Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
SEMICONDUCTOR DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/141977
Kind Code:
A1
Abstract:
A side wall (28) is formed on the side surface of an active region (16) of a Fin shape before forming a substrate region (40) surrounded by an element separation groove (29) and having a greater width of the channel length direction and the channel width direction than the active region (16).  Next, the side wall (28) is removed.  A region between element separation grooves (29) and a region between the active regions (16) are filled with an insulating film (14) and etching is performed until the upper surface of the substrate region (40) is exposed.  Next, impurities are implanted into the upper portion of the substrate region (40) so as to form a punch through a stopper spread layer (30), thereby manufacturing a Fin transistor.

Inventors:
NAKABAYASHI TAKASHI
Application Number:
PCT/JP2009/002108
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 14, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
NAKABAYASHI TAKASHI
International Classes:
H01L21/336; H01L29/78
Foreign References:
JPH05167043A1993-07-02
JP2005064500A2005-03-10
JP2006093507A2006-04-06
JP2002118255A2002-04-19
JP2007258485A2007-10-04
JP2007081383A2007-03-29
JP2007201396A2007-08-09
US20070093010A12007-04-26
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (JP)
Hiroshi Maeda (JP)
Download PDF:
Claims:
 第1導電型の半導体基板と、
 前記半導体基板の上部に形成されたFin形状の活性領域と、
 前記活性領域の一部の側面上および上面上にゲート絶縁膜を挟んで形成され、平面的に見て前記半導体基板上をチャネル幅方向に延びるゲート電極と、
 前記半導体基板のうち前記活性領域の直下に位置する領域に形成され、チャネル幅方向およびチャネル長方向の幅が前記活性領域よりも広い基板領域と、
 前記活性領域のうち前記ゲート電極の両側方に位置する領域に形成された第2導電型の第1の不純物拡散領域と、
 前記基板領域の上部であって、前記第1の不純物拡散領域を含む前記活性領域に接する領域に形成され、且つ前記第1の不純物拡散領域の直下に局在する第1導電型の第2の不純物拡散領域とを備えている半導体装置。
 前記基板領域は絶縁膜に囲まれていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
 前記第2の不純物拡散領域はAsを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
 前記第2の不純物拡散領域はInを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
 半導体基板上に形成された第1のマスクを用いて前記半導体基板の上部をエッチングし、Fin形状の活性領域を形成する工程(a)と、
 前記活性領域の側面上に側壁を形成する工程(b)と、
 前記第1のマスクおよび前記側壁をマスクとして前記半導体基板をエッチングして溝を形成し、前記半導体基板のうち前記活性領域の直下に位置する領域に、チャネル幅方向およびチャネル長方向の幅が前記活性領域よりも広い基板領域を形成する工程(c)と、
 前記第1のマスクの一部および前記側壁を除去した後、前記工程(c)で前記半導体基板に形成された溝を埋める絶縁膜を形成する工程(d)と、
 前記工程(d)の後、前記第1のマスクの一部をマスクとして第1導電型の不純物をイオン注入し、前記基板領域の上部であって前記活性領域に接する領域に第2の不純物拡散領域を形成する工程(e)とを備えている半導体装置の製造方法。
 前記工程(d)では、絶縁体を堆積してから前記基板領域が露出するまで前記絶縁体をエッチバックすることにより、前記絶縁膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
 前記工程(e)の後、前記絶縁膜の上から前記拡散領域の側面上及び上面上に亘って形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記拡散領域の側面及び上面に沿い、平面的に見てチャネル幅方向に延びるゲート電極とを形成する工程(f)と、
 前記ゲート電極をマスクとして第2導電型の不純物をイオン注入し、前記活性領域のうち前記ゲート電極の両側方に位置する領域に第1の不純物拡散領域を形成する工程(g)とをさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
 前記工程(a)で用いられる前記第1のマスクは、少なくともシリコン窒化膜と、多結晶シリコンまたは非晶質シリコン膜との積層膜であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
 前記工程(b)で形成される前記側壁は、シリコン窒化物、多結晶シリコン、または非晶質シリコンで構成されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
Description:
半導体装置およびその製造方法

