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Patent Searching and Data


Title:
SKIN WHITENING AGENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026507
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a skin whitening agent comprising a cold water extract of a hop tissue as an active ingredient. Preferably, the cold water extract contains at least one flavonoid glycoside selected from the group consisting of astragalin, astragalin malonylglycoside, isoquercitrin, isoquercitrin malonylglycoside, quercetin malonylglycoside, kaempferol rutinoside, kaempferol malonylglycoside, rutin and phloroacylphenone glycoside.

Inventors:
NARITA, Yuki (20-1 Ebisu 4-chome, Shibuya-k, Tokyo 22, 1508522, JP)
成田 悠岐 (〒22 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号サッポロビール株式会社内 Tokyo, 1508522, JP)
SEGAWA, Syuichi (20-1 Ebisu 4-chome, Shibuya-k, Tokyo 22, 1508522, JP)
瀬川 修一 (〒22 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号サッポロビール株式会社内 Tokyo, 1508522, JP)
Application Number:
JP2007/066382
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 23, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SAPPORO BREWERIES LIMITED (20-1, Ebisu 4-chome Shibuya-k, Tokyo 22, 1508522, JP)
サッポロビール株式会社 (〒22 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号 Tokyo, 1508522, JP)
NARITA, Yuki (20-1 Ebisu 4-chome, Shibuya-k, Tokyo 22, 1508522, JP)
成田 悠岐 (〒22 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号サッポロビール株式会社内 Tokyo, 1508522, JP)
SEGAWA, Syuichi (20-1 Ebisu 4-chome, Shibuya-k, Tokyo 22, 1508522, JP)
International Classes:
A61K8/97; A61K8/60; A61K31/7034; A61K31/7048; A61K36/00; A61P17/00; A61Q19/02; A61K8/96; A61K8/30; A61K31/7028; A61K31/7042; A61K36/00; A61P17/00; A61Q19/02
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (SOEI PATENT AND LAW FIRM, Ginza First Bldg. 10-6, Ginza 1-chome, Chuo-k, Tokyo 61, 1040061, JP)
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Claims:
 ホップ組織の冷水抽出物を有効成分とする美白剤。
 前記冷水抽出物は、アストラガリン、アストラガリンマロニルグルコシド、イソケルシトリン、イソケルシトリンマロニルグルコシド、ケルセチンマロニルグルコシド、ケンフェロールルチノシド、ケンフェロールマロニルグルコシド、ルチン及びフロロアシルフェノン配糖体からなる群より選ばれるフラボノイド配糖体の少なくとも1種を含有する請求項1記載の美白剤。
 前記フロロアシフフェノン誘導体は、フロロイソブチロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノシド、フロロ-2-メチルブチロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノシド及びフロロイソバレロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノシドからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1又は2記載の美白剤。
 前記ホップ組織は、ホップの茎、球花又は葉である、請求項1~3のいずれか一項に記載の美白剤。
 前記ホップ組織は、乾燥されたホップ苞の粉砕物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の美白剤。
 前記ホップ組織は、乾燥されたホップ球花の粉砕物から、ルプリンの大きさ以下の粉砕物の少なくとも一部が除かれたものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の美白剤。
 前記乾燥されたホップ球花の粉砕物は、乾燥されたホップ球花の凍結物の粉砕物である、請求項6記載の美白剤。
 前記ホップ組織は、乾燥されたホップ球花から有機溶媒抽出又は超臨界流体抽出によって抽出される物質の少なくとも一部を、当該ホップ球花から除いて得られたホップ残渣である、請求項1~3のいずれか一項に記載の美白剤。
 経口摂取型美白剤である請求項1~9のいずれか一項に記載の美白剤。
Description:
美白剤

 本発明は、美白剤に関する。

 ホップはビール製造に欠かせない原料で り、ビールに苦味や香りを与え、泡立ち・ 持ちを向上させるとともに、清澄性を高め 雑菌の繁殖も抑制すると言われている。ま 、ホップは健胃、消化促進等の薬理作用が り、従来、薬用植物としても利用されてき 。

