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Title:
SENSOR, SENSOR TEMPERATURE CONTROL METHOD AND ABNORMALITY RECOVERY METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105144
Kind Code:
A1
Abstract:
A heater pattern (23) is arranged on at least one substrate among substrates configuring a package, and a temperature in the package is controlled by controlling a quantity of electricity carried to the heater pattern (23) corresponding to the ambient temperature of a sensor chip (5) in the package.

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Inventors:
MORITA YASUJI (JP)
HATAKEYAMA HIROSHI (JP)
AOSHIMA SHIGERU (JP)
MORIO SHUJI (JP)
WARASHINA ISAMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000234
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YAMATAKE CORP (JP)
MORITA YASUJI (JP)
HATAKEYAMA HIROSHI (JP)
AOSHIMA SHIGERU (JP)
MORIO SHUJI (JP)
WARASHINA ISAMU (JP)
International Classes:
G01F1/692; G01F1/684; G01F1/696
Domestic Patent References:
WO2005121718A12005-12-22
Foreign References:
JP2002340646A2002-11-27
JP2007033056A2007-02-08
JPH10122925A1998-05-15
JP2006052944A2006-02-23
JP2007024681A2007-02-01
JPS60220864A1985-11-05
JP2002168669A2002-06-14
JP2006118929A2006-05-11
JP2004327255A2004-11-18
Attorney, Agent or Firm:
TAZAWA, Hideaki et al. (SannoAkasaka Sanno Center Bldg.,5F 12-4, Nagata-cho 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 14, JP)
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Claims:
 計測対象の気体の物理量を検知するセンサチップと、複数の基板を積層して構成され、格納した前記センサチップのセンサ面に前記計測対象の気体を晒すパッケージ内流路を有するパッケージとを備えたセンサにおいて、
 前記基板のうちの少なくとも一つにヒータパターンを設けたことを特徴とするセンサ。
 パッケージを、
 センサチップを収納する孔部が形成された第1の平板基板と、
 前記センサチップへ計測対象の気体を導入するためのパッケージ内流路となる孔部が形成された第2の平板基板と、
 前記パッケージ内流路と連通すると共に、前記パッケージの同一端面における前記計測対象の気体の入出口となる孔部が形成された第3の平板基板とを積層して構成したことを特徴とする請求項1記載のセンサ。
 パッケージを、
 第4の平板基板上に、
 センサチップへ計測対象の気体を導入するためのパッケージ内流路となる孔部が形成された第5の平板基板と、
 開口部に段差を有し、検知面を前記パッケージ内流路側にして前記センサチップを前記段差に嵌合することにより、前記センサチップの裏面と前記パッケージ端面とが同一平面になると共に、前記センサチップで被覆されない開口部が、前記パッケージ内流路と連通した前記計測対象の気体の入出口となる孔部が形成された第6の平板基板とを積層して構成したことを特徴とする請求項1記載のセンサ。
 請求項1記載のセンサの温度制御方法において、
 パッケージ内のセンサチップの周囲温度を検出するステップと、
 前記センサチップの周囲温度に応じてヒータパターンへの通電量を制御することにより前記パッケージ内の温度を制御するステップとを備えたセンサの温度制御方法。
 請求項1記載のセンサの異常回復方法において、
 パッケージ内のセンサチップから得られる出力値に基づいてセンサ表面の結露を判定するステップと、
 前記センサ表面の結露が判定されると、ヒータパターンへの通電量を制御して前記パッケージを通常の設定温度より高温に所定時間加熱するステップと、
 前記所定時間の経過後、前記設定温度に戻したセンサチップから得られる出力値に基づいて結露の解消を確認するステップとを備えたセンサの異常回復方法。
Description:
センサ、センサの温度制御方法 び異常回復方法

 この発明は、流量計に用いられるフロー ンサ等のセンサ及びこの温度制御方法並び 異常回復方法に関するものである。

 特許文献1に開示されるハウジング構造を 有する流速センサは、平板状のベース部材を 貼り合わせたパッケージにセンサチップが内 蔵される。ベース部材には、該ベース部材の センサチップの実装面に平行な溝状の流路が 設けられており、この流路の入出口がパッケ ージの対向する端面に形成される。また、セ ンサチップの電極は、ベース部材に一体形成 した電極にワイヤボンディングやはんだバン プによって電気的に接続される。

 特許文献2に開示される熱式流量計は、セ ンサチップを実装した基板を管状のボディの 内壁に密着させて構成される。このセンサチ ップ又は基板には実装面に平行な溝が形成さ れており、ボディの内部において主流路と前 記溝によるセンサ流路が形成される。

 また、特許文献3に開示されるフローセン サは、台座の角穴にセンサチップを配置し、 スリットを設けた配線基板を配置するか若し くは隙間を設けて2枚の配線基板を対向配置 てカバーを設けることにより、センサチッ のセンサ面上に流路を形成している。

 さらに、特許文献4にはセラミックヒータ 構造体を有するガスセンサが開示されている 。特許文献4によるガスセンサは、絶縁性セ ミック体の内部に発熱体パターンを内蔵し ヒータ部をセラミック基板の内部に配設し 構成されるセラミックヒータ構造体を備え 該セラミックヒータ構造体によってセンサ 出部を加熱している。

特開昭60-220864号公報

特開2002-168669号公報

特開2006-118929号公報

特開2004-327255号公報

 従来のセンサでは、計測対象の気体に流 がなく流路内に滞ると、センサチップの表 に結露や水分が付着してセンサ出力が不安 になるという課題があった。

 また、特許文献4によるセンサは、セラミ ックヒータ構造体によって、センサ構造上測 定に必要な温度(300℃以上)までセンサ検出部 加熱するものであり、結露や水分付着に対 る温度制御を行うことができない。

 この発明は、上記のような課題を解決す ためになされたもので、計測対象の気体に れがなく流路内に滞りが生じても、センサ 面への結露や水分付着を防止することがで 、またセンサ周囲温度を一定に制御するこ によりセンサ精度を高めることができるセ サ及びこの温度制御方法並びに異常回復方 を得ることを目的とする。

 この発明に係るセンサは、計測対象の気 の物理量を検知するセンサチップと、複数 基板を積層して構成され、格納したセンサ ップのセンサ面に計測対象の気体を晒すパ ケージ内流路を有するパッケージとを備え センサにおいて、基板のうちの少なくとも つにヒータパターンを設けたものである。

 この発明に係るセンサは、パッケージを センサチップを収納する孔部が形成された 1の平板基板と、センサチップへ計測対象の 気体を導入するためのパッケージ内流路とな る孔部が形成された第2の平板基板と、パッ ージ内流路と連通すると共に、パッケージ 同一端面における計測対象の気体の入出口 なる孔部が形成された第3の平板基板とを積 して構成したものである。

 この発明に係るセンサは、パッケージを 第4の平板基板上に、センサチップへ計測対 象の気体を導入するためのパッケージ内流路 となる孔部が形成された第5の平板基板と、 口部に段差を有し、検知面をパッケージ内 路側にして前記センサチップを段差に嵌合 ることにより、センサチップの裏面とパッ ージ端面とが同一平面になると共に、セン チップで被覆されない開口部が、パッケー 内流路と連通した計測対象の気体の入出口 なる孔部が形成された第6の平板基板とを積 して構成したものである。

 この発明に係るセンサの温度制御方法は 上記センサにおいて、パッケージ内のセン チップの周囲温度を検出するステップと、 ンサチップの周囲温度に応じてヒータパタ ンへの通電量を制御することによりパッケ ジ内の温度を制御するステップとを備える のである。