 本明細書に記載の技術は、半導体装置及 その製造方法に関し、特に、Finトランジス 、及びその製造方法に関する。

 -クロスリファレンス-
 本出願は、2008年5月22日に出願された日本国 出願番号2008-134271に基づく優先権を主張し、 れら基礎出願全体の内容を参照として取り む。

 Finトランジスタでは、薄いFin形状の活性 域の上面部と側面部をMOSトランジスタのチ ネルとして用いるため、大きな駆動電流を ることができる。また、3方向からゲート電 圧が印加されるため、ゲート制御性が向上す る。そのため、デバイスの微細化において最 大の課題である短チャネル効果が抑制でき、 次世代のデバイスとして期待されている。

 通常、FinトランジスタはSOI(Silicon on Insul ator)基板上に形成されるが、トランジスタと 板との間に熱伝導率の低い酸化膜を挟むた 、トランジスタにおいて発生した熱を逃が ことが困難である。そのため近年、Finトラ ジスタをバルク基板上に設置したバルクFin ランジスタが提案されている。

 図5(a)~(d)、図6(a)~(d)は、バルク基板上に形 成された一般的なPチャネル型のFinトランジ タの製造方法を示す工程断面図であり、図7 、従来のFinトランジスタのレイアウトを示 図である。図5(a)~(d)、図6(a)~(d)において左側 に示す図は図7のa-a’線での断面図であり、 側に示す図は図7のb-b’線での断面図である 従来のFinトランジスタの製造方法は以下の りである。

 まず、図5(a)に示すように、N型のシリコ 基板110上に、厚さ10nmのシリコン酸化膜111、 よび厚さ50nmのシリコン窒化膜112を順次堆積 する。次に、フォトレジストをマスクとして シリコン窒化膜112、およびシリコン酸化膜111 をパターニングし、さらにシリコン基板110を 200nmエッチングし、溝113と、Fin形状のトラン スタ活性領域116を形成する。

 次に、図5(b)に示すように、溝113をシリコ ン酸化膜114で埋めた後、シリコン窒化膜112を ストッパーとしてCMP(Chemical Mechanical Polishing) を行って素子上面の平坦化を行う。

 次いで、図5(c)に示すように、リン(P)イオン を注入エネルギー80keV、ドーズ量6×10 13 cm -2 の条件で注入し、シリコン基板110のうちシリ コン窒化膜112およびシリコン酸化膜111の下方 に位置する領域にN型のパンチスルーストッ ー拡散層115を形成する。

 次に、図5(d)に示すように、シリコン窒化 膜112をマスクとしてシリコン酸化膜114をシリ コン基板110の上面から100nmの深さまでエッチ ックし、トランジスタ活性領域116を露出さ る。

 次に、図6(a)に示すように、厚さ2nmの絶縁 膜、および厚さ100nmのポリシリコン膜を堆積 た後、パターニングを行い、トランジスタ 性領域116の上面および側面上、シリコン酸 膜114上にゲート絶縁膜117およびゲート電極1 18を形成する。

 次に、図6(b)に示すように、ボロン(B)イオ ンを注入し、トランジスタ活性領域116のうち ゲート電極118の両側方に位置する領域にLDD拡 散層119を形成する。

 次いで、図6(c)に示すように、基板(作製 のFinトランジスタ)上にシリコン窒化膜を堆 してからエッチバックすることによって、L DD拡散層119の側面上、ゲート電極118の凸部の 面上に側壁120を形成する。続いて、ゲート 極118および側壁120をマスクとしてBイオンを 注入し、LDD拡散層119のうちゲート電極118およ び側壁120の側方に位置する領域にソース・ド レイン拡散領域121を形成する。

 次に、図6(d)に示すように、基板上に層間 絶縁膜122を堆積した後、所望の位置にコンタ クト123、および金属配線124を形成する。

 以上の方法で製造されたPチャネル型のFin トランジスタでは、トランジスタの基板部が 、シリコン基板と接続されているため、トラ ンジスタで発生した熱を基板を介して容易に 逃がすことができる。このため、移動度の低 下やリーク電流の増大など、発熱によるデバ イス特性の劣化を抑制することができる。

