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Patent Searching and Data


Title:
SULFUR-CONTAINING SILANE COMPOUND AND COMPOSITION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175493
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide: a sulfur-containing silane compound for obtaining a crosslinked product exhibiting excellent viscoelastic properties or adhesive properties without causing poor dispersion or poor mixing between an organic polymeric material and an inorganic material; and a composition containing the same. [Solution] The sulfur-containing silane compound represented by formula (1). (In the formula: R1, R2, and R3 independently represent hydrogen atoms or hydrocarbon groups that each may contain an oxygen atom or a nitrogen atom; L is a hydrocarbon group that may contain at least one heteroatom selected from the group consisting of nitrogen, oxygen, and sulfur; a is an integer of 0 or 1; b is an integer of 0 or 1; each c is, independently, an integer of 0 or 1; each d is, independently, an integer of 0 or 1; e is an integer from 0 to 5; R4, R5, R6, and R7 represent hydrogen, or else one of R4 or R5 and R6 or R7 may form a crosslinked structure represented by –(CH2)f–, where f is an integer from 1 to 5; R8, R9, R10, and R11 represent hydrogen, or else one of R8 or R9 and R10 or R11 may form a crosslinked structure represented by –(CH2)g–, where g is an integer from 1 to 5; and either R16 is a hydrogen atom, a methyl group, or a C2-8 alkyl group and R17 is a hydrogen atom, a methyl group, or a C2-10 alkyl group, in which case R12 and R13 are bonded together via 1-10 sulfur atoms to form a ring and R14, R15, and R18 are hydrogen atoms, or R14 and R15 are bonded together via 1-10 sulfur atoms to form a ring and R12, R13, and R18 are hydrogen atoms, or else R16 and R17 may be bonded together to form a 4- to 9-membered alicyclic hydrocarbon, in which case R14 and R15 are bonded together via 1-10 sulfur atoms to form a ring and R12, R13, and R18 are hydrogen atoms.)

Inventors:
MATSUO YUSUKE (JP)
CHINO KEISUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007535
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 25, 2020
Export Citation:
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Assignee:
JXTG NIPPON OIL & ENERGY CORP (JP)
International Classes:
B60C1/00; C07F7/18; C08K3/013; C08K5/548; C08L21/00; C09J11/04; C09J11/06; C09J201/00
Domestic Patent References:
WO2017188411A12017-11-02
WO2004009695A12004-01-29
Foreign References:
JP2001261685A2001-09-26
US6350797B12002-02-26
JPH1180209A1999-03-26
JP2016060836A2016-04-25
JPH08259736A1996-10-08
JPH11335381A1999-12-07
JPH1180209A1999-03-26
JP2001261685A2001-09-26
Attorney, Agent or Firm:
NAKAMURA Yukitaka et al. (JP)
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Claims:
\¥02020/175493 105 2020/007535

請求の範囲

[請求項 1] 式 ( 1)

[化 1]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも 1 つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~12) で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

816は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であ り、 かつ、 [¾17は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 〇のア ルキル基であり、 ここで、 および 原子数 1〜 1 0の硫 \¥02020/175493 106 卩(:171? 2020 /007535

黄を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 [¾ 14、 [¾ 1 5および[^ 8は水素原子であり、 若しくは、 [¾ 14および[¾ 1 5は、 原子数 1 〜 1 0 の硫黄を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 81 2、 [¾ 13およ

に結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、 ここで、 [¾ 14および[¾ 1 5は、 原子数 1 〜 1 0の硫黄 を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 [¾ 1 2、 [¾ 13および[¾ 18 は水素原子である。 ] 、 あるいは、 式 (2) :

[化 2]

[式中、

八は、 式 ( 1 _ 1 )

[化 3]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも 1 つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、 \¥02020/175493 107 卩(:171? 2020 /007535

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは の 1つが、 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~129_で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾14、 [¾16は、 水素原子、 メチ ル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素 原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ) 、 または

式 ( 1 — 2) :

[化 4]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

!_は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも 1 \¥02020/175493 108 卩(:17 2020 /007535

つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、

3は、 〇か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは の 1つが、 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~129_で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

816は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であ り、 かつ、 [¾17は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 〇のア ルキル基であり、 または、 [¾16および[¾17は、 互いに結合して 4〜

9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 )

で表される 2価の有機基であり、

巳は、 水素原子あるいは式 (1 — 1 — 1) :

[化 5]

式 ( 1— 1 - 2) : \¥0 2020/175493 109 卩(:171? 2020 /007535

[化 6]

[化 8]

たは式 (1 - 2) において記載した通りであり、

波線は、 3 との結合部位を表す。 )

で表される置換基であり、

は、 それぞれ独立して、 1〜 3 0の整数であり、 は、 〇〜 3 0の整数であり、

は、 2〜 3 0の整数である。 ] \¥02020/175493 110 卩(:171? 2020 /007535

で表される、 含硫黄シラン化合物。

[請求項 2] 式 (3)

[化 9]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~129_で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

816は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であ り、 かつ、 [¾17は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 〇のア ルキル基であり、 ここで、 および 原子数 1〜 1 0の硫 黄を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 [¾14、 [¾15および[^ \¥02020/175493 111 卩(:171? 2020 /007535

8は水素原子であり、 若しくは、 [¾14および[¾15は、 原子数 1〜 1 0 の硫黄を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 812、 [¾13およ び 18は水素原子であり、

または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、 ここで、 [¾14および[¾15は、 原子数 1〜 1 0の硫黄 を介して互いに結合して環を形成し、 かつ、 [¾12、 [¾13および[¾18 は水素原子である。 ] で表される、 請求項 1 に記載の含硫黄シラン化 合物。

[請求項 3] 式 (4) :

[化 10]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 (5) :

[化 11]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 \¥0 2020/175493 1 12 卩(:17 2020 /007535

を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 ( 1 8) :

[化 12]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 ( 1 9) :

[化 13]

[式中、

[^、 [¾ 2および[¾ 3は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ]

で表される、 請求項 1 または 2に記載の含硫黄シラン化合物。

[請求項 4] 八が、 式 ( 3 _ 1) \¥02020/175493 113 卩(:171? 2020 /007535

[化 14]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは の 1つが、 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~129_で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾14、 [¾16は、 水素原子、 メチ ル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素 原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ] 、 または、

式 ( 3— 2) : \¥02020/175493 114 卩(:171? 2020 /007535

[化 15]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾4、 [¾5、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは の 1つが、 一 (〇1~12) 干一で表される架橋構 造を形成してもよく、 干は、 1〜 5の整数であり、

[¾8、 [¾10および[¾1 1は、 水素を表し、 または、 若しくは 9および 10若しくは 1 1の 1つが、 一 (〇1~129_で表される架橋 構造を形成してもよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

816は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であ り、 かつ、 [¾17は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 〇のア ルキル基であり、 または、 [¾16および[¾17は、 互いに結合して 4〜

9員の脂環式炭化水素を形成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 \¥0 2020/175493 1 15 卩(:17 2020 /007535

合部位を表す。 ]

で表される 2価の有機基である、 請求項 1 に記載の含硫黄シラン化合 物。

[請求項 5] 八が、 式 (4 - 1) :

[化 16]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ] 、 または

式 ( 5 1) :

[化 17]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ] 、 または

式 ( 1 8— 1) : \¥0 2020/175493 1 16 卩(:17 2020 /007535

[化 18]

[式中、

[¾ 2および[¾ 3は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ] 、 または

式 ( 1 9— 1) :

[化 19]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子 を含んでいてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 ]

で表される 2価の有機基である、 請求項 1 または 4に記載の含硫黄シ ラン化合物。

[請求項 6] 丨基が、 式 ( 6)

[化 20] \¥0 2020/175493 1 17 卩(:171? 2020 /007535

[式中、

[¾ 1 9は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上のアルキル 基で置換されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であり、 いは、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選 択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基 であり、

」は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

アスタリスク (*) は、 前記含硫黄シラン化合物のシリル基以外の部 分と結合している部位を示す。 ]

の化学構造を有する、 請求項 1〜 5のいずれか一項に記載の含硫黄シ ラン化合物。

[請求項 7] 3 3 丨基がトリェトキシシリル基である、 請求項 1〜 6の いずれか一項に記載の含硫黄シラン化合物。

[請求項 8] 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載の含硫黄シラン化合物、 および 該含硫黄シラン化合物と反応し得るポリマーを含んでなる、 組成物。

[請求項 9] 前記ポリマーが、 ガラス転移点が 2 5 °〇以下のェラストマーであり 、 かつ無機材料をさらに含んでなる、 請求項 8に記載の組成物。

[請求項 10] 前記ガラス転移点が 2 5 °〇以下のェラストマーが、 天然ゴム、 ブタ ジェンゴム、 二トリルゴム、 シリコーンゴム、 イソプレンゴム、 スチ レンーブタジェンゴム、 イソプレンーブタジェンゴム、 スチレンーイ ソプレンーブタジェンゴム、 ェチレンープロピレンージェンゴム、 ハ ロゲン化プチルゴム、 ハロゲン化イソプレンゴム、 ハロゲン化イソブ チレンコポリマー、 クロロプレンゴム、 プチルゴム及びハロゲン化イ ソプチレンー ーメチルスチレンゴムからなる君羊より選ばれる少なく とも 1種を含有する、 請求項 9に記載の組成物。

[請求項 1 1] 前記式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン \¥0 2020/175493 1 18 卩(:17 2020 /007535

化合物をさらに含んでなる、 請求項 9または 1 0に記載の組成物。

[請求項 12] 前記式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン 化合物が、 式 (7) :

[化 21]

[式中、

1:および Vは、 それぞれ独立して、 〇〜 1 0の整数であり、 リは、 2〜 1 0の整数であり、

および「は、 それぞれ独立して、 1〜 3の整数であり、

および 2は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

!_ 2および !_ 3は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からな る群から選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい 炭化水素基であり、

[¾ 2 1および[¾ 2 3は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上 のアルキル基で置換されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であ る。 ] で表される含硫黄シラン化合物である、 請求項 1 1 に記載の組 成物。

[請求項 13] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物の含有量の総量が、 前 記エラストマー 1 0 0質量部に対して、 〇. 1〜 3 0質量部である、 請求項 9〜 1 2のいずれか一項に記載の組成物。

[請求項 14] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物の含有量の総量に対す る、 前記組成物における前記式 (1) または式 (2) で表される化合 物以外の含硫黄シラン化合物の含有量の割合が、 質量基準で 0 . 1〜 0 . 9である、 請求項 1 1〜 1 3のいずれか一項に記載の組成物。

[請求項 15] 請求項 9〜 1 4のいずれか一項に記載の組成物を製造する方法であ \¥0 2020/175493 1 19 卩(:171? 2020 /007535

って、 前記含硫黄シラン化合物、 前記エラストマー、 および前記無機 材料を混練する工程を含んでなる、 方法。

[請求項 16] さらに加硫剤を混練する工程を含んでなる、 請求項 1 5に記載の方 法。

[請求項 17] 請求項 9〜 1 4のいずれか一項に記載の組成物の架橋物。

[請求項 18] 請求項 9〜 1 4のいずれか一項に記載の組成物を押出す工程、 押し 出された組成物を成形する工程、 および成形された組成物を架橋する 工程を含んでなる、 架橋物の製造方法。

[請求項 19] 請求項 1 7に記載の架橋物を含んでなる、 タイヤ。

[請求項 20] 前記ポリマーがシーリング性ポリマーまたは接着剤である、 請求項

8に記載の組成物。

[請求項 21 ] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物の含有量が、 前記組成 物 1 〇〇質量部に対して、 〇. 1〜 3 0質量部である、 請求項 2 0に 記載の組成物。

[請求項 22] 無機材料の表面に、 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載の含硫黄シ ラン化合物を接触させる工程を含んでなる、 無機材料の表面処理方法

Description:
\¥0 2020/175493 1 卩(:17 2020 /007535 明 細 書

発明の名称 : 含硫黄シラン化合物およびその組成物

技術分野

[0001 ] 本発明は、 含硫黄シラン化合物およびそれを含んでなる 組成物に関する。

背景技術

[0002] 従来、 反応性官能基および加水分解性基を有するシ ラン化合物は、 ゴム組 成物において、 ゴム等の有機高分子材料とシリカやガラス等 の無機材料との 分散性を向上させるために、 シランカップリング剤の構成成分として用い ら れてきた。 また、 このようなシラン化合物は、 シーリング剤や接着剤におい て、 シリカ等の無機材料への接着性を改善するた めの接着助剤として用いら れてきた。

[0003] 通常、 このようなシラン化合物は、 ゴム等の有機高分子材料との反応性が 高い反応性官能基として、 メルカプト基、 ポリスルフイ ド基、 アミノ基やエ ポキシ基等の置換基を有し、 かつシリカ等の無機材料との反応性が高い加 水 分解性基として、 アルコキシシリル基等の置換基を有する。 例えば、 特許文 献 1 には、 ポリスルフイ ド系のシランカップリング剤を含有するゴム 組成物 が開示されている。 また、 特許文献 2には、 反応性官能基としてアミノ基、 加水分解性基としてメ トキシ基を有するシラン化合物が開示されて いる。

[0004] また、 特許文献 3〜 5には、 シリル基含有環状スルフイ ド化合物およびそ れを含むゴム組成物が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :特開平 8— 2 5 9 7 3 6号公報

特許文献 2 :特開平 1 1 —3 3 5 3 8 1号公報

特許文献 3 :特開平 1 1 —8 0 2 0 9号公報

特許文献 4 :特開 2 0 0 1 _ 2 6 1 6 8 5号公報

特許文献 5 :国際公開第 2 0 0 4 / 0 0 9 6 9 5号 \¥0 2020/175493 2 卩(:17 2020 /007535 発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] しかしながら、 特許文献 1および 2に記載されたシラン化合物の反応性官 能基は極性が高いため、 有機高分子材料との親和性が低く、 分散不良や混合 不良が生じてしまう傾向にあった。 一方、 このような有機高分子材料との親 和性を高めるために、 極性が低い反応性官能基を有する従来のシラ ン化合物 を添加した場合、 有機高分子材料との反応性が低く、 シランカップリング剤 や接着助剤としての性能が不十分であった。

[0007] また、 特許文献 3〜 5に記載されたシリル基含有環状スルフィ ド化合物は 、 有機高分子材料に対する反応性は高いものの 、 有機高分子材料との親和性 並びに有機高分子材料と無機材料との分散性 の点について必ずしも十分なも のではなかった。

[0008] 本発明者らは、 シランカップリング剤の、 有機高分子材料との親和性およ び有機高分子材料と無機材料との分散性の改 善といった課題に対し、 これを 解決する手段を鋭意検討した。 その結果、 シリル基が適度な長さの側鎖によ り結合した脂環式炭化水素構造と、 スルフィ ド構造とを有する化合物をゴム 組成物等に配合することにより、 カップリング反応が促進され、 その結果、 シリカ等の無機材料の分散性が向上して、 該ゴム組成物等から得られる架橋 物 (ゴム製品) 等の粘弾性特性が改良されることを見出した 。 本発明はこの 知見に基づくものである。

[0009] 従って、 本願発明の目的は、 有機高分子材料と無機材料との分散不良や混 合不良等が生じることがなく、 優れた粘弾性特性若しくは接着特性を発揮す る架橋物を得るための含硫黄シラン化合物、 またはそれを含有する組成物を 提供することである。

課題を解決するための手段

[0010] 本発明は以下の発明を包含する。

[ 1 ] 式 (1) : \¥02020/175493 卩(:171? 2020 /007535

[化 1]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) f-で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して 環を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 若しくは、 \¥02020/175493 4 卩(:17 2020 /007535

