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Title:
STOWABLE VEHICLE SEAT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/048108
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A stowable vehicle seat having a mechanism for preventing an erroneous operation in stowage and return operations of the seat. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The stowable vehicle seat (S) having operation means using a strap (20) for stowage and return operations of the seat has brackets (52, 52) formed on a seatback frame (22), a rocking member (53) rockably supported by the brackets (52, 52), and a braking member (58) secured to the strap (20). The brackets (52, 52) have vertical long holes (52b, 52b). The rocking member has left and right plate bodies (53c, 53c) having vertically long braking holes (54, 54) and also has an upper plate (53b) for interconnecting the plate bodies (53c, 53c).The upper plate (53b) is placed so that its lower side can be in sliding contact with the strap (20). The braking holes (54, 54) have, on their front sides, expanded-width sections (54a, 54a).The braking member (58), secured to the strap (20), has the erroneous operation prevention mechanism inserted through the long holes (52b, 52b) and through the braking holes (54, 54).

Inventors:
SAYAMA TATSUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068386
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TS TECH CO LTD (JP)
SAYAMA TATSUO (JP)
International Classes:
B60N2/30; B60N2/90; G05G1/02
Foreign References:
JP3299179B22002-07-08
JP2005225376A2005-08-25
Attorney, Agent or Firm:
AKIYAMA, Atsushi et al. (5-1 Toranomon 3-chome, Minato-k, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 車両用格納シートを折り畳むときの操作にストラップを用いた誤操作防止機構であって、
前記ストラップに固着された制動部材と、
前記車両用シートのシートバックの表裏面側のいずれかの方向に起立されると共に、離間して形成された少なくとも2つのブラケットと、
前記ブラケットに揺動軸によって揺動可能に軸支される離間して形成された少なくとも2つの板体と該板体を連結し前記ストラップと摺接可能な連結手段とを有する揺動部材と、を備え、
前記ブラケットは前記揺動部材の揺動方向に対して交わる方向の第1の長孔を有し、
前記揺動部材の板体は、揺動方向に対して交わる方向の第2の長孔が前記ストラップと前記連結手段の摺接による揺動部材の揺動方向と逆側へ拡幅部を有して形成され、
前記ストラップの制動部材は前記第1の長孔及び第2の長孔に挿通されてなる誤操作防止機構を備えることを特徴とする車両用格納シート。
 前記揺動部材の連結手段は、拡幅部が形成された側で前記ストラップと摺接可能に配設されてなる誤操作防止機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用格納シート。
 前記左右の板材の間にリブが形成され、
前記リブは、拡幅部が形成された側と逆側で前記ストラップと摺接可能に配設されてなる誤操作防止機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用格納シート。
 前記第2の長孔は揺動方向の両側へ拡幅部を備え、
前記ストラップは、前記連結手段と前記リブとの間にいずれとも摺接可能に挿通されてなる誤操作防止機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用格納シート。
 前記ストラップを前記シートバックの上方側又は下方側へ引っ張ることによって、
前記連結手段又は前期リブが前記ストラップと摺接し前記シートバックの裏面方向又は表面方向へ前記揺動部材を揺動することで、前記拡幅部が前記制動部材を係止し前記ストラップの動きを規制する誤操作防止機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用格納シート。
Description:
車両用格納シート

 本発明は車両用格納シートに係り、特に 格納/復帰操作を確実に行う誤操作防止機構 を有する車両用格納シートに関する。

 従来、車両用シートを構成するシートク ションの後端部を車体フロアにおける収納 部(格納凹部)の前側にて前後方向へ回動可 に支持して、シートクッション上にシート ックを倒伏させた状態で、当該車両用シー を後方へ回動して収納凹部に格納すること 可能な車両用格納シートが知られている。

 例えば、特開2006-82698号公報に示されてい るように、収納凹部の前部の左右の両側縁部 に設けられた回動軸と、シートクッションの 後端部の左右の部位に設けられたブラケット を備え、これら各ブラケットを各回転軸に対 して前後方向に回動可能に配設することによ り、シートクッションの後端部を前後方向へ 回動可能に支持して収納凹部にシートを収納 できるようになっている。

 前記に記載の技術では、車両用格納シー を収納(格納)/復帰の際に操作するリクライ ング機構(リクライニングロック)と脚部係 解除機構(ストライカロック)の操作手段が機 能ごとに分かれている。リクライニング機構 と脚部係止解除機構の操作手段として、それ ぞれ引張りストラップ(ストラップ)とレバー 用いられている。これらの操作手段は着座 態では手の届かないシート裏面側に設置さ 子供等による誤操作を防止している。

 また、車両用格納シートを収納/復帰の際 に操作される2つの操作手段のうち、リクラ ニング機構の操作手段としてストラップが いられることがある。ストラップはシート 裏面から延出され、引っ張ることでリクラ ニング機構の係止を解除できるように構成 れている。

特開2006-82698号公報

 このストラップによるリクライニング機構 係止解除操作は、荷室側から操作者がシー の後方側へストラップを引っ張ることで行 れる。通常、ストラップは前記のようにシ ト裏面側に取付けられるため誤操作の心配 ない。
 ところが、シートバックの上方、もしくは 方へ引っ張ることでも同様にリクライニン 機構の係止が解除される機構となっている め、例えば、子供等が後ろ向きに着座した 態でシートの裏面に手を伸ばしてストラッ 操作を行った場合には、リクライニング機 の係止が解除される虞がある。

 さらに、リクライニング係止解除機構と 部係止解除機構の機能ごとに分かれていた 作手段が1つの操作手段に統合されたシート においても操作手段としてストラップが用い られることがあり前記技術と同様の課題を有 している。

 本発明の目的は、上記問題点に鑑み格納/復 帰操作を確実に行う誤操作防止機構を有する 車両用格納シートを提供することである。
 また、本発明の他の目的は、格納/復帰操作 以外のシートアレンジを行った際にも有効な 誤操作防止機構を有する車両用格納シートを 提供することである。