特開2002-11096号公報

US2007/0048947公報

VLSIシンポジウム(2006年) セッション9.2

 しかしながら、従来の半導体装置におい パンチスルーストッパー拡散層115は、トラ ジスタ活性領域116の上面から100nm(Fin高さ)の 深さのソース・ドレイン拡散領域121下に形成 する必要があるため、熱拡散の大きいPを80keV という高いエネルギーで注入する必要がある 。このため、パンチスルーストッパー拡散層 115は大きく広がり、Finトランジスタのチャネ ルの不純物濃度を上昇させる。このため、移 動度が低下し、また、しきい値電圧が上昇す ることにより、トランジスタの駆動能力が低 下するという不具合が生じる。

 本実施形態の一例に係るFin型トランジス では、チャネル部の不純物濃度を上昇させ ことなく、駆動能力の向上が図られている

 前記の目的を達成するため、本発明の一 に係る半導体装置は、第1導電型の半導体基 板と、前記半導体基板の上部に形成されたFin 形状の活性領域と、前記活性領域の一部の側 面上および上面上にゲート絶縁膜を挟んで形 成され、平面的に見て前記半導体基板上をチ ャネル幅方向に延びるゲート電極と、前記半 導体基板のうち前記活性領域の直下に位置す る領域に形成され、チャネル幅方向およびチ ャネル長方向の幅が前記活性領域よりも広い 基板領域と、前記活性領域のうち前記ゲート 電極の両側方に位置する領域に形成された第 2導電型の第1の不純物拡散領域と、前記基板 域の上部であって前記第1の不純物拡散領域 を含む前記活性領域に接する領域に形成され 、且つ前記第1の不純物拡散領域の直下に局 する第1導電型の第2の不純物拡散領域とを備 えている。

 この構成によれば、Fin状の活性領域の下 チャネル幅方向およびチャネル長方向の幅 活性領域よりも広い基板領域が形成されて るので、装置の製造時に第1の不純物拡散領 域(ソース・ドレイン領域)下に形成された第2 の不純物拡散領域(パンチスルーストッパ拡 層)の拡がりが抑えられている。そのため、 ャネル部の不純物濃度を低く抑えることが き、半導体装置が例えばバルク基板上に形 されたFinトランジスタである場合に、駆動 の劣化を抑制することができる。

 本発明の一例に係る半導体装置の製造方 は、半導体基板上に形成された第1のマスク を用いて前記半導体基板の上部をエッチング し、Fin形状の活性領域を形成する工程(a)と、 前記活性領域の側面上に側壁を形成する工程 (b)と、前記第1のマスクおよび前記側壁をマ クとして前記半導体基板をエッチングして を形成し、前記半導体基板のうち前記活性 域の直下に位置する領域に、チャネル幅方 およびチャネル長方向の幅が前記活性領域 りも広い基板領域を形成する工程(c)と、前 第1のマスクの一部および前記側壁を除去し 後、前記工程(c)で前記半導体基板に形成さ た溝を埋める絶縁膜を形成する工程(d)と、 記工程(d)の後、前記第1のマスクの一部をマ スクとして第1導電型の不純物をイオン注入 、前記基板領域の上部であって前記活性領 に接する領域に第2の不純物拡散領域を形成 る工程(e)とを備えている。

 この方法によれば、例えば、半導体基板 一部である基板領域を露出させた状態で第1 導電型の不純物を低エネルギーでイオン注入 することができるので、パンチスルーストッ パー拡散層として機能する第2の不純物拡散 域の形成範囲を従来の方法で形成する場合 りも狭くすることができる。このため、本 明の方法を用いれば、半導体装置のチャネ 部に第1導電型の不純物が拡散しにくくなっ おり、しきい値の上昇や移動度の低下を抑 ることができる。

 本発明の一例に係る半導体装置及びその 造方法によれば、第2の不純物拡散領域を第 1の不純物拡散領域(ソース・ドレイン)直下近 傍に局在化させることができ、チャネル部の 不純物濃度を低く抑えることができる。その ため、バルク基板上に形成されたFinトランジ スタの駆動力劣化を抑制することができる。