14 ぉょび[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して環を形成し

、 かつ、 [¾ 12

または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても 、 、 および[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結 合して環を形成し、 かつ、 [¾ 12 、 ] 、 あ るいは、 式 (2) :

[化 2]

[式中、

八は、 式 ( 1 _ 1)

[化 3]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、 \¥02020/175493 5 卩(:171? 2020 /007535

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾ 14 、 [¾ 15 および[¾ 18 は水素原子であり、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基また は炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素原子、 メチル基ま たは炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ) 、 または

式 ( 1 — 2) :

[化 4]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 \¥02020/175493 6 卩(:171? 2020 /007535

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 または、 [¾ 16 および[¾ 17 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 )

で表される 2価の有機基であり、

巳は、 水素原子あるいは式 (1 — 1 — 1) : \¥0 2020/175493 7 卩(:17 2020 /007535

[化 5]

式 ( 1 - 1 - 2) :

[化 6]

式 ( 1— 2— 1) :

[化 7]

、 または 式 ( 1 - 2― 2) : \¥02020/175493 卩(:17 2020 /007535

[化 8]

(式 (1 — 1 — 1) 、 式 (1 — 1 — 2) 、 式 (1 —2— 1) および式 ( 1 —

2— 2) 中、 1_および は、 式 (1 — 1) または式 (1 —2 ) において記載した通りであり、

波線は、 3 との結合部位を表す。 )

で表される置換基であり、

は、 それぞれ独立して、 1〜 30の整数であり、

は、 〇〜 30の整数であり、

2〜 30の整数である。 ]

で表される、 含硫黄シラン化合物。

[2] 式 (3) :

[化 9]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 \¥02020/175493 9 卩(:171? 2020 /007535

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して 環を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 若しくは、 1 4 および[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して環を形成し 、 かつ、 [¾ 12

または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても 、 、 および[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結 合して環を形成し、 かつ、 [¾ 12 、 ] で表 される、 [ 1] に記載の含硫黄シラン化合物。

[3] 式 (4) : \¥0 2020/175493 10 卩(:17 2020 /007535

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 (5) :

[化 1 1 ]

[式中、

[^、 [¾ 2 および[¾ 3 は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 ( 1 8) : \¥0 2020/175493 1 1 卩(:17 2020 /007535

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 ( 1 9) :

[化 13]

[式中、

[^、 [¾ 2 および[¾ 3 は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

ソは、 1〜 1 〇の整数である。 ]

で表される、 [1] または [2] に記載の含硫黄シラン化合物。

[ 4] 八が、 式 ( 3 1) :

[化 14]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 \¥02020/175493 12 卩(:171? 2020 /007535

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾ 14 、 [¾ 15 および[¾ 18 は水素原子であり、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基また は炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素原子、 メチル基ま たは炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または、

式 ( 3— 2) :

[化 15]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 \¥02020/175493 13 卩(:171? 2020 /007535

は、 1 〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1 の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1 の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1 の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1 つが、 一 (〇 1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1 〜 5の整数であり、

[¾ 1 1 は、 水素を表し、 または、 若しくは および つが、 一 (〇 1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1 〜 5の整数であり、

8 1 6 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 1 7 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 または、 [¾ 1 6 および[¾ 1 7 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ]

で表される 2価の有機基である、 [ 1 ] に記載の含硫黄シラン化合物。

[5] 八が、 式 (4 - 1 ) :

[化 16]

[式中、 \¥0 2020/175493 14 卩(:17 2020 /007535

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 5 1) :

[化 17]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 1 8— 1) :

[化 18]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 1 9— 1) : \¥0 2020/175493 15 卩(:17 2020 /007535

[化 19]

[式中、

[^、 [¾ 2 および[¾ 3 は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ]

で表される 2価の有機基である、 [1] または [4] に記載の含硫黄シラン 化合物。

[6]

[化 20]

[式中、

[¾ 1 9 は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上のアルキル基で置換 されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であり、

1- 1 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される 少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基であり、

」は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

1<は、 1〜 3の整数であり、

アスタリスク (*) は、 前記含硫黄シラン化合物のシリル基以外の部 分と結 合している部位を示す。 ] \¥0 2020/175493 16 卩(:17 2020 /007535

の化学構造を有する、 [1] 〜 [5] のいずれかに記載の含硫黄シラン化合 物。

[7] トリェトキシシリル基である、 [1] 〜 [6] のい ずれかに記載の含硫黄シラン化合物。

[8] [1] 〜 [7] のいずれかに記載の含硫黄シラン化合物、 および該含 硫黄シラン化合物と反応し得るポリマーを含 んでなる、 組成物。

[9] 前記ポリマーが、 ガラス転移点が 2 5 ° 〇以下のェラストマーであり、 かつ無機材料をさらに含んでなる、 [8] に記載の組成物。

[1 0] 前記ガラス転移点が 2 5 °〇以下のェラストマーが、 天然ゴム、 ブタ ジェンゴム、 二トリルゴム、 シリコーンゴム、 イソプレンゴム、 スチレンー ブタジェンゴム、 イソプレンーブタジェンゴム、 スチレンーイソプレンーブ タジェンゴム、 ェチレンープロピレンージェンゴム、 ハロゲン化ブチルゴム 、 ハロゲン化イソプレンゴム、 ハロゲン化イソプチレンコポリマー、 クロロ プレンゴム、 プチルゴム及びハロゲン化イソブチレンー _メチルスチレン ゴムからなる群より選ばれる少なくとも 1種を含有する、 [9] に記載の組 成物。

[1 1] 前記式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン 化合物をさらに含んでなる、 [9] または [1 0] に記載の組成物。

[1 2] 前記式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン 化合物が、 式 (7) :

[化 21]

[式中、

1:および Vは、 それぞれ独立して、 〇〜 1 0の整数であり、

リは、 2〜 1 0の整数であり、

および「は、 それぞれ独立して、 1〜 3の整数であり、 \¥0 2020/175493 17 卩(:171? 2020 /007535

および 2は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

!_ 2 および !_ 3 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から 選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基であ り、

[¾ 2 1 および[¾ 2 3 は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上のアルキ ル基で置換されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基である。 ] で 表される含硫黄シラン化合物である、 [1 1] に記載の組成物。

[1 3] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物 の含有量の総量が、 前 記エラストマー 1 0 0質量部に対して、 〇. 1〜 3 0質量部である、 [9]

〜 [1 2] のいずれかに記載の組成物。

[1 4] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物 の含有量の総量に対す る、 前記組成物における前記式 (1) または式 (2) で表される化合物以外 の含硫黄シラン化合物の含有量の割合が、 質量基準で〇. 1〜〇. 9である 、 [1 1] 〜 [1 3] のいずれかに記載の組成物。

[1 5] [9] 〜 [1 4] のいずれかに記載の組成物を製造する方法で あつ て、 前記含硫黄シラン化合物、 前記エラストマー、 および前記無機材料を混 練する工程を含んでなる、 方法。

[1 6] さらに加硫剤を混練する工程を含んでなる、 [1 5] に記載の方法

[1 7] [9] 〜 [1 4] のいずれかに記載の組成物の架橋物。

[1 8] [9] 〜 [1 4] のいずれかに記載の組成物を押出す工程、 押し出 された組成物を成形する工程、 および成形された組成物を架橋する工程を含 んでなる、 架橋物の製造方法。

[1 9] [1 7] に記載の架橋物を含んでなる、 タイヤ。

[2 0] 前記ポリマーがシーリング性ポリマーまたは 接着剤である、 [8] に記載の組成物。

[2 1] 前記組成物における前記含硫黄シラン化合物 の含有量が、 前記組成 \¥0 2020/175493 18 卩(:171? 2020 /007535

物 1 〇〇質量部に対して、 〇. 1〜 3 0質量部である、 [2 0] に記載の組 成物。

[2 2] 無機材料の表面に、 [1] 〜 [7] のいずれかに記載の含硫黄シラ ン化合物を接触させる工程を含んでなる、 無機材料の表面処理方法。

発明の効果

[001 1] 本発明によれば、 ゴム等の有機高分子材料と無機材料との分散 不良や混合 不良等が生じることのない、 シランカップリング剤として有用な含硫黄シ ラ ン化合物を提供できる点で有利である。 本発明にかかる含硫黄シラン化合物 をゴム組成物に用いることで、 当該ゴム組成物から得られた架橋物の粘弾性 特性を向上させることができる点で有利であ る。 また、 本発明によれば、 ゴ ム組成物から得られた架橋物の転がり抵抗抑 制性能を向上させることもでき る点で有利である。 また、 本発明によれば、 ゴム組成物から得られた架橋物 のウエッ トグリップ性能を向上させることもできる点 で有利である。 また、 本発明によれば、 得られた架橋物の接着特性を向上させること ができる点で 有利である。

図面の簡単な説明

[0012] [図 1]実施例 1 ( 1 ) で合成した含硫黄シラン化合物 1の 1 !·! - 1\/|[¾チヤー 卜を表す。

発明を実施するための形態

[0013] 1 . 定義

本明細書において、 配合を示す 「部」 、 「%」 等は特に断らない限り質量 基準である。

[0014] 2 . 含硫黄シラン化合物

( 1 ) 含硫黄シラン化合物

本発明の含硫黄シラン化合物は、 下記の式 ( 1 ) : \¥02020/175493 19 卩(:171? 2020 /007535

[化 22]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して 環を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 若しくは、 \¥02020/175493 20 卩(:17 2020 /007535

14 ぉょび[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して環を形成し

、 かつ、 [¾ 12

または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても 、 、 および[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結 合して環を形成し、 かつ、 [¾ 12 、 ] 、 あ るいは、 式 (2) :

[化 23]

[式中、

八は、 式 ( 1 _ 1)

[化 24]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、 \¥02020/175493 21 卩(:171? 2020 /007535

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾ 14 、 [¾ 15 および[¾ 18 は水素原子であり、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基また は炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素原子、 メチル基ま たは炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 )

または、 式 ( 1 _ 2) :

[化 25]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、 \¥02020/175493 22 卩(:171? 2020 /007535

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 または、 [¾ 16 および[¾ 17 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 )

で表される 2価の有機基であり、

巳は、 水素原子あるいは式 (1 — 1 — 1) : \¥0 2020/175493 23 卩(:17 2020 /007535

[化 26]

[化 28]

、 または 式 ( 1 - 2— 2 ) : \¥02020/175493 24 2020 /007535

[化 29]

(式 (1 — 1 — 1) 、 式 (1 — 1 — 2) 、 式 (1 —2— 1) および式 ( 1 —

2— 2) 中、 1_および は、 式 (1 — 1) または式 (1 —2 ) において記載した通りであり、

波線は、 3 との結合部位を表す。 )

で表される置換基であり、

は、 それぞれ独立して、 1〜 30の整数であり、

は、 〇〜 30の整数であり、

2〜 30の整数である。 ]

で表される化合物である。

[0015] 上記式 (1) において、 3は、 0か 1の整数であり、 好ましくは 1である また、 匕は、 0か 1の整数であり、 好ましくは 1である。

また、 〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 好ましくは 1であ る。

また、 は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 好ましくは 1であ る。

また、 6は、 〇〜 5の整数であり、 好ましくは〇〜 3の整数、 より好まし くは〇〜 2の整数、 さらに好ましくは 0または 1の整数である。

また、 [¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) —で表される架橋構造を形成 してもよい。 また、 干は、 1〜 5の整数であり、 好ましくは 1〜 4の整数 \¥02020/175493 25 卩(:171? 2020 /007535

、 より好ましくは 1〜 3の整数、 さらに好ましくは 1である。

また、 [¾ 8 、 [¾ 9 、 [^〇および?^ 1 ^、 水素を表し、 または、 若しくは 一 (〇1 ~ 1 2 9 _で表される架橋構造 を形成してもよい。

また、 9は、 1〜 5の整数であり、 好ましくは 1〜 4の整数、 より好まし くは 1〜 3の整数、 さらに好ましくは 1である。

また、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であ り、 好ましくは、 水素原子、 メチル基または炭素数 2または 3のアルキル基 、 より好ましくは、 水素原子またはメチル基、 さらにより好ましくは、 水素 原子であり、 かつ、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 〇のア ルキル基であり、 好ましくは、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 5のア ルキル基、 より好ましくは、 水素原子またはメチル基、 さらにより好ましく は、 水素原子であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を 介して互いに結合して環を形成し、 好ましくは原子数 2〜 8の硫黄、 より好 ましくは原子数 2〜 6の硫黄、 さらに好ましくは原子数 3〜 5の硫黄を介し て互いに結合して環を形成し、 かつ、 [¾ 14

り、 若しくは、 および 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結 合して環を形成し、 好ましくは原子数 2〜 8の硫黄、 より好ましくは原子数 2〜 6の硫黄、 さらに好ましくは原子数 3〜 5の硫黄を介して互いに結合し て環を形成し、 かつ、 8 12 、 8 13 および 8 18 は水素原子であり、 または [¾ 16 および[¾ 17 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素、 好ましくは 4〜 7員の脂環式炭化水素、 より好ましくは 5員または 6員の脂環式炭化水 素、 さらに好ましくは 5員の脂環式炭化水素を形成してもよく、 ここで、 4および 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して環を形成し 好ましくは原子数 2〜 8の硫黄、 より好ましくは原子数 2〜 6の硫黄、 さら に好ましくは原子数 3〜 5の硫黄を介して互いに結合して環を形成し かつ

[0016] また、 上記式 (1) において、 および は、 それぞれ独立して、 \¥0 2020/175493 26 卩(:171? 2020 /007535

酸素原子または窒素原子を含んでいてもよ い炭化水素基、 あるいは水素原子 を表す。 炭化水素基は、 例えば、 アルキル基、 アラルキル基またはアリール 基などが挙げられる。

アルキル基としては、 例えば、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 プチル 基、 イソプロピル基、 1 6 「 1:—プチル基、 2—エチルヘキシル基、 シクロ ペンチル基、 シクロヘキシル基等が挙げられ、 アルキル基の炭素原子数は 1 〜 6 0が好ましく、 1〜 3 0がより好ましく、 中でもメチル基またはエチル 基であることが好ましい。

アラルキル基としては、 例えば、 ベンジル基、 フエネチル基、 ナフチルメ チル基、 ビフエニルメチル基等が挙げられる。 アラルキル基の炭素原子数は 7〜 6 0が好ましく、 7〜 2 0がより好ましく、 7〜 1 4がさらに好ましい アリール基としては、 フエニル基、 ビフエニル基、 ナフチル基、 トリル基 、 キシリル基等が挙げられる。 アリール基の炭素原子数は 6〜 6 0が好まし く、 6〜 2 4がより好ましく、 6〜 1 2がさらに好ましい。

酸素原子または窒素原子を含む炭化水素基と は、 炭化水素基中の炭素原子 が酸素原子または窒素原子で置き換えられた 構造を有する基である。

[0017] 本発明のさらに好ましい実施態様において、 上記 および におけ る酸素原子または窒素原子を含んでいてもよ い炭化水素基は、 アルコキシ基 、 1以上のアルキル基で置換されたアミノ基、 またはアルキル基である。 よ り好ましくは炭素数 1〜 3 0のアルコキシ基、 さらに好ましくは炭素数 1〜