 前記課題は、請求項1に係る車両用格納シ ートによれば、車両用格納シートを折り畳む ときの操作にストラップを用いた誤操作防止 機構であって、前記車両用格納シートのスト ラップに固着された制動部材と、前記シート バックの表裏面側のいずれかの方向に起立さ れると共に、離間して形成された少なくとも 2つのブラケットと、前記ブラケットに揺動 によって揺動可能に軸支される離間して形 された少なくとも2つの板体と該板体を連結 前記ストラップと摺接可能な連結手段とを する揺動部材と、を備え、前記ブラケット 前記揺動部材の揺動方向に対して交わる方 の第1の長孔を有し、前記揺動部材の板体は 、揺動方向に対して交わる方向の第2の長孔 前記ストラップと前記連結手段の摺接によ 揺動部材の揺動方向と逆側へ拡幅部を有し 形成され、前記ストラップの制動部材は前 第1の長孔及び第2の長孔に挿通されてなる、 ことにより解決される。

 このように、ストラップに固着された制 部材と、ストラップと摺接可能な連結手段 を有する揺動部材と、揺動部材の揺動方向 対して交わる方向の第1の長孔を有するブラ ケットとを有し、揺動部材の板体は揺動方向 に対して交わる方向の第2の長孔がストラッ と連結手段の摺接による揺動部材の揺動方 と逆側へ拡幅部を有して形成され、ストラ プの制動部材は前記第1の長孔及び第2の長孔 に挿通される構成とすることで、ストラップ をシートバックに対して上方又は下方に引っ 張った場合にはストラップが連結手段に摺接 して揺動部材が揺動し、ストラップに固着さ れた制動部材が拡幅部に係止されストラップ の動きが規制されるため、悪戯などによって ストラップが上方又は下方など一部の方向へ 引っ張り操作された場合には操作力がリンク 機構に伝達されずに、乗員が予期しないシー トの動きを防止でき確実な操作性を確保でき る。さらに、この誤操作防止機構が動作する ストラップの引っ張り方向はシートバックに 対する方向であるため、シートが格納/復帰 置等のシートアレンジされた状態であって 同様に動作し、確実な操作性を確保できる

 また、請求項2のように、前記揺動部材の 連結手段は前記ストラップと拡幅部が形成さ れた側で摺接可能に配設されていると好適で ある。

 このように、連結手段がストラップと拡 部が形成された側で摺接することによって ストラップがシートバックに対して上方へ っ張り操作された場合には、ストラップに 着された制動部材が拡幅部に係止され規制 れるためにストラップの操作力がリンク機 に伝達されずに、乗員が予期しないシート 動きを防止でき確実な操作性を確保できる

 また、請求項3のように、前記揺動部材の 連結手段は前記ストラップと拡幅部が形成さ れた側と逆側で摺接可能に配設されていると 好適である。

 このように、連結手段がストラップと拡 部が形成された側と逆側で摺接することに って、ストラップが下方へ引っ張り操作さ た場合には、ストラップに固着された制動 材が拡幅部に係止されるためにストラップ 操作力がリンク機構に伝達されずに、乗員 予期しないシートの動きを防止でき確実な 作性を確保できる。

 また、請求項4のように、前記第2の長孔 揺動方向の両側へ拡幅部を備え、前記スト ップは、前記揺動部材の前記左右の板体を 結する前記第1の連結手段と第2の連結手段と の間にいずれとも摺接可能に挿通されると好 適である。

 このように、揺動方向の両側へ拡幅部を 成することによってストラップがシートバ クに対して上方・下方のいずれの方向に引 張られた場合でもストラップに固着された 動部材が拡幅部に係止されることで、スト ップの操作力がリンク機構に伝達されずに 乗員が予期しないシートの動きを防止でき 実な操作性を確保できる。

 さらに、請求項5のように、前記ストラッ プを前記シートバックの上方側又は下方側へ 引っ張ることによって、前記連結手段又は前 期リブが前記ストラップと摺接し前記シート バックの裏面方向又は表面方向へ前記揺動部 材を揺動することで、前記拡幅部が前記制動 部材を係止し前記ストラップの動きを規制す るように構成することにより、乗員が予期し ないシートの動きを防止でき確実な操作性を 確保できる。

 本発明に係る誤操作防止機構を有する車 用格納シートによれば、車両用シートの格 /復帰時に行うストラップの引っ張り操作を 一部の方向には、操作できない構成とするこ とで、誤操作が行われた場合にシートが乗員 の予期しない動きをすることを防止して確実 な操作性を確保することができる。

 また、シートアレンジした際にも、一部 方向にはストラップを引っ張り操作できな ため、乗員の予期しないシートの動きを防 し確実な操作性を確保することができる。

本発明の実施形態に係る車両用格納シ トを装備した車両後部の側面模式図である 本発明の第1の実施形態に係るシートの 前方斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るシートの 後方斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るシートフ レームの概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るリンク機 構の拡大説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るリンク機 構のI-I断面説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る前側脚部 の係止部の概略説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るシートバ ック倒伏時のリンク機構の拡大説明図である 。 本発明の第1の実施形態に係るリンク機 構のII-II断面説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るシート 格納操作時の操作手順を示す説明図である 本発明の第1の実施形態に係るシート 格納操作時のリンク機構の動作説明図であ 。 本発明の第1の実施形態に係るシート 復帰操作時の操作手順を示す説明図である 本発明の第1の実施形態に係るシート 復帰操作時のリンク機構の動作説明図であ 。 本発明の第1の実施形態に係るストッ ー機構の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るストッ ー機構の動作説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るシート ストッパー機構が効果を奏するシートアレ ジの説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るストッ ー機構の動作説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るストッ ー機構の動作説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るシート 後方斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るシート レームの概略斜視図である。

