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Title:
SEMICONDUCTOR ELEMENT MOUNTING STRUCTURE, METHOD FOR MANUFACTURING THE SEMICONDUCTOR ELEMENT MOUNTING STRUCTURE, SEMICONDUCTOR ELEMENT MOUNTING METHOD AND PRESSURIZING TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001564
Kind Code:
A1
Abstract:
A semiconductor chip mounting structure is formed by making a bump, which is formed on a pad on a semiconductor chip, and a substrate whereupon a sheet-like sealing adhesive resin is attached on the surface face each other, pressing the bump and the substrate with a tool to fill a gap between the semiconductor chip and the substrate with the sealing adhesive resin, and connecting the pad of the semiconductor chip and an electrode of the substrate through a bump. The entire side surface at the corner portion of the semiconductor chip is covered with the sealing adhesive resin.Thus, thermal expansion and differential shrinkage of each member due to heating/cooling process for mounting, and load generated at the corner portion of the semiconductor chip due to warping of the substrate to mechanical load after mounting are reduced, and breakage inside the chip is eliminated.

Inventors:
IWASE TEPPEI
TOMURA YOSHIHIRO
NOBORI KAZUHIRO
YAMADA YUICHIRO
KUMAZAWA KENTARO
Application Number:
PCT/JP2008/001669
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
IWASE TEPPEI
TOMURA YOSHIHIRO
NOBORI KAZUHIRO
YAMADA YUICHIRO
KUMAZAWA KENTARO
International Classes:
H01L21/60; H01L21/56; H01L23/28
Foreign References:
JP2003109988A2003-04-11
JP2004087670A2004-03-18
JPH09289221A1997-11-04
JP2007324413A2007-12-13
JP2008028039A2008-02-07
JP2002359264A2002-12-13
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building 3-7, Shiromi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
 基板における半導体素子の実装領域上に封止接着用樹脂を介在させて半導体素子を配置し、
 その平面形状が半導体素子よりも大きく形成された平坦面を有する剛体材料により形成された加圧部材と、加圧部材の平坦面の周囲に配置された弾性体とを備える加圧ツールを用いて、加圧部材の平坦面により半導体素子の上面を押圧して、半導体素子のそれぞれの素子電極と基板のそれぞれの基板電極とを、それぞれの突起電極を介して接続しながら、半導体素子と基板との対向領域を樹脂により封止し、それとともに、対向領域外へ樹脂の一部を押し拡げて、半導体素子の角部の外側において、加圧ツールの平坦面、弾性体、および半導体素子の側面により囲まれた空間に対向領域外へ拡がる樹脂を充填し、
 その後、樹脂を加熱して硬化させて、半導体素子と基板との対向領域の外側に、対向領域外への封止接着用樹脂の拡がり部分であるフィレット部を形成して、半導体素子の少なくとも角部における側面全体がフィレット部により覆われるとともに、フィレット部の上部に半導体素子の上面に沿った平坦面が形成された半導体素子の実装構造体を形成する、半導体素子の実装構造体の製造方法。
 剛体により形成されたツール本体部をさらに備えるとともに、ツール本体部の下面に弾性体が固定され、弾性体の下面中央に加圧部材が取り付けられた加圧ツールを用いて、半導体素子の押圧動作が行われる、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 加圧部材として金属板を用いた加圧ツールを用いて、半導体素子の押圧動作が行われる、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 加圧部材の平坦面よりも突出するように弾性体が形成された加圧ツールを用いて、半導体素子の押圧動作が行われる、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 加圧ツールによる半導体素子の押圧動作により、対向領域の全周囲に拡がるように樹脂を押し拡げ、
 その後、封止接着用樹脂を硬化させて、半導体素子の全周囲における側面全体がフィレット部により覆われた半導体素子の実装構造体を形成する、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 加圧ツールによる半導体素子の押圧動作を行う際に、弾性体を変形させながら、加圧ツールの平坦面、弾性体、および半導体素子の側面により囲まれた空間内に充填された封止接着用樹脂を弾性体により押圧して、
 その後、樹脂を硬化させることにより、半導体素子の角部に近接する位置におけるフィレット部に凹状湾曲面が形成された半導体素子の実装構造体を形成する、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 加圧ツールによる半導体素子の押圧動作を行う際に、加圧ツールの平坦面、弾性体、および半導体素子の側面により囲まれた空間を、半導体素子の角部近傍の空間容積が、半導体素子の隣接する角部間の端部近傍の空間容積よりも大きくなるように形成して、封止接着用樹脂を空間内に充填する、請求項1に記載の半導体素子の実装構造体の製造方法。
 複数の素子電極を有する半導体素子と、
 複数の基板電極を有する基板と、
 それぞれの素子電極と基板電極とを接続する複数の突起電極と、
 それぞれの素子電極、基板電極、及び突起電極を封止するとともに、半導体素子と基板とを接着するように、半導体素子と基板との間に配置された封止接着用樹脂とを備え、
 半導体素子と基板との対向領域の外側に、対向領域外への封止接着用樹脂の拡がり部分であるフィレット部が配置され、
 半導体素子の少なくとも角部における側面全体がフィレット部により覆われるとともに、フィレット部の上部に、半導体素子の上面に沿った平坦面が形成されている、半導体素子の実装構造体。
 半導体素子の全周囲における側面全体がフィレット部により覆われている、請求項8に記載の半導体素子の実装構造体。
 半導体素子の角部に近接する位置におけるフィレット部が凹状湾曲面を有する、請求項8に記載の半導体素子の実装構造体。
 凹状湾曲面の頂部は、半導体素子の角部から外側方向に離間して配置され、半導体素子の角部と凹状湾曲面の頂部との間にフィレット部の平坦面が配置されている、請求項10に記載の半導体素子の実装構造体。
 半導体素子の角部近傍のフィレット部における樹脂量が、半導体素子の隣接する角部間の端部近傍のフィレット部における樹脂量よりも多くなるように、フィレット部が形成されている、請求項8に記載の半導体素子の実装構造体。
 基板における半導体素子の実装領域上に封止接着用樹脂を介在させて半導体素子を配置し、
 半導体素子を基板に対して封止接着用樹脂を介在させて押圧して、半導体素子のそれぞれの素子電極と基板のそれぞれの基板電極とを、それぞれの突起電極を介して接続しながら、それぞれの素子電極、基板電極、及び突起電極を樹脂により封止し、それとともに、実装領域外へ拡がる封止接着用樹脂が半導体素子の上面より上方へ移動することを抑制しながら、樹脂により半導体素子の角部の側面全体を覆い、
 その後、封止接着用樹脂を加熱して硬化させて、半導体素子を基板に実装して、実装領域の外側に、実装領域外への封止接着用樹脂の拡がり部分であるフィレット部を形成して、半導体素子の少なくとも角部における側面全体がフィレット部により覆われるとともに、フィレット部の上部に半導体素子の上面に沿った平坦面が形成された半導体素子の実装構造体を形成する、半導体素子の実装方法。
 封止接着用樹脂を介して半導体素子を基板に加圧して、半導体素子の複数の素子電極を基板の複数の基板電極に突起電極を介して接続するとともに、それぞれの素子電極、基板電極、及び突起電極を封止して、半導体素子を基板に実装する加圧ツールにおいて、
 その平面形状が上記半導体素子よりも大きく形成された平坦面を有し、剛体材料により形成された加圧部材と、
 加圧部材の平坦面の周囲に配置された弾性体とを備える、加圧ツール。
 剛体により形成されたツール本体部をさらに備え、
 ツール本体部の下面に弾性体が装備され、弾性体の下面中央に加圧部材が取り付けられている、請求項14に記載の加圧ツール。
 加圧部材は金属板である、請求項15に記載の加圧ツール。
 加圧部材の平坦面よりも突出するように弾性体が形成されている、請求項14に記載の加圧ツール。
Description:
半導体素子の実装構造体及びそ 製造方法、半導体素子の実装方法、並びに 圧ツール

