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Patent Searching and Data


Title:
SOFT MAGNETIC ALLOY, MAGNETIC COMPONENT USING THE SAME, AND THEIR PRODUCTION METHODS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129803
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a soft magnetic alloy containing P, B and Cu as essential components. A preferable example of such a soft magnetic alloy is an Fe-based alloy having a composition containing not less than 70% by atom of Fe, 5-25% by atom of B, not more than 1.5% by atom of Cu (exclusive of 0%), and not more than 10% by atom of P (exclusive of 0%).

Inventors:
URATA, Akiri (7-1 Koriyama 6-chome,Taihaku-ku, Sendai-sh, Miyagi 10, 9828510, JP)
浦田顕理 (〒10 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号NECトーキン株式会社内 Miyagi, 9828510, JP)
MATSUMOTO, Hiroyuki (7-1 Koriyama 6-chome,Taihaku-ku, Sendai-sh, Miyagi 10, 9828510, JP)
Application Number:
JP2008/000661
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
March 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NEC TOKIN CORPORATION (7-1 Koriyama 6-chome, Taihaku-ku Sendai-sh, Miyagi 10, 9828510, JP)
NECトーキン株式会社 (〒10 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 Miyagi, 9828510, JP)
TOHOKU UNIVERSITY (1-1 Katahira 2-chome, Aoba-ku Sendai-sh, Miyagi 77, 9808577, JP)
国立大学法人東北大学 (〒77 宮城県仙台市青葉区片平二丁目1番1号 Miyagi, 9808577, JP)
URATA, Akiri (7-1 Koriyama 6-chome,Taihaku-ku, Sendai-sh, Miyagi 10, 9828510, JP)
International Classes:
C22C45/02; B22F1/00; B22F3/00; B22F9/08; C21D6/00; C22C38/00; H01F1/153; H01F1/16; H01F1/26; H01F41/02
Attorney, Agent or Firm:
YAMAZAKI, Takuya (Sanseiro Bldg. 4F, 2-53 Zushi 5-chome, Zushi-cit, Kanagawa 06, 2490006, JP)
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Claims:
 70原子%以上のFe、5~25原子%のB、1.5原子%以下(0を含まない)のCu、10原子%以下(0を含まない)のPを含む、溶融状態のFe基合金組成物を急冷凝固させてなる軟磁性合金。
 非晶質相を有する請求項1記載の軟磁性合金。
 非晶質相と前記非晶質相中に分散された平均粒径50nm以下のα―Feの結晶相とを有する混相組織を有する請求項1記載の軟磁性合金。
 前記Fe基合金組成物は、下記に示される組成の成分を有する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の軟磁性合金。
 (Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g
 ここで、M 1 はCo、Niの少なくともいずれか一方の元素、M 2 はNb、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Cr、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 3 は白金族元素、希土類元素、Au、Ag、Zn、Sn、Sb、In、Rb、Sr、Cs、Baからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 4 はC、Si、Al、Ga、Geからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、0≦a≦0.5、0≦b≦10、5≦c≦25、0<d≦10、0<e≦1.5、0≦f≦2、0≦g≦8、70≦100-b-c-d-e-f-gを満たす数値であり、白金族元素はPd,Pt,Rh,Ir,Ru,Osからなり、希土類元素はSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd、Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Ruからなる。
 下記に示される組成の成分を有する、請求項2に記載の軟磁性合金。
 (Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g
 ここで、M 1 はCo、Niの少なくともいずれか一方の元素、M 2 はNb、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Cr、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 3 は白金族元素、希土類元素、Au、Ag、Zn、Sn、Sb、In、Rb、Sr、Cs、Baからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 4 はC、Si、Al、Ga、Geからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、0≦a≦0.5、0≦b≦5、5≦c≦25、0.2≦d≦10、0<e≦1.5、0≦f≦2、1≦g≦8、70≦100-b-c-d-e-f-gを満たす数値である。
 下記に示される組成の成分を有する、請求項3に記載の軟磁性合金。
 (Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g
 ここで、M 1 はCo、Niの少なくともいずれか一方の元素、M 2 はNb、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Cr、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 3 は白金族元素、希土類元素、Au、Ag、Zn、Sn、Sb、In、Rb、Sr、Cs、Baからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 4 はC、Si、Al、Ga、Geからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、a、b、c、d、e、f、gはそれぞれ、0≦a≦0.5、1≦b≦10、5≦c≦18、0.2≦d≦8、0.025≦e≦1、0≦f≦2、0≦g≦8、70≦100-b-c-d-e-f-gを満たす数値である。
 下記に示される組成の成分を有する、請求項3に記載の軟磁性合金。
 Fe 100-b-c-d-e-g M 2 b B c P d Cu e M 4 g
 ここで、M 2 はNb、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Cr、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 4 はC、Si、Al、Ga、Geからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、b、c、d、e、gはそれぞれ、1≦b≦10、5≦c≦18、0.2≦d≦5、0.025≦e≦1、0≦g≦8、70≦100-b-c-d-e-gを満たす数値である。
 M 2 元素には0.1原子%以上のCr元素が含まれる、請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の軟磁性合金。
 M 2 元素には1.0原子%以上のCr元素が含まれる、請求項8に記載の軟磁性合金。
 δTx(過冷却液体領域)=Tx(結晶化開始温度)-Tg(ガラス遷移温度)で表される過冷却液体領域を有する、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の軟磁性合金。
 前記δTx(過冷却液体領域)は20℃以上である、請求項10記載の軟磁性合金。
 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の軟磁性合金からなり、厚さが10μm以上、300μm以下である、軟磁性薄帯。
 請求項12に記載の軟磁性薄帯からなる巻磁芯又は積層磁芯。
 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の軟磁性合金からなり、厚さ0.3mm以上の板状又は外径1mm以上の棒状形状を有する、軟磁性部材。
請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の軟磁性合金からなり、厚さ1mm以上の板状又は棒状の部位を一部に有する、軟磁性部材。
 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の軟磁性合金からなり、平均粒径1μm以上、150μm以下である、軟磁性粉末。
 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の軟磁性合金からなり、水アトマイズ法により作製された、軟磁性粉末。
 請求項16又は請求項17に記載の軟磁性粉末と前記軟磁性粉末を絶縁・結合する結合剤とを主とする混合物を成型してなる、圧粉磁芯。
 請求項13又は請求項18に記載の巻磁芯若しくは積層磁芯又は圧粉磁芯をコイルの近傍に配置してなる、インダクタ。
 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のFe基合金組成物であって溶融状態のFe基合金組成物を急冷凝固させて薄帯又は粉末となす工程(a)と、
 前記粉末を400℃以上、700℃以下の温度で熱処理をする工程(b)と、
を有する、軟磁性薄帯又は粉末の製造方法。
 請求項13又は請求項18に記載の巻磁芯若しくは積層磁芯又は圧粉磁芯を、400℃以上、700℃以下の温度で熱処理をする工程を有する、巻磁芯若しくは積層磁芯又は圧粉磁芯の製造方法。
 請求項16又は請求項17に記載の軟磁性粉末と、前記軟磁性粉末を絶縁・結合する結合剤とを主とする混合物を成型して圧粉体を得る工程(c)と、
 コイルの近傍に前記圧粉体を配置する工程(d)と、
 前記圧粉体を400℃以上、700℃以下の温度で熱処理をする工程(e)と、
を有する、インダクタの製造方法。
 請求項16又は請求項17に記載の軟磁性粉末と、前記軟磁性粉末を絶縁・結合する結合剤とを主とする混合物をコイルと一体に成型して一体成型体を得る工程(f)と、
 前記一体成型体を400℃以上、700℃以下の温度で熱処理をする工程(g)と、
を有する、インダクタの製造方法。
 請求項2、請求項4又は請求項5に記載の軟磁性合金を用いた巻磁芯若しくは積層磁芯、圧粉磁芯又はインダクタの製造方法であって、300℃以上、600℃以下の温度で熱処理をする工程を有する、巻磁芯若しくは積層磁芯、圧粉磁芯又はインダクタの製造方法。
Description:
軟磁性合金及びそれを用いた磁 部品並びにそれらの製造方法

 本発明は、軟磁性粉末や軟磁性薄帯など 軟磁性合金及びそれを用いた磁芯やインダ タ、更にはそれらの製造方法に関する。

 近年、携帯機器の発展や地球温暖化に伴 環境負荷の小さい機器の必要性から、電子 器の小型化、省エネ化が従来よりも強く求 られるようになっている。そのため、トラ ス、チョークコイル等の電子機器に用いら る磁性電子部品も小型化、高周波、高効率 低背化等が従来よりも強く要求されている これら磁性電子部品の材料としては、従来 らMn-Zn、Ni-Znフェライト等が多く用いられて きた。しかしながら現在では樹脂等で絶縁を 施した飽和磁束密度の高い金属磁性材料の積 層磁芯、巻磁芯、圧粉磁芯に置き換わるよう になってきた。中でも圧粉磁芯は、磁性粉末 と、絶縁、結合の役割を担う結合剤(バイン ー)を結合して部品形状に成型する磁芯であ 、3次元形状を容易に成型できるため、広範 囲の用途が見込める可能性が高く、注目され ている。

 磁芯の材料としては、例えば飽和磁束密 が比較的高いFe、Fe-Si、Fe-Si-Crが挙げられる また、磁歪や結晶磁気異方性が小さく、軟 気特性に優れたパーマロイ(Ni-Fe系合金)やセ ンダスト(登録商標、Fe-Si-Al合金)が挙げられ 。しかしながら、上記の材料は以下のよう 問題点を有している。まず、Fe、Fe-Si、Fe-Si-C rは、飽和磁束密度は他の磁芯材料より優れ いるものの、軟磁気特性に劣っている。パ マロイやセンダスト(登録商標)は、軟磁気特 性は他の磁芯材料より優れているものの、Fe Fe-Siと比較すると飽和磁束密度は半分であ 。

 一方、最近、非晶質の軟磁性材料が注目 浴びている。この種の非晶質軟磁性材料と て、Fe基、Co基の非晶質材料がある。Fe基の 晶質材料は結晶磁気異方性がないため、他 磁芯材料と比べて低鉄損の材料だが、非晶 形成能が低く、単ロール液体急冷法などに って作製された厚さ20~30μmの薄帯などに限 されている。Co基の非晶質材料は零磁歪組成 が存在し、他の磁芯材料と比べて優れた軟磁 気特性を有するが、飽和磁束密度がフェライ ト並みに低く、更に高価なCoが主成分である め、商業材料には適さない等の欠点がある また非晶質形成能に優れたFe-Al-Ga-P-C-B-Si(特 文献1、2)や(Fe、Co)-Si-B-Nb(非特許文献1)など 金属ガラス合金について近年報告されてい がFeの含有量が低いため飽和磁束密度が1.2T 度と大きく低下する。またGaやCoなど価格の い原料を用いておりCo基の非晶質材料と同 、工業的に好ましくない。

