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Patent Searching and Data


Title:
SINTERING METHOD FOR HONEYCOMB COMPACT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/093691
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a method for sintering a ceramic honeycomb compact having many cells juxtaposed in the axial direction, by using a truck for a sintering furnace of a framework of a beam structure. The honeycomb compact sintering method for sintering a honeycomb compact, in which the framework (1) of the beam structure includes posts (3), and air-permeable perforated plates (6) supported on the posts (3), and in which the honeycomb body is placed and sintered on the perforated plates (6). The gases decomposed during the sintering operation can be prevented from leaving the bottom of the honeycomb compact thereby to suppress the defects such as cracks, which might otherwise be caused by an abrupt heat generation. The honeycomb compact can be reduced not only in friction resistance when shrunken while being sintered but also in size deformation thereby to improve the packing efficiency.

Inventors:
WADA YUKIHISA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/051080
Publication Date:
July 30, 2009
Filing Date:
January 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NGK INSULATORS LTD (JP)
WADA YUKIHISA (JP)
International Classes:
F27D3/12; C04B35/64
Foreign References:
JPS63210593A1988-09-01
JPH04106498U1992-09-14
JP2005082451A2005-03-31
JPH07234076A1995-09-05
JP2007302542A2007-11-22
JPS62202870A1987-09-07
JP2004051469A2004-02-19
JP2004301402A2004-10-28
JP2005069668A2005-03-17
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kazuhira (No.8 Kikuboshi Tower Building 20-18, Asakusabashi 3-chome, Taito-k, Tokyo 53, JP)
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Claims:
 梁構造の棚組み焼成炉用台車を用いて、軸方向に併設した多数のセルを有するセラミックハニカム成形体を焼成する方法であって、
 前記梁構造の棚組みは、支柱と、前記支柱に支持される通気性のある穴開き板とを少なくとも備え、
 前記ハニカム体を前記穴開き板上に載置して焼成するハニカム成形体の焼成方法。
 前記梁構造の棚組みには、さらに、前記支柱に橋架けされる橋架部材を備え、
 前記支柱が橋架部材を支持してなり、
 前記橋架部材が前記穴開き板を支持する請求項1に記載のハニカム成形体の焼成方法。
 前記穴開き板が、炭化珪素と窒化珪素の複合材料から成る請求項1又は2に記載のハニカム成形体の焼成方法。
 前記穴開き板の開口面積が20~80%である請求項1~3のいずれか1項に記載のハニカム成形体の焼成方法。
 前記穴開き板の表面に凸形状を有する請求項1~4のいずれか1項に記載のハニカム成形体の焼成方法。
 前記穴開き板に形成された前記凸形状と、ハニカム成形体との接触面積がハニカム成形体の底面積の10~80%である請求項5に記載のハニカム成形体の焼成方法。
 前記穴開き板上にトチを載置し、さらに前記ハニカム成形体を載置して焼成する請求項1~6のいずれか1項に記載のハニカム成形体の焼成方法。
Description:
ハニカム成形体の焼成方法

 本発明は、ハニカム成形体の焼成方法に する。

 従来、ハニカム成形体の焼成方法として 、支柱と棚板から構成された棚組み(以下、 適宜「従来の棚組み」という)からなる焼成 用台車を使用し、四隅を支柱で支持した棚 上に、セラミックハニカム成形体(以下、適 「被焼成物」という)を載せて焼成していた 。

 たとえば、図6に示される従来の棚組みで は、支柱101と、平板状(プレート状)の棚板103 ら概ね構成される、いわゆるマルチラグ方 の棚組みを用いて、セラミックハニカム成 体の焼成を行っていた。

 しかし、このような従来の棚組み、すな ち、支柱と平板状(プレート状)の棚板から 成された棚組みからなる焼成炉用台車を用 て、ハニカム成形体を焼成する方法では(以 、適宜「従来のハニカム成形体の焼成方法 という)、セラミックハニカム成形体を焼成 する場合には、セラミックハニカム成形体( 焼成物)と棚板との間に十分な隙間がないた 、焼成中に被焼成物に含まれる有機バイン ー成分が熱分解してガス化し、内部で発生 た分解ガスが抜けにくくなり、成形体の表 部と内部との温度差が大きくなるため、脱 の進行速度に差が生じ、これに起因して成 体内部に歪が発生し、クラックが生じる。 のため、昇温速度を低くして時間をかけて 脂を行うことが一般的であり、生産効率が く、加熱に多くのエネルギーが必要になる

 例えば、従来の棚組みを用いて、セラミ クハニカム成形体を焼成する場合には、図6 、7に示されるように、支柱101には、棚板103 載置しながら支える載置台105が設けられ、 の載置台105上に棚板103が載置される。さら 、その棚板103上に栃107が載置され、ハニカ 成形体100は前述の栃107上に載置される。こ ように、従来の棚組みを用いると、セラミ クハニカム成形体と棚板との間(或いは、栃 介してセラミックハニカム成形体と棚板と 間)に十分な隙間が形成されないため、その 結果、被焼成物の中に前述のガスがこもり、 焼成時にそのガスが焼成することにより、急 激な発熱が生じて、成形体の表層部と内部と の温度差が大きくなるため、被焼成物にクラ ック等の欠陥を生じるという問題が生じてい た。

 また、従来のハニカム成形体の焼成方法 は、棚組みされる棚板と、ハニカム成形体 底面との接地面の面積が大きいため、焼成 際に起こるハニカム成形体の収縮により、 擦抵抗が生じ、ハニカム成形体の寸法変形 大きくなる。したがって、ハニカム成形体 寸法のばらつきが生じるといった問題が生 ていた。このため、成形体が収縮を起す温 域で寸法変形を抑えるために昇温速度で時 をかけて加熱を行っていた。