2 0のアルコキシ基、 より好ましくは 1以上の炭素数 1〜 3 0のアルキル基 で置換されたアミノ基、 さらに好ましくは 1以上の炭素数 1〜 2 0のアルキ ル基で置換されたアミノ基、 あるいは、 より好ましくは炭素数 1〜 3 0のア ルキル基、 さらに好ましくは炭素数 1〜 2 0のアルキル基である。 アルコキ シ基としては、 メ トキシ基、 エトキシ基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ基 、 ブトキシ基およびイソブトキシ基等が挙げら れ、 これらの中でも、 メ トキ シ基またはエトキシ基が好ましい。 また、 1以上のアルキル基で置換された \¥0 2020/175493 27 卩(:171? 2020 /007535

アミノ基としては、 1\1 -メチルアミノ基、 1\1 , 1\1 -ジメチルアミノ基、 1\1 - エチルアミノ基、 1\1 , 1\1 -ジエチルアミノ基および 1\1 -イソプロピルアミノ 基等が挙げられ、 これらの中でも、 1\1 -メチルアミノ基または 1\1 -エチルア ミノ基が好ましい。 また、 アルキル基としては、 メチル基、 エチル基、 プロ ピル基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソプチル基、 1 6 「 1:—プチル基、 ペンチル基、 シクロペンチル基、 ヘキシル基およびシクロヘキシル基等が挙 げられ、 これらの中でも、 メチル基およびエチル基が好ましい。

[0018] また、 上記式 (1) において、 !_は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群か ら選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基で あり、 好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なく とも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくと も 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 2 0の炭化水素基、 さ らに好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくと も 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 1 0の炭化水素基であ る。 その中でも、 !_は、 硫黄を含む炭化水素基であることが特に好ま しい。 かかる炭化水素基におけるシリル基と脂環式 炭化水素部分をつなぐ直鎖部分 の長さが、 炭素、 窒素、 酸素または硫黄の原子数の総和として、 好ましくは 3〜 8、 より好ましくは 4〜 7、 さらに好ましくは 4〜 6とされる。

[0019] 上記式 ( 2) において、 八は、 上記式 ( 1 — 1) または式 ( 1 — 2) で表 される 2価の有機基である。

また、 父は、 それぞれ独立して、 1〜 3 0の整数であり、 好ましくは 1〜 1 5、 より好ましくは 1〜 8、 さらに好ましくは 1〜 5、 さらにより好まし くは 2〜 5の整数である。 また、 は、 〇〜 3 0の整数である。

また、 2〜 3 0の整数であり、 好ましくは 2〜 2 0、 より好ましく は 2〜 1 5、 さらに好ましくは 2〜 1 0の整数である。

[0020] 上記式 (1 _ 1) で表される化学構造において、 波線は、 式 (2) で表さ れる含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 また、 3〜 9 、 \¥0 2020/175493 28 卩(:17 2020 /007535

1_、 上記式 い) において説明し た通りである。

[0021] 上記式 (1 _ 2) で表される化学構造におぃて、 波線は、 式 (2) で表さ れる含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 また、 3〜 9 、 !_、 [¾ 1 ~[¾ 1 3および[¾ 1 6 〜[¾ 1 8 につぃては、 上記式 い) におぃて説明し た通りである。

[0022] 本発明におぃては、 特定の理論に拘泥するものではなぃが、 式 (1) で表 される含硫黄シラン化合物におぃて、 シリル基と脂環式炭化水素構造の間の 側鎖!-の前記直鎖部分の長さを調節するこ により、 含硫黄シラン化合物全 体の極性を下げてゴムとの親和性を向上させ 、 また、 ゴム分子中における含 硫黄シラン化合物の立体構造に適度な自由度 を与えて、 含硫黄シラン化合物 を仲立ちとするシリカとゴムとのカップリン グ反応を促進させ、 粘弾性特性 を向上させることができると考えられる。 また、 式 (2) で表される含硫黄 シラン化合物につぃても、 ゴムとの共架橋を形成する反応におぃて、 ポリス ルフィ ド構造が開裂するため、 式 (1) で表される含硫黄シラン化合物にお けるものと同様の考察が適用される。

[0023] 本発明の一つの好ましぃ実施態様としては、 上記式 (1) で表される化合 物は、 式 (3) :

[化 30]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで \¥02020/175493 29 ?01/1?2020/007535

いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して 環を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 若しくは、 1 4 および[¾ 15 は、 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結合して環を形成し 、 かつ、 [¾ 12

または

て 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても 原子数 1〜 1 0の硫黄を介して互いに結 合して環を形成し、 かつ、 [¾ 12 、 ] で表 される化合物である。

[0024] 上記式 (3) で表される化合物における は、 1〜 1 0の整数であり、 好 ましくは 1〜 8、 より好ましくは 2〜 7、 さらに好ましくは 3〜 6、 さらに より好ましくは 3〜 5の整数であり、 特に好ましくは 3である。 また、&〜

9および については、 上記式 (1) において説明した通りである。 \¥0 2020/175493 30 卩(:17 2020 /007535

[0025] 本発明の一つのより好ましい実施態様として は、 上記式 (1) で表される 化合物は、 式 (4) :

[化 31]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または

式 (5) :

[化 32]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または

式 ( 1 8) : \¥0 2020/175493 卩(:171? 2020 /007535

[化 33]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ] 、 または、

式 ( 1 9) :

[化 34]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ]

で表される化合物である。

[0026] 上記式 (4) 、 式 (5) 、 式 ( 1 8) または式 (1 9) で表される化合物 において、 ソは、 1〜 1 0の整数であり、 好ましくは 2〜 8の整数、 より好 ましくは 2〜 6の整数、 さらに好ましくは 3〜 5の整数である。 また、 については、 上記式 (1) において説明した通りである。

[0027] 本発明の別のより好ましい実施態様としては 、 上記式 ( 1) で表される化 合物は、 式 (8) 〜式 (1 7) および式 (2 0) 〜式 (2 3) : [ib35]

\¥0 2020/175493 33 卩(:17 2020 /007535

、 または \¥0 2020/175493 34 卩(:171? 2020 /007535

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

Vは、 1〜 1 0の整数である。 ]

で表される化合物である。

[0028] 上記式 (8) 〜式 (1 7) および式 (2 0) 〜式 (2 3) で表される化合 物において、 Vは、 上記式 (4) 、 式 (5) ,式 ( 1 8) および式 (1 9) に おいて説明した通りである。 また、 については、 上記式 (1) にお いて説明した通りである。

[0029] 本発明の一つの好ましい実施態様としては、 上記式 (2) で表される化合 物は、 上記式 (2) における八が、 式 (3— 1) :

[化 36]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、 \¥02020/175493 35 卩(:17 2020 /007535

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾ 14 、 [¾ 15 および[¾ 18 は水素原子であり、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基また は炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素原子、 メチル基ま たは炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または、

式 ( 3— 2) :

[化 37]

[式中、

[¾ 2 および[¾ 3 は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、 \¥0 2020/175493 36 ?01/1?2020/007535

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 1 6 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 1 7 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 または、 [¾ 1 6 および[¾ 1 7 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ]

で表される 2価の有機基である化合物である。

[0030] 上記式 (3 _ 1) で表される化学構造において、 波線は、 式 (2) で表さ れる含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 また、 3〜 9 、 については、 上記式 (1) において説明した通 りである。 1 * 1については、 上記式 (3) において説明した通りである。

[0031] 上記式 (3 _ 2) で表される化学構造において、 波線は、 式 (2) で表さ れる含硫黄シラン化合物における主鎖との結 合部位を表す。 また、 3〜 9 、 については、 上記式 (1) において説明した通 りである。 1 * 1については、 上記式 (3) において説明した通りである。

[0032] 本発明の一つのより好ましい実施態様として は、 上記式 (2) で表される \¥0 2020/175493 37 卩(:171? 2020 /007535

化合物は、 上記式 (2) における八が、 式 (4— 1)

[化 38]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 5 1) :

[化 39]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 1 8— 1) : \¥0 2020/175493 38 卩(:17 2020 /007535

[化 40]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ] 、 または

式 ( 1 9— 1) :

[化 41]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ]

で表される 2価の有機基である化合物である。

[0033] 上記式 (4— 1) 、 式 (5 _ 1) 、 式 (1 8— 1) または式 (1 9 1) で表される化学構造において、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化 合物における主鎖との結合部位を表す。 また、 については、 上記式 (1) において説明した通りである。

[0034] 本発明の別のより好ましい実施態様としては 、 上記式 (2) で表される化 \¥02020/175493 39 卩(:17 2020 /007535 合物は、 上記式 (2) における八が、 式 (8— 1) 〜式 (1 7 - 1) および 式 (20_ 1) 〜式 (23_ 1) :

[化 42]

\¥02020/175493 41 卩(:17 2020 /007535

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位 を表す。 ]

で表される 2価の有機基である化合物である。

[0035] 上記式 (8— 1) 〜式 (1 7— 1) および式 (20— 1) 〜式 (23— 1 ) で表される化学構造において、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン 化合物における主鎖との結合部位を表す。 また、 については、 上記 式 (1) において説明した通りである。

[0036] 本発明のさらに好ましい実施態様は、 上記式 ( 1) 、 ( 1 _ 1) 、 ( 1 —

2) 、 (3) 、 (3- 1) 、 (3-2) 、 (4) 、 (4- 1) 、 (5) 、 ( 5- 1) 、 (8) 〜 (23) および (8- 1) 〜 (23- 1) において、 \¥0 2020/175493 42 卩(:171? 2020 /007535

[式中、

[¾ 1 9 は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上のアルキル基で置換 されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であり、

1- 1 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される 少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基であり、

」は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 1〜 3の整数であり、

アスタリスク (*) は、 前記含硫黄シラン化合物のシリル基以外の部 分と結 合している部位を示す。 ]

の化学構造を有する含硫黄シラン化合物であ る。

[0037] 上記式 (6) において、 [¾ 1 9 は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または

1以上のアルキル基で置換されたアミノ基で る。 好ましい一つの実施態様 としては、 [¾ 1 9 は、 それぞれ独立して、 加水分解性基であり、 アルコキシ基 、 より好ましくは炭素数 1〜 3 0のアルコキシ基、 さらに好ましくは炭素数 1〜 2 0のアルコキシ基、 または 1以上のアルキル基で置換されたアミノ基 、 より好ましくは 1以上の炭素数 1〜 3 0のアルキル基で置換されたアミノ 基、 さらに好ましくは 1以上の炭素数 1〜 2 0のアルキル基で置換されたア ミノ基である。 具体的には、 アルコキシ基としては、 メ トキシ基、 エトキシ 基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 ブトキシ基およびイソブトキシ基等 が挙げられ、 これらの中でも、 メ トキシ基またはエトキシ基が好ましい。 ま た、 1以上のアルキル基で置換されたアミノ基と ては、 1\1—メチルアミノ 基、 1\1 , 1\! -ジメチルアミノ基、 1\! -エチルアミノ基、 1\1 , 1\1 -ジエチルア ミノ基および 1\1 -イソプロピルアミノ基等が挙げられ、 これらの中でも、 -メチルアミノ基または 1\1 -エチルアミノ基が好ましい。 なお、 アルコキシ 基およびアミノ基は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 な くとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基からなる連結基を介 してケイ素 (3 丨) と結合してもよい。 \¥0 2020/175493 43 卩(:171? 2020 /007535

また、 は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であり、 より好 ましくは炭素数 1〜 3 0のアルキル基、 さらに好ましくは炭素数 1〜 2 0の アルキル基であり、 具体的には、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプ ロピル基、 プチル基、 イソプチル基、 1 6 「 1:—プチル基、 ペンチル基、 シ クロペンチル基、 ヘキシル基およびシクロヘキシル基等が挙げ られ、 これら の中でも、 メチル基およびエチル基が好ましい。

[0038] 上記式 (6) において、 1_ 1 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄 からなる群から選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい 炭化水素基であり、 好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択 される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 3 0の 炭化水素基、 より好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択さ れる少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 2 0の炭 化水素基、 さらに好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択さ れる少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 1 0の炭 化水素基である。

[0039] 上記式 (6) において、 は、 1〜 3の整数であり、 好ましくは 2〜 3の 整数、 より好ましくは 3である。

また、 」は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 好ましくは 0であ る。

[0040] 本発明のさらにより好ましい実施態様は、 上記式 (1) 、 (1 _ 1) 、 (

1 - 2) 、 (3) 、 (3 - 1) 、 (3 - 2) 、 (4) 、 (4 - 1) 、 (5)

、 (5 - 1) 、 (8) 〜 (2 3) および (8 - 1) 〜 (2 3 - 1) において 、 3 3 丨基がトリエトキシシリル基またはトリメ トキシシリル基であ る含硫黄シラン化合物であり、 特にトリエトキシシリル基である含硫黄シラ ン化合物である。

[0041 ] 本発明の特に好ましい実施態様としては、 上記式 (1) で表される化合物 は、 式 (2 4) 〜 (4 1)

\¥0 2020/175493 46 卩(:17 2020 /007535

[式中、 ソは、 1〜 1 0の整数である。 ]

で表される化合物である。

[0042] 上記式 (2 4) 〜 (4 1) で表される化合物において、 ソは、 上記式 (4 ) または (5) において説明した通りである。

[0043] ここで、 上記式 (2 4) 〜 (4 1) で表される化合物において、 ノルボル ネン環に結合した置換基がノルボルネン環の 架橋構造と同様に紙面向かって 前側に伸びている異性体 (シン異性体) と、 ノルボルネン環に結合した置換 基がノルボルネン環の架橋構造と反対に紙面 向かって後側に伸びている異性 \¥0 2020/175493 47 卩(:17 2020 /007535 体 (アンチ異性体) の 2種の立体異性体が存在することが推察され 。

[0044] 従って、 例えば上記式 (2 4) および式 (2 5) で表される化合物は、 以 下の式:

[化 45]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0045] また、 例えば上記式 (2 8) および式 (2 9) で表される化合物は、 以下 の式:

\¥0 2020/175493 48 卩(:17 2020 /007535

[化 46]

で表される立体異性体を含む複数の立体異性 体の混合物であると考えられる

[0046] さらに、 例えば上記式 (3 6) および式 (3 7) で表される化合物は、 以 下の式: \¥0 2020/175493 49 卩(:171? 2020 /007535

[化 48]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0047] さらに、 例えば上記式 (3 8) 〜 (4 1) で表される化合物は、 以下の式

\¥0 2020/175493 50 卩(:171? 2020 /007535

[化 49]

または、 式:

\¥02020/175493 51 卩(:171? 2020 /007535

[化 50]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0048] 本発明の特に好ましい実施態様としては、 上記式 (2) で表される化合物 は、 上記式 (2) における八が、 式 (24— 1) 〜 (4 1 — 1) :

[<b51]

\¥02020/175493 54 卩(:17 2020 /007535

[式中、 波線は、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との 結合部位を表す。 ]

で表される 2価の有機基である化合物である。

[0049] 上記式 (24— 1) 〜 (4 1 — 1) で表される化学構造において、 波線は 、 式 (2) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部位を表す

[0050] ここで、 上記式 (24— 1) 〜 (4 1 — 1) で表される 2価の有機基にお いて、 ノルボルネン環に結合した置換基がノルボル ネン環の架橋構造と同様 に紙面向かって前側に伸びている異性体 (シン異性体) と、 ノルボルネン環 \¥0 2020/175493 55 卩(:17 2020 /007535

に結合した置換基がノルボルネン環の架橋 構造と反対に紙面向かって後側に 伸びている異性体 (アンチ異性体) の 2種の立体異性体が存在することが推 察される。

[0051 ] 従って、 例えば上記式 (2 4— 1) および式 (2 5— 1) で表される 2価 の有機基は、 以下の式:

[化 52]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0052] また、 例えば上記式 (2 8— 1) および式 (2 9— 1) で表される 2価の 有機基は、 以下の式:

