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Title:
STRETCHABLE SHEET AND PROCESS FOR PRODUCING THE STRETCHABLE SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081662
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a stretchable sheet (10) comprising a number of elastic filaments (13) arranged so as to extend in one direction without mutual crossing, the elastic filaments (13) having been bonded to stetchable nonwoven fabrics (11, 12) in a substantially nonstreched state over the whole length. The stretchable sheet (10) is produced by taking off a number of elastic filaments (13) in a molten state spun from a spinning nozzle (16) at a predetermined rate, fusing the elastic filaments (13) while stretching, before the solidification of the elastic filaments (13) while stretching, to the nonwoven fabrics (11, 12) so as to allow the elastic filaments (13) to arrange in one direction without mutual crossing, and then stretching a composite (19) comprising the fused elastic filaments (13) in a direction along which the elastic filaments (13) are extended, thereby imparting stretchability to the composite (19).

Inventors:
MIYAMOTO, Takanobu (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
宮本 孝信 (〒97 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 Tochigi, 3213497, JP)
KOBAYASHI, Hideyuki (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
小林 秀行 (〒97 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 Tochigi, 3213497, JP)
KANAZAWA, Koji (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
金澤 幸二 (〒97 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 Tochigi, 3213497, JP)
Application Number:
JP2007/072871
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
November 27, 2007
Export Citation:
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Assignee:
KAO CORPORATION (14-10, Nihonbashi Kayaba-cho 1-chome Chuo-k, Tokyo 10, 1038210, JP)
花王株式会社 (〒10 東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号 Tokyo, 1038210, JP)
MIYAMOTO, Takanobu (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
宮本 孝信 (〒97 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 Tochigi, 3213497, JP)
KOBAYASHI, Hideyuki (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
小林 秀行 (〒97 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 Tochigi, 3213497, JP)
KANAZAWA, Koji (Research Laboratories 2606,,Akabane, Ichikai-machi, Haga-gu, Tochigi 97, 3213497, JP)
International Classes:
B32B5/04; B32B25/10
Foreign References:
JP2002283479A2002-10-03
JP2005514232A2005-05-19
JPH08300436A1996-11-19
JP2005514244A2005-05-19
JP2006520701A2006-09-14
JPH0430847A1992-02-03
Other References:
See also references of EP 2098363A4
Attorney, Agent or Firm:
HATORI, Osamu et al. (AKASAKA HKN BLDG. 6F, 8-6 Akasaka 1-chom, Minato-ku Tokyo, 107-0052, JP)
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Claims:
 互いに交差せずに一方向に延びるように配列した多数の弾性フィラメントが、実質的に非伸長状態で、それらの全長にわたり、伸長可能な不織布に接合されている伸縮シート。
 前記弾性フィラメントが前記不織布に融着により接合している請求の範囲第1項記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントは、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で延伸されて形成されたものである請求の範囲第1項又は第2項記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントが、紡糸ノズルから紡出された弾性樹脂を溶融延伸して得られたものである請求の範囲第3項記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントは、前記弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で1.1~400倍に延伸されて得られたものであり、直径が10~200μmになっている請求の範囲第3項又は第4項記載の伸縮シート。
 前記伸縮シートにおいて、前記弾性フィラメントの伸長方向における伸長応力が異なる2以上の領域が、該伸長方向に対してほぼ並列配置されており、各領域間では、隣り合う前記弾性フィラメントのピッチが異なっているか、及び/又は、前記弾性フィラメントの直径が異なっている請求の範囲第1項ないし第5項の何れかに記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントが、同一の又は異なる2枚の不織布間に挟持されている請求の範囲第1項ないし第6項の何れかに記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントの平均偏平率が1.0~7.0倍である請求の範囲第1項ないし第7項の何れかに記載の伸縮シート。
 伸長可能な前記不織布が、繊維の長手方向に沿う太さが一様になっていない非弾性繊維を含む請求の範囲第1項ないし第8項の何れかに記載の伸縮シート。
 前記非弾性繊維はその太さが、最も細い部分において2~15μmであり、最も太い部分において10~40μmである請求の範囲第9項記載の伸縮シート。
 前記非弾性繊維が複合繊維からなる短繊維である請求の範囲第9項又は第10項記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントと前記不織布との間の接合強度が10cN/25mm以上で、25%戻り強度が該伸縮シート中に含まれる弾性樹脂の坪量当たり1.0cN/{50mm・(g/m 2 )}以上、且つ前記弾性フィラメントと前記不織布を構成する繊維との間の平均接合割合が10~60%である請求の範囲第1項ないし第11項の何れかに記載の伸縮シート。
 前記弾性フィラメントが、ビニル芳香族重合体を主体とする重合体ブロックA1及びA2と、ポリオレフィンを主体とする重合体ブロックBとからなる、A1-B-A2型トリブロック共重合体を含んで構成される樹脂組成物からなり、
 前記重合体ブロックA1及びA2それぞれのゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量の合計が14000~20000であり、かつ前記重合体ブロックBのゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量が40000~80000である請求の範囲第1項ないし第12項の何れかに記載の伸縮シート。
 前記樹脂組成物は、245℃で加熱溶融された状態で、内径0.45mm、長さ4.5mmの円筒形状のノズル孔より吐出速度8.4m/min.で吐出されたときの溶融張力の最大値が、0.06~0.20cNである請求の範囲第13項記載の伸縮シート。
 紡糸ノズルから紡出された溶融状態の多数の弾性フィラメントを所定速度で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラメントの固化前に、該弾性フィラメントが互いに交差せず一方向に配列するように該弾性フィラメントを不織布に融着させ、次いで該弾性フィラメントが融着した複合体を、該弾性フィラメントの延びる方向に沿って延伸して該複合体に伸縮性を付与する伸縮シートの製造方法。
 搬送される前記不織布に前記弾性フィラメントを融着させることで、該弾性フィラメントを引き取って延伸する請求の範囲第15項記載の伸縮シートの製造方法。
 歯と歯底が周方向に交互に形成された一対の歯溝ロール間に、前記複合体を、その流れ方向に沿って通すことで、該複合体の流れ方向に伸縮性を付与する請求の範囲第16項又は第17項記載の伸縮シートの製造方法。
 紡糸ノズルから紡出された溶融状態の多数の弾性フィラメントを所定速度で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラメントの固化前に、該弾性フィラメントが互いに交差せず一方向に配列するように該弾性フィラメントを不織布に融着させ、次いで該弾性フィラメントが融着した複合体を、該弾性フィラメントの延びる方向に沿って延伸して該複合体に伸長性を付与する伸縮シートの製造方法であって、
 前記紡糸ノズルから紡出された前記弾性フィラメントが前記不織布と接触するまでの、該弾性フィラメントの該紡糸ノズルの先端からの移動距離が、600mm以下である伸縮シートの製造方法。
 前記弾性フィラメントの前記不織布への融着が、前記紡糸ノズルから紡出された溶融状態の該弾性フィラメントと搬送中の該不織布とを、一対のニップロール間にて合流させることによりなされ、一対の該ニップロール間の間隔が0.05~1.0mmである請求の範囲第18項記載の伸縮シートの製造方法。
Description:
伸縮シート及びその製造方法

 本発明は、弾性フィラメントと不織布と 複合化してなる伸縮シート及びその製造方 に関する。

 弾性を有する繊維と不織布とを複合化し なる伸縮シートに関する従来の技術として 、例えば特許文献1及び2に記載の技術が知 れている。これらの文献に記載の伸縮シー は、これらの文献の図1に記載されているよ に第1の不織布層122と、第2の不織布層126と 両不織布層間に位置するエラストマー層124 から構成されている。エラストマー層124は クリム、穿孔フィルム、エラストマー織布 不織布から構成されている。これらの文献 図1には、エラストマー層124が、互いに直交 る複数の第1のストランド125と、複数の第2 ストランド127とからなるエラストマースク ム130から構成されていることが記載されて る。エラストマー層124がこのような構造に っていることに起因して、特許文献1及び2に 記載の伸縮シートは、それをある一方向に伸 長させると、伸長方向と直交する方向のシー ト幅が狭くなる現象、すなわち幅縮みの現象 が起こる。したがって、この伸縮シートを例 えばパンツ型おむつの外包材として用いると 、材が胴回り方向に伸ばされ、幅縮みがおむ つの長手方向に生じるため、おむつがずれ落 ちやすくなったり、おむつに皺が寄ったりす る。また、おむつの構成と使用者の動きを考 えると、幅方向に不均一な伸長が起こり、幅 縮みは一層顕著になる。また、ストランド125 ,127と、不織布層122,126は熱及び圧力によって 合されているので、ストランド125,127が不織 布層122,126内へ食い込んでしまい、不織布層12 2,126のふんわり感が損なわれる。ストランド1 25,127と不織布層122,126は、不織布122,または126 からかけられた熱及び圧力によって接合さ ているので、接着時は、外側の不織布側の 度が高くなりやすく、ストランド側の温度 不織布よりも温度が低い状態になりやすい そのため、十分な接合強度を得ようとする 、熱及び圧力によって不織布がストランド りも先に溶けてしまいフィルム化してしま という問題があった。また、ストランドに する内部の繊維の樹脂を溶かすことが必要 ため、より温度や圧力を高くかけることに り、風合いを悪化させてしまう問題があっ 。不織布に融点の高いものを用いれば不織 繊維自体は溶けないですむが、エラストマ スクリムとは融着し難いものとなるため、 ートとしての剥離強度が低下する。また、 い融点の不織布では、柔らかな風合いのよ シートを得ることが困難であった。

 伸縮シートの他の技術として、特許文献3 に記載の技術も知られている。同文献に記載 の伸縮シートは、同文献の図1、図2及び図7に 示されているように、ギア形状を有する波形 部材20,21によってシート12に多数のアーチ部 13を形成し、そのアーチ部分13の頂部(底部) 弾性ストランド16を融着してなるものである 。弾性ストランド16は、ダイ22から溶融状態 押し出され、未延伸の状態でシート12に融着 する。したがって弾性ストランド16は、シー 12と点接触で接合されることになり、それ 起因して接合強度を高めることが容易でな 。また同文献に記載の伸縮シートは、アー 部分13が平たくなる以上には伸長することが できず、いわゆる伸び止まりがある。更に、 アーチ部分13を形成してシート12を弛ませて る分だけシート12の使用量が多くなり経済的 ではなく、通気性も低くなる。なお同文献に は、弾性ストランド16と接合される前のシー 12をその原反の状態で既に伸長可能にした 態で該弾性ストランドと接合してもよいこ が記載されている。しかし、流れ方向に伸 可能な不織布を、伸長させずに搬送するこ は困難である。さらに、特許文献3に記載の 縮シートをロール状に巻き取る場合には、 き取り時の張力によって伸ばされた状態で 時間保存されるため収縮力が徐々に低下す という、応力緩和が起こるため、保存性に 題があった。該シートに対する後加工を別 異なる場所で行う場合には、ハンドリング や輸送性を考慮すると伸縮シートをロール に巻き取ることは、必須のことである。

 特許文献3に記載されている弾性シート状 複合材は、不織布等からなるシートの一面に 、冷却されると弾性を有する溶融熱可塑性材 料(例えば、エラストマー系ポリエステル、 リウレタン、ポリスチレン-ポリイソプレン- ポリスチレン、ポリスチレン-ポリブタジエ -ポリスチレン又はポリスチレン-ポリ(エチ ン-ブチレン)-ポリスチレン)からなる弾性ス ランドを、互いに交差せずに一方向に延び ように配列してなるものである。このよう 複数のフィラメントが互いに交差せずに一 向に延びるように配列された伸縮シートは シートの搬送方向と直交する方向に所定間 を置いて配列された複数の紡糸ノズルから 融状態のフィラメントを押し出して、該シ トに融着させることにより製造される。

 しかし、前記の伸縮シートの製造方法に いては、紡糸ノズルから溶融状態で押し出 れたフィラメントが、シートに融着する前 、風や静電気等の影響により蛇行してしま ことがある。その結果、本来最終製品にお て一方向にまっすぐに延びるべきフィラメ トが、蛇行した状態でシート上に接合され しまい、複数のフィラメントが等間隔に配 された伸縮シートを製造できないという問 があった。フィラメントの蛇行は、紡糸ノ ルから押し出されたフィラメントを、一定 上の張力で引き取ることにより防止するこ ができるが、蛇行防止に有効な程度の張力 溶融状態のフィラメントにかけると、該フ ラメントが切れてしまい(糸切れ)、フィラ ントの紡糸成形ができない場合があった。 にフィラメントの径が細い場合は、引き取 により糸切れを起こす場合が多く、伸縮シ トの生産性の低下が深刻となっていた。一 で、フィラメントの径は、伸縮シートの風 いの向上等の観点から、市販のおむつ等の 収性物品に用いられる弾性糸よりも更に細 ものが望まれる傾向にある。

 特許文献4には、弾性ストランドを成形後、 該弾性ストランドが冷却固化された状態で伸 長させ、その後に不織布と接合して伸縮シー トを得る方法が記載されている。弾性ストラ ンドの伸長分が戻ることによって不織布が弛 み、その長さの範囲において、伸縮性が発現 する。弾性ストランドは不織布との接合前に 冷却固化されているので、接着剤等で不織布 と貼り合わせを行う必要がある。そのため、 十分な接着強度を得るには接着剤の量を多く する必要がある。接着剤を多く塗布すると、 不織布の繊維間の空隙を埋めてしまうため、 通気性が落ちる。また、複数本の繊維を接着 剤で束ねてしまうため、剛性が高くなる。し たがって柔らかで通気性のよいシートを得る ことは困難である。また、同文献に記載され ている伸縮シートは、弾性糸を伸長させた状 態で貼り合わせている通常の糸ゴム弾性体と 同じ構造となるので、伸縮シートにギャザー が形成されてしまい、肌触りに劣り、布調の 外観を有しないものとなる。ギャザーを形成 した状態では不織布が元の状態に伸びようと して弾性体は伸長した状態になり、伸ばされ た状態で長時間保存されるため収縮力が徐々 に低下するという、応力緩和が起こるため、 長期保存時に伸縮力が低下する。更に、不織 布等と複合化させる工程において、弾性スト ランドを、ロールを用いて伸長させたり、ロ ールに抱かせて搬送させる際、該弾性ストラ ンドが該ロールに貼りついたり、糸切れを起 こしたりするといった問題があった。
また、この弾性体は、何れもストランドが比 較的太くなってしまうため、ごつごつとした 感触を与え、風合いの良いものではなかった 。

 以上の技術とは別に、弾性伸縮性のフィ ム又は弾性伸縮性の連続繊維からなる弾性 ートと、非弾性的な伸長性を有する繊維集 体とを積層してなる弾性伸縮性複合シート 提案されている(特許文献5参照)。弾性シー と繊維集合体とは間欠的に配置された接合 で接合されている。繊維集合体の構成繊維 、接合部間で連続する長繊維である。この 繊維は接合部間において溶着も融着もして らず、繊維が互いに分離独立している。ま 、この長繊維は接合部間において不規則な 線を描いている。

 特許文献5によれば、この弾性伸縮性複合 シートにおいては、繊維集合体の長繊維が接 合部間において不規則な曲線を描いているの で、該シートを伸長させたとき、その伸長が 該繊維集合体によって妨げられることがない とされている。しかし、繊維集合体の長繊維 が接合部間において互いに分離独立している ので、この弾性伸縮性複合シートは引っ張り に対する強度が低い。また、繊維集合体と弾 性シートとの間の剥離強度も低い。更に、接 合部間において長繊維の浮きが生じやすく、 それによってシートが毛羽立ち様の外観を呈 し、見た目の印象が良好でない。

WO00/20206A1

WO00/20207A1

WO95/34264A1

WO01/87214A1

US6730390B1

 本発明は、互いに交差せずに一方向に延 るように配列した多数の弾性フィラメント 、実質的に非伸長状態で、それらの全長に たり、伸長可能な不織布に接合されている 縮シートを提供するものである。

 また本発明は、紡糸ノズルから紡出され 溶融状態の多数の弾性フィラメントを所定 度で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラ ントの固化前に、該弾性フィラメントが互 に交差せず一方向に配列するように該弾性 ィラメントを不織布に融着させ、次いで該 性フィラメントが融着した複合体を、該弾 フィラメントの延びる方向に沿って延伸し 該複合体に伸縮性を付与する伸縮シートの 造方法を提供するものである。

