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Title:
SHIELD TERMINAL INCORPORATING ELECTRODE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149908
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an easily manufactured shield terminal incorporating an electrode. The shield terminal is provided with a piezoelectric sensor, which generates a potential difference between a signal electrode and a ground electrode, and a shield terminal, which transmits the potential difference. The shield terminal is provided with a board-like first insulating layer, which insulates a signal electrode and a ground electrode one from the other, and has a first surface and a second surface which is on the opposite side to the first surface; a film-like first ground electrode formed on the first surface; a signal electrode formed on the side of the second surface; a signal terminal carrying electricity to the signal electrode; and a ground terminal carrying electricity to the ground electrode. The signal terminal shields the signal terminal and the ground terminal by wrapping the terminals with the insulating layer and the ground electrode. The piezoelectric sensor includes the signal electrode, the ground electrode and the first insulating layer. The first insulating layer is a first polymeric piezoelectric body which generates a potential difference between the signal electrode and the ground electrode.

Inventors:
SUDO RYUICHI (JP)
OGAWA TOMOYUKI (JP)
MATSUNAGA IWAO (JP)
MORIYAMA NOBUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060314
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
June 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KUREHA CORP (JP)
SUDO RYUICHI (JP)
OGAWA TOMOYUKI (JP)
MATSUNAGA IWAO (JP)
MORIYAMA NOBUHIRO (JP)
International Classes:
G10H3/18; G10H1/00; H01L41/08
Foreign References:
JPH07160265A1995-06-23
JPH07239685A1995-09-12
JP2004177818A2004-06-24
Attorney, Agent or Firm:
MIYAGAWA, Teiji et al. (Fuji Bldg.19, Aizumi-cho, Shinjuku-ku, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 シグナル電極とグランド電極との間に電位差を生ずる圧電センサと、前記電位差を伝達するシールド端子を備える電極一体型シールド端子であって;
 前記シグナル電極と前記グランド電極とを絶縁し、第1の面と前記第1の面に対して表裏の関係にある第2の面を有する板状の第1の絶縁層と;
 前記第1の面に形成される膜状の第1の前記グランド電極と;
 前記第2の面側に形成される前記シグナル電極と;
 前記シグナル電極に導通するシグナル端子と;
 前記グランド電極に導通するグランド端子とを有し;
 前記シグナル端子と前記グランド端子とを、前記絶縁層と前記グランド電極とで包むことによってシールドしたシールド端子と;
 前記シグナル電極と前記グランド電極と前記第1の絶縁層を含んで構成される圧電センサであって、前記第1の絶縁層が前記シグナル電極と前記グランド電極との間に電位差を生ずる第1の高分子圧電体である圧電センサとを備える;
 電極一体型シールド端子。
 前記第2の面に形成され、前記第1の絶縁層と接着する接着層と;
 前記接着層に、前記第1の絶縁層と異なる面で接着する第2の絶縁層と;
 前記第2の絶縁層の、前記接着層に接着する面と異なる面に形成される膜状の第2のグランド電極とを有し;
 前記第2の絶縁層は前記シグナル電極と前記第2のグランド電極とを絶縁し;
 前記第2の絶縁層が、前記第1の高分子圧電体と極性が逆向きの第2の高分子圧電体である;
 請求項1に記載の電極一体型シールド端子。
 前記圧電センサを構成する前記シグナル電極は、前記第1の高分子圧電体の外縁部分を避けて配置され;
 前記圧電センサを構成する前記第1のグランド電極は、前記シグナル電極に対応する部分を覆って配置され;
 前記圧電センサに面荷重を負荷すると、前記第1の高分子圧電体の前記シグナル電極が配置された部分に生ずる応力が、前記シグナル電極が配置されていない外縁部分に生ずる応力より大きくなる;
 請求項1または請求項2に記載の電極一体型シールド端子。
 前記圧電センサを構成する前記第1のグランド電極の前記第1の高分子圧電体に配設された面と異なる面に段差を設け、前記第1の高分子圧電体の前記シグナル電極が配置された部分に生ずる応力を大きくする;
 請求項3に記載の電極一体型シールド端子。
 前記高分子圧電体がフッ化ビニリデンを主成分とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電極一体型シールド端子。
 前記高分子圧電体が、ポリフッ化ビニリデン一軸延伸フィルムである;
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電極一体型シールド端子。
 前記高分子圧電体が、細長形状であり;
前記ポリフッ化ビニリデン一軸延伸フィルムの延伸方向が、細長形状の長手方向と直交する;
 請求項6に記載の電極一体型シールド端子。
 前記圧電センサを構成する前記シグナル電極は、前記第1の高分子圧電体の外縁部分を避けて配置され;
 前記圧電センサを構成する前記第1のグランド電極は、前記シグナル電極に対応する部分を覆って配置され;
 前記接着層は、前記シグナル電極より縦弾性係数が小さな材料で形成され;
 前記シグナル電極は、前記第1の高分子圧電体の前記シグナル電極が配置された部分に生ずる応力が、前記シグナル電極が配置されていない外延部分に生ずる応力より大きくなるように厚く形成され;
 前記圧電センサに面荷重を負荷すると、前記第1の高分子圧電体の前記シグナル電極が配置された部分に生ずる応力が、前記シグナル電極が配置されていない外縁部分に生ずる応力より大きくなる;
 請求項2に記載の電極一体型シールド端子。
 前記高分子圧電体および前記接着層が延長された延長部を備え、
 前記延長部の一部分には、前記グランド電極が延長し;
前記延長部のグランド電極が延長した部分とは、前記第1の面に垂直な方向から見て異なる部分に前記シグナル電極が延長する;
請求項8に記載の電極一体型シールド端子。
 前記グランド端子は、前記延長部の前記グランド電極が延長した部分を貫通して前記延長部に固定されるグランドカシメ端子であり;
 前記シグナル端子は、前記延長部の前記シグナル電極が延長した部分を貫通して前記延長部に固定されるシグナルカシメ端子である;
 請求項9に記載の電極一体型シールド端子。
Description:
電極一体型シールド端子

 本発明は、電極一体型シールド端子に関 、特に製造が容易な電極一体型シールド端 に関する。

 一般に圧電センサで弦の振動を電気信号 変換するアコースティックギター等の電子 楽器用の圧電センサでは、弦を支えるコマ に圧電センサを設置し、各弦の振動を均一 検出できるよう、圧電センサは長板状に形 される。そこで、製造時における加工のし さ等から、高分子圧電体が好適に用いられ 。しかし、高分子圧電体ではインピーダン が高く、外部ノイズを拾い易い。そのため 、シールドテープで覆っていた(例えば特許 文献1参照)。

特開平7-160265号公報(図1、2および段落0013 )

 しかし、シールドテープで覆うために、 電センサに加え、シールドテープも部品と て用意しておく必要があり、さらに、シー ドテープと配線グランドとをハンダで接続 る作業や端子との絶縁を取るため絶縁フィ ムで絶縁を取る作業が発生し、作業を煩雑 させる一因となっていた。また、シールド ープで覆うために、特に形状が複雑になる 子部分において、シールドテープで完全に われず、外部ノイズの影響を受けてしまう いう恐れも否定できなかった。そこで本発 は、簡単な構造で確実に端子をシールドす 電極一体型シールド端子を提供することを 的とする。

 上記目的を達成するため、本発明の第1の 局面としての電極一体型シールド端子は、例 えば図1(a)、(b)および図2に示すように、シグ ル電極12とグランド電極22との間に電位差を 生ずる圧電センサ100と、電位差を伝達するシ ールド端子80を備える電極一体型シールド端 であって;シグナル電極12とグランド電極22 を絶縁し、第1の面2aと第1の面2aに対して表 の関係にある第2の面2bを有する板状の第1の 縁層2と;第1の面2aに形成される膜状の第1の ランド電極22と;第2の面2b側に形成されるシ ナル電極12と;シグナル電極12に導通するシ ナル端子50と;グランド電極22に導通するグラ ンド端子60とを有し;シグナル端子50と前記グ ンド端子60とを、絶縁層2とグランド電極22 で包むことによってシールドしたシールド 子80と;シグナル電極12とグランド電極22と第1 の絶縁層2を含んで構成される圧電センサ100 あって、第1の絶縁層2がシグナル電極12とグ ンド電極22との間に電位差を生ずる第1の高 子圧電体2である圧電センサ100とを備える。

 このように構成すると、グランド電極とシ ナル電極を絶縁する絶縁層と、グランド電 とで、シグナル端子とグランド端子とを包 ことによってシールドするので、製造が容 である。
 また、電極一体型シールド端子のグランド 極とシグナル電極を絶縁する絶縁層と、電 一体型シールド端子のグランド電極とで、 グナル端子とグランド端子とを包むことに り、構造が簡単な電極一体型シールド端子 なる。
 さらに、電極一体型シールド端子を構成す 圧電センサが高分子圧電体を含んで構成さ るので、圧電素子として機能する。

