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Patent Searching and Data


Title:
SURFACE EMISSION TYPE ELECTRON SOURCE AND DRAWING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133275
Kind Code:
A1
Abstract:
A surface emission type electron source comprises a planar first electrode, a planar second electrode provided in opposition to the first electrode, an electron passage layer provided between the first electrode and the second electrode, and a power section for applying voltage to the second electrode and the first electrode. In the electron passage layer, a plurality of quantum wires extending in a first direction heading for the second electrode from the first electrode are provided with a predetermined gap therebetween. Electrons are emitted from the surface of the second electrode. The quantum wire is composed of silicon. In the quantum wire, a plurality of portions whose thickness is thin are formed with a predetermined gap therebetween in the first direction.

Inventors:
KOJIMA, Akira (1-9-2 Owada-machi,Hachioji-sh, Tokyo 45, 1920045, JP)
小島 明 (〒45 東京都八王子市大和田町1丁目9番2号 株式会社クレステック内 Tokyo, 1920045, JP)
Application Number:
JP2008/057852
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CRESTEC CORPORATION Ltd. (1-9-2, Owada-machi Hachioji-sh, Tokyo 45, 1920045, JP)
株式会社クレステック (〒45 東京都八王子市大和田町1丁目9番2号 Tokyo, 1920045, JP)
KOJIMA, Akira (1-9-2 Owada-machi,Hachioji-sh, Tokyo 45, 1920045, JP)
International Classes:
H01J1/312; H01J3/14; H01J37/305; H01L21/027; H01J37/073
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Mochitoshi et al. (Hayakawa-tonakai Bldg. 3F, 12-5 Iwamoto-cho 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 32, 1010032, JP)
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Claims:
 平面状の第1の電極と、
 前記第1の電極に対向して設けられた平面状の第2の電極と、
 前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられた電子通過層と、
 前記第2の電極および前記第1の電極に電圧を印加する電源部とを有し、
 前記電子通過層は、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあけて複数設けられており、前記第2の電極の表面から電子が放出されるものであり、
 前記量子細線は、シリコンにより構成されており、前記量子細線は、前記第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で複数形成されていることを特徴とする面放出型電子源。
 平面状の第1の電極と、
 前記第1の電極に対向して設けられた平面状の第2の電極と、
 前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられた電子通過層と、
 前記第2の電極および前記第1の電極に電圧を印加する電源部とを有し、
 前記電子通過層は、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあけて複数設けられており、前記第2の電極の表面から電子が放出されるものであり、
 前記量子細線は、シリコンにより構成されており、前記第2の電極と前記電子通過層との間には、絶縁体または半導体からなる層が形成され、前記第2の電極の裏面において前記各量子細線と整合する位置には前記量子細線に対して凸部が形成されていることを特徴とする面放出型電子源。
 前記量子細線は、前記第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で複数形成されている請求項2に記載の面放出型電子源。
 さらに、前記電子通過層を、室温以下の温度に保持する温度調節部を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2の開口部に向うに連れて単調に径が大きくなっている管状部材が複数束ねられて構成された多孔部材と、前記多孔部材の前記第2の開口部側に接続された平面状の面電極とを有し、
 前記管状部材は、半導体または絶縁体により構成されており、
 前記多孔部材は、前記第1の開口部を前記第2の電極の表面に向けて前記第2の電極の表面に接続されている請求項1~4のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2の開口部に向うに連れて単調に径が大きくなっている管状部材が複数束ねられて構成された多孔部材と、
 前記多孔部材の各前記管状部材に設けられた電極と、
 前記第2の電極と、前記電極との間に電圧を印加する第2の電源部と、
 前記第2の電源部による印加電圧を制御する制御部とを有し、
 前記管状部材は、半導体または絶縁体により構成されており、
 前記多孔部材は、前記第1の開口部を前記第2の電極の表面に向けて前記第2の電極の表面に接続されている請求項1~4のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記第1の電極は、前記第2の電極の表面から電子を放出させる領域に相当する領域に導電体が配置され、電子を放出させる部分以外には、絶縁体が配置されている請求項1~6のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記第2の電極の表面には、所定のパターンに形成された電子吸収体が設けられている請求項1~6のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 1つの量子細線または複数の量子細線に接続されるとともに、導通状態、非導通状態または半導通状態にすることができるスイッチ素子が前記第1の電極に複数設けられており、前記各スイッチ素子は前記電源部に接続されており、
 さらに、前記各スイッチ素子のうち、前記第2の電極の表面から電子を放出させる領域に相当する領域に設けられたスイッチ素子を導通状態にするスイッチ制御部を備える請求項1~8のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記量子細線の太さは、5nm以下である請求項1~9のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記量子細線の間隔は、前記量子細線を構成する物質の原子間隔以上である請求項1~10のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 さらに、前記第2の電極の表面に対して垂直な方向に、磁界を印加する磁界印加部と、
 前記電源部により電圧が印加されたときに、前記第2の電極の表面から放出される電子の放出角を検出する電子放出角検出器と、
 前記電子放出角検出器による前記電子の放出角の検出結果に基づいて、前記磁界印加部による磁界の強度を調節する制御部とを有する請求項1~11のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 さらに、前記第2の電極の表面に対して垂直な方向に、パルス磁界を印加するパルス磁界印加部を有し、
 前記電源部は、前記第2の電極および前記第1の電極にパルス電圧を印加するものであり、
 前記パルス磁界印加部により、前記パルス磁界を印加している間、前記電源部は、前記第2の電極および前記第1の電極にパルス電圧を印加する請求項1~11のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記量子細線における前記細い部分により区画される領域は、量子ドットを構成するものである請求項1、および3~13のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 前記量子細線の前記第2の電極側の先端部に、電子吸収層が形成されており、前記電子吸収層は、前記第2の電極に電気的に接続されている請求項1~14のいずれか1項に記載の面放出型電子源。
 平面状の第1の電極と、前記第1の電極に対向して設けられた平面状の第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられた電子通過層と、前記第2の電極および前記第1の電極に電圧を印加する電源部とを備えており、前記電子通過層が、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあけて複数設けられているものであり、前記第2の電極の表面から電子が放出される面放出型電子源と、
 前記面放出型電子源の前記第2の電極に対向して設けられ、描画対象物が表面に載置されるステージとを有し、
 前記面放出型電子源の前記量子細線は、シリコンにより構成されており、前記量子細線は、前記第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で複数形成されていることを特徴とする描画装置。
 平面状の第1の電極と、前記第1の電極に対向して設けられた平面状の第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられた電子通過層と、前記第2の電極および前記第1の電極に電圧を印加する電源部とを備えており、前記電子通過層が、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあけて複数設けられているものであり、前記第2の電極の表面から電子が放出される面放出型電子源と、
 前記面放出型電子源の前記第2の電極に対向して設けられ、描画対象物が表面に載置されるステージとを有し、
 前記面放出型電子源の前記量子細線は、シリコンにより構成されており、
 前記面放出型電子源の前記第2の電極と前記電子通過層との間には、絶縁体または半導体からなる層が形成されており、前記第2の電極の裏面において前記各量子細線と整合する位置には、前記量子細線に対して凸部が形成されていることを特徴とする描画装置。
 前記面放出型電子源の前記量子細線は、前記第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で複数形成されている請求項17に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源は、さらに前記第2の電極の表面に対して垂直な方向に、磁界を印加する磁界印加部と、
 前記電源部により電圧が印加されたときに、前記第2の電極の表面から放出される電子の放出角を検出する電子放出角検出器と、
 前記電子放出角検出器による前記電子の放出角の検出結果に基づいて、前記磁界印加部による磁界の強度を調節する制御部とを有する請求項16~18のいずれか1項に記載の描画装置。
 さらに、前記面放出型電子源の前記電子通過層を、室温以下の温度に保持する温度調節部を有する請求項16~19のいずれか1項に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源は、さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2の開口部に向うに連れて単調に径が大きくなっている管状部材が複数束ねられて構成された多孔部材と、前記多孔部材の前記第2の開口部側に接続された平面状の面電極とを有し、
 前記管状部材は、半導体または絶縁体により構成されており、
 前記多孔部材は、前記第1の開口部を前記第2の電極の表面に向けて前記第2の電極の表面に接続されている請求項16~20のいずれか1項に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源は、さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2の開口部に向うに連れて単調に径が大きくなっている管状部材が複数束ねられて構成された多孔部材と、
 前記多孔部材の各前記管状部材に設けられた電極と、
 前記第2の電極と、前記電極との間に電圧を印加する第2の電源部と、
 前記第2の電源部による印加電圧を制御する制御部とを有し、
 前記管状部材は、半導体または絶縁体により構成されており、
 前記多孔部材は、前記第1の開口部を前記第2の電極の表面に向けて前記第2の電極の表面に接続されている請求項16~20のいずれか1項に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源の前記第1の電極は、前記第2の電極の表面から電子を放出させる領域に相当する領域に導電体が配置され、電子を放出させる部分以外には絶縁体が配置されている請求項16~22のいずれか1項に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源の前記第2の電極の表面には、所定のパターンに形成された電子吸収体が設けられている請求項16~22のいずれか1項に記載の描画装置。
 1つの量子細線または複数の量子細線に接続されるとともに、導通状態、非導通状態または半導通状態にすることができるスイッチ素子が前記面放出型電子源の前記第1の電極に複数設けられており、前記各スイッチ素子は前記電源部に接続されており、
 さらに、前記各スイッチ素子のうち、前記第2の電極の表面から電子を放出させる領域に相当する領域に設けられたスイッチ素子を導通状態にするスイッチ制御部を備える請求項16~22のいずれか1項に記載の描画装置。
 前記面放出型電子源の前記量子細線における前記細い部分により区画される領域は、量子ドットを構成するものである請求項16、および18~25のいずれか1項に記載の描画装置。
Description:
面放出型電子源および描画装置

 本発明は、電子線を用いたパターン描画 等倍で一括に行う面放出型電子源および描 装置に関し、特に、描画領域が大きい場合 も、電子線を用いたパターン描画を等倍で 括に行うことができる面放出型電子源およ 描画装置に関する。

 近時、電子線を走査して、基板などに所定 パターンを描画することが行われている。 かし、電子線を走査して描画する場合には 画時間がかかる。そこで、電子線を用いて 定のパターンを基板に、等倍で一括に描画 ることがなされている。
 現在、所定のパターンを基板に、等倍で一 に描画する電子線露光装置およびこの電子 露光装置に用いられる電子源が種々提案さ ている(例えば、特許文献1~特許文献6参照)

 特許文献1および特許文献2には、図23に示す ような電子線源200が開示されている。この電 子線源200は、表面電極202に電子通過層204が形 成されている。この電子通過層204は、複数の ナノメータオーダの半導体微結晶206からなる ものであり、この半導体微結晶206の表面には 、半導体微結晶206の結晶粒径よりも小さな膜 厚の酸化膜208が形成されている。表面電極202 の表面202aから電子が放出され、この表面電 202の表面202aが電子放出面となるものである
 この特許文献1、2においては、電子線源200 、真空中に配置された状態で、半導体微結 206から構成される電子通過層204を電子eが強 界によって加速され、表面電極202の表面202a 付近で電子eの運動エネルギが高くなり、電 の運動を制約する電気的障壁を越えるエネ ギを獲得した後、真空中に電子を放出させ 。

 特許文献3には、絶縁基板上に、少なくと も1原子層以上10原子層以下の厚さのAlN層ある いはAlGaN層(ただし、Al(x)Ga(1-x)Nでx>0.3)と5原 層以上50原子層以下の厚さのGaN層からなる 重障壁層を有する窒化物半導体共鳴トンネ 電子放出素子が開示されている。

 特許文献4には、基板上に形成された複数 の電子放出源と、上記電子放出源の一つに向 かって凸型に形成された先端部を有し、かつ 電子線を通過させる開口部を有する引出電極 と、上記電子放出源が形成された基板と上記 引出電極との間で相対位置を移動させる移動 手段とからなることを特徴とする電子線源が 開示されている。

 特許文献5の量子化電子線発生装置において は、n + 型InP基板の上には、1×10 19 /cm 3 濃度のシリコンを含むn + 型InGaAs層、AlAs 0.56 Sb 0.44 層及びIn 0.53 Ga 0.47 As層がそれぞれ形成されている。また、In 0.53 Ga 0.47 As層からn + 型InGaAs層の上層部において、平面矩形状領域 の周囲には、絶縁性のアイソレーションが形 成されている。アイソレーションに囲まれた 矩形状領域のAlAs 0.56 Sb 0.44 層はポテンシャルバリア層となり、また、そ の上のIn 0.53 Ga 0.47 As層はポテンシャル井戸層となる。さらに、 テンシャル井戸層を露出させるドーナッツ の電極がIn 0.53 Ga 0.47 As層の上に1~2μmの間隔をおいて配置されてお 、このドーナッツ状の電極とn + 型InP基板下面の電極の間に電圧を印加するこ とによってポテンシャル井戸の上に電界を生 じさせるように構成されている。

 特許文献6の電子線源は、バルク領域と、 このバルク領域に隣接し、バルク領域よりも ポテンシャルの高い障壁領域と、この障壁領 域に隣接し、障壁領域よりもポテンシャルの 低い井戸領域と、この井戸領域に隣接する空 間のポテンシャルを傾斜させるために、空間 に電場を加える電場印加手段とを有するもの であり、障壁領域および井戸領域は、バルク 領域の電子が、障壁領域および空間を透過す る透過率のピークが100%となる厚さにそれぞ 形成されている。

特開2005-317657号公報

特開2006-40725号公報

特開2006-147518号公報

特開平7-296755号公報

特開平5-74333号公報

特開平10-79222号公報

 特許文献1、2に開示された電子線源200にお ては、図23に示すように、電子通過層204を構 成する各ナノメータオーダの半導体微結晶206 が、面放出型電子源100の表面電極202の表面202 a(電子放出面)に対して水平な成分を含む方向 にも接触している。
 この特許文献1、2に開示された電子線源200 おいては、図24のエネルギーバンド図に示す ように、電子eが電子通過層204に注入された 後(領域D 204 (図24参照))は、電子eの運動エネルギーレベル が半導体微結晶206界面で形成される電気的障 壁ψ 30 よりも低いため、電子eは電子放出面(表面電 202の表面202a)に対して水平な成分を含む方 の運動を制約され直進する。
 ところが、図24のエネルギーバンド図に示 ように、半導体微結晶206(図23参照)が接触す 点の付近では、半導体微結晶206を覆う酸化 208(図23参照)による電気的障壁ψ 30 を越えるエネルギを獲得した時点で、隣接す るいずれかの半導体微結晶206に散乱され得る 。

 特許文献1、2においては、電子放出面(表面 極202の表面202a)付近の半導体微結晶206層内 は、電子が表面電極202(図23参照)から放出さ るのに必要な、表面電極202の仕事関数ψ 31 に相当するエネルギを獲得する領域D 202 、領域D 206 内では、電子のエネルギの値は、必ず電気的 障壁ψ 30 を越える。すなわち、電子は半導体微結晶206 界面で形成される電気的障壁ψ 30 を越えるエネルギを獲得する。これにより、 電子eに量子閉じ込め効果が作用せず、電子e 隣接するいずれの微結晶へも散乱される。 のため、直進する電子e r 以外に、直進せずに散乱される電子e s がある確率で発生するという問題がある。こ のため、電子は、あらゆる方向に散乱を受け た後に放出される。
 このことから、特許文献1、2においては、 道電子として直進して放出される電子の他 、大きな角度で散乱される高速電子を同時 放出するという問題点がある。このような きな角度で散乱される電子により、電子線 光時には、露光パターンの解像度が制約さ てしまう。

 また、特許文献1、2に開示された電子線 200を用いて、例えば、サブミクロン以上の 解能を得るためには、電子線を収束させる めに均一強度の垂直強磁場(0.1T以上)等が必 になる。しかしながら、ウエハのような大 積上で均一な強磁場を得ることが困難であ ため、等倍電子線露光への応用が制約され しまう。