 近年、このようなホップの有用性に着目 て、その抽出物をビール以外の用途に適用 る試みがなされている。例えば、ホップ抽 物を有効成分とする耐熱性好酸性菌増殖抑 剤(特許文献1)、ホップ抽出物を有効成分と る米加工食品用香味改良剤(特許文献2)、ホ プ抽出物を含有する入浴剤(特許文献3)、活 酸素消去作用を有するホップ抽出物(特許文 献4)等の用途が提案されている。

 ホップ抽出物については皮膚外用剤に用い ことも検討されており、例えば、ハンニチ ナ科の植物体から抽出された成分を含有す 皮膚外用剤において、この成分と併用する めの植物抽出物の一例としてホップ抽出物 挙げられている(特許文献5)。

特開2005-137241

特開2005-269988

特開平9-67245

特開平4-202138

特開2003-300859

 しかしながら、ホップには抽出可能な成 が多く含有されていることから、抽出媒体 抽出温度等の抽出条件が異なれば組成の異 った抽出物が得られることとなり、抽出物 奏する効果も異質なものとなる。したがっ 、ホップ抽出物を皮膚外用剤の一成分とし 適用した場合においても、抽出条件により 白効果等の外用剤の効果が不十分となる場 も多い。

 そこで、本発明の目的は、ホップ抽出物 含有し、美白効果に特に優れた美白剤を提 することにある。

 上記目的を達成するために、本発明は、 ップ組織の冷水抽出物を有効成分とする美 剤を提供する。

 ここで、冷水抽出によるホップ抽出物は アストラガリン、アストラガリンマロニル ルコシド、イソケルシトリン、イソケルシ リンマロニルグルコシド、ケルセチンマロ ルグルコシド、ケンフェロールルチノシド ケンフェロールマロニルグルコシド、ルチ 及びフロロアシルフェノン配糖体からなる より選ばれるフラボノイド配糖体の少なく も1種を含有するものが良く、フロロアシフ フェノン誘導体としては、フロロイソブチロ フェノン-2-O-β-D-グルコピラノシド、フロロ-2 -メチルブチロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノ ド及びフロロイソバレロフェノン-2-O-β-D-グ ルコピラノシドからなる群より選ばれる少な くとも1種が好適である。

 上記成分が高含有率で抽出できることか 、ホップ組織は、ホップの茎、球花又は葉 あることが好ましく、乾燥されたホップ苞 粉砕物が特に好ましい。同様の観点から、 ップ組織は、乾燥されたホップ球花の粉砕 から、ルプリンの大きさ以下の粉砕物の少 くとも一部が除かれたものが好適であり、 燥されたホップ球花の粉砕物は、乾燥され ホップ球花の凍結物の粉砕物を用いること できる。なお、ホップ組織としては、乾燥 れたホップ球花から有機溶媒抽出又は超臨 流体抽出によって抽出される物質の少なく も一部を、当該ホップ球花から除いて得ら たホップ残渣を用いてもよい。

