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Title:
SUBSTRATE PROCESSING SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154022
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a substrate processing system wherein a unit display panel arranged on a mother board in prescribed layout can be taken out without damaging a terminal region. The substrate processing system is provided with a scribe apparatus control section, which adjusts the depths of three scribe grooves formed at specified boundaries and controls an end material region at a position facing the terminal region to be left at specified positions, at the time of scribe-processing the specified boundaries which include the terminal region; a panel carry-out apparatus control section which takes out the unit display panel from the mother board in a prescribed preferential order so that the end material region is left at the specified position, at the time of taking out the unit display panel from the mother board; and an auxiliary break apparatus which cuts the end material region attached at the specified position by applying bending moment in a specified direction. Thus, separation is ensured even a terminal has a small width.

Inventors:
TAKAMATSU KIYOSHI (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052946
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
February 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBOSHI DIAMOND IND CO LTD (JP)
TAKAMATSU KIYOSHI (JP)
MAEKAWA KAZUYA (JP)
International Classes:
G02F1/13; B28D5/00; C03B33/03; G02F1/1333; G09F9/00
Domestic Patent References:
WO2005087458A12005-09-22
Foreign References:
JP2008056507A2008-03-13
JP2005266684A2005-09-29
Attorney, Agent or Firm:
KASHIMA, YOSHIO (JP)
KAJIMA Yoshio (JP)
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Claims:
 加工対象のマザー基板が第一基板と第二基板とを貼り合わせた構造を有し、
 それぞれ形状が同一でかつ方形である複数の単位表示パネルが、前記マザー基板に互いに隣接するようにして並べて形成され、
 各単位表示パネルは、四辺の周縁のうち、一辺の周縁、又は、隣り合う二辺の周縁、又は、三辺の周縁に、第二基板側が第一基板側よりも突出した段差が形成されることにより端子領域が設けられ、
 端子領域が設けられない残りの周縁に第一基板と第二基板とが同一端面となる非端子面が形成され、前記端子領域に対向する第一基板の部位に単位表示パネルから切除される端材領域が設けられ、
 さらに各単位表示パネルは、隣接する単位表示パネルの少なくとも一つとの境界で、一方の単位表示パネルの端子領域と、他方の単位表示パネルの非端子面とが面接するように配置され、
 前記マザー基板を第二基板が上側、第一基板が下側になるように支持した状態で単位表示パネルごとに分断し1つずつ取り出す基板加工システムであって、
 第一基板に向けた第一カッターホイール、バックアップローラと第二基板に向けた第二カッターホイールとを備え、第一カッターホイールと第二カッターホイールとを組み合わせて、または、バックアップローラと第二カッターホイールとを組み合わせて第一基板と第二基板との両側から圧接してスクライブ加工を行うスクライブ装置と、
 前記境界をスクライブ加工する際に、端子領域が面接する側の単位表示パネルの端子領域に対向する第一基板の部位の内側端に第一スクライブ溝を形成し、非端子面が面接する側の単位表示パネルの第二基板側の非端子面に第二スクライブ溝を形成し、第一基板側の非端子面に前記第一スクライブ溝および前記第二スクライブ溝より浅い第三のスクライブ溝を形成するように前記スクライブ装置を制御するスクライブ装置制御部と、
 吸着部材を備え、スクライブ加工された単位表示パネルの第二基板に吸着してマザー基板から取り出すパネル搬出装置と、
 前記境界を挟んで面接する一対の単位表示パネルを取り出す際に、端子領域が面接する側の単位表示パネルを非端子面で面接する側の単位表示パネルよりも優先的に取り出すパネル搬出装置制御部と、
 フックとプッシャとを備え、前記パネル搬出装置に取り付けられ、マザー基板から取り出した単位表示パネルの第一基板側の端部に第三スクライブ溝を挟んで端材領域が付着している場合に前記端材領域に対し前記フックを掛けるとともに前記プッシャを押圧して第三スクライブ溝を広げる方向の曲げモーメントを加えて前期端材領域を分断させる補助ブレイク装置とを備えたことを特徴とする基板加工システム。
 スクライブ装置制御部は、第一カッターホイールと第二カッターホイールとの組み合わせにより第一スクライブ溝と第二スクライブ溝とを先に形成し、
 次いで、バックアップローラと第二カッターホイールとの組み合わせにより第三スクライブ溝を形成するスクライブ制御を行う請求項1に記載の基板加工システム。
 第三スクライブ溝を形成する際に、バックアップローラは先に形成された第二スクライブ溝の隣接位置を圧接する請求項2に記載の基板加工システム。
 スクライブ装置とパネル搬出装置との間に設置され、スクライブ装置によりスクライブ加工された後で、パネル搬出装置に取り付けられた補助ブレイク装置によるブレイク処理の前に、予めブレイク処理を行う主ブレイク装置を備えた請求項1~請求項3のいずれかに記載の基板加工システム。
 主ブレイク装置は、スチームブレイク装置とローラブレイク装置とからなる請求項4に記載の基板加工システム。
Description:
基板加工システム

 本発明は、複数の単位表示パネルが形成 れたマザー基板(貼り合せ基板、貼り合せマ ザー基板ともいう)を分割し、単位表示パネ を1つずつ取り出す基板加工システムに関す 。本発明の基板加工システムは、具体的に 液晶表示パネル等の製造工程で利用される

 液晶表示パネル製造用のマザー基板は、 数のカラーフィルタがパターン形成された の第一基板(CF側基板ともいう)と、複数のTFT および端子領域がパターン形成された側の第 二基板(TFT側基板ともいう)とを、液晶を封入 るシール材を挟んで貼り合わせてある。こ とき、第二基板はTFTや端子領域が形成され 基板面が第一基板との接合面となるように り合わせてある。

 第二基板の端子領域は、TFTと外部機器と 間で信号線が接続される領域であることか 露出させる必要がある。そのため、マザー 板を単位表示パネルごとに分割する際に、 子領域に対向する第一基板(CF側基板)の部位 を端材として除去する。具体的には、TFTが接 続される側とは逆側になる端子領域の外側端 に沿って第二基板側を分断し、さらに、端子 領域の外側端から信号線を取り付けるために 必要な幅(端子幅)だけ内側に入った位置で第 基板を分断する。これにより、端子領域に 向する第一基板の部位を端材として切除す ようにしている。

 一般に、マザー基板を単位表示パネルご に分割する工程では、カッターホイールを いた分断方法が利用されている。その場合 マザー基板を構成する2枚の基板(CF側基板と TFT側基板)のそれぞれに対し、分断予定位置 カッターホイールを圧接して各基板にスク イブ溝を刻む。次いでスクライブ溝に沿っ 、力を加えてブレイクしたり(メカニカルブ イク)、加熱蒸気を加えてブレイクしたり( チームブレイク)することにより、マザー基 を単位表示パネルごとに完全分断する。そ て分割された1つ1つの単位表示パネルを、 出ロボット(基板搬出装置)により後工程に移 送する。

 これら一連の基板加工をマザー基板の上 二面に対し同時に行うようにして、基板を 転させることなく加工する基板加工システ (基板分断システム)や基板加工方法が開示 れている(特許文献1、特許文献2参照)。これ の文献によれば、上下一対のカッターホイ ルを用いて、マザー基板を上下方向から二 同時にスクライブする。次いでスチームブ イク装置またはローラブレイク装置により 面同時にブレイクを行い、単位表示パネル とに分割する。そして形成された単位表示 ネルを1つずつ取り出して後工程に送るよう にしている。

