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Patent Searching and Data


Title:
SCREW FASTENING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/063539
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a screw fastening device (100) which is characterized by comprising a first driver (140A) having a first bit (142A) for engaging with a recess (12A) at a first screw (10A) to fasten the first screw (10A) and a first motor (144A) for rotating the first bit (142A), a second driver (140B) having a second bit (142B) for engaging with a recess (12B) at a second screw (10B) to fasten the second screw (10B) and a second motor (144B) for rotating the second bit (142B), a vertically moving mechanism (110) for simultaneously moving up and down the first and second drivers (140A , 140B), and a control part (120) for controlling the first and second motors (144A and 144B) so that seating of the first screw (10A) may start after torque up of the second screw (10B) is started.

Inventors:
AKITA TADASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/071915
Publication Date:
May 22, 2009
Filing Date:
November 12, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
AKITA TADASHI (JP)
International Classes:
B25B23/14; B23P19/06
Foreign References:
JPS62136379A1987-06-19
JPH03221332A1991-09-30
JPS6368330A1988-03-28
Attorney, Agent or Firm:
FUJIMOTO, Ryosuke (Yaesu Nagoya Building 6th Floor2-10, Yaesu 2-chome, Chuo-ku, Tokyo 28, JP)
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Claims:
 第1のネジのリセスに係合して前記第1のネジを締め付ける第1のビットと、当該第1のビットを回転する第1のモータと、を有する第1のドライバと、
 第2のネジのリセスに係合して前記第2のネジを締め付ける第2のビットと、当該第2のビットを回転する第2のモータと、を有する第2のドライバと、
 前記第1及び前記第2のドライバを同時に昇降させる昇降機構と、
 前記第1のネジの着座が前記第2のネジのトルクアップ開始後に開始するように前記第1及び前記第2のモータを制御する制御部と、
を有することを特徴とするネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は、
 前記第1のビットの回転量を検出する回転検出部と、
 前記第1のネジを締め付け開始してから前記第1のネジが着座する前の前記第1のビットの回転量を格納するメモリと、
を更に有し、
 前記制御部は、前記第1及び前記第2のビットが同時に回転するように前記第1及び第2のモータを駆動し、前記回転検出部が検出した回転量が前記メモリに格納された回転量に到達した場合に前記第1のモータを一時停止し、その後再開することを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は、タイマと、設定時間を格納するメモリと、を更に有し、
 前記制御部は、前記タイマが前記設定時間を計時したと判断した場合に前記第1のモータを駆動することを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置はタイマを更に有し、前記メモリは更に設定時間を格納し、
 前記制御部は、前記タイマが前記設定時間を計時したと判断した場合に前記第1のモータの駆動を再開することを特徴とする請求項2に記載のネジ締め装置。
 前記制御部は前記第1のドライバに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は、
 前記第2のネジのトルクアップの状態を検出する状態検出部と、
 設定状態を格納するメモリと、
を更に有し、
 前記制御部は、前記状態検出部が前記メモリに格納された設定状態を検出したと判断した場合に前記第1のモータを駆動することを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は、前記第2のネジのトルクアップの状態を検出する状態検出部を更に有し、前記メモリは設定状態を更に格納し、
 前記制御部は、前記状態検出部が前記メモリに格納された設定状態を検出したと判断した場合に前記第1のモータの駆動を再開することを特徴とする請求項2に記載のネジ締め装置。
 前記制御部は、前記状態検出部が検出した前記第2のビットの回転速度がゼロであるかどうかで判断することを特徴とする請求項6又は7に記載のネジ締め装置。
 前記第1のネジは前記第2のネジよりも長いことを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 前記第1のビットの回転速度が前記第2のビットの回転速度よりも遅くなるように前記第1及び前記第2のモータを制御することを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は複数の第2のドライバを有し、
 前記制御部は前記複数の第2のドライバのそれぞれの前記第2のモータの駆動を同期させて複数の第2のネジのトルクアップを行うことを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
 各第2のドライバは、前記第2のモータの状態を検出する状態検出部を有し、
 前記第2のネジのトルクアップに必要な設定トルクに至るまで複数の段階が設定されると共に各段階に目標トルクが設定され、
 前記制御部は、前記複数の第2のドライバの全ての状態検出部から現在の段階の目標トルクに到達した旨の通知を受信した場合に次の段階の目標トルクに移行させると共に移行のタイミングを前記複数の第2のドライバの中でずれるように前記第2のモータを制御することを特徴とする請求項11に記載のネジ締め装置。
 各第2のドライバは、
 前記第2のモータの状態を検出する状態検出部と、
 同期待ち状態となるごとにカウント値を1インクリメントするカウンタと、
を有し、
 複数の状態検出部はワイヤードORラインで前記制御部に接続され、
 各状態検出部は、該カウンタ値が奇数である同期待ち状態で第1のワイヤードORラインへの出力を第1の状態から第2の状態に切り替え、前記カウンタ値が偶数である同期待ち状態で第2のワイヤードORラインへの出力を第2の状態から第1の状態に切り替える機能を有し、
 前記制御部は、全ての第2のドライバが奇数回目の同期待ち状態となって前記第1のワイヤードORラインの状態が第1の状態から第2の状態に変化することに応じて奇数回目の同期を判定し、全ての第2のドライバが偶数回目の同期待ち状態となって前記第2のワイヤードORラインの状態が第1の状態から第2の状態に変化することに応じて偶数回目の同期を判定することを特徴とする請求項11に記載のネジ締め装置。
 前記ネジ締め装置は複数の第1のドライバを有し、
 前記制御部は前記複数の第1のドライバの前記第1のモータの駆動を同期させて複数の第1のネジのトルクアップを行うことを特徴とする請求項1に記載のネジ締め装置。
Description:
ネジ締め装置

 本発明は、自動でネジを締め付ける自動 ジ締め装置に係り、特に、複数のドライバ 回転を制御する多軸ネジ締め装置に関する

技術背景

 自動ネジ締めにおいては、被締結物のネ 孔に挿入されたネジを、当該ネジのリセス 嵌合するビットを備えたドライバで締め付 る。被締結物を安価に供給するために、自 ネジ締め装置には、小型化、低価格化、ス ープットの増加の需要が益々増大している

 複数のネジを締め付ける場合に、あるネ の締め付けを他のネジの締め付けとずらす 要がある場合がある。例えば、図14に示す うに、下部に図示しないパッキンを有する 板形状の蓋1をネジ止めする場合、蓋1の周囲 に配置されたネジ2を先に完全に締めた後で 央のネジ3を締めることにより蓋1の歪みや位 置ズレを低減することができる。同様な理由 で、図15に示すように、長方形の蓋6をネジ止 めする場合、蓋6の周囲に配置されたネジ7を に締め付けた後で内側のネジ8を締め付ける 場合もある。図14の蓋は、例えば、ハードデ スク装置(Hard Disc Drive:HDD)において、ディ クをクランプするクランプリングが考えら る。また、図15のネジ8は、例えば、HDDにお て、ヘッドを搭載して回転するキャリッジ 備えたヘッドスタックアッセンブリ(Head Stac k Assembly:HSA)を固定するのに使用される。