 さらに、特許文献1、2には、電子放出面 垂直な方向から外側に拡がる回折波として 子が拡がって行くのを、電子放出面に垂直 方向に収束するための構造が、面放出型電 源上にない。さらには、特許文献1、2におい ては、放出電子の直進性を電気的に制御する ための構造が、面放出型電子源上になく、放 出電子の直進性に大きく影響する電子源温度 を制御するための構造もない。

 特許文献1、2で開示された電子源は、電 通過層を構成する電気的絶縁層を電子がト ネルすることで真空中に放出される構造を しており、その電子放出特性は電界強度に 存するが、現実には電子通過層に含まれる くつかの構造欠陥を、熱エネルギーによっ 飛び移ることが可能であり、熱エネルギー アシストを受けて真空中に放出される電子 放出電子中に混じるという問題点もある。 のように、様々の方向の運動量ベクトルを するとともに、放出電子のエネルギ分布を げることで、露光の解像度を低下させると もに面電子線の色収差の原因となる。

 さらに、特許文献1、2においては、面放 型電子源から放出される面電子線をパター 化するのに、表面電極の形状を変化させる 、または表面電極上にパターン化されたマ クを設けていたが、これらは対向する露光 象との間に一様電界を形成するための障害 なる。これは、表面電極の形状が局所的で れば、面放出型電子源と露光対象との間の 気力線はその表面電極に局所的に集められ 形となり、電界が局所的となって露光像が んでしまうためである。また、マスクの開 部から電子線が放出されるとき、マスクの 口部の端のところで、電子線の回折が生じ 露光解像度が悪化する。また、表面電極上 マスクを設ける方法においては、マスクの る部分が凸状で、そこに電気力線が集めら た形となり、電界が局所的となって露光像 歪んでしまうためである。

 特許文献3に開示された電子線露光装置用 の面放出型電子源は、特許文献1、2と類似の 理で電子放出を行うものであり、素子表面 近では電子の運動エネルギが高くなり、電 放出面に対して水平な成分を含む方向への 子の運動を制約する電気的障壁が存在しな 。このため、高いエネルギを獲得した電子 表面付近であらゆる方向に散乱されること 許され、大きな角度で散乱される高速電子 発生してしまうという問題点がある。

 特許文献4、5、6で開示された電子線露光 置用の面放出型電子源では、平面上に隔て れて配置された各点電子源それぞれの付近 電子を真空準位に取り出すための各電極が 置されており、その各電極の開口から電子 取り出す構造となっている。このため、放 電子は各点電子源から電極の開口に向かっ 円錐状に広がるため、転写すべきパターン 解像度が制約されるという問題点がある。

 本発明の目的は、前記従来技術に基づく 題点を解消し、描画領域が大きい場合でも 電子線を用いたパターン描画を等倍で一括 行うことができる面放出型電子源および描 装置を提供することにある。

 上記目的を達成するために、本発明の第1 の態様は、平面状の第1の電極と、前記第1の 極に対向して設けられた平面状の第2の電極 と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に設 られた電子通過層と、前記第2の電極および 前記第1の電極に電圧を印加する電源部とを し、前記電子通過層は、前記第1の電極から 記第2の電極に向かう第1の方向に伸びる量 細線が所定の間隔をあけて複数設けられて り、前記第2の電極の表面から電子が放出さ るものであり、前記量子細線は、シリコン より構成されており、前記量子細線は、前 第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で 複数形成されていることを特徴とする面放出 型電子源を提供するものである。

 また、本発明の第2の態様は、平面状の第1 電極と、前記第1の電極に対向して設けられ 平面状の第2の電極と、前記第1の電極と前 第2の電極の間に設けられた電子通過層と、 記第2の電極および前記第1の電極に電圧を 加する電源部とを有し、前記電子通過層は 前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第 1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあ て複数設けられており、前記第2の電極の表 から電子が放出されるものであり、前記量 細線は、シリコンにより構成されており、 記第2の電極と前記電子通過層との間には、 絶縁体または半導体からなる層が形成され、 前記第2の電極の裏面において前記各量子細 と整合する位置には前記量子細線に対して 部が形成されていることを特徴とする面放 型電子源を提供するものである。
 本発明においては、前記量子細線は、前記 1の方向に太さが細い部分が所定の間隔で複 数形成されていることが好ましい。
 また、本発明においては、さらに、前記電 通過層を、室温以下の温度に保持する温度 節部を有することが好ましい。
 また、本発明においては、さらに、前記第2 の電極と前記電子通過層との間には、絶縁体 または半導体からなる層が形成されており、 前記第2の電極の裏面において前記各量子細 と整合する位置には、前記量子細線に対し 凸部が形成されていることが好ましい。
 また、本発明においては、前記量子細線に ける前記細い部分により区画される領域は 量子ドットを構成するものであることが好 しい。

 さらに、本発明においては、さらに、一方 端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2 開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2 の開口部に向うに連れて単調に径が大きくな っている管状部材が複数束ねられて構成され た多孔部材と、前記多孔部材の前記第2の開 部側に接続された平面状の面電極とを有し 前記管状部材は、半導体または絶縁体によ 構成されており、前記多孔部材は、前記第1 開口部を前記第2の電極の表面に向けて前記 第2の電極の表面に接続されていることが好 しい。
 さらに、本発明においては、さらに、一方 端部の第1の開口部よりも他方の端部の第2 開口部が広く、前記第1の開口部から前記第2 の開口部に向うに連れて単調に径が大きくな っている管状部材が複数束ねられて構成され た多孔部材と、前記多孔部材の各前記管状部 材に設けられた電極と、前記第2の電極と、 記電極との間に電圧を印加する第2の電源部 、前記第2の電源部による印加電圧を制御す る制御部とを有し、前記管状部材は、半導体 または絶縁体により構成されており、前記多 孔部材は、前記第1の開口部を前記第2の電極 表面に向けて前記第2の電極の表面に接続さ れていることが好ましい。

 また、本発明においては、前記第1の電極は 、前記第2の電極の表面から電子を放出させ 領域に相当する領域に導電体が配置され、 子を放出させる部分以外には、絶縁体が配 されていることが好ましい。
 さらに、本発明においては、前記第2の電極 の表面には、所定のパターンに形成された電 子吸収体が設けられていることが好ましい。
 さらにまた、本発明においては、1つの量子 細線または複数の量子細線に接続されるとと もに、導通状態、非導通状態または半導通状 態にすることができるスイッチ素子が前記第 1の電極に複数設けられており、前記各スイ チ素子は前記電源部に接続されており、さ に、前記各スイッチ素子のうち、前記第2の 極の表面から電子を放出させる領域に相当 る領域に設けられたスイッチ素子を導通状 にするスイッチ制御部を備えることが好ま い。

 また、本発明においては、前記量子細線が シリコンにより構成される場合、前記量子 線の太さは、5nm以下であることが好ましい
 また、本発明においては、前記量子細線の 隔は、前記量子細線を構成する物質の原子 隔以上であることが好ましい。

 また、本発明においては、さらに、前記第2 の電極の表面に対して垂直な方向に、磁界を 印加する磁界印加部と、前記電源部により電 圧が印加されたときに、前記第2の電極の表 から放出される電子の放出角を検出する電 放出角検出器と、前記電子放出角検出器に る前記電子の放出角の検出結果に基づいて 前記磁界印加部による磁界の強度を調節す 制御部とを有することが好ましい。
 また、本発明においては、さらに、前記第2 の電極の表面に対して垂直な方向に、パルス 磁界を印加するパルス磁界印加部を有し、前 記電源部は、前記第2の電極および前記第1の 極にパルス電圧を印加するものであり、前 パルス磁界印加部により、前記パルス磁界 印加している間、前記電源部は、前記第2の 電極および前記第1の電極にパルス電圧を印 することが好ましい。
 さらに、本発明においては、前記量子細線 前記第2の電極側の先端部に、電子吸収層が 形成されており、前記電子吸収層は、前記第 2の電極に電気的に接続されていることが好 しい。

 また、本発明の第3の態様は、平面状の第 1の電極と、前記第1の電極に対向して設けら た平面状の第2の電極と、前記第1の電極と 記第2の電極の間に設けられた電子通過層と 前記第2の電極および前記第1の電極に電圧 印加する電源部とを備えており、前記電子 過層が、前記第1の電極から前記第2の電極に 向かう第1の方向に伸びる量子細線が所定の 隔をあけて複数設けられているものであり 前記第2の電極の表面から電子が放出される 放出型電子源と、前記面放出型電子源の前 第2の電極に対向して設けられ、描画対象物 が表面に載置されるステージとを有し、前記 面放出型電子源の前記量子細線は、シリコン により構成されており、前記量子細線は、前 記第1の方向に太さが細い部分が所定の間隔 複数形成されていることを特徴とする描画 置を提供するものである。

 本発明の第4の態様は、平面状の第1の電極 、前記第1の電極に対向して設けられた平面 の第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の 極の間に設けられた電子通過層と、前記第2 の電極および前記第1の電極に電圧を印加す 電源部とを備えており、前記電子通過層が 前記第1の電極から前記第2の電極に向かう第 1の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあ て複数設けられているものであり、前記第2 電極の表面から電子が放出される面放出型 子源と、前記面放出型電子源の前記第2の電 極に対向して設けられ、描画対象物が表面に 載置されるステージとを有し、前記面放出型 電子源の前記量子細線は、シリコンにより構 成されており、前記面放出型電子源の前記第 2の電極と前記電子通過層との間には、絶縁 または半導体からなる層が形成されており 前記第2の電極の裏面において前記各量子細 と整合する位置には、前記量子細線に対し 凸部が形成されていることを特徴とする描 装置を提供するものである。
 本発明においては、前記面放出型電子源の 記量子細線は、前記第1の方向に太さが細い 部分が所定の間隔で複数形成されていること が好ましい。
 また、本発明においては、前記面放出型電 源は、さらに前記第2の電極の表面に対して 垂直な方向に、磁界を印加する磁界印加部と 、前記電源部により電圧が印加されたときに 、前記第2の電極の表面から放出される電子 放出角を検出する電子放出角検出器と、前 電子放出角検出器による前記電子の放出角 検出結果に基づいて、前記磁界印加部によ 磁界の強度を調節する制御部とを有するこ が好ましい。
 また、本発明においては、さらに、前記描 対象物が載置された領域外における前記面 出型電子源から放出された電子を検出する 出器と、前記検出器による電子の検出量に づいて、前記電源の電圧を調節する制御部 を有することが好ましい。
 また、本発明においては、前記面放出型電 源の前記量子細線における前記細い部分に り区画される領域は、量子ドットを構成す ものであることが好ましい。

 本発明においては、さらに、前記面放出型 子源の前記電子通過層を、室温以下の温度 保持する温度調節部を有することが好まし 。
 本発明においては、前記面放出型電子源は さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他 方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開 部から前記第2の開口部に向うに連れて単調 に径が大きくなっている管状部材が複数束ね られて構成された多孔部材と、前記多孔部材 の前記第2の開口部側に接続された平面状の 電極とを有し、前記管状部材は、半導体ま は絶縁体により構成されており、前記多孔 材は、前記第1の開口部を前記第2の電極の表 面に向けて前記第2の電極の表面に接続され いることが好ましい。
 本発明においては、前記面放出型電子源は さらに、一方の端部の第1の開口部よりも他 方の端部の第2の開口部が広く、前記第1の開 部から前記第2の開口部に向うに連れて単調 に径が大きくなっている管状部材が複数束ね られて構成された多孔部材と、前記多孔部材 の各前記管状部材に設けられた電極と、前記 第2の電極と、前記電極との間に電圧を印加 る第2の電源部と、前記第2の電源部による印 加電圧を制御する制御部とを有し、前記管状 部材は、半導体または絶縁体により構成され ており、前記多孔部材は、前記第1の開口部 前記第2の電極の表面に向けて前記第2の電極 の表面に接続されていることが好ましい。

 本発明においては、前記面放出型電子源の 記第1の電極は、前記第2の電極の表面から 子を放出させる領域に相当する領域に導電 が配置され、電子を放出させる部分以外に 絶縁体が配置されていることが好ましい。
 また、本発明においては、前記面放出型電 源の前記第2の電極の表面には、所定のパタ ーンに形成された電子吸収体が設けられてい ることが好ましい。
 さらに、本発明においては、1つの量子細線 または複数の量子細線に接続されるとともに 、導通状態、非導通状態または半導通状態に することができるスイッチ素子が前記面放出 型電子源の前記第1の電極に複数設けられて り、前記各スイッチ素子は前記電源部に接 されており、さらに、前記各スイッチ素子 うち、前記第2の電極の表面から電子を放出 せる領域に相当する領域に設けられたスイ チ素子を導通状態にするスイッチ制御部を えることが好ましい。

 本発明の面放出型電子源および描画装置 よれば、第1の電極と第2の電極の間に設け れた電子通過層と、第2の電極および第1の電 極に電圧を印加する電源部とを有し、電子通 過層は、第1の電極から第2の電極に向かう第1 の方向に伸びる量子細線が所定の間隔をあけ て複数設けられた構成とし、第2の電極の表 から電子を放出させる。この場合、電子通 層において、量子細線における電子の移動 、量子閉じ込め効果により、第1の方向に制 されているため、量子細線間を電子が飛び り、他の量子細線から電子が放出されるこ が抑制される。これにより、第1の方向から 電子が放出されるため、第2の電極の表面か 放出される電子線の直進性を高めることが きる。これにより、描画領域が大きい場合 も、電子線を用いたパターン描画を等倍で 括に行うことができる。

本発明の第1の実施形態に係る面放出型 電子源を示す模式図である。 (a)は、縦軸に電子のエネルギをとり、 軸に位置をとって、本発明の第1の実施形態 の面放出型電子源の作用を説明するためのエ ネルギーバンド図であり、(b)は、縦軸に電子 のエネルギをとり、横軸に位置をとって、本 発明の第1の実施形態の面放出型電子源の作 を説明するためのエネルギーバンド図であ 。 本発明の第2の実施形態に係る面放出型 電子源を示す模式図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態に係る面 放出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b) は、図4(a)の模式的側面図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態に係る面 放出型電子源の変形例を示す模式的斜視図で あり、(b)は、図5(a)の模式的側面図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態に係る面 放出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b) は、図6(a)の模式的側面図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態の面放射 型電子源の動作を説明するための模式的部分 拡大図であり、(b)は、縦軸に電子のエネルギ をとり、横軸に位置をとって、本発明の第4 実施形態の面放射型電子源の動作を説明す ためのエネルギーバンド図である。 (a)は、本発明の第5の実施形態に係る面 放出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b) は、図8(a)の要部を拡大して示す模式的断面 である。 (a)は、本発明の第5の実施形態に係る面 放出型電子源の第1の変形例を示す模式図で り、(b)は、本発明の第5の実施形態に係る面 出型電子源の第2の変形例を示す模式図であ る。 (a)は、本発明の第6の実施形態に係る 放出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b )は、本発明の第6の実施形態に係る面放出型 子源の構成を示すブロック図である。 (a)は、図10(a)に示す本発明の第6の実施 形態に係る面放出型電子源の裏面電極の拡大 図であり、(b)は、図11(a)に示す裏面電極の要 拡大図であり、(c)は、図11(a)に示す裏面電 の要部部分断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る面放出 電子源を示す模式図である。 本発明の第8の実施形態に係る面放出 電子源を示す模式図である。 本発明の第9の実施形態に係る面放出 電子源を示す模式図である。 本発明の第10の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第11の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第12の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第13の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第14の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第15の実施形態に係る描画装 を示す模式図である。 本発明の第15の実施形態に係る描画装 による描画方法を説明するための模式図で る。 (a)は、本実施形態の描画方法によるマ ークの検出結果の一例を示すグラフであり、 (b)は、本実施形態の描画方法によるマークの 検出結果の他の例を示すグラフである。 特許文献1および特許文献2に開示され 電子線源を示す模式図である。 縦軸に電子のエネルギをとり、横軸に 位置をとって、特許文献1および特許文献2に 示された電子線源におけるエネルギーバン 図である。

