水田 桂司 (〒53 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 Hiroshima, 7338553, JP)
OZAWA, Yoshiharu (LTD. 130 Roku-jizo, Ritto-sh, Shiga 80, 5203080, JP)
小澤 喜治 (〒80 滋賀県栗東市六地蔵130番地 三菱重工業株式会社工作機械事業部内 Shiga, 5203080, JP)
三菱重工業株式会社 (〒15 東京都港区港南二丁目16番5号 Tokyo, 1088215, JP)
MIZUTA, Keiji (LTD. 6-22 Kan-on-shin-machi 4-chome Nishi-k, Hiroshima-shi Hiroshima 53, 7338553, JP)
水田 桂司 (〒53 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 Hiroshima, 7338553, JP)
OZAWA, Yoshiharu (LTD. 130 Roku-jizo, Ritto-sh, Shiga 80, 5203080, JP)
| ワークを加工するための工具を取り付ける主軸と、この主軸を支持する構造体とを有してなる工作機械に装備される主軸倒れ検出装置であって、 前記構造体に上端が取り付けられ、且つ、下端に錘が取り付けられて鉛直に垂れ下がった紐と、 前記紐に取り付けられて前記構造体の被計測部までの距離を計測する、又は、前記構造体に取り付けられて前記紐の被計測部までの距離を計測する距離センサと、 を備えたことを特徴とする主軸倒れ検出装置。 |
| 請求項1に記載の主軸倒れ検出装置において、 前記距離センサは非接触式のギャップセンサであることを特徴とする主軸倒れ検出装置。 |
| 請求項1又は2に記載の主軸倒れ検出装置において、 容器内に粘性流体を収容してなる粘性流体ダンパを備え、 前記粘性流体ダンパの前記粘性流体中に前記錘を入れたことを特徴とする主軸倒れ検出装置。 |
| 請求項1,2又は3に記載の主軸倒れ検出装置において、 前記紐と前記錘と前記距離センサとを前記構造体の内部に設けたこと、又は、前記紐と前記錘と前記距離センサと前記性流体ダンパとを前記構造体の内部に設けたことを特徴とする主軸倒れ検出装置。 |
| 請求項1~4の何れか1項に記載の主軸倒れ検出装置を備えたことを特徴とする工作機械。 |
| 請求項5に記載の工作機械において、 前記構造体の温度調節を行う温度調節手段と、 前記距離センサの計測距離に基づき、前記温度調節手段を制御して前記構造体の熱変形を修正することにより、前記構造体の熱変形による前記主軸の倒れを修正する主軸倒れ修正制御装置と、 を備えたことを特徴とする工作機械。 |
| 請求項6に記載の工作機械において、 前記主軸倒れ修正制御装置では、前記距離センサの計測距離の平均値を求め、この平均値に基づき、前記温度調節手段を制御して前記構造体の熱変形を修正することにより、前記構造体の熱変形による前記主軸の倒れを修正することを特徴する工作機械。 |
| 請求項6又は7に記載の工作機械において、 前記主軸倒れ修正制御装置では、前記距離センサの計測距離が所定の計測範囲内か否かを判定し、前記計測距離が前記計測範囲内のときに当該計測距離に基づき、前記温度調節手段を制御して前記構造体の熱変形を修正することにより、前記構造体の熱変形による前記主軸の倒れを修正することを特徴する工作機械。 |
| 請求項6~8の何れか1項に記載の工作機械において、 前記温度調節手段はペルチェ素子であり、このペルチェ素子を前記構造体の温度差が生じる部分の少なくとも1箇所に貼り付けたことを特徴とする工作機械。 |
| 請求項9に記載の工作機械において、 前記ペルチェ素子は前記構造体の温度差が生じる部分のそれぞれに貼り付け、 前記主軸倒れ修正制御装置は、前記温度差が生じる部分のうちの低温部分に貼り付けられたペルチェ素子に対しては当該低温部分を加熱し、前記温度差が生じる部分のうちの高温部分に貼り付けられたペルチェ素子に対しては当該高温部分を冷却するように制御することを特徴とする工作機械。 |
本発明は主軸の倒れ(傾斜)を検出する主 倒れ検出装置及びこれを備えた工作機械に する。
従来の工作機械では、構造体の熱変形に る加工精度の低下を防ぐために次のような 段が採られている。
(1) 第1の手段は、工作機械の主要部の温度を
測定することにより、当該主要部の温度変化
量に応じた工具先端の位置補正を行うといも
のである。(特許文献1参照)
(2) 第2の手段は、工作機械のコラムやクロス
レールなどの構造体の面板に熱平衡となるよ
うな厚さの断熱材(熱平衡壁板)を貼り付ける
いうものである。(特許文献2参照)
工作機械では、必要な剛性の範囲で重量 最小限とするため、主軸を支持するコラム クロスレールなどの構造体の面板の肉厚が 上下の面板、前後の面板又は左右の面板で がある場合がある。この場合、工作機械周 の気温変化に対する各面板の温度変化(追従 速度)に差が生じて、肉厚の薄い面板ほど追 速度が速くなる。即ち、肉厚に差がある上 の面板、前後の面板或いは左右の面板に温 差が生じる。その結果、前記構造体が変形 て、主軸倒れ(傾斜)が生じる。主軸倒れの具 体例を図4~図6に基づいて説明する。
