太田 琴恵 (〒55 神奈川県鎌倉市手広6丁目10番1号 東レ株式会社 基礎研究所内 Kanagawa, 〒2488555, JP)
TAKAKI, Suguru (Toray Industries Inc., 10-1, Tebiro 6-chome, Kamakura-sh, Kanagawa 55, 〒2488555, JP)
東レ株式会社 (〒66 東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号 Tokyo, 〒1038666, JP)
OHTA, Kotoe (Toray Industries Inc., 10-1, Tebiro 6-chome, Kamakura-sh, Kanagawa 55, 〒2488555, JP)
太田 琴恵 (〒55 神奈川県鎌倉市手広6丁目10番1号 東レ株式会社 基礎研究所内 Kanagawa, 〒2488555, JP)
| 以下の(1)~(4): (1) 有効成分として、一般式(I) R 1 は炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数5から7のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数4から7のアルケニル、アリル、炭素数1から5のフラン-2-イルアルキル、または炭素数1から5のチオフェン-2-イルアルキルを表し、 R 2 は水素、ヒドロキシ、ニトロ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルキル、または-NR 7 R 8 を表し、R 7 は水素または炭素数1から5のアルキルを表し、R 8 は水素、炭素数1から5のアルキル、または-C(=O)R 9 を表し、R 9 は、水素、フェニル、または炭素数1から5のアルキルを表し、 R 3 は水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、または炭素数1から5のアルコキシを表し、 Aは-N(R 4 )C(=X)-、-N(R 4 )C(=X)Y-、-N(R 4 )-または-N(R 4 )SO 2 -(ここでX、Yは各々独立してNR 4 、SまたはOを表し、R 4 は水素、炭素数1から5の直鎖もしくは分岐アルキル、または炭素数6から12のアリールを表し、式中R 4 は同一または異なっていてもよい)を表し、 Bは原子価結合、炭素数1から14の直鎖もしくは分岐アルキレン(ただし炭素数1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびフェノキシからなる群から選ばれる少なくとも一種以上の置換基により置換されていてもよく、1から3個のメチレン基がカルボニル基でおきかわっていてもよい)、2重結合および/もしくは3重結合を1から3個含む炭素数2から14の直鎖もしくは分岐の非環状不飽和炭化水素(ただし炭素数1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびフェノキシからなる群から選ばれた少なくとも一種以上の置換基により置換されていてもよく、1から3個のメチレン基がカルボニル基でおきかわっていてもよい)、またはチオエーテル結合、エーテル結合および/もしくはアミノ結合を1から5個含む炭素数1から14の直鎖もしくは分岐の飽和もしくは不飽和炭化水素(ただしヘテロ原子は直接Aに結合することはなく、1から3個のメチレン基がカルボニル基でおきかわっていてもよい)を表し、 R 5 は水素または下記の基本骨格を持つ有機基(ただし炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、イソチオシアナト、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、およびメチレンジオキシからなる群から選ばれた少なくとも一種以上の置換基により置換されていてもよい)を表し、 で表される4,5-エポキシモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩、 (2) チオ硫酸ナトリウム、 (3) 糖類および糖アルコール類から成る群より選択される少なくとも1種、 (4) クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウムまたはその混合物 を含有し、前記(4)の含有量が、前記有効成分を含有するユニット重量あたり1~20重量%である錠剤。 |
| 前記(3)が、バレイショデンプン、白糖、乳糖、マンニトール、エリスリトール、およびマルチトールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の錠剤。 |
| 前記(3)の一部または全部が造粒顆粒である請求項1または2記載の錠剤。 |
| 前記造粒顆粒は押出造粒、攪拌造粒、スプレードライ、または流動層造粒法により製造された造粒顆粒である請求項3記載の錠剤。 |
| 水または薬理的に許容される溶媒に前記有効成分を溶解または懸濁し、得られた液体を糖類または糖アルコール類に添加する工程を含む製造方法によって得られる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の錠剤。 |
| コーティングされた形態にある請求項1乃至5のいずれか1項に記載の錠剤。 |
本発明は、4,5-エポキシモルヒナン誘導体 またはその薬理学的に許容される酸付加塩の 安定な錠剤に関する。