 更に本発明は、紡糸ノズルから紡出された 融状態の多数の弾性フィラメントを所定速 で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラメ トの固化前に、該弾性フィラメントが互い 交差せず一方向に配列するように該弾性フ ラメントを不織布に融着させ、次いで該弾 フィラメントが融着した複合体を、該弾性 ィラメントの延びる方向に沿って延伸して 複合体に伸縮性を付与する伸縮シートの製 方法であって、
 前記紡糸ノズルから紡出された前記弾性フ ラメントが前記不織布と接触するまでの、 弾性フィラメントの該紡糸ノズルの先端か の移動距離が、600mm以下である伸縮シート 製造方法。

図1は、本発明の伸縮シートの一実施形 態を示す一部破断斜視図である。 図2(a)及び(b)はそれぞれ、図1に示す伸 シートにおける弾性フィラメントの延びる 向に沿う自然状態及び伸長状態での縦断面 である。 図3は、繊維の直径(断面積)が略ステッ 状に変化した状態になっている非弾性繊維 一例を示すSEM像である。 図4は、溶融張力の測定方法の説明図で ある。 図5は、図1に示す伸縮シートの製造に 適に用いられる装置を示す模式図である。 図6は、図5に示す装置の要部を模式的 示す側面図である。 図7は、図5に示す装置によって複合体 延伸される状態を示す模式図である。 図8は、非弾性繊維が延伸される状態を 示す模式図である。 図9は、おむつずれ落ち性の評価方法の 説明図である。

発明の詳細な説明

 以下本発明を、その好ましい実施形態に づき図面を参照しながら説明する。図1には 、本発明の伸縮シートの一実施形態の一部破 断斜視図が示されている。

 本実施形態の伸縮シート10は、第1の不織 11及び第2の不織布12の計2枚の不織布と、両 織布間に挟持された多数の弾性フィラメン 13とから構成されている。具体的には、伸 シート10は、互いに交差せずに一方向に延び るように配列した多数の弾性フィラメント13 、実質的に非伸長状態で、非弾性繊維を含 で構成される伸長可能な不織布11,12に接合 れて構成されている。

 伸縮シート10は、弾性樹脂を含んでいる 弾性樹脂は、伸縮シート10の伸縮性を司るも のであり、本発明の伸縮シートの必須成分で ある。本発明の伸縮シートの構成部材である 、弾性フィラメント及び伸長可能な不織布の うち、少なくとも弾性フィラメントは弾性樹 脂を含んでいることが好ましい。伸長可能な 不織布は、弾性樹脂を含んでいてもよく、弾 性樹脂を含んでいなくてもよい。弾性樹脂と しては、例えば、後述する熱可塑性エラスト マー(SBS、SIS等)やゴム等を用いることができ 。

 弾性フィラメントにおける弾性樹脂の含有 は、好ましくは40重量%以上、更に好ましく 70~100重量%である。これにより弾性樹脂の改 質(成形性向上、酸化防止、着色、等)や弾性 ィラメントと不織布との間の接合強度を向 させることができる。伸長可能な不織布に ける弾性樹脂の含有量は、好ましくは0~30重 量%、更に好ましくは0~10重量%である。不織布 中に弾性樹脂を含むことにより戻り強度を上 げるのみでなく、不織布に含まれる弾性樹脂 と弾性フィラメント樹脂との相溶性により接 合強度を上げることもできる。また、本発明 の伸縮シート中に含まれる弾性樹脂の坪量は 、ごわつき感、肌触り、引裂き時の糸残り、 戻り強度、弾性フィラメントと不織布との間 の接合強度等の観点から、好ましくは1~25g/m 2 、更に好ましくは4~15g/m 2 である。該坪量は、後述する方法により求め られる。

 弾性フィラメント13と不織布11との間の接 合強度は、好ましくは10cN/25mm以上、更に好ま しくは20~200cN/25mmである。弾性フィラメント13 と不織布12との間の接合強度も、前記範囲に る。弾性フィラメント13と不織布11,12それぞ れとの間の接合強度が10cN/25mm以上であること により、伸縮シート10全体としての一体感が 上し、伸縮シート10を引き伸ばしたときや のシートと接合した際に、弾性フィラメン 13が各不織布11,12から剥離する等の不都合を 果的に防止することができる。一方、弾性 ィラメント13と不織布11,12それぞれとの間の 接合強度が200cN/25mmを超えると、伸縮シート10 の伸縮特性を低下させるおそれがあるため、 該接合強度の上限は200cN/25mmとすることが好 しい。前記接合強度は、次のようにして測 される。

<弾性フィラメントと不織布との間の接合 度の測定方法>
(1)不織布が2枚の場合
 伸縮シートをその伸縮方向へ150mm、該伸縮 向と直交する方向へ25mmの大きさで切り出し 験片を得る。この試験片を、一方の不織布 他方の不織布とに該伸縮方向に沿って約3cm 離する。このとき、弾性フィラメントは、 り強固に接合している方の不織布と一緒に 離する。こうして一部が剥離された試験片 、その伸縮方向が引張方向となるように引 試験機(島津製作所製オートグラフAG-1kNIS)の チャック間(チャック間距離25mm)に装着する。 試験片を、300mm/分の引張速度でチャック間距 離が160mmになるまで引っ張って一方の不織布 他方の不織布とに剥離し、このときの剥離 度を計測する。剥離強度の計測区間はチャ ク間距離35~150mmとし、その測定区間中で剥 強度が極大極小点を示すように振幅する場 は、極大点(凸点)の高い方から5点の平均を 平均剥離強度として算出する。極大極小点 示さない場合には、平均剥離強度を算出す 。なお、本発明の好ましい測定方法として 、引張試験機として島津製作所製オートグ フAG-1KNIS、及び島津製作所製の材料試験機用 ソフトウェアTRAPEZIUM2を用いて計測し、凸点 大5点平均により、平均剥離強度を算出する この方法によれば、極大極小を示す場合及 極大極小を示さない場合のいずれにおいて 平均剥離強度の算出が可能である。計測は5 回行い、これらの平均値を、弾性フィラメン トと不織布との間の接合強度とする。
(2)不織布が1枚の場合
 試験片を引張試験機のチャック間に装着す 際、一方のチャックに弾性フィラメントを 着し、他方のチャックに不織布を装着する 以外は、前記(1)と同様に行う。

 本実施形態の伸縮シート10は、弾性フィラ ント13と不織布11,12それぞれとの間の接合強 が前記範囲内にあることに加えて、更に、 縮シート10を一方向(弾性フィラメント13の びる方向)に沿って50%伸長させた状態から伸 方向とは逆方向に25%収縮させたときの該伸 シート10の強度(以下、25%戻り強度という)が 、該伸縮シート10中に含まれる前記弾性樹脂 坪量当たり、好ましくは1.0cN/{50mm・(g/m 2 )}以上、更に好ましくは2.0~10cN/{50mm・(g/m 2 )}である。伸縮シート10の25%戻り強度が、伸 シート10中の弾性樹脂の坪量当たり、前記の 範囲内にあることにより、特に、使い捨てお むつの外包材等に用いた場合には、おむつを 装着する場面では伸縮シート10が小さい外力 伸びやすいため、おむつを装着させやすく また装着中の状態では、適度な戻り強度を すので、おむつのフィット性が良好になる 伸縮シート中に含まれる弾性樹脂の坪量当 りの25%戻り強度は、次のようにして測定さ る。

<伸縮シート中に含まれる弾性樹脂の坪量 たりの25%戻り強度の測定方法>
 後述する方法により伸縮シートの25%戻り強 を求め、別途求めておいた該伸縮シート中 弾性樹脂の坪量で割ることにより、伸縮シ ト中の弾性樹脂坪量当たりの25%戻り強度を める。伸縮シート中の弾性樹脂の坪量は、 伸縮シートの製造時における弾性樹脂の仕 み量を、伸縮シートの面積で割ることによ 求められる。溶媒等を用いることで、伸縮 ートから弾性樹脂を抽出可能な場合には、 の方法によって伸縮シートの弾性樹脂の坪 を求めることができる。すなわち、伸縮シ トから溶媒等により弾性樹脂を抽出し、そ 抽出分の成分割合をNMR等の分析により求め 。その抽出割合から算出した弾性樹脂の含 量を、伸縮シートの面積で割ることにより 弾性樹脂の坪量が求められる。この方法に れば、伸縮シートを構成する弾性フィラメ ト中に含まれる弾性樹脂を抽出できると共 、伸縮シートを構成する伸長可能な不織布 に弾性樹脂が含まれている場合には該不織 中に含まれる該弾性樹脂を抽出でき、伸縮 ート中に含まれる弾性樹脂の坪量を正確に 定することができる。

 弾性フィラメント13と不織布11,12との間の接 合強度が10cN/25mm以上であり、かつ伸縮シート 10中の弾性樹脂坪量当たりの25%戻り強度が1.0c N/{50mm・(g/m 2 )}以上である伸縮シートは、後述する製造方 によって製造することができる。このよう 層間接合強度と伸縮特性とのバランスに優 た伸縮シートを得る上で特に重要となるの 、その製造工程において、「溶融状態の弾 フィラメントの固化前に、該弾性フィラメ トを不織布に融着させる」点である。すな ち、弾性フィラメント13が不織布11,12に融着 により接合していることが、上述した接合強 度及び25%戻り強度の発現に大きく寄与する。 弾性フィラメントと不織布との間の接合が該 弾性フィラメントの融着以外の接合手段によ りなされている伸縮シート、例えば、固化し た弾性フィラメントと不織布とを重ね合わせ た状態で加熱加圧することによりこれらを一 体化させてなる伸縮シートでは、不織布の構 成繊維の弾性フィラメントへの食い込みが不 充分なため、上述の接合強度及び25%戻り強度 の両立が困難である。

 弾性フィラメント13と不織布11,12との間の 接合強度、及び伸縮シート10中の弾性樹脂坪 当たりの25%戻り強度をそれぞれ前記の特定 範囲にするための具体的な方法としては、 えば後述する製造方法において、1)弾性フ ラメントと不織布とを接合する際のニップ 度を調整する、2)弾性フィラメントと不織布 とを接合するときに用いられる一対のロール 間の隙間を調整する、3)溶融状態の弾性フィ メントを紡糸ノズルから紡出する時の該紡 ノズルの先端から、弾性フィラメントと不 布とのニップ部までの距離を調整する等の 法が挙げられる。これら1)~3)のいずれかを うことにより、弾性フィラメントの形状を る程度保ったまま、弾性フィラメントを不 布に接合させることができる。一般に、本 明のように細いフィラメントと不織布とを 合する場合、フィラメントよりはるかに幅 のフィルムと不織布とを接合する場合と比 て、フィラメントが細いため接合時に特に メージを受け易い。このダメージとは、伸 シートの伸縮方向に対して弾性フィラメン の断面積が減少することを意味する。弾性 ィラメントが、かかるダメージを受けるこ により、伸縮シートの戻り強度の低下が生 る。しかしながら、前記1)~3)の方法によれば 、このような不都合を生じさせることなく、 上述した接合強度及び25%戻り強度それぞれを 、前記の特定の範囲にすることができる。

 本実施形態の伸縮シート10は、弾性フィラ ント13と不織布11,12それぞれとの間の接合強 が前記範囲内にあること、及び伸縮シート1 0中の弾性樹脂坪量当たりの25%戻り強度が前 範囲内にあることに加えて、更に、弾性フ ラメントと伸長可能な不織布11,12を構成する 繊維(不織布構成繊維)との間の平均接合割合 好ましくは10~60%、更に好ましくは20~50%であ 。該平均接合割合が前記の範囲内にある伸 シートは、充分な剥離強度を有すると共に 弾性フィラメントと該不織布を構成する繊 との間の接合に起因する硬さが顕著なもの はならず、風合いに優れたものとなる。ま 、該平均接合割合を前記の範囲内とするこ で、伸縮シート10の伸縮特性を、弾性フィ メント13自体の伸縮特性に近づけることがで きる。弾性樹脂フィルムを含む通常の伸縮シ ートは、弾性樹脂の坪量が30~80g/m 2 (伸縮シート10中の弾性樹脂坪量当たりの25%戻 り強度0.6cN/{50mm・(g/m 2 )})であるのに対し、本発明の伸縮シートは、 より少ない坪量の弾性樹脂で高い25%戻り強度 と接合強度を得ることができる。

 弾性フィラメントと前記不織布構成繊維と 間の平均接合割合を前記の特定の範囲にす ための具体的な方法としては、前記1)~3)の 法に加え、4)弾性樹脂の溶融温度(成形温度) 、不織布構成繊維のうち最も融点の低い低 点成分の該融点よりも125℃~180℃高くする、 5)不織布を構成する繊維の繊維密度を、通常 ものに比べて比較的低い0.05~0.12g/cm 3 とする、等の方法が挙げられる。前記5)のよ に不織布を構成する繊維の繊維密度を低く ることにより、弾性フィラメントと不織布 表面の繊維が融着し、伸縮阻害を起こさず り強度の高いシートが得られる。弾性フィ メントと不織布を構成する繊維との間の平 接合割合は、次のようにして測定される。

<弾性フィラメントと不織布を構成する繊 との間の平均接合割合の測定方法>
 1本の弾性フィラメントと不織布との接合部 分について、伸縮シートの伸縮方向と直交す る方向の断面を100~1000倍の倍率にてSEM観察し 弾性フィラメントと不織布構成繊維との接 部分の該弾性フィラメントの周方向に沿っ 長さ(接合している周長)、及び弾性フィラ ントと不織布構成繊維との非接合部分の該 性フィラメントの周方向に沿った長さ(接合 ていない周長)をそれぞれ求め、次式により 、弾性フィラメント1本の接合割合を求める
 弾性フィラメント1本の接合割合(%)={接合し いる周長/(接合している周長+接合していな 周長)}×100
 各SEM観察において、n=10について平均したも のを、弾性フィラメントと不織布構成繊維と の平均接合割合とする。

 図1に戻ると、本実施形態の伸縮シート10 、第1の不織布11及び第2の不織布12の計2枚の 不織布と、両不織布間に挟持された多数の弾 性フィラメント13とから構成されている。各 性フィラメント13は、第1及び第2の不織布11, 12と接合している。第1の不織布11と第2の不織 布12は、同種のものでもよく、あるいは異種 ものでもよい。ここでいう同種の不織布と 、不織布の製造プロセス、不織布の構成繊 の種類、構成繊維の繊維径や長さ、不織布 厚みや坪量等がすべて同じである不織布ど しを意味する。これらのうちの少なくとも つが異なる場合には異種の不織布であると う。また、本発明において弾性とは、伸ば ことができ、且つ元の長さに対して100%伸ば した状態(元の長さの200%の長さになる)から力 を解放したときに、元の長さの125%以下の長 まで戻る性質をいう。

 各不織布11,12はいずれも伸長可能なもの ある。各不織布11,12は、弾性フィラメント13 延びる方向と同方向に伸長可能になってい 。伸長可能とは、(イ)不織布11,12の構成繊維 自体が伸長する場合と、(ロ)構成繊維自体は 長しなくても、交点において結合していた 維どうしが離れたり、繊維どうしの結合等 より複数本の繊維で形成された立体構造が 造的に変化したり、構成繊維がちぎれたり 繊維のたるみが引き伸ばされたりして、不 布全体として伸長する場合とを包含する。

 各不織布11,12は、弾性フィラメント13と接 合される前の原反の状態で既に伸長可能にな っていてもよい。あるいは、弾性フィラメン ト13と接合される前の原反の状態では伸長可 ではないが、弾性フィラメント13と接合さ た後に伸長可能となるように加工が施され 、伸長可能になるものであってもよい。不 布を伸長可能にするための具体的な方法と ては、熱処理、ロール間延伸、歯溝やギア よるかみ込み延伸、テンターによる引張延 などが挙げられる。後述する伸縮シート10の 好適な製造方法に鑑みると、弾性フィラメン ト13を不織布11,12に融着させるときの該不織 11,12の搬送性が良好になる点から、不織布11, 12はその原反の状態では伸長可能でないこと 好ましい。

