LO信号生成部104か 受け取るREF信号に基づいて、各種制御信号 生成し、生成した各種制御信号を出力する 制御信号生成部115は、信号処理部(図示せず) から受け取る第1の遅延制御信号に基づいて 各種制御信号の出力タイミングを調整する

 制御信号生成部115は、各積分スイッチ18~2 5、各放出スイッチ26~33、ダンプスイッチ16、 セットスイッチ17、およびフィードバック イッチ34,35の各ゲートに接続されている。制 御信号生成部115は、それらのスイッチ16~34の ートに各種制御信号を出力する。

 制御信号生成部115で生成される制御信号 は、各SV0信号~SV7信号、SAZ信号、SBZ信号、D 号、R信号、およびF信号(FB0及びFB1)がある。 SV0信号~SV7信号は、それぞれ積分スイッチ18~ 25のゲート信号である。SAZ信号は、放出スイ チ30~33のゲート信号であり、SBZ信号は、放 スイッチ26~29のゲート信号である。D信号は ダンプスイッチ16のゲート信号であり、R信 は、リセットスイッチ17のゲート信号である 。FB0は、フィードバックスイッチ34のゲート 号であり、FB1は、フィードバックスイッチ3 5のゲート信号である。

 図4は、制御信号生成部115の構成を示すブ ロック図である。図4において、制御信号生 部115は、一般的な回路であるDフリップフロ プで構成された制御信号生成回路116と、遅 制御部117とを有する。

 遅延制御部117は、入力REF信号に遅延時間 御信号に応じた遅延を与えた上で、制御信 生成回路116に出力する。

 制御信号生成回路116は、遅延制御部117か 受け取る信号に基づいて各種制御信号を生 する。制御信号生成回路116では、シフトレ スタ、分周回路によって、制御信号が生成 れる。

 このように、制御信号生成回路116では、 力信号に対して固定的な処理が為される。 って、制御信号生成部115では、遅延制御部1 17が入力信号に対して与える遅延量を調整す ことにより、出力制御信号の位相が調整さ ている。

 図5は、遅延制御部117の具体的な構成例を 示す図である。

 図5Aには、インバータによって遅延時間 制御する場合の遅延制御部117の回路例が示 れている。図5Aに示される遅延制御部117には 、複数の経路が設けられ、複数の経路に設け られるインバータの数が異なっている。従っ て、与えられる遅延時間は、経路毎に異なっ ている。遅延制御部117は、遅延制御信号に応 じた経路にスイッチを切り替えることにより 、入力信号に対して与える遅延量を調整する ことができる。図5Aに示される遅延制御部117 、インバータ数が2個、4個、6個の3つの経路 から1つの経路を選択する構成を有している 、これらは一例にすぎず、これ以外のイン ータ数を有する経路を組み合わせても良い 、経路数も3つに限定されない。

 また、図5Bには、キャパシタの容量によ て遅延時間を制御する場合の遅延制御部117 回路例が示されている。図5Bに示される遅延 制御部117には、複数のキャパシタが設けられ ており、これらの容量値が異なっている。遅 延制御部117は、入力信号の経路に接続するキ ャパシタを遅延制御信号に応じで切り替える ことにより、入力信号に対して与える遅延量 を調整することができる。接続キャパシタの 容量値が大きいほど、入力信号に与えられる 遅延時間は長くなる。図5Bに示される遅延制 部117は、3個のキャパシタから1つの接続キ パシタを選択する構成を有しているが、こ に限定されるものではなく、2個であっても いし、3個以上であっても良い。

 図6は、LO信号生成部104の構成を示すブロ ク図である。

 図6において、LO信号生成部104は、局部発 器103の出力を2分周する分周器118と、局部発 振器103の出力を4分周する分周器119と、分周 118の出力であるLO信号(I)、LOB信号(I)の出力タ イミングを調整する遅延制御部120、121と、分 周器118の出力であるLO信号(Q)、LOB信号(Q)の出 タイミングを調整する遅延制御部122、123と 備えている。

