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Patent Searching and Data


Title:
SOLID MEMORY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028250
Kind Code:
A1
Abstract:
Recording and erasing of data in PRAM have hitherto been performed based on a change in physical characteristics caused by primary phase transformation of a crystallized state and an amorphous state of a recording material which is a Te-containing chalcogen compound. Since, however, a recording thin film is formed of a polycrystalline but not a single crystal, a variation in resistance values occurs and a change in volume caused upon phase transition has placed a limit on the number of times of readout of the record. The above problem has been solved by a solid memory comprising a Ge-containing thin film having a superlattice structure and an Sb-containing thin film having a superlattice structure. The solid memory can realize a number of times of repeated recording and erasing of 1015.

Inventors:
TOMINAGA JUNJI (JP)
FONS JAMES PAUL (JP)
KOLOBOV ALEXANDER (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060858
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
June 13, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NAT INST OF ADVANCED IND SCIEN (JP)
TOMINAGA JUNJI (JP)
FONS JAMES PAUL (JP)
KOLOBOV ALEXANDER (JP)
International Classes:
H01L27/105; H01L29/06; H01L29/15; H01L45/00; H01L49/00
Domestic Patent References:
WO2006083481A22006-08-10
Foreign References:
JP2001502848A2001-02-27
JP2008182227A2008-08-07
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Claims:
 テルル(Te)を主成分とする固体メモリであって、物質の相変態に起因して電気特性が変化するものであり、データを記録及び再生する材料が該相変態を生じる母相からなる薄膜の人工的な超格子構造の積層構造によって構成されることを特徴とする固体メモリ。
 請求項1に記載の固体メモリにおいて、前記積層構造は、ゲルマニウム(Ge)原子を含む合金薄膜及びアンチモン(Sb)原子を含む合金薄膜とから構成されることを特徴とする固体メモリ。
 請求項1又は2に記載の固体メモリにおいて、前記薄膜の膜厚は、0.3nm以上2nm以下であることを特徴とする固体メモリ。
 請求項2に記載の固体メモリにおいて、前記ゲルマニウム(Ge)原子を含む合金薄膜から前記アンチモン(Sb)を含む合金薄膜との界面に向かってゲルマニウム(Ge)原子を異方性拡散させることによってデータを記録することを特徴とする固体メモリ。
 請求項2に記載の固体メモリにおいて、前記ゲルマニウム(Ge)原子を含む合金薄膜と前記アンチモン(Sb)を含む合金薄膜との界面に蓄積したゲルマニウム(Ge)原子を、該ゲルマニウム(Ge)原子を含む合金薄膜に向かって異方性拡散させることによってデータを消去することを特徴とする固体メモリ。
Description:
固体メモリ

 本願発明は、Teを主成分とするカルコゲ 化合物の相変態を利用して、その結晶とア ルファス間に生じる電気抵抗又は光学的特 の相違をデータとして記録・消去する固体 モリ(相変化RAM又はPRAM)に関する。

 相変化RAMにおけるデータの記録および消 は、これまで、その記録材料であるTeを含 カルコゲン化合物の結晶状態とアモルファ 状態の一次相変態と呼ばれる変化で生じる 理的特性変化によって行なわれているとさ 、この基本原理に基づいて相変化RAMが設計 れてきた(例えば、下記特許文献1参照)。

 相変化RAMの記録消去を司る記録材料は、 般に、スパッタリング等の真空成膜法を利 して電極間に形成されるが、通常は化合物 成からなるターゲットを用いて一層からな 合金薄膜を用いている。

 このため、20~50nmの厚さからなる記録薄膜 は、単結晶ではなく、多結晶から構成されて いる。

 この各微結晶間の界面電気抵抗の差異が 体としての相変化RAMの電気抵抗値の均一性 影響を及ぼし、結晶状態の抵抗値をある平 値からのバラツキを生じさせる原因となっ いる(下記「非特許文献1」参照)。

 また、結晶/アモルファス間の相転移の際に 発生する10%程度の体積変化がそれぞれの微結 晶に異なる応力を発生させ、物質流動と膜全 体の変形が記録読み出し回数を制限するもの と考えられてきた(下記「非特許文献2」参照) 。

特開2002-203392号公報 奥田昌宏監修、「次世代光記録技術と材 料」、シーエムシー出版、2004年1月31日発行 p114 角田義人監修、「光ディスクストレージ の基礎と応用」、電子情報通信学会編、平成 13年6月1日初版第3刷発行、p209 Y.Yamanda & T.Matsunaga, Journal of Applied  Physics, 88, (2000) p7020-7028 A.Kolobov et al. Nature Materials 3 (2004) p703

 Teを含むカルコゲン化合物の結晶構造お びアモルファス構造に関して、1980年後半頃 ら、その構造解析がエックス線等を用いて べられてきたが、Teとその化合物をなすSb原 子の原子番号が隣接しており、電子数が一個 しか異ならないため、エックス線回折や電子 線回折では、その区別がほとんどつかず、詳 細な結晶構造が如何なるものであるかが2004 まで不明であった。

 特に、すでに書き換え型の光ディスクにお て商品化されている、GeSbTe(225組成)と呼ば る化合物、および擬二元組成化合物線上に る組成(GeTe-Sb 2 Te 3 のライン上にある化合物、225、147、125組成) 、特性が非常に良好であることが実験的に かっていたが、その結晶構造に関しては、 塩構造をとり、そのNaが占めるサイト(これ aサイト)をTeが占めるが、残りのClが占める イト(bサイト)をGeまたはSbが占めるが、その り方はランダムであるとされてきた(上記「 非特許文献3」参照)。