 各不織布11,12は伸長可能であり、かつ実 的に非弾性の繊維を含んでなるものであり 実質的に非弾性である。

 各弾性フィラメント13は、伸縮シート10の 全長にわたって実質的に連続している。弾性 フィラメント13は弾性樹脂を含んでいる。各 性フィラメント13は、互いに交差せずに一 向に延びるように配列している。ただし、 縮シート10の製造条件の不可避的な変動に起 因して、意図せず弾性フィラメント13が交差 ることは許容される。各弾性フィラメント1 3は、互いに交差しない限り、直線状に延び いてもよく、あるいは蛇行しながら延びて てもよい。フィラメントが互いに交差しな ということは、交点がほとんど無いという とになる。交点があると、交点と交点の間 複数の繊維があるということになるが、通 、工業的には、交点間に存在する繊維の長 が一致するということは稀である。交点間 存在する繊維の長さが異なる状態のままで 伸長を行うと、交点間に含まれる長さの短 方の繊維だけに、応力がかかることになり たくさんの繊維を配置しても、伸張に関与 ない繊維が多く生じることになる。同じ重 の繊維で比較した場合、繊維の交点の多い うが収縮力は小さくなる。よって、コスト 無駄となる。縦方向だけの伸縮を考えた場 、ネットの様に横方向に繊維がある場合は 横方向の繊維が、無駄なだけでなく、上記 点が生じ、同様に縦方向の繊維にも無駄な 分が生じてしまう。弾性フィラメント13の延 びる方向は、第1及び第2の不織布11,12の製造 の流れ方向と一致していてもよく、あるい 不織布11,12の製造時の流れ方向と直交してい てもよい。後述する好適な製造方法に従い伸 縮シート10を製造すると、弾性フィラメント1 3の延びる方向は、第1及び第2の不織布11,12の 造時の流れ方向と一致する。

 弾性フィラメント13は、実質的に非伸長 態で不織布11,12に接合されている。これらの 不織布11,12は、伸長可能なものである。弾性 ィラメント13が伸長していない状態で不織 11,12に接合されるため、本実施形態の伸縮シ ート10は、伸長による緩和(クリープ)が起こ ず、伸縮性が低下しにくいという利点があ 。更に、例えば弾性フィラメント13を2倍に 長させて不織布11,12と貼り合わせた場合に、 初期の1.3倍まで仮に戻ったとすると、この状 態からは1.54倍までしか伸ばすことができな が、非伸長状態で貼り合わせを行った場合 は、伸縮シートを伸長させたときの初期原 が異なるため、不織布11,12の伸長可能な長さ まで又は弾性フィラメント13の最大伸度まで ばすことが可能となるという利点がある。

 弾性フィラメント13が伸長していない状 で、これを不織布11,12に接合させることには 次の利点もある。本実施形態の伸縮シート10 、例えば、実質的に非伸長状態の弾性フィ メント13を、非伸長状態の不織布11,12に接合 して一旦巻き取り原反とし、(このとき、弾 フィラメント13と接合した非伸長状態の不織 布11,12は非伸縮性である)、この原反を繰り出 して別工程において延伸加工(例えば歯溝延 )して、非伸長状態の不織布11,12を伸長可能 不織布となすことで製造される。前記の原 の状態では、該原反は非伸長でかつ非伸縮 なので、弾性フィラメント13に外力が作用し ない。その結果、前記の原反を長期間保存し ても、伸長に起因する緩和が起こらないとい う利点がある。

 弾性フィラメント13は、糸状の合成ゴム や天然ゴムであり得る。あるいは乾式紡糸( 融紡糸)や、湿式紡糸によって得られたもの であり得る。このうち、後述する好適な製造 方法に鑑みると、弾性フィラメント13は、こ を一旦巻き取ったり、蓄えたりすることな に直接溶融紡糸によって得られたものであ ことが好ましい。

 弾性フィラメント13は、ノズルから吐出 れた溶融樹脂を紡糸線上で延伸して得られ ものであることが好ましい。延伸すること 、弾性フィラメント13を構成する高分子が、 該弾性フィラメント13の長さ方向に分子配向 るので、後述する50%伸長時の行き/戻り比が 高まり、ヒステリシスロスが小さくなる。ま た、延伸によって細い弾性フィラメントが得 られる。この観点から、弾性フィラメント13 、1.1~400倍、特に4~100倍に延伸されたもので ることが好ましい。これに対して、先に述 た特許文献3においては、ダイから溶融状態 で押し出された弾性ストランドが未延伸の状 態でシートに接合されるので、該弾性ストラ ンドのヒステリシスロスは十分に小さいもの とはならない。また、特許文献4においては 延伸を行う際に、粘着性の樹脂がロールに 接触れるため、弾性ストランドが巻きつく いった問題がある。

 特に、弾性フィラメント13は、弾性樹脂 溶融又は軟化した状態で延伸されて形成さ たものであることが好ましい。これにより 十分細化したフィラメントを得ることが可 になり、後述する理由で、風合いが良くな 。また、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態 延伸されることで、不織布11、12と貼りあわ た後、常温になった弾性フィラメント13は もうとする力は示さず、弾性フィラメント13 を非伸長状態で不織布11,12に接合させたこと 同じ状態になる。本実施形態における延伸 具体的な操作としては、(イ)弾性フィラメ ト13の原料となる樹脂を溶融紡糸して一旦未 延伸糸を得、その未延伸糸の弾性フィラメン トを再度加熱して軟化温度(ハードセグメン のガラス転移点温度Tg)以上の状態で延伸す 操作や、(ロ)弾性フィラメント13の原料とな 樹脂を溶融紡糸して得られた溶融状態の繊 を直接延伸する操作が挙げられる。後述す 好適な製造方法に従い伸縮シート10を製造 ると、弾性フィラメント13は、溶融紡糸して 得られた溶融状態の繊維を直接延伸すること で得られる。

 紡糸後の延伸により得られた弾性フィラ ント13は、その直径が10~200μm、特に20~130μm あることが好ましい。この範囲は、伸縮シ ト10の風合いや、弾性フィラメント13の生産 を考慮して決定されたものである。詳細に 、弾性フィラメント13の直径が大きすぎる 、伸縮シート10に触れたときに、弾性フィラ メント13に起因する段差が知覚されやすくな てしまう。この段差は、伸縮シート10の風 いにマイナスに作用するものである。この 点からは、弾性フィラメント13の直径は小さ いほど、各不織布11,12の風合いのみが知覚さ やすくなるので好ましい。また、不織布の 透過性を低減させることにより、いわゆる 液の色の隠蔽性能を持たせる意味でも弾性 ィラメント13は細い方が好ましい。更に、 述する歯溝ロールによる弾性発現処理にお て、弾性フィラメント13の直径を歯溝ロール 間の歯と歯のクリアランス以下(好ましいク アランスとしては歯の耐久性を高める点と み込み量による延伸倍率を高くする点でク アランスが小さくなり、250μm以下、より好 しくは200μm以下である)にすることで、延伸 に弾性フィラメントがダメージ(亀裂や切断 )を受けにくくなるので、細い方が好ましい 弾性フィラメントの直径と上記クリアラン との比は0.2~1、特に0.2~0.5が好ましい。尤も 弾性フィラメント13が細径になる程その製造 が容易でなくなる。これらを考慮すると、弾 性フィラメント13の直径は前記の範囲内であ ことが好ましい。

 上述の段差を発生させないようにする観 から、伸縮シート10の厚みに対する弾性フ ラメント13の伸縮シートの厚み方向の直径の 割合は、1~30%、特に5~12%であることが好まし 。

 弾性フィラメント13は、その断面が円形 あり得るが、場合によっては楕円形や扁平 状の断面のこともある。例えば後述する製 方法に従い伸縮シート10を製造する場合には 、弾性フィラメント13の断面は扁平形状にな やすい傾向にある。この場合、伸縮シート1 0中において、弾性フィラメント13は、扁平形 状の長軸が伸縮シート10の平面方向と略同方 になり、且つ短軸が伸縮シート10の厚さ方 と略同方向になるように配置されることが ましい。

 弾性フィラメント13の断面が扁平形状で る場合、長軸/短軸の比率(平均偏平率)は1.0~7 .0、特に1.1~3.0であることが、伸縮特性及び弾 性フィラメント13と不織布11,12の構成繊維と 接合強度、及び伸縮シート10の隠蔽性能が増 す点から好ましい。断面が扁平形状である弾 性フィラメント13は、その長軸方向が、伸縮 ート10の平面方向とほぼ一致するように配 れている。なお、弾性フィラメント13の断面 が扁平形状である場合、弾性フィラメント13 直径とは、長軸径と短軸径を平均したもの 意味する。扁平形状を有する弾性フィラメ ト13における長軸とは、顕微鏡観察によっ 抽出された弾性フィラメント13の外周におけ る最も長い横断線の長さをいう。弾性フィラ メント13における短軸とは、前記のようにし 決定した長軸に平行な二辺を有し、かつ前 の外周に外接する長方形を描いたときの短 の長さをいう。これらを任意の弾性フィラ ント5点について測定し、扁平率の平均を平 均扁平率とし、直径の値の平均を弾性フィラ メントの直径の値とする。

 弾性フィラメント13は、第1及び第2の不織 布11,12の色と異なる色に着色されていること 好ましい。これによって、弾性フィラメン 13が第1の不織布11及び/又は第2の不織布12越 に透けて見えて、伸縮シート10が縞模様を するようになるという意匠的な効果が奏さ る。このような効果は、特に各不織布の厚 及び坪量が後述する範囲内であると一層顕 なものとなる。

 伸縮シート10が十分な伸縮性を発現する 点、布様の良好な風合いを発現させる観点 ら、及び必要に応じ上述の意匠的な効果を 現させる観点、隣り合う弾性フィラメント13 のピッチ(隣り合う弾性フィラメント13間の距 離)は、該弾性フィラメント13の直径が上述し た範囲であることを条件として、0.1~5mm、特 0.4~1mmであることが好ましい。

 弾性フィラメント13は、その全長にわた て各不織布11,12に接合している。換言すれば 、弾性フィラメント13と不織布11,12それぞれ の間の接合部が、該弾性フィラメント13の長 手方向の全長にわたって連続的に形成されて いる。ここで、「その全長にわたって接合し ている」とは、弾性フィラメント13と接触し いるすべての繊維(不織布11,12の構成繊維)が 、該弾性フィラメント13と接合していること 要せず、弾性フィラメント13に、意図的に 成された非接合部が存在しないような態様 、弾性フィラメント13と不織布11,12の構成繊 とが接合されていることをいう。弾性フィ メント13が各不織布11,12にその全長にわたっ て接合していることで、弾性ストランド13と 不織布11,12との接合力を十分に高めること できる。その結果、伸縮シート10を引き伸ば しても、弾性フィラメント13が各不織布11,12 ら剥離しづらくなる。弾性フィラメント13が 各不織布11,12から剥離してしまうと、自然状 (弛緩状態)において、弾性フィラメント13と 各不織布11,12との間に浮きが生じて、伸縮シ ト10に皺が発生しやすくなり、伸縮シート10 全体としての一体感に欠けるものとなる。

 弾性フィラメント13と、第1及び第2の不織 布11,12との接合の様式としては、例えば融着 どが挙げられる。後述する好適な製造方法 従い伸縮シート10を製造すると、弾性フィ メント13は、各不織布11,12に融着により接合 れる。融着とは、弾性フィラメントと不織 11,12を構成する繊維が互いに溶融して接着 ている状態、又はどちらか一方が溶融し、 方がそれに食い込んで接着している状態の 方を含む。この方法によれば、各不織布11,12 に過度な熱は加えられず、溶融紡糸により得 られた弾性フィラメント13の固化前に、該弾 フィラメント13を不織布に融着させるので 該弾性フィラメント13の周囲に存在する繊維 のみが該弾性フィラメント13と接合し、それ りも離れた位置にある繊維は不織布11,12の 合いを維持したままになっているので、伸 シート10の風合いが良好に保たれるという利 点がある。この場合、各不織布11,12と弾性フ ラメント13とを接合させる前に、補助的な 合手段として接着剤を塗布することもでき 。あるいは、各不織布11,12と弾性フィラメン ト13とを接合させた後に、補助的な接合手段 して、熱処理(スチームジェット、ヒートエ ンボス)や、機械交絡(ニードルパンチ、スパ レース)などを行うこともできる。尤も、こ れらの補助的な接合手段は、得られる伸縮シ ート10の風合いを損なったり、弾性フィラメ ト13にダメージを与えたりする場合がある したがって、弾性フィラメント13をその溶融 熱で不織布11,12と融着することが好ましい。 だし、補助的な接合手段として、エアスル 法による熱風吹き付けからなる熱処理を用 た場合には、得られる伸縮シート10の風合 は損なわれず、また不織布11,12の接合強度の 高いものが得られる点で好ましい。

 伸縮シート10は、弾性フィラメント13の延 びる方向と同方向に伸縮可能になっている。 伸縮シート10の伸縮性は、弾性フィラメント1 3の弾性に起因して発現する。伸縮シート10を 、弾性フィラメント13の延びる方向と同方向 引き伸ばすと、弾性フィラメント13並びに 1及び第2の不織布11,12が伸長する。そして伸 シート10の引き伸ばしを解除すると、弾性 ィラメント13が収縮し、その収縮に連れて第 1及び第2の不織布11,12が引き伸ばし前の状態 復帰する。

 先に述べた特許文献1及び2に記載のシー と異なり、本実施形態の伸縮シート10におい ては、弾性フィラメント13と直交した状態で 合している他の弾性フィラメントは存在し いない。したがって伸縮シート10を、弾性 ィラメント13の延びる方向と同方向に引き伸 ばしても、該伸縮シート10が幅縮みをほとん 起こさずに伸長する。つまり、伸縮シート1 0はその引き伸ばし状態において、その長手 向にわたり幅がほぼ一様になっている。そ 結果、伸縮シート10を、その伸長状態で搬送 させてこれを加工するときのハンドリング性 が良好になる。また、伸縮シート10を例えば ンツ型おむつの外包材として用いた場合、 むつの着用中にずれ落ちが起こったり、皺 寄ったりすることが効果的に防止される。 た、おむつの構成と使用者の動きを考える 、幅方向に不均一な伸長が起こるが、その にも幅縮みはほとんど起きず、おむつがず たり、シワが寄ったりすることが効果的に 止される。この観点から、伸縮シート10は これを1.5倍に伸長したときの幅縮みの割合 、伸長前の幅の1%~10%、特に1%~5%であることが 好ましい。幅縮みは(1-伸長後の幅í伸長前の )×100として求めることができる。伸長後の は次のように測定する。サンプルを、その さ方向が概ね流れ方向に沿うように(角度差 15度以内)幅50mmにて切り出す。長さは150mm超と する。サンプルの幅を50mmに保った状態で、 ンプルの長手方向両端部を、把持間隔150mmで 把持する。このとき、サンプルがその長手方 向にたるまず、かつ伸長しないように注意す る。この状態から、把持間隔を1.5倍まで伸長 させたときの、サンプルの長さ方向の中央部 の幅を測定し、その値を伸長後の幅とする。

 図2(a)及び(b)には、本発明の一実施形態の 伸縮シート10における弾性フィラメント13の びる方向に沿う縦断面図が示されている。 2(a)及び(b)に示した実施形態は、伸縮シート1 0の製造工程のうちの弾性発現処理工程にお て、歯溝延伸を用いた場合に顕著に発現す 形態である。図2(a)は、自然状態(弛緩状態) おける伸縮シート10の縦断面図であり、図2(b )は、伸長状態における伸縮シート10の縦断面 図である。自然状態においては、伸縮シート 10は、頂部14'及び谷部14"が交互に配列した波 形状になっている。頂部14'と谷部14"とは稜 部15'を介して連なっている。頂部14'及び谷 14"の厚みに対して、稜線部15'の厚みは若干 さくなっており、頂部14'及び谷部14"よりも を透過させやすくなっている。伸縮シート1 0を平面視したとき、頂部14'、稜線部15'及び 部14"は、伸縮シート10の伸長方向と直交する 方向へ延びている。したがって伸縮シート10 は、その自然状態において、光を透過させ すい稜線部15'と、それよりも光を透過させ くい頂部14'及び谷部14"に起因する横縞模様 うっすらと現れる。この横縞模様は、伸縮 ート10を伸長させると後述する弾性発現処 等の条件によって一層顕著になる場合があ 。

