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Title:
SUPERCONDUCTING MAGNETIC THRUST BEARING WITH INTEGRATED DYNAMOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078718
Kind Code:
A1
Abstract:
In a superconducting magnetic thrust bearing with integrated dynamotor, a first fixed core is formed to have a U-shaped cross-section in the direction of central axis of a tubular shape with the opening of the U-shape being directed perpendicularly to the central axis, and a superconducting coil is arranged on the inside of the U-shaped portion of the first fixed core formed in a U-shape. A rotary core has projecting ends at positions opposing two projecting ends in a U-shape of the first fixed core, and has a flux guide path provided, at the position opposing the armature core, with shape variations at a predetermined interval in the winding direction of the superconducting coil. The rotary core is constituted such that it rotates relatively to the first fixed core and can move in the direction of central axis of the first fixed core. The armature core introduces the magnetic flux generated from the superconducting coil and led out from one of two projecting ends of the U-shape of the first fixed core to the projecting ends of the rotary core, and the armature core is arranged fixedly in the path of magnetic flux led out from the projecting ends of the rotary core.

Inventors:
NAKASHIMA HIROSHI (JP)
KUBOTA MICHIAKI (JP)
YAMADA HIDEYUKI (JP)
KIKUKAWA KAZUNORI (JP)
FUJII MADOKA (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074754
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 21, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TOKAI RYOKAKU TETSUDO KK (JP)
NAKASHIMA HIROSHI (JP)
KUBOTA MICHIAKI (JP)
YAMADA HIDEYUKI (JP)
KIKUKAWA KAZUNORI (JP)
FUJII MADOKA (JP)
International Classes:
F16C32/04; H02K7/09
Foreign References:
JP2001343020A2001-12-14
JPH0798016A1995-04-11
JP2006153261A2006-06-15
JP2004331241A2004-11-25
Other References:
See also references of EP 2116733A4
Attorney, Agent or Firm:
NAGOYA INTERNATIONAL PATENT FIRM (20-19 Nishiki 1-chome, Naka-ku, Nagoya-sh, Aichi 03, JP)
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Claims:
 超電導コイルと、
 中心軸が前記超電導コイルの中心軸と一致するように配置された円筒形状の第1固定コアと、
 円筒形状に形成され、中心軸が前記超電導コイルの中心軸と一致するように前記第1固定コアの内側又は外側に配置された回転コアと、
 前記超電導コイルの巻線方向に配置された、複数の電機子コイルを有する電機子コアと
 を備え、
 前記第1固定コアは、円筒形状の中心軸方向の断面形状がコの字形状で、かつ、そのコの字形状の開口部が中心軸と垂直方向となるように形成され、
 前記超電導コイルは、前記コの字形状に形成された第1固定コアのコの字形状部分の内側に配置され、
前記回転コアは、前記第1固定コアのコの字形状の2つの突端部に対向した位置に突端部を有し、且つ、前記電機子コアに対向する位置に前記超電導コイルの巻線方向に所定の間隔で形状変化を有する磁束誘導路を有し、前記第1固定コアに対して相対的に回転するとともに、前記第1固定コアの中心軸方向に移動可能に構成され、
 前記電機子コアは、前記超電導コイルで発生され前記第1固定コアのコの字形状の2つの突端部のうちの一方の突端部から導出される磁束を前記回転コアの突端部へ導入するとともに、前記回転コアの突端部から導出される磁束経路の中に固定配置されていることを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項1に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記第1固定コアは、前記コの字形状の開口部が円筒形状の内側に向かって形成され、
 前記電機子コアは、前記第1固定コアの2つの突端部の少なくとも一方に、取り付けられ、
 前記回転コアは、前記突端部が前記第1固定コアの、2つの突端部に対向する位置に設けられ、前記突端部のうち、前記電機子コアに対向する突端部に、前記超電導コイルの巻線方向に所定の間隔で形状変化を有する磁束誘導路が併設されていることを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項2に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記第1固定コアの2つの突端部のうち一方の突端部の中心軸方向の長さは、他方の突端部の長さよりも長くなるように形成され、
 前記回転コアの前記突端部のうち前記第1固定コアの2つの突端部のうち中心軸方向の長さが長い方の突端部に対向する突端部の中心軸方向の長さは、他方の突端部の長さよりも長くなるように形成され、磁束誘導路は長さが長い方の突端部にのみ設けられ、
 前記電機子コアは、前記第1固定コアの2つの突端部のうち中心軸方向の長さが長い方の突端部に設けられていることを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項1に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 円筒形状に形成され、中心軸が前記超電導コイルの中心軸と一致するように前記第1固定コアの内側に固定配置された第2固定コアを備え、
 前記第1固定コアは、コの字形状の開口部が円筒形状の内側に向かって形成され、
 第2固定コアは、前記電機子コアが一体に取り付けられた少なくとも1つの突端部を有し、
 前記回転コアは、前記第1固定コアと前記第2固定コアとの間に配置され、前記第2固定コアに対向する面に回転方向に所定の間隔で形状変化を有する磁束誘導路を有し、
 前記磁束誘導路は、前記超電導コイルで発生され前記第1固定コアの2つの突端部のうち一端から導出される磁束を前記第2固定コアの前記突端部へ導入し、前記第2固定コアの前記突端部から導出される磁束を前記第1固定コアの他方の突端部へ導入することを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項4に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記第2固定コアの前記突端部は、2つの突端部からなり、
 前記電機子コアは、前記第2固定コアの前記2つの突端部のうち少なくとも一方の突端部に一体的に取り付けられ、
 前記回転コアは、前記第1固定コアの2つの突端部に対向する位置に突端部を有するとともに、電機子コアを取り付けた突端部に対向する位置に、中心軸に対して垂直方向に平行に、所定の間隔で形状変化を有する磁束誘導路を有していることを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項4に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記回転コアは、第1固定コアの前記突端部に対向する位置に突端部を有するとともに、中心軸の周囲方向に複数配置される一対の前記磁束誘導路を有し、
 前記一対の磁束誘導路のうち一方の磁束誘導路は、前記第1固定コアの2つの突端部のうち一方の突端部から導出される磁束を前記第2固定コアへ導入する磁束誘導路を形成し、他方の磁束誘導路は、前記第2固定コアから導出される磁束を前記第1固定コアの2つの突端部の他方の突端部へ導入する磁束誘導路を形成し、さらに、前記電機子コアは第2固定コアの回転コアに対向する面に一体的に取り付けられたことを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項1に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 円筒形状に形成され、中心軸が前記超電導コイルの中心軸と一致するように前記第1固定コアの外側に固定配置された第2固定コアを備え、
 前記第1固定コアは、コの字形状の開口部が円筒形状の外側に向かって形成され、
 第2固定コアは、前記電機子コアが一体に取り付けられた少なくとも1つの突端部を有し、
 前記回転コアは、前記第1固定コアと前記第2固定コアとの間に配置され、前記第2固定コアに対向する面に回転方向に所定の間隔で形状変化を有する磁束誘導路を有し、
 前記磁束誘導路は、前記超電導コイルで発生され前記第1固定コアの2つの突端部のうち一端から導出される磁束を前記第2固定コアの前記突端部へ導入し、前記第2固定コアの前記突端部から導出される磁束を前記第1固定コアの他方の突端部へ導入する磁束導入路を有することを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項7に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記回転コアは、第1固定コアの前記突端部に対向する位置に突端部を有するとともに、中心軸の周囲方向に複数配置される一対の前記磁束誘導路を有し、
 前記一対の磁束誘導路のうち一方の磁束誘導路は、前記第1固定コアの2つの突端部の
うち一方の突端部から導出される磁束を前記第2固定コアへ導入する磁束誘導路を形成し、他方の磁束誘導路は、前記第2固定コアから導出される磁束を前記第1固定コアの2つの突端部の他方の突端部へ導入する磁束誘導路を形成し、さらに、前記電機子コアは第2固定コアの回転コアに対向する面に一体的に取り付けられたことを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項1に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記第1固定コアは、コの字形状の開口部が円筒形状の内側に向かって形成され、
 前記超電導コイルは、互いの巻線の中心軸が一致するように所定の間隔を設けて配置された一対の超電導コイルからなり、
 前記第2固定コアは、円筒形状に形成され、中心軸が前記超電導コイルの中心軸と一致するように前記第1固定コアの内側で、かつ、前記一対の超電導コイルの間に配置されており、さらに、前記回転コアに対向する面に前記電機子コアが一体的に取り付けられており、
 前記回転コアは、前記超電導コイルの中心軸の周囲方向に所定の間隔で設けられた一対の磁束誘導路を有し、前記一対の磁束誘導路のうち一方は、前記第1固定コアの2つの突端部のうち一方の突端部から導出される磁束を前記電機子コアを取り付けた前記第2固定コアへ導入する磁路を形成し、他方の突端部は、前記前記第2固定コアから導出される磁束を前記第1固定コアの2つの突端部の他方へ導入する磁路を形成することを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
 請求項9に記載の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受において、
 前記第1固定コアは、前記一対の超電導コイルと前記電機子コアとで形成される2つの空間に各々前記第1固定コアの全周に亘って突起部を有し、
 前記回転コアは、前記突起部に対向する位置に凸部を有していることを特徴とする発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受。
Description:
発電動機一体型超電導磁気スラ ト軸受

