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Title:
STERILIZATION METHOD OF FOOD SEALED IN CONTAINER AND FILLING SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/087840
Kind Code:
A1
Abstract:
A sterilization method of food sealed in a container and a filling system which simplify all processes and a device while ensuring high sterilization effect on mixture food of solid food/juice. While a ventilation state between the head space of a cup and the air in a sterilization chamber is maintained without fusion bonding a pre-seal lid material (PS), that has been cut to a dimension covering the opening of a cup filled with solid food, e.g. a dimension corresponding to the outer circumference of the flange of the cup, to the cup flange portion (CF), the cup is held and fixed to a cup holder (CH) at a position for covering the cup opening by means of a holding bolt (31a) and then undergoes steam sterilization. Thereafter, the cup is filled with sterilized juice in a clean box.

Inventors:
YAMAMOTO SHINJI (JP)
FUKUI TAKESHI (JP)
SAWADA MAKOTO (JP)
TANIOKA MITSUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071943
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
December 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYO SEIKAN KAISHA LTD (JP)
YAMAMOTO SHINJI (JP)
FUKUI TAKESHI (JP)
SAWADA MAKOTO (JP)
TANIOKA MITSUO (JP)
International Classes:
A23L3/00; A23L3/16; B65B7/28; B65B31/04; B65B55/04; B65B55/06
Foreign References:
JP2005118004A2005-05-12
JP2005162278A2005-06-23
JPS6193023A1986-05-12
JPS5629966A1981-03-25
JPH0314401A1991-01-23
JPS6148102U1986-03-31
JP2008022803A2008-02-07
JPH099937A1997-01-14
JP2005341922A2005-12-15
JP2005118004A2005-05-12
Other References:
See also references of EP 2245947A4
Attorney, Agent or Firm:
OSHIRO, Shigenobu et al. (1-18-14 Nishi-shimbashi,Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 高温高圧の蒸気を殺菌室内に導入することにより容器および蓋材を同時に熱殺菌する容器詰め食品の殺菌方法であって、前記食品が固形物・液汁混合物であり、予め固形物が充填された容器を前記殺菌室の受台に載置し、少なくとも前記容器の開口部を覆う寸法で予め切断されたプレシール蓋材を該容器に融着させずに該容器の開口部を覆う位置に保持し且つ該容器のヘッドスペースと前記殺菌室内との通気状態を保持した上で前記蒸気を殺菌室内に導入し、前記固形物と共に前記容器および前記プレシール蓋材を同時に熱殺菌し、その後殺菌済み液汁を前記容器内に充填することを特徴とする容器詰め食品の殺菌方法。
 前記プレシール蓋材の内、前記容器のフランジの外縁部からはみ出した部分を前記受け台との間で部分的に押えながら前記プレシール蓋材を保持する請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記プレシール蓋材の内、前記容器のフランジ上の非ヒートシール部分を該フランジとの間で部分的に押えながら前記プレシール蓋材を保持する請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記プレシール蓋材の端部を狭持しながら該プレシール蓋材を前記容器のフランジから離隔して保持する請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記容器のフランジから前記プレシール蓋材までのクリアランス量は前記蒸気を前記殺菌室内に導入する際、及び容器内に液汁を充填する際には大きく確保し、他方、前記容器のヘッドスペースを不活性ガスで置換する際には小さく確保する請求項1~4の何れかに記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記蒸気は、殺菌室を真空減圧した後に導入し、所定時間保持した後に排気する請求項1~5の何れかに記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記蒸気を前記殺菌室内から排出する際に、該殺菌室内の圧力が前記食品の温度における飽和蒸気圧に対して0.01から0.1MPaだけ高くなるように該殺菌室内に不活性ガス又は空気を導入することにより該殺菌室内の圧力を調整し、前記容器および前記プレシール蓋材を冷却する請求項6に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記蒸気を排気した後に、前記殺菌室を減圧しながら前記容器および前記プレシール蓋材を冷却する請求項6に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記液汁は、高温短時間殺菌して冷却後に前記殺菌室から無菌室に移載された殺菌済み固形物入り容器に充填され、該液汁により前記固形物及び容器を冷却する請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記容器および前記プレシール蓋材を冷却した後に、前記容器のヘッドスペースに対しガス置換ノズルによって不活性ガスを所定の間導入してガス置換を行い、その後前記ガス置換ノズルを待避させて該容器開口部を密封する請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 前記液汁の充填、前記ガス置換及び前記容器開口部の密封は、無菌室内で行なう請求項10に記載の容器詰め食品の殺菌方法。
 食品充填済み容器を載置する受け台と、前記容器および蓋材を同時に殺菌する高温高圧の蒸気を殺菌室に供給する蒸気供給手段を具備した容器詰め食品の充填システムであって、前記食品が固形物・液汁混合物であり、少なくとも前記容器の開口部を覆う寸法で予め切断されたプレシール蓋材を該容器に融着させずに該容器の開口部を覆う位置に保持し且つ該容器のヘッドスペースと前記殺菌室内気の通気状態を保持する容器保持手段、液汁を高温短時間で殺菌する液汁高温短時間殺菌手段を備え、前記固形物と共に前記容器および前記プレシール蓋材を同時に熱殺菌し、その前記液汁高温短時間殺菌手段による殺菌済み液汁を固形物充填殺菌済み容器に充填するようにしてなることを特徴とする容器詰め食品の充填システム。
 前記容器保持手段は、前記プレシール蓋材の内で前記容器のフランジの外縁部からはみ出した部分を押えるピン付きプレートと、該ピンを受ける前記受け台とを具備して成る請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記容器保持手段は、前記プレシール蓋材の内で前記容器のフランジ上の非ヒートシール部分を押えるピン付きプレートと、該ピンを受ける前記受け台とを具備して成る請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記容器保持手段は、前記プレシール蓋材の端部を狭持するグリップと、該グリップを支持する支持手段と、該グリップを所定の位置に案内するガイド手段とを具備して成る請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記容器のフランジから前記プレシール蓋材までのクリアランス量を調整するクリアランス量調整手段を備えた請求項12~15の何れかに記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記蒸気供給手段は、真空ポンプを有し、前記殺菌室内を真空減圧した後に蒸気を導入し、所定時間を保持した後に排気する請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記蒸気を前記殺菌室内から排出する際に、該殺菌室内の圧力が前記食品の温度における飽和蒸気圧に対して0.01から0.1MPaだけ高くなるように該殺菌室内に不活性ガス又は空気を導入することにより該殺菌室内の圧力を調整し、前記容器および前記プレシール蓋材を冷却する請求項17に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記蒸気を排気した後に、前記殺菌室を減圧しながら前記容器および前記プレシール蓋材を冷却する請求項17に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記蒸気を排気した容器に液汁を充填する液汁充填ノズル、該充填ノズルを容器の開口部と前記蓋材との隙間から又は前記蓋材を上昇させて容器内に液汁を充填するように変位させる充填ノズル変位手段を有する請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
 前記容器および前記プレシール蓋材を冷却した後に、前記容器のヘッドスペースに対し不活性ガスを所定の間導入するガス置換ノズル、ガス置換後該ガス置換ノズルを待避させて該容器開口部を密封する密封手段を有してなる請求項12に記載の容器詰め食品の充填システム。
Description:
容器詰め食品の殺菌方法および 填システム