符号の説明

S,S3 シート
F,F2 シートフレーム
S1 右側シート
S2 左側シート
4 車体フロア
5 格納凹部
11 シートクッション
12 シートバック
13 ヘッドレスト
14 前側脚部
20,60 ストラップ
20a ストラップ出口部
20b 出口枠
21 シートクッションフレーム
21a バックフレーム支持部
22 シートバックフレーム
22a サイドフレーム
22b 中央フレーム
23 ピラー支持部
24 前側脚部フレーム
25 シート支持部
25a 回動軸
25b 回転軸用ブラケット
27 リクライニング機構
28 バックプレート
28a 誘導孔部
30,62 リンク機構
31 第1のリンク部材
31a 第1の軸部
31b,52b 長孔
32 第2のリンク部材
32b 係止凹部
33 第3のリンク部材
33a 第2の軸部
34 ストラップ連結部材
34a,40c,41c,42c 係止部
35 係止突起
40 リクライニング解除ワイヤ
40a リクライニング解除ケーブル
40b,41b,42b 端部部材
41 脚部解除ワイヤ
41a 脚部解除ケーブル
42 キャンセルワイヤ
42a キャンセルケーブル
43 係止爪
43a 係止爪回転軸
44 脚部ストライカ
45 付勢ばね
48 渦巻きばね
49 係止リブ
50,70 ストッパー機構
51 ストッパーブラケット
51a スリット
52 ブラケット部
52a,53a 軸孔
53 揺動部材
53b 上板
53c 板体
54 制動孔
54a,54c 拡幅部
54b,54d 上側縁部
55 下板
56 揺動軸
56a 座金
58 制動部材
58a 凸部
61 レバー
61a レバー機構

 以下、本発明の実施の形態について図を 照して説明する。なお、以下に説明する部 、配置等は、本発明を限定するものではな 、本発明の趣旨に沿って各種改変すること できることはもちろんである。

(第1の実施形態)
 図1乃至図16は本発明の第1の実施形態を示し 、図1はシートを装備した車両後部の側面模 図、図2はシートの前方斜視図、図3は車両用 格納シートの後方斜視図、図4はシートフレ ムの概略斜視図、図5はリンク機構の拡大説 図、図6はリンク機構のI-I断面説明図、図7 前側脚部の係止部の概略説明図、図8はシー バック倒伏時のリンク機構の拡大説明図、 9はリンク機構のII-II断面説明図、図10はシ トの格納操作時の操作手順を示す説明図、 11はシートの格納操作時のリンク機構の動作 説明図、図12はシートの復帰操作時の操作手 を示す説明図、図13はシートの復帰操作時 リンク機構の動作説明図、図14はストッパー 機構の分解斜視図、図15はストッパー機構の 作説明図、図16はストッパー機構が効果を するシートアレンジの説明図である。

 まず、図1乃至図4に基づいて本実施形態に るシートS,S1の構成について説明する。
 本実施形態に係るシートSを装備した車両は 、前後に直列する3列シートを備えるもので り3列目のシートが格納可能に構成されてい 。本実施形態に係るシートSは3列目シート 関するものである。シートSの後方にはシー Sを格納する格納手段としての格納凹部5が 体フロア4に設けられている。なお、不図示 フロアカーペットが車両フロア4上の略全面 に渡って敷設されている。

 図2には、本実施形態に係るシートSを模式 に示している。シートSは左右に3つの座席を 有するもので車両の進行方向に対して右側に 位置する2人掛けの右側シートS1と1人掛けの 側シートS2から構成されている。
 なお、以下の説明において方向を示す右/左 側の記載は、車両の進行方向に対するものと する。
 また、右側シートS1および左側シートS2の収 納機構、操作方法は互いに同様であるので、 以下の説明では、便宜上、右側シートS1をシ トSとして一括して説明する。

 シートSは、シートクッション11と、シート ック12と、ヘッドレスト13,13と、前側脚部14 ら構成されている。また、図3に示すように シートバック12の裏側からは、シートSの格納 /復帰操作を行うためのストラップ20がシート Sの裏面側より外方へ延出されている。
 なお、本実施形態に係るシートSにおいては 、車両用格納シートを格納/復帰の際に操作 るリクライニング係止解除機構と脚部係止 除機構の操作手段がストラップ20として1つ 統合されている。

 ストラップ20は、シートSの格納/復帰操作 時に操作される操作手段であり、乗員による 操作が容易となるように、長さ1m程度の屈曲 在の幅広のベルトが、ストラップ出口部20a り他方側へ延出されている。シートSの格納 /復帰操作をストラップ20の引っ張り動作にて 行うことができるため、レバーでの操作と比 べて操作荷重を低減することができる。なお 、シートSの格納/復帰操作が行われない状態 はストラップ20の一部がシートバック裏面 面状ファスナにて掛着されている。本実施 態においてはこの操作手段であるストラッ 20をベルト状として構成している。

 図4に示したシートSのシートフレームFは シートクッション11を構成するシートクッ ョンフレーム21と、シートバック12を構成す シートバックフレーム22と、前側脚部フレ ム24とから構成されている。また、シートバ ックフレーム22の上部には不図示のヘッドレ トフレームのピラーがピラー支持部23を介 て配設される。

 前側脚部フレーム24は、不図示のカバー に覆われて第2のシート支持手段としての前 脚部14を構成するものであり、前述のよう シートクッションフレーム21の前側を支持し て車体フロア4側と連結される。前側脚部フ ーム24は上部でシートクッションフレーム21 前側に前後方向に回動可能に支持されてお 、前側脚部フレーム24の下部には、車体フ ア4側に設けられ脚部ストライカ44に係脱可 に連結される係止爪43,43が2箇所に配置され いる。なお、本実施形態では係止爪43を左右 に2箇所配設した構成としているが、左右の ずれか一方、もしくは中央部に1箇所の係止 43を配設する構成としてもよい。

 シートクッションフレーム21は、不図示の ッションパッド、表皮などに覆われて乗員 下部から支持するシートクッション11を構成 するものである。シートクッションフレーム 21は前側を前側脚部フレーム24で車体フロア4 に支持されている。シートクッションフレ ム21の後端部側は、回動軸25aを介して車体 ロア4側に固着された回転軸用ブラケット25b 前後方向に回動可能な第1のシート支持手段 としてのシート支持部25に支持されている。 ート支持部25には渦巻きばね48が取付けられ ており、シートクッション11を常時、前方回 方向に付勢して格納時の衝撃を緩和してい 。
 また、シートクッションフレーム21の後端 にはシートバックフレーム22と連結されるバ ックフレーム支持部21a,21aが配設されている