 本発明は、超電導コイルを用いて、簡易 構造で、発電動機と磁気スラスト軸受とを 体化する技術に関する。

 超電導コイルを用いた磁気スラスト軸受 、大きなスラスト力を負担できることから 例えばエネルギー貯蔵のための大型のフラ ホイールの軸受などとして適用が進められ いる。ところが、フライホイールにエネル を貯蔵するにはフライホイールを回転させ り、フライホイールの回転エネルギを電気 ネルギとして取り出すための発電動機が不 欠である。

 従来、この発電動機は、超電導コイルを いた磁気スラスト軸受とはまったく別に設 られ、その回転軸にフライホイールの回転 を直結させて作動させる構造となっていた

 特に、回転損失を低減させる必要があるフ イホイールにおいては、回転体を真空中に めることが多いため回転部に発熱のある設 は採用が難しい。したがって、発電動機に 、構造が簡単で安価な誘導型の発電動機を いることが困難であり、永久磁石を用いた 期型の発電動機を用いる必要があった(例え ば、特許文献1参照)。

特開2001-343020号公報

 ところが、上記同期型の発電動機を用い 技術では、フライホイールを用いたエネル 貯蔵装置全体としては、構造が複雑になる ともにコスト高になるという問題があった また、この発電動機は永久磁石を界磁に使 するものが多く、大型になると組み立てに う難しさとコストが嵩むという問題もあっ 。

 さらに、発電動機として見た場合も、従 の設備ではスラスト軸受を必要とする場合 は、発電動機とは別に用意する方法が一般 であり、構造的に複雑になるとともにコス の面からも問題があった。

 本発明は、このような問題に鑑みなされ ものであり、発電動機と一体化された、簡 な構造の超電導磁気スラスト軸受を提供す ことを目的とする。

 かかる問題を解決するためになされた第1 局面の発明の発電動機一体型超電導磁気スラ スト軸受では、超電導コイル、第1固定コア 回転コア及び電機子コアを備えている。

 第1固定コアは、中心軸が超電導コイルの 中心軸と一致するように配置され、円筒形状 の中心軸方向の断面形状がコの字形状で、か つ、そのコの字形状の開口部が中心軸と垂直 方向となるように形成されている。

 回転コアは、円筒形状に形成され、中心 が超電導コイルの中心軸と一致するように 1固定コアの内側又は外側に配置されている 。また、回転コアは、第1固定コアの2つの突 部に対向した位置に突端部を有し、さらに 超電導コイルの巻線方向に所定の間隔で形 された複数の磁束誘導路を有する。

 回転コアは、第1固定コアに対して相対的 に回転するとともに第1固定コアの中心軸方 に移動可能に構成されている。

 電機子コアは、電機子コイルを有し、超 導コイルの巻線方向に複数配置されている また、電機子コアは、超電導コイルで発生 れ第1固定コアのコの字形状の2つの突端部 うちの一つの突端部から導出される磁束を 回転コアの突端部および磁束誘導路へ導入 るとともに、回転コアの突端部および磁束 導路を経由して突端部の他の突端部に戻る 束経路内に配置されている。

