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Title:
SEALING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/155964
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a sealing device comprising a stationary-side sealing element (1) mounted in a stationary-side member (101) and having a thrust lip (12), and a slinger (2) having a sleeve (21) fitted in a rotary-side member (102) and a flange (22) extending from one end of the sleeve (21). The thrust lip (12) is held in slidable contact with the flange (22), and an annular rubbery elastic member (3) to be held in close contact with the outer circumference of the rotary-side member (102) is integrated with an end portion (21a) of the sleeve (21) on the opposite side of the flange (22). As a result, it is possible to prevent a leakage or an invasion of a foreign substance reliably through the small clearance of the fitting portion between the sleeve (21) and the rotary-side member (102).

Inventors:
MUNAKATA SHINOBU (JP)
KUZUMAKI YOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059004
Publication Date:
December 24, 2008
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NOK CORP (JP)
MUNAKATA SHINOBU (JP)
KUZUMAKI YOSHIHIRO (JP)
International Classes:
F16C33/78; F16C41/00
Foreign References:
JP2002213620A2002-07-31
JP2001215132A2001-08-10
JPH0362267U1991-06-18
Attorney, Agent or Firm:
NOMOTO, Yoichi (Terao Building8-4, Nishi-Shinbashi 2-chom, Minato-ku Tokyo 03, JP)
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Claims:
 静止側部材に取り付けられ、スラストリップを有する静止側密封要素と、回転側部材に嵌着されるスリーブ及びその一端から延びるフランジからなるスリンガとを備え、前記スラストリップが前記フランジに摺動可能に密接された密封装置において、前記スリーブにおける前記フランジと反対側の端部に、前記回転側部材の外周面に密接される環状のゴム状弾性体が一体に設けられたことを特徴とする密封装置。
 スリンガのフランジに磁気による回転検出用のパルサーリングが設けられ、ゴム状弾性体が、前記スリンガのスリーブにおける前記フランジと反対側を向いた端面を覆うように設けられたことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
Description:
密封装置

 本発明は、自動車や一般機械、産業機械 におけるベアリング等へダストや泥水等が 入するのを防止する密封装置において、ス ンガの振り切り作用によってシールを行う のに関する。

 ベアリング等を密封する密封装置の一種 して、スリンガを有するものがある。図7は 、この種の密封装置の典型的な従来技術を、 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で この密封装置は、例えばベアリング100の外 101(静止側)の内周に装着される静止側密封要 素110と、前記ベアリング100の内輪(回転側)102 外周に嵌着されるスリーブ121及びその一端 ら延びるフランジ122からなる金属製のスリ ガ120とを備え、静止側密封要素110に設けら たスラストリップ111が、スリンガ120のフラ ジ122に摺動可能に密接され、静止側密封要 110にスラストリップ111の内周側に位置して けられたラジアルリップ112が、スリンガ120 スリーブ121の外周面に摺動可能に密接され 。なお、参照符号113は、ベアリング100の内 を潤滑するグリース(不図示)を保持するた のグリースリップである。

 すなわち、この種の密封装置は、スリンガ1 20のフランジ122とスラストリップ111の密接摺 部において、内輪102と一体的に回転するフ ンジ122の遠心力による振り切り作用によっ 、ベアリング外部Aからのダストや泥水等の 侵入を阻止するものである。また、フランジ 122とスラストリップ111の密接摺動部からその 内周側へ、ダストや泥水等が僅かに通過して も、これらはスリンガ120のスリーブ121とラジ アルリップ112の密接摺動部においてシールさ れ、フランジ122の遠心力による振り切り作用 によって、スラストリップ111の外周側へ押し 戻される。なお、同様の従来技術が、例えば 特許文献1に開示されている。

特開平11-292032号公報

 しかしながら、従来構造のものは、スリ ガ120のスリーブ121が、内輪102の外周面に金 同士で接触しているため、外部の泥水など 、スリーブ121と内輪102との嵌合部の微小隙 からベアリング内部Bへ浸入するおそれがあ った。

