Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
STABILIZED PREMIX FOR RIGID POLYURETHANE FOAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005028
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for improving storage stability of a premix which contains water and HFE-254pc as a foaming agent. Specifically disclosed is a premix for producing a rigid polyurethane foam or a polyisocyanurate foam, which contains a polyol compound, a catalyst, a foam stabilizer, a flame retardant and a foaming agent. When the foaming agent is composed of 1,1,2,2-tetrafluoroethylmethylether (HFE-254pc), an N-substituted nitrogen-containing heterocyclic compound such as an N-substituted imidazole or an N-substituted morpholine is used as the catalyst.

Inventors:
TAMAI RYOICHI
HIBINO YASUO
Application Number:
PCT/JP2008/061825
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 30, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
CENTRAL GLASS CO LTD (JP)
TAMAI RYOICHI
HIBINO YASUO
International Classes:
C08G18/20; C08G18/00; C08J9/14; C08G101/00
Foreign References:
JP2007051172A2007-03-01
JP2005307062A2005-11-04
JP2003277458A2003-10-02
JP2005023259A2005-01-27
JPH10182778A1998-07-07
JPH05209034A1993-08-20
JPH01256511A1989-10-13
JPH0395212A1991-04-19
JPH0247125A1990-02-16
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (Ekisaikai Bldg.1-29, Akashi-ch, Chuo-ku Tokyo 44, JP)
Download PDF:
Claims:
 発泡剤として1,1,2,2-テトラフルオロエチルメチルエーテル(HFE-254pc)を含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用のプレミックスであって、触媒がN-置換含窒素複素環式化合物である硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用のプレミックス。
 更に発泡剤として水を含む請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス。
 更に発泡剤として1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含む請求項1または2に記載の硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス。
 N-置換含窒素複素環式化合物が、N―置換イミダゾール類及びN―置換モルホリン類からなる群より選ばれる少なくとも1種類の化合物である請求項1~3のいずれかに記載の硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックス。
 請求項1~4のいずれか1項に記載の硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックスと1種類以上のイソシアネート化合物とを反応させる、硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
 請求項1~5のいずれか1項に記載の硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム製造用プレミックスと1種類以上のイソシアネート化合物とを反応して得られる硬質ポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム。
Description:
安定化された硬質ポリウレタン ォーム用プレミックス

 本発明は、安定化された硬質ポリウレタ フォームまたはポリイソシアヌレートフォ ム製造用プレミックス、そのプレミックス 用いたフォーム及びその製造法に関する。 り詳しくは、1,1,2,2-テトラフルオロエチル チルエーテル(HFE-254pc)を発泡剤とするプレミ ックスの貯蔵安定剤に関する。

 硬質ポリウレタンフォームまたはポリイ シアヌレートフォームに、従来、常温型フ 素系発泡剤として気体熱伝導率が小さく、 燃のトリクロロモノフルオロメタン(CFC-11) 使用され、さらにジクロロモノフルオロエ ン(HCFC―141b)等が用いられた。しかし、これ のクロロフルオロカーボン(CFC)やハイドロ ロロフルオロカーボン(HCFC)は、分子中に塩 原子を含むため成層圏オゾン層を破壊し、 上への紫外線透過量が増加し生態系に悪影 を及ぼすことからモントリオール議定書に り規制され、発泡剤用途においては、わが では製造、使用が禁止された。

 このため、成層圏オゾン層を破壊しない( 分子中に塩素原子を含まない)硬質ポリウレ ンフォームまたはポリイソシアヌレートフ ーム用発泡剤として、水(フォーム形成時に 二酸化炭素を発生する。)、ハイドロフルオ ロカーボン(HFC)や炭化水素が現在使用されて る。