 さらに、従来のハニカム成形体の焼成方 では、被焼成物を載せる棚板の四隅を支柱 支持する構造であるため、支柱と支柱との 隔が狭いため、被焼成物が大型のサイズに った場合に詰め効率が低くなり、生産効率 悪く、生産コストも嵩むという問題も生じ いた。

 このような種々の問題に対して、次の特 文献1~3がある。

 特許文献1では、セラミック工業で約1300 以上の温度で用い得る耐火材料性棚構体を える焼成用台車であって、その耐火材料性 構体には、必要に応じて横臥縦梁が支持さ 、それらの梁上に焼成用床が設けられてい 焼成用台車が開示されている。また、特許 献2では、特許文献1の前述の同内容が英国国 内において開示されている。しかし、これら の焼成用台車が備える耐火材料性棚構体では 焼成用台車では、焼成用台車の強度性が向上 しても、ハニカム成形体の焼成時に発生する 分解ガスがハニカム成形体内にこもり、その 結果急激な発熱が生じて被焼成物にクラック 等の欠陥が生じ、また、焼成用床を用いるこ とで、ハニカム成形体の底面との接地面の面 積が大きく摩擦抵抗が大きくなり、ハニカム 成形体の寸法変形が大きくなりやすい。さら に、被焼成物を載せる棚板の四隅を支柱で支 持する構造であるため、詰め効率が低くなり 、生産効率が悪く、生産コストも嵩むという 問題が生じやすい。したがって、前述の問題 に対して具体的な解決策は講じられていない 。

 特許文献3では、台車と、その台車上に梁 構造の棚組みが開示されているが、梁構造の 棚組みは、三角形状のプレート(plate)からな が、このような三角形状のプレートでは、 述したいずれの問題に対しても不十分なも である。

 このように、いずれの特許文献に開示さ た内容でも、前述の問題の解決にあたって 、未だ十分なものではなく、更なる改良が められている。

特開昭59-197792号公報

英国特許出願公開2136100A号公報

米国特許第4462798号公報

 本発明は上記問題点を解決すべくなされ ものであり、通気性のある穴開き板にハニ ム成形体を載置して焼成することにより、 成中ハニカム成形体内部で発生した分解ガ がハニカム成形体の底部から抜けて急激な 熱が生じるのを抑制でき、また、被焼成物 クラック等の欠陥が発生するのを抑制でき さらに、焼成中に収縮する際に摩擦抵抗低 によりハニカム成形体の寸法変形が小さく り、被焼成物が大型のサイズになった場合 も詰め効率を向上できるハニカム成形体の 成方法を提供する。

 本発明により、以下のハニカム成形体の 成方法が提供される。

[1] 梁構造の棚組み焼成炉用台車を用いて 軸方向に併設した多数のセルを有するセラ ックハニカム成形体を焼成する方法であっ 、前記梁構造の棚組みは、支柱と、前記支 に支持される通気性のある穴開き板とを少 くとも備え、前記ハニカム体を前記穴開き 上に載置して焼成するハニカム成形体の焼 方法。

[2] 前記梁構造の棚組みには、さらに、前 支柱に橋架けされる橋架部材を備え、前記 柱が橋架部材を支持してなり、前記橋架部 が前記穴開き板を支持する[1]に記載のハニ ム成形体の焼成方法。

[3] 前記穴開き板が、炭化珪素と窒化珪素 複合材料から成る[1]又は[2]に記載のハニカ 成形体の焼成方法。

[4] 前記穴開き板の開口面積が20~80%である[ 1]~[3]のいずれかに記載のハニカム成形体の焼 成方法。

[5] 前記穴開き板の表面に凸形状を有する[ 1]~[4]のいずれかに記載のハニカム成形体の焼 成方法。

[6] 前記穴開き板に形成された前記凸形状 、ハニカム成形体との接触面積がハニカム 形体の底面積の10~80%である[5]に記載のハニ ム成形体の焼成方法。

[7] 前記穴開き板上にトチを載置し、さら 前記ハニカム成形体を載置して焼成する[1]~ [6]のいずれかに記載のハニカム成形体の焼成 方法。

 本発明によれば、通気性のある穴開き板 ハニカム成形体を載置して焼成することに り、焼成中ハニカム成形体内部で発生した 解ガスがハニカム成形体の底部から抜けて 激な発熱が生じるのを抑制でき、また、被 成物にクラック等の欠陥が発生するのを抑 でき、さらに、焼成中に収縮する際に摩擦 抗低減によりハニカム成形体の寸法変形が さくなり、被焼成物が大型のサイズになっ 場合でも詰め効率を向上できるハニカム成 体の焼成方法を提供できるという優れた効 を奏する。

本実施形態における棚組みを模式的に した図であって、斜視図である。 本実施形態における棚組みを用いて、 ラミックハニカム成形体を焼成する方法を 式的に示した図である。 本実施形態における棚組みであって、 開き板を取り付けしていない状態を模式的 示した図である。 図1に示される穴開き板の一部拡大図で あって、模式的し示した図である。 ハニカム成形体を模式的に示した図で る。 支柱と、平板状(プレート状)の棚板か 概ね構成される従来の棚組みを模式的に示 た斜視図である。 従来の棚組みを用いて、セラミックハ カム成形体を焼成する方法を模式的に示し 図である。

符号の説明

 1:棚組み,3:支柱、4:載置台、5:橋架部材、6 :穴開き板、6a:穴、7:補強部材、8:凸形状、10: 心部、11:下端部、13:隙間、100:ハニカム成形 体、101:支柱、103:棚板、105:載置台、107:栃(ト )。

