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Patent Searching and Data


Title:
SCRIBING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157440
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a scribing apparatus (1000), which can form scribing lines on two parts at the same time, on the front surface and the rear surface of a bonded substrate formed by bonding brittle substrates, and thus, can shorten a machining time required for cutting out a predetermined number of panel substrates from the bonded substrates, such as a liquid crystal mother panel.  The scribing apparatus is provided with a fixed scribing mechanism, which is fixed on a base (301) and forms first scribe lines at the same time on the front surface and the rear surface of the bonded substrate; and a movable scribing mechanism, which is movably arranged on the base (401) and forms second scribe lines parallel to the first scribe lines at the same time on the front surface and the rear surface of the bonded substrate.  The fixed scribing mechanism and the movable scribing mechanism are configured so that the first and the second scribe lines are formed at the same time and the distance between the first and the second scribe lines is adjusted by the distance between the both mechanisms.

Inventors:
EJIMATANI AKIRA (JP)
KIYATAKE TATSUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/061400
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
EJIMATANI AKIRA (JP)
KIYATAKE TATSUO (JP)
International Classes:
C03B33/07; B28D1/24; B28D5/00; C03B33/03; G02F1/13
Domestic Patent References:
WO2002057192A12002-07-25
WO2005087458A12005-09-22
WO2005053925A12005-06-16
Attorney, Agent or Firm:
YAMAMOTO Shusaku et al. (JP)
Shusaku Yamamoto (JP)
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Claims:
 脆性基板を貼り合わせた構造の貼合せ基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、
 設置面上に配置される基台上に固定して設けられ、該貼合せ基板の表面及び裏面に同時に第1のスクライブラインを形成する固定スクライブ機構と、
 該基台上に移動可能に設けられ、該貼合せ基板の表面及び裏面に同時に、該第1のスクライブラインと平行な第2のスクライブラインを形成する可動スクライブ機構とを備え、
 該固定スクライブ機構及び可動スクライブ機構は、該第1及び第2のスクライブラインが同時に形成され、かつ該第1及び第2のスクライブラインの間隔が、該両機構の離間距離により調整されるよう構成されているスクライブ装置。
 前記固定スクライブ機構による第1のスクライブラインの形成位置と、該可動スクライブ機構による第2のスクライブラインの形成位置との間に、該第1及び第2のスクライブラインの離間距離に応じた範囲で、前記貼合せ基板を支持する支持領域を形成する支持領域形成機構を有する請求項1に記載のスクライブ装置。
 前記固定スクライブ機構と前記可動スクライブ機構との間に設けられ、前記貼合せ基板を支持する支持台を有し、
 該支持台は、吸入空気流あるいは噴出空気流が発生するよう形成された複数の開口を有し、該貼合せ基板の移送時には、該噴出空気流により該支持台上で該貼合せ基板を持ち上げるように支持し、該貼合せ基板のスクライブ時には、該支持台に該貼合せ基板を吸着固定するよう構成されている請求項2に記載のスクライブ装置。
 前記支持台は、
 前記第1のスクライブラインの形成位置の近傍に位置するよう前記基台に固定して設けられた固定支持テーブルと、
 前記第2のスクライブラインの形成位置の近傍に位置し、かつ前記第2のスクライブ機構とともに移動可能となるよう前記基台に設けられた可動支持テーブルとを含むものである請求項3に記載のスクライブ装置。
 前記固定スクライブ機構は、
 前記基台上に水平方向にスライドするよう取付けられ、該水平方向のスライドにより、前記貼合せ基板の表面に第1のスクライブラインを形成する第1の上側スクライブ部と、
 前記基台上に、該第1の上側スクライブ部に対向して同一方向にスライドするよう取り付けられ、該第1の上側スクライブ部と同一方向のスライドにより、該貼合せ基板の裏面に第1のスクライブラインを形成する第1の下側スクライブ部とを有し、
 前記可動スクライブ機構は、
 前記基台上に水平方向にスライドするよう取付けられ、該水平方向のスライドにより、前記貼合せ基板の表面に第2のスクライブラインを形成する第2の上側スクライブ部と、
 前記基台上に、該第2の上側スクライブ部に対向して同一方向にスライドするよう取り付けられ、該第2の上側スクライブ部と同一方向のスライドにより、該貼合せ基板の裏面に第2のスクライブラインを形成する第2の下側スクライブ部とを有する請求項3に記載のスクライブ装置。
 前記固定スクライブ機構は、前記基台上に対向するよう取り付けられた一対の縦支柱と、該縦支柱間に水平方向に延びるよう互いに平行に取り付けられた第1の上下一対のガイド支柱とを有し、
 前記第1の上側スクライブ部は、該第1の上側ガイド支柱に水平方向にスライドするよう取り付けられた第1の上側横スライド部材と、該第1の上側横スライド部に垂直方向にスライドするよう取り付けられた第1の上側縦スライド部材と、該第1の上側縦スライド部材に取り付けられ、カッターホイールチップを保持するチップホルダを有するスクライブヘッドとを有し、
 前記第1の下側スクライブ部は、該第1の下側ガイド支柱に水平方向にスライドするよう取り付けられた第1の下側横スライド部材と、該第1の下側横スライド部に垂直方向にスライドするよう取り付けられた第1の下側縦スライド部材と、該第1の下側縦スライド部材に取り付けられ、カッターホイールチップを保持するチップホルダを有するスクライブヘッドとを有する請求項5に記載のスクライブ装置。
 前記可動スクライブ機構は、前記基台上に対向するよう取り付けられた一対のレール部材上に該レール部材に沿って移動可能に設けられた一対の可動ブロックと、該各可動ブロックに、対向するよう取り付けられた一対の縦可動支柱と、該縦可動支柱間に水平方向に延びるよう互いに平行に取り付けられた第2の上下一対のガイド支柱とを有し、
 前記第2の上側スクライブ部は、該第2の上側ガイド支柱に水平方向にスライドするよう取り付けられた第2の上側横スライド部材と、該第2の上側横スライド部に垂直方向にスライドするよう取り付けられた第2の上側縦スライド部材と、該第2の上側縦スライド部材に取り付けられ、カッターホイールチップを保持するチップホルダを有するスクライブヘッドとを有し、
 前記第2の下側スクライブ部は、該第2の下側ガイド支柱に水平方向にスライドするよう取り付けられた第2の下側横スライド部材と、該第2の下側横スライド部に垂直方向にスライドするよう取り付けられた第2の下側縦スライド部材と、該第2の下側縦スライド部材に取り付けられ、カッターホイールチップを保持するチップホルダを有するスクライブヘッドとを有する請求項5に記載のスクライブ装置。
 前記支持領域形成機構は、
 前記可動スクライブ機構の移動経路に沿って延びるよう配置され、部品ガイド溝を有する相対向する一対のガイド部材と、
 該各ガイド部材の部品ガイド溝に沿って移動可能に取り付けられた一対のチェーン部材と、
 該一対のチェーン部材に一定間隔で取り付けられ、複数のローラを支持する複数のローラ支持バーとを有し、
 該各チェーン部材の一端を該可動スクライブ機構に固定し、該各チェーンの他端を該チェーン部材に一定の張力がかかるよう所定方向に付勢したものであり、
 該支持領域形成機構は、
 該可動スクライブ機構の移動により、該チェーン部材が移動して、該複数のローラ支持バーにより支持されたローラが、前記第1および第2のスクライブ機構の間に出没して、前記貼合せ基板を支持する支持領域が、該第1及び第2のスクライブラインの離間距離に応じた広さとなるよう構成されている請求項2に記載のスクライブ装置。
 前記貼合せ基板は、
 2枚のガラス基板を貼り合せた貼り合せ構造を有する、液晶パネルを切り出すための長方形形状のマザー基板である請求項1に記載のスクライブ装置。
Description:
スクライブ装置

 本発明は、スクライブ装置に関し、特に 2枚の脆性材料基板を貼り合わせてなる貼合 せ基板から複数のパネル基板を切り出す加工 を行う加工ラインに配置され、該貼合せ基板 に対するスクライブ(けがき)を該貼合せ基板 表面とその裏面とで同時に行うことが可能 スクライブ装置に関するものである。

 従来から板ガラスなどの脆性基板の切断 、一般的にはその片面に、切断する線に沿 て傷(スクライブ)を付けて、この傷を付け 線(スクライブライン)に沿って該板ガラスを 折ることにより行っている。

