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Patent Searching and Data


Title:
SINGLE-WALLED CARBON NANOTUBE DISPERSION LIQUID AND METHOD FOR PRODUCING SINGLE-WALLED CARBON NANOTUBE DISPERSION LIQUID
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136347
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a single-walled carbon nanotube dispersion liquid containing a single-walled carbon nanotube, a fullerene and a solvent.

Inventors:
KITANO, Takahiro (41, Miyukigaoka, Tsukuba-sh, Ibaraki 41, 3050841, JP)
Application Number:
JP2008/057923
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Kuraray Co., Ltd. (1621, Sakazu Kurashiki-sh, Okayama 01, 7100801, JP)
株式会社クラレ (〒01 岡山県倉敷市酒津1621番地 Okayama, 7100801, JP)
International Classes:
C01B31/02; B82B1/00; B82B3/00; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
UDAKA, Katsuki (No2 Azuma Bldg. 5fl, 14Kandasakumacho 1-chom, Chiyoda-ku Tokyo 25, 1010025, JP)
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Claims:
 単層カーボンナノチューブと、
 フラーレンと、
 溶媒とを含む
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブ100質量部に対してフラーレンが10~1000質量部である
ことを特徴とする請求項1の単層カーボンナノチューブ分散液。
 フラーレン濃度が1~100000ppmである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2の単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブが、湿式酸化処理された単層カーボンナノチューブである
ことを特徴とする請求項1~請求項3いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブが、50%以上の硝酸、又は硝酸と硫酸との混酸によって24時間以上還流させる湿式酸化処理された単層カーボンナノチューブである
ことを特徴とする請求項1~請求項4いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブが、アーク放電法によって得られた単層カーボンナノチューブである
ことを特徴とする請求項1~請求項5いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブが、波長532nmのレーザ照射で検出されるラマン強度分布特性において、ラマンシフトが1340±40カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第1の吸収を有すると共に、ラマンシフトが1590±20カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第2の吸収を有し、かつ、0<(前記第1の吸収の強度)/(前記第2の吸収の強度)≦0.03の条件を満たす単層カーボンナノチューブである
ことを特徴とする請求項1~請求項6いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブは、バンドル状態で存在し、1.5μmを越えた長さのバンドルの数が1.5μm以下の長さのバンドルの数よりも多い
ことを特徴とする請求項1~請求項7いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブは、バンドル状態で存在し、前記バンドルの長さが単一長のものでは無い所定の分布を有するものであり、前記所定の分布はバンドルの長さ0.5μm毎の度数分布における最頻値が1.5μmを越えたものである
ことを特徴とする請求項1~請求項8いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 フラーレンは極性基を有する
ことを特徴とする請求項1~請求項9いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 フラーレンはOH基を有する
ことを特徴とする請求項1~請求項9いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 溶媒として水およびアルコールの群の中から選ばれる少なくとも一つが用いられてなる
ことを特徴とする請求項1~請求項11いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 溶媒は、そのpHが7を越えたものである
ことを特徴とする請求項1~請求項12いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 透明導電膜用のものである
ことを特徴とする請求項1~請求項13いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 分散液に用いられた溶媒によって5倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は0.1以上であり、
 該分散液に用いられた溶媒によって20倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は2.0以下である
ことを特徴とする請求項1~請求項14いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブ分散液であって、
 分散液に用いられた溶媒によって5倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は0.1以上であり、
 該分散液に用いられた溶媒によって20倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は2.0以下である
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ分散液。
 単層カーボンナノチューブとフラーレンと溶媒とを混合する混合工程と、
 前記混合工程の後、得られた混合液に超音波を照射して分散液とする分散工程とを有する
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
 請求項1~請求項16いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液の製造方法であって、
 単層カーボンナノチューブとフラーレンと溶媒とを混合する混合工程と、
 前記混合工程の後、得られた混合液に超音波を照射して分散液とする分散工程とを有する
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
 長さ1.5μm以下のバンドルを形成している単層カーボンナノチューブを取り除く除去工程を有する
ことを特徴とする請求項17又は請求項18の単層カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
 分散液を遠心分離し、上澄み液を回収する上澄液回収工程を有する
ことを特徴とする請求項17~請求項19いずれかの単層カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
 
 
 
Description:
単層カーボンナノチューブ分散 、及び単層カーボンナノチューブ分散液の 造方法

 本発明は、特に、透明導電膜を得る為の ーボンナノチューブ分散液に関する。

 近年、液晶ディスプレイに代表される薄 表示デバイスの市場拡大により、透明導電 の需要が急増している。尚、透明導電膜は 極に用いられる。又、抵抗膜方式のタッチ ネルを構成する部材に用いられる。又、電 波シールド膜に用いられる。その他にも、 々な用途で用いられる。この種の透明導電 は、一般的には、InSn酸化物(ITO)などの金属 化物で出来ている。そして、これらの透明 電膜は、基板を加熱しながら真空中でスパ タリング等の方法で成膜される。従って、 れらの方法による成膜には高温が必要であ 。この為、耐熱性が乏しい樹脂基板の使用 は制約が大きい。更には、成膜に真空雰囲 を要する。この為、基板が大きくなるに伴 て、巨大な成膜装置が必要となる。従って 成膜コストが高く付く。又、In等は希少な とから、入手が困難である。従って、この からも、コストも高く付く。

 このようなことから、ITOに代わる代替技 が提案されている。特に、カーボンナノチ ーブ膜を塗布法によって設ける技術が提案 れている。尚、カーボンナノチューブを用 た透明導電膜は評価が高い。