 本発明は、容器詰め食品の殺菌方法およ 充填システム、特に、固形物・液汁混合食 に対する殺菌効果が高く且つ全体の工程お び装置構成を簡素化する容器詰め食品の殺 方法および充填システムに関するものであ 。

 容器詰め食品の殺菌方法としては、食品を 器に充填し、蓋材によって容器開口部を密 した後にチャンバに移送し、高温高圧の蒸 や加圧熱水で熱殺菌を行う「レトルト殺菌 法」や、食品を容器に充填した後に高温高 の蒸気を導入し、蒸気等の加熱媒体が食品 直に接しながら熱殺菌を行う「スチームイ ジェクション殺菌方法」が広く知られてい 。スチームインジェクション殺菌方法の場 、蓋材の供給方式により更に2つに分類する ことが出来る。その一つが、食品充填済み容 器を蒸気によって熱殺菌をした後に、別途殺 菌した殺菌済み蓋材によって容器開口部を密 封する殺菌方法(例えば、特許文献1および2を 参照。)であり、他は、食品充填済み容器の ランジ部に蓋材を部分的に融着(仮シール)し た上で高温高圧の蒸気を導入して熱殺菌を行 い、その後ヒートシールバーによって蓋材を 容器のフランジ部に融着して密封(本シール) る殺菌方法(例えば、特許文献3を参照。)で る。
 前者の殺菌方法では、食品充填済み容器を 菌する装置以外に蓋材を殺菌する装置が別 必要となる。一方、後者の殺菌方法では、 材を容器のフランジ部に完全融着するため シール装置以外に蓋材を容器のフランジ部 部分融着する仮シール装置が別途必要とな 。

特開平09-009937号公報

特開2005-341922号公報

特開2005-118004号公報

 従来のスチームインジェクション殺菌方法 内、殺菌された食品充填済み容器を殺菌済 蓋材によって密封する殺菌方法では、仮シ ル装置が不要となる代わりに蓋材を殺菌す ための装置が別途必要となる。
 一方、従来の仮シール工程を伴ったスチー インジェクション殺菌方法では、食品、容 および蓋材が同時に殺菌されるため、蓋材 別途殺菌する装置が不要となる。蓋材を個 に殺菌する工程及びそのための装置が不要 なり、その結果、全体の工程および装置の 成が簡略化する。
 しかし、高温高圧の蒸気を導入する際に容 の収縮率に対して蓋材の収縮率の差が大き と、蓋材の一部が容器フランジに拘束され いるため、蓋材が収縮する際に容器のフラ ジ部に応力を発生させその応力によって容 のフランジ部が変形するという問題がある

 他方、上記容器詰め食品の内容物が、固形 と液汁からなる固形物・液汁混合物の場合 直接蒸気殺菌方法で製造する際、液汁の影 により殺菌時間が固形物単体殺菌に比べて 間を要するという問題がある。また、加熱 菌後、固形物・液汁混合物の冷却に真空冷 法を使用すると、液汁が容器外へ飛散し製 化に支障を来たすと共に、飛散液による周 の環境汚染に繋がるという問題点もある。 空冷却方法に代わる方法として液飛散の少 い不活性(窒素)ガスによる冷却も可能であ が、この場合多量の冷却ガスが必要で且つ 冷却に長時間を必要とするなどの問題点が る。
 そこで、本発明は、従来の容器詰食品の殺 方法やシステムにおける上記問題点を解消 ようとするものであって、食品に対する殺 効果が高く且つ全体の工程および装置構成 簡素化すると共に、内容物が固形物・液汁 合物である場合における殺菌時間の短縮、 飛散防止、及び短時間での冷却を可能とす 容器詰め食品の殺菌方法および充填システ を提供することを目的とする。

 前記目的を達成する請求項1に記載の容器 詰め食品の殺菌方法は、高温高圧の蒸気を殺 菌室内に導入することにより容器および蓋材 を同時に熱殺菌する容器詰め食品の殺菌方法 であって、前記食品が固形物・液汁混合物で あり、予め固形物が充填された容器を前記殺 菌室の受台に載置し、少なくとも前記容器の 開口部を覆う寸法で予め切断されたプレシー ル蓋材を該容器に融着させずに該容器の開口 部を覆う位置に保持し且つ該容器のヘッドス ペースと前記殺菌室内との通気状態を保持し た上で前記蒸気を殺菌室内に導入し、前記固 形物と共に前記容器および前記プレシール蓋 材を同時に熱殺菌し、その後殺菌済み液汁を 前記容器内に充填することを特徴とする。

 上記容器詰め食品の殺菌方法では、プレ ール蓋材は容器に融着せずに容器開口部を う位置に保持され且つ容器の内部と外気の 気状態が保持されているため、高温高圧の 気が流入する際に、蒸気が容器の内部に入 込み食品を好適に熱殺菌する。更に、プレ ール蓋材は容器のフランジに融着されてい いため、プレシール蓋材の収縮により容器 フランジが変形することがなくなり、食品 よび容器だけでなく蓋材も同様に熱殺菌さ る。また、仮シール工程が不要となり、そ 結果、仮シール装置も不要となる。更に、 材についても同時に殺菌されるため、蓋材 殺菌装置も不要となる。それに加え、プレ ール蓋材が容器のフランジ部に相当する大 さで切断されている場合は、シール後にト ミングする必要がなくなり、トリミングの めの装置も不要となる。これにより、全体 工程および装置が簡略化する。また、内容 が固形物・液汁混合物であっても、先に固 物だけを充填した状態で殺菌室内で蒸気殺 し、その後に殺菌済み液汁を充填するので 固液混合物を直接殺菌する場合と比較して 時間に殺菌でき、内容物の熱劣化による栄 価の損傷が損なわれない。また、固形物と 汁を別々に殺菌するので、各々に最適な殺 が可能である。従って、固形物・液汁混合 の高品質な容器詰加熱食品を得ることがで る。

 請求項2に記載の容器詰め食品の殺菌方法で は、前記プレシール蓋材の内、前記容器のフ ランジの外縁部からはみ出した部分を前記受 け台との間で部分的に押えながら前記プレシ ール蓋材を保持することとした。また、請求 項3に記載の容器詰め食品の殺菌方法では、 記プレシール蓋材の内、前記容器のフラン 上の非ヒートシール部分を該フランジとの で部分的に押えながら前記プレシール蓋材 保持することとした。さらに、請求項4に記 の容器詰め食品の殺菌方法では、前記プレ ール蓋材の端部を狭持しながら該プレシー 蓋材を前記容器のフランジから離隔して保 することとした。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、上記請 項2~4の何れかの構成を採用することで、高 高圧の蒸気が流入する際に蓋材の収縮が容 に作用しなくなり且つ蓋材はずれることな 保持され、更に蒸気が容器内部に流れやす なるため、食品、容器およびプレシール蓋 が好適に熱殺菌される。