 また、低保磁力、高透磁率の磁芯材料と て、Fe-Cu-Nb-Si-B(非特許文献2、3、特許文献3 4)やFe-(Zr、Hf、Nb)-B(非特許文献4、特許文献5) Fe-Al-Si-Nb-B(非特許文献5)のようなナノ結晶材 料が注目されている。ナノ結晶材料は、非晶 質組織中に数nm~数10nm程度のナノ結晶を析出 せた材料であり、磁歪が従来のFe基の非晶質 材料と比べて小さく、中には飽和磁束密度の 高い材料も存在する。ここで、ナノ結晶材料 は、非晶質状態から熱処理によりナノ結晶を 析出させるため、高い非晶質形成能を有し、 ナノ結晶を析出できる組成でなければならな いが、上記を含むナノ結晶材料は一般に非晶 質形成能が低い。

 従って、単ロール液体急冷法では厚さ20μ m程度の薄帯しか作製できず、また冷却速度 比較的遅い水アトマイズ法等の製法では粉 を直接作製することはできない。もちろん 薄帯を粉砕して粉末を作製することは可能 が、粉砕する工程が追加されるため圧粉磁 の製造効率が低下する。また、粉砕では粉 粒径の制御が困難であり、更に、粉末が球 にならないため、成形性や磁気特性の向上 困難である。また、直接粉末作製が可能な ノ結晶材料も報告されているが(特許文献4) このナノ結晶材料は、実施例の組成から明 かなように、Feの含有量を従来のナノ結晶材 料よりも少なくし、Bの含有量を多くするこ によって非晶質形成能を向上させているた 、飽和磁束密度が従来のナノ結晶材料より 下するのが明らかである。いずれにしても 来の組成では、優れた軟磁気特性を有し、 接粉末が作製できるほど高い非晶質形成能 有し、飽和磁束密度の高い磁芯材料は得ら なかった。

Baolong Shen, Chuntao Chang, Akihisa Inoue,“For mation,ductile deformation behavior and soft-magnetic p roperties of (Fe,Co,Ni)-B-Si-Nbbulk glassy alloys”, I ntermetallics, 2007,Volume15,Issue1, p9 山内、吉沢、「超微細結晶粒組織からな るFe基軟磁性合金」、日本金属学会誌、社団 人日本金属学会、1989年2月、第53巻、第2号 p241 山内、吉沢、「Fe基超微結晶磁性材料」 日本応用磁気学会誌、社団法人日本応用磁 学会、1990年、第14巻、第5号、p684 Suzuki, Makino, Inoue, and Masumoto,“Low corelo sses of nanocrystalline Fe-M-B(M=Zr, Hf, or Nb)alloys , Journal of AppliedPhysics, The American institute of Physics, September,1993,Volume74, Issue5, p3316 渡辺、斉藤、高橋、「Fe-Al-Si-Nb-B微結晶 金薄帯の軟磁気特性と構造」、日本応用磁 学会誌、社団法人日本応用磁気学会、1993年 第17巻、第2号、p191

特開平09-320827号公報

特開平11-071647号公報

特許第2573606号公報

特開2004-349585号公報

特許第2812574号公報

 本発明はこのような問題に鑑みてなされ ものであり、その目的は、優れた軟磁気特 を有し、容易に薄帯や粉末が作製できるほ 高い非晶質形成能と高い飽和磁束密度を両 した非晶質もしくはナノ結晶の軟磁性合金 提供することにある。

 本発明者らは、上述の課題を解決するこ を目的として種々の合金組成について鋭意 討した結果、P、B、Cuを必須成分として含む Fe基合金系において種々の組成成分を限定し 場合、非晶質形成能は向上し、非晶質相で る軟磁性薄帯や粉末、部材などが得られる とを見出した。また、本発明の範囲内にお ては熱処理を施すことによって、非晶質中 平均粒径50nm以下のα―Feの結晶相(Feを主成 としたbcc構造を有する結晶粒)を析出させる とができることを見出した。更に、これら 晶質もしくはナノ結晶の薄帯や粉末を用い ことで、磁気特性に優れた巻磁芯や積層磁 、圧粉磁芯及びインダクタが得られること 見出した。そして、以上の知見を元に以下 発明を完成するに至った。

 即ち、本発明は、70原子%以上のFe、5~25原 %のB、1.5原子%以下のCu(0を含まない)、10原子 %以下(0を含まない)のPを含む、溶融状態のFe 合金組成物を急冷凝固させてなる軟磁性合 を提供する。

 前記軟磁性合金は非晶質相を有していて 良いし、非晶質相と前記非晶質相中に分散 れた平均粒径50nm以下のα―Feの結晶相とを として有する混相組織を有してもよい。

 本発明によれば、優れた軟磁気特性と高 非晶質形成能を有し、非晶質若しくはナノ 晶を析出可能な軟磁性合金を提供すること できる。

 また、これら軟磁性合金では、それを用 た薄帯や粉末、更には当該薄帯を用いた巻 芯や積層磁芯、粉末を用いた圧粉磁芯など 提供することができ、加えてそれらを用い インダクタを提供することができる。

本発明の実施例による軟磁性薄帯及び軟磁性 粉末の熱処理前のX線回折プロファイルを示 グラフである。ここで、軟磁性薄帯は、Fe 75.91 B 11 P 6 Si 7 Cu 0.09 なる組成を有するものであり、軟磁性粉末は 、Fe 79.91 B 10 P 2 Si 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.01 なる組成を有するものである。 実施例のインダクタを示す図で、コ ルを透視した斜視図である。 図2(a)のインダクタを示す図で、コイ ルを透視した側面図である。 実施例のインダクタの直流重畳特性図 ある。 実施例のインダクタの実装効率を示す である。

符号の説明

  1    圧粉磁芯
  2    コイル
  3    表面実装用端子

 以下、本発明に好適な実施形態を詳細に 明する。

 まず、第1の実施形態に係る軟磁性合金の 組成及び構造について説明する。本発明者は 、種々検討の結果、P、B、Cuを必須成分とし 含むFe基合金組成物において、非晶質単相で 優れた軟磁気特性を有する薄帯やバルク材、 粉末を容易に作製できることを見出した。ま た、その合金に適切な温度で熱処理を施すこ とで、非晶質相中に平均粒径50nm以下のα―Fe 結晶相が分散する混相組織を発現し得るこ 、更にその薄帯や粉末を用いることで、磁 特性にすぐれた巻磁芯、積層磁芯、圧粉磁 及びインダクタが得られることを見出した

 特にP、B、Cuの組成成分を限定し、Fe基合 組成物の組成を、70原子%以上のFe、5~25原子% のB、1.5原子%以下のCu(0を含まない)、10原子% 下(0を含まない)のPを含む組成に規定するこ により、非晶質単相で優れた軟磁気特性を する薄帯やバルク材、粉末を容易に作製で ることを見出した。

 上記Fe基合金において、主成分であるFeは 磁性を担う元素であり、磁気特性を有するた めに必須である。但し、Feの割合が70原子%よ 少ないと飽和磁束密度が低下する原因とな 。従って、Feの割合は70原子%以上であるの 望ましい。

 Bは非晶質形成を担う元素であり、非晶質 形成能を向上させるために必須である。但し 、Bの割合が5原子%より少ないと十分な非晶質 形成能が得られない。また、Bの割合が25原子 %を超えると、Fe含有量が相対的に減少し、飽 和磁束密度の低下を招くとともに、融点の急 激な上昇、非晶質形成能の低下などにより薄 帯や粉末の作製が困難になる。

 Cuは、必須元素であり、ナノ結晶の粒径 微細化する作用があると考えられる。また Pと同時に添加することにより、非晶質形成 を向上させる作用を有する。但し、Cuの割 が1.5原子%を超えると非晶質形成能が低下し 粉末を直接作製するのが困難となるため、1 .5原子%以下とするのが望ましい。

 PはBと同様に非晶質の形成を担う元素で り、非晶質形成能を向上させるために必須 ある。但し、Pの割合が10原子%を超えると、 性を担うFe含有量が相対的に減少し、飽和 束密度の低下を招くとともに、熱処理後にFe -Pの化合物が析出して、軟磁気特性の低下の 因となる。従って、Pの割合は10原子%以下と することが望ましい。

 ここで、上記のFe基合金組成物は、δTx(過 冷却液体領域)=Tx(結晶化開始温度)-Tg(ガラス 移温度)で表される過冷却液体領域を有して る。δTxを有するということは、非晶質相が 安定で非晶質形成能が高いことを意味してい る。従って、上記のFe基合金組成物は、単ロ ル液体急冷法よりも冷却速度が遅い水アト イズ法や金型鋳造法などの作製法でも非晶 化することができ、非晶質形成能を向上で る。また、Tg温度近傍で熱処理をすること 応力が完全に緩和し、優れた軟磁気特性が 現すると同時に、ナノ結晶を析出させるた の熱処理においては、δTxを通過するため、 性が低下し、粉末の応力緩和が可能となる また、より優れた非晶質形成能、軟磁気特 を得るためには、δTxは20℃以上であること 望ましい。

 上記のFe基合金組成物は、後述するよう 溶融状態から急冷することにより非晶質相 有する軟磁性合金となる。また、非晶質の 磁性合金を熱処理することにより、非晶質 とα―Feの結晶相の混層組織を有する軟磁性 金を得ることも可能である。本Fe基合金組 物は非晶質相若しくは非晶質相とα―Feの結 相の混層組織を有する軟磁性合金であり、 磁気特性に優れ、低鉄損であり、飽和磁束 度が高い。なお、α―Feの結晶粒の平均粒径 が50nmを超えると軟磁気特性の低下を招く。 って、結晶粒の平均粒径は50nm以下であるこ が望ましく、更には、30nm以下であることが 望ましい。また急冷状態で結晶粒が析出した 場合であっても結晶粒が50nm以下であればよ 。