 この発明に係るセンサの異常回復方法は 上記センサにおいて、パッケージ内のセン チップから得られる出力値に基づいてセン 表面の結露を判定するステップと、センサ 面の結露が判定されると、ヒータパターン の通電量を制御してパッケージを通常の設 温度より高温に所定時間加熱するステップ 、所定時間の経過後、設定温度に戻したセ サチップから得られる出力値に基づいて結 の解消を確認するステップとを備えるもの ある。

 この発明によれば、基板のうちの少なく も一つにヒータパターンを設けたので、パ ケージ内を所望の温度に設定することがで るという効果がある。

 この発明によれば、パッケージ内のセン チップの周囲温度を検出し、センサチップ 周囲温度に応じてヒータパターンへの通電 を制御することによりパッケージ内の温度 制御するので、センサ周囲を所定温度に制 することによりセンサ精度を高めることが きるという効果がある。

 この発明によれば、パッケージ内のセン チップから得られる出力値に基づいてセン 表面の結露を判定するステップと、センサ 面の結露が判定されると、ヒータパターン の通電量を制御してパッケージを通常の設 温度より高温に所定時間加熱するステップ 、所定時間の経過後、設定温度に戻したセ サチップから得られる出力値に基づいて結 の解消を確認するステップとを備えるので センサ表面に結露してしまっても簡易な方 で結露異常から回復することができるとい 効果がある。

この発明の実施の形態1によるセンサを 示す斜視図である。 図1中のフローセンサの組み立て工程を 示す斜視図である。 図2中のA-A線で切った断面図である。 実施の形態1によるフローセンサと従来 のセンサとの構成を示す図である。 実施の形態1によるフローセンサの実装 例を示す図である。 図5中のB-B線で切った断面図である。 従来のフローセンサにおけるシール態 を説明するための図である。 実施の形態1によるフローセンサの他の 構成を示す図である。 図8中のフローセンサの構成を説明する ための図である。 実施の形態1によるフローセンサの他 構成を示す図である。 実施の形態1によるフローセンサのパ ケージ内流路の構成例を示す上面図である 実施の形態1によるフローセンサのパ ケージ内流路の他の構成例を示す図である 図12中の流路の除塵効果を説明するた の図である。 実施の形態1によるフローセンサの実 構成の一例を示す図である。 実施の形態1によるフローセンサの構 の他の例を示す図である。 実施の形態1によるフローセンサの他 構成例を示す図である。 図15中のフローセンサの使用状態を説 するための図である。 実施の形態1によるフローセンサにお るセンサ設置構造を示す断面図である。 実施の形態1によるフローセンサのス ーサ部の一構成を示す図である。 実施の形態1によるフローセンサのス ーサ部の他の構成を示す図である。 ヒータパターンを施した基板を用いた フローセンサの組み立て工程を示す図である 。 ヒータパターンを有するフローセンサ を示す断面図である。 フローセンサのセンサチップを示す斜 視図である。 ヒータパターンを有するフローセンサ を制御する温度制御装置及びフローセンサ制 御装置の構成を示す図である。

 以下、この発明をより詳細に説明するため 、この発明を実施するための最良の形態に いて、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1によるセン を示す斜視図であり、3枚の基板を接合して るパッケージにセンサチップを収納して構 したフローセンサを示している。図1に示す ように、実施の形態1によるフローセンサ1で 、セラミック基板2a,2b,2cを焼成接合して構 される矩形状のパッケージにセンサチップ 内蔵し、該パッケージの平坦な同一端面(基 2c面)に計測対象気体を流すパッケージ内流 の入口3a及び出口3bの双方を設けている。

 なお、フローセンサ1のパッケージを構成 する基板2a~2cは、上下層の基板を積層する際 上下層の基板間で係合させる凹凸部を形成 ない平板基板であり、各基板をそのまま重 合わすことができる程度に平坦な端面を有 ていればよい。また、セラミック基板を用 る場合、本発明でいう基板の平坦な端面に 、完全に平坦な端面に限らず、グリーンシ トの焼成により多少の表面粗度が生じたよ なものも含まれる。

 また、このフローセンサ1は、パッケージ 内流路の入口3a及び出口3bのそれぞれに配置 たシールリング4を、該パッケージ面(基板2c )と実装される側の取付面とで挟み込むこと により、流路の密閉性を保ちながら実装する ことが可能である。

 ここで、パッケージを構成する平板基板を ラミック基板2a,2b,2cとすることで、下記の(A )~(C)の効果が得られる。
(A)電気絶縁性
 センサチップのセンサ面(検知面)における 気的な接続が何らかの要因で外れても、パ ケージ内では電気絶縁性を保つことができ 。例えば、熱式流量センサでは、センサ面 電気的接続にワイヤボンドが使用されてお 、ワイヤボンドがパッケージ内流路に露出 ている。従って、ワイヤボンドが何らかの 因で外れると、パッケージがステンレス等 金属製である場合、パッケージ内で短絡し 電気絶縁性を保つことができない。これに して、実施の形態1によるフローセンサ1では 、電気絶縁性のあるセラミック基板を積層し てパッケージを構成している。このため、セ ンサ面のワイヤボンドが外れても電気絶縁性 を保つことができ、短絡により生じる二次的 な不具合の発生を防止できる。なお、平板基 板を樹脂で構成しても、同様の効果を得るこ とができる。
(B)熱膨張係数
 パッケージを構成する平板基板をセラミッ 基板とすることにより、センサチップとの 的な適合性が向上する。例えば、熱式流量 ンサのセンサチップは、シリコンの単結晶 構成される。このため、パッケージがステ レス等の金属製である場合、熱的負荷が印 されると熱膨張係数の違いからセンサチッ が割れたり、センサ特性が変化する可能性 ある。これに対して、実施の形態1によるフ ローセンサ1では、センサチップに近い熱膨 係数のセラミックをパッケージの平板基板 用いるので、熱膨張係数の違いによる不具 の発生を抑制することができる。なお、セ ミック基板に限らず、平板基板を樹脂で構 しても、センサチップに近い熱膨張係数で れば同様の効果が得られる。
(C)量産性
 パッケージをセラミック基板で構成するこ により量産性の向上を図ることができる。 えば、ステンレス等の金属でパッケージを 成する場合、金属の切削加工やエッチング によってパッケージの各部品を作成する必 がある。これに対して、本発明は、複数の ラミックのグリーンシートを積層して一括 成し、センサチップを挿入した後、個々の ッケージに分割することにより製造が可能 ある。このため、ステンレス等の金属でパ ケージを作成する場合と比較して格段に量 性を向上させることができる。また、パッ ージを構成する平板基板を樹脂基板とした 合であっても、同様に一括成型での製造が 能であり量産性が向上する。

 図2は、前述した図1中のフローセンサの み立て工程を示す斜視図であり、図3は、図2 中のA-A線で切った断面図である。図2(a)に示 ように、センサチップ設置層となる基板2aの 中央部には、センサチップ5の形状に対応し 開口(例えば、菱形)の角穴5aが設けられてい 。この角穴5aにセンサチップ5を挿入する(図 2(b)参照)。また、流路層となる基板2bには、 2(c)に示すような溝6が形成されており、この 溝6部分がパッケージ内流路となってセンサ ップ5のセンサ面が計測対象の気体に晒され 。

 また、センサチップ5のセンサ面上の電極 と基板2bの電極は、図3に示すように導電性接 合材20により電気的に接続される。導電性接 材20としては、例えばはんだよりも融点の い材料である金(融点1000度以上)のバンプ等 用いることができる。この場合、金バンプ 熱加圧や熱超音波を併用した加圧を施すこ で、センサチップ5と基板2bとを電気的に接 することができる。なお、バンプの形成に 、金ワイヤのスタッドバンプ形成法やメッ 法等が用いられる。