 以下、本発明のハニカム成形体の焼成方 を実施するための最良の形態について具体 に説明する。但し、本発明はその発明特定 項を備えるハニカム成形体の焼成方法を広 包含するものであり、以下の実施形態に限 されるものではない。

[1]本発明のハニカム成形体の焼成方法の構成 :
 本発明のハニカム成形体の焼成方法は、図1 ~4に示されるように、梁構造の棚組み焼成炉 台車(図示せず)を用いて、軸方向に併設し 多数のセルを有するセラミックハニカム成 体100を焼成する方法であって、梁構造の棚 み1は、支柱3と、前記支柱3に支持される通 性のある穴開き板6とを少なくとも備え、前 ハニカム体100を前記穴開き板6上に載置して 焼成することを特徴とする。

[1-1]支柱:
 本実施形態における支柱3は、図1~3に示され るように、梁構造の棚組み1の一部を構成し 梁構造の棚組みの垂直方向の支持部材であ 。梁構造の棚組み1では、少なくとも4本の支 柱を床面、台車上面、又はカートップ内に配 設された支柱受部に対して、垂直方向に固定 し、突設されるものである。なお、支柱の本 数は、前述の本数に限られるものではなく、 例えば、図1で支柱を縦2本×横2本=計4本立設 て、炉の大きさ、焼成するハニカム成形体 個数等、必要に応じて複数本立設してもよ 。

 支柱の材料としては、例えば、ムライト 、アルミナ質、炭化珪素質等を挙げること できる。支柱は、穴開き板6、被焼成体、さ らには橋架部材を配置する場合には橋架部材 5(「角柱部材」又は「ビーム」ともいう。以 、適宜、「角柱部材」又は「ビーム」とも う)等の荷重が全てかかり、かつ、焼成炉内 の高温焼成に耐え得ることが必要となる。そ のため、耐圧強度が高く、かつ、耐熱性の高 い耐火物により構成されることが好ましい。

 より好ましいのは、支柱が炭化珪素と窒 珪素を含有して構成されることである。炭 珪素と窒化珪素を含有して形成される支柱 、耐圧強度が高く、かつ、耐熱性にも優れ いることから好ましい。

 支柱の形状としては、たとえば、中実、 しくは中空の四角柱状又は円柱状の支柱、 筒状、角柱状等が挙げられるが、特に限定 れるものではない。

 また、この支柱には、後述する橋架部材 使用することが好ましい。橋架部材を使用 ることで部材の種類を減少させることがで 、製造効率が上がるからである。ただし、 架部材を支柱として使用する場合には、橋 部材を使用するだけでは、立設できないか 出来てもしづらいため、橋架部材を立設で る補助部材を使用することが好ましい。

 また、支柱が橋架部材から構成される場 には、貫通孔等を貫通形成しづらいため、 架部材を載置する載置台を支柱に形成して 橋部材を載置することが好ましい。また、 柱に固定する公知の固定具等を併用する使 することも好ましい形態の一つである。橋 部材からなる支柱では、横架する橋架部材 挿通し得る程度の断面径がないことが多い め、橋架部材、さらには、その上に載置さ るハニカム等を安定的に支えるために、載 台、或いは載置台と公知の固定具等公知の 定方法を併用することで、橋架部材を介し 被焼成体等の荷重等が加わって支柱に捻れ の応力が掛かるような場合でも、ハニカム を安定的に支えることができ、支柱の不具 等を防止することができる。

 また、支柱に横架する橋架部材を挿通し る程度の断面径を形成できる場合には、支 に貫通孔を形成して、架橋部材をその貫通 に挿通し、架橋部材を支持させてもよい。 のような場合にとり得る貫通孔の形状及び 法は、載置するハニカムの重量等強度に耐 得るものであれば、広く公知の形状及び寸 を採用することができる。

 図1及び2では、具体的に載置台4を形成し 支柱3を示している。支柱3に載置台4(支柱の 出っ張り部分)を形成すると、穴開き板6、或 は橋架部材5(図3参照)を載置し易くなり、橋 架し易くなるから好ましい。なお、図2は、 実施形態における棚組みを用いて、セラミ クハニカム成形体を焼成する方法を模式的 示した図である。

 また、支柱の厚みは、支柱の形状、充填 る被焼成物の重量、使用する棚板の重量及 寸法等により適宜変更することができるが 通常は3~10mm程度とするのが好ましく、約3~5m mとするのがより好ましい。

 また、支柱の製造方法として炭化珪素と窒 珪素を含有する支柱の製造方法の一例につ て説明する。まず、所定量のSiC粉末、Si粉 、バインダー、水又は有機溶媒を混練し、 込み成形して所望形状の成形体を得る。次 で、この成形体を、90℃にて乾燥した後、窒 素雰囲気下で焼成して、Siと窒素との反応に りSi 3 N 4 を生成させることで炭化珪素と窒化珪素の複 合材料を製造する方法を挙げることができる 。

[1-2]穴開き板:
 穴開き板は、図1、2、4に示されるように、 組みの一部を構成する。この配置方法は、 えば、図3に示されるように、向かい合う橋 架部材5同士の上に橋架けして配置されても いし、図2に示されるように、穴開き板6を載 せる載置台4を支柱3に設けてもよい。ハニカ 成形体は、この穴開き板上に載置されて焼 される。穴開き板の表面には無数の穴6aが 成され通気性があるように形成されている したがって、穴開き板6上にハニカム成形体1 00を載置して焼成しても、ハニカム成形体か 発生したガスがこもることもない。また、 ニカム成形体底面の接触面積も小さくなり 焼成中に収縮する際に摩擦抵抗低減により ハニカム成形体の寸法変形を小さく制御で る。さらに、被焼成物の詰め効率を向上で るのである。