本発明の有効成分である一般式(I)(後述) 表される4,5-エポキシモルヒナン誘導体また その薬理学的に許容される酸付加塩は、顕 な止痒効果を有しており、各種の痒みを伴 疾患における痒みの治療薬として有効な化 物として開示されている(例えば、特許文献 1参照)。しかしながら、上記4,5-エポキシモル ヒナン誘導体は光・熱・酸素に対して化学的 に不安定であることが知られており、4,5-エ キシモルヒナン誘導体の安定化手法につい も、糖類または糖アルコール類や、チオ硫 ナトリウムなどの酸化防止剤などを含有す ことにより安定な医薬組成物が得られるこ が記載されている(特許文献2参照)。しかし 本発明者らが一般式(I)で表される4,5-エポキ モルヒナン誘導体またはその薬理学的に許 される酸付加塩の錠剤化検討を行ったとこ 、従来から知られているチオ硫酸ナトリウ などの酸化防止剤を添加する安定化方法で 、液体状態での有効成分の安定化には有効 ものの、錠剤に利用する場合には、無包装 態や、通常の包装形態で長期間にわたり分 を最小限に抑え、錠剤として十分な安定性 維持することは困難であることが明らかと った。
従来、モルヒネをはじめとする各種モル ナン化合物の安定化方法としては、モルヒ に塩基性成分を添加する手法(例えば、特許 文献3参照)や、ナロキソンにチオ硫酸ナトリ ムやトコフェロールなどの抗酸化剤を組み わせる方法(例えば、特許文献4参照)、メチ ナルトレキソンにキレート剤やクエン酸塩 衝剤を添加する方法(例えば、特許文献5参 )、塩酸ナルトレキソンに有機酸やキレート 成剤を配合する方法(例えば、特許文献6参 )が開示されている。しかし、いずれの報告 おいても、安定化に有効な崩壊剤の種類や 合量に関する記載は無く、特定の崩壊剤で るクロスポビドンまたはカルボキシメチル ターチナトリウムが錠剤に与える安定化効 については明らかにされていない。
一方、乳糖またはマンニトール、エリス トールなどの糖類または糖アルコール類を 有し、崩壊剤としてクロスポビドンまたは ルボキシメチルスターチナトリウムを含有 た錠剤として、服用コンプライアンスの改 を目的とした、水なしでも服用できる口腔 崩壊型の錠剤が開示されている(例えば、特 許文献7参照)。しかし、いずれの報告も優れ 口腔内速崩壊性と、取扱い上問題の無い程 の製剤強度を兼ね備えた錠剤が開示されて るに留まり、クロスポビドンまたはカルボ シメチルスターチナトリウムが与える安定 効果については報告されていない。
また、クロスポビドンまたはカルボキシ チルスターチナトリウムを配合することに る薬物を安定化する方法として、塩酸サル グラレートにクロスポビドンを配合するこ により速やかな溶出性を達成し、薬物の加 分解も抑制するとする報告(特許文献8参照) イグラチモドにクロスポビドンまたはカル キシメチルスターチナトリウムを配合する とにより崩壊性と錠剤硬度を両立し、長期 の保存、安定性に優れる製剤とする報告(特 許文献9参照)、ビタミン等にクロスポビドン 配合することにより安定性を改善する報告( 例えば特許文献10、非特許文献1参照)がある しかし、言うまでもないが、薬物の不安定 機構は、その化学構造および物理化学的特 に大きく依存するため、これらの報告が本 明の有効成分である一般式(I)で表される4,5- ポキシモルヒナン誘導体またはその薬理学 に許容される酸付加塩の安定性に対してな らの示唆をするものではない。
本発明は、4,5-エポキシモルヒナン誘導体 またはその薬理学的に許容される酸付加塩を 有効成分とする安定な錠剤を提供することを 目的とする。
本発明者らは、無包装状態や長期保存に え得る安定な錠剤を開発すべく鋭意検討を った結果、製剤化のために一般的に用いら る崩壊剤の中でもクロスポビドンまたはカ ボキシメチルスターチナトリウムに限って 、チオ硫酸ナトリウム、および糖類もしく 糖アルコール類と共存させることにより、4 ,5-エポキシモルヒナン誘導体またはその薬理 学的に許容される酸付加塩を錠剤中で更に安 定に存在し得ることを見出し、本発明を完成 するに至った。
すなわち本発明は、下記の発明に関するも
である。
〔1〕 以下の(1)~(4):
(1) 有効成分として、一般式(I)(後述)で表さ
る4,5-エポキシモルヒナン誘導体またはその
理学的に許容される酸付加塩、
(2) チオ硫酸ナトリウム、
(3) 糖類および糖アルコール類から成る群よ
選択される少なくとも1種、
(4) クロスポビドン、カルボキシメチルスタ
チナトリウムまたはその混合物
を含有し、前記(4)の含有量が、前記有効成分
を含有するユニット重量あたり1~20重量%であ
錠剤。
〔2〕 前記(3)が、バレイショデンプン、白糖
、乳糖、マンニトール、エリスリトール、お
よびマルチトールからなる群から選ばれる少
なくとも1種である〔1〕記載の錠剤。
〔3〕 前記(3)の一部または全部が造粒顆粒で
ある〔1〕または〔2〕記載の錠剤。
〔4〕 前記造粒顆粒は押出造粒、攪拌造粒、
スプレードライまたは流動層造粒法により製
造された造粒顆粒である〔3〕記載の錠剤。
〔5〕 水または薬理的に許容される溶媒に前
記有効成分を溶解または懸濁し、得られた液
体を糖類または糖アルコール類に添加する工
程を含む製造方法によって得られる〔1〕乃
〔4〕のいずれかに記載の錠剤。
〔6〕コーティングされた形態にある〔1〕乃
〔5〕のいずれかに記載の錠剤。
