土肥 寛幸 (〒85 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社内 Yamagata, 9948585, JP)
パイオニア株式会社 (〒54 東京都目黒区目黒1丁目4番1号 Tokyo, 1538654, JP)
Tohoku Pioneer Corporation (1105 Aza-Nikko, Oaza-Kunomoto Tendo-sh, Yamagata 85, 9948585, JP)
東北パイオニア株式会社 (〒85 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 Yamagata, 9948585, JP)
| スピーカ振動体とスピーカフレーム間に設けられるスピーカ振動体用支持部材であって、 頂部折曲部、内側折曲部、および外側折曲部を備えた可動部を有し、 前記可動部は、前記頂部折曲部が、前記内側折曲部と前記外側折曲部との径方向中央より、径方向中心側に位置する形状に形成されていることを特徴とする スピーカ振動体用支持部材。 |
| 複数の前記可動部を有することを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記可動部は、折曲部の断面形状が曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記可動部は、前記頂部折曲部と前記内側折曲部との間に形成された立ち上り部と、 前記頂部折曲部と前記外側折曲部との間に形成された立ち下り部と を有することを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記可動部は、複数の前記可動部を有し、 前記複数の可動部それぞれの頂部折曲部の間に形成された中間折曲部を備え、 前記頂部折曲部と前記中間折曲部の表面または両面の中央に沿った長さが異なることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記中間折曲部は、該中間折曲部の断面形状が曲線形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 複数の可動部を有し、 隣接する可動部の間に中間折曲部が形成され、 前記隣接する可動部それぞれの頂部折曲部の中央より径方向外側に前記中間折曲部が位置することを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記可動部の径方向中心側または径方向外側には、平坦部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 複数の前記可動部を有し、 前記可動部の高さは略同一であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記可動部は、前記頂部折曲部と前記内側折曲部との間に形成された立ち上り部を有し、 前記立ち上り部と径方向とが成す角度は、約60°から約85°であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| 前記立ち上り部または前記立ち下り部は、断面形状が直線形状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のスピーカ振動体用支持部材。 |
| スピーカ振動体とスピーカフレーム間に設けられるスピーカ振動体用支持部材であって、 立ち上り部と、立ち下り部と、前記立ち上り部と前記立ち下り部との間に設けられる頂部折曲部とを備える可動部を有し、 径方向と前記立ち上り部との間の角度が、前記径方向と前記立ち下り部との間の角度より大きいことを特徴とする スピーカ振動体用支持部材。 |
| 請求項1に記載されたスピーカ用支持部材を備えるスピーカ装置。 |
| 前記スピーカ用支持部材は、エッジであることを特徴とする請求項13に記載のスピーカ装置。 |
