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Title:
SOLENOID VALVE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145176
Kind Code:
A1
Abstract:
A pressure regulating valve part (40) functioning as a linear solenoid valve for regulating the clutch pressure of a clutch (C2) by a sleeve (22) and a spool (24) is formed, and a pump part (60) functioning as a solenoid pump for force-feeding a hydraulic oil to a clutch (C1) is formed.  The pressure regulating valve part (40) and the pump part (60) are driven by a single solenoid part (30).  The pump part (60) reduces the pressure in a pump chamber (70) to a negative pressure to suck a hydraulic oil when the solenoid part (30) is switched from on to off to move the spool (24) to the solenoid part (30) side by the biasing force of a spring (28), and increases the pressure in the pump chamber (70) to a positive pressure to discharge the supplied hydraulic oil when the solenoid part (30) is switched from off to on to move the spool (24) to the end plate (26) side by the thrust of the solenoid part (30).

Inventors:
SHIMIZU TETSUYA (JP)
KATO KAZUHIKO (JP)
FUKAYA NAOYUKI (JP)
ISHIKAWA KAZUNORI (JP)
TSUCHIDA KENICHI (JP)
SUZUKI AKITOMO (JP)
FUJII NORIOMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059587
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
May 26, 2009
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
SHIMIZU TETSUYA (JP)
KATO KAZUHIKO (JP)
FUKAYA NAOYUKI (JP)
ISHIKAWA KAZUNORI (JP)
TSUCHIDA KENICHI (JP)
SUZUKI AKITOMO (JP)
FUJII NORIOMI (JP)
International Classes:
F16K31/06; F04B17/04; F04B53/10; F16D48/02; F16H61/00; F16K11/07; F16H61/686
Foreign References:
JP2002168330A2002-06-14
JP2000313252A2000-11-14
JPH0118417Y21989-05-30
JP2000179506A2000-06-27
JP2004176895A2004-06-24
JP2007126974A2007-05-24
JP2004176895A2004-06-24
JP2007126974A2007-05-24
Other References:
See also references of EP 2213920A4
Attorney, Agent or Firm:
ITEC INTERNATIONAL PATENT FIRM (JP)
Patent business corporation Itec international patent firm (JP)
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Claims:
 電磁弁装置であって、
 流体圧源から供給される流体圧を調圧する調圧部と、
 貯留部の作動流体の吸入と吐出とを行なうポンプ部と、
 前記調圧部と前記ポンプ部とを駆動する1つの電磁部と
 を備える電磁弁装置。
 前記調圧部は、前記電磁部の電磁力により作動し、前記ポンプ部のポンプ室を圧縮・膨張する動作と、流体圧源から供給される流体圧を調圧する動作とを選択的に行なう弁体を備えることを特徴とする請求項1記載の電磁弁装置。
 請求項2記載の電磁弁装置であって、
 前記調圧部は、前記電磁部からの推力により駆動されたときの前記弁体の摺動方向に対向する向きに推力を発生させる弾性部材と、該弾性部材を収納する弾性部材室とを備え、
 前記弾性部材室を前記ポンプ室の少なくとも一部として共用することを特徴とする
 電磁弁装置。
 前記電磁部からの推力を解除したときに前記弾性部材の弾性力により前記弁体が摺動することにより作動流体を吸入し、前記電磁部から発生させた推力により前記弁体が摺動することにより前記吸入した作動流体を吐出することを特徴とする請求項3記載の電磁弁装置。
 前記調圧部は、フィードバックポートを有し、前記電磁部への通電を遮断しているときに閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁として構成されてなることを特徴とする請求項3または4記載の電磁弁装置。
 前記ポンプ部は、前記貯留部から作動流体を吸入すると共に該吸入した作動流体を作動対象に吐出する吸入・吐出機構を備えることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の電磁弁装置。
 前記吸入・吐出機構は、前記貯留部から前記ポンプ部が有するポンプ室への作動流体の流れを許容する吸入用逆止弁と、前記ポンプ室から前記作動対象への作動流体の流れを許容する吐出用逆止弁とから構成されてなることを特徴とする請求項6記載の電磁弁装置。
 請求項7記載の電磁弁装置であって、
 前記吸入用逆止弁は、前記ポンプ室内が正圧のときに閉弁し負圧のときの開弁し、
 前記吐出用逆止弁は、前記ポンプ室内が負圧のときに閉弁し正圧のときに開弁する
 電磁弁装置。
 請求項3記載の電磁弁装置であって、
 前記貯留部から前記ポンプ部が有するポンプ室への作動流体の流れを許容する吸入用逆止弁と、前記ポンプ室から前記作動対象への作動流体の流れを許容する吐出用逆止弁と、を備え、
 前記吸入用逆止弁と前記吐出用逆止弁は、前記調圧部の外に配置されてなる
 電磁弁装置。
 請求項3記載の電磁弁装置であって、
 前記貯留部から前記ポンプ部が有するポンプ室への作動流体の流れを許容する吸入用逆止弁と、前記ポンプ室から前記作動対象への作動流体の流れを許容する吐出用逆止弁と、を備え、
 前記吸入用逆止弁は、前記調圧部に内蔵されてなる
 電磁弁装置。
 前記吐出用逆止弁は、前記調圧部に内蔵されてなる請求項10記載の電磁弁装置。
 前記ポンプ部が有するポンプ室内の作動流体をドレンする第1の状態と、前記ポンプ室内の作動流体のドレンを禁止する第2の状態とを切り替える切替装置を備えることを特徴とする請求項1ないし11いずれか1項に記載の電磁弁装置。
 前記切替装置は、前記ポンプ室に流路を介して接続された中空部内を摺動可能なスプールを有し、該スプールが第1のポジションにあるときには前記第1の状態を形成し、前記スプールが第2のポジションにあるときには前記第2の状態を形成する切替バルブであることを特徴とする請求項12記載の電磁弁装置。
 前記調圧部は、前記ポンプ部を内蔵し、吸入ポートと吐出ポートと前記切替バルブの中空部に流路を介して接続されたドレンポートとを有し、前記吸入ポートを介して作動流体を吸入すると共に該吸入した作動流体を前記吐出ポートを介して吐出することを特徴とする請求項13記載の電磁弁装置。
 請求項1ないし14いずれか1項に記載の電磁弁装置であって、
 前記調圧部は、入力ポートと出力ポートとが形成された中空のスリーブと、該スリーブ内を摺動することにより前記入力ポートから入力された流体圧を調圧を伴って前記出力ポートに出力されるよう前記スリーブとの間で調圧室を形成するスプールとを備え、
 前記ポンプ部が有するポンプ室は、前記調圧室とは遮断された空間として形成されてなる
 ことを特徴とする電磁弁装置。
 複数の摩擦係合要素の流体圧サーボを備える自動変速機を駆動する駆動装置に組み込まれた請求項1ないし15いずれか1項に記載の電磁弁装置であって、
 前記複数の摩擦係合要素の流体圧サーボのうち一の摩擦係合要素の流体圧サーボに作用させる流体圧を調圧するための調圧弁として機能すると共に他の摩擦係合要素の流体圧サーボに作用させる流体圧を発生するための電磁ポンプとして機能するよう形成されてなる
 ことを特徴とする電磁弁装置。
 複数の摩擦係合要素の流体圧サーボを備える自動変速機を駆動する駆動装置に組み込まれた請求項1ないし15いずれか1項に記載の電磁弁装置であって、
 前記複数の摩擦係合要素の流体圧サーボのうち一の摩擦係合要素の流体圧サーボに作用させる流体圧を調圧するための調圧弁として機能すると共に該一の摩擦係合要素の流体圧サーボに作用させる流体圧を発生するための電磁ポンプとして機能するよう形成されてなる
 ことを特徴とする電磁弁装置。
Description:
電磁弁装置

 本発明は、電磁弁装置に関する。

 従来、この種の電磁弁装置としては、作 油が流出入する各種ポートとして入力ポー と出力ポートとドレンポートとフィードバ クポートとが形成された円柱状のバルブ室 有するスリーブと、バルブ室に挿入される 状部材であってバルブ室の内径と略同一の 径の円柱形状の複数のランドとランドの外 よりも小さな外径の円柱形状で各ポート間 連通させる連通部とを有するスプールと、 プールを軸方向に移動させるソレノイドと 備えるものが提案されている(例えば、特許 文献1参照)。