 このような美白剤は、皮膚外用剤又はそ 一成分として用いることができるのはもち んであるが、経口摂取型美白剤としても機 する。

 ホップ抽出物を含有し、美白効果に特に れた美白剤が提供される。

ホップ(国産フラノ18号)の葉から水抽出 したフラボノール画分のHPLCチャートである ホップ(チェコ産ザーツ種)のペレット ら水抽出したフラボノール画分のHPLCチャー である。 冷水抽出物A及び冷水抽出物Bのチロシ ーゼ活性阻害率(%)を示すグラフである。 冷水抽出物Cのチロシナーゼ活性阻害率 (%)を、コントロールのチロシナーゼ活性阻害 率を0%としたときの相対値として示すグラフ ある。 実施例2において冷水抽出物Aを添加し 場合のメラノーマ細胞の細胞生存率(%)を、 ントロールの細胞生存率を100%としたときの 対値として示すグラフである。 実施例2において冷水抽出物Aを添加し 場合のメラノーマ細胞の白色化状況と目視 定の結果を示す写真図である。 実施例2において冷水抽出物Bを添加し 場合のメラノーマ細胞の細胞生存率(%)を、 ントロールの細胞生存率を100%としたときの 対値として示すグラフである。 実施例2において冷水抽出物Bを添加し 場合のメラノーマ細胞の白色化状況と目視 定の結果を示す写真図である。 実施例2において冷水抽出物Cを添加し 場合のメラノーマ細胞の細胞生存率(%)を、 ントロールの細胞生存率を100%としたときの 対値として示すグラフである。 実施例2において冷水抽出物Cを添加し 場合のメラノーマ細胞の白色化状況と目視 定の結果を示す写真図である。 (a)は皮膚モデルカップの構造を示す斜 視図であり、(b)は皮膚モデルカップの構造を 示す断面図である。 実施例3において、冷水抽出物Aを添加 た場合の組織細胞の生存率を、コントロー の生存率を100%としたときの相対値として示 すグラフである。 実施例3におけるコントロールのメラ ン生成状況を示す写真である。 実施例3において、冷水抽出物Aの0.08質 量%溶液を添加した場合のメラニン生成状況 示す写真である。 実施例3において、冷水抽出物Aの0.008 量%溶液を添加した場合のメラニン生成状況 示す写真である。

符号の説明

 2…組織培養ウェル、4…培養インサート 6…培養液、8…膜、10…組織、100…皮膚モデ カップ。

 以下、本発明に係る美白剤の好適な実施 態について説明する。

 本発明の美白剤の有効成分はホップ組織 冷水抽出物であり、いずれの品種のホップ 冷水抽出の対象とすることができる。しか ながら、得られる抽出成分の美白効果が高 ことから、チェコ産ザーツ種、ドイツ産ハ タウ・トラディション種、国産フラノ18号 中国産等のビール醸造用ホップ品種が好ま く、チェコ産ザーツ種が特に好ましい。

 本発明においてホップ組織とは、ホップ いずれかの組織又はその一部を意味する。 水抽出に用いるホップ組織は、葉、茎及び 花のいずれでもよく、球花が好ましく、ホ プ苞がより好ましい。ホップ苞は、球花を 成する苞葉のことであって、球花からルプ ン部分(黄色の顆粒)の少なくとも一部を取 除いて得ることができる。このため、本発 の冷水抽出に用いるホップ組織は、ビール 発泡性アルコール飲料の醸造に用いるホッ ペレットを加工する際に規定の大きさに粉 されずに廃棄されるホップ苞であってもよ 、後述するホップ球花を超臨界流体又は有 溶媒で抽出した後に残るホップ残渣であっ もよい。

 ホップ組織の冷水抽出物は、ホップ組織 冷水で抽出する工程を備える製造方法によ 得られる。ここで「冷水」とは室温以下の を意味し、通常、0℃超50℃以下の水のこと いう。冷水の温度は、0℃超40℃以下が好ま く、5℃以上30℃以下がより好ましく、10℃ 上30℃以下がよりいっそう好ましく、20±5℃( さらには20±3℃)が特に好ましい。このような 温度の冷水を用いることによって、抽出が効 率的になり、抽出物収量が多くなる。0℃以 の冷水を用いると、冷却コストが増大して まい、40℃超の水を用いると、炎症作用を誘 発するような成分までもが溶出されてしまう 傾向がある。なお、抽出時間を短縮するため には、水に少量のアルコール、好ましくはエ タノールを、10質量%以下添加することができ る。

 ホップ組織から抽出物を得る方法として 、植物から天然物を水抽出する方法が広く 用でき、例えば、ホップ組織と一定量の冷 とを容器に入れ、適宜撹拌しながら所定時 静置し、抽出液を濾過して残渣を取り除く 法が挙げられる。混入する残渣や不純物等 完全に取り除くためには、濾過した抽出液 さらに遠心分離すればよく、その上澄(以下 、遠心上澄)を冷水抽出物として使用できる なお、得られた冷水抽出物は、濃縮し、乾 して使用することもできる。