 次に、第1の実施形態にかかるFe基合金組 物の製造方法について説明する。まず、先 述べた組成のFe基合金を溶融する。次に、 ロール液体急冷法や水アトマイズ法、金型 造法などの冷却方法により溶融したFe基合金 を急冷すると、非晶質相を有する軟磁性薄帯 や軟磁性粉末、軟磁性部材が作製される。こ こで、作製された軟磁性薄帯や粉末について 非晶質状態を維持できる温度、時間で熱処理 し、内部応力を緩和することで軟磁気特性を 向上させることができる。また結晶が析出で きる温度以上で熱処理することで非晶質相中 に50nm以下の結晶粒が析出する。即ち、熱処 により、非晶質相とα―Feの結晶相の混層組 を有する軟磁性薄帯や粉末が得られる。こ で、熱処理温度が300℃より低いと内部応力 緩和できず、また400℃より低いと、α―Feの 結晶相が析出せず、700℃を超えるとα―Feの 晶相の結晶粒径が50nmを超え、軟磁気特性が 下する。従って、非晶質状態で用いる場合 300℃~600℃の範囲で熱処理することが望まし い。またα―Feの結晶相の結晶粒を析出させ には、低温でも長時間に亘って保持するこ により結晶化は可能であり、400℃~700℃の範 で熱処理することが望ましい。熱処理は例 ば真空、アルゴン、窒素などの雰囲気下で われるが、大気中で行ってもよい。なお、 処理時間は例えば10分から100分程度である 更に、磁場中あるいは応力下で熱処理を行 、軟磁性薄帯や粉末の磁気特性を調整して よい。

 ここで、第1の実施形態のFe基合金組成物 特徴とするところは、合金の組成の調整と 当該合金の特性を十分に発現させるための 融状態からの急冷凝固、熱処理によって得 れる非晶質単相若しくは非晶質と50nm以下の α―Feの結晶相の混相組織にあるので、Fe基合 金組成物の製造装置としては、従来の装置を そのまま利用可能である。つまり、熱処理工 程のために、雰囲気調整が可能で、300~700℃ 範囲で温度制御可能な炉が必要となる他は 従来の装置が使用可能で、例えば母合金を るには従来の高周波加熱装置やアーク溶解 置が使用可能で、薄帯化には、単ロール液 急冷装置や双ロール装置、粉末化には、水 トマイズ装置、ガスアトマイズ装置、バル 部材には金型鋳造装置や射出成形装置など 用いることができる。

 次に、第1の実施形態にかかるFe基合金組 物のうち軟磁性薄帯を用いた巻磁芯、積層 芯の製造方法について説明する。まず熱処 前の軟磁性薄帯を所定の幅に切断し、リン 状に巻き取り接着剤や溶接により固定し巻 芯とする。また熱処理前の軟磁性薄帯を所 の形状に打ち抜き、積層して用いて積層磁 とする。積層間の結合材として絶縁や接着 機能を有する樹脂を用いてもよい。次に、 1の実施形態にかかるFe基合金組成物のうち 磁性粉末を用いた圧粉磁芯の製造方法につ て説明する。まず、熱処理前の軟磁性粉末( 非晶質相を有する軟磁性粉末)を結合剤と結 して混合物を作製する。次に、混合物をプ ス機等で所望の形状に成型して成型体を作 する。最後に、成型体に熱処理して圧粉磁 が完成する。巻磁芯、積層磁芯、圧粉磁芯 用いる結合材としては、熱硬化性高分子が いられ、用途や必要な耐熱性により適宜選 することができる。例として、エポキシ樹 、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹 、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂 シリコーン樹脂、ポリアミドイミド、ポリ ミドなどが挙げられるが、これらに限定さ るものではないことは勿論である。非晶質 態のまま用いる場合は300℃~600℃程度で結晶 しない範囲で応力緩和の熱処理を施す。ま ナノ結晶化の状態にして用いる場合は400℃~ 700℃の範囲で熱処理を行うことにより、非晶 質相中に50nm以下の結晶粒を析出させ、結晶 の析出と、成型により生じた内部応力の緩 が同時に可能となる。なお、熱処理前の軟 性薄帯や粉末ではなく、熱処理後の軟磁性 帯や粉末を用いて巻磁芯、積層磁芯、圧粉 芯を製造してもよい。この場合は、最後の 処理工程の熱処理温度は、結合材を硬化さ られる程度の温度でもよく、更に応力緩和 熱処理を行ってもよい。なお、巻磁芯、積 磁芯、圧粉磁芯を製造する工程についても 基本的には従来の装置をそのまま用いるこ が可能である。

 次に、第1の実施形態にかかるFe基合金組 物のうち軟磁性薄帯や粉末用いたインダク の製造方法について説明する。前述のよう 巻磁芯、積層磁芯や圧粉磁芯を作製し、圧 磁芯をコイルの近傍に配置することにより インダクタが完成する。なお、熱処理前の 磁性薄帯や粉末ではなく、熱処理後の軟磁 薄帯や粉末を用いてインダクタを製造して よい。この場合は、最後の熱処理工程の熱 理温度は、結合材を硬化させられる程度の 度でもよく、更に応力緩和の熱処理を行っ もよい。なお、インダクタを製造する工程 ついても、基本的には従来の装置をそのま 用いることが可能である。次に、第1の実施 形態にかかる軟磁性粉末を用いたインダクタ の製造方法の変形例について説明する。まず 、熱処理前の軟磁性粉末をシリコーン樹脂等 と結合剤と結合して混合物を作製する。次に 、混合物とコイルとをプレス機等で所望の形 状に一体成型して一体成型体を作製する。次 に、一体成型体を非晶質状態のまま用いる場 合は300℃~600℃程度で結晶化しない範囲で応 緩和の熱処理を施す。またナノ結晶化の状 にして用いる場合は400℃~700℃の範囲で熱処 を行うことにより、非晶質相中に50nm以下の 結晶粒を析出させ、インダクタが完成する。 なお、熱処理前の軟磁性粉末ではなく、熱処 理後の軟磁性粉末を用いてインダクタを製造 してもよい。この場合は、最後の熱処理工程 の熱処理温度は、結合材を硬化させられる程 度の温度でもよく、更に応力緩和の熱処理を 行ってもよい。なお、上記変形例では、圧粉 磁芯と一体化されたコイルにも熱処理を施す ので、コイルを構成するワイヤの絶縁体の耐 熱性に考慮が必要となる。

 このように、第1の実施形態の軟磁性粉末 は、P、B、Cuを必須成分として含むFe基合金で ある。従って、単ロール液体急冷法やアトマ イズ法、金型鋳造法等で直接、非晶質薄帯や 粉末、バルク部材を製造可能であり、熱処理 を施すことにより応力緩和させるほか、非晶 質相中に50nm以下の結晶粒を析出させ、軟磁 特性を向上させることも可能である。従っ 、第1の実施形態の軟磁性薄帯、粉末、バル 部材は、軟磁気特性に優れ、飽和磁束密度 高く、鉄損も低く、この軟磁性薄帯や粉末 用いることにより優れた特性を具備した巻 芯、積層磁芯、圧粉磁芯を得ることができ 。更には、この巻磁芯、積層磁芯、圧粉磁 を用いることで、より優れた特性を有する ンダクタを得ることができる。

 次に、第2の実施形態に係るFe基合金組成 の組成及び構造について説明する。本発明 はさらなる検討の結果、第1の実施形態にお いて、Fe基合金の組成を更に限定することに り、より優れた軟磁気特性を有し、単ロー 液体急冷法などにより容易に薄帯が作製で 、また水アトマイズ法などにより直接非晶 粉末が作製できるほど高い非晶質形成能が られることを見出した。

 即ち、第2の実施形態の前記Fe基合金組成物 、下記(1)式に示される組成の成分を有する
 (Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g …(1)
 但し、M 1 はCo、Niの少なくともいずれか一方の元素、M 2 はNb、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Cr、Mnからなる 群から選ばれる少なくとも1種の元素、M 3 は白金族元素、希土類元素、Au、Ag、Zn、Sn、S b、In、Rb、Sr、Cs、Baからなる群から選ばれる なくとも1種の元素、M 4 はC、Si、Al、Ga、Geからなる群から選ばれる少 なくとも1種の元素であって、a、b、c、d、e、 f、gはそれぞれ、0≦a≦0.5、0≦b≦10、5≦c≦25 、0<d≦10、0<e≦1.5、0≦f≦2、0≦g≦8、70 100-b-c-d-e-f-gを満たす数値である。また、白 族元素はPd、Pt、Rh、Ir、Ru、Osからなり、希 類元素はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Ruからなる。

 上記Fe基合金において、主成分であるFeは 磁性を担う元素であり、第1の実施形態と同 に、磁気特性を有するために必須である。

 M 1 はFeと同様に磁性を担う元素であり、M 1 の添加により、磁歪を調整したり、磁場中熱 処理等で誘導磁気異方性を付与したりするこ とが可能になる。しかし、M 1 の割合が(1)式でa>0.5を満たす割合となると 飽和磁束密度の低下や軟磁気特性の劣化を く可能性がある。従って、M 1 の割合は(1)式でa≦0.5を満たす割合であるの 望ましく、a≦0.3を満たす割合であるのが更 望ましい。

 M 2 は非晶質形成能を高めるのに有効な元素であ り、薄帯や粉末の作製を容易にする。またナ ノ結晶合金においても結晶粒の成長を抑制す る効果も持ち合わせている。しかし、M 2 の割合が10原子%を超えるとFe濃度が低下し飽 磁束密度が低下するため、M 2 の割合は10原子%以下であるのが望ましい。ま た、非晶質組織として高飽和磁束密度を得る ためには5原子%以下が望ましく、更に熱処理 より50nm以下の結晶粒を得るためには、結晶 粒の成長を抑制するために1原子%以上が望ま く、また非晶質形成能や飽和磁束密度の低 、またFe-M 2 化合物が析出しやすくなることにより軟磁気 特性の低下を招くため10原子%以下が望ましい 。

 またM 4 の中でもCrはFe基合金組成物の比抵抗向上や 成物表面の不働態層による高周波特性改善 寄与する元素であり、0.1原子%以上とするの 望ましい。また水アトマイズによる粉末の 製においても0.1原子%以上とするのが望まし い。更に耐食性を要する環境で使用する場合 には1原子%以上とするのが望ましく、防錆処 などの工程を省略することも可能である。

 Bは非晶質形成を担う元素であり、第1の 施形態と同様に、高い非晶質形成能を得る めに必須である。但し、Bの割合が5原子%よ 少ないと十分な非晶質形成能が得られない また、Bの割合が25原子%を超えると、Fe含有 が相対的に減少し、飽和磁束密度の低下を くとともに、融点の急激な上昇、非晶質形 能の低下などにより薄帯や粉末の作製が困 になる。従って、Bの割合は5~25原子%の範囲 するのが望ましい。また、過冷却液体領域δ Txを有し、優れた非晶質形成能を得るには5~20 原子%とするのが望ましく、更に、熱処理に りナノ結晶組織とし優れた軟磁気特性を得 ためには磁気特性に劣るFe-Bの化合物の析出 押さえるために5~18%とするのが望ましい。