 また、マザー基板から液晶表示パネルを り出すトランスハンド(基板搬出装置)の縁 にスチーム発生器とプッシャを設けておき 二次ブレイクを行うことが開示されている( 許文献3参照)。この文献によれば、上下二 に対するスクライブ、および、一次ブレイ (スチームブレイク)の後、トランスハンドに よって液晶表示パネルを取り出す前に、トラ ンスハンドのスチーム発生器およびプッシャ を作動して液晶表示パネルから周辺のダミー ガラスを上下二面同時に完全に分離すること が開示されている。

 一方、この文献では、端面が揃っていな 端子領域に対して、この二次ブレイクが適 できるかについては言及されていない

 液晶表示パネルでは、近年ますます大画 化が求められ、そのために単位表示パネル ついても大面積化が求められている。また 1つのマザー基板を分割して複数の単位表示 パネルを形成する際に、基板の一部が端材と して廃棄されるが、廃棄される端材量を減ら してマザー基板を有効利用することが求めら れている。そのため、マザー基板上にカラー フィルタ(CF)、TFT、端子領域を形成する際に 隣接する単位表示パネル間に形成される端 領域が最小となるように基板レイアウトを 慮している。

 図18、図19は端材発生量を抑えた液晶表示 パネル用マザー基板の基板レイアウト例を示 す図(平面図、正面図、右側面図)である。マ ー基板は第一基板G1(CF側基板)と第二基板G2(T FT側基板)とを貼り合わせた構造をしている。 これらの例では、マザー基板上に合計8個の 位表示パネルUが配置してある。このうち図1 8(a)のマザー基板は、隣り合う二辺の周縁に 子領域Tが形成された二端子パネルが配置し ある。図18(b)のマザー基板は、三辺の周縁 端子領域Tが形成された三端子パネルが配置 てある。図18(c)のマザー基板は、一辺の周 に端子領域Tが形成された一端子パネルが配 してある。また、図19のマザー基板は、四 の周縁に端子領域Tが形成された四端子パネ が配置してある。端子領域Tが形成される辺 の数は、単位表示パネルUに含まれる画素数 応じて選択される。

 上述した基板レイアウトでは、第二基板G 2(TFT側基板)は、隣接する単位表示パネルUと 間で端材が発生しないように、直接、各単 表示パネルUどうしが接するように配置して る。したがって第二基板G2については、マ ー基板の外周部分だけが端材として発生す 。一方、第一基板(CF側基板)は、マザー基板U の外周部分とともに、第二基板G2の端子領域T に対向する領域が端材として発生する。図18 図19において端材となる部分をハッチング 示す。

 ここで図18に示した一端子パネル、二端 パネル、三端子パネルに着目する。図20は隣 接する単位表示パネルの断面の一部分を示す 模式図である。これらの基板レイアウトでは 、少なくとも一対の隣接する単位表示パネル U1、U2間で、一方の単位表示パネルU1における 端子領域Tの外側端面L1(第二基板G2のみの端面 )と、他方の単位表示パネルU2において端子領 域Tが設けられていない非端子面L2(第一基板G1 と第二基板G2とが同一端面)とが接するように 単位表示パネルU1、U2が配置されることにな 。なお、そのような関係になる単位表示パ ルの境界の具体例を、図18において、「○」 印で示しておく(後述するが、本明細書では 定境界と呼ぶ)。

 マザー基板を分割する際に、上記の単位 示パネルU1と単位表示パネルU2との境界(特 境界)では、3つのスクライブ溝を加工するこ とにより、2つのカット面が形成される。す わち、単位表示パネルU2側の非端子面L2に沿 て、第二基板G2と第一基板G1とに対し、それ ぞれの端面が揃うようにスクライブ溝(第二 クライブ溝、第三スクライブ溝)が形成され 。このスクライブ溝による1つのカット面を ジャストカット面Caという。ジャストカット Caは単位表示パネルU1と単位表示パネルU2と 完全分離する面である。ジャストカット面C aから端子幅Wa(図18)だけ離れた位置(単位表示 ネルU1の端子領域Tの内側端に対向する第一 板G1の位置)に、第一基板G1側だけにスクラ ブ溝(第一スクライブ溝)が形成される。この スクライブ溝によるカット面を端子カット面 Cbという。端子カット面Cbは端子領域Tの端子 を露出するために分断されるカット面であ 。そしてジャストカット面Caと端子カット Cbとの間の第一基板G1に、端材Eが発生する。

 図21は、図20で示した単位表示パネルU1、単 表示パネルU2、端材Eについて、スクライブ 工とブレイク処理とが行われた後の3種類の 分離状態を示す図である。
 図21(a)では、端材Eが単位表示パネルU1、U2か ら完全分離しており、いずれ
の単位表示パネルU1、U2もそのまま良品とさ る分離状態である。この状態に分離された 位表示パネルU1、U2は、そのまま後工程に移 される。
 図21(b)は、端材Eが単位表示パネルU2から分 できておらず、ジャストカット面Ca側に付着 し、単位表示パネルU1だけが完全分離した状 である。このときは単位表示パネルU1につ ては良品としてそのまま後工程に移送され が、単位表示パネルU2については、端材Eを 離する追加のブレイク処理を行って良品化 てから後工程に移送することになる。
 図21(c)は、端材Eが単位表示パネルU1から分 できておらず、端子カット面Cb側に付着し、 単位表示パネルU2だけが完全分離した状態で る。このときは単位表示パネルU2について 良品としてそのまま後工程に移送されるが 単位表示パネルU1については端材Eを分離す 追加のブレイク処理を行って良品化してか 後工程に移送することになる。

 実際の製造工程では、できるだけ端材Eが 完全分離した状態(図21(a))に加工されるよう 基板加工システムを調整しているが、それ も不定期に、端材Eがジャストカット面Caに 着した状態(図21(b))、あるいは端子カット面C bに付着した状態(図21(c))になる場合が発生す 。したがって、端材Eがジャストカット面Ca 付着した状態であっても、端子カット面Cb 付着した状態であっても、追加のブレイク 理を行って良品化する必要がある。

 この場合のブレイク処理(二次ブレイク) して、スチーム発生器とプッシャとによっ 、端面を二面同時に完全分離させる方法(特 文献3参照)を適用することが考えられる。 かしながら、段差が形成されている端子領 に対して適用することになるため、そのま 採用することは困難である。例えば、端材E ジャストカット面Cbに付着した状態(図21(c)) 対して、この方法を適用しても、端材Eをプ ッシャで押圧することができず、加熱蒸気を 直接端材Eに噴霧することもできないため、 全分離することは困難である。

 そこで、それぞれの付着状態に対応した 種類のブレイク機構を別途に用意し、2種類 の付着状態のいずれであるかを判定し、端材 Eの付着状態に応じてブレイク機構を選択し 追加のブレイク処理を行う必要がある。

 一方、常に端材Eをジャストカット面Ca(図 21(b))に付着させるか、あるいは常に端材Eを 子カット面Cb(図21(c))に付着させるようにし 、次の工程で、単一種のブレイク機構を用 て確実に端材Eを分離するようにする分割方 が開示されている(特許文献4参照)。

 この文献に記載された分割方法によれば カッターホイール(あるいはレーザ)でスク イブ加工する際に、まず、第一基板G1(CF側基 板)について加工し、次いで上下反転して第 基板G2(TFT側基板)について加工を行う。その 、例えば図22に示すように、第一基板G1の端 子カット面Cbに対するスクライブを強い押圧 P1で行う。そして第一基板G1のジャストカッ ト面Caに対するスクライブをP1より弱い押圧 P2で行う。さらに第二基板G2のジャストカッ 面Caに対するスクライブを強い押圧力P1で行 う。このようにしてスクライブに強弱を与え ることにより、スクライブ溝の深さが調整さ れ、端材Eを常にジャストカット面Ca側に付着 させた状態でブレイクされるようにすること ができる。その結果、一種類のブレイク機構 を用意するだけで効率よく端材Eを除去でき ようになる。