 ホップ組織の冷水抽出物は、合成吸着剤 充填したカラムに通して、精製して使用す こともできる。合成吸着剤としては、例え 、Amberlite XAD-4、7及び16(オルガノ社)、活性 、ポリビニルポリピロリドン(PVPP;ポリフェ ール吸着剤)が挙げられ、この中でもAmberlite  XAD-4が好ましく用いられる。具体的には、 ップ組織の冷水抽出物を、合成吸着剤を充 したカラムに通し、その吸着成分を、例え 、水及びメタノールの混合溶媒で溶出させ 溶出した画分を使用できる。

 本発明の美白剤は、乾燥されたホップ苞 粉砕物の冷水抽出物を有効成分とすること 好ましく、また、乾燥されたホップ球花の 砕物からルプリンの大きさ以下の粉砕物の なくとも一部が除かれたものの冷水抽出物 有効成分とすることが好ましい。冷水抽出 用いる乾燥ホップ球花の粉砕物は、例えば ホップ球花を乾燥して乾燥ホップ球花を得 乾燥工程と、乾燥ホップ球花を粉砕して粉 物を得る粉砕工程と、この粉砕物からルプ ンの大きさ以下の粉砕物を取り除く選別工 と、を備える製造方法により得られる。

 乾燥工程では、ホップ球花を100℃以下の 度で乾燥させ、ホップ球花を保存可能な程 にまで水分を除去できればよいが、55℃以 の温度で水分含量を7~9%まで乾燥することが ましい。粉砕工程では、ホップ球花を効率 に微粉状に粉砕できればよく、例えば、ピ ミル、ハンマーミル、ボールミル等の粉砕 を用いればよい。選別工程では、粉砕物を るいにかけ、例えば、長径が0.1mm以上の粉 物を「ルプリンを超える大きさ」のものと て選別することができる。この場合におい 、ふるいを通過させない大きさを長径0.3mm以 上とすることが好ましく、長径0.5mm以上とす ことがより好ましい。乾燥ホップ球花の粉 物からルプリンの大きさ以下の粉砕物を取 除くには、例えば、目開き0.1、0.3又は0.5mm ふるいで乾燥ホップ球花の粉砕物をふるい け、ふるいを通過しなかった粉砕物を回収 ればよい。なお、乾燥ホップ球花の粉砕物 らルプリンの大きさ以下の粉砕物の少なく も一部が除かれたものの冷水抽出物は、こ して選別された乾燥ホップ球花の粉砕物を 上述した冷水で抽出する工程で記載した方 で抽出すればよい。

 さらに、本発明において使用する乾燥さ たホップ球花の粉砕物は、乾燥されたホッ 球花の凍結物の粉砕物であることが好まし 。乾燥されたホップ球花を凍結する方法は 特に制限されないが、凍結温度は-10℃以下 好ましく、-35℃以下がより好ましい。

 また、冷水抽出物は、乾燥されたホップ 花から有機溶媒抽出又は超臨界流体抽出に って抽出される物質の少なくとも一部を、 該ホップ球花から除いて得られたホップ残 の冷水抽出物であってもよい。有機溶媒抽 に用いる有機溶媒としては、例えば、アル ール又はヘキサンが挙げられ、炭素数1~4の 級アルコールが好ましく、エタノールがよ 好ましい。超臨界流体抽出に用いる超臨界 体としては、例えば、二酸化炭素、水、メ ン、エタン、エチレン、プロパン、ペンタ 、メタノール、エタノールが挙げられ、二 化炭素が好ましい。

 冷水抽出物は、典型的には、アストラガ ン、アストラガリンマロニルグルコシド、 ソケルシトリン、イソケルシトリンマロニ グルコシド、ケルセチンマロニルグルコシ 、ケンフェロールルチノシド、ケンフェロ ルマロニルグルコシド、ルチン及びフロロ シルフェノン配糖体からなる群より選ばれ フラボノイド配糖体の少なくとも1種を含有 する。

 ここで、フロロアシルフェノン配糖体は、 記一般式(1)で表すことができる。
[式(1)中、R 1 はイソプロピル基、イソブチル基又はsec-ブ ル基を示す。]