 請求項5に記載の容器詰め食品の殺菌方法で は、前記容器のフランジから前記プレシール 蓋材までのクリアランス量は前記蒸気を前記 殺菌室内に導入する際、又は容器内に液汁を 充填する際には大きく確保し、他方、前記容 器のヘッドスペースを不活性ガスで置換する 際には小さく確保することとした。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、上記構 とすることにより、熱殺菌時においては十 な量の蒸気が容器の内外周面に沿って流れ ことができ、その結果、プレシール蓋材、 器および固形物をより迅速に熱殺菌するこ ができ、また液汁を的確に容器内に充填で るようになる。他方、ヘッドスペースの不 性ガス置換時には、不活性ガスの逃気を最 限に抑えながら容器のヘッドスペースを不 性ガスによって効率よく置換することが出 るようになる。

 請求項6に記載の容器詰め食品の殺菌方法 では、前記蒸気は、殺菌室を真空減圧した後 に導入し、所定時間保持した後に排気するこ ととした。上記容器詰め食品の殺菌方法では 、殺菌室を真空に減圧することにより蒸気の 流入速度が増加し、その結果、殺菌室に流入 する蒸気の流量が増加し、結果、単位時間当 たりに供給される熱量が増大する。また、蒸 気を所定の間保持することにより、殺菌室に 供給された熱量が容器内に充填された固形物 、容器および蓋材に十分に伝熱し、これら固 形物、容器および蓋材が好適に短時間に熱せ られて殺菌される。

 請求項7に記載の容器詰め食品の殺菌方法で は、前記蒸気を前記殺菌室内から排出する際 に、該殺菌室内の圧力が前記食品の温度にお ける飽和蒸気圧に対して0.01から0.1MPaだけ高 なるように該殺菌室内に不活性ガス又は空 を導入することにより該殺菌室内の圧力を 整し、前記容器および前記プレシール蓋材 冷却することとした。
 本願発明者が鋭意研究した結果、殺菌室内 圧力が食品の温度における飽和蒸気圧より 0.01MPaより低い場合は固形食品の破裂や水分 の突沸等を生じやすくなるので好ましくなく 、他方、殺菌室内の圧力が同飽和蒸気圧より も0.1MPaより高い場合は固形物破裂防止効果に おいて変わりなく、不活性ガス等の導入量が 増えるだけ不経済であることを見出した。
 そこで、上記容器詰め食品の殺菌方法では 不活性ガス等を殺菌室内に好適に導入し、 菌室内の圧力を固形物の温度における飽和 気圧よりも0.01から0.1MPaだけ高く設定するこ とにより、固形物の破裂を効果的に防止する 。なお、殺菌室内の圧力は、製造時に食品の 温度を測定しながら調整してもよいが、予め 試験的に固形物の温度変化を測定しておき、 製造時にはそのデータに基づいて圧力を調整 してもよい。

 請求項8に記載の容器詰め食品の殺菌方法で は、前記蒸気を排気した後に、前記殺菌室を 減圧しながら前記容器および前記プレシール 蓋材を冷却することとした。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、減圧し 後の大気圧戻しの際、空気の断熱膨張によ 、容器等の顕熱と空気の潜熱との間で熱交 が行われ、その結果、容器は顕熱の一部を 気の潜熱として失うことになる。これによ 、容器等は好適に冷却される。また、凝縮 の気化を促して、固形物が水っぽくなるの 防止するようになる。

 請求項9に記載の容器詰め食品の殺菌方法で は、前記液汁は、高温短時間殺菌して冷却後 に前記殺菌室から無菌室に移載された殺菌済 み固形物入り容器に充填され、該液汁により 前記固形物及び容器を冷却することとした。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、液汁を 時間に高温殺菌して冷却するので、液汁の 劣化を防ぐと共に、低温の液汁を蒸気殺菌 の固形物入り容器に充填するので、固形物 液汁によって冷却されるため、固形物入り 器を殺菌室で長時間冷却する必要がなく、 温の状態で殺菌室から取り出すことができ 。

 請求項10に記載の容器詰め食品の殺菌方法 は、前記容器および前記プレシール蓋材を 却した後に、前記容器のヘッドスペースに しガス置換ノズルによって不活性ガスを所 の間導入し、その後前記ガス置換ノズルを 避させて該容器開口部を密封することとし 。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、ガス置 ノズルが容器開口部に対するヒートシール 妨げにならなくなる。

 請求項11に記載の容器詰め食品の殺菌方法 は、前記液汁の充填、前記ガス置換及び前 容器開口部の密封は、クリーンボックス内 行なうこととした。
 上記容器詰め食品の殺菌方法では、前記液 の充填、前記ガス置換及び前記容器開口部 密封がクリーンボックス内で行なわれるの 、アセプティック充填又はそれに匹敵する 質な固形物・液汁混合物の容器詰め食品を ることができる。

 上記目的を達成するために、請求項12に記 の容器詰め食品の充填システムでは、食品 填済み容器を載置する受け台と、前記容器 よび蓋材を同時に殺菌する高温高圧の蒸気 殺菌室に供給する蒸気供給手段を具備した 器詰め食品の充填システムであって、前記 品が固形物・液汁混合物であり、少なくと 前記容器の開口部を覆う寸法で予め切断さ たプレシール蓋材を該容器に融着させずに 容器の開口部を覆う位置に保持し且つ該容 のヘッドスペースと前記殺菌室内気の通気 態を保持する容器保持手段、液汁を高温短 間で殺菌する液汁高温短時間殺菌手段を備 、前記固形物と共に前記容器および前記プ シール蓋材を同時に熱殺菌し、その前記液 高温短時間殺菌手段による殺菌済み液汁を 形物充填殺菌済み容器に充填するようにし なることを特徴とする。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項1に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項13に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記容器保持手段は、前記プレシ ル蓋材の内で前記容器のフランジの外縁部 らはみ出した部分を押えるピン付きプレー と、該ピンを受ける前記受け台とを具備し 成ることとした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項2に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項14に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記容器保持手段は、前記プレシ ル蓋材の内で前記容器のフランジ上の非ヒ トシール部分を押えるピン付きプレートと 該ピンを受ける前記受け台とを具備して成 こととした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項3に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項15に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記容器保持手段は、前記プレシ ル蓋材の端部を狭持するグリップと、該グ ップを支持する支持手段と、該グリップを 定の位置に案内するガイド手段とを具備し 成ることとした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項4に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項16に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記容器のフランジから前記プレ ール蓋材までのクリアランス量を調整する リアランス量調整手段を備えることとした
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項5に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項17に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記蒸気供給手段は、真空ポンプ 有し、前記殺菌室内を真空減圧した後に蒸 を導入し、所定時間を保持した後に排気す こととした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項6に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項18に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記蒸気を前記殺菌室内から排出 る際に、該殺菌室内の圧力が前記食品の温 における飽和蒸気圧に対して0.01から0.1MPaだ 高くなるように該殺菌室内に不活性ガス又 空気を導入することにより該殺菌室内の圧 を調整し、前記容器および前記プレシール 材を冷却することとした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項7に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項19に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記蒸気を排気した後に、前記殺 室を減圧しながら前記容器および前記プレ ール蓋材を冷却するように構成されている ととした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項8に記載の容器詰め食品の殺菌方法を 好適に実施することが出来る。