図4に示す工作機械では、主軸1がラム4に って回転自在に支持され、ラム4がコラムや クロスレールなどの構造体2によって支持さ ている。主軸1にはワークを加工するための 具3が装着されている。そして、本構造体2 は前後の面板2a,2bの肉厚に差がある。このよ うな構造体2では、図6に例示するような工作 械周囲の気温変化に対して、厚肉の前面板2 aの温度Bの変化速度(追従速度)よりも、薄肉 後面板2bの温度Aの変化速度(追従速度)のほう が速いため、これらの面板2a,2bに温度差が生 る。その結果、図4に一点鎖線で示すように 後面板2bのほうが前面板2aよりも大きく熱伸 して構造体2(前面板2a)が前側に傾くため、構 造体2に支持されている主軸1も前側に傾く(倒 れる)。
図5に示す工作機械では、主軸11がラム14 よって回転自在に支持され、ラム14がコラム やクロスレールなどの構造体12によってコラ やクロスレールなどの構造体12に支持され いる。主軸11にはワークを加工するための工 具13が装着されている。そして、本構造体12 は上下の面板12a,12bの肉厚に差がある。この うな構造体12では、図6に例示すような工作 械周囲の気温変化に対して、厚肉の下面板1 2aの温度Bの変化速度(追従速度)よりも、薄肉 上面板12bの温度Aの変化速度(追従速度)のほ が速いため、これらの面板12a,12bに温度差が 生じる。その結果、図5に一点鎖線で示すよ に上面板12bのほうが下面板12aよりも大きく 伸びして逆台形状となることにより前面板12 cが前側に傾くため、構造体12に支持されてい る主軸11も前側に傾く(倒れる)。
これに対し、上記第1の手段では構造体2,1 2の熱伸縮に基づく工具3,13の先端の位置ずれ 補正することはできるが、主軸1,11の倒れに 対応することはできない。即ち、主軸1,11の れを検出することはできず、主軸1,11の倒れ( 構造体2,12の熱変形)を修正することもできな 。また、上記第2の手段でも、断熱材(熱平 壁板)が熱撓み抑制に最適な厚さにはなって るが、熱捩れに最適なものとはなっていな ため、結局、主軸1,11の倒れを防ぐことはで きず、主軸1,11の倒れ(構造体の熱変形)を修正 することもできない。なお、熱捩れとはコラ ムやクロスレールなどの矩形状の面板におけ る一方の対角線方向の部分と、これと交差す る他方の対角線方向の部分とに温度差が生じ ることなどよって生じる捩れ(熱変形)であり この場合にも主軸の倒れを生じることにな 。
なお、主軸倒れを検出する手段としては 速度センサなどの電子レベル計による傾斜 計測が考えられるが、電子レベル計は自己 熱や気温変化による温度ドリフトを生じる め、検出精度が低く、微小な主軸倒れを検 することはできない。
従って本発明は上記の事情に鑑み、簡易 構成で確実に主軸の倒れを検出することが き、更には温度ドリフトをキャンセルした 精度な検出を行うことや、主軸の倒れ(構造 体の熱変形)を修正することもできる主軸倒 検出装置及びこれを備えた工作機械を提供 ることを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の主軸倒れ検出
装置は、ワークを加工するための工具を取り
付ける主軸と、この主軸を支持する構造体と
を有してなる工作機械に装備される主軸倒れ
検出装置であって、
前記構造体に上端が取り付けられ、且つ、
端に錘が取り付けられて鉛直に垂れ下がっ
紐と、
前記紐に取り付けられて前記構造体の被計
部までの距離を計測する、又は、前記構造
に取り付けられて前記紐の被計測部までの
離を計測する距離センサと、
を備えたことを特徴とする。
また、第2発明の主軸倒れ検出装置は、第1
明の主軸倒れ検出装置において、
前記距離センサは非接触式のギャップセン
であることを特徴とする。
また、第3発明の主軸倒れ検出装置は、第1
は第2発明の主軸倒れ検出装置において、容
内に粘性流体を収容してなる粘性流体ダン
を備え、
前記粘性流体ダンパの前記粘性流体中に前
錘を入れたことを特徴とする。
また、第4発明の主軸倒れ検出装置は、第1,
2又は第3発明の主軸倒れ検出装置において
前記紐と前記錘と前記距離センサとを前記
造体の内部に設けたこと、又は、前記紐と
記錘と前記距離センサと前記性流体ダンパ
を前記構造体の内部に設けたことを特徴と
る。
また、第5発明の工作機械は、第1~第4発明 の何れかの主軸倒れ検出装置を備えたことを 特徴とする。
また、第6発明の工作機械は、第5発明の工
機械において、
前記構造体の温度調節を行う温度調節手段
、
前記距離センサの計測距離に基づき、前記
度調節手段を制御して前記構造体の熱変形
修正することにより、前記構造体の熱変形
よる前記主軸の倒れを修正する主軸倒れ修
制御装置と、
を備えたことを特徴とする。
また、第7発明の工作機械は、第6発明の工
機械において、
前記主軸倒れ修正制御装置では、前記距離
ンサの計測距離の平均値を求め、この平均
に基づき、前記温度調節手段を制御して前
構造体の熱変形を修正することにより、前
構造体の熱変形による前記主軸の倒れを修
することを特徴する。
また、第8発明の工作機械は、第6又は第7発
の工作機械において、
前記主軸倒れ修正制御装置では、前記距離
ンサの計測距離が所定の計測範囲内か否か
判定し、前記計測距離が前記計測範囲内の
きに当該計測距離に基づき、前記温度調節
段を制御して前記構造体の熱変形を修正す
ことにより、前記構造体の熱変形による前
主軸の倒れを修正することを特徴する。
また、第9発明の工作機械は、第6~第8発明の
何れかの工作機械において、
前記温度調節手段はペルチェ素子であり、
のペルチェ素子を前記構造体の温度差が生
る部分の少なくとも1箇所に貼り付けたこと
を特徴とする。
また、第10発明の工作機械は、第9発明の工
機械において、
前記ペルチェ素子は前記構造体の温度差が