 式(1)において、R 1 がイソプロピル基である場合は、フロロアシ ルフェノン配糖体は下記式(2)で表されるフロ ロイソブチロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノ ドであり、R 1 がイソブチル基である場合は、フロロアシル フェノン配糖体は下記式(3)で表されるフロロ -2-メチルブチロフェノン-2-O-β-D-グルコピラ シドであり、R 1 がsec-ブチル基である場合は、フロロアシル ェノン配糖体は下記式(4)で表されるフロロ ソバレロフェノン-2-O-β-D-グルコピラノシド ある。

 美白剤における、ホップ組織の冷水抽出 の含有量は、抽出媒体を除いた成分として 白剤全質量基準で0.0001~100質量%が好ましく 0.01~100質量%がより好ましく、1~100質量%が更 好ましく、5~100質量%が特に好ましい。

 美白剤は、ホップ組織の冷水抽出物の他 浸潤剤、油性成分、保湿剤、粉体、色素、 化剤、分散助剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外 吸収剤、増粘剤、薬剤、香料、樹脂、賦形 、防菌防黴剤、消臭・脱臭剤、酵素、精製 、アルコールを含有していてもよい。また 他の美白剤を添加してもよい。

 本発明の美白剤はそれ単独で美白効果を する皮膚外用剤として皮膚等に適用でき、 粧料や薬剤に添加してこれらに美白効果を 与させる美白効果付与剤としても使用でき 。更に、服用して美白効果を発揮させる経 摂取型美白剤としても利用できる。

 以下、実施例及び比較例に基づき本発明 さらに具体的に説明するが、本発明は以下 実施例に何ら限定されるものではない。

[製造例1]
冷水抽出:
 ホップ(国産フラノ18号)の葉を刻み10倍量(w/v )の蒸留水に浸して5℃にて一晩静置した。こ を、9200Gにて15分間遠心分離した後、上澄を 回収して、ホップの葉の冷水抽出物を得た。

冷水抽出物の同定:
 得られた冷水抽出物を分液ロートに移し、 キサンを加えヘキサン移行成分を廃棄した さらに、水層に酢酸エチルを加え、酢酸エ ル移行成分を廃棄した。最後に水層にn-ブ ノールを加えブタノール抽出操作を3回繰り して得たブタノール層を合併し、減圧濃縮 てフラボノール画分(ホップの組織の冷水抽 出物から分離されたフラボノイド配糖体)を た。

 得たフラボノール画分を、まず、高速液体 ロマトグラフィー(HPLC)で分析した。HPLCによ る分析は、C18カラム(Waters Symmetry)を40℃にて 用し、流速を0.2mL/分とした。移動相は、0.05 %TFA/H 2 Oを1液とし、アセトニトリルを2液とし、2液 割合を10%~50%まで16分間で変化させるリニア ラジェントとした。検出は350nmのUV検出器で った。

 さらに、上記フラボノール画分の各ピー を分取用HPLCで分離し、各ピークの成分を同 定した。HPLCによる分取用分離は、C18カラム(W aters SunFire)を40℃にて使用し、流速を6mL/分と した。移動相は、10%MeCNを10分間保持し、さら に150分間かけて60%MeCNまで変化させるリニア ラジェントとした。検出は350nmのUV検出器で った。HPLCの分析結果を図1に示す。

 図1に示すように、ホップの葉の冷水抽出 物のフラボノール画分には主ピークが3つ存 し、これらは全てケンフェロール配糖体で ることが同定された。詳しくは、図1の1で示 すピークはケンフェロールルチノシド、2で すピークはアストラガリン、3で示すピーク ケンフェロールマロニルグルコシドであっ 。

[製造例2]
冷水抽出:
 ホップ(チェコ産ザーツ種)のタイプ90ペレッ ト1kgを蒸留水10Lに入れ、20℃にて適宜撹拌し がらペレットを消失させて一晩静置した。 れを、9200Gにて15分間遠心分離した。遠心分 離機は日立社製のCR21Gを用いた。遠心分離後 上澄を回収し、それをさらに濃縮して、150g の濃縮液(以下、冷水抽出物Aという。)を得た 。