符号の説明

10、10a、10b、10c、10d 面放出型電子源
12、62 表面電極
12a、14a、52a、62a 表面
12b、14b 裏面
14、52 裏面電極
16 電子通過層
18 電源部
20 量子細線
22 量子ドット
30 温度調節部
32 冷却ユニット
34 冷却器
36 気体供給部
38 ヒータユニット
38a、38b ヒータ部
39 仕切部
40 ヒータ制御部
50 裏面補助電極
54a、54b、54c 導電体
56 絶縁体
58a、58b、58c 領域
60 基板
64 凸部
66 層
68 凹部
72 多孔部材
74 電子走行管
76 第1の面電極
77 第1電界印加部
77a 第2電界印加部
78 開口部
79 第2の面電極
80、80a、80b 描画装置
82 真空チャンバ
84 ステージ
86 基板
88 検出センサ
90 掛算部
92 比較部
94 電源制御部
200 電子線源
202 表面電極
204 電子通過層
206 半導体微結晶
208 酸化膜
s 間隔
S 描画領域

 以下に、添付の図面に示す好適実施形態に づいて、本発明の面放出型電子源および描 装置を詳細に説明する。
 ここで、図1は、本発明の第1の実施形態に る面放出型電子源を示す模式図である。

 図1に示す面放出型電子源10は、平面状の表 電極(第2の電極)12と、平面状の裏面電極(第1 の電極)14と、電子通過層16と、電源部18とを するものであり、表面電極12と、裏面電極14 が対向して配置されており、表面電極12と 面電極14との間に電子通過層16が形成されて る。表面電極12と、裏面電極14と、電子通過 層16とは、接続されている。
 また、電源部18は、表面電極12と裏面電極14 に直流電圧を印加するものであり、表面電 12側がプラスの電位である。これにより、 面電極12の表面12aから電子eが放出される。

 表面電極12、および裏面電極14は、平面状で あれば、その形状は、特に限定されるもので はない。
 表面電極12および裏面電極14の材料としては 、例えば、金属、半導体、炭素、炭素化合物 、および導電性材料を用いることができる。

 電子通過層16は、裏面電極14から表面電極12 向かう第1の方向Xに伸びる量子細線20が所定 の間隔sをあけて複数設けられているもので る。
 電子通過層16において、量子細線20は、裏面 電極14の表面14aから表面電極12の裏面12bに亘 長さを有するものであり、量子細線20は、裏 面電極14の表面14aおよび表面電極12の裏面12b 対して、それぞれ垂直に接続されている。 述するように、各量子細線20から電子eが放 されるため、電子透過層16における量子細線 20の配置状態により、描画する解像度が決定 れる。
 本実施形態おいて、量子細線20には、例え 、第1の方向Xにおいて所定の間隔で太さが異 なる領域が複数、例えば、3個形成されてい 。この太さが異なる領域は、第1の方向にお る太さが細い部分が端部20aになり、各端部2 0aで区画される量子ドット22を構成するもの ある。
 量子細線20においては、例えば、3個の量子 ット22が形成されており、各量子ドット22に おける電子のエネルギ準位の値が一致するよ うに、量子細線20の両端に電圧を印加するこ によって、量子ドット22間での共鳴トンネ 効果による電子の伝導が生じる。

 また、量子細線20においては、表面を、例 ば、酸素、窒素、炭素、水素、または塩素 の原子で終端することにより、電気伝導の 時的な安定性を図ることもできる。
 量子細線20は、太さが量子効果が顕在化す 大きさを有する細線状の導電体からなるも であり、量子細線20は、例えば、金属、炭素 、炭素化合物、電荷移動錯体、導電性高分子 または半導体により構成されるものである。
 この量子細線20の太さは、最も太いところ 、例えば、10nm以下であり、量子細線20がシ コンにより構成される場合には、最も太い ころで、量子細線20の太さは5nm以下である。
 また、量子細線20の間隔sは、量子細線20を 成する物質により異なり、例えば、量子細 20を構成する物質の原子間隔以上であり、0.5 nm以上であることが好ましい。本実施形態に いては、量子細線20の間隔sにより、描画の 像度が決定される。

 表面電極12は、本実施形態においては、 面12aおよび裏面12bを平坦としているが、こ に限定されるものではない。例えば、表面12 aから放出された後の電子eの直進性を高める め、表面電極12について、各量子細線20の上 部と整合する領域において局所的に凹面形状 とすることもできる。

 また、各量子細線20は、表面電極12または裏 面電極14と接続、すなわち、直接、電気的に 触させることに限定されるものではなく、 量子細線20が、その周囲をナノメートルオ ダの絶縁体で覆われており、表面電極12また は裏面電極14と各量子細線20の間を、電気的 ャリアがトンネル効果によって伝導しても い。
 また、電子通過層16を構成する量子細線20に は、量子ドット22を形成することなく、太さ 一定のものとしてもよい。この場合、量子 線20の太さdとは、単に量子細線20の太さで る。
 本発明において、ナノメートルオーダとは 1nm~100nmのことであり、量子閉じ込め効果が 現する大きさのことをいう。

 以下、本実施形態の面放出型電子源10の作 について説明する。
 ここで、図2(a)に示すエネルギーバンド図に おいて示す参照符号D 12 は、表面電極12に相当する領域を示すもので り、参照符号D 14 は、裏面電極14に相当する領域を示すもので り、参照符号D 16 は、電子通過層16に相当する領域を示すもの ある。なお、表面電極12の表面12aは、真空 間Svに接しているとする。
 また、図2(a)において、ψ 21 は量子細線20における電子の最低のエネルギ 示している。電子eは、裏面電極14から電子 過層16にFowler-Nordheim型トンネル、または裏 電極14側からの紫外光照射等により注入され る。

 本実施形態においては、図2(a)に示すように 、表面電極12に相当する領域D 12 のフェルミ準位を電位の基準とする場合、量 子細線20の真空準位ψ 20 を、電子が表面電極12の表面12a(電子放出面) ら真空空間Sv中へ放出されるのに必要なエネ ルギE 20 以上となるようにできる。このため、本実施 形態の面放出型電子源10においては、量子細 20の電気伝導体(導電体)中では、電子が電子 放出面に対して水平な成分を含む方向に散乱 されることがない。すなわち、直進性が高い 電子線を得ることができる。
 また、図2(a)には、真空空間Svに電界が存在 るように描かれているが、この電界は、必 しも必要ではない。また、量子細線20の量 閉じ込め効果により、電子eに許容される運 は直進するか、真後ろに戻されるかのいず かであり、電子eは、移動が制限され、他の 大きな角度で散乱されることがない。

 また、本実施形態においては、図2(b)に示す エネルギーバンド図のように、真空空間Svに 在する電界によって形成される三角ポテン ャルP t を、トンネル効果により電子eを透過させる うにすることもできる。この方法の利点に り、従来の電界放出型電子源に不可欠であ た、電子源から電子を取り出すための高真 空間と強電界を不要にできる。これは、電 eが真空空間に放出される前に、電子放出面 形成する物質の仕事関数に相当するエネル と同程度のレベルまで加速されていること よるものである。
 また、従来の熱陰極電界放出型電子源のよ に電子源を高温に加熱して電子を真空中に り出す方式に比較して、加熱が不要であり 安定した長寿命の電子放出を得ることも可 である。

 このように、本実施形態の面放出型電子 10においては、電子通過層16の量子細線20の 造により、各量子細線20ごとに直進性が高 電子eを、表面電極12の表面12a(電子放出面)か らほぼ垂直方向に取り出すことができる。こ のため、面放出型電子源10を用いることによ 、直進性が高い電子線を用いて、高い解像 でパターン描画を等倍で一括に行うことが きる。さらには、面放出型電子源10の表面 極12(電子通過層16)の大きさを変えることに り、描画領域が大きい場合でも、パターン 画を等倍で一括に行うことができる。この うに、面放出型電子源10を用いることにより 、描画領域が大きい場合でも、電子線を用い たパターン描画を等倍で一括に、しかも高い 解像度で行うことができる。

 また、本実施形態においては、表面電極12 表面12a(電子放出面)から電子eをほぼ垂直方 に取り出すことができるため、従来、電子 を形成するのに電子源外部に電子レンズを けることが不可欠であったが、本実施形態 面放出型電子源10においては、必ずしも必要 ではなく、構成を簡素化することができる。
 さらに、本実施形態の面放出型電子源10に いては、電子通過層16の構成により、電子の 散乱が抑制されるため、放出される電子がす でに高い直進性を持つものにでき、放出電子 の方向を補正するための磁界は不要であるか 、または0.1T未満の強度の弱いもので十分で り、その均一性も厳密でなくてよい。この め、構成を簡素化することができる。
 さらにまた、本実施形態の面放出型電子源1 0においては、加熱が不要であるため、従来 電子源を高温に加熱して電子を真空中に取 出す熱陰極電界放出型電子源と比較して、 定した長寿命の電子放出を得ることも可能 あり、更には、加熱が不要であるため、構 を簡素化することができる。

 なお、図1に示す面放出型電子源は、大面 積の露光対象と同一の距離を保つように、変 形できるものであってもよい。例えば、プラ スティック基板(図示せず)上に、面放出型電 源10の裏面基板14を設けて、プラスティック 基板を変形することによって、大面積の露光 対象と同一の距離を保つことができる。

 次に、本実施形態の面放出型電子源10の製 方法について説明する。
 先ず、例えば、石英基板(図示せず)上に、 えば、熱CVD法により、厚さが300nmのタングス テンの薄膜を形成する。このタングステンの 薄膜を裏面電極14(図1参照)とする。
 次に、この裏面電極14上に、量子細線20(図1 照)を、例えば、間隙sを約1nmとして、シリ ンにより形成する。

 この場合、最初に基板14をCVD用真空チャン 内に導入し、その後、例えば、SiH 4 ガスを、40秒流して、SiH 4 ガスの熱分解により、例えば、裏面基板14上 、直径が約3nmのシリコン粒を成長させる。 の後、SiH 4 ガスのCVD用真空チャンバ内への導入を止め、 元の真空状態に戻す。
 次に、例えば、酸素プラズマを60秒照射す ことにより、シリコン粒表面を酸化する。 れにより、酸素プラズマの照射前に、隣接 るシリコン粒が接触していたとしても、シ コン粒界面から優先的に酸化が進行し、隣 するシリコン粒の間に酸化膜が形成される この場合、約1nmの酸化膜が各シリコン粒界 に形成される。
 SiH 4 ガスの熱分解によるシリコン粒の成長とシリ コン粒表面の酸化のプロセスを繰り返し、裏 面電極14表面がシリコン粒で埋め尽くされた 点で、最表面のシリコン酸化膜をCF 4 ガスによる反応性イオンエッチングにより除 去する。これにより、シリコン形成膜の表面 には、シリコン粒の最上部が露出した構造が 形成される。なお、最表面のシリコン酸化膜 を除去する場合、シリコン粒間の酸化膜まで 除去しない。このようにして、シリコン粒で 埋め尽くされた第1層目が形成される。ここ 、シリコン粒の成長はほぼ等方的に生じる

 次いで、第2層目以降も第1層目と同様にし 形成する。例えば、SiH 4 ガスを導入し、その熱分解によるシリコン粒 の成長が1層目のシリコン粒上で生じる。シ コン粒の成長後、シリコン粒表面を、酸素 ラズマの照射を行うことにより酸化する。 リコン粒の成長とシリコン粒表面の酸化を り返し、2層目がシリコン粒で埋め尽くされ 時点で、最表面のシリコン酸化膜のみをCF 4 ガスによる反応性イオンエッチングにより除 去する。なお、シリコン酸化膜上で成長した シリコン粒の核は、この反応性イオンエッチ ングプロセスにより、シリコン酸化膜ととも に除去される。
 上記工程を、例えば、10層形成するまで繰 返し行う。第10層を形成した後に、シリコン 細線間に存在する、シリコン酸化膜をHF水溶 によるウェットエッチングを用いて除去す 。この時点で多数の直径が約3nmの細線状シ コンが分離して並立した構造を得る。この うに、直列に積み重なったシリコン粒によ てシリコン細線が構成され、量子細線20が られる。なお、量子細線20の長さ、すなわち 、最終的な電子通過層16の厚さは、例えば、 50nmである。

 各量子細線20とそれに隣接する量子細線20の 間隙sを、約1nmとして、各量子細線20が延びる 第1の方向X(図1参照)を、裏面電極14の表面14a および電子放出面となる表面電極12の表面12a に対してほぼ垂直になるように配列した構造 を得ることができる。この状態で、電子通過 層16の上部に、真空蒸着法により金の薄膜を1 0nmの厚みで形成して表面電極12を形成する。
 例えば、上記製造方法により製造された本 施形態の面放出型電子源10を、真空チャン 内に配置し、表面電極12をプラスとして、裏 面電極14との間に電位差を加えるとき、裏面 極14から電子が多数の量子細線20から構成さ れる電子通過層16に注入され、裏面電極14と 面電極12の電位差によって加速される。金薄 膜より成る表面電極12の仕事関数は、この場 、例えば、5eVとなっているので、電子通過 16で、ほぼ5eVに等しいエネルギを獲得する 、表面電極12の表面12aから電子eが放出され 。

 次に、本発明の第2の実施形態について説明 する。
 図3は、本発明の第2の実施形態に係る面放 型電子源を示す模式図である。
 なお、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。
 図3に示す面放出型電子源10aは、第1の実施 態の面放出型電子源10(図1参照)に比して、電 子通過層16を、室温以下の温度に保持する温 調節部30を有する点が異なり、それ以外の 成は、第1の実施形態の面放出型電子源10の 成と同一であるため、その詳細な説明は省 する。
 ここで、本発明における室温以下の温度と 、以下の温度T 1 および温度T 2 のことである。
 先ず、室温以下の温度T 1 とは、量子細線20内で離散化された電子エネ ギ準位をε 1 としたとき、このε 1 に対し、ε 1 >k・T 1 となるような温度のことである。なお、kは ボルツマン定数である。
 また、室温以下の温度T 2 とは、電子通過層16に存在する電子のトラッ 準位と量子細線20内の電子エネルギ準位の のエネルギをε 2 としたとき、このε 2 に対し、ε 2 >k・T 2 となるような温度のことである。

 図3に示すように、温度調節部30は、冷却ユ ット32と、ヒータユニット38とを有する。
 冷却ユニット32は、例えば、ジュールトム ン効果型の冷却器34と、このジュールトムソ ン効果型の冷却器34に、高圧気体を供給する 体供給部36とを有する。この気体供給部36に は、例えば、窒素ガスが充填されている。

 ヒータユニット38は、裏面基板14の裏面14b に設けられている。このヒータユニット38は ヒータと熱電対とが一体になったヒータ部3 8a、38bと、各ヒータ部38a、38bの各熱電対によ 検出温度に基づいて、各ヒータ部の発熱量 調整するヒータ制御部40とを有するもので る。なお、ヒータ部38a、38bは、仕切部39によ り、熱的に絶縁されている。

 本実施形態においては、冷却器34に、例え 、気体供給部36から高圧窒素ガスを供給する と、ジュールトムソン効果により面放出型電 子源10aを77Kまで冷却することができる。しか し、単に冷却したのでは、面放出型電子源10a を駆動することによって発生する熱の影響、 または面放出型電子源10aを固定するホルダー 等を通して伝導する熱の影響により、面放出 型電子源10aの全領域が均一な温度にならない 。
 また、面放出型電子源10aから放出される電 eの量は、裏面電極14から電子通過層16に注 される電子の量に依存する。しかし、裏面 極14から電子通過層16に注入される電子の量 、温度依存性があるため、面放出型電子源1 0aの表面電極12の表面12aの場所により電子の 出量が異なるということが発生する。
 さらには、温度に依存して、面放出型電子 10を構成する材料の体積が変化するため、 放出型電子源10aにおいて温度が不均一にな と、面放出型電子源10aを構成する材料の体 の変化が異なり、すなわち、体積の変化が 均一になり、面放出型電子源10aに歪みが発 する可能性もある。このような温度の不均 によって生ずる不具合をなくすため、面放 型電子源10aの裏面電極14に複数のヒータ部38a 、38bを設けている。