| 前記スピーカ用支持部材は、ダンパであることを特徴とする請求項13に記載のスピーカ装置。 |
| スピーカフレームと、前記スピーカフレームに支持されるスピーカ振動体と、磁気回路とを有し、 前記スピーカ振動体は、振動板と、ボイスコイルと、ボイスコイルボビンとを備え、 前記磁気回路は、ヨークと磁石とを備えることを特徴とする請求項14に記載のスピーカ装置。 |
本発明は、スピーカ振動体用支持部材、 よびスピーカ装置に関する。
コーン型振動板、外磁型磁気回路等を備 た一般的なスピーカ装置では、振動板外周 がエッジやダンパ等の支持部材を介してフ ームに振動自在に支持されている。上記構 のスピーカ装置では、スピーカ駆動時、振 板と支持部材の共振現象や不要な振動によ 、音圧周波数特性の中音域にディップが発 する場合がある。
この中音域のディップを低減するために、
えばエッジにダンプ剤(制動剤)を塗布した
ピーカ装置や、紙製のエッジ基材にポリオ
フィンポリオール樹脂を塗布して樹脂層を
成したスピーカ装置などが知られている(例
ば、特許文献1参照)。
しかし、上記エッジにダンプ剤を塗布した
ピーカ装置では、粘着性を有するダンプ剤
、最終製造工程時エッジに塗布することを
する。
また、上記紙製のエッジ基材に樹脂層を形
したスピーカ装置では、エッジ基材が紙材
あり、適用材料が限定されてしまう。また
このスピーカ装置では、エッジ基材に樹脂
を形成するために比較的重量が重くなり、
較的大音圧の再生音を得にくくなる場合が
る。
本発明は、このような問題に対処するこ を課題の一例とするものである。すなわち スピーカ振動体用支持部材にダンプ剤層や 脂層を形成することなく、簡単な構成で中 域のディップを低減すること、比較的高音 の再生音を得ること、比較的高音圧の再生 を得ること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明
、以下の各独立請求項に係る構成を少なく
も具備するものである。
本発明に係るスピーカ振動体用支持部材は
スピーカ振動体とスピーカフレーム間に設
られるスピーカ振動体用支持部材であって
頂部折曲部、内側折曲部、および外側折曲
を備えた可動部を有し、前記可動部は、前
頂部折曲部が、前記内側折曲部と前記外側
曲部との径方向中央より、径方向中心側に
置する形状に形成されていることを特徴と
る。
また、本発明に係るスピーカ振動体用支 部材は、スピーカ振動体とスピーカフレー 間に設けられるスピーカ振動体用支持部材 あって、立ち上り部と、立ち下り部と、前 立ち上り部と前記立ち下がり部との間に設 られる頂部折曲部とを備える可動部を有し 径方向と前記立ち上り部との間の角度が、 記径方向と前記立ち下り部との間の角度よ 大きいことを特徴とする。
また、本発明に係るスピーカ装置は、上 スピーカ振動体用支持部材を備えているこ を特徴とする。
本発明の一実施形態に係るスピーカ振動 用支持部材は、スピーカ振動体とスピーカ レーム間に設けられるスピーカ振動体用支 部材であって、頂部折曲部、内側折曲部、 よび外側折曲部を備えた可動部を有し、可 部は、頂部折曲部が、内側折曲部と外側折 部との径方向中央より、径方向中心側に位 する形状に形成されていることを特徴とす 。
また、本発明の一実施形態に係るスピー 装置は、上記スピーカ振動体用支持部材を えることを特徴とする。
上記構成のスピーカ振動体用支持部材を えるスピーカは、頂部折曲部が、内側折曲 と外側折曲部との径方向中央より、径方向 心側に位置する形状に形成されている可動 を備えるので、例えば頂部折曲部が、内側 曲部と外側折曲部との径方向中央に位置す 断面形状が単純な山形状の支持部材と比べ 、比較的大きな剛性を有し、スピーカ駆動 に中音域(例えば、約300Hz~1kHz程度)の共振や 要な振動を低減して、音圧周波数特性の中 域のディップを低減することができる。
また、本発明の一実施形態に係るスピーカ
動体用支持部材は、立ち上り部と、立ち下
部と、立ち上り部と立ち下がり部との間に
けられる頂部折曲部とを備える可動部を有