冷水抽出物の同定:
 冷水抽出物Aを製造する際に得た上澄を分液 ロートに移し、製造例1と同様の方法でフラ ノール画分を取得し、HPLCで分析して成分の 定を行った。HPLC分析の結果を図2に示す。 2に示すように、冷水抽出物Aのフラボノール 画分には主要ピークが3つ存在し、これらは ンフェロール配糖体(アストラガリン及びケ フェロールマロニルグルコシド)とケルセチ ンマロニルグルコシドであることが同定され た。詳しくは、図2の1で示すピークはケンフ ロールマロニルグルコシド、2で示すピーク はアストラガリン、3で示すピークはケルセ ンマロニルグルコシドであった。なお、図2 4で示すピークはルチン、5で示すピークは ソケルシトリン、6で示すピークはケンフェ ールルチノシドであった。

[製造例3]
冷水抽出:
 乾燥したホップ(中国産)の球花を超臨界CO 2 抽出して、その残渣をペレット化した。この ペレット1000kgを市水20kLに入れ、20℃にて適宜 撹拌しながらペレットを消失させて12時間静 した。これを500Gにて遠心分離した後、上澄 を回収し、それをさらに濃縮して、960kgの濃 液(以下、冷水抽出物Bという。)を得た。冷 抽出物B中の固形分は、192kgであった。以下 実施例においては、この固形分を該濃度に 製して使用した。

冷水抽出物の同定:
 冷水抽出物Bを製造する際に得た上澄につい て、製造例2と同様の方法でHPLC分析を行った ころ、冷水抽出物Bのフラボノール画分には 主要ピークが3つ存在し、これらはケンフェ ール配糖体(アストラガリン及びケンフェロ ルマロニルグルコシド)とケルセチンマロニ ルグルコシドであることが同定された。

[実施例1-1] チロシナーゼ活性阻害試験1
 本試験には、冷水抽出物A(製造例2で得られ もの)及び冷水抽出物B(製造例3で得られたも の)を試料として用いた。試験は、以下の手 で行った。

 容器に、L―チロシン40mgとMilliQ水を加え 100mLとした。その容器を、熱湯を入れたビー カーの中で温めた。さらに超音波を用いて、 L-チロシンをMilliQ水に溶解させ、チロシン溶 とした。チロシン溶液は、分注し冷凍保存 た。

 リン酸二水素カリウム(KH 2 PO 4 )4.536gを含む酸性のMilliQ水溶液を500mL調製し、 A液とした。リン酸水素二ナトリウム(Na 2 HPO 4 )4.73g又はリン酸水素二ナトリウム12水和物(Na 2 HPO 4 ・12H 2 O)11.938gを含むpH9程度のMilliQ水溶液を500mL調製 、B液とした。A液とB液とを1:1の割合で混合 、PH6.8の1/15Mリン酸緩衝液を調製した。

 冷水抽出物A及び冷水抽出物BそれぞれをMilli Q水で希釈し、各濃度の試料溶液を調製した 各濃度の試料溶液ごとに、10mLねじ口試験管 4本用意した。4本の試験管のうち、2本をサ プル(+)用とし、残りの2本をサンプル(-)用と した。また、コントロール用のねじ口試験管 を4本用意し、そのうち2本をコントロール(+) とし、残りの2本をコントロール(-)用とした 。ここで、(+)はチロシン溶液添加を、(-)はチ ロシン溶液不添加を意味する。以下、それぞ れの試験管の反応溶液を調製していく。表1 、それぞれの試験管の反応溶液の組成を示 ものである。

 表1に従って、サンプル(+)用試験管及びサ ンプル(-)用試験管に、試料溶液を2mLずつ添加 した。コントロール(+)用試験管及びコントロ ール(-)用試験管には、試料溶液の代わりにMil liQ水を2mLずつ添加した。続いて全ての試験管 に、PH6.8の1/15Mリン酸緩衝液を2mLずつ添加し 。

 サンプル(+)用試験管及びコントロール(+) 試験管に、チロシン溶液を0.5mLずつ添加し 。サンプル(-)用試験管及びコントロール(-) 試験管には、チロシン溶液の代わりにMilliQ を0.5mLずつ添加した。