 導電性接合材20として、はんだや導電性 着剤よりも融点が高い金を使用すると、例 ばパッケージと他の基板とを接続する場合 パッケージ端面に電気部品を実装する際、 ッケージ内にはんだや導電性接着剤の融点 ガラス転移点に近い温度が加わることで、 ッケージ内の接続部が短命化するのを抑制 る効果が期待される。なお、本発明による 電性接合材20としては、上述した高融点のも のに限らず、従来通りはんだ等を用いても構 わない。

 基板2b上に載置される基板2cには、図2(d) 示すように、溝6の端部の位置に対応して流 の入口3a及び出口3bとなる孔部がそれぞれ形 成される。このように基板2a~2cでパッケージ 構成することで、パッケージ内部で折り曲 った流路が形成される。なお、図2では基板 2c面に流路の入出口を設けた例を示したが、 のパッケージ面のみに限定されるものでは い。つまり、本発明の趣旨から逸脱しない 囲でパッケージの他の端面、例えば基板2a に入出口を設けてもよい。

(1)パッケージ端面の有効利用
 図4は、実施の形態1によるフローセンサと 来のセンサとの構成を示す図であり、図4(a) び図4(b)は従来のセンサを示し、図4(c)は実 の形態1によるセンサを示している。実施の 態1によるフローセンサでは、前述のように 、パッケージの平坦な同一面(基板2c面)に流 の入口3a及び出口3bの双方を設けていること ら、他のパッケージ面を有効に使用するこ ができる。

 例えば、図4(a)に示すように、従来のセン サ100Aでは、センサチップ101と別個に設けた ース基板102にセンサ構成上必要な電気回路 実装されており、このベース基板102上に設 た台座103にセンサチップ101を収容し、隙間 設けて2枚の配線基板104A,104Bが対向配置され 。センサチップ101の電極P1~P6は、配線基板10 4A,104Bの不図示の配線パターンと導電性接合 で接続される。また、配線基板104A,104Bの配 パターンは、台座103の上下面に露出する導 路であるスルーホールを介してベース基板10 2の電極パッドPD1~PD6と電気的に接続される。

 また、図4(b)に示す従来のセンサ100Bでは ヘッダ部105に設けた突部110にセンサチップ10 1を載せる。また、センサチップ101の電極P1~P6 は、図4(a)と同様に配線基板104A,104Bの不図示 配線パターンと導電性接合材で接続される これら配線基板104A,104Bの配線パターンは、 座103の上下面に露出するスルーホールを介 てヘッダ部105上の電極ピンT1~T6と電気的に接 続される。

 このように、従来のセンサを構成するに 、ベース基板102やヘッダ部105などをセンサ ップ101に接続する工程が必要であり、ベー 基板102やヘッダ部105とセンサチップ101との で電気信号をやり取りするための特別な構 を設けなければならない上、センサの小型 も図れない。

 一方、実施の形態1によるフローセンサ1 は、流路の入口3a及び出口3bを設けた面をシ ルするだけで実装可能である上、他のパッ ージ面上にセンサ構成上必要な電気回路を 成することができる。例えば、図4(c)に示す ように、流路の入口3a及び出口3bを設けた面 対向するパッケージ面(基板2a面)上に、電気 号の外部引き出し用のコネクタ7aや他の電 素子8等のような、従来ではベース基板やヘ ダからさらに引き出され電気的に接続され 基板等の上に実装していた電気回路の電気 品を全て実装する。

 このように電気回路をパッケージの一端 に集約することにより、センササイズを格 に小型化することが可能である。また、ベ ス基板やヘッダが不要であることから、部 点数を削減することができ、コスト的にも 利である。

 なお、図4(c)では、流路の入口3a及び出口3 bを設けた面に対向するパッケージ面(基板2a )上に電気回路を実装する例を示したが、他 パッケージ面に実装する構成であってもよ 。例えば、図4(c)に示す外部引き出し用のコ ネクタ7aをパッケージ側面(基板2a,2c面に垂直 パッケージ面)に実装する構成などが考えら れる。

 図5は、実施の形態1によるフローセンサ 実装例を示す図であり、計測対象の気体が れる管路13に実装する場合を示している。図 5(a)において、管路13のセンサ取付部には、フ ローセンサ1へ流体を流すための貫通孔11a,11b 設けられており、該貫通孔11a,11bの周囲には シールリング4をはめ込む溝部が形成されて る。

 フローセンサ1は、シールリング4を介し パッケージ内流路の入出口と貫通孔11a,11bと 合わせて配置し、カバーとなる固定用ブラ ット10をかぶせて固定ねじ9で管路13の取付 に設けたねじ穴12に螺合する。これにより、 シールリング4が前記溝部でつぶされて、パ ケージ内流路や管路13の密閉性が保たれる。 このようにして、フローセンサ1は、図5(b)に すように管路13の取付部に実装される。

 図5から明らかなように、実施の形態1に るフローセンサ1では、パッケージの同一端 にパッケージ内流路の入出口を設けたので 該パッケージ端面のみを介して管路13に実 すればよい。従って、従来のようにセンサ 体をシールしたり、センサ周囲に充填材を す必要がなく、狭い設置スペースであって 十分に対応することができる。

 また、図5中のB-B線で切った断面図である 図6に示すように、上述のように取り付けた ローセンサ1では、基板2aに設けたセンサチ プ収納用の孔部の内壁とこれに収納したセ サチップ5の側壁との間に形成される隙間に 脂シール材14を施して密封されており、パ ケージ内流路の入口3a及び出口3bと管路13の 通孔11a,11bとの接続がシールリング4により密 封される。このように、フローセンサ1は、 気から遮断されているので、管路13を流れる 計測対象の気体が貫通孔11a及び流路入口3aを してパッケージ内流路に流入し、流路出口3 b及び貫通孔11bを介して管路13へ流出する。

 次に、実施の形態1によるフローセンサのシ ール態様について説明する。
 先ず、比較のため、特許文献2に開示される 従来のフローセンサを例に挙げてシール態様 を説明する。図7は、特許文献2に開示される 来のフローセンサのシール態様を説明する めの図であり、図7(a)は従来のフローセンサ を示す斜視図(特許文献2、第4図参照)であり 図7(b)は図7(a)中のフローセンサをシールした 態様を示す斜視図、図7(c)は図7(b)中のB1-B1線 切った断面の拡大図である。図7(a)に示すよ に、特許文献2に開示される従来のフローセ ンサでは、流路となる溝6を跨ぐようにセン チップ5が基板面上に取り付けられ、センサ ップ5の両側に形成される開口部がそれぞれ 流路の入口3a及び出口3bとなる。計測対象の 体は、図7(a)中の矢印の方向に入口3aから流 しパッケージ内流路を通過して出口3bから流 出する。

 また、特許文献2に開示される従来のフロ ーセンサでは、溝6を形成した基板面上にセ サチップ5が配置されており、溝6を形成した 基板面とセンサチップ5とが同一平面上にな 。このため、溝6を形成した基板面を基準と ると、センサチップ5の高さ分だけ基板面か ら突出する。このように、溝6を形成した基 面とセンサチップ5とが同一平面上にない場 、図7(c)に示すように、センサチップ5の側 と上記基板面との間にコーナー部分14aが形 される。

 図7(b)に示すように、従来のフローセンサ に対して、ペースト状のシール材14を施して ールする場合、上述したコーナー部分14aに ール材14が十分に行き渡らず、コーナー部 14aからシールが破れて流体が漏れる可能性 ある。また、弾性部材等をシール材として 置した場合は、コーナー部分14aにおける段 でシールができなかったり、コーナー部分14 aでシール材14を屈曲させてシールすると経年 変化によって流体の漏れ原因になることも考 えられる。このように、従来のフローセンサ は、シール実施が困難な構造を有している。