、径方向と立ち上り部との間の角度が、径
向と立ち下り部との間の角度より大きいこ
を特徴とする。
上記構成のスピーカ振動体用支持部材を備
るスピーカは、可動部の立ち上り部と径方
との間の角度が、径方向と立ち下り部との
の角度より大きいので、例えば頂部折曲部
、内側折曲部と外側折曲部との径方向中央
位置する単純な山形状の支持部材と比べて
比較的大きな剛性を有し、スピーカ駆動時
中音域での共振や不要な振動を低減して、
圧特性の中音域のディップを低減すること
できる。
以下、本発明の一実施形態に係るスピー 振動体用支持部材、およびスピーカ装置を 面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスピーカ
振動体用支持部材を採用したスピーカ装置100
の断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスピー
カ装置100は、磁石1、プレート2、ヨーク3、磁
気回路4、スピーカフレーム(フレームともい
)5、振動板6、ボイスコイルボビン7、ボイス
コイル71、エッジ8、ダンパ9、およびセンタ
キャップ601を有する。本実施形態に係る磁
回路4としては、上記磁石1、プレート2、ヨ
ク3を有する内磁型磁気回路を採用するが、
の形態に限られるものではなく、例えば外
型磁気回路を採用してもよい。
エッジ8は本発明に係るスピーカ振動体用 支持部材の一実施形態に相当する。ダンパ9 本発明に係るスピーカ振動体用支持部材の 実施形態に相当する。振動板6およびボイス イルボビン7は、本発明に係る振動体の一実 施形態に相当する。スピーカフレーム5は本 明に係るスピーカフレームの一実施形態に 当する。
磁石1は、例えばネオジウム系、サマリウ ム・コバルト系、アルニコ系、フェライト系 磁石等の永久磁石等により形成されている。 磁石1は、例えば円形で平板形状に形成され おり、略同じ外径と略同じ又は小さく形成 れている。磁石1はヨーク3上に配置されてい る。
プレート2は、例えば、円形で平板形状に 形成されており、磁石1上に配置されている プレート2は、例えば透磁率及び飽和磁束密 が比較的高い金属で形成されている。
ヨーク3は、凹部形状に形成され、中央部に
磁石1が配置されている。また、ヨーク3は、
えば、透磁率及び飽和磁束密度が比較的高
金属で形成されている。また、ヨーク3の外
周端部は、プレート2の高さ付近まで延出さ
ている。
磁気回路4は、上記磁石1、プレート2、およ
ヨーク3を有する。磁気回路4は、ヨーク3の
周端部とプレート2間に磁気ギャップ(G)が形
成されており、この磁気ギャップ(G)には、ボ
イスコイルボビン7に巻回されたボイスコイ
71が振動自在に配置されている。
フレーム5は、略円錐形状に形成されてお り、ヨーク3の端部が取り付けられた内周端 51と、エッジ8の端部が取り付けられた外周 部52とを有する。また、内周端部51と外周端 52の略中央部には、ダンパの外周端部が取 付けられる段部53が形成されている。また、 フレーム5は、例えば樹脂などの高分子材料 金属材料などにより構成されている。
振動板6は、例えば内周端部61がボイスコイ
ボビン7に接着剤などにより固定されており
、外周端部62がエッジ8を介してフレーム5に
動自在に支持されている。振動板6としては
例えばドーム形状、コーン形状、平板形状
ホーン形状など各種形状を採用することが
きる。本実施形態に係る振動板6は例えば図
1に示すように、コーン形状に形成されてい
。振動板6は、例えば金属材料、熱可塑性樹
や熱硬化性樹脂等の高分子材料、紙等の繊
材料により構成されている。金属材料とし
は、例えばアルミニウムやチタニウム、ジ
ラルミン、ベリリウム、マグネシウム合金
を採用することができる。熱可塑性樹脂と
ては、例えばポリプロピレン樹脂や、ポリ
チレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレ
タレート、ポリメチルメタアクリレート等