じる部分のそれぞれに貼り付け、
前記主軸倒れ修正制御装置は、前記温度差
生じる部分のうちの低温部分に貼り付けら
たペルチェ素子に対しては当該低温部分を
熱し、前記温度差が生じる部分のうちの高
部分に貼り付けられたペルチェ素子に対し
は当該高温部分を冷却するように制御する
とを特徴とする。
第1発明の主軸倒れ検出装置によれば、構 造体に上端が取り付けられ、且つ、下端に錘 が取り付けられて鉛直に垂れ下がった紐と、 紐に取り付けられて構造体の被計測部までの 距離を計測する、又は、構造体に取り付けら れて紐の被計測部までの距離を計測する距離 センサとを備えたことを特徴とするため、構 造体が各部(前後の面板や上下の面板等)の温 差などによる熱変形により傾斜して主軸の れ(傾斜)が生じた場合、この熱変形(傾斜)し た構造体と、鉛直に垂れ下がった紐との相対 位置関係が変化する、即ち、紐に取り付けら れた距離センサから構造体の被計測部までの 距離、又は、構造体に取り付けられた距離セ ンサから紐の被計測部までの距離が変化する 。そして、これらの距離の変化が距離センサ によって計測される。即ち、距離センサの計 測距離が変化する。かくして、この距離セン サの計測距離の変化から、構造体に熱変形( 斜)が生じたこと、即ち、主軸倒れ(傾斜)が じたことを検出することができる。従って 簡易な構成により低コストで確実に主軸倒 を検出することができる。
また、第2発明の主軸倒れ検出装置によれ ば、距離センサは非接触式のギャップセンサ であることを特徴とするため、接触式の距離 センサを用いる場合に比べて、距離計測の際 に距離センサが誤って紐を揺らすことがない ため、より正確に距離計測を行うことができ る。また、ギャップセンサは温度ドリフトを キャンセルする機能を備えたものが一般に市 販されている。従って、かかる機能を備えた ギャップセンサを主軸倒れ検出装置に用いる ことにより、自己発熱や気温変化による温度 ドリフトの問題も解決することができる。
また、第3発明の主軸倒れ検出装置によれ ば、容器内に粘性流体を収容してなる粘性流 体ダンパを備え、この粘性流体ダンパの粘性 流体中に錘を入れたことを特徴とするため、 外乱振動や構造体の移動などによって紐及び 錘が揺れにくく、また、紐及び錘が揺れても 、この揺れを粘性流体によって速やかに減衰 させることができる。従って、距離センサに よる距離計測を、より精度よく行うことがで きる。
また、第4発明の主軸倒れ検出装置によれ ば、主軸倒れ検出装置を構成する部材(紐と と距離センサ、又は、紐と錘と距離センサ 性流体ダンパ)を構造体の内部に設けたこと 特徴とするため、保護カバーなどを設ける となく、これらの部材が作業員や工作機械 辺の構造物などと干渉するのを容易に防止 て、確実に主軸倒れを検出することができ 。
また、第5発明の工作機械によれば、第1~ 4発明の何れかの主軸倒れ検出装置を備えた ことを特徴とするため、上記第1~第4発明の何 れかの効果が得られる優れた工作機械を実現 することができる。
また、第6発明の工作機械によれば、構造 体の温度調節を行う温度調節手段と、距離セ ンサの計測距離に基づき、温度調節手段を制 御して構造体の熱変形を修正することにより 、構造体の熱変形による主軸の倒れを修正す る主軸倒れ修正制御装置とを備えたことを特 徴とするため、構造体が各部(前後の面板や 下の面板等)の温度差などによる熱変形によ 傾斜して主軸の倒れ(傾斜)が生じても、こ ときの距離センサの計測距離に基づいて主 倒れ修正制御装置により、温度調節手段を 御して構造体の熱変形を修正することによ 、主軸倒れを修正することができる。
また、第7発明の工作機械によれば、主軸 倒れ修正制御装置では、距離センサの計測距 離の平均値を求め、この平均値に基づき、温 度調節手段を制御して構造体の熱変形を修正 することにより、構造体の熱変形による主軸 の倒れを修正することを特徴するため、外乱 振動などにより紐及び錘が揺れて距離センサ の出力が変動しても、この変動はほぼ正弦波 状であることから、距離センサの計測距離の 平均値を求めることによってキャンセルされ る。従って、より正確に構造体の熱変形を修 正して、主軸倒れを修正することができる。
また、第8発明の工作機械によれば、主軸 倒れ修正制御装置では、前記距離センサの計 測距離が所定の計測範囲内か否かを判定し、 前記計測距離が前記計測範囲内のときに当該 計測距離に基づき、温度調節手段を制御して 構造体の熱変形を修正することにより、構造 体の熱変形による主軸の倒れを修正すること を特徴するため、構造体の移動や外乱振動な どにより紐及び錘が大きく揺れて距離センサ の計測距離が大きく変化しても、所定の計測 範囲を超えた(レンジオーバした)計測距離は 視される。従って、より正確に構造体の熱 形を修正して、主軸倒れを修正することが きる。
また、第9発明の工作機械によれば、温度 調節手段はペルチェ素子であり、このペルチ ェ素子を構造体の温度差が生じる部分の少な くとも1箇所に貼り付けたことを特徴とする め、ペルチェ素子によって構造体の温度調 を容易且つ高精度に行うことができる。こ ため、より容易且つ高精度に構造体の熱変 を修正して主軸倒れを修正することができ 。また、ペルチェ素子はシート状のものを 造体に貼り付けるだけでよいため、設置作 が非常に容易である。
