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Patent Searching and Data


Title:
SKIN PREPARATION FOR EXTERNAL USE AND FOOD AND DRINK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/117481
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a moisturizer, an antiaging agent, an antiobesity agent, an antioxidant agent and an antiinflammatory agent which contain an active ingredient originating in a natural material and are applicable to a skin preparation for external use, a food and a drink. Namely, a moisturizer, an antiaging agent, an antiobesity agent, an antioxidant agent and an antiinflammatory agent which comprise an extract of a plant belonging to the genus Aster of the family Compositae.

Inventors:
KIKUCHI HIROKO
NAKAUCHI RYUJI
MIMASU YUMI
YAGI KENTARO
Application Number:
PCT/JP2007/063286
Publication Date:
October 02, 2008
Filing Date:
July 03, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NOEVIR KK (JP)
KIKUCHI HIROKO
NAKAUCHI RYUJI
MIMASU YUMI
YAGI KENTARO
International Classes:
A61K36/28; A23L1/30; A61K8/97; A61P3/04; A61P17/16; A61P17/18; A61P29/00; A61P39/06; A61Q19/08
Foreign References:
JPH08337532A1996-12-24
Other References:
CHO Y.-O.: "Antioxidative activity of Korean wild leaf vegetables: Pleurospermum kamtschaticum, Aderophora remotiflor, and Aster gilheni", NUTRITIONAL SCIENCES, vol. 4, no. 2, 2001, pages 85 - 90, XP003024574
DATABASE CAPLUS [online] LEE H.-J. ET AL.: "Effect of dried powder and juice of Aster scaber on lipid metabolism and antioxidative capacity in rats", XP003024575, accession no. STN Database accession no. (2001:594926)
LE S.E. ET AL.: "Identification of an antioxidative compound, 3,5-dicaffeoylguinic acid from Aster scaber Thunb", AGRICULTURAL CHEMISTRY AND BIOTECHNOLOGY, vol. 45, no. 1, 2002, pages 18 - 22, XP003024576
DATABASE EMBASE [online] MOON T.C. ET AL.: "Screening of arachidonic acid cascade related enzymes inhibitors from Korean indigenous plants (1)", XP003024577, accession no. STN Database accession no. (2003158250)
MORITA H. ET AL.: "Koshuyosei Kanjo Pentapeptide, Astin-rui ni Kansuru Kenkyu", SYMPOSIUM ON THE CHEMISTRY OF NATURAL PRODUCTS, SYMPOSIUM PAPERS, vol. 36TH, 1994, pages 445 - 452, XP003024578
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg. 123-1, Higashimachi, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 31, JP)
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Claims:
 キク科シオン属の植物の抽出物を有効成分とする保湿剤。
 キク科シオン属の植物の抽出物を有効成分とする抗老化剤。
 キク科シオン属の植物の抽出物を有効成分とする抗肥満剤。
 キク科シオン属の植物の抽出物を有効成分とする抗酸化剤。
 キク科シオン属の植物の抽出物を有効成分とする抗炎症剤。
 請求項1に記載の保湿剤、請求項2に記載の抗老化剤、請求項3に記載の抗肥満剤、請求項4に記載の抗酸化剤、または請求項5に記載の抗炎症剤を含有する皮膚外用剤。
 請求項1に記載の保湿剤、請求項2に記載の抗老化剤、請求項3に記載の抗肥満剤、請求項4に記載の抗酸化剤、または請求項5に記載の抗炎症剤を含有する飲食品。
Description:
皮膚外用剤及び飲食品

 本発明は、天然由来成分を有効成分とす 皮膚外用剤及び飲食品、並びに天然由来成 を有効成分とする保湿剤、抗老化剤、抗肥 剤、抗酸化剤及び抗炎症剤に関する。

 通常、人の皮膚の最外層は角層に覆われ いて、そこで水分の蒸散が制御されている 皮膚の水分を適切な範囲に保つことは皮膚 健康の面から見て大変重要なことであり、 分が不足すると肌荒れ等を生じやすくなる そこで、皮膚外用剤においては、肌荒れの 止、改善等の為に、グリセリン、1,3-ブチレ ングリコール、ソルビトール等の多価アルコ ール類、ピロリドンカルボン酸塩、ヒアルロ ン酸等の酸性ムコ多糖類、キチン、キトサン 及びそれらの誘導体、蛋白加水分解物、植物 抽出物及び尿素等の保湿成分が配合されてき た。しかしながら、これらの保湿成分は皮膚 表面においてその物質の物理化学的な保湿の 性質を利用しているだけであり、その物質の 皮膚細胞におよぼす生理的な機能に基づくも のではない。また、皮膚外用剤中の配合量が 多い場合は、不快なべたつき感を有し、感触 が好まれない場合がある。さらに、これらの 保湿成分は皮膚より除去されると効果は消失 するため、その効果は一過性であると言わざ るを得ない。なお、これらのうち、尿素は高 い保湿能だけでなく、角質溶解剥離作用や角 質柔軟化作用を有する点で好ましいものであ るが、その反面、水と反応して分解し易く、 分解するとアンモニアと炭酸ガスを生じるこ とから、臭気や安全性の点で問題を生じ易く 、また、尿素を配合した皮膚外用剤は特有の 刺激感を有する為、使用部位が限定されると いう欠点がある。

 一方、アルギナーゼはアルギニンをオル チンと尿素に加水分解する酵素で、通常、 臓においてアンモニアから尿素を生成する 素回路を構成する酵素の一つであり、表皮 おいてもアルギナーゼの存在が認められて る。すなわち、表皮中のアルギナーゼは表 細胞の増殖に関連したポリアミン生合成や ラーゲン新生に必要なプロリン生合成のた のオルニチン供給酵素として知られている したがって、アルギナーゼ活性促進剤によ て尿素を皮膚内で生合成させることは、上 の尿素そのものを配合した皮膚外用剤が有 る欠点を解消しながら、尿素が有する保湿 分としての優れた効果を備え、さらに該効 の持続性も期待できるので、非常に有用な 段といえる。すなわち、アルギナーゼ活性 進剤は、皮膚細胞に働きかけ、保湿成分の 出を促す保湿剤として効果的に使用できる 優れたアルギナーゼ活性促進剤、ひいては 湿剤の開発が望まれる。