 ところで、カーボンナノチューブの中でも 単層カーボンナノチューブは最も導電性が いと言われている。ところが、単層カーボ ナノチューブは溶媒に分散し難い。従って 塗布によって単層カーボンナノチューブ導 膜を構成することは簡単では無い。そこで 分散剤を用いる手法が提案されている。例 ば、ドデシル硫酸ナトリウムを用いること 提案(非特許文献1)されている。又、ドデシ ベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いるこ が提案(非特許文献1)されている。又、オク ルフェノールポリエチレングリコールエー ルを用いることが提案(非特許文献1)されて る。又、コール酸ナトリウムを用いること 提案(非特許文献2)されている。又、ポリビ ルピロリドンを用いることが提案(非特許文 献3)されている。
M.F.Islam等 NANO LETTERS 2003,Vol.3,269 T.Hertel等 NANO LETTERS 2005,Vol.2,511 Michael J.O‘Connellら Chemical Physics Letters 342 (2001) 265

 しかしながら、ドデシルベンゼンスルホ 酸ナトリウム(分散剤)を大量に用いても、 濃度の単層カーボンナノチューブ分散液し 得られない。例えば、非特許文献1において 、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 、溶媒に対して20質量%も使用しているが、 濃度の単層カーボンナノチューブ分散液し 得られていない。

 ポリビニルピロリドン(非特許文献3)を分 剤として用いた場合、高濃度の単層カーボ ナノチューブ分散液が得られる。しかしな ら、分散剤を除去できない。この為、単層 ーボンナノチューブの膜が形成されても、 の単層カーボンナノチューブ膜は高い導電 を発現できて無い。従って、これでは、透 導電膜として利用でき難い。

 このように、従来の技術では、分散剤を 量に用いても、低濃度の単層カーボンナノ ューブ分散液しか得られない。この為、バ コートなどの実用的な塗工方法を採用でき かった。

 又、単層カーボンナノチューブをテトラ ドロフラン、ジメチルホルムアミド等の有 溶媒で分散させることに成功している。し しながら、テトラヒドロフランは毒性が高 。又、ジメチルホルムアミドは沸点が高す る。従って、これ等の溶媒の使用は好まし 無い。すなわち、実用化が困難である。

 このようなことから、水や、アルコール( 例えば、メタノール、2-プロパノール等のア コール)等の溶媒で分散させた単層カーボン ナノチューブ分散液が望まれる。

 しかしながら、これまで、溶媒として水( 水のみ)を用いた場合、濡れ性が悪く、分散 が悪かった。

 従って、本発明が解決しようとする課題 、上記の問題点を解決することである。

 特に、高い導電性・透明性を有する透明 電膜を簡単な塗布技術で作製できる高濃度 高分散性の単層カーボンナノチューブ分散 を提供することである。

 前記の課題を解決する為の検討を鋭意推 進めて行く中に、本発明者は、フラーレン 用いると、溶媒として水を用いた場合でも 単層カーボンナノチューブの分散性が向上 ることを見出すに至った。

 そして、高い導電性・透明性を有する透 導電膜を簡単な塗布手段で構成できること 見出すに至った。

 この知見を基にして本発明が達成された のである。

 すなわち、前記の課題は、
 単層カーボンナノチューブと、
 フラーレンと、
 溶媒とを含む
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液によって解決される。

 特に、単層カーボンナノチューブと、
 フラーレンと、
 溶媒とを含み、
 単層カーボンナノチューブ100質量部に対し フラーレンが10~1000質量部である
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液によって解決される。

 更には、上記の単層カーボンナノチュー 分散液であって、フラーレン濃度が1~100000pp mであることを特徴とする単層カーボンナノ ューブ分散液によって解決される。

 中でも、上記の単層カーボンナノチュー 分散液であって、フラーレンは極性基を有 ることを特徴とする単層カーボンナノチュ ブ分散液によって解決される。

 その中でも、上記の単層カーボンナノチ ーブ分散液であって、フラーレンはOH基を することを特徴とする単層カーボンナノチ ーブ分散液によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、単層カーボンナノチューブが 湿式酸化処理された単層カーボンナノチュ ブであることを特徴とする単層カーボンナ チューブ分散液によって解決される。

 特に、上記の単層カーボンナノチューブ 散液であって、単層カーボンナノチューブ 、50%以上の硝酸、又は硝酸と硫酸との混酸 よって24時間以上還流させる湿式酸化処理 れた単層カーボンナノチューブであること 特徴とする単層カーボンナノチューブ分散 によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、単層カーボンナノチューブが アーク放電法によって得られた単層カーボ ナノチューブであることを特徴とする単層 ーボンナノチューブ分散液によって解決さ る。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、単層カーボンナノチューブが 波長532nmのレーザ照射で検出されるラマン 度分布特性において、ラマンシフトが1340±40 カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第 1の吸収を有すると共に、ラマンシフトが1590 20カイザである範囲にラマン散乱光の強度に 第2の吸収を有し、かつ、0<(前記第1の吸収 強度)/(前記第2の吸収の強度)≦0.03の条件を たす単層カーボンナノチューブであること 特徴とする単層カーボンナノチューブ分散 によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、単層カーボンナノチューブは バンドル状態で存在し、1.5μmを越えた長さ バンドルの数が1.5μm以下の長さのバンドル 数よりも多いことを特徴とする単層カーボ ナノチューブ分散液によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、単層カーボンナノチューブは バンドル状態で存在し、前記バンドルの長 が単一長のものでは無い所定の分布を有す ものであり、前記所定の分布はバンドルの さ0.5μm毎の度数分布における最頻値が1.5μm 越えたものであることを特徴とする単層カ ボンナノチューブ分散液によって解決され 。

 中でも、上記の単層カーボンナノチュー 分散液であって、単層カーボンナノチュー は、バンドル状態で存在し、前記バンドル 長さが単一長のものでは無い所定の分布を するものであり、前記所定の分布はバンド の長さ0.5μm毎の度数分布における最頻値が1 .5μmを越えたものであると共に、1.5μmを越え 長さのバンドルの数が1.5μm以下の長さのバ ドルの数よりも多いことを特徴とする単層 ーボンナノチューブ分散液によって解決さ る。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、溶媒として水およびアルコー の群の中から選ばれる少なくとも一つが用 られてなることを特徴とする単層カーボン ノチューブ分散液によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、溶媒は、そのpHが7を越えたも であることを特徴とする単層カーボンナノ ューブ分散液によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分 液であって、分散液に用いられた溶媒によ て5倍に希釈して吸光度を測定した場合、800 nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ 由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は0.1 以上であり、該分散液に用いられた溶媒によ って20倍に希釈して吸光度を測定した場合、8 00nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノチュー 由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は2 .0以下であることを特徴とする単層カーボン ノチューブ分散液によって解決される。