 また、電磁コイルの励磁と非励磁との繰り しにより液体を圧送する電磁ポンプも提案 れている(例えば、特許文献2参照)。この電 ポンプでは、ポンプ室を形成するピストン 弾発力により押圧するばね部材が取り付け れると共にばね部材の弾発力と逆向きに吸 力を発生させる電磁コイルが配置されてお 、電磁コイルを非励磁(OFF)とすることによ ばね部材の弾発力でピストンを移動させる とにより液体を吸引し、電磁コイルを励磁(O N)することにより電磁コイルの吸引力でピス ンを移動させることにより吸引した液体を 出している。

特開2004-176895号公報

特開2007-126974号公報

 ところで、電磁弁の他にポンプも組み込 れた装置、例えば、車載用の自動変速機の ラッチ(ブレーキ)をオンオフするための油 回路にクラッチ圧を調圧するための電磁弁( ニアソレノイド)や流体圧を発生させるため のポンプが組み込まれたものにおいては、そ の搭載スペースに制約がある場合があり、で きる限り小型化することが求められている。

 本発明の電磁弁装置は、ポンプとしての 能を一体化して全体の小型化を図ることを 目的とする。

 本発明の電磁弁装置は、上述の主目的を 成するために以下の手段を採った。

 本発明の電磁弁装置は、
 流体圧源から供給される流体圧を調圧する 圧部と、
 貯留部の作動流体の吸入と吐出とを行なう ンプ部と、
 前記調圧部と前記ポンプ部とを駆動する1つ の電磁部と
 を備えることを要旨とする。

 この本発明の電磁弁装置では、流体圧源 ら供給される流体圧を調圧する調圧部と、 留部の作動流体の吸入と吐出とを行なうポ プ部と、を1つの電磁部により駆動する。し たがって、調圧弁と電磁ポンプとを別々に設 けるものに比して装置全体をより小型化する ことができる。

 こうした本発明の電磁弁装置において、 記調圧部は、前記電磁部の電磁力により作 し、前記ポンプ部のポンプ室を圧縮・膨張 る動作と、流体圧源から供給される流体圧 調圧する動作とを選択的に行なう弁体を備 るものとすることもできる。

 弁体を備える態様の本発明の電磁弁装置 おいて、前記調圧部は、前記電磁部からの 力により駆動されたときの前記弁体の摺動 向に対向する向きに推力を発生させる弾性 材と、該弾性部材を収納する弾性部材室と 備え、前記弾性部材室を前記ポンプ室の少 くとも一部として共用するものとすること できる。ここで、「弾性部材」には、スプ ングが含まれる。この態様の本発明の電磁 装置において、前記電磁部からの推力を解 したときに前記弾性部材の弾性力により前 弁体が摺動することにより作動流体を吸入 、前記電磁部から発生させた推力により前 弁体が摺動することにより前記吸入した作 流体を吐出するものとすることもできる。 れらの態様の本発明の電磁弁装置において 前記調圧部は、フィードバックポートを有 、前記電磁部への通電を遮断しているとき 閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁とし 構成されてなるものとすることもできる。 うすれば、電磁部に通電しているときに開 するノーマルオープン型の電磁弁に比して 性部材(スプリング)の過重を小さくできる ら、ポンプとして機能させるときに電磁部 要求される推力も小さくすることができ、 磁部の小型化を図ることができる。これは ノーマルクローズ型の電磁弁ではフィード ック圧が電磁部からの推力と同方向に作用 るのに対して、ノーマルオープン型の電磁 ではフィードバック圧が電磁部からの推力 逆方向に作用することに基づく。

 また、本発明の電磁弁装置において、前 ポンプ部は、前記貯留部から作動流体を吸 すると共に該吸入した作動流体を作動対象 吐出する吸入・吐出機構を備えるものとす こともできる。

 吸入・吐出機構を備える態様の本発明の 磁弁装置において、前記吸入・吐出機構は 前記貯留部から前記ポンプ部が有するポン 室への作動流体の流れを許容する吸入用逆 弁と、前記ポンプ室から前記作動対象への 動流体の流れを許容する吐出用逆止弁とか 構成されてなるものとすることもできる。 の態様の本発明の電磁弁装置において、前 吸入用逆止弁は、前記ポンプ室内が正圧の きに閉弁し負圧のときの開弁し、前記吐出 逆止弁は、前記ポンプ室内が負圧のときに 弁し正圧のときに開弁するものとすること できる。

 調圧部が弁体と弾性部材と弾性部材室と 備える態様の電磁弁装置において、前記貯 部から前記ポンプ部が有するポンプ室への 動流体の流れを許容する吸入用逆止弁と、 記ポンプ室から前記作動対象への作動流体 流れを許容する吐出用逆止弁と、を備え、 記吸入用逆止弁と前記吐出用逆止弁は、前 調圧部の外に配置されてなるものとするこ もできるし、前記吸入用逆止弁は、前記調 部に内蔵されてなるものとすることもでき 。後者の場合では、容積効率に大きく寄与 ると考えられる吸入用逆止弁を比較的精度 く構成できるから、容積効率の向上を図る とができる。また、後者の場合、前記吐出 逆止弁は、前記調圧部に内蔵されてなるも とすることもできる。こうすれば、容積効 をさらに向上させることができる。

 また、本発明の電磁弁装置において、前 ポンプ部が有するポンプ室内の作動流体を レンする第1の状態と、前記ポンプ室内の作 動流体のドレンを禁止する第2の状態とを切 替える切替装置を備えるものとすることも きる。この態様の本発明の電磁弁装置にお て、前記切替装置は、前記ポンプ室に流路 介して接続された中空部内を摺動可能なス ールを有し、該スプールが第1のポジション あるときには前記第1の状態を形成し、前記 スプールが第2のポジションにあるときには 記第2の状態を形成する切替バルブであるも とすることもできる。この態様の本発明の 磁弁装置において、前記調圧部は、前記ポ プ部を内蔵し、吸入ポートと吐出ポートと 記切替バルブの中空部に流路を介して接続 れたドレンポートとを有し、前記吸入ポー を介して作動流体を吸入すると共に該吸入 た作動流体を前記吐出ポートを介して吐出 るものとすることもできる。

 さらに、本発明の電磁弁装置において、 記調圧部は、入力ポートと出力ポートとが 成された中空のスリーブと、該スリーブ内 摺動することにより前記入力ポートから入 された流体圧を調圧を伴って前記出力ポー に出力されるよう前記スリーブとの間で調 室を形成するスプールとを備え、前記ポン 部が有するポンプ室は、前記調圧室とは遮 された空間として形成されてなるものとす こともできる。こうすれば、一つのスリー とスプールとにより調圧弁としての機能と ンプとしての機能を持たせることができ、 置をさらに小型化することができる。

 また、複数の摩擦係合要素の流体圧サー を備える自動変速機を駆動する駆動装置に み込まれた本発明の電磁弁装置において、 記複数の摩擦係合要素の流体圧サーボのう 一の摩擦係合要素の流体圧サーボに作用さ る流体圧を調圧するための調圧弁として機 すると共に他の摩擦係合要素の流体圧サー に作用させる流体圧を発生するための電磁 ンプとして機能するよう形成されてなるも とすることもできるし、前記複数の摩擦係 要素の流体圧サーボのうち一の摩擦係合要 の流体圧サーボに作用させる流体圧を調圧 るための調圧弁として機能すると共に該一 摩擦係合要素の流体圧サーボに作用させる 体圧を発生するための電磁ポンプとして機 するよう形成されてなるものとすることも きる。ここで、「摩擦係合要素」には、二 の回転系を接続するクラッチが含まれる他 一つの回転系をケースなどの固定系に接続 るブレーキも含まれる。

本発明の一実施例としての電磁弁20の 成の概略を示す構成図である。 排出用バルブ100の構成の概略を示す構 図である。 自動変速機の駆動装置を搭載する自動 120の構成の概略を示す構成図である。 オートマチックトランスミッション130 構成の概略を示す構成図である。 オートマチックトランスミッション130 作動表である。 油圧回路140の構成の概略を示す構成図 ある。 切替バルブ148の動作を説明する説明図 ある。 自動停止時制御ルーチンの一例を示す ローチャートである。 車速Vとエンジン回転数Neとアクセル開 Accとブレーキスイッチ信号BSWとシフトポジ ョンSPとライン圧PLとクラッチC1の油圧とリ アソレノイドSLC1の電流指令と電磁ポンプの 電流指令の時間変化の様子を示す説明図であ る。 変形例の電磁弁20Bの構成の概略を示す 構成図である。 変形例の電磁弁20Cの構成の概略を示す 構成図である。 変形例の電磁弁20Dの構成の概略を示す 構成図である。 変形例の油圧回路240の構成の概略を示 す構成図である。 切替バルブ250の動作を説明する説明図 である。 変形例の電磁弁20Eの構成の概略を示す 構成図である。 油圧回路340の構成の概略を示す構成図 である。 切替バルブ350の動作を説明する説明図 である。