本発明の一般式(I)(後述)で表される4,5-エ キシモルヒナン誘導体またはその薬理学的 許容される酸付加塩を有効成分とし、クロ ポビドンまたはカルボキシメチルスターチ トリウムを所定量配合した錠剤とすること より、保存性に優れ、製造から長期間経過 も安定性に優れた速崩壊性錠剤あるいは口 内崩壊錠剤の製造も可能となる。
本発明の錠剤について、以下に説明する。
発明の錠剤の必須成分は、
(1) 一般式(I)(後述)で表される4,5-エポキシモ
ヒナン誘導体またはその薬理学的に許容さ
る酸付加塩(有効成分)、
(2) チオ硫酸ナトリウム、
(3) 糖類および糖アルコール類から成る群よ
選択される少なくとも1種、
(4) クロスポビドン、カルボキシメチルスタ
チナトリウムまたはその混合物
である。(4)の成分は、有効成分を含有するユ
ニット重量あたり1~20重量%で含有される。こ
で、「有効成分を含有するユニット」とは
製剤中で有効成分と直接接触する固形成分
ユニットを指し、フィルムコーティング錠
であれば、核錠部分であり、薬物の安定性
左右する本質的な部分を言う。「有効成分
含有するユニット重量あたりの重量%」とは
、製剤中で有効成分と直接接触する固形成分
ユニットの重量に対する重量の百分率を意味
する。(2)~(4)の成分を含有する錠剤は、(1)の
効成分の分解が抑えられ、長期間経過後も
有効成分を安定に含有している。錠剤中の
効成分の安定性は、例えば、医薬品製造販
指針(2006)に記載されている加速条件である40
℃/75%RH条件下に開放状態で放置した後、有効
成分の錠剤中残存率をHPLC法等により測定す
ことによって評価することができる。
本発明の錠剤の必須成分(1)は、下記一般 (I)で表される4,5-エポキシモルヒナン誘導体 またはその薬理学的に許容される酸付加塩で ある。
ここで、式(I)中の点線と実線の二重線は二 結合又は単結合を表し、R 1 は炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7の クロアルキルアルキル、炭素数5から7のシク ロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリ ール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数4 ら7のアルケニル、アリル、炭素数1から5の ラン-2-イルアルキル、または炭素数1から5の チオフェン-2-イルアルキルを表し、R 2 は水素、ヒドロキシ、ニトロ、炭素数1から5 アルカノイルオキシ、炭素数1から5のアル キシ、炭素数1から5のアルキル、または-NR 7 R 8 を表し、R 7 は水素または炭素数1から5のアルキルを表し R 8 は水素、炭素数1から5のアルキル、または-C(= O)R 9 を表し、R 9 は、水素、フェニル、または炭素数1から5の ルキルを表し、R 3 は水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルカ イルオキシ、または炭素数1から5のアルコ シを表し、Aは-N(R 4 )C(=X)-、-N(R 4 )C(=X)Y-、-N(R 4 )-、または-N(R 4 )SO 2 -(ここでX、Yは各々独立してNR 4 、SまたはOを表し、R 4 は水素、炭素数1から5の直鎖もしくは分岐ア キル、または炭素数6から12のアリールを表 、式中R 4 は同一または異なっていてもよい)を表し、B 原子価結合、炭素数1から14の直鎖もしくは 岐アルキレン(ただし炭素数1から5のアルコ シ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、 ドロキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、 ミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチ 、トリフルオロメトキシおよびフェノキシ らなる群から選ばれる少なくとも一種以上 置換基により置換されていてもよく、1から3 個のメチレン基がカルボニル基でおきかわっ ていてもよい)、2重結合および/もしくは3重 合を1から3個含む炭素数2から14の直鎖もしく は分岐の非環状不飽和炭化水素(ただし炭素 1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルカ イルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、 素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、ト フルオロメチル、トリフルオロメトキシお びフェノキシからなる群から選ばれた少な とも一種以上の置換基により置換されてい もよく、1から3個のメチレン基がカルボニ 基でおきかわっていてもよい)、またはチオ ーテル結合、エーテル結合および/もしくは アミノ結合を1から5個含む炭素数1から14の直 もしくは分岐の飽和もしくは不飽和炭化水 (ただしヘテロ原子は直接Aに結合すること なく、1から3個のメチレン基がカルボニル基 でおきかわっていてもよい)を表し、R 5 は水素または下記の基本骨格を持つ有機基( だし炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5 アルコキシ、炭素数1から5のアルカノイル キシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、 ウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、イソチオ アナト、トリフルオロメチル、トリフルオ メトキシ、およびメチレンジオキシからな 群から選ばれた少なくとも一種以上の置換 により置換されていてもよい)を表す。