 超電導コイルは、コの字形状に形成され 第1固定コアのコの字部分の内側に配置され ている。

 このような発電動機一体型超電導磁気ス スト軸受では、超電導コイルで発生された 束が、コの字形状の第1固定コアによって形 成される磁路を通り、コの字形状の2つの突 部のうちの一方の突端部から外部へ導出さ る。

 第1固定コアの2つの突端部の一方の突端 から外部へ導出された磁束は、その突端部 対向する位置で回転コアの突端部および磁 誘導路へ導入される。

 回転コアの突端部および磁束誘導路へ導 された磁束は、第1固定コアの2つの突端部 うちの他方の突端部に対向する位置まで回 コアの円筒部を通り、第1固定コアの2つの突 端部のうちの他方の突端部に対向する位置で 回転コアの突端部および磁束誘導路から外部 へ導出され、第1固定コアの2つの突端部の他 の突端部へ導入される。

 このようにして、第1固定コアと回転コア との間で、超電導コイルで発生された磁束を 誘導する磁路が形成される。

 また、電機子コアは、超電導コイルの巻 方向に配置された複数の電機子コイルを有 ており、第1固定コアから導出される磁束を 回転コアへ導入し、回転コアから導出される 磁束を第1固定コアへ導入する位置、つまり 前述の第1固定コアと回転コアとで形成され 磁路の途中に配置されている。

 回転コアに設けられた、所定の間隔で形 変化を有する磁束誘導路が第1固定コアに対 向する場所では、導入・導出される磁束密度 は大きくなるため、電機子コアを貫通する磁 束量は、回転コアの回転に伴って変化する。

 したがって、電機子コアに回転コアの回 位置に併せて電流を供給すれば電動機に、 た、電機子コアからの電流を取り出すこと よって発電機として使用することができる

 さらに、回転コアの中心軸方向、つまり ラスト方向に力が加わった場合には、回転 アに中心軸方向への微少なずれが生じる。 の「ずれ」によって、磁路に磁気抵抗が発 することになるので、この抵抗を減少させ ように回転コアを加わった力と反対方向へ す力が発生する。したがって、磁気スラス 軸受の役割をも果たすことになる。

 このとき、磁束の発生源として超電導コ ルを用いているので、非常に強い磁束を発 することができ、電機子コイルを設置する とで、フライホイールのスラスト軸受用コ ルを発電動機の界磁発生源として共通利用 き、従来の様な回転機の追設が不要となる

 また、スラスト力が発生する発電動機に いては、界磁を構成するコイルを利用して 接触の強力なスラスト支持機構が構成可能 なる。

 以上のように、超電導コイル、第1固定コ ア、回転コア及び電機子コアを一体化するこ とにより簡単な構造で発電動機と磁気スラス ト軸受を一体化した発電動機一体型超電導磁 気スラスト軸受とすることができる。

 なお、磁束誘導路が「所定の間隔で形状 化を有する」とは、例えば、磁束誘導路が 定間隔で凸部を有していたり、歯車のよう 一定周期の凹凸形状となっていたりするこ を意味している。

 ところで、第1固定コア、回転コアあるい は電機子コアの形や配置位置には種々のもの が考えられる。例えば、第2局面の発明のよ に、第1固定コアの2つの突端部の少なくとも 一方に、中心軸の周囲方向に所定の間隔で形 成した回した電機子コイルより構成される電 機子コアを一体的に構成し、回転コアの電機 子コアに対向する位置にのみ超電導コイルの 巻線方向に所定の間隔で形状変化を有する磁 束誘導路を設けるようにしてもよい。

 このようにすると、超電導コイルで発生 る磁束は、第1固定コアの2つの突端部の一 から導出され、回転コアの突端部を介して 1固定コアの他方の突端部へ導入される。磁 誘導路を設けない突端部においては、磁束 全周に亘り第1固定コアの突端部と回転コア の突端部との間を通るため、安定したスラス ト軸受け性能が期待できるとともに、回転コ アの回転に伴い、磁束誘導路に対向した位置 でより大きな磁束が電機子コイルを貫通し、 回転に伴って電機子コイルを貫通する磁束量 が変化するので、発電動機として機能させる ことができる。

 さらに、第3局面の発明のように、電機子 コアに取り付けた突端部の中心軸方向の長さ を長くして発電動機特性を確保することもで きる。

 このようにすると、スラスト軸受の設計 発電動機としての設計が比較的独立に行う とができる。

 ところで、電機子コアを第1固定コアと一 体的に構成する代わりに、回転コアの内側に 第2固定コアを設け、第2固定コアに電機子コ を一体的に取り付け、第1固定コアと第2固 コアの中間に位置し両者を結ぶ磁束経路の 割を持たせた回転コアを設け、この回転コ の第2固定コアに対向する面に、回転方向に 期的に配置された磁束誘導路を設けた構成 することもできる。

 すなわち、第4局面の発明のように、円筒 形状に形成され、中心軸が超電導コイルの中 心軸と一致するように第1固定コアの内側に 定配置された第2固定コアを設け、また、第1 固定コアをコの字形状の開口部が円筒形状の 内側に向かって形成されるようにする。

 さらに、第2固定コアには、電機子コアが 一体に取り付けられた少なくとも1つの突端 を設け、回転コアを、第1固定コアと第2固定 コアとの間に配置する。

 ここで、回転コアは、第2固定コアに対向 する面に回転方向に所定の間隔で形状変化を 有する磁束誘導路を有し、その磁束誘導路は 、超電導コイルで発生され第1固定コアの2つ 突端部のうち一端から導出される磁束を第2 固定コアの突端部へ導入し、第2固定コアの 端部から導出される磁束を第1固定コアの他 の突端部へ導入することができる。

 このようにすると、第1固定コアの2つの 端部の一方の突端部から導出された磁束が 転コアの突端部へ導入され、回転コアの磁 誘導路を通過した後に、第2固定コアに導入 れるとともに電機子コアを貫通する。