 又、分散液に用いられた溶媒によって5倍に 希釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの 範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸 光度の極大値を有し、該極大値は0.1以上であ り、
 該分散液に用いられた溶媒によって20倍に 釈して吸光度を測定した場合、800nm~1200nmの 囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸 度の極大値を有し、該極大値は2.0以下であ
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液によって解決される。

 又、前記の課題は、単層カーボンナノチュ ブとフラーレンと溶媒とを混合する混合工 と、
 前記混合工程の後、得られた混合液に超音 を照射して分散液とする分散工程とを有す
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液の製造方法によって解決される。

 特に、上記の単層カーボンナノチューブ分 液の製造方法であって、
 単層カーボンナノチューブとフラーレンと 媒とを混合する混合工程と、
 前記混合工程の後、得られた混合液に超音 を照射して分散液とする分散工程とを有す
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液の製造方法によって解決される。

 中でも、上記の単層カーボンナノチューブ 散液の製造方法であって、
 長さ1.5μm以下のバンドルを形成している単 カーボンナノチューブを取り除く除去工程 更に有する
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液の製造方法によって解決される。

 又、上記の単層カーボンナノチューブ分散 の製造方法であって、
 分散液を遠心分離し、上澄み液を回収する 澄液回収工程を更に有する
ことを特徴とする単層カーボンナノチューブ 分散液の製造方法によって解決される。

 又、前記の課題は、上記の単層カーボン ノチューブ分散液を基材上に塗布すること 特徴とする透明導電膜の製造方法によって 決される。

 又、前記の課題は、上記の単層カーボン ノチューブ分散液の塗膜が基材上に設けら てなることを特徴とする透明導電膜によっ 解決される。

 フラーレンを含有する単層カーボンナノ ューブ分散液は、単層カーボンナノチュー の分散性が非常に優れている。特に、単層 ーボンナノチューブの濃度が高くても、分 性が良い。更には、溶媒として水(或いはア ルコール類)が用いられても、単層カーボン ノチューブの分散性が優れている。又、フ ーレン(分散剤)が少量でも、単層カーボンナ ノチューブの分散性が非常に優れている。

 そして、分散性が良いことから、この塗 を塗布して出来た導電膜は、透明性および 電性に優れた特長を奏する。

実施例1の単層カーボンナノチューブの 走査型電子顕微鏡写真 実施例1の単層カーボンナノチューブの 長さに対する度数分布図 実施例1の単層カーボンナノチューブの ラマン測定図 実施例1~3、比較例1の単層カーボンナノ チューブ分散液の分光度測定図(何れの分散 も、単層カーボンナノチューブ分散液に用 た溶媒で5倍に希釈したものを測定) 実施例1,4~7の単層カーボンナノチュー 分散液の分光度測定図(何れの分散液も、単 カーボンナノチューブ分散液に用いた溶媒 20倍に希釈したものを測定) 実施例1,8~11の単層カーボンナノチュー 分散液の分光度測定図(何れの分散液も5倍 希釈して測定) 実施例12、比較例2の単層カーボンナノ ューブ分散液の分光度測定図 実施例1、比較例3~7の単層カーボンナノ チューブ分散液の分光度測定図(何れの分散 も5倍に希釈して測定)

 本発明になる単層カーボンナノチューブ 散液は、単層カーボンナノチューブとフラ レンと溶媒とを含む。単層カーボンナノチ ーブとフラーレンとの割合は、単層カーボ ナノチューブ100質量部に対してフラーレン 、特に、10~1000質量部である。そして、フラ ーレン濃度は、特に、1~100000ppm(好ましくは、 10ppm以上、更には100ppm以上。10000ppm以下、更 は5000ppm以下。)である。フラーレンは、特に 、極性基を有するフラーレンが好ましい。中 でも、OH基を有するフラーレンが好ましい。 層カーボンナノチューブは、特に、湿式酸 処理されたものである。中でも、50%以上の 酸、又は硝酸と硫酸との混酸によって24時 以上還流させる湿式酸化処理されたもので る。そして、好ましくは、アーク放電法に って得られた単層カーボンナノチューブが いられる。又、波長532nmのレーザ照射で検出 されるラマン強度分布特性において、ラマン シフトが1340±40カイザである範囲にラマン散 光の強度に第1の吸収を有すると共に、ラマ ンシフトが1590±20カイザである範囲にラマン 乱光の強度に第2の吸収を有し、かつ、0<( 前記第1の吸収の強度)/(前記第2の吸収の強度) ≦0.03の条件を満たす単層カーボンナノチュ ブが好ましく用いられる。又、単層カーボ ナノチューブは、溶液中で、バンドル状態 存在し、1.5μmを越えた長さのバンドルの数 1.5μm以下の長さのバンドルの数よりも多い のが好ましい。或いは、バンドル状態で存 し、前記バンドルの長さが単一長のもので 無い所定の分布を有するものであり、前記 定の分布はバンドルの長さ0.5μm毎の度数分 における最頻値が1.5μmを越えたものである のが好ましい。中でも、バンドル状態で存 し、前記バンドルの長さが単一長のもので 無い所定の分布を有するものであり、前記 定の分布はバンドルの長さ0.5μm毎の度数分 における最頻値が1.5μmを越えたものである 共に、1.5μmを越えた長さのバンドルの数が1. 5μm以下の長さのバンドルの数よりも多いも が好ましい。本発明の単層カーボンナノチ ーブ分散液は、溶媒として、各種のものが いられる。但し、用いられる溶媒としては 水、アルコール(特に、炭素数が7以下の脂肪 族アルコール)、或いはこれ等の混合液が好 しい。特に、水を少なくとも含む溶媒が好 しい。そして、溶媒はpHが7を越えたもの(即 、アルカリ性を示すもの)であることが好ま しい。又、単層カーボンナノチューブ分散液 は、特に、分散液に用いられた溶媒によって 5倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~12 00nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由 の吸光度の極大値を有し、該極大値は0.1以 であり、該分散液に用いられた溶媒によっ 20倍に希釈して吸光度を測定した場合、800nm~ 1200nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由 来の吸光度の極大値を有し、該極大値は2.0以 下である。