R 6 は水素、炭素数1から5のアルキル、または炭 数1から5のアルカノイルを表す。
一般式(I)中の点線と実線の二重線は、前 の通り二重結合または単結合を表すが、単 合であることが好ましい。
また、一般式(I)において、R 1 はメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ ブチル、シクロプロピルメチル、アリル、ベ ンジル、またはフェネチルが好ましく、シク ロプロピルメチルまたはアリルがより好まし い。
R 2 およびR 3 は各々独立して水素、ヒドロキシ、アセトキ シ、またはメトキシが好ましい。
Aは-N(R 4 )C(=O)-、-N(R 4 )C(=O)O-、-N(R 4 )-、または-N(R 4 )SO 2 -(R 4 は水素、炭素数1から5の直鎖または分岐アル ルを表す。)が好ましく、中でも-N(R 4 )C(=O)-または-N(R 4 )C(=O)O-(R 4 は水素、炭素数1から5の直鎖または分岐アル ルを表す。)が好ましい。
Bは炭素数1から3の直鎖アルキレン、-CH=CH-、 -C≡C-、-CH 2 O-、または-CH 2 S-が好ましく、中でも炭素数1から3の直鎖ア キレン、-CH=CH-、または-C≡C-が好ましい。
R 5 は水素または下記の基本骨格を持つ有機基( だし炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5 アルコキシ、炭素数1から5のアルカノイル キシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、 ウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、イソチオ アナト、トリフルオロメチル、トリフルオ メトキシ、およびメチレンジオキシからな 群から選ばれた少なくとも一種以上の置換 により置換されてもよい)が好ましい。
R 6 は水素が好ましい。
薬理学的に好ましい酸付加塩としては、 酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨ 化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸 、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グル ル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸 、マンデル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸 、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタ スルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベン ンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩 カンファースルホン酸塩等の有機スルホン 塩等があげられ、中でも塩酸塩、臭化水素 塩、リン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、 タンスルホン酸塩等が好ましいが、もちろ これに限られるものではない。
本発明において一般式(I)で表される4,5-エ ポキシモルヒナン誘導体またはその薬理学的 に許容される塩として特に好ましいのは、17- (シクロプロピルメチル)-3,14β-ジヒドロキシ-4 ,5α-エポキシ-6β-[N-メチル-トランス-3-(3-フリ )アクリルアミド]モルヒナン塩酸塩(以下、 合物1という)、17-(シクロプロピルメチル)-3, 14β-ジヒドロキシ-4,5α-エポキシ-6β-[N-メチル- 3-(4-トリフルオロメチルフェニル)プロピオル アミド]モルヒナン塩酸塩(以下、化合物2とい う)である。
本発明の錠剤における薬効成分である4,5- エポキシモルヒナン誘導体またはその薬理学 的に許容される酸付加塩は、例えば、特許第 2525552号公報または国際公開第93/15081号パンフ レットに記載されている方法により製造する ことができる。
本発明の錠剤における薬効成分である4,5- エポキシモルヒナン誘導体またはその薬理学 的に許容される酸付加塩の配合量は、治療効 果のある量であれば特に限定されない。例え ば0.01~10000μg/製剤の範囲とすることができ、 常は0.1~1000μg/製剤の範囲である。
本発明の錠剤の必須成分(2)はチオ硫酸ナ リウムである。本発明に用いられるチオ硫 ナトリウムは、一般的に市販されているも を用いればよい。チオ硫酸ナトリウムの無 物であってもよいし、水和物(五水和物)で ってもよいが、水和物が好ましい。配合量 しては、有効成分を含有するユニット重量 たり5重量%以下であればよく、好ましくは0.5 重量%以下である。配合量の下限については に限定はないが、通常は、有効成分を含有 るユニット重量あたり0.00001重量%以上である 。
