AKAI KAZUHITO (JP)
IMAI HIROYUKI (JP)
YAMAUCHI KATSUYA (JP)
AKAI KAZUHITO (JP)
IMAI HIROYUKI (JP)
JPS4835498A | 1973-05-24 | |||
JPS52104199U | 1977-08-08 | |||
JPH0541674U | 1993-06-08 | |||
JPS57189780U | 1982-12-01 | |||
JPH0278268U | 1990-06-15 |
ボルトまたはナットに対する締付力が所定の値に達した際にトグル機構が動作するとともに、スタンプによって自動的にマーキングを行うマーキング機能付きスパナ型トルクレンチにおいて、 ボルトまたはナットの締め付けを行うスパナ部と、該スパナ部と前記トグル機構を介して連結されるトルクレンチ本体と、該トルクレンチ本体外に、該トルクレンチ本体の長手方向に沿って前後進可能に配置され、先端にスタンプ部を有するスタンプ本体と、前記トグル機構の動作に伴う変位と連動して変位する起動部と、該起動部の変位を前記長手方向前方への移動に変換して前記スタンプ本体を前進させる伝達部とを有し、前記スタンプ部の少なくとも先端側は、前記長手方向から前記スパナ部の口側に向きを変え、前記口に連通するように該スパナ部に設けられたガイド溝またはガイド穴で案内されてスパナ部の後方側から前記口内への前進が可能になっていることを特徴とするマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
前記スタンプ本体は、前記トルクレンチ本体の外表面側に配置されており、前記スタンプ部の先端は、内側に向けて曲げられて前記ガイド溝に前後進可能に収納されていることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
前記スタンプ本体は、前記トルクレンチ本体の外側面側に配置されており、前記スタンプ部は、前記スパナ部に外側から内側に向けて斜行するように設けたガイド穴またはガイド溝に前後進可能に収納されていることを特徴とする請求項1記載のマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
前記スタンプ部は、変形可能な偏向部を有しており、該偏向部により前記スパナ部の口側に向きを変えて前記ガイド穴または前記ガイド溝に収納されていることを特徴とする請求項3記載のマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
前記スタンプ部は、弾性変形によって前記スパナ部の口側に向きを変えて前記ガイド穴または前記ガイド溝に収納されていることを特徴とする請求項3記載のマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
前記スタンプ本体は、前後進に際し自身が回転するのを阻止するための回り止め構造を有することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマーキング機能付きスパナ型トルクレンチ。 |
この発明は、ボルトまたはナットに対す 締付力が所定の値に達した際にトグル機構 動作するとともに、スタンプによって自動 にマーキングを行うマーキング機能付きス ナ型トルクレンチに関するものである。
ボルトまたはナットの締め付けに際し使 されるスパナ型トルクレンチでは、締付力 所定の値に達した際にトグル機構が動作し 締付力を一定にして締め付け力の過不足が じないようにしたプリセット型のものが知 れている。このスパナ型トルクレンチを適 に使用することで、締付力を一定にしたナ ト締作業等を行うことができる。
一方で、生産ライン等における組立て工程
でのボルトやナット締め付け忘れ防止策と
て、締め付け完了マーキングを実施してい
事例が多く見受けられる。最近では締め付
完了時のマーキングを自動で行うことがで
るマーキング機能付きスパナ型トルクレン
が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1で提案されているスパナ型トルク