 請求項20に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記蒸気を排気した容器に液汁を 填する液汁充填ノズル、該液汁充填ノズル 容器の開口部と前記蓋材との隙間から又は 記蓋材を保持する蓋材保持手段を上昇させ 容器内に液汁を充填するように変位させる 填ノズル変位手段を有するように構成する ととした。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、液 充填ノズルを容器内に液汁を充填する位置 確実に変位させることができる。

 請求項21に記載の容器詰め食品の充填シス ムでは、前記容器および前記プレシール蓋 を冷却した後に、前記容器のヘッドスペー に対しガス置換ノズルによって不活性ガス 所定時間導入し、その後前記ガス置換ノズ を待避させて該容器開口部を密封すること した。
 上記容器詰め食品の充填システムでは、上 請求項10に記載の容器詰め食品の殺菌方法 好適に実施することが出来る。

 本発明の容器詰め食品の殺菌方法によれば 容器の開口部を覆う寸法で予め切断された レシール蓋材が融着せずに容器の開口部を う位置に容器のヘッドスペースと前記殺菌 内気の通気状態を保ちながら支持されてい 為、以下に記す効果を有する。
(1)容器と食品と蓋材を同時に殺菌することが 出来る。
(2)蒸気の流入による食品の飛散が好適に防止 される。
(3)仮シール工程及びそのための仮シール装置 が不要となる。
(4)容器と蓋材の収縮率が違う場合でも、容器 のフランジ部が変形しなくなる。
 特に、レトルト殺菌と比べ、
(5)固形物・液汁混合物からなる内容物を短時 間に殺菌することができ、内容物の熱劣化に よる栄養価が損なわれることがなく、高品質 の容器詰め食品が得られる。
(6)固形物と液汁が各々最適な殺菌が可能であ る。
(7)蒸気が直接に食品に触れるため、食品に対 する伝熱効率が高くなり、その結果、殺菌処 理の時間が短縮される。
(8)殺菌処理終了後に容器の開口部を密封する ため、容器内圧の制御が容易に出来るように なる。
(9)容器が多室の場合は、各室に異なる内容品 を充填しても、蓋材に凹凸が生じなくなる。

本発明に係る容器詰食品の充填システ を示す構成説明図である。 その充填システムのライン構成模式図 ある。 蒸気殺菌部を示す構成説明図である。 実施例1に係る蓋材保持手段としての蓋 材ホルダーを示す斜視説明図である。 蓋材ホルダーの要部断面説明図である 実施例2に係る蓋材保持手段としての蓋 材ホルダーを示す斜視説明図である。 蓋材ホルダーとヒートシールバーとの み合わせを示す要部断面説明図である。 蓋材ホルダー及びヒートシールバーの 作を示す説明図である。 実施例3に係る蓋材保持手段としての蓋 材ホルダーを示す説明図である。 蒸気殺菌後における殺菌室の冷却の一 例を示す説明図である。 液汁充填ノズルの作動説明図である。 本発明の実施形態に係るガス置換ノズ ルの駆動機構を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るガス置換ノズ ルの動作を示す説明図である。 実施例4に係る蓋材保持手段としての 材ホルダーを示す説明図である。 熱殺菌時またはヘッドスペースの不活 性ガス置換時におけるクリアランス量dの調 を示す説明図である。 蒸気殺菌後における殺菌室およびカッ プの冷却の他の実施形態を示す説明図である 。

符号の説明

 10  固形物充填部
 20  蓋材カット部
 30  蓋材保持部
 40  蒸気殺菌部
 50  液汁充填部
 60  ガス置換部
 70  シール部
 80  トリミング部
 90  液汁供給部
 100 カップ詰め固形食品の充填システム

 以下、図に示す実施の形態により本発明 さらに詳細に説明する。なお、これにより 発明が限定されるものではない。

 図1は、本発明に係るカップ詰固形食品の充 填システム100の実施形態を示す構成説明図で あリ、図2はそのライン概略図である。
 この実施形態に係るカップ詰固形食品の充 システム100は、カップに固形食品を充填す 固形物充填部10と、蓋材を予めカップの開 部を覆う寸法で切断する蓋材カット部20と、 カットした蓋材(プレシール蓋材)をカップに 着させずに且つカップのヘッドスペースと 菌室内気との通気状態を保ちながらプレシ ル蓋材を固定する蓋材保持部30と、その状 で固形物充填済みカップと蓋材を同時に高 高圧の蒸気によって熱殺菌する蒸気殺菌部40 と、該熱殺菌された固形物充填済みカップ内 に殺菌済み液汁を充填する液汁充填部50と、 ップのヘッドスペースを不活性ガスで置換 るガス置換部60と、プレシール蓋材をカッ のフランジに融着させてカップの開口部を 封するシール部70と、フランジからはみ出た 余分な蓋材をカットするトリミング部80とを 備して構成されている。さらに、前記液汁 殺菌及び冷却して液汁充填部50に供給する 汁供給部90を具備している。液汁供給部90は 液汁を調合する液汁調合タンク91、調合さ た液汁を高温短時間殺菌する高温短時間殺 装置及び高温殺菌に続いて冷却する冷却装 としての熱交換機(UHT殺菌装置)92及び充填タ ク93から構成されている。なお、蒸気殺菌 40は蒸気殺菌室(蒸気殺菌釜)SRとして構成さ 、蒸気殺菌部40の入口までは一般室相当の環 境でよく、蒸気殺菌部40の出口から少なくと 液汁充填部50、ガス置換部60、シール部70の 口までは無菌環境またはクリーン環境であ ことを要し、クリーンボックスCB内に配置 れている。

 固形物充填部10では、所定量の固形食品 例えば豆類、いも類、栗、トウモロコシ及 その他の具材等がカップ内に充填機によっ 充填される。また、カップとしては、例え フランジシール面を有する広口の耐熱性プ スチック容器またはアルミ箔製容器を使用 ることが出来る。

 蓋材カット部20は、蓋材をカップの開口 を覆う寸法、例えばカップのフランジ外周 に相当する寸法で切断したプレシール蓋材 製造する。また、蓋材の材質としては例え プラスチックフィルムやアルミ箔又はそれ の積層複合フィルム等である。なお、蓋材 熱収縮率はカップの熱収縮率と略等しいか 或いはそれ以下であることが望ましい。