 シートバックフレーム22は、不図示のクッ ョンパッド等によって覆われて乗員の背中 後方から支持するシートバック12を構成する ものであり、本実施形態においては略矩形状 の枠体となっている。より詳細には、シート バックフレーム22は、左右方向に離間して配 された上下方向に延在する2本のサイドフレ ーム22a,22aと、このサイドフレーム22a,22aに狭 された略矩形状の枠体である中央フレーム2 2bとから構成されている。
 サイドフレーム22a,22aの下端部側はリクライ ニング機構27を介してバックフレーム支持部2 1a,21aと連結されている。

 枠体である中央フレーム22bの内側には、 員の背部を支持する面に沿って略板状のバ クプレート28と、ストッパーブラケット51が 配設されている。バックプレート28には後述 るリンク機構30が設けられている。また、 トッパーブラケット51には後述するストッパ ー機構50が設けられている。

 次に、図5乃至図11に基づいてリンク機構30 構成とシートSの格納/復帰操作とリンク機構 30の動作について説明する。
 まず、図5乃至図9に基づいてリンク機構30の 構成について説明する。
 リンク機構30は、シートSの格納/復帰時に操 作されるストラップ20に連結され、ストラッ 20の操作とシートSの状態に連動してリクラ ニング機構27の回動と前側脚部14の車体フロ ア4側との係止状態を適宜解除する機能を備 ており、前述のようにバックプレート28上に 形成されている。

 リンク機構30は、回動可能に軸支された第1 リンク部材31と、第2のリンク部材32と、第3 リンク部材33と、を有して構成されており れぞれのリンク部材には動力伝達部材が連 される。動力伝達部材間の状態とリンク部 間の動作によりそれぞれが連動して動作す ように構成されている。
 また、動力伝達部材としては、リクライニ グ機構27に連結されるリクライニング解除 イヤ40と、操作手段としてのストラップ20と 前側脚部14の係止爪43に連結される脚部解除 ワイヤ41と、リクライニング機構27の倒伏状 を検知するキャンセルワイヤ42と、を有して いる。

 第1のリンク部材31は、略逆三角形状の左右 向に扁平な部材であり両端部側に配設され 係止部34a,40cのそれぞれに動力伝達部材とし てのリクライニング解除ワイヤ40とストラッ 連結部材34を介してストラップ20が係止され ており、その係止部34a,40cの間に設けられた 1の軸部31aによりバックプレート28上に回動 能に軸支されている。
 また、第1の軸部31aと係止部34aの間には後述 する第2の軸部33aの同心円の一部を描くよう 円弧状の長孔31bが形成されている。

 動力伝達部材として第1のリンク部材31に係 されたリクライニング解除ワイヤ40と、ス ラップ20の他端部側について以下に説明する 。
 図8に示すように、第1のリンク部材31の係止 部40cに係止されたリクライニング解除ワイヤ 40の他端部側は、リクライニング解除ケーブ 40aに誘導されて、シートバック12の回動の 止状態を解除するリクライニング機構27に連 結されている。

 リクライニング機構27は、リクライニング 除ワイヤ40がリンク機構30の動作によりリン 機構30側に引っ張られるとリクライニング 構27の回動の係止状態を解除してシートバッ ク12が回動可能な状態とされる機構である。 1のリンク部材31の端部側にストラップ連結 材34を介して連結されたストラップ20の他端 部側は乗員による操作が容易なようにシート バック12の裏面に設けられたストラップ出口 20aよりシートバック12の外方へ延出されて る。乗員によるストラップ20の操作に連動し て動力(乗員の動作)を第1のリンク部材31に伝 することができる。
 すなわち、ストラップ20が操作されると第1 リンク部材31が回動しリクライニング機構27 の係止が解除される。

 第2のリンク部材32は、略矩形状の部材であ 第1のリンク部材31上に配置される。
 リクライニング解除ワイヤ40が取付けられ 端部側が、第1の軸部31aにより第1のリンク部 材31と同軸に回動可能に軸支されており、他 部側には後述する係止突起35と当接する係 凹部32bが形成されている。第1の軸部31aと係 凹部32bの間に、脚部解除ワイヤ41が係止さ た係止部41cが形成されている。

 動力伝達部材として第2のリンク部材32に係 された脚部解除ワイヤ41の他端部側につい 以下に説明する。
 第2のリンク部材32の係止部41cに係止された 部解除ワイヤ41の他端部側は、脚部解除ケ ブル41aに誘導されて、脚部係止手段として 脚部係止解除機構に連結されている。脚部 止解除機構は前側脚部フレーム24内に形成さ れており脚部解除ワイヤ41がリンク機構30の 作によりリンク機構30側へ引っ張られると、 脚部解除ワイヤ41に連結された係止爪43が係 爪回転軸43aを中心に回転して車体フロア4側 脚部ストライカ44との係止が解除され、シ トクッション11が前後方向に回動可能な状態 になる。
 なお、脚部解除ワイヤ41は、付勢ばね45,45に よって、常時、係止爪43側へ付勢されている

 第3のリンク部材33は、略矩形状の部材であ 第1のリンク部材31とバックプレート28の間 配置されて中央部を第2の軸部33aにより第1の リンク部材31側に回動可能に軸支されている
 この第3のリンク部材33の下端部側には、係 部42cを介してキャンセルワイヤ42が係止さ ている。
 上端部側には円筒状の係止突起35が形成さ ており、この係止突起35は第1のリンク部材31 に形成された円弧状の長孔31bを挿通して、第 2のリンク部材32の係止凹部32bと当接すること で第2のリンク部材32が第1のリンク部材31と共 に回動するように係止している。ここで、係 止突起35は、長孔31bの幅よりも若干小さな外 を有して形成されており、一方、長孔31bは 前述のように第2の軸部33aの同心円の一部を 描くように円弧状に形成されているため、第 3のリンク部材33の回動と共に係止突起35が長 31bに沿って移動するように構成されている