 次に、本発明を実施するための最良の形 を実施例を用いて説明する。

 図1は本発明の一実施例としての電磁弁20 構成の概略を示す構成図である。実施例の 磁弁20は、例えば、自動変速機に組み込ま たクラッチの油圧制御に用いられ、ライン から最適なクラッチ圧を生成してクラッチ ダイレクトに制御可能なダイレクト制御用 リニアソレノイドバルブとして機能すると に油圧を発生させる電磁ポンプとしても機 するよう構成されており、ソレノイド部30と 、このソレノイド部30により駆動されてライ 圧を入力すると共に入力したライン圧を調 して出力する調圧バルブ部40と、同じくソ ノイド部30により駆動されて作動油を圧送す るポンプ部60とを備える。

 ソレノイド部30は、底付き円筒部材とし のケース31と、ケース31の内周側に配置され 縁性のボビンに絶縁導線が巻回されてなる イル(ソレノイドコイル)32と、ケース31の開 端部にフランジ外周部が固定されたフラン 部34aとフランジ部34aからコイル32の内周面 沿って軸方向に延伸された円筒部34bとから る第1のコア34と、ケース31の底部に形成され た凹部の内周面と接触すると共にコイル32の 周面に沿って第1のコア34の円筒部34bと所定 隔を隔てた位置まで軸方向に延伸された円 状の第2のコア35と、第2のコア35に挿入され 1のコア34の内周面および第2のコア35の内周 を軸方向に摺動可能なプランジャ36と、第1 コア34の円筒部34bに挿入されプランジャ36の 先端に当接すると共に円筒部34bの内周面を軸 方向に摺動可能なシャフト38とを備える。ま 、ソレノイド部30は、コイル32からの端子が ケース31の外周部に形成されたコネクタ部39 配策されており、この端子を介してコイル32 への通電が行なわれる。ケース31と第1のコア 34と第2のコア35とプランジャ36は、いずれも 度の高い鉄などの強磁性材料により形成さ ており、第1のコア34の円筒部34bの端面と第2 コア35の端面との間の空間は、非磁性体と て機能するよう形成されている。なお、こ 空間は、非磁性体として機能させればよい ら、ステンレススチールや黄銅などの非磁 金属を設けるものとしても構わない。

 ソレノイド部30では、コイル32に通電する と、ケース31,第2のコア35,プランジャ36,第1の ア34,ケース31の順にコイル32の周囲を周回す るよう磁束が流れる磁気回路が形成され、こ れにより第1のコア34とプランジャ36との間に 引力が作用してプランジャ36が吸引される 前述したように、プランジャ36の先端には第 1のコア34の内周面を軸方向に摺動可能なシャ フト38が当接されているから、プランジャ36 吸引に伴ってシャフト38は前方(図中左方向) 押し出される。

 調圧バルブ部40とポンプ部60は、その共用 の部材として、バルブボディ10に組み込まれ 端がソレノイド部30のケース31により第1の ア34に取り付けられた略円筒状のスリーブ22 、スリーブ22の内部空間に挿入され一端が レノイド部30のシャフト38の先端に当接され スプール24と、スリーブ22の他端にネジ止め されたエンドプレート26と、エンドプレート2 6とスプール24の他端との間に設けられてスプ ール24をソレノイド部30側の方向へ付勢する プリング28とを備える。

 スリーブ22は、調圧バルブ部40を形成する 領域の開口部としては、作動油を入力する入 力ポート42と、クラッチC2側に入力した作動 を吐出する出力ポート44と、入力した作動油 をドレンするドレンポート46と、出力ポート4 4から出力される作動油をバルブボディ10の内 面とスリーブ22の外面とにより形成された油 48aを介して入力してスプール24にフィード ック力を作用させるフィードバックポート48 とが形成されている。また、スリーブ22のソ ノイド部30側の端部には、スプール24の摺動 に伴ってスリーブ22の内周面とスプール24の 周面との間から漏れ出た作動油を排出する めの排出孔49も形成されている。

 また、スリーブ22は、ポンプ部60を形成す る領域の開口部としては、作動油を吸入する 吸入ポート62と、吸入した作動油を吐出する 出ポート64と、ポンプ部60の機能を停止した ときに残存している作動油を排出するドレン ポート66とが形成されている。このドレンポ ト66からは、排出用バルブ100を介して作動 が排出されるようになっている。図2は、排 用バルブ100の構成の概略を示す構成図であ 。排出用バルブ100は、図示するように、上 に外径が値L1の上部ランド102aと下部に外径 値L1よりも大きな値L2の下部ランド102bとが 置されたスプール102が挿入されており、下 にはスプール102を図中上方に付勢するスプ ング104が取り付けられ、図中上方から下方 向けて順にライン圧PLを信号圧として入力す る信号圧用ポート106aとポンプ部60のドレンポ ート66と連通する入力ポート106bと排出用の出 力ポート106cとが形成されている。この排出 バルブ100では、ライン圧PLが抜けているとき にはスプリング104の付勢力によりスプール102 を図中上方に移動させることにより外径が値 L2のランド102bにより入力ポート106bと出力ポ ト106cとの連通を遮断し(図2(a)参照)、ライン PLが作用しているときには信号圧がスプリ グ104の付勢力に打ち勝ってスプール102が図 下方に移動することにより値L2よりも外径が 小さな値L1のランド102aの隙間を介して入力ポ ート106bと出力ポート106cとを連通して残存し いる作動油を排出する(図2(b)参照)。

 スプール24は、スリーブ22の内部に挿入さ れる軸状部材として形成されており、スリー ブ22の内壁を摺動可能な円柱状の三つのラン 52,54,56と、ランド52とランド54との間を連結 ランド52,54の外径よりも小さな外径で且つ いのランド52,54から中央部に向かうほど外径 が小さくなるようテーパ状に形成され入力ポ ート42と出力ポート44とドレンポート46の各ポ ート間を連通可能な連通部58と、ランド54と れよりも外径が小さなランド56との間を連結 しスリーブ22の内壁と共にスプール24に対し ソレノイド部30側の方向にフィードバック力 を作用させるためのフィードバック室を形成 する連結部59と、ランド56に接続された吸入 逆止弁80と、を備え、スリーブ22とスプール2 4の連通部58とランド52,54とにより調圧室50を 成し、スリーブ22とスプール24の吸入用逆止 80とエンドプレート26とによりポンプ室70を 成する。

 吸入用逆止弁80は、ランド56と連結され中 央にポンプ室70と吸入ポート62とを連通する 口部82aが形成された円筒状の本体82と、ボー ル84と、エンドプレート26をスプリング受け してボール84を本体82の開口部82aに押し付け スプリング86とを備え、ポンプ室70内が正圧 のときにスプリング86の付勢力により閉弁し ンプ室70内が負圧のときに開弁する。

 なお、バルブボディ10には、吸入用逆止 80と対になる吐出用逆止弁90が組み込まれて り、この吐出用逆止弁90は、ポンプ室70内が 負圧のときに閉弁しポンプ室70内が正圧のと に開弁するよう構成されている。

 こうして構成された実施例の電磁弁20の 作、特に、リニアソレノイドバルブとして 能する際の動作と電磁ポンプとして機能す 動作について説明する。まず、リニアソレ イドバルブとして機能する際の動作につい 説明する。いま、コイル32への通電がオフさ れている場合を考える。この場合、スプール 24はスプリング28の付勢力によりソレノイド 30側へ移動しているから、ランド54により入 ポート42が遮断されると共に連通部58を介し て出力ポート44とドレンポート46とが連通さ た状態となる。したがって、クラッチC2には 油圧は作用しない。コイル32への通電がオン れると、コイル32に印加される電流の大き に応じた吸引力で第1のコア34にプランジャ36 が吸引され、これに伴ってシャフト38が押し されてシャフト38の先端に当接されたスプ ル24がエンドプレート26側に移動する。これ より、入力ポート42と出力ポート44とドレン ポート46とが互いに連通した状態となり、入 ポート42から入力された作動油は一部が出 ポート44に出力されると共に残余がドレンポ ート46に出力される。また、フィードバック ート48を介してフィードバック室に作動油 供給され、スプール24には出力ポート44の出 圧に応じたフィードバック力がソレノイド 30側の方向に作用する。したがって、スプ ル24は、プランジャ36の推力(吸引力)とスプ ング28のバネ力とフィードバック力とが丁度 釣り合う位置で停止することになる。この際 、コイル32に印加される電流が大きくなるほ 、即ちプランジャ36の推力が大きくなるほ 、スプール24がエンドプレート26側に移動し 入力ポート42の開口面積を広げると共にド ンポート46の開口面積を狭める。コイル32へ 通電が最大となると、スプール24はプラン ャ36の可動範囲の最もエンドプレート26側に 動し、連通部58により入力ポート42と出力ポ ート44とが連通されると共にランド52により レンポート46が閉塞されて出力ポート44とド ンポート46とが遮断される。これにより、 ラッチC2には最大油圧が作用することになる 。このように、実施例の電磁弁20では、コイ 32への通電がオフされている状態で入力ポ ト42を遮断すると共に出力ポート44とドレン ート46とを連通するから、ノーマルクロー 型の電磁弁として機能することがわかる。