 本発明の第2の局面としての電極一体型シー ルド端子は、例えば図1(a)、(b)および図2に示 ように、第1の局面としての電極一体型シー ルド端子120において、第2の面2bに形成され、 第1の絶縁層2と接着する接着層6と;接着層6に 第1の絶縁層2と異なる面で接着する第2の絶 層4と;第2の絶縁層4の、接着層6に接着する と異なる面に形成される膜状の第2のグラン 電極24とを有し;第2の絶縁層4はシグナル電 12と第2のグランド電極24とを絶縁し;第2の絶 層4が、第1の高分子圧電体2と極性が逆向き 第2の高分子圧電体4である。
 このように構成すると、絶縁性の接着層を んで第1の高分子圧電体と極性が逆向きの第 2の高分子圧電体を備えるので、圧電センサ らの電気出力が大きくなる、2層の電極が形 された電極一体型シールド端子となり、面 効率の高い電極一体型シールド端子となる つまり、第2のグランド電極とシグナル電極 と第2の絶縁体とで圧電素子として機能する

 本発明の第3の局面としての電極一体型シ ールド端子は、例えば図2に示すように、第1 たは第2の局面としての電極一体型シールド 端子120を構成する圧電センサ100において、シ グナル電極12は、第1の高分子圧電体2の外縁 分OTを避けて配置され;第1のグランド電極22 、シグナル電極12に対応する部分を覆って配 置され;圧電センサ100に面荷重を負荷すると 第1の高分子圧電体2のシグナル電極12が配置 れた部分INに生ずる応力が、シグナル電極12 が配置されていない外縁部分OTに生ずる応力 り大きくなる。

 このように構成すると、第1の高分子圧電 体のシグナル電極が配置された部分に生ずる 応力が、シグナル電極が配置されていない外 縁部分に生ずる応力より大きくなるので、シ グナル電極が配置された部分の高分子圧電体 に生ずる電位が大きくなり、シグナル電極で 第1の高分子圧電体に生ずる電位を感度よく 出することができる。また、シグナル電極 外縁部分を避けて配置されるので、外部ノ ズの影響を低減できる。

 本発明の第4の局面としての電極一体型シー ルド端子は、例えば図2に示すように、第1な し第3のいずれかの局面としての電極一体型 シールド端子を構成する圧電センサ100におい て、第1のグランド電極22の第1の高分子圧電 2に配設された面と異なる面に段差30を設け 第1の高分子圧電体2のシグナル電極12が配置 れた部分に生ずる応力を大きくする。
 このように構成すると、第1のグランド電極 の第1の高分子圧電体に配設された面と異な 面に段差が設けられるので、段差側から押 れることにより、シグナル電極が配置され 部分に生ずる応力が大きくなる。

 本発明の第5の局面としての電極一体型シ ールド端子は、例えば図1(a)および図2に示す うに、第1ないし第4のいずれかの局面とし の電極一体型シールド端子120において、高 子圧電体2・4がフッ化ビニリデンを主成分と する。

 本発明の第6の局面としての電極一体型シー ルド端子は、第1ないし第4のいずれかの局面 しての電極一体型シールド端子を構成する 電センサにおいて、高分子圧電体2・4が、 リフッ化ビニリデン一軸延伸フィルムであ 。
 このように構成すると、第1の高分子圧電体 および第2の高分子圧電体がポリフッ化ビニ デン一軸延伸フィルムであるので、柔軟性 優れ、また、工業的に生産しやすい。

 本発明の第7の局面としての電極一体型シー ルド端子は、例えば図5に示すように、第6の 面としての電極一体型シールド端子110を構 する圧電センサにおいて、高分子圧電体2(4) が、細長形状であり;ポリフッ化ビニリデン 軸延伸フィルムの延伸方向が、細長形状の 手方向と直交する。
 このように構成すると、細長形状の第1の高 分子圧電体および第2の高分子圧電体におい 、長手方向の曲げにより生ずる電位を小さ できる。

 本発明の第8の局面としての電極一体型シー ルド端子は、例えば図3(b)に示すように、第2 局面としての電極一体型シールド端子を構 する圧電センサ104において、シグナル電極1 4は、第1の高分子圧電体2の外縁部分OTを避け 配置され;第1のグランド電極2は、シグナル 極14に対応する部分を覆って配置され;接着 6は、シグナル電極14より縦弾性係数が小さ 材料で形成され;シグナル電極14は、第1の高 分子圧電体2のシグナル電極14が配置された部 分INに生ずる応力が、シグナル電極14が配置 れていない外延部分OTに生ずる応力より大き くなるように厚く形成され;圧電センサ104に 荷重を負荷すると、第1の高分子圧電体2のシ グナル電極14が配置された部分INに生ずる応 が、シグナル電極14が配置されていない外縁 部分OTに生ずる応力より大きくなる。
 このように構成すると、シグナル電極を厚 形成することで、容易に2層の高分子圧電体 においてシグナル電極が配置された部分に生 ずる応力が大きくなる。

 本発明の第9の局面としての電極一体型シー ルド端子は、例えば図1(a)および(b)に示すよ に、第8の局面としての電極一体型シールド 子120において、高分子圧電体2・4および接 層6が延長された延長部72を備え、延長部72の 一部分には、グランド電極22・24が延長し;延 部72のグランド電極22・24が延長した部分と 、第1の面2aに垂直な方向から見て異なる部 にシグナル電極12が延長する。
 このように構成すると、グランド電極とシ ナル電極が延長部に延長し、互いに異なる 分に延長するので、端子を取り出し易い。

 本発明の第10の局面としての電極一体型シ ルド端子は、例えば図1(b)に示すように、第9 の局面としての電極一体型シールド端子120に おいて、グランド端子60は、延長部72のグラ ド電極22・24が延長した部分を貫通して延長 72に固定されるグランドカシメ端子60であり ;シグナル端子50は、延長部72のシグナル電極1 2が延長した部分を貫通して延長部72に固定さ れるシグナルカシメ端子50である。
 このように構成すると、グランド電極と高 子圧電体とでグランドカシメ端子とシグナ カシメ端子が固定された延長部を巻き囲む で、端子部分がシールドされ、外部ノイズ 影響を低減できる。

 本発明によれば、シグナル電極とグラン 電極との間に生ずる電位差を伝達する電極 体型シールド端子が、シグナル電極とグラ ド電極とを絶縁し第1の面と第1の面に対し 表裏の関係にある第2の面を有する板状の第1 の絶縁層と、第1の面に形成される膜状の第1 グランド電極と、第2の面側に形成されるシ グナル電極と、シグナル電極とグランド電極 との間に電位差を生ずるデバイス(圧電セン )と、シグナル電極に導通するシグナル端子 、グランド電極に導通するグランド端子と 備え、シグナル端子とグランド端子とを絶 層とグランド電極とで包むことによってシ ルドするので、製造が容易な電極一体型シ ルド端子を提供できる。

シールド端子を備える電極一体型シー ド端子について説明する図で、(a)は導電性 ィルムと絶縁性フィルムとを平らに延ばし 状態の平面図、(b)は導電性フィルムと絶縁 フィルムとでシグナル端子とグランド端子 巻き囲んだ状態のシールド端子の断面図で る。 シグナル電極およびグランド電極を有 る圧電センサの構成を説明する、長手方向 直交する面での断面図である。 圧電センサの変形例を説明する断面図 、(a)は突起物をグランド電極と高分子圧電 との間に設けた例、(b)は突起物を設けずに シグナル電極を厚く形成した例、(c)は二つ 突起物を設けて圧電センサの両面に段差を 成した例を示す。 アレイ化した圧電センサを説明する図 、(a)は圧電センサの断面図、(b)は段差であ 突起物の平面図、(c)はシグナル電極の形状 示す端面図である。 電極一体型シールド端子の外形と段差 形状を説明する平面図で、(a)は段差が連続 に形成された例、(b)は段差が断続的に形成 れた例を示す。 図5に示した電極一体型シールド端子の シグナル電極の形状を説明する端面図で、(a) は図5(a)に示す電極一体型シールド端子のシ ナル電極の形状を、(b)は図4(b)に示す電極一 型シールド端子のシグナル電極の形状を示 。 電極一体型シールド端子を用いた電子 楽器を説明する図で、(a)は電子弦楽器の斜 図、(b)は電子弦楽器のコマと電極一体型シ ルド端子との関係を示す分解拡大図である 実測で用いた装置を説明する図で、(a) 段差付き電極一体型シールド端子および測 装置とを示すブロック図であり、(b)は圧電 ンサ、圧電センサに荷重を負荷する加圧コ 、錘等を表す(a)のb-b位置に対応する断面図 ある。 段差の厚さを変化させたときの検出電 をまとめて示す図である。