 皮膚のシワ形成、弾力性低下、荒れ、ク ミ等の老化原因としては、種々の原因が考 られる。すなわち、皮膚の真皮及び表皮は 表皮細胞、線維芽細胞およびこれらの細胞 外にあって皮膚構造を支持するエラスチン コラーゲン、ヒアルロン酸等の細胞外マト ックスによって構成されており、つやがあ てみずみずしい状態の皮膚にあっては、こ らの皮膚組織の相互作用が恒常性を保つこ により水分保持、柔軟性、弾力性等が確保 れる。ところが、紫外線、汚染空気、乾燥 過度の皮膚洗浄等の外的因子、及び加齢に り、コラーゲンやエラスチンの変性・減少 細胞の損傷、皮膚のターンオーバーを促進 るために重要とされる細胞のエネルギー転 系の構成因子の一つとして考えられているA TPase(アデノシン3リン酸ホスファターゼ)の活 低下等が引き起こされる。その結果、皮膚 保護機能や弾力性が低下し、角質が異常剥 を始め、肌はハリやつやを失い、老化症状 呈するようになる。優れた抗老化剤の開発 望まれている。

 近年、過剰な食物の摂取、運動不足、ス レスなどが原因で生じる肥満や高脂血症を めとする様々な疾患は、社会的に大きな問 となっており、このような肥満や疾患を予 ・改善するために、様々な方法が従来から 討されている。例えば、食事制限や運動に る方法、食物繊維の摂取、脂肪分解促進剤 利用などが挙げられるが、これらは主に既 体内に蓄積された脂肪を減少させる方法で り、根本的な改善としては不十分であると えられた。これに対し、生体内での脂肪の 積を抑制する方法は、体内での脂肪の蓄積 直接的に抑制するため、肥満や疾患の根本 な改善に優れており、また日常的な予防方 としても効果的である。優れた脂肪蓄積抑 剤、ひいては抗肥満剤の開発が望まれてい 。

 近年、特に生体成分を酸化させる要因と て、活性酸素が注目されており、その生体 の悪影響が問題となっている。活性酸素は 細胞の殺菌機構において必須であり、ウィ スやガン細胞の除去に重要な働きをしてい 。しかしながら、活性酸素の過剰な生成は 体内の膜や組織を構成する生体内分子を攻 し、各種疾患を誘発する。例えば、活性酸 は、コラーゲン等の生体組織を分解したり 油脂類を酸化して細胞に障害を与える過酸 脂質を生成したりすると考えられており、 性酸素によって引き起こされるこれらの障 が、皮膚のシワ形成及び弾力性低下等の老 原因にもなるものと考えられている。優れ 抗酸化剤の開発が望まれている。

 皮膚の炎症性の疾患、例えば、接触性皮 炎(かぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他 荒れを伴う各種皮膚疾患等の原因や発症機 は多種多様であるが、ヒアルロニダーゼ、 イクリックAMPホスホジエステラーゼによる 小板凝集及びヒスタミン遊離が一原因とし 知られている。血小板凝集は、アラキドン カスケードのホスホリパーゼA2の活性化を招 き、それにより放出されたロイコトリエンB4 プロスタグランジンE2等が炎症反応を引き こす。優れたホスホリパーゼA2活性阻害剤、 ひいては抗炎症剤の開発が望まれている。

 特許文献1には、キク科シオン属に属するキ ダチコンギク( Aster pilosus )の精油成分がアセチルコリンエステラーゼ 害活性を有することが記載されている。し しながら、キク科シオン属に属する植物の 出物を配合した皮膚用の保湿剤、抗老化剤 抗肥満剤、抗酸化剤または抗炎症剤に関す 報告はない。

特開2005-272421号公報

 上述のように、表皮細胞におけるアルギ ーゼ活性促進により、皮膚を保湿すること できると考えられている。また、細胞活性 賦活化、コラーゲンの産生促進、ATPaseの活 促進により、皮膚のシワの形成や弾力性低 等の皮膚の老化を予防・改善できるものと えられている。さらに、脂肪細胞の蓄積の 制が肥満や高脂血症等の疾患に有用である 考えられている。さらに、活性酸素の阻害 抑制が有用であり、例えば皮膚の老化を予 ・改善できるものと考えられている。また 炎症反応を阻害・抑制するためには、その 因となるホスホリパーゼA2活性の阻害が有 であると考えられている。

 そこで、本発明は、第一に、天然物の中 ら、表皮細胞におけるアルギナーゼ活性促 作用を有するものを見出し、それを有効成 とした保湿剤を提供することを目的とする

 また、本発明は、第二に、天然物の中か 、細胞賦活作用、又はコラーゲン産生促進 用、ATPase活性促進作用を有するものを見出 、それを有効成分とした抗老化剤を提供す ことを目的とする。