 本発明は、半導体素子の素子電極と基板 基板電極とを突起電極を介して接続すると もに、半導体素子と基板との間に封止接着 樹脂を配置して、半導体素子が基板に実装 れた半導体素子の実装構造体及びその製造 法、並びに半導体素子の実装方法に関する

 電子部品として従来の半導体パッケージ 比較して実装面積を大幅に縮小できるベア ップ実装が利用される中で、基板の回路形 面に半導体チップ(半導体素子)の回路形成 を対向させ、金などの金属で形成されるバ プ(突起電極)を介して重ね合わせることで導 通をとるフェイスダウン実装が幅広く利用さ れている。このようなフェイスダウン実装は 、基板の回路形成面と半導体チップの回路形 成面の反対側の面を対向させ、ワイヤボンデ ィングによって金属細線を引き出すことで両 端子を接続するフェイスアップ実装と比較し て、半導体チップおよび実装構造全体のさら なる小型化を行うことができる。

 中でも、半導体チップのパッド上に形成 れたバンプと、表面にシート状の封止接着 樹脂を貼り付けた基板を対向させ押し付け シート接合工法は、半導体チップと基板の における封止接着用樹脂の充填と、半導体 ップのパッドと、基板の電極とのバンプを した接続を同時に行うことができ、工程の 略化、短時間化の面で有効とされ、幅広く 用されている。

特開2003-109988号公報

特開2005-32952号公報

 近年、半導体パッケージの小型、低コス 化のためのチップ内部配線の微細化を目的 した、チップ内部の絶縁材料の低誘電率化 進められている。この低誘電率な絶縁材料( 以下「Low-k材料」とする。)に関しては、誘電 率の低下とともにその機械的強度の脆弱化も 進行し、半導体チップの実装時において、Low -k材料の脆弱性が原因となった半導体チップ 内部破壊が生じる可能性が懸念されている

 一般に、半導体チップの熱膨張係数は封 接着用樹脂(アンダーフィル)や基板の熱膨 係数と比べ極端に小さく、実装時の加熱処 及び冷却処理によって生じる各部材の熱膨 や熱収縮差によって半導体チップの各部分 は大きな応力負荷が発生する。特に方形状 半導体チップのコーナー部分(角部)では、貼 り付けられたシート状の封止接着用樹脂が十 分に流れ出ず、半導体チップの側面が露出さ れた状態になることから、その応力負荷の影 響は大きくなり、実装後にクラックや剥離が 発生する可能性が生じる。