 従来技術としては、例えば、特許文献1乃至 7がある。

特許第3569619号公報

特許第2959244号公報

特開平11-188655号公報

特許第2959582号公報

特開平7-308865号公報

国際公開2007/099628号パンフレット

国際公開2007/105257号パンフレット 自動 軸ネジ締め装置において、2種類のネジの締 付け時期をずらすために両ネジの締め付け 程を2つ設けることが考えられる。即ち、こ の場合、最初の工程で第1のネジを締め付け 次の工程で第2のネジを締め付けることにな 。しかし、2つの締結工程を設けると第1の ジを締結する第1のドライバ(又はビット)の 降機構と第2のネジを締結する第2のドライバ (又はビット)の昇降機構を別個に設ける必要 生じるため、ネジ締め装置の大型化とコス アップを招く。また、第1の工程後に第2の 程を行うと全体の締め付け時間が長くなり スループットが低下する。

 本発明は、小型化、低価格化、スループ トの増加の少なくとも一つをもたらすネジ め装置を提供することを例示的な目的とす 。

 本発明の一側面としてのネジ締め装置は 第1のネジのリセスに係合して前記第1のネ を締め付ける第1のビットと、当該第1のビッ トを回転する第1のモータと、を有する第1の ライバと、第2のネジのリセスに係合して前 記第2のネジを締め付ける第2のビットと、当 第2のビットを回転する第2のモータと、を する第2のドライバと、前記第1及び前記第2 ドライバを同時に昇降させる昇降機構と、 記第1のネジの着座が前記第2のネジのトルク アップ開始後に開始するように前記第1及び 記第2のモータを制御する制御部と、を有す ことを特徴とする。かかるネジ締め装置は 一の昇降機構が第1及び第2のドライバに共 に使用されるために別個に設けられるより 装置の小型化と低価格化を図ることができ 。また、昇降動作が一度であるので2度行う 合も全体のネジ締め時間が短縮されるので ループットが向上する。なお、「トルクア プ開始後」はトルクアップが完了した場合 みならずトルクアップの途中(例えば、トル クアップの95%)も含む趣旨である。

 前記ネジ締め装置は、前記第1のビットの 回転量を検出する回転検出部と、前記第1の ジを締め付け開始してから前記第1のネジが 座する前の前記第1のビットの回転量を格納 するメモリと、を更に有し、前記制御部は、 前記第1及び前記第2のビットが同時に回転す ように前記第1及び第2のモータを駆動し、 記回転検出部が検出した回転量が前記メモ に格納された回転量に到達した場合に前記 1のモータを一時停止し、その後再開しても い。回転検出部は、例えば、エンコーダで る。第1及び第2のビットが「同時に回転す 」とは、同時に回転するとみなせる程度の 間差を許容する趣旨である。再開時期は第2 ネジがある程度トルクアップされた時期で る。第1のネジを第2のネジと共に着座前の 態まで締め付けることによって第2のネジの ルクアップがある程度進んでから第1のネジ の回転を開始するよりもスループットが向上 する。従って、スループットを最大にするた めには、メモリが格納する回転量は第1のネ の着座直前の回転量であることが好ましい この場合、前記制御部は前記第1のドライバ 設けられていてもよいし、第1のドライバの 外部の上位の制御部であってもよい。

 前記ネジ締め装置は、タイマと、設定時 を格納するメモリと、を更に有し、前記制 部は、前記タイマが前記設定時間を計時し と判断した場合に前記第1のモータを駆動し てもよい。この場合、第1のモータの開始時 はタイマによって決定される。第1のビット 第2のビットによる第2のネジの締め付けと 時に第1のネジを締め付けるかどうかは選択 である。第2のビットの状態を実際に検出し ないので制御系は単純になり、低価格化を図 ることができる。設定時間は、第2のネジの ルクアップがある程度進むのに必要な時間 なる。

 前記ネジ締め装置はタイマを更に有し、 記メモリは設定時間を更に格納し、前記制 部は、前記タイマが前記設定時間を計時し と判断した場合に前記第1のモータの駆動を 再開してもよい。この場合、第1のモータの 開時期はタイマによって決定される。この 合も、第2のビットの状態を実際に検出しな ので制御系は単純になり、低価格化を図る とができる。設定時間は、第2のネジのトル クアップがある程度進むのに必要な時間とな る。

 前記ネジ締め装置は、前記第2のネジのト ルクアップの状態を検出する状態検出部と、 設定状態を格納するメモリと、を更に有し、 前記制御部は、前記状態検出部が前記メモリ に格納された設定状態を検出したと判断した 場合に前記第1のモータを駆動してもよい。 の場合、第1のモータの開始時期は状態検出 の検出結果によって決定される。第1のビッ トが第2のビットによる第2のネジの締め付け 同時に第1のネジを締め付けるかどうかは選 択的である。第2のネジの状態が実際に設定 態になった時に第1のネジを締め付けること できるので被締結物の歪み、位置ズレ、傾 などを防止することができる。設定状態は 第2のネジのトルクアップがある程度進んだ 状態である。

 前記ネジ締め装置は、前記第2のネジのト ルクアップの状態を検出する状態検出部を更 に有し、前記メモリは設定状態を更に格納し 、前記制御部は、前記状態検出部が前記メモ リに格納された設定状態を検出したと判断し た場合に前記第1のモータの駆動を再開して よい。この場合、第1のモータの再開時期は 態検出部の検出結果によって決定される。 の場合も、第2のネジの状態が実際に設定状 態になった時に第1のネジを締め付けること できるので被締結物の歪み、位置ズレ、傾 などを防止することができる。設定状態は 第2のネジのトルクアップがある程度進んだ 態である。前記制御部は、例えば、前記状 検出部が検出した前記第2のビットの回転速 度がゼロであるかどうかで判断してもよい。

 前記第1のネジは前記第2のネジよりも長 てもよい。これにより、第2のネジと第1のネ ジを同時に同じビット回転速度で締め付けて も第1のネジの着座を第2のネジの着座よりも くすることができる。このため、第1のネジ のネジ部と第2のネジのネジ部との長さの差 適当に取ることによって第1のネジの着座ま に第2のネジはトルクアップをある程度行う ことができる。

 前記第1のビットの回転速度が前記第2の ットの回転速度よりも遅くなるように前記 1及び前記第2のモータを制御してもよい。こ れにより、第1のネジと第2のネジが同じ長さ あっても(違う長さであっても)両ネジを同 に締め付けても第1のネジの着座を第2のネジ の着座よりも遅くすることができる。両ビッ トの回転速度差を適当に取ることによって第 1のネジの着座までに第2のネジはトルクアッ をある程度行うことができる。