 蓋材保持部30は、従来のカップ詰固形食 の充填システムのように蓋材を容器に部分 着(仮シール)して固定するのではなく、後述 する蓋材保持手段によってプレシール蓋材を 容器に融着させずに且つ容器のヘッドスペー スと外気との通気状態を保ちながら保持・固 定するものである。これにより、蓋材をカッ プに部分融着する仮シール工程およびその工 程に必要な仮シール装置が不要となり、シス テム全体の工程および装置の構成が簡略化す るようになる。なお、この蓋材保持手段の詳 細については、図4から9及び14、15を参照しな がら後述する。

 蒸気殺菌部40は、図3に示すように、高温 圧の蒸気を発生させる蒸気発生器41と、そ 蒸気を貯蔵するスチームタンク42と、蒸気の 供給圧力を所定の圧力に調整する調圧弁43-1 、蒸気の殺菌室46への流入を断続(オン/オフ) するインレット弁44と、同流出を断続するア トレット弁45と、被加熱対象物である食品 填済みカップを載置する殺菌室46と、殺菌室 46を減圧する真空ポンプ47と、殺菌室46の真空 状態をブレイクする大気圧戻し弁48と、空気 たは不活性ガスを貯蔵するガスタンク49と ガスの供給圧を調整する減圧弁43-2とを有し いる。

 また、コンベアCVはいわゆる無端のコン アベルトで、カップを受けるカップ受台を え、カップを固形物充填部10、蓋材保持部30 蒸気殺菌部40、そして、クリーンボックスCB 内の液汁充填部50、ガス置換部60、シール部70 に順次搬送し、シールされた容器を、クリー ンボックスCBから排出してトリミング部80に 送する経路を循環する単一又は一連の複数 コンベヤ群で構成されている。

 殺菌室46への蒸気の供給方式としては、 器を殺菌室46へ搬入後、常圧下のまま高温高 圧の蒸気を供給してもよいし、或いは殺菌室 46の内部を真空にした後に供給してもよい。 菌室46の内部を予め真空脱気しておくこと より、蒸気が食品の隙間まで瞬時に流入し 品および容器を効率よく加熱(熱殺菌)するこ とが出来る。殺菌時間(殺菌室46における蒸気 の保持時間)としては、例えば、120℃以上-10 間、130℃以上-5分間、または160℃以上-5秒間 ある。

 殺菌室46の残留蒸気の排気方式としては 単にアウトレット弁を開いて蒸気を排気し もよいし、或いは蒸気の排気と同時にガス 導入することにより殺菌室46の内圧の減圧速 度を調整して蒸気を排気してもよい。なお、 減圧速度については、飽和蒸気圧をPSとし、 菌室46の内圧をPとする時、0.01[MPa]<P-PS<0 .1[MPa]となるように、つまり殺菌室46の内圧が 飽和蒸気圧PSに対して0.01~0.1[MPa]だけ高くなる ように、殺菌室46にガスを導入しながら殺菌 46の内部を減圧する。従来、冷却を早める めアウトレット弁を開にして蒸気を急激に 気すると水分が突沸したり固形食品が破裂 ることがあった。しかし、このように、ガ を導入しながら減圧速度を調整して蒸気を 気することにより、固形食品の破裂を好適 防止することが可能となる。また、アウト ット弁の調圧だけでは冷却の進行が遅くな 、殺菌工程に時間を要し、好ましくない。

 また、導入するガスとしては、例えば、 素等の不活性ガス又は高圧空気である。従 て、窒素等の不活性ガスを採用する場合は 蒸気の排気と同時に容器のヘッドスペース 不活性ガスで置換されるため、次工程であ ガス置換の工程を省略することが可能とな 。これにより、蒸気殺菌部40の後段に位置 るガス置換部60を省略することが可能となる 。

 また、熱殺菌後の容器の冷却方法として 、冷却をより促進するために、減圧冷却し り、内部を水冷したり、殺菌室を外部から 冷してもよい。一般にスチームインジェク ョンは、蒸気の凝縮水によって食品が水っ くなる傾向がある。減圧冷却を行うと、凝 水の気化により冷却が促進されるとともに 分な水分が除去され、食品が水っぽくなる を防止する効果がある。しかしながら、本 施形態では、後述するようにクリーンボッ スに搬送後の容器に冷却された液汁を充填 て、液汁により冷却されるので、必ずしも 菌室での冷却は必要でなく、熱い状態で殺 室から排出が可能である。

 液汁充填部50では、蒸気殺菌部40で蒸気殺 菌及び冷却されてクリーンボックス内に搬送 されてきた容器のフランジと蓋材との間に液 汁充填ノズルを挿入し、或いは蓋材を保持し て容器開口部を覆っている蓋材保持手段を移 動させて容器の開口部を開放して、開口部上 方に液汁充填ノズルを位置させて、該液汁充 填ノズルにより充填タンク93に貯留されてい 殺菌済み且つ冷却された液汁を所定量固形 の上方に向けて充填する。液汁充填ノズル 駆動機構の詳細は後述する。

 ガス置換部60は、詳細については、図13を 参照しながら後述するが、ガスを噴射するガ ス置換ノズルを充填済みカップに近接させな がら吹きつけ、そして吹きつけが完了すると 、ガス置換ノズルをそのカップから離隔して 待避させ次工程であるシール工程の妨げとな らないように構成されている。

 シール部70では、熱せられたシールヘッ がプレシール蓋材を充填済みカップのフラ ジ部に押し当ててプレシール蓋材をそのフ ンジ部に融着させ、充填済み容器の開口部 密封する。

 トリミング部80では、容器の開口部のヒ トシール後、容器のフランジ部からはみ出 余分な蓋材はカッタによって切断され、そ 開口部を密封された充填済み容器は搬出手 によって製品として出荷される。

 液汁充填部50に液汁を供給する液汁供給 90は、液汁を調合する調合タンク91、調合タ クの下流に設けられ調合された液汁を高温 速殺菌(UHT殺菌)する殺菌機とその下流に設 られた瞬間冷却機との組み合わせからなる 交換機92、及び充填タンク93とから構成され いる。充填タンクから管路を介して液汁充 ノズルに連設されているが、熱交換機、充 タンク、充填ノズルまでの経路は、密封経 となっており、外気の侵入を阻止して液汁 無菌状態を保持している。液汁の殺菌後の 却温度は、内容液にもよるが少なくとも殺 済み固形物の温度よりも低い温度まで冷却 れることが望ましい。

 図4は、実施例1に係る蓋材保持手段とし の蓋材ホルダー30aを示す斜視説明図である また、説明の都合上、カップ受台CH、液汁充 填ノズル51およびガス置換ノズル61が図上に されている。この蓋材ホルダー30aは、プレ ール蓋材PSをカップ受台CHに押し当てる押え ルト31aと、押えボルト31aを支持するボルト 持構体32aと、押えボルト31aがプレシール蓋 PSの所定の位置に当たるように案内する位 決めガイド33aとから成る。