 PはBと同様に非晶質形成を担う元素であ 、高い非晶質形成能を得るために必須であ 。但し、Pの割合が10原子%を超えると、磁性 担うFe含有量が相対的に減少し、飽和磁束 度の低下を招く恐れがある。従って、Pの割 は10原子%以下とすることが望ましい。またP の割合が8原子%を超えると熱処理によりナノ 晶化させた場合にFe-Pの化合物が析出して軟 磁気特性の低下を招く恐れがあるため、この 場合Pの割合は8原子%以下とすることが望まし く、更に5原子%以下が望ましい。但し、0.2原 %よりも少ないと非晶質形成能が低下するた め、0.2原子%以上であることが望ましい。

 Cuはナノ結晶の粒径を微細化する作用が り、また、Pと同時に添加することにより、 晶質形成能を向上させる作用を有し0.025原 %以上必要である。また、Cuの割合が1.5原子% 超えると非晶質形成能が低下するため、1.5 子%以下とするのが望ましい。熱処理により ナノ結晶組織とし優れた軟磁気特性と非晶質 形成能を得るためには1原子%以下とするのが ましく、また非晶質状態にあって、過冷却 体領域δTxを有し、優れた非晶質形成能を得 るには0.8原子%以下とするのが望ましい。

 M 3 は熱処理により析出した結晶相の結晶粒径を 微細化する効果がある。しかし、M 3 の割合が2原子%を超えると非晶質形成能が低 し、またFe量が相対的に減少して飽和磁束 度が低下する。従って、M 3 の割合は2原子%以下であることが望ましい。

 M 4 はBやPと共に添加することにより、非晶質形 能の向上を促進すると同時に、磁歪の調整 耐食性の向上等の作用も有する。しかし、M 4 の割合が8原子%を超えると、非晶質形成能が 下すると同時に、熱処理によりナノ結晶化 せた場合化合物が析出し、軟磁気特性の低 の一因となる。また、Fe量が相対的に減少 て飽和磁束密度が低下する。従って、M 4 の割合は8原子%以下であるのが望ましい。

 なお、軟磁性粉末の製造方法、圧粉磁芯 製造方法、インダクタの製造方法は第1の実 施形態と同様であるため、説明を省略する。

 このように、第2の実施形態では、非晶質の 軟磁性薄帯や粉末は、P、B、Cuを必須成分と て含むFe基合金である。従って、第1の実施 態と同様の効果を奏する。また、第2の実施 態によれば、第1の実施形態よりもFe基合金 組成を限定し、M 1 を添加している。従って、第1の実施形態と べて磁歪をより小さくすることができ、ま 、磁場中熱処理等で誘導磁気異方性を付加 ることができる。また、第2の実施形態によ ば、第1の実施形態よりもFe基合金の組成を 定し、M 2 を添加している。従って、第1の実施形態と べて飽和磁束密度をより高めることができ 。また、第2の実施形態によれば、第1の実施 形態よりもFe基合金の組成を限定し、M 3 を添加している。従って、第1の実施形態と べて析出した結晶粒をより微細化すること できる。更に、第3の実施形態によれば、第1 の実施形態よりもFe基合金の組成を限定しM 4 を添加している。従って、第1の実施形態と べて非晶質形成能をより向上させることが き、磁歪をより小さくすることができ、耐 性をより向上させることができる。

以下、実施例に基づき本発明を具体的に説 明する。

 (実施例1~24、比較例1~6)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Cu、Alの原料をそれぞれ下記の表1に記載の 発明の実施例1~24、及び比較例1~6の合金組成 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝の 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャン バー内に配置して真空引きを行い、その後減 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解し 母合金を作製した。この母合金を単ロール 体急冷法にて処理し、種々の厚さを持つ幅 3mm、長さ約5mの連続薄帯を作製した。これ の薄帯の冷却速度が最も遅くなる急冷時に ロールと接触していない薄帯の面をX線回折 で評価することにより、それぞれの薄帯に いて最大厚さt max を測定した。最大厚さt max が大きくなることは遅い冷却速度でも非晶質 構造が得られ、高い非晶質形成能を有するこ とを意味している。なお、プロファイルの例 として、図1に、本発明に包含されるFe 75.91 B 11 P 6 Si 7 Cu 0.09 なる組成で調製した厚さ260μm薄帯のX線回折 プロファイルを示す。次に、これらの薄帯 ついてDSCを用いて40℃/分(0.67℃/秒)という条 で、熱的性質について評価を行い、Tx(結晶 開始温度)、Tg(ガラス遷移温度)を求め、Txと TgからδTx(過冷却液体領域)を算出した。また 全に非晶質単相である薄帯について、振動 料型磁力計(VSM:Vibrating-Sample Magnetometer)によ 飽和磁束密度(Bs)を評価した。本発明の実施 例1~24、及び比較例1~6の組成における非晶質 金組成物の飽和磁束密度Bs、最大厚さt max 、厚さ40μmの薄帯のX線回折結果及びその薄帯 幅の測定結果をそれぞれ表1に示す。

 表1に示されるように、実施例1~24の非晶質 金組成物は、いずれも飽和磁束密度Bsが1.20T 上であって、Fe、Si、B元素からなる従来の 晶質組成物である比較例1と比べて非晶質形 能が高く、40μm以上の最大厚さt max を有している。

 ここで、表1に掲げられた組成のうち、実施 例1~6、比較例2にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Bの含有量であるcの値を7原子%か 27原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例1から6の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のc≦ 25の範囲が本発明におけるパラメータcの条件 範囲となる。c=27である比較例2の場合は、非 質形成能が低下し、上掲の条件を満たして ない。また実施例6はガラス遷移温度が20℃ 満であることからBの含有量は20原子%以下が 好ましい。

 ここで、表1に掲げられた組成のうち、実施 例1~6、比較例3にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Feの含有量である100-b-c-d-e-f-gの値 68.91原子%から79.91原子%まで変化させた場合 相当する。このうち実施例1から6の場合は Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合の70.9 1≦100-b-c-d-e-f-gの範囲が本発明におけるパラ ータ100-b-c-d-e-f-gの条件範囲となる。100-b-c-d-e -f-g=68.91である比較例3の場合は、Feの含有量 減少により飽和磁束密度Bsが低下し、上掲の 条件を満たしていない。

 ここで、表1に掲げられた組成のうち、実施 例7~10、比較例4にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Pの含有量であるdの値を1原子%か 12原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例7から10の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のd≦ 10の範囲が本発明におけるパラメータdの条件 範囲となる。d=12である比較例4の場合は、非 質形成能が低下し、上掲の条件を満たして ない。

 表1に掲げられた組成のうち、実施例11~16、 較例5にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Cuの含有量であるeの値を0.025原子% から2原子%まで変化させた場合に相当する。 のうち実施例11~16の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のe≦ 1.5の範囲が本発明におけるパラメータeの条 範囲となる。e=2である比較例5の場合は、非 質形成能が低下し、上掲の条件を満たして ない。

 表1に掲げられた組成のうち、実施例17~24、 較例6にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 4 の含有量であるgの値を0原子%から10原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 17~24の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合の0≦ g≦8の範囲が本発明におけるパラメータgの条 件範囲となる。g=10である比較例6の場合は、 晶質形成能が低下し、上掲の条件を満たし いない。

 (実施例25~47、比較例7~16)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Al、Cuの原料をそれぞれ下記の表2に記載の 発明の実施例25~47、及び比較例7~16の合金組 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャ バー内に配置して真空引きを行い、その後 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解 て母合金を作製した。この母合金を単ロー 液体急冷法にて処理し、種々の厚さを持つ 約3mm、長さ約5mの連続薄帯を作製した。これ らの薄帯の冷却速度が最も遅くなる急冷時に 銅ロールと接触していない薄帯の面をX線回 法で評価することにより、それぞれの薄帯 ついて最大厚さt max を測定した。最大厚さt max が大きくなることは遅い冷却速度でも非晶質 構造が得られ、高い非晶質形成能を有するこ とを意味している。また完全に非晶質単相で ある薄帯について、VSMにより飽和磁束密度Bs 評価した。本発明の実施例25~47、及び比較 7~16の組成における非晶質合金組成物の飽和 束密度Bs、最大厚さtmax、厚さ30μmの薄帯のX 回折結果及びその薄帯幅の測定結果をそれ れ表2に示す。

 表2に示されるように、実施例25~47の非晶質 金組成物は、Feの含有量が78原子%以上の組 であって、Fe、Si、B元素からなる従来の非晶 質組成物である比較例7と比べて飽和磁束密 Bsが高くいずれも1.55T以上であって、更に比 例8、9と比べて非晶質形成能が高く、容易 アモルファス薄帯を作製することが可能な30 μm以上の最大厚さt max を有している。

 ここで、表2に掲げられた組成のうち、実施 例25~28、比較例10にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、B含有量であるcの値を4原子%から12 原子%まで変化させた場合に相当する。この ち実施例25から28の場合は、Bs≧1.55T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の5≦ cの範囲が本発明におけるパラメータcの条件 囲となる。c=4である比較例10の場合は、非 質形成能が低下し、非晶質単相の薄帯を得 ことができず、上掲の条件を満たしていな 。

 ここで、表2に掲げられた組成のうち、実施 例25~31、比較例11にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、P含有量であるdの値を0原子%から5 子%まで変化させた場合に相当する。このう ち実施例25から31の場合は、Bs≧1.55T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の0.2 dの範囲が本発明におけるパラメータdの条 範囲となる。d=0である比較例11の場合は、非 晶質形成能が低下し、非晶質単相の薄帯を得 ることができず、上掲の条件を満たしていな い。

 ここで、表2に掲げられた組成のうち、実施 例32~35、比較例12、13にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Cuの含有量であるeの値を0原子%か 1原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例32から35の場合は、Bs≧1.55T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の0.02 5≦eの範囲が本発明におけるパラメータeの条 件範囲となる。e=0、1である比較例12、13の場 は、非晶質形成能が低下し、非晶質単相の 帯を得ることができず、上掲の条件を満た ていない。このようにCuは微量の添加でも 晶質形成能に大きな影響を与えるため、特 Feの含有量が78原子%以上の組成領域において Cuの含有量であるeの値は0.025原子%以上、0.8原 子%以下にすることが好ましい。