 これら負荷を軽減するために、例えば特 文献1では、半導体チップを押し付ける金属 製のツールとして金属突起部のついたものを 用い、半導体チップの押し付け時に流れ出る 封止樹脂をせきとめることで、半導体チップ 周囲にフィレット部(裾拡がり部分)を形成し くする方法が挙げられている。しかしなが 、特許文献1の方法では、金属製のツールが 基板の形状や姿勢等のバラツキや半導体チッ プの位置ずれなどを許容できず、フィレット 部の形状がバラツキ安定しないという問題が 生じる。これに対して特許文献2では、半導 チップを押し付けるツールとして、金属製 ツールではなく、ゴムに代表される弾性体 ールを用いることによって、半導体チップ 囲の封止接着用樹脂も弾性体で加熱・硬化 せ、半導体チップ周囲のフィレット部を安 に形成する方法が提案されている。しかし がら、特許文献2の方法では、半導体チップ コーナーのフィレット量(樹脂量)は十分で く、半導体チップの側面が覆われることな 露出されていることは変わらず、半導体チ プを十分に保護することはできない。さら 加えて、弾性体の変形により半導体チップ 十分な荷重が伝えられず、電極間の接合が 保できない可能性もある。

 従って、本発明の目的は、上記問題を解 することにあって、半導体素子の素子電極 基板の基板電極とを突起電極を介して接続 れるとともに、上記半導体素子と上記基板 の間に封止接着用樹脂を配置して、上記半 体素子が上記基板に実装された半導体素子 実装において、実装時の加熱処理や冷却処 によって生じる各部材の熱膨張差及び熱収 差、並びに実装後の機械的な負荷に対する 板のたわみによる半導体素子の角部分に発 する負荷を軽減し、半導体素子の実装構造 の内部破壊を回避することができる半導体 子の実装構造体及び半導体素子の実装方法 並びに実装方法に用いられる加圧ツールを 供することにある。

 上記目的を達成するために、本発明は以 のように構成する。

 本発明の第1態様によれば、基板における半 導体素子の実装領域上に封止接着用樹脂を介 在させて半導体素子を配置し、
 その平面形状が半導体素子よりも大きく形 された平坦面を有する剛体材料により形成 れた加圧部材と、加圧部材の平坦面の周囲 配置された弾性体とを備える加圧ツールを いて、加圧部材の平坦面により半導体素子 上面を押圧して、半導体素子のそれぞれの 子電極と基板のそれぞれの基板電極とを、 れぞれの突起電極を介して接続しながら、 導体素子と基板との対向領域を樹脂により 止し、それとともに、対向領域外へ樹脂の 部を押し拡げて、半導体素子の角部の外側 おいて、加圧ツールの平坦面、弾性体、お び半導体素子の側面により囲まれた空間に 向領域外へ拡がる樹脂を充填し、
 その後、樹脂を加熱して硬化させて、半導 素子と基板との対向領域の外側に、対向領 外への封止接着用樹脂の拡がり部分である ィレット部を形成して、半導体素子の少な とも角部における側面全体がフィレット部 より覆われるとともに、フィレット部の上 に半導体素子の上面に沿った平坦面が形成 れた半導体素子の実装構造体を形成する、 導体素子の実装構造体の製造方法を提供す 。

 本発明の第2態様によれば、剛体により形 成されたツール本体部をさらに備えるととも に、ツール本体部の下面に弾性体が固定され 、弾性体の下面中央に加圧部材が取り付けら れた加圧ツールを用いて、半導体素子の押圧 動作が行われる、第1態様に記載の半導体素 の実装構造体の製造方法を提供する。

 本発明の第3態様によれば、加圧部材とし て金属板を用いた加圧ツールを用いて、半導 体素子の押圧動作が行われる、第1態様に記 の半導体素子の実装構造体の製造方法を提 する。

 本発明の第4態様によれば、加圧部材の平 坦面よりも突出するように弾性体が形成され た加圧ツールを用いて、半導体素子の押圧動 作が行われる、第1態様に記載の半導体素子 実装構造体の製造方法を提供する。

 本発明の第5態様によれば、加圧ツールによ る半導体素子の押圧動作により、対向領域の 全周囲に拡がるように樹脂を押し拡げ、
 その後、封止接着用樹脂を硬化させて、半 体素子の全周囲における側面全体がフィレ ト部により覆われた半導体素子の実装構造 を形成する、第1態様に記載の半導体素子の 実装構造体の製造方法を提供する。

 本発明の第6態様によれば、加圧ツールによ る半導体素子の押圧動作を行う際に、弾性体 を変形させながら、加圧ツールの平坦面、弾 性体、および半導体素子の側面により囲まれ た空間内に充填された封止接着用樹脂を弾性 体により押圧して、
 その後、樹脂を硬化させることにより、半 体素子の角部に近接する位置におけるフィ ット部に凹状湾曲面が形成された半導体素 の実装構造体を形成する、第1態様に記載の 半導体素子の実装構造体の製造方法を提供す る。

 本発明の第7態様によれば、加圧ツールに よる半導体素子の押圧動作を行う際に、加圧 ツールの平坦面、弾性体、および半導体素子 の側面により囲まれた空間を、半導体素子の 角部近傍の空間容積が、半導体素子の隣接す る角部間の端部近傍の空間容積よりも大きく なるように形成して、封止接着用樹脂を空間 内に充填する、第1態様に記載の半導体素子 実装構造体の製造方法を提供する。

 本発明の第8態様によれば、複数の素子電極 を有する半導体素子と、
 複数の基板電極を有する基板と、
 それぞれの素子電極と基板電極とを接続す 複数の突起電極と、
 それぞれの素子電極、基板電極、及び突起 極を封止するとともに、半導体素子と基板 を接着するように、半導体素子と基板との に配置された封止接着用樹脂とを備え、
 半導体素子と基板との対向領域の外側に、 向領域外への封止接着用樹脂の拡がり部分 あるフィレット部が配置され、
 半導体素子の少なくとも角部における側面 体がフィレット部により覆われるとともに フィレット部の上部に、半導体素子の上面 沿った平坦面が形成されている、半導体素 の実装構造体を提供する。