 すなわち、図2(b)に示すように、伸長状態 の伸縮シート10においては、弾性フィラメン 13の延びる方向に沿って、高坪量部分14と低 坪量部分15とが交互に配列している。各部分1 4,15は、弾性フィラメント13の延びる方向と直 交する方向にそれぞれ帯状に延びている。高 坪量部分14と低坪量部分15とは、一定の周期 交互に配列している。高坪量部分14について は、シート10の上側に突出しているものと、 ート10の下側に突出しているものとが交互 配置されている。シート10の上側に突出して いる高坪量部分14は、図2(a)に示す自然状態の シート10における頂部14'に由来している。一 、シート10の下側に突出している高坪量部 14は、図2(a)に示す自然状態のシート10におけ る谷部14"に由来している。また、低坪量部分 15は図2(a)に示す自然状態のシート10における 線部15'に由来している。高坪量部分14と低 量部分15とでは、それらの坪量差に起因して 光の透過の程度に差がある。その結果、伸縮 シート10は、弾性フィラメント13の延びる方 と直交する方向に延びる横縞模様を呈する うになり、意匠性が高くなる。特に、先に べたとおり、伸縮シート10は弾性フィラメン ト13に起因する縞模様も呈するので、伸縮シ ト10は、この縞模様と、高坪量部分14及び低 坪量部分15に起因する縞模様が組み合わされ 格子状の模様も呈することになり、意匠性 一層高くなる。また、図2(a)及び(b)に示した とおり、本発明の好ましい実施形態としては 、シート10の上側又は下側の突出している部 に、繊維が充填されている。

 高坪量部分14は、低坪量部分15に比較して 坪量が大きくかつ厚みも大きくなっている。 それに起因して、高坪量部分14と低坪量部分1 5とでは光の透過の程度が相違し、その相違 起因して縞模様が呈される。各高坪量部分14 は互いに実質的に等幅であり、同様に各低坪 量部分15も互いに実質的に等幅である。

 高坪量部分14の厚みは、0.3~10mm、特に0.5~1mm あることが好ましい。低坪量部分15の厚みは 、伸縮特性及び通気性の観点から0.1~3mm、特 0.2~0.6mmであることが好ましい。厚みの測定 、伸縮シート10を20±2℃、65±5%RHの環境下に 荷重にて、2日以上放置した後、次の方法に 求める。先ず伸縮シート10を1.5倍に伸長方 へ伸ばした状態にて、0.5cN/cm 2 の荷重にて平板間に挟む。断面をマイクロス コープにより50~200倍の倍率で観察し、各視野 において平均厚みをそれぞれ求め、三視野の 厚みの平均値として求める。高坪量部分14及 低坪量部分15は、後述する製造方法に従い 縮シート10を製造することで容易に形成され る。

 次に、伸縮シート10を構成する第1及び第2 の不織布11,12並びに弾性フィラメント13の構 材料について説明する。各不織布11,12を構成 する繊維としては、実質的に非弾性の繊維が 用いられる。その例としては、ポリエチレン (PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PETや PBT)、ポリアミド等からなる繊維等が挙げら る。各不織布11,12を構成する繊維は、短繊維 でも長繊維でもよく、親水性でも撥水性でも よい。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイ ドの複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲 縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる 。これらの繊維は、一種を単独で又は二種以 上を組み合わせて用いることができる。各不 織布11,12は、連続フィラメント又は短繊維の 織布であり得る。特に、伸縮シート10を厚 のある嵩高なものとする観点からは、各不 布11,12は、短繊維の不織布であることが好ま しい。伸縮シート10を、肌に接触する部材と て用いる場合には、肌の接触する側に風合 のよい短繊維不織布を用い、その反対面に 度の高い連続フィラメントの不織布を用い もよい。

 各不織布11,12は、その構成繊維が低融点 分及び高融点成分の2成分以上からなること 好ましい。その場合には、少なくとも低融 成分の熱融着により、その構成繊維同士が 維交点で接合される。低融点成分及び高融 成分の2成分以上からなる芯鞘型の複合繊維 としては、芯が高融点PET、PPで、鞘が低融点P ET、PP、PEのものが好ましい。特にこれらの複 合繊維を用いると、弾性フィラメント13との 着が強くなり、両者間での剥離が起こりに くなるので好ましい。

 各不織布11,12の厚みは、好ましくは0.05~5mm、 更に好ましくは0.1~1.0mm、一層好ましくは0.15~0 .5mmである。厚みの測定は、0.5cN/cm 2 の荷重にて平板間に挟み伸縮シート10の断面 マイクロスコープにより50~200倍の倍率で観 し、各視野において平均厚みをそれぞれ求 、3視野の厚みの平均値として求めることが できる。シート全体の厚みは平板間の距離を 測ることで求められる。各不織布11,12の坪量 、風合い、厚み及び意匠性等の観点から、 れぞれ3~100g/m 2 、特に10~30g/m 2 であることが好ましい。

 各不織布11,12は、風合い、べたつき等の 点から実質的に非弾性の繊維からなること 好ましい。不織布中の非弾性繊維の割合と ては、70重量%以上、好ましくは90重量%以上 さらに好ましくは100重量%が良い。また、実 的に非弾性の繊維には、非弾性樹脂に、弾 樹脂を含んでいても良く、非弾性樹脂の割 は、70重量%以上、好ましくは90重量%以上、 らに好ましくは100重量%が良い。特に非弾性 の繊維として、その長さ方向において繊維の 太さが一様になっていないものを用いること が好ましい(以下、この繊維を不定径繊維と う)。つまり不定径繊維は、その長さ方向に ってみたときに、繊維断面積(直径)が大き 部分もあれば、小さい部分もある。不定径 維においては、その直径(断面積)が、最も小 さい部分から最も大きい部分まで連続的に変 化していてもよい。或いは、未延伸糸の延伸 工程で観察されるネッキング現象のように、 繊維の直径(断面積)が略ステップ状に変化し いてもよい。繊維の直径(断面積)が略ステ プ状に変化した状態になっている非弾性繊 の一例を図3に示す。

 非弾性繊維は、一定の繊維径を有する高 度(例えば繊維の最大伸度が80~800%、特に120~6 50%)の繊維を原料とすることが、最大強度の い伸縮シート10が得られる点で好ましい。繊 維の伸度は、JIS L-1015に準拠し、測定環境温 度20±2℃、65±5%RH、引張試験機のつかみ間隔 20mm、引張速度20mm/minの条件での測定を基準と する。なお、既に製造された不織布から繊維 を採取して伸度を測定するときをはじめとし て、つかみ間隔を20mmにできない場合、つま 測定する繊維の長さが20mmに満たない場合に 、つかみ間隔を10mm又は5mmに設定して測定す る。

 前記の高伸度の繊維は、低延伸の非弾性 維であることが好ましい。低延伸の非弾性 維を原料として、後述する製造方法に従い 実施形態の伸縮シート10を製造すると、そ 弾性発現処理過程において低延伸の繊維が き伸ばされることで、繊維に細い部分が生 て前記の不定径繊維が形成される。その結 、本実施形態の伸縮シートの弾性発現処理 程において、不織布が構造的に伸ばされ易 形に変更させることになるが、繊維が伸ば れることで、不織布構造全体でも、伸ばさ 易くなり、不定径繊維間の接合点や、各不 布11,12と弾性フィラメント13との接合点が破 されることを最小限にすることが可能にな 、伸縮性能を維持しつつ伸縮シート10の強 を高くすることができる。つまり、高伸度 高強度とが両立した伸縮シート10が得られる 。また、、弾性発現処理過程において、前記 不定径繊維間の接合も破壊されにくくなるこ とは、、各不織布11,12が毛羽立ち様になりに くなる効果もある。このことは、本実施形 の伸縮シート10の外観を向上させる点から 利である。これに対して、背景技術の項で べた特許文献5に記載の弾性伸縮性複合シー においては、延伸工程において構成繊維が び難いことから繊維どうしの溶着や機械的 絡み合いが外れる。その結果、シートの強 が低下してしまい、高伸度と高強度を両立 せることができない。

 更に、前記の低延伸の繊維を原料とする とで、繊維の引き伸ばしの前に比較して、 い繊維の本数(長さ)が実質的に増加する。 れによって本実施形態の伸縮シート10の光不 透過性が向上する。伸縮シート10の光不透過 が向上することは、例えば伸縮シート10を 理用ナプキンや使い捨ておむつなどの吸収 物品の表面シートとして用いた場合、吸収 に吸収された体液が表面シート越しに見え らくなるという隠蔽性能が向上する点から 利である。

 その上、不定径繊維の太さが周期的に変 していると、各不織布11,12の表面が細かに 打った状態になり、その肌触りが良好にな という付加的な効果もある。この場合、変 の周期、つまり太い部分とそれに隣り合う い部分との距離は、0.5~10mm、特に2~5mmである とが好ましい。この周期は、各不織布11,12 顕微鏡観察から測定できる。ここで、不定 繊維の径の測定は、以下の(1)~(5)の手順で測 される。

(1)伸縮シート10の表面における5mm×5mm以上の 域から不織布11又は不織布12をサンプリング る。このときサンプルは、不織布11,12を、 性フィラメント13から切り離して採取しても よく、あるいは伸縮シート10全体を採取して よい。
(2)採取されたサンプルを、SEMの観察用試料台 に固定する。このとき、サンプルを観察しや すいように、サンプルの構造を破壊しない程 度にサンプルを引き伸ばした状態で(不織布 弛みが取れる程度まで)、サンプルを両面テ プで試料台に固定してもよい。このときの き伸ばし量は、例えば伸縮シート10を製造 る工程において弾性発現処理工程を用いる 合は、延伸工程で伸縮シート10の前駆体を延 伸した延伸倍率以下程度とする。
(3)SEM観察は倍率200で行う。1箇所の視野面積 0.4mm×0.4mm程度以上とし、5箇所を観察する。
(4)無作為に繊維を抽出し、径を0.1μm単位で繊 維軸方向に10μmおきに20箇所以上測定する(繊 同士の融着点や破壊している部分は、測定 含めない。)。繊維は各視野4本以上測定し 5視野について、計20本について測定を行う
(5)これらの値から10本のそれぞれの繊維の最 径と最小径を抽出する。
1本の繊維の最大径と最小径の差が1μmあり、 維軸方向の位置と径の変化の関係をグラフ した場合、極大位置または極小位置が2以上 あるものを不定形繊維と呼ぶ。

 以上の各効果を一層顕著なものとする観 から、不定径繊維はその太さが、最も細い 分において好ましくは2~15μm、更に好ましく は5~12μmであり、最も太い部分において好ま くは10~40μm、更に好ましくは12~30μmである。 定径繊維の最大径と最小径の差は3μm以上、 特に5μm以上、とりわけ10μm以上が好ましい。 また、「最大繊維径/最小繊維径」で定義さ る繊維径比の値は、1~15であることが好まし 、1.2~10であることが更に好ましく、2~5であ ことが一層好ましい。

 不定径繊維はその繊維間融着点強度が、 不定径繊維の100%伸長時強度よりも高いもの であることが好ましい。これによって、伸縮 シート10を製造するときの弾性発現処理工程 おいて、延伸前の伸縮シート10を引き伸ば 弾性発現処理加工する際に、弾性発現処理 の伸縮シート10の繊維同士の融着点の破壊が 起こりにくくなり、弾性発現前の伸縮シート 10の強度に比べて、前記弾性発現処理工程を て得られた伸縮シート10の強度が低下しづ くなる点から好ましい。融着点強度は、本 願人の先の出願に係る特開2004-218183号公報の 段落〔0040〕の記載に従い測定される。100%伸 時強度は、引張試験機を用い、チャック間 離20mm、引張速度20mm/minの条件で測定される

 上述した低延伸の非弾性繊維とは、紡糸 に低延伸倍率で延伸された繊維及び延伸さ ていない繊維、すなわち未延伸繊維の両方 包含する。低延伸の繊維としてはその伸度 上述のとおり80~800%、特に120~650%のものを用 ることが好ましい。この範囲の伸度を有す 低延伸の繊維を用いることで、該繊維が後 する図5に示す延伸装置22で首尾よく引き伸 されて、不定径繊維が容易に形成される。 延伸の繊維の繊維径は10~35μm、特に12~30μmで あることが好ましい。

 先に述べたとおり、不定径繊維は、一定 繊維径を有する低延伸の繊維を原料とする とが好ましい。この場合、低延伸の繊維は 単一の原料からなる繊維でもよく、あるい 2種以上の原料を用いた複合繊維、例えば芯 鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合 繊維であってもよい。不定径繊維どうしの接 合のさせやすさや、各不織布11,12と弾性フィ メント13との接合のさせやすさを考慮する 、複合繊維を用いることが好ましい。芯鞘 の複合繊維の場合、芯がポリエステル(PETやP BT)、ポリプロピレン(PP)、鞘が低融点ポリエ テル(PETやPBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエ レン(PE)が好ましい。特にこれらの複合繊維 用いると、弾性フィラメント13がポリオレ ィン系エラストマーを含む場合、弾性フィ メント13と各不織布11,12の構成繊維との熱融 が強くなり、層剥離が起こりにくい点で好 しい。

 不定径繊維は、ステープルファイバのよ な短繊維でもよく、あるいは連続フィラメ トのような長繊維でもよい。後述する伸縮 ート10の好適な製造方法に鑑みると、短繊 を用いることが好ましい。また、不定径繊 は親水性でも撥水性でもよい。

 各不織布11,12は、不定径繊維のみから構 されていてもよく、あるいは不定径繊維に えて、他の一定径の非弾性繊維が含まれて てもよい。他の非弾性繊維としては、先に べたものが挙げられる。各不織布11,12に、不 定径繊維に加えて他の一定径の非弾性繊維が 含まれている場合、他の非弾性繊維の配合量 は1~30重量%、特に5~20重量%であることが好ま い。

 不定径繊維は2つの不織布11,12の両方に含 れていることが特に好ましいが、2つの不織 布11,12のうちの一方にのみ含まれていてもよ 。

 弾性フィラメント13は、前述の通り例え 熱可塑性エラストマーやゴムなどの弾性樹 を原料とするものである。弾性フィラメン 13は、弾性を有する長繊維である。特に弾性 樹脂に熱可塑性エラストマーを原料として用 いると、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機 を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのよ うにして得られたフィラメントは熱融着させ やすいので、本実施形態の伸縮シートに好適 である。熱可塑性エラストマーとしては、SBS (スチレン-ブタジエン-スチレン)、SIS(スチレ -イソプレン-スチレン)、SEBS(スチレン-エチ ン-ブタジエン-スチレン)、SEPS(スチレン-エ レン-プロピレン-スチレン)等のスチレン系 ラストマー、オレフィン系エラストマー(エ チレン系のα-オレフィンエラストマー、エチ レン・ブテン・オクテン等を共重合したプロ ピレン系エラストマー)、ポリエステル系エ ストマー、ポリウレタン系エラストマーを げることができる。これらは、一種を単独 又は二種以上を組み合わせて用いることが きる。またこれらの樹脂からなる芯鞘型又 サイド・バイ・サイド型の複合繊維を用い こともできる。特にスチレン系エラストマ 、オレフィン系エラストマー、又はそれら 組み合わせて用いることが、弾性フィラメ ト13の成形性、伸縮特性、コストの面で好ま しい。

 弾性フィラメント13と不織布11,12を構成す る繊維との好適な組み合わせは、弾性フィラ メント13にSEBS樹脂又はSEPS樹脂を用い、不織 11,12の構成繊維にPP/PE芯鞘型複合繊維又はPET/ PE芯鞘型複合繊維を用いる組み合わせである この組み合わせを採用することで、融着を っかりと行うことができる。また芯の融点 高いので、繊維が融着時に溶けきらず(芯が 残る)、最大強度の高い伸縮シート10が得られ る。

 特に、弾性フィラメント13として、ビニ 芳香族重合体を主体とする重合体ブロックA1 及びA2と、ポリオレフィンを主体とする重合 ブロックBとからなる、A1-B-A2型トリブロッ 共重合体を含んで構成される樹脂組成物か なるものを用いることが好ましい。

 重合体ブロックA1及びA2それぞれのゲルパ ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法に り測定される重量平均分子量の合計は、好 しくは14000~20000、更に好ましくは14000~18000で あり、かつ重合体ブロックBのGPC法により測 される重量平均分子量は、好ましくは40000~80 000、更に好ましくは40000~70000である。本明細 において、GPC法により測定される重量平均 子量は、カラム:TSKgel G-2000H、カラム温度:40 ℃、移動相:テトラヒドロフラン(THF)、流量:1. 0mL/min、試料濃度:10mg/5mL-THF、注入量:500μLの条 件で測定され、ポリスチレンにより換算した 値である。分析試料としては、前処理として 、試料10mgを5mLのテトラヒドロフランに常温 10分間溶解させた後、孔径0.45μmの焼結フィ ターでろ過した操作を行ったものを用いる