 次に、実施例の電磁弁20を電磁ポンプと て機能させる場合の動作について説明する いま、コイル32への通電がオンされている状 態からオフされた場合を考える。この場合、 スプール24はエンドプレート26側からソレノ ド部30側へ移動するから、ポンプ室70内は負 となり、吸入用逆止弁80が開弁すると共に 出用逆止弁90が閉弁して作動油を吸入用逆止 弁80を介して吸入ポート62からポンプ室70内に 吸入する。この状態からコイル32への通電を ンすると、スプール24はソレノイド部30側か らエンドプレート26側に移動するから、ポン 室70内は正圧となり、吸入用逆止弁80が閉弁 すると共に吐出用逆止弁90が開弁してポンプ 70内に吸入した作動油を吐出用逆止弁90を介 して吐出ポート64から吐出する。このように コイル32への通電のオンとオフとを繰り返 ことにより、実施例の電磁弁20を作動油を圧 送する電磁ポンプとして機能させることがで きる。

 次に、こうして構成された電磁弁20を車 された自動変速機の駆動装置に組み込んだ 合の構成について説明する。図3は、自動変 機の駆動装置を搭載する自動車120の構成の 略を示す構成図であり、図4は、オートマチ ックトランスミッション130の構成の概略を示 す構成図であり、図5は、オートマチックト ンスミッション130の作動表であり、図6は、 圧回路140の構成の概略を示す構成図である 自動車120は、図3に示すように、内燃機関と してのエンジン122と、エンジン122をクランキ ングして始動するためのスタータモータ123と 、エンジン122のクランクシャフト126にトルク コンバータ128を介して入力軸136が接続される と共にデファレンシャルギヤ172を介して駆動 輪174a,174bに出力軸138が接続され入力軸136に入 力された動力を出力軸138に伝達するオートマ チックトランスミッション130と、オートマチ ックトランスミッション130を駆動するアクチ ュエータとしての油圧回路140と、車両全体を コントロールするメイン電子制御ユニット( 下、メインECUという)150とを備える。

 エンジン122は、エンジン用電子制御ユニ ト(以下、エンジンECUという)124により運転 御されている。エンジンECU124は、詳細に図 しないが、CPUを中心としたマイクロプロセ サとして構成されており、CPUの他に処理プ グラムを記憶するROMと、データを一時的に 憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポート を備える。このエンジンECU124には、クラン シャフト126に取り付けられた回転数センサ12 5などのエンジン122を運転制御するのに必要 各種センサからの信号が入力ポートを介し 入力されており、エンジンECU124からは、ス ットル開度を調節するスロットルモータへ 駆動信号や燃料噴射弁への制御信号,点火プ グへの点火信号,スタータモータ123への駆動 信号などが出力ポートを介して出力されてい る。エンジンECU124は、メインECU150と通信して おり、メインECU150からの制御信号によってエ ンジン122を制御したり、必要に応じてエンジ ン122の運転状態に関するデータをメインECU150 に出力する。

 オートマチックトランスミッション130は 図4に示すように、ダブルピニオン式の遊星 歯車機構130aとシングルピニオン式の二つの 星歯車機構130b,130cと三つのクラッチC1,C2,C3と 四つのブレーキB1,B2,B3,B4と三つのワンウェイ ラッチF1,F2,F3とを備える。ダブルピニオン の遊星歯車機構130aは、外歯歯車としてのサ ギヤ131aと、このサンギヤ131aと同心円上に 置された内歯歯車としてのリングギヤ132aと サンギヤ131aに噛合する複数の第1ピニオン ヤ133aと、この第1ピニオンギヤ133aに噛合す と共にリングギヤ132aに噛合する複数の第2ピ ニオンギヤ134aと、複数の第1ピニオンギヤ133a および複数の第2ピニオンギヤ134aとを連結し 自転かつ公転自在に保持するキャリア135aと を備え、サンギヤ131aはクラッチC3を介して入 力軸136に接続されると共にワンウェイクラッ チF2を介して接続されたブレーキB3のオンオ によりその回転を自由にまたは一方向に規 できるようになっており、リングギヤ132aは レーキB2のオンオフによりその回転を自由 または固定できるようになっており、キャ ア135aはワンウェイクラッチF1によりその回 を一方向に規制されると共にブレーキB1のオ ンオフによりその回転を自由にまたは固定で きるようになっている。シングルピニオン式 の遊星歯車機構130bは、外歯歯車のサンギヤ13 1bと、このサンギヤ131bと同心円上に配置され た内歯歯車のリングギヤ132bと、サンギヤ131b 噛合すると共にリングギヤ132bに噛合する複 数のピニオンギヤ133bと、複数のピニオンギ 133bを自転かつ公転自在に保持するキャリア1 35bとを備え、サンギヤ131bはクラッチC1を介し て入力軸136に接続されており、リングギヤ132 bはダブルピニオン式の遊星歯車機構130aのリ グギヤ132aに接続されると共にブレーキB2の ンオフによりその回転を自由にまたは固定 きるようになっており、キャリア135bはクラ ッチC2を介して入力軸136に接続されると共に ンウェイクラッチF3によりその回転を一方 に規制できるようになっている。また、シ グルピニオン式の遊星歯車機構130cは、外歯 車のサンギヤ131cと、このサンギヤ131cと同 円上に配置された内歯歯車のリングギヤ132c 、サンギヤ131cに噛合すると共にリングギヤ 132cに噛合する複数のピニオンギヤ133cと、複 のピニオンギヤ133cを自転かつ公転自在に保 持するキャリア135cとを備え、サンギヤ131cは ングルピニオン式の遊星歯車機構130bのサン ギヤ131bに接続されており、リングギヤ132cは ングルピニオン式の遊星歯車機構130bのキャ リア135bに接続されると共にブレーキB4のオン オフによりその回転を自由にまたは固定でき るようになっており、キャリア135cは出力軸13 8に接続されている。