 炭化水素は、地球温暖化や成層圏のオゾ 層破壊等への影響は少ないが、これらは概 可燃性であり、燃焼の危険性が大きくなる め防火対策上のコストが過大となり経済的 は必ずしも好ましくない。また、これらの くは揮発性有機化合物(VOC)であり、大気圏 の光化学スモッグの原因物質となるので新 な環境問題を引きおこすことになる。硬質 リウレタンフォーム発泡剤用途の炭化水素 化合物として、例えばペンタン類が提案さ ているが、燃焼の危険性とともにそれらの 体熱伝導率は比較的大きく、断熱を目的と た硬質ポリウレタンフォームまたはポリイ シアヌレートフォームの発泡剤として使用 る場合には、断熱性能が相対的に低くなる め、省エネルギーの観点からは必ずしも好 しくない。

 HFC系発泡剤は、分子中に塩素原子、臭素 子等のオゾンを破壊するハロゲン原子を含 ないため成層圏オゾン層への悪影響はない 、分子中にフッ素原子を多く含む不燃性HFC 、大気寿命が比較的長く、地球温室効果が きい欠点がある。

 ヒドロフルオロエーテル(HFE)系発泡剤は HFC系化合物同様分子中に塩素原子、臭素原 等のオゾンを破壊するハロゲン原子を含ま いので、成層圏オゾン層への影響はない。 た、水素を複数持つHFE系化合物は、大気中 OHラジカルとの反応性が比較的大きく大気寿 命が短いので、地球温暖化への影響も少ない 。しかしながら、大気寿命が短いHFE系化合物 は、分子内に複数の水素とエーテル結合を有 するため、地球温室効果の低下と相反して可 燃性が高まる。そのため、可燃物を嫌う環境 で可燃性発泡剤を用いる場合には、不燃の発 泡剤を混合することにより不燃化をする必要 があり、これまで種種提案されている。

 特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特 文献4には硬質ポリウレタンフォームの製造 法として、発泡剤にフッ素化エーテルの1種 または多数の他の発泡剤との混合発泡剤を いる方法が開示されている。この中にHFE-254p cが発泡剤として使用可能なことが例示され 他の不燃の発泡剤との組み合わせが提案さ ている。

 一般的にエーテル化合物は酸の攻撃を受け 水分解する傾向があるが、フッ素を分子中 含むHFE系発泡剤は酸による攻撃を比較的受 にくいものの、分子中に-CF 2 OCH 3 の構造を有するHFE化合物は水分の存在下で塩 基と共存すると加水分解されやすくなる。

 硬質ポリウレタンフォームまたはイソシア レートフォームは、塩基触媒、発泡剤、ポ オール、その他添加剤を含むプレミックス イソシネートとの2液混合により成型される が、HFE-254pcのような分子中に-CF 2 OCH 3 構造を有する化合物はプレミックス中では塩 基と共存するため化学的に不安定となる。プ レミックスは通常数ヶ月の保管安定性が求め られる。このため、従来CFC-11等で考案された 酸捕捉作用がある安定剤等(特許文献5、6、7 8等)が提案されているが(特許文献4)、これら の安定剤はHFE-254pcを含むプレミックスの安定 性に対し実質的に殆ど効果が認められない。

 発泡初期の流動性を保ち断熱性能を高める 法あるいは発泡剤の分解を防ぐ方法として HFC-245faを発泡剤とする場合については、イ ダゾール系触媒またはイミダゾール系触媒 安定剤を用いることが示されている(特許文 献9及び特許文献10)が、HFE-245pcを発泡剤とす 場合については、イミダゾール系触媒の安 化効果に関して触れられていない。

特開平3-93841号公報

特開平4-359936号公報

特開平4-28729号公報

特開平11-116524号公報

特公昭39-23099号公報

特公昭45-30684号公報

特開昭53-82709号公報

特開昭56-5421号公報

特開平10-226718号公報

特許第3654729号公報

 1,1,2,2-テトラフルオロエチルメチルエーテ (本明細書および特許請求の範囲において「H FE-254pc」という。)は、分子中に-CF 2 OCH 3 構造を有するためプレミックス中で塩基と共 存すると化学的に不安定で、水分の存在によ り加水分解されやすい。加水分解により発生 した酸は、触媒活性や整泡剤の機能を低下さ せるため、硬質ポリウレタンフォームまたは ポリイソシアヌレートフォームの製造時に反 応性を低下させたり、製造された硬質ポリウ レタンフォームまたはポリイソシアヌレート フォームの物性に悪影響を及ぼすことがある 。そこで、本発明は、HFE-254pcを含むプレミッ クスの分解を抑制することにより、プレミッ クスの貯蔵安定性を高めることを課題とする 。