 また、本発明は、第三に、天然物の中か 、脂肪蓄積抑制作用を有するものを見出し それを有効成分とした抗肥満剤を提供する とを目的とする。

 また、本発明は、第四に、天然物の中か 、活性酸素の阻害・抑制作用を有するもの 見出し、それを有効成分とした抗酸化剤を 供することを目的とする。

 また、本発明は、第五に、天然物の中か 、ホスホリパーゼA2活性の阻害作用を有す ものを見出し、それを有効成分とした抗炎 剤を提供することを目的とする。

 また、本発明は、上述の保湿剤、抗老化 、抗肥満剤、抗酸化剤または抗炎症剤を含 する皮膚外用剤または飲食品を提供するこ を目的とする。

 本発明者らは、皮膚外用剤や飲食品に適 可能な天然由来の種々の成分について検討 行った。その結果、キク科シオン属の植物 抽出物に優れた保湿作用、抗老化作用、抗 満作用、抗酸化作用及び抗炎症作用を見出 、さらに検討を重ね、本発明を完成するに った。すなわち、本発明は、キク科シオン の植物の抽出物を有効成分とする保湿剤、 老化剤、抗肥満剤、抗酸化剤及び抗炎症剤 提供するものである。また、本発明は前記 湿剤、抗老化剤、抗肥満剤、抗酸化剤及び 炎症剤の少なくともいずれか一つを含有す 皮膚外用剤または飲食品である。

 本発明によれば、優れた効果を有する保 剤、抗老化剤、抗肥満剤、抗酸化剤及び抗 症剤が提供される。

 以下、本発明について詳細に説明する。 発明において、「キク科シオン属の植物の 出物」としては、キク科シオン属の植物を のまま粉砕して使用する場合も含まれるが キク科シオン属の植物を抽出原料として得 れる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃 液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、 たはこれらの粗精製物もしくは精製物が好 しく用いられる。

 本発明においては、キク科シオン属の植物 あればいずれであっても用いることができ 。例えば、エゾゴマナ( Aster glehni var. glehni )、シオン( Aster tataricus )、シラヤマギク( Aster scaber )、ゴマナ( Aster glehni )、テリハノギク( Aster taiwanensis )などを用いることができる。有効性の点か エゾゴマナが好ましく用いられる。

 キク科シオン属の植物の抽出物に用いる 物の構成部位は特に限定されるものではな 、例えば葉、根、種子、茎、花等の構成部 を抽出原料として用いることができる。簡 に利用するには、葉、茎、花を用いるとよ 。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、 出効率を考えると、細切、乾燥、粉砕等の 理を行った後に抽出を行うことが好ましい 抽出は、抽出溶媒に浸漬するか、超臨界流 や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行うこ ができる。抽出効率を上げるため、撹拌や 出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出 度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以 下の範囲の温度とするのが適切である。抽出 時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によって異 なるが、例えば1時間~14日間程度とすること できる。

 抽出溶媒として、メタノール、エタノー 、プロパノール及びイソプロパノール等の 級アルコール、1、3-ブチレングリコール、 ロピレングリコール、ジプロピレングリコ ル及びグリセリン等の多価アルコール、エ ルエーテル及びプロピルエーテル等のエー ル類、酢酸ブチル及び酢酸エチル等のエス ル類、アセトン及びエチルメチルケトン等 ケトン類、水などの溶媒を用いることがで 、これらより1種又は2種以上を選択して用 ることができる。また、生理食塩水、リン 緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いて よい。さらに、水や二酸化炭素、エチレン プロピレン、エタノール、メタノール、ア モニアなどの1種又は2種以上の超臨界流体や 亜臨界流体を用いてもよい。

 キク科シオン属の植物の上記溶媒による 出物は、そのままでも使用することができ が、濃縮し、又は濃縮乾固し、これを水や 性溶媒に再度溶解して使用することもでき 。また、生理作用を損なわない範囲で、抽 物を脱色、脱臭、脱塩等の精製処理やカラ クロマトグラフィー等による分画処理を施 用いてもよい。キク科シオン属の植物の前 抽出物、その処理物及びその分画物は、各 理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に 解して用いることもできる。

 キク科シオン属の植物の抽出物は、優れ 保湿作用、抗老化作用、抗肥満作用、抗酸 作用、または抗炎症作用を有し、保湿剤、 老化剤、抗肥満剤、抗酸化剤、または抗炎 剤として使用することができる。キク科シ ン属の植物の抽出物の保湿作用は、例えば 皮角化細胞のアルギナーゼ活性促進作用に づいて発揮される。したがって、キク科シ ン属の植物の抽出物は、アルギナーゼ活性 進剤の有効成分として利用することもでき 特に皮膚の保湿用に利用することができる

 キク科シオン属の植物の抽出物の抗老化 用は、例えば、真皮線維芽細胞賦活作用、 皮線維芽細胞によるコラーゲン産生促進作 、またはATPase活性促進に基づいて発揮され 。したがって、キク科シオン属の植物の抽 物は、細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤 またはATPase活性促進剤の有効成分として利 することもでき、特に皮膚の抗老化用に利 することができる。

 キク科シオン属の植物の抽出物の抗肥満 用は、例えば、中性脂肪蓄積抑制作用に基 いて発揮される。したがって、キク科シオ 属の植物の抽出物は、中性脂肪蓄積抑制剤 有効成分として利用することもできる。

 キク科シオン属の植物の抽出物の抗酸化 用は、例えば、活性酸素消去作用及び/又は ラジカル消去作用に基づいて発揮される。た だし、キク科シオン属の植物の抽出物の抗酸 化作用は上記作用に基づいて発揮される抗酸 化作用に限定されるわけではない。ここで、 「活性酸素」には、スーパーオキサイド、過 酸化脂質、過酸化水素、ヒドロキシラジカル 、一重項酸素等が含まれる。また、「ラジカ ル」とは、不対電子を一つまたはそれ以上有 する分子または原子を意味し、スーパーオキ サイド、ヒドロキシラジカル、DPPH等が含ま る。なお、キク科シオン属の植物の抽出物 、活性酸素消去作用、ラジカル消去作用を しているので、活性酸素消去剤またはラジ ル消去剤の有効成分として利用することも きる。