 分周器118、119は、例えば、一般的なDフリ ップフロップを用いた回路である。 

 遅延制御部120~123は、それぞれLO信号(I)、L OB信号(I)、LO信号(Q)、LOB信号(Q)に信号処理部( 示せず)から受け取る遅延制御信号に応じた 遅延を与えた上で、出力する。こうして遅延 制御信号に基づいてLO信号(I)、LOB信号(I)、LO 号(Q)、LOB信号(Q)の出力タイミングが調整さ ることにより、受信無線信号のサンプリン タイミングが調整される。遅延制御部120~123 は、図5に示した遅延制御部117と同じ回路を 用いることができる。また、遅延制御部120、 121には、同じ第2の遅延制御信号が入力され 。遅延制御部122、123には、同じ第3の遅延制 信号が入力される。

 遅延制御部117及び遅延制御部120~123に対し て遅延制御信号を出力する信号処理部(図示 ず)は、LO信号周波数、RF信号周波数、及び、 直交復調器100の出力信号周波数の組み合わせ (つまり、直交復調器100の設定状態)とこれに じた「特異位相差」との対応テーブルを保 している。なお、「特異位相差」とは、後 するように、LO信号と制御信号の位相差を 化させたときに、折り返し成分レベルが他 位相差に比べて非常に小さくなる位相差で る。

 そして、信号処理部(図示せず)は、直交 号器100の設定状態に応じた特異位相差を対 テーブルを用いて特定し、LO信号(I)と制御信 号生成部115から出力される制御信号との位相 差が特定した特異位相差となるように、遅延 制御信号を遅延制御部117及び遅延制御部120に 出力する。遅延制御部120が受け取る遅延制御 信号は、遅延制御部121にも渡される。これに より、LOB信号(I)と制御信号生成部115から出力 される制御信号との位相差も調整される。

 信号処理部(図示せず)は、直交系サンプ ングミキサ102においてもLO信号(Q)と制御信号 生成部115から出力される制御信号との位相差 が特定した特異位相差となるように、遅延制 御信号を遅延制御部117及び遅延制御部122に出 力する。遅延制御部122が受け取る遅延制御信 号は、遅延制御部123にも渡される。これによ り、直交系サンプリングミキサ102においてLOB 信号(Q)と制御信号生成部115から出力される制 御信号との位相差も調整される。

 以上の構成を有する直交復調器100の動作 ついて説明する。上記のように同相系サン リングミキサ101と直交系サンプリングミキ 102は同じ構成で特性も共通する。従って、 下では主に同相系サンプリングミキサ101の 作について説明する。

 図7は、制御信号生成部115が生成する各制 御信号のタイミングチャートを示す。図7に 、同相系サンプリングミキサ101の同相ミキ 部2に入力されるLO信号、及び、同相系サン リングミキサ101で使用される各種制御信号 示されている。なお、同相系サンプリング キサ101の逆相ミキサ部3には、LO信号と位相 1/2周期ずれているLOB信号、及び、各種制御 号が入力される。すなわち、逆相ミキサ部3 サンプリングスイッチ35のゲート信号とし 動作するLOB信号は、LO信号に対し、位相遅れ が180度となり、逆相ミキサ部3におけるサン リングのタイミングが、同相ミキサ部2にお るタイミングよりも、1/2周期遅れる。しか 、逆相ミキサ部3に入力される制御信号は、 同相ミキサ部2に入力される制御信号と一致 る。従って、逆相ミキサ部3の動作は、RF周 数信号をサンプリングするタイミングが異 る以外、以下で説明する逆相ミキサ部3の動 と共通する。なお、REF信号から各種の制御 号を生成する際には、図3及び図4の制御信 生成部115の解説で説明したように、位相の 御がされている。従って、LO信号と各種制御 信号の位相は一致するものではなく、位相差 が制御されている。

 同相系サンプリングミキサ101の同相ミキサ 2において、RF電流i RF は、スイッチ5によってサンプリングされ、 間的に離散化された離散信号となる。この 散信号は、SV0信号~SV7信号に基づいて、順次 Ch6および、Cr7~14の各々に積分され、フィル リングおよびデシメーション(decimation:間引 )が行われる。

 このようにすると、8タップのFIR(Finite Impuls e Response)フィルタの効果が得られる。このと き、積分スイッチ18~25のそれぞれにおけるサ プリングレートは、同相ミキサ部2全体のサ ンプリングレートの1/8になる。これは、8個 積分スイッチ18~25により8個のCr7~14に保持さ た信号が、移動平均されるからである。こ ようなフィルタを1段目FIRフィルタという。1 段目FIRフィルタの伝達関数は次式で表される 。