 HFE-254pcは、例えばOHアニオンとの反応に り次のように分解し、生成したフッ化水素 塩基触媒を中和(劣化)したり、整泡剤である ポリエーテル変性シリコーンを分解するため 、反応性やフォーム外観の低下を引き起こす ものと考えられる。

   CF 2 HCF 2 OCH + 2OH → CF 2 HCOO -  + CH 3 O + 2HF 

 本発明者らは、前述の課題を解決すべく レミックスの貯蔵安定性を高める方法につ て鋭意検討を重ねた結果、触媒としてイミ ゾール類またはモルホリン類のN位が置換し たN-置換含窒素複素環式化合物を用いること よりHFE-254pcまたはHFE-254pc及び水を含有する レミックスの貯蔵安定性を高めることがで ることを見出し、本発明に至った。

 本発明の見地(i)~(vi)を以下に示す。
 本発明の見地(i)は、発泡剤として1,1,2,2-テ ラフルオロエチルメチルエーテル(HFE-254pc)を 含む硬質ポリウレタンフォームまたはポリイ ソシアヌレートフォーム製造用のプレミック スであって、触媒がN-置換含窒素複素環式化 物である。
本発明の見地(ii)は、更に発泡剤として水を む本発明の見地(i)に記載の硬質ポリウレタ フォームまたはポリイソシアヌレートフォ ム製造用プレミックス。
 本発明の見地(iii)は、更に発泡剤として1,1,1 ,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含む 発明の見地(i)あるいは(ii)に記載の硬質ポリ レタンフォームまたはポリイソシアヌレー フォーム製造用プレミックス。
 本発明の見地(iv)は、N-置換含窒素複素環式 合物が、N―置換イミダゾール類及びN―置 モルホリン類からなる群より選ばれる少な とも1種類の化合物である本発明の見地(i)~(ii i)のいずれかに記載の硬質ポリウレタンフォ ムまたはポリイソシアヌレートフォーム製 用プレミックス。
 本発明の見地(v)は、本発明の見地(i)~(iv)の ずれかに記載の硬質ポリウレタンフォーム たはポリイソシアヌレートフォーム製造用 レミックスと1種類以上のイソシアネート化 物とを反応させる、硬質ポリウレタンフォ ムまたはポリイソシアヌレートフォームの 造方法。
 本発明の見地(vi)は、本発明の見地(i)~(v)の ずれかに記載の硬質ポリウレタンフォーム たはポリイソシアヌレートフォーム製造用 レミックスと1種類以上のイソシアネート化 物とを反応して得られる硬質ポリウレタン ォームまたはポリイソシアヌレートフォー 。

 HFE-254pcまたはHFE-254pcと水とを発泡剤とす プレミックスにおいて、本発明の貯蔵安定 の改良されたプレミックスは長期の保存後 おいても安定した反応特性を示し、このプ ミックスを使用して製造した硬質ウレタン ォームまたはポリイソシアヌレートフォー は、外観上均一で微細な泡(セル)を有する いう効果を奏する。

 以下、本発明を詳細に説明する。

 本発明の硬質ポリウレタンフォームまた ポリイソシアヌレートフォーム製造用のプ ミックスは、ポリオール化合物、触媒、整 剤、難燃剤、発泡剤およびその他の添加剤 含む組成物である。

 本発明にかかる発泡剤のHFE-254pcは、本発 者らが開示した方法(特願2003-286397、特願2004 -228176)等によってテトラフルオロエチレンと タノールを反応させることにより容易に得 ことができる。また、試薬として関東化学( 株)より市販されている。

