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Patent Searching and Data


Title:
SPRAYING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129866
Kind Code:
A1
Abstract:
A spraying apparatus (10) for atomizing and spraying a liquid, which can continuously spray the liquid toward the face of a person, and in which the sprayed amount of the liquid is so set that the liquid adhered to the face does not drip even if the liquid is continuously sprayed.

Inventors:
OBATA KOUEI (JP)
INOKUCHI YUME (JP)
OKUMOTO MAMORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000921
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
April 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
OBATA KOUEI (JP)
INOKUCHI YUME (JP)
OKUMOTO MAMORU (JP)
International Classes:
A61H33/12; A45D44/22; A61F9/007; A61M11/00; B05B5/057
Foreign References:
JPS62142110A1987-06-25
JPH05208906A1993-08-20
JP3104861U2004-10-14
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 53, JP)
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Claims:
 液体を霧化して噴霧する噴霧装置であって、
 人間の顔面に向かって液体を連続的に噴霧するように構成されており、
 液体を噴霧し続けても顔面に付着した液体が垂れないような噴霧量に設定されていることを特徴とする噴霧装置。
 請求項1において、
 上記噴霧量は、毎秒1.5μL以下に設定されていることを特徴とする噴霧装置。
 請求項1において、
 上記噴霧量は、毎秒1.0μL以下に設定されていることを特徴とする噴霧装置。
 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
 上記噴霧量は、毎秒0.1μL以上に設定されていることを特徴とする噴霧装置。
 請求項1において、
 噴霧する液体を貯留する容器部(15)と、
 上記容器部(15)内に連通するノズル部(20)と、
 電圧が印可されることによって上記ノズル部(20)の先端部に電界を形成する電界形成部(31)とを備え、
 上記電界形成部(31)によって上記ノズル部(20)の先端部に電界を形成することによって該ノズル部(20)の先端から液体を噴霧することを特徴とする噴霧装置。
 請求項5において、
 上記容器部(15)には、噴霧する液体として、電気抵抗率が1.0×10 4 ωcm以上1.0×10 7 ωcm以下の範囲の値の液体が貯留され、
 上記電界形成部(31)には、5kV以上11kV以下の範囲の値の電圧が印加されることを特徴とする噴霧装置。
 請求項5において、
 上記噴霧しようとする量と同じ量の液体を上記ノズル部(20)に送り出す液搬送部(22)を備えていることを特徴とする噴霧装置。
 請求項5乃至7の何れか1つにおいて、
 パーソナルコンピュータ(16)おける電力を供給可能な接続端子(19)に接続可能に構成され、上記電界形成部(31)に電圧を印加するための電力を該接続端子(19)を通じて得るように構成されていることを特徴とする噴霧装置。
Description:
噴霧装置

 本発明は、霧化した液体を人間に供給す ための噴霧装置に関するものである。

 従来より、霧化した液体を人間に供給す ための噴霧装置が知られている。噴霧装置 は、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)によ って液体を霧化する静電噴霧装置や、超音波 振動によって液体を霧化する超音波噴霧装置 などがある。

 特許文献1には、この種の噴霧装置で構成さ れた吸入器が開示されている。この吸入器は 、静電噴霧装置として構成されている。この 吸入器は、例えば喘息や気管支炎等の治療薬 を霧化し、微細な液滴状になった薬剤を鼻か ら吸入させるために用いられる。

特表2002-532163号公報

 ところで、霧化した液体を人間に供給す ための従来の噴霧装置は、人間の顔面に対 て液体を連続的に噴霧するものではなく、 分な液体の量を人間に対して供給すること できるように噴霧量が設定されている。こ ため、人間の顔面に対して液体を噴霧し続 ると、顔面に付着した液体が垂れてしまい 使用者に不快感を与えるおそれがあった。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、その目的は、霧化した液体を人間 供給するための噴霧装置において、人間の 面に対して液体を噴霧し続けた場合に顔面 付着した液体が垂れることを防止して、使 者の快適性を向上させることにある。

 第1の発明は、液体を霧化して噴霧する噴 霧装置(10)を対象とする。そして、この噴霧 置(10)は、人間の顔面に向かって液体を連続 に噴霧するように構成されており、液体を 霧し続けても顔面に付着した液体が垂れな ような噴霧量に設定されている。

 第2の発明は、上記第1の発明において、 記噴霧量が、毎秒1.5μL以下に設定されてい 。

 第3の発明は、上記第1の発明において、 記噴霧量が、毎秒1.0μL以下に設定されてい 。

 第4の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つ の発明において、上記噴霧量が、毎秒0.1μL以 上に設定されている。