 (実施例48~56、比較例17、18)
 Fe、Co、Ni、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Cuの原料をそれぞれ下記の表3に記載の本発 明の実施例48~56、及び比較例17、18の合金組成 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝の 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャン バー内に配置して真空引きを行い、その後減 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解し 母合金を作製した。この母合金を単ロール 体急冷法にて処理し、種々の厚さを持つ幅 3mm、長さ約5mの連続薄帯を作製した。これ の薄帯の冷却速度が最も遅くなる急冷時に ロールと接触していない薄帯の面をX線回折 で評価することにより、それぞれの薄帯に いて最大厚さt max を測定した。最大厚さt max が大きくなることは遅い冷却速度でも非晶質 構造が得られ、高い非晶質形成能を有するこ とを意味している。また完全に非晶質単相で ある薄帯について、VSMにより飽和磁束密度Bs 評価した。本発明の実施例48~56、及び比較 17、18の組成における非晶質合金組成物の飽 磁束密度Bs、最大厚さt max 、厚さ40μmの薄帯のX線回折結果及びその薄帯 幅の測定結果をそれぞれ表3に示す。

表3に示されるように、実施例48~56の非晶質合 金組成物は、いずれも飽和磁束密度Bsが1.20T 上であって、Fe、Si、B元素からなる従来の非 晶質組成物である比較例17と比べて非晶質形 能が高く、40μm以上の最大厚さt max を有している。

 ここで、表3に掲げられた組成のうち、実施 例48~56、比較例18にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 1 の含有量であるaの値を0から0.7まで変化させ 場合に相当する。このうち実施例48から56の 場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のa≦ 0.5の範囲が本発明におけるパラメータaの条 範囲となる。a=0.7である比較例18の場合は、 和磁束密度Bsが低下し、上掲の条件を満た ていない。またM 1 を過剰に添加するとBsの低下が顕著になり、 た原料が高価で工業的に好まし、非晶質形 能も低下し始めることから、M 1 の含有量であるaの値は0.3以下であることが ましい。

 (実施例57~90、比較例19~22)
 Fe、Co、Ni、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Al、Cu、Nb、Cr、Mo、Zr、Ta、W、Hf、Ti、V、Mn Y、La、Nd、Sm、Dyの原料をそれぞれ下記の表4 記載の本発明の実施例57~90、及び比較例19~22 の合金組成となるようそれぞれ秤量し、アル ミナ坩堝の中に入れて高周波誘導加熱装置の 真空チャンバー内に配置して真空引きを行い 、その後減圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱に り溶解して母合金を作製した。この母合金 単ロール液体急冷法にて処理し、種々の厚 を持つ幅約3mm、長さ約5mの連続薄帯を作製 た。これらの薄帯の冷却速度が最も遅くな 急冷時に銅ロールと接触していない薄帯の をX線回折法で評価することにより、それぞ の薄帯について最大厚さt max を測定した。最大厚さt max が大きくなることは遅い冷却速度でも非晶質 構造が得られ、高い非晶質形成能を有するこ とを意味している。また完全に非晶質単相で ある薄帯について、VSMにより飽和磁束密度Bs 評価した。本発明の実施例57~90及び比較例19 ~22の組成における非晶質合金組成物の飽和磁 束密度Bs、最大厚さt max 、厚さ40μmの薄帯のX線回折結果及びその薄帯 幅の測定結果をそれぞれ表4に示す。

 表4に示されるように、実施例57~90の非晶質 金組成物は、いずれも飽和磁束密度Bsが1.20T 以上であって、Fe、Si、B元素からなる従来の 晶質組成物である比較例19と比べて非晶質 成能が高く、40μm以上の最大厚さt max を有している。

 ここで、表4に掲げられた組成のうち、実施 例57~84、比較例20、21にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 2 の含有量であるbの値を0原子%から7原子%まで 化させた場合に相当する。このうち実施例5 5から73の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のb≦ 5の範囲が本発明におけるパラメータbの条件 囲となる。b=7である比較例20、21の場合は、 飽和磁束密度Bsが低下し、上掲の条件を満た ていない。

 ここで、表4に掲げられた組成のうち、実施 例85~90、比較例22にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 3 の含有量であるfの値を0原子%から3原子%まで 化させた場合に相当する。このうち実施例8 5から90の場合は、Bs≧1.20T、t max ≧40μmの条件を満たしており、この場合のf≦ 2の範囲が本発明におけるパラメータfの条件 囲となる。f=3である比較例22の場合は、飽 磁束密度Bsが低下し、上掲の条件を満たして いない。

 (実施例91~151、比較例23~34)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Al、Cu、Nb、Mo、Crの原料をそれぞれ下記の 5-1及び表5-2(以下、2つの表をまとめて「表5 という)に記載の本発明の実施例91~151、及び 較例23~34の合金組成となるようそれぞれ秤 し、アルミナ坩堝の中に入れて高周波誘導 熱装置の真空チャンバー内に配置して真空 きを行い、その後減圧Ar雰囲気中で高周波誘 導加熱により溶解して母合金を作製した。こ の母合金を単ロール液体急冷法にて処理し、 厚さ約30μm、幅約3mm、長さ約5mの連続薄帯を 製した。これらの薄帯の冷却速度が最も遅 なる急冷時に銅ロールと接触していない薄 の面をX線回折法で評価した。また完全に非 質単相である30μm厚さの薄帯について、VSM より飽和磁束密度Bs及び直流BHトレーサーに り保磁力Hcを評価した。但し、非晶質形成 が低く、厚さ30μmの薄帯を作製できない組成 については熱処理後の評価を行っていない。 本発明の実施例91~151、及び比較例23~34の組成 おける非晶質合金組成物の厚さ30μm薄帯のX 回折結果及び熱処理後の飽和磁束密度Bs、 磁力Hcの測定結果をそれぞれ表5に示す。ま 熱処理条件は各試料、結晶化温度以上であ 600℃で5分間、Ar雰囲気中で行い、微結晶を 出させた。但し、Pの含有量が5原子%以上の 施例については550℃で5分間、Ar雰囲気中で 処理を行い、微結晶を析出させた。

 表5に示されるように、実施例91~151の非晶質 合金組成物は、結晶化温度以上の温度で熱処 理を施すことで、微細な結晶を析出させてお り、またいずれも飽和磁束密度Bsが1.30T以上 あって、連続的に薄帯の量産が可能な30μm以 上の最大厚さt max を有し、更に熱処理後20A/m以下の保磁力Hcで る。ここでt max ≧30μmの条件を満たすためには厚さ30μm薄帯 X線回折結果が非晶質相であればよい。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例91~104、比較例23、24にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Bの含有量であるcの値を4原子%か 20原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例91から104の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の5≦ c≦18の範囲が本発明におけるパラメータcの 件範囲となる。c=4である比較例23の場合は非 晶質形成能が低下し、またc=20である比較例24 の場合は保磁力Hcが劣化し、上掲の条件を満 していない。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例105~111、比較例25、26にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Pの含有量であるdの値を0原子%か 10原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例105から111の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の0.2 d≦8の範囲が本発明におけるパラメータdの 件範囲となる。d=0、10である比較例25、26の 合は非晶質形成能が低下し、上掲の条件を たしていない。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例112~119、比較例27、28にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Cuの含有量であるeの値を0原子%か 1.5原子%まで変化させた場合に相当する。こ のうち実施例112から119の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の0.02 5≦e≦1の範囲が本発明におけるパラメータe 条件範囲となる。e=0、1.5である比較例27、28 場合は非晶質形成能が低下し、上掲の条件 満たしていない。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例120~128、比較例29にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 4 の含有量であるgの値を0原子%から10原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 120~128の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合のパ メータgの条件範囲はg≦8が好ましい。g=10で ある比較例29は非晶質形成能が低下し、上掲 条件を満たしていない。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例129~145、比較例30、31にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 2 の含有量であるbの値を0原子%から12原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 129から145の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合のパ メータbの条件範囲は1≦b≦10が好ましい。b= 0である比較例30の場合は保磁力Hcが劣化し、 たb=12である比較例31の場合は非晶質形成能 低下し、上掲の条件を満たしていない。

 ここで、表5に掲げられた組成のうち、実施 例146~151、比較例32にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 3 の含有量であるfの値を0原子%から3原子%まで 化させた場合に相当する。このうち実施例1 46から151の場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合のパ メータfの条件範囲は0≦f≦2が好ましい。f=3 である比較例32の場合は非晶質形成能が低下 、上掲の条件を満たしていない。

 (実施例152~158、比較例35~37)
 Fe、Co、Ni、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Al、Cu、Nb、Mo、Crの原料をそれぞれ下記の 6に記載の本発明の実施例152~158、及び比較例 35~37の合金組成となるようそれぞれ秤量し、 ルミナ坩堝の中に入れて高周波誘導加熱装 の真空チャンバー内に配置して真空引きを い、その後減圧Ar雰囲気中で高周波誘導加 により溶解して母合金を作製した。この母 金を単ロール液体急冷法にて処理し、厚さ 30μm、幅約3mm、長さ約5mの連続薄帯を作製し 。これらの薄帯の冷却速度が最も遅くなる 冷時に銅ロールと接触していない薄帯の面 X線回折法で評価した。また完全に非晶質単 相である30μm厚さの薄帯について、VSMにより 和磁束密度Bs及び直流BHトレーサーにより保 磁力Hcを評価した。但し、非晶質形成能が低 、厚さ30μmの薄帯を作製できない組成につ ては熱処理後の評価を行っていない。本発 の実施例152~158、及び比較例35~37の組成にお る非晶質合金組成物の厚さ30μm薄帯のX線回 結果及び熱処理後の飽和磁束密度Bs、保磁力 Hcの測定結果をそれぞれ表6に示す。また熱処 理条件は各試料、結晶化温度以上である600℃ で5分間、Ar雰囲気中で行い、微結晶を析出さ せた。

 表6に示されるように、実施例152~158の非晶 合金組成物は、結晶化温度以上の温度で熱 理を施すことで、微細な結晶を析出させて り、またいずれも飽和磁束密度Bsが1.30T以上 あって、連続的に薄帯の量産が可能な30μm 上の最大厚さt max を有し、更に熱処理後20A/m以下の保磁力Hcで る。ここでt max ≧30μmの条件を満たすためには厚さ30μm薄帯 X線回折結果が非晶質相であればよい。