 本発明の第9態様によれば、半導体素子の 全周囲における側面全体がフィレット部によ り覆われている、第8態様に記載の半導体素 の実装構造体を提供する。

 本発明の第10態様によれば、半導体素子 角部に近接する位置におけるフィレット部 凹状湾曲面を有する、第8態様に記載の半導 素子の実装構造体を提供する。

 本発明の第11態様によれば、凹状湾曲面 頂部は、半導体素子の角部から外側方向に 間して配置され、半導体素子の角部と凹状 曲面の頂部との間にフィレット部の平坦面 配置されている、第10態様に記載の半導体素 子の実装構造体を提供する。

 本発明の第12態様によれば、半導体素子 角部近傍のフィレット部における樹脂量が 半導体素子の隣接する角部間の端部近傍の ィレット部における樹脂量よりも多くなる うに、フィレット部が形成されている、第8 様に記載の半導体素子の実装構造体を提供 る。

 本発明の第13態様によれば、基板における 導体素子の実装領域上に封止接着用樹脂を 在させて半導体素子を配置し、
 半導体素子を基板に対して封止接着用樹脂 介在させて押圧して、半導体素子のそれぞ の素子電極と基板のそれぞれの基板電極と 、それぞれの突起電極を介して接続しなが 、それぞれの素子電極、基板電極、及び突 電極を樹脂により封止し、それとともに、 装領域外へ拡がる封止接着用樹脂が半導体 子の上面より上方へ移動することを抑制し がら、樹脂により半導体素子の角部の側面 体を覆い、
 その後、封止接着用樹脂を加熱して硬化さ て、半導体素子を基板に実装して、実装領 の外側に、実装領域外への封止接着用樹脂 拡がり部分であるフィレット部を形成して 半導体素子の少なくとも角部における側面 体がフィレット部により覆われるとともに フィレット部の上部に半導体素子の上面に った平坦面が形成された半導体素子の実装 造体を形成する、半導体素子の実装方法を 供する。

 本発明の第14態様によれば、封止接着用樹 を介して半導体素子を基板に加圧して、半 体素子の複数の素子電極を基板の複数の基 電極に突起電極を介して接続するとともに それぞれの素子電極、基板電極、及び突起 極を封止して、半導体素子を基板に実装す 加圧ツールにおいて、
 その平面形状が上記半導体素子よりも大き 形成された平坦面を有し、剛体材料により 成された加圧部材と、
 加圧部材の平坦面の周囲に配置された弾性 とを備える、加圧ツールを提供する。

 本発明の第15態様によれば、剛体により形 されたツール本体部をさらに備え、
 ツール本体部の下面に弾性体が装備され、 性体の下面中央に加圧部材が取り付けられ いる、第14態様に記載の加圧ツールを提供 る。

 本発明の第16態様によれば、加圧部材は 属板である、第15態様に記載の加圧ツールを 提供する。

 本発明の第17態様によれば、加圧部材の 坦面よりも突出するように弾性体が形成さ ている、第14態様に記載の加圧ツールを提供 する。

 本発明によれば、半導体素子の角部にお る側面全体を封止接着用樹脂により覆うこ ができるため、半導体素子の実装時におけ 加熱処理や冷却処理によって生じる各部材 熱膨張差及び熱収縮差、並びに実装後の機 的な負荷に対する基板のたわみにより半導 素子の角部分に生じる応力負荷を、角部の 面を覆うように配置される封止接着用樹脂 より軽減することができ、半導体素子の実 構造体の内部破壊を回避することができる

 本発明のこれらの態様と特徴は、添付され 図面についての好ましい実施形態に関連し 次の記述から明らかになる。この図面にお ては、
図1は、本発明の第1実施形態にかかる 導体チップの実装構造体の模式断面図であ 、 図2は、図1の実装構造体の部分Pの模式 大断面図であり、 図3は、図1の実装構造体の模式平面図 あり、 図4は、第1実施形態の比較例の実装構 体のフィレット部近傍の模式断面図であり 図5は、第1実施形態の実装構造体のフ レット部近傍の模式断面図であり、 図6は、第1実施形態の実装構造体の製 方法の模式説明図(押圧前)であり、 図7は、第1実施形態の実装構造体の製 方法の模式説明図(押圧中)であり、 図8は、図7の実装構造体の部分Qの模式 大断面図であり、 図9は、第1実施形態のツールの加圧面 おける模式平面図であり、 図10は、第1実施形態の変形例にかかる ツールの模式断面図であり、 図11は、本発明の第2実施形態にかかる 半導体チップの実装構造体の製造方法の模式 説明図(押圧前)であり、 図12は、第2実施形態の実装構造体の製 造方法の模式説明図(押圧中)であり、 図13は、図12の実装構造体の部分Rの模 拡大断面図であり、 図14は、本発明の第3実施形態にかかる 半導体チップの実装構造体の模式平面図であ り、 図15は、第3実施形態のツールの加圧面 における模式平面図である。

 本発明の記述を続ける前に、添付図面に いて同じ部品については同じ参照符号を付 ている。

 以下に、本発明にかかる実施の形態を図 に基づいて詳細に説明する。

 (第1実施形態)
 本発明の第1の実施形態にかかる半導体素子 の実装構造体の一例である半導体チップの実 装構造体1の模式断面図を図1に示し、図1の実 装構造体1における部分Pの拡大模式断面図を 2に示し、実装構造体1の模式平面図を図3に す。なお、図1は、図3におけるA-A線断面図 ある。