レンチでは、トグル機構の動作に連動した首
振り動作の変位を伝達することで、スパナ本
体に配した可動体を回転させ、該可動体の先
端に設けたスタンプをナットの側方からナッ
トまたはナットを締め付けたボルトなどに接
触させてスタンプを行うものである。
また、この他に、スパナ部にガイド穴を形
するとともに、トグル動作によって首振り
作を行うアーム部にマーキング用レバーを
定し、このマーキング用レバーの可動側を
記ガイド穴に挿入し、マーキング用レバー
端にインキを浸み込ませた海綿状物質を充
したスパナ型トルクレンチが提案されてい
(特許文献2参照)。このトルクレンチでは、
グル機構の動作によって回転するアームの
位によって前記ガイド穴で案内しつつマー
ング用レバーを移動させ、その先端でマー
ングを行うものである。
特許文献1で示されるスパナ型トルクレン チでは、フレアナットやスパナが接触する場 所より突出した部分を持つ被締結体に対し、 側方からマーキングすることが前提となって いる。しかし、一般的なボルトやナットの場 合、突出した部分を持たない場合が多いため 、被締結体にマーキングを行うことができな い場合があるという問題がある。さらに、ス パナヘッドを用いる締付け作業では、締結体 周辺に障害物があることが多いため、特許文 献1に示すようにナットの側方からスタンプ 移動させてマーキングを行うことがスペー 上困難な場合があり、また、締結体の周囲 常にスタンプが位置していると、締結作業 際し締結部分が見にくくなり、作業の確認 困難になるという問題もある。
また、特許文献2に示されるスパナ型トル クレンチでは、アーム部の移動量に相応して マーキング用レバーが僅かに移動するのみで あるため、確実にマーキングを行うことが難 しいという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされ ものであり、トグル機構の動作に伴う変位 利用してスタンプ本体を確実に移動をさせ スタンプ動作が行うことが可能であるとと に、締結体周辺のスペースの制約を極力受 ずにマーキングを行うことができるマーキ グ機能付きスパナ型トルクレンチを提供す ことを目的とする。
すなわち、本発明のマーキング機能付き パナ型トルクレンチのうち、第1の本発明は 、ボルトまたはナットに対する締付力が所定 の値に達した際にトグル機構が動作するとと もに、スタンプによって自動的にマーキング を行うマーキング機能付きスパナ型トルクレ ンチにおいて、ボルトまたはナットの締め付 けを行うスパナ部と、該スパナ部と前記トグ ル機構を介して連結されるトルクレンチ本体 と、該トルクレンチ本体外に、該トルクレン チ本体の長手方向に沿って前後進可能に配置 され、先端にスタンプ部を有するスタンプ本 体と、前記トグル機構の動作に伴う変位と連 動して変位する起動部と、該起動部の変位を 前記長手方向前方への移動に変換して前記ス タンプ本体を前進させる伝達部とを有し、前 記スタンプ部の少なくとも先端側は、前記長 手方向から前記スパナ部の口側に向きを変え 、前記口に連通するように該スパナ部に設け られたガイド溝またはガイド穴で案内されて スパナ部の後方側から前記口内への前進が可 能になっていることを特徴とする。
第2の本発明のマーキング機能付きスパナ 型トルクレンチは、前記第1の本発明におい 、前記スタンプ本体は、前記トルクレンチ 体の外表面側に配置されており、前記スタ プ部の先端は、内側に向けて曲げられて前 ガイド溝に前後進可能に収納されているこ を特徴とする。
第3の本発明のマーキング機能付きスパナ 型トルクレンチは、前記第1の本発明におい 、前記スタンプ本体は、前記トルクレンチ 体の外側面側に配置されており、前記スタ プ部は、前記スパナ部に外側から内側に向 て斜行するように設けたガイド穴またはガ ド溝に前後進可能に収納されていることを 徴とする。
第4の本発明のマーキング機能付きスパナ 型トルクレンチは、前記第3の本発明におい 、前記スタンプ部は、変形可能な偏向部を しており、該偏向部により前記スパナ部の 側に向きを変えて前記ガイド穴または前記 イド溝に収納されていることを特徴とする