 前記ネジ締め装置は複数の第2のドライバ を有し、前記制御部は前記複数の第2のドラ バのそれぞれの前記第2のモータの駆動を同 させて複数の第2のネジのトルクアップを行 ってもよい。これにより、被締結物の歪み、 位置ズレ、傾斜を低減することができる。例 えば、各第2のドライバは、前記第2のモータ 状態を検出する状態検出部を有し、前記第2 のネジのトルクアップに必要な設定トルクに 至るまで複数の段階が設定されると共に各段 階に目標トルクが設定され、前記制御部は、 前記複数の第2のドライバの全ての状態検出 から現在の段階の目標トルクに到達した旨 通知を受信した場合に次の段階の目標トル に移行させると共に移行のタイミングを前 複数の第2のドライバの中でずれるように前 第2のモータを制御してもよい。あるいは、 各第2のドライバは、前記第2のモータの状態 検出する状態検出部と、同期待ち状態とな ごとにカウント値を1インクリメントするカ ウンタと、を有し、複数の状態検出部はワイ ヤードORラインで前記制御部に接続され、各 態検出部は、該カウンタ値が奇数である同 待ち状態で第1のワイヤードORラインへの出 を第1の状態から第2の状態に切り替え、前 カウンタ値が偶数である同期待ち状態で第2 ワイヤードORラインへの出力を第2の状態か 第1の状態に切り替える機能を有し、前記制 御部は、全ての第2のドライバが奇数回目の 期待ち状態となって前記第1のワイヤードOR インの状態が第1の状態から第2の状態に変化 することに応じて奇数回目の同期を判定し、 全ての第2のドライバが偶数回目の同期待ち 態となって前記第2のワイヤードORラインの 態が第1の状態から第2の状態に変化すること に応じて偶数回目の同期を判定してもよい。 ワイヤードORはAND回路と同じなので全ての第2 のドライバの同期を取ることができる。これ は、第1のドライバにも適用することができ 。

 本発明の他の目的と更なる特徴は、以下 添付図面を参照して説明される実施例にお て明らかになるであろう。

本発明の実施例のネジ締め装置の斜視 である。 図2(a)は、ネジをネジ穴にある程度挿入 した状態のネジ、部品及び被締結物の位置関 係を示す部分断面図である。図2(b)は、着座 たネジ、部品及び被締結物の位置関係を示 部分断面図である。 図1に示すドライバの分類を説明するた めのブロック図である。 図1に示すネジ締め装置の制御系を示す ブロック図である。 図1に示すネジ締め装置でネジ締めを うHDDの部分拡大平面図である。 図5Aの側面図である。 図1に示すネジ締め装置のメインコント ローラの構成の一例を説明するブロック図で ある。 図1に示すネジ締め装置のメインコント ローラの構成の別の例を説明するブロック図 である。 図1に示すネジ締め装置のメインコント ローラの構成の更に別の例を説明するブロッ ク図である。 図1に示すネジ締め装置のサーボコント ローラの変形例を示すブロック図である。 図9に示す制御系の動作の一例を説明 るタイミングチャートである。 図9に示す制御系の動作の別の例を説 するタイミングチャートである。 図1に示すネジ締め装置のサーボコン ローラの別の変形例を示すブロック図であ 。 図12に示す制御系の動作の別の例を説 するタイミングチャートである。 多軸ネジ締めの例を示す平面図である 。 多軸ネジ締めの例を示す別の平面図で ある。 図4に示すワイヤードORライン操作の 例を示すフローチャートである。 図4に示すワイヤードORライン操作の 例を示すフローチャートである。 図4に示すワイヤードORライン操作の 例を示すフローチャートである。 図4に示すワイヤードORライン操作の 例を示すフローチャートである。 図4に示すワイヤードORライン操作の 例を示すフローチャートである。 図4に示す制御系の動作の別の例を説 するタイミングチャートである。

 図1は、本発明の実施例のネジ締め装置100 の斜視図である。ネジ絞め装置100は、支持フ レーム101と、昇降機構110と、メインコントロ ーラ又は上位コントローラ(制御部)120と、複 のドライバ140と、を有する。

 支持フレーム101は、一対の垂直板102と、 対の垂直板の上部に固定された水平板103と を有する。垂直板は図1のZ方向に延びる。 平板103は、図1のX方向に延びる。水平板103の 表面側には、昇降機構110が固定され、水平板 103の裏面側には昇降機構110の図示しない電源 部及び機構部を搭載する収納台104が固定され る。

 昇降機構110は、機構部112と、断面がL字形 状の支持台114とを有する。支持台114は、垂直 部115と、水平部116と、一対の縁部117と、を有 する。

 機構部112には、支持台114の垂直部115が固 され、機構部112は、垂直部115を図1のZ方向 昇降することができる。垂直部115は、図1のZ 方向に延びる。支持台114の水平部116上には、 複数のドライバ140が取り付けられている。水 平部116は、図1のY方向に延びる。

 昇降機構110は、後述する第1及び前記第2 ドライバを同時に昇降させる。ネジ締め装 100は、一の昇降機構110が複数のドライバ140 共通に使用されるために、各ドライバ140に 個の昇降機構110を設けるよりも装置の小型 と低価格化を図ることができる。また、昇 動作が全ドライバ140に対して一度であるの 複数回行う場合もネジ締め時間が短縮され のでスループットが向上する。

 図1は4台のドライバ140を示しているが、 ライバ140の台数は例示的である。但し、ネ 締め装置100は、複数のドライバ140の動作を 動で制御する自動多軸ネジ締め装置である で、ドライバ140の数は複数である。

 ドライバ140は、水平部116に形成された貫 穴116aを通して水平部116からZ方向下向きに びるビット142を回転させ、水平部116の下側 配置された不図示のワーク(被締結物)に対す るネジ締め動作を行う。ビット142はネジのリ セスに係合してネジを締め付ける。

 図2(a)は、ネジ10がネジ穴にある程度挿入 れた状態のネジ10、部品20及び被締結物30の 置関係を示す部分断面図である。図2(b)は、 着座したネジ10、部品20及び被締結物30の位置 関係を示す部分断面図である。なお、図2(a) 仮締め状態として理解されてもよい。ネジ10 のネジ頭11の表面13の中央にはリセス12が形成 される。ビット142の先端は、ネジ10のリセス1 2に嵌合した状態で回転される。ネジ頭11の座 面14は、部品20のバカ孔22の周囲に対向する。 ネジ10のネジ部15は部品20のバカ孔22と被締結 30のネジ孔32に挿入される。本実施例では、 部品20は、例えば、クランプリングであり、 締結物30は、例えば、HDDの筺体に固定され スピンドルハブである。