 図3に示すように、本実施形態においては、 ヒータ部38a、38bの数は、2であるがこれに限 されるものではない。本実施形態において 、より多数のヒータ部を設置してもよい。
 本実施形態において、例えば、面放出型電 源10aを方形状として、裏面電極14の裏面14b の領域を2次元マトリックス状に、縦100×横10 0の座標領域に区画し、各区画に、それぞれ ヒータ部(ヒータおよび熱電対の組)を設置し てもよい。

 ここで、各区画における各座標領域を、(縦 の座標、横の座標)=(i、j)とし、各座標領域に おける温度をT(i、j)のように表す。所定の座 領域(i、j)に隣接する各座標領域との温度差 の和、-4×T(i、j)+T(i-1、j)+T(i+1、j)+T(i、j-1)+T(i j+1)を、熱電対で測定される温度の値に基づ て、ヒータ制御部40により求める。
 そして、この温度差の和に比例する熱量を 標領域(i、j)のヒータで与える。全ての座標 領域において、温度が均一になった状態で、 全てのヒータからの熱の供給がなくなり、均 一な温度分布が達成される。

 本実施形態において、高圧窒素ガスを用い 場合、この方法で、電子透過層16において 100Kの均一な温度分布が得られる。
 また、電子透過層16において、より低い温 を得る場合には、冷却器34に供給する高圧ガ スの種類を変更すればよい。
 なお、本実施形態においては、冷却器34を ジュールトムソン効果を利用する冷却器と たが、これに限定されるものではなく、例 ば、到達温度が77K程度の冷却器であれば、 の方式の冷却器を用いることもできる。冷 器34としては、例えば、ギフォード・マクマ フォン冷凍機を用いることができる。

 本実施形態においては、面放出型電子源1 0aから放出される電子の量は、裏面電極14か 電子通過層16に注入される電子量に依存し、 かつ温度依存性を有するものであり、面放出 型電子源10aの表面電極12の表面12の位置によ 、電子放出量が異なることがある。さらに 温度に依存して、面放出型電子源を構成す 材料の体積が異なるため、面放出型電子源 歪みを発生する可能性もある。しかしなが 、本実施形態においては、温度調節部30を設 けて温度の不均一を抑制することにより、面 放出型電子源10aの場所による電子放出量のば らつきを抑制し、更には面放出型電子源10aに おける歪みの発生も抑制される。

 また、現実には、電子は電子通過層16に含 れるいくつかの構造欠陥が形成するエネル 準位間を、熱エネルギーによって飛び移る とが可能である。このような電子は、真空 に放出されるだけの十分なエネルギを獲得 ずに無効な電流となることが多い。加えて 熱エネルギーのアシストを受けて、様々の 動量ベクトルとエネルギを有する電子が真 中に放出されることで、電子放出面から放 される電子線の解像度を低下させるととも 、面放出型電子源と露光対象の相対位置が 動した場合には面電子線に色収差が発生す 。しかしながら、これらについても本実施 態においては、温度調節部30を設けて温度の 不均一を抑制することにより、電子線の解像 度を低下させることがなく、更には色収差の 発生も抑制することができる。
 また、量子細線20内で離散化された電子エ ルギ準位間のエネルギεに対して、電子源の 温度Tを均一に、ε>k・Tとなるように調整す ることにより、この電子エネルギ準位間での フォノン散乱を生じなくすることができ、電 子線の解像度の向上に寄与する。

 本実施形態においては、面放出型電子源10a 、真空チャンバ内に導入し、表面電極12を ラスにして、電源部18から表面電極12と裏面 極14との間に電圧を印加した場合、裏面電 14から電子が多数の量子細線20から構成され 電子通過層16に注入され、電子が裏面電極14 と表面電極12の電位差によって加速される。
 この場合、温度調節部30により、電子通過 16を、例えば、約100Kの均一な温度分布にす ことができる。この状態では、電子放出量 ばらつきが抑制され、面放出型電子源10aに ける歪みの発生も抑制され、更に色収差の 生も抑制される。このため、第1の実施形態 面放出型電子源10に比して、直進性が更に い電子線を用いて、高い解像度でパターン 画を等倍で一括に行うことができる。加え 、面放出型電子源10aの表面電極12(電子通過 16)の大きさを変えることにより、描画領域 大きい場合でも、パターン描画を等倍で一 に行うことができる。なお、本実施形態の 放出型電子源10aを用いることにより、描画 域が大きい場合でも、直進性が更に高い電 線を用いたパターン描画を等倍で一括に、 かも高い解像度で行うことができることは うまでもない。

 また、本実施形態の面放出型電子源10aの 造方法においても、温度調節部30を取り付 る工程が異なるだけで、他の工程は、第1の 施形態の面放出型電子源10の製造方法と同 であるため、その詳細な説明は省略する。

 次に、本発明の第3の実施形態について説明 する。
 図4(a)は、本発明の第3の実施形態に係る面 出型電子源を示す模式的斜視図であり、図4( b)は、図4(a)の模式的側面図である。なお、図 4(a)においては、各部材を離して書いている 、これは説明のために離しており、実際に 各部材は接続されている。また、電源部18の 図示は省略している。
 また、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。

 図4(a)および(b)に示す面放出型電子源10bは 、第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参照) に比して、裏面電極52が裏面補助電極50上に 成されているとともに、裏面電極52の構成が 異なり、更に電源部18が表面電極12と裏面補 電極50に接続されている点が異なり、それ以 外の構成は、第1の実施形態の面放出型電子 10の構成と同一であるため、その詳細な説明 は省略する。

 本実施形態において、裏面電極52は、任意 パターンで設けられた導電体54a、54b、54cと 導電体54a、54b、54c以外の部分に設けられた 縁体56とを有するものである。裏面電極52は 面補助電極50の表面50aに接続されている。 の導電体54a、54b、54cの構成は、導電性を有 る金属、合金などであれば、特に限定され ものではない。また、絶縁体56は、例えば、 SiNまたはSiO 2 である。

 本実施形態においては、面放出型電子源10b 、真空チャンバ内に導入し、表面電極12を ラスにして、電源部18から表面電極12と裏面 助電極50との間に電圧を印加した場合、裏 補助電極50を介して裏面電極52から電子が多 の量子細線20から構成される電子通過層16に 注入され、電子が裏面電極52と表面電極12の 位差によって加速される。
 この場合、電子通過層16の量子細線20を通過 した電子eは、表面電極12の表面12a(電子放出 )に対して水平な成分を含む方向に散乱され ことがないため、裏面電極52に配置された 電体54a、54b、54cの形状で表される2次元パタ ン、そのままの形状を保った状態で、導電 54a、54b、54cと対応する表面電極12の各領域58 a、58b、58cから直進性が高いパターン化面電 線e p として放出させることができる。このため、 描画対象に所定のパターンを形成する場合、 電子線による描画パターンの解像度を高める ことができる。
 しかも、従来、電子線をパターン化するた に、表面電極の形状を変化させるか、また 表面電極上にマスクを設けていたが、本実 形態においては、従来のように、表面電極 形状を変える必要がなく、また表面電極12 にマスクを設置する必要もなく、構造を簡 化することができる。

 なお、本実施形態においても、上記効果以 に第1の実施形態の面放出型電子源10と同様 効果を得ることができることは言うまでも い。
 また、本実施形態の面放出型電子源10bの製 方法においても、裏面電極52の製造方法が なるだけで、他の工程は、第1の実施形態の 放出型電子源10の製造方法と同様であるた 、その詳細な説明は省略する。
 なお、裏面電極52は、例えば、半導体基板 用いて形成される。裏面電極52に、半導体基 板を用いた場合には、導電体54a、54b、54cとな る部分に、導電性が発現する程度の量の不純 物を添加することにより作製される。
 また、裏面電極52は、例えば、絶縁性基板 用いて形成される。裏面電極52に、絶縁性基 板を用いた場合には、導電体54a、54b、54cとな る部分に、金属または合金などの導電性を有 する材料を積層することにより作製される。

 また、本発明の第3の実施形態においては、 図5(a)および(b)に示す面放出型電子源10cのよ に、裏面補助電極50に基板60を設ける構成と てもよい。
 この場合においても、面放出型電子源10cは 裏面電極52の形状を任意の2次元パターンと 、導電体54a、54b、54cのない部分に絶縁体を ける。さらに、裏面電極52と基板60の間に裏 面補助電極50を設ける。裏面補助電極50と裏 電極52は電気的に接触している。裏面補助電 極50と表面電極12間に電圧を加えると、裏面 極52から注入された電子は、電子通過層16の 子細線20を通過するが、電子通過層16におい ては、上述のように、電子放出面に対して水 平な成分を含む方向に電子が散乱されないた め、裏面電極52の形状で表される2次元パター ンが、そのままの形状を保ったまま、表面電 極12において、導電体54a、54b、54cと対応する 領域58a、58b、58cからパターン化面電子線e p として放出される。
 この本発明の第3の実施形態の変形例の面放 出型電子源10cにおいても、電子線をパターン 化するために、表面電極の形状を変える必要 がなく、また表面電極上にマスクを設置する 必要もないため、面放出型電子源と露光対象 の間にほぼ完全に一様な電界が形成され、電 子線露光時の露光パターンの解像度を高める ことができる。
 なお、この場合においても、第1の実施形態 の面放出型電子源10と同様の効果を得ること できることは言うまでもない。

 次に、本発明の第4の実施形態について説明 する。
 図6(a)は、本発明の第4の実施形態に係る面 出型電子源を示す模式的斜視図であり、図6( b)は、図6(a)の模式的側面図である。なお、図 6(a)においては、各部材を離して書いている 、これは説明のために離しており、実際に 各部材は接続されている。また、電源部18お よび層66の図示は省略している。
 また、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。

 図6(a)および(b)に示す面放出型電子源10dは 、第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参照) に比して、裏面電極14が基板5上に形成されて いる点、および表面電極62の構成が異なり、 らに表面電極62と量子細線20との間に層66が 成されている点が異なり、それ以外の構成 、第1の実施形態の面放出型電子源10の構成 同一であるため、その詳細な説明は省略す 。

 本実施形態において、基板5は、石英ガラス などのガラス基板、半導体基板、プラスティ ック基板、および金属板等により構成される ものである。
 図6(b)に示すように、表面電極62は、量子細 20と整合する位置に、凸部64が形成されてい る点が、第1の実施形態の表面電極12と異なり 、それ以外の構成は、第1の実施形態の表面 極12と同様の構成であるため、その詳細な説 明は省略する。

 また、層66は、表面電極62と電子通過層16の 子細線20との間に形成されるものであり、 導体または絶縁体により構成されるもので る。層66は、表面電極62の凸部64と整合する 部68が形成されており、凸部64が凹部68に嵌 されている。
 本実施形態の面放出型電子源10dにおいては 電源部18が、表面電極62および裏面電極14に 続されている。表面電極62をプラスとして 電源部18により、表面電極62および裏面電極1 4に電圧が印加されると、電子通過層16の各量 子細線20で電子eが加速されて、表面電極62の 面62aから電子eが放出される。

 ここで、図7(a)は、本発明の第4の実施形態 面放射型電子源の動作を説明するための模 的部分拡大図であり、(b)は、縦軸に電子の ネルギをとり、横軸に位置をとって、本発 の第4の実施形態の面放射型電子源の動作を 明するためのエネルギーバンド図である。
 なお、図7(b)に示すエネルギーバンド図にお いて示す参照符号D 62 は、表面電極62に相当する領域を示すもので り、参照符号D 68 は、量子細線20と凸部64との間の凹部68に相当 する領域を示すものであり、参照符号D 20 は、電子通過層16の量子細線20に相当する領 を示すものである。

 また、本実施形態においては、図7(b)に示す ように、量子細線20が金属の場合には、その 属のフェルミ準位から測った真空準位のエ ルギE 0 、量子細線20が半導体または絶縁体の場合は その半導体または絶縁体の伝導帯の底から った真空準位のエネルギE 1 に対し、凹部68を構成する絶縁体または半導 の伝導帯の底から測った真空準位のエネル E 2 が、E 2 <E 0 またはE 2 <E 1 となっている凹部68を、量子細線20と表面電 62の間に設けることにより、量子細線20から 表面電極62に向かって運動する電子eの方向 収束させ、表面電極62から真空中に電子eが 出された後の電子eの方向を表面電極62に対 てほぼ垂直になるように調整することがで る。

 量子細線20において、真空準位のエネルギE 0 まで加速された電子の電子波の波長は、凹部 68に注入されるとその波長が伸びる。このた 、量子細線20の先端部20bから、表面電極62に 向かって運動する電子eが、表面電極62に垂直 な方向から外側に拡がって放出される電子e a である場合、電子e a は、凹部68を通過することによって表面電極6 2に垂直な方向に収束され、収束された電子e c が得られる。
 なお、収束の程度は、絶縁体または半導体 伝導帯の底から測った真空準位のエネルギE 2 の値、または凹部68の曲率、もしくは凹部の さを変えることにより調整することができ 。また、層66と量子細線20の間の電位差、ま たは凸部64と層66との間の電位差を調整する とにより、電子eの収束の程度を変化させる とができる。

 例えば、表面電極62側についても凹面形状 すると、表面電極62を構成する材料が金属の 場合は、その金属のフェルミ準位から測った 真空準位のエネルギE 3 、表面電極62を構成する材料が半導体の場合 、その半導体の伝導帯の底から測った真空 位のエネルギE 4 に対し、E 2 <E 3 、またはE 2 <E 4 とすることにより、さらに、電子の収束を強 めることができ、表面電極62の表面62aから放 される電子eの直進性を、第1の実施形態に して、更に高くすることができる。

 本実施形態においては、面放出型電子源10d 、真空チャンバ内に導入し、表面電極62を ラスとして、電源部18により、表面電極62と 面電極14との間に電位差を加えるとき、裏 電極14から電子が多数の量子細線20から構成 れる電子通過層16に注入され、電子が裏面 極14と表面電極62の電位差によって加速され 。電子通過層16で、表面電極62の仕事関数と 等しいエネルギを獲得すると、表面電極62の 面62aから電子が放出される。この電子放出 に、凹レンズ形状の凹部68の構造によって 子eが表面電極12に対して水平方向に運動成 を持たないように電子線が収束される。
 これにより、本実施形態においては、第1の 実施形態の面放出型電子源10に比して、直進 が更に高い電子線を用いて、高い解像度で ターン描画を等倍で一括に行うことができ 。加えて、面放出型電子源10dの表面電極62( 子通過層16)の大きさを変えることにより、 画領域が大きい場合でも、パターン描画を 倍で一括に行うことができる。なお、本実 形態の面放出型電子源10dを用いることによ 、描画領域が大きい場合でも、直進性が更 高い電子線を用いたパターン描画を等倍で 括に、しかも高い解像度で行うことができ ことは言うまでもない。

 また、本実施形態においては、表面電極6 2に凸部64を形成し、凹部68に充填されている 成としたが、本発明は、これに限定される のではない。例えば、凸部を設けることな 、表面電極62を薄くすることにより、表面 極62の表面の形状が局所的に凹んだものとな っていてもよい。

 次に、本実施形態の面放出型電子源10dの製 方法について説明する。
 本実施形態においては、電子通過層16を形 する工程までは、第1の実施形態と同様の工 であるため、その詳細な説明は省略する。
 本実施形態においては、例えば、石英ガラ からなる基板5に、厚さが300nmのタングステ の薄膜を形成し裏面電極14を得る。この裏 電極14の表面14aに電子通過層16が形成されて る。
 この電子通過層16は、量子細線20として、例 えば、シリコン細線を用いるものであり、図 6(b)に示すように、各量子細線20とそれに隣接 する量子細線20の間隙sは、例えば、1nmである 。また、各量子細線20の太さdは、最も太いと ころで、10nmである。

 また、電子通過層16は、シリコン粒で埋 尽くされた第1層目が形成され、更にシリコ 粒を1層目のシリコン粒上で成長させる。こ のシリコン粒の成長を繰返し行い、例えば、 10層シリコン粒を成長させる。これにより、 列に積み重なったシリコン粒によってシリ ン細線、すなわち、量子細線が形成される