 また、各Cr7~14に順次接続されるCh6は、出力 位を保持するので、IIR(Infinite Impulse Response )フィルタの効果も得られる。このようなフ ルタを1段目IIRフィルタという。第1段目IIRフ ィルタの伝達関数のZ変換は、次式で表され 。ただし、Ch6の容量をCh、各Cr7~14の容量をCr する。

 さらに、上述したSBZ信号が、各放出スイ チ26~29のゲートに入力すると、すべての放 スイッチ26~29が、SBZ信号のハイレベルの間オ ンする。すると、各Cr7~10に積分された離散信 号が、オン状態の各放出スイッチ26~29を介し 、Cb15に同時に放出される。

 このようにすると、各Cr7~10に積分された 号が、同時にCb15に放出され、これにより、 4タップのFIRフィルタの効果が得られる。こ とき、SBZ信号によって稼働するダンプスイ チ16のサンプリングレートは、積分スイッチ 18~25のそれぞれにおけるサンプリングレート 1/4となる。これは、4個のCr7~10に積分された 信号が、Cb15で移動平均されるからである。

 また、各Cr11~14に積分された信号も、各Cr7~10 の場合と同様に機能し、SAZ信号のハイレベル の間、同時にCb15に放出される。したがって 4タップのFIRフィルタの効果が得られる。こ とき、SAZ信号によって稼働するダンプスイ チ16のサンプリングレートは、積分スイッ 18~25のそれぞれにおけるサンプリングレート の1/4となる。このようなフィルタを2段目FIR ィルタという。2段目FIRフィルタの伝達関数 Z変換は、次式で表される。

 また、上述した4個のCr7~10、または4個のCr11~ 14のグループ単位で、4個のCrがCb15に接続され る。これにより、IIRフィルタの効果が得られ る。このようなフィルタを2段目IIRフィルタ いう。2段目IIRフィルタの伝達関数のZ変換は 、次式で表される。ただし、Cb15の容量値をCb とする。

 そして、Cr7~10のグループ又はCr11~14のグル ープからの積分信号放出後、D信号がローレ ルになりダンプスイッチ16がオフし、Cb15が Cr7~10から切り離される。

 SBZ信号がハイレベルで、かつSAZ信号がロ レベルのときに、R信号がリセットスイッチ 17のゲートに入力し、リセットスイッチ17が ンすると、4個のCr7~10に保持されている信号 、各Cr7~10の接地端子側へ放出されて、リセ トされる。その後、FB0信号がフィードバッ スイッチ34のゲートに入力し、フィードバ クスイッチ34がオンすると、フィードバック 信号が、不図示のDA変換器を介して信号処理 からサンプリングミキサ101側へ入力する。 ィードバック信号は、DCオフセットや差動 フセットなどを補償するための信号であり 不図示の信号処理部に生成される。具体的 は、信号処理部は、サンプリングミキサ101 出力信号を、AD変換器を介して入力する。そ して、信号処理部は、その出力信号を基に、 上述したフィードバック信号を生成する。こ れにより、DCオフセットや差動オフセットな が補償される。このときのフィードバック 号により、1段目IIRフィルタの動作時に、DC フセットや差動オフセットなどが補償され 。

 他方、SAZ信号がハイレベルで、かつSBZ信 がローレベルのときに、R信号がリセットス イッチ17のゲートに入力すると、リセットス ッチ17がオンし、4個のCr11~14に保持されてい る信号が、各Cr11~14の接地端子側へ放出され 、リセットされる。その後、FB1信号がフィ ドバックスイッチ35のゲートに入力し、フィ ードバックスイッチ35がオンすると、フィー バック信号が、不図示のDA変換器を介して 号処理部からサンプリングミキサ101側へ入 する。

 以上のように同相系サンプリングミキサ1 01を構成すると、そのサンプリングミキサ101 出力信号は、1段目FIRフィルタ、1段目IIRフ ルタ、2段目FIRフィルタおよび2段目IIRフィル タを通過した信号となる。

 サンプリングミキサ101全体のフィルタ伝達 数は、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)及びTA1によ 電流変換の式を用いて整理すると、次式で される。ただし、TA1の相互コンダクタンス gm、入力するRF信号の周波数をf RF とする。