 図1及び図3に示すように、本第1実施形態 半導体チップの実装構造体1においては、基 板11の上に封止接着用樹脂の一例である封止 脂(例えばシート状のアンダーフィル)12が配 置され、この封止樹脂12を介して半導体チッ 13が実装されている。半導体チップ13の図示 下面側である回路形成面には、素子電極の一 例である複数のパッド13aが形成されている。 これらのパッド13aの形成位置に対応するよう に基板11の図示上面側である回路形成面には 複数の基板電極11aが形成されている。それ れのパッド13aはそれぞれの基板電極11aに突 電極の一例であるバンプ14を介して個別に 気的に接続されている。また、封止樹脂12は 、絶縁性樹脂材料により形成されており、互 いに電気的に接続された状態のそれぞれのパ ッド13a、基板電極11a、及びバンプ14を完全に って封止するとともに、これらの接続状態 維持するように、半導体チップ13と基板11と の間に介在して両者を接着している。このよ うな状態にて、半導体チップ13が基板11に実 されて、半導体チップの実装構造体1、すな ち半導体パッケージ部品が構成されている

 また、図3の模式平面図に示すように、封 止樹脂12は、半導体チップ13と基板11との対向 領域(あるいは実装領域)の外側に向けて拡が ように配置されており、図1の模式断面図に 示すような裾拡がり部分であるフィレット部 12aが形成されている。なお、本発明のそれぞ れの実施形態においては、「フィレット部」 が、半導体チップと基板との対向領域の外側 に配置された封止樹脂の裾拡がり部分である 場合を一例として説明するが、「フィレット 部」はこのような場合についてのみ限定され るものではない。「フィレット部」は、裾拡 がり状の形態以外の形態を有している場合で あってもよい。本発明のそれぞれの実施形態 において、「フィレット部」とは、半導体チ ップと基板との対向領域の外側に配置された 封止樹脂を意味し、様々な形態を採用するこ とができる。

 図2の部分拡大模式断面図に示すように、 フィレット部12aは大略台形状断面を有するよ うに形成されており、平面的に方形状を有す る半導体チップ13のコーナー部(角部)13bにお る側面全体が露出されることなく、フィレ ト部12aの封止樹脂12により覆われた状態とさ れている。断面を図示しないが、同様に、半 導体チップ13の隣接するコーナー部13bの間の 部(辺部分)13cにおける側面全体も、封止樹 12により覆われた状態とされている。すなわ ち、半導体チップ13において、その全周囲に ける側面が露出されることなく、封止樹脂1 2により覆われた状態とされ、半導体チップ13 の側面が保護されている。

 また、図2に示すように、半導体チップ13 コーナー部13bを覆っているフィレット部12a 、その上面(頂部)が半導体チップ13の図示上 面と同じ高さでこの上面に沿うような平坦面 12bとして形成されている。また、このフィレ ット部12aの平坦面の外周端部から外側方向に 向かってなだらかな裾拡がり状に基板11の表 へと向かう傾斜面が形成されており、この 斜面は、凹状湾曲面12cとして形成されてい 。

 まず、フィレット部12aの上面の平坦面12b 半導体チップ13の上面と同じ高さで形成さ ていることにより、半導体チップの実装構 体1を形成したのち、さらにその上部に別の 導体チップを積層し易くすることができる 本第1実施形態では、半導体チップ13の上面 同一の高さで形成されるフィレット部12aの 坦面12bの外周端部が、図2に示すように、半 導体チップ13のコーナー部13bから0.1mm以上離 た位置(距離dの位置)に位置されている。

 また、フィレット部12aにおいて、凹状湾 面12cが形成されていることにより、半導体 ップ13の上面から基板11の表面に近い側にか けて幅広くフィレット部12aを形成することが できるとともに、フィレット12aの末端部と基 板11の表面との接着界面の角度を小さくする とができ、温度変化に伴う各部材の熱変形 よる半導体チップ13への応力集中を回避す ことができる。本第1実施形態では、例えば 凹状湾曲面12cの曲線の曲率が、半導体チッ 13の厚み13tと封止樹脂12の接着高さ12tを足し 合わせた値以上としている。

 本第1実施形態における半導体チップの実 装構造体1の寸法例について説明する。例え 、半導体チップ13は、その平面的な外形サイ ズが10mm×10mm、厚みが200μmである。基板11は、 その平面的な外形サイズが15mm×15mm、厚みが50 0μmである。実装構造体1において、半導体チ プ13と基板11との間の寸法、すなわち封止樹 脂12が充填配置されている空間の高さは25μm なっている。

 ここで、本第1実施形態の半導体チップの 実装構造体1において、半導体チップ13の側面 全体を覆うようなフィレット部12aが形成され ていることによる効果を、図4及び図5に示す 式説明図を用いて説明する。なお、図4は、 半導体チップ13の側面が覆われず露出された 態の比較例を示す模式説明図であり、図5は 、本第1実施形態の実装構造体1を示す模式説 図である。

 図4及び図5に示すように、半導体チップ13 の内、最も脆弱なLow-k材料と呼ばれる絶縁膜1 9は基板11と対向する側に存在している。図4 示す比較例の実装構造体51では、半導体チッ プ13の側面が覆われることなく露出された状 とされているため、加熱冷却処理等の際に 板11が熱収縮した場合に、半導体チップ13の 側面において鉛直方向に引張応力σ1が生じる ことになる。このような引張応力σ1は、半導 体チップ13の絶縁膜19を剥離させる方向に作 することになるため、半導体チップ13の内部 破壊が生じる可能性が高くなる。