また、第10発明の工作機械によれば、ペ チェ素子は構造体の温度差が生じる部分の れぞれに貼り付け、主軸倒れ修正制御装置 、温度差が生じる部分のうちの低温部分に り付けられたペルチェ素子に対しては当該 温部分を加熱し、温度差が生じる部分のう の高温部分に貼り付けられたペルチェ素子 対しては当該高温部分を冷却するように制 することを特徴とするため、ペルチェ素子 よって低温部分を加熱するだけ、又は、高 部分を冷却するだけの場合に比べて、容易 構造体の熱変形を修正して主軸倒れを修正 ることができ、しかも、構造体の熱量変化 少なくて構造体の熱伸縮が少ない。このた 、構造体の熱伸縮については考慮する必要 なく、主軸倒れの修正だけを行えばよい。
21 工作機械, 22 ベッド, 23 テーブル, 24
門形ブリッジ, 25 クロスレール, 26 サドル,
27 ラム, 28 主軸, 29A,29B レール, 30 床面,
31A,31B ウイング, 32A,32B コラム, 33 トップ
ビーム, 34A,34B,35A,35B レール, 36 主軸モータ
, 37 工具, 41A,41B 主軸倒れ検出装置, 42A,42A-
1,42A-2,42B,42B-1,42B-2 ペルチェ素子, 43 紐, 44
ギャップセンサ, 45 錘, 46 オイルダンパ
47 容器, 48 オイル, 50 主軸倒れ修正制御
置, 51 第1計測データ処理部, 52 第2計測デ
ータ処理部, 53 電源部
以下、本発明の実施の形態例を図面に基 いて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る工作機
の斜視図、図2は前記工作機械の一部を破断
て示す側面図である。
図1及び図2に示すように、大形の工作機 21は、その主な構造体としてベッド22、テー ル23、門形ブリッジ24、クロスレール25、サ ル26、ラム27及び主軸28などを有している。
ベッド22は床面30に固定されている。ベッ ド22の上面には、ベッド22の長手方向(X軸方向 )に水平に延びた一対のレール29A,29Bが設けら ている。テーブル23は、これらのレール29A,2 9B上に摺動可能に取り付けられている。従っ 、テーブル23は図示しない送りねじ機構な の駆動手段により、レール29A,29Bに案内され ベッド22の長手方向(X軸方向)に水平に移動 ることができる。図示は省略するが、テー ル23上には工具37によって加工されるワーク 設置される。
門形ブリッジ24は一対のコラム32A,32Bとト プビーム33とを有してなる門形のものであ 、テーブル23を跨ぐようして設置されている 。コラム32A,32Bはそれぞれ、ベッド22の左右両 側に水平に突設された一対のウイング31A,31B に立設されてテーブル23の左右両側に位置し ている。トップビーム33は、コラム32A,32Bの上 端部同士を連結している。
コラム32A,32Bの前面(前面板32a)にはそれぞ 、上下方向(Z軸方向)に延びた一対のレール3 4A,34Bが設けられている。クロスレール25は、 ラム32A,32Bの前面板32a側に水平に配置され、 レール34A,34B上に摺動可能に取り付けられて る。従って、クロスレール25は図示しない送 りねじ機構などの駆動手段により、レール34A ,34Bに案内されて上下方向(Z軸方向)に移動す ことができる。
クロスレール25の前面には、クロスレー 25の長手方向(Y軸方向)に水平に延びた一対の レール35A,35Bが設けられている。サドル26はこ れらのレール35A,35B上に摺動可能に取り付け れている。従って、サドル26は図示しない送 りねじ機構などの駆動手段により、レール35A ,35Bに案内されてクロスレール25の長手方向(Y 方向)に水平に移動することができる。
ラム27はサドル26に摺動可動に挿通され、 図示しない送りねじ機構などの駆動手段によ り、上下方向(Z軸方向)に移動することができ る。主軸28はラム27内に回転可能に設けられ 上下方向(Z軸方向)に延びている。ラム27の上 端には主軸モータ36が取り付けられており、 の主軸モータ36によって主軸28を回転駆動す る。主軸28の先端にはフライス加工やドリル 工などの機械加工を行うための工具37が装 される。
従って、本工作機械21では工具37を、主軸 28とともに回転させるとともにラム27,クロス ール25及びサドル26とともにZ軸方向やY軸方 へ移動させ、更にはテーブル23上のワーク 、テーブル23とともにX軸方向に移動させる とにより、当該ワークに対してフライス加 やドリル加工などの機械加工を行う。
そして、本工作機械21では必要な剛性の 囲で重量を最小限とするためにコラム32A,32B 前後の面板32a,32dの肉厚に差を有している。 このようなコラム32A,32Bでは、例えば図6に例 するような工作機械周囲の気温変化に対し 、厚肉の前面板32aの温度の変化速度(追従速 度)よりも、薄肉の後面板32dの温度の変化速 (追従速度)のほうが速いため、これらの面板 32a,32dに温度差が生じる。このため、図2に一 鎖線で示すように(図2にはコラム32Aの傾斜 態のみを示しているが、コラム32Bについて 同様)、後面板32dのほうが前面板32aよりも大 く熱伸びして、コラム32A,32B(前面板32a)が前 に傾き、その結果、コラム32A,32B(前面板32a) 支持されている主軸28も前側に傾く(倒れる) 。
そこで、本工作機械21には、このコラム32 A,32Bの熱変形(傾斜)による主軸28の倒れを検出 し且つ修正するために主軸倒れ検出装置41A,41 Bと、温度調節手段としてのペルチェ素子42A,4 2Bと、主軸倒れ修正制御装置50とが装備され いる。