 ここで、表6に掲げられた組成のうち、実施 例152~158、比較例35にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 1 の含有量であるaの値を0から0.7まで変化させ 場合に相当する。このうち実施例152から158 場合は、Bs≧1.30T、t max ≧30μmの条件を満たしており、この場合の0≦ a≦0.5の範囲が本発明におけるパラメータaの 件範囲となる。a=0.7である比較例35の場合は 飽和磁束密度Bsが低下し、上掲の条件を満た ていない。またM 1 を過剰に添加するとBsの低下が顕著になり、 た原料が高価で工業的に好まし、非晶質形 能も低下し始めることから、M 1 の含有量であるaの値は0.3以下であることが ましい。

 (実施例159~193、比較例38~48)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Ai、Fe 80 C 20 、Al、Cu、Nb、Cr、Mo、Ta、W、Alの原料をそれぞ れ下記の表7に記載の本発明の実施例159~193、 び比較例38~48の合金組成となるようそれぞ 秤量し、アルミナ坩堝の中に入れて高周波 導加熱装置の真空チャンバー内に配置して 空引きを行い、その後減圧Ar雰囲気中で高周 波誘導加熱により溶解して母合金を作製した 。この母合金を水アトマイズ法にて処理し、 平均粒径10μmの軟磁性粉末を作製した。この 末をX線回折法による測定を行い、相の判定 を行った。また完全に非晶質単相である粉末 について、VSMにより飽和磁束密度Bsを評価し 。但し、非晶質形成能が低く、結晶が析出 た軟磁性粉末については評価を行わない。 に、軟磁性粉末とシリコーン樹脂の固形分 の比率が重量比で、100/5となるように、熱 理前の粉末とシリコーン樹脂の溶液を混合 て造粒し、造粒粉末を成型圧力1000MPaにてプ ス成型し、外形18mm、内径12mm、厚さ3mmのト イダル形状の成型体(圧粉磁芯)を作製した。 そして、各々の成型体に対して、バインダー としてのシリコーン樹脂を硬化させるための 熱処理を施して、評価用の圧粉磁芯を作製し た。また、従来材料として、水アトマイズで 作製されたFe及びFe 88 Si 3 Cr 9 組成の粉末についても同様の条件で、成形、 熱処理を行い、評価用の圧粉磁芯を作製した 。そして、交流BHアナライザーを用いて、100k Hz-100mTの励磁条件で、これら圧粉磁芯の鉄損 測定を行った。このときそれぞれの試料に いて400℃で60分間の熱処理を行った。また Fe粉末については500℃、Fe 88 Si 3 Cr 9 粉末については700℃でそれぞれ60分間の熱処 を行った。本発明の実施例159~193、及び比較 例38~48の組成における非晶質合金組成物の粉 のX線回折結果及び熱処理後の飽和磁束密度 Bsと鉄損Pcvの測定結果をそれぞれ表7に示す。

 表7に示されるように、実施例159~193の非 質合金組成物は、水アトマイズ法で平均粒 10μmの非晶質単相の粉末を作製することが可 能であり、いずれも飽和磁束密度Bsが1.20T以 であって、更に熱処理後において4900mW/cc未 の鉄損Pcvである。

 ここで、表7に掲げられた組成のうち、実施 例159~166、比較例39、40にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Bの含有量であるcの値を3原子%か 22原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例159から166の場合は、非晶質単相 粉末を得ることができ、Bs≧1.20T、Pcv<4900mW /ccの条件を満たしており、この場合の5≦c≦2 0の範囲が本発明におけるパラメータcの条件 囲となる。c=3、22である比較例39、40の場合 、非晶質形成能が低下し、非晶質単相の軟 性粉末を得ることができず、上掲の条件を たしていない。

 ここで、表7に掲げられた組成のうち、実施 例167~171、比較例41、42にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Pの含有量であるdの値を0原子%か 12原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例167から171の場合は、非晶質単相 粉末を得ることができ、Bs≧1.20T、Pcv<4900mW /ccの条件を満たしており、この場合の0.2≦d 10の範囲が本発明におけるパラメータdの条 範囲となる。d=0、12である比較例41、42の場 は、非晶質形成能が低下し、非晶質単相の 磁性粉末を得ることができず、上掲の条件 満たしていない。

 ここで、表7に掲げられた組成のうち、実施 例172~177、比較例43、44にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Cuの含有量であるeの値を0原子%か 1.5原子%まで変化させた場合に相当する。こ のうち実施例172から177の場合は、非晶質単相 の粉末を得ることができ、Bs≧1.20T、Pcv<4900 mW/ccの条件を満たしており、この場合のe≦1 範囲が本発明におけるパラメータeの条件範 となる。e=0、1.5である比較例43、44の場合は 、非晶質形成能が低下し、非晶質単相の軟磁 性粉末を得ることができず、上掲の条件を満 たしていない。

 ここで、表7に掲げられた組成のうち、実施 例178~185、比較例45にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 4 の含有量であるgの値を0原子%から10原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 178から185の場合は、非晶質単相の粉末を得る ことができ、Bs≧1.20T、Pcv<4900mW/ccの条件を たしており、この場合のg≦8の範囲が本発 におけるパラメータgの条件範囲となる。g=10 である比較例45の場合は、非晶質形成能が低 し、非晶質単相の軟磁性粉末を得ることが きず、上掲の条件を満たしていない。

 ここで、表7に掲げられた組成のうち、実施 例159、186~193、比較例46にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 2 の含有量であるbの値を0原子%から6原子%まで 化させた場合に相当する。このうち実施例1 59及び186から193の場合は非晶質単相の粉末を ることができ、Bs≧1.20T、Pcv<4900mW/ccの条 を満たしており、この場合の0≦b≦5の範囲 本発明におけるパラメータbの条件範囲とな 。b=6である比較例46の場合は、飽和磁束密 が低下し、上掲の条件を満たしていない。

 (実施例194~242、比較例49~62)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、C、Al、Cu、Nb、Mo、Cr、Ta、r、Hf、Y、Pdの 原料をそれぞれ下記の表8-1及び表8-2(以下、2 の表をまとめて「表8」という)に記載の本 明の実施例194~242、及び比較例49~62の合金組 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャ バー内に配置して真空引きを行い、その後 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解し て母合金を作製した。この母合金を水アトマ イズ法にて処理し、平均粒径10μmの軟磁性粉 を作製した。この粉末をX線回折法による測 定を行い、相の判定を行なった。なお、プロ ファイルの例として、図1に、本発明に包含 れるFe 79.91 B 10 P 2 Si 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 なる組成で調製した軟磁性粉末の熱処理前の X線回折のプロファイルを示す。図1に示した うに、ブロードなピークのみになる状態で り、「非晶質相」と判定されるものである また完全に非晶質単相である粉末について VSMにより飽和磁束密度Bsを評価した。但し 非晶質形成能が低く、結晶が析出した軟磁 粉末については評価を行わない。次に、軟 性粉末とシリコーン樹脂の固形分との比率 重量比で、100/5となるように、熱処理前の粉 末とシリコーン樹脂の溶液を混合して造粒し 、造粒粉末を成型圧力1000MPaにてプレス成型 、外形18mm、内径12mm、厚さ3mmのトロイダル形 状の成型体(圧粉磁芯)を作製した。そして、 々の成型体に対して、バインダーとしての リコーン樹脂を硬化させるための熱処理を して、評価用の圧粉磁芯を作製した。圧粉 芯を作製した。また、従来材料として、水 トマイズで作製されたFe及びFe 88 Si 3 Cr 9 組成の粉末についても同様の条件で、成形、 熱処理を行い、評価用の圧粉磁芯を作製した 。そして、交流BHアナライザーを用いて、100k Hz-100mTの励磁条件で、これら圧粉磁芯の鉄損 測定を行った。このときそれぞれの試料に いて600℃で10分間の熱処理を行い、微結晶 析出させた。また、Fe粉末については500℃、 Fe 88 Si 3 Cr 9 粉末については700℃でそれぞれ60分間の熱処 を行い、微結晶を析出させた。本発明の実 例194~242、及び比較例49~62の組成における非 質合金組成物の粉末のX線回折結果及び熱処 理後の飽和磁束密度Bs及び鉄損Pcvの測定結果 それぞれ表8に示す。

 表8に示されるように、実施例194~242の非 質合金組成物は、水アトマイズ法で平均粒 10μmの非晶質単相の粉末を作製することが可 能であり、いずれも飽和磁束密度Bsが1.30T以 であり、4900mW/cc未満の鉄損Pcvである。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例194~200、比較例49、50にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Bの含有量であるcの値を4原子%か 20原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例194から200の場合は、非晶質単相 粉末を得ることができ、熱処理後Bs≧1.30T、P cv<4900mW/ccの条件を満たしており、この場合 のc≦18の範囲が本発明におけるパラメータc 条件範囲となる。c=4、20である比較例49、50 場合は、非晶質形成能が低下し、非晶質単 の粉末を得ることができず、上掲の条件を たしていない。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例201~207、比較例51、52にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Pの含有量であるdの値を0原子%か 10原子%まで変化させた場合に相当する。こ うち実施例201から207の場合は、非晶質単相 粉末を得ることができ、熱処理後Bs≧1.30T、P cv<4900mW/ccの条件を満たしており、この場合 の0.2≦d≦8の範囲が本発明におけるパラメー dの条件範囲となる。d=0である比較例51の場 は、非晶質形成能が低下し、非晶質単相の 末を得ることができず、またd=10である比較 例52の場合は、Pの含有量が過剰であるため鉄 損Pcvが劣化し、上掲の条件を満たしていない 。または鉄損Pcvをより低減させるにはPの含 量は5原子%以下が好ましい。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例208~214、比較例53、54にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、Cuの含有量であるeの値を0原子%か 1.5原子%まで変化させた場合に相当する。こ のうち実施例208から214の場合は、非晶質単相 の粉末を得ることができ、熱処理後Bs≧1.30T Pcv<4900mW/ccの条件を満たしており、この場 の0.025≦e≦1.0の範囲が本発明におけるパラ ータeの条件範囲となる。e=0、1.5である比較 例53、54の場合は、非晶質形成能が低下し、 晶質単相の粉末を得ることができず、上掲 条件を満たしていない。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例215~228、比較例55にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 4 の含有量であるgの値を0原子%から10原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 215から228の場合は、非晶質単相の粉末を得る ことができ、熱処理後Bs≧1.30T、Pcv<4900mW/cc 条件を満たしており、この場合の0≦g≦8の 囲が本発明におけるパラメータgの条件範囲 となる。g=10である比較例55の場合は、非晶質 形成能が低下し、非晶質単相の粉末を得るこ とができず、上掲の条件を満たしていない。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例229~239、比較例56、57にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 2 の含有量であるbの値を0原子%から12原子%まで 変化させた場合に相当する。このうち実施例 229から239の場合は、非晶質単相の粉末を得る ことができ、熱処理後Bs≧1.30T、Pcv<4900mW/cc 条件を満たしており、この場合の1≦b≦10の 範囲が本発明におけるパラメータbの条件範 となる。b=0である比較例56の場合は、鉄損Pcv も劣化してしまい、b=12である比較例57の場合 は、Nbの含有量が過剰になったため飽和磁束 度Bsが低下し、また鉄損Pcvも劣化したため 上掲の条件を満たしていない。