 動力伝達部材として第3のリンク部材33に係 されたキャンセルワイヤ42の他端部側につ て以下に説明する。
 図8に示すように、第3のリンク部材33の係止 部42cに係止されたキャンセルワイヤ42の他端 側は、キャンセルケーブル42aに誘導されて イドフレーム22aとバックフレーム支持部21a の連結部分であるリクライニング機構27に 成された係止リブ49に連結されている。この 係止リブ49はリクライニング機構27に形成さ サイドフレーム22aと共に回動するように取 けられている。キャンセルワイヤ42の他端部 側は、シートバック12が倒伏した状態におい この係止リブ49がキャンセルワイヤ42を介し て第3のリンク部材33に形成された係止部42cを 引っ張るように構成されており第3のリンク 材33を回動させることで検知手段として機能 している。すなわち、リクライニング手段は リクライニング機構27と検知手段を有してい 。

 なお、本実施形態においては、キャンセ ワイヤ42の他端部側に係止される係止リブ49 をリクライニング機構27に形成しているが、 ートクッション11に対してシートバック12が 倒伏した状態でキャンセルワイヤ42を操作す 構成であれば他の係止部位であってもよい さらに、リクライニング機構27と離れた部 に形成されていてもよく、この場合、リク イニング手段はリクライニング機構27と検知 手段とを離れた部位に備える構成となる。

 この第3のリンク部材33が回動していない状 では係止突起35によって第2のリンク部材32 第1のリンク部材31に係止されており第1のリ ク部材31の回動に伴って回動し脚部解除ワ ヤ41を引っ張ることができる。
 第3のリンク部材33が回動されると第3のリン ク部材33に固着されている係止突起35が長孔31 bに沿って移動する。係止突起35の移動により 係止凹部32bで係止突起35と当接しなくなるた 第1のリンク部材31と第2のリンク部材32との 動の係止が解除される。

 このとき、ストラップ20の操作により第1の ンク部材31が回動しても第2のリンク部材32 回動しない状態となり第2のリンク部材32に 止されていた脚部解除ワイヤ41は、第1のリ ク部材31が回動しても引っ張られない状態と なる。
 すなわち、シートバック12の倒伏状態にお ては、ストラップ20を引っ張っても、前側脚 部14と車体フロア4との係止は解除されない構 成となっている。換言すれば、第3のリンク 材33が回動することで第2のリンク部材32を回 動できない状態とすることができる。

 なお、リクライニング解除ワイヤ40と、 部解除ワイヤ41がそれぞれ連結される係止の 解除機構側(リンク機構30の他端部側)には、 勢ばね45が設けられており係止状態に保持す る方向にリクライニング解除ワイヤ40,脚部解 除ワイヤ41を常時付勢している。このため、 員がストラップ20を操作していない状態で 、第1のリンク部材31、および第2のリンク部 32についても、ストラップ連結部材34を介し てストラップ20を常時下方に引っ張る方向に ンク機構30の回動が付勢されている。

 本実施形態においては、第1のリンク部材 31上に設けられたストラップ連結部材34の係 部34aは、ストラップ連結部材34を回動可能に 第1のリンク部材31上に軸支すると共に、その 他端側(裏側)はバックプレート28に形成され 誘導孔部28aに挿通されている。誘導孔部28a 、第1の軸部31aの同心円の一部を描くように 弧状に形成されているため、係止部34aは第1 のリンク部材31の動作に伴って誘導孔部28a内 移動することができる。また、誘導孔部28a 長さを調節することによって、第1のリンク 部材31の回動量の上下限を設定できる。

 また、リクライニング解除ワイヤ40と脚部 除ワイヤ41のそれぞれを誘導するリクライニ ング解除ケーブル40aと脚部解除ケーブル41aの リンク機構30側の端部である端部部材40b,41bは バックプレート28上に不図示の係止部材によ て固着されている。
 キャンセルワイヤ42を誘導するキャンセル ーブル42aのリンク機構30側の端部部材42bは第 1のリンク部材31に不図示の係止部材によって 固着されている。

 次に、図10乃至図13に基づいて本実施形態に 係るシートSの格納/復帰操作とリンク機構30 動作について説明する。
 まず、図10(a)乃至図10(f)に従って、シートS 格納操作について説明する。
 図10(a)はシートSの設置状態である。シート ック12の裏面側からはストラップ20が延出さ れている。
 図10(b)は、リクライニング機構27の係止が解 除された状態である。乗員によってストラッ プ20が後方に引っ張られるとリクライニング 構27の係止が解除される。

 このとき、ストラップ20が取付けられて るシートバック12は、リクライニング機構27 取付けられている付勢ばねによって、前方 向へ付勢されている。付勢方向に抗してス ラップ20を引っ張ると、シートバック12を後 方へ倒伏する応力よりも低い応力において前 側脚部14の係止爪43の係止が解除されるよう 構成されているため係止爪43の係止が解除さ れる。

 図10(c)は、前側脚部14の係止爪43の係止が解 された状態である。つまり、前側脚部14の 止爪43の係止が解除されてシートSが後方へ 動可能になる。
 図10(d),図10(e)は、シートSの後方回動を進め 状態である。更にストラップ20を引っ張る とでシートSの重心が回動の中間点を超えて それ以後は、自重によって、後方へ回動し 格納状態に至る。このとき、シート支持部2 5に取付けられた付勢ばね48(渦巻きばね)によ てシートSの後方回動速度が減速され格納凹 部5への格納による衝撃を緩和している。ま 、前側脚部14も自重によって折り畳まれる。 このとき、シートバック12もリクライニング 構27に取付けられた付勢ばねによって折り まれシートクッション11上に倒伏される。

 図10(f)は、シートSの格納状態を示しており 納凹部5の開口部がシートクッション11の裏 と一体の平坦面となり広い荷室が確保され 。
 すなわち、乗員はストラップ20を後方へ引 張る操作のみにて設置状態のシートSを格納 ることができる。
 なお、格納状態をより確実に保持するため 格納凹部5の車両フロア4部分とシートSの間 係止機構を設けてもよい。

 上述したシートSの格納操作時のリンク機構 の動作について図11(a),(b),(c)に従って説明す 。
 図11(a)は、シートSの設置状態時(図10(a)参照) のリンク機構30の状態であり、乗員によりス ラップ20が操作される前の段階である。こ リンク機構30の状態を原位置とする。