 本発明は、単層カーボンナノチューブ分 液の製造方法である。特に、上記の単層カ ボンナノチューブ分散液の製造方法である そして、単層カーボンナノチューブとフラ レンと溶媒とを混合する混合工程を有する かつ、混合工程の後、得られた混合液に超 波を照射して分散液とする分散工程を有す 。又、好ましくは、更に、分散液から長さ1 .5μm以下のバンドルを形成している単層カー ンナノチューブを取り除く除去工程を有す 。又、好ましくは、更に、分散液を遠心分 し、上澄み液を回収する上澄液回収工程を する。

 本発明は、透明導電膜の製造方法である 特に、上記の単層カーボンナノチューブ分 液を基材、特に透明基材上に塗布する方法 ある。

 本発明は、上記の単層カーボンナノチュ ブ分散液の塗膜が、基材(特に、透明基材) に設けられたものである。この単層カーボ ナノチューブを含む塗膜(導電膜)において、 単層カーボンナノチューブは、特に、バンド ル状態で存在する。そして、1.5μmを越えた長 さのバンドルの数が1.5μm以下の長さのバンド ルの数よりも多い。或いは、前記バンドルの 長さが単一長のものでは無い所定の分布を有 するものであり、その所定の分布はバンドル の長さ0.5μm毎の度数分布における最頻値が1.5 μmを越えたものである。単層カーボンナノチ ューブを有する導電膜は、例えば10nm~1000nmの さである。そして、必要に応じて、導電膜 には単層カーボンナノチューブの温度によ 導電性低下を抑制する剤も含まれる。例え 、スルホン酸基を有する高分子が含まれる 或いは、スルホン酸基を有する高分子で単 カーボンナノチューブが保護される。若し は、スルホン酸基を有する高分子層で導電 が覆われる。透明導電膜は、全光線透過率 60%以上である。特に、80%以上である。そし 、表面抵抗値が1000ω/□以下である。特に、 200ω/□以下である。

 以下、更に詳しく説明する。

 本発明で用いられるフラーレンは如何な フラーレンでも良い。例えば、C60,C70,C76,C78, C82,C84,C90,C96等が挙げられる。勿論、これ等の 複数種のフラーレンの混合物でも良い。尚、 分散性能から、C60が、特に、好ましい。更に 、C60は入手し易い。尚、C60のみでは無く、C60 と他の種類のフラーレン(例えば、C70)との混 物でも良い。

 フラーレンは、その内部に、適宜、金属 子が内包されたものでも良い。

 フラーレンは、例えば水酸基(OH基)、カル ボキシル基、エポキシ基、エステル基、アミ ド基、スルホニル基、エーテル基など公知の 官能基(極性基)を持つフラーレンが好ましい

 又、フェニル-C61-プロピル酸アルキルエ テル、フェニル-C61-ブチル酸アルキルエステ ルを持つフラーレンでも良い。又、水素化フ ラーレンでも良い。

 但し、上述した通り、OH基(水酸基)を持つ フラーレンが、特に、好ましい。それは、単 層カーボンナノチューブの分散性が高いから である。尚、水酸基の量が少ないと、単層カ ーボンナノチューブの分散性向上度が大きく 無い。水酸基の量が多いと、フラーレンの合 成は困難である。従って、水酸基の量は5~30 (フラーレン1分子当り)が好ましい。特に、8~ 15個が好ましい。

 ここで、フラーレンが単層カーボンナノ ューブの分散性を高める理由は次のような とであろうと考えている。フラーレンに含 れるベンゼン環とカーボンナノチューブの 壁を構成するグラフェンシートとは、π-π 互作用によって、物理的に吸着している。 して、フラーレンが、見掛け上、単層カー ンナノチューブの官能基として作用する。 の為、単層カーボンナノチューブの分散性 高くなったと考えている。尚、上記におい 、「見掛け上」と説明したのは、フラーレ と単層カーボンナノチューブとは、化学結 しておらず、物理的に結合(吸着)しているか らによる。そして、前記π-π相互作用が、従 提案の界面活性剤による作用に比べて大き 。すなわち、フラーレンが単層カーボンナ チューブに強く吸着していて、単層カーボ ナノチューブの分散性を高めている。

 さて、溶媒が極性基を持つ溶媒であれば 極性基を持つフラーレンを用いる方が好ま いことは理解される。なぜならば、極性基 持つフラーレンは、無極性溶媒よりも、極 溶媒(例えば、水やアルコール)に溶けやす からである。従って、単層カーボンナノチ ーブの分散性の観点からすると、上述の如 の極性基を持つフラーレンを用いることが ましい。

 さて、単層カーボンナノチューブ分散液 塗料として用いる場合、環境負荷の低減や 業環境向上の観点から、溶媒には水(又は/ びアルコール)を用いることは好ましい。そ て、このような溶媒を用いた場合、溶媒と ラーレンとの相性から、フラーレンは、例 ば水酸基(OH基)、カルボキシル基、エポキシ 基、エステル基、アミド基、スルホニル基、 エーテル基などの官能基(極性基)を持つフラ レンであることが好ましい。特に、水やア コールは、OH基を持つことから、OH基(水酸 )を持つフラーレンが、特に、好ましい。