第5の本発明のマーキング機能付きスパナ 型トルクレンチは、前記第3の本発明におい 、前記スタンプ部は、弾性変形によって前 スパナ部の口側に向きを変えて前記ガイド または前記ガイド溝に収納されていること 特徴とする。
第6の本発明のマーキング機能付きスパナ型
トルクレンチは、前記第1~第5の本発明のいず
れかにおいて、前記スタンプ本体は、前後進
に際し自身が回転するのを阻止するための回
り止め構造を有することを特徴とする。
を特徴とする。
本発明によれば、トグル機構の動作に伴 変位と連動する起動部の変位(スライド移動 や回転移動など)が、伝達部によってトルク ンチ本体の長手方向に沿った前進方向に変 され、この前進駆動力によって、ボルトや ット周辺空間の大小に拘わらずスタンプ本 がトルクレンチ本体の長手方向に沿って円 に移動する。該移動に伴ってスパナ部の口 に向きを変えているスタンプ部がナットや ルト頭部などに押し付けられてマーキング なされる。スタンプ本体は、トグル動作の 放に伴う上記起動部の移動によってスタン 前の初期位置に復帰するようにしてもよく また、スタンプ本体を初期位置に戻す手段( 勢力を利用した押し戻し手段など)を設ける ようにしてもよい。
また、前記伝達部を非連結構造を有するも
とすれば、起動部の変位とスタンプ本体の
動との間において駆動力を円滑に伝達する
とができる。
例えば、前記伝達部において、前記起動部
に設けられた起動マグネットと、前記スタ
プ本体側に設けられ、前記起動マグネット
起動部によって移動をすることによって互
の磁力が作用し合って前記スタンプ本体を
進させるスタンプ押付けマグネットを有す
ものとすれば、機械的接触部分を削減でき
磨耗などによる故障を回避できる。さらに
可動部品変位に関係なくマグネット反発力
より大きなスタンプ変位が得られる為、構
部品の簡素化、小型化が可能であり、可動
品作動力に関係なく、マグネット反発力に
り強いスタンプ押し付け力が得られる為、
成部品の簡素化、小型化が可能である。
また、前記伝達部が、前記起動部と前記 タンプ本体の一方側に設けられたカムと、 方側に設けられたカムフォロアーとを備え ものとすれば、複雑な機構などを要するこ なく駆動力を伝達でき、常に円滑なスタン 動作がなされる。また、構成部品の簡素化 小型化が可能である。
さらに、前記伝達部をトグル機構の動作 伴う変位と連動して回転する回転体と該回 体に設けられ前記スタンプ本体に接するロ ラフォロアーとで構成することで、簡易構 によって駆動力を伝達して、円滑なスタン 動作をすることができる。
すなわち、本発明のマーキング機能付き パナ型トルクレンチによれば、ボルトまた ナットに対する締付力が所定の値に達した にトグル機構が動作するとともに、スタン によって自動的にマーキングを行うマーキ グ機能付きスパナ型トルクレンチにおいて ボルトまたはナットの締め付けを行うスパ 部と、該スパナ部と前記トグル機構を介し 連結されるトルクレンチ本体と、該トルク ンチ本体外に、該トルクレンチ本体の長手 向に沿って前後進可能に配置され、先端に タンプ部を有するスタンプ本体と、前記ト ル機構の動作に伴う変位と連動して変位す 起動部と、該起動部の変位を前記長手方向 方への移動に変換して前記スタンプ本体を 進させる伝達部とを有し、前記スタンプ部 少なくとも先端側は、前記長手方向から前 スパナ部の口側に向きを変え、前記口に連 するように該スパナ部に設けられたガイド またはガイド穴で案内されてスパナ部の後 側から前記口内への前進が可能になってい ので、トグル機構の動作に伴う変位を利用 てスタンプ本体をトルクレンチ本体の長手 向に沿って移動させることができ、スタン 部の移動量を確保して確実なスタンプ動作 可能にする。また、スタンプ本体をスペー の制約が最も少ないと考えられるトルクレ チ本体の長手方向に沿って移動させるので スペース上の制約を極力小さくすることが き、さらに締結体の突出部の有無に拘わら 確実に締結体にスタンプを行うことができ 効果がある。また、締結体の周囲空間にス ンプ部が位置するものではなく、締結体の 認性が良いので締結作業の確認を容易に行 ことができる効果がある。
1 マーキング機能付きスパナ型トルクレ
ンチ
2 トルクレンチ本体
3 ヘッド部材