 同様に、端材Eを常に端子カット面Cb側に付 させた状態でブレイクされるようにする場 は、例えば図23に示すように、第一基板G1の ジャストカット面Caに対するスクライブを強 押圧力P1で行う一方、第一基板G1の端子カッ ト面Cbに対するスクライブ加工をP1より弱い 圧力P2で行う。また、第二基板G2のジャスト ット面Caに対するスクライブを強い押圧力P1 で行う。この場合も一種類のブレイク機構を 用意するだけで効率よく端材Eを除去できる うになる。

WO2005/087458号公報

WO2002/057192号公報

特開2007-183550号公報

特開2008-56507号公報

 マザー基板が大面積化するにつれて、ス ライブ加工の途中で、マザー基板を上下反 することが困難になる。特に各基板の板厚W t(図18参照)が1mm以下まで薄くなると(例えば0.0 5~0.7mm)、基板が割れやすくなるため、基板反 は避けたい。したがって、第一基板(CF側基 )と第二基板(TFT側基板)とを、加工途中に反 して両側基板を加工する特許文献4に記載さ れるような方法は困難となる。それゆえ、基 板を反転する必要がない特許文献1~特許文献3 に記載されたような、上下方向から基板の加 工を行う上下基板加工システムを採用するこ とが必要になる。

 上下基板加工システムを採用した場合、 ザー基板から単位表示パネルを取り出すと 、マザー基板の下側には基板支持装置や搬 装置があるため、一般的には、単位表示パ ルは吸着パッドによりマザー基板の上側に き離すようにして取り出されることになる( 特許文献1~特許文献3参照)。

 ところで、単位表示パネルの大面積化に い、端子領域として露出させる部分の幅で る端子幅Wa(図18参照)を従来よりもさらに小 くすることが求められている。具体的には れまで端子幅Waは10mm程度であったが、これ 1mm~3mm程度にまで小さくすることが求められ ている。このような基板レイアウトになった 場合でも、端材を確実に分離するために、ス クライブ溝の深さが調整された状態で分割す る特許文献4に記載の分割方法(図22、図23)を 用して、後から不要の端材を除去すること 考えられる。しかし、端子幅Waが小さくなる と、この分割方法を採用しても良品化できな い場合がある。

 すなわち、端材Eが端子カット面Cb側に付 した状態(図23)では、端材Eは単位表示パネ と一体となって、全体で直方体をなした状 に切り出されることになり、端材Eだけを把 するための突出部分がなくなる。また、端 幅Waが1mm~3mmになると、端材Eだけを吸着パッ ドで引き離す(特許文献2参照)ことも困難にな る。そのため、一旦、端子カット面Cb側に付 してしまうと、端子カット面Cbから端材Eを 離することが困難であり、不良品として廃 せざるを得なくなる。

 一方、端材Eがジャストカット面Ca側に付 した状態(図22)では、端子幅Waが小さくなっ 場合であっても、端材Eの一部が1mmだけでも 突き出していることから、この部分だけを把 持することができる。また端材Eのみに対し 分離に必要なせん断力や曲げモーメントを えることができるので、後から追加のブレ ク処理を行うことにより、ジャストカット Caから端材Eを分離することができる。

 以上のことから、大面積のマザー基板か 、端子領域の端子幅Waを狭くした単位表示 ネルを加工しようとすれば、基板を反転す 必要がない上下基板加工システムを用いる ともに、常に端材Eが端子カット面Cb側に付 されない(付着する場合でもジャストカット Ca側に付着する)基板加工方法(図22)を採用す ることが望ましいことになる。

 しかしながら、この方法を用いた場合に別 問題が生じる。端材Eがジャストカット面Ca に付着した状態は、図22(中段の図)に示すよ うに、端材Eがジャストカット面Caの外側に突 き出ることになる。このとき右側の単位表示 パネルU2(図中ハッチング
で示す単位表示パネル)よりも先に、左側の 位表示パネルU1(図中一点鎖線で示す単位表 パネル)を取り出そうとして、単位表示パネ U1を第一基板G1側に引き離そうとすると、単 位表示パネルU1の端子領域が端材Eと衝突して 押圧することになる。このとき端材Eが単位 示パネルU2側のジャストカット面Caにしっか 付着していると、端子領域を損傷するおそ がある。
 既述のように、上下基板加工システムでは 単位表示パネルが吸着パッドによりマザー 板の上側に引き離すようにして取り出すこ が一般的であるのでこのような問題が発生 る。

 そこで、本発明は、第一に、反転すること 困難な大面積のマザー基板に形成された単 表示パネルを、安定かつ確実に取り出すこ ができる基板加工システムを提供すること 目的とする。
 また、第二に、単位表示パネルの端子領域 端子幅が狭くなっても、端子領域を覆う部 の端材が端子カット面側に付着してしまう 良品が全く発生せず、端材が完全に分離す か、万一、完全分離できなかった場合でも 後から確実に端材を除去して良品化できる 板加工システムを提供することを目的とす 。
 また、第三に、マザー基板に配置された単 表示パネルを、端子領域が損傷することが いように取り出すことができる基板加工シ テムを提供することを目的とする。

 本発明は、マザー基板を分割して単位表 パネルを取り出す際に、単位表示パネルか 端材領域が完全に分離することができなか たとしても、追加のブレイク処理で端材領 が確実に分離されるようにした基板加工シ テムである。

 本発明では、加工対象のマザー基板は、第 基板と第二基板とを貼り合わせた構造を有 ている。そして、それぞれ形状が同一でか 方形である複数の単位表示パネルが、マザ 基板に互いに隣接するようにして並べて形 されている。
 方形の各単位表示パネルは、四辺の周縁の ち、一辺の周縁、又は、隣り合う二辺の周 、又は、三辺の周縁に、第二基板側が第一 板側よりも突出した段差が形成されること より端子領域が設けられている。また、端 領域が設けられない残りの周縁に、第一基 と第二基板とが同一端面となる非端子面が 成されている。また、端子領域に対向する 一基板の部位に単位表示パネルから切除さ る端材領域が設けられている。
 さらに各単位表示パネルは、隣接する単位 示パネルの少なくとも一つとの境界で、一 の単位表示パネルの端子領域と、他方の単 表示パネルの非端子面とが面接するように 置されるようにしてある。この境界を、他 形態の境界と区別するために「特定境界」 呼ぶ。

 本発明は、上記レイアウトで単位表示パネ が配置されているマザー基板を、第二基板 上側、第一基板が下側になるように支持し 状態で単位表示パネルごとに分割し、1つず つ取り出す基板加工システムであり、以下に 示す(a)から(e)の構成を備えている。
 (a)第一基板に向けた第一カッターホイール よびバックアップローラと、第二基板に向 た第二カッターホイールとを備え、第一カ ターホイールと第二カッターホイールとを み合わせて、または、バックアップローラ 第二カッターホイールとを組み合わせて第 基板と第二基板とを両側から圧接してスク イブ加工を行うスクライブ装置
 (b)特定境界(一方の単位表示パネルの端子領 域と、他方の単位表示パネルの非端子面とが 面接する境界)をスクライブ加工する際に、 子領域が面接する側の単位表示パネルの端 領域に対向する第一基板の部位の内側端に 一スクライブ溝を形成し、非端子面が面接 る側の単位表示パネルの第二基板側の非端 面に第二スクライブ溝を形成し、第一基板 の非端子面に前記第一スクライブ溝および 記第二スクライブ溝より浅い第三のスクラ ブ溝を形成するようにスクライブ装置を制 するスクライブ装置制御部
 (c)吸着部材を備え、スクライブ加工された 位表示パネルの第二基板に吸着してマザー 板から取り出すパネル搬出装置
 (d)前記特定境界を挟んで面接する一対の単 表示パネルを取り出す際に、端子領域が面 する側の単位表示パネルを非端子面で面接 る側の単位表示パネルよりも優先的に取り すパネル搬出装置制御部
 (e)フックとプッシャとを備え、パネル搬出 置に取り付けられ、マザー基板から取り出 た単位表示パネルの第一基板側の端部に第 スクライブ溝を挟んで端材領域が付着して る場合に端材領域に対し前記フックを掛け とともに前記プッシャを押圧して第三スク イブ溝を広げる方向の曲げモーメントを加 て端材領域を分断させる補助ブレイク装置