 図8は、上記(式1)~(式5)のそれぞれに対応 るフィルタ特性を表す図である。図8Aには、 (式1)に対応する1段目FIRフィルタの特性が示 れ、図8Bには、(式2)に対応する1段目IIRフィ タの特性が示されている。また、図8Cには、 (式3)に対応する2段目FIRフィルタの特性が示 れ、図8Dには、(式4)に対応する2段目IIRフィ タの特性が示されている。そして、図8Eには 、(式5)に対応する同相系サンプリングミキサ 101全体のフィルタ特性が示されている。ここ では、LO信号周波数を2.4GHz、Ch6の容量を15pF、 各Cr7~14の容量を0.5pF、Cb15の容量を15pF、TA1の 互コンダクタンスを7.5mSとしている。

 図8に示されるフィルタ特性例では、Cb15 得られるサンプリング周波数は75MHzである。 これは、Cr7~10のグループとCr11~14のグループ らなる並列構成部分が、それぞれ37.5MHzで動 し、交互に信号を放出しているためである

 このように並列に設けられた各グループ 動作周波数に一致する周波数間隔(ここでは 、37.5MHz間隔)及び両動作周波数の和に相当す Cr7~14全体の出力周波数に一致する周波数間 (ここでは、75MHz間隔)で折り返し成分が現れ る。この折り返し成分は、上述したように受 信感度劣化の要因となる。

 ここで、LO信号と制御信号の位相差を変 させると、折り返し成分レベルが非常に小 くなる位相差(以下、「特異位相差」と呼ぶ とがある)が存在する。この特異位相差は、 LO信号周波数、RF信号周波数、及び、直交復 器100の出力信号周波数に応じた値をとる。

 図9は、LO信号と制御信号の位相差に対す 折り返し成分のレベルを示す図である。図9 において、LO信号と制御信号の位相差は、LO 号周波数を基準とする位相で示している。 こでは、LO信号周波数=2.4GHz、RF信号周波数=2. 438GHz及び出力信号周波数=500KHzの条件に設定 れている。

 図9から分かるように、上記条件の下では 、特異位相差は、約150度である。従って、同 相系サンプリングミキサ101及び直交系サンプ リングミキサ102のそれぞれにおいて、LO信号 制御信号の位相差を150度に調整することに り、上記条件下における受信感度の劣化を 止することができる。

 以上のように本実施の形態によれば、直 復調器100において、信号処理部(図示せず) 、LO信号周波数、RF信号周波数、及び、直交 調器100の出力信号周波数の組み合わせ(つま り、直交復調器100の設定状態)とこれに応じ 特異位相差との対応テーブルを予め保持し いる。そして、信号処理部は、LO信号と制御 信号の位相差が直交復調器100の設定状態に対 応する特異位相差となるように、遅延制御信 号を出力する。これにより、直交復調器100は 、設定状態にかかわらず、受信感度の劣化を 防止できる。

 なお、通常、LO信号周波数及び直交復調 100の出力信号周波数は固定的であるので、 の場合には、RF信号周波数(つまり、希望波 周波数)に応じて特異位相差が異なってくる 従って、信号処理部は、RF信号周波数とこ に応じた特異位相差との対応テーブルを予 保持し、この対応テーブルを用いて希望波 波数に対応する特異位相差に応じた遅延制 信号を出力すれば良い。例えば、直交復調 100が例えばテレビ放送受信機に用いられる 合には、RF信号周波数の異なるテレビチャネ ル毎の特異位相差を記憶する対応テーブルを 保持し、受信機が備えるチャネル選択部で選 択されたテレビチャネルに対応する特異位相 差にLO信号と制御信号の位相差を調整すれば い。

 また、本実施の形態に係る直交復調器100 は、同相系サンプリングミキサ101の遅延制 部117が入力信号に対して与える遅延量を調 することにより出力制御信号の位相調整が 能である。また、遅延制御部120(遅延制御部 121)がLO信号(I)(LOB信号(I))に対して遅延制御信 に応じた遅延を与えることにより、LO信号(L OB信号(I))の位相調整も可能である。

 すなわち、同相系サンプリングミキサ101 は、制御信号生成部115の出力制御信号の位 及びLO信号生成部104の出力LO信号(出力LOB信 )の位相の両方を調整することにより、出力 御信号と出力LO信号(出力LOB信号)との相対的 位相関係を調整している。