3a スパナ部
4 トグル機構
5 スタンプ押し付けロッド
5a ローラカムフォロアー
6 インクカートリッジ
6a スタンプ部
7 スタンプホルダ
10 横リンク
11 縦リンク
12 リンク支点
13 横リンク
17a カム
30 スパナ部
31 口
32 ガイド溝
33 ガイド穴
62 関節
100 ナット
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態を図1、2に基
いて説明する。
図1は、該マーキング機能付きスパナ型トル
クレンチ1の全体を示す一部断面図であり、
状としたトルクレンチ本体2の先端側にヘッ
部材3が回転可能に取り付けられている。ヘ
ッド部材3は、先端にスパナ部30を有し、他端
側はトルクレンチ本体2内に伸張し、トルク
ンチ本体2に設けたトグル機構4の一方側に連
結されている。トグル機構4の他方側はトル
レンチ本体2側に連結されている。
トグル機構4は、規定トルク締め付け時に、
トグル動作によってトルクレンチ本体2側と
ッド部材3側の固定状態が解かれ、トルクレ
チ本体2に加わる締め付け力に対し、ヘッド
部材3が追従せず、ヘッド部材3側が所定角度
首振り動作をすることになる。この際に、
ッド部材3の一部がトルクレンチ本体2に当
るなどして音を発することで作業者は規定
ルク締め付けに達したことを知ることがで
る。なお、トグル機構4の構成は本発明とし
は特定のものに限定をされるものではなく
既知のものを用いることができる。
ヘッド部材3のトグル機構4側端部には、 2に示すように、一側外方に伸びてトルクレ チ本体2から突出する横リンク10が連結固定 れており、該横リンク10に縦リンク11の一端 が回転可能に軸止されている。縦リンク11は 横リンク10に近接する側で、リンク本体2に ンク支点12で回転可能に軸止されており、 リンク11の他端側にリンク本体2の長手方向 交差してリンク本体2上に位置する横リンク1 3が回転可能に軸止されている。横リンク13は 、リンク本体2上に設けたブッシュ14にスライ ド可能に保持されており、端部側は、リンク 本体2上の一側端部に設けた支持板16と距離を 隔てて位置している。横リンク13端部と、支 板16との間には、リンク戻しバネ15が収縮可 能に配置されている。
上記構造では、ヘッド部材3が首振り動作 をすると、図2(b)に示すように、ヘッド部材3 トグル機構4側端部は、トルクレンチ本体2 対し、相対的に外側に移動し、これに連結 れた横リンク10によって縦リンク11がリンク 点12を中心にして横リンク10側が外側に移動 し、縦リンク11の他端側が内側に移動するよ に回転する。この縦リンク11の回転によっ 横リンク13がブッシュ14で保持されながら、 ンク戻しバネ15の弾性力に抗して内側にス イド移動する。このとき、横リンク10が距離 L1を移動すると、縦リンク11両端のリンク支 12に対する回転半径L2、L3の比(レバー比L2:L3) 従って変位が増幅され、横リンク13がL4(L4> ;L1)の距離を移動することになる。
また、トグル機構4が開放されると、ヘッド
部材3のトグル機構4側端部は、初期位置に戻
ようにトルク本体2に対し相対的に内側に移
動し、これに連れて横リンク10が内側に移動
る。この移動に伴って、縦リンク11が回転
、横リンク13を外側にスライド移動させる。
この際に、リンク戻しバネ15の弾性力が作用
、横リンク13を円滑にスライド移動させる
すなわち、上記横リンク10、縦リンク11、横
ンク13は、トグル機構の動作に伴う変位と
動して変位する、本発明の起動部に相当す
。
また、横リンク13の端部前面側に、端部内
ほどリンク本体2の長手方向前方に突き出す
斜を有するカム13aが形成されている。該カ
13aは、本発明の伝達部の一部を構成するも
である。
また、上記トルクレンチ本体2の外面側に は、上記起動部の前方側において、トルクレ ンチ本体2の長手方向に沿ってインクカート ッジ6が配置されてスタンプホルダ7に前後方 向に移動可能に保持されている。スタンプホ ルダ7は、トルクレンチ本体2の外表面に固定 れている。インクカートリッジ6の後方側に はマーキング押し付けロッド5が取り付けら ており、該マーキング押し付けロッド5の後 に上記カム13aに接するローラカムフォロア 5aが設けられている。上記カム13aとローラ ムフォロアー5aとによって本発明の伝達部が 構成されており、該伝達部は非連結構造とな っている。