 なお、ハニカム成形体100の焼成では、穴 き板上に栃107が載置され、ハニカム成形体1 00はその栃107上に載置されて焼成されるが、 開き板は、通気性があるように形成されて るから、栃を介して、十分な隙間13が形成 れるため(確保されるため)、焼成物の中にガ スがこもることもない。

 また、この穴開き板6の穴形状としては、 例えば、丸、四角、三角等が挙げられるが、 これらの形状に限られず、通気性が確保でき るものであれば、公知の穴開き形状であって もよい。

 穴開き板は、圧縮強度が高く、かつ、耐 性の高い耐火物等の材料から構成されるこ が好ましい。例えば、珪素含浸炭化珪素質 耐火物等が挙げられる。このような部材か 第1橋架部材が形成されることにより、被焼 成体等の荷重に耐えることができ、また、焼 成炉内の高温焼成に耐え得ることができる。

 また、穴開き板の材料としてより好ましい は、炭化珪素と窒化珪素の複合材料から形 された耐熱性を有する材料とすることであ 。炭化珪素と窒化珪素の複合材料から、穴 き板が形成される場合には、さらに、確実 被焼成体等の荷重に耐えることができ、ま 、焼成炉内の高温焼成に耐え得ることがで るから好ましい。まず、所定量のSiC粉末、S i粉末、バインダー、水又は有機溶媒を混練 、鋳込み成形して所望形状の成形体を得る 次いで、この成形体を、90℃にて乾燥した後 、窒素雰囲気下で焼成して、Siと窒素との反 によりSi 3 N 4 を生成させることで炭化珪素と窒化珪素の複 合材料を製造する方法を挙げることができる 。

 また、穴開き板のサイズは、例えば、縦3 00~700mm×横300~700mm×厚み5~10mmサイズ等が挙げら れるが、このサイズに限定されず、載置する ハニカムの重量等必要に応じて、好適なサイ ズを選択することが好ましい。

 また、穴開き板を安定的に載置するため 、たとえば、例えば、図2に示されるような 、載置台4を形成することが好ましい。また たとえば、穴開き板と橋架部材との接触箇 に、公知の固定具や固定方法等を用いて固 するとガタつきが少なくなるため、ハニカ 成形体等を安定的に載置でき好ましい。具 的には、穴開き板または橋架部材のいずれ に、留め金等を設けることで、穴開き板を り外し可能に固定できる。

 また、穴開き板の開口面積が20~80%である うに形成されることが好ましい。穴開き板 開口面積が20%未満であると、ハニカム成形 から発生するガスが、穴開き板の穴を通過 づらくなり、その結果、ハニカム成形体内 ガスがこもることになるため、本願の効果 奏しづらくなる。すなわち、穴開き板の開 面積が20%未満では、穴開き板の穴が、ハニ ム成形体に(或いはトチを介して)適切に接 しなかったり、ハニカム成形体のガス放出 れる箇所に穴がなかったりして、ガスを外 に放出しづらくなり、ハニカム成形体内か 発生するガスによる成形体の異常燃焼を制 できず、クラック発生率を抑制できないか である。また、開口面積が20%未満であると 穴開き板との接触面積が大きくなり、摩擦 抗の低減が望めず、ハニカム成形体の寸法 形を制御できなくなる。他方、穴開き板の 重に対する高温時の強度から開口面積は80% 超えると変形やクラックが発生しやすくな ため好ましくない。

 また、穴開き板の表面に凸形状を有する とが好ましい。このような凸形状を形成す ことにより、ハニカム成形体内にこもるガ を適切に外部に放出できるとともに、接触 積を減らすことができるたけ、寸法変形を えることができるため好ましい。

 たとえば、図4に示されるように、穴開き 板6の表面に凸形状8を設けて、穴6aを形成す とよい。

 穴開き板の表面に凸形状を形成する方法 しては、鋳込み成形により所望形状の成形 を得ることができる。

 より好ましいのは、穴開き板に形成され 凸形状と、ハニカム成形体との接触面積が ニカム成形体の底面積の10~80%であることが ましい。このような穴開き板を用いること より、ハニカム成形体内にこもるガスを適 に外部に放出できるとともに、接触面積を 切な範囲内に減らすことができるため、寸 変形を確実に抑えることができるからであ 。

 なお、このような穴開き板として、NGKア レック社製、サンゴバン社製などの「窒化 結合SiC」を用いることができる。

[1-3]橋架部材:
 本実施形態においては、橋架部材は、梁構 の棚組みの一部を構成する水平方向の支持 材として橋架部材が用いられることが好ま い。すなわち、橋架部材は支柱に橋架けさ る部材として用いられることが好ましい。 の橋架部材上に、後述の穴開き板が載置さ 、ハニカム成形体は、穴開き板上に(或いは トチを介して)載置して焼成されると、ハニ ム成形体が安定して、所望の成形体を得や くなるからである。なお、水平方向に橋架 材が橋架けされることが好ましいが、この 平方向は厳密な意味での水平状態を要求す ものではなく、被焼成品を安定的に載せる 度の水平性があればよい。

 具体的には、図3に示されるように、橋架 部材5は、支柱3に橋架けするための部材であ て、棚組み1の一部を構成することが好まし い。橋架部材5の形状としては、例えば、角 の形状からなる角柱部材、平板部材等が挙 られる。ただし、このような形状に限らず 穴開き板を載置しやすいもの、例えば、円 形状であっても、橋架部材あるいは穴開き の接触面に加工を施して載置しやすいよう 形成されている場合には、好適に用いるこ ができる橋架部材の形状に含まれる。