採用することができる。熱硬化性樹脂とし
は、例えばポリプロピレン樹脂や、ポリエ
レン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフ
レート、ポリメチルメタアクリレート等を
用することができる。
また、振動板6の中央部には、図1に示すよ
に、防塵用のセンターキャップ601が設けら
ている。
ボイスコイルボビン7は、例えば図1に示す
うに、筒形状に形成されており、振動方向(z
軸方向)がスピーカ中心軸に一致するように
置されている。
ボイスコイル71は、上述したように、ボイ
コイルボビン7に巻回されている。ボイスコ
ル71は、例えばフレーム5に形成された端子
501と導電線711により電気的に接続されてい
。
ダンパ9は、内周部91がボイスコイルボビ 7に接着剤などにより固定され、外周端部が フレーム5に接着剤などにより固定されてお 、内周部91と外周部92の径方向中央部付近に 断面形状が略波形状の可動部93が形成され いる。ダンパ9は、磁気回路4の磁気ギャップ (G)内でボイスコイルボビン7が接触しないよ に、上下方向(z軸方向:音響放射方向)に沿っ 振動可能に支持するとともに、静止した状 で、ボイスコイル71を規定位置に保持する 本実施形態に係るダンパ9は、例えば径方向 面形状が波型形状に形成されていてもよい 、後述するように本発明に係るエッジ8と同 様な形状や材質を有していてもよい。
[エッジ8]
図2は、図1に示したスピーカ装置100のエッ
8付近を拡大した断面図である。図3は図2に
したエッジを説明するための断面図である
詳細には図3(A)はエッジの断面図、図3(B)はエ
ッジの折曲部を説明するためのエッジの拡大
図である。図2,図3(A),図3(B)を参照しながら、
ッジ8を詳細に説明する。
エッジ8は、振動板6の外周端部62と、フレ ーム5の外周端部52との間に設けられており、 例えばリング形状に形成されている。エッジ 8の形成材料としては、例えば、紙、ゴム、 脂、布、革など公知の材料を採用すること できる。エッジ8は、振動板6の変位に対して 柔軟に追従して、振動板6を振動自在に支持 る。エッジ8の内周端部81と外周端部82との間 には、断面形状が山形状の可動部83が形成さ ている。またエッジ8は振動板6の音響的終 としての機能を有する。
エッジ8は、図2に示すように、振動板取付
801、フレーム取付部802、および可動部83を有
する。
振動板取付部801は、内周端部81に形成され
おり、振動板6の外周端部62に接着剤などに
り固定される。振動板取付部801は、例えば
動部83の径方向中心側に形成された平坦部801
Aを有する。平坦部801Aの内周側には振動板6の
形状に対応した傾斜面が形成された傾斜部801
Bを有する。
フレーム取付部802は、外周端部82に形成 れており、フレーム5の外周端部52に接着剤 どにより固定される。フレーム取付部802は 例えば可動部83の径方向外側に形成された平 坦部802Aを有する。
可動部83は、振動板取付部801とフレーム取
部802との間に形成されている。本実施形態
係る可動部83は、図1,2に示すように、径方向
断面形状が、音響放射方向(SD)に向かって(前
に向かって)突出した山形状に形成されてい
る。また、可動部83は、頂部折曲部、内側折
部、および外側折曲部を有する。この可動
は、頂部折曲部が、内側折曲部と外側折曲
との径方向中央より、径方向中心側に位置
る形状に形成されている。
図2に示すように、本実施形態に係るエッジ
8は、複数の可動部83、詳細には2つの可動部83
A,83Bを有する。このエッジ8は複数の折曲部831
~835を有する。各折曲部831~835は径方向断面形
が曲線状に形成されている。
また、詳細には図2に示すように、折曲部 832は可動部83Aの頂部折曲部に相当し、折曲部 831は可動部83Aの内側折曲部に相当し、折曲部 833は可動部83Aの外側折曲部に相当する。折曲 部834は可動部83Bの頂部折曲部に相当し、折曲 部833は可動部83Bの内側折曲部に相当し、折曲 部835は可動部83Bの外側折曲部に相当する。
