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Patent Searching and Data


Title:
SLIDE MEMBER FOR GUIDE STRUCTURE OF MACHINE TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122898
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a slide member for a guide structure, wherein lubricant can be replenished quickly from the periphery or old lubricant is replaced quickly by new lubricant when lubricant is deficient at a part between a guide surface and a guided surface in the guide structure of a machine tool which come into sliding contact under existence of lubricant. A method for producing such slide member by a small number of production steps is also provided. A guide structure of a machine tool comprises a guide surface (3) on the side of a saddle (15) for guiding a table (16), i.e., a supporting table of a workpiece; a surface (4) to be guided in sliding contact with the guide surface (3); and lubricant (O) interposed between the guide surface (3) and the guided surface. A sheetlike slide member (1) forms the guide surface (3) and/or the surface (4). The slide member (1) is formed of a sheet material principally comprising PTFE, a plurality of protrusions having a height of 350-650 μm are provided on the lubricant holding surface, and a plurality of smooth surfaces for sliding which are protruding by 25-500 μm are provided by polishing the tops of the protrusions. The four directions of the protrusions are opened and a network of lubricant channel is formed, and lubricant can be held movably on the lubricant holding surface.

Inventors:
FUKUZAWA, Satoru (970 Oaza-Ano, Toin-cho, Inabe-gu, Mie 43, 51102, JP)
福澤 覚 (〒43 三重県員弁郡東員町大字穴太970 NTN精密樹脂株式会社内 Mie, 51102, JP)
KOBAYASHI, Shigeo (970 Oaza-Ano, Toin-cho, Inabe-gu, Mie 43, 51102, JP)
小林 繁夫 (〒43 三重県員弁郡東員町大字穴太970 NTN精密樹脂株式会社内 Mie, 51102, JP)
Application Number:
JP2009/055139
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 17, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NTN CORPORATION (3-17, Kyomachibori 1-chome Nishi-ku, Osaka-sh, Osaka 03, 55000, JP)
NTN株式会社 (〒03 大阪府大阪市西区京町堀1丁目3番17号 Osaka, 55000, JP)
FUKUZAWA, Satoru (970 Oaza-Ano, Toin-cho, Inabe-gu, Mie 43, 51102, JP)
福澤 覚 (〒43 三重県員弁郡東員町大字穴太970 NTN精密樹脂株式会社内 Mie, 51102, JP)
KOBAYASHI, Shigeo (970 Oaza-Ano, Toin-cho, Inabe-gu, Mie 43, 51102, JP)
International Classes:
B23Q1/26; F16C29/02; F16C33/20; F16C33/24; B23Q1/26; F16C29/00; F16C33/04
Attorney, Agent or Firm:
KAMADA, Bunji et al. (18-12, Nipponbashi 1-chomeChuo-ku, Osaka-sh, Osaka 73, 54200, JP)
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Claims:
 工作物の支持台を所定方向に案内する案内面と、この案内面に摺接して案内される被案内面と、これら案内面と被案内面との間に保持する潤滑油とを備えた工作機械の案内構造における前記案内面または被案内面を形成する摺動部材において、
 この摺動部材は、ポリテトラフルオロエチレンを主成分とするシート材からなり、このシート材の潤滑油保持面に複数の凸部を設け、これら凸部の頂上部を研磨して複数の摺接用滑面を設けたことを特徴とする工作機械の案内構造用摺動部材。
 シート材が、両面を化学処理して接着性を向上させたシート材である請求項1に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 化学処理が、アンモニア化成処理である請求項2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 シート材が、ポリテトラフルオロエチレンを主成分とし、銅成分70重量%以上の銅合金粉末を35~60重量%含有する樹脂組成物からなる請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 銅合金が、銅と錫または銅と亜鉛からなる銅合金である請求項4に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 銅合金粉末が、粒径150μm以下の銅合金粉末である請求項4に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 複数の凸部が、それぞれ独立して潤滑油保持面に分散配置され、各凸部周囲の潤滑油流通路が潤滑油保持面に連通している請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 複数の凸部が、シート材の圧縮成形によって形成されたものである請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 複数の凸部頂上に設けた摺接用滑面が、摺接用平面であり、この摺接用平面を同一平面内に配置した請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 摺接用平面が、円形状または楕円形状の平面であり、前記円形状の直径または楕円形状の短径が3~6mmである請求項9に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 凸部の頂上部の総面積が、案内面または被案内面の20~50%である請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 研磨された複数の凸部が、高さ25~500μmの凸部である請求項1または2に記載の工作機械の案内構造用摺動部材。
 工作機械の案内構造用摺動部材の素材となるポリテトラフルオロエチレンを主成分とするシート材の片面に、複数の凸部を圧縮加工により形成し、次いで前記シート材の両面を化学処理して接着性を向上させ、これを工作物支持台の案内面を構成する部品またはこの案内面に摺接して案内される被案内面を構成する部品上に接着により固定し、次いで固定されたシート材の複数の凸部の頂上部を研磨加工して複数の摺接用滑面を形成することからなる工作機械の案内構造用摺動部材の製造方法。
 凸部の圧縮加工が、2つの対接する圧縮成形ロール間を通過させるロールプレスによる成形加工である請求項13に記載の工作機械の案内構造用摺動部材の製造方法。
 凸部の圧縮加工が、凸部の高さが350~650μmであるように形成する圧縮加工である請求項13または14に記載の工作機械の案内構造用摺動部材の製造方法。
Description:
工作機械の案内構造用摺動部材