 シリコン粒を第10層形成した後、すなわち 電子通過層16を形成した後、シリコン細線間 に存在するシリコン酸化膜を、HF水溶液を用 たウェットエッチングにより除去する。こ 時点で多数の直径約3nmの細線状シリコンが 離して並立した構造を得る。
 各量子細線(シリコン細線)の上部先端は半 状である。
 次に、量子細線(シリコン細線)の上部先端 表面に、酸素プラズマ照射を行い、厚さ約1n mの酸化膜を形成する。このとき、各量子細 (シリコン細線)の間は、上部先端のみ酸化膜 で充填される。

 次に、最表面のシリコン酸化膜のみをCF 4 ガスによる反応性イオンエッチングにより除 去する。この時、シリコン細線間の酸化膜は 除去しないようにしておく。
 次に、例えば、SiH 4 ガスを導入し、その熱分解によるシリコン粒 の成長がシリコン粒上で生じる。このとき、 成長させるシリコン粒の直径は約3nmである。
 シリコン粒の成長後、シリコン粒表面を、 素プラズマ照射を行うことにより酸化する このとき、電子通過層16を形成するときの 化条件よりも長い時間、酸素プラズマ照射 行い、先に形成されているシリコン細線の 端とシリコン粒の間に厚さが約2nmのシリコ 酸化膜を形成する。したがって、本実施形 の製造方法により、形成されたシリコン粒 、量子細線とは連結していない。

 次に、電子通過層16の表面がシリコン粒で め尽くされた時点で、最表面のシリコン酸 膜をCF 4 ガスによる反応性イオンエッチングにより、 上述のようにシリコン粒間のシリコン酸化膜 まで除去しないように除去する。なお、シリ コン酸化膜上で成長したシリコン粒の核は、 この反応性イオンエッチングプロセスにより 、シリコン酸化膜とともに除去される。これ により、電子通過層16の表面にはシリコン粒 最上部が露出した構造が形成される。この うにして、シリコン粒とシリコン細線上端 間に、両側がほぼ球面の凹レンズ形状の凹 を有する層66(酸化層)が形成される。

 次に、シリコン粒を、CCl 4 ガスによる反応性エッチングにより除去する 。この後、凹レンズ形状の凹部が形成された 層66の上部に、真空蒸着法により金の薄膜を1 0nm厚で形成して表面電極12とする。このとき 加熱を行いながら真空蒸着を行い、凹レン 形状の凹部68に金が充填されるようにする このようにして、図6(a)および(b)に示す面放 型電子源10dが形成される。

 本実施形態の面放出型電子源10dにおいて 、例えば、面放出型電子源10dから放出され 電子を50kVの電圧で加速し、電子線レジスト PMMA(ポリメチルメタクリレート)を塗布した半 導体ウエハに、電子線で描画したときの解像 度は、約5nmが可能となる。

 次に、本発明の第5の実施形態について説明 する。
 図8(a)は、本発明の第5の実施形態に係る面 出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b) 、図8(a)の要部を拡大して示す模式的断面図 ある。
 なお、図8(a)においては、各部材を離して書 いているが、これは説明のために離しており 、実際には各部材は接続されている。
 また、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。

 図8(a)および(b)に示す面放出型電子源10eは 、第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参照) に比して、第1の実施形態の面放出型電子源10 (図1参照)の表面電極12の表面12aに多孔部材72 第1の面電極76および第2の面電極79が設けら たものである点が異なり、それ以外の構成 、第1の実施形態の面放出型電子源10の構成 同一であるため、その詳細な説明は省略す 。

 本実施形態においては、図8(a)に示すよう に、多孔部材72は、一方の端部の第1の開口部 74aよりも他方の端部の第2の開口部74bが広く 第1の開口部74aから第2の開口部74bに向うに連 れて単調に径が大きくなっている電子走行管 (管状部材)74が複数束ねられて構成されたも である。この電子走行管74は、例えば、半導 体または絶縁体からなるものである。

 多孔部材72は、第1の開口部74aを表面電極12 表面12aに向けて、表面電極12の表面12aに設け られている。
 また、第1の面電極76は、多孔部材72と、多 部材72の第2の開口部74b側で接続されたもの ある。この第1の面電極76は、平面状のもの あり、多孔部材72の電子走行管74の第2の開口 部74bと整合する位置に、開口部78が形成され いる。この第1の面電極76には、例えば、金 、半導体、炭素、または炭素化合物を用い ことができる。
 なお、第1の面電極76は、多孔部材72の電子 行管74内で加速された電子を、その表面76aか ら放出することができるものであれば、開口 部78は、必ずしも形成される必要はない。

 また、第2の面電極79は、平面状のものであ 、電子走行管74が挿通される開口部79aが複 形成されている。この第2の面電極79の各開 部79aに、電子走行管74が挿通されており、第 2の面電極79は、多孔部材72の中に設けられて る。
 第2の面電極79には、第1の面電極76と同様に 例えば、金属、半導体、炭素、または炭素 合物を用いることができる。

 さらに、本実施形態においては、面放出型 子源10の表面電極12と、第1の面電極76との間 に電界(電位差)を加える第1電界印加部77aおよ び第2電界印加部77bを有する。この第1電界印 部77aおよび第2電界印加部77bは、例えば、電 源部18と同様の構成を有するものである。
 なお、本実施形態においては、第1電界印加 部77aおよび第2電界印加部77bの2つの電界印加 を設ける構成としたが、本発明は、これに 定されるものではなく、電界印加部は、少 くとも1つ設ければよい。

 本実施形態においては、面放出型電子源10e 真空中に配置し、面放出型電子源10の表面 極12と第1の面電極76との間に第1電界印加部77 aにより電界(電位差)を加え、さらに、面放出 型電子源10の表面電極12と第2の面電極79との に第2電界印加部77bにより電界(電位差)を加 、図8(b)に示すように、面放出型電子源10eか 電子eを電子走行管74内に放出させて、電子 行管74の内面75で反射させることにより、電 子の運動方向を、第1の面電極76の表面76aに対 して略垂直方向に収束させることができる。
 また、本実施形態においては、電子走行管7 4の内面75に、導電性膜を形成し、この導電性 膜を第1の面電極76または第2の面電極79に接続 してもよい。これにより、内面75に電子eが付 着した場合などに起きるチャージアップを抑 制することができる。

 ここで、各電子走行管74が配列される間隔w 、電子走行管74を通過する電子の運動エネ ギによって制約される。例えば、電子線露 の解像度を高めるために、電子走行管74の間 隔をナノメートルオーダまで狭めると、真空 準位よりも高いエネルギを持って運動する電 子は、電子走行管74を構成する絶縁体または 導体内に侵入した後、隣接する電子走行管7 4内の真空空間まで通り抜ける可能性がある このような条件下では、第1の面電極76から 出される電子に十分な直進性が得られず、 子線露光の解像度が悪化する虞がある。
 そこで、電子走行管74においては、隣接す 2つの電子走行管74の間隔wが、電子走行管74 構成する絶縁体または半導体の電子の吸収 数μに対して、w>1/μとなるように設定する 。ここで、吸収係数μは、電子の速度の2乗に ほぼ反比例するものである。

 なお、多孔部材72は、例えば、半導体基板 陽極酸化することによって得られる多孔質 造を用いることができ、この多孔質構造の が、それぞれ電子走行管74となる。
 また、多孔部材72は、例えば、反応性イオ エッチング法を用いて、半導体基板、石英 板またはプラスティック基板に多数の貫通 を作製したものを用いることもできる。こ らの多数の貫通孔が、それぞれ電子走行管74 となる。
 本実施形態においては、電子走行管74の第2 開口部74bの径により、面放出型電子源10eの 解能が決定される。

 本実施形態においては、面放出型電子源1 0eを真空中に配置し、面放出型電子部(第1の 施形態の面放出型電子源10)から電子eを電子 行管74内の真空中に放出させた場合、この 子eを、電子走行管74の内面75で反射させるこ とにより、電子eの運動方向を第1の面電極76 表面76aに対して略垂直な方向に収束させて 部に電子eを放出させることができる。

 本実施形態においては、第2の面電極79を設 る構成としたが、本発明は、これに限定さ るものではない。例えば、電子走行管74毎 、電子eの運動方向の制御を独立して行うよ にしてもよい。
 この場合、本実施形態の第2の面電極79に代 て、図9(a)に示す本実施形態の第1の変形例 ように、電子走行管74毎に、この電子走行管 74を囲むリング状の電極95を設け、更に、こ 電極95と表面電極12との間に電位差を与える めの第2電界印加部96を設ける。
 なお、図9(a)は、要部だけを示しており、第 1の面電極76、第1電界印加部77aおよび面放出 電子源10の図示は省略している。また、図9(a )においては、第2電界印加部96については、 部図示を省略しているため、電子走行管74を 6つ示し、第2電界印加部96は3つしか示してい い。図9(a)において、第2電界印加部96が接続 されていない電子走行管74についても、第2電 界印加部96が図示されていないだけであり、 2電界印加部96と接続されていることは言う でもない。

 各電極95は、それぞれ電子走行管74を囲むも のであるため、多孔部材72内に設けられる。
 各電極95には、例えば、金属、半導体、炭 または炭素化合物を用いることができる。 た、電子走行管74は、例えば、絶縁体、また は半導体により構成する。

 第2電界印加部96は、1つの電極95に、1つの電 界印加ユニット97を有するものであり、この 界印加ユニット97は、電極95と、表面電極12 に接続されている。
 電界印加ユニット97は、電界印加素子97aと コンデサ97bとを有する。このコンデンサ97b 、電界印加素子97aに並列に接続されている
 コンデンサ97bは、電気的容量として設けら たものであり、本発明においては、電気的 量として機能するものであればよく、コン ンサ97bに限定されるものではない。
 また、電界印加素子97aは、電極95と、表面 極12とに電位差を与えるものであり、例えば 、電源部18と同様の構成を有するものである また、コンデンサ97b(電気的容量)により、 電極95と表面電極12との間の電位差が保持さ る。

 本第1の変形例においては、電子走行管74 に、電極95が設けられており、各電極95に1 の電界印加ユニット97が設けられているため 、電子走行管74においては、互いに独立して 極95と表面電極12との電位差を与えることが できる。このため、本実施形態の第2の面電 79を設ける構成に比して、各電子走行管74に ける電子eの運動方向を互いに独立して制御 することができ、第1の面電極76の表面76aに対 して略垂直な方向に、より一層収束させて外 部に電子eを放出させることができる。

 また、本実施形態においては、電子走行管7 4毎に、電子eの運動方向の制御を独立して行 ために、図9(a)に示す第1の変形例以外に、 9(b)に示す本実施形態の第2の変形例のように 、電子走行管74を囲むリング状の電極95(第2の 電極)を設け、更に、この電極95と表面電極12 の間に電位差を与えるための第2電界印加部 96aを設ける構成でもよい。
 この場合、電極95および電子走行管74の構成 および組成は、第1の変形例と同様である。
 なお、図9(b)には、説明のために、電子走行 管74を1つだけ示しているが、多孔部材72にお て、電子走行管74が複数形成されているこ は言うまでもなく、各電子走行管74に電極95 設けられていることも言うまでもない。

 第2電界印加部96aは、抵抗98aと、FET98bと、コ ンデンサ98cとからなる素子ユニット98を有し さらに電極95と表面電極12との間に電位差を 与える電源部99(第2の電源部)とを有する。各 極95に素子ユニット98が1つ設けられている また、電源部99は、複数の電極95に対して1つ 設けられており、各電極95に電源部99が接続 れている。
 この電源部99は、電極95と表面電極12との間 電位差を与えるものであり、例えば、電源 18と同様の構成を有するものである。
 素子ユニット98は、抵抗98aとFET98bとが直列 接続されており、コンデンサ98cがFET98bに並 に接続されている。この素子ユニット98は、 電極95と表面電極12との間の電位差を制御す ためのものであり、FET98bは、端子98dを介し 、制御回路98e(制御部)に接続されている。こ の制御回路98eも、複数の電極95に対して1つ設 けられているものである。
 制御回路98eから各FET98bの端子98dに入力され 信号(例えば、所定の印加電圧)により、各FE T98bを導通状態、非導通状態、または電気抵 が高い半導通状態とすることができ、各電 95と表面電極12との間の電位差が制御される ここで、半導通状態とは、導通状態と非導 状態との中間状態であり、電気抵抗は高い 電流が流れる状態のことである。

 制御回路98eは、各電子走行管74における電 eの放出量と、電子線の収束の強さを制御す ためのものであり、各FET98bの導通を制御す ものである。この制御回路98eは、例えば、 光されるパターンの各部分に対応して、各F ET98bの導通を制御して、電子線による電流密 を連続量として変化させることができる。
 このため、本第2の変形例においては、電子 線露光において、周辺パターンの有無、また はパターンのサイズにより、パターン寸法が 変動してしまうという近接効果が生じた場合 でも、露光するパターンに応じて、電子線に よる電流密度を変化させることにより、近接 効果を抑制することができる。

 また、素子ユニット98においても、コンデ サ98c(電気的容量)により、各電極95と表面電 12との間の電位差が保持される。
 なお、コンデンサ98cは、電気的容量として けられたものであり、本発明においては、 気的容量として機能するものであればよく コンデンサ98cに限定されるものではない。

 本第2の変形例においては、電源部99により 電極95と表面電極12との間の電位差を与えた 状態で、制御回路98eによる各FET98bの端子98dか ら入力される信号により、FET98bの導通状態が 変わり、各電極95と表面電極12との間の電位 が制御される。
 本第2の変形例においても、電子走行管74毎 、電極95が設けられており、各電極95に1つ 電界印加ユニット97が設けられているため、 電子走行管74においては、互いに独立して電 95と表面電極12との電位差を与えることがで きる。このため、本実施形態の第2の面電極79 を設ける構成に比して、各電子走行管74にお る電子eの運動方向を互いに独立して制御す ることができ、第1の面電極76の表面76aに対し て略垂直な方向により一層収束させて外部に 電子eを放出させることができる。
 ここで、2次元に配列された多数の電子走行 管を要素とする2次元マトリクスを考え、各 のそれぞれに、電圧を印加する電源部99を1 ずつ接続し、また、各列のそれぞれに、そ 列の電子走行管74に接続されたFET98bの全てを 同時に制御する制御回路を1つずつ接続する とによって、2次元のアクティブマトリクス 造を構成することもできる。なお、本実施 態で説明する電源部99は、コンデンサ98cに いて、電位を保持するときには、高抵抗に るようにして、コンデンサ98cの放電を防止 る。

 以上のように、本実施形態、ならびに本 施形態の第1の変形例および第2の変形例に いては、多孔部材72を設けることにより、第 1の実施形態の面放出型電子源10に比して、直 進性が更に高い電子線を用いて、高い解像度 でパターン描画を等倍で一括に行うことがで きる。加えて、面放出型電子源10eの表面電極 12(電子通過層16)の大きさを変えることにより 、描画領域が大きい場合でも、パターン描画 を等倍で一括に行うことができる。なお、本 実施形態の面放出型電子源10eを用いることに より、描画領域が大きい場合でも、直進性が 更に高い電子線を用いたパターン描画を等倍 で一括に、しかも高い解像度で行うことがで きることは言うまでもない。

 なお、本実施形態、ならびに本実施形態 第1の変形例および第2の変形例においては 面放出型電子源部として、第1の実施形態の 放出型電子源10を用いることを例にしたが 本発明は、これに限定されるものではなく 上記第2の実施形態の面放出型電子源10a、第3 の実施形態の面放出型電子源10b、およびその 変形例の面放出型電子源10cを用いることがで きる。

 次に、本発明の第6の実施形態について説明 する。
 図10(a)は、本発明の第6の実施形態に係る面 出型電子源を示す模式的斜視図であり、(b) 、本発明の第6の実施形態に係る面放出型電 子源の構成を示すブロック図である。
 また、図11(a)は、図10(a)に示す本発明の第6 実施形態に係る面放出型電子源の裏面電極 拡大図であり、(b)は、図11(a)に示す裏面電極 の要部拡大図であり、(c)は、図11(a)に示す裏 電極の要部部分断面図である。
 また、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。