つまり、頂部折曲部832が、折曲部831と折曲
833との径方向中央部830Cより、径方向中心側
に位置する形状に形成されている。頂部折曲
部834が、折曲部833と外側折曲部835との径方向
中央部830Dより、径方向中心側に位置する形
に形成されている。
また、折曲部833は、隣接する複数の可動部8
3A,83Bそれぞれの頂部折曲部832,834の間に形成
れた中間折曲部に相当する。この折曲部833
、隣接する可動部83A,83Bそれぞれの頂部折曲
832,834の中央部830Eより、径方向外側に形成
れた中間折曲部に相当する。
また、図2に示すように、本実施形態に係 るエッジ8は、折曲部831,833,835が略同一平面上 に位置するように形成されている。また、本 実施形態に係るエッジ8は、頂部折曲部832,834 高さ(H)、例えば折曲部831,833,835が配置され 平面を基準として、その平面に直交する方 (音響放射方向SD)に沿った折曲部832,834までの 距離が、略同一となるように形成されている 。また、頂部折曲部832,834の高さ(H)は、例え 、折曲部831,833間の径方向長さと略同じ、ま は、それより小さい(約0.7~0.9倍程度)である
また、可動部83は、頂部折曲部と内側折 部との間に形成された立ち上り部と、頂部 曲部と外側折曲部との間に形成された立ち り部とを有する。具体的には、図3に示すよ に、折曲部831と折曲部832との間に立ち上り 301が形成され、折曲部832と折曲部833の間に ち下り部302が形成されている。また、折曲 833と折曲部834の間に立ち上り部303が形成さ 、折曲部834と折曲部835の間に立ち下り部304 形成されている。この立ち上り部301,303,立 下り部302,304は、断面形状が直線形状に形成 れている。
図3(A)に示すように、可動部83Aは、径方向 断面形状が、径方向(水平方向)と立ち上り部3 01との間の角度(AG1)が、径方向と立ち下り部30 2との間の角度(AG2)より大きく形成されている 。可動部83Bは、径方向断面形状が、径方向( 平方向)と立ち上り部303との間の角度が、径 向と立ち下り部304との間の角度より大きく 成されている。
後述するように、立ち上り部と径方向と 成す角度は、約60°から約85°であることが ましく、この角度の場合に、エッジ8が比較 高い剛性となり、音圧周波数特性のディッ が低減する。
図3(B)に示すように、エッジ8は、頂部折曲
と中間折曲部の表面または両面の中央に沿
た長さが異なる。例えば折曲部832,833の両面
中央に沿った長さは図3(B)に太線で示してい
る。図示していないが折曲部834についても同
様である。また、図3(B)に示すように、折曲
833の曲率半径は、折曲部832,834の曲率半径よ
大きく形成されている。つまり、折曲部833
表面または両面の中央に沿った長さが、折
部832,834の表面または両面の中央に沿った長
さより長く形成されている。
上記構成のエッジ8では、スピーカ駆動時に
、中間折曲部833と比べて、曲率半径が比較的
小さい折曲部832,834のほうが、剛性が大きく
形しにくい。
次に、上記構成の本発明の一実施形態に るエッジ8の動作を、一般的な径方向断面形 状が対称の単純な山形状のエッジ8Jの動作と 較しながら説明する。
図4は、一般的なエッジ8Jの動作を説明す ための図であり、詳細には図4(A)は非駆動時 のエッジ8Jの断面図であり、図4(B)は振動板が 上方(音響放射方向)に変位した場合のエッジ8 Jの断面図であり、図4(C)は振動板の変位が0の 場合のエッジ8Jの断面図であり、図4(D)は振動 板が下方(音響放射方向に対して反対方向)に 位した場合のエッジ8Jの断面図である。