 本実施例は、図3に示すように、ドライバ 140を少なくとも第1のドライバと第2のドライ という2種類に分類している。両者を区別す る必要がある場合には、第1のドライバを140A 呼び、第2のドライバ140Bと呼ぶ。

 第1のドライバ140Aは、第1のネジ10Aのリセ 12Aに係合して第1のネジ10Aを締め付ける第1 ビット142Aと、第1のビット142Aを回転する第1 モータ144Aと、を有する。第2のドライバ140B 、第2のネジ10Bのリセス12Bに係合して第2の ジ10Bを締め付ける第2のビット142Bと、第2の ット142Bを回転する第2のモータ144Bと、を有 る。第1のネジ10Aは、例えば、図14に示すネ 3や図15に示すネジ8であり、第2のネジ10Bは図 14に示すネジ2や図15に示すネジ7である。

 メインコントローラ120は、ドライバ140ご に設けられたサーボコントローラ150と通信 る。メインコントローラ120は、コンピュー によって構成され、第1のネジ10Aの着座が第 2のネジ10Bのトルクアップ開始後に開始する うに第1のモータ144A及び第2のモータ144Bを制 する。なお、「着座」とは、図2(b)に示すよ うに、ネジ10の座面14がネジ穴(図2(b)では部品 20のバカ孔22)の回りの面に接触することをい 、「トルクアップ」とは着座したネジ10を 定のトルクで締め付けて固定することをい 。「トルクアップ開始後」はトルクアップ 完了した場合のみならずトルクアップの途 (例えば、トルクアップの95%)も含む趣旨であ る。

 図4は、ネジ締め装置100の制御系のブロッ ク図である。ここでは、七台のドライバ140A1 至140A6と140Bを制御する場合について説明す 。但し、図4は、三台のドライバ140A1、140A2 び140Bのみを示している。図5Aに、ドライバ14 0A1乃至140A6と140Bと対応するネジ2及び3の関係 示す。

 各ドライバ140は、図4に示すように、駆動 源としてのモータ144と、下端(先端)がネジ10 頭部11に形成されたリセス12に係合するビッ 142と、モータ144から伝達された駆動力によ ビット142を駆動するビット駆動部146とを有 る。図4には省略されているが、ビット駆動 部146内には、ビット142が着脱可能に結合され る出力軸が配置されている。

 図4において、モータ144とビット駆動部146 とを保持するケーシング141内には、モータ144 の出力軸に取り付けられた入力ギアから上記 出力軸と一体回転する駆動ギアに駆動力を伝 達する減速ギア列が収納されている。モータ 144としては、ブラシモータでもブラシレスモ ータでも使用できる。

 サーボコントローラ(制御部)150は、各ド イバ140の駆動を直接制御し、ドライバ140ご に設けられている。メインコントローラ120 、7つのサーボコントローラ150に対して、RS-4 85などの通信ライン119を介して各種動作指令 送信する。

 サーボコントローラ150は、第1のワイヤー ドORライン160a及び第2のワイヤードORライン160 bに接続された同期制御部151と、モータ144に 加する電圧又は電流を制御するモータ制御 156と、を有する。モータ制御部156は、MPU等 より構成される演算器157を有する。サーボ ントローラ150には、同期制御部151と第1のワ ヤードORライン160a及び第2のワイヤードORラ ン160bとの間の入出力回路を構成する第1の ランジスタ162a及び第2のトランジスタ162bが けられている。第1のトランジスタ162a及び第 2のトランジスタ162bは、第1のワイヤードORラ ン160a及び第2のワイヤードORライン160bへの 力を行うオープンコレクタを有する。

 本実施例では、トランジスタのオープン レクタ出力を用いてワイヤードOR回路(TTLロ ックの出力を直結することにより負論理で ORゲートとなる回路)を構成しているが、ト ンジスタに代えてCMOSのオープンドレイン出 力を用いてワイヤードOR回路を構成してもよ 。

 また、図4に示すように、第1のワイヤー ORライン160a及び第2のワイヤードORライン160b それぞれの端部には、プルアップ抵抗164が 続されている。

 同期制御部151には、第1のワイヤードORラ ン160aに接続された奇数ライン入力回路152及 び奇数ライン出力回路153と、第2のワイヤー ORライン160bに接続された偶数ライン入力回 154及び偶数ライン出力回路155とが設けられ いる。奇数ライン出力回路153及び偶数ライ 出力回路155は、ドライバ140A1~140A6における奇 数回目及び偶数回目の同期待ち状態を示す信 号を出力する回路である。奇数ライン入力回 路152及び偶数ライン入力回路154は、第1のワ ヤードORライン160a及び第2のワイヤードORラ ン160bの状態を検出するための回路である。

 ネジ締め装置100は、例えば、図5A及び図5B に示すHDDにおけるクランプリング55のネジ締 に使用される。図5Aはクランプリング55の周 辺の平面図であり、図5Bはその側面図である

 磁気ディスク部50は、スペーサ52を挟んで 上下に重ねられた2枚の磁気ディスク51と、磁 気ディスク51を回転駆動するスピンドルモー 53と、を有する。スピンドルモータ53の外周 には、軸受け54と磁気ディスク51とスペーサ52 とが同心状に積層配置されており、上側の磁 気ディスク51の上にはクランプリング55が配 されている。

 クランプリング55は、図5Aに示すように、 正6角形の頂点位置にそれぞれ配置された6つ ネジ2と中央に配置された一つのネジ3によ てスピンドルモータ53のハブに結合される。 また、図5Aは、各ネジ2に対応するドライバ140 A1乃至140A6を模式的に示している。本実施例 は、ドライバ140A1と140A2、ドライバ140A3と140A4 、ドライバ140A5と140A6はペアであり、各ペア おける一対のドライバ140のビット142はネジ3 中心の周りに180度の角度間隔を有して配置 れている。ネジ2及び3により、クランプリ グ55は、ディスク51とスペーサ52をスピンド モータ53に固定する。これにより、スピンド ルモータ53の回転と共に磁気ディスク51が回 し、不図示の磁気ヘッドが磁気ディスク51に 情報を記録又は再生することができる。

 本実施例では、メインコントローラ120は まず、昇降機構110を駆動して全てのドライ 140(即ち、第1のドライバ140A及び第2のドライ バ140B)を同時に下降させる。本実施例では、 ビット142の先端は磁力又は真空吸着によっ ネジ10を吸着すると共に各ネジ10のリセス12 ビット142は嵌合している。昇降機構3が全て のドライバ140を同時に下降するだけでネジ2 び3がクランプリング55の図示しないネジ孔 に配置されて締め可能な状態となる。但し ビット142の先端にネジ2又は3が搭載されるこ とは必ずしも必要ではなく、別の実施例では ネジ2及び3を別の装置又は手動でクランプリ グ55の図示しないネジ孔に配置する。