 ところで、液晶表示装置の液晶パネルは 2枚のガラス板を貼り合わせた構造となって おり、このため、このような液晶パネルを、 2枚のガラス板を貼り合わせてなる貼合せ基 から切り出す場合は、貼合せ基板の表面お び裏面の両面にスクライブラインを形成す 必要がある。

 従来は、このような貼合せ基板に対して 、片面ずつスクライブラインを形成する加 を行っており、特許文献1には、上記のよう な貼合せ基板の切断工程で用いている加工ラ インが開示されている。

 以下、図面を用いてこの特許文献1に開示 の加工ライン(液晶パネル分断ライン)につい 具体的に説明する。

 図11は、従来の液晶パネル分断ライン900 ブロック図であり、図12は、該液晶パネル分 断ライン900を構成するスクライブ装置901を示 す斜視図である。

 このスクライブ装置901は、液晶マザーパ ル908を載置するためのテーブル905を備えて る。このテーブル905は、Y1方向(パネル載置 と平行な所定方向)に移動可能に、かつθ1方 向に回動可能に、つまりテーブルの載置面を 含む面内で回転可能に設けられている。液晶 マザーパネル908は、2枚のガラス基板を互い 貼り合せた構造となっている。

 スクライブ装置901には、テーブル905に載 された液晶マザーパネル908を構成する2枚の ガラス基板のうち上側のガラス基板(以下、A 側基板ともいう。)の表面をスクライブする ためのスクライブヘッド811が、X1方向(液晶マ ザーパネルの幅方向)に沿って摺動自在に設 られている。スクライブヘッド811には、チ プホルダー806が取り付けられており、チッ ホルダー806の下端には、スクライブ予定ラ ンSに沿って液晶マザーパネル908をスクライ するためのカッターホイールチップ804が取 付けられている。また、スクライブ装置901 は、X1方向に沿ってスクライブヘッド811を 動するためのモータ812が設けられている。 クライブ装置901は、液晶マザーパネル908を 置決めするために液晶マザーパネルに形成 れたアライメントマークを認識するためのCC Dカメラ929と、CCDカメラ929によって認識され アライメントマークを表示するモニタ930と 備えている。

 このスクライブ装置901の下流側には、ス ライブされた液晶マザーパネル908のA面側基 板をブレイクするブレイク装置902が設けられ ている。さらに、このブレイク装置902の下流 側には、スクライブ装置901Aが配置されてい 。スクライブ装置901Aは、スクライブ装置901 同一の構成を有しており、液晶マザーパネ 908を構成する2枚のガラス基板のうちA面側 板と反対側の基板(以下、B面側基板ともいう 。)をスクライブするものである。また、こ スクライブ装置901Aの下流側には、ブレイク 置902Aが配置されている。このブレイク装置 902Aは、ブレイク装置902と同一の構成を有し おり、B面側基板をB面側基板に形成されたス クライブラインに沿ってブレイクする。

 次に、このような構成を有する、貼合せ 板の分断を行う加工ライン900の動作を説明 る。

 スクライブ装置901のテーブル905上に、図 しない給材機構によって液晶マザーパネル9 08がそのA面側基板を上にして載置される。ス クライブ装置901は、カッターホイールチップ 804によって、該テーブル905上の液晶マザーパ ネル908のA面側基板にスクライブラインを形 する。

 スクライブ装置901によってA面側基板にス クライブラインSが形成された液晶マザーパ ル908は、図示しない反転機構によって反転 れ、A面側基板を下にしてブレイク装置902の ーブルに載置される。ブレイク装置902は、 晶マザーパネル908のA面側基板をスクライブ ラインSに沿って分断する。

 ブレイク装置902によってA面側基板を分断 された液晶マザーパネル908が、図示しない搬 送機構によって搬送され、A面側基板が下側 なるようにスクライブ装置901Aのテーブル905 載置される。スクライブ装置901Aは、カッタ ーホイールチップ804によってB面側基板にス ライブラインを形成する。スクライブ装置90 1AによってB面側基板をスクライブされた液晶 マザーパネル908は、図示しない反転機構によ って反転され、B面側基板を下にしてブレイ 装置902Aのテーブル上に載置される。ブレイ 装置902Aは、A面側基板を上方から押圧する とによって、B面側基板をスクライブライン 沿って分断する。

 その後、接着用シールによって接着され いるA面側基板およびB面側基板の切断片が とめて除去される。

 しかしながら、上述した従来の液晶パネ 分断の加工ライン900では、液晶マザーパネ 908を片面ごとにスクライブおよびブレイク なければならず、このため、加工時間が長 なり、装置の設置面積も増大するという問 がある。

 このような課題を解決したものとして、 えば、特許文献1及び特許文献2に開示のス ライブ装置がある。 

 図13は、これらの特許文献に開示のスク イブ装置を示す図である。

 このスクライブ装置950は、液晶マザーパ ル908を載置するテーブル951と、液晶マザー ネル908をテーブル951に固定する固定体952と 上下一対のカッターヘッド953および954を有 、固定体952によってテーブル951に固定され 液晶マザーパネル908の表面および裏面の基 を、上記一対のカッターヘッドにより同時 スクライブするものである。

 また、特許文献1には、このように貼合せ 基板の表面および裏面の基板に同時にスクラ イブラインを形成するスクライブ装置を備え た加工ラインが開示されている。

 図14は、この特許文献1に開示の液晶パネ のマザー基板の加工ライン100の平面図であ 。

 この加工ライン100は、液晶パネルのマザ 基板である、2枚のガラス基板を貼り合せて なる液晶マザーパネルを液晶パネルに分断す る加工ラインである。

 この液晶パネル分断ライン100は、液晶マ ーパネル8をストックするローダ12を備えて る。液晶パネル分断ライン100には、給材ロ ット13が設けられている。給材ロボット13は 、ローダ12にストックされた液晶マザーパネ 8を1枚ずつ吸引して、コンベア14上に載置す る。コンベア14上に載置された液晶マザーパ ル8は、加工ライン100の前方(図14において右 方向)へ搬送され、位置決めされる。

 また、加工ライン100は、液晶パネル分断 置1を備えている。

 図15は、この液晶パネル分断装置1を説明 るための斜視図であり、図16は、図15に示す 液晶パネル分断装置1の要部を示す斜視図で る。

 液晶パネル分断装置1は、上記コンベア14 ら供給された液晶マザーパネル8を載置する テーブル5を備えている。液晶パネル分断装 1には、吸着搬送機構2が設けられている。吸 着搬送機構2は、コンベア14上に載置され位置 決めされた液晶マザーパネル8を吸着して、 ーブル5上に載置する。吸着搬送機構2は、矢 印Y3で示す水平方向に沿って設けられたガイ 27を有している。ガイド27には、水平方向に 沿って摺動自在に設けられたアームが設けら れており、アームの先端には、液晶マザーパ ネル8を吸着するために設けられた吸着パッ 25と、吸着パッド25を上下方向に沿って駆動 るためのシリンダ26とが設けられている。

 この液晶パネル分断装置1は、図16に示す うに、液晶マザーパネル8をスクライブする ためのスクライブ機構4を備えている。スク イブ機構4は、テーブル5に対してコンベア14 反対側に配置されている。スクライブ機構4 は、一対の支柱122および123を有している。一 対の支柱122および123の間には、上下一対のガ イドバー124および125が設けられており、吸着 搬送機構2によってテーブル5から移送される 晶マザーパネル8がこれらのガイドバー124お よび125の間を通過するようになっている。

 ガイドバー124には、液晶マザーパネル8の 表面をスクライブするためのスクライブ部102 が矢印X3の方向に沿って摺動自在に設けられ おり、ガイドバー125には、液晶マザーパネ 8の裏面をスクライブするためのスクライブ 部103が、スクライブ部102と対向するように矢 印X3の方向に沿って摺動自在に設けられてい 。支柱122には、スクライブ部102および103を 印X3の方向に沿ってそれぞれ摺動させるた のモータ113および114が取り付けられている

 スクライブ部102は、矢印X3に示す方向に って摺動自在に設けられた移動体109を有し いる。移動体109の下面には、スクライブヘ ド111が矢印Y3に示す方向に沿って摺動自在に 設けられている。スクライブヘッド111の下面 には、チップホルダ106が設けられている。チ ップホルダ106の下端には、カッターホイール チップ104が回転自在に設けられている。