 これに対して、図5に示す本第1実施形態 実装構造体1では、半導体チップ13の側面全 が露出されることなく、フィレット部12aに り覆われた状態とされている。このような 造が採用されていることにより、基板11の熱 収縮が生じるような場合には、フィレット部 12aも熱収縮することとなるため、半導体チッ プ13の側面には鉛直方向において圧縮応力σ2 生じることになる。従って、半導体チップ1 3の絶縁膜19の剥離が生じることを抑制するこ とができ、内部破壊が生じる可能性を低減さ せることができる。

 さらに、本第1実施形態の実装構造体1で 、半導体チップ13の側面全体がフィレット部 12aに覆われた状態とされているため、半導体 チップ13に対して付加される応力を側面全体 分散させることができ、局所的な応力集中 生じないようにすることができる。一般的 、半導体チップ13の側面には、多数のマイ ロクラックが存在する。このようなマイク クラックは、半導体ウェハのダイシング等 よる機械的な要因、あるいは半導体チップ 材料特性に起因して形成される。そのため 例えば、半導体チップの側面の一部がフィ ット部により覆われ、残りの部分がフィレ ト部より露出されているような構成が採用 れている場合には、フレット部に覆われて る部分と露出されている部分との境界にて 半導体チップの側面のマイクロクラックに 力集中が生じ、半導体チップが損傷する場 がある。しかしながら、本第1実施形態のよ に、多数のマイクロクラックが存在する半 体チップ13の側面全体を確実にフィレット 12aにより覆うことで、半導体チップ13の側面 に応力集中を生じないようにして、半導体チ ップ13の損傷を防止することができる。

 また、フィレット部12aの上面の平坦面12b 半導体チップ13の上面と同じ高さで形成さ ていることにより、半導体チップ13の側面全 体をフィレット部12aにより確実に覆うことを 可能としながら、半導体チップ13の上面にま フィレット部が回り込んで配置されること 防止できる。半導体チップ13の上面の一部 までフィレット部が回り込むような場合に っては、フィレット部12aの熱変形(熱収縮ま は熱膨張)により生じる応力を半導体チップ 13の上面に局所的に集中させてしまうおそれ ある。しかしながら、本第1実施形態のよう に平坦面12bを形成することで、半導体チップ 13の上面への応力集中が生じることを防止す ことができる。

 また、従来の実装構造体においては、半 体チップと基板を接着する封止樹脂は、温 変化による熱変形を抑えるため線膨張係数 低い材料(すなわち熱により比較的縮みにく い材料:例えば、線膨張係数が44ppm未満)が好 しいとされている。しかしながら、本第1実 形態の実装構造体1においては、半導体チッ プ13の側面全体が覆われた構造が採用されて ることから、熱収縮によって半導体チップ1 3の側面に圧縮方向の応力を積極的に加えて 絶縁膜19に剥離が生じることを未然に防止す るため、線膨張係数が44ppm以上と高い材料(す なわち熱により比較的縮みやすい材料)を用 ることが好適である。すなわち、このよう 従来用いられている封止樹脂よりも熱的影 により縮みやすい封止樹脂を用いることに り、フィレット部12aを熱収縮させて、半導 チップ13の側面に鉛直方向において作用する 圧縮応力σ2を生じさせることができる。従っ て、半導体チップ13の絶縁膜19の剥離が生じ ことを抑制することができ、内部破壊が生 る可能性を低減させることができる。

 次に、本第1実施形態の半導体チップの実 装構造体1を製造する方法について図面を用 て説明する。図6及び図7は、半導体チップ13 基板11に実装している状態を示す模式断面 であり、図8は、図7における部分Qの模式拡 断面図であり、図9は実装処理を行うツール 加圧面(平坦面)の模式平面図である。

 製造方法の説明を行う前に、加圧処理を うツール(加圧ツール)2の構造について説明 る。図6及び図9に示すように、ツール2は、 体材料として例えば金属材料により形成さ たツール本体部21と、ツール本体部21の下面 に取り付けられ、ゴム材料(エラストマー)な に代表される弾性体22と、この弾性体22の下 面中央に取り付けられた剛体材料として例え ば金属材料により形成された金属薄板23(加圧 部材の一例である)とを備えている。ツール 体部21は、図示しない昇降装置により昇降又 は下降が行われ、所定の加圧力を半導体チッ プ13に付加することが可能となっている。さ にツール本体部21には、図示しない加熱装 が備えられており、後述するように半導体 ップ13や封止樹脂12に対して伝熱により加熱 行うことが可能となっている。また、金属 板23は、平面的に方形状の半導体チップ13の 外形よりも一回り大きな外形を有するように 形成されている。なお、この金属薄板23の外 は、図1の実装構造体1におけるフィレット 12aの平坦面12bの外形と合致している。すな ち、金属薄板23の外形は、半導体チップ13の 形サイズよりも例えば0.1mm以上大きく形成 れている。弾性体22は、金属薄板23の外形よ もさらに大きな外形形状を有するように形 されており、例えば、実装構造体1における フィレット部12a全体を包み込むことができる 程度の大きさに形成されている。なお、弾性 体22及び金属薄板23ともに、半導体チップ13の 形状に合わせて、その平面形状が方形状に形 成されている。