 しかしながら、本発明はこれに限定され ものではなく、制御信号生成部115の出力制 信号の位相又はLO信号生成部104の出力LO信号 (出力LOB信号)の位相が調整されても良い。要 、制御信号生成部115の出力制御信号の位相 びLO信号生成部104の出力LO信号(出力LOB信号) 位相の少なくともいずれか一方を調整でき ば良い。

 また、本実施の形態では、LO信号生成部10 4において、局部発振器103の出力信号周波数 LO信号周波数の2倍とし、分周器118の分周数 2、分周器119の分周数を4としたが、特にこれ に限定されるものではない。

 また、本実施の形態では、90度の位相差 持ったLO信号、REF信号を生成するために、分 周器を用いたが、これに限らず、ポリフェイ ズフィルタ等を用いても良い。

 (実施の形態2)
 本発明の本実施の形態2では、サンプリング ミキサのデシメーション数が低い(ここでは 特に、デシメーション数がゼロ)場合につい 説明する。デシメーション数が低い構成(デ シメーション無しの構成も含む)を有するサ プリングミキサは、特に、受信帯域が広帯 に渡るUHF帯地上デジタルテレビ放送等の無 システムでの使用に適している。

 図10は、本発明の実施の形態2に係る直交 調器200のブロック図である。ここでは、実 の形態1と異なる点を主に説明する。

 直交復調器200は、同相系サンプリングミ サ201と、直交系サンプリングミキサ202と、L O信号生成部204とを備えている。

 LO信号生成部204は、一例として局部発振 103から出力された信号を2分周したLO信号、LO B信号及びREF信号を出力タイミングを調整し 同相系サンプリングミキサ201と直交系サン リングミキサ202とに出力する。

 図11は、同相系サンプリングミキサ201の 路構成図である。なお、直交系サンプリン ミキサ202は、同相系サンプリングミキサ201 同じ回路構成を有しているため、その説明 省略する。ただし、同相系サンプリングミ サ201と直交系サンプリングミキサ202では、 力するLO信号とREF信号の位相が異なる。

 図11において、同相系サンプリングミキ 201は、TA1と、スイッチドキャパシタ部212、21 3と、制御信号生成部214と、サンプリングス ッチ5、36とを備えている。

 スイッチドキャパシタ部212は、Ch(ヒスト キャパシタ)6と、Cr(ローテートキャパシタ)7 a,7b,7c,7dと、Cb(バッファキャパシタ)15と、ダ プスイッチ16a,16b,16c,16dと、リセットスイッ 17a,17b,17c,17dと、積分スイッチ18a,18b,18c,18dと フィードバックスイッチ34a,34b,34c,34dとを備 ている。

 スイッチドキャパシタ部213は、スイッチ キャパシタ部212とも同様の構成を有してい 。ただし、スイッチドキャパシタ部213のサ プリングスイッチ36に入力されるLOBは、ス ッチドキャパシタ部212のサンプリングスイ チ5に入力されるLOよりも1/2周期遅れている 従って、同相ミキサ部2のサンプリングタイ ングと、逆相ミキサ部3のサンプリングタイ ミングとは、1/2周期ずれている。

 制御信号生成部214は、LO信号生成部204か 受け取るREF信号に基づいて、各種制御信号 生成し、生成した各種制御信号を出力する 制御信号生成部115は、信号処理部(図示せず) から受け取る第1の遅延制御信号に基づいて 各種制御信号の出力タイミングを調整する

 制御信号生成部214は、Dフリップフロップ 回路を用いたシフトレジスタと、遅延制御部 117とを備えている。シフトレジスタは、REF信 号を基準とした4相の制御信号(S0信号、S1信号 、S2信号、S3信号)を出力する。S0信号、S1信号 、S2信号、S3信号は、ハイとローとを繰り返 周期に関しては共通であり、且つ、位相に しては1/4周期ずつずれている。S0信号、S1信 、S2信号、S3信号のそれぞれにおいて、ハイ になっている時間はLO信号の1周期分である。

 遅延制御部117は、実施の形態1と同様であ る。従って、制御信号生成部214では、遅延制 御部117が入力信号に対して与える遅延量を調 整することにより、出力制御信号の位相が調 整されている。