 次に、メインコントローラ120は、第1のビ ット142A及び第2のビット142Bが同時に回転する か第1のビット142Aは停止して第2のビット142B みが回転するように第1のモータ144A及び第2 モータ144Bを駆動する。

 メインコントローラ120は、第1のネジ10Aの 着座が第2のネジ10Bのトルクアップ開始後に 始するように第1のモータ144A及び第2のモー 144Bを制御する。かかる効果を得るには幾つ 方法がある。

 第1の方法は、第1のネジ10Aのネジ部を第2 ネジ10Bのネジ部よりも長くすることである これにより、第2のネジ10Bと第1のネジ10Aを 時に同一のビット回転速度で締め付けても 1のネジ10Aの着座を第2のネジ10Bの着座よりも 遅くすることができる。このため、第1のネ 10Aのネジ部と第2のネジ10Bのネジ部との長さ 差を適当に取ることによって第1のネジ10Aの 着座までに第2のネジ10Bはトルクアップをあ 程度行うことができる。

 第2の方法は、第1のビット142Aの回転速度 第2のビット142Bの回転速度よりも遅くなる うに第1及び第2のモータ144A及び144Bを制御す ことである。これにより、第1のネジ10Aと第 2のネジ10Bが同じ長さであっても(違う長さで っても)両ネジを同時に締め付けても第1の ジ10Aの着座を第2のネジ10Bの着座よりも遅く ることができる。両ビット142A及び142Bの回 速度差を適当に取ることによって第1のネジ1 0Aの着座までに第2のネジ10Bはトルクアップを ある程度行うことができる。第1の方法と第2 方法は組み合わせてもよい。

 第3の方法は、第1のビット142Aの回転開始 を第2のビット142Bの回転開始時よりも遅ら ることである。これにより、第1のネジ10Aの 座を第2のネジ10Bの着座よりも遅くすること ができる。遅延時間を適当に取ることによっ て第1のネジ10Aの着座までに第2のネジ10Bはト クアップをある程度行うことができる。第3 の方法は、第1の方法及び/又は第2の方法は組 み合わせてもよい。

 第3の方法を達成する一例において、ネジ 締め装置100のメインコントローラ120は、図6 示すように、タイマ122と、設定時間を格納 るメモリ124と、を有する。この場合、メイ コントローラ120は、第2のモータ144Bの回転を 開始した時、又は、昇降機構110が下降を終了 した時に、タイマ122に計時を開始させる。タ イマ122が設定時間を計時したと判断した場合 に第1のモータ144Aを駆動する。第1のモータ144 Aの開始時期はタイマ122によって決定される 第1のビット142Aが第2のビット142Bによる第2の ネジ10Bの締め付けと同時に第1のネジ10Aを締 付けるかどうかは選択的である。図6に示す 成は、第2のビット142Bの状態を実際に検出 ないのでメインコントローラ120の構成は単 になり、低価格化を図ることができる。メ リ124が格納する設定時間は、第2のネジ10Bの ルクアップがある程度進むのに必要な時間 なる。

 第3の方法を達成する別の例において、ネ ジ締め装置100のメインコントローラ120は、図 7に示すように、設定状態を格納するメモリ12 4を有し、第2のドライバ140Bの第2のビット142B は、第2のネジ10Bのトルクアップの状態を検 出する状態検出部147が接続される。状態検出 部147の検出結果はサーボコントローラ150を介 してメインコントローラ120に通知される。メ インコントローラ120は、状態検出部147がメモ リ124に格納された設定状態を検出したと判断 した場合に第1のモータ144Aを駆動する。この 合、第1のモータ144Aの開始時期は状態検出 147の検出結果によって決定される。状態検 部147は、例えば、第2のビット142の回転速度 変化を検出する検出器である。第1のビット 142Aが第2のビット142Bによる第2のネジ10Bの締 付けと同時に第1のネジ10Aを締め付けるかど かは選択的である。図7に示す構成は、第2 ネジ10Bの状態が実際に設定状態になった時 第1のネジ10Aを締め付けることができるので 品や被締結物の歪み、位置ズレ、傾斜など より確実に防止することができる。設定状 は、第2のネジ10Bのトルクアップがある程度 進んだ状態である。

 第4の方法は、メインコントローラ120が、 第1のビット142A及び第2のビット142Bが同時に 転するように第1のモータ144A及び第2のモー 144Bを駆動し、次に、第1のネジ10Aが着座する 前に第1のビット142Aの回転を一時停止するこ である。この場合、第2のネジ10Bは継続して トルクアップに移行し、第1のモータ144Aの駆 は第2のネジ10Bのトルクアップ開始後に再開 する。第1及び第2のビット142A及び142Bが「同 に回転する」とは、同時に回転するとみな る程度の時間差を許容する趣旨である。再 時期は第2のネジ10Bがある程度トルクアップ れた時期である。第1のネジ10Aを第2のネジ10 Bと共に着座前の状態まで締め付けることに って第2のネジ10Bのトルクアップがある程度 んでから第1のネジ10Aの回転を開始するより もスループットが向上する。スループットを 最大にするためには、一時停止は第1のネジ10 Aの着座直前の回転量のときに行うことが好 しい。

 第4の方法を達成する一例において、ネジ 締め装置100のメインコントローラ120は、図8 示すように、第1のネジ10Aを締め付け開始し から第1のネジ10Aが着座する前の第1のビッ 10Aの回転量を格納するメモリ124を有する。 た、第1のビット142Aにはその回転量を検出す る回転検出部148が取り付けられている。回転 検出部148は、例えば、ロータリエンコーダか ら構成される。回転検出部148の検出結果はサ ーボコントローラ150を介してメインコントロ ーラ120に通知される。この場合、メインコン トローラ120は、回転検出部148が検出した回転 量がメモリ124に格納された回転量に到達した 場合に第1のモータ144Aを一時停止し、その後 開する。上述したように、スループットを 大にするためには、メモリ124が格納する回 量は第1のネジ10Aの着座直前の回転量である ことが好ましい。

 メインコントローラ120は、一時停止され 第1のモータ144Aの駆動の再開時期を図6又は 7に示す構成を使用して決定することができ る。

 図6に示す構成においては、メインコント ローラ120は、タイマ122と、設定時間を格納す るメモリ124と、を有する。この場合、メイン コントローラ120は、例えば、第1のモータ144B 回転を一時停止した時にタイマ122に計時を 始させる。メインコントローラ120は、タイ 122が設定時間を計時したと判断した場合に 1のモータ144Aの駆動を再開する。第1のモー 144Aの駆動の再開時期はタイマ122によって決 定される。第1のビット142Aが第2のビット142B よる第2のネジ10Bの締め付けと同時に第1のネ ジ10Aを締め付けるかどうかは選択的である。 図6に示す構成は、第2のビット142Bの状態を実 際に検出しないのでメインコントローラ120の 構成は単純になり、低価格化を図ることがで きる。メモリ124が格納する設定時間は、第2 ネジ10Bのトルクアップがある程度進むのに 要な時間となる。