符号の説明

2 第1の高分子圧電体(絶縁層)
4 第2の高分子圧電体(絶縁層)
2a 第1の面
2b 第2の面
6 接着層
8 絶縁性フィルム(絶縁層)
12、14、16、18 シグナル電極
19 導電線
22、24 グランド電極
28 導電性フィルム
30、32、34、36、38 突起物(段差)
42、46 保護層
44 ゴム層
50 シグナル端子、シグナルカシメ端子
52、62 頭
54、64 針
56、66 針先端
60 グランド端子、グランドカシメ端子
70、72 延長部
80 シールド端子
100、102、104、106、130 圧電センサ(デバイス)
110、112、120 電極一体型シールド端子
132 シグナル電極
133 導電線
134 グランド電極
135 絶縁層
136 高分子圧電体
138 シールド電極
140 シールド線
200 電子弦楽器
210 弦
220 コマ
230 ヘッド
232 糸巻き
234 ナット
240 ブリッジ
250 ネック
260 ボディ
300 圧電センサ
330 段差(突起物)
344 ゴム層
360 加圧コマ
370 錘
400 オシロスコープ
410 シールド線
IN シグナル電極が配置された部分(中央部分)
OT 外縁部分

 この出願は、日本国で2007年6月5日に出願 れた特願2007-149603号および日本国で2007年6月 5日に出願された特願2007-149604号に基づいてお り、その内容は本出願の内容として、その一 部を形成する。本発明は以下の詳細な説明に よりさらに完全に理解できるであろう。本発 明のさらなる応用範囲は、以下の詳細な説明 により明らかとなろう。しかしながら、詳細 な説明及び特定の実例は、本発明の望ましい 実施の形態であり、説明の目的のためにのみ 記載されているものである。この詳細な説明 から、種々の変更、改変が、本発明の精神と 範囲内で、当業者にとって明らかであるから である。出願人は、記載された実施の形態の いずれをも公衆に献上する意図はなく、改変 、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上 含まれないかもしれないものも、均等論下で の発明の一部とする。

 以下、図面を参照して、本発明の実施の 態について説明する。なお、各図において 互いに同一又は相当する装置には同一符号 付し、重複した説明は省略する。

 図1を参照して、シグナル電極12およびグ ンド電極22・24と一体に成形されたシールド 端子80を備える電極一体型シールド端子120に いて説明する。図1は、シールド端子80を備 る電極一体型シールド端子120について説明 る図で、(a)は導電性フィルム28と絶縁性フ ルム8とを平らに延ばした状態の平面図、(b) 導電性フィルム28と絶縁性フィルム8とでシ ナル端子50とグランド端子60を巻き囲み包ん だ状態のシールド端子80の断面図である。図1 (a)に示すように、電極一体型シールド端子120 は、グランド電極22と絶縁体2等で構成された デバイスとしての圧電センサ100と、圧電セン サ100から延長されたシールド端子80とを備え 。

 電極一体型シールド端子120を構成する圧 センサは、例えば図2に示す圧電センサ100の ような構成の圧電センサであり、図1(a)には 1の高分子圧電体2と、第1の高分子圧電体2の に配設されたシグナル電極12と、第1の高分 圧電体2の上に重ねて配設されたグランド電 極22と、グランド電極22の上に重ねて配設さ た保護層42とを示すが、図2の断面図に示す うな接着層6、第2の高分子圧電体4、グラン 電極24、保護層46、突起物30等も形成されて る。図1(a)では、グランド電極22が、第1の高 子圧電体2よりも小さな面積に配置されてい るように示しているが、第1の高分子圧電体2 全面を覆うように配置してもよい。なお、 ランド電極22を第1の高分子圧電体2よりも、 すなわち、保護層42よりも小さく配置すると グランド電極22が端面からの湿気の混入の 響を受けずに済み、電極の変色を防止する とができる。そして、図5(a)および図6(a)に示 す延長部70のように、延長部72が形成されて る。

 ここで、図2を参照して、電極一体型シー ルド端子120の圧電センサ100の構成を説明する 。図2は、シグナル電極12およびグランド電極 22・24を有する圧電センサ100の構成を説明す 、長手方向に直交する面での断面図である 第1の面2aと第2の面2bとを有する第1の絶縁層 しての板状の高分子圧電体2と、第2の絶縁 としての板状の高分子圧電体4と、2層の高分 子圧電体2・4の間に挟まれて高分子圧電体2・ 4を接着する接着層6とを備える。接着層6で接 着された2層の高分子圧電体2・4を挟むように 第1のグランド電極としての膜状のグランド 極22と第2のグランド電極としての膜状のグ ンド電極24との2層のグランド電極22・24が形 される。また、2層の高分子圧電体2・4の内 第1の高分子圧電体2のグランド電極22と接す る第1の面2aと表裏の関係にある第2の面2bの側 、すなわち、接着層6の側にシグナル電極12が 形成される。シグナル電極12は、圧電センサ1 00では、第2の面2b側として接着層6の内部で第 1の高分子圧電体2に接する位置に形成されて るが、2層の高分子圧電体2・4の間すなわち 着層6内に形成されればよい。ただし、荷重 が作用する信号検出面に近い位置に配置した 方が、信号の立ち上がりや微小信号の検出に おいて、好適である。圧電センサ100では、図 1に示す上側の面が信号検出面となるので、 グナル電極12は第1の高分子圧電体2の側に配 されている。なお、シグナル電極12は1層し 形成されていないが、第1の高分子圧電体2 接するシグナル電極と第2の高分子圧電体4に 接するシグナル電極との2層が形成されても い。ここで、「板状」とは薄く平らな形状 いい、「膜状」とは薄く表面を覆う形状を う。シグナル電極12とグランド電極22・24と 間に、両者を絶縁する高分子圧電体2・4を挟 むので、シグナル電極12とグランド電極22・24 との間は、蓄電できるコンデンサのように構 成される。

 高分子圧電体2・4は、フッ化ビニリデン 高分子、シアン化ビニリデン系共重合体等 特に限定されず、周知の高分子圧電体を用 て形成することができる。高分子圧電体は セラミックス材料を用いた圧電体より、電 出力係数が大きいので与えられた負荷に対 て生ずる電位が大きく、また、柔軟性に富 加工し易い。また、共振することがなく、 振によるひずみを生じないという利点があ 。さらに軽量であり、薄く成形することが きる。中でも、フッ化ビニリデン系高分子 一種であるポリフッ化ビニリデンPVDF一軸延 フィルムおよびフッ化ビニリデン-3フッ化 チレン共重合体は好適に用いられる。ポリ ッ化ビニリデン一軸延伸フィルムは、一軸 伸することにより圧電性を顕著に示す結晶 得られ、特に大面積化が可能で、薄く成形 き、工業的生産に適している。ただし、延 方向への引張応力によっても電位を生ずる 性を有する。また、フッ化ビニリデン-3フッ 化エチレン共重合体では、フッ化ビニリデン を主成分とし、すなわち50%以上含有する、フ ッ化ビニリデン-3フッ化エチレン共重合体を 延伸することなく、キュリー温度と融点と 間で熱処理することにより圧電性を顕著に す結晶が得られる。

 高分子圧電体2・4は、極性を逆にして配 される。すなわち、板厚方向に荷重を負荷 た場合に、正(プラス)に帯電する側を接着層 6側に、負(マイナス)に帯電する側をグランド 電極22、24側に配設する。第1の高分子圧電体2 では、第1の面2a側に負に帯電する側を、第2 面2b側に正に帯電する側を配設し、第2の高 子圧電体4では、第1の高分子圧電体2と表裏 逆に配設する。このように、高分子圧電体2 4の極性を逆にして配設することにより、単 層の高分子圧電体に対し、加算される蓄電量 を有することとなり、ほぼ2倍の大きな電気 力を生ずることになる。なお、実施の形態 よっては、負(マイナス)に帯電する側を接着 層6側に配設してもよい。

 シグナル電極12は、圧電センサ100の外縁 分OTを避けた中央部INに配置される。ここで 外縁部分OTとは、圧電センサ100の外部ノイ の影響を受ける範囲であり、圧電センサ100 厚さによっても異なるが、典型的には各高 子圧電体2・4の厚さと同じ幅を有する。例え ば圧電センサ100の厚さが0.3mmで高分子圧電体2 ・4の厚さがそれぞれ0.1mmの場合、端部から0.1 mmの範囲であり、端部からの距離を大きくす ば外部ノイズの影響をより取り除くことが きる。このようにシグナル電極12を外縁部 OTを避けて配置することにより、外部ノイズ は、薄い圧電センサ100を経路として厚さに比 し深く入り込まなければシグナル電極12に到 しないので、外部ノイズの減衰が大きくな 。よって、圧電センサ100の幅方向(図2の横 向)からシグナル電極12への外部ノイズの影 を実質的に取り除くことができる。なおこ では、シグナル電極12が、外部ノイズの影響 を受ける範囲である外縁部分OTだけを除いた 囲に配置されるものとして説明しているが シグナル電極12は、外縁部分OTを避けつつよ り狭い範囲の中央部INに配置されてもよい。