図5は、図1に示した本発明の一実施形態 係るスピーカ装置100のエッジ8の動作を説明 るための図であり、図5(A)は非駆動時のエッ ジ8の断面図であり、図5(B)は振動板が上方(音 響放射方向)に変位した場合のエッジ8の断面 であり、図5(C)は振動板の変位が0の場合の ッジ8の断面図であり、図5(D)は振動板が下方 (音響放射方向に対して反対方向)に変位した 合のエッジ8の断面図である。
一般的なエッジ8Jは、図4(A)~(D)に示すように
、例えばスピーカ駆動時に、振動板が駆動方
向(図に向かって上下方向)に変位すると、駆
力(T)により特に折曲部831J,832Jの折曲角度が
他の折曲部と比べて比較的大きく変化する
具体的には、スピーカ駆動時、例えば折曲
831J,832Jの折曲角度が、スピーカ非駆動時を
準として比較的大きく振動する。この際、
曲部831J,832Jの近傍では、共振や不要な振動
発生して、音圧周波数特性の中音域に比較
大きなディップが生じる。
一方、図5(A)~図5(D)に示すように、本発明の
実施形態に係るエッジ8では、上述したよう
に、折曲部831の折曲角度が約60°~85°であり、
山形状の可動部83の頂部折曲部832が、折曲部8
31と折曲部833との径方向中央より、径方向中
側に位置する形状に形成されているので、
曲部831が比較的高い剛性を有する。
このため、スピーカ駆動時、振動板が駆動
向(図に向かって上下方向)に変位した場合
あっても、折曲部831の折曲角度の変化量は
較的小さく、略同じ折曲角度を維持する。
た、上述した本発明に係るエッジ8では、一
的なエッジ8Jと比べて、共振や不要な振動
低減することができ、音圧周波数特性の中
域のディップを低減することができる。
また、折曲部832についても上述した折曲部8
31と略同様に折曲角度の変化量が比較的小さ
なる。また、折曲部834についても上述した
曲部832と略同様に折曲角度の変化量が比較
小さくなる。
このため、一般的なエッジ8Jと比べて、共
や不要な振動を低減することができ、音圧
波数特性の中音域のディップを低減するこ
ができる。
[シミュレーション]
本願発明者は、本発明に係るスピーカ振動
用支持部材の効果を確認するために、本発
の一具体例に係るエッジ8、および一般的な
山形状のエッジJについて、コンピュータ演
(シミュレーション)により音圧周波数特性を
算出して比較および検討を行った。以下、音
圧周波数特性を図面を参照しながら説明する
。
図6は、シミュレーション結果を説明する ための図である。詳細には、図6(A)は一般的 エッジJの断面図であり、図6(B)は本発明の一 具体例に係るエッジ(支持部材)Pの断面図であ り、図6(C)は音圧レベル(SPL:Sound Pressure Level) 周波数特性を示す図である。図6(C)において 、横軸は周波数(F)(単位はHz)を示し、縦軸は 圧レベル(dBSPL)を示す。
一般的なエッジJは、図6(A)に示すように、
方向断面形状が、頂部が山形状の中央に位
する2つの山形状を備えている。頂部の高さ(
H)は例えば3.0mmに設定した。
一方、本発明に係るエッジ8(P)は、図6(B)に
すように、頂部折曲部832が折曲部831,833との
方向中央より径方向中心側に位置し、頂部
曲部834が折曲部833,835との径方向中央より径
方向中心側に位置している。また、例えば、
エッジ8の角度AG1,AG3は80°に設定した。頂部折
曲部832,834の高さ(H)は、エッジJと同じ3.0mmに
定した。
頂部折曲部832、834の曲率半径は0.5mmに設定し
。
シミュレーションの結果、図6(C)に示すよう
に、本発明に係るエッジ8(P)を採用したスピ
カ装置では、一般的なエッジJを採用したス
ーカ装置と比べて、音圧周波数特性の中音
(例えば約300Hz~1kHz程度)のディップが低減す
。また、エッジ8(P)を採用したスピーカ装置
では、中音域のディップが低減して、比較的
高音質の再生音となる。
[第1比較例]
次に、比較例として、単純な山形状の頂部
曲率半径が異なるエッジを採用したスピー
装置の音圧周波数特性を説明する。