 図7に示す構成において、メインコントロ ーラ120は、設定状態を格納するメモリ124を有 し、第2のドライバ140Bの第2のビット142Bには 第2のネジ10Bのトルクアップの状態を検出す 状態検出部147が接続される。この場合、メ ンコントローラ120は、状態検出部147がメモ 124に格納された設定状態を検出したと判断 た場合に第1のモータ144Aの駆動を再開する 第1のモータ144Aの駆動の再開時期は状態検出 部147の検出結果によって決定される。第1の ット142Aが第2のビット142Bによる第2のネジ10B 締め付けと同時に第1のネジ10Aを締め付ける かどうかは選択的である。図7に示す構成は 第2のネジ10Bの状態が実際に設定状態になっ 時に第1のネジ10Aを締め付けることができる ので部品や被締結物の歪み、位置ズレ、傾斜 などをより確実に防止することができる。設 定状態は、第2のネジ10Bのトルクアップがあ 程度進んだ状態である。

 図6及び図7では、タイマ122とメモリ124を インコントローラ120の一部としているが、 ーボコントローラ150のモータ制御部156の一 として構成してもよい。かかる例を、図9に す。図9は、ドライバ140の制御系の変形例の ブロック図であり、第1のドライバ140Aと第2の ドライバ140Bの数を、140A1、140A2、・・・、140A m、140B1、140B2、・・・、140Bmと一般化してい 。

 演算器157は、MPUとして構成されている。M PUは、図示しないスイッチの指示に応じてモ タ144を制御するマイクロコントローラであ 。演算器157は、プログラムを記憶するROM、 時記憶用RAM等のメモリ157aを同一チップに内 蔵している。メモリ157aは、一時停止を解除 るまでの時間値、速度設定値、トルク制御 のトルクアップパターンなどを記憶してい 。これにより、演算器157はネジ締めシーケ スを実行することができる。また、演算器15 7はタイマ157bも更に内蔵している。タイマ157b は、水晶発振のクロックを計数するカウンタ を内蔵していているため、時間の計測を行う ことができる。これにより、一時停止状態を 解除するための正確な時間待ちなどが可能に なっている。また、図9では、演算器157の外 に記載されている、角度カウンタ158a、D/A変 器158b、パワーアンプ158c、A/D変換器158dなど 周辺回路も演算器(MPU)157に内蔵されていて よい。

 角度カウンタ158aは、モータ144の回転量を 計測するためのアップダウン・カウンタで、 インクリメンタル型エンコーダ148の出力パル スを計数する。 更に、モータの回転量の測 値を演算器157によりギアの減速比で割り算 てビット回転量に変換する。図示しないス ートレバーやスイッチにより動作が開始さ る時に0に初期化され、その後の動作中のビ ット回転量を測定する。ビット回転速度は、 演算器157により単位時間毎(1msec程度)のビッ 回転量の増減量を測定し、その時間間隔で って算出する。

 D/A変換器158bは、演算器157でトルク制御、 速度制御、角度制御のために計算されたモー タ144へのデジタルの操作量をアナログ電圧に 変換して次のパワーアンプ158cへ出力する。

 パワーアンプ158cは、D/A変換器158bの出力 比例した電圧でモータ144を駆動する。なお D/A変換器158bをPWM(パルス幅変調器)、パワー ンプ158cをFETによるスイッチング回路に交換 て、全デジタル制御でモータ144を駆動する とも可能である。

 A/D変換器158dは、モータ巻線に直列に挿入 した抵抗器の両端の電圧(アナログ値)をデジ ル値に変換して、演算器157で抵抗値で割り しモータ電流値を測定する。更に、演算器1 57で、モータ144のトルク定数とギアの減速比 乗算すると、ビット出力トルクが得られる

 ドライバ140は、ドライバメカ部として、 ータ144、ギア(群)141a、及び、エンコーダ148 有する。

 ギア141aは、ケーシング141に収納され、モ ータ144の出力トルクを減速比倍に増力してビ ット142を回転させる。その代わり、ビット回 転速度は 1/減速比に減速される。ねじ締め ルクが小さい時など、ギア等の減速機を使 せずにモータの回転をそのままビットに伝 ることも可能で、その場合は減速比を1とす 。

 図9に示すモータ144は、ブラシ付きDCサー モータで、モータ電流に比例したトルクを 生する。モータ144は3相ブラシレスモータを 使用することも可能で、その場合はエンコー ダ148の計測のモータ回転角情報を用いて正弦 波転流制御を行う部分を追加することでブラ シの代わりをさせる必要がある。操作量(入 )とモータ電流(出口)ではDCサーボモータと等 価になり、基本的な動作はDCサーボモータを いた場合と変わらない。

 エンコーダ148は、モータ144の回転量を測 するためのインクリメンタル型ロータリエ コーダである。スケールのスリットを透過 る光の明暗を検知することで微小回転量ご にオン/オフする矩形波信号を発生でき、更 に互いに90度の位相差を持つ2相の矩形波を発 生させるものでは、信号の進み/遅れの解析 より回転方向の検出も可能になる。エンコ ダ148は、モータ144の絶対角度を検出するア ソリュート型のエンコーダを使用すること 可能で、その場合はカウンタを使用せずに 接演算器157に回転角度を読み込み、初期化 代わりに、動作開始時点の回転角度を演算 157内に記憶しておき、動作中の回転量はこ 記憶値を減算して動作開始からのモータ回 量とする。

 第1のドライバ140Aと第2のドライバ140Bは、 ほとんど同じ構成と動作を行う。第1のドラ バ140Aは、角度カウンタ158aの計測値が予め定 められたビット回転量に達したときにモータ 144Aへの速度指令値をゼロにして一時停止状 とし、設定時間経過後に一時停止状態を解 する一時停止/解除部157cを演算器157に更に備 えている点が第2のドライバ140Bと異なる。起 後は各軸のドライバ140はそれぞれ独立に動 する。

 この場合のタイミングチャートを図10に す。一時停止の時期はビット回転量で決定 れ、一時停止期間Tの間に第2のネジ10Bのトル クアップが終了していることが理解される。 その後に、第1のネジ10Aの着座とトルクアッ が行われる。