本発明の錠剤の必須成分(3)は、糖類およ 糖アルコール類から成る群より選択される なくとも1種である。本発明に用いられる糖 類及び/又は糖アルコール類は、一般的に市 されているものを用いればよい。糖類及び/ は糖アルコール類の例としては、バレイシ デンプン、白糖、乳糖、マンニトール、エ スリトール、マルチトールが挙げられ、中 もマンニトールが好ましい。本発明では、 須成分(3)として、糖類および糖アルコール のうちの1種または2種以上を組み合わせて いることができる。配合量としては、特に 限は無いが、有効成分を含有する製剤ユニ ト重量に対して通常は75重量%以上であり、80 重量%以上であればよく、好ましくは85重量% 上であり、さらに好ましくは90重量%以上で る。また、用いる糖類及び/又は糖アルコー 類の粒子の形態は、造粒顆粒、粉末、微粉 など特に制限は無いが、取り扱い上の利点 ら糖類及び/又は糖アルコール類の一部また は全量を造粒顆粒とすることが好ましい。本 発明において、必須成分(3)である糖類及び/ は糖アルコール類の「一部または全部が造 顆粒である」とは、糖類及び/又は糖アルコ ル類の一部または全部を造粒顆粒の形態で の原料と混合して本発明の錠剤を調製する と、糖類及び/又は糖アルコール類の一部ま たは全量を粉末形態で他の原料(一部又は全 )と混合した後に造粒顆粒とし、次いで本発 の錠剤として調製することのいずれをも意 する。前者の場合、市販の造粒顆粒を用い もよいし、粉末状態の糖類及び/又は糖アル コール類から造粒顆粒を調製して用いてもよ い。粉末のマンニトールの例としてはロケッ トジャパン製のPEARLITOL(登録商標)50Cが挙げら る。一方、造粒顆粒は、スプレードライ、 出造粒、攪拌造粒、流動層造粒など公知の ずれの手法によって製造したものを用いる ともできる。スプレードライ顆粒または押 造粒顆粒を用いると、打錠障害が発生せず い錠剤硬度が得られるためより好ましい。 存のマンニトールの造粒顆粒の例としては スプレードライ顆粒であるロケットジャパ 製のPEARLITOL(登録商標)200SD、押出造粒顆粒で あるPEARLITOL(登録商標)300DC等が挙げられる。 た、糖類または糖アルコール類の粒子径は さいと打錠障害が発生し易く、高いと錠剤 度が得られにくいため、例えば、第15改正日 本薬局方の粒度測定法に従い測定した場合の 平均粒子径が10μm以上であればよく、30μm以 であることが好ましく、50μm以上であること がさらに好ましい。また粒子径の上限は、通 常3000μm以下、特に1000μmであるが、これに限 されない。
本発明の錠剤の必須成分(4)は、クロスポ ドン、カルボキシメチルスターチナトリウ またはその混合物である。本発明に用いら るクロスポビドンまたはカルボキシメチル ターチナトリウムは、一般的に市販されて るものを用いればよい。クロスポビドンの 体的な商品として例えば、BASF製のKollidon(登 録商標)CL、CL-M、CL-F、CL-SF、IPS製のポリプラ ドンXL、XL-10、INF-10などが挙げられる。カル キシメチルスターチナトリウムの具体的な 品として例えば、JRS製、Explotab(登録商標)、 VIVASTAR(登録商標)、DMV製、Primojel(登録商標)、 ケット製、Glycolys(登録商標)等が挙げられる 。配合量(両者の混合物を用いる場合はその 計量)としては、上記した有効成分を含有す ユニット重量あたり1~20重量%であればよく 錠剤としてより良好な品質性能を確保する めの好ましい範囲としては2~15重量%であり、 更に好ましくは5~10重量%とすることができる
本発明の錠剤は、上述の(1)~(4)の必須成分 のほか、必要に応じて滑沢剤、香料、着色剤 など薬理学的に許容される添加剤を加えても よい。滑沢剤としては、例えばステアリン酸 マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タ ルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル 、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
本発明の錠剤は、上記の(1)~(4)の必須成分 のほか、必要に応じて薬学的に許容される賦 形剤、崩壊剤もしくは結合剤を加えてもよい 。例えば、キシリトール、ソルビトール、低 置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶 セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース 、部分アルファー化デンプン、クロスカルメ ロースナトリウム、カルボキシメチルセルロ ース等を適時加えることもできる。
本発明の錠剤は、上記した必須成分およ 任意成分(これらの成分中には、賦形剤とし ての役割を有するものも含まれる。)を使用 、公知の方法により製造することができる ここでいう錠剤には、水とともに服用する 常の錠剤に加えて、国際公開第2006-038661号パ ンフレットに記載されているような、崩壊性 が極めて速く、通常は口腔内において唾液な どの極めて少ない水分でも1分以内に崩壊し る速崩壊性錠剤や、Patricia Van Arnum, “Advanc ing ODT Technology,” Pharmaceutical Technology, Vol.3 ,No.10 pp.66-76,2007(ファルマシューティカル・ クノロジー「アドバンシング・オーディー ィー・テクノロジー」アルナム著(7巻10号66~7 6頁) 発行日2007年[平成19年]10月2日。)に記載 れているような、一般に口腔内で水無しで60 秒以内に崩壊および溶解する口腔内崩壊錠も 含まれる。