 そして、第2固定コアに導入された磁束は 電機子コアを貫通しながら回転コアの磁束誘 導路を通過して、突端部から第1固定コアの の突端部へ導入される。

 このように、第4局面の発電動機一体型超 電導磁気スラスト軸受では、第1固定コア-回 コア-第2固定コア-回転コア-第1固定コアと う磁路が形成される。第2固定コアに出入り る磁束は電機子コアを貫通することになる

 回転コアの磁束誘導路は、第2固定コアに 対向する面において回転方向に形状の変化を 持たせてあるため、回転コアの回転に伴って 、対向する第2固定コアの回転コア側の面で 、磁束の変化が発生する。すなわち、電機 コアの各電機子コイルに貫通する磁束量は 間とともに変化することになる。

 つまり、第4局面の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受は、電動機として作動する ことになる。逆に、回転コアを回転させると 、各電機子コイルからは位相の異なる電圧が 発生することになるので発電機として作動さ せることもできる。

 また、回転コアのスラスト方向に力が加 った場合には、回転コアに中心軸方向への 少なずれが生じる。この「ずれ」によって 磁路に磁気抵抗が発生することになるので この抵抗を減少させるように回転コアを加 った力と反対方向へ戻す力が発生する。

 したがって、磁気スラスト軸受の役割を 果たすことになる。このとき、磁束の発生 として超電導コイルを用いているので、非 に強い磁束を発生することができる。した って、磁気スラスト軸受として大きな荷重 支持することができる。

 さらに、第5局面の発明のように、第2固 コアの突端部を2つの突端部からなるように 、電機子コアを第2固定コアの2つの突端部 うち少なくとも一方の突端部に一体的に取 付けてもよい。

 また、回転コアには、第1固定コアの2つ 突端部に対向する位置に突端部を有すると もに、電機子コアを取り付けた突端部に対 する位置に、中心軸に対して垂直方向に平 に、所定の間隔で形状変化を有する磁束誘 路を設けるようにしてもよい。

 このようにすると、第1固定コアの2つの 端部のうちの一方の突端部から導出された 束は、回転コアの2つの突端部の一方の突端 および磁束誘導路のうちの一方の磁束誘導 を通過して第2固定コアの一方の突端部に誘 導される。

 一方の突端部に誘導された磁束は、第2固 定コアの円筒部を通過して他方の突端部から 導出され、回転コアの他方の磁束誘導路と突 端部を通過して第1固定コアの他方の突端部 ら第1固定コアへ導入される。この間に、磁 は電機子コアの電機子コイルを貫通する。

 このように、第1固定コアの突端部-回転 アの突端部-磁束誘導路-第2固定コアの突端 、第2固定コアの内部、突端部-回転コアの突 端部-磁束誘導路-第1固定コアの突端部という ように磁路がレーストラック状に形成される 。回転コアが回転すると、誘導誘導路に回転 方向に所定の周期があることから、電機子コ イルを貫通する磁束量に変化が発生し、発電 動機及び磁気スラスト軸受を構成することが できる。

 また、第2固定コアに突端部を設ける代わ りに、第6局面の発明のように、回転コアに 心軸の周囲方向に複数配置されるクロー形 の磁束誘導路の形状を変化させることもで る。

 第1固定コアの二つの突端部のうち一方の 突端部から導出される磁束は、回転コアに導 入され、磁束誘導路を経由して、第2固定コ の回転コアに対向する面に一体的に取り付 た電機子コアの電機子コイルを貫通しなが 第2固定コアに導入される。

 第2固定コアの円筒部を通った磁束は、電 機子コアの他の電機子コイルを貫通して、回 転コアの他の磁束誘導路に入り、突端部を経 て、他の突端部へ導出される。

 このようにすると、クロー形状の磁束誘 路を持つ回転コアにより電機子コイルを貫 する磁束の向きを交互に変化させることが きるので、簡単な構成で効率のよい発電動 一体型超電導磁気スラスト軸受とすること できる。

 ところで、第1固定コアを回転コアの外側 ではなく内側に配置するようにしても発電動 機一体型超電導磁気スラスト軸受を構成する ことができる。

 すなわち、第7局面の発明のように、円筒 形状に形成され、中心軸が超電導コイルの中 心軸と一致するように第1固定コアの外側に 定配置された第2固定コアを設ける。また、 1固定コアは、コの字形状の開口部が円筒形 状の外側に向かって形成されるようにしても よい。

 さらに、第2固定コアには、電機子コアが 一体に取り付けられた少なくとも1つの突端 を設け、回転コアを、第1固定コアと第2固定 コアとの間に配置してもよい。

 回転コアは、第2固定コアに対向する面に 回転方向に所定の間隔で形状変化を有する磁 束誘導路を有し、その磁束誘導路は、超電導 コイルで発生され第1固定コアの2つの突端部 うち一端から導出される磁束を第2固定コア の突端部へ導入し、第2固定コアの突端部か 導出される磁束を第1固定コアの他方の突端 へ導入する。

 この場合には、超電導コイルの半径方向 第1固定コア、回転コア、第2固定コアの順 配置されることになるが、磁束の経路は第4 面の発電動機一体型超電導磁気スラスト軸 と同じことになる。

 さらに、第8局面の発明のように、回転コ アには、第1固定コアの突端部に対向する位 に突端部を有するとともに、中心軸の周囲 向に複数配置される一対の前記磁束誘導路 設けてもよい。

 また、一対の磁束誘導路のうち一方の磁 誘導路は、第1固定コアの2つの突端部のう 一方の突端部から導出される磁束を第2固定 アへ導入する磁束誘導路を形成し、他方の 束誘導路は、第2固定コアから導出される磁 束を第1固定コアの2つの突端部の他方の突端 へ導入する磁束誘導路を形成するようにし もよい。

 さらに、電機子コアは第2固定コアの回転 コアに対向する面に一体的に取り付けられる ようにしてもよい。このようにすると、超電 導コイルの半径方向に第1固定コア、回転コ 、第2固定コアの順に配置されることになる 、磁束の経路は第6局面の発電動機一体型超 電導磁気スラスト軸受と同じことになる。