 図12は、LO信号生成部204の構成を示すブロ ック図である。

 図12において、LO信号生成部204は、分周器 118の出力をバッファするバッファアンプ215、 216を備えている。

 バッファアンプ215は、LO信号(I)、LOB信号(I )をバッファして、一方の信号をREF信号(I)と て出力する。ここでは、LO信号(I)の入力に対 応するバッファアンプ215の出力信号をREF信号 (I)としているが、LOB信号(I)の入力に対応する バッファアンプ215の出力信号をREF信号(I)とし ても良い。

 バッファアンプ216は、バッファアンプ215 同様の構成を有している。

 遅延制御部120~123は、実施の形態1と同様 ある。従って、LO信号生成部204でも、実施の 形態1のLO信号生成部104と同様に、LO信号(I)、L OB信号(I)、LO信号(Q)、LOB信号(Q)に信号処理部( 示せず)から受け取る遅延制御信号に応じた 遅延を与えることにより、受信無線信号のサ ンプリングタイミングが調整されている。

 本実施の形態における、遅延制御部117及 遅延制御部120~123に対して遅延制御信号を出 力する信号処理部(図示せず)は、実施の形態1 と同様に、LO信号周波数、RF信号周波数、及 、直交復調器100の出力信号周波数の組み合 せ(つまり、直交復調器200の設定状態)とこれ に応じた折り返し成分に関する特異位相差と の対応テーブル(第1対応テーブル)を保持して いる。

 更に、本実施の形態における信号処理部( 図示せず)は、直交復調器200の設定状態とこ に応じた2次歪成分に関する特異位相差との 応テーブル(第2対応テーブル)を保持してい 。

 信号処理部(図示せず)は、第1対応テーブ 及び第2対応テーブルの一方を利用対象テー ブルとして選択する。そして、信号処理部( 示せず)は、直交復号器100の設定状態に応じ 特異位相差を利用対象テーブルを用いて特 し、LO信号(I)と制御信号生成部115から出力 れる制御信号との位相差が特定した特異位 差となるように、遅延制御信号を遅延制御 117及び遅延制御部120に出力する。

 以上の構成を有する直交復調器200の動作 ついて説明する。上記のように同相系サン リングミキサ201と直交系サンプリングミキ 202は同じ構成で特性も共通する。また、同 系サンプリングミキサ201において、スイッ ドキャパシタ部212とスイッチドキャパシタ 213とは、同じ構成を有している。従って、 下では、主にスイッチドキャパシタ部212の 作について説明する。

 まず始めの第1段階として、S0信号がハイ とき、Ch6とCr7aとが接続し、サンプリングス イッチ5から出力された離散信号は、Ch6とCr7a 積分される。

 次に第2段階として、S0信号がローになり S1信号がハイになると、Cr7aとCb15とが接続し 、Cr7aに積分された信号がCb15に放出される。

 第3段階として、S1信号がローになり、S2 号がハイになると、Cr7aに残った電荷がリセ トスイッチ17aを介して接地され、Cr7aの電荷 がリセットされる。

 第4段階として、S2信号がローになり、S3 号がハイになると、フィードバックスイッ 34aがオンし、DA変換器からのフィードバック 信号がCr7aに入力され、DCオフセットや差動オ フセットなどが補償できる。

 Cr7aは、これらの4段階の動作を繰り返し う。

 また、Cr7b、7c、7dについても同様に4段階 繰り返し動作を行う。

 Cr7a~7dの繰り返し動作で異なる点は、同じ タイミングでは互いに異なる段階の動作をし ている点である。Cr7a~Cr7dを並列に備えるスイ ッチドキャパシタ回路は、4段階の動作を4相 行うことにより、全体としてデシメーショ の行われない処理を実現している。

 ただし、Cr7a~Cr7dのそれぞれの動作周波数 LO信号周波数の1/4であるので、スイッチド ャパシタ部212のフィルタ特性には、LO信号周 波数の1/4周波数間隔で折り返し成分が現れる 。

 ここでも、LO信号と制御信号の位相差を 化させると、特異位相差が存在する。この 異位相差は、LO信号周波数、RF信号周波数、 び、直交復調器200の出力信号周波数に応じ 値をとる。

 図13は、LO信号と制御信号の位相差に対す る受信感度特性劣化因子のレベルを示す図で ある。特に、図13Aは、LO信号と制御信号の位 差に対する折り返し成分のレベルを示す図 ある。図13Aにおいて、LO信号と制御信号の 相差は、LO信号周波数を基準とする位相で示 している。ここでは、LO信号周波数=480MHz、RF 号周波数=600.5MHz及び出力信号周波数=500KHzの 条件に設定されている。