 押えボルト31aは、プレシール蓋材PSの周 部を、例えば4点でカップ受台CHに押し当て ことによりプレシール蓋材PSを保持している 。これにより、殺菌室46と容器内部との通気 態が好適に確保され、殺菌室46に蒸気を供 した時に、蒸気が容器の内部まで流入し、 器と内容物を同時に熱殺菌することが可能 なる。また、液汁充填ノズルで殺菌済み液 を供給する際、及びヘッドスペースをガス 換する際、液汁充填ノズル51又はガス置換ノ ズル61が容器のヘッドスペース近傍まで近接 ることができるため、液汁を確実に供給で 、且つ容器のヘッドスペースを不活性ガス 十分に置換することが出来るようになる。

 ヒートシールバー貫通口34aは、カップの ッドスペースにある空気を不活性ガスで置 した後に、プレシール蓋材PSをカップのフ ンジ部CFに融着するヒートシールバーHBが通 するための開口である。

 押えボルト31aがプレシール蓋材PSをカッ 受台CHに押し当てる代わりに、カップのフラ ンジ部CFに押し当てるように押えボルト31aを ルト支持構体32aに配設しても良い。

 図5は、蓋材ホルダー30aの要部断面説明図で ある。また、カップ受台CH、ヒートシールバ HBおよびガス置換ノズル61が表されている。
 高温高圧の蒸気がプレシール蓋材PSとカッ フランジ部CFとの間からカップの内部に入り 込み、カップに充填された食品SFおよびカッ の内外周面を熱殺菌する。また、クリアラ ス量dは、カップ開口部の天面からプレシー ル蓋材PSの下面までの距離で定義され(以降の 説明でも同様とする。)、本実施例ではクリ ランス量d≒0.0mmである。後述するように、 のクリアランス量dは、殺菌時においては加 効率の点で大きい方が望ましく、他方、ガ 置換時においては不活性ガスの使用量の点 ら小さい方が望ましい。

 このように、プレシール蓋材PSがカップ ランジ部CFに融着されずにカップのヘッドス ペースと殺菌室内気との通気状態を保ちなが ら、カップ開口部を覆う位置に押えボルト31a によって固定されている。従って、高温高圧 の蒸気が流入する際に、プレシール蓋材PSと ップの熱収縮率が相異する場合でもカップ ランジ部CFの変形が生じなくなる。また、 レシール蓋材PSをカップフランジ部CFに部分 に融着する工程及びそのための仮シール装 が不要となり、結果的に全体の工程および 置の構成が簡略化するようになる。

 図6は、実施例2に係る蓋材保持手段として 蓋材ホルダー30bを示す斜視説明図である。
 この蓋材ホルダー30bは、カップのヘッドス ースと殺菌室内気との通気状態を保ちなが 、カップ開口部を覆う位置にプレシール蓋 PSを狭持しながらカップから離隔して保持 るグリップとしての蓋材ウェイトプレート31 b及び蓋材サポートプレート32bと、蓋材ウェ トプレート31b及び蓋材サポートプレート32b 支持する支持手段としてのスプリング33bと スプリング33bの中を通り蓋材ウェイトプレ ト31b及び蓋材サポートプレート32bの貫通穴 嵌合するガイド手段としてのガイドピン34b 、スプリング33b及びガイドピン34bが固定さ ているカップ受台35bとから成る。

 プレシール蓋材PSは、カップフランジ部CF に融着されずに蓋材ウェイトプレート31b及び 蓋材サポートプレート32bとの間に狭持されカ ップから離隔して保持されている。更にスプ リング33bによって蓋材サポートプレート32bと カップ受台35bの隙間から殺菌用の高温高圧の 蒸気が入り込むのに適したクリアランス量d 確保されている。

 また、カップを受けるカップ受台35bは、 汁充填ノズル51及びガス置換ノズル61が容器 の内部に深く入り込むことが出来るように、 液汁充填ノズル51及びガス置換ノズル61と対 する面に切り欠きが施されている。

 図7は、蓋材ホルダー30bとヒートシールバー 70bとを組み合わせた要部断面説明図である。
 このヒートシールバー70bは、プレシール蓋 PSをカップフランジ部CFに押し当てて融着さ せるシールヘッド71bと、スプリング33bを押し 下げるスプリング下げステイ72bと、スプリン グ下げステイを懸架する下げステイ用スプリ ング73bと、ガイドピン34bと嵌合するガイドホ ール74bとから成る。

 なお、図示されてはいないが、スプリン 下げステイ72bは軸方向に対し摺動可能に構 されている。かつ、下げステイ用スプリン 73bのバネ定数はスプリング33bのバネ定数よ 大きくなるように設定されている。これに り、スプリング下げステイ72bと蓋材ウェイ プレート31bが合した時、先ずスプリング33b 縮み始め、そして、スプリング33bが最下点 達した時、今度は下げステイ用スプリング7 3bが縮み始め、その結果、シールヘッド71bが 降しプレシール蓋材PSをカップフランジ部CF に押し当てて融着することになる。なお、こ のヒートシールの動作の詳細については、図 8において後述する。

 図8は、蓋材ホルダー30b及びヒートシールバ ー70bの動作を示す説明図である。
 先ず、図8(a)に示すように、カップ開口部の 天面からプレシール蓋材PSの下面までの距離 定義されるクリアランス量dは最大となり蒸 気殺菌時のクリアランスを好適に確保する。 また、カップ受台35bのガイドピン34bとガイド ホール74bとが嵌合するように、シールヘッド 71b及びスプリング下げステイ72bがカップ受台 35bに対して下降する。

 図8(b)に示すように、シールヘッド71b及び スプリング下げステイ72bが下降して、スプリ ング下げステイ72bと蓋材ウェイトプレート31b が合し、スプリング下げステイ72bが蓋材ウェ イトプレート31bを押すことにより、スプリン グ33bが徐々に縮むようになる。このようにし て、スプリング33bは最下点まで縮み、ヘッド スペースの不活性ガス置換に最適なクリアラ ンス量dが好適に確保される。

 また、前述したように、クリアランス量d は、殺菌時においては加熱効率の点で大きい 方が望ましく、他方、ヘッドスペースの不活 性ガス置換時においては不活性ガスの使用量 の点から小さい方が望ましい。

 図8の(c)に示すように、なおもシールヘッ ド71b及びスプリング下げステイ72bが下降して 、蓋材ウェイトプレート31bを押し下げようと するが、スプリング33bが最短長になっている ために、蓋材ウェイトプレート31bはこれ以上 下がることが出来ず、スプリング下げステイ 72bは、シールヘッド71bに対し鉛直上向きに摺 動し、その結果、シールヘッド71bは下降する ようになる。そして、シールヘッド71bは下げ ステイ用スプリング73bを押し下げながらプレ シール蓋材PSに接し、プレシール蓋材PSをカ プフランジ部CFに押し当ててプレシール蓋材 PSをカップフランジ部CFに融着する。