 この発明は、工作機械のワークテーブル どを案内する構造に用いられる摺動部材で る工作機械の案内構造用摺動部材に関する のである。

 一般に、工作物の支持台を案内する案内 と、この案内面に案内される被案内面のい れかまたは両面は、滑り案内されることが 知であり、例えば被案内面を含フッ素樹脂 が貼付された構造体で形成し、その表面を きさげ加工」で微細な凹凸面に仕上げた工 機械が知られている(特許文献1)。

 特許文献1では、工作機械の案内構造は、 ベッドと、ベッド上に配設されたコラムと、 軸線が水平に配置され、工具を保持する主軸 と、上下方向(Y軸方向)に移動自在にコラムに よって支持され、主軸をその軸線中心に回転 自在に支持する主軸頭と、主軸軸線方向(Z軸 向)に移動自在にベッド上に配設されたサド ルと、Y軸及びZ軸の双方と直交するX軸方向に 移動自在にサドル上に配設され、ワークが載 置されるテーブルとから構成される。

 このような工作機械は、コラムに形成さ た滑り案内面と主軸頭に形成された滑り案 面との係合関係により主軸頭のY軸方向への 移動を案内するY軸滑り案内機構と、ベッド 形成された滑り案内面とサドルに形成され 滑り案内面との係合関係によりサドルのZ軸 向への移動を案内するZ軸滑り案内機構と、 サドルに形成された滑り案内面とテーブルに 形成された滑り案内面との係合関係によりテ ーブルのX軸方向への移動を案内するX軸滑り 内機構と、主軸頭をY軸方向に移動させるY 送り機構と、サドルをZ軸方向に移動させるZ 軸送り機構と、テーブルをX軸方向に移動さ るX軸送り機構とを備えている。

 前記した主軸頭には、Y軸滑り案内機構の主 軸頭側滑り案内面を構成する摺動部材が取り 付けられ、前記サドルには、Z軸滑り案内機 のサドル側滑り案内面を構成する摺動部材 取り付けられ、前記テーブルには、X軸滑り 内機構のテーブル側滑り案内面を構成する 動部材が取り付けられている。これらの各 動部材は、合成樹脂製のシート状部材から り、主軸頭やサドル、テーブルに取り付け れた後、潤滑油の油溜りとなる微小な凹凸 多数有しており、そのような凹凸は、表面( 案内面)にきさげ加工によって形成されたも である。
 なお、摺動部材は、それぞれの金属構造体 対して接着剤で固定され、各滑り案内機構 互いに係合する滑り案内面は、これらの間 供給された潤滑油の油膜を介して当接して る。

 このような案内構造を有する工作機械は 各送り機構によって主軸頭,サドル及びテー ブルが各案内構造による案内の下に、それぞ れ所定の送り方向に移動し、テーブル上のワ ークは主軸に保持された工具によって加工さ れる。

 前述したように、各摺動部材の表面には きさげ加工によって形成された微小な凹凸 多数形成されており、凹部は潤滑油の油溜 となるので、滑り案内面間への潤滑油の供 が効率的に行われ、また、主軸頭、サドル びテーブルの移動に伴うくさび作用によっ 油膜圧力が生じるので、各滑り案内面同士 直接に接触することは防止されている。こ により、各滑り案内機構について、高い案 精度が得られ、精度の良い加工が行われる

 また、このようなきさげ加工ではないが エンドミル加工によって表面に多数の凹部 形成された合成樹脂製の摺動部材が提案さ ており、このような摺動部材を備えた工作 械においても、上記工作機械と同様、滑り 内機構の案内精度が高いことから、高精度 ワークが加工される(特許文献2)。

 また、工作機械の滑り案内機構に用いられ 摺動部材として、ポリテトラフルオロエチ ン樹脂(以下、PTFEと略記する。)を主成分と て、銅や銅合金の粉末を含ませて円柱状な の成形体を得て、これを旋削加工してシー 状に成形し、これを加熱して金型に押し付 て塑性変形することで複数の凹部が形成さ た摺動部材が提案されている(特許文献3)。
 このような摺動部材を備えた工作機械にお ても滑り案内機構の案内精度は比較的高い で、高精度にワークを加工できる。

特開平3-149147号公報

特開2003-211333号公報

特開2007-61955号公報

 しかし、上記した従来の摺動部材として PTFEを主成分としたシート材を摺動部材とし て採用した工作機械では、塑性変形によって 複数の凹部を形成する際に、摺動部材のガラ ス転移点より高く、かつ融点よりも低い温度 に加熱され、その後にシート材の一方の表面 (当接面)を金型によって所定圧力で押圧して 性変形させて摺動部材を得ているため、摺 部材の製造に長時間を要し、量産のための 産効率が低いという問題点がある。

 また摺動部材に形成される凹部は、個々 独立して保油機能はあるが、案内面の必要 部分に潤滑油が適当に移動せず、例えば一 分に潤滑油が不足すると、その部分の周囲 ら潤滑油を補うことは困難であり、また案 面と被案内面との間に新しい潤滑油を供給 ても古い潤滑油と速やかに入れ替えること 困難であるという問題点がある。

 また、PTFEを主成分とするシート材は、液体 に対するぬれ性が非常に悪く、工作機械のサ ドルやテーブルなどに接着するためには、接 着予定の面を化学処理して接着可能にしなけ ればならない。
 この際、全面を化学処理されたシート材と ると、低摩擦特性が必要な面についてもこ 特性が低下し、本来の摺動機能が損なわれ 摺動部材になるという問題がある。