 スクライブ部103は、前述したスクライブ 102と同一の構成を有しており、スクライブ 102と対向するように設けられている。スク イブ部103は、矢印X3の方向に沿って摺動自 に設けられた移動体109を有している。移動 109の上面には、スクライブヘッド111が矢印Y3 の方向に沿って摺動自在に設けられている。 スクライブヘッド111の上面には、チップホル ダ107が設けられている。チップホルダ107の上 端には、カッターホイールチップ105が回転自 在に設けられている。

 また、上記液晶パネル分断装置1は、捕捉 機構31を備えている。捕捉機構31は、テーブ 5の上面からはみ出した液晶マザーパネル8の 一端を掴むように把持する。捕捉機構31には 図15の矢印127で示す方向から見て略Y字形状 した捕捉器32が設けられている。捕捉器32は 、シリンダ33の動作によって開閉自在に構成 れており、テーブル5の上面からはみ出した 液晶マザーパネル8の一端を掴むように把持 る。捕捉器32には、一対のマット34が、把持 た液晶マザーパネル8の両面と当接する位置 にそれぞれ貼り付けられている。

 捕捉機構31は、上下動自在に捕捉器32を支 持する支柱35を備えている。支柱35の上には 捕捉器32を上下動させるためのモータ36が設 られている。支柱35は、図示しないモータ よって矢印Y3に示す方向に沿って前後動自在 に設けられている。

 また、液晶パネル分断ライン100は、図14 示すように、コンベア15を備えている。コン ベア15は、液晶パネル分断装置1によって分断 された1列分の液晶マザーパネル8Aを下流の位 置決め位置まで搬送し、位置決めする。コン ベア15には、回転テーブル16が設けられてい 。回転テーブル16は、位置決め位置において 位置決めされた液晶マザーパネル8Aを90度回 させる。

 液晶パネル分断加工ライン100は、液晶パ ル分断装置1Aを備えている。液晶パネル分 装置1Aは、幅方向の寸法が前述した液晶パネ ル分断装置1よりも狭い点を除いて液晶パネ 分断装置1と同一の構成を有している。従っ 、液晶パネル分断装置1Aの構成の詳細な説 は省略する。液晶パネル分断装置1Aは、回転 テーブル16によって90度回転した液晶マザー ネル8Aを液晶パネル9に分断する。液晶パネ 分断装置1Aによって分断された液晶パネル9 、除材ロボット17によって製品ストック18に 出される。

 このような構成を有する液晶パネル分断 イン100の動作を説明する。

 給材ロボット13がローダ12にストックされ た液晶マザーパネル8を1枚ずつ吸引して、コ ベア14上に載置すると、コンベア14上に載置 された液晶マザーパネル8は、液晶パネル分 ライン100の前方(図1において右方向)へ搬送 れ、位置決めされる。

 図17および図18は、従来の液晶パネル分断 装置1の動作を説明するための正面図である

 液晶パネル分断装置1に設けられた吸着搬 送機構2の吸着パッド25は、コンベア14上にお て位置決めされた液晶マザーパネル8を吸引 し、液晶マザーパネル8上に予め設定された クライブ予定ラインS5がスクライブ部102に設 けられたカッターホイールチップ104とスクラ イブ部103に設けられたカッターホイールチッ プ105との間に位置するように、液晶マザーパ ネル8の一端がテーブル5からはみ出す位置へ 晶マザーパネル8を搬送する。カッターホイ ールチップ104および105は、ともに、スクライ ブ予定ラインS5上において対向している。テ ブル5は、搬送された液晶マザーパネル8を 引固定する。捕捉機構31に設けられた捕捉器 32は、液晶マザーパネル8の一端を把持する。

 カッターホイールチップ104および105は、 クライブ予定ラインS5に沿って液晶マザー ネル8を構成するガラス基板10Aおよび10Bをそ ぞれ同時にスクライブする。カッターホイ ルチップ104および105がガラス基板10Aおよび1 0Bへそれぞれ乗り上げるときのカッターホイ ルチップ104および105の移動速度を、スクラ ブ時における移動速度よりも小さくすると 乗り上げ時のショックによってガラス基板1 0Aおよび10Bに欠けが生じることを防止するこ ができる。

 このようなカッターホイールチップ104お び105によれば、ガラス基板10Aおよび10Bの内 の表面にまで到達する深い垂直クラックを 成することができる。

 カッターホイールチップ104および105によ て、ガラス基板10Aおよび10Bの内側の表面に で到達する深い垂直クラックがスクライブ 定ラインS5に沿って形成されているために 図18に示すように、液晶マザーパネル8の一 を把持している捕捉器32をそのまま右方向へ 移動させると、形成したスクライブラインに 沿って液晶マザーパネル8から分断された切 片63を除去することができる。

 そして、コンベア15は、捕捉器32によって 載置された液晶マザーパネル8Aを下流の位置 め位置まで搬送し、位置決めする。回転テ ブル16は、位置決め位置において位置決め れた液晶マザーパネル8Aを90度回転させる。 晶パネル分断装置1Aは、前述した液晶パネ 分断装置1の動作と同様の動作によって、液 マザーパネル8Aを液晶パネル9に分断する。 晶パネル分断装置1Aによって分断された液 パネル9は、除材ロボット17によって製品ス ック18に搬出される。

 このような構成の加工ラインでは、吸着 送機構2は、液晶マザーパネル8のスクライ 予定ラインが、スクライブ部102および103に れぞれ設けられたカッターホイールチップ10 4および105の間へ位置するように、液晶マザ パネル8を保持して搬送する。カッターホイ ルチップ104および105は、スクライブ予定ラ ンがカッターホイールチップ104および105の へ位置するように吸着搬送機構2によって搬 送された液晶マザーパネル8を、スクライブ 定ラインに沿ってスクライブすることによ て分断する。

 このため、2枚のガラス基板によって構成さ れる液晶マザーパネルを両面同時に分断する ことができ、これにより、液晶マザーパネル を分断するための加工時間を短縮することが できるとともに、液晶マザーパネルを分断す るための装置の設置面積を大幅に減少させる ことができる。

国際公開第02/057192号パンフレット

実公昭59-22101号公報

 しかしながら、図14~図18を参照して説明 た液晶パネル分断ライン(加工ライン)900では 、貼合せ基板の表面および裏面を同時にスク ライブしているが、貼合せ基板の表面および 裏面でのスクライブは、1箇所ずつ行われる ととなる。このため、貼合せ基板から所定 のパネル基板(液晶パネル)を切り出すのに要 する加工時間が長くなるという問題がある。

 本発明は、上記従来の問題点を解決する めになされたもので、脆性基板を貼り合せ なる貼合せ基板の表面および裏面に、それ れ2箇所同時にスクライブラインを形成する ことができ、これにより、液晶マザーパネル などの貼合せ基板から所定数のパネル基板を 切り出すのに要する加工時間を短縮すること ができるスクライブ装置を得ることを目的と する。