 樹脂組成物が2種類以上のA1-B-A2型トリブロ ク共重合体を含んでいる場合、例えば前記 「重合体ブロックA1のGPC法により測定される 重量平均分子量」は、2種類以上のA1-B-A2型ト ブロック共重合体それぞれの重合体ブロッ A1のGPC法により測定される重量平均分子量 重量平均値として求められる。すなわち、 えば、樹脂組成物がA1-B-A2型トリブロック共 合体として、(A1’-B’-A2’)及び(A1’’-B’ -A2’’)の2種類のA1-B-A2型トリブロック共重 体を含み、(A1’-B’-A2’)の含有率〔樹脂組 物に含まれる2種類以上のA1-B-A2型トリブロッ ク共重合体の合計量に占める、A1’-B’-A2’ 含有率〕80重量%、(A1’’-B’’-A2’’)の含 率20重量%である場合、前記の「重合体ブロ クA1のGPC法により測定される重量平均分子量 」は、次式により求められる。
  (重合体ブロックA1’のGPC法により測定さ る重量平均分子量)×0.8+(重合体ブロックA1’ のGPC法により測定される重量平均分子量)×0 .2
 樹脂組成物が2種類以上のA1-B-A2型トリブロ ク共重合体を含んでいる場合における、前 の「重合体ブロックA2のGPC法により測定され る重量平均分子量」及び「重合体ブロックB GPC法により測定される重量平均分子量」に いても、それぞれ、重合体ブロックA1につい ての前記例に準じて求められる。
 また、樹脂組成物が2種類以上のA1-B-A2型ト ブロック共重合体を含んでいる場合におけ 、前記の「重合体ブロックA1及びA2それぞれ GPC法により測定される重量平均分子量の合 」は、こうして求められる重合体ブロックA 1及びA2それぞれの前記重量平均分子量の重量 平均値の合計である。

 弾性フィラメント13が、前記物性を満た A1-B-A2型トリブロック共重合体を含んで構成 れる樹脂組成物からなることにより、紡糸 形性に優れ、径が細い場合でも、糸切れを こさずかつ蛇行させずに紡糸ノズルから吐 成形することができる。

 重合体ブロックA1は、ビニル芳香族重合 を主体として構成されている。このビニル 香族重合体を構成するビニル芳香族として 、例えば、スチレン、p-メチルスチレン、m- チルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、α-メ チルスチレン、クロロメチルスチレン、p-tert -ブトキシスチレン、ジメチルアミノメチル チレン、ジメチルアミノエチルスチレン、 ニルトルエン、1-ビニルナフタレン、4-プロ ルスチレン、4-シクロヘキシルスチレン、4- ドデシルスチレン、2-エチル-4-ベンジルスチ ン、4-(フェニルブチル)スチレン等が挙げら れる。ビニル芳香族重合体は、これらのビニ ル芳香族の1種から構成されていてもよく、2 以上から構成されていてもよい。これらの ニル芳香族のうち、重合の容易性や汎用性 点からスチレンが好ましい。

 重合体ブロックA1におけるビニル芳香族 合体の含有量は、重合体ブロックA1の全構造 単位に対して、好ましくは90~100重量%、更に ましくは95~100重量%である。

 重合体ブロックA1は、ビニル芳香族重合 に加えて、共役ジエン化合物重合体を含ん 構成されていてもよい。この共役ジエン化 物重合体を構成する共役ジエン化合物とし は、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、1 ,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン 、2-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエ 、フェニルブタジエン、4,5-ジエチル-1,3-オ タジエン、3-ブチル-1,3-オクタジエン等が挙 げられる。共役ジエン化合物重合体は、これ らの共役ジエン化合物の1種から構成されて てもよく、2種以上から構成されていてもよ 。

 重合体ブロックA1における共役ジエン化 物重合体の含有量は、重合体ブロックA1の全 構造単位に対して、好ましくは0~10重量%、更 好ましくは0~5重量%である。

 重合体ブロックA1のGPC法により測定され 重量平均分子量は、好ましくは7000~10000であ 、更に好ましくは7000~9000である。

 重合体ブロックA2としては、上述した重 体ブロックA1と同様のものを用いることがで きる。重合体ブロックA2について特に説明し い点は、重合体ブロックA1についての説明 適宜適用される。A1-B-A2型トリブロック共重 体においては、重合体ブロックA1と重合体 ロックA2とは構造が同じでもよく、異なって いてもよい。

 特に、重合体ブロックA1及びA2がいずれも ポリスチレンであることが好ましい。すなわ ち、弾性フィラメント13は、重合体ブロックA 1としてポリスチレンのみを含有し、重合体 ロックA2としてポリスチレンのみを含有する 構成であることが好ましい。

 A1-B-A2型トリブロック共重合体における重 合体ブロックA1及びA2の合計含有量は、A1-B-A2 トリブロック共重合体の全構造単位に対し 、好ましくは15~40重量%、更に好ましくは18~3 0重量%である。

 また上述したように、重合体ブロックA1 びA2がいずれもポリスチレンである場合、A1- B-A2型トリブロック共重合体における重合体 ロックA1と重合体ブロックA2との比率は、重 比で、好ましくは(A1/A2)=0.8~1.2、更に好まし は(A1/A2)=0.9~1.1である。

 重合体ブロックBはポリオレフィンを主体 として構成されている。このポリオレフィン を構成するオレフィンとしては、例えば、イ ソプレン、ブタジエン、エチレン、プロピレ ン、ブチレン等が挙げられる。重合体ブロッ クBを構成するオレフィンは、これらのオレ ィンの1種から構成されていてもよく、2種以 上から構成されていてもよい。これらのオレ フィンのうち、耐候性、伸縮特性の点からエ チレン、プロピレンが好ましい。

 重合体ブロックBにおける前記ポリオレフ ィンの含有量は、重合体ブロックBの全構造 位に対して、好ましくは90~100重量%、更に好 しくは95~100重量%である。

 重合体ブロックBは、前記ポリオレフィン に加えて、他の重合性モノマーから誘導され る、ポリオレフィンと重合可能な他の重合体 を含んで構成されていてもよい。この他の重 合性モノマーとしては、例えば、スチレンが 挙げられる。重合体ブロックBを構成する前 ポリオレフィンと重合可能な他の重合体は これらの他の重合性モノマーの1種から構成 れていてもよく、2種以上から構成されてい てもよい。

 重合体ブロックBにおける前記他の重合体 の含有量は、重合体ブロックBの全構造単位 対して、好ましくは0~10重量%、更に好ましく は0~5重量%である。

 重合体ブロックBの具体例としては、ポリ イソプレン、ポリブタジエン、ポリ(エチレ -プロピレン)、ポリ(エチレン-ブチレン)等が 挙げられる。これらの中でも、ポリ(エチレ -プロピレン)は、耐候性、伸縮特性のため好 ましい。

 A1-B-A2型トリブロック共重合体における重 合体ブロックBの含有量は、A1-B-A2型トリブロ ク共重合体の全構造単位に対して、好まし は60~85重量%、更に好ましくは70~82重量%であ 。

 好ましいA1-B-A2型トリブロック共重合体の 具体例としては、スチレン-ブタジエン-スチ ンブロック共重合体(SBS)、スチレン-イソプ ン-スチレンブロック共重合体(SIS)、SBSの水 添加物であるスチレン-エチレン-ブチレン- チレンブロック共重合体(SEBS)、SISの水素添 物であるスチレン-エチレン-プロピレン-ス レンブロック共重合体(SEPS)、スチレン-エチ レン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック 共重合体(SEEPS)等が挙げられる。これらの中 も、SEBS、SEPS、SEEPSは、熱安定性・耐候性に れた弾性フィラメント13が得られるため好 しい。

 A1-B-A2型トリブロック共重合体としては、 市販品を用いることもできる。本発明で好ま しく用いられるA1-B-A2型トリブロック共重合 の市販品としては、例えば、クレイトンポ マー社の商品名「クレイトン」、旭化成ケ カルズ株式会社の商品名「タフテック」及 「タフプレン」、株式会社クラレの商品名 セプトン」「ハイブラー」シリーズ等が挙 られる。

 A1-B-A2型トリブロック共重合体は、例えば 次の工程で合成できる。先ず、シクロヘキサ ン等の炭化水素溶媒に、ビニル芳香族化合物 を添加し、有機リチウム化合物や金属ナトリ ウム等を開始剤としてアニオン重合を行い、 重合体ブロックA1を得る。さらに、オレフィ モノマーを加えて重合し、重合体ブロックA 1-Bを得る。オレフィンモノマーが共役ジエン の場合は、この共重合体の共役ジエンに基づ く二重結合に水素を添加して、目的とする重 合体ブロックA1-Bを得る。共役ジエンに基づ 二重結合の水素添加率は、その80%以上、特 90%以上であることが、耐熱性、耐候性の点 ら好ましい。水素添加反応は、白金、パラ ウム等の貴金属系触媒や、有機ニッケル化 物、有機コバルト化合物又はこれらの化合 と他の有機金属化合物との複合触媒を用い 行うことができる。水素添加率は、ヨウ素 測定法によって算出される。さらに、ビニ 芳香族化合物を添加して重合を行い、重合 ブロックA1-B-A2を得る。

 弾性フィラメント13を構成する前記樹脂 成物は、上述したA1-B-A2型トリブロック共重 体のみを含んで構成されていてもよく、必 に応じ本発明の目的を損なわない範囲でA1-B -A2型トリブロック共重合体に加えて、他の1 又は2種以上の樹脂を含んで構成されていて よい。前記樹脂組成物がA1-B-A2型トリブロッ ク共重合体及び他の樹脂を含有する場合、該 樹脂組成物におけるA1-B-A2型トリブロック共 合体の含有量は、好ましくは90~100重量%、更 好ましくは95~100重量%である。ただし、紡糸 成形性及び伸縮性を最大限に向上させる観点 から、前記樹脂組成物は、A1-B-A2型トリブロ ク共重合体のみを含んで構成されることが ましい。

 また、前記樹脂組成物は、1種類のA1-B-A2 トリブロック共重合体を含んで構成されて てもよく、構造の異なる2種類以上のA1-B-A2型 トリブロック共重合体を含んで構成されてい てもよい。

 前記樹脂組成物が、A1-B-A2型トリブロック 共重合体に加えて他の樹脂を含有する場合、 当該他の樹脂としては、例えば、ゴム、又は ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステ ル系エラストマー、ポリウレタン系エラスト マーなどの熱可塑性エラストマー等を用いる ことができる。また、熱可塑性エラストマー 以外の樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロ ピレン等の熱可塑性樹脂等を用いることがで きる。これらは2種以上を組み合わせて用い こともできる。

 前記樹脂組成物は、A1-B-A2型トリブロック 共重合体、又はA1-B-A2型トリブロック共重合 及び前記他の樹脂を、種々の公知の方法で 融混合して得られる。例えば、上記各成分 同時に、又は逐次的に、ヘンシェルミキサ 、V型ブレンダー、タンブラーミキサー、リ ンブレンダー等に装入して混合した後、単 押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリ ミキサー等の混練装置で溶融混練すること よって得られる。

 前記樹脂組成物には、前記樹脂成分(A1-B-A 2型トリブロック共重合体、他の樹脂)以外に 必要に応じ、可塑剤(例えば、パラフィン系 オイル、パラフィン系ワックス、ナフテン系 オイル、エチレン-α-オレフィンオリゴマー 低分子量ポリエチレン等)、耐候安定剤、耐 安定剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、 剤、難燃剤、顔料、染料、無機あるいは有 充填剤等を、本発明の目的を損なわない範 で含有させることができる。

 前記樹脂組成物は、245℃で加熱溶融され 状態で、内径0.45mm、長さ4.5mmの円筒形状の ズル孔より吐出速度8.4m/min.で吐出されたと の溶融張力の最大値が、好ましくは0.06~0.20cN 、更に好ましくは0.07~0.15cNである。図4に、溶 融張力の測定方法を示した。図4に示すロー セルに加わる上向きの力を測定し、この測 値を溶融張力とする。弾性フィラメント13を 構成する樹脂組成物の溶融張力の最大値が前 記の範囲にあることにより、紡糸成形性がよ り一層良好になる。溶融張力の調整は、例え ば、可塑剤(パラフィン等)、ゴム、熱可塑性 脂などの添加によって行うことができる。 述の如く構成される樹脂組成物は、溶融張 が前記の範囲にある。

 2枚の不織布11,12間に配されている、多数の 性フィラメント13からなる弾性フィラメン のみかけ坪量は、伸縮特性、風合い、厚み コストの観点から、4~30g/m 2 、特に6~15g/m 2 であることが好ましい。

 次に、本実施形態の伸縮シート10の好ま い製造方法を、図5を参照しながら説明する 本製造方法においては、紡糸ノズル16から 出された溶融状態の多数の弾性フィラメン 13を所定速度で引き取って延伸しつつ、該弾 性フィラメント13の固化前に、該弾性フィラ ント13が互いに交差せず一方向に配列する うに該弾性フィラメント13を不織布11,12に融 させ、次いで該弾性フィラメント13が融着 た複合体19を、該弾性フィラメント13の延び 方向に沿って弾性発現処理して該不織布複 体19に伸縮性を付与する。

 紡糸ノズル16は、紡糸ヘッド17に設けられ ている。紡糸ヘッド17は、押出機に接続され いる。ギアポンプを介して紡糸ヘッド17へ 脂を供給することもできる。該押出機によ て溶融混練された弾性樹脂は、紡糸ヘッド17 に供給される。紡糸ヘッド17には、多数の紡 ノズル16が直線状に一列に配置されている 紡糸ノズル16は、第1及び第2の不織布11,12の 方向に沿って配置されている。隣り合う紡 ノズル16の間隔は、目的とする伸縮シート10 おける弾性フィラメント13の間隔に相当す 。紡糸ノズル16は通常円形であり、その直径 (内径)は弾性フィラメント13の直径及び延伸 率に影響を及ぼす。この観点から、紡糸ノ ル16の直径(内径)は0.1~2mm、特に0.2~0.6mmである ことが好ましい。不織布11,12との接合強度を める目的、弾性フィラメント13の紡糸性を げる目的、及び伸縮シート10の伸縮特性を向 上させる目的で、弾性フィラメント13を複合 形態(サイドバイサイド、芯鞘、海島構造) することもできる。具体的にはPP系のエラス トマー樹脂とスチレン系のエラストマー樹脂 とを組み合わせることが好ましい。

 紡出された溶融状態の弾性フィラメント1 3は、それぞれ原反から互いに同速度で繰り された第1の不織布11及び第2の不織布12と合 し、両不織布11,12間に挟持されて所定速度で 引き取られる。弾性フィラメント13の引き取 速度は、両不織布11,12の繰り出し速度と一 している。弾性フィラメント13の引き取り速 度は、該弾性フィラメント13の直径及び延伸 率に影響を及ぼす。延伸によって弾性フィ メント13に生じる張力は、該弾性フィラメ ト13を不織布11,12と貼り合わせるときの風や 電気に起因する該弾性フィラメント13の乱 を防止する。それによって弾性フィラメン どうしを交差させずに一方向へ配列させる とができる。これらの観点から、弾性フィ メント13の引き取り速度は、紡糸ノズル孔内 の樹脂吐出速度に対し、その延伸倍率が1.1~40 0倍、特に4~100倍、更に10~80倍となるように調 されることが好ましい。

 弾性フィラメント13は、その固化前に、 なわち融着可能な状態で第1及び第2の不織布 11,12と合流する。その結果、弾性フィラメン 13は、第1及び第2の不織布11,12に挟持された 態で、これらの不織布11,12に融着する。つ り、固化前の弾性フィラメントを搬送され 不織布11,12に融着させながら弾性フィラメン ト13は引き取られて延伸される。弾性フィラ ント13の融着に際しては第1及び第2の不織布 11,12には、外部から熱は付与されていない。 まり、融着可能になっている弾性フィラメ ト13に起因する溶融熱によってのみ、該弾 フィラメント13と両不織布11,12とが融着する その結果、両不織布11,12の構成繊維のうち 弾性フィラメント13の周囲に存在する繊維の みが該弾性フィラメントと融着し、それより も離れた位置に存在する繊維は融着しない。 その結果、両不織布11,12に加わる熱は最小限 とどまるので、該不織布自身が本来的に有 る良好な風合いが維持される。それによっ 、得られる伸縮シート10の風合いが良好に る。