 第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つ の発明において、噴霧する液体を貯留する容 器部(15)と、上記容器部(15)内に連通するノズ 部(20)と、電圧が印可されることによって上 記ノズル部(20)の先端部に電界を形成する電 形成部(31)とを備え、上記電界形成部(31)によ って上記ノズル部(20)の先端部に電界を形成 ることによって該ノズル部(20)の先端から液 を噴霧する。

 第6の発明は、上記第5の発明において、上 容器部(15)には、噴霧する液体として、電気 抗率が1.0×10 4 ωcm以上1.0×10 7 ωcm以下の範囲の値の液体が貯留され、上記 界形成部(31)には、5kV以上11kV以下の範囲の値 の電圧が印加される。

 第7の発明は、上記第5又は第6の発明にお て、上記噴霧しようとする量と同じ量の液 を上記ノズル部(20)に送り出す液搬送部(22) 備えている。

 第8の発明は、上記第5乃至第7の何れか1つ の発明において、パーソナルコンピュータ(16 )おける電力を供給可能な接続端子(19)に接続 能に構成され、上記電界形成部(31)に電圧を 印加するための電力を該接続端子(19)を通じ 得るように構成されている。

   -作用-
 第1の発明では、噴霧された液体が、人間の 顔面に向かって飛散して顔面に付着する。こ こで、人間の顔面に付着した液滴は、体温に よってある程度の量が単位時間当たりに蒸発 する。このため、顔面から蒸発量に対して顔 面に付着する液滴の量がある程度少ない場合 は、使用者の顔面に対して液体を噴霧し続け ても、顔面に付着した液体が大きな液滴にな って垂れることがない。この第1の発明の噴 装置(10)では、噴霧量が、人間の顔面に対し 液体を噴霧し続けても顔面に付着した液体 垂れないような値に設定されている。この め、顔面に対して液体を噴霧し続けても、 面に付着した液体が大きな液滴になって垂 ることがない。

 第2の発明では、噴霧量を毎秒1.5μL(1.5×10 -6 リットル)以下に設定している。ここで、本 の発明者は、噴霧量が毎秒1.5μL以下であれ 、人間の顔面に対して液体を噴霧し続けて 、顔面に付着した液体が垂れないことを見 け出した。このため、この第2の発明では、 の見つけ出した内容に基づいて、噴霧量を 秒1.5μL以下に設定している。

 第3の発明では、噴霧量を毎秒1.0μL(1.0×10 -6 リットル)以下に設定している。ここで、顔 に向けて液体を噴霧すると、霧化された液 の一部が眼球に到達する。従って、噴霧装 (10)を顔面に向けて使用することで、涙が蒸 して涙膜が破壊されるドライアイを緩和さ ることが可能である。

 しかし、ドライアイを緩和するために噴 量を多くしても、眼球に到達する液滴の量 多すぎると、眼球に付着した液体が垂れて まう。眼球を保護する涙には、抗体や殺菌 質などの有用な物質が含まれている。この め、眼球に付着した液体が垂れると、涙に まれる有用な物質が液滴と一緒に流れてし う。

 そこで、本願の発明者は、噴霧量が毎秒1 .0μL以下であれば、顔面に向けて液体を噴霧 続けても、眼球に付着した液体が垂れない とを見つけ出した。この第3の発明では、こ の見つけ出した内容に基づいて、ノズル部(20 )からの噴霧量を毎秒1.0μL以下に設定してい 。

 第4の発明では、噴霧量を毎秒0.1μL(0.1×10 -6 リットル)以上に設定している。ここで、ド イアイを緩和させるために噴霧装置(10)を使 する場合に、噴霧量が少なすぎると、涙膜 破壊を抑制するのに十分な液滴の量が眼球 到達しない。すなわち、ドライアイを緩和 せる効果がほとんど得られない。このため ドライアイを緩和させる効果を得ることが きるように、噴霧量を毎秒0.1μL以上に設定 ている。

 第5の発明では、ノズル部(20)の液体が電 によって引きちぎられて液滴化する。ノズ 部(20)から飛散した液滴は、電界の吸引力に って、ノズル部(20)からの距離が少なくとも 20cm程度の位置まで飛散する。ノズル部(20)か 飛散する液滴は帯電しているので、人間に して対面する位置から液体を噴霧すると対 極となる人間に向かって飛散する。このた 、この第5の発明の噴霧装置(10)を用いると 使用者が不快に感じない程度の離れた位置 使用者に対面するように噴霧装置(10)を設置 た状態で、微細な液滴を人間の顔面に付着 せることが可能である。