図7(A)は山形状の頂部の曲率半径が異なるエ
ッジA1~A3の断面図であり、図7(B)は図7(A)に示
たエッジの音圧周波数特性を示す図である
エッジA1は、内側可動部の頂部の高さ3.0mm ,頂部折曲部832の曲率半径が1.25mm、外側可動 の頂部の高さ3.0mm,頂部折曲部834の曲率半径1. 25mmである。エッジA2は、内側可動部の頂部の 高さ3.0mm,頂部折曲部832の曲率半径が1.0mm、外 可動部の頂部の高さ3.0mm,頂部折曲部834の曲 半径1.0mmである。エッジA3は、内側可動部の 頂部の高さ3.0mm,頂部折曲部832の曲率半径が0.7 5mm、外側可動部の頂部の高さ3.0mm,頂部折曲部 834の曲率半径0.75mmである。エッジA1~A3は、頂 折曲部が山形状の中央部に位置する径方向 面形状に形成されている。
図7(B)に示すように、単純な山形状のエッ ジの頂部の曲率半径(R)が小さいほど、中音域 のディップが低減する。しかし、図6(C),7(B)に 示すように、エッジA1~A3を採用したスピーカ 置では、本発明に係るエッジ8(P)を採用した スピーカ装置と比べて、中音域のディップの 低減の度合いが小さい。
[第2比較例]
次に、比較例として、折曲部831,833の角度AG1
,AG3の角度が比較的小さく、頂部折曲部832,834
、山形状の中央部から径方向外側に位置す
エッジB1~B3を採用したスピーカ装置の音圧
波数特性を説明する。
図8(A)は、山形状の可動部の立ち上り角度が
異なるエッジB1~B3の断面図であり、図8(B)は図
8(A)に示したエッジの音圧周波数特性を示す
である。
エッジB1は、内側可動部の折曲部831と径 向との角度(AG1)が68°、外側可動部の折曲部83 3の径方向との角度(AG3)が68°である。エッジB2 は、角度(AG1)が60°、角度(AG3)が60°である。エ ッジB3は、角度(AG1)が55°、角度(AG3)が55°であ 。また、エッジB1~B3は、可動部の頂部の高 (H)が3.0mmであり、曲率半径が1.25mmである。エ ッジB1はエッジA1と同一である。
図8(B)に示すように、頂部折曲部が山形状 の中央部から径方向外側に位置するエッジB1~ B3を採用したスピーカ装置では、角度(AG1),角 (AG3)が大きいほど、中音域のディップが低 する。しかし、図6(C),8(B)に示すように、エ ジB1~B3を採用したスピーカ装置では、本発明 に係るエッジ8(P)を採用したスピーカ装置と べて、中音域のディップの低減の度合いが さい。
[第3比較例]
次に、比較例として、内側可動部の立ち上
角度(AG1)と外側可動部の立ち上り角度(AG3)の
角度が異なる
エッジC1~C3を採用したスピーカ装置の音圧周
数特性を説明する。
図9(A)は、内側可動部の立ち上り角度(AG1)と
側可動部の立ち上り角度(AG3)の角度が異な
エッジC1~C3の断面図であり、図9(B)は図9(A)に
したエッジC1~C3の音圧周波数特性を示す図
ある。
エッジC1は、内側可動部の折曲部831と径 向との角度(AG1)が68°、外側可動部の折曲部83 3の径方向との角度(AG3)が68°である。エッジC2 は、角度(AG1)が80°、角度(AG3)が68°である。エ ッジC3は、角度(AG1)が88°、角度(AG3)が60°であ 。また,エッジC1~C3は、可動部の頂部の高さ( H)が3.0mmであり、曲率半径が1.25mmである。エ ジC1はエッジA1と同一である。
図6(C),9(B)に示すように、内側可動部の立 上り角度(AG1)と外側可動部の立ち上り角度(A G3)の角度が異なるエッジC1~C3を採用したスピ カ装置では、本発明に係るエッジ8(P)を採用 したスピーカ装置と比べて、中音域のディッ プの低減の度合いが小さい。
[本発明に係る変形例]
次に、本発明に係る変形例として、折曲部8
31,833の角度AG1,AG3の角度が異なるエッジD1~D3を
採用したスピーカ装置の音圧周波数特性を説