 HFE-254pcは単独で用いることができるが可 性であるため、不燃を要求する使用方法に いては不燃性のフッ素系化合物を混合して 燃性の発泡剤組成として用いることが好ま い。またHFE-254pcは比較的高沸点であるため 比較的沸点の低いフッ素系化合物を混合し 沸点を下げた組成物として用いることが望 しい。そのようなフッ素系化合物としては 比較的沸点が低く不燃の1,1,1,3,3-ペンタフル オロエタン(本明細書および特許請求の範囲 おいて「HFC-245fa」という。)が好ましく、発 剤としてはHFE-254pcとHFC-245faとの混合物が常 での取り扱いが容易なため特に好ましい。

 HFC-245faに代えてまたはHFC-245faとともにHFE-254 pcと混合して使用するのに好適なフッ素系化 物としては、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(H FC-134a)、1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン(HFC-125) 、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、 1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC-227ea) のHFC系化合物、1,1,1,3-テトラフルオロプロペ ン、1,1,1,2-テトラフルオロプロペン、1,1,1,3,3- ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2,3-ペンタフ オロプロペン等の分子中に二重結合を有す オレフィンヒドロフルオロカーボン類や、 スジフルオロメチルエーテル、メチルペン フルオロエチルエーテル、1,2,2,2-テトラフル オロエチルトリフルオロメチルエーテル、2,2 ,2-トリフルオロエチルトリフルオロメチルエ ーテル、ジフルオロメチル1,2,2,2-テトラフル ロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2- リフルオロエチルエーテル、1-トリフルオ メチル-2,2,2-トリフルオロエチルメチルエー ル、1-トリフルオロメチル-1,2,2,2-テトラフ オロエチルメチルエーテル、1,1,1,2,2,3,3-ヘプ タフルオロー3-メトキシプロパン等のHFE系化 物が挙げられる。
 また、HFC-245faに代えてまたはHFC-245faととも HFE-254pcと混合して使用する場合にCO 2 等を混合して用いることができる。CO 2 は通常プレミックス中に含まれる水とイソシ アネート成分との反応により生成するが、別 途CO 2 を超臨界あるいは亜臨界状態で加えることも できる。

 本発明の発泡剤は、HFE-254pcまたはHFE-254pc 前記のフッ素化合物とから構成された組成 (本明細書および特許請求の範囲において「 フッ素系発泡剤」という。)であるが、さら 水を含むことができ、水を含むことが好ま い。

 ポリオール100重量部当たり、フッ素系発 剤は5~50重量部、好ましくは15~30重量部であ 、水は0.1~30重量部、好ましくは0.2~10重量部 ある。このような量の発泡剤の使用により 20~80kg/m3、特に、30~60kg/m3の密度を有する硬 ウレタンフォームを得ることができる。

 本発明のプレミックスでは、発泡剤とポリ ールとの相溶性は、ポリオールの種類によ 異なるが、さらにポリオールとの相溶性を すために界面活性剤や可溶化剤を使用する とも可能である。
 イソシアネートと反応して二酸化炭素を生 する化学的発泡剤である水の添加は、物理 発泡剤であるフッ素系発泡剤の使用量を減 するため経済性ならびにプレミックスの蒸 圧低下に寄与する。

 本発明で触媒として用いるN-置換含窒素 素環式化合物としては、1位が置換されたN- 換イミダゾール類またはN-置換モルホリンが 好ましい。N-置換イミダゾール類としては、 素数1~18の直鎖もしくは分岐を有するアルキ ル基、シクロアルキル基、またはアリール基 をN位の置換基とする、1-メチルイミダゾール (NMIZ)、1-n-ブチルイミダゾール(NBIZ)、1-フェニ ルイミダゾール、1-ベンジルイミダゾール、1 -(β-オキシエチル)イミダゾール、1-メチル-2- ロピルイミダゾール、1-メチル-2-イソブチ イミダゾール、1-n-ブチル-2-メチルイミダゾ ル、1,2-ジメチルイミダゾール(DMIZ)、1,4-ジ チルイミダゾール、1,5-ジメチルイミダゾー 、1,2,5-トリメチルイミダゾール、1,4,5-トリ チルイミダゾール、1-エチル-2-メチルイミ ゾール等が挙げられ、これらの化合物のな で1位が炭素数1~18の直鎖もしくは分岐を有す るアルキル基で置換された、N-アルキル置換 ミダゾール類が好ましく、NMIZ、NBIZやDMIZが に好ましい。これらの化合物は単独である は併用してもよい。