 紡糸ノズル16から紡出された溶融状態の弾 フィラメント13が不織布11,12と接触するまで 、該弾性フィラメント13の該紡糸ノズル16の 先端16aからの移動距離L(紡糸ノズル先端16aと 溶融状態の弾性フィラメント13が不織布11,12 と最初に接触するときのその接触部11a,12aと 間の最短距離。図6参照。)は、600mm以下、特 100~500mmであることが好ましい。溶融状態の 性フィラメント13の移動距離Lが600mm以下で ることにより、溶融状態の弾性フィラメン の固化前に、該弾性フィラメントを不織布 確実に融着させることが可能となり、層間 合強度と伸縮特性とのバランスに優れた伸 シート、すなわち、弾性フィラメントと不 布との間の接合強度が10cN/25mm以上であり、 つ伸縮シート中の弾性樹脂坪量当たりの坪 当たりの25%戻り強度が1.0cN/{50mm・(g/m 2 )}以上である伸縮シートを、より確実に得る とができるようになる。また、溶融状態の 性フィラメント13の移動距離Lが100mm以上で ることにより、溶融した弾性フィラメント13 が冷却されることによって弾性樹脂の粘度が 高まり、ニップロール18a,18b間にて弾性フィ メント13が潰されにくくなる。これによって 弾性フィラメント13と伸長可能な不織布11,12 構成する繊維との間の平均接合割合を、前 した好ましい範囲にすることができる。一 、溶融状態の弾性フィラメント13の移動距離 Lが600mm以下にすることにより、フィラメント が静電気や風などにより乱れることなく、フ ィラメント同士の接着・重なりや、フィラメ ント切れなどの発生頻度が低くなるため、該 移動距離Lの上限は600mmとすることが好ましい 。

 移動距離Lの調整は、紡糸ノズル及び/又 ニップロールの位置を調整することにより うことができる。本実施形態では、弾性フ ラメント13の不織布11,12への融着は、紡糸ノ ル16から紡出された溶融状態の該弾性フィ メント13と搬送中の該不織布11,12とを、一対 ニップロール18a,18b間にて合流・通過させる ことによりなされる。本実施形態の伸縮シー ト10においては、上述したように、弾性フィ メント13がその全長にわたって不織布11,12に 接合しており、本製造方法では、斯かる接合 形態を実現するために、一対のニップロール 18a,18bそれぞれとして、ロール周面に凹凸の い円筒形状のロールを用いている。

 紡出された弾性フィラメント13が、第1及 第2の不織布11,12と合流するまでの間、該弾 フィラメント13は延伸されて延伸方向に分 が配向する。また直径が小さくなる。分子 向によって、50%伸長時強度の行き/戻り比(前 述したA/B)の小さな弾性フィラメント13が得ら れる。弾性フィラメント13を十分に延伸させ 観点及び弾性フィラメント13の糸切れを防 する観点から、紡出された弾性フィラメン 13に所定温度の風(熱風、冷風)を吹き付けて 該弾性フィラメント13の温度を調整しても い。

 弾性フィラメント13の延伸は、原料樹脂 溶融状態での延伸(溶融延伸)だけでなく、そ の冷却過程における軟化状態の延伸(軟化延 )であってもよい。溶融状態とは、外力を加 たとき樹脂が流動する状態である。樹脂の 融温度は粘弾性測定による(例えば円形並行 平板間に挟んだ樹脂に回転方向の振動歪を加 えて測定される)Tanδのピーク温度として測定 される。弾性樹脂の延伸時に糸切れが起こら ないようにするために、延伸区間を長く確保 することがよい。この観点から、弾性樹脂の 溶融温度は130~300℃が好ましい。また、弾性 脂の耐熱性の観点から、溶融温度は220℃以 が好ましい。弾性フィラメント13の成形温度 (ダイスの温度)は樹脂の流動性を上げて成形 をよくするために原料樹脂の溶融温度の+50 以上が好ましく、耐熱性のため+110℃以下が 好ましい。軟化温度は、シート状にした弾性 樹脂の測定試料の粘弾性特性におけるTg温度 して測定される。軟化温度から溶融温度ま の範囲を軟化状態という。また、軟化温度 り低い温度の状態を固化状態という。軟化 度は、伸縮シート10の保存時における弾性 脂の結晶の成長や、体温による伸縮シート10 の伸縮特性の低下の観点から、60℃以上が好 しく、80℃~180℃がより好ましい。

 弾性フィラメント13と不織布11,12とを接合 させるときの弾性フィラメント13の温度は、 維融着を確実にするために100℃以上である とが好ましい。より好ましくは120℃以上、 らに好ましくは140℃以上である。また弾性 ィラメント13の形状を保持して伸縮特性の 好な伸縮シート10を得る観点から、弾性フィ ラメントの温度は180℃以下であることが好ま しい。より好ましくは160℃以下の範囲である 。これらの結果、最適なフィラメント温度は 120~160℃、さらに好ましくは140~160℃の範囲で る。接合時の温度は、弾性フィラメント13 接合させるラミネート基材として、弾性フ ラメントを構成する弾性樹脂の融点と異な 融点を有する変性ポリエチレンや変性ポリ ロピレンなどからなるフィルムを用いて、 の接合状態を観察することで測定できる。 のとき、弾性フィラメントとラミネート基 が融着していれば、接合温度はラミネート 材の融点以上である。

 弾性フィラメント13と不織布11,12との接合 時には、弾性フィラメント13は実質的に非伸 状態(外力を取り除いたときに縮まない状態 )である。両者の接合状態においては、不織 11,12を構成する繊維の少なくとも一部が、弾 性フィラメントへ融着するか、更には弾性フ ィラメント13と不織布11,12を構成する繊維の なくとも一部との両方が融着することがよ 好ましい。十分な接合強度が得られるから ある。得られる伸縮シート10の伸縮特性は、 弾性フィラメント13と不織布11,12との接合点 密度に影響を受ける。また、伸縮特性は、 合温度、接合圧力、後述する不織布11,12の弾 性発現処理による接合点のはずれによって調 整することができる。不織布11,12の構成繊維 弾性フィラメント13に融着させることで、 合点一つ一つの接合強度が高くなる。接合 の密度を低くすると、不織布11,12による伸縮 阻害が少なくなり、かつ十分な接合強度を有 する伸縮シート10が得られるので好ましい。

 弾性フィラメント13を第1及び第2の不織布 11,12と合流させるときには、各弾性フィラメ ト13が互いに交差せず一方向に配列するよ にする。そして、弾性フィラメント13を第1 び第2の不織布11,12と合流させて両不織布11,12 間に該弾性フィラメント13を挟持させた状態 、これら三者を一対のニップロール18,18に って挟圧する。挟圧の条件は、得られる伸 シート10の風合いに影響を及ぼす。挟圧力が 大きすぎると弾性フィラメント13が両不織布1 1,12内に食い込みやすくなり、それに起因し 得られる伸縮シート10の風合いが低下しやす い。この観点から、ニップロール18,18による 圧力は、弾性フィラメント13が両不織布11,12 に接触する程度で足り、過度に高い挟圧力は 必要とされない。

 前記の弾性フィラメント13を第1及び第2の 不織布11,12と合流させて両不織布11,12間に該 性フィラメント13を挟持させた状態で、これ ら三者を一対のニップロール18,18によって挟 する別の好適な方法として、弾性フィラメ ト13及び不織布11,12が合流する、一対の前記 ニップロール18a,18b間に間隔Wを設ける方法が る(図6参照。)。前記と同様に18a,18b間に設け られた間隔Wは、弾性フィラメントにダメー を与えずかつ十分な接合強度が得られる観 から、0.05~1mm、特に0.05~0.5mmであることが好 しい。

 接合前の不織布11,12のそれぞれの厚みと、 性フィラメント13の接合(ニップ)直前の厚み( 不織布の厚み方向に沿った厚み)とを足した をT0とした場合、一対の前記ニップロール18a ,18b間の間隔WとT0との比W/T0が0.05~0.8、特に0.1~0 .4であることが好ましい。不織布の厚みは前 の方法で求められる。弾性フィラメントの み(mm)は、2×√(G/ρvnπ)でで求められる。た し、Gは、機械幅全体での単位時間あたり押 出し量(g/min)、nは機械幅全体のフィラメン 本数、vはニップロール速度(m/min)、ρはフィ メント樹脂の密度(g/cm 3 )である。W/T0を上記範囲とすることで、弾性 ィラメントと不織布構成繊維との接合点密 と不織布構成繊維の弾性フィラメントへの い込みがバランスのとれた点になり、これ より上述した弾性フィラメントと不織布と 間の接合強度と伸縮シートの構成樹脂坪量 たりの25%戻り強度との両立が可能となる。

 ニップロール18による挟圧の別の条件と て、ニップロール18の温度が挙げられる。本 発明者らの検討の結果、ニップロール18を加 した状態で挟圧を行うよりもむしろ、加熱 ないか(つまり成り行きにまかせるか)、又 冷却しながら挟圧を行う方が、風合いの良 な伸縮シート10が得られることが判明した。 ニップロール18を冷却する場合には、冷却水 の冷媒を用い、ニップロール18の表面設定 度が10~50℃になるように温度調節することが 好ましい。

 このようにして2枚の不織布11,12間に弾性 ィラメント13が挟持された複合体19が得られ る。不織布11,12として本来的に伸長性を有す ものを用いた場合には、この複合体19が伸 シート10そのものとなる。一方、不織布11,12 して本来的に伸長性を有しないものを用い 場合には、該不織布11,12を含む複合体19を、 弾性フィラメント13の延びる方向に沿って弾 発現処理して、該複合体19に伸縮性を付与 る操作を行う。本製造方法においては、こ 操作を、それぞれ歯と歯底が周方向に交互 形成された一対の歯溝ロール20,21を備えた弾 性発現処理装置22を用い、複合体19をその搬 方向、すなわち弾性フィラメント13の延びる 方向に沿って弾性発現処理させることで行う 。

 弾性発現処理装置22は、一方又は双方の 溝ロール20,21の枢支部を上下に変位させる公 知の昇降機構(図示せず)を有し、歯溝ロール2 0,21間の間隔が調節可能になっている。本製 方法においては、各歯溝ロール20,21を、一方 の歯溝ロール20の歯が他方の歯溝ロール21の 間に遊挿され、他方の歯溝ロール21の歯が一 方の歯溝ロール20の歯間に遊挿されるように み合わせ、その状態の両歯溝ロール20,21間 、複合体19を挿入してこれを弾性発現処理さ せる。

 弾性発現処理装置22においては、一対の 溝ロール20,21の両方が駆動源によって駆動す るようになっていてもよく(共回りロール)、 方の歯溝ロール20又は21のみが駆動源によっ て駆動するようになっていてもよい(連れ回 ロール)が、本製造方法においては、下側の 溝ロール21のみが駆動源によって駆動し、 側の歯溝ロール20は駆動源に接続されておら ず、歯溝ロール21の回転に伴って従動する(連 れ回る)ようになっている。連れ回りロール 用いることは、弾性発現処理加工後におい 伸縮シート10に高坪量部分14及び低坪量部分1 5がくっきりと縞模様に現れやすく、伸縮シ ト10の意匠性が向上する点、及び低坪量部15 より低坪量になり通気性が向上する点で好 しい。歯溝ロール20,21の歯形としては、一 的なインボリュート歯形、サイクロイド歯 が用いられ、特にこれらの歯幅を細くした のが好ましい。

 図7には、複合体19が弾性発現処理される 態が模式的に示されている。複合体19が歯 ロール20,21間を通過する際には、複合体19は 歯溝ロール20,21の歯23,24に当接する領域(P3-P2 間、P1-P4間)においては、ほとんど延伸されな い。これに対し、駆動ロールである歯溝ロー ル21の歯24の歯面によって、従動ロールであ 歯溝ロール20の歯23の歯面に向けて押圧され 領域(P2-P1間)においては、両歯20,21によって きく延伸される。また、歯溝ロール21の歯24 の先端部によって、歯溝ロール20の歯23から き離される領域(P4-P3間)においては、前記領 (P2-P1間)程ではないが、大きく延伸される。

 また複合体19は、歯溝ロール20,21の歯23,24 先端部に当接する領域(P3-P2間、P1-P4間)にお ては、前述のとおりほとんど延伸されない 、歯23,24の先端部によって、その径方向に つまり複合体19の厚み方向に片押しされるの で、厚み方向に薄くなる。ただし領域(P3-P2間 )と領域(P1-P4間)とは片押しされる方向が反対 きであるため、薄くなる方向が反対向きと る。

 前記の延伸プロセスによって、弾性フィ メント13と両不織布11,12との剥離を防止しつ つ、複合体19における両不織布11,12を効率的 延伸させ、複合体19に伸縮性を付与すること ができる。そして、大きく延伸される領域(P2 -P1間及びP4-P3間)が低坪量部分15となり、ほと ど延伸されない領域(P3-P2間、P1-P4間)が高坪 部分14となる。

 特に、不織布11,12に、低延伸の繊維が含 れる場合には、上述した(P2-P1)間及び(P4-P3)間 において、該繊維が引き伸ばされて細くなり その太さが周期的に変化した不定径繊維が形 成される。

 歯溝ロール20,21による引き伸ばし力は、 延伸の繊維の引き伸ばしに主として作用し 不織布11,12と弾性フィラメント13との接合部 には過度の力が加わらない。その結果、該 合部位の破壊や、不織布11,12と弾性フィラ ント13との剥離が生じるのを防止しつつ、複 合体19を効率的に延伸させることができる。 た、この延伸により、図8に示すように、繊 維間の接合が破壊されずに不織布11,12が十分 伸長され、それによって不織布11,12が、弾 フィラメント13の自由な伸縮を阻害する程度 が大きく低下する。その結果、本製造方法に よれば、高強度・高伸縮性であり、また、破 れや毛羽立ちの少ない外観の良好な伸縮シー ト10を効率的に製造することができる。なお 8においては、延伸によって生じた非弾性繊 維の太さは便宜的に一様に表されている。

 上述のとおり、不織布11,12に低延伸の繊 が含まれる場合には、該繊維が首尾よく弾 発現処理されて、それらの繊維間の接合が 伸によって破壊されないので、弾性発現処 による不織布11,12強度の低下が極力抑えられ る。具体的には、弾性発現処理前の複合体19 引張強度に対する、延伸後に得られた伸縮 ート10の引張強度の比は0.3~0.99、特に0.5~0.99 更には0.7~0.99という1に近い値となる。ここ いう引張強度は、以下に述べる最大強度の 定法に従い測定される。

  <最大強度の測定>
 伸縮シート10の伸縮方向へ200mm、それと直交 する方向へ50mmの大きさで矩形の試験片を切 出した。チャック間距離は150mmとした。試験 片を伸縮シート10の伸縮方向へ300mm/分の速度 伸長させ、そのときの荷重を測定した。そ ときの最大点の荷重を最大強度とした。同 の方法によって、弾性発現処理前の複合体1 9についても最大強度を測定した。上記最大 度は、測定環境温度を22℃、湿度65%RHの条件 、好ましくは島津製作所製の引張試験機AG-1 kNISを用いて測定される。

 複合体19が一対の歯溝ロール20,21によって 弾性発現処理されることで、目的とする伸縮 シート10が得られる。得られた伸縮シート10 、歯溝ロール20,21を通過した後、自身の収縮 復元力により速やかにMD方向への延伸状態が 放される。その結果、伸縮シート10は、搬 方向へ長さが概ね復元する。それによって 伸長した状態では高坪量部分14及び低坪量部 分15が、弾性フィラメント13の延びる方向に 互に配列するようになる。なお、延伸状態 解放する場合、延伸状態が完全に解放され ようにしてもよく、伸縮性が発現する限度 おいて、ある程度の延伸状態が維持された 態で延伸状態を解放してもよい。

 前記の弾性発現処理加工によって、伸縮 ート10の厚みは、弾性発現処理加工前の複 体19の厚みに対して1.1倍~4倍、特に1.3倍~3倍 増すことが好ましい。これによって、両不 布11,12の構成繊維が塑性変形して伸びること で繊維が細くなる。これと同時に、両不織布 11,12が一層嵩高となり、肌触りがよく、クッ ョン性が良好になる。