 図11(b)は、リクライニング機構27の係止解 除時(図10(b))のリンク機構30の状態でありスト ラップ20が後方に若干引っ張られた段階であ 。ストラップ20の操作により第1のリンク部 31はストラップ20により引っ張られる方向に 回動するため、回動に伴ってリクライニング 解除ワイヤ40を引っ張ることになりリクライ ング機構27の係止が解除される。このとき シートバック12はシートクッション11に対し 起立した状態であるためにキャンセルワイ 42は引っ張られておらず、第2のリンク部材3 2は第1のリンク部材31と共に回動して脚部解 ワイヤ41も引っ張ることになる。しかし、前 側脚部14と車体フロア4側とを連結する係止爪 43の係止はこの状態での引っ張り量では解除 れないように設定されており脚部の係止は 持される。

 図11(c)は、リクライニング機構27と前側脚 部14の係止爪43の係止が解除された時のリン 機構30の状態(図10(c),(d))でありストラップ20 更に引っ張られた状態である。図11(b)での状 態(図10(b))よりもストラップ20を強く引くこと により第1のリンク部材31も大きく回動するこ とになる。第1のリンク部材31と共に第2のリ ク部材32も回動し、リクライニング解除ワイ ヤ40と脚部解除ワイヤ41が更に引っ張られる とになる。このときに脚部の係止が解除さ る。

 シートSが格納された後にストラップ20の 作を止めると、リンク機構30はリクライニ グ解除ワイヤ40と、脚部解除ワイヤ41がそれ れ連結される係止の解除機構側(リンク機構 30の他端部側)に取付けられた付勢ばね45によ て図11(a)の状態に戻る。しかし、シートバ ク12がシートクッション11に対して倒伏した 態(図10(e),(f))で格納されるためキャンセル イヤ42が引っ張られて第3のリンク部材33が回 動された状態のまま保持される。

 次いで、図12(a)乃至図12(e)に従ってシートS 復帰操作について説明する。
 図12(a)は、シートSが格納された状態であり ートSが格納凹部5から引き出されると回動 25を中心に前方に回動する。
 図12(b)は、シートSの前方回動時の様子を示 たものであり、シートSの前方への回動に伴 い前側脚部14はその自重によってシートクッ ョン11の下方へ展開される。

 図12(c)は、シートSの前側脚部14の係止爪43を 車体フロア4側に係止した状態を示したもの ある。係止爪43はシートSの自重による押圧 よって車体フロア4側の脚部ストライカ44に 止される。このとき、シートバック12はシー トクッション11に倒伏した状態である。
 図12(d)は、シートSの前側脚部14の係止爪43を 車体フロア4側に係止した状態からストラッ 20を後方に引っ張る操作を示している。この とき、係止爪43は係止状態が維持されるため ートバック12のみをシートクッション11に対 して起立させることができる。
 図12(e)は、シートSの復帰操作が完了した状 である。
 すなわち、乗員は、シートバック12が倒伏 た格納状態のシートSを前方回動させた後に トラップ20を後方へ引っ張る操作のみにて ートSを復帰させることができる。

 上述したシートSの復帰操作時のリンク機構 30の動作について図13(a),(b),(c)に従って説明す る。
 図13(a)は、シートSの格納状態(図12(a))から、 シートSが回動されて係止爪43を車体フロア4 に係止された段階(図12(c))でのリンク機構30 状態である。乗員によりストラップ20が操作 される前の段階でありシートバック12が倒伏 た状態で操作されているためキャンセルワ ヤ42が引かれて第3のリンク部材33が回動し 状態で保持されている。

 図13(b)は、シートバック12を起立させるた め、ストラップ20が後方に若干引っ張られた 階(図12(d))である。ストラップ20の操作によ 第1のリンク部材31が回動する。第1のリンク 部材31の回動に伴ってリクライニング解除ワ ヤ40を引っ張ることになりリクライニング 構27の係止が解除されてシートバック12の後 回動が可能になる。このとき、第3のリンク 部材33と共に係止突起35が移動しているため 、第1のリンク部材31が回動しても第2のリン 部材32は係止されず回動できない状態とな ている。また、シートバック12の起立に伴い 第3のリンク部材33の回動量は減少するが、係 止突起35が第2のリンク部材32に当接する回動 囲を超えて回動しているため第2のリンク部 材32の係止凹部32bは第1のリンク部材31に係止 れない状態が維持される。よって、前側脚 14と車体フロア4側とを連結する係止爪43の 止は解除されない状態が保持され、ストラ プ20を引っ張る操作のみにてシートバック12 シートクッション11に対して起立させるこ ができる。

 図13(c)は、シートSの復帰操作が完了した 態(図12(e))である。ストラップ20の後方への っ張り操作を止めると第1のリンク部材31の 置もリクライニング解除ワイヤ40と、脚部 除ワイヤ41からの付勢により元の位置に戻る 。このとき、シートバック12はシートクッシ ン11に対し起立しているため第3のリンク部 33はキャンセルワイヤ42によって引っ張られ ていない状態である。そのため、微小な応力 によっても第3のリンク部材33は回動すること ができ第2のリンク部材32も再び元の位置に戻 り第1のリンク部材31に係止され、リンク機構 30の各リンク部材は原位置の状態に復帰する

 続いて、図14乃至図16に基づいて、ストッパ ー機構50の構成と操作時の動作について説明 る。
 まず、図14に基づいて、ストッパー機構50の 構成について説明する。
 ストッパー機構50は誤操作によってストラ プ20が操作された場合には、ストラップ20か リンク機構30への動力(乗員の操作力)の伝達 を阻止する機構であり、前述のように、スト ッパーブラケット51に形成されている。

 ストッパー機構50は、中央フレーム22bに固 されるストッパーブラケット51と、
ストッパーブラケット51上に起立して配設さ た略矩形状の一対のブラケット部52,52と、 対のブラケット部52,52の間に配設された揺動 部材53と、揺動部材53をブラケット52,52の間に 揺動可能に支持する揺動軸56と、ストラップ2 0に固着された制動部材58と、を有して構成さ れている。