 これに対して、実施の形態1によるフロー センサ1では、パッケージ内流路の入出口が 成される端面が平坦な面であることから、 えばシールリング4でパッケージ内流路の入 口をシールしても漏れ要因となる部位が形 されない。このように、実施の形態1による フローセンサ1では、シールが容易である上 シール漏れを低減することができることか センサの圧力と流量の特性が安定させるこ ができる。

 また、実施の形態1によるフローセンサ1は 以下のような構成であってもよい。
 図8は、実施の形態1によるフローセンサの の構成を示す図であり、フローセンサ及び のパッケージを構成する各基板を斜視図で している。図8に示すフローセンサは、上述 たものと同様に、セラミック基板2a,2b,2cを 成接合して構成される矩形状のパッケージ センサチップを内蔵するが、パッケージ内 路の入口3a及び出口3bを設けた端面側からセ サチップ5をはめ込み、平坦な端面(基板2c面 )となるように構成している。

 図8に示すフローセンサのパッケージは、 底板となる基板2a上に、パッケージ内流路と る溝6を形成した基板2bを積層し、その上に 6と同一形状の溝にセンサチップ5をはめ込 ための段差部5bを形成した基板2cを積層して 合することにより構成される。基板2cにお る段差部5bにセンサチップ5をはめ込むこと より、センサチップ5の両側の開口部がパッ ージ内流路の入口3a及び出口3bとなる。なお 、段差部5bは、センサチップ5をはめ込むこと により、基板2c面とセンサチップ5の裏面とが 同一平面上になるような深さに形成する。

 このように構成することでも、図1で示した 構成と同様の効果を得ることができる。
 図9は、図8中のフローセンサの構成を説明 るための図であり、図9(a)は斜視図、図9(b)は 図9(a)中のB2-B2線で切った断面図、図9(c)はシ ル態様を示している。図9(a)に示すように、 のフローセンサ1では、センサチップ5の裏 がパッケージ内流路の入口3a及び出口3bが形 される基板面と同一面になる。また、段差 5bは、センサチップ5の位置決めの自由度を たせるため、センサチップ5の幅より若干大 きく形成されている。

 また、このパッケージでは、図9(c)に示す ようにチクソ性を有するシール材14をセンサ ップ5の側面と段差部5bとの間に充填するこ により、パッケージ内流路のシールと位置 定の双方を行う。このようにすることで、 ール材14がセンサチップ5の側面と段差部5b の間に収まってパッケージ内流路に流れ込 ことを防止することができる。これにより 一定の流路断面が得られることからセンサ 性を安定化できる。なお、シール材14が基板 面側にあふれても研磨して平坦にすることが 可能である。

 さらに、この構成においても、図1等で示 した構成と同様に平坦な同一端面にパッケー ジ内流路の入口3a及び出口3bが形成されるこ から、漏れ要因のない確実なシールが可能 ある他、図9(c)に示すようにシールリング4に より入口3aと出口3bをそれぞれ別個にシール ることができる。

 また、センサチップ5として、流路幅と同程 度のものが得られる場合は以下のようにパッ ケージを構成してもよい。
 図10は、実施の形態1によるフローセンサの の構成を示す図であり、図10(a)は斜視図、 10(b)は図10(a)中のB3-B3線で切った断面図、図10 (c)はシール態様を示している。このフローセ ンサでは、図10(b)に示すように、流路側にせ 出すように位置決め部6Aを設けられており 基板2cに設けた溝にはめ込んだセンサチップ 5が位置決め部6A上に配置される。これにより 、センサチップ5の裏面がパッケージ内流路 入口3a及び出口3bが形成される基板面と同一 になるパッケージが構成される。

 また、このパッケージにおいても、図10(c )に示すように、センサチップ5の側面と位置 め部6Aにより流路側が遮られた溝内壁との にチクソ性を有するシール材14を充填するこ とにより、パッケージ内流路のシールと位置 固定の双方を行う。このようにすることで、 シール材14がセンサチップ5の側面と溝内壁と の間に収まってパッケージ内流路に流れ込む ことを防止することができる。これにより、 一定の流路断面が得られることからセンサ特 性を安定化できる。

 さらに、この構成においても平坦な同一 面にパッケージ内流路の入口3a及び出口3bが 形成されることから、漏れ要因のない確実な シールが可能である他、図10(c)に示すように ールリング4により入口3aと出口3bをそれぞ 別個にシールすることができる。

(2)パッケージ内流路の改良
 図11は、実施の形態1によるフローセンサの ッケージ内流路の構成例を示す上面図であ 、流路を視認できるようにするために上部 成を透明にして記載している。従来のフロ センサでは、計測対象の気体の平均流速を せぐために、図11(a)に示すような直線上の 路とするのが一般的であった。この構成に いて、計測対象の気体中に粉塵が含まれて ると、何の障害もなく粉塵がセンサチップ5 センサ面(流体検出部)に達し、計測に必要 温度分布にゆがみを与えたり、電解腐食の 生要因になっていた。

 そこで、実施の形態1によるフローセンサ 1では、例えば図11(b)に示すように、パッケー ジの同一端面に流入口3aと流出口3bを有する ッケージ内流路6Aとして基板2b面に平行に曲 りくねった流路を構成する。このように構 することにより、パッケージ内流路6Aに慣 除塵によるエアロゾル除去を行う機能を持 せている。

 このように構成すると、パッケージ内流 6Aの角部15を曲がって計測対象の気体が流れ る際、該気体中に含まれる粉塵のうち角部15 曲がりきれない分は、流路6Aの内壁に衝突 て角部15周辺に留められる。なお、パッケー ジ内流路6Aにおいて、角部15の角度を直角若 くはそれ以下の鋭角にすることで、慣性除 の効果をより高めることができる。

 また、基板2b面に平行に流路を単に曲が くねらすだけでなく、図11(c)に示すようにパ ッケージ内流路6Bとして、流路中に分岐した 方を短い袋小路にしたT字路を設け、該T字 に入るまでの流路幅を絞る絞り部16を設けた り、曲がり角に段差を設けた構成であっても よい。

 図11(c)のように構成すると、パッケージ 流路6Bを流れる計測対象の気体に含まれる粉 塵が、絞り部16を通過できずにその入口部分 留められる他、絞り部16を通過してもT字路 袋小路の内壁に付着して集塵される。ここ 、流路内で粉塵粒子が付着する部分である 塵用インパクタには、計測対象の気体のエ ロゾルにおける一定粒径以上の空気動力学 粒径を有する粒子が衝突し、再飛散や重力 よる落下等がない限り該インパクタに粉塵 子が付着したままとなる。

 なお、従来のフローセンサでは、パッケ ジ内流路の入口の上流にメッシュやフィル を設けて除塵する場合があるが、実施の形 1によるフローセンサ1では、上述のような ッケージ内流路構成とすることで、メッシ やフィルタを設けなくても除塵効果を確保 ることができる。

 図12は、実施の形態1によるフローセンサ パッケージ内流路の他の構成例を示す図で り、基板面に垂直な方向(縦方向)に流路を げた構成を示している。図12(a)は、該流路構 成を有するフローセンサの組み立て工程を示 しており、図12(b)は、図12中のC-C線で切った ローセンサの断面図を示している。なお、 12(a)の上段の斜視図では、基板の積層状態を 視認しやすくするために基板の厚みを強調し て記載している。