 キク科シオン属の植物の抽出物の抗炎症 用は、例えば、ホスホリパーゼA2活性阻害 用に基づいて発揮される。したがって、キ 科シオン属の植物の抽出物は、ホスホリパ ゼA2活性阻害剤の有効成分として利用するこ ともできる。

 キク科シオン属の植物の抽出物は、保湿 用を有し、皮膚の老化の防止・改善や炎症 疾患の予防・改善に有用であり、抗酸化作 を有し、脂肪蓄積抑制作用を有するととも 、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に れているため、皮膚外用剤に配合するのに 適である。

 キク科シオン属の植物の抽出物を配合し る皮膚外用剤の剤型は特に限定されないが その具体例としては、ローションなどの可 化系、クリームや乳液などの乳化系、カラ ンローション等の分散系、噴射剤と共に充 したエアゾール、軟膏剤、粉末、顆粒等が げられる。皮膚外用剤の具体例としては、 ーション、乳液、クリーム、オイル、パッ ボディーソープまたは浴用剤等が挙げられ 毛髪に適用することも可能であることから シャンプー、リンス、ヘアートニック、ヘ ーリキッド等が挙げられる。

 キク科シオン属の植物の抽出物を皮膚外 剤に配合する際の配合量は、皮膚外用剤の 類や使用目的等によって調整することがで るが、効果や安定性などの点から、全量に して0.0001~50.0質量%が好ましく、より好まし は、0.001~25.0質量%である。

 なお、キク科シオン属の植物の抽出物を 合する皮膚外用剤には、前記抽出物の他に 必要に応じて、通常、医薬品、医薬部外品 皮膚化粧料、毛髪用化粧料及び洗浄料に配 される、油性成分、美白剤、粉体、色素、 化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、 粘剤、薬剤、香料、樹脂、防菌防黴剤、ア コール類等を適宜配合することができる。 た、本発明の効果を損なわない範囲におい 、他の保湿剤、抗老化剤、抗肥満剤、抗酸 剤、または抗炎症剤との併用も可能である

 また、キク科シオン属の植物の抽出物を 効成分とする保湿剤、抗老化剤、抗肥満剤 抗酸化剤、または抗炎症剤は、皮膚や毛髪 外用するだけではなく、経口摂取も可能で ることより、任意の飲食品、または医薬品 応用することも可能である。ここでいう飲 品には、機能性食品及び栄養補助食品も含 れる。

 キク科シオン属の植物の抽出物を配合し る飲食品は特に限定されないが、その具体 としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料 果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料 の濃縮原液および調整用粉末を含む);アイス リーム、アイスシャーベット、かき氷等の 菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮 、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類 ;飴、チューインガム、キャンディー、ガム チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビス ット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓 等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等 水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳 製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、 ヨネーズ、ショートニング、ホイップクリ ム、ドレッシング等の油脂および油脂加工 品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュ ー、サラダ、惣菜、漬物などが挙げられる。

 本発明の飲食品を栄養補助食品あるいは 能性食品として用いる場合、その形態は特 限定されないが、例えば蛋白質(蛋白質源と してはアミノ酸バランスのとれた栄養価の高 い乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミン等の 蛋白質が最も広く使用されるが、これらの分 解物、卵白のオリゴペプチド、大豆加水分解 物等の他、アミノ酸単体の混合物も使用され る)、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、 化剤、香料等が配合された自然流動食、半 化態栄養食および成分栄養食や、ドリンク 、カプセル剤等の加工形態であってもよい スポーツドリンクあるいは栄養ドリンクと て提供する場合は、栄養バランスを整え、 つ摂取時の風味を一層よくするため、易消 性の含水炭素、アミノ酸、ビタミン類、ミ ラル類等の栄養的添加物や甘味料、香辛料 香料、色素等を配合することもできる。

 本発明の栄養補助食品あるいは機能性食 の形態は、これらに限定されるものではな 、上記の一般の飲食品の形態であってもよ が、できれば単位服用形態にあることが望 しい。

 以上説明した本発明の保湿剤、抗老化剤 抗肥満剤、抗酸化剤、または抗炎症剤、な びに上述の皮膚外用剤、及び飲食品は、ヒ に対して好適に適用されるものであるが、 れぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以 の動物に対して適用することもできる。

 以下に、キク科シオン属の抽出物の製造 、各作用を評価するための試験についてさ に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲 これによってなんら限定されるものではな 。

 [製造例1:エタノール抽出物]
 キク科シオン属の植物の部位(例えば、葉、 茎、または花)を乾燥させて粉砕し、かかる 砕物の質量の20倍量の50質量%エタノール水溶 液を加え、室温にて攪拌しながら2時間抽出 た後、吸引ろ過を行った。ろ液を、エバポ ーターにて減圧濃縮したものを製造例1のキ 科シオン属の植物の抽出物として使用した

 [製造例2:熱水抽出物]
 キク科シオン属の植物の部位(例えば、葉、 茎、または花)を乾燥させて粉砕し、かかる 砕物の質量の20倍量の精製水を加えてオート グレーブを用い120℃で20分間加熱抽出した。 度の高い状態を保って吸引ろ過後、凍結乾 を行って得た抽出物を製造例2のキク科シオ ン属の植物の抽出物として使用した。

 [作用評価]
  1. 表皮角化細胞アルギナーゼ活 促進作用の評価
 表皮角化細胞アルギナーゼ活性促進作用の 価は、以下の手順で行った。試料として、 ゾゴマナの葉を用いて製造例1により製造し たエゾゴマナ抽出物を用いた。