 グランド電極22・24は、典型的には圧電セ ンサ100の幅、すなわち、高分子圧電体2・4の と同じ幅を有して配設される。グランド電 22・24は、絶縁性を有する高分子圧電体2・4 挟むことになり、シールドとしての機能を する。そこで、グランド電極22・24をシグナ ル電極12より幅広く覆うように配設すること より、圧電センサ100の厚さ方向(図2の縦方 )からシグナル電極12への外部ノイズの影響 実質的に取り除くことができる。圧電セン 100では、グランド電極22・24が高分子圧電体2 ・4の幅と同じ幅を有して配設されているが グランド電極22・24が配設される範囲は、少 くともシグナル電極12に対応する部分を覆 範囲であれば、ほぼ外部ノイズの影響を取 除くことができ、さらに、広くすればより 実に外部ノイズの影響を取り除くことがで るので好ましい。ここで「シグナル電極12に 対応する部分」とは、シグナル電極12が配置 れた部分を、圧電センサ100の板厚方向ある は高分子圧電体2の板厚方向(図2の上下方向) に投影したとき、所定の面上(ここではグラ ド電極22の外側の面上)にできる投影像の部 を指す。

 一のグランド電極22の第1の高分子圧電体2 に配設された面と異なる面に突起物30が設け れ、段差が形成されている。段差は、周囲 り盛り上がっている盛り上がり段差である すなわち、グランド電極22が高分子圧電体2 接する面(以降、「内側の面」ともいう。) 反対側の面(以降、「外側の面」ともいう。) に突起物30が設けられて、外側の面の一部が に形成されている。突起物30は、薄い板が 入されてもよいし、周知の印刷技術により ランド電極22の外側の面上に印刷により形成 されてもよい。突起物30は、典型的にはシグ ル電極12に対応する部分に設置されるが、 述の投影像の部分と一部でも重なっていれ 、必ずしもシグナル電極12に対応する部分の 全てに設置されなくてもよい。ただし、製造 上の位置ずれを吸収するため、突起物30をシ ナル電極12より少し大きめとすると、圧電 ンサ100の感度のバラツキを防ぐことができ ので好ましい。なお、突起物30として、薄い 板を挿入したりせずに、後述の保護層42をシ ナル電極12に対応する部分だけ厚く形成し もよい。特に、保護層42が硬く、典型的には 高分子圧電体2・4より硬くて変形しにくいと には、保護層42を厚く形成してもよい。保 層42を厚く形成することにより突起物30を形 すると、製作が容易となる。しかし、薄い を挿入したり、印刷により、形成すると、 起物30を硬い材料で形成できるので、突起 30の作用が確実に得られて好適である。

 段差の高さは、圧電センサ100の寸法・形 、用途等によっても異なるが、5μm以上、好 ましくは30μm以上とする。5μm以下の段差では 、製造時のバラつきにより、段差の効果が得 られなくなる可能性がある。30μm以上の段差 あれば、より確実に段差のある部分で荷重 受けるようになる。なお、段差が大きすぎ と段差の部分が破損し易くなったり、高分 圧電体に特有の屈曲性が失われたりするの 、あるいは、製作上の理由により、段差の さは0.5~1mm以下とするのが好適である。突起 物30は、例えば銀などの金属あるいはカーボ などを含有する導電性ペーストを印刷後に 化することにより形成される。金属を含有 る導電性ペーストとすると、導電性が高く る。カーボンを含有する導電性ペーストと ると、酸化等の劣化をすることがなく、ま 、価格的にも安価となる。また、突起物30 、金属箔あるいはカーボン箔なども用いて よい。金属箔を用いると、加工が容易で、 つ、靭性が高いので破損しにくい。また、 ーボン箔を用いると、硬度が高く、かつ、 量である。

 グランド電極22および突起物30を覆って、 保護層42が形成される。保護層42は、グラン 電極22や突起物30を外部から保護するための で、例えばポリイミドなどで形成される。 た、グランド電極24を覆って、保護層42と同 様の保護層46が形成される。保護層46に重ね さらに弾性層としてのゴム層44が形成される 。ゴム層44は、圧電センサ100を載置したとき 、下部からの振動を減衰するためにゴムや 質プラスチックなどで形成された層である 圧電センサ100の厚さは、例えば、保護層42 46間で250μm~300μmで、ゴム層44の厚さは500μm程 度である。なお、図1(a)に示すように、グラ ド電極22を、第1の高分子圧電体2よりも小さ 面積に配置してもよい。グランド電極22を 1の高分子圧電体2よりも、すなわち、保護層 42よりも小さく配置すると、グランド電極22 端面からの湿気の混入の影響を受けずに済 、電極の変色を防止することができる。

 続いて、圧電センサ100の作用について説 する。圧電センサ100をゴム層44を下にして 面(不図示)上に載置する。圧電センサ100の上 部(保護層42側)に、圧電センサ100に面荷重を 荷する荷重作用体(不図示)を当接する。荷重 作用体は突起物30すなわち段差より広い平面 有し、該平面から面荷重が圧電センサ100に 用する。なお、面荷重とは、段差等により こに大きな荷重が作用するような剛性を有 る面から圧電センサ100に負荷される分布荷 で、典型的には圧電センサ100に対し実質的 剛である平面からの荷重である。荷重作用 の振動等の変位などにより、荷重作用体か 圧電センサ100に面荷重が作用する。荷重作 体から圧電センサ100に作用する面荷重は、 起物30による段差に大きく作用し、その周 部に作用する荷重は小さくなる。したがっ 、高分子圧電体2・4において、段差が設けら れた部分、すなわち、シグナル電極12が配置 れた部分INに生ずる応力は、その周囲に生 る応力より大きくなる。そこで、シグナル 極12が配置された部分INにて高い電位を生ず 。よって、シグナル電極12に高い電圧が発 し、感度の高い圧電センサ100となる。

 また、シグナル電極12は、高分子圧電体2 4で絶縁され、高分子圧電体2・4を挟んでグ ンド電極22・24で板厚方向(上下方向)を覆わ ている。グランド電極22・24は接地されるの で、グランド電極22・24がシールド作用を有 、外部ノイズの影響を低減する。さらに、 グナル電極12は、圧電センサ100の外縁部分OT 避けた中央部INに配置されるので、圧電セ サ100の幅方向(図2の横方向)からシグナル電 12への外部ノイズの影響が低減される。した がって、外部ノイズの影響を受けにくい圧電 センサ100となる。

 図1に戻り、電極一体型シールド端子120の 説明を続ける。圧電センサ100から、第1の高 子圧電体2、接着層6、第2の高分子圧電体4、 グナル電極12、および、グランド電極22・24 延長された延長部72が形成される。延長部72 においては、シグナル電極12と、グランド電 22・24とは、第1の高分子圧電体2の第1の面2a( 図2参照)に垂直な方向から見て異なる位置に 置される。なお、図2に示すように、圧電セ ンサ100では、第1の高分子圧電体2、第2の高分 子圧電体4、接着層6、グランド電極22・24は平 行な層構造をなすので、第1の面2aに垂直な方 向は、圧電センサ100の板厚方向(図1(a)では、 面に垂直方向)となる。このように、シグナ ル電極12とグランド電極22・24とを異なる部分 に配置することにより、端子を取り出しやす い。

 電極一体型シールド端子120では、延長部7 2から端子を取出す方向、すなわち長手方向X 直交する方向Yに導電性フィルム28と導電性 ィルム28の上に重ねて配設された絶縁性フ ルム8を張り出す。導電性フィルム28をグラ ド電極22と一体とし、絶縁性フィルム8を第1 高分子圧電体2と一体とする。すなわち、導 電性フィルム28はグランド電極22の一部、絶 性フィルム8は絶縁層である第1の高分子圧電 体2の一部である。導電性フィルム28をグラン ド電極24と一体とし、絶縁性フィルム8を第2 高分子圧電体4と一体としてもよい。グラン 電極22は導電性の膜状フィルムであり、高 子圧電体2は絶縁性の板状フィルムであるの 、一体に成形することが可能である。導電 フィルム28をグランド電極22と一体とし、絶 縁性フィルム8を第1の高分子圧電体2と一体と することで、製造が容易となり、また、部品 数が少なくなる。なお、導電性フィルム28は 絶縁性フィルム8上に導電材料を用いたスク リーン印刷製法で製造するのが簡易で好適で あるが、絶縁性フィルム8上に銅等の導電性 属を蒸着、スパッタリングなどの周知の製 法により製膜して導電性フィルム28を形成し てもよい。このように製造すると、高分子圧 電体2およびグランド電極22と一体として広い 膜を製造するのに効率がよい。