 フラーレンの濃度は1ppm~100000ppmが好まし 。特に、10ppm~10000ppmが好ましい。中でも、100 ppm~5000ppmが好ましい。それは、フラーレン濃 が高すぎると、液粘度が高くなり過ぎ、塗 が困難になるからである。逆に、低すぎる 、単層カーボンナノチューブの分散性向上 が大きく無いからである。

 本発明で用いられるカーボンナノチュー は、単層カーボンナノチューブである。そ 理由は、多層カーボンナノチューブや他の 知の炭素材料に比べて導電性が高いからで る。単層カーボンナノチューブは、湿式酸 されたものが好ましい。それは、溶媒に対 る分散性が向上するからである。湿式酸化 あれば格別な制限は無い。但し、湿式酸化 は、無機酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐 酸、或いはこれらの混酸)を用いるのが好ま い。特に、50%以上の硝酸、或いは硝酸と硫 の混酸を用いるのが好ましい。硝酸と硫酸 の混酸を用いる場合、水、硝酸および硫酸 混酸水溶液全体に対する体積比率をa(vol%),b(v ol%),c(vol%)とすると、0.20≦{a/(a+b+c)}≦0.40,0.20≦ {b/(b+c)}≦0.30を満たすものがより好ましい。 式酸化の反応条件についても格別な制限は い。但し、有効な酸処理を施す為には、反 温度が85℃以上であることが好ましい。反応 時間は24時間以上、更には48時間以上である とが好ましい。

 本発明で用いられる単層カーボンナノチ ーブは、如何なる手法で製造されたもので 良い。例えば、アーク放電法、レーザ蒸発 、化学気相蒸着法などで得られる。但し、 晶性や収率の観点から、アーク放電法で得 れた単層カーボンナノチューブを用いるこ が好ましい。

 本発明で用いられる単層カーボンナノチュ ブは、純度の高いものが好ましい。純度が いと、透光率が低下するからである。単層 ーボンナノチューブの純度はラマンスペク ル測定によって確認できる。具体的には、 ーボンナノチューブを構成する主成分であ グラフェンシート由来の吸収強度とそれ以 の炭素材料を表す成分由来の吸収の強度比 よってカーボンナノチューブの純度を確認 きる。例えば、アーク放電によって作製さ た単層カーボンナノチューブを波長532nmの ーザを照射して測定した場合、ラマンシフ が1340±40カイザである範囲にラマン散乱光の 強度に第1の吸収を有すると共に、ラマンシ トが1590±20カイザである範囲にラマン散乱光 の強度に第2の吸収を有する。ここで、第1の 収はグラフェンシート由来の吸収であり、 2の吸収は炭素原子のSP 3 軌道由来の吸収であると謂われている。そし て、第1の吸収強度に対して第2の吸収強度が さい方が、カーボンナノチューブの純度は い。そして、本発明における単層カーボン ノチューブは次の条件を満たすものが好ま い。すなわち、波長532nmのレーザを照射し 検出されるラマン強度分布特性において、 マンシフトが1340±40カイザである範囲にラマ ン散乱光の強度に第1の吸収を有すると共に ラマンシフトが1590±20カイザである範囲にラ マン散乱光の強度に第2の吸収を有し、前記 1の吸収の強度をID、前記第2の吸収の強度をI Gとした場合、式(1)を満たしたものが好まし 。式(2)を満たしたものが、特に、好ましい すなわち、ID/IGの値が0.03以下の場合は、純 が高く、透明性・導電性が共に優れたもの あった。
  式(1)  0<ID/IG≦0.03
  式(2)  0<ID/IG≦0.02

 単層カーボンナノチューブは、分散液中( 更には、導電膜中)において、バンドルを形 していることが好ましい。本発明において バンドルとは、単層カーボンナノチューブ 、側壁同士のファンデアワールス力によっ 、複数本、重なり合っている状態(形状)を意 味する。尚、従来から公知の方法で作成され た単層カーボンナノチューブはバンドル状態 で得られる。このバンドルの長さは或る分布 を持っている。しかしながら、次の特徴を有 するものが、特に、好ましい。すなわち、単 層カーボンナノチューブは、そのバンドルの 長さに或る分布がある。この分布に特徴が有 る。例えば、長さが1.5μmを越えたバンドルの 数が、長さが1.5μm以下のバンドルの数よりも 多い。好ましくは、長さが2.0μm以上のバンド ルの数が、長さが1.5μm以下のバンドルの数よ りも多い。更に好ましくは、長さが2.5μm以上 のバンドルの数が、長さが1.5μm以下のバンド ルの数よりも多い。或いは、バンドルの長さ 0.5μm毎の度数分布(度数分布表または度数分 図)における最頻値が1.5μmを越えたものであ 。好ましくはバンドルの長さの度数分布に ける最頻値が2.0μmを越えたものである。更 好ましくはバンドルの長さの度数分布にお る最頻値が2.5μmを越えたものである。そし 、バンドルが上記特徴の分布を持つ場合、 明性・導電性が共に優れたものであった。

 バンドルの長さの測定には、単層カーボ ナノチューブを走査型顕微鏡で観察し、そ 長さを測定する方法が用いられる。尚、こ 方法に限定されるものではない。測定する ンドルの本数には格別な制限は無い。但し 正確な統計値を得る為には、50本以上のバ ドルを測定することが好ましい。更には100 以上の測定がより好ましい。バンドルの長 を測定する際、不純物が多い場合は、測定 困難になる。従って、測定可能な程度まで 純物を除去してから測定することが好まし 。又、バンドルが密集した状態では、長さ 測定が困難である。従って、バンドル1本ず が測定できる程度の密度で分散しているこ が好ましい。

 バンドルの長さについての度数分布図(表 )の形態には、特に制限は無い。例えば、対 分布、非対称分布、J字型分布、U字型分布、 複峰性分布、何れであっても良い。但し、対 称分布であることが好ましい。本発明におい て、最頻値とは、全階級中で最も度数の高い 階級の値を意味する。級数の区分けにおいて 範囲の設定は0.5μmの区切りで集計する。