 ところで、回転コアを第1固定コアと第2 定コアとの間に配置しなくても発電動機一 型超電導磁気スラスト軸受を構成すること できる。

 すなわち、第9局面の発明のように、第1 定コアのコの字形状の開口部が円筒形状の 側に向かって形成されるようにし、超電導 イルを、互いの巻線の中心軸が一致するよ に所定の間隔を設けて配置された一対の超 導コイルから構成するようにしてもよい。

 この場合、第2固定コアを円筒形状に形成 し、中心軸が超電導コイルの中心軸と一致す るように第1固定コアの内側で、かつ、一対 超電導コイルの間に配置するとよい。

 回転コアには、超電導コイルの中心軸の 囲方向に配置されるクロー形状をした一対 磁束誘導路を設け、また、複数の電機子コ ルからなる電機子コアは、第2固定コアの回 転コアに対向する面に第2固定コアと一体的 取り付けるとよい。

 本構成により、固定側の設備と回転側の 備の境界が単純な一つの円筒面とすること 可能となり、現実の設備を設計する場合に 利となる。

 第1固定コアの2つの突端部のうち一方の 端部から導出される磁束は突端部から回転 アに入り、一対の磁束誘導路のうち一方の 束誘導路を経て、電機子コアを貫通しなが 第2固定コアに導入される。他方の電機子コ を貫通しながら第2固定コアから導出される 磁束は、磁束誘導路と突端部を経て、第1固 コアの2つの突端部の他方へ導入する磁束誘 路を形成するようにするとよい。

 このような構成の発電動機一体型超電導 気スラスト軸受では、一対の超電導コイル 対して同じ方向の電流を流すと、第1固定コ アの2つの突端部のうちの一方から導出され 磁束は、その突端部に対向する位置で回転 アに導入され、一対の磁束誘導路の一方の 束誘導路を介して電機子コアを貫通しなが 第2固定コアへ導入される。

 第2固定コアに導入された磁束は、第2固 コアの円筒部分を通過して一方の磁束誘導 に対向する部分から電機子コアを貫通しな ら回転コアに導出される。

 回転コアへ導入された磁束は、回転コア 円筒部を通過して、第1固定コアの2つの突 部のうち他方の突端部に対向する位置で第1 定コアへ導入される。

 このように、第1固定コア-回転コア-第2固 定コア-回転コア-第1固定コアという磁路が形 成され、磁束は磁束誘導路と第2固定コア間 通過する際に電機子コアの電機子コイルを 通する。

 以上の構成により、回転体が回転すると 磁束誘導路に対向した第2固定コアの電機子 コアを取り付けた面を貫通する磁束は、交互 の極性が変化することになり、発電機もしく は電動機として利用することが可能となる。

 さらに、回転コアの中心軸方向、つまり ラスト方向に力が加わった場合には、回転 アの凸部と第1固定コアの突端部に中心軸方 向への微少なずれが生じる。この「ずれ」に よって、磁路に磁気抵抗が発生することにな るので、この抵抗を減少させるように回転コ アを加わった力と反対方向へ戻す力が発生す る。したがって、磁気スラスト軸受の役割を も果たすことになる。

 このとき、磁束の発生源として超電導コ ルを用いているので、非常に強い磁束を発 することができる。したがって、磁気スラ ト軸受として大きな荷重を支持することが きる。

 さらに、磁気スラスト軸受としての性能を 視する場合には、第10局面の発明のよう
に、第1固定コアには、一対の超電導コイル 電機子コアとで形成される2つの空間に各々 起部を第1固定コアの全周に亘って設けるよ うにしてもよい。

 また、回転コアには、第1固定コアの突起 部に対向する位置に凸部を設けるようにする とよい。

 このようにすると、第1固定コアの2つの 端部のうちの一方の突端部から導出されて 転コアの一対の突端部のうちの一方の突端 へ導入される磁束は、一部は凸部を経由し 突起部に入り、他の一部は回転コアを通過 て磁束導入路を経由して電機子コアを貫通 ながら第2固定コアに入る。第2固定コアへ導 入された磁束は、電機子コアを貫通しながら 一対の磁束導入経路のうち他方の磁束導入経 路へ導出される。磁束導入路へ導出された磁 束は、突端部から第1固定コアの他方の突端 を経由して第1固定コアに導入される。同時 他方の突起部から、その突起部に対向する 部へ導出された磁束は、上記磁束と合流し 突端部経由で突端部から第1固定コアに導入 される。

 このように、第1固定コアと回転コアとの 間で磁束が誘導される磁路が、2つの突起部 分だけ増えるので、スラスト力が増加する したがって、磁気スラスト軸受としての性 をより高めることができる。すなわち、よ 大きなスラスト荷重を支持することができ 。

図1(a)は、発電動機一体型超電導磁気ス ラスト軸受1の概略の構成、また、図1(b)は、 電動機一体型超電導磁気スラスト軸受2の概 略の構成を示す断面図である。 図2は、発電動機一体型超電導磁気スラ スト軸受3の概略の構成を示す断面図である 発電動機一体型超電導磁気スラスト軸 4の概略の構成を示す断面図である。 発電動機一体型超電導磁気スラスト軸 5の概略の構成を示す断面図である。 発電動機一体型超電導磁気スラスト軸 6の概略の構成を示す断面図である。 発電動機一体型超電導磁気スラスト軸 7の概略の構成を示す断面図である。

符号の説明

 1,2,3,4,5,6,7…発電動機一体型超電導磁気ス ラスト軸受(磁気スラスト軸受)、10…超電導 イル、20…固定コアA、22a,22b,32a,32b,52a,52b…突 端部、24a,24b…突起部、30…回転コア、36a,36b 磁束誘導路、38a,38b…凸部、40…電機子コア 42…電機子コイル、44…スロット、50…固定 アB。

 以下、本発明が適用された実施形態につい 図面を用いて説明する。なお、本発明の実 の形態は、下記の実施形態に何ら限定され ことはなく、本発明の技術的範囲に属する り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
(発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受1の 成)
 図1(a)は、発電動機一体型超電導磁気スラス ト軸受1(以下、省略して磁気スラスト軸受1と も呼ぶ。)の概略の構造を示すための磁気ス スト軸受1の断面図である。