また、インクカートリッジ6の前方にはイ ンクカートリッジ6からインクの供給がなさ るスタンプ部6aが設けられており、前記スタ ンプホルダ7の先端から突出して、スパナ部30 の近傍にまで伸張している。
スタンプ部6aは、スタンプ部6aの保護とイ ンクの乾燥を防ぐスタンプカバー6bで覆われ おり、該スタンプカバー6bには、好適には タンプ部6aの材質とは異なる硬質皮膜や金属 などを用いる。スタンプ部6aは先端部が内側 略90度で屈曲されており、屈曲部の前面側 は、スタンプカバー6bを設けずスタンプ部6a 露出させておく。また、前記スパナ部30で 、上記スタンプ部6aの屈曲部分が収まるよう に、スパナ部30の口31に連通するガイド溝32が 前後方向に形成されており、前記スタンプ部 6aは、このガイド溝32に従って前後進するこ ができる。なお、このスタンプ本体では、 タンプ本体とマーキング場所が離れている め、スタンプ部をオフセットさせる必要が り、スタンプ本体が旋回しないように周り めの機構が必要になる。スタンプ部6aは、前 後進移動は可能であるものの回転をしようと するとガイド溝32にスタンプカバー6bが当た ことで回転が規制されており、これにより タンプ部6aの回り止めがなされている。すな わち、上記スタンプカバー6bが回り止め構造 担っている。
なお、インクカートリッジ6がマーキング を行わない初期位置にある状態では、インク カートリッジ6の後方側の肩部がスタンプホ ダ7の後方側内面に当接してそれ以上の後方 動は規制されている。さらに、インクカー リッジ6の前方側の肩部とスタンプホルダ7 前方側内面との間には、収縮可能なスタン 押し戻しバネ8が配置されており、インクカ トリッジ6が上記初期位置にあるように付勢 している。上記マーキング押し付けロッド5 インクカートリッジ6、スタンプ部6a、スタ プカバー6b、スタンプホルダ7によって本発 のスタンプ本体が構成されている。
次に、上記マーキング機能付きスパナ型ト
クレンチ1の動作について説明する。
締め付けのためのトルクをマーキング機能付
きスパナ型トルクレンチ1にプリセットし、
パナ部30の口31に、締め付けを行うナット100
嵌め込む。
上記初期の段階ではトグル機構4は開放され
ているため、ヘッド部材3のトグル機構4側端
は、図2(a)に示すように、トルクレンチ本体
2に対し、相対的に内側に位置している。こ
により、横リンク13は初期位置としてトルク
レンチ本体2に対し外側に偏位して位置して
り、横リンク13に設けたカム13aは、ローラカ
ムフォロアー5aを押圧しない位置にある。
また、インクカートリッジ6は、スタンプ押
し戻しバネ8で後方に付勢されて初期位置に
り、スタンプ部6aの先端は、図1に示すよう
、ガイド溝32内で口31の後方側に位置してい
。
上記の状態でトルクレンチ本体2を介して ナット100の締め付けを行うと、プリセットさ れたトルクに達するまでナット100がスパナ部 30によって回転される。締め付け力がプリセ トされたトルクに達すると、トグル機構4が 動作して、トルクレンチ本体2に対しヘッド 材3が首振り動作をする。この首振り動作に って、ヘッド部材3のトグル機構4側端部が ルクレンチ本体2に対し相対的に外側に移動 、前記したように横リンク10、縦リンク11、 横リンク13がスライドまたは回転移動をし、 記したように変位量が増幅されて横リンク1 3に形成したカム13aがローラカムフォロアー5a 側にスライド移動する。この移動によりカム 13aの傾斜形状によってローラカムフォロアー 5aが前方に押され、これに連れてスタンプ押 付けロッド5、インクカートリッジ6がスタ プ押し戻しバネ8の弾性力に抗して前進する インクカートリッジ6の前進によって、その 先端にあるスタンプ部6aの先端側がガイド溝3 2内でガイドされつつ回り止めされた状態で ライド移動し、遂には口31内でナット100に後 方からマーキングを行う。