 一方、このような化学処理は、通常、シ ト材の要部のみに限定して行なうことは容 でなく、例えばマスキングなどの付加的な 理が別途必要になり、またそのための製造 程の増加やマスキングに用いたテープなど 焼却処理などにも費用や環境負荷の増加が るという問題点がある。

 そこで、この発明の課題は、上記した問 点を解決して、工作機械の案内構造におけ 案内面と被案内面の間の一部分に潤滑油が 足した場合に、その部分に周囲から潤滑油 速やかに補うことができるようにし、また しい潤滑油を案内面と被案内面との間に供 する場合には、古い潤滑油と新しい潤滑油 速やかに入れ替わる工作機械の案内構造用 動部材とすることも課題である。

 また、この発明では保持された潤滑油が やかに分散または移動できる摺動部材とし 円滑に摺動状態が保たれて案内精度の高い 作機械用の摺動部材とすることも課題であ 。

 また、この発明では、PTFEを主成分とした 工作機械用の摺動部材について、少なくとも 接着予定の面を接着可能に処理すると共に、 その処理の際にマスキングなどの補助用具お よびその取り付け・取り外し・廃棄が必要で なく、可及的に製造容易な構造とし、または 少ない工程で効率の良い製造方法とすること である。特に、工作機械用の摺動部材につい て、製造工程の増加や補助用具とその処理コ ストやそれに伴う環境負荷の増加がないよう に構造を改良し、また効率の良い製造方法と することである。

 上記の工作機械の案内構造用摺動部材に いて、古い潤滑油と新しい潤滑油の速やか 入れ替えという前記の課題を解決するため 、工作物の支持台を所定方向に案内する案 面と、この案内面に摺接して案内される被 内面と、これら案内面と被案内面との間に 在する潤滑油とを備えた工作機械の案内構 における前記案内面または被案内面を形成 る摺動部材において、この摺動部材は、PTFE を主成分とするシート材からなり、このシー ト材の潤滑油保持面に複数の凸部を設け、こ れら凸部の頂上部を研磨して複数の摺接用滑 面を設けたことを特徴とする工作機械の案内 構造用摺動部材としたのである。

 上記したように構成される工作機械の案 構造用摺動部材に係る発明は、PTFEを主成分 とするシート材の表面に設けた凸部表面を研 磨することによって、潤滑油保持面上に摺接 用滑面を設ける。

 摺動部材は、潤滑油保持面に複数の凸部 独立させて設けた構成によって、凸部の四 が開放されて潤滑油流路のネットワークを 成できるものになり、このような潤滑油保 面に潤滑油を移動自在に保持できる。

 そのため、案内面と被案内面との間の一 分に潤滑油が不足しても、その部分の周囲 ら潤滑油を速やかに補うことができ、また しい潤滑油を案内面と被案内面との間に供 すると、古い潤滑油と新しい潤滑油が速や に入れ替わる。

 そして、摺接用滑面は、複数の凸部頂上 設けられてこれらが同一平面内に配置され いると、潤滑油保持面から潤滑油が均等に われて薄い油膜が常に形成されると共に、P TFEを主成分とする焼結体からなる摺動部材の 素材自体に備わる固体潤滑性によっても補わ れて摩擦係数の低い状態で摺接する。

 また、前記シート材は、両面を化学処理 て接着性を向上させたシート材であること 、製造工程を簡略化するために好ましい。

 上記の化学処理としては、アンモニア化 処理などの周知の化学処理が採用されるが シート材の両面を化学処理するためマスキ グテープなどの補助用具を必要としない。 面を化学処理したシート材は、接着する面 は反対側の面が潤滑油保持面として利用さ 、そのような潤滑油保持面に設けた複数の 部の頂上部を研磨して複数の摺接用滑面を けている。

 この研磨により、化学処理された摺動特 が劣る面が取り除かれ、研磨された頂上部 摺接用滑面になる。従って、前記化学処理 際にはマスキングの必要がない。すなわち この発明の工作機械の案内構造用摺動部材 、製造簡単な構造でありながら、マスキン による製造コストの増加やのマスキングに いる物の処理などによる環境負荷の影響の ないものになる。

 また、工作機械の案内構造用に好ましい 動性と耐圧縮クリープ特性を得るために、 ート材が、PTFEを主成分とし、銅成分70重量% 以上の銅合金粉末を35~60重量%含有する樹脂組 成物からなることが好ましい。

 銅成分70重量%以上の銅合金粉末の配合割 が、35重量%未満の少量では、耐摩耗性およ 耐圧縮クリープ特性について充分に改善す ことはできないが、PTFEの低摩擦係数によっ てある程度の使用に耐える摺動部材になる。 銅合金粉末の配合割合が、60重量%を超える多 量に配合しても耐摩耗性の改善はそれ以上に なく、PTFEの摩擦特性が所期した程度に発揮 れ難くなって好ましくない。

 好ましい銅合金の組成としては、銅と錫 たは銅と亜鉛からなる銅合金であり、この うな合金成分は、摺動時の相手材となる鋳 の硬度(モース硬度4)未満の合金成分であり このような柔らかく鋳鉄に対して固体潤滑 用の期待できる金属成分を選択的に採用す ことが好ましい。