 図12(a)のように、基板2a-1には、センサチ プ5を嵌合する角穴5aが形成されている。ま 、基板2a-2には、角穴5aの他、流路における 塵用のインパクタとなる孔部6aが形成され いる。さらに、基板2a-3には、角穴5aの他、 塵用インパクタへ計測対象の気体を導く流 及び集塵用インパクタから下流へ計測対象 気体を導く流路を構成する孔部6bが形成され ている。なお、ここでは、基板2a-3において 角穴5aに関して対称に孔6bを設けることによ 、逆流気体に対しても集塵機能を持つよう 構成した例を示している。これら3枚の基板 2a-1~2a-3を積層することにより、センサ設置層 となる基板2aが構成される。

 流路層となる基板2bには、センサチップ5 センサ面に計測対象の気体を晒すための溝6 dと、前述の集塵用インパクタに計測対象の 体を入出する経路となる孔部6cが形成されて いる。この基板2bは、図12(a)に示すように基 2a上に積層される。また、基板2c-1には、基 2bの孔部6cに連通する孔部6eが形成されてお 、基板2c-2には、基板2c-1の孔部6e,6eに連通す パッケージ内流路の入口3a及び出口3bが形成 されている。

 これら基板2c-1,2c-2を基板2b上に順に積み げて焼成等により各基板を接合することに り、図12(b)に示すように、基板面に垂直な方 向(縦方向)に曲がる流路を有するパッケージ 構成される。なお、図12の例では、孔部6eを 形成した基板2c-1上に基板2c-2を積層する場合 示したが、基板2c-1に流路の入口3a及び出口3 bを形成して流路層上に積層する基板数を削 してもよい。

 図13は、図12に示す流路構成を有するフロ ーセンサの除塵効果を説明するための図であ る。図13には特に図示していないが、このフ ーセンサにおいてもパッケージ基板に設け センサチップ収納用の孔部の内壁とこれに 納したセンサチップ5の側壁との間に形成さ れる隙間に樹脂シール材を施して密封される 。図13(a)に示すように基板面に垂直な方向に がる流路の折り返し部分17は、上述した基 面に平行に流路を曲げた場合と同様に集塵 のインパクタとして機能する。また、この 成においても、流路の曲がり角が鈍角であ と、粉塵の捕集効果は小さくなる(図13(b)参 )。一方、図13(c)に示すように流路の曲がり が鋭角であると、粉塵の捕集効果は大きく る。

 上述したようなパッケージ内流路を基板 に垂直な方向に曲がる流路とする構成は、 述した基板面に平行な方向に流路を屈曲さ た構成よりも、パッケージ内流路を構成す ための抜き打ち形状が複雑にならないので 寸法精度を出しやすく、製造が容易である また、基板面に平行な方向に屈曲させる場 と比較してパッケージの幅方向の寸法を小 くすることも可能である。

 なお、パッケージ内流路の構成として、 板面に平行な方向に折り曲げる場合と基板 に垂直な方向に折り曲げる場合を別個に説 したが、基板面に平行な方向に折り曲げ、 つ基板面に垂直な方向に折り曲げた流路と てもよい。また、集塵用のインパクタとな 得る構成を基板面に垂直な方向に設けても わない。

(3)パッケージ実装構造の改良
 図14は、実施の形態1によるフローセンサの 装構成例を示す図である。図14(a)に示す実 構成では、フローセンサ1のパッケージ内流 の入出口と実装される側の計測対象の気体 取り出し用孔(流路の入口と出口に連通する 両端には差圧がある)とをシールリング4を介 て配置し、固定用ブラケット10をかぶせ、 定ねじ9を実装される側のねじ穴に螺合して 定する。

 また、図14(b)に示す実装構成では、平板 断面U字状に折り曲げた部材にパッケージ内 路の入出口に連通させる孔部と固定用ねじ 通し穴9aとを設けた簡易な構造の固定用ブ ケット10aを用いる。フローセンサ1は、この 定用ブラケット10a上に充填材18で一体の構 体となるように取り付けられる。これを実 するには、パッケージ内流路の入出口に連 する固定用ブラケット10aの孔部と、実装さ る側の計測対象気体の取り出し・戻し用の 部とをシールリング4を介して配置し、通し 9aを介して固定ねじを実装される側のねじ に螺合する。

 これにより、図14(b)中のD-D線で切った断 図に示すシールリング4が、固定用ブラケッ 10aの底面と実装される側の取付面との間で ぶされて、パッケージ内流路の密閉性が保 れる。なお、図14(b)に示す固定用ブラケッ 10aは、プレス加工で廉価に作成することが き、図14(a)に示す実装構成よりも簡易でかつ コスト的に有利なセンサを提供することがで きる。

 図15は、実施の形態1によるフローセンサ 他の構成例を示す図であり、図15(a)はフロ センサ1の断面図、図15(b)はパッケージ外部 樹脂で覆った構成の断面図を示しており、 15(c)は実装時における図15(b)中のD部分の拡大 図である。図15に示す構成では、図15(a)に示 フローセンサ1のパッケージを、外部取り出 ケーブル7cに繋がるコネクタ7bを取り付ける 部分とパッケージ内流路の入口3a及び出口3b 部分とを残して樹脂19で覆っている。なお、 図15(a)には特に図示していないが、このフロ センサにおいてもパッケージ基板に設けた ンサチップ収納用の孔部の内壁とこれに収 したセンサチップ5の側壁との間に形成され る隙間に樹脂シール材が施されて密封される 。

 このような樹脂19による被覆は、パッケー の周りに溶融した樹脂19を型に合わせて流し 込んで固める一体成型により可能である。な お、ナイロンやABSなどを用いる従来のプラス チック成型では、射出圧力が数百~1トン/cm 2 以上となり電子部品が圧力ダメージを受ける 可能性がある。一方、熱可塑性のホットメル ト接着剤を用いると、数~50kgf/cm 2 程度の低い射出圧での成型が可能である。そ こで、図15に示すセンサでは、熱可塑性のホ トメルト接着剤を樹脂19として用いて一体 型している。なお、センサパッケージにダ ージを与えない低圧形成が可能な材料なら 、ホットメルト接着剤以外を用いても構わ い。

 また、パッケージ内流路の入口3a及び出 3b周辺部分には、図15(b)に示すようにブッシ 状の凸部19aを樹脂19で形成する。樹脂19は硬 度の低い樹脂であるので、凸部19aは、実装時 にシールリングと同様に機能して、図15(c)に すように取付部の溝部でつぶれて流路を外 から密閉する。このように、図15に示す構 とすることにより、シールリングを用いな ても実装可能であり、シールリングを安定 て配置できない箇所にセンサを取り付ける 合(例えば、鉛直面への設置)に有効である。

 図16は、実施の形態1によるフローセンサ 他の構成例を示す図であり、図16(a)はセン 下方からの斜視図を示し、図16(b)はセンサ上 方からの斜視図を示している。なお、図16(b) 、フローセンサ1Aの内部を視認できるよう 樹脂19内の構成を破線で記載している。図17 、図16中のフローセンサの使用状態を説明 るための図であり、図17(a)は側面図、図17(b) 上面図を示し、図17(c)は図17(b)中のD1-D1線で った断面図を示している。図17(c)には特に 示していないが、このフローセンサ1Aにおい てもパッケージ基板に設けたセンサチップ収 納用の孔部の内壁とこれに収納したセンサチ ップ5の側壁との間に形成される隙間に樹脂 ール材を施して密封がなされる。