 本発明で用いられる溶媒は、一般の塗料 用いられる溶媒であれば良い。格別な制限 無い。但し、沸点が200℃以下(好ましい下限 値は25℃、更には30℃)の溶媒が好ましい。低 点溶剤が好ましいのは、塗工後の乾燥が容 であるからによる。具体的には、水や、メ ノール、エタノール、ノルマルプロパノー 、イソプロパノールなどのアルコール化合 (特に、炭素数が7以下のアルコール、特に 肪族アルコール)、或いはこれ等の混合物が ましい。水を用いる場合、pHが7を越えたア カリ性を示すものが特に好ましい。それは 水酸基含有フラーレンの溶解性が高いから ある。すなわち、より高濃度の単層カーボ ナノチューブ分散液が得られるからである 他にも、例えばアセトン、メチルエチルケ ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ ノン等のケトン系化合物を用いることが出 る。又、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ ル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチルなど エステル系化合物を用いることが出来る。 、ジエチルエーテル、エチレングリコール メチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチ セロソルブ、フェニルセロソルブ、ジオキ ン等のエーテル系化合物を用いることが出 る。又、トルエン、キシレンなどの芳香族 合物を用いることが出来る。又、ペンタン ヘキサンなどの脂肪族化合物を用いること 出来る。又、塩化メチレン、クロロベンゼ 、クロロホルムなどのハロゲン系炭化水素 用いることが出来る。又、前記化合物の混 物を用いることも出来る。

 単層カーボンナノチューブ分散液におけ 単層カーボンナノチューブの濃度は、分光 度計を用いて定量できる。すなわち、分光 度計を用いて吸光度を測定すれば、単層カ ボンナノチューブの濃度を定量できる。更 、検量線を作成し、吸光度と質量比との関 を表す比例定数を求めれば、濃度を質量比 表すことが出来る。

 尚、上記比例定数は、用いた単層カーボ ナノチューブによって異なる。以下、簡便 測定できる吸光度を指標に説明する。

 本発明における単層カーボンナノチュー 分散液を用いる場合、単層カーボンナノチ ーブの濃度が高くなり過ぎると、ペースト となる。従って、塗布が困難になる。単層 ーボンナノチューブの濃度が低すぎると、 り返して何度も塗布しなければならない。 のような観点からの検討が押し進められて った結果、単層カーボンナノチューブ分散 は次のようなものであることが好ましいも であった。すなわち、その単層カーボンナ チューブ分散液を、該分散液に用いられた 媒によって5倍に希釈して吸光度を測定した 場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カーボンナノ チューブ由来の吸光度の極大値を有する。こ の極大値は0.1以上である。又、該分散液に用 いられた溶媒によって20倍に希釈して吸光度 測定した場合、800nm~1200nmの範囲に、単層カ ボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を する。この極大値は2.0以下である。より好 しくは、5倍に希釈した時の極大値が0.2以上 であり、20倍に希釈した時の極大値が1.5以下 ものである。更に好ましくは、5倍に希釈し た時の極大値が0.3以上であり、20倍に希釈し 時の極大値が1.2以下のものである。

 上記した単層カーボンナノチューブとフ ーレンと溶媒とが所定量用いられて単層カ ボンナノチューブ分散液が製造される。

 すなわち、
工程1:単層カーボンナノチューブ、フラーレ 、溶媒を混合する工程
工程2:工程1で得られた混合液に超音波を照射 し、分散液とする工程
を経て、単層カーボンナノチューブ分散液が 製造される。

 工程1は、単層カーボンナノチューブ、フ ラーレン、及び溶媒を混合する工程である。 この工程1において、単層カーボンナノチュ ブと、フラーレンと、溶媒とが同時に混合 れても良い。或いは、フラーレンを溶媒に かし、フラーレン溶液とした後、単層カー ンナノチューブを混合しても良い。又は、 層カーボンナノチューブと溶媒とを混合し 後、フラーレンを添加するようにしても良 。尚、界面活性剤などの分散剤を添加して 良い。

 工程2は、工程1で得られた混合液に超音 を照射し、分散液とする工程である。超音 照射には、バスタイプの超音波照射機を用 ることが出来る。又、コーンタイプの超音 照射機を用いることも出来る。勿論、他の 音波装置を用いても良い。尚、より強力な 力が得られるコーンタイプの超音波照射機 用いることが好ましい。超音波照射する時 は、出力にも依るので一概には決められな 。但し、例えばコーンタイプの超音波照射 を用いた場合は、30秒~10分程度が好ましい。 すなわち、照射時間が短すぎると、分散が不 十分となる。逆に、長すぎると、単層カーボ ンナノチューブが損傷を受ける。特に、バン ドルが破壊されてしまう。

 上記工程2の後で、次の工程3(工程2で得ら れた分散液を遠心分離し、上澄み液を回収す る工程)を経ることが好ましい。これは、工 2で未分散の単層カーボンナノチューブを除 し、より透明性の高い導電膜を得る為であ 。尚、遠心分離が強すぎると、分散した単 カーボンナノチューブも除去されてしまう 逆に、弱すぎると、分散していない単層カ ボンナノチューブが除去できない。従って 1000G~10000G(更には、3000G以上。5000G以下)の条 で行われることが好ましい。この工程3を経 ることによって、より均一に分散した単層カ ーボンナノチューブ分散液が得られる。

 又、上記工程1,2の前(及び/又は後)で、次 工程X(単層カーボンナノチューブから長さ1. 5μm以下のバンドルを形成している単層カー ンナノチューブを取り除く工程)を経ること 好ましい。具体的には濾過法による分離(除 去)工程が挙げられる。濾過には各種の濾過 が用いられる。例えば、吸引濾過法を用い ことが出来る。又、加圧濾過法を用いるこ が出来る。又、クロスフロー濾過法を用い ことが出来る。尚、工程Xと工程3とは何れが 先でも良い。