 別の実施例では、図9の構成において、第 1のドライバ140Aは角度カウンタ158aの計測値が 予め定められたビット回転量に達したときに モータ144Aへの速度指令値をゼロにして一時 止状態とし、メインコントローラ120からの 示により一時停止状態を解除する一時停止/ 除部157cを演算器157に更に備えている点が第 2のドライバ140Bと異なる。各軸のドライバ140 メインコントローラ120の指示を受けてそれ れ独立に動作する。更に、メインコントロ ラ120は、最初に全軸にねじ締め開始を指示 る以外に、第2のドライバ140Bの全軸がねじ め動作を完了したことを、各軸へのステー ス情報の照会、あるいは動作完了した軸か の割り込み通知などにより検出したとき、 時停止状態になっている第1のドライバ140Aに 対して、一時停止状態の解除指示を出す。あ るいは、締付動作完了時点ではなく、必要に 応じて締付動作完了前の所定のトルクレベル まで締付を完了したことなど条件にすること も可能であり、その場合は、第2のドライバ14 0Bから所定のトルクレベルに達した旨のステ タス情報がメインコントローラ120に通知で るように構成しておく。

 この場合のタイミングチャートを図11に す。一時停止の時期はビット回転量で決定 れ、一時停止期間は、第2のネジ10Bのトルク ップが終了したことを検知したことをメイ コントローラ120が知って一時停止解除信号 送信するまでであることが理解される。第2 のネジ10Bのトルクアップが終了したかどうか は、状態検出部147が第2のネジ10Bのステータ 情報を照会して検出する。次にメインコン ローラから一時停止解除指令が送られると 第1のネジ10Aの着座とトルクアップが行われ 。

 更に別の実施例では、図12の構成におい 、第1のドライバ140Aと第2のドライバ140Bは、 とんど同じ構成と動作を行う。第2のドライ バ140Bは、ネジ締め動作が完了した旨を通知 る信号(あるいはステータス情報)を、メイン コントローラ120を介さずに、直接第1のドラ バ140Aへ接続できるルート130を有する。第1の ドライバ140Aでは角度カウンタ158aの計測値が 予め定められたビット回転量に達したとき 、第1のモータ144Aへの速度指令値をゼロに て一時停止状態とし、ルート130からメイン ントローラ120を介さずに直接得られた情報 基にして(複数軸の場合は論理演算を行い)、 第2のドライバ140Bの全軸がネジ締め動作完了 たことを知り、自身の判断で一時停止状態 解除するように演算器157のプログラムが設 されている。あるいは、締付動作完了時点 はなく、必要に応じて締付動作完了前の所 のトルクレベル(例えば、トルクアップの95% )まで締付を完了したことなど条件にするこ も可能である。その場合は、第2のドライバ1 40Bから所定のトルクレベルに達した旨の信号 が第1のドライバ140Aに通知できるように構成 る。

 この場合のタイミングチャートを図13に す。一時停止の時期はビット回転量で決定 れ、一時停止期間は、第2のネジ10Bのトルク ップが終了したことを検知したことを第1の ドライバ140Aが第2のドライバ140Bからの通知に より知って一時停止解除信号を送信するまで であることが理解される。その後に、第1の ジ10Aの着座とトルクアップが行われる。

 第2のネジ10Bが複数ある場合には、これら の第2のネジ10Bの締結は同期をとることが好 しい。また、第1のネジ10Aが複数ある場合に これらの第1のネジ10Aの締結は同期をとるこ とが好ましい。これにより、被締結物の歪み 、位置ズレ、傾斜を低減することができる。

 例えば、各第2のドライバ140Bは上述した 態検出部147を有する。そして、第2のネジ10B トルクアップに必要な設定トルクに至るま 複数の段階が設定されると共に各段階に目 トルクが設定され、メインコントローラ120 、複数の第2のドライバ140Bの全ての状態検 部147から現在の段階の目標トルクに到達し 旨の通知を受信した場合に次の段階の目標 ルクに移行させると共に移行のタイミング 複数の第2のドライバ140Bの中でずれるように 第2のモータ144Bを制御してもよい。例えば、 2のドライバ140Bにおける上述のペア(140B1と14 0B2)のネジ締めを同時に行い、ペア毎に締結 期をずらすなどである。なお、かかる技術 特許文献7に詳しいので詳細な説明は省略す 。

 更に、特許文献7の方法を応用して、図12 図13に示すようなメインコントローラを介 ずに遅れてねじ締めするドライバが自律的 一時停止状態を解除する方法を実現する具 例を以下に示す。図4において、各ドライバ1 40のサーボコントローラ150の演算器157は、同 待ち状態になった回数をカウントするカウ タ機能を有する。初期化動作によってこの 期待ちカウンタは0にセットされている。

 図16Aから図16Eは、図4に示す各ドライバの 演算器157において実行されるコンピュータプ ログラムであって、同期とりに関する動作を 制御するためのプログラムの内容を示してい る。

 図16Aは、電源投入時及び一連のねじ締め 作の終了時に行われる各ドライバでの初期 動作の制御フローチャートを示している。 ず、ステップ(図ではSと略記する)10におい 、演算器157は、同期点5(後述する図17のタイ チャート参照。)が設定されることに応じて 、初期化動作を開始する。ステップ11は、同 待ちカウンタのカウント値を0にリセットす る。次に、ステップ12は、偶数ライン出力を フ状態に、奇数ライン出力をオン状態に設 する。これにより、偶数ワイヤードORライ OR2がオフ状態に設定され、奇数ワイヤードOR ラインOR1はオン状態に設定される。そして、 ステップ13でこの初期化フローを終了する。

 図16Bは、各ドライバで着座動作完了及び ルクアップ/ダウン動作完了とともに行われ る偶数及び奇数ライン出力の状態設定に関す るフローチャートを示している。まず、ステ ップ20で着座動作完了及びトルクアップ/ダウ ン動作完了を検知するとステップ21に進む。 テップ21は、同期待ちカウンタ値を1インク メントする。次に、ステップ22は、同期待 カウンタ値が奇数か偶数かを判別する。奇 の場合は、ステップ23に進み、偶数ライン出 力をオン状態に、奇数ライン出力をオフ状態 に設定する。全てのドライバがこの状態とな ることで偶数ワイヤードORラインOR2はオン状 であるが、奇数ワイヤードORラインOR1はオ 状態からオフ状態に切り替わる。一方、ス ップ22において、同期待ちカウンタ値が偶数 の場合は、ステップ24に進み、偶数ライン出 をオフ状態に、奇数ライン出力をオン状態 設定する。全てのドライバがこの状態とな ことで、奇数ワイヤードORラインOR1はオン 態であるが、偶数ワイヤードORラインOR2はオ ン状態からオフ状態に切り替わる。

 図16Cは、同期判定フローチャートを示し いる。ステップ30で、同期判定動作を開始 ると、次にステップ31では、同期待ちカウン タ値が奇数か偶数かを判別する。奇数の場合 は、ステップ32に進む。ステップ32では、奇 ワイヤードORラインOR1がオン状態かオフ状態 かを判別する。オン状態の場合は、ステップ 32を繰り返す。一方、ステップ31で同期待ち ウンタ値が偶数と判別した場合は、ステッ 33に進む。ステップ33では、偶数ワイヤードO RラインOR2がオン状態かオフ状態かを判別す 。オン状態の場合は、ステップ33を繰り返す 。