 本発明に係るスクライブ装置は、脆性基 を貼り合わせた構造の貼合せ基板にスクラ ブラインを形成するスクライブ装置であっ 、設置面上に配置される基台上に固定して けられ、該貼合せ基板の表面及び裏面に同 に第1のスクライブラインを形成する固定ス クライブ機構と、該基台上に移動可能に設け られ、該貼合せ基板の表面及び裏面に同時に 、該第1のスクライブラインと平行な第2のス ライブラインを形成する可動スクライブ機 とを備え、該固定スクライブ機構及び可動 クライブ機構は、該第1及び第2のスクライ ラインが同時に形成され、かつ該第1及び第2 のスクライブラインの間隔が、該両機構の離 間距離により調整されるよう構成されており 、そのことにより上記目的が達成される。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記固定スクライブ機構による第1のスクラ イブラインの形成位置と、該可動スクライブ 機構による第2のスクライブラインの形成位 との間に、該第1及び第2のスクライブライン の離間距離に応じた範囲で、前記貼合せ基板 を支持する支持領域を形成する支持領域形成 機構を有することが好ましい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記固定スクライブ機構と前記可動スクラ ブ機構との間に設けられ、前記貼合せ基板 支持する支持台を有し、該支持台は、吸入 気流あるいは噴出空気流が発生するよう形 された複数の開口を有し、該貼合せ基板の 送時には、該噴出空気流により該支持台上 該貼合せ基板を持ち上げるように支持し、 貼合せ基板のスクライブ時には、該支持台 該貼合せ基板を吸着固定するよう構成され いることが好ましい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記支持台は、前記第1のスクライブライン の形成位置の近傍に位置するよう前記基台に 固定して設けられた固定支持テーブルと、前 記第2のスクライブラインの形成位置の近傍 位置し、かつ前記第2のスクライブ機構とと に移動可能となるよう前記基台に設けられ 可動支持テーブルとを含むものであること 好ましい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記固定スクライブ機構は、前記基台上に 平方向にスライドするよう取付けられ、該 平方向のスライドにより、前記貼合せ基板 表面に第1のスクライブラインを形成する第 1の上側スクライブ部と、前記基台上に、該 1の上側スクライブ部に対向して同一方向に ライドするよう取り付けられ、該第1の上側 スクライブ部と同一方向のスライドにより、 該貼合せ基板の裏面に第1のスクライブライ を形成する第1の下側スクライブ部とを有し 前記可動スクライブ機構は、前記基台上に 平方向にスライドするよう取付けられ、該 平方向のスライドにより、前記貼合せ基板 表面に第2のスクライブラインを形成する第 2の上側スクライブ部と、前記基台上に、該 2の上側スクライブ部に対向して同一方向に ライドするよう取り付けられ、該第2の上側 スクライブ部と同一方向のスライドにより、 該貼合せ基板の裏面に第2のスクライブライ を形成する第2の下側スクライブ部とを有す ことが好ましい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記固定スクライブ機構は、前記基台上に 向するよう取り付けられた一対の縦支柱と 該縦支柱間に水平方向に延びるよう互いに 行に取り付けられた第1の上下一対のガイド 支柱とを有し、前記第1の上側スクライブ部 、該第1の上側ガイド支柱に水平方向にスラ ドするよう取り付けられた第1の上側横スラ イド部材と、該第1の上側横スライド部に垂 方向にスライドするよう取り付けられた第1 上側縦スライド部材と、該第1の上側縦スラ イド部材に取り付けられ、カッターホイール チップを保持するチップホルダを有するスク ライブヘッドとを有し、前記第1の下側スク イブ部は、該第1の下側ガイド支柱に水平方 にスライドするよう取り付けられた第1の下 側横スライド部材と、該第1の下側横スライ 部に垂直方向にスライドするよう取り付け れた第1の下側縦スライド部材と、該第1の下 側縦スライド部材に取り付けられ、カッター ホイールチップを保持するチップホルダを有 するスクライブヘッドとを有することが好ま しい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記可動スクライブ機構は、前記基台上に 向するよう取り付けられた一対のレール部 上に該レール部材に沿って移動可能に設け れた一対の可動ブロックと、該各可動ブロ クに、対向するよう取り付けられた一対の 可動支柱と、該縦可動支柱間に水平方向に びるよう互いに平行に取り付けられた第2の 上下一対のガイド支柱とを有し、前記第2の 側スクライブ部は、該第2の上側ガイド支柱 水平方向にスライドするよう取り付けられ 第2の上側横スライド部材と、該第2の上側 スライド部に垂直方向にスライドするよう り付けられた第2の上側縦スライド部材と、 第2の上側縦スライド部材に取り付けられ、 カッターホイールチップを保持するチップホ ルダを有するスクライブヘッドとを有し、前 記第2の下側スクライブ部は、該第2の下側ガ ド支柱に水平方向にスライドするよう取り けられた第2の下側横スライド部材と、該第 2の下側横スライド部に垂直方向にスライド るよう取り付けられた第2の下側縦スライド 材と、該第2の下側縦スライド部材に取り付 けられ、カッターホイールチップを保持する チップホルダを有するスクライブヘッドとを 有することが好ましい。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記支持領域形成機構は、前記可動スクラ ブ機構の移動経路に沿って延びるよう配置 れ、部品ガイド溝を有する相対向する一対 ガイド部材と、該各ガイド部材の部品ガイ 溝に沿って移動可能に取り付けられた一対 チェーン部材と、該一対のチェーン部材に 定間隔で取り付けられ、複数のローラを支 する複数のローラ支持バーとを有し、該各 ェーン部材の一端を前記可動スクライブ機 に固定し、該各チェーンの他端を該チェー 部材に一定の張力がかかるよう所定方向に 勢したものであり、該支持領域形成機構は 該可動スクライブ機構の移動により、該チ ーン部材が移動して、該複数のローラ支持 ーにより支持されたローラが、前記第1およ び第2のスクライブ機構の間に出没して、前 貼合せ基板を支持する支持領域が、該第1及 第2のスクライブラインの離間距離に応じた 広さとなるよう構成されていることが好まし い。

 本発明は、上記スクライブ装置において 前記貼合せ基板は、2枚のガラス基板を貼り 合せた貼り合せ構造を有する、液晶パネルを 切り出すための長方形形状のマザー基板であ ることが好ましい。

 以下、本発明の作用について説明する。

 本発明においては、基台上に固定して設 られ、貼合せ基板の表面及び裏面に同時に 1のスクライブラインを形成する固定スクラ イブ機構と、該基台上に移動可能に設けられ 、該貼合せ基板の表面及び裏面に同時に、該 第1のスクライブラインと平行な第2のスクラ ブラインを形成する可動スクライブ機構と 備え、該固定スクライブ機構及び可動スク イブ機構を、該第1及び第2のスクライブラ ンが同時に形成され、かつ該第1及び第2のス クライブラインの間隔が、該両機構の離間距 離により調整されるよう構成したので、脆性 基板を貼り合せてなる貼合せ基板の表面およ び裏面に、それぞれ2箇所同時にスクライブ インを形成することができ、これにより、 晶マザーパネルなどの貼合せ基板から所定 のパネル基板を切り出すのに要する加工時 を短縮することができる。

 また、本発明においては、前記固定スク イブ機構による第1のスクライブラインの形 成位置と、前記可動スクライブ機構による第 2のスクライブラインの形成位置との間に、 第1及び第2のスクライブラインの離間距離に 応じた範囲で、前記貼合せ基板を支持する支 持領域を形成する支持領域形成機構を有する ので、第2のスクライブ機構を移動させた場 でも、常に、短冊基板を支持する領域を適 に形成することができる。

 また、本発明においては、前記固定スク イブ機構と前記可動スクライブ機構との間 設けられ、前記貼合せ基板を支持する支持 を有し、該支持台は、吸入空気流あるいは 出空気流が発生するよう形成された複数の 口を有し、該貼合せ基板の移送時には、該 出空気流により該支持台上で該貼合せ基板 持ち上げるように支持し、該貼合せ基板の クライブ時には、該支持台に該貼合せ基板 吸着固定する構造としているので、スクラ ブ時には貼合せ基板を位置ずれしないよう 固定し、該貼合せ基板の搬送時には、その 送を容易にすることができる。

 以上のように、本発明によれば、基台上 固定して設けられ、貼合せ基板の表面及び 面に同時に第1のスクライブラインを形成す る固定スクライブ機構と、該基台上に移動可 能に設けられ、該貼合せ基板の表面及び裏面 に同時に、該第1のスクライブラインと平行 第2のスクライブラインを形成する可動スク イブ機構とを備え、該固定スクライブ機構 び可動スクライブ機構を、該第1及び第2の クライブラインが同時に形成され、かつ該 1及び第2のスクライブラインの間隔が、該両 機構の離間距離により調整されるよう構成し たので、脆性基板を貼り合せてなる貼合せ基 板の表面および裏面に、それぞれ2箇所同時 スクライブラインを形成することができ、 れにより、液晶パネルのマザー基板などの 合せ基板から所定数のパネル基板を切り出 のに要する加工時間を短縮することができ 。

 以下、本発明の実施形態について図面を 照しながら説明する。

 (実施形態1)
 図1~図10は本発明の実施形態1に係る基板分 システムを説明する図であり、図1は、本実 形態1の基板分断システムにおける脆性材料 基板の加工ラインを示し、図2は、該脆性材 基板である液晶パネルのマザー基板Ms(図(a)) 該マザー基板から得られる短冊基板Ts(図(b)) 、および該短冊基板から得られる液晶パネル 基板Ps(図(c))を示している。また、図3は、上 加工ラインに設置されるスクライブ装置を す平面図であり、図4は、図3に示すスクラ ブ装置のIV-IV線断面の構造を示す。さらに、 図5(a)は、図3に示すスクライブ装置を図3のV-V 線で示す矢印の方向に見た図、図5(b)は、該 クライブ装置の可動スクライブ部を示す図 ある。