本発明の錠剤は、上記した有効成分(1)を 又は薬理学的に許容される溶媒に溶解また 懸濁し、得られた液体(溶液または懸濁液) 糖類または糖アルコール類に対して添加す 工程を含む、湿式造粒法により製造するこ ができる。チオ硫酸ナトリウム、またはク スポビドンもしくはカルボキシメチルスタ チナトリウムの添加は任意の工程において うことができる。例えば、チオ硫酸ナトリ ムは、有効成分と共に水または薬理学的に 容される溶媒に溶解または懸濁して糖類ま は糖アルコール類に添加すればよい。クロ ポビドン及び/又はカルボキシメチルスター ナトリウムは、有効成分と共に水または薬 学的に許容される溶媒に溶解または懸濁し 糖類または糖アルコール類に添加してもよ し、あるいは、チオ硫酸ナトリウムを有効 分と共に糖類または糖アルコール類に添加 、適宜造粒ないしは整粒した後に添加して よい。また、糖類または糖アルコール類は 有効成分を添加する上記工程で全量を添加 てもよいし、また、一部のみを用いて後の 程で残りの糖類または糖アルコール類を添 してもよい。
湿式造粒には、一般的に使用される装置 用いられ、例えば流動層造粒機、転動流動 造粒機、攪拌造粒機、円筒押出造粒機、湿 押出造粒機などが挙げられる。有効成分の 解または懸濁溶媒として水を用いた場合、 霧しながら乾燥できる流動層造粒機、転動 動層造粒機が好適である。また有効成分の 解または懸濁溶媒として例えばエタノール どの揮発性溶媒を用いた場合、流動層造粒 、転動流動層造粒機、攪拌造粒機が好適で る。
製剤を混合する装置としては、一般的に 用される装置が用いられ、例えばV型混合機 、リボン混合機、エアーブレンダーなどが挙 げられる。
圧縮成型は、一般的に使用される装置が用 られ、例えば単発式打錠機、ロータリー式 錠機などが挙げられる。打錠の際の成型圧 は、取り扱い上問題とならない程度の錠剤 度を有していればよく、特に制限はない。 えば、打錠圧は200~10000kgf/cm 2 、好ましくは500~5000kgf/cm 2 程度に設定すればよい。
滑沢剤の添加量は特に制限はないが、例 ばステアリン酸マグネシウムの場合、有効 分を含有するユニット重量あたり0.1~5.0重量 %程度が好ましく、0.5~3.0重量%程度がさらに好 ましい。
かくして得られる本発明の、一般式(I)で されるモルヒナン誘導体またはその薬理学 に許容される酸付加塩を有効成分とする錠 に対しては、必要に応じてコーティング剤 添加することによりコーティング製剤とす ことが出来る。また、コーティング剤とし は、目的に応じて機能性基剤を選択するこ ができ、例えばヒドロキシプロピルメチル ルロース、エチルセルロース、カルボキシ チルエチルセルロース、あるいはそれらの レミックス品等の一般的に市販されている のを用いることができる。
フィルムコーティング操作には、一般的 使用される装置が用いられ、フィルムコー ィング錠の製造にはパンコーティング装置 どが好適である。
以下、本発明になる優れた効果を明らかに
るために、実施例を用いて説明するが、本
明はこれにより制限されるものではない。
お、実施例中、マンニトールのスプレード
イ顆粒であるPEARLITOL(登録商標)200SDを「マン
ニトールSD」と、マンニトールの押出造粒顆
であるPEARLITOL(登録商標)300DCを「マンニトー
ルDC」と、粉末形態のマンニトールであるPEAR
LITOL(登録商標)50Cを「マンニトールC」と略記
る(いずれもロケットジャパン製)。また、
化合物1」とは、上記した17-(シクロプロピル
メチル)-3,14β-ジヒドロキシ-4,5α-エポキシ-6β-
[N-メチル-トランス-3-(3-フリル)アクリルアミ
]モルヒナン塩酸塩である。
実施例1
マンニトールSDを126.645重量部(以下「部」と
略記する。以下も特に断らない場合には同様
とする。)秤りとり、目開き1mmのMeshで篩過し
鉢に投入した。この顆粒に対して、化合物1
を0.005部およびチオ硫酸ナトリウム水和物(国
産化学)0.1部を蒸留水に溶解したスプレー液
噴霧しながら乳鉢で5分間混合し、熱風乾燥
(PS-212、エスペック)を利用して45℃で2時間
燥することで造粒顆粒を製造した。造粒顆
はコーミル(197S、パウレック)を使用して整
し、クロスポビドン(Kollidon(登録商標) CL、BA
SF)2.6部添加しV型混合機(筒井理化学機械)で15
混合した。さらにステアリン酸マグネシウ
(大平化学産業)、0.65部添加して5分間混合し
た。得られた顆粒を、打錠機(Correct19、菊水
作所)を用いて130mgの錠剤とした。
実施例2
マンニトールSDを38.475部秤りとり目開き1mm
Meshで篩過し、流動層造粒機(FLO-5、フロイン
産業)に投入した。この顆粒に対して、化合
物1を0.005部およびチオ硫酸ナトリウム水和物
0.1部を蒸留水に溶解したスプレー液を噴霧し
、造粒顆粒を製造した。造粒顆粒を、コーミ
ルを使用して処理し整粒顆粒を得た。整粒顆
粒38.58部に対してマンニトールSDを84.27部、ク
ロスポビドンを6.5部添加しV型混合機で15分混
合した。さらにステアリン酸マグネシウム(
平化学産業)、0.65部添加して5分間混合した
得られた顆粒を、打錠機(Correct19、菊水製作