 このように、プレシール蓋材PSがカップ ランジ部CFに融着せずにカップのヘッドスペ ースと殺菌室内気との通気状態を保ちながら 、カップ開口部を覆う位置に蓋材ホルダー30b によってカップから離隔して保持されている 。その結果、高温高圧の蒸気が流入する際に 、プレシール蓋材PSとカップの熱収縮率が相 する場合でもカップフランジCFの変形が生 なくなる。また、プレシール蓋材PSをカップ フランジ部CFに部分的に融着する工程及びそ ための仮シール装置が不要となり、結果的 全体の工程および装置の構成が簡略化する うになる。また、ヒートシールバー70bを上 構成とすることにより、熱殺菌時またはヘ ドスペースの不活性ガス置換時において最 なクリアランス量dを確保することが出来る ようになる。

 図9は、実施例3に係る蓋材保持手段として 蓋材ホルダー30cを示す説明図である。なお 図9の(a)は、平面図であり、同(b)はそのA-A’ 面図である。
 この蓋材ホルダー30cは、カップのヘッドス ースと殺菌室内気との通気状態を保ちなが 、カップ開口部を覆う位置にプレシール蓋 PSを狭持しながらカップから離隔して保持 るグリップとしてのフィルム押え31c及びフ ルム受け32cと、フィルム押え31c及びフィル 受け32cを支持する支持手段としてのバネ33c 、バネ33cの中を通り板35cと螺合するガイド 段としてのピンファスナ34cと、ピンファス 34cと螺合する板35cと、カップを受けるカッ 受台36cとから成る。また、ピンファスナ34c 板35cは、後述するように、クリアランス量 整手段を成している。

 プレシール蓋材PSが全周にわたり狭持さ ている実施例2と異なり、本実施例ではプレ ール蓋材PSの向かい合う一の両端部のみが ィルム押え31c及びフィルム受け32cによって 持され、且つバネ33cによってカップから離 して保持されている。

 板35cにはピンファスナ34cと螺合する雌ね (図示せず)が形成され、且つピンファスナ34 cを締める(板35cにネジ込むこと)ことにより、 クリアランス量dを小さくすることができ、 にピンファスナ34cを緩めることにより、ク アランス量dを大きくすることができる。従 て、蒸気を殺菌室に供給する際は、クリア ンス量dを大きく確保し、十分な量の蒸気が カップの内部に流入してプレシール蓋材、カ ップ及び内容物を同時に支障なく挿入できる ようにクリアランス量を大きく確保する。一 方、カップのヘッドスペースを不活性ガスで 置換する際は、クリアランス量dを小さく確 し、不活性ガスの逃気を最小限に抑えなが 効率よく不活性ガス置換をすること出来る うになる。

 カップ受台36cのカップフランジ部CFに合 る部分には溝が切られ、その溝にシートラ ーSRが埋め込まれている。このシートラバー SRによってカップフランジ部CFにかかるシー ヘッドの押圧が均一になると共に、ヒート ール時にカップフランジ部CFが受ける衝撃を 好適に吸収する。

 このように、プレシール蓋材PSがカップ ランジ部CFに融着せずにカップのヘッドスペ ースと殺菌室内気との通気状態を保ちながら 、カップ開口部を覆う位置に蓋材ホルダー30c によってカップから離隔して保持されている ことにより、高温高圧の蒸気がカップCの隅 まで行き渡り所定の殺菌温度に容易に到達 ることが出来ると共に、プレシール蓋材PSと カップの熱収縮率が相異する場合でもカップ フランジ部CFの変形が生じなくなる。また、 形物、容器、蓋材の同時加熱殺菌後に、液 の充填が可能となる。また、プレシール蓋 PSをカップフランジ部CFに部分的に融着する 工程及びそのための仮シール装置が不要とな り、結果的に全体の工程および装置の構成が 簡略化するようになる。更に、ピンファスナ 34cを板35cに締緩することにより、熱殺菌時、 液汁充填時またはヘッドスペースの不活性ガ ス置換時において最適なクリアランス量dを 保することが出来るようになる。

 (熱殺菌時のクリアランス量dの好適範囲)
 クリアランス量dが小さい場合は、真空脱気 した後に蒸気を供給することにより容器内部 まで蒸気が流入しプレシール蓋材、容器およ び内容物を同時に熱殺菌することが可能とな る。他方、所定のクリアランス量dを設ける 、より高速に容器および内容物を熱殺菌す ことができるようになる。しかしながら、 リアランス量dが大きすぎると、蒸気供給時 食品の飛散、後述の水冷を行う際には飛沫 浸入などのおそれがある。また、上述した うに、ガス置換の効率を考慮すると、クリ ランス量dとしては、1~30[mm]が望ましく、特 3~10[mm]がより望ましいが、液汁充填ノズル 入時は、該ノズル先端をヘッドスペースに ませるのに充分なクリアランス量を確保す 。そのために、蓋材ホルダー全体をカップ 台から持上げることができるようにしても い。

 図10は、蒸気殺菌後における殺菌室および ップの冷却の一例を示す説明図である。
 この殺菌室の冷却では、シャワーノズルSN り無菌の冷却水CWを噴射することにより、そ の冷却水CWが殺菌室内部の蒸気を冷却すると に殺菌室内部の壁面を冷却する。そして、 れらの冷却水CWは、最終的にはカップCが冷 水CWによって部分浸漬されるように、殺菌 内部の底部に集水・貯水される。なお、こ 冷却水CWの水位はカップの開口部COより下位 なるように制御されている。また、冷却水C Wは蓋材ホルダー30cに直接にかからない方向 噴射される。これにより、蒸気殺菌後の昇 したカップを好適に冷却すると共に殺菌室 部を好適に冷却することが出来る。また、 却水CWとしては、無菌水を使用する。

 図11は、液汁充填部50の動作を示す説明図で ある。なお、図11(a)は液汁充填ノズル51が待 している状態を示し、一方、図11(b)は、液汁 充填ノズル51が固形物が充填されているカッ 内に液汁を充填している状態を示している 本実施形態の液汁充填ノズルの駆動機構は 図12に示す後述するガス置換ノズルの駆動 構と同様な機構であるので、それと同様な 材には同一符号を付し、その詳細な機構は 12で説明する。
 本実施形態の液汁充填ノズルの駆動機構に いて、例えばカップフランジ部CFからはみ したプレシール蓋材PSが垂れ下がっている場 合に、ノズルが単に直線運動のみを行うもの であると、垂れ下がった蓋材がノズルの進入 を邪魔して容器開口部に進入できないという 問題があるが、本実施形態の液汁充填部50は の問題点を解消できる充填ノズル変位手段 有している。即ち、本発明に係る液汁充填 50の充填ノズル変位手段を構成するピック ップカム62により、液汁充填ノズル51は往復 動と楕円運動を行うことが出来る。これに り、プレシール蓋材PSが垂れ下がっている 合であっても、同図(a)の状態から液汁充填 ズル51がプレシール蓋材PSをまくりながら進 して、同図(b)に示すようにカップのヘッド ペースに面することが出来るようになる。 お、図中58は液汁充填ノズル51に液汁を供給 する液汁供給ラインである。