 図10(a)に示す本実施形態の面放出型電子源10 fは、第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参 照)に比して、裏面電極100がアクティブマト クス構造である点が異なり、さらには、図10 (b)に示すように、裏面電極100を駆動するため に、第1の制御回路112、第2の制御回路114、お びパターン生成部116を有する点が異なり、 れ以外の構成は、第1の実施形態の面放出型 電子源10(図1参照)と同様であるため、その詳 な説明は省略する。なお、第1の制御回路112 、第2の制御回路114、およびパターン生成部11 6により本発明のスイッチ制御部が構成され 。
 本実施形態の面放出型電子源10fにおいては 電子通過層16の量子細線20のうち、任意の量 子細線20から電子eを放出させることができ、 所定の2次元パターンで電子線を放出するこ ができるものである。
 なお、本実施形態の面放出型電子源10fは、 3の実施形態の面放出型電子源10b(図4(a)およ (b)参照)のように、照射される電子線のパタ ーンが固定されているものではない。

 裏面電極100は、アクティブマトリクス構造 有するものである。この裏面電極100は、例 ば、1つの量子細線20に接続されるスイッチ 子102を備えている。この各スイッチ素子102 、導通状態、非導通状態または電気抵抗が い半導通状態にすることができるものであ 。ここで、電気抵抗が高い半導通状態とは 導通状態と非導通状態との中間状態であり 電気抵抗は高いが電流が流れる状態のこと ある。
 この裏面電極100は、スイッチ素子102の導通 態により、局所的に導電体、絶縁体または 抗体として振舞うものとなる。
 なお、カルコゲナイド半導体のように、局 的に導電体または抵抗体として機能する材 をスイッチ素子102として用いる場合、各ス ッチ素子102は、空間的につながったもので ってもよい。
 本実施形態の面放出型電子源10fにおいては 図11(a)に示すように、スイッチ素子102と、 イッチ素子102を駆動する第1の制御電極Y1~Y4 、スイッチ素子102を駆動する第2の制御電極X 1~X4とを有する。

 なお、本実施形態の面放出型電子源10fにお ては、量子細線20が、縦方向L 1 、横方向L 2 に、それぞれ4本ずつ合計16本、格子状に配置 されたものを例に説明する。なお、本実施形 態において、スイッチ素子102は16個、第1の制 御電極Y1~Y4は4本、第2の制御電極X1~X4は、4本 する構成であるが、これらの数も、これに 定されるものではない。
 なお、本実施形態においては、1つの量子細 線20にスイッチ素子102が設けられる構成とし が、本発明は、これに限定されるものでは い。例えば、描画する画像の解像度に応じ 、複数の量子細線20について、1つのスイッ 素子102を設ける構成とすることもできる。

 スイッチ素子102は、フローティングゲート 造のトランジスタである。各スイッチ素子1 02の構成は、全て同じであるため、1つについ てのみ説明する。
 スイッチ素子102は、導通状態または非導通 態にすることができるものであり、これに り各量子細線20に対して電圧のオンオフが 御される。
 このスイッチ素子102は、例えば、両端部に れぞれソース部104aおよびドレイン部104bが 成される四角柱状の半導体104と、ソース104a ドレイン104b間の導通を制御するためのゲー ト部106とを有する。

 ソース部104aおよびドレイン部104bは、それ れ、半導体104に、適正な濃度で不純物をド プすることにより形成されたものである。
 ゲート部106は、例えば、中心部に、開口の 状が四角の開口部108aが形成された平板状の 絶縁体108と、この絶縁体108の内部に、開口部 108aを囲むように設けられた枠状の導電体か なるフローティングゲート110とを有する。
 スイッチ素子102においては、ゲート部106の 口部108aに、四角柱状の半導体104が挿通され ている。
 また、スイッチ素子102においては、半導体1 04のソース部104aに第1の制御電極Y1が接続され ている。また、ゲート部106の絶縁体108の表面 108bに第2の制御電極X1が接続されている。
 半導体104のドレイン部104bは、量子細線20の 面電極12側の先端部20a(図10(a)参照)の反対側 後端部20cに接続されている。

 スイッチング素子102においては、第1の制御 電極Y1を介してソース部104aに所定の電圧が印 加され、さらには第2の制御電極X1を介して所 定の電圧が印加されることにより、ゲート部 106のフローティングゲート110に電荷が注入さ れ、ソース104aとドレイン104b間が導通する。 なわち、スイッチ素子102が導通状態または 導通状態となる。本実施形態のスイッチ素 102は、フローティングゲート110を有するた 、一度導通状態または半導通状態になると その状態が、フローティングゲート110から 荷が抜かれるまで維持される。
 なお、スイッチング素子102としては、ゲー 部106のフローティングゲート110の電荷を抜 取ることにより、ソース104aとドレイン104b が導通するものであってもよい。

 本実施形態においては、縦方向L 1 において、同じ行に配置されたスイッチング 素子102には、各ソース部104aに第1の制御電極Y 1が接続されている。同様に、第1の制御電極Y 2、第1の制御電極Y3、および第1の制御電極Y4 おいても、縦方向L 1 における同じ行に配置された各スイッチング 素子102の各ソース部104aに接続されている。
 第1の制御電極Y1~Y4は、第1の制御回路112に接 続されている。第1の制御回路112は、各第1の 御電極Y1~Y4のいずれかに任意に、所定の電 を印加することができるものである。

 また、本実施形態においては、横方向L 2 において、同じ列に配置されたスイッチング 素子102について、各ゲート部106の絶縁体108の 表面108bに第2の制御電極X1が接続されている 同様に、第2の制御電極X2、第2の制御電極X3 および第2の制御電極X4においても、横方向L 2 の同じ列に配置された各スイッチング素子102 の各ゲート部106の絶縁体108の表面108bに接続 れている。
 第2の制御電極X1~X4は、第2の制御回路114に接 続されている。第2の制御回路114は、各第2の 御電極X1~X4のいずれかに任意に、所定の電 を印加することができるものである。

 本実施形態においては、例えば、格子状に 置された各スイッチ素子102について、接続 れた各第1の制御電極Y1~Y4および各第2の制御 電極X1~X4の組を座標(Xn、Yn)とすることができ 。なお、nは、整数である。
 第1の制御回路112および第2の制御回路114に り、表面電極12の表面12aから電子eを放出さ る領域に相当する領域におけるスイッチ素 102に所定の電圧を印加して導通状態にする とができる。これにより、裏面電極100は、 所的に導通体または絶縁体として振舞い、 子細線20の導通が制御される。

 また、第1の制御回路112および第2の制御回 114にパターン生成部116に接続されている。
 パターン生成部116は、表面電極12表面12aか 出射させる電子線のパターンに基づいて、 標を選択し、第1の制御電極Y1~Y4のいずれか ら所定の電圧を印加させるかを選択し、選 された第1の制御電極Y1~Y4に所定の電圧を印 させることを指示する指示信号を第1の制御 路112に出力する。
 また、パターン生成部116は、第2の制御電極 X1~X4についても、第2の制御電極X1~X4のいずれ から所定の電圧を印加させるかを選択し、 択された第2の制御電極X1~X4に所定の電圧を 加させることを指示する指示信号を第2の制 御回路114に出力する。
 このように、パターン生成部116により、裏 電極100のスイッチ素子102を所定の2次元パタ ーンで導通状態とすることができる。本実施 形態においては、第3の実施形態に示す導電 54a、54b、54cの領域を形成することができる

 第1の制御回路112および第2の制御回路114は パターン生成部116からの指示信号に基づい 、選択された第1の制御電極Y1~Y4、および選 された第2の制御電極X1~X4を介して、所定の 圧をスイッチ素子102に印加させる。
 また、本実施形態においては、電源部18は 表面電極12と第1の制御電極Y1~Y4に接続されて おり、この電源部18は、量子細線20に対して スイッチ素子102を介して接続されている。
 電源部18により所定の電圧が印加されると いずれかの第1の制御電極Y1~Y4から、選択さ たスイッチ素子102に所定の電圧が印加され 、選択された量子細線20に電子が注入されて 、電子が加速されて、所定のパターンに対応 した電子線をパターン化面電子線として、表 面電極12から放出させる。

 本実施形態においては、表面電極12から 部に放出される電子線のパターンに基づい 、パターン生成部116において、電子を放出 せる量子細線20が選択され、この量子細線20 ら電子を放出させるために、パターンに応 て、導通状態にするスイッチ素子102が選択 れる。そして、選択されたスイッチ素子102 座標に基づいて、第1の制御電極Y1~Y4のいず かに第1の制御回路112により電圧を印加させ るかが選択されるとともに、第2の制御電極X1 ~X4のいずれかに第2の制御回路114により電圧 印加させるかが選択される。

 次に、第1の制御回路112および第2の制御回 114から所定の電圧を、選択された第1の制御 極Y1~Y4および選択された第2の制御電極X1~X4 印加する。このとき、電源部18もスイッチ素 子102と表面電極12との間に電位差を与えるた に、所定の電圧が、選択された第1の制御電 極Y1~Y4に印加される。これにより、表面電極1 2の表面12aから電子eを放出させる領域、すな ち、所定の2次元パターンに応じて表面電極 12の表面12aから電子eを放出させることができ る。
 以上のように、本実施形態においては、第3 の実施形態のように、パターンが固定された ものでなく、スイッチ素子102の導通状態と非 導通状態とにより、電子eの放出位置を変え 、電子線のパターンを変えることができる

 また、本実施形態においては、スイッチ素 102を、導通状態および非導通状態以外に半 通状態とすることができるため、電子eの放 出量を連続的に変化させることができる。す なわち、スイッチ素子102の導通を導通状態、 非導通状態または半導通状態とすることによ り、電子eの放出量を連続量として変化させ ことができる。
 これにより、本実施形態においては、電子e の放出量を連続的に変化させることができる ため、露光されるパターンに、上述の近接効 果が生じても、露光されるパターンの各部分 に対応して、電子線による電流密度を連続量 として変化させることにより、露光されるパ ターンの近接効果を補正することができる。

 また、本実施形態においては、面放出型電 源10fを、真空チャンバ内に導入し、所定の ターンで描画するために、パターン生成部1 16により、第1の制御回路112および第2の制御 路114を介して、各スイッチ素子102を導通状 または非導通状態にする。
 そして、表面電極12をプラスにして、電源 18から表面電極12と裏面電極100との間に電圧 印加した場合、導通状態であるスイッチ素 102から電子が量子細線20に注入され、電子 裏面電極100と表面電極12の電位差によって加 速される。
 この場合、電子通過層16の量子細線20を通過 した電子eは、表面電極12の表面12a(電子放出 )に対して水平な成分を含む方向に散乱され ことがないため、選択されたスイッチ素子1 02、すなわち、選択された量子細線20で表さ る2次元パターン、そのままの形状を保った 態で、選択された量子細線20(スイッチ素子1 02)と対応する表面電極12の各領域から直進性 高いパターン化面電子線として放出させる とができる。このため、描画対象に所定の ターンを形成する場合、電子線による描画 ターンの解像度を高めることができる。
 しかも、従来、電子線をパターン化するた に、表面電極の形状を変化させるか、また 表面電極上にマスクを設けていたが、本実 形態においては、従来のように、表面電極 形状を変える必要がなく、また表面電極12 にマスクを設置する必要もなく、構造を簡 化することができる。さらには、本実施形 においては、描画対象に応じて電子線のパ ーンを変えることもできる。

 次に、本発明の第7の実施形態について説明 する。
 図12は、本発明の第7の実施形態に係る面放 型電子源を示す模式図である。
 なお、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。
 図12に示す面放出型電子源10gは、第1の実施 態の面放出型電子源10(図1参照)に比して、 面電極12の表面12a(電子放出面)に対して垂直 方向(以下、単に垂直な方向という)に、磁 を印加する磁界印加部120を有する点、表面 極12の表面12aから放出される電子eの放出角 検出する電子放出角検出器126を有する点が なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の 放出型電子源10の構成と同一であるため、 の詳細な説明は省略する。また、上記垂直 方向は、第1の方向Xと平行である。

 本実施形態の面放出型電子源10gにおいて、 界印加部120は、第1の磁界発生用コイル122a 、第2の磁界発生用コイル122bと、磁界強度制 御部124とを有する。
 第1の磁界発生用コイル122aは、ループ状に 回されており、その開口部を裏面電極14の裏 面14bに対向させて配置されている。また、第 2の磁界発生用コイル122bは、ループ状に巻回 れており、その開口部を表面電極12の表面12 aに対向して配置されている。これらの第1の 界発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用 イル122bは、磁界強度制御部124に接続されて る。
 この磁界強度制御部124は、第1の磁界発生用 コイル122aおよび第2の磁界発生用コイル122bに 、所定の電流を印加するものであり、また、 印加する電流の量を調整することができるも のである。この磁界強度制御部124により、第 1の磁界発生用コイル122aおよび第2の磁界発生 用コイル122bに所定の電流を印加することに り、垂直な方向に、磁界を発生させること できる。

 電子放出角検出器126は、例えば、電磁界を 力遮蔽した半球状のケース126a内に、電子検 出素子128が複数設けられている。また、この ケース126の開口部を塞ぐように蓋126bが設け れており、この蓋126bには、開口126cが形成さ れている。複数の電子検出素子128は、それぞ れ、電子を検出するものである。また、複数 の電子検出素子128は、それぞれ、開口126cと 位置関係が予め設定されている。
 電子放出角検出器126においては、開口126cか ら、電子がケース126aの内部に進入し、電子 出素子128により電子が検出される。電子を 出した電子検出素子128の位置により、進入 た電子の開口126cに対する角度βの情報を得 ことができる。

 また、電子放出角検出器126は、蓋126bを表面 電極12の表面12aに向けて配置されている。さ には、電子放出角検出器126は、表面電極12 表面12aに対して退避可能に設けられている このため、電子放出角検出器126は、電子の 進性を調べるとき、必要に応じて、表面電 12の表面12aに対向する位置に進入させること ができる。
 この電子放出角検出器126により、表面電極1 2の表面12aから放射される電子の直進性を調 ることができる。
 また、複数の電子検出素子128は、それぞれ 磁界強度制御部124に接続されている。後述 るように、磁界強度制御部124は、電子検出 子128の電子の検出結果に応じて、第1の磁界 発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用コイ 122bに印加する電流を調節し、磁界の強さを 調節するものである。

 本実施形態においては、例えば、表面電極1 2の表面12aに対向する位置に電子放出角検出 126を進入させた状態で、電源部18により表面 電極12と裏面電極14との間に直流電圧を印加 る。このとき、表面電極12の表面12aから放出 される電子eの直進性を電子放出角検出器126 より測定する。
 この電子の直進性の結果に基づいて、磁界 度制御部124は、電子検出素子128の電子の検 結果に応じて、第1の磁界発生用コイル122a よび第2の磁界発生用コイル122bに印加する電 流を調節する。印加電流を調節した後、再度 、電子の直進性を電子放出角検出器126により 測定し、その結果に応じて、第1の磁界発生 コイル122aおよび第2の磁界発生用コイル122b 印加する電流を調節する。このようにして 本実施形態の電子源10gは、放出される電子 直進性を更に高めることができる。

 ここで、例えば、電子通過層16を構成する 子細線20が、製造過程における製造条件など により、量子細線20の延びる方向が表面電極1 2の表面12aに対して、垂直ではない量子細線21 が形成されることがある。この量子細線21か 放出される電子e β は、表面電極12の表面12aに対して、垂直(90°) はない角度で放出されることになる。すな ち、直進性が悪い電子が放出される。
 本実施形態においては、磁界印加部120によ 、表面電極12の表面12aに対して垂直な方向 磁界を印加する。この垂直磁界により、量 細線21内で発生した電子e h は、量子細線21の壁面に多数回衝突するため 移動度が低下する。これにより、表面電極1 2の表面12aと平行な方向における電子の運動 成分を抑制することができるとともに、印 した垂直磁界によって、表面電極12の表面12a から放出された電子の広がりを抑制すること もできる。