 この実施形態1の基板分断システム200は、 2枚の脆性材料基板を貼り合せた貼合せ基板 分断して、液晶パネルなどに用いるパネル 板(液晶パネル基板)Psを作成する加工ライン 含むものである。

 なお、2枚の脆性材料基板を貼り合せた貼 合せ基板は、液晶パネル、プラズマディスプ レイパネル、有機ELディスプレイパネル等の ラットディスプレイパネルを形成するため 、ガラス基板を互いに貼り合せた貼合せ基 を含み、さらに、シリコン基板、サファイ 基板等にガラス基板を貼り合せた、半導体 置の貼合せ基板を含むものであるが、ここ は、液晶パネルのマザー基板を例に挙げて 明する。

 この加工ライン(基板分断システム)200は 液晶パネルのマザー基板Msをこの加工ライン 200上に供給するマザー基板ローダ部200aと、 ザー基板ローダ部200aから供給されたマザー 板Msを分断して短冊基板Tsを作成するマザー 基板分断部200bと、該マザー基板分断部200bで 断された短冊基板Tsを90度回転させて下流側 の加工部に搬送する短冊基板回転搬送部200c を有している。また、この加工ライン200は 短冊基板回転搬送部200cから搬送されてきた 冊基板Tsを分断して液晶パネル基板Psを作成 する短冊基板分断部200dと、短冊基板分断部20 0dで作成された液晶パネル基板Psを回転させ その下流側のパネル基板検査部200fに搬送す パネル基板回転搬送部200eとを有している。 このパネル基板検査部200fは、この加工ライ 200での加工により作成されたパネル基板の 法精度などを検査する部分である。

 ここで、図2(a)に示すマザー基板Msは、横 向(図2(a)の紙面左右方向)の寸法、つまり加 ライン200での搬送方向と平行な方向の寸法 2500mmであり、縦方向(図2(a)の紙面上下方向) 寸法、つまり加工ライン200の幅方向の寸法 2200mmである長方形形状を有し、スクライブ インLm1~Lm6に沿って分断され、3つの短冊基 Tsとして切り出されるものである。また、図 2(b)に示す短冊基板Tsは、スクライブラインLt1 ~Lt8に沿って分断され、4つのパネル基板Ps(図2 (c)参照)として切り出されるものである。

 また、上記短冊基板回転搬送部200cは、前 記短冊基板を吸着して搬送するものである。 ただし、これは、前記短冊基板をその一端を 把持しながら搬送するものでもよい。

 以下、本実施形態1の加工ラインを構成す る各部の構成について詳しく説明する。

 上記マザー基板ローダ部200aは、図14に示 従来の加工ライン100におけるローダ12、給 ロボット13、およびコンベア14に相当する機 を含むものであり、所定の格納場所に格納 れているマザー基板Msを上記マザー基板分 部200bまで搬送するものである。上記マザー 板分断部200bは、図14に示す従来の加工ライ 100における分断装置1と同様、マザー基板の 表面側基板と裏面側基板とを同時にスクライ ブするスクライブ機構(図15および図16のスク イブ機構4)を有している。さらに、上記短 基板回転搬送部200cは、図11に示す従来の加 ライン100における捕捉機構31、コンベア15お び回転テーブル16に相当する機構を含むも であり、マザー基板分断部200bによりマザー 板Msから切り出された短冊基板Tsを、マザー 基板分断部200bから短冊基板分断部200dまで搬 するものである。

 そして、本実施形態1の短冊基板分断部200 dは、図14~図18で説明した従来の加工ライン100 における分断装置1Aの、脆性材料基板の表面 よび裏面の同時スクライブを1箇所ずつ行う スクライブ機構4とは異なるスクライブ機構 有するスクライブ装置1000を備えており、こ スクライブ装置1000は、短冊基板回転搬送部 200c側(ライン上流側)に配置された固定スクラ イブ機構部300と、パネル基板回転搬送部200e (ライン下流側)に配置された可動スクライブ 機構部400とを有し、短冊基板Tsに対する表面 および裏面側からのスクライブを、2箇所同 時に実行可能に構成されている。

 まず、固定スクライブ機構部300について 明する。

 固定スクライブ機構部300は、このスクラ ブ装置1000の設置面Rに固定された固定基台30 1と、該固定基台301上に、上記短冊基板の短 の寸法に応じた一定の間隔を空けて対向す よう取り付けられた一対の部品取付固定ブ ック310aおよび310bと、該各ブロック310aおよ 310b上に固定された対向する一対の縦支柱311a および311bとを有している。また、この対向 る縦支柱311aおよび311bの間には、固定ガイド 支柱320aおよび320bが上下に平行に位置するよ 取り付けられている。これらのガイド支柱3 20aおよび320bのライン下流側の側面にはガイ 溝321が形成されており、該上側ガイド支柱32 0aおよび下側ガイド支柱320bのガイド溝321には 、該ガイド溝に沿って該両縦支柱の間で横方 向(つまり、加工ラインを横切る方向)にスラ ドする上側横スライド部材322aおよび下側横 スライド部材322bが嵌め込まれている。なお 上側横スライド部材322aおよび下側横スライ 部材322bを駆動する機構は、図示していない が、ガイド支柱320aおよび320bに組み込まれた ニアモータなどにより構成されている。

 また、この上側横スライド部材322aには、 該横スライド部材322aに対して縦方向(鉛直方 )にスライド可能となるよう上側縦スライド 部材323aが取り付けられており、この縦スラ ド部材323aの下端部には、スクライブヘッド3 31が固定されている。このスクライブヘッド3 31の下面には、チップホルダ332が取り付けら 、さらに、該チップホルダ332の先端には、 冊基板Tsのスクライブラインに沿ってスク イブを行うカッターホイールチップ333が刃 が下を向くように保持されている。同様に 上記下側横スライド部材322bには、該横スラ ド部材322bに対して縦方向(鉛直方向)にスラ ド可能となるよう下側縦スライド部材323bが 取り付けられており、この縦スライド部材323 bの上端部には、スクライブヘッド331が固定 れている。このスクライブヘッド331の上面 は、チップホルダ332が取り付けられ、さら 、該チップホルダ332の先端には、カッター イールチップ333が刃先が上を向くように保 されている。なお、上側縦スライド部材323a よび下側縦スライド部材323bを駆動する機構 は、図示していないが、上側横スライド部材 322aおよび下側横スライド部材322bに取り付け れた、モータやソレノイドコイルを利用し 電動アクチュエータ、あるいは空気圧や油 を利用したアクチュエータなどにより構成 れている。

 また、上記部品取付固定ブロック310aおよ び310bには、該縦支柱311aおよび311bの下流側に 位置するよう補助支柱341aおよび341bが取付ら ており、これらの補助支柱341aおよび341bに り固定支持テーブル342が取り付けられてい 。この支持テーブル342は、その表面に形成 れ、空気の噴出あるいは吸入を行うための 口を有し、ラインの上流側から送られてく 短冊基板の加工時には、該短冊基板を吸着 定し、また短冊基板の移送時には該短冊基 を空気流により若干浮上させる構造となっ いる。また、この支持テーブル342の上流側 は、該支持テーブル342に対向するよう分割 持テーブル343が複数配置されている。なお これらの分割支持テーブル343は、固定基台30 1上に設けられた支持部材(図示せず)により該 固定基台301上に固定されており、上記固定支 持テーブル342と同様、その表面に形成され、 空気の噴出あるいは吸入を行うための開口( 示せず)を有し、ラインの上流側から送られ くる短冊基板の加工時には、該短冊基板を 着固定し、また短冊基板の移送時には該短 基板を空気流により若干浮上させる構造と っている。

 また、各分割支持テーブル343の上流側に 、ローラ344aが取り付けられたフレーム部材 344が短冊基板Tsの移送方向に沿って設けられ いる。このローラ344aは、移送される短冊基 板の下面と当接して該短冊基板Tsを支持する のである。

 ここで、上記固定スクライブ機構部300に ける固定スクライブ機構は、部材310a、310b 311a、311b、320a、320b、322a、322b、323a、323b、331 、332、333により構成されている。

 次に、可動スクライブ機構部400について 明する。

 この可動スクライブ機構部400は、このス ライブ装置1000の設置面Rに固定された固定 台401と、該固定基台401上に、上記短冊基板Ts の幅方向の寸法に応じた一定の間隔を空けて 対向するよう取り付けられた一対のレール部 材402aおよび402bと、該レール部材402aおよび402 b上に該レール部材に沿って移動可能となる う取り付けられた一対の部品取付可動ブロ ク410aおよび410bと、該各ブロック410aおよび41 0b上に固定された対向する一対の縦可動支柱4 11aおよび411bとを有している。