 この橋架部材の断面形状としては、例え 、中実、若しくは中空の三角柱状、若しく 四角柱状の支柱等が挙げられる。中空等に 形することにより、軽量な部材として構成 き、支柱への重量負荷を軽減できるからで る。また、棚組み全体を軽量化できるため 炉内に移動させる際に利便性がある。

 橋架部材の材料としては、圧縮強度が高 、かつ、耐熱性の高い耐火物により構成さ ることが望ましい。例えば珪素含浸炭化珪 質の耐火物等が挙げられる。このような部 から第1橋架部材が形成されることにより、 被焼成体等の荷重に耐えることができ、また 、焼成炉内の高温焼成に耐え得ることができ る。

 また、橋架部材の材料としてより好まし のは、角柱部材が炭化珪素と窒化珪素の複 材料から形成されることである。炭化珪素 窒化珪素の複合材料から、角柱部材が形成 れる場合には、さらに、確実に被焼成体等 荷重に耐えることができ、また、焼成炉内 高温焼成に耐え得ることができるから好ま い。

 また、橋架部材のサイズは特に限定され いが、適度に幅広であるものが好ましい。 架部材上に、さらに、穴開き板、ハニカム 形体等を載置しやすく、安定させやすいか である。なお、載置するハニカムの重量等 要に応じて、好適なサイズを選択すること 望まれる。また、たとえば、橋架部材の径 対応した凹部を有する固定具等を支柱(或い は載置台)に設けると、ガタつきが少なくな ため、細い橋架部材をも使用することが可 となり好ましい。

 なお、橋架部材と、橋架部材との載置台 或いは、載置台と公知の固定具、固定方法 を併用して用いることにより、支柱と橋架 材の載置台が接触し易くなり、荷重を分散 て支えることができる。また、支柱に捻れ 力が掛かった場合でも載置台が円筒面に沿 て回転して捻れを吸収するため、支柱にク ックによる破損の発生を防止することがで る。

 橋架部材の支柱への取り付け(組み立て) 法としては、たとえば、支柱と載置台が別 から構成される場合には、支柱に載置台を りつけ、第1橋架部材を載置台上面に載置す とともに、支柱間に少なくとも2本の第1橋 部材を平行に横架して取り付け(組み立て)る ことが好ましい。必要に応じて公知の固定具 、固定方法により載置台上面にその第1橋架 材固定してもよい。また、支柱と載置台と 一体として構成される場合には、支柱に設 られた載置台上面に第1橋架部材を載置し、 定具等により固定して取り付けてもよい。 らに、支柱に貫通孔が設けられる場合には 貫通孔内に第1橋架部材を挿通するとともに 載置台上面に載置して取り付けてもよいし、 また、第1橋架部材の支柱への取り付けは、 1架橋部材が載る個所に円柱形状の突起から る載置台(支柱の出っ張り部)を設けて、第1 橋部材に穴を開けて突起部を挿入して固定 てもよい。第1架橋部材と支柱に穴を開けて 円柱形状のピンを挿入して固定することもで きる。

[1-4]梁構造の棚組み:
 本実施形態における梁構造の棚組み1は、図 1~4に示されるように、支柱3と、通気性のあ 穴開き板6とを少なくとも備え、さらに、好 しいのは、支柱に橋架けされる橋架部材5と 、橋架部材5上に、通気性のある穴開き板6と 少なくとも備えるものである。すなわち、 柱3と、穴開き板6と、必要に応じて固定具 を用いて、交互に積み重ねて梁構造の棚組 1が構成されてもよいし、或いは、支柱に橋 けされる橋架部材と、橋架部材上に、通気 のある穴開き板とを交互に積み重ねて梁構 の棚組みが構成されてもよい。

 梁構造の棚組みとしては、たとえば、図1 に示されるように、まず、支柱3を縦2本×横2 =計4本立設し、この支柱3の頂部に橋架部材5 が支持されるように、橋架部材を支柱頂部に 載置する。なお、必要に応じて、図1に示さ るように、補強部材7を配置してもよい。

 たとえば、図1に示されるように、支柱の 頂部から支柱の最下部の間に、橋架部材を、 縦2本×横2本×3段の計12本配置して棚組みを作 製するとよい。さらに、縦方向に配置された 橋架部材の中央付近から、対向する縦方向に 配置された橋架部材に2本×3段の計6本の橋架 材を橋架けし、これらの橋架部材上に穴開 板を載置するとよい。そして、被焼成物で るハニカム成形体(或いはトチを介してハニ カム成形体)を載置した後、上記と同様にし 、支柱の4隅に別の支柱を立設し、この支柱 部に橋架部材を載置するといった工程を繰 返して、棚組を完了する。

 なお、支柱の頂部に配置される部材は、 架部材に限られるものでなく、梁として用 ることができ、ハニカムの焼成に対応可能 耐久性が得られるものであれば、橋架部材 代わって、広く公知の部材が用いられても い。

 また、この棚組構造において、使用する 柱の数、使用する角柱部材の数は、棚板の 状等により適宜変更することができる。本 明の棚組構造においては、炭化珪素と窒化 素を含有する角柱部材を使用するため、角 部材の厚みを薄くすることができる。具体 には、25~50cm×25~50cm×5mm(厚み)程度に薄くす ことができる。このように形成されること より、支柱と角柱部材、角柱部材と穴開き 、さらには、穴開き板とハニカム成形体と 固着を確実に回避でき、熱効率や焼成効率 一層向上させることができることになる。