 フローセンサ1Aは、図16(b)に示すように、 外部引き出し用のコネクタ7aが露出するよう フローセンサ1のパッケージを樹脂19で覆っ 構成され、樹脂19により図16(a)に示すような 下方に突出した管状のチューブ差し込み部3A, 3Bが形成される。また、チューブ差し込み部3 A,3Bには、図16(a)及び図17(c)に示すように、パ ケージ内流路の入口3aに連通する流入孔3a-1 び出口3bに連通する流出孔3b-1をそれぞれ形 する。これら樹脂19による外部構成は、図15 と同様にパッケージの周りに溶融した樹脂19 型に合わせて流し込んで固める一体成型に り作成可能である。

 図17(a)に示すように、チューブ差し込み 3Aには、計測対象気体の導入用のチューブ3A1 が差し込まれ、チューブ差し込み部3Bには、 測対象気体の流出用のチューブ3B1が差し込 れる。チューブ3A1を介して導入された計測 象の気体は、チューブ差し込み部3Aの流入 3a-1及びこれに連通する入口3aを経由してパ ケージ内流路に流れ込み、パッケージ内流 の出口3b及びこれに連通する流出孔3b-1を経 してチューブ3B1へ流出する。これにより、 ッケージ内流路の気体の流れがセンサチッ 5により検出される。

 このように、フローセンサ1Aは、チュー 3A1,3B1を介して計測対象気体の取り込みと戻 が可能な設置対象であれば取り付けが可能 あり、固定ねじによるねじ止めが不要で、 測現場における取り付けも容易である。ま 、計測対象気体の管路等にフローセンサ1A 設置するスペースがない場合であっても、 ューブ3A1,3B1を引き回してスペースのとれる 所に取り付けることが可能である。このよ に、フローセンサ1Aは、設置の自由度が高 、より複雑な現場での計測作業にも対応す ことができる。

(4)流量計への適用例
 実施の形態1によるフローセンサ1は、例え 参考文献1に開示される流量計に好適に実装 ることができる。参考文献1に開示される流 量計では、特許文献3に示すような従来のフ ーセンサを用いていたが、該センサはマウ タなどの自動機で実装することができず、 量計内の回路基板に接着剤で取り付けられ いた。また、特許文献3に示すような従来の ンサは、センサチップがダイボンド、ワイ ボンドで基板に実装されることから、セン サイズが大きくなる分だけ流量計の大型化 要因となっていた。
(参考文献1)国際公開番号WO2005/121718(第1図参照 )

 そこで、実施の形態1によるフローセンサ 1を、従来のフローセンサの代わりに流量計 実装することで、流量計の製造を容易化す ことができ、また流量計の小型化も図るこ ができる。つまり、フローセンサ1は、上述 たように基板を接合してなるパッケージチ プとして構成されており、流量計内の回路 板上に実装する他の電気部品と同様にチッ マウンタなどの自動機で実装することがで る。また、フローセンサ1は、電気的な接続 にワイヤボンドを用いないので設置スペース が狭い場合でも取り付けが可能である。これ により、フローセンサ1の設置に必要なスペ スを削減することができ、流量計自体の小 化も図ることができる。

(5)センサ設置構造の改良1
 フローセンサ1では、例えば図2に示すよう 基板2a~2cを積層して接合しパッケージを構成 した後、導電性接合材を用いて基板2bの電極 センサチップ5のセンサ面における電極とを 電気的に接続しつつ角穴5aにセンサチップ5を フェイスダウン実装し、その後樹脂シール材 を塗布する。

 図18は、パッケージへのセンサ実装例を 明するための図であり、図18(a)及び図18(b)は 来のセンサチップ実装用の角穴を示し、図1 8(c)は段差を有する孔としてセンサチップ実 用の角穴を構成した場合を示している。図18 (a)に示すように、センサチップ5の厚みより 穴5aが深いか、導電性接合材の高さ方向の寸 法が足りないため、角穴5aにセンサチップ5が 沈んでしまうと、センサチップ5をつかみに くなり、角穴5aに挿入し嵌合した後のセンサ チップ5の実装位置の手直しが困難である。

 また、図18(b)に示すように、センサチッ 5の厚みより角穴5aを浅くするか、導電性接 材の高さ方向の寸法を増やすなどして、角 5aに嵌合したセンサチップ5が基板2a面から突 出する場合、上方からセンサチップ5をつか ことができ実装位置の手直しは容易である しかしながら、基板2a面から突出するので、 センサチップ5に直接機械的な衝撃が加わっ り、樹脂シール材が基板2a面の部品実装部へ 広がる可能性がある。このように、角穴5aか センサチップ5が突出してもしていなくても 、それぞれの状態に固有の課題が存在してい た。

 そこで、実施の形態1では、図18(c)に示す うな段差21を有する孔部を、センサチップ 装用の角穴5Aとしている。この角穴5Aにセン チップ5をフェイスダウン実装すると、セン サチップ5は、段差21からは突出するが、基板 2a面からは突出しない。このように構成する とで、センサチップ5の段差21から突出した 分をつかんで、センサチップ5の実装位置の 手直しを行うことができる。また、センサチ ップ5をパッケージ内に封止するのに必要な の樹脂シール材14を加えても、角穴5Aの段差2 1上には広がるが、基板2a面上の電気部品まで 広がることはない。

 また、樹脂シール材14としてチクソ性の る材料を用い、センサチップ5を角穴5A(この 合、段差のない通常の角穴であってもよい) に嵌合した際におけるセンサチップ5の側面 角穴5Aの内壁との隙間にシール材14を充填す 。これにより、センサチップ5のシールと流 路断面積の一定化の双方を実現することがで きる。この場合、シール材14の充填量は、流 内に液だれの起こらない適切な注入が行え ディスペンサの注入圧力及び注入時間等の 入条件を決定しておき、これに基づいて注 量管理を行う。

 なお、上記説明では、図18(c)に示したセ サ設置構造をフローセンサ1に適用する場合 示したが、パッケージ開口にセンサチップ 実装するセンサであれば、フローセンサ1以 外の構成のセンサであってもよい。

(6)センサ設置構造の改良2
 角穴5aにフェイスダウン実装されたセンサ ップ5の電極と基板2bの電極とを電気的に接 するにあたり、センサチップ5を基板2bに押 付ける強度や導電性接合材のつぶれしろ(溶 しろ)のばらつきなどによって、センサチッ プ5の高さ方向の寸法にばらつきが生じる場 がある。このようにセンサチップ5の高さ方 の寸法がばらつくと、流路とこれに晒され センサ面で規定される流路断面積が不均一 なってセンサ特性がばらついてしまう。

 そこで、実施の形態1によるフローセンサ 1では、センサチップ5の高さ方向の位置(角穴 5aの深さ方向の位置)を一定に保つためのスペ ーサ部を基板2b上に設けている。図19は、実 の形態1によるフローセンサのスペーサ部の 構成を示す図であり、図19(a)は上面図を示 ており、図19(b)は図19(a)中のE-E線で切った断 図を示している。なお、図19(a)では、パッ ージの同一端面に流入口3aと流出口3bを有す 流路とセンサチップ5との関係を視認できる ようにするため上部構成を透明にして記載し ており、図19(b)では、センサチップ5の記載を 省略している。

 スペーサ部22は、図19(b)に示すように一定 の高さ寸法(角穴5aの深さ方向に沿った寸法が 一定)を有し、図19(a)に示すようにセンサチッ プ5の各辺に対応して設けられる。なお、ス ーサ部22は、基板2bと共にセラミック材で一 成型される。角穴5aにフェイスダウン実装 れたセンサチップ5の電極と基板2bの電極と 電気的に接続するにあたり、図19(b)に示す角 穴5aにセンサチップ5を押し込んでも、スペー サ部22がストッパの役割を果たし、センサチ プ5が過度に基板2bに押し付けられることは い。