図1(a)~(d)は、バルク基板上に形成され 本発明の実施形態に係るPチャネル型のFinト ンジスタの製造方法を示す断面図である。 図2(a)~(d)は、本発明の実施形態に係るP ャネル型のFinトランジスタの製造方法を示 断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るFinトラ ンジスタのレイアウトを示す図である。 図4(a)、(b)は、実施形態に係るPチャネ 型Finトランジスタのゲート電極下、および ース・ドレイン拡散領域下における深さ方 のネット不純物プロファイルをそれぞれ示 図である。 図5(a)~(d)は、バルク基板上に形成され 一般的なPチャネル型のFinトランジスタの製 方法を示す工程断面図である。 図6(a)~(d)は、バルク基板上に形成され 一般的なPチャネル型のFinトランジスタの製 方法を示す工程断面図である。 図7は、従来のFinトランジスタのレイア ウトを示す図である。 図8は、従来のPチャネル型Finトランジ タのゲート電極下、およびソース・ドレイ 拡散層領域下における深さ方向のネット不 物プロファイルを示す図である。

  (実施形態)
 図1(a)~(d)、図2(a)~(d)は、バルク基板上に形成 された本発明の実施形態に係るPチャネル型 Finトランジスタの製造方法を示す断面図で り、図3は、本実施形態のFinトランジスタの イアウトを示す図である。図1(a)~(d)、図2(a)~ (d)において左側に示す図は図3のa-a’線(チャ ル幅方向)での断面図であり、右側に示す図 は図3のb-b’線(チャネル長方向)での断面図で ある。図2(d)および図3に示すように、本実施 態のFinトランジスタでは、N型シリコン基板 の上部に幅の薄いFin形状のトランジスタ活性 領域16が形成され、ゲート電極18はチャネル 方向に延びている。ゲート電極18はゲート絶 縁膜を挟んでトランジスタ活性領域16の側面 よび上面上に形成されている。また、トラ ジスタ活性領域16に接続されるコンタクト23 が複数設けられている。以下、本実施形態の Finトランジスタの製造方法を説明する。

 まず、図1(a)に示すように、N型シリコン 板10上に、厚さ10nmのシリコン酸化膜11、厚さ 50nmの非晶質シリコン膜26、および50nmのシリ ン窒化膜12を順次堆積する。次に、フォトレ ジストをマスクとしてシリコン窒化膜12、非 質シリコン膜26、およびシリコン酸化膜11を パターニングし、さらにN型シリコン基板10を 100nm程度エッチングし、溝27、およびFin形状 トランジスタ活性領域16を形成する。トラン ジスタ活性領域16の幅(a-a‘断面の長さ)は、 10nmに設定する。なお、本工程において、非 質シリコン膜26に代えて多結晶シリコン膜 形成してもよい。

 次に、図1(b)に示すように、基板上に厚さ 50nmのシリコン窒化膜を堆積してからエッチ ックを行うことによって、トランジスタ活 領域16、シリコン酸化膜11、非晶質シリコン 26、およびシリコン窒化膜12の側面上にシリ コン窒化膜側壁28を形成する。続いて、シリ ン窒化膜12およびシリコン窒化膜側壁28をマ スクとしてN型シリコン基板10を100nm程度エッ ングし、素子分離溝29を形成する。これに り、トランジスタ活性領域16の下に、チャネ ル幅方向、チャネル長方向のいずれにおいて もトランジスタ活性領域16よりも広い幅を有 、シリコンからなり、例えばFin形状をした 板領域40が形成される。

 次に、図1(c)に示すように、シリコン窒化 膜側壁28およびシリコン窒化膜12を、熱燐酸 用いて除去する。次いで、溝27、および素子 分離溝29をシリコン酸化膜14などの絶縁膜で め、非晶質シリコン膜26をストッパーとする CMP法により基板上面の平坦化を行う。

 次に、図1(d)に示すように、非晶質シリコン 膜26をマスクとしてシリコン酸化膜14をN型シ コン基板10の上面から約100nmの深さまでエッ チバックし、N型シリコン基板10のうち、シリ コン窒化膜側壁28の形成跡の底部を露出させ 。次に、砒素(As)イオンを注入エネルギー20k eV、ドーズ量1×10 13 cm -2 の条件でN型シリコン基板10の主面に対してほ ぼ垂直に注入する。Asは、注入直後に図1(d)左 図の横方向に約6nm入り込むため、厚さ10nmの ランジスタ活性領域16の両側面から注入され たAsにより形成されるN型のパンチスルースト ッパー拡散層30は、トランジスタ活性領域の 部で接続される。