 本発明によれば、まず、スクライブ装置 御部がスクライブ装置を制御することによ 、マザー基板のスクライブ加工を行う。こ スクライブ加工において、一方の単位表示 ネルの端子領域と他方の単位表示パネルの 端子面とが面接する境界(特定境界)をスク イブ加工する際に、端子領域が面接する側 単位表示パネルの端子領域に対向する第一 板の部位の内側端に第一スクライブ溝を形 する。また、非端子面が面接する側の単位 示パネルの第二基板側の非端子面に第二ス ライブ溝を形成する。また、第一基板側の 端子面に対し、第一スクライブ溝および第 スクライブ溝より浅い第三スクライブ溝を 成する。このように、加工するスクライブ の深さに差異を設けることで、端材領域が 全に分離できなかったときに、端材領域が ャストカット面側(第三スクライブ溝の位置) に付着するようにし、後のブレイク処理で端 材領域が簡単かつ確実に分離できるようにす る。すなわち、端材領域が完全分離できなか った場合でも、追加で行うブレイク処理によ っても分離が困難になってしまう端子カット 面側(第一スクライブ溝の位置)には決して端 領域が付着しないようにする。

 続いて、パネル搬出装置制御部がパネル搬 装置を制御することにより、スクライブ加 済みの単位表示パネルの第二基板に吸着部 を吸着させてマザー基板から取り出す。こ とき、特定境界を挟んで面接する一対の単 表示パネルを取り出す際に、端子領域が面 する側の単位表示パネルを非端子面で面接 る側の単位表示パネルよりも優先的に取り す。この優先順は、マザー基板に形成され いるすべての単位表示パネルに対して適用 れる。端子領域が含まれる第二基板側が上 となるように配置してあるので、端子領域 面接する側の単位表示パネルを先に上方向 引き離すことで、端材領域と衝突しなくな 、単位表示パネルを問題なく取り出すこと できる。
 このとき端材領域は、隣接する単位表示パ ルのジャストカット面側(第三スクライブ溝 の位置)に付着するか、引き離しの際の振動 衝撃で両側の単位表示パネルから完全分離 るようになる。

 続いて、パネル搬出装置に取り付けられ 補助ブレイク装置のフックとプッシャとを 動する。マザー基板から単位表示パネルを り出す際に、単位表示パネルの第一基板側 端部(第三スクライブ溝の位置)に端材領域 付着している場合に、この端材領域に対し ックを掛けるとともにプッシャを押圧し、 三スクライブ溝が広がるように曲げモーメ トを与えて端材領域を単位表示パネルから 断させる。これにより端材領域を完全に切 する。

 本発明の基板加工システムによれば、大面 のマザー基板であっても、基板を反転させ 必要がなく、安定かつ確実に単位表示パネ を取り出すことができる。
 また、単位表示パネルの端子領域の端子幅 狭くなっても、端子領域を覆う部分の端材 域が端子カット面側に付着することがなく り、端材領域を単位表示パネルから確実に 去することができる。
 さらに、マザー基板に配置されたすべての 位表示パネルが端材領域と衝突することが くなり、端子領域を損傷させることなく取 出すことができる。

(その他の課題を解決するための手段及び効 )
 上記発明において、スクライブ装置制御部 、第一カッターホイールと第二カッターホ ールとの組み合わせにより第一スクライブ と第二スクライブ溝とを先に形成し、次い 、バックアップローラと第二カッターホイ ルとの組み合わせにより第三スクライブ溝 形成するスクライブ制御を行うようにして よい。
 すなわち、強くスクライブする必要がある 一スクライブ溝(第一基板の端子カット面) よび第二スクライブ溝(第二基板のジャスト ット面)を、第一回目のスクライブ加工で先 に形成する。第一回目のスクライブ加工では 、基板に応力が発生していないので、いずれ のスクライブ溝も深く形成することができる 。なお、この場合は、一対のカッターホイー ルを、上下にまっすぐに対向させた状態で圧 接するのではなく、端子幅の長さだけ離れた 位置で圧接することになるが、端子幅は短い ので影響はほとんどない。
 続いて、第二回目のスクライブ加工で、第 スクライブ溝(第一基板のジャストカット面 )をスクライブする。単位表示パネルの場合 上下の基板を張り合わせるシール材がスク イブ溝を形成する位置の近傍に存在する。 板に第一回目のスクライブによるスクライ 溝が形成されたとき、このシール材の存在 より、このスクライブ溝とシール材とに挟 れた領域に圧縮応力が発生するようになる そして第二回目のスクライブ加工はこの圧 応力が発生した領域に第三スクライブ溝を 成することになる。したがって、第三スク イブ溝は圧縮応力を受けた状態でスクライ されることになり深いスクライブ溝を形成 ることは困難になるが、元々、第一、第二 クライブ溝よりも浅くスクライブすること 予定しているスクライブ溝なので、第一、 二、第三スクライブ溝を好ましい溝深さに た加工ができる。

 上記発明において、第三スクライブ溝を形 する際に、バックアップローラは先に形成 れた第二スクライブ溝の隣接位置を圧接す ようにしてもよい。
 これにより、先に形成された第二スクライ 溝を傷つけることなく、バックアップロー で第二基板側を支持しながら第三スクライ 溝を形成することができる。

 上記発明において、スクライブ装置とパネ 搬出装置との間に設置され、スクライブ加 されたマザー基板に対し、補助ブレイク装 によるブレイク処理の前に、予めブレイク 理を行う主ブレイク装置を備えるようにし もよい。
 主ブレイク装置によって、予めスクライブ を深く伸展させることができ、補助ブレイ 装置とともに用いることで、より確実に端 領域を完全分断することができる。

 上記発明において、主ブレイク装置は、ス ームブレイク装置とローラブレイク装置と らなるようにしてもよい。
 これらにより直交する2方向のスクライブ溝 に対するブレイク装置を、コンパクトな構成 にすることができる。

本発明の一実施携帯である基板加工シ テムの全体構成を示す斜視図。 図1の基板加工システムのA視斜視図。 図1の基板加工システムの平面図。 図3のB-B’断面図。 図3のC-C’断面図。 図3のD-D’断面図。 図3のE-E’断面図。 図3のF-F’断面図。 図1の基板加工システムの制御系を示す ブロック図。 スクライブ加工の基本的な手順を示す フローチャート。 スクライブ加工の加工工程を示す模式 図。 マザー基板をY方向にスクライブする きの加工順を示す図。 マザー基板をX方向にスクライブする きの加工順を示す図。 マザー基板をY方向にスクライブする きの加工順を示すフローチャート。 搬出ロボットによりマザー基板から単 位表示パネルを取り出す順を示す図。 マザー基板から取り出される単位表示 パネルに付着する端材の状態を示す図。 補助ブレイク装置によるブレイク動作 を示す図。 マザー基板の基板レイアウトを示す図 (一端子パネル、二端子パネル、三端子パネ )。 マザー基板の基板レイアウトを示す図 (四端子パネル)。 隣接する単位表示パネル間の断面の一 部分を示す図。 隣接する単位表示パネル間の3種類の 離状態を示す図。 従来のマザー基板の端子加工を示す図 。 従来のマザー基板の端子加工を示す図 。