 延長部72では、シグナルカシメ端子50およ びグランドカシメ端子60が、電極一体型シー ド端子120を構成する圧電センサ100の長手方 Xに取出し口を形成するように装着される。 図1(b)に示すように、シグナルカシメ端子50お よびグランドカシメ端子60は、延長部72を板 方向(図1(b)の上下方向)に貫通する。シグナ カシメ端子50およびグランドカシメ端子60は 例えば割りピンのように延長部72を貫通す それぞれ2本の針54および針64と頭52および頭6 2を有し、針54・64が延長部72を貫通した後に の針先端56・66が折り曲げられ、延長部72に 定される。なお、頭52・62に該当する部分が 長い板状に形成され、圧電センサ100の長手 向Xに延長部72を超えて延伸し、取出し口を 成する。そして、第1の面2a(図2参照)に垂直 方向から見て、すなわち、圧電センサ100の 厚方向(図1(a)の紙面に垂直な方向)から見て シグナルカシメ端子50は、シグナル電極12が 延長した部分に対応する部分に配置され、グ ランドカシメ端子60は、グランド電極22・24が 延長した部分に対応する部分に配置される。 したがって、シグナルカシメ端子50はシグナ 電極12と導通し、グランドカシメ端子60はグ ランド電極22・24と導通する。また、グラン カシメ端子60はグランド電極22・24と導通す ので、導電性フィルム28にも導通する。

 シールド端子80では、シグナルカシメ端 50およびグランドカシメ端子60を導電性フィ ム28と絶縁性フィルム8とで巻き囲む。すな ち、延長部72から端子を取出す方向に直交 る方向Yに張り出した導電性フィルム28と絶 性フィルム8とを重ねて、シグナルカシメ端 50とグランドカシメ端子60とを板状の長い方 向Xで囲むように、折り曲げる。その際に、 縁性フィルム8が内側になるようにする。絶 性フィルム8が板状のフィルムであり、導電 性フィルム28が絶縁性フィルム8の面上に形成 された膜状のフィルムであるので、容易に折 り曲げて、端子50・60を巻き囲むことができ 。シグナルカシメ端子50とグランドカシメ端 子60とを長い方向Xで囲むことにより、端子50 60がシールドされる。すなわち、グランド 接続されるグランド電極22と導通する導電性 フィルム28で囲むことにより、端子50・60の周 囲の電位を固定する。また、絶縁性フィルム 8が内側になるようにすることにより、端子50 ・60と導電性フィルム28との間隔を確保する

 導電性フィルム28と絶縁性フィルム8とは 少なくとも、シグナルカシメ端子50とグラ ドカシメ端子60との板状の長い周囲を覆うよ うに巻き囲む。電極一体型シールド端子120を 構成する圧電センサでは、シグナル電極12は グランド電極22・24で挟まれ、また外縁部を 避けて配置されるので、外部ノイズの影響を 受けにくい。そこで、取出し口として露出し たシグナルカシメ端子50およびグランドカシ 端子60とを覆いシールドすることで、端子 圧電センサを含めた電極一体型シールド端 について外部ノイズの影響を低減できる。 のように、延長部72に装着されたシグナルカ シメ端子50およびグランドカシメ端子60とを き囲むことを、延長部72を巻き囲む(シグナ 端子50およびグランド端子60とを包む)ともい う。

 電極一体型シールド端子120は、シールド 子80を備えることにより、圧電センサ100か の信号について、外部ノイズの影響を受け くくなる。また、シールド端子80では、導電 性フィルム28が、グランド電極22と導通する とにより、確実にグランドに接続された導 性フィルム28で(端子50・60を)覆うことができ 、電位を固定できる。さらに、導電性フィル ム28をグランド電極22と一体に、絶縁性フィ ム8を第1の高分子圧電体2と一体に成形する とで、製造が容易となり、また、部品数を らすことができ、作業効率を向上できる。

 次に、図3を参照して圧電センサ100の変形 例を示す。図3は、圧電センサ100の変形例を 明する断面図で、(a)は突起物30をグランド電 極22と高分子圧電体2との間に設けた例、(b)は 突起物を設けずに、シグナル電極14を厚く形 した例、(c)は二つの突起物30・32を設けて圧 電センサ106の両面に段差を形成した例を示す 。

 図3(a)に示す圧電センサ102では、突起物30 グランド電極22の内側の面に設けて、段差 形成している。突起物30をグランド電極22の 側の面に設けて段差を形成しても、圧電セ サ100で説明した作用・効果を得ることがで る。なお、突起物30とグランド電極22との間 に別の層が挿入されてもよい。

 図3(b)に示す圧電センサ104では、突起物で 段差を形成せず、シグナル電極14を厚く形成 ている。シグナル電極14は、典型的には銅 どの金属で形成され、シグナル電極14の周囲 の接着層6は例えば高分子圧電体2としてのポ フッ化ビニリデン一軸延伸フィルムと相溶 のよいウレタン系樹脂で形成される。一般 に金属の縦弾性係数は樹脂の縦弾性係数よ 大きい。そのため、厚いシグナル電極14が 置された部分INでは、シグナル電極14が配置 れていない外縁部OTより板厚方向(図3(b)の上 下方向)の剛性が高くなる。よって、圧電セ サ104に荷重作用体(不図示)から面荷重が作用 すると、シグナル電極14が配置され剛性が高 部分INの高分子圧電体2・4に生ずる応力は、 その周囲の外縁部分OTにて生ずる応力より大 くなる。シグナル電極14は、例えば、保護 42・46間の厚さの5分の1以上の厚さ、好まし は4分の1以上の厚さとする。そこで、シグナ ル電極14が配置された部分INにて高い電位を ずる。よって、シグナル電極14に高い電圧が 印加され、感度の高い圧電センサ104となる。

 図3(c)に示す圧電センサ106では、ゴム層44( 図3(a)、(b)参照)を形成せず、第2の高分子圧電 体4側のグランド電極24にも突起物32を設けて 差を形成する。例えば、極めて高感度が要 される用途に用いる場合には、圧電センサ1 06のように段差を両面に形成することにより 高分子圧電体2・4のシグナル電極12が配置さ れた部分INに生ずる応力は、その周囲の外縁 分OTに生ずる応力よりさらに大きくなり易 。また、盛り上がり段差が大きくなるので 面荷重を作用する荷重作用体(不図示)が傾斜 しても、面加重が安定して盛り上がり段差に 、すなわち、所定の位置の高分子圧電体2・4 作用し、好適である。

 また、図4を参照して、更なる変形例とし て、面状に分布する圧力を検出する圧電セン サ130について説明する。図4は、アレイ化し 圧電センサを説明する図で、(a)は圧電セン 130の断面図、(b)は段差である突起物38の平面 図、(c)はシグナル電極132の形状を示す端面図 である。圧電センサ130では、第1の高分子圧 体としての1層の高分子圧電体136の第2の面側 に接着層6が形成され、接着層6に外縁部分を けてシグナル電極132が配置される。高分子 電体136の第1の面側には第1のグランド電極 してのグランド電極134が、シグナル電極132 対応する部分を覆って配置される。高分子 電体136、シグナル電極132、接着層6、および ランド電極134をサンドウィッチ状に挟んで 2層の絶縁層135が配置される。高分子圧電体 136の第1の面側(グランド電極134側)の絶縁層135 には、更に突起物38が載置され、第2の面側( グナル電極132側)の絶縁層135には、更に、シ ルド電極138と保護層46とが形成される。シ ルド電極138は、シグナル電極132への外部ノ ズの影響を軽減するための電極であり、使 の条件によっては形成されていなくてもよ 。

 図4(a)あるいは(c)に示すように、複数の矩 形のシグナル電極132が各々の間隔を開けて、 すなわち、間に隙間が形成されて配列される 。なおシグナル電極132は矩形でなく、円形、 楕円型等任意である。各シグナル電極132から 導電線133が外部端子(不図示)と接続する。こ ように各シグナル電極132をそれぞれ別個に 部端子と接続すると、各シグナル電極132が 置された位置毎に圧力を検出することが可 となる。

 また、突起物38は、樹脂または金属を用 て、シグナル電極132に対応する部分は凸部38 aとして膨らんで形成され、シグナル電極132 間の隙間に対応する部分は凹部38bとして薄 形成される。このようにシグナル電極132の の隙間に対応する部分は凹部38bとして薄く 成することにより、シグナル電極132に対応 る部分にだけ突起物が形成され、当該部分 応力が大きくなるのと同様の作用を有しつ 、1つの突起物38として形成されるので、取 いが容易である。

 次に、図5を参照して、これまで説明した 電極一体型シールド端子120の具体的な形状に ついて説明する。図5は、電極一体型シール 端子110・112の外形と段差(突起物)34・36の形 を説明する平面図で、(a)は段差34が連続的に 形成された例、(b)は段差36が断続的に形成さ た例を示す。なお、図5では、保護層を省略 して図示している。また、シールド端子80の 子50・60等も省略している。

 図5(a)に示す電極一体型シールド端子110は 、特に圧電センサが細長形状を有している。 すなわち、矢印X方向(図5の横方向)に長く、 印Y方向(図5の縦方向)に短い。細長形状とは 典型的には長辺の長さが短辺の長さの2.5倍 上であるような形状をいう。電極一体型シ ルド端子110では、高分子圧電体2としてポリ フッ化ビニリデン一軸延伸フィルムを用いる 。そして、ポリフッ化ビニリデン一軸延伸フ ィルムの延伸方向を長手方向Xと直交させる すなわち、延伸方向は短手方向Yとなる。こ ように、ポリフッ化ビニリデン一軸延伸フ ルムの延伸方向を短手方向Yとすることによ り、延伸方向への引張応力によっても電位を 生ずるというポリフッ化ビニリデン一軸延伸 フィルムの特性の影響を受けにくい。すなわ ち、長手方向の曲げ変形の結果生ずる引張応 力によっては電位を生じないので、好適であ る。なお、電極一体型シールド端子110では、 長手方向Xの一端(図5(a)では左端)に、シール 端子80(外部への電圧の取出し口を設置する 長部70)が形成されており、ポリフッ化ビニ デン一軸延伸フィルムの延伸方向は、シー ド端子80にて信号の取出し口が形成される向 きに対して直交方向とする。