 また、スペーサ部22は、一定の高さ寸法 有していることから、角穴5aに実装したセン サチップ5の高さ方向の寸法がばらつくこと なく、流路断面積が一定に保たれる。これ より、均一なセンサ特性を得ることができ 。なお、上記図15に示した構造は、パッケー ジの実装用孔部にセンサチップを実装するセ ンサであれば、フローセンサ1以外の構成の ンサに適用することも可能である。

 図20は、実施の形態1によるフローセンサ スペーサ部の他の構成を示す図であり、図2 0(a)は上面図を示しており、図20(b)は図20(a)中 F-F線で切った断面図を示している。なお、 20(a)では、パッケージの同一端面に流入口3a と流出口3bを有する流路とセンサチップ5との 関係を視認できるようにするため上部構成を 透明にして記載しており、図20(b)では、セン チップ5の記載を省略している。

 スペーサ部22aは、図20(b)に示すように一 の高さ寸法(角穴5aの深さ方向に沿った寸法 一定)を有し、図20(a)に示すように、流路に って溝6の土手状に形成される。なお、スペ サ部22aも基板2bと共にセラミック材で一体 型される。

 角穴5aにフェイスダウン実装したセンサ ップ5の電極と基板2bの電極とを電気的に接 するにあたり、図20(b)に示す角穴5aにセンサ ップ5を押し込んでも、スペーサ部22aがスト ッパの役割を果たし、許容される強度以上に センサチップ5が基板2bに押し付けられること はない。

 また、スペーサ部22aも一定の高さ寸法を していることから、角穴5aに挿入したセン チップ5の高さ方向の位置がばらつくことが く、流路断面積が一定に保たれる。これに り、均一なセンサ特性を得ることができる さらに、溝6の土手状に形成したスペーサ部 22aでは、導電性接合材による接続部を保護す る絶縁樹脂材が流路まで広がることを防止す る防波堤として機能する。

 なお、上記説明では、図19及び図20に示し たセンサ設置構造をフローセンサ1に適用す 場合を示したが、パッケージに設けた開口 にセンサチップを挿入し、そのセンサ面と れに対向するパッケージ内の基板面との間 計測対象の気体を流すパッケージ内流路が 成されるセンサであれば、フローセンサ1以 のセンサに適用してもよい。

(7)温度制御機構
 熱式フローセンサにおいて、計測対象の気 の流れが止まり、パッケージ内流路に気体 滞っている場合、センサ表面に結露や水分 着が生じて、センサ面上における計測対象 気体の熱の関係が崩れ、気体流量に対する ンサ精度が劣化したり、センサ出力が正し ならないことがある。そこで、実施の形態1 によるフローセンサ1では、パッケージを構 する基板に加熱用のヒータパターンを形成 、センサチップ上の温度検出部で検出され 周囲温度に基づいて温度制御がなされる。

 図21は、ヒータパターンを施した基板を いたフローセンサの組み立て工程を示す図 あり、セラミック基板2a-1A、2a-2A、2b-1A、2b-2A の順に積層してパッケージを構成する。基板 2a-1Aには、センサチップ5を挿入する角穴5aが 成されている。また、基板2a-2Aには、角穴5a の他、この角穴5aの周囲にヒータパターン23 形成されている。

 基板2b-1Aは、パッケージ内流路となる溝6 設けられたセラミック基板であり、この溝6 の長手方向の両側にヒータパターン23がジグ ク状に形成されている。また、基板2b-2Aは ヒータパターン23のないセラミック基板であ り、中央にパッケージ内流路となる溝6が設 られている。

 これら基板2a-1A、2a-2A、2b-1A、2b-2Aを順に 層し、図12中の基板2c-2に相当するパッケー 内流路の流入口3a及び流出口3bを設けた不図 のセラミック基板を基板2b-2A上に積層して 成結合することにより、パッケージ壁内に ータパターン23が施されたセンサ用パッケー ジが構成される。なお、ヒータパターン23が ッケージ内流路に剥き出しになると、電解 食が発生して故障の原因となるため、ヒー パターン23は、基板組み上げ時に流路が形 される部分には形成しない。

 図22は、ヒータパターンを有するフロー ンサを示す断面図であり、図1と同様にパッ ージの同一端面に流路の入出口を設けたセ サを示している。図22には特に図示してい いが、このフローセンサにおいてもパッケ ジ基板に設けたセンサチップ収納用の孔部 内壁とこれに収納したセンサチップ5の側壁 の間に形成される隙間に樹脂シール材を施 て密封がなされる。また、図23は、実施の 態1によるフローセンサのセンサチップを示 斜視図である。図22において、基板2a-2A,2b-1A は、図21と同様にヒータパターン23が施され いる。パッケージ内流路の入口3aに流れ込ん だ計測対象の気体は、溝6からなる流路を経 して出口3bから流出する。なお、パッケージ 内流路に流れ込んだ計測対象の気体は、セン サ面上の温度検出部で温度が検出される。

 また、図22に示すセンサチップ5は、例え 図23のように構成されており、金属薄膜の ータ23a、ヒータ23aの両側に形成された金属 膜の感熱抵抗体からなる温度センサ24a,24b、 属薄膜の感熱抵抗体からなる周囲温度セン 25、及び信号取り出し用の電極パッドP1~P6を 備える。なお、ヒータ23aと温度センサ24a,24b によって、センサ部26が構成される。

 センサ部26を気体流速計測に用いる場合 ヒータ23aは、周囲温度センサ25で計測される 周囲温度より一定の温度高くなるように駆動 され、温度センサ24a,24bは定電流又は定電圧 駆動される。計測対象の気体の流速が零の には温度センサ24a,24bの温度は同一になり、 度センサ24a,24bの抵抗値に差は生じない。

 計測対象気体の流れがあるときには、上 に位置する温度センサ24aは、ヒータ23aの方 へ向かう気体の流れにより熱が運び去られ ので冷却される。一方、下流に位置する温 センサ24bは、ヒータ23aの方向からの気体の れによって熱せられる。

 これによって、上流側温度センサ24aと下 側温度センサ24bの抵抗値に差が生じ、この 抗値の差を電圧値の差として検出すること より、計測対象の気体の流速vが求められる 。この流速vに流路の断面積Sを乗じることに って計測対象の気体の流量Qが求められる。

 また、センサ部26を気体熱伝導率計測に いる場合、ヒータ23aは、周囲温度センサ25で 計測される周囲温度より一定の温度高くなる ように駆動され、このときのヒータ電圧と電 流からヒータ23aで消費されるヒータ電力Phが められる。ヒータ電力Phは、センサ部26が晒 されている気体の熱伝導率に応じて変化する ため、ヒータ電力Phから熱伝導率を求めるこ ができる。なお、気体の熱伝導率計測では 流速がゼロでないとき誤差が生じるため、 速ゼロの状態であるか否かをヒータ23aの両 の温度センサ24a,24bの抵抗値に差が生じてい ないことで確認することができる。

 図24は、ヒータパターンを有するフロー ンサを制御する温度制御装置及びフローセ サ制御装置の構成を示す図である。図24に示 す温度制御装置27及びフローセンサ制御装置3 1は、通信可能な別個の装置として構成して よく、同一装置における一つの機能モジュ ルとして構成してもよい。

 図24において、温度制御装置27は、温度セ ンサ入力部28、ヒータパターン出力制御部29 び演算処理部30を備える。温度センサ入力部 28は、フローセンサ1の外部引き出し用コネク タ7bを介して、流路内温度を捉える温度セン 24cにより検出された周囲温度を入力する。 24に示す温度センサ24cは、フローセンサ1の ッケージ端面に実装したサーミスタを用い いる。なお、温度センサ24cとしては、サー スタの代わりに熱電対を用いてもよく、ま パッケージ端面に実装可能な他の温度検出 であっても構わない。