 また、銅合金粉末が、粒径150μm以下の銅 金粉末を採用することにより、PTFE中に銅合 金粉末を均一に分散させることができ、耐摩 耗性の改善を充分に図ることができる。なお 、銅合金粉末の粒径が2μm未満であってもPTFE での均一分散は充分ではなくなるので、2μm 以上が好ましいが、実用上は2μm未満の銅合 粉末を考慮する必要性は少ない。

 また、シート材の潤滑油保持面に設ける 数の凸部は、好ましくは圧縮成形によって 滑油保持面上に独立して設けられ、その周 の潤滑油が潤滑油保持面に流通するよう分 して配置されることが好ましい。

 例えば、平面状の潤滑油保持面に複数の凸 を独立させて設け、この複数の凸部頂上に けた摺接用滑面を同一平面内に配置するこ が好ましい。
 潤滑油保持面上に独立して設けられた凸部 四方は、開放されて平面的に潤滑油流路の ットワークが形成され、このような潤滑油 持面全体に潤滑油を移動自在に保持できる
 そのため、案内面と被案内面との間の一部 に潤滑油が不足しても、その部分の周囲か 潤滑油を速やかに補うことができ、また新 い潤滑油を案内面と被案内面との間に供給 ると、古い潤滑油と新しい潤滑油が速やか 入れ替わる。

 また、摺接面を充分な大きさで確保して 久性を向上させるためにも、凸部頂上の総 積が、案内面または被案内面の20~50%である 成を採用し、凹部の面積を充分に確保する とが好ましい。

 複数の凸部は、例えば高さ350~650μmの凸部 としてシート材の圧縮成形によって形成し、 これを接着した後、凸部頂上部を研磨するこ とによって高さ25~500μmの凸部とするので、工 作機械の案内構造用摺動部材は、摺動相手と 摺動状態が安定し、工作機械の機能も安定す る。

 また、上記構成の工作機械の案内構造用 動部材において、摺動による接触面に薄い 膜が常に形成されるようにするために、摺 用平面が、円形状または楕円形状の平面で り、前記円形状の直径または楕円形状の短 が3~6mmとすることが好ましい。

 このような工作機械の案内構造用摺動部 の製造方法としては、工作機械の案内構造 摺動部材の素材となるPTFEを主成分とするシ ート材の片面に、複数の凸部を圧縮加工によ り形成し、次いで前記シート材の両面を化学 処理して接着性を向上させ、これを工作物支 持台の案内面を構成する部品またはこの案内 面に摺接して案内される被案内面を構成する 部品上に接着し、次いで固定されたシート材 の複数の凸部の頂上部を研磨加工して複数の 摺接用滑面が同一面を形成する製造工程を採 用することができる。

 上記の凸部の圧縮加工としては、2つの対 接する圧縮成形ロール間を通過させるロール プレスによる成形加工を採用することが、効 率よく正確な製法として好ましい。その際に 凸部の高さが350~650μmであるようにすること 、研磨加工によって摺接用滑面を確実に形 するために好ましい。

 この発明は、工作機械の案内構造用摺動 材として、PTFEを主成分とするシート材の潤 滑油保持面に複数の凸部を設け、これら凸部 の頂上部を研磨して複数の摺接用滑面を設け たので、工作機械の摺動部材がPTFEの低摩擦 性を有すると共に、潤滑油保持面全体に潤 油を移動自在に保持できるものとなる利点 ある。

 また、PTFEを主成分とするシート材の両面 を化学処理して接着性を向上させたものは、 化学処理の際にマスキングなどの補助用具お よびその取り付け・取り外し・廃棄が必要で なく、可及的に製造容易な構造となる利点が ある。化学処理が、アンモニア化成処理によ るものでは、接着効果が優れている。

 シート材が、PTFEを主成分とし、所定銅成 分量の銅合金粉末を所定量含有する樹脂組成 物からなるものは、耐圧縮クリープ特性に優 れた工作機械の案内構造用摺動部材になる。

 複数の凸部が、それぞれ独立して潤滑油 持面全体に分散して配置され、各凸部周囲 潤滑油流通路が潤滑油保持面全体に連通し いる工作機械の案内構造用摺動部材は、潤 油の滞留がなく潤滑特性が低下することが い。そのような摺動部材は、案内面と被案 面との間で部分的に潤滑油が不足しても、 の部分の周囲から潤滑油を速やかに補うこ ができ、また新しい潤滑油を案内面と被案 面との間に供給した場合には、古い潤滑油 新しい潤滑油を速やかに入れ替えることの きる工作機械の案内構造用摺動部材となる

 複数の凸部が、シート材の圧縮成形によっ 形成されたものは、キサゲ加工や機械加工 るのに比べて量産性に優れる。
 複数の凸部頂上に設けた摺接用滑面を同一 面内に配置したものでは、低摩擦特性がよ 効率よく安定して発揮される。
 研磨された後の複数の凸部が、高さ25~500μm 凸部であるもの、摺接用平面が、所定径の 形状または楕円形状の平面であるもの、ま は凸部の頂上部の総面積が所定範囲にあれ 、潤滑油の保持性と流動性が極めて適当な 態に維持される。

 また、この発明の工作機械の案内構造用 動部材は、潤滑油が適当に分散するように 動して円滑に摺動状態が保たれ、案内精度 高い工作機械用の摺動部材となり、そのよ な工作機械の案内構造用摺動部材がプレス 形によって生産性に優れたものとなる利点 ある。