 ファルコンチューブに必要量程度のチロ ナーゼを入れ、重さを量った。チロシナー の量に応じてMilliQ水を加え、1000unit/mLの酵 溶液を調製した。なお、酵素溶液は使用す 直前に調製した。全ての試験管について、 素溶液0.5mLを添加し、試験管のふたを閉め、 ボルテックスで撹拌する作業を15秒おきに行 た。

 全ての試験管を、37℃に保たれた恒温振 う器内にセットし、70/minにて1時間振とうし 。恒温振とう器から全ての試験管を取り出 、2、3度混ぜてから、酵素反応を停止させ ために5分間氷冷した。十分に冷やした96ウ ルプレートに、各試験管の溶液を、温めな ように注意しながら300μLずつ添加し、プレ トリーダーを用いて475nmの吸光度を測定した 。なお、ゼロ合わせはMilliQ水で行った。

 サンプル(+)、コントロール(+)、サンプル(-) コントロール(-)用試験管の溶液から測定さ た吸光度の値をそれぞれAs、Ab、As´、Aoとし たとき、下式によって求めた値をチロシナー ゼ活性阻害率とした。図3は、冷水抽出物A及 冷水抽出物Bのチロシナーゼ活性阻害率(%)を 示すグラフである。なお、ポジティブコント ロールとしてコウジ酸のMilliQ水希釈液を用い た。
[(Ab-(As-As´))/(Ab-Ao)]×100(%)

 図3が示すように、冷水抽出物A及び冷水 出物Bの試料溶液でチロシナーゼ活性阻害率 上昇した。すなわち、冷水抽出物A及び冷水 抽出物Bにチロシナーゼ活性阻害作用がある とが明らかになった。特に、冷水抽出物Aを4 00ppm添加したサンプルでは、コントロールと べて顕著なチロシナーゼ活性阻害作用が認 られた。

[実施例1-2] チロシナーゼ活性阻害試験2
 本試験には、冷水抽出物C(製造例1で得られ もの)を試料として用いた。試験は、実施例 1-1とほぼ同様の手順で行った。

 試料溶液としては、冷水抽出物CをMilliQ水 で希釈し、冷水抽出物Cの1倍希釈溶液(原液)( 1)、2倍希釈溶液(×1/2)、及び10倍希釈溶液(×10 )を調製した。また、酵素反応後の各試験管 溶液は、96ウェルプレートに200μLずつ添加し た。その他は実施例1-1と同様の手順により、 チロシナーゼ活性阻害率を求めた。図4は、 水抽出物Cのチロシナーゼ活性阻害率(%)を、 ントロール(MilliQ水)のチロシナーゼ活性阻 率を0%としたときの相対値として示すグラフ である。

 図4が示すように、冷水抽出物Cの試料溶 で濃度依存的にチロシナーゼ活性阻害率が 少した。すなわち、冷水抽出物Cに濃度依存 なチロシナーゼ活性阻害作用があることが らかになった。

[実施例2] B16メラノーマ培養細胞に対するメ ニン生成抑制試験
 本試験には、冷水抽出物A、冷水抽出物B及 冷水抽出物Cを試料として用いた。試験は、 下の手順で行った。

 10%のFBS(ウシ胎児血清)、ペニシリン及びス レプトマイシンを含むイーグルMEM培地に、B1 6メラノーマ細胞(ヒューマンサイエンス資源 ンク JCRB0202)を1×10 5 cells/mLとなるようにサスペンドし、プレート 播種した。5%CO 2 に調整したインキュベーターにプレートを入 れ、37℃にて24時間培養した。プレートに、DM SOに溶解した試料を添加し、同じ条件で3日間 培養した。なお、試料の代わりにDMSOを添加 た場合をコントロールとし、アルブチンを 加した場合をポジティブコントロールとし 。

 培養後、トリプシン処理により細胞を回 し、血球計算盤により細胞数を測定した。 れに基づいて1ウェル当りの細胞数を算出し 、細胞生存率を求めた。図5、図7、図9はそれ ぞれ、冷水抽出物A、冷水抽出物B、冷水抽出 Cを添加した場合のメラノーマ細胞の細胞生 存率を、コントロールの細胞生存率を100%と たときの相対値として示すグラフである。