 ここで、表8に掲げられた組成のうち、実施 例240~242、比較例58にかかるものは、(Fe 1-a M 1 a ) 100-b-c-d-e-f-g M 2 b B c P d Cu e M 3 f M 4 g において、M 3 の含有量であるfの値を0原子%から3原子%まで 化させた場合に相当する。このうち実施例2 40から242の場合は、非晶質単相の粉末を得る とができ、熱処理後Bs≧1.30T、Pcv<4900mW/cc 条件を満たしており、この場合の0≦f≦2の 囲が本発明におけるパラメータfの条件範囲 なる。f=3である比較例58の場合は、非晶質 成能が低下し、非晶質単相の粉末を得るこ ができず、上掲の条件を満たしていない。

 (実施例243~251、比較例63)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Al、Cu、Nb、Crの原料をそれぞれ下記の表9に 記載の本発明の実施例243~251、及び比較例63の 合金組成となるようそれぞれ秤量し、アルミ ナ坩堝の中に入れて高周波誘導加熱装置の真 空チャンバー内に配置して真空引きを行い、 その後減圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱によ 溶解して母合金を作製した。この母合金を ロール液体急冷法にて処理し、厚さ約30μm 幅約5mm、長さ約5mの連続薄帯を作製した。こ の薄帯表面をX線回折法による測定を行い、 晶質単相であることを確認し、さらにVSMに り飽和磁束密度Bsを評価した。また連続薄帯 を長さ約3cmに切断し、60℃-95%RHの条件におけ 恒温高湿試験を行い、24時間後及び100時間 の薄帯表面の変色の有無を評価した。さら 母合金を水アトマイズ法にて処理し、平均 径10μmの軟磁性粉末を作製した。水アトマイ ズ上がりのこの粉末の表面状態を観察し、ま たX線回折法による測定を行い、非晶質単相 あることを確認した。本発明の実施例243~251 及び比較例63の組成における薄帯の飽和磁 密度Bsと恒温高湿試験後の表面状態およびア トマイズ上りの粉末の表面状態の観察結果を それぞれ表9に示す。

 表9に示されるように、実施例243~251の非晶 合金組成物は、単ロール液体急冷法で厚さ30 μmの非晶質単相の連続薄帯及び水アトマイズ 法で平均粒径10μmの非晶質単相の粉末を作製 ることが可能であり、いずれも飽和磁束密 Bsが1.20T以上である。また比較例63はCrの過 添加により飽和磁束密度Bsが1.20T未満である 実施例243~251及び比較例63について耐食性を 価するとは恒温高湿試験後の薄帯およびア マイズ後に粉末が変色しているCrの含有し いない実施例243は磁気特性については変化 いものの外観上好ましくない。Crは0.1原子% 上が好ましく、更に1原子%以上が好ましい。 また比較例63においてはM 2 の含有量が5原子%を超え、飽和磁束密度Bsが1. 20T未満であり、上掲の条件を満たしていない 。

 (実施例252~258、比較例64)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Cu、Nb、Crの原料をそれぞれ下記の表10に記 の本発明の実施例252~258、及び比較例64の合 組成となるようそれぞれ秤量し、アルミナ 堝の中に入れて高周波誘導加熱装置の真空 ャンバー内に配置して真空引きを行い、そ 後減圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により 解して母合金を作製した。この母合金を単 ール液体急冷法にて処理し、厚さ約30μm、幅 約5mm、長さ約5mの連続薄帯を作製した。さら 600℃で5分間、Ar雰囲気中で熱処理を行い、 ノ結晶を析出させた。この薄帯をVSMにより 和磁束密度Bsを評価し、また60℃-95%RHの条件 における恒温高湿試験を行い、24時間後及び1 00時間後の薄帯表面の変色の有無を評価した さらに母合金を水アトマイズ法にて処理し 平均粒径10μmの軟磁性粉末を作製した。水 トマイズ上がりのこの粉末の表面状態を観 し、またX線回折法による測定を行い、非晶 単相であることを確認した。本発明の実施 252~258、及び比較例64の組成における薄帯の 和磁束密度Bsと恒温高湿試験後の表面状態 よびアトマイズ上りの粉末の表面状態の観 結果をそれぞれ表10に示す。

 表10に示されるように、実施例252~258の非晶 合金組成物は、単ロール液体急冷法で厚さ3 0μmの非晶質単相の連続薄帯及び水アトマイ 法で平均粒径10μmの非晶質単相の粉末を作製 することが可能であり、いずれも飽和磁束密 度Bsが1.30T以上である。また比較例64はCrの過 添加により飽和磁束密度Bsが1.30T未満である 。実施例252~258及び比較例64について耐食性を 評価するとCrの含有していない実施例252は磁 特性については変化ないものの外観上好ま くない。Crは0.1原子%以上が好ましく、更に1 原子%以上が好ましい。また比較例64において はM 2 の含有量が12原子%を超え、飽和磁束密度Bsが1 .30T未満であり、上掲の条件を満たしていな 。

 (実施例259~266)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Cu、Nb、Crの原料をそれぞれ下記の表11に記 の本発明の実施例259~266の合金組成となるよ うそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝の中に入れ て高周波誘導加熱装置の真空チャンバー内に 配置して真空引きを行い、その後減圧Ar雰囲 中で高周波誘導加熱により溶解して母合金 作製した。この母合金を単ロール液体急冷 にて処理し、厚さ25μm、幅約5mm、長さ約10m 連続薄帯を作製した。この薄帯について抵 計を用いて比抵抗を評価した。更に薄帯を 径15mm、外径25mm、高さ5mmの巻磁芯を作製し、 インピーダンスアナライザーを用いて10kHzと1 00kHzの初透磁率を評価した。また熱処理条件 実施例259~262までの各試料については400℃で 60分間、Ar雰囲気中で行い、内部応力を緩和 せ、実施例263~266までの各試料については600 で5分間、Ar雰囲気中で行い、ナノ結晶を析 させている。本発明の実施例259~266の組成に おける軟磁性合金組成物の比抵抗、及び10kHz 100kHzにおける初透磁率及び10kHzから100kHzへ 高周波化における初透磁率の減少率の評価 果をそれぞれ表11に示す。

 表11に示される実施例259~266について比抵 と初透磁率を評価すると、Crの含有してい い実施例259、263はCrの含有している組成と比 較して比抵抗が低く、またその初透磁率も高 周波数領域で減少率が50%以上と大きいため、 Crは0.1原子%以上が好ましい。

 (実施例267~277、比較例65~76)
 Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Cu、Nb、Crの原料をFe 73.91 B 11 P 6 Si 7 Nb 1 Cr 1 Cu 0.09 、Fe 79.91 B 12 P 3 Nb 5 Cu 0.09 及びFe 79.91 B 10 P 2 Si 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝の 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャン バー内に配置して真空引きを行い、その後減 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解し 母合金を作製した。この母合金を水アトマ ズ法にて処理し、平均粒径10μmの軟磁性粉 を作製した。この粉末をX線回折法による測 を行い、非晶質単相であることを確認した 次に、軟磁性粉末とシリコーン樹脂の固形 との比率が重量比で、100/5となるように、 処理前の粉末とシリコーン樹脂の溶液を混 して造粒し、造粒粉末を成型圧力1000MPaにて レス成型し、外形18mm、内径12mm、厚さ3mmの ロイダル形状の成型体(圧粉磁芯)を作製した 。そして、各々の成型体に対して、バインダ ーとしてのシリコーン樹脂を硬化させるため の熱処理を施して、評価用の圧粉磁芯を作製 した。更に粉末及び作製した圧粉磁芯につい て200、300、400、500、600、700、800℃でFe 73.91 B 11 P 6 Si 7 Nb 1 Cr 1 Cu 0.09 組成については各60分、Fe 79.91 B 12 P 3 Nb 5 Cu 0.09 及びFe 79.91 B 10 P 2 Si 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 組成については各10分間熱処理を施し評価用 料とする。また、従来材料として、水アト イズで作製されたFe及びFe 88 Si 3 Cr 9 組成の粉末についても、同様の条件で、成形 を行い、Fe粉末については500℃、Fe 88 Si 3 Cr 9 粉末については700℃でそれぞれ60分間の熱処 を行った。次に熱処理を施した粉末に対し X線回折法による測定を行い、得られたX線 折ピークの半値幅からシェラーの式を用い 析出したナノ結晶の結晶粒径を求め、VSMに り飽和磁束密度Bsを評価した。また圧粉磁芯 の試料はBHアナライザーを用いて、100kHz-100mT 励磁条件で鉄損の測定を行った。本発明の 施例267~277、及び比較例65~76の組成における 晶質合金組成物の熱処理条件に対する粉末 飽和磁束密度Bs、平均結晶粒径及び圧粉磁 の鉄損Pcvの測定結果をそれぞれ表12に示す。

 表12に示されるように、実施例267~270の非 質合金組成物はいずれも飽和磁束密度Bsが1. 20T以上であり、また実施例271~277のナノ結晶 成物は適切な熱処理を施すことでいずれも 和磁束密度Bsが1.30T以上であり、且つ、いず も4900mW/cc未満の鉄損Pcvとなる。

 ここで、表12にFe 73.91 B 11 P 6 Si 7 Nb 1 Cr 1 Cu 0.09 組成の熱処理条件のうち、実施例267~270、比 例65から67にかかるものは、200℃から800℃の 処理温度に相当する。このうち実施例267か 270の場合は、熱処理後においてBs≧1.20T、Pcv <4900mW/ccの条件を満たしており、非晶質相 して用いる合金組成物としては600℃以下の 囲が本発明における熱処理条件として好ま い。熱処理温度が200℃である比較例65の場合 は熱処理温度が低いため成形時に印加した内 部応力が緩和できず鉄損Pcvが劣化し、また熱 処理条件が700~800℃である比較例66、67の場合 、結晶化温度以上の熱処理条件であり、本 成では析出した結晶が粗大化したため鉄損P cvが劣化し、上掲の条件を満たしていない。