 また、温度センサ24cとしては、上述のよ にフローセンサ1のパッケージ端面に実装し たサーミスタを用いる構成の他、センサチッ プ5の流路に面したセンサ表面にパターン形 して実装してもよく、流路に面した側の裏 となる基板側のセンサ表面に実装してもよ 。なお、基板側のセンサ表面に実装する場 、温度センサ24cは、センサチップ5を介して 路内から伝わる熱を捉えて計測した温度を 路内温度として出力する。

 ヒータパターン出力制御部29は、ヒータ ターン23への通電量を制御する。演算処理部 30は、温度センサ入力部28により入力された 囲温度に基づいてヒータパターン出力制御 29を制御する。なお、温度制御装置27は、マ コン制御による通常の温度調節器等を用い 実現可能である。また、温度制御装置27の て或いはその一部をフローセンサ1内に構成 ても構わない。

 また、フローセンサ制御装置31は、ヒー 駆動部32及び温度センサ入力部33を備える。 ータ駆動部32は、センサ部26のヒータ23aの駆 動を制御するとともに、該ヒータ23aに流れる 電流値をモニタ機能を有する。温度センサ入 力部33は、センサ部26の温度センサ24a,24bの出 から気体流量を計測する。なお、フローセ サ制御装置31は、マイコン制御による制御 器等を用いて実現可能である。また、フロ センサ制御装置31の全て或いはその一部をフ ローセンサ1内に構成しても構わない。

 次に動作について説明する。
 先ず、温度制御装置27による温度制御につ て説明する。
 温度制御装置27の温度センサ入力部28は、外 部引き出し用コネクタ7bを介して、温度セン 24cにより検出されたフローセンサ1の流路内 温度(基板内温度)を入力する。演算処理部30 、温度センサ入力部28から流路内温度(基板 温度)を入力すると、内部メモリに格納され いる所定の使用温度と比較し、比較結果に づいて基板内温度が前記使用温度になるよ にヒータパターン出力制御部29を制御する

 ヒータパターン出力制御部29は、演算処 部30からの制御信号に応じて、フローセンサ 1のヒータパターン23への通電量を制御する。 これにより、フローセンサ1内の基板内温度 所定の使用温度に保つ。この使用温度とし は、近接する気体よりも表面温度が低い物 対して結露が発生することを考慮して、計 対象の気体の温度よりも高い値に設定する

 このように制御することで、センサチッ 5の表面における結露が防がれる上、周囲温 度を一定に保たれるので、周囲温度の変動に よる影響が低減され、センサ精度を高めるこ とができる。

 また、演算処理部30による温度制御方法 しては、温度センサ入力部28から入力される 温度に基づいて使用温度を常時制御するか、 気体又は流路の温度に応じて選択的に温度制 御してもよく、また連続加熱駆動や間欠加熱 駆動であってもよい。

 さらに、暖かいところには粉塵が付着し くいので、フローセンサ1を常に加温して流 路内壁への粉塵付着を防止するように温度制 御してもよい。

 続いて、フローセンサ制御装置31による結 状態からの回復処理について説明する。
 フローセンサ制御装置31のヒータ駆動部32は 、センサ部26のヒータ23aに流れる電流値が増 して所定の閾値を超えると、センサチップ5 のセンサ部26に結露が発生していると判定す 。これにより、結露状態からの回復処理が 始される。なお、結露の判定方法は、上述 ようにヒータ23aの電流値をモニタして判定 るものの他、その他の結露判定に関する周 技術、例えば露出した櫛形電極間のインピ ダンス変化から結露と判定する方法などを いてもよい。

 結露が起こっていると判定されると、ヒ タ駆動部32は、その旨を温度制御装置27の演 算処理部30へ通知する。演算処理部30は、結 が起こっている旨の通知を受けると、ヒー パターン出力制御部29の動作をヒータパター ンの高温シーケンスに切り替える。この高温 シーケンス処理では、ヒータパターン出力制 御部29が、フローセンサ1のパッケージ内温度 を一定にするための通常の加熱状態より所定 の時間だけ高い温度となるようにヒータパタ ーン23への通電量を制御して加熱を行う。

 上記所定時間が経過すると、演算処理部3 0は、ヒータパターン出力制御部29を制御して 、ヒータパターン23への通電量を通常時の値 戻し通常の設定温度となるように制御する このとき、演算処理部30は、パッケージ内 度を通常の設定温度に戻す処理が行われて らの経過時間をカウントし一定時間が経過 ると、その旨をフローセンサ制御装置31に通 知する。

 フローセンサ制御装置31のヒータ駆動部32 は、上記通知を受けると、センサ部26のヒー 23aに流れる電流値をモニタし、上述の閾値 越えているか否かを確認する。このとき、 ータ23aに流れる電流値が閾値以下になって れば、結露から回復したものと判断し、依 として閾値を越えているようであれば上述 回復処理を繰り返す。このように制御する とで、センサ表面が結露してしまっても加 によって付着した水分を飛ばしてセンサ特 の復帰を試みることができる。

 以上のように、この実施の形態1によれば 、パッケージの平坦な同一端面に計測対象の 気体の入口3a及び出口3bを有し、センサチッ 5へ計測対象の気体を導入するパッケージ内 路を備えるので、実装時にパッケージの一 面のみをシールすればよく、平坦面である とからシールが容易である。また、パッケ ジの他の端面を利用できることから、設置 造上の自由度があり、かつ小型化を図るこ ができる。

 また、この実施の形態1によれば、パッケ ージの角穴5aに実装したセンサチップ5のセン サ面に対向するパッケージ内の基板2b面に角 5aの深さ方向におけるセンサチップ5の位置 規定するスペーサ部22,22aを設けたので、セ サチップ5の高さ方向の寸法ばらつきが抑制 され、均一なセンサ特性を得ることができる 。

 さらに、この実施の形態1によれば、実装 したセンサチップ5が段差面から突出する一 、パッケージの外表面には突出しない深さ 法を有する角穴5Aを設けたので、センサチッ プ5の実装位置の手直し作業が容易であり、 つ樹脂シール材14の基板2a面上へはみ出しを 止することができる。また、樹脂シール材1 4としてチクソ性のある材料を用いて、セン チップ5を角穴5Aに嵌合した際におけるセン チップ5の側面と角穴5Aの内壁との隙間にシ ル材14を充填することにより、センサチップ 5のシールと流路断面積の一定化の双方を実 することができる。

 さらに、この実施の形態1によれば、パッ ケージを構成する基板のうちの少なくとも一 つにヒータパターン23を設け、パッケージ内 センサチップ5の周囲温度に応じてヒータパ ターン23への通電量を制御することによりパ ケージ内の温度を制御するので、計測対象 気体に流れがなく流路内に滞りが生じても センサ表面への結露や水分付着を防止する とができ、またセンサに結露してしまって 加熱によって付着した水分を飛ばしてセン 特性の復帰を試みることができ、またセン 周囲温度を一定に制御することによりセン 精度を高めることができる。

 なお、上記実施の形態1では、パッケージ を構成する基板としてセラミック基板を用い る例を示したが、複数の基板を接合してセン サパッケージを構築できる材料であればよく 、樹脂基板を用いても構わない。

 また、上記実施の形態1では、センサチッ プ5として図23に示す構造を例に挙げたが、本 発明の趣旨から逸脱しない限り、他の構造の センサチップを用いてもよい。

 この発明に係るセンサは、パッケージ内 温度を制御して高いセンサ精度を実現する とができるので、流量計等の気体の物理量 計測する様々な計測器に適用可能である。