 オートマチックトランスミッション130は 図5に示すように、クラッチC1~C3のオンオフ ブレーキB1~B4のオンオフにより前進1速~5速 後進とニュートラルとを切り替えることが きるようになっている。前進1速の状態、即 入力軸136の回転を最も大きな減速比で減速 て出力軸138に伝達する状態は、クラッチC1 オンとすると共にクラッチC2,C3とブレーキB1~ B4とをオフとすることにより形成することが きる。この状態では、シングルピニオン式 遊星歯車機構130cのリングギヤ132cはワンウ イクラッチF3によりその一方向の回転が固定 されるため、入力軸136からクラッチC1を介し サンギヤ131cに入力される動力は大きな減速 比で減速してキャリア135c即ち出力軸138に出 される。1速の状態では、エンジンブレーキ には、ブレーキB4をオンとすることにより ワンウェイクラッチF3に代えてリングギヤ132 cの回転が固定される。前進2速の状態は、ク ッチC1とブレーキB3とをオンとすると共にク ラッチC2,C3とブレーキB1,B2,B4とをオフとする とにより形成することができる。この状態 は、ワンウェイクラッチF2によりダブルピニ オン式の遊星歯車機構130aのサンギヤ131aはそ 一方向の回転が固定されると共にワンウェ クラッチF1によりキャリア135aはその一方向 回転が固定されるため、リングギヤ132aおよ びシングルピニオン式の遊星歯車機構130bの ングギヤ132bもその一方向の回転が固定され 入力軸136からクラッチC1を介してサンギヤ13 1bに入力される動力はリングギヤ132bの固定に より減速してキャリア135bおよびシングルピ オン式の遊星歯車機構130cのリングギヤ132cに 出力され、入力軸136からクラッチC1を介して ンギヤ131cに入力される動力はリングギヤ132 cの回転状態に応じて前進1速よりも若干小さ 減速比で減速してキャリア135c即ち出力軸138 に出力される。2速の状態では、エンジンブ ーキ時には、ブレーキB2をオンとすることに より、ワンウェイクラッチF1およびワンウェ クラッチF2に代えてリングギヤ132aおよびリ グギヤ132bの回転が固定される。前進3速の 態は、クラッチC1,C3とブレーキB3とをオンと ると共にクラッチC2とブレーキB1,B2,B4とをオ フとすることにより形成することができる。 この状態では、ワンウェイクラッチF1により ブルピニオン式の遊星歯車機構130aのキャリ ア135aはその一方向の回転が固定されるため 入力軸136からクラッチC3を介してサンギヤ131 aに入力される動力は減速してリングギヤ132a よびシングルピニオン式の遊星歯車機構130b のリングギヤ132bに出力され、入力軸136から ラッチC1を介してサンギヤ131bに入力される 力はリングギヤ132bの回転状態により減速し キャリア135bおよびシングルピニオン式の遊 星歯車機構130cのリングギヤ132cに出力され、 力軸136からクラッチC1を介してサンギヤ131c 入力される動力はリングギヤ132cの回転状態 に応じて前進2速よりも若干小さな減速比で 速してキャリア135c即ち出力軸138に出力され 。3速の状態では、エンジンブレーキ時には 、ブレーキB1をオンとすることにより、ワン ェイクラッチF1に代えてキャリア135aの回転 固定される。前進4速の状態は、クラッチC1~ C3とブレーキB3とをオンとすると共にブレー B1,B2,B4をオフとすることにより形成すること ができる。この状態では、入力軸136はクラッ チC1を介してシングルピニオン式の遊星歯車 構130bのサンギヤ131bおよびシングルピニオ 式の遊星歯車機構130cのサンギヤ131cに接続さ れると共にクラッチC2を介してキャリア135bお よびリングギヤ132cに接続されるため、シン ルピニオン式の遊星歯車機構130b,30cのすべて の回転要素は一体回転し、入力軸136と出力軸 138とが直結された状態となり、入力軸136から 入力される動力は値1.0の減速比で動力が伝達 される。前進5速の状態、即ち入力軸136の回 を最も小さな減速比で減速(増速)して出力軸 138に伝達する状態は、クラッチC2,C3とブレー B1,B3とをオンとすると共にクラッチC1とブレ ーキB2,B4とをオフとすることにより形成する とができる。この状態では、ワンウェイク ッチF1によりダブルピニオン式の遊星歯車 構130aのキャリア135aはその一方向の回転が固 定されるため、入力軸136からクラッチC3を介 てサンギヤ131aに入力される動力は減速して リングギヤ132aおよびシングルピニオン式の 星歯車機構130bのリングギヤ132bに出力され、 入力軸136からクラッチC2を介してキャリア135b に入力される動力はリングギヤ132bの回転状 により増速してサンギヤ131bおよびシングル ニオン式の遊星歯車機構130cのサンギヤ131c 出力され、入力軸136からクラッチC2を介して リングギヤ132cに入力される動力はサンギヤ13 1cの回転状態に応じて最も小さな減速比で増 してキャリア135c即ち出力軸138に出力される 。

 また、オートマチックトランスミッショ 130では、ニュートラルの状態、即ち入力軸1 36と出力軸138との切り離しは、すべてのクラ チC1~C3とブレーキB1~B4とをオフとすることに より行なうことができる。また、後進の状態 は、クラッチC3とブレーキB4とをオンとする 共にクラッチC1,C2とブレーキB1~B3をオフとす ことにより形成することができる。この状 では、ワンウェイクラッチF1によりダブル ニオン式の遊星歯車機構130aのキャリア135aは その一方向の回転が固定されるため、入力軸 136からクラッチC3を介してサンギヤ131aに入力 される動力は減速してリングギヤ132aおよび ングルピニオン式の遊星歯車機構130bのリン ギヤ132bに出力され、ブレーキB4によりシン ルピニオン式の遊星歯車機構130bのキャリア 135bおよびシングルピニオン式の遊星歯車機 130cのリングギヤ132cはその回転が固定される ため、リングギヤ132aに出力される動力は回 が反転してキャリア135c即ち出力軸138に出力 れる。後進の状態では、エンジンブレーキ には、ブレーキB1をオンとすることにより ワンウェイクラッチF1に代えてキャリア135a 回転が固定される。

 油圧回路140は、図6に示すように、エンジ ン122からの動力によりオイルを圧送する機械 式オイルポンプ141と、機械式オイルポンプ141 により圧送されたオイルの圧力(ライン圧PL) 調節するレギュレータバルブ142と、このレ ュレータバルブ142を駆動するリニアソレノ ド143と、ライン圧PLをマニュアルバルブ144を 介して入力すると共に調圧してクラッチC1側 出力するリニアソレノイドバルブ(以下、リ ニアソレノイドという)SLC1と、リニアソレノ ドSLC1に供給されるライン圧PLを蓄圧するア ュムレータ145と、ライン圧PLをマニュアル ルブ144を介して入力すると共に調圧してク ッチC2側に出力するリニアソレノイドバルブ として機能すると共にリニアソレノイドバル ブとしての機能を停止して電磁ポンプとして も機能する前述した実施例の電磁弁20と、リ アソレノイドSLC1とクラッチC1との流路的な 続と電磁弁20の電磁ポンプとクラッチC1との 流路的な接続とを選択的に切り替える切替バ ルブ148と、切替バルブ148を駆動するオンオフ ソレノイド149、実施例の電磁弁20の電磁ポン としての機能を停止するときにポンプ室70 の作動油を排出するための排出用バルブな により構成されている。なお、図6では、ク ッチC1,C2についての油圧系を示したが、ク ッチC1,C2以外の他のクラッチC3やブレーキB1~B 4の油圧系もリニアソレノイドバルブを用い 同様に構成することができる。

 切替バルブ148は、図7の動作説明図に示す ように、下部にはスプール148aを図中上方に 勢するスプリング148bが取り付けられると共 上部にはオンオフソレノイド149からの信号 を入力する入力ポート148cが形成されており 、オンオフソレノイド149から信号圧が入力さ れているときには、信号圧がスプリング148b 付勢力に打ち勝ってスプール148aが図中下方 移動することにより電磁弁20のポンプ部60と クラッチC1とを流路的に遮断すると共にリニ ソレノイドSLC1とクラッチC1とを流路的に接 し(図7(a)参照)、オンオフソレノイド149から 号圧が入力されていないときには、スプリ グ148bの付勢力によりスプール148aが図中上 に移動することにより電磁弁20のポンプ部60 クラッチC1とを流路的に接続すると共にリ アソレノイドSLC1とクラッチC1とを流路的に 断する(図7(b)参照)。

 油圧回路140は、オートマチックトランス ッション用電子制御ユニット(以下、ATECUと う)139により駆動制御されている。ATECU139は 詳細に図示しないが、CPUを中心としたマイ ロプロセッサとして構成されており、CPUの に処理プログラムを記憶するROMと、データ 一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、 信ポートとを備える。ATECU139からは、リニ ソレノイド143への駆動信号やリニアソレノ ドSLC1への駆動信号,実施例の電磁弁20への駆 信号,オンオフソレノイド149への駆動信号な どが出力ポートを介して出力されている。ATE CU139は、メインECU150と通信しており、メインE CU150からの制御信号によってオートマチック ランスミッション130(油圧回路140)を制御し り、必要に応じてオートマチックトランス ッション130の状態に関するデータをメインEC U150に出力する。

 メインECU150は、詳細には図示しないが、C PUを中心とするマイクロプロセッサとして構 されており、CPUの他に処理プログラムを記 するROMと、データを一時的に記憶するRAMと 入出力ポートと、通信ポートとを備える。 インECU150には、イグニッションスイッチ160 らのイグニッション信号,シフトレバー161の 操作位置を検出するシフトポジションセンサ 162からのシフトポジションSP,アクセルペダル 163の踏み込み量を検出するアクセルペダルポ ジションセンサ164からのアクセル開度Acc,ブ ーキペダル165の踏み込みを検出するブレー スイッチ166からのブレーキスイッチ信号BSW, 速センサ168からの車速Vなどが入力ポートを 介して入力されている。メインECU150は、エン ジンECU124やATECU139と通信ポートを介して接続 れており、エンジンECU124やATECU139と各種制 信号やデータのやりとりを行なっている。

 こうして構成された実施例の自動車20で 、エンジン122が始動され、シフトレバー161 「D(ドライブ)」の走行ポジションとして走 しているときに、車速Vが値0,アクセルオフ, レーキスイッチ信号BSWがオンなど予め設定 れた自動停止条件の全てが成立したときに ンジン122を自動停止する。エンジン122が自 停止されると、その後、ブレーキスイッチ 号BSWがオフ且つアクセルオンなど予め設定 れた自動始動条件が成立したときに自動停 したエンジン122を自動始動する。