トルクレンチ本体2を介した締め付けを止め
るとトグル機構4が開放されてヘッド部材3の
振りは元に戻る。これによりヘッド部材3の
トグル機構4側端部がトルクレンチ本体2に対
初期位置に戻り、横リンク10、縦リンク11、
横リンク13を介して、リンク戻しバネ15の弾
力も利用してカム13aが側方に移動する。こ
結果、ローラカムフォロアー5aに対する前進
駆動力が失われる。インクカートリッジ6は
スタンプ押し戻しバネ8の弾性力によって押
戻され、初期位置に復帰し、スタンプ部6a
先端部は、ガイド溝32内で待機する状態にな
る。
上記動作によって、スペース上の制約をほ
んど受けることなく、特別な機構を要せず
振り動作の小さな変位を利用してマーキン
機構に大きなストロークを与えることがで
る。また、ナット周囲の視認性も良好で作
確認を容易に行うことができる。
(実施形態2)
なお、上記実施形態では、スタンプカバー
スタンプ本体の回り止めを行ったが、イン
カートリッジの形状とスタンプホルダの形
の協働によって回り止めを行う回り止め構
とすることもできる。
図3(a)は、インクカートリッジ60の断面形状
非円形とし、これを収納するスタンプホル
70の収納穴70aを同じく非円形とすることで
インクカートリッジを含むスタンプ本体の
り止めをしている。
図3(b)は、インクカートリッジ61とスタンプ
ルダ71とにトルクレンチ本体の長手方向に
った凹凸形状をそれぞれ設け、互いに係止
ることでインクカートリッジ61の長手方向で
の移動を可能にするとともに、インクカート
リッジを含むスタンプ本体の回り止めをして
いる。なお、この図では、インクカートリッ
ジ61の外周面に凸部61a、スタンプホルダ71の
納穴に凹溝71aを形成したが、本発明として
凹凸の位置や数は任意であり、凹凸を逆に
るものであってもよい。
(実施形態3)
上記各実施形態では、スタンプ本体をトル
レンチ本体2の外表面に設けるものとして説
明をしたが、本発明としては、トルクレンチ
本体2の外側面にスタンプ本体を設けるもの
あってもよい。該形態を図4、5に基づいて説
明する。なお、上記実施形態1と同様の構成
ついては同一の符号を付してその説明を省
または簡略化する。
この実施形態でも、前記実施形態と同様 、図4、5に示すようにヘッド部材3のトグル 構4側端部に横リンク10が取り付けられ、該 リンク10の端部に、リンク支点12で軸止され た縦リンク11の一端が軸止されている。該縦 ンク11の他端に横リンク13の一端が軸止され ている。横リンク13は、ブッシュ14でスライ 可能に軸止されている。上記横リンク10、縦 リンク11、横リンク13は、トグル機構4の動作 伴う変位と連動して変位する、本発明の起 部に相当する。
この実施形態では、横リンク13の先端側 、トルクレンチ本体2の側方に突き出して下 側に屈曲したカム部材17が設けられており 該カム部材17の前面側に、トルクレンチ本体 2の側方に位置するように、端部内側ほどリ ク本体2の長手方向前方に突き出す傾斜形状 有するカム17aが形成されている。ブッシュ1 4とカム部材17との間には、リンク戻しばね18 介設されてそれぞれに端部が固定されてい 。該リンク戻しばね18は、横リンク13を初期 位置に戻すように引張り状態で介設されてお り、カム部材17を横リンク13側に付勢してい 。
また、上記トルクレンチ本体2の外側面側 には、上記カム部材17の前方側において、ト クレンチ本体2の長手方向に沿ってインクカ ートリッジ6が配置されてスタンプホルダ7に 後方向に移動可能に保持されている。スタ プホルダ7は、トルクレンチ本体2の外側面 固定されている。インクカートリッジ6の後 側にはマーキング押し付けロッド5が取り付 けられており、該マーキング押し付けロッド 5の後端に上記カム17aに接するローラカムフ ロアー5aが設けられてる。上記カム17aとロー ラフォロアー5aとによって本発明の伝達部が 成されており、該伝達部は非連結構造とな ている。