 第6の発明では、噴霧する液体として、電気 抵抗率が1.0×10 4 ωcm以上1.0×10 7 ωcm以下の範囲の値の液体が用いられている また、電界形成部(31)には、5kV以上11kV以下の 範囲の値の電圧が印加される。電気抵抗率が 上記範囲の値の液体を用いて、電界形成部(31 )に上記範囲の値の電圧を印加すると、粒径 概ね50μmから200μmの範囲の液滴が噴霧される 。

 ところで、噴霧される液滴の大きさがこ 範囲よりも大きい場合には、空気抵抗によ て失われる液滴の運動エネルギーが大きく り、液滴が到達する距離が、ノズル部(20)か ら10cmから30cm程度になる。また、噴霧される 滴の大きさがこの範囲よりも小さい場合に 、液滴が使用者の周りの気流等の影響を受 て散らばってしまい、効率的に使用者に液 を付着させることができない。

 これに対して、液滴の大きさが上記範囲 あれば、ノズル部(20)からの液滴が、散らば ることなくノズル部(20)から60cm程度離れた使 者に到達する。この第6の発明では、ノズル 部(20)から60cm程度離れた使用者にまで効率的 液滴を付着させることができるような粒径 液滴が形成されるように、噴霧する液体の 気抵抗率や印加する電圧の大きさが設定さ ている。

 第7の発明では、容器部(15)からの液体を ズル部(20)に送り出す液搬送部(22)が設けられ ている。液搬送部(22)は、噴霧しようとする と同じ量の液体をノズル部(20)に送り出すよ に構成されている。ノズル部(20)からの噴霧 量は、液搬送部(22)によって供給される液体 量と等しくなる。この第7の発明では、ノズ 部(20)からの噴霧量が、液搬送部(22)がノズ 部(20)に供給する液体の量で規定されている

 第8の発明では、噴霧装置(10)がパーソナ コンピュータ(16)おける電力を供給可能な接 端子(19)(例えばUSBポート)に接続されて、そ 接続端子(19)を通じて電界形成部(31)に電圧 印加するための電力を得ている。すなわち パーソナルコンピュータ(16)を使用しながら 霧装置(10)を使用する場合に、パーソナルコ ンピュータ(16)が上述したような接続端子(19) 具備していれば、噴霧装置(10)をその接続端 子(19)に接続するだけで、噴霧装置(10)を使用 ることが可能になる。

 本発明では、噴霧量を人間の顔面に対し 液体を噴霧し続けても顔面に付着した液体 垂れないような値にすることで、人間の顔 に対して液体を噴霧し続けても、顔面に付 した液体が垂れることがないようにしてい 。従って、人間の顔面に対して液体を噴霧 続けた場合に顔面に付着した液体が垂れる とがないので、使用者の快適性を向上させ ことができる。

 また、上記第2の発明では、噴霧量が毎秒 1.5μL以下であれば顔面に向けて液体を噴霧し 続けても顔面に付着した液体が垂れないこと を考慮して、噴霧量を毎秒1.5μL以下に設定し ている。このため、使用者に不快感を与える ことなく、例えば化粧用の液体のような顔の 肌に対して有用な液体を顔に供給し続けるこ とができる。

 また、上記第3の発明では、噴霧量が毎秒 1.0μL以下であれば顔面に向けて液体を噴霧し 続けても眼球に付着した液体が垂れないこと を考慮して、噴霧量を毎秒1.0μL以下にしてい る。これにより、噴霧装置(10)を顔面に向け 使用しても、涙に含まれる有用な物質が眼 に付着した液体と共に流れることを防止し 上で、適度な量の液滴によって効果的にド イアイを緩和させることができる。

 また、上記第6の発明では、ノズル部(20) ら60cm程度離れた使用者にまで効率的に液滴 付着させることができるような粒径の液滴 形成されるように、噴霧する液体の電気抵 率や印加する電圧の大きさが設定されてい 。従って、ノズル部(20)の位置を使用者から 60cm程度離すことができるので、使用者の快 性を向上させることができる。