 このようにして得られた伸縮シート10は 弾性フィラメント13の延びる方向に沿って100 %伸長させ、その状態から50%戻したときの荷 A(以下、50%戻り強度ともいう)と、弾性フィ メント13の延びる方向に沿って50%伸長させた ときの荷重B(以下、50%行き強度ともいう)との 比(A/B)が50%以上、特に65%以上となることが、 分な伸縮特性の発現の点から好ましい。

 また、具体的な用途にもよるが、伸縮シー 10は、その全体の坪量が10~150g/m 2 、特に25~60g/m 2 であることが好ましい。伸縮シート10の厚み 関しては、0.05~5mm、特に0.5~2mmであることが ましい。伸縮シート10の厚みは、先に述べ 各不織布11,12の厚みの測定と同様の方法で測 定される。

 本実施形態の伸縮シート10は、パンツ型使 捨ておむつの外包材として好適に用いられ 。この場合、本実施形態の伸縮シート10を外 側に位置するシートとし、内側に位置するシ ートとして非伸縮性のシートを用い、両シー トを張り合わせて、前記の外包材として使用 することもできる。またこの用途以外に、そ の良好な風合いや、毛羽立ち防止性、伸縮性 、通気性等の利点を生かし、医療用使い捨て 衣類や清掃シート、眼帯、マスク、包帯等の 各種の用途に用いることもできる。特に生理 用ナプキンや使い捨ておむつなどの吸収性物 品の構成材料として好ましく用いられる。該 構成材料としては、例えば、吸収体よりも肌 側に位置する液透過性のシート(表面シート サブレイヤー等を含む)や、使い捨ておむつ 外面を構成するシート、胴回り部やウエス 部、脚周り部等に弾性伸縮性を付与するた のシート等が挙げられる。また、ナプキン ウイングを形成するシート等として用いる とができる。また、それ以外の部位であっ も、伸縮性を付与したい部位等に用いるこ ができる。伸縮シート10の坪量や厚みは、 の具体的な用途に応じて適切に調整できる 例えば吸収性物品の構成材料として用いる 合には、坪量20~60g/m 2 程度、厚み0.5~1.5mm程度とすることが望ましい 。

 以上、本発明をその好ましい実施形態に づき説明したが、本発明は前記実施形態に 限されない。例えば前記実施形態の伸縮に いては、2枚の不織布11,12間に多数の弾性フ ラメント13が挟持された構造になっていた 、これに代えて、1枚の不織布の表面に多数 弾性フィラメントを接合して伸縮シートと してもよい。この場合、弾性フィラメント 構成材料として、固化時に粘着性の低い樹 を用いることが、伸縮シート10をロール状 巻いた状態で保存したときに、ブロッキン の発生が防止される点で好ましい。

 また前記実施形態においては、弾性フィ メント13はすべて同径で、等ピッチで配置 れていたので、伸縮シート10のどの部分をと っても伸長応力は同じになっていた。しかし 、これに代えて、弾性フィラメントの伸長方 向における伸長応力が異なる2以上の領域か なるように伸縮シートを構成してもよい。2 以上の該領域は、該伸長方向に対してほぼ 列配置されている。この場合、伸長応力が なる各領域間では、隣り合う弾性フィラメ トのピッチが異なっているか、及び/又は、 弾性フィラメントの直径が異なっている。そ れによって各領域間での伸長応力を異ならせ ることができる。伸縮シートの製造時に、2 以上の異なる樹脂を、任意の紡糸ノズルに 入して紡糸を行うことでも、各領域間での 長応力を異ならせることができる。

 伸縮シート10に部分的にエンボス加工を ったり、弾性フィラメント13を部分的にカッ トしたり部分的に熱シールしたりすることも できる。これらの操作は、伸縮シート10に伸 しない部分を形成したり、強度を部分的に げたりする目的で行われる。あるいは、他 部材と貼り合わせたり、デザイン性を持た たりする目的で行う。

 また、弾性フィラメント13を不織布11,12に 接合した後に行う弾性発現処理に関し、延伸 方向は不織布11,12の流れ方向のみでなく、例 ば斜めであってもよい。更に、2種以上の弾 性発現処理方法を組み合わせたり、段階的に 延伸倍率を上げたり、部分的に弾性発現処理 を行ったりすることもできる。弾性発現処理 方向は一方向のみでなく、直交する二方向で あってもよい。一方向に伸縮する不織布とこ れに直交する方向に伸縮する不織布とを接合 して、伸縮シートの全方向に伸縮性を持たせ ることもできる。

 また前記実施形態の製造方法においては 複合体19の弾性発現処理加工に一対の歯溝 ール20,21を備えた弾性発現処理装置を用いた が、これに代えてテンターを備えた弾性発現 処理装置を用いて弾性発現処理加工を行って もよい。

 更に、前記の製造方法において、弾性フ ラメント13と不織布11,12とを接合する方法の 別法として、一方の不織布上に直接弾性フィ ラメント13を溶融延伸することなしにダイレ ト押出することもできる。この場合の延伸 率は1倍である。また、弾性フィラメント13 不織布11,12とを接合する前に、不織布又は 性フィラメントに補助的に接着剤を塗布し その後に弾性フィラメントを実質的に未伸 の状態で貼り合わせることもできる。更に 接着剤を塗布せずに、弾性フィラメント13と 不織布11,12とを重ねた後に補助的に熱処理(エ アスルー法による熱風の吹き付け、スチーム ジェット、ヒートエンボス)や、機械交絡(ニ ドルパンチ、スパンレース)などを行うこと もできる。このとき、不織布の代わりに繊維 ウエブを片面又は両面に用いることもできる 。

 以下、実施例により本発明を更に詳細に 明する。しかしながら本発明の範囲はかか 実施例に制限されない。

  〔実施例1-1〕
 図5に示す装置を用いて図1及び図2に示す構 の伸縮不織布を製造した。第1及び第2の不 布11,12としては、坪量15g/m 2 のエアスルー不織布を用いた。この不織布の 構成繊維は直径19μm、最大伸度180%、繊維長44m mの芯鞘型複合繊維(芯:PET、鞘:PE)であった。 性フィラメント13の原料樹脂としては、SEPS 脂(重量平均分子量5万、MFR60g/10分(230℃,2.16kg) )(JIS K7210:1999)からなるエラストマーを用いた 。紡糸条件は、紡糸ヘッド17の温度310℃、紡 ノズル16の径400μm、紡糸ノズル16のピッチ1mm 、とした。弾性フィラメント13の直径は120μm あった。フィラメントのみかけ坪量(サンプ ル中のフィラメント重量/サンプリングシー 面積)は10g/m 2 、延伸倍率は11倍であった。延伸倍率は、(ノ ズル孔径/伸縮発現処理前繊維径) 2 で定義される。複合体19の弾性発現処理加工 、歯と歯底が軸長方向に交互に形成された 対の歯溝ロール20,21を備えた弾性発現処理 置22を用いて行った。歯間及び歯底間のピッ チはそれぞれ2.0mmであった(噛み合った状態で の歯間のピッチPは1.0mmとなる)。上下の歯溝 ールの押し込み量を調整し、延伸倍率3.0倍 て複合体19を、弾性フィラメント13の延びる 向に弾性発現処理させた。これにより弾性 ィラメント13の延びる方向に伸縮する坪量40 g/m 2 の伸縮シート10が得られた。得られた伸縮シ ト10は、不織布越しに弾性フィラメント13に 起因する縞模様を呈していた。また高坪量領 域及び低坪量領域に起因する縞模様も呈して いた。これら2つの縞模様によって、伸縮シ トは格子状の模様も呈していた。また、伸 シート10における弾性フィラメント13は、該 ート10の平面方向に長軸を有する楕円形の 面を有しており、長軸/短軸の比は1.6であっ 。1.5倍伸長時の幅は元の96%であり、幅縮み 4%であった。伸縮シート10における不織布11, 12の構成繊維は、繊維の長手方向に沿う太さ 一様になっていないものであることを、顕 鏡観察によって確認した。該構成繊維は、 大繊維径が26.1μmで、最小繊維径が6.8μmであ り、繊維径比は3.8であった。また、繊維径は 、この範囲で太さが周期的に変化していた。

  〔実施例1-2〕
 紡糸ノズル16のピッチを、紡糸ヘッド17の幅 方向に1mmに設定し、第1のノズル列を形成し 。更に、第1のノズル列から紡糸ヘッド17の れ方向に1mm離間した位置に、第1のノズル列 同ピッチで第2のノズル列を形成した。第1 ノズル列と第2のノズル列は互いに半ピッチ れるように配置された。また、弾性フィラ ント13の延伸倍率を25倍に変更して弾性フィ ラメント13の直径を80μmにした。これら以外 実施例1-1と同様にして伸縮シート10を得た。 この伸縮シート10においては、弾性フィラメ ト13のピッチは0.5mmであった。

  〔実施例1-3〕
 紡糸ノズル16のノズル径を400μmに設定し、 た弾性フィラメント13の延伸倍率を11倍に設 して弾性フィラメント13の直径を120μmにし 第1の領域と、紡糸ノズル16のノズル径を300μ mに設定し、また弾性フィラメント13の延伸倍 率を18倍に設定して弾性フィラメント13の直 を70μmにした第2の領域を形成した。これら 外は実施例1-1と同様にして伸縮シート10を得 た。第1の領域及び第2の領域は、伸縮シート1 0の幅方向に並列していた。この伸縮シート おける太さの異なる2種の弾性フィラメント 直径は、別個に測定した。

  〔実施例1-4〕
 実施例1-1で用いたスチレン系エラストマー 紫色の着色マスターバッチコンパウンド(PE 樹脂ベース、顔料濃度60重量%品)を1.5重量% ライブレンドし、紫色の弾性フィラメント13 を用いた以外は実施例1-1と同様にして伸縮シ ート10を得た。この伸縮シートにおいては、 織布越しに弾性フィラメント13に起因する 模様が一層際立っていた。

  〔実施例1-5〕
 実施例2で用いた複合体19をエアスルー法に る熱風の吹き付けによって熱処理した後、 実施例と同様の条件で延伸加工することに って伸縮シート10を得た。この伸縮シート おいては、不織布11,12の各繊維同士が融着し 、接合強度の一層高いものが得られた。

  〔比較例1-1〕
 特許文献1に記載の方法に従い伸縮シートを 製造した。即ちCONWED社の伸縮ネット(坪量73g/m 2 )を用い、第1及び第2の不織布11,12として坪量2 0g/m 2 のエアスルー不織布を用いた。この不織布の 構成繊維は、直径17μm、最大伸度30%、繊維長4 4mmの芯鞘型複合繊維(芯:PET、鞘:PE)であった。 不織布11,12のMD方向に対し、伸縮ネットの格 は該して正方形であった(MD方向、CD方向とも に3.2mm)。約120℃と約60℃にそれぞれ加熱した 属プレス機を用い、これらを約10kg/cm 2 の圧力にて10秒間熱/圧力結合を行った。得ら れたシートを、大径部と小径部とが軸長方向 に交互に形成された一対の凹凸ロール(噛み った状態での歯間のピッチPは1.0mm)を備えた 伸装置(弾性発現処理装置)を用い弾性発現 理をした。不織布の構成繊維が伸びないた 弾性発現処理の延伸倍率が高いと不織布に が開いてしまう現象が見られた。そこでMD方 向の延伸倍率を2.7倍で行った。延伸の程度は 、上下の凹凸ロールの押し込み量を調整する ことでコントロールした。得られた伸縮シー トは、伸びにくいため幅縮みが大きくなった 。また、弾性ネットのゴワゴワ感が感じられ 風合いの点で劣っていた。

  〔比較例1-2〕
 比較例1と同様にCONWED社の伸縮ネット(坪量55 g/m 2 )を用いて伸縮シートを得た。不織布11,12のMD 向に対し、伸縮ネットの格子は概して菱形 あった(MD方向、CD方向ともに9.5mm)。約120℃ 約60℃にそれぞれ加熱した金属プレス機を用 い、これらを約10kg/cm 2 の圧力にて10秒間熱/圧力結合を行った。得ら れたシートを、大径部と小径部とが軸長方向 に交互に形成された一対の凹凸ロール(噛み った状態での歯間のピッチPは1.0mm)を備えた 伸装置(弾性発現処理装置)を用いてMD方向へ 3.0倍延伸し、弾性発現処理をした。得られた 伸縮シートには、不織布繊維が伸びないため 弾性発現処理時に不織布に穴が多数開いてし まった。そのためシート全体では厚みがあっ たが弾性ネットと不織布との接合点が硬いも のとなっていた。結果的に風合いの点で劣っ ていた。

  〔評価〕
 実施例及び比較例で得られた伸縮シートに いて、50%戻り強度/50%行き強度、風合いを以 下の方法で測定、評価した。また伸縮シート 及び不織布の厚みを上述方法で測定した。そ れらの結果を以下の表1に示す。

  〔50%戻り強度/50%行き強度〕
 伸縮シートを、その伸縮方向へ200mm、それ 直交する方向へ50mmの大きさで切り出し試験 を得た。島津製作所製の引張試験機AG-1kNIS 試験片をチャック間距離:150mmで装着した。 験片をその伸縮方向へ300mm/分の速度で伸長 せた。50%伸長させた時点での荷重を記録し その値を50%行き強度とした。引き続き試験 を100%まで伸長させ、次いで戻り方向(収縮方 向)へ同速度で収縮させ、50%伸長させた状態 した。その時点の荷重を記録し、50%戻り強 とした。以上は、温度20±2℃、湿度65±5%RHの 境で測定を行った。

  〔風合い〕
 女性モニター10人に、伸縮シートが見えな 暗箱内で、該伸縮シートの風合いの評価を 温度:25℃、湿度:40%の環境下で行わせた。各 ニターの評価に応じて、下記の点数を付け モニター10人の平均点(小数点以下を四捨五 )を風合いの評価点とした。
5点:風合いがよい。
4点:風合いがややよい。
3点:普通。
2点:風合いがやや悪い。
1点:風合いが悪い。

 表1に示す結果から明らかなように、各実 施例の伸縮シートは、比較例の伸縮シートに 比べて伸縮特性が良好であることが判る。ま た厚みがあり良好な風合いを有することが判 る。更に各実施例の伸縮シートでは、弾性フ ィラメントが互いにほぼ交差せず、且つ互い に接触せずに離間配置されていた。これに対 して比較例1の伸縮シートは弾性体がプレス より潰れネットが目立つとともに、ネット 光沢があり外観が良好とはいえなかった。

  〔実施例2-1~2-5及び比較例2-1~2-3〕
 図5に示す装置を用いて複合体19(図1及び図2 示す伸縮シート10の前駆体)を得、これを実 例2-1のサンプルとした。すなわち、内径0.45 mm、長さ4.5mmの円筒形状のノズル孔が1mm間隔 一直線上に250個配列された紡糸ノズル16を備 えた紡糸ヘッド17を、一軸押出機に取り付け 構成の装置を用いて、樹脂組成物として、 下に述べるトリブロック共重合体(1)~(8)を、 溶融温度290℃、吐出量0.3kg/分で紡糸ノズル16 り吐出させて、弾性フィラメント13の前駆 であるフィラメントを得、該フィラメント 、紡糸ノズル16から下方に100mm離間した位置 て、150m/min.の速度で繰り出される坪量20g/m 2 、厚さ0.4mm、繊維径3dtexのエアスルー不織布11 及び12ではさみ込んで接合させ、弾性フィラ ント13が不織布11と不織布12との間に挟持さ た複合体19を得た。なお、不織布11及び12は いずれも本来的に伸長性を有しないもので る。

 以下に述べる8種類のA1-B-A2型トリブロッ 共重合体(1)~(8)のうち、トリブロック共重合 (1)~(5)は、本発明の範囲内のものであり、ト リブロック共重合体(6)~(8)は、本発明の範囲 のものである。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(1):
 A1’-B’-A2’型トリブロック共重合体(SEPSト ブロック共重合体、スチレン含有量30重量% エチレン-プロピレン含有量70重量%、A1’、A 2’の重量平均分子量7500、B1の重量平均分子 35000)を80重量%、A1’’-B’’-A2’’型トリブ ック共重合体(SEPSトリブロック共重合体、 チレン含有量18重量%、エチレン-プロピレン 有量82重量%A1’’、A2’’の重量平均分子量 8100、B’’の重量平均分子量73800)20重量%をヘ シェルミキサーで混合したものを、トリブ ック共重合体(1)として用いた。トリブロッ 共重合体(1)の前記溶融張力の最大値(245℃で 加熱溶融された状態で、内径0.45mm、長さ4.5mm 円筒形状のノズル孔より吐出速度8.4m/min.で 出されたときの溶融張力の最大値)は、0.07cN であった。