\¥0 2020/175493 56 卩(:17 2020 /007535

[化 53]

または、 式:

[化 54]

で表される立体異性体を含む複数の立体異性 体の混合物であると考えられる

[0053] さらに、 例えば上記式 (3 6— 1) および式 (3 7— 1) で表される 2価 の有機基は、 以下の式: \¥02020/175493 57 卩(:171? 2020 /007535

[化 55]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0054] さらに、 例えば上記式 (38— 1) 〜 (4 1 — 1) で表される 2価の有機 基は、 以下の式:

\¥0 2020/175493 58 卩(:171? 2020 /007535

[化 56]

または、 式:

\¥0 2020/175493 59 卩(:171? 2020 /007535

[化 57]

で表される立体異性体の混合物であると考え られる。

[0055] 本発明の他の実施態様としては、 本発明の含硫黄シラン化合物は、 後述の 式 (1’ ) で表される化合物と硫黄とを反応させること により得られる含硫 黄シラン化合物である。

[0056] (2) 含硫黄シラン化合物の製造方法

式 (1) または (2) で表される化合物は、 式 (4 2) :

\¥02020/175493 60 卩(:17 2020 /007535

[化 58]

[式中、

3は、 〇か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 は水素原子であり、 若しくは、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 互いに 結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 12

、 または

17 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても \¥0 2020/175493 61 卩(:171? 2020 /007535

よく、 ここで、 [¾ 1 4 および[¾ 1 5 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ 、 は水素原子である。 ] で表される化合物と、 式 (4 3) :

[化 59] 2 ¾卜丫 (43)

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

丫は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ る。 ]

で表される化合物を反応させることにより、 式 (1’ ) :

[化 60]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

1-は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される少 なくとも 1つのへ テロ原子を含んでいてもよい炭化水素基であ り、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 \¥02020/175493 62 卩(:171? 2020 /007535

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) f-で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 は水素原子であり、 若しくは 14 および 15 は、 互いに結 合して二重結合を形成し、 かつ、 および 18 は水素原子であり、 または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても よく、 ここで、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ

で表される化合物を製造する工程 (工程 1 _ 1) 、 および

上記式 (1’ ) で表される化合物を、 硫黄と反応させることにより式 (1) または (2) で表される化合物を製造する工程 (工程 1 -2) により製造す ることができる。

[0057] 上記式 (42) 、 (43) および (1’ ) において、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 それぞれ水素原子であるか、 または、 互いに結合して二重結合を形成しても よい。 また、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 それぞれ水素原子であるか、 または、 互い に結合して二重結合を形成してもよい。 さらに、

1_、 は、 式 (1) で表される化合物において説明した通りであ る。 [0058] また、 上記式 (43) において、 丫は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群 から選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基 \¥0 2020/175493 63 卩(:171? 2020 /007535

であり、 好ましくは炭素数 1〜 3 0の窒素、 酸素および硫黄からなる群から 選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基、 よ り好ましくは炭素数 1〜 2 0の窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択さ れる少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基、 さらに好 ましくは炭素数 1〜 1 〇の窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択される 少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基である。 その中 でも、 丫は、 硫黄を含む炭化水素基であることが特に好ま しい。 かかる炭化 水素基におけるシリル基と脂環式炭化水素部 分に結合する箇所をつなぐ直鎖 部分の長さが、 炭素、 窒素、 酸素または硫黄の原子数の総和として、 好まし くは 3〜 8、 より好ましくは 4〜 7、 さらに好ましくは 4〜 6とされる。

[0059] ここで、 上記工程 1 _ 1 においては、 式 (4 2) で表される化合物と、 式 (4 3) で表される化合物とを、 付加反応または縮合反応に供することで合 成することができる。 ここにおける付加反応として、 ラジカル付加反応、 共 役付加反応、 求核付加反応、 求電子付加反応などを用いることができ、 例え ばペリ環状反応に類する反応、 ヒドロシリル化反応、 ヒドロアミノ化反応な どを用いることができる。 縮合反応として、 例えばェステル化反応、 アミ ド 化反応、 チオェステル化反応、 チオアミ ド化反応、 フリーデルクラフツ反応 等を用いることができる。

[0060] ここで、 上記工程 1 _ 2においては、 式 (1, ) で表される化合物と硫黄 とを、 例えば、 窒素置換環境下で、 8 0 ° 〇~ 1 8 0 ° 〇の温度で 3〜 2 4時間 反応させることができる。 また、 溶媒中でまたは無溶媒で、 触媒量のアミン 、 または酸化亜鉛と加硫促進剤の触媒を入れて 反応させてもよい。 必要に応 じて、 蒸留により得られた反応物から余分な溶媒等 を留去することができる

[0061 ] なお、 上記式 (4 2) で表される化合物は、 当業者に既に知られた知識に 基づいて、 同一もしくは異なる共役ジェン類化合物同士 によるディールズ アルダー反応、 あるいは、 共役ジェン類化合物とアルケン類化合物との ディ —ルズ アルダー反応により合成することができる。 また、 式 (4 2) で表 \¥0 2020/175493 64 卩(:171? 2020 /007535

される化合物は、 当該ディールズ · アルダー反応により合成された化合物を 、 必要に応じて熱変性させることにより、 および/または必要に応じて精製 することにより調製することができる。

[0062] 上記式 (3) または式 (2’ ) :

[化 61]

[式中、

八は、

式 ( 3— 1)

[化 62]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 \¥02020/175493 65 卩(:171? 2020 /007535

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) f-で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

[¾ 14 、 [¾ 15 および[¾ 18 は水素原子であり、 [¾ 16 は、 水素原子、 メチル基また は炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ、 水素原子、 メチル基ま たは炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、

波線は、 式 (2’ ) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部 位を表す。 ) 、 または、

式 ( 3— 2) :

[化 63]

(式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 \¥02020/175493 卩(:171? 2020 /007535

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) f-で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 または、 [¾ 16 および[¾ 17 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形 成してもよく、

波線は、 式 (2’ ) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 との結合部 位を表す。 ) で表される 2価の有機基であり、

巳は、 水素原子あるいは式 (3— 1 — 1) :

[化 64]

式 ( 3— 1 - 2) : \¥02020/175493 67 卩(:171? 2020 /007535

[化 65]

、 または

[化 66]

[化 67]

(式 (3— 1 — 1) 、 式 (3— 1 — 2) 、 式 (3— 2- 1) および式 ( 3— 2-2) 中、 および は、 式 (3- 1) または式 ( 3 _ 2 ) において記載した通りであり、

波線は、 3 との結合部位を表す。 )

で表される置換基であり、

は、 それぞれ独立して、 1〜 30の整数であり、

は、 〇〜 30の整数であり、 \¥02020/175493 68 卩(:171? 2020 /007535

01は、 2〜 30の整数である。 ]

で表される化合物は、 式 (42)

[化 68]

[式中、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

は、 水素を表し、 または、 若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 は水素原子であり、 若しくは、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 互いに 結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 12

、 または \¥0 2020/175493 69 卩(:17 2020 /007535 1 7 は、 互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても よく、 ここで、 [¾ 1 4 および[¾ 1 5 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ

[式中、

[¾ 2 および[¾ 3 は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数である。 ]

で表される化合物を反応することにより式 (3’ ) :

[化 70]

[式中、

および は、 それぞれ独立して、 酸素原子または窒素原子を含んで いてもよい炭化水素基、 あるいは水素原子を表し、

は、 1〜 1 0の整数であり、

3は、 0か 1の整数であり、

匕は、 0か 1の整数であり、

〇は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 \¥02020/175493 70 卩(:171? 2020 /007535

は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

6は、 〇〜 5の整数であり、

[¾ 4 、 [¾ 5 、 および 水素を表し、 または、 しくは および 6若しくは の 1つが、 一 (〇1 ~ 1 2 ) f-で表される架橋構造を形成してもよ く、 干は、 1〜 5の整数であり、

若しくは および 一 (〇1 ~ 1 2 9 —で表される架橋構造を形成して もよく、 9は、 1〜 5の整数であり、

8 16 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 8のアルキル基であり、 かつ 、 [¾ 17 は、 水素原子、 メチル基または炭素数 2〜 1 0のアルキル基であり、 ここで、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ、 [¾ 14 、 は水素原子であり、 若しくは 14 および 15 は、 互いに結 合して二重結合を形成し、 かつ、 および 18 は水素原子であり、 または

互いに結合して 4〜 9員の脂環式炭化水素を形成しても よく、 ここで、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 互いに結合して二重結合を形成し、 かつ

で表される化合物を製造する工程 (工程 2— 1) 、 および上記式 (3’ ) で 表される化合物を、 硫黄と反応させることにより式 (3) または (2’ ) で 表される化合物を製造する工程 (工程 2— 2) により製造することができる

[0063] 上記式 (42) 、 (44) および (3’ ) において、 [¾ 12 および[¾ 13 は、 それぞれ水素原子であるか、 または、 互いに結合して二重結合を形成しても よい。 また、 [¾ 14 および[¾ 15 は、 それぞれ水素原子であるか、 または、 互い に結合して二重結合を形成してもよい。 さらに、 、 お よび は、 式 (1) で表される化合物において説明した通りであ る。 さ らに、 は、 式 (3) で表される化合物において説明した通りであ る。

[0064] ここで、 上記工程 2 _ 1 においては、 上記した式 (3’ ) で表される化合 \¥0 2020/175493 71 卩(:171? 2020 /007535

物は、 上記式 (4 2) で表される化合物と、 上記式 (4 4) で表される化合 物とを混合し、 加熱することにより、 上記式 (4 4) で表される化合物にお けるメルカプト基と上記式 (4 2) で表される化合物における炭素一炭素不 飽和結合部分とが反応することにより、 合成されると考えられる。 上記式 ( 4 4) で表される化合物は、 上記式 (4 2) で表される化合物 1モルに対し 、 〇. 1〜 4モルとなるように混合することが好ましく 〇. 3〜 3モルと なるように混合することがより好ましい。 また、 加熱温度は、 4 0〜 3 0 0 °〇とすることが好ましく、 5 0〜 2 0 0 °〇とすることがより好ましい。

[0065] 上記式 (4 4) で表される化合物としては、 たとえばメルカプト基を有す るアルコキシシラン化合物が挙げられる。 メルカプト基を有するアルコキシ シラン化合物としては、 メルカプトトリメ トキシシラン、 メルカプトトリェ トキシシラン、 メルカプトメチルトリメ トキシシラン、 メルカプトメチルト リェトキシシラン、 メルカプトメチルトリプロポキシシラン、 2—メルカプ トェチルトリメ トキシシラン、 2—メルカプトェチルトリェトキシシラン、

3—メルカプトプロピルトリメ トキシシラン、 4—メルカプトブチルトリメ トキシシラン、 3—メルカプトプロピルトリェトキシシラン 4—メルカプ トプチルトリェトキシシラン、 2—メルカプトェチルトリプロポキシシラン 、 3—メルカプトプロピルトリプロポキシシラ 、 4—メルカプトブチルト リプロポキシシラン、 2—メルカプトェチルメチルジメ トキシシラン、 3 - メルカプトプロピルメチルジメ トキシシラン、 4—メルカプトブチルメチル ジメ トキシシラン、 2—メルカプトェチルメチルジェトキシシラ 、 3—メ ルカプトプロピルメチルジェトキシシラン、 4—メルカプトブチルメチルジ ェトキシシラン等が挙げられる。

[0066] また、 上記した式 (3’ ) で表される化合物は、 上記式 (4 2) で表され る化合物と、 後述する式 (7) で表される化合物を混合し、 加熱することに よっても合成することができる。 後述の式 (7) で表される化合物における ポリスルフィ ド結合が開裂し、 これが上記式 (4 2) で表される化合物にお ける炭素一炭素不飽和結合部分と反応するこ とにより、 合成されると考えら \¥0 2020/175493 72 卩(:171? 2020 /007535

れる。 後述する式 (7) で表される化合物は、 上記式 (4 2) で表される化 合物 1モルに対し、 〇. 1〜 4モルとなるように混合することが好ましく 〇. 3〜 3モルとなるように混合することがより好ま い。 また、 加熱温度 は、 4 0〜 3 0 0 °〇とすることが好ましく、 5 0〜 2 0 0 °〇とすることがよ り好ましい

[0067] 必要に応じて、 ラジカル開始剤を併用することもできる。 ラジカル開始剤 としては、 アゾビスイソプチロニトリル (八 丨 巳1\!) や、 1 , 1’ ーアゾビ ス (シクロヘキサンカルボニトリル) (八巳〇1\!) 等のアゾ化合物、 ジー 1 3 r t ブチルペルオキシド (1: _巳リ〇〇巳リ _ 1:) ブチル ヒドロペルオキシド (1: -巳リ〇〇1 ~ 1) 、 過酸化ベンゾイル (巳 〇, 9 〇 (=〇) 〇〇〇 (=〇) 1 ~ 1) 、 メチルエチルケトンペルオキシド、 ジ クミルペルオキシド (口〇 ) 等の過酸化物、 塩素分子等のジハロゲン化合 物、 低温でラジカルを発生させられる試薬として 、 過酸化水素と鉄(丨 丨)塩 、 過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなど、 酸化剤と還元剤の組み合わせのレ ドックス開始剤、 トリエチルボラン (巳 I 3 巳) やジエチル亜鉛 (巳 I 2 n ) も用いることができる。

[0068] なお、 後述する式 (7) で表される化合物のうち、 ビス [3 - (トリエト キシシリル) プロピル] テトラスルフィ ドは、 市販されているものを使用し てもよく、 例えば、 エボニック社製の 3 I - 6 9が挙げられる。 また、 ビス [3 - (トリエトキシシリル) プロピル] ジスルフィ ドについても、 市販さ れているものを使用してもよく、 例えば、 エボニック社製の 3 丨 一7 5が挙 げられる。

[0069] ここで、 上記工程 2 _ 2においては、 式 (3’ ) で表される化合物と硫黄 とを、 例えば、 窒素置換環境下で、 8 0 ° 〇~ 1 8 0 ° 〇の温度で 3〜 2 4時間 反応させることができる。 また、 溶媒中でまたは無溶媒で、 触媒量のアミン 、 または酸化亜鉛と加硫促進剤の触媒を入れて 反応させてもよい。 必要に応 じて、 蒸留により得られた反応物から余分な溶媒等 を留去することができる \¥0 2020/175493 73 卩(:171? 2020 /007535

[0070] (3) 含硫黄シラン化合物の有用#

本発明の含硫黄シラン化合物は、 ゴム等の有機高分子材料と無機材料との 分散不良や混合不良等が生じ難い、 優れたシランカップリング剤である。 本 発明の含硫黄シラン化合物を用いることで、 ゴム組成物から得られた架橋物 の粘弾性特性を向上させることができる。 また、 本発明の含硫黄シラン化合 物は、 ゴム組成物から得られた架橋物の転がり抵抗 抑制性能を向上させる。 また、 本発明の含硫黄シラン化合物は、 ゴム組成物から得られた架橋物のウ エッ トグリップ性能を向上させる。 また、 本発明の含硫黄シラン化合物は、 得られた架橋物の接着特性を向上させる。

[0071 ] 式 (1) で表される化合物と式 (2) で表される化合物は、 それぞれ単独 で使用してもよく、 あるいは、 それらの任意の割合の混合物として使用する こともできる。