 次に、こうして構成された自動車20が搭 する自動変速機の駆動装置の動作、特に、 ンジン122の自動停止中の動作について説明 る。なお、自動変速機の駆動装置としては 油圧回路140と、ATECU139とが該当する。図8は ATECU139により実行される自動停止時制御ルー チンの一例を示すフローチャートである。こ のルーチンは、シフトレバー161をDポジショ として走行しているときに、エンジン122の 動停止条件が成立したときに実行される。 お、この走行状態では、オンオフソレノイ 149からは信号圧が出力されており、切替バ ブ148は、電磁弁20のポンプ部60とクラッチC1 を流路的に遮断すると共にリニアソレノイ SLC1とクラッチC1とを流路的に接続した状態 なっている。

 自動停止時制御ルーチンが実行されると ATECU139のCPUは、まず、エンジン122の自動停 条件が成立してエンジン122の燃料カットが なわれたときに(ステップS100)、クラッチC1に 作用する油圧が徐々に値0まで減少するよう ニアソレノイドSLC1を制御して(ステップS110) エンジン122の回転数Neが値0近傍すなわちエ ジン122の回転が停止するのを待つ(ステップ S120,S130)。ここで、エンジン122の回転数Neは、 回転数センサ125により検出されたものをエン ジンECU124からメインECU150を介して入力するも のとした。

 エンジン122の回転が停止すると、切替バ ブ148が実施例の電磁弁20のポンプ部60とクラ ッチC1とを流路的に接続すると共にリニアソ ノイドSLC1とクラッチC1とを流路的に遮断す ようオンオフソレノイド149を駆動制御する 共に(ステップS140)、電磁弁20のポンプ部60の 駆動を開始して(ステップS150)、以降にエンジ ン122の自動始動条件が成立するのを待つ(ス ップS150)。電磁弁20のポンプ部60の圧送能力 しては、電気モータにより駆動される電動 イルポンプの圧送能力に比して劣るものの 実施例では、クラッチC1が完全には係合され ないがスタータモータ123によるエンジン122へ のクランキングトルクよりも若干大きなトル ク容量を持つ低圧状態でクラッチピストンを ストロークさせると共にその状態を保持する ために必要十分な圧送能力として設計するも のとした。

 エンジン122の自動始動条件が成立すると スタータモータ123によりエンジン122がクラ キングされるから、切替バルブ148が電磁弁2 0のポンプ部60とクラッチC1とを流路的に遮断 ると共にリニアソレノイドSLC1とクラッチC1 を流路的に接続するようオンオフソレノイ 149を駆動制御して(ステップS170)、クラッチC 1に作用する油圧が増圧するようリニアソレ イドSLC1を駆動制御し(ステップS180)、エンジ 122が完爆したときに(ステップS190)、電磁弁2 0のポンプ部60を駆動停止して(ステップS200)、 本ルーチンを終了する。エンジン122が完爆す ると、エンジン122からの動力により機械式オ イルポンプ141が駆動してライン圧PLが発生し このライン圧PLにより前述した排出用バル 100が作動して実施例の電磁弁20のポンプ部60 おけるポンプ室70内に残存している作動油 排出用バルブ100を介して排出される。これ より、実施例の電磁弁20をクラッチC2のクラ チ圧を調圧するリニアソレノイドバルブと て機能させる際に支障が生じることはない

 図9は、車速Vとエンジン回転数Neとアクセ ル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとシフト ポジションSPとライン圧PLとクラッチC1の油圧 とリニアソレノイドSLC1の電流指令と電磁ポ プの電流指令の時間変化の様子を示す説明 である。図示するように、時刻t1にエンジン 122の自動停止条件が成立して時刻t2にエンジ 122の燃料供給がカットされると、前進1速を 形成するクラッチC1に作用する油圧が徐々に 少するよう電流指令を設定してリニアソレ イドSLC1を駆動し、エンジン122の回転が停止 した後に切替バルブ148により電磁弁20のポン 部60とクラッチC1とを流路的に接続すると共 にソレノイド部30によりポンプ部60を駆動し クラッチC1に作用する油圧をクラッチC1がク ンキングトルクよりも若干大きなトルク容 を持つ低圧状態とする(時刻t3)。この場合、 ポンプ部60はリニアソレノイドSLC1を介さずに 直接クラッチC1にオイルを圧送することがで ると共にクラッチC1に作用させるべき油圧 低圧状態でよいから、電磁ポンプとして機 するポンプ部60でも必要な圧送性能に不足は 生じない。そして、時刻t4にブレーキオフさ 時刻t5にアクセルオンされてエンジン122の 動始動条件が成立すると、スタータモータ12 3によりエンジン122がクランキングされる。 のとき、クラッチC1の油圧はクランキングト ルクよりも若干大きなトルク容量を持つ低圧 状態で保持されているから、エンジン122のク ランキングトルクはクラッチC1を介してクリ プトルクとして駆動輪174a,174b側に伝達され 。エンジン122のクランキングが開始される 、切替バルブ148によりリニアソレノイドSLC1 とクラッチC1とを流路的に接続すると共にリ アソレノイドSLC1を駆動してクラッチC1に作 する油圧を増圧し、エンジン122が完爆した きに電磁弁20のポンプ部60を駆動停止する( 刻t6)。

 以上説明した実施例の電磁弁20によれば スリーブ22とスプール24とによりクラッチC2 クラッチ圧を調圧するためのリニアソレノ ドバルブとして機能する調圧バルブ部40を形 成すると共にクラッチC1に作動油を圧送する 磁ポンプとして機能するポンプ部60を形成 、調圧バルブ部40とポンプ部60とを一つのソ ノイド部30で駆動するから、リニアソレノ ドバルブと電磁ポンプとを別個に設けるも に比して小型化を図ることができる。しか 、吸入用逆止弁80をスリーブ22内に内蔵する のとしたから、吸入用逆止弁80を比較的高 精度で形成することができ、電磁ポンプと て機能させたときの容積効率を向上させる とができる。

 実施例の電磁弁20では、リニアソレノイ バルブとして機能したときにはライン圧PLか ら最適なクラッチ圧を生成してクラッチC2を イレクトに制御するダイレクト制御用のリ アソレノイドバルブとして構成するものと たが、リニアソレノイドバルブをパイロッ 制御用のリニアソレノイドバルブとして用 て別途コントロールバルブを駆動すること よりこのコントロールバルブによりクラッ 圧を生成してクラッチC2を制御するものと てもよい。なお、クラッチC1やブレーキB1~B4 ついても同様の構成とするものとしてもよ 。

 実施例の電磁弁20では、吸入用逆止弁80を スリーブ22内に内蔵すると共に吐出用逆止弁9 0をスリーブ22外のバルブボディ10に組み込む のとしたが、図10の変形例の電磁弁20Bに示 ように、吸入用逆止弁80Bと吐出用逆止弁90B を共にスリーブ22外のバルブボディ10に組み むものとしてもよい。変形例の電磁弁20Bで 、ソレノイド部30,調圧バルブ部40について 実施例の電磁弁20と同一の構成である。電磁 弁20Bのポンプ部60Bは、図10に示すように、ス ーブ22とスプール24のランド56とエンドプレ ト26とによりポンプ室70Bが形成されており ソレノイド部30のコイル32への通電をオンか オフしたときにはスプリング28の付勢力に りスプール24(ランド56)をソレノイド部30側に 移動させることにより作動油をバルブボディ 10に組み込まれた吸入用逆止弁80Bを介して吸 ポート62Bからポンプ室70B内に吸入し、ソレ イド部30のコイル32への通電をオフからオン したときにはソレノイド部30からの推力によ スプール24をエンドプレート26側に移動させ ることにより吸入した作動油をバルブボディ 10に組み込まれた吐出用逆止弁90Bを介して吐 ポート64Bから吐出する。