 具体的に、半導体チップの実装構造体1の 製造方法について説明する。まず、図6に示 ように、その実装領域に封止樹脂12を介して 半導体チップ13が配置された基板11を準備す 。その後、ツール2と基板11の半導体チップ13 との位置決めを行った後、ツール2全体を下 させる。ツール2における金属薄板23が半導 チップ13の上面に当接されるとともに、ツー ル2がさらに下降されることで、金属薄板23に より半導体チップ13を押圧する。このとき、 導体チップ13とツール2との間に、ツール2へ の封止樹脂12の付着等を防止するための保護 ート(図示しない)を介してツール2を半導体 ップ13に接触させるようにする。このよう 半導体チップ13が押圧されると、封止樹脂12 横方向に押し流される。また、金属薄板23 半導体チップ13との接触により、ツール2の 示しない加熱装置によって伝熱による封止 脂12の加熱が行われることで、例えば熱硬化 性樹脂である封止樹脂12が溶融状態とされて 横方向への押し流しがより円滑に行われる

 また、図7及び図8に示すように、金属薄 23が取り付けられている部分における弾性体 22は弾性圧縮されることとなるため、金属薄 23の周囲の弾性体22が、金属薄板23よりも下 に突出された状態とされる。この弾性体22 突出部22aにより、横方向へ押し流された封 樹脂12の流動がせき止められるように制限さ れる。せき止められた封止樹脂12は押し出さ る排圧と弾性体22の弾性力の釣り合いによ て、図8に示すように滑らかな凹状湾曲面12c 有する裾拡がり状のフィレット部12aが形成 れる。さらに、せき止められた封止樹脂12 半導体チップ13の側面に沿って上方向に盛り 上がり、最終的には半導体チップ13の上面と した状態にある金属薄板23によってせき止 られるようにその鉛直方向の流動が制限さ る。その結果、フィレット部12aが半導体チ プ13の側面全体を覆うとともに、その上面に 平坦面12bが形成される。すなわち、半導体チ ップ13の側面、金属薄板23、弾性体22、および 基板11により囲まれた空間を、半導体チップ1 3の周囲に形成して、この空間内に封止樹脂12 を充填させることで、半導体チップ13の側面 体を覆うとともに、その上面に平坦面12bを するフィレット部12aを形成することができ 。このようにして封止樹脂12は半導体チッ 13の側面、弾性体22の突出部22aおよび金属薄 23に囲まれた形状でフィレット部12aを形成 る。このような形状が維持された状態にて さらに封止樹脂12が加熱されることにより、 熱硬化されて、半導体チップ13が基板11に実 された実装構造体1が形成される。

 ツール2のツール本体部21に用いられる金 は、アルミ、銅、鉄など様々な種類が挙げ れるが、ツールの剛性を確保するためにで るだけ硬い部材であることが望ましい。こ ではステンレス鋼を用いるものが好適とし いる。

 ツール本体部21に取り付けられた弾性体22 は、硬度が40以上80以下のゴムを用い、その みは、半導体チップ13の高さ13tと、封止樹脂 12の接着高さ12tを足し合わせた値以上のもの 用いる。

 硬度が40未満のゴム(エラストマー)が用い られるような場合には、半導体チップ13に対 て付与する圧力が低くなり、その結果、初 抵抗および接続信頼性が低下する。一方、 度が80を超えるゴムが用いられるような場 には、フィレット部分に対して付与する圧 が低くなり、封止樹脂12内にボイドが発生し て接続信頼性が低下する。なお、本明細書で は、硬度(ゴム硬度)として、JIS S 6050に準拠 る規格を適用している。また、このような ム材料としては、例えば、天然ゴムまたは 成ゴムを用いることができるが、耐熱性、 圧性の観点からは、シリコーンゴムを用い ことが好ましい。

 ツール2の金属薄板23についても、アルミ 銅、鉄など様々な種類が挙げられるが、接 面の耐磨耗性を考慮して剛体材料であるス ンレス鋼を用い、さらにはその表面がダイ モンドコーティングされることが好ましい

 さらに金属薄板23の表面においては、押 出された封止樹脂12との離型性を良くするた めに、フッ素系、シリコン系などの離型剤を 塗布する、あるいは有機薄膜などの離型処理 を施すなどの処理を行うことが好ましい。

 なお、金属薄板23の弾性体22への取り付け は、図6に示すように、弾性体22の下面に金属 薄板23を固定することにより行う。また、こ ような場合に代えて、図10の模式断面図に すように、弾性体22に金属薄板23の外形及び みに相当する凹部22bを形成し、この凹部22b に金属薄板23を埋め込むように固定するよ な場合であってもよい。この構造の方が、 ール本体部21と金属薄板23間の弾性体の厚み 小さくすることができ、ツール2全体の剛性 が向上して、半導体チップ13の押圧時に位置 レが生じることを抑制することができる。 た、熱伝導の低い弾性体を薄くすることで ツール2の全体の熱伝導性を良好にし、安定 した加熱を行わせるという効果も得ることが できる。

 また、このようなツール2を用いて形成さ れた実装構造体1においては、図3の模式平面 に示すように、フィレット部12aの外形形状 半導体チップ13の外形形状に倣うように略 形枠状に形成することができる。すなわち 金属薄板23の周囲にて弾性体22の突出部22aに り溶融された封止樹脂12の横方向の流動を 限してフィレット部12aが形成されるため、 方形枠状のフィレット部12aを形成すること できる。このようにフィレット部12aの外形 状を略方形枠状とすることにより、封止樹 12が比較的流動し難いコーナー部13b近傍に、 封止樹脂12を導いて、コーナー部13bの側面を 実に保護することができる。