 ヒト表皮角化細胞HaCaTを1穴当り2.0×10 4 個となるように96穴マイクロプレートに播種 た。播種培地には5質量%のウシ胎児血清(FBS) を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM) を用いた。24時間培養後、1.2 mM CaCl 2 を含む5質量%FBS添加DMEM(分化誘導培地)によっ 表1に記載の各濃度に調製した試料培養液に 交換し、さらに9日間培養した。培地交換は3 に1回のペースで行った。培養上清中に分泌 された尿素の定量には、尿素窒素 B-テスト コー(和光純薬)を用いた。アルギナーゼはア ルギニンを加水分解し、オルニチン、尿素を 生成する。尿素はウレアーゼによってアンモ ニアに分解され、アンモニアはペンタシアノ ニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物(ニト ロプルシッドナトリウム)存在下でサリチル 、次亜塩素酸と反応し、インドフェノール 生成する。アルカリ性条件下でマイクロプ ートリーダーにてインドフェノールに由来 る570nmの吸光度を測定し、尿素濃度を求め、 アルギナーゼ活性の定量を行った。PIERCE社製 BCA Protein Assay Kitにてタンパク質量を測定し 、単位タンパク質量当りのアルギナーゼ活性 を求めた。評価結果を試料無添加のコントロ ールにおける単位タンパク質量当りのアルギ ナーゼ活性を100とした相対値にて表1に示す かかる評価についてt検定を行った。その結 についても表1に示す。

 表1より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物を添加した培地を用いた場合、コントロー ルと比較して有意な表皮角化細胞アルギナー ゼ活性促進作用が認められた。このことから 、エゾゴマナ抽出物は、優れた表皮角化細胞 アルギナーゼ活性促進作用を有すること、ひ いては保湿作用を有することが明らかとなっ た。

  2.真皮線維芽細胞賦活作用の評価
 真皮線維芽細胞賦活作用の評価は、以下の 順で行った。試料として、エゾゴマナの葉 用いて製造例1により製造したエゾゴマナ抽 出物を用いた。

 正常ヒト真皮線維芽細胞を1穴当たり2.0×10 4 個となるように96穴マイクロプレートに播種 た。播種培地には、ダルベッコ改変イーグ 培地(DMEM)に1質量%のウシ胎児血清を添加し ものを用いた。24時間培養後、1質量%FBS添加D MEM培地にてエゾゴマナ抽出物が表2記載の各 度となるように調製した試験培地に交換し さらに48時間培養した。次いで、上清を除き 、3-(4,5-ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジフェニ テトラゾリウムブロミド(MTT)を400μg/mL含有す る培地に交換して2時間培養し、テトラゾリ ム環の開環により生じるフォルマザンを2-プ ロパノールにて抽出し、マイクロプレートリ ーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に 度として650nmにおける吸光度を測定し、両 定値の差により細胞賦活作用を評価した。 価結果を、試料無添加のコントロールにお る細胞賦活作用を100とした相対値にて表2に す。かかる評価についてt検定を行った。そ の結果についても表2に示す。

 表2より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物を添加した培地を用いた場合、コントロー ルと比較して有意な真皮線維芽細胞賦活作用 が認められた。このことから、エゾゴマナ抽 出物は、優れた真皮線維芽細胞賦活作用を有 すること、ひいては抗老化作用を有すること が明らかとなった。

  3.ヒト真皮線維芽細胞コラーゲン 生促進作用の評価
 真皮線維芽細胞賦活作用の評価は、以下の 順で行った。試料として、エゾゴマナの葉 用いて製造例1により製造したエゾゴマナ抽 出物を用いた。

 正常ヒト真皮線維芽細胞を1穴当り2.0×10 4 個となるように96穴マイクロプレートに播種 た。播種培地はダルベッコ改変イーグル培 (DMEM)に5質量%のウシ胎児血清(FBS)を添加して 用いた。24時間後、表3記載の各濃度で試料を 添加した0.5質量%FBS添加DMEM培地に交換し、さ に24時間培養した。培養上清中に分泌され タイプIコラーゲン定量にはELISA法を用い、 後は標識されたペルオキシダーゼに対し2,2 -アジノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-ス ホン酸)ジアンモニウム塩(ABTS)及び過酸化水 素を添加し反応させた後、マイクロプレート リーダーにて405 nmの吸光度を測定した。PIERC E社製BCA Protein Assay Kitにてタンパク質量を 定し、単位タンパク質量当りのタイプIコラ ゲン産生量を求めた。評価結果を試料無添 のコントロールにおける単位タンパク質量 たりのタイプIコラーゲン産生量を100とした 時の相対値にて表3に示す。

 表3に示す結果より、エゾゴマナ抽出物を 添加した0.25mg/ml以上の濃度で添加した培地を 用いた場合、コントロールと比較して濃度依 存的に優れた真皮線維芽細胞コラーゲン産生 促進作用を有すること、ひいては抗老化作用 を有することがわかった。

  4.正常ヒト前駆脂肪細胞を用いた 性脂肪蓄積抑制作用の評価
 中性脂肪蓄積抑制作用の評価は、以下の手 で行った。試料として、エゾゴマナの葉を いて製造例1により製造したエゾゴマナ抽出 物を用いた。

 皮下脂肪由来正常ヒト前駆脂肪細胞Cryo HPRA D-SQ(三光純薬株式会社製)を1穴当り5.0×10 3 個となるように96穴マイクロプレートに播種 た。播種培地にはPGM培地(10質量%FBS,2mM L-グ タミン,100単位/mL ペニシリン,100μg/mL スト プトマイシン含有)を用いた。2日間培養後 表4の濃度となるように試料を添加したPGM-分 化用培地(10μg/mL インシュリン,1μM デキサメ タゾン,200μM インドメタシン,500μM イソブチ ル-メチルキサンチン含有)に交換し、脂肪細 への分化誘導を行った。分化誘導開始後、 ントロール群(試料添加せず)が成熟して細 内に多数の脂肪滴が蓄積されるまで、10日~14 日間培養した。細胞を回収後、10質量%中性緩 衝ホルムアルデヒド液を用いて細胞を固定し た。PBS(-)にて洗浄の後、0.5w/v%オイルレッドO 液を添加し、37℃で2時間培養した。PBS(-)に 洗浄の後、メタノールを添加し、色素を抽 した。マイクロプレートリーダーにて550nm 吸光度を測定した。同時に濁度として650nmの 吸光度を測定し、両測定値の差を用いて中性 脂肪蓄積量を評価した。評価ではコントロー ル群における蓄積脂肪量を100とした時の相対 値を求めて行った。表4にその結果を示す。 た、かかる蓄積脂肪量についてt検定を行っ 結果を表4に示す。