 ここで、上記レール部材402aの両端側には 、該レール部材402a上にこれに平行に配置さ たシャフト部材414aを回転可能に支持する軸 部材412aおよび413aが配置されており、下流 の軸受部材412aには該シャフト部材414aを回転 させるモータ415aが取り付けられている。ま 、このシャフト部材414aはその表面にねじ山 形成したものであり、部品取付可動ブロッ 410aを貫通して配置されている。また、この シャフト414aは、その回転により、上記部品 付可動ブロック411aが上記レール部材402a上を 移動するよう、該可動ブロック410aの内部に り付けられたナット部材(図示せず)と螺合し ている。また、上記レール部材402bの両端側 は、該レール部材402b上にこれに平行に配置 れたシャフト部材414bを回転可能に支持する 軸受部材412bおよび413bが配置されており、下 側の軸受部材412bには該シャフト部材414bを 転させるモータ415bが取り付けられている。 た、このシャフト部材414bはその表面にねじ 山を形成したものであり、部品取付可動ブロ ック411bを貫通して配置されている。また、 のシャフト414bは、その回転により、上記部 取付可動ブロック411bが上記レール部材402b を移動するよう、該可動ブロック411bの内部 取り付けられたナット部材(図示せず)と螺 している。

 また、この対向する縦可動支柱411aおよび 411b間には、可動ガイド支柱420aおよび420bが上 下に平行に位置するよう取り付けられている 。これらのガイド支柱420aおよび420bのライン 流側の側面にはガイド溝421が形成されてお 、該上側可動ガイド支柱420aおよび下側可動 ガイド支柱420bのガイド溝421には、該ガイド に沿って該両縦可動支柱の間で横方向(つま 、加工ラインを横切る方向)にスライドする 上側横スライド部材422aおよび下側横スライ 部材422bが嵌め込まれている。なお、上側横 ライド部材422aおよび下側横スライド部材422 bを駆動する機構は、図示していないが、ガ ド支柱420aおよび420bに組み込まれたリニアモ ータなどにより構成されている。

 また、この上側横スライド部材422aには、 該横スライド部材422aに対して縦方向(鉛直方 )にスライド可能となるよう上側縦スライド 部材423aが取り付けられており、この縦スラ ド部材423aの下端部には、スクライブヘッド4 31が固定されている。このスクライブヘッド4 31の下面には、チップホルダ432が取り付けら 、さらに、該チップホルダ432の先端には、 ッターホイールチップ433が刃先が下を向く うに保持されている。同様に、上記下側横 ライド部材422bには、該横スライド部材422b 対して縦方向(鉛直方向)にスライド可能とな るよう下側縦スライド部材423bが取り付けら ており、この縦スライド部材423bの上端部に 、スクライブヘッド431が固定されている。 のスクライブヘッド431の上面には、チップ ルダ432が取り付けられ、さらに、該チップ ルダ432の先端には、カッターホイールチッ 433が刃先が上を向くように保持されている なお、上側縦スライド部材423aおよび下側縦 スライド部材423bを駆動する機構は、図示し いないが、上側横スライド部材422aおよび下 横スライド部材422bに取り付けられた、モー タやソレノイドコイルを利用した電動アクチ ュエータ、あるいは空気圧や油圧を利用した アクチュエータなどにより構成されている。

 また、上記部品取付可動ブロック410aおよ び410bには、該縦支柱411aおよび411bの上流側に 位置するよう、これらのブロック410a及び410b 跨るよう横支柱441が取付られており、この 支柱441の中央部分には一対の縦支持支柱451a および451bが対向するよう取り付けられ、こ 一対の縦支持支柱には可動支持テーブル442 、上記部品取付可動ブロックとともに移動 るよう取り付けられている。この可動支持 ーブル442は、その表面に形成され、空気の 出あるいは吸入を行うための開口を有し、 インの上流側から送られてくる短冊基板の 工時には、該短冊基板を吸着固定し、また 冊基板の移送時には該短冊基板を空気流に り若干浮上させる構造となっている。また この可動支持テーブル442の下流側には、該 動支持テーブル442の側縁に沿って移動する 上下の横スライド部材422a及び422bに取り付け られたスクライブヘッド431が位置している。

 ここで、上記可動スクライブ機構部400に ける可動スクライブ機構は、部材410a、410b 411a、411b、420a、420b、422a、422b、423a、423b、431 、432、433により構成されている。

 また、上記レール部材402aおよび402bの内 には、上側可動ガイド支柱420aおよび下側可 ガイド支柱420bのほぼ中間の高さ位置に位置 するように一対のガイド部材460aおよび460bが レール部材402aおよび402bと平行に設けられ おり、該ガイド部材460aおよび460bはそれぞれ ガイド部材支持フレーム461aおよび461bに取り けられている。これらのガイド部材支持フ ーム461aおよび461bの下流側端は、固定基台40 1に取り付けられた縦固定支柱462aおよび462bに より支持されており、上記ガイド部材支持フ レーム461aおよび461bの上流側端は、固定基台4 01に取り付けられた縦固定支柱463aおよび463b より支持されている。

 そして、上記ガイド部材支持フレーム461a および461bの上流側端面には、ブラケット464a よび464bによりスプロケット465aおよび465bが 転可能に取り付けられている。また、上記 プロケット465aおよび465bに対向するよう、 記固定基台401の上流側端面には、ブラケッ 466aおよび466bによりスプロケット467aおよび46 7bが回転可能に取り付けられている。

 これらの上下に対向する一対のスプロケ ト465aおよび467aには1つのチェーン470aが掛け られており、該チェーン470aの一端は、固定 台401内に設けられた油圧あるいは空気圧シ ンダ480aのシリンダロッド481aに連結されてい る。また、上下に対向する一対のスプロケッ ト465bおよび467bには、他の1つのチェーン470b 掛けられており、該チェーン470bの一端は、 記チェーン470aと同様、固定基台401内に設け られた油圧あるいは空気圧シリンダ480b(図5参 照)のシリンダロッド481bに連結されている。

 そして、一対のチェーン470aおよび470bに 、これらに跨るよう一定間隔でローラ支持 ー491が取り付けられており、各ローラ支持 ー491には、ブラケット494によりローラ493が 転可能に取り付けられている。

 ここで、上記複数のローラ支持バー491の ちの、上記横支柱441の最も近くに位置する 持バー491は、上記横支柱441上に取り付けら た一対の縦補助支柱451aおよび451bの上端部 一対の連結片483aおよび483bにより連結されて おり、また、この横支柱441の最も近くに位置 する支持バー491の両端には、上記一対のチェ ーン470aおよび470bの他端が固定されている。

 そして、上記一対のチェーン470aおよび470 bの一端は、これに接続されたシリンダロッ 481aおよび481bにより、チェーンを引っ張る方 向に付勢されており、常に、チェーン467aお び467bに一定の張力が印加されるようになっ いる。

 また、上記ガイド部材460aおよび460bの上 上に位置するローラ支持バー491に取り付け れているローラ493は、このスクライブ装置10 00の上流側から送られてくる短冊基板Tsの下 に当接して、該短冊基板Tsを支持する支持面 (支持領域)を形成するものとなっている。

 次に、動作について説明する。

 この加工ライン(基板分断システム)200で 、マザー基板ローダ部200aにより、液晶パネ のマザー基板Msがこの加工ライン200上に供 されると、マザー基板ローダ部200aから供給 れたマザー基板Msは、マザー基板分断部200b 分断されて短冊基板Tsが作成される。ここ は、図2(a)に示すマザー基板Msは、スクライ ラインLm1~Lm6に沿って分断され、3つの短冊基 板Tsとして切り出される。

 このマザー基板分断部200bで分断された短 冊基板Tsは、短冊基板回転搬送部200cにより90 回転させられて下流側の短冊基板分断部200d に搬送される。この加工ライン200では、短冊 基板回転搬送部200cから搬送されてきた短冊 板Tsは、短冊基板分断部200dにより分断され 液晶パネル基板Psが作成される。ここでは、 図2(b)に示す短冊基板Tsは、スクライブライン Lt1~Lt8に沿って分断され、4つの液晶パネル基 Ps(図2(c)参照)として切り出される。