[0072] 3 . 含硫黄シラン化合物を含んでなる組成物

本発明の組成物は、 上記式 (1) で表される含硫黄シラン化合物および/ または式 (2) で表される含硫黄シラン化合物、 並びに該含硫黄シラン化合 物と反応し得るポリマーを含んでなる。 本発明の組成物としては、 例えば、 前記ポリマーが、 ガラス転移点が 2 5 ° 〇以下のエラストマーであって、 かつ 無機材料をさらに含んでなるゴム組成物、 前記ポリマーがシーリング性ポリ マーであるシーリング材組成物、 並びに前記ポリマーが接着剤である接着剤 組成物等が挙げられる。

[0073] (1) ゴム組成物

本発明の組成物の一つの好ましい実施態様は 、 上記式 (1) で表される含 硫黄シラン化合物および/または式 (2) で表される含硫黄シラン化合物、 ガラス転移点が 2 5 °〇以下のエラストマー、 並びに無機材料を含んでなるも のである。 これらの組成により、 エラストマーとシリカ等の無機材料との混 合不良や分散不良等が生じることがなく、 優れた粘弾性特性を発揮する架橋 物を得るためのゴム組成物を提供することが できる。 また、 該ゴム組成物か ら得られた架橋物の転がり抵抗抑制性能を向 上させることができる。 また、 該ゴム組成物から得られた架橋物のウェッ トグリップ性能を向上させること ができる。

[0074] シランカップリング剤を上記のェラストマー と反応させるためには、 従来 、 ポリスルフィ ド基、 メルカプト基、 ェポキシ基、 アミノ基等の極性の高い 置換基が必要であった。 しかしながら、 これらの官能基を導入するに従い、 極性が上がり、 上記のェラストマーの場合、 親和性が悪化してしまい、 分散 不良、 混合不良が起こってしまう問題があった。 特定の理論に拘泥するもの ではないが、 上記式 (1) または式 (2) で表される化合物は、 その硫黄_ 硫黄結合および/または硫黄一炭素結合が開 することで、 容易にジェン系 ゴム等と共架橋できる。 また、 適度な長さの側鎖により結合したシリル基部 分は、 シリカ表面のシラノール基と反応し、 ポリマーとガラスやシリカ間の 反応の仲立ちをして補強性を発揮する。 そして、 上記式 (1) で表される化 合物および/または式 (2) で表される化合物をゴム組成物に添加するこ と により、 上記のエラストマーとガラスやシリカとの間 の反応を仲立ちすると 考えられる。

[0075] (i)エラストマー

本発明のゴム組成物におけるェラストマーは 、 ガラス転移温度 (T g) が 25 ° C以下のェラストマーを含むものである 本発明の好ましい一つの実施 態様によれば、 本発明のゴム組成物におけるェラストマーは 、 ガラス転移温 度 (T g) が 0°C以下のェラストマーを含むものである。 本発明のゴム組成 物に含まれるェラストマーのガラス転移温度 (T g) がこの範囲であると、 ゴム組成物が室温でゴム状弾性を示すため好 ましい。 本発明において、 ガラ ス転移温度 (T g) は、 示差走査熱量測定 (DSC_D i f f e r e n t i a I S c a n n i n g C a I o r i me t r y) により測定したガラス 転移点である。 昇温速度は 1 0 ° C/m i nにするのが好ましい。

[0076] 本発明のゴム組成物におけるェラストマーと しては天然ゴム、 ブタジェン ゴム、 二トリルゴム、 シリコーンゴム、 イソプレンゴム、 スチレンーブタジ エンゴム、 イソプレンーブタジエンゴム、 スチレンーイソプレンーブタジェ \¥0 2020/175493 75 卩(:171? 2020 /007535

ンゴム、 ェチレンープロピレンージェンゴム、 ハロゲン化ブチルゴム、 ハロ ゲン化イソプレンゴム、 ハロゲン化イソプチレンコポリマー、 クロロプレン ゴム、 プチルゴムおよびハロゲン化イソブチレンー _メチルスチレンゴム が挙げられ、 その中でも天然ゴム、 ブタジェンゴム、 イソプレンゴム、 スチ レンーブタジェンゴム、 イソプレンーブタジェンゴム、 スチレンーイソプレ ンーブタジェンゴム、 ェチレンープロピレンージェンゴム、 ハロゲン化プチ ルゴム、 ハロゲン化イソプレンゴム、 ハロゲン化イソプチレンコポリマー、 プチルゴムおよびハロゲン化イソブチレンー _メチルスチレンゴムが好ま しく、 その中でも天然ゴム、 ブタジェンゴム、 イソプレンゴム、 スチレンー ブタジェンゴム、 イソプレンーブタジェンゴム、 スチレンーイソプレンーブ タジェンゴム、 ハロゲン化プチルゴム、 プチルゴムおよびハロゲン化イソブ チレンー _メチルスチレンゴムがさらに好ましく、 その中でも天然ゴム、 スチレンーブタジェンゴムおよびブタジェン ゴムがより好ましい。 本発明の ゴム組成物におけるェラストマーとしては、 上述したゴムのうちの 1種また は 2種以上のものであってもよい。

[0077] 本発明のゴム組成物におけるェラストマーの 重量平均分子量は、 1 , 0 0 〇〜 3 , 0 0 0 , 0 0 0であることが好ましく、 1 0 , 0 0 0〜 1 , 0 0 0 ,

0 0 0であることがさらに好ましい。 なお、 本発明において、 重量平均分子 量は、 ゲルパーミェシヨンクロマトグラフィー (〇㊀ 丨 ㊀ r & a t \ 〇 1^ (〇 〇) ) により測定した重量平均 分子量 (ポリスチレン換算) である。 測定にはテトラヒドロフラン (丁 1 ~ 1 ) 、 1\1 , 1\1 -ジメチルホルムアミ ド (0 1\/1 ) 、 クロロホルムを溶媒として 用いるのが好ましい。

[0078] 本発明のゴム組成物における式 (1) で表される化合物の含有量および式 (2) で表される化合物の含有量の総量は、 ェラストマー 1 0 0質量部に対 し、 好ましくは〇. 1〜 3 0質量部であり、 より好ましくは〇. 3〜 2 0質 量部、 さらに好ましくは〇. 4〜 1 5質量部、 さらにより好ましくは〇. 7 〜 1 〇質量部、 特に好ましくは〇. 7〜6 . 9質量部、 特により好ましくは \¥0 2020/175493 76 卩(:171? 2020 /007535

1〜 5 . 0質量部、 特にさらに好ましくは 1〜 3 . 4質量部である。 また、 式 (1) で表される化合物の含有量および式 (2) で表される化合物の含有 量の総量は、 ゴム組成物に含まれる無機材料の総量 1 0 0質量部に対し、 好 ましくは〇. 1〜 3 0質量部であり、 より好ましくは〇. 5〜 2 0質量部、 さらに好ましくは 1 . 〇〜 1 5質量部である。

[0079] また、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される 化合物を本発明のゴム組成物に含有させるこ とにより、 得られる架橋物の粘 弾性特性を向上させることができる。 また、 ゴム組成物から得られた架橋物 の転がり抵抗抑制性能を向上させることもで きる。 さらに、 ゴム組成物から 得られた架橋物のウエッ トグリップ性能を向上させることもできる。

[0080] ( I)式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物

本発明のゴム組成物は、 式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の 含硫黄シラン化合物 (本明細書において、 「その他の含硫黄シラン化合物」 と称することもある) をさらに含んでいてもよい。 式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 を含んでなるゴム組成物を加硫 反応させると、 式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラ ン化合物が加硫反応に組み込まれるため、 シランカップリング剤として機能 する式 (1) または式 (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 と 式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物が反応 する。 この反応によって、 カップリング効率が高まるという相乗効果が 生ま れると考えられる。

[0081 ] 式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 の含有 量は、 エラストマー 1 0 0質量部に対し、 好ましくは〇. 0 1〜 2 7質量部 であり、 より好ましくは〇. 0 3〜 1 8質量部である。 また、 式 (1) また は (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 の含有量は、 ゴム組成 物に含まれる無機材料の総量 1 0 0質量部に対し、 好ましくは〇. 0 1〜 2 7質量部であり、 より好ましくは〇. 0 5〜 1 8質量部、 さらに好ましくは 0 . 1〜 1 3 . 5質量部である。 \¥02020/175493 77 2020/007535

[0082] 本発明のゴム組成物において、 式 (1) で表される化合物の含有量および 式 (2) で表される化合物の含有量の総量並びに式 (1) または式 (2) で 表される化合物以外の含硫黄シラン化合物の 含有量の合計が、 エラストマー 1 0 0質量部に対し、 好ましくは〇. 1〜 3 0質量部であり、 より好ましく は〇. 3〜 2 0質量部、 さらに好ましくは〇. 4〜 1 5質量部、 さらにより 好ましくは〇. 7〜 1 0質量部、 特に好ましくは〇. 7〜6 . 9質量部、 特 により好ましくは 1〜 5 . 0質量部、 特にさらに好ましくは 1〜 3 . 4質量 部である。 また、 式 (1) で表される化合物の含有量および式 (2) で表さ れる化合物の含有量の総量並びに式 (1) または (2) で表される化合物以 外の含硫黄シラン化合物の含有量の合計が、 ゴム組成物に含まれる無機材料 の総量 1 0 0質量部に対し、 好ましくは〇. 1〜 3 0質量部であり、 より好 ましくは〇. 5〜 2 0質量部、 さらに好ましくは 1 . 〇〜 1 5質量部である

[0083] 本発明のゴム組成物において、 式 (1) で表される化合物の含有量および 式 (2) で表される化合物の含有量の総量並びに式 (1) または (2) で表 される化合物以外の含硫黄シラン化合物の含 有量の合計に対する、 式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 の含有量の割合は 、 好ましくは質量基準で〇. 1〜〇. 9であり、 さらに好ましくは〇. 2〜 〇. 8である。

[0084] 式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 として 、 例えば、 式 (7) :

[化 71]

[式中、

1:および Vは、 それぞれ独立して、 〇〜 1 0の整数であり、

リは、 2〜 1 0の整数であり、 \¥0 2020/175493 78 卩(:171? 2020 /007535

および「は、 それぞれ独立して、 1〜 3の整数であり、

および 2は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、

!_ 2 および !_ 3 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から 選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基であ り、

2 1 および [¾ 2 3 は、 それぞれ独立して、 アルコキシ基または 1以上のアルキ ル基で置換されたアミノ基であり、

は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基である。 ] で 表される化合物を使用してもよい。

[0085] 上記式 (7) 中、 Iおよび Vは、 それぞれ独立して、 〇〜 1 0の整数であ り、 好ましくは〇〜 5の整数であり、 より好ましくは 1〜 3の整数であり、 さらに好ましくは 2である。

また、 リは、 2〜 1 0の整数であり、 より好ましくは、 2〜 8の整数であ る。

また、 および「は、 それぞれ独立して、 1〜 3の整数であり、 好ましく は 2〜 3の整数、 より好ましくは 3である。

また、 および 2は、 それぞれ独立して、 0か 1の整数であり、 好ましく は 0である。 また、 !_ 2 および !_ 3 は、 それぞれ独立して、 窒素、 酸素およ び硫黄からなる群から選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいて もよい炭化水素基であり、 好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群か ら選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から 選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 2 〇の炭化水素基、 さらに好ましくは、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から 選択される少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい、 炭素数 1〜 1 〇の炭化水素基である。

また、 および 3 は、 それぞれ独立して、 加水分解性基であり、 アル コキシ基、 より好ましくは炭素数 1〜 3 0のアルコキシ基、 さらに好ましく \¥0 2020/175493 79 卩(:171? 2020 /007535

は炭素数 1〜 2 0のアルコキシ基、 または 1以上のアルキル基で置換された アミノ基、 より好ましくは 1以上の炭素数 1〜 3 0のアルキル基で置換され たアミノ基、 より好ましくは 1以上の炭素数 1〜 2 0のアルキル基で置換さ れたアミノ基である。 具体的には、 アルコキシ基としては、 メ トキシ基、 エ トキシ基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 ブトキシ基およびイソブトキ シ基等が挙げられ、 これらの中でも、 メ トキシ基またはエトキシ基が好まし い。 また、 1以上のアルキル基で置換されたアミノ基と ては、 1\1—メチル アミノ基、 1\1 , 1\! -ジメチルアミノ基、 1\! -エチルアミノ基、 1\1 , 1\1 -ジエ チルアミノ基および 1\1 -イソプロピルアミノ基等が挙げられ、 これらの中で も、 1\1 -メチルアミノ基または 1\1 -エチルアミノ基が好ましい。 なお、 アル コキシ基およびアミノ基は、 窒素、 酸素および硫黄からなる群から選択され る少なくとも 1つのへテロ原子を含んでいてもよい炭化水 基からなる連結 基を介してケイ素 (3 丨) と結合してもよい。

また、 は、 それぞれ独立して、 水素またはアルキル基であ り、 より好ましくは炭素数 1〜 3 0のアルキル基、 さらに好ましくは炭素数 1〜 2 0のアルキル基であり、 具体的には、 メチル基、 エチル基、 プロピル 基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソプチル基、 1 6 「 1:—プチル基、 ペン チル基、 シクロペンチル基、 ヘキシル基およびシクロヘキシル基等が挙げ ら れ、 これらの中でも、 メチル基およびエチル基が好ましい。

[0086] 本発明のゴム組成物における上記式 (7) で表される化合物の含有量は、 エラストマー 1 0 0質量部に対し、 好ましくは〇. 0 1〜 2 7質量部であり 、 より好ましくは〇. 0 3〜 1 8質量部である。 また、 本発明のゴム組成物 における上記式 (7) で表される化合物の含有量は、 ゴム組成物に含まれる 無機材料の総量 1 〇〇質量部に対し、 好ましくは〇. 0 1〜 2 7質量部であ り、 より好ましくは〇. 0 5〜 1 8質量部、 さらに好ましくは〇. 1〜 1 3 . 5質量部である。

[0087] 式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 として 、 上記式 (7) で表される化合物以外にも、 上記式 (4 4) で表される化合 \¥0 2020/175493 80 卩(:171? 2020 /007535

物、 特に以下のような構造を有するシラン化合物 を使用することができる。

[化 72]

[化 73]

[0088] (丨丨丨)無機材料

本発明のゴム組成物に含まれる無機材料とし ては、 例えば、 シリカ、 力一 ボンブラック、 炭酸カルシウム、 酸化チタン、 クレイおよびタルク等が挙げ られ、 これらの中でも、 機械的特性および耐熱性をより向上させるこ とがで きることから、 シリカ、 または力ーボンブラックを用いることが好ま しい。

[0089] シリカとしては、 特に限定されないが、 例えば、 乾式法シリカ、 湿式法シ リカ、 コロイダルシリカ、 および沈降シリカ等が挙げられる。 これらの中で も、 含水ケイ酸を主成分とする湿式法シリカが好 ましい。 これらのシリカは 、 エラストマー 1 0 0質量部に対し、 1 〇〜 3 0 0質量部の配合量で、 それ それ単独あるいは 2種以上を組み合わせて用いることができる これらシリ 力の比表面積は、 特に制限されないが、 窒素吸着比表面積 (巳日丁法) で通 更に好ましくは 1

2 0〜 1 9 の範囲であるときに、 補強性、 耐摩耗性および発熱性等 の改善が十分に達成され好適である。 ここで、 窒素吸着比表面積は、 3丁 IV! 0 3 0 3 7— 8 1 に準じ、 巳巳丁法で測定される値である。