 電極一体型シールド端子110を構成する圧 センサでは、長手方向Xに延びる段差34が形 されている。段差34が長手方向Xに長く形成 れることにより、圧電センサのほぼ全長に たって高感度に信号を検知する電極一体型 ールド端子110となる。ただし、幅方向、す わち短手方向Yには、段差34は、外縁部を避 て配置され、また長手方向Xでも先端(図5の 端)を避けて配置される。後述のように、外 縁部を避けて配置されるシグナル電極16(図6(a )参照)に対応する部分に配置するためである

 図5(b)に示すように、電極一体型シールド 端子112を構成する圧電センサでは、段差36を 続的に配置してもよい。段差36を断続的に 置することにより、段差36が形成された部分 での高分子圧電体2・4(図2参照)に生ずる応力 より大きくなり、高い電位が生じ、感度が 好になる。すなわち、荷重作用体(不図示) 連続的ではない場合には、荷重作用体の形 に合わせて段差36を形成するのがよい。

 図6は、図5に示した電極一体型シールド 子110・112のシグナル電極の形状を説明する 面図で、(a)は図5(a)に示す電極一体型シール 端子110のシグナル電極16の形状を、(b)は図5( b)に示す電極一体型シールド端子112のシグナ 電極18の形状を示す。図6では、シグナル電 16・18が配置された高分子圧電体4上の端面 示す。また、シールド端子80の端子50・60等 省略している。

 電極一体型シールド端子110では、電極一 型シールド端子110のほぼ全長にわたりシグ ル電極16が形成されている。ただし、幅方 、すなわち短手方向Yでは外縁部を避けて中 部分に、また、長手方向Xでも先端(図6の右 )を避けて配置される。このように外縁部を 避けてシグナル電極16を配置することにより 前述の通りに、外部ノイズの影響を低減す 。なお、グランド電極22・24(図2参照)は、少 なくともシグナル電極16に対応する部分を覆 、典型的には高分子圧電体2・4を紙面に垂 な方向で全面的に挟むように配設される。 お、電極一体型シールド端子110では、図5(a) よび図6(a)に示すように、第1の高分子圧電 2および第2の高分子圧電体4が延長された延 部70が形成される。延長部70には、図示しな が接着層6(図2参照)も延長される。そして、 図6(a)に示すように、シグナル電極16は、延長 部70に延長する。また、図6(a)に破線で示すよ うに、グランド電極22・24も延長する。延長 70において図1に示したように、シールド端 80が構成される。

 延長部70においては、シグナル電極16と、 グランド電極22・24とは、第1の高分子圧電体2 の第1の面2a(図2参照)に垂直な方向から見て異 なる位置に配置される。なお、電極一体型シ ールド端子110を構成する圧電センサでは、第 1の高分子圧電体2、第2の高分子圧電体4、接 層6(図2参照)、グランド電極22・24(図2参照)は 平行な層構造をなすので、第1の面2aに垂直な 方向は、電極一体型シールド端子を構成する 圧電センサ100の板厚方向(図5(a)および図6(a)で は、紙面に垂直方向)となる。このように、 グナル電極16とグランド電極22・24とを異な 部分に配置することにより、端子を取り出 やすい。端子の構造については、図1の説明 て詳述する。

 電極一体型シールド端子112を構成する圧 センサでは、図6(b)に示すように、シグナル 電極18を断続的に配置し、間を導電線19で接 してもよい。前述のように荷重作用体(不図 )が連続的ではない場合には荷重作用体の形 状に合わせた段差36(図5(b)参照)を形成し、荷 作用体が連続的な場合には適切な間隔を持 て断続的とした段差36を形成してもよい。 差36を断続的とすると、段差36に対応する部 の高分子圧電体2・4に生ずる応力が大きく り、高い電位が生ずる。この電位を、段差36 に対応する位置に配置されたシグナル電極18 検知することで、感度が良好になる。また 荷重作用体が電極一体型シールド端子112を 成する圧電センサの長手方向に傾いて荷重 作用させた場合に、シグナル電極18が断続 に長手方向に短く配置されると、それぞれ シグナル電極18で個別に電位を検知するので 、連続して配置されたシグナル電極16(図6(a) 照)に比べて、感度よく検知することができ 。段差36に対応する位置にシグナル電極18を 配置し、その間を導電線19で接続すると、結 として、導電線19が配置された部分は段差36 に対し凹部となる。よって、電極一体型シー ルド端子112を構成する圧電センサが面加重を 受けても、当該部分に生ずる応力は小さくな る。そのため、導電線19での不要な信号の混 が軽減されることになる。なお、圧電セン において、グランド電極22・24(図2参照)も、 シグナル電極18に対応する部分にだけ形成し もよいが、圧電センサの長手方向Xに連続的 に形成するのが好ましい。グランド電極22・2 4を長手方向Xに連続的に形成すると、圧電セ サの板厚方向のシールドをより高く維持す ことができ、外部ノイズの影響を受けにく 。電極一体型シールド端子112でも、電極一 型シールド端子110と同様の延長部70が形成 れ、シグナル電極18は導電線19で接続される このように導電線19で接続されても、シグ ル電極18を延長するという、延長部70にシー ド端子80が構成されるのは、電極一体型シ ルド端子110と同様である。

 次に、図7を参照して、これまで説明した 電極一体型シールド端子120の具体的な使用例 としての電子弦楽器について説明する。図7 、電極一体型シールド端子120を用いた電子 楽器200を説明する図で、(a)は電子弦楽器200 斜視図、(b)は電子弦楽器200のコマ220と電極 体型シールド端子120との関係を示す分解拡 図である。電子弦楽器200は、電子ギターと て説明するが、電子バイオリン、電子チェ 、その他の電子弦楽器でもよい。また、い ゆるサイレント楽器といわれる大きな音を 生せず、例えばヘッドホーンで演奏を聞く 子弦楽器でもよい。

 電子弦楽器200では、弦210がヘッド230の糸 き232とブリッジ240との間に張られている。 210は、ヘッド230側で、ネック250のナット234 支持され、またブリッジ240側で、コマ220に 持され、その間が主として音を出すために 動する領域となる。もちろん、ネック250で で押えられて、振動する領域は変化するが コマ220は音を出すために振動する弦210を常 支持する。コマ220は、細長い略三角柱形状 有し、一の側面は平面に形成され、他の2側 面は凸の湾曲を有している。コマ220は、平面 の側面をボディ260上に面して載置される。

 そこで、コマ220とボディ260との間に電極 体型シールド端子120を挿入する。電極一体 シールド端子120が、コマ220がボディ260に面 る面と同一形状を有することで、電極一体 シールド端子120を挿入してもコマ220は安定 てボディ260上に載置され、弦210を支持する 特に電極一体型シールド端子120が、高分子 電体2・4(図2参照)として高分子フィルムを い、薄く形成されると、電極一体型シール 端子120を挿入しやすい。電極一体型シール 端子120のシグナル端子50およびグランド端子 60にはシールド線140を接続する。シールド線1 40は、外部ノイズの影響を受けにくいシール されたシールド線を用いるのが好適である シールド線140は、電子弦楽器200の音を再現 るアンプ、スピーカ等の音響装置(不図示) 記録装置(不図示)に接続される。シールド線 140がシールド端子80と相まって、外部ノイズ 影響を抑えた装置を実現することができる

 電子弦楽器200を演奏すると、弦210が振動 、弦210の振動はコマ220に伝達される。コマ2 20に伝達された振動を電極一体型シールド端 120で検出し、電圧としてシールド線140を介 て、音響装置(不図示)や記録装置(不図示)に 電気信号を発信する。電子弦楽器200は、電極 一体型シールド端子120を備え、感度よく、か つ、外部ノイズの影響を低減して振動を検出 するので、好適である。特に、小さな振動も 感度よく検出し、また、広領域でのノイズを 嫌う電子弦楽器200の用途に、電極一体型シー ルド端子120は好適に用いられる。さらに、電 極一体型シールド端子120では、振動を検出す る面に突起物30による盛り上がり段差が形成 れているので、コマ220が傾きを生じても、 動の電極一体型シールド端子120への伝達が わり、電極一体型シールド端子120からの出 が低下したり、波形が乱れて音色が変化し りすることが防止される。