 この短冊基板分断部200dで作成された液晶 パネル基板Psは、パネル回転搬送部200eにより 回転させられてその下流側のパネル基板検査 部200fに搬送される。このパネル基板検査部20 0fでは、この加工ライン200で作成されたパネ 基板Psの寸法精度などが検査される。

 以下、本実施形態1の加工ラインを構成す る各部の動作について詳しく説明する。

 上記マザー基板ローダ部200aは、図14に示 従来の加工ライン100におけるローダ12、給 ロボット13、およびコンベア14に相当する機 を含むものであり、このマザー基板ローダ 200aでは、所定の格納場所に格納されている マザー基板Msが上記マザー基板分断部200bまで 搬送される。

 上記マザー基板分断部200bでは、図14に示 従来の加工ライン100における分断装置1と同 様にして、マザー基板の表面側基板と裏面側 基板とに同時にスクライブラインが形成され る。

 さらに、上記短冊基板回転搬送部200cは、 図14に示す従来の加工ライン100における捕捉 構31、コンベア15および回転テーブル16に相 する機構を含むものであり、マザー基板分 部200bによりマザー基板Msから切り出された 冊基板Tsが、マザー基板分断部200bから短冊 板分断部200dまで搬送される。

 そして、本実施形態1の短冊基板分断部200 dは、図14~図18で説明した従来の加工ライン100 における分断装置1Aの、脆性材料基板の表面 よび裏面の同時スクライブを1箇所ずつ行う スクライブ機構4とは異なるスクライブ機構 有するスクライブ装置1000を備えており、こ スクライブ装置1000では、固定スクライブ機 構と可動スクライブ機構とにより、短冊基板 Tsに対する表面側および裏面側からのスクラ ブが、2箇所同時に実行される。

 まず、図3、図4、図6および図7を用いて、 固定スクライブ機構と可動スクライブ機構と の間の距離を調整する動作について説明する 。

 この距離の調整は、スクライブする短冊 板から切り出す液晶パネル基板Psの寸法に じて行われ、具体的には、液晶パネル基板Ps のサイズ、つまりスクライブラインLt1とLt2と の間の間隔に基づいて行われる。なお、スク ライブラインLt3とLt4との間隔、スクライブラ インLt5とLt6との間隔、スクライブラインLt7と Lt8との間隔が、スクライブラインLt1とLt2との 間の間隔と等しいことは言うまでもない。

 例えば、図6および図7では、固定スクラ ブ機構300のスクライブヘッド331と、可動ス ライブ機構400のスクライブヘッド431との間 を広げるために、可動ブロック410aおよび410b を、図3及び図4に示す位置から紙面右側に移 した状態を示している。この可動ブロック4 10aおよび410bの移動は、モータ415aおよび415bに より回転シャフト414aおよび414bを回転させる とにより行われる。

 このとき、可動ブロック410aおよび410bの 動により、可動ブロックの部材441を介して 結されているローラ支持バー491が右方向に 動することとなり、これにより、チェーン 材470aおよび470bが紙面右側に引っ張られるこ ととなる。この結果、固定スクライブ機構の スクライブヘッド331と可動スクライブ機構の スクライブヘッド431との間には、さらに、ロ ーラ支持バー491が出現することとなり、これ により、固定スクライブ機構のスクライブヘ ッド331と可動スクライブ機構のスクライブヘ ッド431との間には、短冊基板Tsから作成すべ 液晶パネル基板Psのサイズに応じた、短冊 板を支持するのに必要な基板支持領域が形 される。

 このようにして、固定スクライブ機構の クライブヘッド331と可動スクライブ機構の クライブヘッド431との間の距離を調整した 、短冊基板Tsのスクライブが行われる。

 図8、図9および図10はこのスクライブ動作 を説明する図であり、これらの図では、特に 、可動スクライブ機構でのスクライブヘッド 431の動きを示しているが、固定スクライブ機 構でのスクライブヘッド331の動きも全く同様 である。

 まず、可動スクライブ機構では、上下の スライド部材423aおよび423bが、矢印で示す うに、それぞれのスクライブヘッド431のカ ターチップが短冊基板Tsの表面および裏面に 当接可能な位置まで縦方向に移動する(図9(a) よび(b))。このとき、固定スクライブ機構で は、上下の縦スライド部材323aおよび323bが、 8に示すように、それぞれのスクライブヘッ ド331のカッターチップが短冊基板Tsの表面お び裏面に当接可能な位置まで縦方向に移動 る。

 その後、可動スクライブ機構における上 の縦スライド部材423aおよび423bが、矢印で すように、短冊基板Tsの幅方向に同時に移動 する(図8、図10(a)および(b))。このとき、固定 クライブ機構における上下の縦スライド部 323aおよび323bも、可動スクライブ機構の縦 ライド部材423aおよび423bと同様に、短冊基板 Tsの幅方向に同時に移動する。これにより、 えば、短冊基板Tsの、図2(b)のLt1およびLt2で す位置で、表面および裏面側のスクライブ インが同時に形成されることとなる。

 その後、短冊基板分断部200dでは、上記ス クライブ装置1000によりスクライブラインが 成された短冊基板Tsが、その後段の分断装置 (図示せず)により分断されて、液晶パネル基 Psが形成される。この液晶パネル基板Psは、 パネル基板回転搬送部200eによりパネル基板 査部200fに搬送される。

 このように本実施形態1では、短冊基板分 断部200dを構成するスクライブ装置1000におい 、基台上に固定して設けられ、液晶パネル マザー基板Msなどの脆性基板を貼り合せて る貼合せ基板の表面及び裏面に同時に第1の クライブラインを形成する固定スクライブ 構と、該基台上に移動可能に設けられ、該 合せ基板の表面及び裏面に同時に、該第1の スクライブラインと平行な第2のスクライブ インを形成する可動スクライブ機構とを備 、該固定スクライブ機構及び可動スクライ 機構を、該第1及び第2のスクライブラインが 同時に形成され、かつ該第1及び第2のスクラ ブラインの間隔が、該両機構の離間距離に り調整されるよう構成したので、脆性基板 貼り合せてなる貼合せ基板の表面および裏 に、それぞれ2箇所同時にスクライブライン を形成することができ、これにより、液晶パ ネルのマザー基板などの貼合せ基板から所定 数の液晶パネル基板Psを切り出すのに要する 工時間を短縮することができる。

 また、この実施形態1では、上記スクライ ブ装置1000において、固定スクライブ機構に る第1のスクライブラインの形成位置と、可 スクライブ機構による第2のスクライブライ ンの形成位置との間に、該第1及び第2のスク イブラインの離間距離に応じた範囲で、前 貼合せ基板(短冊基板Ts)を支持する支持領域 を形成する、部材470a、470b、491、493などから る支持領域形成機構を有するので、第2のス クライブ機構を移動させた場合でも、常に、 短冊基板を支持する領域を適切に形成するこ とができる。

 また、この実施形態1では、上記スクライ ブ装置1000において、固定スクライブ機構と 動スクライブ機構との間に設けられ、貼合 基板を支持する支持台としての固定支持テ ブル342及び可動支持テーブル442を有し、該 れらの支持テーブルを、吸入空気流あるい 噴出空気流が発生するよう形成された複数 開口を有し、該貼合せ基板の移送時には、 噴出空気流により該支持テーブル上で該貼 せ基板を持ち上げるように支持し、該貼合 基板のスクライブ時には、該支持テーブル 該貼合せ基板を吸着固定する構成としたの 、スクライブ時には短冊基板を位置ずれし いように固定し、短冊基板の搬送時には、 の搬送を容易にすることができる。

 具体的には、上記固定スクライブ機構に るスクライブ領域の下流側には、該スクラ ブ領域に近接して、前記貼合せ基板を支持 る固定支持テーブル342を設け、また該スク イブ領域の上流側には分割支持テーブル343 設け、該固定支持テーブル342および分割支 テーブル343を、吸入空気流あるいは噴出空 流が発生するよう形成された複数の開口を し、該貼合せ基板の移送時には、該噴出空 流により該支持テーブル上で該貼合せ基板 持ち上げるように支持し、該貼合せ基板の クライブ時には、該支持テーブルに該貼合 基板を吸着固定する構造としているので、 定スクライブ機構によるスクライブを、短 基板をそのスクライブ領域近傍でしっかり 定して行うことができる。また、可動スク イブ機構によるスクライブ領域の下流側に 、該スクライブ領域に近接して、貼合せ基 を支持する可動支持テーブル442を設け、該 動支持テーブル442を、吸入空気流あるいは 出空気流が発生するよう形成された複数の 口を有し、該貼合せ基板の移送時には、該 出空気流により該支持台上で該貼合せ基板 持ち上げるように支持し、該貼合せ基板の クライブ時には、該可動支持台に該貼合せ 板を吸着固定する構造としているので、可 スクライブ機構によるスクライブを、その クライブ領域近傍で貼合せ基板をしっかり 定して行うことができる。