符号の説明

1  基板加工システム
20 基板支持装置
30 スクライブ装置
50 クランプ装置
60 上部スクライブ機構
70 下部スクライブ機構
80 搬出ロボット
85 補助ブレイク装置
87 フック
88 プッシャ
90 マザー基板
100 スチームブレイク装置
110 ローラブレイク装置
120 基板搬出装置
Ca ジャストカット面
Cb 端子カット面
G1 第一基板(CF側基板)
G2 第二基板(TFT側基板)
E  端材領域
T  端子領域
U1 単位表示パネル(端子カット面が境界に面 る)
U2 単位表示パネル(ジャストカット面が境界 面する)
W1 第一カッターホイール
W2 第二カッターホイール
W3 バックアップホイール

 本発明の一実施形態である基板加工シス ムについて、図面に基づいて説明する。こ 基板加工システムは、液晶表示パネルの製 工程において、前工程から搬入されたマザ 基板を単位表示パネルごとに分割し、分割 れた単位表示パネルを1つずつ取り出して後 工程に搬出するときに使用される。

(基板加工システム)
 最初に基板加工システムの全体構成につい 説明する。
 図1は本発明の一実施形態である基板加工シ ステム1の全体構成を示す斜視図である。図2 図1のA視斜視図(後述する架台10を除く)であ 。図3は基板加工システム1の平面図(後述す フレーム11、支柱14を除く)である。図4は図3 のB-B’断面図、図5は図3のC-C’断面図、図6は 図3のD-D’断面図、図7は図3のE-E’断面図、図 8は図3のF-F’断面図である。

 ここでは、単位表示パネルがX方向に2列 Y方向に4列並んだマザー基板90を加工する場 を説明する。なお、説明で用いるXYZ方向に いては図中に示す。

 まず、システムの全体構造について説明す 。
 基板加工システム1は、基板搬入側1Lから基 搬出側1Rに向けて、Y方向にマザー基板90が 送されていき、その途中でスクライブ加工 ブレイク処理が行われるようにしてある。
 マザー基板90(貼り合せ基板)は上側が第二基 板G2(TFT側基板)、下側が第一基板G1(CF側基板) なるように載置される。

 基板加工システム1は、中空の架台10、メ ンフレーム11、支柱14により骨組構造が形成 される。架台10の上方には、マザー基板90を 持するための基板支持装置20が配置される。 基板支持装置20は、第一基板支持部20Aと第二 板支持部20Bとからなる。第一基板支持部20A 第二基板支持部20Bとの中間位置に、スクラ ブ装置30が配置される。

 図4(図3のB-B’断面)に示すように、第一基 板支持部20Aは、X方向に並んだ5台の支持ユニ ト21で構成される。第二基板支持部20Bも同 の構成である。各支持ユニット21は、それぞ れスクライブ装置30に近い側で、架台10に固 される。各支持ユニット21の上面にはタイミ ングベルトが周回移動するようにしてあり、 後述するクランプ装置50と連動してマザー基 90を送る。

 スクライブ装置30は、上部ガイドレール31お よび下部ガイドレール32が設けられ、上部ガ ドレール31にはX方向に移動可能に取り付け れる上部スクライブ機構60、下部ガイドレ ル32にはX方向に移動可能に取り付けられる 部スクライブ機構70がそれぞれ取り付けてあ る。
 図5(a)(図3のC-C’断面)に示すように、上部ス クライブ機構60は、昇降機構61、回転機構62、 X軸駆動機構63からなる。昇降機構61には、第 カッターホイールW2とバックアップローラW3 (図5(b)参照)とがY方向に並べて取り付けられ 第二カッターホイールW2とバックアップロー ラW3とが独立に昇降するようにしてある。回 機構62は、第二カッターホイールW2の刃先方 向およびバックアップローラW3の押圧方向をY 方向とX方向とに切り換える。X軸駆動機構63 、第二カッターホイールW2およびバックアッ プローラW3のX方向の位置を調整する。また、 X方向のスクライブ加工の際にこれらを駆動 る。
 昇降機構61および回転機構62は、第二カッタ ーホイールW2またはバックアップローラW3の ずれかを選択して基板に圧接することがで 、また、移動方向をY方向またはX方向に向け ることができるようにしてある。バックアッ プローラW3は、後述する第一カッターホイー W1と対になって使用され、第一カッターホ ールW1で下側基板(第一基板)だけスクライブ るときに、上側基板(第二基板)面を押圧す ようにして用いられる。

 下部スクライブ機構70は、昇降機構71、回転 機構72、X軸駆動機構73からなる。昇降機構71 は第一カッターホイールW1が取り付けてあり 、これを昇降する。回転機構72は、第一カッ ーホイールW1の刃先方向をY方向とX方向とに 切り換える。X軸駆動機構73は、第一カッター ホイールW1のX方向の位置を調整する。また、 X方向のスクライブ加工の際に第一カッター イールW1を駆動する。
 具体的なスクライブ加工の手順については 述する。

 基板支持装置20の基板搬入側1L側には、図 1または図2に示すように、マザー基板90の基 搬入側の端部(マザー基板90の後端)をクラン するクランプ装置50が配置される。クラン 装置50は、一対のクランプ具51(51L、51R)、ク ンプ具51を昇降させる昇降機構55(55L、55R)、 動ベース57からなり、マザー基板90をクラン した状態でY方向に移動する。このクランプ 装置50はリニアモータ機構58により駆動され 。そして支持ユニット21の間隙および下方を 移動して、マザー基板90をクランプした状態 まま、マザー基板90の後端がスクライブ装 30を通過できるようにしてある。クランプ具 51Lおよびクランプ具51Rは、それぞれマザー基 板90に形成された単位表示パネルの左側の列 右側の列をクランプするようにしてあり、Y 方向に沿って基板中央を分断した後でも左右 に分割されたマザー基板90を各列ごとに支持 き、Y方向に送ることができるようにしてあ る。

 基板支持装置20の基板搬出側1Rには、図6( 3のD-D’断面)に示すように、送られてくる ザー基板90に対し、加熱蒸気を上から吹き付 ける上部スチームユニット101、下から吹き付 ける下部スチームユニット102を備えたスチー ムブレイク装置100が配置される。スチームブ レイク装置100から吹き付ける加熱蒸気の間を 、スクライブ加工されたマザー基板90が通過 ることにより、マザー基板90は膨張し、主 してマザー基板のX方向に対する積極的なブ イク処理が行われる。スチームブレイク装 100は、リニアモータ機構130によりY方向に移 動できるようにしてある。

 スチームブレイク装置100の基板搬出側1R 位置には、図7(図3のE-E’断面)に示すように 送られてくるマザー基板90に対し、基板上 形成されたY方向のスクライブ溝の隣接位置 沿ってブレイクローラ111~113を押圧し、基板 のY方向に対するブレイク圧(曲げモーメント) を与えて積極的にブレイク処理するローラブ レイク装置110が配置される。ローラブレイク 装置110は、リニアモータ130によりY方向に移 できるようにしてある。ブレイクローラ111~1 13の押圧位置をスクライブ溝の直上から外す は、カット面に傷がつかないようにするた である。なお、X方向とともにY方向につい もスチームブレイク装置にすることも可能 あるが、その場合はY方向に沿ったスチーム ニットを別途に取り付けることになるので Y方向にローラブレイク装置を用いる場合よ りもシステムの設置スペースが大きくなる。