主軸倒れ検出装置41A,41Bは空洞であるコラ ム32A,32Bの内部にそれぞれ設けられている。 ルチェ素子42A,42Bはシート状のものであり、 ラム32Aの後面板32dと、コラム32Bの後面板32d にそれぞれ貼り付けられている。ペルチェ 子42A,42Bはペルチェ効果を利用した素子であ り、電流を流す方向を切り替えることによっ て発熱と吸熱の切り替えを行うことができ、 また、電流値を調整することによって発熱量 や吸熱量を調整することもできる。
図2に示すように、コラム32Aに設けられた 主軸倒れ検出装置41Aは紐43と、錘45と、距離 ンサとしての非接触式のギャップセンサ44と 、粘性流体ダンパとしてのオイルダンパ46と 備えている。紐43はコラム32A内の補強材32b 上端が取り付けられ、且つ、下端に錘45が取 り付けられて鉛直に垂れ下がっている。紐43 適宜の材質や太さのものを選択できるが、 43の上端を取り付けた構造体(図示例ではコ ム32Aの補強材32b)が傾いても、常に鉛直に垂 れ下がることができるような低剛性のものを 用いればよい。
ギャップセンサ44は紐43に取り付けられて おり、コラム32Aの前面板32a(被計測部)までの 離Lを計測する。この場合、前記被計測部は 前面板32aの一部に限らず、例えば前面板32aに 取り付けた被計測板であってもよい。また、 ギャップセンサ44を前面板32aに取り付けて、 43(被計測部)までの距離を計測するようにし てもよい。このときにも、前記被計測部は紐 43の一部に限らず、例えば紐43に取り付けた 計測板であってもよい。更には、紐43に取り 付けたギャップセンサ44で後面板32d(被計測部 )までの距離を計測するようにしてもよく、 面板32dに取り付けたギャップセンサ44で紐43( 被計測部)までの距離を計測するようにして よい。この場合にも、前記被計測部は後面 32dの一部や紐43の一部に限らず、例えば後面 板32dや紐43に取り付けた被計測板であっても い。
ギャップセンサ44としては渦電流式のギ ップセンサ、静電容量式のギャップセンサ レーザ光の反射を利用した光学式のギャッ センサなどを用いることができる。これら ギャップセンサは一般に温度ドリフトを十 な精度でキャンセルする機能を備えている なお、渦電流式のギャップセンサを用いる 合には、渦電流を生じさせるために前記被 測部の材質を金属とする必要があり、光学 のギャップセンサを用いる場合には、前記 計測部の材質を光の反射率がよいものにす ことが望ましい。
図示例ではコラム32A,32Bが熱変形によって 前側に傾くため、紐43に取り付けたギャップ ンサ44で前面板32a(被計測部)までの距離を計 測する場合や、前面板32aに取り付けたギャッ プセンサ44で紐43(被計測部)までの距離を計測 する場合には、コラム32A,32Bの熱変形(傾斜)に 応じてギャップセンサ44の計測距離が減少す ことになる。逆に、紐43に取り付けたギャ プセンサ44で後面板32d(被計測部)までの距離 計測する場合や、後面板32dに取り付けたギ ップセンサ44で紐43(被計測部)までの距離を 測する場合には、コラム32A,32Bの熱変形(傾 )に応じてギャップセンサ44の計測距離が増 することになる。
オイルダンパ46はコラム32Aの下面板32c上 設置されており、容器47内に粘性流体として のオイル48を収容した構成となっている。そ て、この容器47内のオイル48の中に錘45が入 られている。このため、外乱振動などによ て錘45が紐43とともに揺れても、この錘45及 紐43の揺れはオイルダンパ46のオイル48によ て短時間に減衰される。
具体的な説明は省略するが、コラム32Bに けられた主軸倒れ検出装置41Bの構成も、こ コラム32Aに設けられた主軸倒れ検出装置41A 構成と同様である。
主軸倒れ検出装置41A,41Bの各ギャップセン サ44の距離計測信号は、主軸倒れ修正制御装 50に入力される。主軸倒れ修正制御装置50で は、各ギャップセンサ44の計測距離に基づき 各ペルチェ素子42A,42Bを制御して各コラム32A ,32Bの熱変形(傾斜)を修正することにより、各 コラム32A,32Bの熱変形(傾斜)による主軸28の倒 (傾斜)を修正する。
詳述すると、主軸倒れ修正制御装置50は 1計測データ処理部51と、第2計測データ処理 52と、電源部53とを有してしている。なお、 図2では主軸倒れ修正制御装置50と主軸倒れ検 出装置41Aの関係のみを図示しているが、主軸 倒れ修正制御装置50と主軸倒れ検出装置41Bの 係も、図示は省略するが、主軸倒れ検出装 41Aの場合と同様である。
各主軸倒れ検出装置41A,41Bの各紐43(錘45)は サドル26やクロスレール25などの移動によっ 大きく揺れることがあり、その結果、各ギ ップセンサ44の出力信号(計測距離)が、コラ 32A,32Bの熱変形(傾斜)とは無関係に大きく変 する。しかし、コラム32A,32Bの熱変形(傾斜) 必ず時間のオーダで生じ、これによる前記 測距離の変化も時間のオーダで生じるのに して、サドル26やクロスレール25などの移動 による前記計測距離の大きな変化は一時的な ものである。
そこで、第1計測データ処理部51では、各 ャップセンサ44による計測距離が、予め設 した計測範囲内か否かを判定し、その結果 前記計測距離が前記計測範囲を超えた(レン オーバした)と判定したときには当該計測距 離を、次の第2計測データ処理部52へ出力せず 、前記計測距離が前記計測範囲内であると判 定したときにだけ当該計測距離を、次の第2 測データ処理部52へ出力する。即ち、計測範 囲を超える一時的な計測距離の変化(レンジ ーバ)は無視する。なお、前記計測範囲の具 的な値は、コラム32A,32Bの熱変形(傾斜)によ 前記計測距離の変化を考慮して当該変化の 囲よりも広い範囲とすればよく、試験など って適宜設定すればよい。