 図11(a)では、エアシリンダ66のロッドが前 進することにより、プッシャーロッド65も前 し、その結果、液汁充填ノズル51がピック ップカム62によってカップ受台CHに近接しな ら吐出方向を上方へ変える。図11(b)では、 アシリンダ66のロッドが更に前進することに より、プッシャーロッド65を更に前方へ押し し、その結果、液汁充填ノズル51が楕円軌 を描きながらプレシール蓋材PSをめくりなが らカップ受台CHに近接し、液汁をカップに供 する。

 また、液汁充填部50は、エアシリンダ66及 びピックアップカム62によって液汁充填ノズ 51の吐出方向を変えているが、それとは別 ヒンジ等を使用することにより、液汁充填 ズル51の吐出方向を可変とすることも可能で ある。

 図12は、本発明に係るガス置換部60における ガス置換ノズルの駆動機構を示す一実施形態 を示している。
 このガス置換部60は、ヘッドスペースに不 性ガスを吹き込むガス置換ノズル61、そのノ ズルの吐出方向を可変にするピックアップカ ム62と、ピックアップカム62の作用を伝達す アーム63と、アーム63のピックアップカム62 対する摩擦を低減するローラー64と、エアシ リンダの往復力を液汁充填ノズル51へ伝達す プッシャーロッド65と、往復力を発生する アシリンダ66と、プッシャーロッドを保持す るロッドホルダ67と、ガス置換ノズル61に不 性ガスを供給する不活性ガス供給ライン68と から成る。

 図11は、液汁充填ノズルの駆動機構を示 たが、ガス置換ノズル駆動機構も同様な機 を採用できる。図13は、ガス置換部60におけ ガス置換ノズルによる前記液汁充填後に行 不活性ガス置換の状態を示し、液汁充填時 状態を示す図11に対応している。同様な構 は図12と同じ符号を付し、詳細な説明は省略 する。なお、ヘッドスペースの不活性ガス置 換の場合、ガス置換ノズル61が液汁充填ノズ 51と相違して容器のヘッドスペース上方に する必要はないので、図のようにガス置換 のガス置換ノズル61のストロークは小さく、 ノズル先端はカップのフランジとプレシール 蓋材PSとの隙間(クリアランス)に面していれ よい。

 図14は、実施例4に係る蓋材保持手段として 蓋材ホルダー30dを示す説明図である。なお 図14(a)は、平面図であり、同(b)はその要部 面図である。
 この蓋材ホルダー30dは、カップのヘッドス ースと殺菌室内気との通気状態を保ちなが 、カップ開口部を覆う位置にプレシール蓋 PSを狭持しながらカップから離隔して保持 るグリップとしてのフィルム押え31d及びフ ルム受け32dと、フィルム押え31d及びフィル 受け32dをカップ受台CHに案内する支持手段お よびガイド手段としての位置決めガイド33dと 、殺菌室46に設置され位置決めガイド33dを支 するクリアランス量調整手段としてのガイ 34dとから成る。

 プレシール蓋材PSはフィルム受け32dに載 され上部よりフィルム押え31dによって固定 れている。なお、フィルム押え31dはフィル 受け32dに載置されているだけである。

 カップ受台CHは、殺菌室46においてガイド 34d間に配設される。他方、後述するように、 ガイド34dは位置決めガイド33dを支持すること により、クリアランス量dを大きく確保し十 な量の蒸気がカップCの内外周面に沿って流 することができるようにする。

 図15は、熱殺菌時または液汁充填時、及び ッドスペースの不活性ガス置換時における リアランス量dの調整を示す説明図である。
 図15(a)に示すように、カップ受台CHが蒸気殺 菌部及び液汁充填部のガイド34d間に配設され 、続いてプレシール蓋材PSが載置固定された ィルム押え31d及びフィルム受け32dが位置決 ガイド33dに案内されて、位置決めガイド33d ガイド34dに合し支持される。これにより、 レシール蓋材PSはカップCの開口部を覆う位 に、カップ開口部の天面(カップフランジ部 CF)からクリアランス量dだけ隔てて保持され ようになる。このように、大きなクリアラ ス量dを確保することにより、十分な量の蒸 がカップの内外周面に沿って流れることが 来るようになる。その結果、プレシール蓋 、カップおよび内容物がより迅速に熱殺菌 れるようになる。また、液汁充填部では、 汁充填ノズルの挿入が容易となる。

 図15(b)に示すように、カップ受台CHが液汁 充填部50を過ぎると、ガイド34dによる支持が くなるため、位置決めガイド33dが下がり、 の結果、フィルム押え31d及びフィルム受け3 2dが下がりフィルム受け32dがカップフランジ CFに保持されるようになる。これにより、 リアランス量dは限りなく小さくなる。そし 、ガス置換ノズルGNはカップのヘッドスペ スに不活性ガスを供給し、クリアランス量d 限りなく小さいため、不活性ガスの逃気を 小限に抑えながらカップのヘッドスペース 不活性ガスによって効率よく置換すること 出来るようになる。このように、ガイド34d 支持がなくなることにより、ヘッドスペー の不活性ガス置換に最適なクリアランス量d を確保することが出来るようになる。

 実施例4に係る蓋材ホルダーによれば、熱 殺菌のとき及び液汁充填のときには広いクリ アランス量dを確保することができ、他方、 ッドスペースのガス置換時においては狭い リアランス量dを自動的に確保することがで る。

 図16は、蒸気殺菌後における殺菌室および ップの冷却の他の例を示す説明図である。
 この殺菌室の冷却では、殺菌室46の壁にウ ータージャケットWJが形成されて、その内部 を冷却水CWが循環している。これにより、冷 水CWにより殺菌室46の壁が冷却され、引いて は壁近傍に残留する蒸気の熱をも奪うことに なる。なお、冷却水CWとしては、非無菌水、 えば水道水を使用することが出来る。

 カップの冷却に対しては、カップCを、水 位がカップCの開口部COより下位になるように して無菌水MWによって部分浸漬する。このよ にすることにより、シャワー式と異なり水 の飛沫が発生することはなく、その結果、 容物に水滴が混入することはない。これに り、蒸気殺菌後の昇温したカップを好適に 却することが出来る。

 以上、本発明の種々の実施形態及び実施 について説明したが、本発明は上記の実施 態や実施例に限るものでなく、その技術的 想の範囲内で種々の設計変更が可能である たとえば、前記実施形態では、液汁充填ノ ルは、図11に示すように、容器に対して側 から移動して容器開口部に面するようにし いるが、無菌室で蓋保持手段全体を持上げ 上方からの液汁充填ノズルの進入に邪魔に らない位置に変位させるようにすれば、例 ば図2に模式的に示すように、液汁充填ノズ は容器の搬送路上方に配置して上方に配置 ることもできる。

 本発明の容器詰め食品の殺菌方法および 填システムは、固形物・液汁混合物が充填 れた容器、多室異食品の容器、並びに樹脂 容器とアルミ箔入りフィルムのように容器 蓋材の殺菌温度近傍における収縮率が大き 異なる容器に対し好適に適用され得る。