 スチームブレイク装置100およびローラブ イク装置110は、スクライブ装置30によって 位表示パネルごとにスクライブ加工された ザー基板を、単位表示パネルごとに完全分 する装置であり、これらを通過した段階で 単位表示パネルは、通常は1つ1つが完全に分 離され、また、端材領域も完全に分離された 状態で送り出される。ただし、実際には、一 部の単位表示パネルについては、端材領域が 分離されずに送り出されることもありうる。 したがって、そのような場合に備えて、次の 基板搬出装置で追加のブレイク装置(補助ブ イク装置)を備えるようにしている。

 ローラブレイク装置110の基板搬出側1Rの 置には、図8(図3のF-F’断面)に示すように、 ザー基板90から単位表示パネルを1つずつ取 出して後工程に送る基板搬出装置120が配置 れる。基板搬出装置120には、上部ガイドレ ル121が設けられ、上部ガイドレール121にはX 方向に移動可能な搬出ロボット80が取り付け ある。基板搬出装置120は、リニアモータ130( 図1)によりY方向に移動できるようにしてある 。

 搬出ロボット80は、吸着パッド82が取り付 けられたプレート83と、プレート83をXY面で回 転させる回転機構84と、プレート83をZ方向に 降させる昇降機構85と、X軸駆動機構86とを する。そして搬出ロボット80は、マザー基板 90から分断された単位表示パネルの1つを吸着 して上方に引き離す。さらに引き離された単 位表示パネルを回転しながらX軸方向に移動 、さらにリニアモータ130によりY方向に移動 、1つずつ搬出する動作を行う。マザー基板 90に含まれる複数の単位表示パネルを1つずつ 取り出すときの具体的な手順については後述 する。搬出された単位表示パネルは後工程( 図示)に受け渡され、次の加工が行われる。

 搬出ロボット80のプレート83には、さらに 、搬出中の単位表示パネルに端材Eが付着し いる場合に、これを除去するための補助ブ イク装置140であるフック87およびプッシャ88 備えている。フック87は、プレート83に固定 された支軸を中心にして回動できるようにし てあり、吸着パッド82によって単位表示パネ がマザー基板から引き離されたときに、単 表示パネルの下面側に回り込んで、単位表 パネルの端部に付着する端材と接するよう してある。プッシャ88は、フック87が端材に 接しているときに、上方から下方に向けて押 圧するようにしてある。具体的なフック87と ッシャ88とによる端材Eのブレイク処理の手 については後述する。

(制御系)
 次に、基板加工システムの制御系について 明する。図9は基板加工システム1の制御系 概略構成を示すブロック図である。制御部15 0はCPU、メモリ、入力装置、出力装置を備え ハードウェアと、種々の処理を実現するた のプログラム(ソフトウェア)とからなるコン ピュータ装置で構成される。
 制御部150を制御対象ごとに分類すると、搬 制御部151、スクライブ装置制御部152、ブレ ク装置制御部153、パネル搬出装置制御部154 らなる。

 搬送制御部151は、基板支持装置20とクラン 装置50とを制御することにより、マザー基板 90を基板搬入側1Lから基板搬出側1Rに向けて移 動する制御を行う。
 具体的には、搬入されたマザー基板90に、 ランプ装置50のクランプ具51を装着し、マザ 基板90の後方から押すようにして送る制御 行う。その際、基板支持装置20の各支持ユニ ット21上面にあるタイミングベルトを連動さ ることにより、大面積基板を安定して送る とができるように制御を行う。
 また、Y方向に複数本のスクライブ溝を加工 するときには、マザー基板90を前進、後退さ ることで、Y方向のスクライブ加工を複数回 繰り返す制御を行う。

 スクライブ装置制御部152は、上部スクライ 機構60と下部スクライブ機構70を同時に作動 して、基板を両面同時にスクライブするか、 または、片面だけスクライブする制御を行う 。特に、特定境界(図18の「○」で示した境界 )をスクライブ加工する際には、端子領域が 接する側の単位表示パネルの端子領域に対 する第一基板の部位の内側端に第一スクラ ブ溝を形成し、非端子面が面接する側の単 表示パネルの第二基板側の非端子面に第二 クライブ溝を形成し、第一基板側の非端子 に前記第一スクライブ溝および前記第二ス ライブ溝より浅い第三のスクライブ溝を形 するように、スクライブ加工の制御を行う
 このような溝深さに大小をつける制御の具 的方法として、各スクライブ溝に対するス ライブ回数を制御することにより溝深さを 整したり(深い溝はスクライブ回数を増加さ せる)、スクライブの圧接力の制御により溝 さを調整したりする方法がある。

 ここでは、溝深さを調整するための異な 制御方法として、スクライブの順序を規定 る制御を行う。具体的には、第一カッター イールと第二カッターホイールとの組み合 せにより第一スクライブ溝と第二スクライ 溝とを先に形成し、次いで、バックアップ ーラと第二カッターホイールとの組み合わ により第三スクライブ溝を形成するスクラ ブ制御を行う。すなわち、基板に圧縮応力 働いていない第一回目のスクライブ加工で 一スクライブ溝と第二スクライブ溝とを先 加工し、深いスクライブ溝にする。続いて スクライブ溝が形成されることにより圧縮 力が発生した状態で第二回目のスクライブ 工を行い、最初のスクライブ溝よりも浅い 三スクライブ溝を形成する。このようにし 第三スクライブ溝の深さを第一、第二スク イブ溝よりも浅く形成する制御を行う。

 ブレイク装置制御部153は、スチームブレ ク装置100およびローラブレイク装置110を作 して、マザー基板90に形成されたX方向およ Y方向のスクライブ溝に対するブレイク処理 の制御を行う。

 パネル搬出装置制御部154は、第一に、パ ル搬出装置120の搬出ロボット80を作動して スクライブ加工された単位表示パネルの第 基板に吸着パッド82を吸着し、マザー基板か ら取り出す制御を行う。このとき、特定境界 を挟んで面接する一対の単位表示パネルを取 り出す際に、端子領域が面接する側の単位表 示パネルを非端子面で面接する側の単位表示 パネルよりも優先的に取り出すことになるよ うに、マザー基板から単位表示パネルを取り 出す順序を制御する。具体的には、マザー基 板90に配置される単位表示パネルのレイアウ に応じて優先順位が定まるので、それに基 いて、予め、取り出す順を入力設定してお ことで、搬出ロボット80が設定順に単位表 パネルを取り出す。

 また、パネル搬出装置制御部154は、第二 、搬出ロボット80に付設されている補助ブ イク装置140(フック87、プッシャ88)を作動し 、端材が単位表示パネルの端部に付着して る場合に、これを除去する制御を行う。

 次に、基板加工システム1による処理につ いて説明する。本発明では、スクライブ加工 、ブレイク処理、基板取り出し、補助ブレイ ク処理の各処理が行われる。これらについて 順次説明する。

(スクライブ加工)
 基板加工システム1を用いたマザー基板90に いてのスクライブ加工の動作について説明 る。スクライブ加工は、スクライブ装置30( 5)において行われる。
 マザー基板90から単位表示パネルを取り出 工程で、マザー基板に含まれる特定境界(図1 8の「○」で示した境界)において端材が完全 離できなかった場合に、端子カット面Cb側 はなくジャストカット面Ca側に端材を付着さ せる。そのために、スクライブ加工の際に、 端材を付着させたい第一基板のジャストカッ ト面Ca側を、付着させたくない端子カット面C b側よりも浅いスクライブ溝となるようにす 。