明する。エッジD2、D3は頂部折曲部が山形状
中央部から径方向内側に位置する。
図10(A)は、山形状の可動部の立ち上り角度
異なるエッジD1~D3の断面図であり、図10(B)は
10(A)に示したエッジの音圧周波数特性を示
図である。
エッジD1は、内側可動部の折曲部831と径方
との角度(AG1)が68°、外側可動部の折曲部833
径方向との角度(AG3)が68°である。エッジD2は
、角度(AG1)が75°、角度(AG3)が75°である。エッ
ジD3は、角度(AG1)が85°、角度(AG3)が85°である
また、エッジD1~D3は、可動部の頂部の高さ(H
)が3.0mmであり、曲率半径が1.25mmである。エッ
ジD1はエッジA1と同一である。
図10(B)に示すように、角度(AG1),角度(AG3)が大
きいほど、つまり頂部折曲部が径方向中心側
に位置するほど中音域のディップが低減して
いる。特に、周波数500~600Hzで効果が比較的大
きい。
また、図6(C)~図10(B)に示すように、エッジ の可動部は、頂部折曲部が、内側折曲部と外 側折曲部との径方向中央より、径方向中心側 に位置する形状に形成されていると、中音域 のディップが低減して、比較的高音質となる 。また、図6(C)~図10(B)に示すように、詳細に 径方向と立ち上り部とが成す角度は、約60° ら約85°に形成されていると、本発明に係る 効果が比較的大きい。特に、角度(AG1),角度(AG 3)が、75°~80°の場合は本発明に係る効果が比 的大きい。
以上、説明したように、本発明に係るス ーカ用振動体用支持部材をエッジに採用し スピーカ装置は、複数の折曲部、詳細には 部折曲部、内側折曲部、および外側折曲部 備えた可動部85を有し、可動部85は、頂部折 曲部が、内側折曲部と外側折曲部との径方向 中央より、径方向中心側に位置する形状に形 成されているので、エッジ8が比較的高い剛 を有し、例えばスピーカ振動体用支持部材 ダンプ剤層や樹脂層などを形成することな 、簡単な構成で中音域のディップを低減す ことができる。また、本発明に係るスピー 装置は、上記構成の支持部材を備えている で、比較的高音質の再生音を得ることがで る。また、本発明に係るスピーカ装置は、 記構成の支持部材を備えているので、比較 高音圧の再生音を得ることができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるも
ではない。上述した実施形態を組み合わせ
実施してもよい。上述した実施形態では、
発明に係るスピーカ装置を、外磁型磁気回
を備えたスピーカ装置に適用したが、この
態に限られるものではない。例えば、本発
に係るスピーカ装置を、内磁型磁気回路を
えるスピーカ装置に適用してもよい。
また、振動板は、コーン形状に限られるも
ではなく、ドーム形状、平板形状など、各
形状を採用してもよい。
また、エッジ8は、例えば音響放射方向(SD)
向かって凸形状や凹部形状に形成されてい
もよい。
また、スピーカ装置や支持部材は、音響放
側から視認した場合、円形状やリング形状
なくともよく、例えば矩形状,多角形状,楕
形状など任意の形状に形成されていてもよ
。
また、本発明に係るスピーカ振動体用支持
材は、エッジに限られるものではなく、上
したようにダンパに採用してもよい。
また、本発明に係るスピーカ振動体用支持
材をエッジに採用し、ダンパは公知の形状
しても良く、或いは本発明に係るスピーカ
動体用支持部材をダンパに採用し、エッジ
公知の形状にしても構わない。
また、上述した実施形態では、エッジ8は振
動板とは別部材のフリーエッジとして説明し
たが、この形態に限られるものではない。例
えば本発明に係るスピーカ振動体用支持部材
として、振動板6とエッジ部が一体成形され
フェイクスドエッジタイプであってもよい
また、上述した実施形態では、エッジ8が 2つの可動部83A,83Bを備えたが、この形態に限 れるものではない。例えばエッジ8は、一つ の可動部、または3つ以上の複数の可動部を えていてもよい。