 通常ウレタン生成反応の触媒として使用 れるN原子にジメチルアミノ基を有するN,N,N ,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン は、ウレタン生成反応性は高いもののHFE-254 pcの分解性も高いためフォームの生成に悪影 を与えるのに対し、1位が置換されたN置換 ミダゾール類は、40℃、12週間プレミックス 貯蔵した場合にもウレタン生成反応性に影 を与えないことから、ウレタン生成反応性 関しては充分に触媒機能を発現しつつ、HFE- 254pcの分解反応性の増大などは起こらないも と考えられる。

 本発明で用いるN置換モルホリン類として は、N―アルキル置換モルホリンが好ましく N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N -プロピルモルホリン、N-ブチルモルホリン等 が挙げられる。

 これらの触媒は単独でまたは2種以上を併 せて使用することができる。これらの触媒の 使用量は通常ポリオール100重量部に対し、0.0 01~50重量部であり、0.01~10重量部が好ましい。

 また、触媒としては、前記したN-置換含 素複素環式化合物に加えて通常ウレタン反 触媒として使用される有機金属系触媒をプ ミックスの貯蔵安定性を損なうことのない 囲で用いることができる。有機金属触媒と ては、酢酸カリウム、2-エチルへキサン酸カ リウム、酢酸カルシウム、スタナスオクトエ ート、スタナスラウレート、ジブチル錫ジラ ウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル 錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート 、オクチル酸鉛等が挙げられ、これらのうち 有機スズ化合物が好ましく使用される。

 プレミックスに含まれるポリオールには ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル ポリオール、多価アルコール、水酸基含有 エチレン系ポリマー等が包含されるが、ポ エーテル系ポリオールが一般的に使用され 。また、ポリエステル系ポリオールとポリ ーテル系ポリオールを主成分とし、その他 ポリオールの使用も可能である。

 ポリエステル系ポリオールには、無水フ ル酸、廃ポリエステル、ひまし油に由来す 化合物の他に縮合系ポリエステルポリオー 、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポ カーボネートポリオール等が包含される。

 発泡剤、添加剤等との相溶性ならびに、 泡性、フォーム物性等の観点から、ポリエ テルポリオールの水酸基価は100~400mgKOH/gで り、かつ粘度が200~4000mPa・s/25℃であること 好ましい。

 ポリエーテル系ポリオールとしては、ポ プロピレングリコール、ポリエチレングリ ール、ポリテトラメチレングリコール及び れら変性体の他、糖、多価アルコール、ア カノールアミン等の活性水素を含む化合物 イニシエータにして、これに、プロピレン キシド、エチレンオキシド、エピクロルヒ リン、ブチレンオキシド等の環状エーテル 付加したものが好ましく使用される。

 ポリエーテルポリオールは、通常、水酸 価が400~1000mgKOH/gのものが使用される。

 整泡剤としては、硬質ポリウレタンフォ ムまたはポリイソシアヌレートフォーム製 において、相溶性の低い原料の表面張力を 下させ混合、乳化を促進すること、気泡形 を促進、安定化しファインセル構造を形成 るために用いられる。通常有機ケイ素化合 系の界面活性剤が用いられ、東レシリコー (株)製SH-193、SH-195、SH-200またはSRX-253等、信 シリコーン(株)製F-230、F-305、F-341、F-348等、 日本ユニカー(株)製L-544、L-5310、L-5320、L-5420 L-5720または東芝シリコーン(株)製TFA-4200、TFA- 4202等が挙げられる。