 図10は、このようなスクライブ加工を行う の基本的な加工手順を示すフローチャート 図11は加工工程を示す模式図である。
 図11(a)に示すように、マザー基板90上の隣接 する2つの単位表示パネルU1、U2の境界部分に ジャストカット面Caと端子カット面Cbとに挟 まれた端子領域Tが形成されている。端子領 Tの幅は1mm~3mm程度である。この部分をカッタ ーホイールで上下同時にスクライブ加工し、 端子領域Tの貼り合せ面(第一基板G1と第二基 G2との接合面)を露出させる加工を行う。

 マザー基板90から単位表示パネルU1を取り 出す際に、搬送ロボット80が上側の基板面に 着することから、第二基板G2(TFT側基板)を上 側、第一基板G1(CF側基板)を下側に配置する。 これは、単位表示パネルU1に吸着させて単位 示パネルU2から引き離すときに、端子領域T( 第二基板G2側)が端材領域E(第一基板G1側)の上 にくるようにして、端材領域Eが単位表示パ ネルU2のジャストカット面Caに残るようにし 端子カット面Cbに付着されないようにするた めである。

 図11(b)に示すように、まず、上部スクライ 機構60の第二カッターホイールW2を、第二基 G2のジャストカット面Caに合わせる。また、 スクライブ機構70の第一カッターホイールW1 、第一基板G1の端子カット面Cbに合わせる。 して、圧接力P1で両方同時に第一回目のス ライブを行い、第一基板G1の端子カット面Cb 第一スクライブ溝M1、第二基板G2のジャスト カット面Caに第二スクライブ溝M2を形成する(S 101)。このときは、加工を行う領域の近傍に 応力が発生していないので、第一、第二ス ライブ溝M1、M2を深く伸展させることができ 。
 第一回目のスクライブでスクライブ溝M1、M2 が形成されると、その後のスクライブ溝M1、M 2の近傍領域では、その両側がシール材S1、S2 固定されるとともにスクライブ溝M1、M2が広 がる結果、近傍に圧縮応力が発生るようにな る。

 続いて、図11(c)に示すように、スクライ 機構70の第一カッターホイールW1を、ジャス カット面Caの位置に合わせる。また、スク イブ機構60のバックアップローラW3を、第二 板G2に合わせる。このときバックアップロ ラW3は、先にスクライブ溝M2が形成されたジ ストカット面Caの位置から外れるように横 移動させて、スクライブ溝M2が傷つかないよ うにする。そして、第一回目の圧接力P1と同 かそれより弱い圧接力P2で第二回目のスク イブ加工を行い、第一基板のジャストカッ 面Caに第三スクライブ溝M3を形成する(S102)。

 このとき、第一基板G1のジャストカット Caでは、圧縮応力に抗しながらスクライブ加 工が行われるので、スクライブ溝の伸展が阻 害され、スクライブ溝M3は浅く形成される。 クライブ溝M3は、元々、端子カット面Cbのス クライブ溝M1より浅く形成する予定であった とから、好ましい深さのスクライブ溝が形 されるようになる。

 その後、次工程でスチームブレイク(図6) よびローラブレイク(図7)によるブレイク処 を行うことにより、図10(d)に示すように、 材領域Eが第一基板の端子カット面Cb側に付 するのではなく、第一基板G1のジャストカッ ト面Ca側に付着した状態で分離されることと る。なお、端材領域Eが完全に分離されても よいことは言うまでもない。

 さらに、端材領域Eがジャストカット面Ca 付着している場合は、後の工程で、フック8 7およびプッシャ88による追加のブレイク処理 を行うことによって、ジャストカット面Caか 確実に分離されることとなる。

 以上は、1つの端子領域(特定境界)に対して クライブ加工を行う場合について説明した 実際のマザー基板90では、複数の単位表示 ネルが縦横に並んでいる。各単位表示パネ の周囲には、端子カット面Cbとジャストカッ ト面Caとに挟まれた端子領域Tを有する特定境 界だけではなく、その他の形態の境界も含ま れる。
 そのような場合、1つの境界ごとに加工する のではなく、複数の境界間で交互に加工する ようにしてバランスよく加工することもでき る。

 図12は、二端子パネルとなる単位表示パネ がX方向に2列、Y方向に4列並んだマザー基板9 0について、Y方向にスクライブする例である また、図13はX方向にスクライブする例であ 。
 まず、先に加工するY方向のスクライブにつ いて説明する。Y方向のスクライブでは、マ ー基板90の後端がクランプ装置50にてクラン されることで、スクライブ加工後に、X方向 に分離されないようにしてある。

 Y方向については、図12に示すように、マザ 基板90の中央部分に沿った端子領域Tが含ま る境界と、左端近傍の端子領域T L が含まれる境界と、右端近傍のジャストカッ ト面T R が含まれる境界の3つの境界について、スク イブ加工が行われる。このうち、中央の境 が特定境界である。したがって、中央の特 境界の端子カット面とジャストカット面に いては加工順を考慮する必要がある。

 図14は、Y方向の加工順を示すフローチャー である。
 この場合、第一回目のスクライブ(Y1とする) を、中央の端子領域T(特定境界)に対して行う 。すなわち第一基板G1の端子カット面と第二 板G2のジャストカット面とにスクライブを う(S201)。その結果、第一スクライブ溝M1、第 二スクライブ溝M2が形成される。続いて、第 回目のスクライブ(Y2とする)を、左端近傍の 端子領域T L に対して行う(S202)。続いて、第三回目のスク ライブ(Y3とする)を、右端近傍のジャストカ ト面T R に対して行う(S203)。なお、S202とS203とは入れ えてもよい。そして、最後に第四回目のス ライブ(Y4とする)を、中央の端子領域T(特定 界)の第一基板G1のジャストカット面に対し 行う。このときは第二基板G2のジャストカ ト面の横(図中、矢印に代えて十字印で位置 示す)を、バックアップローラW3で押圧しな らスクライブを行う。その結果、第三スク イブ溝M3が形成される。既述のように、第 スクライブ溝M3は、圧縮応力が加わった状態 で形成されるので、第一スクライブ溝M1、第 スクライブ溝M2よりも浅くなる。

 このように、中央の端子領域T(特定境界)に するスクライブ加工の後に、先に左端近傍 端子領域T L と右端近傍のジャストカット面T R とのスクライブを行い、その後、再び中央の 端子領域T(特定境界)に対するスクライブ加工 を行うようにして、交互に加工を行うように する。これにより、バランスよく加工するこ とができる。

 以上の手順によって、Y方向のスクライブを 終えると、続いてX方向のスクライブを行う
 X方向については、図13に示すように、マザ 基板90の前端近傍にありジャストカット面T F が含まれる境界と、基板中央にある端子領域 Tを含んだ3つの特定境界と、後端近傍にあり 子領域T B が含まれる境界とが、スクライブ加工される 。
 この場合、X方向の3つの端子領域Tについて 、これまでと同様に、第一基板G1の端子カ ト面と第二基板G2のジャストカット面を先に 強くスクライブし、後から第一基板G1のジャ トカット面を弱くスクライブすれば、確実 単位表示パネルを取り出すことができる。 体的には図13に示すように、X2(第一基板G1の 端子カット面と第二基板G2のジャストカット )、X3(第一基板G1のジャストカット面)、X4(第 一基板G1の端子カット面と第二基板G2のジャ トカット面)、X5(第一基板G1のジャストカッ 面)、X6(第一基板G1の端子カット面と第二基 G2のジャストカット面)、X7(第一基板G1のジャ ストカット面)の順で加工を行うようにする なお、X3、X5、X7の加工の際には、第二基板G2 のジャストカット面の横をバックアップロー ラで押圧しながらスクライブが行われる。