 磁気スラスト軸受1は、図1(a)に示すよう 、超電導コイル10、固定コアA20、回転コア30 び電機子コア40を備えている。

 超電導コイル10は、ビスマス系線材やニ ブ-チタン線材等の超電導材料で形成されて り、後述するようにコの字形状に形成され 固定コアA20のコの字形状部分の内側に配置 れている。

 この超電導コイルを図示しない冷却装置 線材が超電導状態になる温度以下に冷却し 外部から電流を流すことによって、強い磁 を発生させることができる。

 固定コアA20は、Fe(フェライト)などの強磁 性体材料を円筒形状に形成したものであり、 中心軸が超電導コイル10の中心軸と一致する うに配置されている。

 また、固定コアA20は、円筒形状の中心軸 向の断面形状がコの字形状に形成され、さ に、そのコの字形状の開口部が中心軸と垂 方向となるように円筒形状の内側に向かっ 形成されている。

 回転コア30は、Fe(フェライト)などの強磁 体材料が円筒形状に形成されたものであり 中心軸が超電導コイル10の中心軸と一致す ように固定コアA20の内側又は外側に配置さ ている。

 また、回転コア30には、固定コアA20の突 部22a,22bに対向する位置に突端部32a,32bが設け られており、さらに超電導コイル10の巻線方 に形状変化のある磁束誘導路36a,36bが設けら れている。ただし、図1(a)の構成例において 、突端部32a,32bと磁束誘導路36a,36bは、役割の 説明上区分しているが同一の部材となってい る。

 さらに、回転コア30は、固定コアA20に対 て相対的に回転するとともに固定コアA20の 心軸方向に移動可能に構成されている。

 固定コアA20の突端部22a,22bに一体的に取り 付けられる電機子コア40は、超電導コイル10 巻線方向に複数配置される電機子コイル42を 有している。

 具体的には電機子コア40は、固定コアA20 2つの突端部22a、22bに、中心軸の周囲方向に 定の間隔で形成された複数の電機子巻き線 のスロット44に巻かれた電機子コイルから 成される。

 また、電機子コア40は、固定コアA20から 出される磁束を回転コア30へ導入し、回転コ ア30から導出される磁束を固定コアA20へ導入 る位置、つまり、前述の固定コアA20と回転 ア30とで形成される磁路の途中に配置され 導入・導出される磁束が貫通することにな 。

 (発電動機一体型超電導磁気スラスト軸受1 作動と特徴)
 このような発電動機一体型超電導磁気スラ ト軸受1において、超電導コイル10に図1(a)の 上側からみて時計回りに電流を流すと、超電 導コイル10で発生された磁束が、コの字形状 固定コアA20によって形成される磁路を通り コの字形状の2つの突端部22a、22bのうちの一 方の突端部22aから外部へ導出される。突端部 22aから外部へ導出された磁束は、その突端部 22aに対向する位置で回転コア30の突端部32aす わち磁束誘導路36aへ導入される。

 回転コア30の突端部32aへ導入された磁束 、回転コア30を通り、固定コアA20の2つの突 部22a、22bのうちの他方の突端部22bに対向す 位置まで誘導され、他方の突端部22bに対向 る位置で回転コア30の突端部32bすなわち磁束 誘導路36bから固定コアA20へ導出される。

 このようにして、固定コアA20と回転コア3 0との間で、固定コアA20の突端部22a-回転コア3 0の突端部32a-磁束誘導路36a-回転コア30-回転コ ア30の突端部32b-磁束誘導路36b-固定コアA20の 端部22bという磁路が形成される。

 回転コア30の突端部32a,32bは、磁束誘導路3 6a,36bの役割をもつため、回転方向に周期的に 変化する形状となっている。このため回転コ ア30の回転に伴い、電機子コイル42を貫通す 磁束量には変化が生じる。このため、電機 コイルから電力を取り出せば発電機として 逆に電機子コイルに位相に合わせた電流を 給すれば発動機として機能することになる

 さらに、回転コア30の中心軸方向、つま スラスト方向に力が加わった場合には、回 コア30に中心軸方向への微少なずれαが生じ 。この「ずれα」によって、磁路の磁気抵 が増加することになるので、この抵抗を減 させるように回転コア30を加わった力と反対 方向へ戻す力が発生する。したがって、磁気 スラスト軸受の役割をも果たすことになる。

 このとき、磁束の発生源として超電導コ ル10を用いているので、非常に強い磁束を 生することができる。したがって、磁気ス スト軸受として大きな荷重を支持すること できる。

 以上のように、超電導コイル10、固定コ A20、回転コア30及び電機子コア40を一体化す ことにより簡単な構造で発電動機と磁気ス スト軸受を一体化した発電動機一体型超電 磁気スラスト軸受とすることができる。

 また、固定コアA20の2つの突端部22a、22bに 一体的に電機子コア40を取り付け、そこに電 子コイル42を巻回しているので、固定コアA2 0の突端部22a、22bの一方から導出され、回転 アを介して固定コアA20の他方の突端部22bへ 入される磁束が電機子コイル42貫通する。

 また、固定コアA20の2つの突端部22a、22bか ら導入あるいは導出される磁束は、回転コア 30の突端部32a,32bから回転コア30へ導入あるい 導出されるので、その部分で強いスラスト を発生することができる。

 本構成によれば、電力の供給冷却が必要 超電導コイル10及び電力の入力又は出力が 要な電機子コア40を固定設備として構成する ことが可能である、つまり、それらを回転体 とする必要がないので、回転体を冷却するた めの冷却装置や回転体に電力を入出力するた めのスリップリングなどの複雑な電気設備を 必要としない構造とすることができる。

 [第2実施形態]
 次に、第2実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受2(以下、省略して磁気スラ ト軸受2とも呼ぶ。)について、図1(b)に基づ 説明する。なお、磁気スラスト軸受2の構成 要素は、第1実施形態の磁気スラスト軸受1の 成要素と共通する部分が多いので、共通す 構成要素には同じ符号を付して説明を省略 、主に第1実施形態の磁気スラスト軸受1と なる部分について説明する。