 この発明の工作機械の案内構造用摺動部 の製造方法に係る発明では、接着可能な処 の際にマスキングなどの補助用具およびそ 取り付け・取り外し・使用後の廃棄が必要 なく、製造工程の簡易化や補助用具とその 理コストやそれに伴う環境負荷の増加がな 、効率の良い製造方法となる利点がある。

 凸部の圧縮加工が、ロールプレスによる 造方法の発明では、潤滑油保持面に複数の 部を形成することが迅速にかつ正確に行な 、さらに凸部を所定の高さであるように形 するために圧縮加工を採用すると、研磨加 時の凸部の損壊を抑制できる。

実施形態の使用状態の説明図 図1の要部を拡大して説明する断面図 実施形態の平面図 図3の丸印IV内の拡大平面図 図4のV-V線の一部拡大断面図 ロールプレスによる成形加工の説明図 ロールプレス装置の実施形態を示す正 図 図7のII-II線に沿った断面図 図7の成形ロールの外径面の一部省略展 開平面図 図9の凹部を拡大して示す断面図 図10の凹部でシート材の表面に凸部を 形する状態を示す断面図 図10の凹部で凸部を成形された摺動部 を示す平面図 (a)~(c)は実施形態の摺動部材の製造工 を示し、(a)複数の凸部の形成されたシート の拡大断面図、(b)化学処理されたシート材 示す拡大断面図、(c)部品上に接着されたシ ト材を示す拡大断面図である。

符号の説明

1 摺動部材
2 凸部
3 案内面
4 被案内面
5 潤滑油保持面
6 摺接用滑面
10 工作機械
11 ベッド
12 コラム
13 主軸頭
14 主軸
15 サドル
16 テーブル
20 Z軸案内機構
21 Y軸案内機構
22 ベッド側滑り案内面
23、27 滑り案内部
25 X軸案内機構
30 シート材
31 上ロール
32 下ロール
33 凸部
34 化学処理層
35 接着剤層
40 シート材
40a 凸部
40b、41 凹部
41a 面取り
42 成形ロール
43 受けロール
42a、43a 軸部
42b、43b 軸受箱 
44 ハウジング
45 モータ
46 減速機
47a、47b プーリ
48 タイミングベルト
49a、9b 歯車
50 偏心カム
50a ハンドル
51 受けプレート
52 サイドガイド
T 工具
W ワーク
O 潤滑油

 以下に、この発明の実施形態を添付図面に づいて説明する。
 図1、図2、図5に示すように、実施形態は、 作物の支持台であるテーブル16を案内する ドル15側の案内面3と、この案内面3に摺接し 案内される被案内面4と、これら案内面3と 案内面4との間に介在させる潤滑油Oとを備え た工作機械の案内構造において、案内面3ま は被案内面4を形成するPTFEを主成分とするシ ート材からなる摺動部材1であり、この摺動 材1のシート材をPTFEの焼結体で形成している 。

 さらに、図3~5に示すように、焼結体の平 状の潤滑油保持面5には多数の凸部2を独立 せて設け、凸部2の頂上を研磨して摺接用滑 6を所定の高さdに設けて、これらの摺接用 面6を全て同一の平面内に、すなわち均等な さdで配置している。

 図1に示すように、工作機械10は、ベッド1 1と、ベッド11上に配設されたコラム12と、コ ム12に支持され、上下方向(Z軸方向)に移動 在となった主軸頭13と、軸線がZ軸と平行と るように且つ当該軸線中心に回転自在に主 頭13によって支持された主軸14と、ベッド11 に配設され、水平方向(Y軸方向)に移動自在 なったサドル15と、サドル15上に配設され、Z 軸及びY軸の双方と直交するX軸方向に移動自 となったテーブル16などから構成されてお 、主軸14には工具Tが装着され、前記テーブ 16にはワークWが載置されている。

 また、工作機械10は、主軸頭13のZ軸方向 の移動を案内するZ軸案内機構20と、サドル15 のY軸方向への移動を案内するY軸案内機構21 、テーブル16のX軸方向への移動を案内するX 案内機構25と、主軸頭13をZ軸方向に移動さ るZ軸送り機構(図示せず)と、サドル15をY軸 向に移動させるY軸送り機構(図示せず)と、 ーブル16をX軸方向に移動させるX軸送り機構( 図示せず)とを備えている。

 Z軸案内機構20は、主軸頭13の裏面にZ軸に って配設されたガイドレール20aと、コラム1 2の上部前面に固設され、このガイドレール20 aに移動自在に係合したスライダ20bとからな 。

 Y軸案内機構21は、ベッド11の上面にY軸方 に沿って形成された滑り案内面22と、サド 15の下面にY軸方向に沿って形成され、前記 ッド側滑り案内面22と移動自在に係合する滑 り案内部23とからなり、この滑り案内部23に 、ベッド側滑り案内面22と当接する摺動部材 1がベッド側滑り案内面22との対向部全面に渡 って設けられている。

 X軸案内機構25は、サドル15の上面にX軸方 に沿って形成された案内面3と、テーブル16 下面にX軸方向に沿って形成され、サドル側 の案内面3と摺動状態で案内される摺動部材1 表面の被案内面とからなる。すなわち、摺 部材1は、サドル側の案内面3との対向部全 と接するように設けられ、被案内面4はサド 側の案内面3と摺接する。