 本発明は、以上のような点に鑑みてなさ たものであって、その技術的課題とすると ろは、スリンガの振り切り作用によってシ ルを行う密封装置において、さらなる密封 の向上を図ることにある。

 上述した技術的課題を有効に解決するた の手段として、請求項1の発明に係る密封装 置は、静止側部材に取り付けられ、スラスト リップを有する静止側密封要素と、回転側部 材に嵌着されるスリーブ及びその一端から延 びるフランジからなるスリンガとを備え、前 記スラストリップが前記フランジに摺動可能 に密接された密封装置において、前記スリー ブにおける前記フランジと反対側の端部に、 前記回転側部材の外周面に密接される環状の ゴム状弾性体が一体に設けられたものである 。

 また、請求項2の発明に係る密封装置は、 請求項1に記載の構成において、スリンガの ランジに磁気による回転検出用のパルサー ングが設けられ、ゴム状弾性体が、前記ス ンガのスリーブにおける前記フランジと反 側を向いた端面を覆うように設けられたも である。

 本発明の密封装置によれば、スリンガの リーブに設けられた環状のゴム状弾性体が 回転側部材の外周面に密接されることによ て、スリーブと回転側部材との嵌合部の微 隙間からの漏れや異物の浸入が確実に防止 れる。

 また、スリンガのフランジに磁気による 転検出用のパルサーリングが設けられ、ゴ 状弾性体が前記スリンガのスリーブにおけ 前記フランジと反対側を向いた端面を覆う うに設けられた構成とした場合は、スリン を積み重ねた時に、そのフランジに形成さ たパルサーリングの着磁面が、その上に重 られたスリンガのスリーブの端部によって 傷を受けるのを有効に防止することができ 。

本発明に係る密封装置の第一の形態を 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で ある。 本発明に係る密封装置の第二の形態を 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で ある。 第二の形態におけるパルサーリング付 スリンガを積み重ねた状態を、軸心Oを通る 平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第三の形態を 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で ある。 本発明に係る密封装置の第四の形態を 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で ある。 本発明に係る密封装置の第五の形態を 軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図で ある。 密封装置の典型的な従来技術を、軸心 通る平面で切断して示す半断面図である。

符号の説明

1 静止側密封要素
11 取付環
12 スラストリップ
13 ラジアルリップ
14 グリースリップ
2 スリンガ
21 スリーブ
21a 端部
21b 溝
21c フランジと反対側を向いた端面
22 フランジ
3 ゴム状弾性体
4 パルサーリング
5 磁気センサ
100 ベアリング
101 外輪(静止側部材)
102 内輪(回転側部材)

 図1は、本発明に係る密封装置の第一の形 態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断 図である。この図1に示される密封装置は、 アリング100の外輪101の内周に取り付けられ 静止側密封要素1と、ベアリング100の内輪102 の外周に取り付けられるスリンガ2とを備え 。なお、外輪101は、請求項1に記載された静 側部材に相当し、内輪102は、請求項1に記載 された回転側部材に相当する。

 静止側密封要素1は、金属製の取付環11と この取付環11にゴム状弾性材料で一体成形 れたスラストリップ12、ラジアルリップ13、 びグリースリップ14からなる。取付環11は、 金属板により製作されたものであって、ベア リング100の外輪101の内周面に圧入嵌合される 円筒状の外周圧入部11aと、この外周圧入部11a のベアリング内部B側の端部から内周側へ延 る内向きフランジ11bとからなる。そして、 ラストリップ12は、取付環11の内向きフラン 11bにおけるベアリング外部A側を向いた面に ゴム状弾性材料で形成された基部弾性層15か 、ベアリング外部A側へ向けて先端が大径と なるような円錐筒状をなして延びており、ラ ジアルリップ13は、スラストリップ12の内周 に位置して、前記基部弾性層15の内周端部か らベアリング外部A側へ向けて先端が小径と るような円錐筒状をなして延びており、グ ースリップ14は、ラジアルリップ13のベアリ グ内部B側にあって、ベアリング外部A側へ けて屈曲したフック状の断面形状に形成さ ている。