 さらに、上述のように、電子放出角検出 126により電子の直進性を測定し、この結果 応じて、磁界強度制御部124からの第1の磁界 発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用コイ 122bに印加する電流を調節して、印加磁界の 強度を調節する。この印加磁界の強度の調節 を、所定の電子の直進性が得られるまで繰返 し行うことにより、所望の電子線描画の解像 度を得ることができる。このように、本実施 形態の電子源10gにおいては、垂直ではない量 子細線21が形成されていたとしても、放出さ る電子の直進性を高めることができ、所望 電子線描画の解像度を得ることができる。

 なお、本実施形態においては、上述のこと 外に第1の実施形態と同様の効果を得ること ができるのは、いうまでもない。
 また、磁界を発生するための機構として、 界印加部120は、表面電極12、電子通過層16お よび裏面電極14を上下で、2つのコイル(第1の 界発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用 イル122b)で挟む形態であるが、これに限定さ れるものではなく、表面電極12と、この表面 極12に対向して配置される露光対象物との の空間に表面電極12の表面12aに対して垂直、 すなわち、第1の方向Xに、一様な磁界を発生 せることができるものであればよい。この め、磁界印加部120には、超伝導磁石、永久 石を用いることができる。

 次に、本発明の第8の実施形態について説明 する。
 図13は、本発明の第8の実施形態に係る面放 型電子源を示す模式図である。
 なお、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。
 図13に示す面放出型電子源10hは、第1の実施 態の面放出型電子源10(図1参照)に比して、 源部18がパルス電圧発生部134である点、表面 電極12の表面12a(電子放出面)に対して垂直な 向に、磁界を印加する磁界印加部120aを有す 点、同期部136を有する点が異なり、それ以 の構成は、第1の実施形態の面放出型電子源 10の構成と同一であるため、その詳細な説明 省略する。

 本実施形態の面放出型電子源10hにおいて、 界印加部120aは、第1の磁界発生用コイル122a 、第2の磁界発生用コイル122bと、パルス磁 発生部130と、外部電源132とを有する。
 第1の磁界発生用コイル122aは、ループ状に 回されており、その開口部を裏面電極14の裏 面14bに対向させて配置されている。また、第 2の磁界発生用コイル122bは、ループ状に巻回 れており、その開口部を表面電極12の表面12 aに対向して配置されている。これらの第1の 界発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用 イル122bは、パルス磁界発生部130に接続され おり、このパルス磁界発生部(パルス磁界印 加部)130は、外部電源132に接続されている。

 また、パルス磁界発生部130は、例えば、コ デンサ(図示せず)、およびサイリスタ(図示 ず)を有し、コンデンサ、サイリスタ、第1 磁界発生用コイル122aおよび第2の磁界発生用 コイル122bが直列に接続されている。これに り、パルス磁界発生部130のコンデンサと、 1の磁界発生用コイル122aおよび第2の磁界発 用コイル122bとで直列回路が形成される。コ デンサは、外部電源132により充電される。
 パルス磁界発生部130においては、コンデン に充電を所定の時間行って、充電を停止す 。そして、サイリスタをオン状態とする。 れにより、第1の磁界発生用コイル122aおよ 第2の磁界発生用コイル122bにパルス電流が流 れ、このとき、上述のコンデンサ、サイリス タ、第1の磁界発生用コイル122aおよび第2の磁 界発生用コイル122bにより構成される直列回 の共振周波数の逆数に相当する時間の間、 直な方向にパルス磁界を発生させる。すな ち、電子通過層16に対して、垂直な方向にパ ルス磁界を印加する。

 パルス電圧発生部134は、表面電極12と裏面 極14との間に、パルス電圧を印加させて、表 面電極12の表面12aから電子eを放出させるもの である。
 同期回路136は、パルス磁界発生部130と、パ ス電圧発生部134との動作のタイミングを調 するものである。この同期回路136により、 ルス磁界発生部130を用いて磁界発生回路130 コンデンサと、第1の磁界発生用コイル122a よび第2の磁界発生用コイル122bとで形成され る直列回路の共振周波数の逆数に相当する時 間、垂直な方向にパルス磁界を発生させ、パ ルス電圧発生部134を用いて、この逆数に相当 する時間の間、すなわち、パルス磁界が発生 している間、表面電極12と裏面電極14との間 パルス電圧を印加させる。これにより、電 放出が生じている間は、常に垂直磁界が印 されている状態となる。このため、本実施 態の面放出型電子源10hにおいては、表面電 12の表面12aから放出される電子のこの表面12a と平行な方向の広がりをナノメータオーダに 抑制することができる。
 また、上述のこと以外にも、本実施形態は 第1の実施形態の面放出型電子源10と同様の 果が得られることはいうまでもない。
 なお、本実施形態においては、パルス磁界 用いているため、10~100T程度の比較的強い磁 界を発生させることが可能である。

 次に、本発明の第9の実施形態について説明 する。
 図14は、本発明の第9の実施形態に係る面放 型電子源を示す模式図である。
 なお、本実施形態においては、図1に示す第 1の実施形態の面放出型電子源と同一構成物 は、同一符号を付して、その詳細な説明は 略する。
 図14に示す面放出型電子源10jは、第1の実施 態の面放出型電子源10(図1参照)に比して、 量子細線20の先端部20bの表面に、導電性を有 する電子吸収層140が形成さている点が異なり 、それ以外の構成は、第1の実施形態の面放 型電子源10の構成と同一であるため、その詳 細な説明は省略する。

 本実施形態の面放出型電子源10jにおいて、 子吸収層140は、各量子細線20の先端部20bに 成され、表面電極12に電気的に接続されてい る。
 電子吸収層140は、電子eを真空準位のエネル ギ以上に加速し、真空中に取り出す時に、量 子細線20中に存在するフォノンまたは構造欠 などの散乱要因によって、電子eの運動方向 が量子細線20の伸びる方向(第1の方向X)に対し て垂直な成分を持って隣綾する量子細線20ま は表面電極12の表面12a(電子放出面)に向かっ て飛び出すことを防止するためのものである 。この電子吸収層140により、放出電子の直進 性を更に向上させることができる。このよう なことから、表面電極12の表面12a側(電子放出 面側)の先端部20bの表面に、電子吸収層140を 成する。
 電子吸収層140は、導電性を有する材料によ 形成され、例えば、アモルファスカーボン アモルファスシリコンにより形成される。
 この電子吸収層140は、例えば、以下の方法 より形成することができる。
 先ず、表面電極12を形成する前に電子放出 側の量子細線20の先端部表面に、真空蒸着法 などにより導電性材料を堆積させる。そして 、量子細線20の先端部表面または量子細線20 体を量子細線20が溶融、破壊しない程度の温 度に加熱する。この加熱で、量子細線20表面 導電性材料が拡散、移動することにより、 子吸収層140が形成される。

 ここで、量子細線20が均一に形成されてい ならば、ある量子細線20において電子が散乱 され、電子放出が起きなかったとしても、時 間積分すると、いずれの量子細線20もほぼ同 の電子放出量が得られる。しかし、電子吸 層140中に電子を残留させると新たな電子の 乱要因となる可能性がある。本実施形態に いては、導電性を有する電子吸収層140を、 子放出面を備える表面電極12と電気的に接 させているため、帯電が防止される。
 このように、本実施形態の面放出型電子源1 0jにおいては、放出電子の直進性を、第1の実 施形態の面放出型電子源10に比して、向上さ ることができる。
 なお、上述のこと以外にも、本実施形態は 第1の実施形態の面放出型電子源10と同様の 果が得られることはいうまでもない。
 さらには、第2の実施形態の面放出型電子源 10a~第8の実施形態の面放出型電子源10hにおい も、電子吸収層140を各量子細線20の先端部20 bに形成し、かつ表面電極12に電気的に接続す る構成としてもよい。

 次に、本発明の第10の実施形態について説 する。
 図15は、本発明の第10の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。
 なお、本実施形態の描画装置80においては 図1に示す第1の実施形態の面放出型電子源と 同一構成物には、同一符号を付して、その詳 細な説明は省略する。
 図15に示す描画装置80は、第1の実施形態の 放出型電子源10(図1参照)を面放出型電子源と して設けたものである。このため、図1に示 第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参照) ついての詳細な説明は省略する。

 本実施形態の描画装置80においては、真 チャンバ82内部に、面放出型電子源10が表面 極12の表面12aを、ステージ84の表面84aに対向 させた配置されている。このステージ84の表 84aに基板86が載置されている。この基板86は 、例えば、4インチ以上のシリコンウエハで る。なお、真空チャンバ82には、真空ポンプ などの真空排気装置(図示せず)が設けられて り、真空チャンバ82内部を所定の真空度に ることができる。

 本実施形態の描画装置80においては、面放 型電子源10により、直進性が高い電子eを、 面電極12の表面12a(電子放出面)からほぼ垂直 向に取り出すことができる。これにより、 テージ84の所定の描画領域Sに電子eを略垂直 に照射し、すなわち、基板86の表面86aに垂直 電子eを照射することができる。このため、 描画装置80においては、表面電極12に表面12a 基板86の表面86aとの間に、所定のパターンの マスクを設置し、表面電極12の表面12aから電 eを略垂直に基板86の表面86aに照射させて、 進性が高い電子線を用いて、高い解像度で 基板86に、所定のパターンを等倍で一括に 画することができる。さらには、面放出型 子源10の表面電極12(電子通過層16)の大きさを 変えることにより、描画領域が大きい場合で も、パターン描画を等倍で一括に行うことが できる。このように、面放出型電子源10を用 ることにより、描画領域が大きい場合でも 電子線を用いたパターン描画を等倍で一括 、しかも高い解像度で行うことができる。
 さらに、本実施形態においては、第2の実施 形態の面放出型電子源10aと同様に、電子通過 層16を、室温以下の温度に保持する温度調節 30(図3参照)を有してもよい。

 次に、本発明の第11の実施形態について説 する。
 図16は、本発明の第11の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。
 なお、本実施形態の描画装置においては、 1に示す第1の実施形態の面放出型電子源と 一構成物には、同一符号を付して、その詳 な説明は省略する。

 図16に示す描画装置80aは、第1の実施形態 面放出型電子源10(図1参照)を面放出型電子 として設けたものである。このため、図1に す第1の実施形態の面放出型電子源10(図1参 )についての詳細な説明は省略する。

 また、本実施形態の描画装置80aは、第7の実 施形態の描画装置80に比して、ステージ84に けられ、描画領域Sにおける電子eの量を電流 値(I EXP )として検出する検出部85と、面放出型電子源 10から放出される電子のうち、電子通過層16 散乱されたために十分大きい角度で放出さ る電子(散乱電子e s )を検出する検出センサ88と、電子eの全放出 子量に占める許容し得る散乱電子量の割合Q 、検出部85で検出されたステージ84(基板86) 向かって放出される電子の量(I EXP )の積を算出する掛算部90と、掛算部90の出力 果(積Q・I EXP )および検出センサ88の検出結果(電流値Is)を 較する比較部92と、比較部92の比較結果に応 て、電源部18による印加電圧を調整する電 制御部94とを有する。

 検出部85は、面放出型電子源10からステージ 84(基板86)に向かって放出される電子を、例え ば、電流値I EXP として検出するものである。検出部85は、例 ば、描画時のステージ84における電流値を 定し、この電流値を、面放出型電子源10から ステージ84(基板86)に向かって放出される電子 の量として、検出するものである。この検出 部85としては、公知の電流測定装置を用いる とができる。

 検出センサ88は、面放出型電子源10から放出 される散乱電子e s を、電流値Isとして検出するものである。こ 検出センサ88は、例えば、シンチレータと 電子増倍管により構成することができる。 お、検出センサ88としては、散乱電子e s を検出するものであるため、散乱電子e s を検出する際に、ノイズとなる二次電子が発 生しないものであれば、特に、その構成は、 限定されるものではない。
 また、検出センサ88は、例えば、面放出型 子源10とステージ84との間で、かつ描画領域S の外に設けられている。

 なお、掛算部90において、電子eの全放出電 量に占める許容し得る散乱電子量の割合Qと は、描画するパターンにおける加工精度など により、適宜設定されるものである。この電 子eの全放出電子量に占める許容し得る散乱 子量の割合Qは、例えば、予め実験などによ 求めておくものである。
 比較部92は、掛算部90の出力結果(積Q・I EXP )および検出センサ88の検出結果(電流値Is)を 較した結果、Q・I EXP <Isの場合には、電源部18からの出力電圧を 下させることを示す第1の信号を電源制御部 94に出力するものである。また、比較した結 、Q・I EXP >Isの場合には、電源部からの出力電圧を上 昇させることを示す第2の信号を電源制御部94 に出力するものである。

 電源制御部94においては、比較部92から第1 信号が入力された場合、電源部18からの出力 電圧を低下させ、一方、比較部92から第2の信 号が入力された場合、電源部18からの出力電 を上昇させるものである。
 本実施形態の描画装置80aにおいては、放出 れる電子に含まれる直進しない散乱電子の 合を検出することにより、面放出型電子源1 0に印加する電圧を制御し、放出される電子 直進性を更に高め、電子線による描画時の 像度を向上させることができる。
 また、本実施形態の描画装置80aにおいて、 放出型電子源に印加する電圧を、弾道電子 出に必要最低限な値付近まで低下させるこ により、電子放出面に対して水平な成分を む方向に運動する電子を、表面電極と、表 電極および基板間の空間(真空空間)との間 形成される電気的障壁で反射させることで 制することできる。

 本実施形態においても、第7の実施形態と 同様の効果を得ることができ、表面電極12に 面12aと基板86の表面86aとの間に、所定のパ ーンのマスクを設置し、表面電極12の表面12a から電子eを略垂直に基板86の表面86aに照射さ せて、第7の実施形態に比して、直進性が更 高い電子線を用いて、高い解像度で、基板86 に、所定のパターンを等倍で一括に描画する ことができる。

 次に、本発明の第12の実施形態について説 する。
 図17は、本発明の第12の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。
 なお、本実施形態の描画装置においては、 3に示す第2の実施形態の面放出型電子源と 一構成物には、同一符号を付して、その詳 な説明は省略する。

 図17に示す描画装置80bは、第2の実施形態の 放出型電子源10a(図3参照)を面放出型電子源 して設けたものである。このため、図3に示 す第2の実施形態の面放出型電子源10a(図3参照 )についての詳細な説明は省略する。
 本実施形態の描画装置80bにおいては、面放 型電子源10aを用いているため、例えば、電 透過層16において、約100Kの均一の温度分布 得られる。

 また、本実施形態の描画装置80bにおいて 、面放出型電子源10aを用いているため、温 の不均一を抑制することができ、電子放出 のばらつきを抑制し、更には面放出型電子 10aにおける歪みの発生も抑制される。この め、描画装置80bにおいても、描画領域Sにお ける電子放出量のばらつきがなく、面放出型 電子源10aの歪みの発生も抑制されるため、第 7の実施形態に比して、更に高い精度で描画 ることができる。

 また、上記第10の実施形態の描画装置80~第12 の描画装置80bにおいては、いずれも図8に示 多孔部材72を、表面電極12の表面12aに設ける とができ、さらには図9(a)、(b)に示す構成の ものを表面電極12の表面12aに設けることもで る。
 また、上記第8の実施形態の描画装置80aに第 8の描画装置80bを組み合わせ、第8の実施形態 描画装置80aにおいて、温度調節部30を有す 構成としてもよい。

 さらには、第6の実施形態の面放出型電子源 10fを用いて、描画装置を形成することもでき る。上述の如く、面放出型電子源10fは、所定 の2次元パターン、そのままの形状を保った 態で、直進性が高いパターン化面電子線を 出させることができる。このため、描画対 に所定のパターンを形成する場合、電子線 よる描画パターンの解像度を高めることが きる。
 しかも、従来、電子線をパターン化するた に、表面電極の形状を変化させるか、また 表面電極上にマスクを設けていたが、本実 形態においては、従来のように、表面電極 形状を変える必要がなく、また表面電極12 にマスクを設置する必要もなく、構造を簡 化することができる。さらには、本実施形 においては、描画対象に応じて電子線のパ ーンを変えることもできる。