 トリブロック共重合体(1)における重合体ブ ックA1の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA1’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA1’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕7620であっ 。
 トリブロック共重合体(1)における重合体ブ ックBの重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クB’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含ま れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重合 の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含有 率)+(重合体ブロックB’’の重量平均分子量) (樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2型 リブロック共重合体の合計量に占める、当 A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕42760であった 。
 トリブロック共重合体(1)における重合体ブ ックA2の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA2’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA2’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕7620であっ 。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(2):
 A1-B-A2型トリブロック共重合体(SEPSトリブロ ク共重合体、スチレン含有量18重量%、エチ ン-プロピレン含有量82重量%、A1、A2の重量 均分子量8100、B1の平均分子量73800)100重量%を リブロック共重合体(2)として用いた。トリ ロック共重合体(2)の前記溶融張力の最大値 0.13cNであった。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(3):
 A1-B-A2型トリブロック共重合体(SEBSトリブロ ク共重合体、スチレン含有量20重量%、エチ ン-ブチレン含有量80重量%、A1、A2の重量平 分子量9400、B1の平均分子量75200)100重量%をト ブロック共重合体(3)として用いた。トリブ ック共重合体(3)の前記溶融張力の最大値は0 .15cNであった。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(4):
 A1’-B’-A2’型トリブロック共重合体(SEPSト ブロック共重合体、スチレン含有量30重量% エチレン-プロピレン含有量70重量%、A1’、A 2’の重量平均分子量7500、B1の平均分子量35000 )を60重量%、A1’’-B’’-A2’’型トリブロッ 共重合体(SEPSトリブロック共重合体、スチ ン含有量18重量%、エチレン-プロピレン含有 82重量%、A1’’、A2’’の重量平均分子量810 0、B’’の重量平均分子量73800)40重量%をヘン ェルミキサーで混合したものを、トリブロ ク共重合体(4)として用いた。トリブロック 重合体(4)の前記溶融張力の最大値は、0.20cN あった。

 トリブロック共重合体(4)における重合体ブ ックA1の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA1’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA1’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕7740であっ 。
 トリブロック共重合体(4)における重合体ブ ックBの重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クB’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含ま れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重合 の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含有 率)+(重合体ブロックB’’の重量平均分子量) (樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2型 リブロック共重合体の合計量に占める、当 A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕50520であった 。
 トリブロック共重合体(4)における重合体ブ ックA2の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA2’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA2’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕7740であっ 。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(5):
 A1’-B’-A2’トリブロック型共重合体(SEPSト ブロック共重合体、スチレン含有量30重量% エチレン-プロピレン含有量70重量%、A1’、A 2’の重量平均分子量7500、B1の平均分子量35000 )を50重量%、A1’’-B’’-A2’’型トリブロッ 共重合体(SEPSトリブロック共重合体、スチ ン含有量30重量%、エチレン-プロピレン含有 70重量%、A1’’、A2’’の重量平均分子量105 00、B’’の重量平均分子量49000)50重量%をヘン シェルミキサーで混合したものを、トリブロ ック共重合体(5)として用いた。トリブロック 共重合体(5)の前記溶融張力の最大値は、0.07cN であった。

 トリブロック共重合体(5)における重合体ブ ックA1の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA1’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA1’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕9000であっ 。
 トリブロック共重合体(5)における重合体ブ ックBの重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クB’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含ま れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重合 の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含有 率)+(重合体ブロックB’’の重量平均分子量) (樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2型 リブロック共重合体の合計量に占める、当 A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕42000であった 。
 トリブロック共重合体(5)における重合体ブ ックA2の重量平均分子量は、〔(重合体ブロ クA2’の重量平均分子量)×(樹脂組成物に含 れる2種類以上のA1-B-A2型トリブロック共重 体の合計量に占める、当該A1’-B’-A2’の含 率)+(重合体ブロックA2’’の重量平均分子 )×(樹脂組成物に含まれる2種類以上のA1-B-A2 トリブロック共重合体の合計量に占める、 該A1’’-B’’-A2’’の含有率)=〕9000であっ 。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(6):
 A1-B-A2型トリブロック共重合体(SEPSトリブロ ク共重合体、スチレン含有量30重量%、エチ ン-プロピレン含有量70重量%、A1、A2の重量 均分子量10500、B1の平均分子量49000)100重量%を トリブロック共重合体(6)として用いた。トリ ブロック共重合体(6)の前記溶融張力の最大値 は0.08cNであった。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(7):
 A1-B-A2型トリブロック共重合体(SEBSトリブロ ク共重合体、スチレン含有量20重量%、エチ ン-ブチレン含有量80重量%、A1、A2の重量平 分子量4750、B1の平均分子量38000)100重量%をト ブロック共重合体(7)として用いた。トリブ ック共重合体(7)の前記溶融張力の最大値は 0.05cNであった。

A1-B-A2型トリブロック共重合体(8):
 A1-B-A2型トリブロック共重合体(SEBSトリブロ ク共重合体、スチレン含有量30重量%、エチ ン-含有量70重量%、A1、A2の重量平均分子量22 750、B1の平均分子量84500)100重量%をトリブロッ ク共重合体(8)として用いた。図4に示すよう 溶融張力を測定したが、高粘度のために押 出すことができず、測定するに至らなかっ 。

  〔評価〕
 実施例及び比較例で得られた複合体19(弾性 ィラメント13)の特性を、樹脂組成物(弾性フ ィラメント13の形成材料)の組成と併せて下記 表2及び表3に示す。表2及び表3中の各項目の 定方法は次のとおりである。

<弾性フィラメントの紡糸成形性>
 弾性フィラメントの形成材料である樹脂組 物〔前記トリブロック共重合体(1)~(8)〕を、 245℃で加熱溶融された状態で、内径0.45mm、長 さ4.5mmの円筒形状のノズル孔より吐出速度8.4m /min.で図4に示すように吐出させてフィラメン トとし、該ノズル孔から下方に100mmの位置に 置されたステンレス板上にて該フィラメン を採取する。採取したフィラメントが破断 ずに連続しており、かつ該フィラメントを イクロスコープで200倍に拡大して観察した きに、フィラメントの側面が平滑である場 を○(紡糸成形性良好)とし、フィラメント 破断して不連続になっている場合、又はフ ラメントがダイ・スウェルによって太さが 均一になる場合を×とする。

<蛇行状態>
 実施例及び比較例で得られた複合体から、 械流れ方向(MD方向、複合体製造時における 複合体の流れ方向)に30cmをサンプリングし 弾性フィラメントの蛇行状態を、該弾性フ ラメントを被覆している不織布越しに目視 察する。隣接する100本の弾性フィラメント うち交差又は接触しているものが10本以内の 場合を○とし、11本以上交差又は接触してい 場合を×とする。

<おむつずれ落ち防止性>
 実施例及び比較例で得られた複合体に、図7 に示す一対の歯溝ロールを備えた延伸装置を 用いて延伸処理を施し、図1及び図2に示す伸 シートを作製し、これをおむつの外包材と て用い、ウエスト部の周長が35cmのパンツ型 使い捨ておむつを作製した。図9に示すよう 、このおむつを周長44cmのアクリルパイプに かせ、おむつ下部を鰐口クリップで留め、 クリップが上側に来るようにし、アクリル イプをジャッキに載せた。このときに、お つのウエスト部の位置をアクリルパイプに しておき(このときの位置を初期位置Aとす )、クリップを固定したまま、ジャッキを50mm 下げた。ジャッキを50mm下げた後のウエスト の位置(このときの位置をズレ位置とする)と 初期位置Aとの距離を測定し、この距離をお つのズレ落ち量とした。該ズレ落ち量が10mm 満の場合を◎(おむつずれ落ち防止性非常に 良好)、10mm以上20mm未満の場合を○(おむつず 落ち防止性良好)、20mm以上30mm未満を△(実用 問題ないレベル)、30mm以上を×と判定した。

 表2及び表3に示す結果から明らかなよう 、実施例2-1~2-5は、いずれも本発明の範囲内 樹脂組成物を用いているため、フィラメン の紡糸成形性に優れ、伸縮シートにおいて フィラメントの蛇行がなく、伸縮シートを むつに用いた場合にはずれ落ち難いおむつ 得られる。これに対し比較例2-1では、ダイ スウェルによってフィラメントの太さが均 でなくなり、極端に細くなった部分からフ ラメントが破断し、連続フィラメントを得 ことができなかった。比較例2-2では、太さ 均一であるが、溶融張力が低いためにフィ メントが破断し、連続フィラメントを得る とができなかった。このため、比較例2-1及 2-2では、得られた伸縮シートをおむつに用 た場合に、フィラメントの破断による伸縮 性の低下のため、ずれ落ち性が悪化した。 較例2-3では、トリブロック共重合体(8)が高 度のために紡糸成形できず、フィラメント 得ることができなかった。

  〔実施例3-1〕
 図5に示す装置を用いて図1及び図2に示す構 の伸縮シートを製造した。第1及び第2の不 布11,12としては、坪量20g/m 2 、繊維密度0.074g/cm 3 のエアスルー不織布を用いた。この不織布の 構成繊維は直径19μm、最大伸度180%、繊維長44m mの芯鞘型複合繊維(芯:PET、鞘:PE)であった。 性フィラメント13の原料樹脂としては、SEPS 脂(重量平均分子量5万、MFR60g/10分(230℃、2.16k g))からなるエラストマーを用いた。紡糸条件 は、紡糸ヘッド17の温度310℃、紡糸ノズル16 径400μm、紡糸ノズル16のピッチ1mm、延伸倍率 11倍とした。弾性フィラメント13の直径は107μ mであった。フィラメントの坪量は8g/m 2 であった。弾性フィラメントと不織布11,12の 合においてニップロール間の間隔Wを設け、 その間隔を0.2mmとした。ニップロールには一 が金属フラットロールを使用し、他方にゴ ロールを用いた。複合体19の延伸加工は、 と歯底が軸長方向に交互に形成された一対 歯溝ロール20,21を備えた延伸装置22を用いて った。歯間及び歯底間のピッチはそれぞれ2 .0mmであった(噛み合った状態での歯間のピッ Pは1.0mmとなる)。上下の歯溝ロールの押し込 み量を調整し、延伸倍率3.0倍にて複合体19を 弾性フィラメント13の延びる方向に延伸さ た。これにより弾性フィラメント13の延びる 方向に伸縮する坪量48g/m 2 の伸縮シート10が得られた。得られた伸縮シ ト10は、不織布越しに弾性フィラメント13に 起因する縞模様を呈していた。また高坪量領 域及び低坪量領域に起因する縞模様も呈して いた。これら2つの縞模様によって、伸縮シ トは格子状の模様も呈していた。また、伸 シート10における弾性フィラメント13は、該 ート10の平面方向に長軸を有する楕円形の 面を有しており、長軸/短軸の比は1.5であっ 。1.5倍伸長時の幅縮みは4%であった。

  〔実施例3-2~3-4〕
 ニップロール間の間隔Wを表4及び表5に示す とした以外は、実施例3-1と同様にして伸縮 ート10を得た。

  〔実施例3-5~3-7〕
 紡糸ノズルの先端から接合までの距離を表4 及び表5に示す値とし、かつ接合におけるニ プロールは間隔を設けずにベタ押しとした 外は、実施例3-1と同様にして伸縮シート10を 得た。

  〔比較例3-1〕
 弾性フィラメントに替えてTダイより押し出 したフィルム状の弾性樹脂を用い、該フィル ム状弾性樹脂と不織布とのラミネートを行っ た以外は、実施例3-1と同様にして伸縮シート を得た。該弾性樹脂として、G1657(商品名、ク レイトンポリマー製)を用いた。

  〔評価〕
 実施例及び比較例で得られた伸縮シートに いて、表4及び表5に示す各項目を測定、評 した。表4及び表5中、「層間剥離強度」(弾 フィラメントと不織布との間の接合強度)、 25%戻り強度(cN/{50mm・(g/m 2 )}」(伸縮シート中に含まれる弾性樹脂の坪量 当たりの25%戻り強度)、「弾性フィラメント 不織布構成繊維との間の平均接合割合」、 幅縮み(%)」(伸縮シートを1.5倍に伸長したと の幅縮み)、並びに伸縮シート及び不織布の 厚みは、それぞれ上述の方法で測定した。ま た、「25%戻り強度(cN/50mm)」、「25%戻り強度/25 %行き強度(%)」、及び「風合い」は、それぞ 以下の方法で測定、評価した。また、「弾 フィラメントの交差」は、目視観察により った。弾性フィラメントの交差がほとんど られないものが最高評価、交差があると低 価となる。

  〔25%戻り強度/25%行き強度、25%戻り強度〕
 伸縮シートを、その伸縮方向へ200mm、それ 直交する方向へ50mmの大きさで切り出し試験 を得た。引張試験機(島津製作所製オートグ ラフAG-1kNIS)に試験片をチャック間距離(初期 さ)150mmで装着した。試験片をその伸縮方向 300mm/分の速度で伸長させた。25%伸長させた 点での荷重を記録し、その値を25%行き強度 した。引き続き試験片を50%まで伸長させ、 いで、直ちに戻り方向(収縮方向)へ同速度で 収縮させ、初期長さの25%伸長させた時点の荷 重を記録し、25%戻り強度とした。こうして求 めた25%行き強度の値及び25%戻り強度の値それ ぞれを用いて、25%戻り強度/25%行き強度(%)を 出した。以上は、温度20±2℃、湿度65±5%RHの 境で測定を行った。

  〔風合い〕
 女性モニター10人に、伸縮シートが見えな 暗箱内で、該伸縮シートの風合いの評価を 温度:25℃、湿度:40%の環境下で行わせた。各 ニターの評価に応じて、下記の点数を付け モニター10人の平均点(小数点以下を四捨五 )を風合いの評価点とした。
5点:風合いがよい。
4点:風合いがややよい。
3点:普通。
2点:風合いがやや悪い。
1点:風合いが悪い。

 表4及び表5に示す結果から明らかなよう 、各実施例の伸縮シートは、所望の平均接 割合を示し、高い層間剥離強度(弾性フィラ ントと不織布との間の接合強度)及び高い25% 戻り強度(伸縮シート中の弾性樹脂の坪量当 りの25%戻り強度)を有し、幅縮みが少なく、 性フィラメントの交差はほとんど見られず 風合いにも優れたものであった。また、各 施例の伸縮シートは、図2に示すような外観 を有し、外観も良好であった。これに対し、 比較例3-1は、伸縮シート中の弾性樹脂の坪量 当たりの25%戻り強度も低く、幅縮みも大きく 、通気性もないものであった。

 以上、詳述したとおり、本発明の伸縮シ トにおいては、弾性フィラメントが一方向 延びるように配列しているので、幅縮みを こさずに該弾性フィラメントの延びる方向 該伸縮シートを伸長させることができる。 た本発明の伸縮シートは、強度が高く、伸 シートを伸長させたときに、弾性フィラメ トと不織布との剥離が起こりにくい。

 また本発明の伸縮シートにおいては、非 性繊維を含んで構成される伸長可能な不織 に対して多数の弾性フィラメントが一方向 延びるように配列し、かつ弾性フィラメン と該不織布との間の接合強度、伸縮シート の弾性樹脂の坪量当たりの25%戻り強度、及 弾性フィラメントと該不織布を構成する繊 との間の平均接合割合が、それぞれ前記特 範囲にあるので、層間接合強度と伸縮特性 のバランスに優れており、幅縮みを起こさ に、該弾性フィラメントの延びる方向に該 縮シートを伸長させることができ、また、 縮シートを伸長させたときに、弾性フィラ ントと不織布との剥離が起こりにくい。

 さらに、本発明の弾性フィラメントは、 糸成形性に優れ、径が細い場合でも、糸切 を起こさずかつ蛇行させずに紡糸ノズルか 吐出成形することができ、高速生産が可能 ある。この弾性フィラメントを含んで構成 れている本発明の伸縮シートは、例えば、 い捨ておむつ等の吸収性物品をはじめとす 各種の着衣、その他の人体に装着される種 の物品の形成材料として適用された場合に 該弾性フィラメントの作用によって優れた ィット性を示し、着衣のずれ落ちを効果的 防止することができる。この伸縮シートを んで構成されている本発明の吸収性物品は 装着中のフィット性に優れ、ずれ落ちしに いものである。