 また、基部弾性層15の一部は、取付環11に おける外周圧入部11aのベアリング外部A側を いた端面外周部へ廻り込んで、外輪101の内 面と密接される外周シール部16となっている 。

 スリンガ2は、金属板により製作されたも のであって、ベアリング100の内輪102の外周面 に圧入嵌着されるスリーブ21と、そのベアリ グ外部A側の端部から外周側へ円盤状に展開 するフランジ22とを有する。静止側密封要素1 におけるスラストリップ12は、このスリンガ2 におけるフランジ22の内側面22aに先端部の全 が摺動可能に密接し、ラジアルリップ13は このスリンガ2におけるスリーブ21の外周面 、先端近傍の内周エッジ部の全周が摺動可 に密接している。

 スリンガ2のスリーブ21におけるフランジ2 2と反対側の端部(ベアリング内部B側の端部)21 aには、段差状の溝21bが円周方向へ連続して 成されており、この溝21bには、ベアリング10 0の内輪102の外周面に適当な面圧で密接され 環状のゴム状弾性体3が加硫接着等によって 体に設けられている。

 以上のように構成された密封装置は、ベ リング100の内輪102と一体回転するスリンガ2 のフランジ22と、ベアリング100の外輪101に取 付けられた非回転の静止側密封要素1のスラ ストリップ12との密接摺動部S1において、遠 力によるフランジ22の振り切り作用によって 、ベアリング外部Aから飛来するダストや泥 等の侵入を阻止するものである。また、ダ トや泥水等が、フランジ22とスラストリップ 12との密接摺動部S1からその内周側へ僅かに 過しても、これらはスリンガ2のスリーブ21 ラジアルリップ13の密接摺動部S2においてシ ルされるので、ベアリング内部Bへ浸入する ことはできず、結局、フランジ22の遠心力に る振り切り作用によって、スラストリップ1 2の外周側へ押し戻される。

 一方、ベアリング100の外輪101と、その内 面に圧入によって取り付けられた静止側密 要素1における取付環11の外周圧入部11aとの は、この外周圧入部11aに一体的に形成され 外周シール部16が、外輪101の内周面と密接 ることによって密封されており、また、ベ リング100の内輪102と、その外周面に圧入に って取り付けられたスリンガ2のスリーブ21 の間は、このスリーブ21の端部21aに一体的に 加硫接着(加硫成形)されたゴム状弾性体3によ って密封されている。このため、外部の泥水 などが、外輪101と取付環11の外周圧入部11aと 嵌合部の微小隙間や、スリーブ21と内輪102 の嵌合部の微小隙間からベアリング内部Bへ 入するのを有効に防止することができる。

 また、ベアリング内部Bには、ベアリング 100の潤滑のためのグリースが充填されており 、このグリースは、スリンガ2のスリーブ21と ラジアルリップ13の密接摺動部S2を潤滑する 能も有する。そして、このグリースは、ス ーブ21と内輪102との嵌合部への介入が、ゴム 状弾性体3によって阻止されるため、グリー によるスリンガ2のスベリを防止することが きる。

 次に、図2は、本発明に係る密封装置の第 二の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示 半断面図である。この形態の密封装置にお て、上述の第一の形態と異なるところは、 リンガ2のスリーブ21におけるフランジ22と反 対側の端部21aの内外周両側に、溝21bが円周方 向へ連続して形成されており、ゴム状弾性体 3が、この溝21b,21bに跨って、スリーブ21にお るフランジ22と反対側を向いた端面21cを包囲 するように、断面コ字形に形成され、加硫接 着等によって一体に設けられている。