 磁気スラスト軸受2は、図1(b)に示すよう 、固定コアA20の2つの突端部22a、22bは、回転 ア30の突端部32a,32bとそれぞれ対向するよう 成される。

 回転コア30の突端部32a,32bのうち固定コアA 20の2つの突端部22a、22bのうち中心軸方向の長 さが長い方の突端部22bに対向する突端部32bの 中心軸方向の長さが他方の突端部32aの長さよ りも長くなるように形成され、長さの長い方 の突端部32bのみ円周方向に形状変化を持たせ た磁束誘導路36bの機能を併設し、電機子コア も長さの長い方の突端部22bにのみ一体的に取 り付けた構造としている。

 このような発電動機一体型超電導磁気ス スト軸受2によれば、磁束は固定コアA20の2 の突端部22a、22bの一方の突端部22aから導出 れ、回転コア30の突端部32aから回転コア30に り、回転コア30の突端部32bすなわち磁束誘 路36bから固定コアA20の他方の突端部22bへ導 される。長さが短い方の突端部22a、突端部32 aにおいては、磁束は全周に亘り固定コアの 端部22aと回転コアの突端部32aとの間を通る め、安定したスラスト軸受け性能が期待で るとともに、回転コア30の回転に伴い電機子 コイル42を貫通する磁束に変化が生じるので 発電動機としての機能も確保できる。

 [第3実施形態]
 次に、第3実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受3(以下、省略して磁気スラ ト軸受3とも呼ぶ。)について、図2に基づき 明する。なお、磁気スラスト軸受3の構成要 素は、第1実施形態の磁気スラスト軸受1の構 要素と共通する部分が多いので、共通する 成要素には同じ符号を付して説明を省略し 主に第1実施形態の磁気スラスト軸受1と異 る部分について説明する。

 磁気スラスト軸受3では、回転コア30を挟 ように固定コアA20と固定コアB50が設けられ 電機子コア40は固定コアB50に設けられた突 部52a,52bにそれぞれ一体的に取り付けられ、 れぞれの中心軸が超電導コイル10の中心軸 一致するように固定コアA20の内側に配置さ ている。

 回転コア30は、固定コアA20と電機子コア40 との間に配置されており、固定コアA20の2つ 突端部22a、22bに対向する位置に円周方向に 状変化のない突端部32a,32bを持つとともに、 定コアB50に対向する側に円周方向に形状変 のある平行に2つの磁束誘導路36a、36bが設け られている。

 回転コア30は、超電導コイル10で発生され 固定コアA20の突端部22aから導出される磁束を 突端部32aから導入し、磁束誘導路36aを経由し て固定コアB50の突端部52aに導入し、且つ、固 定コアB50の突端部52bから磁束誘導路36bを経由 して突端部32bから、固定コアA20の突端部22bへ 導入する。磁束が、固定コアB50の突端部52a,52 bを通過する際に、電機子コア40の電機子コイ ル42を磁束が貫通することになる。

 本構成では、回転コア30の突端部32a,32bは 回転方向に周期的に変化する形状とはなっ いないが、磁束誘導路36a、36bが周期的に変 する形状となっているため、回転コア30の 転に伴い、固定コアB50に取り付けた電機子 イル42を貫通する磁束量には変化が生じる。 このため、電機子コイルから電力を取り出せ ば発電機として、逆に電機子コイルに位相に 合わせた電流を供給すれば発動機として機能 することになる。

 また、回転コア30のスラスト方向に力が わった場合には、回転コア30に中心軸方向へ の微少なずれαが生じる。この「ずれα」に って、磁路の磁気抵抗が増加することにな ので、この抵抗を減少させるように回転コ 30を加わった力と反対方向へ戻す力が発生す る。

 したがって、磁気スラスト軸受の役割を 果たすことになる。このとき、磁束の発生 として超電導コイル10を用いているので、 常に強い磁束を発生することができる。超 導コイル10により非常に強い磁束を発生する ことができるので、磁気スラスト軸受として 大きな荷重を支持することができる。

 [第4実施形態]
 次に、第4実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受4(以下、省略して磁気スラ ト軸受4とも呼ぶ。)について、図3に基づき 明する。なお、磁気スラスト軸受4の構成要 素は、第3実施形態の磁気スラスト軸受3の構 要素と共通する部分が多いので、共通する 成要素には同じ符号を付して説明を省略し 主に第3実施形態の磁気スラスト軸受3と異 る部分について説明する。

 磁気スラスト軸受4では、固定コアB50に突 端部52a,52bは設けられておらず、電機子コア40 は固定コアB50の回転コア30に対向する面に一 的に取り付けられている。

 また、回転コア30の磁束誘導路36a,36bはそ ぞれが電機子コア40に対向する位置に磁束 導くことができるように、円周方向に入り んだクロー形状となっている。

 一対の磁束誘導路36a,36bのうち一方の磁束 誘導路36aは、固定コアA20の2つの突端部22a、22 bのうち一方の突端部22aから導出され、突端 32aから回転コア30に導入された磁束を固定コ アB50へ導入するための磁束誘導路を形成し、 他方の磁束誘導路36bは、固定コアB50から導出 される磁束を突端部32bを経由して、固定コア A20の2つの突端部22a、22bの他方の突端部22bへ 入する磁束誘導路を形成する。磁束誘導路36 a,36bと固定コアB50との間を磁束が行き来する きに電機子コア40の電機子コイルには磁束 貫通することになる。

 このような発電動機一体型超電導磁気ス スト軸受4によれば、回転コア30の回転に伴 、固定コアB50に導入される磁束の向きは周 的に変化することになるので、簡単な構成 効率のよい発電動機一体型超電導磁気スラ ト軸受とすることができる。

 [第5実施形態]
 次に、第5実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受5(以下、省略して磁気スラ ト軸受5とも呼ぶ。)について、図4に基づき 明する。なお、磁気スラスト軸受5の構成要 素は、第4実施形態の磁気スラスト軸受4の構 要素と共通する部分が多いので、共通する 成要素には同じ符号を付して説明を省略し 主に第4実施形態の磁気スラスト軸受4と異 る部分について説明する。