[1-4-1]穴開き板又は橋架部材の載置台:
 穴開き板の載置台、載置台と併用する固定 等は、前述したように、支柱に穴開き板を 定的に載置、固定できるため、使用される とが好ましい。また、穴開き板に固定部材 取り付けし、支柱に安定的できるように固 してもよい。載置台は、前述の穴開き板に 触し、荷重を分散して支え、また、支柱に れ応力が掛かった場合でも載置台がいわゆ 補強部材となるため、支柱にクラックによ 破損の発生を防止できる。また、棚組みの 具合から、ハニカム成形体が破損したり不 合が生じたりすることを防ぐことができる

 載置台は、別体として構成してもよい。 とえば、支柱に楕円形、若しくは円形の貫 孔を形成してその中に設置してもよいし、 柱の外部に新たに載置台を外接等の手段に り設けて、橋架部材をその上面に載置して よい。さらに、一体として支柱に形成して よい。このように載置台を設けることによ 、支柱と橋架部材とが載置され、(固定具等 を介して)固定されることにより、支柱の捻 応力を緩衝する役割を果たすものとしても 用できる。

[1-5]トチ(栃):
 トチ(栃)は、焼成体であるセラミックスハ カムの下端外周部が欠けたり、セラミック ニカム下端面に端面切れ、セルよれ、リブ れ等の欠陥や不具合が生じたりするのを防 するための部材として一般的に使用される のであり、本実施形態におけるハニカム成 体の焼成時にも使用されることが好ましい ここで、栃とは、セッターとも呼ばれるも であり、架橋部材の上において、焼成物を 支えする、いわゆる下敷き状部材をいう。 のトチ(栃)は、ハニカム成形体を焼成する際 に、ハニカム成形体と穴開き板との間に使用 され、板状部材として構成される。セラミッ クハニカム構造体は、生素地を成形して得た ハニカム成形体を、一方の端面を下にして焼 成炉内に直立させた状態で焼成することによ り製造される。この焼成の際に、ハニカム成 形体はセルの長さ方向及びセルの長さ方向に 直行する方向に収縮し、ハニカム成形体を橋 架部材上に直に載置したのでは、橋架部材と ハニカム成形体との摩擦抵抗及びハニカム成 形体端面の橋架部材の付着により、前述の弊 害が生じるおそれがある。そのため、そのよ うな欠陥や不具合を防止するために、トチ( )が使用されることが好ましい。

 このトチ(栃)は、基本的に焼成収縮のな 焼結済みのトチである「焼きトチ」又は、 焼成物と同質の材料で作製された同一の焼 収縮率を有する未焼成のトチである「生ト /共トチ」が一般的であるが、本実施形態に 適に用いられるトチ(栃)は、「生トチ/共ト 」である。被焼成物と同質の材料で作製さ た同一の焼成収縮率を有する未焼成の「生 チ/共トチ」を使用せずに、「焼きトチ」を 使用すると、トチが繰り返し使用できるため 、コスト的に有利であるが、ハニカム成形体 の焼成の際に「焼きトチ」が、いわば蓋とな ってしまうため、バインダーから発生するガ ス等が抜けきれず、ハニカム内にこもるおそ れがある。したがって、本願の効果を十分に 奏することができなくなるため、「生トチ/ トチ」を用いることが好ましい。

 この生トチ/共トチを用いると、一度しか 使用できないためコスト高とはなるが、セラ ミックスハニカムのリブ切れ、セル等の発生 を抑制するので、品質の向上を図ることがで きる。また、材質がハニカムと同質の材料か らなるため、接触面がハニカムのいわば蓋と ならず、ガスがハニカム内にこもることを防 ぐことができる。

 なお、前述の「生トチ/共トチ」に限らず 、「焼きトチ」であっても、その接触面にお いて、ハニカム成形体内にガスが篭らないよ うに形成されているもの、例えば、載置した ハニカム成形体の接触面を傷つけない程度に 凹凸状に形成されているものであれば、本実 施形態におけるトチとして用いることができ 得る。ただし、前述した「生トチ/共トチ」 用いることが好ましい。

[1-6]焼成炉用台車:
 本実施形態における焼成炉用台車は、被焼 品であるハニカム成形体を焼成炉用台車上 梁構造の棚組みに載せて、窯内を所定の方 に移動させて用いる台(台車)のことである この焼成炉用台車には、移動手段を付設可 に形成されている。ただし、このような焼 炉用台車に限られず、公知のものであって 本実施形態における棚組みを載置し易いも であれば、好適に本実施形態に用いること できる。

[2]セラミックハニカム成形体:
 本実施形態のハニカム成形体の焼成方法で 成されるセラミックハニカム成形体は、軸 向に併設した多数のセルを有するセラミッ ハニカム成形体である。本実施の形態のハ カム成形体は、所定の成形原料を混練して 土を調製し、調製された坏土を成形してハ カム状の成形体を作製し、それを乾燥させ ハニカム成形体を作製し、得られたハニカ 成形体を焼成して得ることができる。

 成形原料を混練して坏土を調製する方法 しては特に制限はなく、例えば、ニーダー 真空土練機等を用いる方法を挙げることが きる。所定の成形原料は、所望の材質に合 せて適宜選択することができる。

 ハニカム状の成形体を作製する方法とし は、特に制限はなく、押出成形、射出成形 プレス成形等の従来公知の成形法を用いる とができる。中でも、上述のように調製し 坏土を、所望の外周壁厚さ、隔壁厚さ、セ 密度の口金を用いて押出成形する方法等を 適例として挙げることができる。本実施の 態のハニカム構造体を製造するためには、 周壁厚さを特定の位置で他の位置より薄く 成する必要があるが、その方法は以下の通 である。すなわち、薄くしたい場所への土 供給を、口金の裏穴の径や配置、外周壁を 形するために使われる押え板の形状を変え ことで減少させ、それにより特定の位置を く形成し、外周壁厚さに差をつける。