また、インクカートリッジ6の前方にはイ ンクカートリッジ6からインクの供給がなさ るスタンプ部6aが設けられており、前記スタ ンプホルダ7の先端から突出して、トルクレ チ本体2の長手方向から向きを変えてスパナ 30の口31に向けて伸張している。なお、スタ ンプ部6aは、耐屈曲性、耐摩耗性を備えたス ンプカバー(図示しない)で覆われており、 性変形可能となっている。
また、前記スパナ部30では、上記スタンプ
6aが挿入されるように、スパナ部30の側方か
口31に連通するガイド穴33が形成されており
、前記スタンプ部6aは、このガイド穴33に従
て前後進することができる。
上記マーキング押し付けロッド5、インクカ
ートリッジ6、スタンプ部6a、スタンプホルダ
7によって本発明のスタンプ本体が構成され
いる。
上記構成の実施形態では、初期の段階で グル機構4が開放されていると、ヘッド部材 3のトグル機構4側端部は、トルクレンチ本体2 に対し、相対的に内側に位置している。これ により、横リンク13は初期位置としてトルク ンチ本体2に対し外側に偏位して位置してお り、カム17aによってローラカムフォロアー5a 前方に押圧されることはなく、インクカー リッジ6は、スタンプ押し戻しバネ8で後方 付勢されて初期位置にある。このとき、ス ンプ部6aの先端は、ガイド穴33内に位置して 機した状態にある。
トルクレンチ本体2を介してナット100の締 め付けを行い、締め付け力がプリセットされ たトルクに達すると、トグル機構4が動作し 、トルクレンチ本体2に対しヘッド部材3が首 振り動作をする。この首振り動作に伴って、 前記したように横リンク10、縦リンク11がス イドまたは回転移動をし、横リンク13が変位 量を増幅してスライド移動する。この移動に 伴って横リンク13に連結したカム部材17が側 に移動し、該カム部材17に形成したカム17aが ローラカムフォロアー5a側にスライド移動し その傾斜形状によってローラカムフォロア 5aを前方に押す。これに連れてスタンプ押 付けロッド5、インクカートリッジ6がスタン プ押し戻しバネ8の弾性力に抗して前進する インクカートリッジ6の前進によって、その 端にあるスタンプ部6aがガイド穴33内を前進 して、口31に至り、ナット100の後方にマーキ グを行う。
トルクレンチ本体2を介した締め付けを止め
るとトグル機構4が開放されてヘッド部材3の
振りは元に戻り、横リンク10、縦リンク11、
横リンク13を介して、リンク戻しバネ18の弾
力も利用してカム17aが内側に移動する。こ
結果、ローラカムフォロアー5aに対する前進
駆動力が失われる。インクカートリッジ6は
スタンプ押し戻しバネ8の弾性力によって押
戻され、ガイド穴33内を後進して初期位置
戻る。
この実施形態では、スタンプ本体をトルク
ンチ本体の側面側に配置しているので、他
部品の干渉や、締め付け時の視認性が特に
い場合に有効であり、操作性が一層向上す
。
なお、ガイド穴33穴内でのスタンプ部の前
進を円滑にするために、スタンプカバーに
ードリングを付加することができ、これに
りスタンプカバーの摩耗を抑え、スタンプ
を大きくすることができる。
(実施形態5)
上記実施形態では、スタンプ部6aを弾性変
させてガイド穴33内を前後進可能にしている
。この実施形態5では、図6に示すように、ス
ンプ部6aの中途に変形可能な関節62を偏向部
として設けたものである。該関節62は、スタ
プ部6aのインク乾燥を防止するためにカバ
形状を有しているものが望ましく、例えば
腹形状のカバーを関節として用いることが
きる。この実施形態では、関節62によって変
形が可能であるため、インクカートリッジ6
前後進する際に、この関節62が変形をしてス
タンプ部6aが方向を変えてガイド穴33内を円
に前後進することができる。なお、関節の
形量が小さいなどの場合には、ガイド穴33の
穴径を大きくしてストローク時の角度変化を
吸収することができる。また、関節62の前方
よび後方側では、スタンプ部6aを真っ直ぐ
形状にでき、この真直部分を覆うスタンプ
バーに金属を用いることが可能になり、特
ガイド穴33に挿入する前方側の耐磨耗性を向
上させることができる。
以上、本発明について、上記実施形態に づいて説明を行ったが、本発明は、上記実 形態の内容に限定をされるものではなく、 然に本発明を逸脱しない限りは適宜の変更 可能である。