また、外乱振動による工作機械21の振動 どによっても、主軸倒れ検出装置41A,41Bの紐4 3(錘45)が揺れることがあり、その結果、ギャ プセンサ44の出力信号(計測距離)が変動する ことがある。しかし、この変動はほぼ正確な 正弦波状である。
そこで、第2計測データ処理部52では、第1 計測データ処理部52から出力される各ギャッ センサ44の計測距離の平均値を求める。こ 場合、何時間分の計測データ(ギャップセン 44の計測距離)の平均値を求めるかは、前記 動の周期などを考慮して設定すればよく、 験など行うことによって適宜設定すればよ 。
なお、図示例の主軸倒れ修正制御装置50 は、第1計測データ処理部51における一時的 レンジオーバを無視する計測データ処理と 第2計測データ処理部52における計測距離の 均値を求める計測データ処理の両方を行っ いるが、これに限定するものでなく、何れ 一方の計測データ処理だけを行うようにし もよい。
電源部53では、第2計測データ処理部52か 出力される各ギャップセンサ44の計測距離の 平均値に基づいて、各ペルチェ素子42A,42Bに 定の方向の電流を流す。なお、電源部53では 、第1計測データ処理部51の計測データ処理の みを行う場合には各ギャップセンサ44の計測 離が前記計測範囲内のときに当該計測距離 基づいて、各ペルチェ素子42A,42Bに所定の方 向の電流を流し、第1計測データ処理部51及び 第2計測データ処理部52の何れの計測データ処 理も行わない場合には直接、各ギャップセン サ44による計測距離に基づいて、各ペルチェ 子42A,42Bに所定の方向の電流を流す。
図示例では各ペルチェ素子42A,42Bが各コラ ム32A,32Bの後面板32dに貼り付け貼られており 各コラム32A,32Bが熱変形で前側に倒れるため 電源部53から各ペルチェ素子42A,42Bへ流す電 の方向は、各ペルチェ素子42A,42Bが吸熱を行 う方向である。各ペルチェ素子42A,42Bの吸熱 よって各後面板32dが冷却されると、各後面 32dの温度が例えば0.5℃程度低下することに り、各コラム32A,32Bの熱変形(傾斜)が修正さ て、主軸28の倒れが修正される。勿論、各ペ ルチェ素子42A,42Bを前面板32aに貼り付けた場 には、電源部53から各ペルチェ素子42A,42Bへ す電流の方向は各ペルチェ素子42A,42Bが発熱 る方向である。この場合、各ペルチェ素子4 2A,42Bの発熱によって各前面板32aが加熱される と、各前面板32aの温度が例えば0.5℃程度上昇 することにより、各コラム32A,32Bの熱変形(傾 )が修正されて、主軸28の倒れが修正される
なお、この場合、例えば、各ギャップセ サ44の計測距離の平均値(第1及び第2計測デ タ処理部51,52の計測データ処理を行う場合又 は第2計測データ処理部52の計測データ処理の みを行う場合)、各ギャップセンサ44の前記計 測範囲内の計測距離(第1計測データ処理部51 計測データ処理のみを行う場合)、或いは、 ギャップセンサ44の計測距離(第1及び第2計 データ処理部51,52の何れの計測データ処理も 行わない場合)が、設定値に達したときに一 値の電流を各ペルチェ素子42A,42Bに流すよう してもよく、各ギャップセンサ44の計測距 の平均値の変化量、各ギャップセンサ44の前 記計測範囲内の計測距離の変化量、或いは、 各ギャップセンサ44の計測距離の変化量に応 て、各ペルチェ素子42A,42Bに流す電流値を調 整する(即ち前記変化量が大きくなれば前記 流値を大きくし、前記変化量が小さくなれ 前記電流値を小さくする)ようにしてもよい
以上のように、本実施の形態例1の各主軸 倒れ検出装置41A,41Bによれば、各コラム32A,32B( 補強材32b)に上端が取り付けられ、且つ、下 に錘45が取り付けられて鉛直に垂れ下がった 紐43と、紐43に取り付けられて各コラム32A,32B 前面板32a(被計測部)又は後面板32d(被計測部) までの距離を計測する、又は、各コラム32A,32 B(前面板32a又は後面板32d)に取り付けられて紐 43の被計測部までの距離を計測するギャップ ンサ44とを備えたことを特徴とするため、 コラム32A,32Bが前後の面板32a,32dの温度差によ る熱変形により傾斜して主軸28の倒れ(傾斜) 生じた場合、この熱変形(傾斜)した各コラム 32A,32B(前面板32a,後面板32d)と、鉛直に垂れ下 った各紐43との相対位置関係が変化する、即 ち、各紐43に取り付けられた各ギャップセン 44から各コラム32A,32Bの被計測部(前面板32a又 は後面板32d)までの距離、又は、各コラム32A,3 2B(前面板32a又は後面板32d)に取り付けられ各 ャップセンサ44から紐43の被計測部までの距 が変化する。そして、これらの距離の変化 各ギャップセンサによって計測される。即 、各ギャップセンサ44の計測距離が変化す 。かくして、これらの各ギャップセンサ44の 計測距離の変化から、各コラム32A,32Bに熱変 (傾斜)が生じたこと、即ち、主軸28の倒れ(傾 斜)が生じたことを検出することができる。 って、簡易な構成により低コストで確実に 軸倒れを検出することができる。