 表4より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物によると、有意に中性脂肪の蓄積が抑制さ れることがわかった。したがって、エゾゴマ ナ抽出物は、抗肥満作用、痩身作用に寄与し うる。

  5.表皮角化細胞の過酸化脂質耐性 験
 表皮角化細胞の過酸化脂質耐性試験は、以 の手順で行った。試料として、エゾゴマナ 花を用いて製造例2により製造したエゾゴマ ナ抽出物を用いた。

 ヒト表皮細胞株HaCaTを1穴当り2.0×10 4 個となるように96穴マイクロプレートに播種 た。播種培地にはダルベッコ改変イーグル 地(DMEM)に10質量%のウシ胎児血清(FBS)を添加 たものを用いた。24時間後、10質量%FBS添加DME M培地にて試料を表5に記載の各濃度に調製し 試験培養液に交換しさらに24時間培養した 任意濃度のt-ブチルヒドロペルオキシドを添 加したHanks(+)溶液に交換し2時間培養した。更 に、150μg/mlニュートラルレッドを含有するPBS (-) に交換し37℃で2時間培養した。次に1質量 %酢酸を含む50質量%エタノール水溶液に交換 、細胞内に取りこまれたニュートラルレッ を抽出し、抽出液の540nmの吸光度を測定した 。得られた結果を、t-ブチルヒドロペルオキ ドを添加していないコントロールの細胞生 率を100としたときの相対値により表5に示す 。また、かかる細胞生存率についてt検定を った結果を表5に示す。

 表5より、エゾゴマナ抽出物は、0.5mg/mlで 意に過酸化脂質耐性を示し、高い抗酸化作 が示された。

  6.SOD(スーパーオキサイドアニオン )消去能の評価
 スーパーオキサイドアニオン消去能の評価 以下に示す方法にて行った。試料として、 ゾゴマナの花を用いて製造例1により製造し たエゾゴマナ抽出物を用いた。

 0.25 mM WST-1及び 1 mM ヒポキサンチンを むHANK’S(+)溶液 75μLに、HANK’S(+)溶液にて 6の各濃度に調製した試料溶液25 μLを添加し た。更に、キサンチン酸化酵素25μL(0.0075単位 )を添加し、37℃で15分間反応後、450 nmの吸光 度を測定した。試料溶液にかえてHANK’S(+)の を添加した場合の吸光度を(A)、試料溶液を 加した場合の吸光度を(B)としたとき、スー ーオキサイドアニオン消去率は次式によっ 求められる。

 消去率(%)={1-(B)/(A)}×100 
 上式によって求めたスーパーオキサイドア オン消去率を表6に示す。また、かかる消去 率についてt検定を行った結果を表6に示す。

 表6より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物は濃度依存的にスーパーオキサイドアニオ ン消去作用を有すること、ひいては抗酸化作 用を有することがわかった。

  7.DPPHラジカル消去能の評価
 DPPHラジカル消去能の評価を以下に示す方法 にて行った。試料として、エゾゴマナの茎を 用いて製造例1により製造したエゾゴマナ抽 物を用いた。

 表7記載の各濃度となるように試料を添加 した50質量%エタノール水溶液を、96穴マイク プレートに100 μlずつ添加した。そこへ、0. 2 mMの1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル(DP PH)エタノール溶液を100 μlずつ添加し良く混 した後、室温、暗所にて24時間静置した。 後にDPPHラジカルに由来する516 nmの吸光度を 測定した。試料を添加しなかった場合の吸光 度を(A)、試料を添加した場合の吸光度を(B)と したとき、DPPHラジカルの消去率は次式に定 される。

 ラジカル消去率={1 -(B)/(A)}×100
 上式によって求めたラジカル消去率を表7に 示す。

 表7に示す結果より、エゾゴマナ抽出物は DPPHラジカル消去作用を有すること、ひいて 抗酸化作用を有することがわかった。

  8.ホスホリパーゼA2活性阻害作用 評価
 ホスホリパーゼA2活性阻害作用の評価を以 に示す方法にて行った。試料として、エゾ マナの葉を用いて製造例1により製造したエ ゴマナ抽出物を用いた。

 終濃度60ng/mLとなるよう調製したホスホリ パーゼA2(PLA2)と、表8の各濃度に調製した試料 溶液と、終濃度10mM となるよう調製したDTNB(5 ,5-dithio-bis-(2-nitrobenzoic acid ))とを各10μLずつ 合し、室温で10分間静置した。さらに基質 して1.66mM のDiheptanoyl Thio-PCを50μL添加し、 温で45分間反応させ、414nmの吸光度を測定し 。また、PLA2溶液にかえてバッファーのみを 添加した場合の吸光度を測り、両測定値の差 を求めた。コントロールの値を(A)、サンプル 添加時の値を(B)とした時、PLA2酵素阻害率は 式によって求められる。

 阻害率(%)={1-(B)/(A)}×100
 上式によって求めたPLA2酵素阻害率を表8に す。また、かかる阻害率についてt検定を行 た結果を表8に示す。

 表8より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物は0.125mg/mlで有意なPLA2阻害活性作用を有し ひいては抗炎症作用を有することがわかっ 。