 以上の説明では、電極一体型シールド端 が圧電センサを備えるものとして説明した 、シグナル電極とグランド電極とで熱電対 の圧電センサ以外のデバイスを構成しても く、また、別体の素子によりシグナル電極 グランド電極に電位差を生じてもよい。ま 、高分子圧電体とグランド電極とを2層配設 される例で圧電センサを説明したが、高分子 圧電体とグランド電極とは1層だけ配設され もよく、あるいは、3層以上配設されてもよ 。また、圧電センサを備える電極一体型シ ルド端子を電子弦楽器に使用するものとし 説明したが、本発明に係る電極一体型シー ド端子が他の用途に用いてもよいことは明 かである。

 本発明に係る電極一体型シールド端子を 成する圧電センサの感度を確認するため、 電センサの段差(突起物)の厚さを変化させ 衝撃力を与えて、出力電圧を測定した。

 図8は、実測で用いた装置を説明する図で 、(a)は段差330付き圧電センサ300および測定装 置とを示すブロック図であり、(b)は圧電セン サ、圧電センサに荷重を負荷する加圧コマ、 錘等を表す(a)のb-b位置に対応する断面図であ る。使用した圧電センサ300は、幅2.8mm×長さ70 mm×厚さ0.3mm(段差330およびゴム層344を除く)で 幅1.3mm×長さ70mmのシグナル電極と、シグナ 電極と同じ幅1.3mm×長さ70mmの段差330を有する 。圧電センサ300は、グランド電極、PVDF一軸 伸フィルム、接着層、PVDF一軸延伸フィルム グランド電極の層構造をなし、シグナル電 は接着層に埋め込まれている。圧電センサ3 00の出力電圧は、シールド線410を介して接続 た入力インピーダンス1Mωのオシロスコープ 400にて測定した。

 圧電センサ300は、平板の台上に厚さ0.5mm 圧電センサ300と同じ幅2.8mm×長さ70mmを有する ゴム層344の上に載置し、圧電センサ300の段差 330の上から、圧電センサ300と同じ幅2.8mm×長 70mmを有する金属製の加圧コマ360で約40Nの静 重を載荷し、加圧コマ360、圧電センサ300、 ム層344および平板の密着を保証した。その 態で、2gの重さの錘370を高さ100mmから加圧コ マ360上に落下させたときの圧電センサにより 生ずる電圧を測定した。

 段差330の厚さを、0μm(段差なし)、10μm、20 μm、30μmと変化させ、各厚さで5回の測定を行 い、その平均値を各厚さにおける検出値とし た。

 図9に測定結果を示す。図9は、段差の厚 を変化させたときの検出電圧をまとめて示 図である。図9にも示すように、各厚さにお る検出電圧は、段差なし(0μm)で12.7V、10μmで 14.5V、20μmで15.0V、30μmで16.6Vとなり、段差330 形成した方が圧電センサ300の出力電圧が高 なること、すなわち、感度がよくなること 確認された。また、段差330の高さを10μm、20 m、30μmと高くすることで、感度がよくなる とが示された。

 以上の説明では、高分子圧電体とグラン 電極とを2層配設される例で本願の電極一体 型シールド端子を構成する圧電センサを説明 したが、高分子圧電体とグランド電極とは1 だけ配設されてもよく、あるいは、3層以上 設されてもよい。また、電極一体型シール 端子を構成する圧電センサを電子弦楽器に 用するものとしたが、本発明に係る圧電セ サは、他の用途に用いてもよい。

 ここで、第1の態様としての電極一体型シ ールド端子は、例えば図1(a)、(b)および図2に すように、シグナル電極12とグランド電極22 との間に生ずる電位差を伝達する電極一体型 シールド端子120であって;シグナル電極12とグ ランド電極22とを絶縁し、第1の面2aと第1の面 2aに対して表裏の関係にある第2の面2bを有す 板状の第1の絶縁層2と;第1の面2aに形成され 膜状の第1のグランド電極22と;第2の面2b側に 形成されるシグナル電極12と;シグナル電極12 グランド電極22との間に電位差を生ずるデ イス100と;シグナル電極12に導通するシグナ 端子50と;グランド電極22に導通するグランド 端子60とを備え;シグナル端子50とグランド端 60とを、絶縁層8(2)とグランド電極22(28)とで むことによってシールドする。

 このように構成すると、グランド電極と グナル電極を絶縁する絶縁層と、グランド 極とで、シグナル端子とグランド端子とを むことによってシールドするので、製造が 易である。

 また、第2の態様としての電極一体型シール ド端子では、例えば図1(a)および図2に示すよ に、第1の態様としての電極一体型シールド 端子120において、デバイス100は、グランド電 極22とシグナル電極12とを含んで構成される
 このように構成すると、デバイスのグラン 電極とシグナル電極を絶縁する絶縁層と、 バイスのグランド電極とで、シグナル端子 グランド端子とを包むことになり、構造が 単な電極一体型シールド端子となる。

 また、第3の態様としての電極一体型シール ド端子は、例えば図1(a)および図2に示すよう 、第2の態様としての電極一体型シールド端 子120において、第1の絶縁層2が、フッ化ビニ デンを主成分とする高分子圧電体であり;デ バイス100が、高分子圧電体2を含んで構成さ る。
 このように構成すると、デバイスが高分子 電体を含んで構成されるので、圧電素子と て機能する。

 また、第4の態様としての電極一体型シール ド端子は、例えば図1(a)、(b)および図2に示す うに、第1ないし第3のいずれかの態様とし の電極一体型シールド端子120において、第2 面2bに形成され、第1の絶縁層2と接着する接 着層6と;接着層6に、第1の絶縁層2と異なる面 接着する第2の絶縁層4と;第2の絶縁層4の、 着層6に接着する面と異なる面に形成される 状の第2のグランド電極24とを備え;第2の絶 層4はシグナル電極12と第2のグランド電極24 を絶縁する。
 このように構成すると、2層の電極が形成さ れた電極一体型シールド端子となり、面積効 率の高い電極一体型シールド端子となる。

 また、第5の態様としての電極一体型シール ド端子は、例えば図1(a)、(b)および図2に示す うに、第4の態様としての電極一体型シール ド端子120において、第2の絶縁層4が、フッ化 ニリデンを主成分とする高分子圧電体であ ;デバイス100が、第2のグランド電極24とシグ ナル電極12と高分子圧電体4とを含んで構成さ れる。
 このように構成すると、第2のグランド電極 とシグナル電極と第2の絶縁体とで圧電素子 して機能する。

 上記第1ないし第5の態様によれば、シグ ル電極とグランド電極との間に生ずる電位 を伝達する電極一体型シールド端子が、シ ナル電極とグランド電極とを絶縁し第1の面 第1の面に対して表裏の関係にある第2の面 有する板状の第1の絶縁層と、第1の面に形成 される膜状の第1のグランド電極と、第2の面 に形成されるシグナル電極と、シグナル電 とグランド電極との間に電位差を生ずるデ イスと、シグナル電極に導通するシグナル 子と、グランド電極に導通するグランド端 とを備え、シグナル端子とグランド端子と 絶縁層とグランド電極とで包むことによっ シールドするので、製造が容易な電極一体 シールド端子を提供できる。

 また、第6ないし第17の態様は、電極一体 シールド端子を構成する圧電センサおよび 子弦楽器に関し、特に感度の高い圧電セン および該圧電センサを備える電子弦楽器に する。

 外部ノイズの影響を低減させるためにシ ルドテープで覆うと、圧電センサに伝達さ る弦の振動が減衰し、正しく圧電センサに えられない恐れがある。また、電子弦楽器 の圧電センサでは、小さな弦の振動も感度 く圧電センサにて検出することが重要であ 。そこで、外部ノイズの影響を受けにくく かつ、信号を感度よく検出する圧電センサ よび電子弦楽器を提供する。

 第6の態様としての圧電センサは、例えば 図2に示すように、加圧されることにより電 を生ずる、第1の面2aと第1の面2aに対して表 の関係にある第2の面2bを有する第1の高分子 電体2と;第1の高分子圧電体2の外縁部分OTを けて第2の面2b側に配置されたシグナル電極1 2と;第1の面2aのシグナル電極12に対応する部 を覆って配置された第1のグランド電極22と 備え;面荷重を負荷すると、第1の高分子圧電 体2のシグナル電極12が配置された部分INに生 る応力が、シグナル電極12が配置されてい い外縁部分OTに生ずる応力より大きくなる。

 このように構成すると、第1の高分子圧電 体のシグナル電極が配置された部分に生ずる 応力が、シグナル電極が配置されていない外 縁部分に生ずる応力より大きくなるので、シ グナル電極が配置された部分の高分子圧電体 に生ずる電位が大きくなり、シグナル電極で 第1の高分子圧電体に生ずる電位を感度よく 出することができる。また、シグナル電極 外縁部分を避けて配置されるので、外部ノ ズの影響を低減できる。

 また、第7の態様としての圧電センサは、第 6の態様としての圧電センサにおいて、第1の 分子圧電体2が、ポリフッ化ビニリデン一軸 延伸フィルムである。
 このように構成すると、第1の高分子圧電体 がポリフッ化ビニリデン一軸延伸フィルムで あるので、柔軟性に優れ、また、工業的に生 産しやすい。