 実施例の電磁弁20では、吸入用逆止弁80を スリーブ22内に内蔵すると共に吐出用逆止弁9 0をスリーブ22外のバルブボディ10に組み込む のとしたが、図11の変形例の電磁弁20Cに示 ように、吸入用逆止弁と吐出用逆止弁とを にスリーブ22内に内蔵するものとしてもよい 。変形例の電磁弁20Cでは、ソレノイド部30,調 圧バルブ部40については実施例の電磁弁20と 一の構成である。電磁弁20Cのポンプ部60Cは 図11に示すように、スリーブ22内に吸入用逆 弁80Cと吐出用逆止弁90Cとが内蔵されており スリーブ22と吸入用逆止弁80Cと吐出用逆止 90Cとによりポンプ室70Cが形成されている。 入用逆止弁80Cは、実施例の電磁弁20の吸入用 逆止弁80と同一のものとして構成されている 一方、吐出用逆止弁90Cは、スプリング28と 入用逆止弁80Cのスプリング86とを受けるスプ リング受けとして機能すると共に中央にポン プ室70Cと吐出ポート64Cとを連通する開口部92a が形成された円筒状の本体92Cと、ボール94Cと 、エンドプレート26をスプリング受けとして ール94Cを本体92Cの開口部92aに押し付けるス リング96Cとを備え、ポンプ室70C内が負圧の きにスプリング96Cの付勢力により閉弁しポ プ室70C内が正圧のときに開弁する。したが て、ソレノイド部30のコイル32への通電をオ ンからオフしたときにはスプリング96Cおよび スプリング28の付勢力によりスプール24をソ ノイド部30側に移動させることにより作動油 を吸入用逆止弁80Cを介して吸入ポート62Cから ポンプ室70C内に吸入し、ソレノイド部30のコ ル32への通電をオフからオンしたときには レノイド部30からの推力によりスプール24を ンドプレート26側に移動させることにより 入した作動油を吐出用逆止弁90Cを介して吐 ポート64Cから吐出することができる。

 また、実施例の電磁弁20では、吸入用逆 弁80をスリーブ22内に内蔵すると共に吐出用 止弁90をスリーブ22外のバルブボディ10に組 込むものとしたが、吸入用逆止弁80をスリ ブ22外のバルブボディ10に組み込むと共に吐 用逆止弁90をスリーブ22内に内蔵するものと しても差し支えない。

 実施例の電磁弁20では、いわゆるノーマ クローズ型のリニアソレノイドバルブに対 て電磁ポンプとしての機能を一体化するも としたが、図12の変形例の電磁弁20Dに示すよ うに、いわゆるノーマルオープン型のリニア ソレノイドバルブに対して電磁ポンプとして の機能を一体化するものとしてもよい。なお 、ソレノイド部30は実施例の電磁弁20と同一 構成である。変形例の電磁弁20Dの調圧バル 部40Dでは、コイル32への通電をオフされてい る場合には、スプリング28の付勢力によりソ ノイド部30側に移動しているから、スリー 22Dに形成された入力ポート42Dと出力ポート44 Dとをスプール24Dの連通部58Dを介して連通す と共にスプール24Dのランド56Dによりドレン ート46Dが遮断された状態となる。したがっ 、クラッチC2に最大油圧が作用する。コイル 32への通電がオンされると、コイル32に印加 れる電流の大きさに応じた吸引力で第1のコ 34にプランジャ36が吸引され、これに伴って シャフト38が押し出されてシャフト38の先端 当接されたスプール24Dがエンドプレート26側 に移動する。これにより、入力ポート42Dと出 力ポート44Dとドレンポート46Dとが互いに連通 した状態となり、入力ポート42Dから入力され た作動油は一部が出力ポート44Dに出力される と共に残余がドレンポート46Dに出力される。 また、フィードバックポート48Dを介してフィ ードバック室に作動油が供給され、スプール 24Dには出力ポート44Dの出力圧に応じたフィー ドバック力がエンドプレート26側の方向に作 する。したがって、スプール24Dは、プラン ャ36の推力(吸引力)とスプリング28のバネ力 フィードバック力とが丁度釣り合う位置で 止することになる。この際、コイル32に印 される電流が大きくなるほど、即ちプラン ャ36の推力が大きくなるほど、スプール24Dが エンドプレート26側に移動し、入力ポート42D 開口面積を狭めると共にドレンポート46Dの 口面積を広げる。コイル32への通電が最大 なると、スプール24Dはプランジャ36の可動範 囲の最もエンドプレート26側に移動し、ラン 54Dにより入力ポート42Dが遮断されると共に 通部58Dを介して出力ポート44Dとドレンポー 46Dとが連通された状態となる。したがって クラッチC2には何らの油圧も作用しない。 のように変形例の電磁弁20Dでは、コイル32へ の通電がオフされている状態で入力ポート42D と出力ポート44Dとを連通すると共にドレンポ ート46Dを遮断するから、ノーマルオープン型 の電磁弁として機能することがわかる。変形 例の電磁弁20Dのポンプ部60Dでは、吸入用逆止 弁80Dと吐出用逆止弁90Dとを共にスリーブ22外 バルブボディ10に組み込むものとし、ソレ イド部30をオンからオフしてスプリング28の 勢力によりスプール24Dをソレノイド部30側 移動させることによりポンプ室70D内を負圧 して作動油を吸入ポート62Dから吸入し、ソ ノイド部30をオフからオンしてソレノイド部 30の推力によりスプール24Dをエンドプレート2 6側に移動させることによりポンプ室70D内を 圧として吸入した作動油を吐出ポート64Dか 吐出することができるようになっている。 論、吸入用逆止弁80Dと吐出用逆止弁90Dとを にスリーブ22外のバルブボディ10に組み込む のに限られず、吸入用逆止弁80Dだけをスリ ブ22内に内蔵するものとしてもよいし、吐 用逆止弁90Dだけをスリーブ22内に内蔵するも のとしてもよいし、吸入用逆止弁80Dと吐出用 逆止弁90Dとを共にスリーブ22内に内蔵するも としてもよい。

 なお、上述した変形例の電磁弁20Dでは、 レノイド部30はノーマルクローズ型のリニ ソレノイドバルブに適用する場合に比して 型化する傾向となる。これは、ノーマルク ーズ型のリニアソレノイドバルブではスプ ル24に作用するフィードバック力がソレノイ ド部30の推力の方向と逆方向となるのに対し 、ノーマルオープン型のリニアソレノイド ルブではスプール24に作用するフィードバ ク力がソレノイド部30の推力の方向と同方向 となるから、スプリング28のばね荷重が大き ならざるを得ず、その分、電磁ポンプとし 機能させるときにソレノイド部30に要求さ る推力も大きくなるためである。

 実施例では、リニアソレノイドとしての 能と電磁ポンプとしての機能とを選択的に いて、電磁ポンプとして機能させるときに 発進用のクラッチC1に油圧を作用させ、電 ポンプとして機能させるときには発進用の ラッチC1とは異なるクラッチC2に油圧を作用 せるものとしたが、リニアソレノイドバル としての機能と電磁ポンプとしての機能の ずれを用いるときでも同一のクラッチC1に 圧を作用させるものとしてもよい。この場 の変形例の油圧回路240を図13に示す。変形例 の油圧回路240では、実施例の油圧回路140と同 一の構成については同一の符号を付し、その 説明は重複するから省略する。変形例の油圧 回路240は、図示するように、実施例の油圧回 路140における電磁弁20と排出バルブ100とリニ ソレノイドSLC1と切替バルブ148に代えて、図 11に示す変形例の電磁弁20Cと、ライン圧PLを ニュアルバルブ144を介して入力すると共に 圧してクラッチC2側に供給するリニアソレノ イドSLC2と、電磁弁20Cの調圧バルブ部40(出力 ート44)とクラッチC1側との流路的な接続と電 磁弁20Cのポンプ部60C(吐出ポート64C)とクラッ C1側との流路的な接続とを選択的に切り替 ると共に電磁弁20Cの調圧バルブ部40側とクラ ッチC1側を流路的に接続してポンプ部60Cの機 を停止するときにポンプ室70C(図11参照)内の 作動油を排出するための切替バルブ250とを備 える。この切替バルブ250は、図14の動作説明 に示すように、下部にはスプール252を図中 方に付勢するスプリング254が取り付けられ と共に上部にはオンオフソレノイド149から 信号圧を入力する入力ポート256が形成され おり、オンオフソレノイド149から信号圧が 力されているときには、信号圧がスプリン 254の付勢力に打ち勝ってスプール252が図中 方に移動することにより調圧バルブ部40の 力ポート44とクラッチC1とを流路的に接続し ンプ部60Cの吐出ポート64CとクラッチC1とを 路的に遮断すると共にポンプ部60Cのドレン ート66Cと排出ポート258とを流路的に接続し( 14(a)参照)、オンオフソレノイド149から信号 が入力されていないときには、スプリング2 54の付勢力によりスプール252が図中上方に移 することにより調圧バルブ部40の出力ポー 44とクラッチC1とを流路的に遮断しポンプ部6 0Cの吐出ポート64CとクラッチC1とを流路的に 続すると共にポンプ部60Cのドレンポート66C 排出ポート258とを流路的に遮断する(図14(b) 照)。なお、この変形例では、図11の電磁弁20 Cを用いるものとしたが、これに限定される のではなく、電磁弁20Cに代えて、図1の電磁 20や図10の電磁弁20B,図12の電磁弁20Dを用いる ものとしてもよい。