  9.ATPase活性促進作用の評価
 ATPase活性促進の評価は、以下の手順で行っ 。試料として、エゾゴマナの葉を用いて製 例1により製造したエゾゴマナ抽出物を用い た。ジェノメンブレン社製 ABCTransporter ATPase  Assay Reagents Kit(code 06044-60)を用いて、ATPase 性を測定した。ABCTransporterは、基質となる 質を細胞内から細胞外へ排出するが、その にATP加水分解エネルギーを駆動力とする。AT Pase活性は、ABCTransporterと基質化合物との相互 作用に応じて上昇するため、これらの相互作 用によって生じるATP加水分解物である無機リ ン酸を定量することにより評価することがで きる。本評価では、ABCTransporter Membranesとし Human MRP1Membranes(code GM0010)を用いた。試料とA BCTransporter Membranesを十分に反応させたのち、 反応を停止させ、検出試薬により発色させた 。1時間後マイクロプレートリーダーで630~850n mの吸光度を測定した。結果は、単位タンパ 量・反応時間あたりの無機リン酸生成量で 出した。結果を表9に示す。

 表9より明らかなように、エゾゴマナ抽出 物の添加濃度が高い程、無機リン酸量が多く なり、したがってATPの加水分解反応が促進さ れている。以上より、エゾゴマナ抽出物はATP ase活性促進作用を有し、ひいては抗老化作用 を有することがわかった。

 続いて、本発明に係るキク科シオン属の 物の抽出物を配合した皮膚外用剤の処方例 示す。以下の処方例において、各成分の配 量は質量%で表す。

 <処方例1:皮膚用ローション>
 (1)グリセリン10.0、(2)乳酸ナトリウム0.5、(3) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)0.2、( 4)エゾゴマナ抽出物(葉部分の製造例1による 出物)0.2、(5)精製水 残余
 (製法)(1)~(4)の成分を混合し、均一化した後 (5)を加え均一に撹拌し、皮膚用ローション 得た。

 <処方例2:皮膚用ローション>
 (1)エタノール10.0、(2)1質量%ヒドロキシエチ セルロース水溶液20.0、(3)エゾゴマナ抽出物 (花部分の製造例2による抽出物)0.1、(4)グリセ リン7.0、(5)グアイアズレンスルホン酸ナトリ ウム0.5、(6)精製水 残余
 (製法)(1)~(6)を混合した後、均一とし皮膚用 ーションを得た。

 <処方例3:美容液>
 油相成分:(1)スクワラン5.0、(2)白色ワセリン 2.0、(3)ミツロウ0.5、(4)ソルビタンセスキオレ ート0.8、(5)ポリオキシエチレンオレイルエー テル(20E.O.)1.2、
 水相成分:(6)プロピレングリコール5.0、(7)精 製水 全体を100とした残余、(8)1質量%カルボ シビニルポリマー水溶液20.0、(9)エゾゴマナ 出物(葉部分の製造例2による抽出物)0.5、(10) 10質量%水酸化カリウム水溶液1.0、(11)エタノ ル5.0、(12)香料0.2
(製法)(1)~(5)の油相成分を混合し、75℃に加熱 て溶解、均一化した。一方、(6)~(8)の水相成 分を混合、溶解して75℃に加熱し、前記油相 分を添加して予備乳化し、(10)を加えてpHを 整した後、ホモミキサーにて乳化した。冷 後40℃にて(11)、(9)及び(12)を添加、混合して 美容液を得た。

  <処方例4:皮膚用乳剤>
 油相成分:(1)ステアリン酸0.2、(2)セタノール 1.5、(3)ワセリン3.0、(4)流動パラフィン7.0、(5) ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸エ テル1.5、(6)乳酸菌抽出物0.5
 水相成分:(7)グリセリン5.0、(8)トリエタノー ルアミン0.1、(9)エゾゴマナ抽出物(花部分の 造例1による抽出物)0.3、(10)精製水 残余
 (製法)(1)~(6)の油相成分を混合、加熱して均 に溶解し、70℃に保った。一方、(7)~(8)、(10) の水相成分を混合、加熱して均一とし、70℃ した。この水相成分に前記油相成分を撹拌 ながら徐々に添加して乳化し、冷却後45℃ (9)を加え皮膚用乳液を得た。

 <処方例5:皮膚用ゲル剤>
 (1)1質量%カルボキシビニルポリマー水溶液50 .0、(2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O. )0.5、(3)エゾゴマナ抽出物(葉部分の製造例1に よる抽出物)0.5、(4)ジプロピレングリコール8. 0、(5)10質量%水酸化カリウム水溶液1.0、(6)精 水 残余
 (製法)(1)に(2)~(4)を均一に溶解したものを加 均一に撹拌した。これに(5)を(6)に溶解した 溶液を添加し、増粘させて皮膚用ゲル剤を た。

  <処方例6:皮膚用クリーム>
 油相成分:(1)ミツロウ6.0、(2)セタノール1.5、 (3)還元ラノリン8.0、(4)スクワラン29.5、(5)親 型モノステアリン酸グリセリド4.0、(6)モノ ウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E. O.)5.0
 水相成分:(7)プロピレングリコール5.0、(8)エ ゾゴマナ抽出物(花部分の製造例2による抽出 )0.5、(9)精製水 残余
  (製法)(1)~(6)の油相成分を混合、溶解して75 ℃に加熱した。一方、(7)、(9)の水相成分を混 合、溶解して75℃に加熱した。次いで、上記 相成分に油相成分を添加して予備乳化した 、ホモミキサーにて均一に乳化し冷却後45 にして(8)を添加し、皮膚用クリームを得た