 磁気スラスト軸受5は、図4に示すように 固定コアA20のコの字形状の開口部が円筒形 の外側に向かって形成されており、その開 部の内側に超電導コイル10が配置されている 。

 また、固定コアA20の外側に回転コア30が さらにその外側に固定コアB50が配置される 基本的に、各構成要素の役割は同じである

 このような発電動機一体型超電導磁気ス スト軸受5によれば、発電動機としての直径 が同じ場合、超電導コイル10の直径を小さく ることができ、さらに、電機子コア40の極 を増やすことができる。発電動機とスラス 軸受それぞれに要求される特性、ならびに 用される条件によって軸受のいずれを選択 れかを決めればよい。

 [第6実施形態]
 次に、第6実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受6(以下、省略して磁気スラ ト軸受6とも呼ぶ。)について、図5に基づき 明する。なお、磁気スラスト軸受6の構成要 素は、第4実施形態の磁気スラスト軸受4の構 要素と共通する部分が多いので、共通する 成要素には同じ符号を付して説明を省略し 主に第4実施形態の磁気スラスト軸受4と異 る部分について説明する。

 磁気スラスト軸受6は、図5に示すように コの字形状の開口部が円筒形状の内側に向 って形成された固定コアA20の内側に、一対 超電導コイル10が互いの巻線の中心軸が一致 するように所定の間隔を設けて配置されてい る。

 固定コアB50は円筒形状に形成され、中心 が超電導コイル10の中心軸と一致するよう 固定コアA20の内側で、かつ、一対の超電導 イル10の間に配置される。

 回転コア30は、超電導コイル10の中心軸の 周囲方向に形状変化のある磁束誘導路36a,36b 有し、一対の磁束誘導路36a,36bのうち一方の 束誘導路36aは、固定コアA20の2つの突端部22a 、22bのうち一方の突端部22aから回転コア30の 端部32aを経由して導入した磁束を定コアB50 導出する磁路を形成し、他方の磁束誘導路3 6aは、固定コアB50から導出される磁束を回転 ア30の突端部32bを経由して固定コアA20の2つ 突端部22a、22bの他方の突端部22bへ導入する 路を形成する。

 このような構成の発電動機一体型超電導 気スラスト軸受6では、一対の超電導コイル 10に対して同じ方向の電流を流すと、固定コ A20の2つの突端部22a、22bのうちの一方の突端 部22aから導出された磁束は、その突端部22aに 対向する位置で回転コア30の突端部32aを経由 て一対の磁束誘導路36a,36bの一方の磁束誘導 路36aへ導入される。

 導入された磁束は、固定コアB50に導入さ 、さらに磁束誘導路36a,36bの一方の磁束誘導 路36bを経由して回転コア30に入り、さらに回 コア30の突端部32bから固定コアA20の他方の 端部22bに対向する位置で固定コアA20へ導入 れる。

 このように、固定コアA20-回転コア30-固定 コアB50-回転コア30-固定コアA20という磁路が 成される。固定コアB50に磁束が出入りする に、磁束は電機子コア40の電機子コイル42を 通することになる。

 回転コア30が回転すると、固定コアB50の 束誘導路36a,36bに対向する位置において出入 する磁束の量と向きが変わることになり、 機子コアから電力を取り出せば発電機とし 、電機子コア40に位相に合わせた電流と供 すれば電動機として機能することになる。

 さらに、回転コア30の中心軸方向、つま スラスト方向に力が加わった場合には、回 コア30に中心軸方向への微少なずれαが生じ 。この「ずれα」によって、磁路に磁気抵 が増加することになるので、この抵抗を減 させるように回転コア30を加わった力と反対 方向へ戻す力が発生する。したがって、磁気 スラスト軸受の役割をも果たすことになる。

 このとき、磁束の発生源として超電導コ ル10を用いているので、非常に強い磁束を 生することができる。したがって、磁気ス スト軸受として大きな荷重を支持すること できる。

 磁気スラスト軸受6の構成によれば固定設 備と回転設備の境界が単純な円筒形状で可能 となり、実際の設備を製作することが容易に なるという利点がある。

 [第7実施形態]
 次に、第7実施形態の発電動機一体型超電導 磁気スラスト軸受7(以下、省略して磁気スラ ト軸受7とも呼ぶ。)について、図6に基づき 明する。なお、磁気スラスト軸受7の構成要 素は、第6実施形態の磁気スラスト軸受6の構 要素と共通する部分が多いので、共通する 成要素には同じ符号を付して説明を省略し 主に第6実施形態の磁気スラスト軸受6と異 る部分について説明する。

 磁気スラスト軸受7は、図6に示すように 固定コアA20に、一対の超電導コイル10と固定 コアB50、電機子コア40とで形成される2つの空 間に各々固定コアA20の全周に亘って突起部24a ,24bが形成されている。

 さらに、回転コア30には、固定コアA20の 起部24a,24bに対向する位置に凸部38a,38bが設け られている。

 このような発電動機一体型超電導磁気ス スト軸受7では、固定コアA20の2つの突端部22 a、22bのうちの一方の突端部22aから回転コア30 の突端部32a,32bのうち一方の突端部32aを経由 て回転コア30に入った磁束の一部は一対の磁 束誘導路36a,36bのうちの一方の磁束誘導路36a 経由して、固定コアB50へ導入され、残りの 部は突起部24aに対向する凸部38aから固定コ A20の一方の突起部24aへ導入される。

 また、固定コアB50へ導入された磁束は、 対の磁束誘導路36a,36bのうち他方の磁束誘導 路36bへ導出された磁束は、突端部32bを経由し て、固定コアA20の他方の突端部22bから固定コ アA20に入る。なお、突起部24bから凸部38bを経 て、回転コア30に導入された磁束は、上記磁 に合流して突端部32bから固定コアの突端部2 2bを経由して固定コアA20に入る。

 つまり、発電動機一体型超電導磁気スラ ト軸受7では、固定コアA20と回転コア30との で磁束が誘導される磁路が、2つの突起部24a ,24bの分だけ増えるので、スラスト力が増加 る。したがって、磁気スラスト軸受として 性能をより高めることができる。すなわち より大きなスラスト荷重を支持することが きる。