 次に、図2(a)に示すように、非晶質シリコ ン膜26およびシリコン酸化膜11を除去してか 厚さ2nmの絶縁膜、および厚さ100nmのポリシリ コン膜を堆積した後、パターニングを行い、 絶縁膜からなるゲート絶縁膜17とポリシリコ 膜からなるゲート電極18とをシリコン酸化 14の上面上、トランジスタ活性領域16の側面 よび上面上に形成する。

 次に、図2(b)に示すように、Bイオンを注 し、トランジスタ活性領域16のうちゲート電 極18のチャネル長方向の両側方に位置する領 にLDD拡散層19を形成する。

 次に、図2(c)に示すように、基板(作製中 Finトランジスタ)上にシリコン窒化膜を堆積 た後にエッチバックすることによって、LDD 散層19の側面上、ゲート電極18の凸部の側面 上に側壁20を形成する。続いて、Bイオンを注 入し、LDD拡散層19のうちゲート電極18および 壁20の側方に位置する領域にソース・ドレイ ン拡散領域21を形成する。LDD拡散層19のうち ート電極18の側面に形成された側壁20の下に 置する部分は不純物濃度が低いままで残る

 次に、図2(d)に示すように、基板上に層間 絶縁膜22を堆積した後、所望の位置にコンタ ト23、および金属配線24を形成する。

 以上の方法によって作製された本実施形 のFinトランジスタは、図2(d)、図3に示すよ に、N型シリコン基板(半導体基板)10と、N型 リコン基板10の上部に形成されたFin形状のト ランジスタ活性領域16と、トランジスタ活性 域16の一部の側面上および上面上にゲート 縁膜17を挟んで形成され、N型シリコン基板10 上をチャネル幅方向に延びるゲート電極18と ゲート電極18の側面上に形成された側壁20と 、トランジスタ活性領域16のうちゲート電極1 8側方の側壁20下に位置する領域に形成され、 p型不純物(ボロン)を含むLDD拡散層19と、トラ ジスタ活性領域16のうちゲート電極18の両側 方に位置し、LDD拡散層19に接する領域に形成 れ、LDD拡散層19よりも高濃度のp型不純物を むソース・ドレイン拡散領域(第1の不純物 散領域)21と、N型シリコン基板10のうちトラ ジスタ活性領域16の直下に位置する領域に形 成され、チャネル幅方向、チャネル長方向の いずれにおいてもトランジスタ活性領域16よ も広い幅を有するFin形状の基板領域40と、N シリコン基板10に形成された溝に埋め込ま 、基板領域40を囲むシリコン酸化膜14と、基 領域40の上部であってソース・ドレイン拡 領域21を含むトランジスタ活性領域16の下に 成され、n型不純物(As)を含むパンチスルー トッパー拡散層(第2の不純物拡散領域)30とを 備えている。集積回路においては、Fin状のト ランジスタ活性領域16を有する複数のFinトラ ジスタがチャネル幅方向に配置される。

 次に、本実施形態のFinトランジスタおよ その製造方法の効果について説明する。    

 図4(a)、(b)は、本実施形態のPチャネル型Fin ランジスタのゲート電極下、およびソース ドレイン拡散領域下における深さ方向のネ ト不純物プロファイルをそれぞれ示す図で り、図8は、従来のPチャネル型Finトランジス タのゲート電極下、およびソース・ドレイン 拡散層領域下における深さ方向のネット不純 物プロファイルを示す図である。図4(a)、(b) は、トランジスタ活性領域16の上面を深さ0nm としている。ゲート電極下についての図4(a) は、深さ100nmの位置にパンチスルーストッパ ー拡散層30が局在し、ソース・ドレイン拡散 領域下についての図4(b)では、そのパンチス ルーストッパー拡散層30が、100nmの深さに位 するソース・ドレイン拡散領域21の底部に接 して形成されることが示されている。また、 N型シリコン基板10の不純物濃度は1×10 16 cm -3 程度としている。