 摺動部材1は、ベッド側滑り案内面22やサド 側の案内面3との当接面が滑り案内されるよ うに機能するものであり、摺動部材1の接触 (滑り案内面)とベッド側滑り案内面22との間 、摺動部材1の接触部(滑り案内面)とサドル の案内面3との間に適宜供給された潤滑油を 介してベッド側滑り案内面22やサドル側案内 3に当接している。
 そして、図5に示すように、潤滑油Oは、摺 部材1の潤滑油保持面5に移動自在に保持され ている。

 摺動部材1は、PTFEを主成分とし、かつ銅 銅合金の粉末を35~60重量%含んだシート状の 材から構成されており、使用状態において 触部(滑り案内面)を有する凸部2の周囲には 方が開放された潤滑油の流路が形成される 銅や銅合金の粉末は、その粒径が2μm~150μmで あることが均一分散させるために好ましく、 2μm~75μmであれば、摺動部材の表面粗さが小 くできるのでより好ましい。

 このような摺動部材1は、円柱状の焼結成 形体を旋削加工して得られたシート材や、押 し出し成形されたシート材を、当該シート材 を常温または加温した条件で所定圧力にて押 圧することによって表面に凹凸を圧縮成形す ることで得られる。なお、摺動部材1の裏面( 被案内面)である接着面は凹凸の無い平滑面 である。

 図6に示すように、摺動部材1を作製する めに、シート材30を上ロール31と下ロール32 らなる2つの対接する圧縮成形ロール間を通 させるロールプレスによる圧縮成形加工法 採用できる。このような圧縮成形に用いる ロール31の表面には、凸部形成のための型 (図示せず)が形成されており、そのような型 穴によって凸部33の高さが350~650μmであるよう に加工される。

 ここで、上記した圧縮成形加工に用いるロ ルプレス装置について説明する。
 図7および図8に示すように、ロールプレス 置は、外径面に複数の凹部41が設けられた成 形ロール42と、フラットな円筒外径面の受け ール43とを、これらの両端の軸部42a、43aを それぞれ軸受箱42b、43bに回転自在に支持し 、ハウジング44に上下で平行に組み込み、成 形ロール42と受けロール43の間のロールギャ プに通されるPTFEを主成分とするシート材40 圧縮して、この圧縮によって各凹部41内に圧 縮されずに残る部分がシート材40の表面に、 12に示すような多数の凸部40aを成形するも である。なお、受けロール43の外径は、成形 ロール42の外径と同じでも大きくてもよい。

 受けロール43は、モータ45と減速機46から ーリ47a、47bとタイミングベルト48を介して 達される駆動力によって回転駆動され、成 ロール42は、その一端側の軸部42aに設けられ た歯車49aと受けロール43の一端側の軸部43aに けられた歯車49bとの噛み合いで、受けロー 43と逆方向に回転駆動される。歯車49a、49b ギヤ比は、成形ロール42と受けロール43の外 比と等しくされており、成形ロール42と受 ロール43は同じ周速で回転駆動される。

 また、受けロール43の両側の軸受箱43bは ハウジング44の窓に上下方向へスライド可能 に支持され、これらの底面に当接された偏心 カム50をハンドル50aで回転させることにより 下に変位し、成形ロール42と受けロール43間 のロールギャップが、シート材40の厚みと凸 40aの成形高さに応じて設定されるようにな ている。なお、ロールギャップの入口側と 口側には、シート材40を受ける受けプレー 51が設けられ、ロールギャップの入口側には 、シート材40を幅方向で位置決めするサイド イド52が設けられている。

 図9に示すように、前記成形ロール42の外 面の凹部41は、開口形状が円形で、開口径D φ2.5~φ10mmとされて、円周方向に等間隔な複 列で軸線方向へ等間隔に配列され、1列おき に軸線方向の位置が合致する千鳥状に、円周 方向の列間で軸線方向へずらされている。ま た、円周方向の列間で軸線方向へ千鳥状にず らされた凹部は、隣り合う列の凹部と円周方 向で重なり部を有さないように離間しており 、この円周方向での凹部の離間距離Lは、凹 の開口径Dの0.2~1.5倍とされている。成形ロー ル42の外径面の表面積に対する複数の凹部41 開口面積の比率は30~70%とされている。

 図10に拡大して示すように、凹部41の開口 縁には、ショットブラストによって面取り41a が施されている。したがって、シート材40の 縮量を大きくしても、凹部41の開口縁のエ ジでシート材40を切断することはない。

 図11は、成形ロール42の凹部41でシート材4 0の表面に凸部40aを成形する状態を示す。成 ロール42の凹部41は十分に深く形成されてお 、シート材40は成形ロール42と受けロール43 間で圧縮され、成形ロール42の凹部41内に圧 縮されずに残る部分がシート材40の表面に凸 40aとして成形される。なお、受けロール43 フラットな円筒外径面であるため、シート 40の裏面は凹凸の無い平滑面のままである。

 図12は、凸部40aを成形されたシート材40の 表面を示す。このシート材40は、工作機械の 動案内部に用いられるものであり、PTFEを主 成分として、銅合金を30~60質量%含有し、厚み が0.5~2.0mm程度とされている。また、各凸部40a の高さは、シート材40の厚みの5~50%とされて る。

 また、シート材40の凸部40aは、成形ロー 42の円周方向となるロールプレス装置での通 板方向で千鳥状に設けられている。したがっ て、この通板方向を摺動方向に向けることに より、摺動面となるこれらの凸部40aの上面に 、油膜切れが生じないようにすることができ る。