 ストッパーブラケット51は、中央フレーム22 bの上方に螺子やリベットなどの固着部材、 しくは溶接によって固着される鋼製もしく 樹脂製の部材であり、ストラップ20をシート Sの裏側から外方に導くストラップ出口部20a 形成されている。ストラップ出口部20aの両 位置にブラケット部52,52が、ストッパーブラ ケット51に対し起立して形成されている。ス ラップ出口部20aの下方側には、揺動部材53 揺動量(揺動角度)を調節するために、揺動部 材53の板体53c,53cと当接する部分にスリット51a ,51aが設けられている。
 なお、ストラップ出口部20aには、ストラッ 20がストラップ出口部20aと接触して損傷す ことを防ぐために、樹脂製の出口枠20b(不図 )が取付けられている。また、揺動部材53の 状を変更してスリット51a,51aを形成しない構 成とすることもできる。

 ブラケット部52,52は、前記のようにスト パーブラケット51に起立して成形された樹脂 又は鋼製の部材であり溶接や螺子などの固着 部材によって取付けられる他、ストッパーブ ラケット51の一部を屈曲して形成、又は樹脂 形による一体成形としてもよい。ストラッ 出口部20aの両側に配設される一対の略矩形 の板状部材であり上部に揺動軸56を挿入す 軸孔52a,52aが形成されると共に中央部には上 方向に縦長の第1の長孔としての長孔52b,52b 形成されている。

 揺動部材53は、正視断面略コ字状の部材で り左右一対の板体53c,53cと、この2枚の板体を 上部で連結する連結部材としての上板53bとか ら構成されている。板体53c,53cはブラケット 52,52よりも小さなサイズに形成されており、 特に、前後方向の幅が小さく形成されている 。それぞれの板体53c,53cには上側に揺動軸56を 挿入する軸孔53aが形成され中央部分に上下方 向に縦長の第2の長孔としての制動孔54が形成 されている。
 制動孔54には、その下側で前方に拡張され 略矩形状の拡幅部54aが形成されているため L字状の孔となっている。

 制動部材58は、ストラップ20に固着された 金属又は樹脂製の角柱状もしくは円柱状の部 材であり、ストラップ20の幅方向に対して長 方向を向けて、接着剤やボルト・ナットな の固着部材によってストラップ20に胴部を 通されるように固着されている。また、制 部材58の長手方向の長さはストラップ20の幅 りも長く形成されており、ストラップ20の 方向の両側に突出した凸部58aを有している

 ストラップ20を操作しない状態では、ス ラップ20はリンク機構30によって下方に付勢 れているため、凸部58aが制動孔54の下部側 当接して揺動部材53が下方に付勢された状態 となっている。この揺動部材53の付勢によっ 非操作時の異音やガタ付きが防止される。

 以下に図15(a),(b)に基づいて、ストッパー機 50の取付け状態での各部の関係と動作を説 する。図15は図14のIII-III断面での動作図説明 である。
 まず、揺動部材53は、ブラケット部52,52に揺 動軸56によって揺動可能に軸支されている。 の際、長孔52b,52bと、制動孔54,54は重なるよ に配置される。

 凸部58a,58aは、制動孔54,54と長孔52b,52bのそれ ぞれに挿通して取付けられ、乗員のシートS 格納/復帰操作に伴うストラップ20の動きに って制動孔54,54と長孔52b,52bに誘導されて上 動する。
 リンク機構30側に一方側を取付けられたス ラップ20は、揺動軸56に当接して屈曲し、ス ラップ出口部20aへと誘導されている。この 、ストラップ20は上板53bの下側(拡幅部54aが 成された側)と接触(摺接)、もしくは僅かな 間を残して配設されるため、ストラップ20 動きに合わせて揺動部材53が揺動する。

 図15(a)は、ストラップ20の正常操作時のスト ッパー機構50の状態を示している。すなわち ストラップ20をシートバック12に対して後方 側へ引っ張った場合である。
 この場合、ストラップ20はシートバック12に 対して後方へ真直ぐ引っ張られるため上板53b も水平に保持され、揺動部材53は揺動しない 態(正常位置)である。このとき、制動部材58 は、長孔52b,52bと制動孔54,54内を上下動可能で あるため、ストラップ20からの動力をリンク 構30側へ伝達できる。

 図15(b)は、ストラップ20の誤操作時のストッ パー機構50の状態を示している。すなわち、 ートSの裏面外側に延出されたストラップ20 シートバック12に対して上方に引っ張られ 場合である。
 この場合は、ストラップ20がストラップ出 部20aの上側縁部に当接し、揺動軸56と、スト ラップ出口部20aの間に位置するストラップ20 上方へ傾斜した配置となる。また、ストラ プ20と摺接する上板53bの内側もストラップ20 の傾斜に追従するため揺動部材53が後方へ揺 された状態(揺動位置)となる。この揺動部 53の揺動に伴い、制動部材58の凸部58a,58aの上 方への進行方向に拡幅部54a,54aの上側縁部54b,5 4bが配置される。

 このとき、ブラケット部52,52はストッパ ブラケット51に固着されていて動かないため 、長孔52b,52bに挿通された凸部58aは前後方向( 動方向)に移動することができない。このた め、制動部材58の凸部58a,58aが上側縁部54b,54b 当接し上方への動きを制限され、ストラッ 20からの動力をリンク機構30側へ伝達するこ ができない状態となる。

 誤操作により揺動した揺動部材53は、引っ り操作を止めることで、正常位置に復帰す 。しかし、復帰動作をより確実にするため もしくはガタ付きや異音防止のために、揺 部材53を正常位置側に付勢する付勢ばねなど の付勢手段を設けた構成としてもよく、また 、揺動部材53の重心位置を調整するため部材 一部を削る、もしくは錘を取付けてもよい
 本実施形態においては、揺動部材53はブラ ット部52,52の間に配設された構成となってい るが、ブラケット52,52を揺動部材53の板体53c,5 3cの間に配置してもよい。

 図16(a)乃至図16(c)は、本実施形態におけるス トッパー機構50により誤操作を防止できるシ トアレンジを示したものである。
 図16(a)は、設置状態のシートSでストラップ2 0を上方へ引っ張った場合である。この場合 、ストッパー機構50が動作して、リクライニ ング機構27と前側脚部14の係止は解除されな 。子供などの悪戯による誤操作を想定して る。
 この状態でリクライニング機構27の係止が 除されると、シートバック12が前方もしくは 後方へ回動可能となるためストラップ20の操 者や他の乗員にとってシートバック12が不 の動きをする虞がある。また、前側脚部14の 車両フロア4側との係止が解除された場合に シートSが後方へ回動する虞がある。いずれ 、ストッパー機構50の動作により誤操作が 止される。