また、本実施の形態例1の各主軸倒れ検出 装置41A,41Bによれば、距離センサとして非接 式のギャップセンサ44を用いることを特徴と するため、接触式の距離センサを用いる場合 に比べて、距離計測の際に距離センサが誤っ て紐を揺らすことがないため、より正確に距 離計測を行うことができる。また、温度ドリ フトをキャンセルする機能を備えたギャップ センサ44を各主軸倒れ検出装置41A,41Bに用いる ことにより、自己発熱や気温変化による温度 ドリフトの問題も解決することができる。
また、本実施の形態例1の各主軸倒れ検出 装置41A,41Bによれば、容器47内にオイル48を収 してなるオイルダンパ46を備え、このオイ ダンパ46のオイル48中に錘45を入れたことを 徴とするため、外乱振動やクロスレール25の 移動などによって紐43及び錘45が揺れにくく また、紐43及び錘45が揺れても、この揺れを イル48によって速やかに減衰させることが きる。従って、ギャップセンサ44による距離 計測を、より精度よく行うことができる。
また、本実施の形態例1の各主軸倒れ検出 装置41A,41Bによれば、各主軸倒れ検出装置41A,4 1Bを構成する部材(紐43と錘45とギャップセン 44とオイルダンパ46)を各コラム32A,32Bの内部 設けたことを特徴とするため、保護カバー どを設けることなく、これらの部材が作業 や工作機械21周辺の構造物などと干渉するの を容易に防止して、確実に主軸倒れを検出す ることができる。
また、本実施の形態例1の工作機械21によ ば、各主軸倒れ検出装置41A,41Bを備えたこと を特徴とするため、上記のような効果が得ら れる優れた工作機械を実現することができる 。
また、本実施の形態例1の工作機械21によ ば、各コラム32A,32Bの温度調節を行う各ペル チェ素子42A,42Bと、各ギャップセンサ44の計測 距離の平均値に基づき、各ペルチェ素子42A,42 Bを制御して各コラム32A,32Bの熱変形を修正す ことにより、各コラム32A,32Bの熱変形による 主軸28の倒れを修正する主軸倒れ修正制御装 50とを備えたことを特徴とするため、各コ ム32A,32Bが前後の面板32a,32dの温度差による熱 変形により傾斜して主軸28の倒れ(傾斜)が生 ても、このときの各ギャップセンサ44の計測 距離の平均値に基づいて主軸倒れ修正制御装 置50により、各ペルチェ素子42A,42Bを制御して 各コラム32A,32Bの熱変形を修正することによ 、主軸倒れを修正することができる。
しかも、各ギャップセンサ44の計測距離 所定の計測範囲内か否かを判定し、前記計 距離が前記計測範囲内のときにだけ当該計 距離を制御に用いることにより、クロスレ ル25などの移動や外乱振動などにより紐43及 錘45が大きく揺れて各ギャップセンサ44の計 測距離が大きく変化しても、前記計測範囲を 超えた(レンジオーバした)計測距離は無視さ るため、より正確に各コラム32A,32Bの熱変形 を修正して、主軸倒れを修正することができ る。
また、各ギャップセンサ44の計測距離の 均値を求めて、この平均値を制御に用いる とにより、外乱振動などにより紐43及び錘45 揺れて各ギャップセンサ44の出力が変動し も、この変動が各ギャップセンサ44の計測距 離の平均値を求めることによってキャンセル されるため、より正確に各コラム32A,32Bの熱 形を修正して、主軸倒れを修正することが きる。
更には、温度調節手段としてペルチェ素 42A,42Bの用い、これらのペルチェ素子42A,42B 各コラム32A,32Bの温度差が生じる部分(前面板 32a又は後面板32d)に貼り付けたことを特徴と るため、各ペルチェ素子42A,42Bによって各コ ム32A,32Bの温度調節を容易且つ高精度に行う ことができる。このため、より容易且つ高精 度に各コラム32A,32Bの熱変形を修正して主軸 れを修正することができる。また、各ペル ェ素子42A,42Bはシート状のものを各コラム32A, 32Bに貼り付けるだけでよいため、設置作業が 非常に容易である。各ペルチェ素子42A,42Bに り、例えば前面板32a又は後面板32dを例えば± 0.1℃の精度で加熱冷却できるため、各コラム 32A,32Bの熱変形(傾斜)を例えば±100μm/mの範囲 ±2μm/mの精度で修正することができる。
<実施の形態例2>
図3は本発明の実施の形態例2に係る工作機
の一部を破断して示す側面図である。なお
図3に示す本実施の形態例2の工作機械の全体
的な構成については図1及び図2に示す実施の
態例1の工作機械と同様であり、図3におい
図1,図2と同様の部分には同一の符号を付し
いる。
図3に示すように、本実施の形態例2の工 機械21では2つのペルチェ素子42A-1,42A-2が、一 方のコラム32Aの前面板32aと後面板32dにそれぞ れ貼り付けられている。図示は省略するが、 もう一方のコラム32Bの前面板32aと後面板32d( 1参照)にも、2つのペルチェ素子42B-1,42B-2がそ れぞれ貼り付けられている。
主軸倒れ修正制御装置50の電源部53では、 第2計測データ処理部52から出力される各ギャ ップセンサ44の計測距離の平均値に基づいて 各ペルチェ素子42A-1,42A-2,42B-1,42B-2に所定の 向の電流を流す。なお、第1計測データ処理 51の計測データ処理のみを行う場合には、 源部53では各ギャップセンサ44の計測距離が 記計測範囲内のときに当該計測距離に基づ て、各ペルチェ素子42A-1,42A-2,42B-1,42B-2のそ ぞれに所定の方向の電流を流す。また、第1 測データ処理部51及び第2計測データ処理部5 2の何れの計測データ処理も行わない場合に 、電源部53では直接、各ギャップセンサ44に る計測距離に基づいて、各ペルチェ素子42A- 1,42A-2,42B-1,42B-2に所定の方向の電流を流す。