 乾燥の方法も特に制限はなく、例えば、 風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧 燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾 法を用いることができる。中でも、成形体 体を迅速かつ均一に乾燥することができる で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電 燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。 燥条件は、ハニカム成形体の形状、材質等 合わせて適宜選択することができる。

 上述の方法で乾燥させたハニカム成形体 焼成炉において焼成して、本実施の形態の ニカム構造体を得ることができる。焼成炉 び焼成条件は、ハニカム成形体の形状、材 等に合わせて適宜選択することができる。 成の前に仮焼成によりバインダ等の有機物 燃焼除去してもよい。

 本実施形態におけるハニカム成形体の材 としては、強度、耐熱性の観点から、炭化 素(SiC)、炭化珪素(SiC)を骨材としてかつ珪素 (Si)を結合材として形成された珪素-炭化珪素 複合材料、窒化珪素、コージェライト、ム イト、アルミナ、スピネル、炭化珪素-コー ジェライト系複合材、リチウムアルミニウム シリケート、チタン酸アルミニウム、Fe-Cr-Al 金属からなる群から選択される少なくとも 種から構成された物を挙げることができる 中でも、炭化珪素(SiC)又は珪素-炭化珪素系 合材料から構成されてなるものが好ましい

 本実施形態におけるハニカム成形体のセ に目封じが形成される場合に、その目封に 用いる充填材としては、ハニカム成形体と 様の材料を用いることができる。充填材に る目封止は、例えば、目封止をしないセル マスキングした状態で、ハニカムセグメン の端面をスラリー状にした充填材に浸漬し 開口している(マスキングされていない)セ に充填することにより行うことができる。 填材の充填は、ハニカムの成形後における 成前に行っても、焼成後に行ってもよいが 焼成前に行う方が、焼成工程が1回で終了す ため好ましい。

 以下、本発明を実施例によってさらに具 的に説明するが、本発明はこれによって限 されるものではない。なお、以下の実施例 よび比較例における「%」は特に断りのない 限り質量部および質量%を意味する。また、 施例における各種の評価、測定は、下記方 により実施した。

[1]実験1:
 穴開き板の開口面積を所望範囲内にするこ で、成形体の内外温度差とクラック発生率 測定した。

 具体的には、ハニカム成形体の有機バイ ダー燃焼時の中心部と下端部の温度差を調 るともに、クッラクが発生しているかを目 、或いは、ルーペ等によって調べた。ここ 、成形体の内外温度差とは、図5に示される ようなハニカム成形体の、成形体の中心部10 下端部11の有機バインダー燃焼時の温度差 いう。

[1-1]焼成前のハニカム成形体(生ハニカム構造 体)の作製:
 原料として、タルク、カオリン、アルミナ 主原料とするコージェライト化原料に、水 バインダーを調合し、分散混合、混練した 形原料を、土練機により円柱状に押出して それを押出し成形機により押出し成形して φ320mm×300mmLの、軸方向に併設した多数のセ を有する生ハニカム構造体(ハニカム成形体 )を得た。

[1-2]実施例1~6における棚組の作製:
 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc あって縦60×横40(80)×全長1700mm(ただし、前述 カッコ内の数値は、第1架橋部材を載せるた めの載置台(第1架橋部材が載る支柱の出っ張 部分)を含めた寸法)のサイズからなる支柱 、炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc であって、縦40×横40mm×全長1100サイズからな 角柱状の第1架橋部材および縦40×横40mm×全 1550mmサイズからなる角柱状の第2架橋部材と 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc あって縦500×横500mmサイズからなり、開口面 比が表1に示される実施例1~6の穴開き板を予 めそれぞれ用意し、支柱を4隅に配置し、支 に第1架橋部材を2本取り付け、第2架橋部材 第1架橋部材に4本取り付け、さらに穴開き板 を第2架橋部材に6枚橋架けしたものからなる3 段構成の棚組を作製した。

 なお、これらの支柱及び穴開き板は所定量 SiC粉末、Si粉末、バインダー、水又は有機 媒を混練し、鋳込み成形して所望形状の成 体を得る。次いで、この成形体を、90℃にて 乾燥した後、窒素雰囲気下で焼成して、Siと 素との反応によりSi 3 N 4 を生成させることで炭化珪素と窒化珪素の複 合材料を製造する方法を挙げることができる 。

[1-3]比較例1における梁構造の棚組の作製:
 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc あって縦50×横50(75、100)×全長2000mm(ただし、 述のカッコ内の数値は、棚板を載せるため 載置台(第1架橋部材が載る支柱の出っ張り 分)を含めた寸法)のサイズからなる支柱と、 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/ccか なり、そのサイズが25~80cm×25~80cm×5~15mm(厚み )である棚板を予めそれぞれ用意し、支柱を 3本×横3本に配置し、さらに棚板を1段あたり 4枚橋架けしたものからなる4段構成の棚組を 製した。なお、この比較例1では、開口して いない棚板を使用するため、開口面積は0%で る。

 前述の生ハニカム成形体を乾燥させた後 、実施例1~6、比較例1における各梁構造の棚 組みを用いて、前述の生ハニカム構造体を焼 成し、ハニカム焼成体を得た。その結果を表 1に示す。

[2]実験2:
 穴開き板に形成する凸部とハニカム成形体 の接触面積を所望範囲内にすることで、寸 変形が生じるかノギスを使用して測定した

[2-1]ハニカム成形体(生ハニカム構造体):
 焼成前のハニカム成形体(生ハニカム構造体 )の作製は、前述の[1-1]で得られたハニカム成 形体(生ハニカム構造体)と同様に作製した。