 従来の技術では、パンチスルーストッパー 散層を形成するために、例えばリン(P)を80ke Vという比較的高いエネルギーでドーズ量を えば5×10 13 cm -2 とする条件で注入する必要がある。そのため 、注入直後の不純物プロファイルは拡がる。 さらに、Pは大きな熱拡散係数を持つため、 ース・ドレイン拡散領域の活性化等を行う の熱処理によってパンチスルーストッパー 散層はさらに拡がる。その結果、図8に示す うに、チャネル部のN型不純物濃度は1×10 17 cm -3 ~1×10 18 cm -3 まで高くなる。なお、厚い膜越しにイオン注 入を行うため、Pに代えて原子径のより大き Asを注入しようとすると、非常に大きな注入 エネルギーが必要となる。そのため、注入プ ロファイルが大きく拡がり、基板に大きなダ メージを残すこととなってしまう。

 これに対し、本実施形態の技術においては 図1(d)の工程で示すように、トランジスタ活 性領域16の直下部分(後にソース・ドレイン拡 散領域21の底部に接する部分)に直接n型不純 を注入することができる。そのため、p型不 物を例えば20keVという低いエネルギーでド ズ量を1×10 13 cm -2 程度とする条件で注入することができ、注入 直後のプロファイル幅を狭くすることができ る。すなわち、パンチスルーストッパー拡散 層30をソース・ドレイン拡散領域21を含むト ンジスタ活性領域16の直下部分のみに局在化 させることができる。さらに、所望の領域に 直接不純物を注入できるため、n型不純物と て熱拡散係数がPよりも小さいAsを用いるこ ができるので、熱処理による不純物プロフ イルの拡がりを抑制することができる。

 この結果、図4(a)に示すように、チャネル部 のN型不純物濃度を、1×10 16 cm -3 程度に抑えることができる。ここで、チャネ ル部はトランジスタ活性領域16の上面から深 75nm以内の範囲に形成される。このため、ト ランジスタのしきい値電圧を低く抑え、不純 物によるキャリア散乱による移動度低下を抑 制することができ、高駆動能力のバルクFinト ランジスタを形成することができる。

 また、本実施形態のFinトランジスタはバ ク基板上に形成されており、駆動により発 した熱をバルク基板方向に容易に逃がすこ ができるので、放熱性はSOI基板上にFinトラ ジスタを設けた場合よりも向上している。

 なお、本実施形態のFinトランジスタにお て、トランジスタ活性領域16のチャネル幅 向の長さは特に限定されないが、トランジ タ活性領域16の両側方から注入されたAsイオ によって形成されるパンチスルーストッパ 拡散層30がトランジスタ活性領域16の下方で 互いに接続されるような長さであることが好 ましい。トランジスタ活性領域16のチャネル 方向の長さは、Asを注入する場合、具体的 は10nm程度であると特に好ましい。また、パ チスルーストッパー拡散層30を形成するた のイオン注入のエネルギーはトランジスタ 性領域16の幅に応じて変化させればよい。

 また、以上の説明ではFinトランジスタがP チャネル型である場合について説明したが、 Inを用いて、これと同様の構成をNチャネル型 トランジスタに適用しても、P型のパンチス ーストッパ拡散層の拡がりを抑制すること でき、トランジスタの駆動能力を改善する とができる。

 なお、図1(b)に示す工程において、シリコ ン窒化膜側壁28に代えて多結晶シリコン膜、 晶質シリコン膜などからなる側壁を形成し もよい。基板とのエッチング選択性を有す 材料であれば好ましく用いられる。

 本発明に係る半導体装置及びその製造方 は、高駆動能力、低消費電力のバルクFinト ンジスタ、及びその製造方法等としてトラ ジスタを搭載する種々の半導体装置および れを搭載する機器に有用である。

10   N型シリコン基板 
11   シリコン酸化膜 
12   シリコン窒化膜 
14   シリコン酸化膜 
16   トランジスタ活性領域 
17   ゲート絶縁膜 
18   ゲート電極 
19   LDD拡散層 
20   側壁 
21   ソース・ドレイン拡散領域 
22   層間絶縁膜 
23   コンタクト 
24   金属配線 
26   非晶質シリコン膜 
27   溝 
28   シリコン窒化膜側壁
29   素子分離溝
30   パンチスルーストッパー拡散層 
40   基板領域