 難燃剤としては、硬質ポリウレタンフォ ムまたはポリイソシアヌレートフォームに 用されるリン酸エステルであり、トリス(2- ロロエチル)ホスフェート、トリス(2-クロロ プロピル)ホスフェート、トリス(ブトキシエ ル)ホスフェート、トリスメチルホスフェー ト、トリスエチルホスフェート、トリフェニ ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェ ル)ホスフェート等が挙げられる。

 その他添加剤としては、可溶化剤、紫外 防止剤、スコーチ防止剤、プレミックス貯 安定剤など硬質ポリウレタンフォームまた ポリイソシアヌレートフォームの諸物性を 上させるための添加剤が挙げられる。

 可溶化剤としては、N-メチルピロリドン(NMP) 、γ-ブチロラクトン(GBL)、N,N-ジメチルアセト アミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の 非プロトン性極性溶媒が挙げられ、これらの なかでGBL、DMSOが特に好ましい。これらの可 化剤は含フッ素エーテルに相互作用して安 化させると推察され、これらの群よりなる なくとも一種類の化合物を添加することは レミックス貯蔵安定性において好ましい。 たこれらの可溶化剤を用いることにより微 な気泡を形成するフォームが得られる。
 プレミックス貯蔵安定剤としては、有機酸 金属塩が挙げられ、炭素数1~18の脂肪族カル ボン酸、芳香族カルボン酸、オキソカルボン 酸、ヒロキシカルボン酸等の有機酸のナトリ ウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム 、アルミニウム塩を用いることができる。脂 肪族カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロ ピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナ ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリ ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデ カン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステ アリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ ン酸等が挙げられる。芳香族カルボン酸とし ては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、 テレフタル酸、サリチル酸没食子酸、メリト 酸、ケイ皮酸が挙げられ安息香酸、フタル酸 、イソフタル酸、テレフタル酸等が好ましい 。オキソカルボン酸としては、ピルビン酸、 フェニルピルビン酸、レブリン酸等が挙げら れる。ヒドロキシカルボン酸としては、グリ コール酸、タルトロン酸、グリセリン酸、リ ンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、 イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸が挙 げられる。 その他カルボン酸としては、シ ウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マ イン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジ ン酸、アミノ酸、ニトロカルボン酸が挙げ れる。これらの化合物のなかでプレミック 液に対し比較的溶解度の大きな低分子のギ 、酢酸、プロピオン酸、ピルビン酸のナト ウム塩が特に好ましい。

 これらの有機酸の金属塩は触媒作用を有す ものがあるので添加量が多すぎると反応性 影響するため、触媒活性に大きく影響しな 程度の添加量が望ましく、有機アミン系触 の合計1当量に対し0.01~10.0当量であり、1当 に対し0.1~5.0当量が好ましい。
 また、プレミックス貯蔵安定剤として、上 に示す炭素数1~18の脂肪族カルボン酸、芳香 族カルボン酸、オキソカルボン酸、ヒドロキ シカルボン酸等のカルボン酸類を用いること ができる。これらの化合物のなかでプレミッ クスにしたとき比較的溶解度が大きくかつ弱 酸であるギ酸、酢酸、プロピオン酸、ピルビ ン酸、レブリン酸が特に好ましい。

 これらの有機酸を用いる場合においては 有機アミン系触媒を併用するのが好ましい これらの有機酸は有機アミン系触媒との間 、温度が高められることで分解して触媒活 が発現する酸ブロック触媒を形成するが、 加量が多すぎると有機アミン系触媒の活性 損なうので、触媒活性に大きく影響しない 度の添加量が望ましく、有機アミン系触媒1 当量に対し0.01~5.0当量であり、0.1~3.0当量が好 ましい。

 本発明のプレミックスを用いる硬質ウレ ンフォームまたはポリイソシアヌレートフ ームの製造では、イソシアネートと反応さ ることによって目的を達成することができ が、イソシアネートは、芳香族、環状脂肪 、鎖状脂肪族系等のものが包含され、一般 は2官能のものが使用される。このようなも のとしては、例えば、トリレンジイドシアネ ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、 ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー ト、トリレンジイソシアネート、ナフタリン ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ アネート、イソホロンジイソシアネート、キ シリレンジイソシアネート、水添キシリレン ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン イソシアネート等のポリイソシアネート及び これらのプレポリマー型変性体、ヌレート変 性体、尿素変性体が挙げられる。これらは単 独または混合物で用いられる。