 なお、本実施形態1では、基板分断システ ムとして、短冊基板にスクライブラインを形 成するスクライブ装置を、短冊基板の2箇所 その表面および裏面に同時にスクライブラ ンを形成する構成としたものを示したが、 基板分断システムは、マザー基板にスクラ ブラインを形成するスクライブ装置をも、 ザー基板の2箇所でその表面および裏面に同 にスクライブラインを形成する構成とした のでもよく、このような基板分断システム 実施形態2として説明する。

 (実施形態2)
 この実施形態2の基板分断システムは、実施 形態1における基板分断システムにおけるマ ー基板分断部200bとして、図3~図5に示す構成 スクライブ装置を用いたものである。

 このように本実施形態2においても、マザ ー基板のスクライブ装置において、基台上に 固定して設けられ、マザー基板の表面及び裏 面に同時に第1のスクライブラインを形成す 固定スクライブ機構と、該基台上に移動可 に設けられ、該マザー基板の表面及び裏面 同時に、該第1のスクライブラインと平行な 2のスクライブラインを形成する可動スクラ イブ機構とを備え、該固定スクライブ機構及 び可動スクライブ機構を、該第1及び第2のス ライブラインが同時に形成され、かつ該第1 及び第2のスクライブラインの間隔が、該両 構の離間距離により調整されるよう構成し ので、脆性基板を貼り合せてなる貼合せ基 であるマザー基板の表面および裏面に、そ ぞれ2箇所同時にスクライブラインを形成す ことができ、これにより、液晶パネルのマ ー基板Msなどの貼合せ基板から所定数の短 基板Tsを切り出すのに要する加工時間を短縮 することができる。

 なお、上記実施形態2では、基板分断シス テムにおけるマザー基板分断部200bおよび短 基板分断部200dの両方に、図3~図5に示す構成 スクライブ装置を用いたものを示したが、 記基板分断システムは、マザー基板分断部2 00bのみに、図3~図5に示す構成のスクライブ装 置を用いたものでもよい。

 以上のように、本発明の好ましい実施形 を用いて本発明を例示してきたが、本発明 、この実施形態に限定して解釈されるべき のではない。本発明は、特許請求の範囲に ってのみその範囲が解釈されるべきである とが理解される。当業者は、本発明の具体 な好ましい実施形態の記載から、本発明の 載および技術常識に基づいて等価な範囲を 施することができることが理解される。本 細書において引用した特許文献は、その内 自体が具体的に本明細書に記載されている と同様にその内容が本明細書に対する参考 して援用されるべきであることが理解され 。

 本発明は、2枚の脆性材料基板を貼り合わ せてなる貼合せ基板から複数のパネル基板を 切り出す加工を行う加工ラインに配置され、 該貼合せ基板に対するスクライブ(けがき)を 貼合せ基板の表面とその裏面とで同時に行 ことが可能なスクライブ装置の分野におい 、脆性基板を貼り合せてなる貼合せ基板の 面および裏面に、それぞれ2箇所同時にスク ライブラインを形成することがで、これによ り、液晶パネルのマザー基板などの貼合せ基 板から所定数のパネル基板を切り出すのに要 する加工時間を短縮することができるもので ある。

図1は、本発明の実施形態1に係る基板 断システムを説明する図であり、該基板分 システムにおける脆性材料基板の加工ライ を示している。 図2は、上記実施形態1の基板分断シス ムで加工する脆性材料基板を説明する図で り、図2(a)は、該脆性材料基板から構成され 、液晶パネルのマザー基板を示し、図2(b)は 、該マザー基板の分断により得られる短冊基 板を示し、図2(c)は、該短冊基板の分断によ 得られる液晶パネル基板を示している。 図3は、上記実施形態1の基板分断シス ムを説明する平面図であり、このシステム 加工ラインに設置されるスクライブ装置を している。 図4は、上記実施形態1の基板分断シス ムを説明する図であり、図3に示すスクライ 装置のIV-IV線断面の構造を示している。 図5は、上記実施形態1の基板分断シス ムを説明する図であり、図5(a)は、図3に示す スクライブ装置を図3のV-V線で示す矢印の方 に見た図、図5(b)は、該スクライブ装置の可 スクライブ部を示す図である。 図6は、上記実施形態1の基板分断シス ムの加工ラインに設置されるスクライブ装 の動作を説明する平面図であり、図3に示す クライブ装置の可動スクライブ機構を水平 向に移動させたときの状態を示している。 図7は、上記実施形態1の基板分断シス ムの加工ラインに設置されるスクライブ装 の動作を説明する、図6のVI-VI線断面図であ 、図4に示すスクライブ装置の可動スクライ 機構を移動させたときの状態を示している 図8は、上記実施形態1の基板分断シス ムの加工ラインに設置されるスクライブ装 の動作を説明する、図3のIV-IV線断面に相当 る部分を示す図であり、図4に示すスクライ 装置のスクライブヘッドを、貼合せ基板(短 冊基板)をスクライブする位置まで移動させ ときの状態を示している。 図9(a)および(b)は、上記実施形態1の基 分断システムにおけるスクライブ装置の動 を説明する図であり、可動スクライブ部の クライブヘッドがスクライブ位置まで移動 る様子を示している。 図10(a)および(b)は、上記実施形態1の基 板分断システムにおけるスクライブ装置の動 作を説明する図であり、可動スクライブ部の スクライブヘッドが貼合せ基板をスクライブ する様子を示している。 図11は、従来の液晶パネル分断ライン 説明するブロック図であり、特許文献1に開 示のものを示している。 図12は、図11に示す従来の液晶パネル 断ラインを構成するスクライブ装置を示す 視図である。 図13は、従来の他のスクライブ装置を 明する模式図であり、特許文献1及び2に開 のものを示している。 図14は、従来の液晶パネル分断ライン して、2枚の脆性材料基板を貼り合わせた張 り合わせ基板の表面および裏面を同時にスク ライブするスクライブ機構を備えたもの(特 文献1)を説明する平面図である。 図15は、張り合わせ基板の表面および 面を同時にスクライブするスクライブ機構 備えた従来の液晶パネル分断装置を説明す ための斜視図である。 図16は、図15に示す従来の液晶パネル 断装置の主要部を示す斜視図である。 図17は、図15に示す従来の液晶パネル 断装置のスクライブ動作を説明する正面図 ある。 図18は、図15に示す従来の液晶パネル 断装置のブレーク動作を説明する正面図で る。

 200 加工ライン(基板分断システム)
 200a マザー基板ローダ部
 200b マザー基板分断部
 200c 短冊基板回転搬送部
 200d 短冊基板分断部
 200e パネル基板回転搬送部
 200f パネル基板検査部
 300 固定スクライブ機構
 301,401 固定基台
 310a,310b 部品取付固定ブロック
 311a,311b 縦支柱
 320a,420a 上側ガイド支柱
 320b,420b 下側ガイド支柱
 321,421 ガイド溝
 322a 上側横スライド部材
 322b 下側横スライド部材
 323a 上側縦スライド部材
 323b 下側縦スライド部材
 331,431 スクライブヘッド
 332,432 チップホルダ
 333,433 カッターホイールチップ
 341a,341b 補助支持
 342 固定支持テーブル
 343 分割支持テーブル
 344 フレーム部材
 344a ローラ
 400 可動スクライブ機構
 402a,402b レール部材
 410a,410b 部品取付可動ブロック
 411a,411b 縦可動支柱
 412a,412b,413a,413b 軸受部材
 414a,414b シャフト部材
 442 可動支持テーブル
 460a,460b ガイド部材
 461a,461b ガイド部材支持フレーム
 462a,462b,463a,463b 縦固定支柱
 464a,464b,466a,466b,494 ブラケット
 465a,465b,467a,467b スプロケット
 470a,470b チェーン
 491 ローラ支持バー
 493 ローラ
 1000 スクライブ装置
 Lm1~Lm6,Lt1~Lt8 スクライブライン
 Ms マザー基板(貼合せ基板)
 Ts 短冊基板
 Ps パネル基板(液晶パネル)
 R 設置面