[2-2]実施例7~12における棚組の作製:
 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc あって縦60×横40(80)×全長1700mm(ただし、前述 カッコ内の数値は、第1架橋部材を載せるた めの載置台(第1架橋部材が載る支柱の出っ張 部分)を含めた寸法)のサイズからなる支柱 、炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc であって、縦40×横40mm×全長1100サイズからな 角柱状の第1架橋部材および縦40×横40mm×全 1550mmサイズからなる角柱状の第2架橋部材と 炭化珪素75%、窒化珪素25%、嵩比重2.5~3.0g/cc あって縦500×横500mmサイズからなり、ハニカ 成形体との接触面積比が表2に示される実施 例7~12になるように穴開き板を予めそれぞれ 意し、支柱を4隅に配置し、支柱に第1架橋部 材を2本取り付け、第2架橋部材を第1架橋部材 に4本取り付け、さらに穴開き板を第2架橋部 に6枚橋架けしたものからなる3段構成の棚 を作製した。

 なお、実施例7~12の支柱及び穴開き板は、前 述と同様に所定量のSiC粉末、Si粉末、バイン ー、水又は有機溶媒を混練し、鋳込み成形 て所望形状の成形体を得る。次いで、この 形体を、90℃にて乾燥した後、窒素雰囲気 で焼成して、Siと窒素との反応によりSi 3 N 4 を生成させることで炭化珪素と窒化珪素の複 合材料を作製したものである。また、穴あけ 板の表面に凸形状に形成される凸形状は、前 述の鋳込み成形により形成される。

[2-3]比較例2における梁構造の棚組の作製:
 ここでの比較例2における梁構造の棚組は、 前述の[1-3]の梁構造の棚組で作製された梁構 の棚組(比較例1における棚組み)と同様であ 。ただし、この比較例2では、開口していな い棚板を使用するため、その棚板とハニカム 成形体との接触面積は100%となる。

 前述の生ハニカム成形体を乾燥させた後 、実施例1~6、比較例1における各梁構造の棚 組みを用いて、穴開き板のみ、凸部とハニカ ム成形体との接触面積率が表2に示される所 のものを使用し、それぞれに生ハニカム成 体を載置して焼成し、実施例7~12、比較例2の ハニカム焼成体を得た。その結果を表2に示 。なお、比較例2では、前述したとおり、表2 で示される「凸部とのハニカム成形体の接触 面積」は、「棚板とハニカム成形体との接触 面積」として読み替える。

(考察1)
 表1に示されるように、実施例1のハニカム 形体は、穴開き板の開口面積を10%にしたも を用いて棚組みし、その上にハニカム成形 を載置して焼成して得たものである。この 施例1のハニカム成形体では、成形体内外温 差は、63℃になり、クラック発生率が1.5%で り、ハニカム成形体の特性を大きく損ねる でのものではなく、まずまずの結果が得ら た。実施例2~6のハニカム成形体は、穴開き の開口面積を20%、30%、50%、70%、80%にしたも をそれぞれ用いて棚組みし、その上にハニ ム成形体を載置して焼成して得たものであ 。この実施例2~6では、成形体内外温度差は5 8℃~43℃となり、成形体内外温度差を好適な 囲で抑えることができ、それぞれのクラッ 発生率も0%となり、良好な結果が得られた。

 他方、比較例1のハニカム成形体は、ハニ カム成形体を載置する棚板は、平板であるか ら、前述の各実施例に示されるような穴開き 板のように開口していない。したがって、成 形体内外温度差が95℃、クラック発生率も3.2% となり、ハニカム成形体の特性を大きく損ね る使用に耐えられないものであることが、結 果として実証された。

(考察2)
 表2に示されるように、実施例7のハニカム 形体は、穴開き板に形成された凸部とハニ ム成形体との接触面積が90%になるように、 開き板の凸部形状を調整したものを配置し 棚組みし、その上にハニカム成形体を載置 、焼成して得たものである。この実施例7の ニカム成形体では、寸法変形は、1.0mm生じ いるが、ハニカム成形体の特性を大きく損 るまでのものではなく、まずまずの結果が られている。実施例8~12のハニカム成形体は 穴開き板に形成された凸部とハニカム成形 との接触面積が80%、60%、50%、30%、10%になる うに、穴開き板の凸部形状を調整したもの 配置して棚組みし、その上にハニカム成形 を載置し、焼成して得たものである。その 果、寸法変形は、実施例8~12のいずれもが0.5 mmと好適な範囲で抑えることができ、良好な 果が得られた。

 他方、比較例2のハニカム成形体は、ハニ カム成形体を載置する棚板は、平板であるか ら、前述の各実施例に示されるような穴開き 板に形成される凸部とハニカム成形体との接 触面積を調整できない。すなわち、比較例2 は、棚板とハニカム成形体との接触面積は10 0%となり、その結果、寸法変形が1.5mm生じて まい、ハニカム成形体の特性を大きく損ね 使用に耐えられないものであることが、結 として実証された。

 本発明のハニカム成形体の焼成方法は、 構造の棚組み焼成炉用台車を用いて、セラ ックハニカム成形体を焼成する方法であっ 、通気性のある穴開き板にハニカム成形体 載置して焼成することにより、焼成中ハニ ム成形体内部で発生した分解ガスがハニカ 成形体の底部から抜け急激な発熱を抑制で 、被焼成物にクラック等の欠陥が発生する を抑制でき、焼成中に収縮する際に摩擦抵 低減により、ハニカム成形体の寸法変形が さくなり、被焼成物が大型のサイズになっ 場合でも詰め効率を向上できるハニカム成 体の焼成方法として好適に用いることがで る。




 
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