 次に、本発明の第13の実施形態について説 する。
 図18は、本発明の第13の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。
 なお、本実施形態の描画装置80cにおいては 図12に示す第7の実施形態の面放出型電子源 同一構成物には、同一符号を付して、その 細な説明は省略する。
 図18に示す描画装置80cは、第7の実施形態の 放出型電子源10g(図12参照)を面放出型電子源 として設けたものである。このため、図12に す第7の実施形態の面放出型電子源10g(図12参 照)についての詳細な説明は省略する。

 本実施形態の描画装置80cにおいては、真 チャンバ82内部に、面放出型電子源10gが表 電極12の表面12aを、ステージ84の表面84aに対 させた配置されている。このステージ84の 面84aに基板86が載置されている。この基板86 、例えば、4インチ以上のシリコンウエハで ある。

 本実施形態の描画装置80cにおいては、面 出型電子源10gにより、第1の実施形態の面放 出型電子源10よりも直進性が更に高い電子eを 、表面電極12の表面12a(電子放出面)から取り すことができる。これにより、ステージ84の 所定の描画領域Sに電子eを略垂直に照射し、 なわち、基板86の表面86aに垂直に電子eを照 することができる。このため、描画装置80c おいては、表面電極12に表面12aと基板86の表 面86aとの間に、所定のパターンのマスクを設 置し、表面電極12の表面12aから電子eを略垂直 に基板86の表面86aに照射させて、直進性が高 電子線を用いて、高い解像度で、基板86に 所定のパターンを等倍で一括に描画するこ ができる。さらには、面放出型電子源10gの 面電極12(電子通過層16)の大きさを変えるこ により、描画領域が大きい場合でも、パタ ン描画を等倍で一括に行うことができる。 のように、面放出型電子源10を用いることに より、描画領域が大きい場合でも、電子線を 用いたパターン描画を等倍で一括に、しかも 、より高い解像度で行うことができる。

 次に、本発明の第14の実施形態について説 する。
 図19は、本発明の第14の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。
 なお、本実施形態の描画装置80dにおいては 図13に示す第8の実施形態の面放出型電子源 同一構成物には、同一符号を付して、その 細な説明は省略する。
 図19に示す描画装置80dは、第8の実施形態の 放出型電子源10h(図13参照)を面放出型電子源 として設けたものである。このため、図13に す第8の実施形態の面放出型電子源10h(図13参 照)についての詳細な説明は省略する。

 本実施形態の描画装置80dにおいては、真 チャンバ82内部に、面放出型電子源10hが表 電極12の表面12aを、ステージ84の表面84aに対 させた配置されている。このステージ84の 面84aに基板86が載置されている。この基板86 、例えば、4インチ以上のシリコンウエハで ある。

 本実施形態の描画装置80dにおいては、面 出型電子源10hにより、表面電極12の表面12a 平行な方向における広がりがナノメータオ ダに抑制された直進性が更に高い電子eを取 出すことができる。これにより、ステージ8 4の所定の描画領域Sに電子eを略垂直に照射し 、すなわち、基板86の表面86aに垂直に電子eを 照射することができる。このため、描画装置 80dにおいては、表面電極12に表面12aと基板86 表面86aとの間に、所定のパターンのマスク 設置し、表面電極12の表面12aから電子eを略 直に基板86の表面86aに照射させて、直進性が 更に高い電子線を用いて、高い解像度で、基 板86に、所定のパターンを等倍で一括に描画 ることができる。さらには、面放出型電子 10hの表面電極12(電子通過層16)の大きさを変 ることにより、描画領域が大きい場合でも パターン描画を等倍で一括に行うことがで る。このように、面放出型電子源10hを用い ことにより、描画領域が大きい場合でも、 子線を用いたパターン描画を等倍で一括に しかも高い解像度で行うことができる。

 次に、本発明の第15の実施形態について説 する。
 図20は、本発明の第15の実施形態に係る描画 装置を示す模式図である。図21は、本発明の 15の実施形態に係る描画装置による描画方 を説明するための模式図である。図22(a)は、 本実施形態の描画方法によるマークの検出結 果の一例を示すグラフであり、(b)は、本実施 形態の描画方法によるマークの検出結果の他 の例を示すグラフである。
 なお、本実施形態の描画装置81eにおいては 図10(a)、(b)に示す第6の実施形態の面放出型 子源と同一構成物には、同一符号を付して その詳細な説明は省略する。
 図20に示す描画装置81eは、第6の実施形態の 放出型電子源10f(図10(a)、(b)参照)を面放出型 電子源として設けたものである。このため、 図10(a)、(b)参照に示す第6の実施形態の面放出 型電子源10f(図10(a)、(b)参照)についての詳細 説明は省略する。

 本実施形態の描画装置81eおいては、真空チ ンバ82内部に、面放出型電子源10fが表面電 12の表面12aを、ステージ84の表面84aに対向さ た配置されている。このステージ84の表面84 aに基板86が載置されている。この基板86は、 えば、4インチ以上のシリコンウエハである 。
 この描画装置81eには、検出部88aが、真空チ ンバ82内部の基板86の上方に設けられており 、この検出部88aは、パターン生成部116に接続 されている。
 検出部88aは、例えば、基板86の表面86aで発 した二次電子、または反射電子を検出する のであり、例えば、シンチレータと光電子 倍管により構成される。

 本実施形態の描画装置81eにおいては、面 出型電子源10fにより、所定の2次元パターン に応じて表面電極12の表面12aから電子eを放出 させることができ、しかも放出電子として、 直進性が高いものを、表面電極12の表面12a(電 子放出面)からほぼ垂直方向に取り出すこと できる。このため、描画装置81eにおいては 表面電極12に表面12aと基板86の表面86aとの間 、所定のパターンのマスクを設置すること く、直進性が高い電子線を用いて、高い解 度で、基板86に、所定のパターンを等倍で 括に描画することができる。さらには、面 出型電子源10fの表面電極12(電子通過層16)の きさを変えることにより、描画領域が大き 場合でも、パターン描画を等倍で一括に行 ことができる。このように、面放出型電子 10fを用いることにより、描画領域が大きい 合でも、電子線を用いたパターン描画を等 で一括に、しかも高い解像度で行うことが きる。

 次に、本実施形態の描画装置81eによる描画 法について、図21に示すように、基板86の表 面86aの矩形状の描画領域150を、面放出型電子 源10fで描画することを例にして説明する。
 描画領域150は、例えば、正方形状の領域で る。この描画領域150においては、対向する 行な2組の辺の内、1つは、基板86の表面86a上 で直交するP 1 方向およびP 2 方向のうちのP 1 方向と平行であり、残りは、P 2 方向と平行である。
 基板86の表面86a上で、描画領域150の外側に 、P 1 方向に離間するとともに、P 2 方向においては同じ位置に、アライメントマ ーク152、154が設けられている。このアライメ ントマーク152、154は、基板86の表面86aに比し 電子反射率、2次電子放射率が異なるもので ある。このため、検出部88aにより、アライメ ントマーク152、154からの反射電子、または2 電子が検出される。

 面放出型電子源10fにおいては、表面電極12 おいて、電子eの放出可能な領域のうち、例 ば、描画領域150に応じて、描画のために電 eを放出させる領域を設定することができる 。このため、描画領域150に応じて、電子放出 領域160が設定される。
 この場合、電子放出領域160の外側の領域で っても、電子eの放出可能な領域であれば、 電子eを所定のパターンで放出できる。
 なお、電子放出領域160は、描画領域150と同 形状、かつ同じ大きさの領域である。電子 出領域160においても、対向する平行な2組み の辺の内、1つは、表面電極12の表面12a上で直 交するP x 方向およびP y 方向のうちのP x 方向と平行であり、残りは、P y 方向と平行である。
 面放出型電子源10fにおいては、上述のよう 、描画領域150に描画する描画パターンに対 した電子eを電子放出領域160から放出させて 描画する。
 このとき、先ず、描画領域150と電子放出領 160とを位置を合わせる必要がある。
 本実施形態においては、描画領域150の中心1 50aと、電子放出領域160の中心160aとがずれて り、さらには相互に角度γずれている場合を 例にして説明する。

 描画に際して、先ず、面放出型電子源10fを 定した状態で、電子放出領域160のP y 方向の外側に、2つ電子ビーム列群162、164を じさせる。各電子ビーム列群162、164は、ぞ ぞれ、P y 方向に伸びた電子ビーム列162a~162c、164a~164cを 3列有するものであり、各電子ビーム列群162 164について、各電子ビーム列162a~162c、164a~164 cをP x 方向に走査速度Vsで走査する。すなわち、電 eを放出させる量子細線20を、各電子ビーム 162a~162c、164a~164cを保持したままP x 方向に走査速度Vsで逐次移動させる。
 このとき、電子ビーム列162aと電子ビーム列 164aと、電子ビーム列162bと電子ビーム列164bと 、電子ビーム列162cと電子ビーム列164cとは、 れぞれP x 方向の座標は同じである。

 従来のマーク位置検出では、一般的に単 の点ビームでマークを走査したときに得ら る反射電子量または2次電子放出量のパルス 信号の発生時刻などからマーク位置を求める 。

 本実施形態においては、例えば、P x 方向の走査開始座標を決めておき、電子ビー ム列162a~162c、164a~164cを走査し、電子ビーム列 162a~162c、164a~164cがアライメントマーク152、154 上に来たところで、反射電子量または2次電 放出量の信号がパルス状に変化することを 用して、走査開始時刻からパルスが出現す までの時間tを求めることにより、既知であ ビーム走査速度Vsから、各アライメントマ ク152、154の位置を検出することができる。 ルスが出現する時刻とは、例えば、パルス 号が特定の閾値Pthを越えたときの時刻を示 ている。
 ここで、一般的には、図22(a)のように、反 電子量または2次電子放出量の信号170は、急 ではなく、パルスの立ち上がり時間tに誤差 δ 2 が発生しやすい。また、反射電子量または2 電子放出量の信号170には、検出部88aの誤差δ 1 も生じることがある。本実施形態のマーク位 置検出方法では、電子ビーム列162a~162c、164a~1 64cを使用することで、位置検出を高速かつ高 精度で行うことができる。

 本実施形態においては、パルスが出現す までの時間により、アライメントマーク152 154の位置を検出することを例にして、説明 るが、パルスの最大値が得られるまでの時 、またはパルスの中間に相当する時刻まで 時間などを位置検出に用いる方法において 同様である。ここで、反射電子量または2次 電子放出量の検出部88aは1つだけ設けられて る。

 図22(b)は、図21において、電子ビーム列162 a~162c、164a~164cが、アライメントマーク152、154 を走査したときに得られる反射電子量または 2次電子放出量のパルス信号172、174、176の列 示したものである。

 まず、図22(b)の一番下側のパルス信号176の は、電子ビーム列162a~162c、164a~164cが、同時 アライメントマーク152、154を走査したとき 得られる信号の列であり、アライメントマ ク152、154からの信号が重畳して現れたもの ある。
 後述するように、走査方向のビーム幅を十 狭くすれば、アライメントマーク152からの 号とアライメントマーク154からの信号を分 することが可能である。
 また、アライメントマーク152とアライメン マーク154の走査を別に行っても良いが、こ 場合、2回の走査中に何らかの位置の変動が あった場合、検出位置の誤差となる。

 本実施形態においては、アライメントマー 152由来のパルス信号172と、アライメントマ ク154由来のパルス信号174を説明のために分 て考える。検出部88aでは、これらのパルス 号172、174が現れるわけではない。
 図22(b)の2段目のグラフは、電子ビーム列164a ~164cがアライメントマーク154を走査したとき 得られるパルス信号174の列を示しており、 間隔mの電子ビーム列164a~164cの走査速度Vsに し、時間、m/(Vs・cosγ)の間隔で発生するパ ス信号174の列となる。
 ある1つのパルス信号174の現れた時刻からマ ーク位直を検出しようとすると、図22(a)で示 たのと同様の誤差が生ずるので、各パルス 号174の間隔を測定、平均して、走査開始座 からパルスが出現するまでの時間を求めれ 、高精度でマーク位置の検出をすることが きる。

 また、図22(b)の上側のグラフは、電子ビ ム列162a~162cがアライメントマーク152を走査 たときに得られるパルス信号172を示してお 、アライメントマーク154と同様に高精度で 置検出を行うことができる。

 また、アライメントマーク154由来のパル 信号174とアライメントマーク152由来のパル 信号172の、各パルス信号172、174の位相差Pm 、面放出型電子源と描画対象の相対角度に るものであり、各パルス信号172、174の位相 Pmを平均することで、相対角度を短時間、高 精度で検出できる。また、各パルス信号172、 174の列の時間間隔は、相対角度の増加に依存 して伸びるため、パルス信号172、174の列の間 隔から相対角度とマーク位置を同時に検出す ることもできる。この場合、電子ビーム列、 マークは1つずつあればよい。

 また、P y 方向におけるアライメントマーク152、154の位 置検出については、P x 方向と同様の方法を用いることができる。
 しかしながら、P y 方向におけるアライメントマーク152、154の位 置検出においては、図21に示すように、3つの P x 方向に伸びた電子ビーム列165a,165b,165cを備え 、1つの電子ビーム列群165を用いて、描画領 域150をP y 方向に横切って走査することと、描画領域150 内では電子ビーム列165a,165b,165cから電子eが照 射されないようにビーム列165a,165b,165cにブラ キングをかけることがP x 方向における位置検出と異なる。それ以外の アライメントマーク152、154の検出方法につい ては、P x 方向における位置検出方法と同様であるため 、その詳細な説明は省略する。

 なお、電子ビーム列162a~162c、164a~164cの走査 向(P x 方向)における電子ビーム列162a~162c、164a~164c 幅を、面放出型電子源が放出できる最小の に設定することで、最も高い検出精度が得 れる。また、ビームのP y 方向(ビームの走査方向に垂直な方向)の幅は 面放出型電子源と露光対象の相対角度、相 位置のずれに対して十分大きな値とし、マ ク上を確実に走査することができるように る。

 以上のように検出されたアライメントマー 152、154のP x 方向およびP y 方向の位置検出結果に応じて、パターン生成 部116により、描画領域150で適正に描画パター ンを形成できるように、描画パターンの座標 変換を行う。座標変換された描画パターンに 対応した電子eを電子放出領域160から放出さ て描画する。これにより、描画領域150に高 精度で、描画パターンを形成することがで る。
 また、ステージ84を、平面方向に並進およ 回転可能な構成とし、アライメントマーク15 2、154の位置検出に応じて、ステージ84につい て回転、もしくは並進、または回転および並 進を組み合せにより、ステージ84を移動させ 描画パターンを描画領域150内で適正な位置 する。これによっても、描画領域150に高い 度で、描画パターンを形成することができ 。

 上記いずれの実施形態の面放出型電子源 よび描画装置は、メモリなどの各種の半導 デバイス、DVDなどの光ディスク原盤、ハー ディスク、またはマイクロマシン等の各種 製品の製造に好適に利用可能である。

 以上、本発明の面放出型電子源および描 装置について詳細に説明したが、本発明は 上記実施形態に限定はされず、本発明の要 を逸脱しない範囲において、各種の変更や 良を行ってもよいのは、もちろんである。

 本発明の面放出型電子源および描画装置 、量子細線を備える電子通過層の量子細線 構造により、各量子細線ごとに直進性が高 電子を表面電極の表面(電子放出面)からほ 垂直方向に取り出すことができる。このた 、直進性が高い電子線を用いて、高い解像 でパターン描画を等倍で一括に行うことが きる。さらには、面放出型電子源の表面電 の大きさを変えることにより、描画領域が きい場合でも、パターン描画を等倍で一括 行うことができる。このように、描画領域 大きい場合でも、電子線を用いたパターン 画を等倍で一括に、しかも高い解像度で行 ことができる。