 上記のようにして得られた単層カーボン ノチューブ分散液が基材上に塗布されて透 導電膜が得られる。そして、上述した通り 本発明になる単層カーボンナノチューブ分 液は、単層カーボンナノチューブの分散性 高い。例えば水やアルコール等の溶媒に分 性良く分散している。従って、スプレーコ ト、バーコート、ロールコート、インクジ ット法、スクリーンコート等の各種の塗布 法を用いることが出来る。

 単層カーボンナノチューブ分散液が塗布 れる基材は、格別な制限は無い。例えば、 ィスプレイ等で用いられる透明電極などの く、透明性の要求される用途では、透明な 材(フィルム、或いはシート、若しくは厚み が前記フィルム(シート)より厚い板など)が好 ましい。例えば、アクリル樹脂、ポリエステ ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレ ン樹脂、スチレン-アクリル酸共重合体、塩 ビニル系樹脂、ポリオレフィン、ABS(アクリ ニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、 ニルアルコール樹脂、シクロオレフィン系 脂、セルロース樹脂などを用いることが出 る。その他にも、無機ガラスなどを用いる とも出来る。但し、フレキシブルな特性に れている有機樹脂製が好ましい。前記基材 表面(導電層が設けられる側の表面および/ たは導電層が設けられる側とは反対側の裏 )には、必要に応じて、ハードコート層、防 層、防眩層、反射防止層、粘着層、着色層 どが設けられる(積層される)。基材の厚さ 、目的によって決まる。但し、一般的には 10μm~10mm程度の厚さである。

 上記塗布工程後、塗膜中に含まれる溶媒 除去する為、乾燥が行なわれる。乾燥には 熱炉が用いられる。又、遠赤外炉を用いて 良い。又、超遠赤外炉を用いても良い。そ 他にも、通常、乾燥に使用できる装置を用 ることが出来る。

 上記のようにして上記特徴の透明導電膜 得られる。具体的には、全光線透過率が60% 上で、かつ、表面抵抗値が1000ω/□以下の透 明導電膜が得られる。特に、全光線透過率が 70%以上で、かつ、表面抵抗値が500ω/□以下の 透明導電膜が得られる。更には、全光線透過 率が80%以上で、かつ、表面抵抗値が200ω/□以 下の透明導電膜が得られる。しかも、簡単・ 低コストで得られる。尚、ここで、全光線透 過率は、単層カーボンナノチューブを含む導 電膜のみならず基材を含めた全光線透過率で ある。そして、上記した特徴の透明導電膜は タッチパネル用電極基板に利用できる。又、 電子ペーパーの電極基板に利用できる。又、 液晶ディスプレイの電極基板に利用できる。 又、プラズマディスプレイの電極基板に利用 できる。その他にも、各種のものに利用でき る。

 以下、具体的な実施例を挙げて本発明を 明する。尚、本発明が下記の実施例に限定 れるものでないことは当然である。

  [実施例1]
 [工程X,1]
 アーク放電法によって単層カーボンナノチ ーブを作成した。この作成された単層カー ンナノチューブを63%硝酸にて85℃で2日間反 (湿式酸化)させた。この後、濾過によって 層カーボンナノチューブを精製・回収した

 尚、この精製単層カーボンナノチューブ 走査型電子顕微鏡写真を図1に示す。又、単 層カーボンナノチューブのバンドルの長さの 測定結果を図2に示す。0.5μm毎の度数分布(図2 )より、1.5μmから2.0μmまでの範囲に最頻値が ることが判る。そして、バンドルの長さが1. 5μmを越えた単層カーボンナノチューブのバ ドルの数の全体に占める割合は73%である。 ンドルの長さが1.5μm以下である単層カーボ ナノチューブのバンドルの数の全体に占め 割合は27%である。すなわち、バンドルの長 が1.5μm以下である単層カーボンナノチュー のバンドルの数は、バンドルの長さが1.5μm 越えた単層カーボンナノチューブのバンド の数より少ないことが判る。

 又、得られた単層カーボンナノチューブ ラマン測定を行った(波長532nm、装置名:HoloLa b5000 株式会社島津製作所製)処、ID/IGは0.013( 3参照)であった。

 そして、上記のようにして得られた単層 ーボンナノチューブ20mgと、水酸基含有フラ ーレン(商品名 ナノムスペクトラ D-100 フロ ンティアカーボン社製:フラーレンはC60から るフラーレンのみである。)3mgと、水酸化ナ リウム(和光純薬工業社製)0.3mgと、水5mlと、 メタノール5mlとを混合した。

 [工程2]
 上記工程1で得られた混合液に超音波を照射 した。すなわち、超音波装置(ULTRASONIC HOMOGENI ZER MODEL UH-600SR、エスエムテー社製)を用いて 、混合液に超音波を照射し、超音波分散を行 なった。そして、単層カーボンナノチューブ 分散液を得た。

 [工程3]
 遠心分離機(製品名CR26H 日立工機株式会社 )を用いて、上記工程2で得られた単層カーボ ンナノチューブ分散液に遠心分離操作を施し た。遠心分離の条件は、6000rpm(4400G)にて30分 である。そして、遠心分離後の上澄液を回 した。そして、この上澄液の濃度を分光光 計で測定した。その結果を図4に示す。この 果、単層カーボンナノチューブの濃度は580p pmであることが判った(表1参照)。
                 表1

 [工程4]
 上記工程3の遠心分離後の単層カーボンナノ チューブ分散液をハードコート付ポリカーボ ネート基板上にバーコート塗布した。塗布厚 (ウェット膜厚)は50μmである。そして、塗布 、80℃で3分間掛けて乾燥させた。これによ 、透明導電膜付ポリカーボネート板を得た

  [実施例2]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 0.3mg、水酸化ナトリウムを0.03mgとした以外は 施例1と同様に行い、単層カーボンナノチュ ーブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図4及び表1に示す。

  [実施例3]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 1mg、水酸化ナトリウムを0.1mgとした以外は実 例1と同様に行い、単層カーボンナノチュー ブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図4及び表1に示す。

  [比較例1]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 用いなかった以外は実施例1と同様に行い、 層カーボンナノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図4及び表1に示す。