 なお、この噴霧装置(10)をパーソナルコン ピュータ(16)のディスプレイ(18)の上に設置し 使用する場合、噴霧装置(10)とパーソナルコ ンピュータ(16)の使用者との距離は、概ね40cm ら60cm程度になる。この第6の発明では、こ ような使用状態において効率的に液滴を使 者に供給することができる。

 また、上記第8の発明では、パーソナルコ ンピュータ(16)を使用しながら噴霧装置(10)を 用する場合に、パーソナルコンピュータ(16) が電力を供給可能な接続端子(19)を具備して れば、噴霧装置(10)をその接続端子(19)に接続 するだけで、噴霧装置(10)を使用することが 能になる。このため、使用者は電力を得る めのコンセントを準備する必要がないので 噴霧装置(10)の使いやすさを向上させること できる。また、電力を得るために電池や充 池を内部に具備させる場合に比べて、噴霧 置(10)の軽量化及びコンパクト化を図ること ができる。

図1は、本発明の実施形態に係る静電噴 霧装置の概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る静電噴 霧装置の利用状態を示すための模式図である 。

符号の説明

 10 静電噴霧装置(噴霧装置)
 15 容器部
 16 パーソナルコンピュータ
 19 USBポート(接続端子)
 20 ノズル部(噴霧ノズル)
 22 液搬送部
 31 電界形成部

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 詳細に説明する。

 本実施形態は、本発明に係る噴霧装置と て構成された静電噴霧装置(10)である。この 静電噴霧装置(10)は、化粧用の液体を使用者 顔の肌に連続的に供給するためのものであ 。

 この静電噴霧装置(10)は、図1に示すよう 、ケーシング(11)と容器部(15)と噴霧ノズル(20 )と液搬送部(22)と電源用接続部(29)と電源部(25 )と運転制御部(26)とを備えている。容器部(15) と液搬送部(22)と電源部(25)と運転制御部(26)は 、ケーシング(11)に収容されている。また、 霧ノズル(20)は、ケーシング(11)の前面から突 出するように設けられている。

 容器部(15)は、噴霧する液体を貯留するため ものである。容器部(15)は、円筒状に形成さ ている。容器部(15)の一端には後述する接続 (13)を接続するための貫通孔が形成され、容 器部(15)の他端には後述する液搬送部(22)のロ ドを挿入するための貫通孔が形成されてい 。容器部(15)には、噴霧する液体として、肌 の保湿成分や抗酸化成分を含んだ化粧用の液 体(例えばヒアルロン酸を含む溶液)が貯留さ ている。この化粧用の液体は、電気抵抗率 1.0×10 4 ωcm以上1.0×10 7 ωcm以下の範囲の値になるように濃度が調整 れている。

 噴霧ノズル(20)は、液体を噴霧するための ノズル部であって、ステンレス製の円管とし て構成されている。噴霧ノズル(20)には、内 が0.2mmのものが用いられている。噴霧ノズル (20)の先端部(20a)は、先端ほど外径が小さくな るように形成されている。先端部(20a)の外周 は、頂角が20度の円錐面になっている。噴 ノズル(20)は、接続管(13)を介して容器部(15) 内部に連通している。なお、この実施形態 は噴霧ノズル(20)の本数が1本であるが、噴霧 ノズル(20)の本数が複数であってもよい。

 液搬送部(22)は、いわゆるシリンジポンプ である。液搬送部(22)は、容器部(15)内を加圧 るためのピストン部(23)と、ピストン部(23) 移動させるためのモータ部(24)とを備えてい 。ピストン部(23)は、円板状に形成されてお り、外周が容器部(15)の内周面に密着する状 で容器部(15)内に設けられている。容器部(15) 内は、ピストン部(23)よりも前面側が液体で たされている。ピストン部(23)の背面は、ロ ドを介してモータ部(24)に接続されている。

 液搬送部(22)では、モータ部(24)が駆動す と、ピストン部(23)が少しずつ前方に移動す 。ピストン部(23)が前方に移動すると、容器 部(15)内の液体が押し出されて噴霧ノズル(20) 供給される。液搬送部(22)は、毎秒0.1μL以上 1.5μL以下の範囲の量の値(例えば毎秒1.5μL)の 体を噴霧ノズル(20)に供給するように構成さ れている。液搬送部(22)が噴霧ノズル(20)に供 する液体の量は、噴霧ノズル(20)から噴霧し ようとする液体の量になっている。