 また、スリンガ2のフランジ22の外側面に 、ゴム状弾性材料に磁性体の微粉末を混合 た磁性ゴムで成形され円周方向所定ピッチ 多極着磁されたパルサーリング4が、一体的 に設けられている。パルサーリング4の外側( アリング外部A)には、磁気センサ5が非回転 態で対向配置されており、この磁気センサ5 は、パルサーリング4と共にロータリエンコ ダを構成するものであって、パルサーリン 4がベアリング100の内輪102と一体的に回転す ことによる磁界の変化に対応した波形のパ スを発生し、回転を検出するものである。 の他の部分は、基本的に図1と同様に構成さ れている。

 この形態も、上述の第一の形態と同様、 ム状弾性体3によって、外部の泥水などが、 スリーブ21と内輪102との嵌合部の微小隙間か ベアリング内部Bへ浸入するの防止すると共 に、ベアリング内部Bのグリースがスリーブ21 と内輪102との嵌合部へ介入するのを防止する ことができる。

 ここで、図3は、第二の形態におけるパル サーリング付きスリンガを積み重ねた状態を 、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図 ある。スリンガ2は、ベアリングへの組込み のストック状態では、図3に示されるように 積み重ねられるが、この形態によれば、金属 からなるスリーブ21の端部21aが、ゴム状弾性 3によって包囲されているので、ゴム状弾性 材料からなるパルサーリング4の着磁面が、 リーブ21の端部21aとの接触によって損傷を受 けるのを有効に防止でき、したがって安定し た磁界の確保と、外観上での品質向上を図る ことができる。

 次に、図4は、本発明に係る密封装置の第 三の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示 半断面図、図5は、本発明に係る密封装置の 四の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示 す半断面図、図6は、本発明に係る密封装置 第五の形態を、軸心Oを通る平面で切断して す半断面図である。これらの形態の密封装 も、上述の第二の形態と同様、本発明を、 気式ロータリエンコーダが併設された密封 置に適用したものである。

 このうち、図4に示される第三の形態にお いては、ゴム状弾性体3が、スリンガ2におけ スリーブ21の端部21aの内周面に形成された 差状の溝21b内、及びフランジ22と反対側を向 いた端面21cを覆うように、断面略L字形に形 されている。また、図5に示される第四の形 においては、ゴム状弾性体3が、スリーブ21 端部21aの外周面に形成された段差状の溝21b 、及びフランジ22と反対側を向いた端面21c 覆うように、断面略L字形に形成され、前記 面21cを覆う部分の内周面3aが、ベアリング10 0の内輪102の外周面に密接されている。また 図6に示される第五の形態においては、スリ ブ21の端部21aには溝が形成されておらず、 ム状弾性体3が、スリーブ21の端部21aの外周 からフランジ22と反対側を向いた端面21cを覆 うように、断面略L字形に形成され、前記端 21cを覆う部分の内周面3aが、ベアリング100の 内輪102の外周面に密接されている。

 したがって、これらの形態も、先に説明 た第二の形態と同様、ゴム状弾性体3によっ て、外部の泥水などが、スリーブ21と内輪102 の嵌合部の微小隙間からベアリング内部Bへ 浸入したり、ベアリング内部Bのグリースが リーブ21と内輪102との嵌合部へ介入するのを 防止するほか、スリンガ2を、ベアリングへ 組込み前に図3に示されるように積み重ねた に、パルサーリング4の着磁面が、スリーブ 21の端部21aとの接触によって損傷を受けるの 有効に防止することができる。

 特に、図6に示される第五の形態によれば 、ゴム状弾性体3のうち、スリーブ21の端部21a の外周面を覆う外周部3bが、ラジアルリップ1 3による密接摺動部S2よりもベアリング内部B で、スリーブ21の外周面に対して段差状に形 成され、グリースリップ14との隙間を狭め、 るいはグリースリップ14と共にラビリンス の隙間Gを形成しているので、ベアリング内 Bに存在するグリースが、グリースリップ14 、ゴム状弾性体3の外周部3bによって、ラジ ルリップ13の背面部に良好に保持される。 たがって、ラジアルリップ13の密接摺動部S2 良好な潤滑状態に維持され、耐久性の向上 期待できる。