図示例では各コラム32A,32Bは熱変形で前側 に倒れるため、各前面板32aに貼り付けられた 各ペルチェ素子42A-1,42B-1へは、各ペルチェ素 42A-1,42B-1が発熱する方向の電流を流し、各 面板32dに貼り付けられた各ペルチェ素子42A-2 ,42B-2へは、各ペルチェ素子42A-2,42B-2が吸熱を う方向の電流を流す。各ペルチェ素子42A-1,4 2B-1の発熱によって各前面板32aが加熱される 、各前面板32aの温度が上昇し、同時に各ペ チェ素子42A-2,42B-2の吸熱によって各後面板32d が冷却されると、各後面板32dの温度が下降し て、各コラム32A,32Bの熱変形(傾斜)が修正され 、その結果、主軸28の倒れが修正される。
なお、この場合にも、上記実施の形態例1 と同様に例えば各ギャップセンサ44の計測距 の平均値(第1及び第2計測データ処理部51,52 計測データ処理を行う場合又は第2計測デー 処理部52のみの計測データ処理を行う場合) 各ギャップセンサ44の計測範囲内の計測距 (第1計測データ処理部51のみの計測データ処 を行う場合)、或いは、各ギャップセンサ44 計測距離(第1及び第2計測データ処理部51,52 何れの計測データ処理も行わない場合)が、 定値に達したときに一定値の電流を各ペル ェ素子42A-1,42A-2,42B-1,42B-2に流すようにして よく、前記各ギャップセンサ44の計測距離の 平均値の変化量、各ギャップセンサ44の計測 囲の計測距離の変化量、或いは、各ギャッ センサ44の計測距離の変化量に応じて、各 ルチェ素子42A-1,42A-2,42B-1,42B-2に流す電流値を 調整する(前記変化量が大きくなれば前記電 値を大きくし、前記変化量が小さくなれば 記電流値を小さくする)ようにしてもよい。
なお、本実施の形態例2の工作機械21のそ 他の構成については上記実施の形態例1の工 作機械21(図1,図2参照)と同様であるため、こ での詳細な説明は省略する。
以上のように、本実施の形態例2の工作機 械によれば、各ペルチェ素子42A-1,42A-2,42B-1,42B -2を各コラム32A,32Bの温度差が生じる前後の面 板32a,32dのそれぞれに貼り付け、主軸倒れ修 制御装置50は、温度差が生じる部分のうちの 低温部分である前面板31aに貼り付けられたペ ルチェ素子42A-1,42B-1に対しては当該前面板32a 加熱し、温度差が生じる部分のうちの高温 分である後面板32dに貼り付けられたペルチ 素子42A-2,42B-2に対しては当該後面板32dを冷 するように制御することを特徴とするため ペルチェ素子によって低温部分(前面板32a)を 加熱するだけ、又は、高温部分(後面板32d)を 却するだけの場合に比べて、容易に各コラ 32A,32Bの熱変形を修正して主軸倒れを修正す ることができ、しかも、各コラム32A,32Bの熱 変化が少なくて各コラム32A,32Bの熱伸縮が少 い。このため、各コラム32A,32Bの熱伸縮につ いては考慮する必要がなく、主軸倒れの修正 だけを行えばよい。
なお、上記では本発明の主軸倒れ検出装 を門形の大形工作機械に適用した場合につ て説明したが、これに限定するものではな 、本発明の主軸倒れ検出装置は小形の工作 械、コラムが1体の工作機械、コラムも移動 する工作機械など、各種の工作機械に適用す ることができる。
また、上記では主軸倒れ検出装置をコラ に設けた場合について説明したが、これに 定するものではく、主軸を支持するサドル クロスレールなどの各種の構造体に適用す ことができる。例えば、クロスレールに主 倒れ検出装置を設けた場合にはクロスレー の熱変形(傾斜)による主軸倒れだけでなく コラムの熱変形(傾斜)による影響で主軸とと もにクロスレールも傾斜することから、コラ ムの熱変形(傾斜)による主軸倒れも検出する とができ、また、サドルに主軸倒れ検出装 を設けた場合にはサドルの熱変形による主 倒れだけでなく、コラムの熱変形(傾斜)や ロスレールの熱変形(傾斜)による影響で主軸 とともにサドルも傾斜することから、コラム の熱変形(傾斜)やクロスレールの熱変形(傾斜 )による主軸倒れも検出することができる。 ち、主軸倒れ検出装置は熱変形(傾斜)によっ て主軸倒れを引き起こす構造体に直接設ける 場合に限らず、この構造体の熱変形(傾斜)に る影響を受けて主軸とともに傾斜する他の 造体に設けてもよい。
また、上記では前後の面板の肉厚が異な 場合の主軸倒れの検出について説明したが 勿論、これに限定するものではく、本発明 主軸倒れ検出装置は上下の面板の肉厚が異 る場合や左右の面板の肉厚が異なる場合の 軸倒れの検出にも適用することができる。 に、本発明の主軸倒れ検出装置はクロスレ ルなどの捩れによる主軸倒れの検出にも適 することができる。この場合、クロスレー などの矩形状の面板における一方の対角線 向の部分と、これと交差する他方の対角線 向の部分の何れか一方又は両方にペルチェ 子を貼り付ければよい。即ち、ペルチェ素 は、温度差による熱変形によって主軸倒れ き起こす構造体において前記温度差が生じ 部分の少なくとも1箇所或いは前箇所に貼り 付ければよい。
また、温度調節手段としてはペルチェ素 が望ましいが、必ずしもこれに限定するも ではなく、例えば温調流体(温水、冷水等) よって構造体の温度調節をするようなもの もよい。
本発明は主軸の倒れ(傾斜)を検出する主軸
れ検出装置及びこれを備えた工作機械に関
るものであり、門形の大形工作機械などの
種の工作機械に適用して有用なものである