 放射光軌道装置等を用いてGeSbTe化合物の 造解析を詳細に検討すると、以下の点で従 の構造とは異なる様相を、Teを含むカルコ ン化合物がとることを発見した(上記「非特 文献4」参照)。

 1.結晶相において、Ge原子とSb原子がNaCl型 の単純立方格子内でClの位置((b)サイト)を占 る配列は、これまで考えられていたような ランダム」状態ではなく、原子の配列位置 きちんと「決定」されている。また、格子 歪んでいる(図1参照)。

 2.アモルファス状態は、完全なランダム はなく、結晶格子内部のGe原子が中心位置( ずかにずれて強誘電的であるが)から2AほどTe 原子側に移動した配置をとり、そのユニット を維持したままでねじ曲がった構造をもつ( 2参照)。

 3.このねじ曲がったユニットが復元する とで高速スイッチングが安定に繰り返され (図3参照)。

 上記新しい書き込み読み出し原理から、 下の手法でTeを含むカルコゲン化合物を構 すれば、微結晶間の界面電気抵抗を極力低 し、かつ繰り返し書き換え回数を大幅に向 可能な新規相変化RAMを提供できることに気 いた。

 すなわち、GeSbTeからなる化合物を、GeTeの薄 膜とSb 2 Te 3 薄膜から構成される超格子を形成し、GeTe層 にあるGe原子をSb 2 Te 3 層との界面にメモリに入力される電気エネル ギーを手段として拡散させることにより結晶 状態と同様の構造を、「異方性をもった結晶 」として形成させること(消去(記録)状態))、 た、逆に界面に蓄積されたGe原子を元々のGe Te層内に電気エネルギーを手段として戻すこ で、従来、アモルファスと呼ばれてきたラ ダム構造と同等の電気抵抗値をもつ「アモ ファスに類似した構造」に還元すること(記 録(消去)状態)で、これまでの相変化RAMの特性 を大幅に改善できる新しい相変化RAMを提供で きことがわかった。

 図4に、この構成の基本構造を示すが、GeTe の厚さは、約0.4nm、Sb 2 Te 3 層の厚さは、約0.5nmである。一般的には、各 の厚みは、0.3nmから2nm程度が好ましい。

 たとえば、スパッタリング法を用いて本特 の構造を構成する場合、GeTeあるいはSb 2 Te 3 から構成された化合物ターゲットを用いて( るいは単体のターゲットを用いて)、予め時 当りの膜形成速度をスパッタリングのため 投入電力パワーに対して測定しておけば、 膜時間を管理するだけで簡単にこれらの膜 らなる超格子構造を構成することが出来る

 GeSbTeのある組成からなる化合物ターゲッ を用いて一層の記録膜として構成した場合 おいてでは、構成される微結晶内でのGe原 の動きは微結晶毎にランダムであり、Ge原子 を移動させるための投入される電気エネルギ ーはコヒーレント性をもたないため、熱力学 的に多くの熱エネルギーを系に対して放出し なければならないのに対して、本発明の超格 子構造においては、Geの原子の動きは、記録 中では図4に示すように一方向であり(つま 、コヒーレント性をもつ)、仕事としてのエ ルギーに多くの入力エネルギーが利用でき 熱としてのエネルギー放出量を押さえるこ が可能となる。つまり、相変態を行なうた のエネルギー効率が向上する。

 また、書き換えに対して発生する体積変 (結晶-アモルファス間の体積変化)は、アモ ファス類似構造を用いることで低減でき、 つ、一軸方向にのみ発生させることで、組 偏析の生じない安定した繰り返し書き換え 作を提供できる。

 本願発明の構成によりTeを含むカルコゲ 化合物を構成すれば、微結晶間の界面電気 抗を極力低減し、従来の相変化RAMのデータ 録時の電流値を十分の一以下にすることが き、かつ繰り返し書き換え回数をこれまで り2~3桁以上向上させることが可能な新規相 化RAMを提供することができる。 

GeーSbーTe合金結晶構造 四角形はTe、三 角形はGe、丸印はSbを表す。 GeーSbーTe合金アモルファス構造(短距離 構造) 相変化RAMスイッチングための基本セル GeTe/Sb 2 Te 3 から構成される超格子構造

 以下に、発明を実施するための最良の形 を説明する。

 一般的な自己抵抗加熱型の基本構成により 変化RAMを作成した。電極にはTiNを使用し、 録膜には[GeTe/Sb 2 Te 3 ]の超格子を20層積層した。超格子からなる記 録膜全体の厚さは10nmであった。セルの大き は、100X100nm 2 である。

 このデバイスに、電圧をプログラム的に与 て、記録及び消去時の電流値を測定した。 の結果、記録時の電流値は0.2mAでパルス時 5ns、消去時の電流値は0.05mAでパルス時間60ns あった。この電流値での繰り返し記録消去 数を測定したところ、その値は10 15 回であった。

<参考例>
 実施例1と同様に一般的な自己抵抗加熱型の 基本構成により相変化RAMを作成した。記録膜 にはGe 2 Sb 2 Te 5 の単層膜を20nm形成した。セルの大きさは、10 0X100nm 2 である。このデバイスに、電圧をプログラム 的に与えて、記録及び消去時の電流値を測定 した。その結果、記録時の電流値は、1.0mA、 去時の電流値は0.4mAであった。なお、パル の照射時間は、実施例1と同じとした。この 流値での繰り返し記録消去回数を測定した ころ、その値は10 12 回であった。

 本願発明の構成によりTeを含むカルコゲ 化合物を構成すれば、微結晶間の界面電気 抗を極力低減し、かつ繰り返し書き換え回 を大幅に向上可能な新規相変化RAMを提供す ことができる。