 <処方例7:水中油型乳剤性軟膏>
 油相成分:(1)白色ワセリン25.0、(2)ステアリ アルコール25.0、(3)グリセリン10.0、(4)ラウリ ル硫酸ナトリウム1.0
 水相成分:(5)エゾゴマナ抽出物(葉部分の製 例2による抽出物)0.5、(6)精製水 残余
 (製法)(1)~(4)の油相成分を混合、溶解して均 とし、75℃に加熱する。そして、75℃に加熱 した(6)に前記油相成分を添加して乳化し、冷 却後45℃にして(5)を添加して、水中油型乳剤 軟膏を得た。

  <処方例8:化粧水>
 (1)エタノール10.0、(2)1,3-ブチレングリコー 5.0、(3)エゾゴマナ抽出物(花部分の製造例1に よる抽出物)10.0、(4)グリチルリチン酸ジカリ ム0.5、(5)香料0.1、(6)ポリオキシエチレン硬 ヒマシ油(60E.O.)0.2、(7)精製水 残余
 (製法)(1)、(2)、(6)、(5)を均一に溶解し、そ 後(4)を溶解した(7)を加え、(3)を添加して均 に混合、溶解し化粧水を得た。

  <処方例9:メイクアップベースクリーム&g t;
 油相成分:(1)ステアリン酸1.2、(2)セタノール 2.0、(3)トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル2.5 、(4)自己乳化型モノステアリン酸グリセリド 2.0
 水相成分:(5)プロピレングリコール10.0、(6)10 質量%水酸化カリウム水溶液1.5、(7)エゾゴマ 抽出物(葉部分の製造例2による抽出物)0.3、(8 )精製水 全体を100とした残余
 顔料成分等:(9)酸化チタン1.0、(10)ベンガラ0. 1、(11)黄酸化鉄0.4、(12)香料0.1
 (製法)(1)~(4)の油相成分を混合し、75℃に加 して均一とした。一方、(5)、(6)、(8)の成分 混合し、75℃に加熱、溶解して均一とし、こ れに(9)~(11)の顔料を添加し、ホモミキサーに 均一に分散させて水相成分とした。この水 成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサ にて乳化した後冷却し、40℃にて(12)、(7)の 分を添加、混合しメイクアップベースクリ ムを得た。

  <処方例10:乳液状ファンデーション>
 油相成分:(1)ステアリン酸2.0、(2)スクワラン 5.0、(3)ミリスチン酸オクチルドデシル5.0、(4) セタノール1.0、(5)モノステアリン酸グリセリ ド1.0
 水相成分:(6)1,3-ブチレングリコール8.0、(7)10 質量%水酸化カリウム水溶液1.0、(8)エゾゴマ 抽出物(花部分の製造例1による抽出物)0.3、(9 )精製水 全体を100とした残余
 顔料成分等:(10)酸化チタン9.0、(11)タルク7.4 (12)ベンガラ0.5、(13)黄酸化鉄1.1、(14)黒酸化 0.1、(15)香料0.1
 (製法)(1)~(5)の油相成分を混合し、75℃に加 して均一とした。一方、(6)、(7)、(9)の水相 分を混合し、75℃に加熱、溶解して均一とし 、これに(10)~(14)の顔料を添加し、ホモミキサ ーにて均一に分散させた後冷却し、40℃にて( 15)及び(8)を加え乳液状ファンデーションを得 た。

  <処方例11:ハンドクリーム>
 油相成分:セタノール1.5、(2)ワセリン2.0、(3) 流動パラフィン10.0、(4)モノステアリン酸グ セリド1.5、(5)イソステアリン酸ポリオキシ チレングリセリル(60E.O.)2.5、(6)酢酸トコフェ ロール0.5
 水相成分:(7)グリセリン20.0、(8)パラオキシ 息香酸メチル0.1、(9)エゾゴマナ抽出物(葉部 の製造例1による抽出物)0.5、(10)精製水 残
 (製法)(1)~(6)の油相成分を混合、溶解して75 に加熱した。一方、(7)、(8)、(10)の水相成分 混合、溶解して75℃に加熱した。ついで、 相成分に油相成分を添加して予備乳化した 、ホモミキサーにて均一に乳化し、その後40 ℃まで冷却し、(9)を加え、ハンドクリームを 得た。

  <処方例12:ヘアローション>
 (1)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.)0. 2、(2)エゾゴマナ抽出物(花部分の製造例2によ る抽出物)5.0、(3)香料0.1、(4)エタノール50.0、( 5)パンテノール0.5、(6)1,3-ブチレングリコール 5.0、(7)精製水 残余
 (製法)(1)に(2)、(3)を溶解した後、(4)を加え 一に溶解する。これに、(5)~(7)の成分を均一 したものを加え、均一になるまで撹拌し、 アローションを得た。

  <処方例13:マッサージゲル>
 (1)ジプロピレングリコール7.0、(2)グリセリ 8.0、(3)ポリオキシエチレン(15E.O.)オレイル ーテル0.5、(4)1質量%カルボキシビニルポリマ ー水溶液40.0、(5)1質量%メチルセルロース水溶 液20.0、(6)エゾゴマナ抽出物(葉部分の製造例1 による抽出物)0.3、(7)10質量%水酸化カリウム 溶液1.0、(8)精製水 残余
 (製法)(1)、(2)、(3)、(6)を均一に溶解後、(4) (5)を加え均一にする。その後、(8)を加え均 化後、(7)を加えて増粘させてマッサージゲ を得た。

 本発明の保湿剤、抗老化剤、抗肥満剤、 酸化剤及び抗炎症剤は、皮膚化粧料、毛髪 化粧料又は洗浄料等の皮膚外用剤、飲食品 医薬品、医薬部外品に配合して用いるのに 用である。また、本発明に係るキク科シオ 属の植物の抽出物は、天然由来の成分であ こともあり、安全性が高いことが予測され 皮膚外用剤及び飲食品の素材としての意義 大きく、したがって本発明は、新たな皮膚 用剤及び飲食品として有用である。