 実施例では、クラッチC1の油圧を調圧す リニアソレノイドと電磁ポンプとを組み合 せて電磁弁20を構成するものとしたが、これ に限られず、例えば、レギュレータバルブ142 を駆動するリニアソレノイド143と電磁ポンプ とを組み合わせるものとしてもよいし、リニ アソレノイドに代えてオンオフソレノイドバ ルブと電磁ポンプとを組み合わせるものとし てもよい。

 実施例では、スリーブ22とスプール24など からなる調圧部の一部をポンプ部60として形 するものとしたが、これに限定されるもの はなく、調圧部とポンプ部60とを別体とす ものとしてもよい。即ち、実施例の電磁弁 置では、調圧用にスプリング28が収納される スプリング室とは別にポンプ室を形成するも のとしてもよい。この場合の変形例の電磁弁 20Eの構成の概略を図15に示す。変形例の電磁 20Eは、図示するように、スプリング28が収 されたスプリング室から順に調圧室50E(入力 ート42Eや出力ポート44E,ドレンポート46Eが接 続された空間),フィードバック室48Eが形成さ たノーマルオープン型のリニアソレノイド して構成されており、スプリング28に押し けられているスプール24Eのランド56Eとは反 のソレノイド部30側のランド52Eとスリーブ22E とによりフィードバック室48Eに隣接するよう にポンプ室70Eが形成されている。この電磁弁 20Eでは、電磁ポンプとして機能させる場合に は、ソレノイド部30のコイル32への通電をオ からオンしたときにはソレノイド部30からの 推力によりスプール24Eをエンドプレート26側 移動させることによりポンプ室70E内を負圧 して作動油を後述する吸入用逆止弁360を介 てポンプ室70E内に吸入し、ソレノイド部30 コイル32への通電をオンからオフしたときに はスプリング28の付勢力によりスプール24Eを レノイド部30側に移動させることによりポ プ室70E内を正圧として吸入した作動油を後 する吐出用逆止弁370を介して吐出する。

 変形例の電磁弁20Eでは、吸入用逆止弁360 吐出用逆止弁370とが切替バルブ350に内蔵さ ている。図16は電磁弁20Eと切替バルブ350と 備える油圧回路340の構成の概略を示す構成 であり、図17は切替バルブ350の動作を説明す る説明図である。切替バルブ350は、図示する ように、ライン圧を信号圧として入力するた めの信号圧用入力ポート352aと電磁弁20Eの出 ポート44Eに接続された入力ポート352bとチェ ク弁380を介してクラッチC1に接続された出 ポート352cとチェック弁380を介さずにクラッ C1に接続された二つの出力ポート352d,352eと 磁弁20Eのポンプ室70Eのポンプ室用ポート62E 接続された入力ポート352fおよび出力ポート3 52gと機械式オイルポンプ141とストレーナ141a の間の吸入用油路342に接続された入力ポー 352hと二つのドレンポート352i,352jとが形成さ たスリーブ352と、スリーブ352内を摺動し吐 用逆止弁370が一体化されたスプール354と、 プール354を軸方向に付勢するスプリング356 、スリーブ352内に内蔵された吸入用逆止弁3 60とにより構成されている。

 吸入用逆止弁360は、軸中心に大径と小径 段差を有する中心孔362aが形成された中空円 筒状の本体362と、中心孔362aの段差をスプリ グ受けとして大径側から挿入されたスプリ グ366と、スプリング366を挿入した後に中心 362aに大径側から挿入されたボール364と、中 孔362aに挿入されてボール364を受ける中空円 筒状のボール受け368と、ボール受け368を本体 362に固定するためのスナップリング369とによ り構成されている。一方、吐出用逆止弁370は 、スプール354と一体成型され軸中心に凹状に 中心孔372aが形成されると共に径方向に中心 372aを貫通する貫通孔372bが形成された本体372 と、中心孔372aの底をスプリング受けとして 心孔372aに挿入されたスプリング376と、スプ ング376を挿入した後に中心孔372aに挿入され たボール374と、中心孔372aに挿入されてボー 374を受ける中空円筒状のボール受け378と、 ール受け378を本体372に固定するためのスナ プリング379とにより構成されている。また 吐出用逆止弁370の本体372には、外径の一部 縮径した縮径部372cが形成されている。

 こうして構成された切替バルブ350は、図1 7(a)に示すように、ライン圧PLが信号圧用入力 ポート352aに入力されているときにはライン PLによりスプリング356の収縮を伴ってスプー ル354が図中下方に移動し、入力ポート352bと 力ポート352dとを連通し縮径部372cを介して入 力ポート352fとドレンポート352jとを連通する め、電磁弁20Eを調圧弁として機能させるこ により、出力ポート44Eからの油圧をクラッ C1に作用させることができる。このとき、 ンプ室70Eやこれに接続された油路内に残存 ている作動油は、入力ポート352f,縮径部372c, レンポート352jを順に介してドレンされるか ら、電磁弁20Eの調圧精度に悪影響を与えるこ とはない。また、吸入用逆止弁360の本体362に は、吐出用逆止弁370の本体372と当接する部分 に連通孔362bが形成されており、吸入用逆止 360と吐出用逆止弁370との間の空間に残存し いる作動油も、出力ポート352g,入力ポート352 f,縮径部372c,ドレンポート352jを順に介してド ンされるようになっている。また、図17(b) 示すように、ライン圧PLが信号圧用入力ポー ト352aに入力されていないときには付勢力に りスプリング356の伸張を伴ってスプール354 図中上方に移動し、入力ポート352bと出力ポ ト352dとの連通を遮断し入力ポート352hと出 ポート352gとを吸入用逆止弁360(中心孔362a)を して連通し入力ポート352fと出力ポート352e を吐出用逆止弁180(中心孔372a,貫通孔372b)を介 して連通し入力ポート352fとドレンポート352i, 352jとの連通を遮断するため、電磁弁20Eを電 ポンプとして機能させることにより、作動 を切替バルブ350の入力ポート352h,吸入用逆止 弁360,出力ポート352gを順に介してポンプ室70E 吸入すると共に吸入した作動油を入力ポー 352f,吐出用逆止弁370,出力ポート352eを順に介 してクラッチC1に供給する。

 このように、調圧弁として機能させてい ときには、ポンプ室70E或いはこれに接続さ る油路内の作動油を大気中にドレンするが 次にポンプとして機能させるときにエアが 入すると、作動油を十分に加圧できなくな 、ポンプ性能が低下する場合がある。変形 の電磁弁20Eでは、フィードバック室48Eに隣 してポンプ室70Eを形成しているから、調圧 として機能させているときには、フィード ック室48E内が高圧となり、フィードバック 48Eからポンプ室70Eへ作動油の漏れが生じる この作動油の漏れを利用することにより、 ンプ室70Eからドレンに向かう作動油の流れ 生じさせ、作動油を侵入したエアと共にド ンできるようにしている。したがって、電 弁20Eを調圧弁として機能させている状態か 電磁ポンプとして機能させる状態に切り替 る際に迅速にポンプの性能を発揮させるこ ができる。

 実施例では、電磁弁20を自動変速機の駆 装置に組み込むものに適用して説明したが これに限定されるものではなく、ソレノイ バルブと電磁ポンプとが組み込まれる如何 る装置に適用するものとしても構わない。

 ここで、実施例の主要な要素と発明の開 の欄に記載した発明の主要な要素との対応 係について説明する。実施例では、ソレノ ド部30が「電磁部」に相当し、調圧バルブ 40とポンプ部60とが「調圧部」に相当し、ポ プ部60と吸入用逆止弁80と吐出用逆止弁90な が「ポンプ部」に相当する。また、吸入用 止弁80と吐出用逆止弁90とが「吸入・吐出機 構」に相当する。また、スプール24,24Eが「弁 体」に相当する。また、オートマチックトラ ンスミッション130が「自動変速機」に相当し 、油圧回路140とATECU139とが「駆動装置」に相 する。なお、実施例の主要な要素と発明の 示の欄に記載した発明の主要な要素との対 関係は、実施例が発明の開示の欄に記載し 発明を実施するための最良の形態を具体的 説明するための一例であることから、発明 開示の欄に記載した発明の要素を限定する のではない。即ち、発明の開示の欄に記載 た発明についての解釈はその欄の記載に基 いて行なわれるべきものであり、実施例は 明の開示の欄に記載した発明の具体的な一 に過ぎないものである。

 以上、本発明を実施するための最良の形 について実施例を用いて説明したが、本発 はこうした実施例に何等限定されるもので なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に いて、種々なる形態で実施し得ることは勿 である。

 本発明は、自動車産業に利用可能である