 図13Aから分かるように、上記条件の下で 、特異位相差は、約100度である。従って、 相系サンプリングミキサ201及び直交系サン リングミキサ202のそれぞれにおいて、LO信 と制御信号の位相差を100度に調整すること より、上記条件下における折り返し成分を 圧することができ、結果として、受信感度 劣化を防止することができる。

 図13Bは、LO信号と制御信号の位相差に対 る2次歪成分のレベルを示す図である。図13B おいても、LO信号と制御信号の位相差は、LO 信号周波数を基準とする位相で示している。 ここでは、LO信号周波数=480MHz、RF信号周波数= 483MHz、483.5MHz及び出力信号周波数=500KHzの条件 に設定されている。

 図13Bから分かるように、上記条件の下で 、特異位相差は、約150度である。従って、 相系サンプリングミキサ201及び直交系サン リングミキサ202のそれぞれにおいて、LO信 と制御信号の位相差を150度に調整すること より、上記条件下における2次歪成分のレベ を抑圧することができ、結果として、受信 度の劣化を防止することができる。

 なお、通常、LO信号周波数及び直交復調 200の出力信号周波数は準固定的であるので この場合には、RF信号周波数(つまり、希望 の周波数)に応じて特異位相差が異なってく 。従って、信号処理部(図示せず)は、RF信号 周波数とこれに応じた特異位相差との上記第 1対応テーブル及び上記第2対応テーブルを予 保持し、これらの対応テーブルを用いて希 波周波数に対応する特異位相差に応じた遅 制御信号を出力すれば良い。例えば、直交 調器200が例えばテレビ放送受信機に用いら る場合には、RF信号周波数の異なるテレビ ャネル毎の特異位相差を記憶する対応テー ルを保持し、受信機が備えるチャネル選択 で選択されたテレビチャネルに対応する特 位相差にLO信号と制御信号の位相差を調整す れば良い。

 以上のように本実施の形態によれば、直 復調器200において、信号処理部(図示せず) 、上記第1対応テーブル及び上記第2対応テー ブルを予め保持している。そして、信号処理 部(図示せず)は、上記第1対応テーブル及び上 記第2対応テーブルの一方を利用対象テーブ として選択し、この利用対象テーブルを用 て、LO信号と制御信号の位相差が直交復調器 200の設定状態に対応する特異位相差となるよ うな遅延制御信号を出力する。これにより、 直交復調器200は、設定状態にかかわらず、折 り返し成分又は2次歪成分に起因する受信感 の劣化を防止できる。

 なお、上記した実施形態1及び2では、直 復調器100及び直交復調器200がシングルバラ ス構成を有するものとして説明を行った。 ングルバランス構成とは、TA1への入力が同 信号のみであり、サンプリングスイッチ5、3 6が互いに1/2周期差でサンプリングする構成 意味する。しかしながら、直交復調器100及 直交復調器200は、シングルバランス構成に られず、ダブルバランス構成としてもよい このダブルバランス構成をとる場合でも、 施の形態1及び2と同様の効果が得られる。ダ ブルバランス構成では、同相信号入力端子及 び逆相信号入力端子を有する差動構成のTAが いられるとともに、TAの同相信号出力端子 び逆相信号出力端子のそれぞれにサンプリ グスイッチを設け、この2つのサンプリング イッチが互いに1/2周期差でサンプリングす 。

 (実施の形態3)
 実施の形態3では、実施の形態1及び実施の 態2の直交復調器100及び直交復調器200の具体 な適用例について説明する。

 図14は、本発明の実施の形態3に係る無線 置300の構成を示すブロック図である。無線 置300は、例えば、携帯電話、自動車電話、 ランシーバなどである。

 図14において、無線装置300は、アンテナ30 1、共用器302、送信部303、受信部304及び信号 理部(DSP)305を備えている。送信部303は、電力 増幅器(PA)306及び変調部307を有する。受信部30 4は、低雑音増幅器(LNA)308及び復調部309を有す る。