 図16Dは、第1のドライバ140AのワイヤードOR ライン離脱動作の制御フローチャートを示し ている。まず、ステップ40では、演算器157は 同期点1が設定されることに応じて、離脱動 作を開始する。次に、ステップ41にて、偶数 イン出力をオフ状態に、奇数ライン出力を フ状態に設定する。そして、ステップ42で の離脱フローを終了する。

 図16Eは、第1のドライバ140Aの一時停止状 解除判定フローチャートを示している。ま 、ステップ50で、一時停止状態解除判定動作 を開始すると、次にステップ51は、同期待ち ウンタ値を1に初期化する。そして、ステッ プ52で、同期待ちカウンタ値に1を加え、次の ステップ53に進む。

 ステップ53では、同期待ちカウンタ値が 数か偶数かを判別する。奇数の場合は、ス ップ54に進む。ステップ54では、奇数ワイヤ ドORラインOR1がオン状態かオフ状態かを判 する。オン状態の場合は、ステップ54を繰り 返す。オフ状態の場合は、次のステップ56に む。一方、ステップ53で同期待ちカウンタ が偶数と判別した場合は、ステップ55に進む 。ステップ55では、偶数ワイヤードORラインOR 2がオン状態かオフ状態かを判別する。オン 態の場合は、ステップ55を繰り返す。オフ状 態の場合は、次のステップ56に進む。

 ステップ56では、同期待ちカウンタ値が 定の値に到達したかどうかを判別する。同 待ちカウンタ値が所定の値に到達していな 場合、ステップ52に戻り、同期待ちカウンタ 値が所定の値に到達するまで繰り返す。同期 待ちカウンタ値が所定の値に到達した場合は 、次のステップ57へ進む。ステップ57では、 1のドライバ140Aの一時停止状態を解除して、 ビット回転を再開する。そして、ステップ58 この一時停止状態解除判定フローを終了す 。

 この場合の各ドライバ140A及び140Bのネジ締 動作の制御手順と動作タイミングチャート 図17に示す。ここで、図17は、第1のネジ10Aが 1本、第2のネジ10Bが4本である場合のネジ締め 動作状態を表している。また、4本のドライ 140Bは、140B 1 乃至140B 4 と区別されている。

 ドライバ140Aとドライバ140B 1 乃至140B 4 はネジ締め開始コマンドを受信すると同期ネ ジ締めを行う。各第1のドライバ140Aと第2のド ライバ140Bは、ネジ締め開始コマンドに続く 期待ち1によって偶数ライン出力がオンにな 、奇数ライン出力がオフになり、同期点1に おいてビットを回転する。しかし、第2のド イバ140Bがそのまま着座させるのに対して、 1のドライバ140Aは着座直前で一時停止をす 。また、第1のドライバ140Aはその後の同期ネ ジ締めには参加しないため、第1のドライバ14 0Aは図16Dのステップ41に示されるように奇数 イン出力153及び偶数ライン出力155をオフに り替える(同期待ちが終了になるようにする) 。次に、第2のドライバ140Bは偶数番目の同期 ちを行い、偶数ライン出力がオフになり、 数ライン出力がオンになる。そして、同期 2でトルクアップT1を行う。トルクアップT1 要求されるトルクアップ量のある割合であ 。そして、同期を取りながら、第2のドライ 140BはトルクアップT2(例えば、要求されるト ルクアップ量の95%)まで進む。このとき、同 待ちカウンタ値が同期点4になる。

 第1のドライバ140Aは、着座直前でビット 転を一時停止し、同期待ちカウンタ値が同 点4になるまで一時停止を続ける。そして、 期待ちカウンタ値が同期点4に達したとき、 第1のドライバ140Aは、図16Eのステップ57に示 れるように、一時停止状態を解除してビッ を回転させ、第2のドライバ140Bとは非同期で 着座、トルクアップを実行する。各第2のド イバ140Bは、第1のドライバ140Aよりも早くネ 締めを終了し、図16Aのステップ11に示される ように同期待ちカウンタ値を初期化する。第 2のドライバ140Bは、各第1のドライバ140Aより 遅くネジ締めを終了し、同期待ちカウンタ を初期化する。このようにしてネジ締めす ことにより、被締結物の歪み、位置ズレ、 斜を低減することができる。

 ここで、図12のライン130に相当する部分 、図4に示すワイヤードORライン160a、160bであ り、その状態は、各軸サーボコントローラの 奇数ライン入力152と、偶数ライン入力154から モータ制御部158に取り込まれて、各軸それぞ れ独立に図16A~図16E、図17のプログラムを実行 する。予め、各軸のサーボコントローラに、 先行してネジ締めする140Bのグループか、あ いは遅れてネジ締めする140Aのグループのど らに属しているかを設定しておけば、先行 てネジ締めする140Bのグループではそれぞれ 独立して図16A~図16Cの処理を実行し、遅れて ジ締めする140Aのグループでもそれぞれ独立 て図16A、図16C、図16D、図16Eの処理を実行す ば、全体として図17の動作になる。どちら グループに属するかを設定する方法として 、役割がほとんど固定の場合はサーボコン ローラ150内のEEPROM等のメモリにパラメータ して書き込んでおくか、あるいはスイッチ を設けて半固定で切替できるようにしても い。また、役割が毎回のネジ締めで変化す ような場合にはネジ締め開始コマンドに付 するパラメータとして毎回設定してもよい

 別の方法として、ワイヤードORラインの 号をメインコントローラに接続するなどし 取り込み、メインコントローラ120に同期待 カウンタ機能を有してもよいし、各ドライ からの通信によりこのカウント値の情報を け取ってもよい。この場合は図11の方法に相 当し、メインコントローラから一時停止解除 のタイミングを指示することになる。しかし 、この場合の欠点としては、メインコントロ ーラから通信線を介して一時停止の解除が指 示されるため一時停止解除のタイミングが遅 くなることがあり、どんなに通信速度を上げ てもワイヤードORラインを直接監視する前者 方法には追い付けない。また、メインコン ローラのプログラムが複雑になるのも問題 、ネジの本数が増えるとメインコントロー での処理が増えてくる。一方、前者の各軸 サーボコントローラが自律的に一時停止解 を判断する場合には、どんなに140Aおよび140 Bの軸数が増えてもメインコントローラおよ サーボコントローラのプログラムが複雑に らず、通信も混雑せず、ただサーボコント ーラ間の接続をいもづるで増やして行くだ で容易にネジの本数を増減できる利点があ 。

 以上、本発明の好ましい実施態様を説明 てきたが、本発明はこれらの実施態様に限 されるものではなく、様々な変形及び変更 可能である。

産業上の利用の可能性

 本発明によれば、小型化、低価格化、ス ープットの増加の少なくとも一つをもたら 自動ネジ締め装置を提供することができる