 (第2実施形態)
 なお、本発明は上記実施形態に限定される のではなく、その他種々の態様で実施でき 。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる 半導体チップの実装構造体の製造方法を図11 図12、及び図13の模式断面図を用いて説明す る。なお、図13は、図12における部分Rの部分 大模式断面図である。

 図11及び図12に示すように、本第2実施形 の製造方法では、上記第1実施形態のツール2 とは異なる構造のツール3を用いている。ツ ル3は、その下面に半導体チップ13に対する 圧面31aを有する加圧部材の一例であるツー 本体部31と、このツール本体部31の加圧面31a 囲むようにその周囲全体に配置された弾性 32とを備えている。ツール本体部31の加圧面 31aは、半導体チップ13の平面的な外形よりも きく、フィレット部12aの平坦面12bの外形に 当する大きさに形成されている。弾性体32 、ツール本体部31の加圧面31aよりも下方に突 出された突出部32aを有している。

 このような構造のツール3を用いることに より、図12及び図13に示すように、加圧面31a よって半導体チップ13を介して押し付けられ た封止樹脂12が横方向に流され、周囲の弾性 32の突出部32aが基板11と接触して、流された 封止樹脂12をせき止めるようにその流動を制 する。せき止められた封止樹脂12は、上方 に盛り上がり、半導体チップ13の側面及び加 圧面31aの形状に沿った形で充填される。これ によって、封止樹脂12のフィレット部12aは、 導体チップ13の側面全体を覆うとともに、 導体チップ13の上面と同じ高さの平坦面12bと 凹状湾曲部12cとを有するように形成される。

 ツール本体部31の周辺より突き出してい 弾性体32の突出部32aの突き出し高さは、基板 11と良好に密接し、封止樹脂12に適切な圧力 加えることができるように、半導体チップ13 の高さ13tと、封止樹脂12の接着高さ12tを足し わせた値以上とすることが好ましい。

 また、弾性体32の突出部32aにおけるフィ ット部12aに接する部分に傾斜面を形成する とで、フィレット部12aの凹状湾曲部12cをよ 確実に形成することができる。

 (第3実施形態)
 次に、本発明の第3の実施形態にかかる半導 体チップの実装構造体4の模式平面図を図14に 示す。

 図14に示すように、本第3実施形態の実装 造体4では、基板11等の熱収縮等により生じ 応力が集中し易い半導体チップ13のコーナ 部13b近傍において、樹脂量が比較的大きな ィレット部42aが形成されている点において 上記第1及び第2実施形態とは異なる構造を有 している。このような構造の実装構造体4で 、コーナー部13bが十分に保護されているた 、半導体チップ13の内部破壊をさらに効果的 に防止することができる。

 このような構造のフィレット部42aは、例 ば図15の模式平面図に示すツール5を用いて 成することができる。具体的には、図15に すように、ツール5において、上記第1実施形 態と同様なツール本体部と弾性体22とを備え せ、弾性体22に固定される金属薄板53の形状 を、コーナー部分においてのみ外側へ突出さ れた形状、すなわちコーナー部分に平面的に 外方向に突出された部分53aを形成することに より、本第3実施形態の実装構造体4を形成す ことができる。

 上記それぞれの実施形態の説明において 、半導体チップの実装構造体において、コ ナー部13bと辺部分13cとの両方の側面全体が 止樹脂12により覆われた構造について説明 たが、本発明はこのような場合についての 限定されるものではない。半導体チップ13に おいて少なくとも4つのコーナー部13bの側面 体が封止樹脂12により覆われていれば、本発 明の効果を得ることができる。特に、半導体 チップ13のコーナー部13bにおいては、絶縁膜1 9が比較的剥離し易いため、このように少な とも4つのコーナー部13bの側面全体を封止樹 12により覆うことが、半導体チップ13の破壊 を防ぐ上で効果的である。

 また、フィレット部12aにおいて、半導体 ップ13の上面と同じ高さ位置に平坦面12bが 成されるような構造について説明したが、 のような場合に代えて、フィレット部12aの 部が半導体チップ13の上面よりも上方に盛り 上がるように形成されるような構造を採用す ることもできる。側面全体を封止樹脂12によ 覆われた構造が採用されていれば、半導体 ップ13の内部破壊を防止するという本発明 効果を得ることができる。

 なお、上記様々な実施形態のうちの任意 実施形態を適宜組み合わせることにより、 れぞれの有する効果を奏するようにするこ ができる。

 本発明の半導体素子の実装構造体は、半 体素子の角部においてその側面全体が封止 着用樹脂により覆われていることにより、 部を確実に保護することができる。従って 実装時の加熱、冷却処理によって生じる各 材の熱膨張、収縮差および実装後の機械的 負荷に対する基板のたわみによる半導体素 の角部に発生する引張負荷を軽減し、素子 部の破壊を回避することができ、有用であ 。

 本発明は、添付図面を参照しながら好ま い実施形態に関連して充分に記載されてい が、この技術の熟練した人々にとっては種 の変形や修正は明白である。そのような変 や修正は、添付した請求の範囲による本発 の範囲から外れない限りにおいて、その中 含まれると理解されるべきである。

 2007年6月28日に出願された日本国特許出願 No.2007-169975号の明細書、図面、及び特許請求 範囲の開示内容は、全体として参照されて 明細書の中に取り入れられるものである。