)を用いて130mgの錠剤とした。
実施例3
実施例2の整粒顆粒38.58部に対して、マンニ
ールSDの添加量を77.77部、クロスポビドンの
添加量を13部としたこと以外は実施例2と同様
の方法で錠剤を製造した。
実施例4
実施例2の整粒顆粒38.58部に対して、マンニ
ールSDの添加量を71.27部、クロスポビドンの
添加量を19.5部としたこと以外は実施例2と同
の方法で錠剤を製造した。
実施例5
実施例1のマンニトールSDの配合量を103.245部
とし、クロスポビドンの配合量を26部とした
と以外は実施例1と同様の方法で錠剤を製造
した。
実施例6
マンニトールSDを96.745部秤り目開き1mmのMesh
篩過し、流動層造粒機(FLO-5、フロイント産
)に投入した。この顆粒に対して、化合物1
0.005部およびチオ硫酸ナトリウム水和物0.1部
を蒸留水に溶解したスプレー液を噴霧し、造
粒顆粒を製造した。次にマンニトールCを26部
秤りとり目開き1mmのMeshで篩過し、クロスポ
ドン6.5部と共に攪拌造粒機(NMG-3L、奈良機械)
に投入した。次に蒸留水を加えながら造粒し
、造粒物を製造した。流動層造粒機にて製造
した造粒顆粒および攪拌造粒機にて製造した
造粒顆粒を、それぞれコーミルを使用して処
理し整粒顆粒を得た。整粒顆粒129.35部に対し
てステアリン酸マグネシウム(大平化学産業)
0.65部添加して5分間混合した。得られた顆
を、打錠機(Correct19、菊水製作所)を用いて130
mgの錠剤とした。
実施例7
実施例1のマンニトールSDを異なるグレード
マンニトール(マンニトールDC)およびマンニ
トールCに代え、配合量をそれぞれ96.745部お
び26部とし、クロスポビドンの配合量を6.5部
としたこと以外は実施例1と同様の方法で錠
を製造した。
実施例8
実施例1のマンニトールSDを乳糖(Pharmatose(登
商標) 200M、DMV)に代え、配合量を122.095部と
、クロスポビドンの配合量を6.5部、ステア
ン酸マグネシウムの配合量を1.3部としたこ
以外は実施例1と同様の方法で錠剤を製造し
た。
実施例9
実施例1のマンニトールSDの一部をエリスリ
ール(日研化学)に代え、マンニトールSDおよ
びエリスリトールの配合量をそれぞれ83.095部
、39部とし、クロスポビドンの配合量を6.5部
ステアリン酸マグネシウムの配合量を1.3部
したこと以外は実施例1と同様の方法で錠剤
を製造した。
実施例10
実施例1のマンニトールSDの一部をバレイシ
デンプン(ST-P、日澱化学)に代え、マンニト
ルSDおよびバレイショデンプンの配合量を
れぞれ83.095部、39部とし、クロスポビドンの
配合量を6.5部、ステアリン酸マグネシウムの
配合量を1.3部としたこと以外は実施例1と同
の方法で錠剤を製造した。
実施例11
実施例1のマンニトールSDをマルチトール(粉
末マルチトールG-3、東和化成工業)に代え、
合量を122.095部とし、クロスポビドンの配合
を6.5部、ステアリン酸マグネシウムの配合
を1.3部としたこと以外は実施例1と同様の方
法で錠剤を製造した。
実施例12
実施例1のマンニトールSDを白糖(鈴粉末薬品
)に代え、配合量を122.095部とし、クロスポビ
ンの配合量を6.5部、ステアリン酸マグネシ
ムの配合量を1.3部としたこと以外は実施例1
と同様の方法で錠剤を製造した。
実施例13
実施例2の整粒顆粒38.58部に対して、マンニ
ールSDの添加量を88.17部、カルボキシメチル
スターチナトリウム(EXPLOTAB(登録商標)、JRS Ph
arma)の添加量を2.6部としたこと以外は実施例2
と同様の方法で錠剤を製造した。
実施例14
実施例1のマンニトールSDの配合量を116.245部
とし、クロスポビドンをカルボキシメチルス
ターチナトリウムに代え、配合量を13部とし
こと以外は同様の方法で錠剤を製造した。
実施例15
実施例1のマンニトールSDの配合量を116.245部
とし、クロスポビドンの一部をカルボキシメ
チルスターチナトリウムに代え、クロスポビ
ドンおよびカルボキシメチルスターチナトリ
ウムの配合量をそれぞれ6.5部および6.5部とし
たこと以外は実施例1と同様の方法で錠剤を
造した。
比較例1
化合物1を10重量部と結晶セルロース(Avicel(
録商標) PH-101、旭化成)を規格瓶に100部秤量
、蒸留水を30部加えてガラス棒で混合した
得られた顆粒を乾燥後、単発打錠機(RIKEN POW
ER、理研精機)を用いて100mgの錠剤とした。
比較例2
比較例1の結晶セルロースをポリビニルアル
コール(PVA EG-5、日本合成化学工業)に代えた
と以外は比較例1と同様の方法で製造した。
比較例3
比較例1の結晶セルロースをヒドロキシプロ
ピルセルロース(HPC-L(登録商標)、日本曹達))
代えたこと以外は比較例1と同様の方法で製
した。
比較例4
比較例1の結晶セルロースをクロスカルメロ
ースナトリウム(Ac-di-sol(登録商標)、FMC Bio Po
lymer)〔以下、Ac-di-solと略記する。〕に代えた
こと以外は比較例1と同様の方法で製造した
比較例5
比較例1の結晶セルロースをカルメロースカ
ルシウム(CMC-Ca ECG-505、五徳薬品)〔以下、CMC-
Caと略記する。〕に代えたこと以外は比較例1
と同様の方法で製造した。
比較例6
国際公開第99/02158号パンフレット(特許文献2
)記載の手法により固形製剤を製造した。乳