 ここで、表12に掲げられたFe 79.91 B 12 P 3 Nb 5 Cu 0.09 、Fe 79.91 B 10 P 2 Si 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 組成の熱処理条件のうち、実施例271~277、比 例68~74にかかるものは、200℃から800℃の熱処 理温度に相当する。このうち実施例271から277 の場合は、熱処理後においてBs≧1.30T、Pcv<4 900mW/ccの条件を満たしており、非晶質相から 処理によりナノ結晶を析出させる合金組成 としては400℃から700℃の範囲が本発明にお る熱処理条件として好ましい。熱処理温度 低い比較例68~70、72、73の場合はナノ結晶が 出しないため飽和磁束密度Bsが低く、また 処理条件が800℃である比較例71、74の場合は 熱処理温度が高温により結晶が粗大化した め鉄損Pcvが劣化し、上掲の条件を満たして ない。

 ここで、表12に掲げられた実施例267~277、 較例65~74にかかるものは、220nmまでの平均結 晶粒径に相当する。このうち実施例267から277 の場合は、熱処理後においてBs≧1.30T、Pcv<4 900mW/ccの条件を満たしており、非晶質相から 処理によりナノ結晶を析出させる合金組成 としては50nmの範囲が本発明における平均結 晶粒径の範囲となる。平均結晶粒径が50nmを える比較例66、67、71、74の場合は鉄損Pcvが劣 化し、上掲の条件を満たしていない。

 (実施例278~287、比較例77~80)
 Fe、Si、B、Fe 75 P 25 、Cu、Nb、Crの原料をFe 73.91 B 11 P 6 Si 7 Nb 1 Cr 1 Cu 0.09 及びFe 79.9 Si 2 B 10 P 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 となるようそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝の 中に入れて高周波誘導加熱装置の真空チャン バー内に配置して真空引きを行い、その後減 圧Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解し 母合金を作製した。この母合金を水アトマ ズ法にて処理し、更に分級を行うことで平 粒径1~200μmの軟磁性粉末を作製した。この 末をX線回折法による測定を行い、非晶質単 であることを確認した。次に、軟磁性粉末 シリコーン樹脂の固形分との比率が重量比 、100/5となるように、熱処理前の粉末とシ コーン樹脂の溶液を混合して造粒し、造粒 末を成型圧力1000MPaにてプレス成型し、外形1 8mm、内径12mm、厚さ3mmのトロイダル形状の成 体(圧粉磁芯)を作製した。そして、各々の成 型体に対して、バインダーとしてのシリコー ン樹脂を硬化させるための熱処理を施して、 評価用の圧粉磁芯を作製した。更に作製した 圧粉磁芯についてFe 73.91 B 11 P 6 Si 7 Nb 1 Cr 1 Cu 0.09 組成は400℃で60分間、またFe 79.9 Si 2 B 10 P 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 組成は600℃で10分間熱処理を施し評価用試料 する。また、従来材料として、水アトマイ で作製されたFe及びFe 88 Si 3 Cr 9 組成の粉末についても、同様の条件で、成形 を行い、Fe粉末については500℃、Fe 88 Si 3 Cr 9 粉末については700℃でそれぞれ60分間の熱処 を行った。また圧粉磁芯の試料はBHアナラ ザーを用いて、100kHz-100mTの励磁条件で鉄損 測定を行った。本発明の実施例278~287、及び 較例77~80の組成における非晶質合金組成物 粉末粒径及び圧粉磁芯の鉄損Pcvの測定結果 それぞれ表13に示す。

 表13に示されるように、実施例278~287の非 質合金組成物は、適切な軟磁性粉末の粉末 径を使用することでいずれも4900mW/cc未満の 損Pcvとなる。

 ここで、表13に掲げられた組成のうち、 施例278~287、比較例77、78にかかるものは、1μ mから225μmの粉末粒径に相当する。このうち 施例278から287の場合はPcv<4900mW/ccの条件を たしており、150μm以下の範囲が本発明にお る粉末粒径の範囲となる。粉末の平均粒径 220、225μmである比較例77、78の場合は鉄損Pcv が劣化し、上掲の条件を満たしていない。

 (実施例288)
 次に、本発明の軟磁性粉末を成形して得ら る圧粉磁芯にコイルを配置したインダクタ 作製し、評価を行った結果について説明す 。なお、作製したインダクタは、圧粉磁芯 部にコイルが内蔵された、一体成形型のイ ダクタである。図2は本実施例のインダクタ を示す図で、図2(a)はコイルを透視した斜視 、図2(b)は同じくコイルを透視した側面図で る。なお、図2において、1は圧粉磁芯で、 郭を破線で示してあり、2はコイル、3は表面 実装用の端子である。まず、本発明材として 実施例2に示したFe 79.9 Si 2 B 10 P 2 Nb 5 Cr 1 Cu 0.09 なる組成になるように秤量した試料を用意し た。次に、この試料をアルミナ坩堝内で真空 引きした後、減圧Ar雰囲気中、高周波加熱に 溶解し母合金を作製した。その後、作製し 母合金を用い水アトマイズ法により平均粒 10μmの粉末を作製した。次に、これらの粉 について600℃で15分間の熱処理を施し、原料 粉末を作製した。この原料粉末にバインダー としてシリコーン樹脂の溶液を加え、均一に なるまで混合混練しながら造粒を行い、乾燥 によって溶媒を除き、造粒原料粉末を得た。 なお、軟磁性粉末とシリコーン樹脂の固形分 との比率は、重量比で、100/5とした。次に、 イルとして、図2に示すコイル2を用意した コイル2は、断面形状が2.0×0.6mmで、表面に厚 さが20μmのポリアミドイミドからなる絶縁層 有する平角導体を、エッジワイズ巻きにし もので、巻数は3.5ターンである。このコイ 2を予め金型内に配置した状態で、金型のキ ャビティに前記の原料粉末を充填し、800MPaの 圧力で成形を行った。次に、成形体を金型か ら抜き出して、バインダーの硬化処理を行い 、コイル端末の成形体外部に延在する部分に フォーミング加工を施し、表面実装用端子3 した後、400℃で15分間の熱処理を施した。こ のようにして得られたインダクタについて、 直流重畳特性と実装効率を測定した。図3に 、本実施例のインダクタの直流重畳特性を 図4には、本実施例のインダクタの実装効率 示した。ここでは実施例を実線で、比較例 破線で示した。なお、図3における比較例と は、軟磁性粉末として、Fe基非晶質粉末とFe 末を、重量比で6/4の比率で混合した粉末を いた他は、本実施例と同様にして調製した ンダクタのことである。また、図5に示すイ ダクタの実装効率では実施例、比較例のイ ダクタがともにL=0.6μHになるように成形圧 を調整した。図3、図4から明らかなように、 実施例のインダクタは、比較例よりも優れた 特性を示していた。

 (実施例289~291、比較例81~83)
Fe、B、Fe 75 P 25 、Si、Fe 80 C 20 、Cu、Nb、Cr、Ga、Alの原料をそれぞれ下記の 14に記載の本発明の実施例289~291、及び比較 81~83の合金組成となるようそれぞれ秤量し、 アルミナ坩堝の中に入れて高周波誘導加熱装 置の真空チャンバー内に配置して真空引きを 行い、その後減圧Ar雰囲気中で高周波誘導加 により溶解して母合金を作製した。この母 金を銅鋳型鋳造法にて直径1mmの円柱状及び さ0.3mm、幅5mmの板形状の穴を持つ銅鋳型に れぞれ鋳込み、種々の直径で長さ約15mmの棒 試料を作製した。これら棒状試料の断面をX 線回折法にて評価することにより、非晶質単 相であるか結晶相であるかの判断をした。更 にDSCによりガラス遷移温度Tg、結晶化温度Tx 測定から過冷却液体領域δTxを算出する一方 VSMにより飽和磁束密度Bsを測定した。本発 の実施例289~291及び比較例81~83の組成におけ 非晶質合金組成物の飽和磁束密度Bs、過冷却 液体領域δTx及び直径1mm棒材と厚さ0.3mm板材の X線回折の測定結果をそれぞれ表14に示す。

 表14に示されるように、実施例289~291の非 質合金組成物は、銅鋳型鋳造法で厚さ0.3mm 上の板状または直径1mm以上棒状の非晶質単 の部材を作製することが可能であり、いず も飽和磁束密度Bsが1.20T以上である。比較例8 1は非晶質形成能が低く、また比較例82、83は 和磁束密度Bsが1.20T未満であり、上掲の条件 を満たしていない。

 表14に示されるように、実施例289~291、比 例81~83にかかるものは、過冷却液体領域δTx 0から55℃まで変化させた場合に相当する。 のうち実施例289から291の場合は銅鋳型鋳造 で厚さ0.3mm以上の板状または直径1mm以上棒 の非晶質単相の部材を作製することが可能 あり、いずれも飽和磁束密度Bsが1.20T以上で り、この場合過冷却液体領域は20℃以上が ましい。また銅鋳型鋳造法で厚さ0.3mm以上の 板状または直径1mm以上棒状の非晶質単相の部 材を作製することが可能であり、過冷却液体 領域を有する合金組成は容易に粉末や薄帯を 作製することが可能である。

 以上の結果から分かるように、第1の実施 形態及び第2の実施形態に係る軟磁性合金は 組成を限定することにより非晶質形成能に れ、粉末及び薄帯、バルク材の種々の部材 得ることができ、また適切な熱処理を施す とによって優れた軟磁気特性を得ると同時 、更に組成を限定することで非晶質相中に50 nm以下の微細な結晶粒を析出させることによ 高飽和磁束密度を得ることができることが かった。また、第1の実施形態及び第2の実 形態に係る軟磁性薄帯、粉末を用いること より、高透磁率、低鉄損の巻磁芯、積層磁 、圧粉磁芯などを得ることができることが かった。更に、得られた巻磁芯、積層磁芯 圧粉磁芯などを用いて作製したインダクタ 、従来材料を用いて作製されたインダクタ りも優れた特性を示すことがわかった。従 て、本発明の軟磁性合金は、重要な電子部 であるインダクタの原料として用いること より、インダクタ特性向上、小型軽量化に きく寄与すると考えられる。特に実装効率 向上は、省エネルギーについての寄与が大 いと言えるもので、環境問題の上からも有 である。以上、添付図面を参照しながら、 発明の実施形態及び実施例を説明したが、 発明の技術的範囲は、前述した実施形態及 実施例に左右されない。当業者であれば、 許請求の範囲に記載された技術的思想の範 内において各種の変更例または修正例に想 し得ることは明らかであり、それらについ も当然に本発明の技術的範囲に属するもの 了解される。




 
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