 シート材40は、成形ロール42の凹部41で形 された多数の凸部40aの周囲の凹部40bが油溜 とされ、凹部40bの面積比率は30~70%となって る。したがって、凹部40bが連なって密閉空 を形成しないので、凹部40bに入り込む潤滑 が滞留することなく流動し、新たな潤滑油 油溜りとしての凹部40bに適宜供給され、シ ト材40が相手材に吸着することもない。

 上述した構造のロールプレス装置では、 形ロールと受けロールの両方を回転駆動す ようにしたが、いずれか一方のみを回転駆 することもできる。また、成形ロールの凹 の開口形状を円形とし、その配列形態を、 周方向に等間隔な複数列で軸線方向へ等間 に配列した凹部を、1列おきに軸線方向の位 置が合致する千鳥状に、円周方向の列間で軸 線方向へずらしたものとしたが、凹部の開口 形状は多角形状、楕円形状等とすることもで き、その配列形態も、複数列おきに軸線方向 の位置が合致する千鳥状に、円周方向の列間 で軸線方向へずらしたもの等、任意に設定す ることができる。

 このようにして得られたシート材の片面ま は両面に化学処理層を設けて要部の接着性 向上させることが好ましい。
 すなわち、図13(a)(b)に示すように、シート 30の両面を含む全面を化学処理して接着性を 向上させる。化学処理は、コロナ放電処理、 スパッタエッチング処理、プラズマエッチン グ処理、アンモニア化成処理などの表面エッ チング処理、紫外線照射処理等を採用するこ とが可能であり、特に液体アンモニアに金属 ナトリウムなどのアルカリ金属を約1%含む溶 に数秒程度浸漬するというアンモニア化成 理を採用すれば、効率のよい処理工程で接 力が充分に高くなるので好ましい。

 図13(c)および図1に示すように、摺動部材1 は、その両方の表面が化学処理層34によって 着可能になり、裏面にエポキシ系接着剤な の適当な接着剤を用い、接着剤層35を介し 滑り案内部23のサドル15または滑り案内部27 テーブル16(または滑り案内部23のテーブル16 たは滑り案内部27のサドル15であってもよい )に接着固定された後、摺接に要する面の凸 の頂上部を研磨して化学処理層34を除去し、 摺接用滑面6として平滑に仕上げる。

 前記の接着剤としては、周知な接着剤を 宜に採用可能であるが、上記したエポキシ 接着剤の他、フェノール系接着剤、ビニル ーテル系接着剤、ビニルアセタール系接着 なども挙げられる。

 因みに、シート材30がPTFEを主成分として るのは、各種合成樹脂の中でPTFEの摩擦係数 が最も低く、また耐熱性やコスト面でも優れ ているからである。また、シート材30に銅や 合金の粉末を含ませている理由は、これら 耐圧縮クリープ特性を向上させかつ耐摩耗 を向上させること、また鉄よりも硬度が低 、摩擦係数が低い、材料費が安い、加工し いといった特徴を有するからである。

 また、銅や銅合金を採用するに際して、 れらが鉄よりも硬度が低い必要性があるの 、ベッド側滑り案内面22(図1参照)やサドル の案内面3が、通常、金属元素としての鉄を んだ各種の合金から構成されており、摺動 材1に含まれた物質(本例では、銅や銅合金 粉末)によって案内面3、ベッド側滑り案内面 22が傷付けられるのを防止するためである。

 銅や銅合金の粉末の含有量を35~60重量%と ることが好ましい理由は、35重量%未満であ と、強度(例えば、クリープ面での強度)や 摩耗性を大きく向上させることができない らであり、60重量%を超えると、PTFEの有する 摩擦特性が損なわれるからである。

 また、銅や銅合金の粉末の粒径を150μm以下( 100メッシュパス)とすることが好ましい理由 、粒径が150μmを超えると、銅や銅合金の比 が大きいことから、粉末をPTFE中に均一に分 させることができず、強度や耐摩耗性にム やバラツキを生じるからである。
 なお、粉末の粒径について下限値を設ける 要はあまり無いが、常識的な下限値として 2μmである。2μm未満では、当該粉末をPTFE中 充分均一に分散させることが難しいからで る。

 このように銅や銅合金の粉末の含有量を上 範囲内とすることで、PTFEの有する低摩擦特 性を損なうことなく強度や耐摩耗性を向上さ せることができ、クリープ変形を生じ難くし て案内精度の低下を防止することができる。 また、銅や銅合金の粉末の粒径を上記範囲内 とすることで、粉末をPTFE中に均一に分散さ て強度や耐摩耗性を均一にすることができ 。
 銅合金は、銅と錫または銅と亜鉛からなる 合金であるので、相手材を摩耗させること なく高荷重にも十分許容可能な工作機械用 動部材とすることができる。

 摺動部材1の厚みtは、0.5mm~2.0mmとすること が好ましい。その理由は、厚みtが0.5mm未満で あると、薄過ぎて厚みtを均一に製造し難く り、厚みtが2.0mmを超えると、摺動部材1に使 する材料の量が多くなって製造コストが高 なり、また切削加工後のシート材に生じる ねりを除去し難くなって、摺動部材1が波打 たないように滑り案内部23、27に接着させ難 、滑り案内部23、27への接着面をムラ無く接 させることが容易でないからである。