 図16(b)は、シートSをオープンベンチとして 用している状態でストラップ20をシートバ ク12に対して上方(車体方向に対しては後方) 引っ張った場合である。この場合でも、ス ッパー機構50が動作してリクライニング機 27の係止は解除されない。
 オープンベンチとは開放した後部扉側へ向 て設置されたシートのことをいい、本実施 態においてはシートクッション11に対して 立させた状態のシートバック12を後方回動さ せて車体フロア4(格納凹部5の縁部)に当接さ た状態で保持する一方、シートバック12をシ ートクッションとして、シートクッション11 シートバックとして使用することで後部扉 にシートSを向けることができる。
 この状態でリクライニング機構27の係止が 除されると、シートSが格納位置へ回動する がある。

 図16(c)は、シートSの格納状態からストラッ 20をシートバック12に対して上方へ引っ張り 操作を行った場合である。この場合でも、ス トッパー機構50が動作してリクライニング機 27の係止は解除されない。
 この状態でリクライニング機構27の係止が 除されても、本実施形態に係るシートSの場 では特に支障はない。しかし、格納時から 復帰動作を補助する機構が設けられたシー では乗員にとってシートの動きが予想外の きとなる場合がある。

 例えば、補助機構としてシートバック12 シートクッション11に対して起立させる方向 へ付勢するばねなどの付勢手段が設けられた シートである場合では、リクライニング機構 27の係止が解除されると付勢手段によってシ トバック12が起立する方向へ回動するため ートクッション11が格納凹部5から隆起する とになる。

(第2の実施形態)
 図17と図18は本発明の第2の実施形態を示す トッパー機構70の動作説明図である。
 なお、以下の各実施の形態において前記実 の形態と同様部材、配置等には同一符号を してその詳細な説明を省略する。
 図17に示したストッパー機構70は、制動孔54 揺動方向の両側に拡幅部54a,54cが形成され、 揺動部材53の上板53bの下側にリブとしての下 55が設けられている。また、上板53bと下板55 との間にそのどちらにも摺接可能に適度な隙 間を残してストラップ20が挿通され配設され いる。下板55は板状である必要はなく棒状 あってもよい。また、左右の板体53c,53cを連 している必要はなくリブ状としてもよい。

 ストラップ20を上方へ引っ張ると、第1の実 形態に示した動作(図15参照)と同様に、制動 部材58が前方側の拡幅部54aの上側縁部54bへ係 される。一方、ストラップ20を下方へ引っ ると、揺動部材53が上方へ引っ張る場合とは 逆方向に回動して、制動部材58が後方側の拡 部54cの上側縁部54dへ係止される構成となっ いる。
 このように構成することで、上方のみなら 、下方にストラップ20を引っ張った場合に ストッパー機構70が動作してリンク機構30へ 動力の伝達を防止できる。

 なお、本実施形態では、シート復帰操作 にシートクッション11に倒伏した状態のシ トバック12をシートクッション11に対して起 させる操作(図12(d)参照)の際にもストッパー 機構70が作動する虞がある。そのため、拡幅 54c,54cが形成された長孔52b,52bを下方へ向か て傾斜させて幅広として形成することで、 トラップ20の下側への引っ張り操作に関して はストッパー機構70の作動範囲を狭くした構 としている。

 また、図18に示すように、制動孔54の下側 を揺動部材53の底部まで拡張し、制動孔54を 側へ開放した構成としても上記と同様の効 を得ることができる。この場合、ストラッ 20を操作しない時の異音やガタ付きを防止す るために、揺動部材53を定位置に保持するた の付勢手段を設けることが望ましい。図18 示した実施形態においては、軸部に揺動部 53を側方へ付勢してブラケット部52との摩擦 を高めるための座金56aを取付けた構成とし いる。

(第3の実施形態)
 図19と図20は本発明の第3の実施形態を示し 図19はシートS3の後方斜視図、図20はシート レームF2の概略斜視図である。
 なお、以下の各実施の形態において、前記 施の形態と同様部材、配置等には同一符号 付してその詳細な説明を省略する。
 図19に示したシートS3は、格納/復帰操作手 としてストラップ60とレバー61を有している

 図20は、図19に示したシートS3のシートフレ ムF2である。シートフレームF2は、リンク機 構62とレバー機構61aを備えている。
 シートS3は、ストラップ60を引っ張るとリン ク機構62を介してリクライニング機構27の係 が解除され、レバー61を操作するとレバー機 構61aを介して脚部の係止が解除されるように 構成されている。

 ストッパー機構50は、第1の実施形態と同様 中央フレーム22bの上側に設けられており、 ートS3の裏面外方から延出されたストラッ 60を上方へ引っ張るとストッパー機構50が動 しリンク機構62に動力が伝達されない構成 なっている。
 以上説明した第3の実施形態によるシートS3 よれば、第1の実施形態に係る作用効果と同 様の効果を得ることができる。

 本発明に係る誤操作防止機構によれば、シ トの格納/復帰操作の際に操作するストラッ プをシートバックに対して上方又は下方に引 っ張るとリンク機構に操作力を伝達できなく することができる。そのため、子供の悪戯な どの誤操作によってシートが乗員の予期しな い作動をすることを防止することができる。 また、シートアレンジの際にも同様に、誤操 作によってシートが乗員の予期しない動きを することを防止することができる。
 さらに、本発明に係る誤操作防止機構を用 ることによりシート操作の確実性が高まっ ために、従来行っていた誤操作に対して注 を喚起するマニュアル記載やラベルによる 示などの対応を不要とすることができる。

 なお、以上述べた各構成は、本発明の趣旨 逸脱しない限り互いに組み合わせることが 能である。
 また、上述した実施形態においては、具体 として自動車の左右に分割された3列目のシ ートについて説明したが、これに限らず一体 に形成された長いベンチタイプのシートや助 手席、また、他のリヤシートについても同様 の構成が適用可能であることは勿論である。




 
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