 電源用接続部(29)は、USBコード(14)を接続 能に構成されている。また、電源用接続部(2 9)は、電源部(25)と電気的に接続されている。 電源用接続部(29)が、USBコード(14)を介して、 ーソナルコンピュータ(16)の本体(17)のUSBポ ト(19)に接続されると、電源部(25)にはパーソ ナルコンピュータ(16)の本体(17)から電力が供 される。

 電源部(25)は、USBポート(19)からの供給さ た電力を、モータ部(24)及び運転制御部(26)に 供給するように構成されている。また、電源 部(25)は、USBポート(19)からの供給された電流 電圧(5V)を、5kV以上11kV以下の範囲の高電圧( えば6kV)に変換して噴霧ノズル(20)に印加す ように構成されている。

 運転制御部(26)は、静電噴霧装置(10)の運 を制御するための部分である。運転制御部(2 6)は、静電噴霧装置(10)の電源がON状態に設定 れると、液搬送部(22)のモータ部(24)を駆動 せると共に、噴霧ノズル(20)に電圧を印加す ように電源部(25)に指令を出すように構成さ れている。

  -運転動作-
 本実施形態の静電噴霧装置(10)の運転動作に ついて説明する。この静電噴霧装置(10)は、 2に示すようなパーソナルコンピュータ(16)の ディスプレイ(18)の上に設置された状態で使 される。電源用接続部(29)には、一端がパー ナルコンピュータ(16)の本体(17)のUSBポート(1 9)に接続されたUSBコード(14)が接続される。な お、ケーシング(11)には、ディスプレイ(18)の 部を挟み込むことによってケーシング(11)を ディスプレイ(18)の上部に固定するための固 部が設けられている(図示省略)。

 この状態で、静電噴霧装置(10)の電源がON 態に設定されると、電源部(25)によって噴霧 ノズル(20)に電圧が印加されて噴霧ノズル(20) 先端部に電界が形成されると共に、液搬送 (22)のモータ部(24)が駆動する。この実施形 では、噴霧ノズル(20)自らが電界形成部(31)を 構成している。

 モータ部(24)が駆動すると、ピストン部(23 )が容器部(15)内を少しずつ前方に移動し、容 部(15)内の液体が押し出されて噴霧ノズル(20 )に供給される。噴霧ノズル(20)には、毎秒1.5 Lの液体が供給される。噴霧ノズル(20)の先端 には電界が形成されているので、噴霧ノズル (20)内の液体が分極し、噴霧ノズル(20)の先端 気液界面近傍に+(プラス)の電荷が集まる。 して、噴霧ノズル(20)の先端では、気液界面 が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状 となった気液界面の頂部から一部の水溶液が 引きちぎられて液滴化する。噴霧ノズル(20) らは、容器部(15)から供給された量と等しい (毎秒1.5μL)の液体が液滴化する。

 この実施形態の印加電圧の大きさ、及び 体の電気抵抗率であれば、噴霧ノズル(20)か ら飛散する液滴の大きさは、概ね50μmから200 mの範囲の大きさになる。噴霧ノズル(20)から 飛散した液体は、噴霧ノズル(20)の先端から40 から60cm程度離れた使用者(P)に向かって飛散 、使用者(P)の顔の肌や眼球に付着する。

 この実施形態では、噴霧ノズル(20)からの 噴霧量が、人間の顔面に対して液体を噴霧し 続けても顔面に付着した液体が垂れないよう な値(毎秒0.1μL以上1.5μL以下の範囲の量の値) なっている。このため、人間の顔面に対し 液体を噴霧し続けても、顔面に付着した液 が大きな液滴になって垂れることがない。 お、噴霧ノズル(20)を複数にする場合は、噴 霧ノズル(20)の合計の噴霧量が毎秒0.1μL以上1. 5μL以下の範囲の量の値になるようにする。

  -実施形態の効果-
 本実施形態では、噴霧ノズル(20)からの噴霧 量を人間の顔面に対して液体を噴霧し続けて も顔面に付着した液体が垂れないような値に することで、人間の顔面に対して液体を噴霧 し続けても、顔面に付着した液体が垂れるこ とがないようにしている。従って、従来の静 電噴霧装置のように顔面に対して液体を噴霧 し続けた場合に顔面に付着した液体が垂れる ことがないので、使用者の快適性を向上させ ることができる。

 また、本実施形態では、噴霧ノズル(20)か らの噴霧量が毎秒1.5μL以下であれば、顔面に 向けて液体を噴霧し続けても顔に付着した液 体が垂れないことを考慮して、噴霧ノズル(20 )からの噴霧量を毎秒1.5μL以下にしている。 のため、使用者に不快感を与えることなく 化粧用の液体のような顔の肌に対して有用 液体を顔に供給し続けることができる。