[0090] 力ーボンブラックは、 用途に応じて適宜選択使用される。 一般に、 力ーボ ンブラックは粒子径に基づいて、 ハードカーボンとソフトカーボンとに分類 される。 ソフトカーボンはゴムに対する補強性が低く 、 ハードカーボンはゴ ムに対する補強性が高い。 本発明のゴム組成物では、 特に補強性の高いハー ドカーボンを用いるのが好ましい。 エラストマー 1 0 0質量部に対して 1 0 〜 3 0 0質量部、 好ましくは 2 0〜 2 0 0質量部、 より好ましくは 3 0〜 1 \¥0 2020/175493 81 卩(:17 2020 /007535

5〇質量部含んでいるのがよい。

[0091 ] 無機材料の添加量は、 エラストマー 1 0 0質量部に対し、 0 1〜 5〇〇 質量部であることが好ましく、 1〜 3 0 0質量部であることがより好ましい

[0092] ( )その他の加工助剤

本発明のゴム組成物は、 その機能を損なわない範囲で、 硫黄、 酸化亜鉛等 の加硫剤、 架橋剤、 加硫促進剤、 架橋促進剤、 加硫促進助剤、 老化防止剤、 軟化剤、 各種オイル、 酸化防止剤、 老化防止剤、 充填剤及び可塑材等のその 他の加工助剤を含んでいてもよい。

[0093] 老化防止剤としては、 例えば、 ヒンダードフエノール系、 脂肪族および芳 香族のヒンダードアミン系等の化合物が挙げ られ、 エラストマー 1 0 0質量 部に対して 0 . 1〜 1 0質量部、 より好ましくは 1〜 5質量部添加するのがよ い。 また、 酸化防止剤としては、 例えば、 プチルヒドロキシトルエン (巳1 ~ 1 丁) 、 プチルヒドロキシアニソール (巳1 ~ 1八) 等が挙げられる。 エラストマ _ 1 〇〇質量部に対して〇. 1〜 1 〇質量部、 より好ましくは 1〜 5質量部 添加するのがよい。

[0094] 着色剤としては、 二酸化チタン、 酸化亜鉛、 群青、 ベンガラ、 リ トボン、 鉛、 カドミウム、 鉄、 コバルト、 アルミニウム、 塩酸塩、 硫酸塩等の無機顔 料、 アゾ顔料、 銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。 エラストマー 1 0 0 質量部に対して〇. 1〜 1 0質量部、 より好ましくは 1〜 5質量部添加する のがよい。

[0095] 加硫剤としては、 粉末硫黄、 沈降性硫黄、 高分散性硫黄、 表面処理硫黄、 不溶性硫黄、 ジモルフォリンジサルファイ ド、 アルキルフエノールジサルフ ァイ ド等の硫黄系加硫剤や酸化亜鉛、 酸化マグネシウム、 リサージ、 〇 -キ ノンジオキサム、 _ジベンゾイルキノンジオキシム、 テトラクロロー ベンゾキノン、 ポリー _ジニトロベンゼン、 メチレンジアニリン、 フエノ —ル樹脂、 臭素化アルキルフエノール樹脂、 塩素化アルキルフエノール樹脂 等が挙げられる。 \¥0 2020/175493 82 卩(:171? 2020 /007535

[0096] 加硫促進助剤としては、 アセチル酸、 プロピオン酸、 ブタン酸、 ステアリ ン酸、 アクリル酸、 マレイン酸等の脂肪酸、 アセチル酸亜鉛、 プロピオン酸 亜鉛、 ブタン酸亜鉛、 ステアリン酸亜鉛、 アクリル酸亜鉛、 マレイン酸亜鉛 等の脂肪酸亜鉛、 酸化亜鉛等が挙げられる。

[0097] 加硫促進剤としては、 テトラメチルチウラムジスルフィ ド (丁 1\/1丁0) 、 テトラエチルチウラムジスルフィ ド (丁巳丁〇) 、 テトラメチルチウラムモ ノスルフィ ド (丁1\/1丁1\/1) 等のチウラム系、 ヘキサメチレンテトラミン等の アルデヒド · アンモニア系、 ジフェニルグアニジン等のグアニジン系、 2 - メルカプトベンゾチアゾール (IV!巳丁) 、 ジベンゾチアジルジサルファイ ド 等のチアゾール系、 1\1 _シクロヘキシルー 2—ベンゾチアジルスル フェンアマイ ド (〇巳3) 、 1\1 _ ーブチルー 2—ベンゾチアジルスルフェ ンアマイ ド (巳巳3) 等のスルフェンアミ ド系、 ジメチルジチオカルバミン 酸亜鉛 (Z n P D C) 等のジチオカルバミン酸塩系挙げられる。

[0098] 本発明では、 その他の加工助剤は、 公知のゴム用混練機、 例えば、 口ール 、 バンバリーミキサー、 二ーダー等で混練し、 任意の条件で加硫してゴム組 成物として使用することができる。 これらその他の加工助剤の添加量も、 本 発明の目的に反しない限り、 従来の一般的な配合量とすることができる。

[0099] (V)ゴム組成物を製诰する方法

本発明のゴム組成物を製造する方法は、 上記含硫黄シラン化合物、 上記ガ ラス転移点が 2 5 ° 〇以下のエラストマーおよび上記無機材 料を混練する工程 を含んでなるものである。 本発明のゴム組成物を製造する方法は、 好ましく は、 該含硫黄シラン化合物、 該ガラス転移点が 2 5 ° 〇以下のエラストマー、 該無機材料および上記加硫促進助剤を混練す る工程を含んでなるものである

[0100] 上述のゴム組成物を製造する方法は、 好ましくは、 さらに上記加硫剤を混 練する工程を含んでなるものであってもよい 。 より好ましくは、 さらに該加 硫剤と上記加硫促進剤を混練する工程を含ん でなるものであってもよい。

[0101 ] ここで、 該ゴム組成物における該含硫黄シラン化合物 の含有量が、 該エラ \¥0 2020/175493 83 卩(:171? 2020 /007535

ストマー 1 0 0質量部に対して、 好ましくは〇. 1〜 3 0質量部であり、 よ り好ましくは〇. 3〜 2 0質量部、 さらに好ましくは〇. 4〜 1 5質量部、 さらにより好ましくは〇. 7〜 1 0質量部、 特に好ましくは〇. 7〜 6 . 9 質量部、 特により好ましくは 1〜5 . 0質量部、 特にさらに好ましくは 1〜 3 . 4質量部である。 また、 該含硫黄シラン化合物が式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 を含む場合、 式 (1) で表され る化合物の含有量および式 (2) で表される化合物の含有量の総量並びに式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン化合物 の含有量の 合計に対する、 式 (1) または (2) で表される化合物以外の含硫黄シラン 化合物の含有量の割合は、 質量基準で〇. 1〜〇. 9であることが好ましく 、 〇. 2〜〇. 8であることがさらに好ましい。

[0102] また、 上述の各工程において、 ゴム組成物の機能を損なわない範囲で、 上 述のその他の加工助剤を適宜配合することが できる。

[0103] (V I)本発明のゴム組成物の架橋物

本発明のゴム組成物を用いて、 従来公知の方法および当業者に広く知られ た技術常識に従い、 ゴム組成物の架橋物を製造することができる 。 例えば、 上記ゴム組成物を押し出し、 次いで、 成型機を用いて成形した後、 加硫機を 用いて加熱 ·加圧することにより架橋が形成され、 架橋物を製造することが できる。

[0104] (V I タイヤ

上記ゴム組成物を用いて、 従来公知の方法および当業者に広く知られた 技 術常識によりタイヤを製造することができる 。 例えば、 上記ゴム組成物を押 し出し、 次いで、 タイヤ成型機を用いて成形した後、 加硫機を用いて加熱 · 加圧することにより架橋が形成され、 タイヤを製造することができる。 一つ の実施態様としては、 本発明のタイヤは、 上記架橋物を含んでなるタイヤと される。

[0105] 本発明のゴム組成物を用いてタイヤを製造す ることにより、 製造された夕 イヤの粘弾性特性を改善することができる。 また、 製造されたタイヤの転が \¥0 2020/175493 84 卩(:171? 2020 /007535

り抵抗抑制性能を向上させることができる 。 さらに、 製造されたタイヤのウ ェッ トグリップ性能を向上させることができる。

[0106] (2) シーリング材組成物

本発明の組成物のもう一つの好ましい実施態 様は、 上記式 (1) で表され る化合物および/または式 (2) で表される化合物並びにシーリング性ポリ マー (シーリング剤) を含んでなるものである。 これらの組成により、 該シ —リング材組成物と無機材料との接着性を向 上させることができる。

[0107] シランカップリング剤をポリウレタン等と反 応させるためには、 従来、 ポ リスルフィ ド基、 メルカプト基、 ェポキシ基、 アミノ基等の極性の高い置換 基が必要であった。 しかしながら、 これらの官能基を導入するに従い、 極性 が上がり、 低極性のシーリング性ポリマーと混合した場 合、 親和性が悪化し てしまい、 分散不良、 混合不良が起こってしまう問題があった。 特定の理論 に拘泥するものではないが、 上記式 (1) または式 (2) で表される化合物 は、 その硫黄一硫黄結合および/または硫黄一炭 結合が開裂することで、 容易にジェン系ゴム等と共架橋できる。 また、 適度な長さの側鎖により結合 したシリル基部分は、 シリカ表面のシラノール基と反応し、 ポリマーとガラ スやシリカ間の反応の仲立ちをして補強性を 発揮する。 そして、 上記式 (1 ) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物をシーリング 材組成物または接着剤組成物に添加すること により、 ポリウレタン等とガラ スやシリカとの間の反応を仲立ちして補強性 を発揮すると考えられる。 その 結果、 上記式 (1) で表される化合物および/または (2) で表される化合 物を含有するシーリング材組成物、 または接着剤組成物が優れた引張り特性 を有し、 または該シーリング材組成物または該接着剤 組成物が優れた接着性 を発揮するものと考えられる。

[0108] 本発明のシーリング材組成物における上記式 (1) で表される化合物の含 有量および式 (2) で表される化合物の含有量の総量は、 シーリング材組成 物 1 〇〇質量部に対して〇. 1〜 3 0質量部であることが好ましく、 1〜 2 〇質量部であることがより好ましい。 \¥0 2020/175493 85 卩(:171? 2020 /007535

[0109] シーリング性ポリマーは特に限定されるもの ではなく、 一液硬化型 (湿気 硬化、 酸素硬化、 乾燥硬化、 非硬化型) のものであってもよく、 二液硬化型 (反応硬化型) ものであってもよく、 アクリル系ポリマー、 アクリルウレタ ン系ポリマー、 ポリウレタン系ポリマー、 シリコン系ポリマー、 変成シリコ ン系ポリマー、 ポリサルファイ ド系ポリマー、 3巳 系ポリマー、 プチルゴ ム系ポリマー、 油性コーキング系ポリマー等が挙げられ、 これらの中でも、 —液硬化型のポリウレタン系ポリマー、 シリコン系ポリマー、 変成シリコン 系ポリマー、 ポリサルファイ ド系ポリマー、 プチルゴム系ポリマーが好まし い。 本発明のシーリング材組成物は、 上記したシーリング性ポリマーを 1 ま たは 2以上含んでいてもよい。

[01 10] シーリング性ポリマーの重量平均分子量は、 3 0 0〜 5 0 0 , 0 0 0であ ることが好ましく、 1 , 0 0 0 ~ 3 0 0 , 0 0 0であることがさらに好まし い。

[01 1 1 ] 本発明のシーリング材組成物は、 上記式 (1) または (2) で表される化 合物以外の含硫黄シラン化合物を含んでいて もよい。

[01 12] 本発明のシーリング材組成物は、 その効果を損なわない範囲で、 酸化防止 剤、 老化防止剤、 耐電防止剤、 熱安定剤、 紫外線吸収剤、 光安定剤、 難燃剤 、 核剤、 透明化剤、 加工性改良剤、 滑剤、 充填剤、 可塑剤、 フィラー、 アン チブロッキング剤、 架橋剤、 染料および顔料等の添加剤を含んでいてもよ い

[01 13] 被着体の材質については特に限定されるもの ではないが、 例えば、 ステン レス、 アルミ、 銅、 鉄等の金属、 ナイロン、 スチロール、 アクリル、 塩化ビ ニル、 八巳 3、 [¾ 、 ポリカーボネート等のプラスチック、 天然ゴム、 合 成ゴム、 シリコーンゴム等のゴム、 コンクリート、 モルタル、 天然石、 タイ ル、 ガラス、 陶磁器等の無機材料、 木材、 合板、 皮革、 厚紙等の天然素材、 その他ポリエチレン、 ポリプロピレン、 フッ素樹脂、 ポリアセタール等が挙 げられる。

[01 14] ⑶ 接着剤組成物 \¥0 2020/175493 86 卩(:171? 2020 /007535

本発明の組成物のさらにもう一つの好まし い実施態様は、 本発明の接着剤 組成物は、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表され る化合物並びに接着剤 (接着性ポリマー) を含んでなるものである。 これら の組成により、 該接着剤組成物と無機材料との接着性を向上 させることがで きる。

[01 15] 本発明の接着剤組成物における上記式 ( 1) で表される化合物の含有量お よび式 (2) で表される化合物の含有量の総量は、 接着剤組成物 1 0 0質量 部に対して〇. 1〜 3 0質量部であることが好ましく、 1〜 2 0質量部であ ることがより好ましい。

[01 16] 接着剤は、 一液硬化型のものであってもよく、 二液硬化型ものであっても よく、 水分散系接着剤、 溶液系接着剤、 反応系接着剤、 固体系接着剤、 テー プ系接着剤のいずれであってもよい。 また、 接着剤は、 有機系接着剤であっ ても、 無機系接着剤であってもよい。

[01 17] 有機系接着剤としては、 例えば、 酢酸ビニル系接着剤、 酢酸ビニル樹脂エ マルジョン系接着剤、 ビニル樹脂系接着剤、 エチレンー酢酸ビニル樹脂系エ マルジョン接着剤、 ポリ酢酸ビニル樹脂溶液系接着剤、 エチレン-酢酸ビニル 樹脂ホッ トメルト接着剤、 エポキシ樹脂系接着剤、 エポキシ樹脂エマルジョ ン接着剤、 ポリビニルアルコール系接着剤、 エチレン酢酸ビニル系接着剤、 塩化ビニル系接着剤、 塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤、 水性高分子-イソシアネ -卜系接着剤、 《 -オレフィン系接着剤、 アクリル樹脂系接着剤、 アクリル 樹脂嫌気性接着剤、 アクリル樹脂エマルジョン接着剤、 アクリル樹脂系粘着 テープ、 ポリアミ ド系接着剤、 ポリアミ ド樹脂ホッ トメルト系接着剤、 ポリ イミ ド系接着剤、 セルロース系接着剤 (エーテルセルロース、 二トロセルロ —ス等) 、 ポリビニルピロリ ドン系接着剤、 ポリスチレン系接着剤、 ポリス チレン樹脂溶剤系接着剤、 シアノアクリレート系接着剤、 ポリビニルアセタ —ル系接着剤、 ウレタン樹脂系接着剤、 ウレタン樹脂溶剤系接着剤、 ウレタ ン樹脂エマルジョン接着剤、 ポリウレタン樹脂ホッ トメルト接着剤、 ポリオ レフィン樹脂ホッ トメルト接着剤、 ポリビニルプチラール樹脂系接着剤、 ポ \¥0 2020/175493 87 卩(:171? 2020 /007535