(ブレイク処理)
 次に、マザー基板90のブレイク処理につい 説明する。スクライブ装置30によるスクライ ブ加工の結果、マザー基板90は各単位表示パ ルの周縁に沿ってスクライブ溝が形成され 。基板の板厚が薄い場合は、スクライブ加 のみで各単位表示パネルを完全に分断でき が、そうでない場合には、ブレイク処理を えることでスクライブ溝を伸展させる必要 ある。また、板厚が薄い場合であっても、 実に完全分断させるために、ブレイク処理 加える方が好ましい。本実施形態では、各 位表示パネルが確実に分断されるように、 チームブレイク装置100によるX方向のブレイ クと、ローラブレイク装置110によるY方向の レイクとを行うようにしている。

 具体的には、まず、スチームブレイク装 100の上部スチームユニット101と下部スチー ユニット102との間隙に、スクライブ加工後 マザー基板90を通過させ、加熱蒸気を吹き ける。その結果、主としてX方向のスクライ 溝が伸展することになる。その後、マザー 板90はローラブレイク装置110に送られ、ブ イクローラ111~113でY方向の3本のスクライブ の隣接位置を押圧する。これによって曲げ ーメントが加わり、Y方向のスクライブ溝が 展することになる。

 (単位表示パネルの取り出し)
 次に、マザー基板90からの単位表示パネル 取り出し動作について説明する。単位表示 ネルの取り出しは、基板搬出装置120の搬出 ボット80によって行われる。
 既述のように、搬出ロボット80は、マザー 板90から分断された単位表示パネルの1つを 着して上方に引き離し、単位表示パネルを 転しながらX軸方向に移動し、さらにY方向に 移動して搬出するが、搬出する単位表示パネ ルの取り出し順が重要になる。
 図11に示した特定境界を有するマザー基板90 から単位表示パネルを取り出すときの取り出 し順序について説明する。

 特定境界を有するマザー基板90から、単 表示パネルを1つずつ取り出す際には、特定 界を挟んで隣接する2つの単位表示パネルの うち、端子カット面Cbが境界面となる単位表 パネルU1を、ジャストカット面Caが境界とな る単位表示パネルU2より先に取り出すことが 要になる。この優先順は、マザー基板90に まれるすべての単位表示パネル間で満たす 要がある。もしも、この取り出し順を守ら いと、端材Eが端子カット面Cb側に付着して まうおそれが生じる。

 図15は、単位表示パネルがX方向に2列、Y 向に4列並んだマザー基板について、単位表 パネルの取り出し順を示す図であり、図15(a )は二端子パネル、図15(b)は三端子パネル、図 15(c)は一端子パネルの場合である。

 図15(a)の二端子パネルについて説明する。 位表示パネル(1)は、隣接する単位表示パネ (2)(3)との特定境界(図中に〇印で示す)に対し 、単位表示パネル(1)の端子カット面Cbが境界 なる。したがって、最初に単位表示パネル( 1)を取り出すことが必要になる。
 単位表示パネル(1)が取り出された状態では 単位表示パネル(2)が、隣接する単位表示パ ル(4)との特定境界で、端子カット面Cbが境 となる。また、単位表示パネル(3)は隣接す 単位表示パネル(4)(5)との特定境界に対し、 子カット面Cbが境界となる。このときは単位 表示パネル(2)(3)のいずれかを取り出せばよい が、マザー基板の前端に近い側から取り出す 方が一方向の搬送で済ませることができるた め、先に単位表示パネル(2)を取り出す。
 単位表示パネル(1)(2)が取り出された状態で 、単位表示パネル(3)が、隣接する単位表示 ネル(4)(5)との特定境界で、端子カット面Cb 境界となる。したがって、次に単位表示パ ル(3)を取り出す。以下同様に、図14において 各単位表示パネルに付した番号の若い順(1)、 (2)・・・(8)に、単位表示パネルを取り出すよ うにすれば、すべての特定境界に対し、端子 カット面Cb側の単位表示パネルを優先して取 出すことになる。

 図16は、取り出された各単位表示パネル(1)~( 8)についての端材のつき方を示す図(正面図、 平面図、右側面図)である。図中、ハッチン で示した領域に端材領域が付着する可能性 ある。
 いずれの単位表示パネルについても、ジャ トカット面Caには端材が付着する可能性が るが、端子カット面Cbに端材が付着すること なく取り出すことができる。したがって、単 位表示パネルに端材が付着していても、後か ら、フック87およびプッシャ88を用いた補助 レイク処理で、確実に端材を除去すること できる。

 以上は二端子パネルについてであるが、 端子パネル(図15(b))や一端子パネル(図15(c)) ついても同様である。これらの場合、問題 なる特定境界(〇印)は、隣接する一対の単位 表示パネルだけのため、基板の搬送を考えな ければ、2つの単位表示パネル間で優先順を めて取り出せばよい。具体的には単位表示 ネル(1)を、それぞれ対向する単位表示パネ (2)よりも先に取り出せばよい。マザー基板 前端に近い側から一方向に搬送しながら加 する場合は、前端側を優先する方が望まし ため、図14(a)と同様、各単位表示パネルに付 した番号の若い順(1)、(2)・・・(8)に、単位表 示パネルを取り出すようにする。

 以上は、単位表示パネルがX方向に2列、Y 向に4列並んだマザー基板を対象にしたが、 それ以外のレイアウトであっても同様であり 、特定境界を挟む両側の単位表示パネルに対 する取り出し順の優先順を守ればよいことに なる。

 なお、四端子パネル(図19)では特定境界が 存在しない。したがって、この場合の取り出 し順は問題にならない。よって、前端側から 順次取り出せばよい。

(補助ブレイク処理)
 次に、補助ブレイク処理について説明する
 図17は、補助ブレイク装置140(フック87およ プッシャ88)によるブレイク処理動作を示す である。補助ブレイク処理は、搬出ロボッ 80による基板搬出と同時に行われる。

 図17(a)に示すように、フック87およびプッシ ャ88を上方に回避させた状態で、単位表示パ ルの第二基板G2(TFT側基板)を吸着パッド82で 着する。
 次いで、図17(b)に示すように、フック87を作 動して、吸着面とは逆側である第一基板G1の にある端材Eに接触させ、端材Eを下方の端 で支持する。
 そして図17(c)に示すように、プッシャ88を作 動して第二基板G2の端に付着する端材Eを上方 から押圧する。

 このようにして、端材Eと第一基板G1との に形成されている第三スクライブ溝M3(図10 照)を広げる曲げモーメントを加えることで 端材Eが確実に分断されるようにする。

 なお、補助ブレイク処理については、上記 法に限られず、他の方法を用いることもで る。
 例えば、上記実施形態では、搬出ロボット8 0に、フック87およびプッシャ88からなる補助 レイク装置140を備えていたが、これに代え 、端材Eの下端面に押し当てるための傾斜板 を、搬出ロボット80の移動範囲内の適当な位 に別途に設けておき、搬送ロボットをこの 置まで移動させるとともに、端材Eが付着し ている単位表示パネルを、傾斜板の上方から 下降して端材Eの部分に押し当てることで、 実に分断させることができる。
 また、搬送ロボット80の近傍に、別途にロ ットハンドを設けておき、端材Eの部分をこ ロボットハンドで把持して分断するように てもよい。

 本発明の基板加工方法は、液晶パネル用 マザー基板のスクライブ加工に利用するこ ができる。