 前述した凸部の頂上部に対する研磨は、凸 の頂上部を研磨して化学処理層34を除去す と共に、研磨面ができるだけ摩擦係数の低 摺接用滑面6になるように周知の研磨手段を 用すればよい。
 このような摺接用滑面は、平面状のものを 示したが、案内面や被案内面に整合するよ な形状であればよく、特に限定された形状 なくてもよい。例えば円柱状または多角柱 などの案内面に整合する摺接用滑面である うに、円溝状、多角溝状などのシート材の 側に多段状または曲面状の摺接用滑面を設 てもよい。

 凸部2の頂上に設ける摺接用滑面6の高さ 、摺動部材1の厚みtの5%~50%とすることが好ま しい。なぜなら、接触部の高さが厚みtの5%未 満であると、金属構造体に接着した際の接着 剤の塗布ムラにより、当該表面を研削して平 滑に仕上げる際に、接触部が消滅する恐れが あり、接触部の高さが50%を超えると、摺動部 材の形状が安定しづらくなるからである。具 体的には、凸部2の頂上に設ける摺接用滑面6 高さは、25~500μmである。

 したがって、厚みtおよび接触部の高さを それぞれ上記範囲内とすることで、厚みtが 一の摺動部材1を容易に且つコストを抑えつ 製造することができると共に、接触部の高 による潤滑油の流路を確保しつつ接触部形 の容易化や効率化を図ることができるもの なる。また、摺動部材1の滑り案内部23、27 の取り付け(接着)の容易化や効率化を図るこ ともできる。

 また、摺接用滑面6の形状が円または楕円 であって、その直径または短径方向長さが3mm ~6mmであることが好ましい。なぜなら、摺接 滑面6の径が3mm未満であると、接触部の数を くしなければならなくなるため、金型の製 コストが上昇して摺動部材1のコスト上昇を 招いて好ましくなく、摺接用滑面6の径が6mm 超えると、接触部面積が広くなり過ぎて、 接面とベッド側滑り案内面22やサドル側案内 面3との間に潤滑油の油膜を形成し難くなり 当接面とベッド側滑り案内面22やサドル側の 案内面3との間に潤滑油を供給し難くなり、 ドル15やテーブル16を円滑に移動させること できないからである。なお、摺接用滑面6の 形状が円または楕円であるのは、金型製造上 、容易にできる。

 したがって、摺接用滑面6の形状を上記範 囲内とすることで、金型の製造コストを安く して摺動部材1のコスト上昇を抑えることが きると共に、摺動面とベッド側滑り案内面22 やサドル側の案内面3との間に潤滑油の油膜 十分に形成し、当接面とベッド側滑り案内 22やサドル側の案内面3との間に潤滑油を十 に供給して、サドル15やテーブル16等の移動 造体を円滑に移動させることができる。

 また、摺動部材1は、摺接用滑面6の総面 が、摺動面の20%~50%を占めるようにすること 好ましい。なぜなら、接触部の総面積が20% 満であると、強度が低下してクリープを生 易くなり、また、クリープ変形によって案 精度が低下するという問題を生じ、接触部 総面積が50%を超えると、当接面とベッド側 り案内面22やサドル側案内面3との間に潤滑 を十分に供給することができず、サドル15 テーブル16を円滑に移動させることができな いからである。

 したがって、摺接用滑面6の総面積を上記 範囲内とすることで、当接面とベッド側滑り 案内面22やサドル側案内面3との間に潤滑油を 十分に供給してサドル15やテーブル16を円滑 移動させることができるとともに、クリー を生じ難くして案内精度の低下を防止する とができる。

 以上のように構成された工作機械10によ ば、Z軸送り機構(図示せず)により主軸頭13が 駆動されると、主軸頭13は、ガイドレール20a びスライダ20bにより案内されてZ軸方向に移 動し、Y軸送り機構(図示せず)によりサドル15 駆動されると、サドル15は、摺動部材1を含 滑り案内部23とベッド側滑り案内面22との係 合関係により案内されてY軸方向に移動し、X 送り機構(図示せず)によりテーブル16が駆動 されると、テーブル16は、摺動部材1を含む被 案内面とサドル側案内面3との係合関係によ 案内されてX軸方向に移動し、これにより、 ーブル16上のワークWが主軸14に保持された 具Tによって加工される。

 また、工作機械10によれば、工作機械10の 生産性を向上させ、低コスト化を図ることが できるとともに、サドル15やテーブル16の案 精度を高めて高精度な加工を実現すること できる。

 実施形態では、Y軸案内機構21のサドル側 り案内面として摺動部材1を、X軸案内機構25 のテーブル側滑り案内面として摺動部材1を けたが、これに限られるものではなく、Y軸 内機構21のサドル側の案内面やX軸案内機構2 5のテーブル側滑り案内面には、摺動部材1を いずに、Y軸案内機構21のベッド側滑り案内 22や、X軸案内機構25のサドル側の案内面3の に、摺動部材1を用いるようにしても良い。

 また、Z軸案内機構20についても、Y軸案内 機構21やX軸案内機構25と同様に、摺動部材1を 用いた案内機構としてもよいが、水平方向の 案内面に使用する方が、潤滑油を安定供給で きるので好ましい。

 また、上記の実施形態では、支持構造体 してベッド11、コラム12およびサドル15を、 動構造体として主軸頭13、サドル15およびテ ーブル16を一例に挙げて説明したが、支持構 体や移動構造体は、これらに限定されるも ではなく、また、立形マシニングセンタと ばれるタイプの工作機械10に前記の摺動部 1を設けたが、この摺動部材1は、滑り案内面 を備える旋盤や研磨機など各種工作機械に用 いることができる。