リアロマティック系接着剤、 構造用アクリル樹脂系接着剤、 ユリア樹脂系接 着剤、 メラミン樹脂系接着剤、 フエノール樹脂系接着剤、 レゾルシノール系 接着剤、 エステル系接着剤、 クロロプレンゴム系接着剤、 二トリルゴム系接 着剤、 スチレンブタジエンゴム接着剤、 スチレン-ブタジエンゴム系ラテック ス接着剤、 ポリベンズイミダソール接着剤、 ポリメタクリレート樹脂溶液系 接着剤、 熱可塑性エラストマー系接着剤、 プチルゴム系接着剤、 シリコーン 系接着剤、 変性シリコン系接着剤、 シリル化ウレタン系接着剤、 ウレタンゴ ム系接着剤、 ポリサルファイ ト系接着剤、 アクリルゴム系接着剤等の合成系 接着剤、 並びにデンプン系接着剤、 天然ゴム系接着剤、 天然ゴムラッテクス 系接着剤、 アスファルト、 膠、 アラビアガム、 漆、 カゼイン、 大豆タンパク 、 松やに等の天然系接着剤、 反応性ホッ トメルト接着剤等が挙げられる。

[01 18] 無機系接着剤としては、 シリカ系接着剤、 はんだ、 水ガラス (珪酸ソーダ 、 珪酸ナトリウム) 、 セメント (ポルトランドセメント、 漆喰、 石膏、 マグ ネシウムセメント、 リサージセメント、 歯科用セメント等) およびセラミッ ク等が挙げられる。

[01 19] 上記した接着剤の中でも、 被着体の材質が厚紙や木材である場合には、 セ ルロース系接着剤、 酢酸ビニル系接着剤、 酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接 着剤、 デンプン系接着剤、 ポリビニルアルコール系接着剤、 ポリビニルピロ リ ドン系接着剤が好ましい。 また、 被着体の材質がプラスチックである場合 には、 ビニル系接着剤、 スチレン樹脂系接着剤、 エポキシ樹脂系接着剤、 シ アノアクリレート系接着剤が好ましい。 また、 被着体の材質がゴムや皮革で ある場合には、 クロロブレンゴム系接着剤、 二トリルゴム系接着剤、 スチレ ンブタジエンゴム接着剤が好ましい。 また、 被着体の材質が金属、 陶磁器、 コンクリートである場合には、 エポキシ樹脂系接着剤、 シリコン系接着剤、 酢酸ビニル系接着剤が好ましい。 また、 相溶性および安定性の観点からは、 エポキシ系接着剤が好ましい。 本発明の接着剤組成物は、 上記した接着剤を 1 または 2以上含んでいてもよい。

[0120] 接着剤の重量平均分子量は、 3 0 0〜 5 0 0 , 0 0 0であることが好まし \¥0 2020/175493 88 卩(:171? 2020 /007535

く、 1 , 0 0 0〜 3 0 0 , 0 0 0であることがさらに好ましい。

[0121 ] 本発明の接着剤組成物は、 上記式 (1) または式 (2) で表される化合物 以外の含硫黄シラン化合物を含んでいてもよ い。

[0122] 本発明の接着剤組成物は、 その効果を損なわない範囲で、 酸化防止剤、 老 化防止剤、 耐電防止剤、 熱安定剤、 紫外線吸収剤、 光安定剤、 難燃剤、 核剤 、 透明化剤、 加工性改良剤、 滑剤等の添加剤を含んでいてもよい。

[0123] 4 . 無機材料の表面処理方法

また、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される 化合物は、 無機材料の表面処理に使用することができる 。 表面処理方法とし ては、 (1) 乾式法、 (2) 湿式法、 および (3) インテグラルブレンド法 がある。

[0124] 乾式法は、 大量の無機材料の表面処理をするのに適して いる方法で、 無機 材料をよくかき混ぜながら含硫黄シラン化合 物を噴霧するか蒸気状態で吹き 込むことにより行われる。 また、 必要に応じて加熱処理工程を入れる。 この 方法は、 希釈剤を使用しないため作業性に優れる。

[0125] 湿式法は、 無機材料を溶媒中に分散させ、 含硫黄シラン化合物も水や有機 溶媒に希釈し、 スラリー状態で激しくかき混ぜながら添加す ることにより行 われる。 この方法によれば、 均一な表面処理が可能である。

[0126] インテグラルブレンド法は、 無機材料を有機樹脂に混合する際に、 含硫黄 シラン化合物を直接有機樹脂に添加すること により行われる。 この方法は、 簡便であることから工業的に広く行われてい る。 この方法で無機材料に含硫 黄シラン化合物が作用する際には、 フイラー表面への含硫黄シラン化合物の 移行、 加水分解および縮合の 3工程を経る。 したがって、 この方法では含硫 黄シラン化合物と有機樹脂の反応性に注意す る必要がある。

[0127] 含硫黄シラン化合物の添加量としては、 一般的に以下の式により計算する ことができる。

添加量 (9) = [無機材料の質量 (9) X無機材料の比表面積 ] /含硫黄シラン化合物の最小被覆面積 (111 2 / 9) \¥02020/175493 89 卩(:171? 2020 /007535

なお、 含硫黄シラン化合物の最小被覆面積は、 以下の式により計算するこ とができる。 最小被覆面積 ( 2 / 9 ) = (6. 02 X 1 0 23 X 1 3 X 1 0 - 20 ) /含硫黄シラン化合物の分子量

なお、 無機材料の比表面積が不明の場合、 1質量%の含硫黄シラン化合物 により処理し、 次いで量を適宜増減して最適な結果が得られ る量を見出すこ とにより求める。

[0128] 無機材料としては、 例えば、 ガラス (比表面積〇. 1〜〇. 1 2 2 /

9) 、 マイカ (比表面積〇 2〜〇. 石英粉 (比表面積 1. 0

~2. 0〇1 2 / 9 ) 、 ケイ酸カルシウム (比表面積 1. 0~3. 0〇1 2 / 9

、 磁性紛 (比表面積 1. 〇〜 3. 、 炭酸カルシウム (比表面積 2

. 〇〜 5. 0〇1 2 / 9 ) 、 クレイ (比表面積 6. 〇〜 1 5. 0〇1 2 / 9 ) 、 力 オリン (比表面積 7. 〇〜 3〇. 0〇^/ 9 ) 、 タルク (比表面積 830〜 2 〇. 0 2 / 9 ) 、 合成シリカ (比表面積 20〇. 〇〜 30〇. 0〇! 2 / 9 ) などが挙げられる。

[0129] 5. その他

上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物 は、 パワートレイン関係製品として、 ハイブリッ ド ·電気自動車用製品、 デ ィーゼルェンジン関係製品、 スタータ、 オルタネータ、 ェンジン冷却製品、 駆動系製品など自動車関係製品に適用するこ とができる。

具体的には、 例えば、

(1) タイヤのトレッ ド、 力ーカス、 サイ ドウオール、 インナーライナー、 アンダートレッ ド、 ベルト部などのタイヤ各部、

(2) 外装のラジェータグリル、 サイ ドモール、 ガーニッシュ (ピラー、 リ ア、 カウルトップ) 、 ェアロパーツ (ェアダム、 スポイラー) 、 ホイールカ パー、 ウェザーストリップ、 カウべルトグリル、 ェアアウトレッ ト ·ルーバ —、 ェアスクープ、 フードバルジ、 換気口部品、 防触対策部品 (才ーバーフ ェンダー、 サイ ドシールパネル、 モール (ウインドー、 フード、 ドアべルト ) ) 、 マーク類; ドア、 ライ ト、 ワイパーのウェザーストリップ、 グラスラ \¥0 2020/175493 90 卩(:171? 2020 /007535

ン、 グラスランチャンネルなどの内装窓枠用部品 、

( 3 ) エアダクトホース、 ラジエターホース、 ブレーキホース、

( 4 ) クランクシャフトシール、 バルブステムシール、 ヘッ ドカバーガスケ ッ ト、 八/丁オイルクーラーホース、 ミッションオイルシール、 / 3ホー ス、 / 3オイルシールなどの潤滑油系部品、

( 5 ) 燃料ホース、 エミッションコントロールホース、 インレッ トフィラー ホース、 ダイヤフラム類などの燃料系部品;エンジン マウント、 インタンク ポンプマウントなどの防振用部品、

( 6 ) 〇 V」ブーツ、 ラック &ピニオンブーツなどのブーツ類、

( 7 ) 八/〇ホース、 八/〇シールなどのエアコンデショニング用 品、

( 8 ) タイミングベルト、 補機用べルトなどのべルト部品、

( 9 ) ウィンドシールドシーラー、 ビニルプラスチゾルシーラー、 嫌気性シ —ラー、 ボディシーラー、 スポッ トウェルドシーラーなどのシーラー類など が挙げられる。

また、 乗用車用エアコン、 バス用エアコン、 冷凍機などの空調関係製品に 適用することができる。 また、 コンビネーションメータ、 ヘッ ドアップディ スプレイ、 ボデー製品、 リレーなどのボデー関係製品に適用すること ができ る。 また、 車間制御クルーズ/プリクラッシュセーフテ /レーンキーピン グアシストシステム、 ステアリングシステム、 灯火制御システム、 エアバッ グ関連センサ &巳〇 II、 ブレーキコントロールなどの走行安全関係製 品に適 用することができる。 また、 力ーナビゲーションシステム、 巳丁〇、 データ 通信モジュール、 巳〇11などの情報通信関係製品に 適用することができる。 また、 自動車部品、 ホース、 ベルト、 シート、 防振 ゴム、 口ーラー、 ライニング、 ゴム引布、 シール材、 手袋、 防舷材、 医療用 ゴム (シリンジガスケッ ト、 チューブ、 カテーテル) 、 ガスケッ ト (家電用 、 建築用) 、 アスファルト改質剤、 ホッ トメルト接着剤、 ブーツ類、 グリッ プ類、 玩具、 靴、 サンダル、 キーパッ ド、 ギア、 ペッ トボトルキャプライナ —などのエラストマー、 ゴム履物、 ベルト、 ホース、 防振ゴム、 ゴムロール \¥0 2020/175493 91 卩(:171? 2020 /007535

、 印刷用ブランケッ ト、 ゴム ·樹脂ライニング、 ゴム板 (ゴムシート) 、 導 電性ゴム製品、 シーリング材、 シート防水、 ウレタン塗膜防水、 土木用遮水 シート、 密封装置、 押出ゴム製品、 スポンジゴム製品、 防舷材、 建築用ガス ケッ ト、 免震ゴム、 舗装用ゴムブロック、 非金属チェーン、 医療 ·衛生用ゴ ム製品、 ゴム引布製品、 ゴム · ビニール手袋に適用することができる。 また 、 タッチパネル用耐指紋コーティング、 金属表面用潤滑性コート、 金属塗装 用プライマーなどのコーティング剤に適用す ることができる。

[0130] 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物 を塗料またはコーティング剤に適用すること により、 接着性、 耐候性、 耐久 性、 耐摩耗性、 耐薬品性を向上させることができるとともに 、 充填剤および 顔料分散性を改善することができる。

[0131 ] また、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される 化合物をガラス繊維強化樹脂に適用すること により、 衝撃強度、 耐水性、 電 気絶縁性および湿潤環境下における長期安定 性を向上させることができる。 また、 強度保持能力および断熱マッ トの弾性力を改善することができる。 さ らにガラス繊維束のほつれを防止することが できる。

[0132] また、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される 化合物を印刷用インクに適用することにより 、 接着性および離型性を向上さ せることができるとともに、 濡れ性を改善することができる。

[0133] また、 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される 化合物を熱可塑性樹脂に適用することにより 、 充填剤や顔料の分散性を改善 することができるとともに、 オレフィン樹脂などの架橋性を向上させるこ と ができる。 また、 高機能化や難燃性の付与も期待することがで きる。

[0134] 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物 を有機材料または有機溶剤へ添加する場合、 その添加量としては、 一般的に 〇. 2〜 2 . 0質量%とすることができる。

[0135] 上記式 (1) で表される化合物および/または式 (2) で表される化合物 をプライマーとして使用する場合、 まず、 アルコール系溶媒、 例えば、 イソ \¥02020/175493 92 卩(:17 2020 /007535

プロピルアルコール (丨 八) の 1〜 2%溶液を調製し、 被着体に塗布する ことが好ましい。 その後丨 八を揮発させ、 目的の接着剤またはコーティン グ材を塗布することが好ましい。

実施例

[0136] 以下、 実施例により、 本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明がこれら 実施例に限定されるものではない。

[0137] 1. 調製例 1 :シリル甚含有 V N 6 ( 巳一33 丨) の合成

1 00 1_の 2ロフラスコに玉栓および真空ラインを繫い 3方コックを 設置した。 この 2ロフラスコにスターラーバーを入れ、 真空ラインを用いて ドライヤーで加熱しながら系内の脱気一窒素 置換を 1 〇回繰り返し、 常圧窒 素雰囲気下とした。 この 2ロフラスコ内に、 5—ビニルー 2—ノルボルネン ( 巳) を 38. 659 (0. 3 1 7モル) を入れた後、 7 1. 93 9 の トルエン溶媒を、 シリンジを用いて注入した。 その後、 スターラーを用いて 撹拌し 5—ビニルー 2—ノルボルネン ( 巳) を溶解させた。 次に、 シリ ンジを用いて、 68. 69 (〇. 288モル) の 3—メルカプトプロピルト リエトキシシランを注入した。 最後に〇. 4725 9 (2. 88ミリモル) のアゾビスイソプチロニトリルを窒素を吹き 込みながら添加した後、 窒素バ プリングを 20分間行った。 2ロフラスコをオイルバスに浸潰し、 オイルバ スの温度を 70°〇になるまで徐々に上昇させて化学反応 進行させた。 その 後 6時間化学反応を行った後に、 2ロフラスコをオイルバスからはずし、 室 温になるまで放置した。 トルエンおよび未反応の 5—ビニルー 2—ノルボル ネン ( 巳) を減圧留去した後、 98. 64 9 (収率 95%) の目的のシ リル基含有 巳 ( 巳一 33 丨) を得た。 1 1 ~ 1— 1\/|[¾および 13 〇一 1\/1 8の測定により、 シランの導入率は 1 00%であり、 ノルボルネン環の二重 結合が消失していることを確認した。

[化 74] \¥0 2020/175493 93 卩(:17 2020 /007535

[0138] 2 . 実施例 1 :含硫昔シラン化合物 1の合成並びに含硫黄シラン化合物 1 と 天然ゴムを含むゴム組成物およびゴムシート の調製と評価

( 1) 含硫黄シラン化合物 1の合成

5 0 1_の 2ロフラスコに、 調製例 1で得られたシリル基含有 巳 (V 巳一3 3 1) 1 2 . 5 5 9 (〇. 0 3 5モル) 、 硫黄 3 . 3 7 9 (〇. 1 0 5モル) 、 およびスターラーバーを入れ、 玉栓、 還流管を繫げた 3方コッ クを設置した。 その後、 系内に 1 〇分間窒素を吹き込んで反応器内の空気を 窒素に置換した。 その後、 2ロフラスコをオイルバスに浸潰し、 オイルバス の温度を 1 6 0 ° 〇まで徐々に上昇させて化学反応を進行 させた。 その 8時間 化学反応を行った後に、 2ロフラスコをオイルバスからはずし、 室温まで放 置した。 そして、 1 5 . 5 0 9 (9 7 %) の含硫黄シラン化合物 1 (黒褐色 液体) を得た。 得られた化合物の 1 1 ~ 1 - IV! 測定結果を図 1 に示す。 図 1 に より、 得られた化合物のビニル基の二重結合由来の ピークが消失しているこ とを確認した。

[化 75]

[式中、 ソ’ は 1〜 5の整数である。 ]、

および \¥0 2020/175493 94 卩(:17 2020 /007535

[化 76]