 また、細胞数測定後、リン酸緩衝液PBS(-)で 胞を洗浄して回収した。回収したメラノー 細胞の白色化状況を肉眼にて目視判定した 表2は、目視判定の基準を示すものである。 図6、図8、図10はそれぞれ、冷水抽出物A、冷 抽出物B、冷水抽出物Cを添加した場合のメ ノーマ細胞の白色化状況と目視判定の結果 示す写真図である。

 図5~図10より、冷水抽出物A、冷水抽出物B び冷水抽出物Cは、毒性のない範囲で、濃度 依存的にメラニン生成抑制作用を示すことが 明らかとなった。

[実施例3] 正常ヒト皮膚3次元モデルに対する メラニン生成抑制試験
 本試験には、冷水抽出物Aを試料として用い た。試験は、以下の手順で行った。

 ヒト正常皮膚3次元モデル(MEL-300A(Asian donor) Lot、No.6761、クラボウ)に、31.5mJ/cm 2 にてUVBを照射した。UV照射はトランスイルミ ーターDT-20MP(ATTO)で行った。UV量の測定は、U VXデジタルラジオメーター(UVP Inc.)にUVX-31検 器を取り付け、UV310nmの強度を測定した。

 図11は、皮膚モデルカップの構造を示す 視図(a)及び断面図(b)である。皮膚モデルカ プ100は、組織培養ウェル2の内部に培養イン ート4を備えてなる。培養インサートの内側 には水平方向に膜8が張られており、組織培 ウェル2は、膜8の高さまで培養液6で満たさ ている。培養インサート4中の膜8上には、ヒ ト正常表皮角化細胞やメラノサイトからなる 組織10が設置されている。皮膚モデルカップ1 00においては、培養液6から膜8を通して組織10 に栄養が与えられる。

 UV照射後、皮膚モデルカップの培養液に試 溶液を添加した。試料溶液の代わりに培養 を添加した場合をコントロールとした。5%CO 2 に調整したインキュベーターに皮膚モデルカ ップを入れ、37℃にて培養を開始した。培養 、EPI-100-LLMM長期維持培地を用いて行った。2 4時間培養後、培地交換し、再び試料溶液を 加した。3日後、再び培地交換し、試料溶液 添加した。さらに2日後、培地交換と試料添 加を行い、24時間後に細胞毒性試験を行った

 細胞毒性試験は、MTTアッセイにより行った MTTアッセイは、以下の手順で行った。皮膚 デルカップをPBS250μLで3回洗浄した。MTT溶液 300μLが入った24ウェルプレートに組織を入れ 5%CO 2 に調整したインキュベーターで37℃にて3時間 培養した。再び皮膚モデルカップをPBSにて洗 浄した。0.04NのHCLを含むイソプロパノール2mL 入った24ウェルプレートに組織を入れ、2時 抽出した。抽出液200μLを96ウェルプレート 移し、560nmの吸光度を測定した。なお、Refere nceは655nmとした。吸光度の値から、組織細胞 生存率を求めた。図12は、冷水抽出物Aを添 した場合の組織細胞の生存率を、コントロ ルの生存率を100%としたときの相対値として 示すグラフである。

 また、培養後、それぞれの組織の写真撮 を行った。図13は、コントロールのメラニ 生成状況を示す写真、図14は、冷水抽出物A 0.08質量%溶液を添加した場合のメラニン生成 状況を示す写真、図15は、冷水抽出物Aの0.008 量%溶液を添加した場合のメラニン生成状況 を示す写真である。

 図12~図15より明らかなように、冷水抽出 Aを添加した場合は、コントロールと比べて 織が黒化していなかった。特に、冷水抽出 Aの0.08%溶液を添加した場合は、コントロー と比べてかなり白かった。すなわち、冷水 出物Aは、細胞毒性のない範囲で、濃度依存 的にメラニン生成抑制作用を示すことが明ら かとなった。

 本発明によれば、ホップ抽出物を含有し 美白効果に特に優れた美白剤が提供される