  [実施例4]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 9mg、水酸化ナトリウムを0.9mgとした以外は実 例1と同様に行い、単層カーボンナノチュー ブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図5及び表1に示す。

  [実施例5]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 15mg、水酸化ナトリウムを0.15mgとした以外は 施例1と同様に行い、単層カーボンナノチュ ブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図5及び表1に示す。

  [実施例6]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンを 30mg、水酸化ナトリウムを3mgとした以外は実 例1と同様に行い、単層カーボンナノチュー 分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図5及び表1に示す。

  [実施例7]
 実施例1において、単層カーボンナノチュー ブを40mg、水酸基含有フラーレンを100mgと、水 酸化ナトリウムを10mgとした以外は実施例1と 様に行い、単層カーボンナノチューブ分散 を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図5及び表1に示す。

  [実施例8]
 実施例1において、水を1ml、メタノールを9ml とした以外は実施例1と同様に行い、単層カ ボンナノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液にお る単層カーボンナノチューブ等の濃度測定 果を図6及び表2に示す。
                 表2

  [実施例9]
 実施例1において、水を10ml、メタノールを0m lとした以外は実施例1と同様に行い、単層カ ボンナノチューブ分散液を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図6及び表2に示す。

  [実施例10]
 実施例1において、水を1mlとし、かつ、メタ ノールの代わりに2-プロパノールを9ml用いた 外は実施例1と同様に行い、単層カーボンナ ノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図6及び表2に示す。

  [実施例11]
 実施例1において、水を1mlとし、かつ、メタ ノールの代わりにアセトンを9ml用いた以外は 実施例1と同様に行い、単層カーボンナノチ ーブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図6及び表2に示す。

  [実施例12]
 実施例1において、フラーレンとしてフロン ティアカーボン社製のフラーレン(商品名 ナ ノムパープル)を3mg、5mlの水と5mlのメタノー の代わりに10mlのトルエンを用いた以外は実 例1と同様に行い、単層カーボンナノチュー ブ分散液を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液にお る単層カーボンナノチューブ等の濃度測定 果を図7及び表3に示す。
                 表3

  [比較例2]
 実施例12において、フラーレンを用いなか た以外は実施例12と同様に行い、単層カーボ ンナノチューブ分散液を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表3に示す。

  [実施例13]
 実施例1において、水酸基含有フラーレン( 品名 ナノムスペクトラ D-100 フロンティア カーボン社製)3mgを水酸基含有フラーレン(商 名 ナノムスペクトラ D-200 フロンティア ーボン社製:フラーレンはC60とC70との混合物 ある。)3mgとした以外は実施例1と同様に行 、単層カーボンナノチューブ分散液を得た

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液にお る単層カーボンナノチューブ等の濃度測定 果を図8及び表4に示す。
                 表4

  [比較例3]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンの 代わりにドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬 業社製)を用いた以外は実施例1と同様に行い 、単層カーボンナノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表4に示す。

  [比較例4]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンの 代わりにドデシルベンゼンスルホン酸(和光 薬工業社製)を用いた以外は実施例1と同様に 行い、単層カーボンナノチューブ分散液を得 た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表4に示す。

  [比較例5]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンの 代わりにオクチルフェノールポリエチレング リコールエーテル(東京化成社工業株式会社 )を用いた以外は実施例1と同様に行い、単層 カーボンナノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表4に示す。

  [比較例6]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンの 代わりにコール酸ナトリウム(和光純薬工業 製)を用いた以外は実施例1と同様に行い、単 層カーボンナノチューブ分散液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表4に示す。

  [比較例7]
 実施例1において、水酸基含有フラーレンの 代わりにポリビニルピロリドン(分子量 55,000  アルドリッチ社製)を用いた以外は実施例1 同様に行い、単層カーボンナノチューブ分 液を得た。

 そして、この単層カーボンナノチューブ 散液を用いて実施例1と同様に行い、透明導 電膜付ポリカーボネート板を得た。

 尚、単層カーボンナノチューブ分散液に ける単層カーボンナノチューブ等の濃度測 結果を図8及び表4に示す。

  [特性]
 上記実施例1~8と比較例1との結果(表1)から、 フラーレンを用いることによって、単層カー ボンナノチューブが分散し易くなっているこ とが判る。

 又、実施例8~12と比較例2との結果(表2,3)か ら、アルコール系溶媒や非水系溶媒を用いて も単層カーボンナノチューブが分散できるこ とが判る。

 又、実施例1,13と比較例3~7との結果(表4)か ら、本発明は、従来技術に比べ、より高濃度 の単層カーボンナノチューブ分散液が得られ ることが判る。

 すなわち、本発明になる単層カーボンナ チューブ分散液は、単層カーボンナノチュ ブが高濃度でも分散性が良いことが判る。

 次に、上記のようにして得られた透明導 膜付ポリカーボネート板の全光線透過率(装 置名 直読ヘーズコンピュータ、スガ試験機 製)及び表面抵抗値(装置名 ロレスタ-FP、ダ イアインスツルメンツ社製)を測定したので その結果を表5に示す。

 この表5から、本発明になる単層カーボン ナノチューブ分散液が用いられると、透明性 ・導電性が共に優れた透明導電膜が得られる ことが判る。

                 表5
           全光線透過率(%)  表面抵抗 (ω/□) 備考
実施例1        89.8       2220
実施例2        90.3       4800
実施例3        90.0       3200
実施例4        86.4        610
実施例5        83.9        470
実施例6        82.3        870
実施例7        73.2       1350
実施例8        90.0       3300
実施例10       90.3       2800
実施例11       89.8       4200
実施例13       90.2       2400
比較例1        90.3      32000
比較例3         -           -  測 限界値以上
比較例4         -           -  測 限界値以上
比較例5        90.2      23000
比較例6         -           -  測 限界値以上
比較例7         -           -  測 限界値以上

 例えば、透明電極、タッチパネル部材、 磁波シールド材に有利に利用できる。