を49.91部、結晶セルロースを26.4部秤りとり
流動層造粒機に投入した。この処方粉末に
して、化合物1を0.01部、チオ硫酸ナトリウム
水和物0.08部、ヒドロキシプロピルセルロー
(HPC-SL(登録商標)、日本曹達)3.2部を蒸留水に
解したスプレー液を噴霧し、造粒顆粒を製
した。造粒顆粒を、コーミルを使用して処
し整粒顆粒を得た。整粒顆粒79.6部に対して
ステアリン酸マグネシウム0.4部を添加し5分
混合した。得られた顆粒を打錠機を用いて80
mgの錠剤とした。
比較例7
マンニトールSDを78.895部秤りとり、目開き1m
mのMeshで篩過して流動層造粒機(FLO-5、フロイ
ト産業)に投入した。この顆粒に対し、化合
物1を0.005部及びチオ硫酸ナトリウム水和物0.1
部を蒸留水に溶解したスプレー液を噴霧し、
薬物担持顆粒を製造した。薬物担持顆粒79部
対してマンニトールSD15部、Ac-di-sol 5部を添
加しV型混合機(透過式S-5、筒井理化学機械)で
15分間混合した。さらにステアリン酸マグネ
ウム1部を添加し5分間混合した。得られた
粒を打錠機を用いて100mgの錠剤とした。
比較例8
薬物担持顆粒を比較例7と同様の方法で製造
し、薬物担持顆粒79部に対する添加量を、マ
ニトールSD 10部、Ac-di-solに代えてCMC-Ca 10部
、としたほかは比較例7と同様な方法で混合
打錠した。
比較例9
実施例1のマンニトールSDの配合量を90.245部
し、クロスポビドンの配合量を39部とした
と以外は同様の方法で錠剤を製造した。
比較例10
実施例1のマンニトールSDの配合量を77.245部
し、クロスポビドンの配合量を52部とした
と以外は同様の方法で錠剤を製造した。
比較例11
実施例2のマンニトールSDの配合量を122.845部
とし、チオ硫酸ナトリウム水和物を無添加と
したこと以外は同様の方法で錠剤を製造した
。
実施例16
実施例1~15および比較例1~11のそれぞれで得
れる錠剤を医薬品製造販売指針(2006)に記載
れている加速条件である40℃/75%RH条件下に開
放状態で放置した後、HPLC法により薬物の残
率(%)を測定することで安定性を評価した(表1
、表2)。
表1および表2に示されるように、糖およ チオ硫酸ナトリウムを配合しクロスポビド を含まない比較例6では薬物残存率が94.4%、 オ硫酸ナトリウムを含まず糖アルコールお びクロスポビドンを配合した比較例11では薬 物残存率が83.3%と低くなった。また、クロス ビドンもしくはカルボキシメチルスターチ トリウムを含まない比較例1~5、7、8および ロスポビドンの配合量が30%以上の比較例9、1 0においても低い残存率を示した。一方、実 例1~15に記載したチオ硫酸ナトリウム、糖類 しくは糖アルコール類、および、有効成分 含有するユニット重量あたり1~20重量%のク スポビドン、カルボキシメチルスターチナ リウムまたはその混合物を含有する錠剤は 何れも無包装状態において40℃、75%R.H.の条 下1ヶ月保存しても96%以上の残存率を示し、 較例処方に比べ顕著な安定化効果を示し、 薬品を取り扱う際にも十分な安定性を確保 きることが示された。
実施例17
マンニトールSDを38.475部秤りとり目開き1mm
Meshで篩過し、流動層造粒機に投入した。次
この顆粒に対し化合物1を0.005部、チオ硫酸
トリウム水和物0.1部を蒸留水に溶解したス
レー液を噴霧し、造粒顆粒を製造した。造
顆粒を、コーミルを使用して処理し整粒顆
を得た。整粒顆粒38.58部に対してマンニト
ルSDを84.27部、クロスポビドンを6.5部添加しV
型混合機で15分混合した。さらにステアリン
マグネシウム(大平化学産業)、0.65部添加し
5分間混合した。得られた顆粒を、打錠機(Co
rrect19、菊水製作所)を用いて130mgの錠剤とし
。次に本錠剤をフィルムコーティング機(ハ
コーターミニ、フロイント産業)に投入し、
OPADRY-OY7300(日本カラコン)を溶解または分散さ
せた液を噴霧し、130mgに対して7mgのコーティ
グ剤が添加された137mgのコーティング錠と
た。
実施例18
マンニトールDCを96.745部秤り目開き1mmのMesh
篩過し、流動層造粒機に投入した。次にこ
顆粒に対し化合物1を0.005部、チオ硫酸ナト
ウム水和物0.1部を蒸留水に溶解したスプレ
液を噴霧し、造粒顆粒を製造した。次にマ
ニトールCを25.9675部秤りとり目開き1mmのMesh
篩過し、クロスポビドン6.5部と共に攪拌造
機に投入した。次に三二酸化鉄を0.0325部分
させた蒸留水を加えながら造粒し、造粒顆
を製造した。流動層造粒機にて製造した造
顆粒および攪拌造粒機にて製造した造粒顆
を、それぞれコーミルを使用して処理し整
顆粒を得た。整粒顆粒129.35部に対してステ
リン酸マグネシウム0.65部添加して5分間混
した。得られた顆粒を、打錠機を用いて130mg
のWR錠剤とした。
実施例19
実施例18で得られた錠剤について、健康な
人男性および女性からなる3名の測定者によ
口腔内崩壊時間を測定した。口腔内崩壊時
は、口腔内で水を服用せず、錠剤を噛まず
唾液により錠剤が完全に崩壊するまで(口腔
内で異物感を感じなくなった時点)の時間を
定し、3名の測定者の平均値とした。その結
、口腔内崩壊時間は約9秒であり、優れた崩
壊性を有することが確認された。
Next Patent: LOCAL TEMPERATURE ADJUSTMENT DEVICE