 また、本実施形態では、噴霧ノズル(20)か ら60cm程度離れた使用者にまで効率的に液滴 付着させることができるような粒径の液滴 形成されるように、噴霧する液体の電気抵 率や印加する電圧の大きさが設定されてい 。従って、噴霧ノズル(20)の位置を使用者か 60cm程度離すことができるので、使用者の快 適性を向上させることができる。

 また、本実施形態では、パーソナルコン ュータ(16)を使用しながら静電噴霧装置(10) 使用する場合に、パーソナルコンピュータ(1 6)がUSBポート(19)を具備していれば、静電噴霧 装置(10)をそのUSBポート(19)に接続するだけで 静電噴霧装置(10)を使用することが可能にな る。このため、使用者は電力を得るためのコ ンセントを準備する必要がないので、静電噴 霧装置(10)の使いやすさを向上させることが きる。また、電力を得るために電池や充電 を内部に具備させる場合に比べて、静電噴 装置(10)の軽量化及びコンパクト化を図るこ ができる。

  -実施形態の変形例-
 実施形態の変形例について説明する。この 形例の静電噴霧装置(10)は、ドライアイを緩 和させるために使用されるものとして構成さ れている。

 具体的に、容器部(15)には、噴霧する液体と して、点眼用の液体が用いられる。この点眼 用の液体は、電気抵抗率が1.0×10 4 ωcm以上1.0×10 7 ωcm以下の範囲の値の液体である。

 この静電噴霧装置(10)は、上記実施形態と 同じように、パーソナルコンピュータ(16)の ィスプレイ(18)の上に設置された状態で使用 れる。帯電した液滴は湿っている場所に引 寄せられるので、顔面に向けて液体を噴霧 ると、比較的多くの液滴が眼球に到達する なお、使用者がメガネをしている場合でも 眼球に向かう液滴の多くはメガネを避けて 球に到達する。噴霧ノズル(20)から飛散した 液体は、噴霧ノズル(20)の先端から40から60cm 度離れた使用者(P)に向かって飛散し、使用 (P)の眼球や顔面の肌に付着する。

 この静電噴霧装置(10)では、液搬送部(22) 、毎秒0.1μL以上1.0μL以下の範囲の量(例えば 毎秒1.0μL)の液体を噴霧ノズル(20)に供給す ように構成されている。このため、噴霧ノ ル(20)の噴霧量は、容器部(15)から供給された 量と等しい量(毎秒1.0μL)になる。この静電噴 装置(10)では、噴霧量が顔面に向けて液体を 噴霧し続けても眼球に付着した液体が垂れな い量(毎秒0.1μL以上1.0μL以下の範囲の量の値) なっている。従って、涙に含まれる有用な 質が眼球に付着した液体と共に流れること 防止した上で、適度な量の液滴によって効 的にドライアイを緩和させることができる

 《その他の実施形態》
 上記実施形態については、以下のような構 としてもよい。

 上記実施形態について、噴霧する液体が のど粘膜の保護成分を含む溶液であっても い。

 また、上記実施形態について、噴霧装置( 10)が超音波噴霧装置であってもよい。

 また、上記実施形態について、静電噴霧 置(10)が、USBポート(19)以外のパーソナルコ ピュータ(16)おける電力を供給可能な接続端 (19)(例えばIEEE1394)に接続可能に構成されて てもよい。電源用接続部(29)は、IEEE1394用の 続コードを接続可能に構成されている。

 また、上記実施形態について、電界形成 (31)が、2つの電極から構成されていてもよ 。この場合、2つの電極のうち一方が噴霧ノ ル(20)内の液体に接触し、他方が噴霧ノズル (20)内の液体から絶縁される。電源部(25)によ てこれらの電極間に電位差が与えられると 噴霧ノズル(20)の先端部に電界が形成される 。なお、この場合、静電噴霧装置(10)が、電 形成部(31)を交番可能に構成されていてもよ 。すなわち、運転中に所定の時間間隔で2つ の電極の極性の切換が行われるように、静電 噴霧装置(10)を構成する。

 なお、以上の実施形態は、本質的に好ま い例示であって、本発明、その適用物、あ いはその用途の範囲を制限することを意図 るものではない。

 以上説明したように、本発明は、霧化し 液体を人間に供給するための噴霧装置につ て有用である。