 アンテナ301は、共用器302を介して、送信 303及び受信部304にそれぞれ接続されている 共用器302は、送信部303から信号が入力され ば、その信号のうち、送信信号の周波数帯 の信号を通過させてアンテナ301に出力する 他方、共用器302は、アンテナ301からの信号 共用器302に入力されれば、その信号のうち 受信信号の周波数帯域の信号を通過させて 信部304に出力する。

 信号処理部305では、受信部304からの出力 号が、AD変換された後、その出力信号が信 処理(例えば、音声処置、データ処理)される 。また、信号処理部305では、所定の入力信号 (例えば、音声、データ)が信号処理された後 DA変換されて、送信部303に出力される。な 、図14において、無線装置300には信号処理部 305が1つ設けられているが、複数設けられて ても良い。

 復調部309には、実施の形態1に係る直交復 調器100を用いることができる。これにより、 LO信号と制御信号の位相関係を調整すること 可能となり、折り返し成分の抑圧により受 感度劣化を抑えることができる。

 また、復調部309には、実施の形態2に係る 直交復調器200を用いることもできる。これに より、折り返し成分を抑圧できることに加え て、2次歪成分を抑圧することができ、無線 置300全体の受信感度劣化を抑えることがで る。

 (実施の形態4)
 実施の形態4でも、実施の形態1及び実施の 態2の直交復調器100及び直交復調器200の具体 な適用例について説明する。

 図15は、本発明の実施の形態4に係る無線 置400の構成を示すブロック図である。ここ は、実施の形態3の無線装置300の構成と異な る部分について説明する。

 図15において、受信部404は、検出部410を えている。

 検出部410はLNA308の出力信号をモニタし、 ニタ結果(出力電力、周波数、ピーク対平均 電力比等)を信号処理部(DSP)405に出力する。

 DSP405は、モニタ結果に基づき復調部409に 延制御信号を出力する。すなわち、ここで 、DSP405が、実施の形態1及び実施の形態2で 明した信号処理部(図示せず)の代わりとなっ ている。

 復調部409には、実施の形態1に係る直交復 調器100を用いることができる。これにより、 LO信号と制御信号の位相関係を調整すること 可能となり、折り返し成分の抑圧により受 感度劣化を抑えることができる。

 また、復調部409には、実施の形態2に係る 直交復調器200を用いることもできる。検出部 410がLNA308から出力された信号の周波数成分を モニタしているとすると、DSP405は、予め保持 している上記第1対応テーブル及び上記第2対 テーブルから利用対象テーブルを選択する 択基準を次のように定めることができる。

 すなわち、モニタ結果にLO周波数のn/4倍(n は整数)の成分が存在するときには、折り返 成分を抑圧するために上記第1対応テーブル 選択される。一方、モニタ結果にLO周波数 n/4倍の成分が存在しないときには、2次歪を 圧するために上記第2対応テーブルが選択さ れる。

 こうして選択された利用対象テーブルを いてDSP405が遅延制御信号を出力することに り、折り返し成分の抑圧又は2次歪成分の抑 圧が可能となり、無線装置400全体の受信感度 劣化を抑えることができる。

 なお、ここで用いた利用対象テーブルの 択基準は、実施の形態2の信号処理部(図示 ず)においても利用することができる。

 また、上記各実施の形態では、本発明を ードウェアで構成する場合を例にとって説 したが、本発明はソフトウェアで実現する とも可能である。

 また、上記各実施の形態の説明に用いた 機能ブロックは、典型的には集積回路であ LSIとして実現される。これらは個別に1チッ プ化されてもよいし、一部または全てを含む ように1チップ化されてもよい。ここでは、LS Iとしたが、集積度の違いにより、IC、システ ムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称される こともある。

 また、集積回路化の手法はLSIに限るもの はなく、専用回路または汎用プロセッサで 現してもよい。LSI製造後に、プログラムす ことが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array) 、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成 能なリコンフィギュラブル・プロセッサー 利用してもよい。

 さらには、半導体技術の進歩または派生 る別技術によりLSIに置き換わる集積回路化 技術が登場すれば、当然、その技術を用い 機能ブロックの集積化を行ってもよい。バ オ技術の適用等が可能性としてありえる。

 2007年12月12日出願の特願2007-320380の日本出 願に含まれる明細書、図面および要約書の開 示内容は、すべて本願に援用される。

 本発明のサンプリングミキサ、直交復調 、及び無線装置は、折り返し成分又は2次歪 成分による受信感度劣化を抑えるものとして 有用である。