 また、第8の態様としての圧電センサでは、 例えば図5に示すように、第7の態様としての 電センサにおいて、第1の高分子圧電体2が 細長形状であり;ポリフッ化ビニリデン一軸 伸フィルムの延伸方向が、細長形状の長手 向Xと直交する。
 このように構成すると、細長形状の第1の高 分子圧電体において、長手方向の曲げにより 生ずる電位を小さくできる。

 また、第9の態様としての圧電センサは、例 えば図2に示すように、第6ないし第8のいずれ かの態様としての圧電センサ100において、第 1のグランド電極22の第1の高分子圧電体2に配 された面と異なる面に段差30を設け、第1の 分子圧電体2のシグナル電極12が配置された 分に生ずる応力を大きくする。
 このように構成すると、第1のグランド電極 の第1の高分子圧電体に配設された面と異な 面に段差が設けられるので、段差側から押 れることにより、シグナル電極が配置され 部分に生ずる応力が大きくなる。

 また、第10の態様としての圧電センサは、 えば図2に示すように、第6ないし第8のいず かの態様としての圧電センサ100において、 2の面2bとシグナル電極12とに接着する絶縁性 の接着層6と;接着層6の第2の面2bと接着する面 と異なる面に接着し、第1の高分子圧電体2と 性が逆向きの第2の高分子圧電体4と;第2の高 分子圧電体4の接着層6と接着する面と異なる にシグナル電極12に対応する部分を覆って 置された第2のグランド電極24とを備える。
 このように構成すると、絶縁性の接着層を んで第1の高分子圧電体と極性が逆向きの第 2の高分子圧電体を備えるので、圧電センサ らの電気出力が大きくなる。

 また、第11の態様としての圧電センサは、 えば図2に示すように、第10の態様としての 電センサ100において、第1のグランド電極22 第1の高分子圧電体2側の面と異なる面および 第2のグランド電極24の第2の高分子圧電体4側 面と異なる面の少なくとも一の面に段差30 設け、第1の高分子圧電体2および第2の高分 圧電体4のシグナル電極12が配置された部分IN に生ずる応力をシグナル電極12が配置されて ない外縁部分OTに生ずる応力より大きくす 。
 このように構成すると、一の面に段差を設 ることで、容易に2層の高分子圧電体におい てシグナル電極が配設された部分に生ずる応 力が大きくなる。

 また、第12の態様としての圧電センサは、 えば図3(b)に示すように、第10の態様として 圧電センサ104において、接着層6は、シグナ 電極14より縦弾性係数が小さな材料で形成 れ;シグナル電極14は、第1の高分子圧電体2お よび第2の高分子圧電体4のシグナル電極14が 置された部分INに生ずる応力が、シグナル電 極14が配置されていない外縁部分OTに生ずる 力より大きくなるように厚く形成される。
 このように構成すると、シグナル電極を厚 形成することで、容易に2層の高分子圧電体 においてシグナル電極が配置された部分に生 ずる応力が大きくなる。

 また、第13の態様としての電極一体型シー ド端子は、例えば図1(a)および(b)に示すよう 、第10ないし第12のいずれかの態様としての 圧電センサを備える電極一体型シールド端子 120において、第1の高分子圧電体2および第2の 高分子圧電体4並びに接着層6が延長された延 部72を備え、延長部72の一部分には、第1の ランド電極22と第2のグランド電極24とが延長 し、延長部72の第1のグランド電極22と第2のグ ランド電極24とが延長した部分とは、第1の面 2aに垂直な方向から見て異なる部分にシグナ 電極12が延長する。
 このように構成すると、グランド電極とシ ナル電極が延長部に延長し、互いに異なる 分に延長するので、端子を取り出し易い。

 また、第14の態様としての電極一体型シー ド端子は、例えば図1(b)に示すように、第13 態様としての電極一体型シールド端子120に いて、延長部72の第1のグランド電極22と第2 グランド電極24とが延長した部分を貫通して 延長部72に固定されるグランドカシメ端子60 ;延長部72のシグナル電極12が延長した部分を 貫通して延長部72に固定されるシグナルカシ 端子50と;グランドカシメ端子60と導通する 電性フィルム28と;導電性フィルム28の一の面 に配設された絶縁性フィルム8とを備え;導電 フィルム28と絶縁性フィルム8とで、延長部7 2を巻き囲む。
 このように構成すると、導電性フィルムと 縁性フィルムとでグランドカシメ端子とシ ナルカシメ端子が固定された延長部を巻き むので、端子部分がシールドされ、外部ノ ズの影響を低減できる。

 また、第15の態様としての電極一体型シー ド端子は、例えば図1(a)に示すように、第14 態様としての電極一体型シールド端子120に いて、導電性フィルム28が第1のグランド電 22あるいは第2のグランド電極24と一体に形成 され;絶縁性フィルム8が第1の高分子圧電体2 るいは第2の高分子圧電体4と一体に形成され る。
 このように構成すると、端子部分を絶縁す ための導電性フィルムと絶縁性フィルムと グランド電極と高分子圧電体と一体に成形 きるので、製造しやすい。

 第6ないし第15の態様によれば、電極一体 シールド端子を構成する圧電センサが、加 されることにより電位を生ずる第1の面と第 1の面に対して表裏の関係にある第2の面を有 る第1の高分子圧電体と、第1の高分子圧電 の外縁部分を避けて第2の面側に配置された グナル電極と、第1の面のシグナル電極に対 応する部分を覆って配置された第1のグラン 電極とを備え、面荷重を負荷すると第1の高 子圧電体のシグナル電極が配置された部分 生ずる応力がシグナル電極が配置されてい い外縁部分に生ずる応力より大きくなるの 、シグナル電極が配置された部分の第1の高 分子圧電体に生ずる電位が大きくなり、信号 を感度よく検出することができ、また、シグ ナル電極が外縁部分を避けて配置されるので 、シグナル電極で外部ノイズを低減できる。 よって、外部ノイズの影響を受けにくく、か つ、信号を感度よく検出する圧電センサを備 える電極一体型シールド端子を提供すること ができる。

 また、第16の態様としての電子弦楽器は、 えば図7に示すように、振動する弦210と;弦210 の振動を検知する第6ないし第15のいずれかの 態様としての電極一体型シールド端子120とを 備える。
 このように構成すると、上記の電極一体型 ールド端子を備えるので、感度よく検出す ことができ、また、外部ノイズの影響を低 できる電子弦楽器となる。

 また、第17の態様としての電子弦楽器は、 えば図7に示すように、第16の態様としての 子弦楽器200において、弦210を支えるコマ220 備え;電極一体型シールド端子120を構成する 電センサがコマ220により面荷重を負荷され 。
 このように構成すると、弦を支えるコマに り面荷重を負荷される圧電センサで信号を 知するので、確実に精度高く、信号を検知 きる。

 第16、第17の態様によれば、電子弦楽器が 、振動する弦と、弦の振動を検知する上記の 電極一体型シールド端子とを備えるので、外 部ノイズの影響を受けにくく、かつ、信号を 感度よく検出する電子弦楽器を提供すること ができる。

 本発明の説明に関連して(特に以下の請求 項に関連して)用いられる名詞及び同様な指 語の使用は、本明細書中で特に指摘したり 明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単 および複数の両方に及ぶものと解釈される 語句「備える」、「有する」、「含む」お び「包含する」は、特に断りのない限り、 ープンエンドターム(すなわち「~を含むが限 定しない」という意味)として解釈される。 明細書中の数値範囲の具陳は、本明細書中 特に指摘しない限り、単にその範囲内に該 する各値を個々に言及するための略記法と ての役割を果たすことだけを意図しており 各値は、本明細書中で個々に列挙されたか ように、明細書に組み込まれる。本明細書 で説明されるすべての方法は、本明細書中 特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾した しない限り、あらゆる適切な順番で行うこ ができる。本明細書中で使用するあらゆる または例示的な言い回し(例えば「など」)は 、特に主張しない限り、単に本発明をよりよ く説明することだけを意図し、本発明の範囲 に対する制限を設けるものではない。明細書 中のいかなる言い回しも、本発明の実施に不 可欠である、請求項に記載されていない要素 を示すものとは解釈されないものとする。

 本明細書中では、本発明を実施するため 発明者が知っている最良の形態を含め、本 明の好ましい実施の形態について説明して る。当業者にとっては、上記説明を読んだ で、これらの好ましい実施の形態の変形が らかとなろう。本発明者は、熟練者が適宜 のような変形を適用することを期待してお 、本明細書中で具体的に説明される以外の 法で本発明が実施されることを予定してい 。従って本発明は、準拠法で許されている うに、本明細書に添付された請求項に記載 内容の修正および均等物をすべて含む。さ に、本明細書中で特に指摘したり、明らか 文脈と矛盾したりしない限り、すべての変 における上記要素のいずれの組合せも本発 に包含される。