 硬質ポリウレタンフォームまたはポリイ シアヌレートフォームの製造方法には、従 公知の各種の方法が包含され、本発明にお る硬質ポリウレタンフォームは、ワンショ ト法やプレポリマー法で製造することがで る。また、そのフォームを得る際の発泡方 としては、現場発泡、スラブ発泡、注入発 (充填法、モールド法)、ラミネート発泡、 プレー発泡等の各種の発泡方法を採用する とができる。プレミックスとイソシアナネ ト混合物の反応温度は、15~90℃、好ましくは 20~60℃、より好ましくは20~35℃である。

 本発明にかかる、N-置換含窒素複素環式 合物とからなるHFE-254pc混合物、フッ素化合 /HFE-254pc混合物またはHFC-245fa/HFE-254pc混合物は 、発泡剤用途の他、冷媒、溶剤、洗浄剤、熱 伝媒体、作動流体、反応溶媒、塗料用溶剤、 抽出剤、水切り剤、乾燥剤、エアースプレー 溶媒等の用途でも使用可能である。特に、溶 剤、洗浄剤、塗料溶剤として有用である。

 以下に、実施例により本発明を詳細に説明 るが、本発明はこれらの実施例に限定され ものではない。
[比較例1]
 ポリエーテル系ポリオール(G431 住化バイエ ルウレタン製、OH価=455mgKOH/g、粘度=4000mPa・s/2 5℃)100重量部、整泡剤SF2937F(ダウコーニング レ(株)製)2重量部、N,N,N’,N’-テトラメチル キサメチレンジアミン(TMHDA)1.5重量部、イオ 交換水2重量部、トリス(クロロプロピル)ホ フェート(TMCCP、大八化学工業製)15重量部、H FE-254pc/HFC-245fa(30/70(重量比))混合発泡剤20重量 を混合し、均一となるよう攪拌してプレミ クスを調製した(表1)。プレミックス5gとイ シアネート(三井武田ケミカル製コスモネー M-200)5.5gを100mlの紙コップ中に入れ撹拌羽根 モーターにより2000rpm、20℃、5秒間混合撹拌 し、発泡した。表2に発泡反応性(ゲルタイム( GT))及びフォームを切り出した切断面の外観 目視観察結果を示す(0日)。

 ここでゲルタイム(GT)は、プレミックスと イソシネートを混合したクリーム状液体が膨 張し泡状物質となって成長し、ゲル化(樹脂 )が始まる時間をいう。測定は発泡時に先の った木片で硬さを確かめながら、糸を引き める時間を測定する。

 また、プレミックスをガラス製耐圧容器に れ密封し、40℃で84日間保管した。14、21、28 、42及び84日後にそれぞれサンプリングし、 レミックス5gとイソシアネート(三井武田ケ カル製コスモネートM-200)5.5gを100mlの紙コッ 中に入れ撹拌羽根付モーターにより2000rpm、2 0℃、5秒間混合撹拌し、発泡した。発泡反応 (ゲルタイム(GT))及びフォームを切り出した 断面の外観の目視観察結果を表2に示す(14、 21、28、42及び84日)。
[参考例1]
 HFC-365mfc/HFC-245fa=30/70(重量比)混合発泡剤を用 いて、比較例1と同様に試験を行った。結果 表2に示す。
[比較例2~4、実施例1~4]
 表2に示す触媒ならびに添加量にて比較例1 同様に試験を行った。結果を表2に示す。

 本発明の貯蔵安定性の改良されたプレミ クスは、長時間の保存後においてもウレタ 反応性を維持できるため高度かつ安定した 質のポリウレタンフォームまたはポリイソ アヌレートフォームを製造用の原料として 用である。




 
Previous Patent: WO/2009/005023

Next Patent: RESIN HEAT SINK