[式中、

八は、 以下の式:

[化 77]

(式中、 波線は、 式 (2” ) で表される含硫黄シラン化合物における主鎖 と の結合部位を表す。 )

を表し、

巳は、 以下の式:

[化 78]

(式中、 波線は、 3 との結合部位を表す。 ) 、 または

式: \¥0 2020/175493 95 卩(:17 2020 /007535

[化 79]

(式中、 波線は、 3 Xとの結合部位を表す。 )

で表される置換基であり、

Xは、 それぞれ独立して、 1〜 3 0の整数であり、

は、 〇〜 3 0の整数であり、

[0139] (2) 実施例 1 _ 1

ゴム組成物およびゴムシートの調製

以下の各成分を 1 0 0 !_二ーダー (東洋精機社製ラボプラストミル) を 用いて混練し、 ゴム組成物を得た。 このゴム組成物について 1 6 0 ° 〇、 1 5 分間のプレス加硫を行いゴム組成物からなる 厚さ 1 のゴムシートを得た

-天然ゴム 1 0 0質量部 -含硫黄シラン化合物 1 (調製例 2で合成) 3 . 2質量部 シリカ八〇 (東ソー社製、 商品名 :ニップシール八 0) 4 0質量部

-酸化亜鉛 3号 (東邦亜鉛社製、 商品名 :銀嶺 [¾) 3質量部

-ステアリン酸 (新日本理化製、 商品名 :ステアリン酸 3 0 0) 1質量部 -老化防止剤 (大内新興化学社製、 ノクラック 2 2 4) 1質量部

-硫黄 (細井化学社製、 油処理硫黄) 2質量部

-加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラー 0 ) 1質量部 加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラーロ) 〇. 5質量部 [0140] (3) 実施例 1 _ 2

3 . 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 1 . 6質量部の含硫黄 シラン化合物 1および 1 . 6質量部のその他の含硫黄シラン化合物 (エボニ \¥02020/175493 96 卩(:171? 2020 /007535

ック社製、 商品名 : 3 丨 69) を用いた以外は実施例 1 _ 1 と同様にしてゴ ム組成物およびゴムシートを得た。

[0141] (4) 比較例 1 _ 1

3. 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3. 2質量部のその他 の含硫黄シラン化合物 (3 丨 69) を用いた以外は実施例 1 - 1 と同様にし てゴム組成物およびゴムシートを得た。

[0142] (5) 比較例 1 _ 2

3. 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3. 2質量部の 5- ( トリエトキシシリルメチル) 一 2—ノルボルネントリスルフイ ド (特開 20 01 -26 1 685号公報の段落 0035の合成例 2に記載された方法で合 成される式 (45) :

[化 80]

(45)

で表される化合物) を用いた以外は実施例 1 _ 1 と同様にしてゴム組成物お よびゴムシートを得た。

[0143] (6) 物#評価

上記実施例 1 — 1〜 1 — 2および比較例 1 — 1〜 1 — 2で得られたおよび ゴムシートの物性を下記の方法により評価し た。

[0144] (」 I 3—八硬度)

実施例 1 — 1〜 1 — 2または比較例 1 — 1〜 1 — 2で得られたゴムシート を 6枚重ね、 」 1 3 <6353 (201 2年発行) に準拠して、 」 I 3- 八硬度を測定した。

[0145] (粘弾#)

粘弾性測定装置 (11巳1\/1社製[¾巳〇〇巳 1_ £-4000) を用い、 」 丨 3 \¥02020/175493 97 卩(:171? 2020 /007535

< 6394に準拠して、 歪 2〇 、 約 0. 1 %、 周波数 件下において、 実施例 1 — 1〜 1 — 2または比較例 1 — 1〜 1 — 2で得られ たゴムシートの、 測定温度 0°〇および 60°〇における I 3 n 5を求め、 さら にこの値から 门 バランス (ニ 门 (0°〇 (60 °〇

) を算出した。

[0146] 実施例 1 _ 1〜 1 _ 2および比較例 1 _ 1〜 1 _ 2について、 上記の物性 評価項目の測定結果 (ただし、 粘弾性における、 I 3 n 3バランスは I 3 n 8 (0 ° 〇 および (60 ° 〇 からの算出結果である。 ) を表 1 に表 す。 なお、 I a n 8 (0°〇 、 I a n 8 (60°〇 、 3门 5バランスは、 それぞれ実施例 1 _ 1〜 1 _ 2および比較例 1 _ 2については比較例 1 _ 1 における値を 1 00とした場合の相対値として記載した。

[表 1]

[0147] 実施例 1 — 1〜 1 — 2で得られたゴムシートと、 比較例 1 — 1で得られた ゴムシートを比較すると、 t a n S (60 ° 〇 が比較例より低く、 転がり抵 抗抑制性能に優れることが分かる。 また 1 3 3バランスは実施例 1 _ 1〜

1 -2で得られたゴムシートの方が高く、 粘弾性に優れることが分かる。 \¥0 2020/175493 98 卩(:171? 2020 /007535

[0148] 3 . 実施例 2 :含硫昔シラン化合物 1 とスチレンーブタジエンゴムを含むゴ ム組成物およびゴムシートの調製と評価

( 1) 実施例 2— 1

ゴム組成物およびゴムシートの調製

以下の各成分を 1 0 0 !_二ーダー (東洋精機社製ラボプラストミル) を 用いて混練し、 ゴム組成物を得た。 このゴム組成物について 1 6 0 ° 〇、 3 0 分間のプレス加硫を行いゴム組成物からなる 厚さ 1 のゴムシートを得た スチレンーブタジエンゴム (日本ゼオン社製 丨 〇 丨 1 5 0 2)

1 0 0質量部

-含硫黄シラン化合物 1 (調製例 2で合成) 3 . 2質量部 シリカ八〇 (東ソー社製、 商品名 :ニップシール八 0) 4 0質量部

-酸化亜鉛 3号 (東邦亜鉛社製、 商品名 :銀嶺 [¾) 3質量部

-ステアリン酸 (新日本理化製、 商品名 :ステアリン酸 3 0 0) 1質量部 -老化防止剤 (大内新興化学社製、 ノクラック 2 2 4) 1質量部

-硫黄 (細井化学社製、 油処理硫黄) 2質量部

-加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラー 0 ) 1質量部 加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラーロ) 〇. 5質量部 [0149] (2) 実施例 2 - 2

3 . 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 1 . 6質量部の含硫黄 シラン化合物 1および 1 . 6質量部のその他の含硫黄シラン化合物 (エボニ ック社製、 商品名 : 3 丨 6 9) を用いた以外は実施例 2 _ 1 と同様にしてゴ ム組成物およびゴムシートを得た。

[0150] (3) 比較例 2 _ 1

含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3 . 2質量部のその他の含硫黄シラン 化合物 (3 丨 6 9) を用いた以外は実施例 2 _ 1 と同様にしてゴム組成物お よびゴムシートを得た。

[0151 ] ( 4 ) 比較例 2 _ 2 \¥02020/175493 99 卩(:171? 2020 /007535

3. 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3. 2質量部の 5- ( トリエトキシシリルメチル) 一 2—ノルボルネントリスルフイ ド (特開 20 01 —26 1 685号公報) を用いた以外は実施例 2— 1 と同様にしてゴム 組成物およびゴムシートを得た。

[0152] (5) 物#評価

上記実施例 2— 1〜 2— 2および比較例 2— 1〜 2— 2で得られたゴムシ —卜の物性 (硬度および粘弾性) を実施例 1 (6) に記載された方法により 測定した。

[0153] 実施例 2 _ 1〜 2 _ 2および比較例 2 _ 1〜 2 _ 2について、 上記の物性 評価項目の測定結果 (ただし、 粘弾性における、 I 3 n 3バランスは I 3 n 8 (0°〇 および I a n S (60°〇 からの算出結果である。 ) を表 2に表 す。 なお、 I a n 8 (0°〇 、 I a n 8 (60°〇 、 3门 5バランスは、 それぞれ実施例 2_ 1〜 2— 2および比較例 2 _ 2については比較例 2 _ 1 における値を 1 00とした場合の相対値として記載した。

[表 2]

\¥02020/175493 100 卩(:171? 2020 /007535

[0154] 実施例 2— 1〜 2— 2で得られたゴムシートと、 比較例 2— 1で得られた ゴムシートを比較すると I 3 n 5 (0°〇 が比較例より高く、 ウェッ トグリ ップ性能に優れることが分かる。 また I 3 n 5 (60 ° 〇 は比較例 2 _ 1 よ り低く、 転がり抵抗抑制性能に優れることが分かる。 t a n Sバランスは実 施例 2 _ 1〜 2 _ 2で得られたゴムシートの方が高く、 粘弾性に優れること が分かる。

[0155] 4. 実施例 3 :含硫黄シラン化合物 1 とスチレンーブタジェンゴムおよびブ タジェンゴムを含むゴム組成物およびゴムシ ートの調製と評価

( 1) 実施例 3— 1

ゴム組成物およびゴムシートの調製

以下の各成分を 1 00 !_二ーダー (東洋精機社製ラボプラストミル) を 用いて混練し、 ゴム組成物を得た。 このゴム組成物について 1 60 ° 〇、 30 分間のプレス加硫を行いゴム組成物からなる 厚さ 1 のゴムシートを得た スチレンーブタジェンゴム (日本ゼオン社製 丨 〇 丨 1 502)

70質量部

- ブタジェンゴム (宇部興産製 II B E POL 巳 [¾ 1 501_) 30質量部

-含硫黄シラン化合物 1 (調製例 2で合成) 3. 2質量部 シリカ八〇 (東ソー社製、 商品名 :ニップシール八 0) 40質量部

-酸化亜鉛 3号 (東邦亜鉛社製、 商品名 :銀嶺 [¾) 3質量部

-ステアリン酸 (新日本理化製、 商品名 :ステアリン酸 300) 1質量部 -老化防止剤 (大内新興化学社製、 ノクラック 224) 1質量部

-硫黄 (細井化学社製、 油処理硫黄) 2質量部

-加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラー 0 ) 1質量部 加硫促進剤 (大内新興化学社製、 商品名 : ノクセラーロ) 〇. 5質量部 [0156] (2) 実施例 3 _ 2

3. 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 1. 6質量部の含硫黄 シラン化合物 1および 1. 6質量部のその他の含硫黄シラン化合物 (エボニ \¥0 2020/175493 101 卩(:171? 2020 /007535

ック社製、 商品名 : 3 丨 6 9) を用いた以外は実施例 3 _ 1 と同様にしてゴ ム組成物およびゴムシートを得た。

[0157] (3) 比較例 3 _ 1

含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3 . 2質量部のその他の含硫黄シラン 化合物 (3 丨 6 9) を用いた以外は実施例 3 _ 1 と同様にしてゴム組成物お よびゴムシートを得た。

[0158] (4) 比較例 3 _ 2

3 . 2質量部の含硫黄シラン化合物 1のかわりに、 3 . 2質量部の 5 - ( トリエトキシシリルメチル) 一 2—ノルボルネントリスルフイ ド (特開 2 0 0 1 —2 6 1 6 8 5号公報) を用いた以外は実施例 3— 1 と同様にしてゴム 組成物およびゴムシートを得た。

[0159] (5) 物#評価

上記実施例 3— 1〜 3— 2および比較例 3— 1〜 3— 2で得られたゴムシ —卜の物性 (硬度および粘弾性) を実施例 1 (6) に記載された方法により 測定した。

[0160] 実施例 3 _ 1〜 3 _ 2および比較例 3 _ 1〜 3 _ 2について、 上記の物性 評価項目の測定結果 (ただし、 粘弾性における、 I 3 n 3バランスは I 3 n 8 (0 °〇 および I a n S (6 0 °〇 からの算出結果である。 ) を表 3に表 す。 なお、 I a n 8 (0 °〇 、 I a n 8 (6 0 °〇 、 3门 5バランスは、 それぞれ実施例 3— 1〜 3— 2および比較例 3— 2については比較例 3— 1 における値を 1 0 0とした場合の相対値として記載した。

\¥0 2020/175493 102 卩(:171? 2020 /007535

[表 3]

[0161 ] 実施例 3— 1〜 3— 2で得られたゴムシートと、 比較例 3— 1で得られた ゴムシートを比較すると、 t a n S (0 °〇 が比較例 3 - 1 より高く、 ウェ ツ トグリツプ性能に優れることが分かる。 また I 3 n 5 (6 0 ° 〇 は比較例 3 _ 1 より低く、 転がり抵抗抑制性能に優れることが分かる。 1 3 n 3バラ ンスは実施例 3 _ 1〜 3— 2で得られたゴムシートの方が高く、 粘弾性に優 れることが分かる。

[0162] これらの結果は、 実施例で使用された含硫黄シラン化合物が有 する、 ゴム との反応性が高いポリスルフイ ド、 シリカとの反応性が高いシリル基、 およ び極性の低い構造がシリカ 0の分散およびゴムとの反応を促進したこと よるものと考えられる。 またポリスルフイ ドとシリル基との距離が短い 5— (トリエトキシシリルメチル) _ 2—ノルボルネンとの比較から、 適度な距 離を有する方が、 極性の低さとゴム分子中の適度な自由度を与 え、 シリカ八 〇の分散およびゴムとの反応をより促進する ものと考えられる。

[0163] 5 . 実施例 4 :含硫黄シラン化合物 1 を含むシーリング材組成物の調製と評 \¥02020/175493 103 卩(:171? 2020 /007535

( 1) 実施例 4 1

含硫黄シラン化合物 1 を、 1成分形ウレタン系シーリング剤 (ウレタンシ _ル3700 巳、 セメダイン株式会社製) に、 以下の表 4に示す量で混合 し、 減圧乾燥機にて脱気し、 組成物を得た。 得られた組成物を、 ガラス板 ( 松波硝子工業株式会社、 76111111X26111111X 1. 〇 〇!のマイクロスライ ドガラス) に塗布し、 室温で 1週間放置、 硬化させた。

[0164] (2) 比較例 4 _ 1

1成分形ウレタン系シーリング剤 (ウレタンシール 3700 巳、 セメダ イン株式会社製) を、 ガラス板 (松波硝子工業株式会社、 マイクロスライ ド ガラス 76111111X26111111X 1. 〇 〇〇 に塗布し、 室温で 1週間放置、 硬 化させた。

[0165] (3) 比較例 4 _ 2

1成分形ウレタン系シーリング剤 (ウレタンシール 3700 巳、 セメダ イン株式会社製) に、 3 -グリシドキシプロピルトリエトキシシラン (信越 化学工業株式会社製、 <巳巳_403) を、 以下の表 4に示す量で混合して 、 減圧乾燥機にて脱気し、 シーリング剤入り組成物を得た。 得られたシーリ ング剤を、 ガラス板 (松波硝子工業株式会社、 マイクロスライ ドガラス 76 111111X26111111X 1. 〇 〇〇 に塗布し、 室温で 1週間放置、 硬化させた。

[0166] (4) 物#評価

上記実施例 4 _ 1および比較例 4 _ 1〜 4 _ 2で硬化させた組成物の接着 力 に準拠して、 90° 剥離 試験 (引張速度 30〇 /分、 室温) により測定した。 結果を表 4に示す \¥0 2020/175493 104 卩 2020 /007535

[表 4]

[0167] 実施例 4 _ 1で得られた組成物と比較例 4 _ 1および 4 _ 2で得られた組 成物とを比較すると、 実施例 4 _ 1で得られた組成物の方が比較例 4 _ 1お よび 4 _ 2で得られた組成物よりも接着強度が大きい とがわかる。