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Title:
SURFACE TREATMENT APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/110611
Kind Code:
A1
Abstract:
A surface treatment apparatus (100) comprises: a diluent gas supply unit (1), a fluorine gas supply unit (2), a mixer (5) that mixes the diluent gas and fluorine gas, and a reactor (6) that treats the articles to be treated using the mixed gas produced by the mixer (5). The diluent gas supplied by the diluent gas supplier is heated using a heater (8), and the heated diluent gas and the fluorine gas supplied by the fluorine gas supplier are mixed in the mixer (5). The mixed gas is sent to the reactor (6). The gas inside the reactor (6) is channeled from the reactor (6) into flow passages (219, 220, 221, 222) by an exhaust unit (207). Valves (223, 224, 225, 226) are opened in sequence, and the gas within the reactor (6) is sent to an eliminator (208), while the flow of gas inside the reactor (6) is adjusted using the flow passages (219, 220, 221, 222).

Inventors:
HIRAIWA JIRO (JP)
TAKEBAYASHI HITOSHI (JP)
YOSHIMOTO OSAMU (JP)
TANAKA NORIYUKI (JP)
FUJITA ICHIRO (JP)
SASAKI HIROYOSHI (JP)
MORI KAZUTAKA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054331
Publication Date:
September 11, 2009
Filing Date:
March 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TOYO TANSO CO (JP)
HIRAIWA JIRO (JP)
TAKEBAYASHI HITOSHI (JP)
YOSHIMOTO OSAMU (JP)
TANAKA NORIYUKI (JP)
FUJITA ICHIRO (JP)
SASAKI HIROYOSHI (JP)
MORI KAZUTAKA (JP)
International Classes:
B01J19/00; B01D53/68; C08J7/12; C23C8/08; H01L21/3065
Foreign References:
JPH10182861A1998-07-07
JP2001181422A2001-07-03
JP2000319433A2000-11-21
Attorney, Agent or Firm:
KAJI, Yoshiyuki et al. (JP)
梶 Yoshiyuki (JP)
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Claims:
 希釈ガスを供給する希釈ガス供給装置と、
 フッ素ガスを供給するフッ素ガス供給装置と、
 前記希釈ガスと、前記フッ素ガスとを混合して混合ガスを生成させる混合器と、
 前記混合ガスに被処理物を接触させる反応器とを備えた表面処理装置であって、
 前記希釈ガスを加熱する加熱手段をさらに備えていることを特徴とする表面処理装置。
 前記加熱手段が、前記希釈ガスと前記フッ素ガスとを混合する前に、前記希釈ガスを加熱するものであることを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
 前記希釈ガスを駆動源として、前記フッ素ガスを吸い込むエジェクターをさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理装置。
 前記希釈ガス供給装置と前記混合器とに接続されている第1流量調整手段と、
 前記第1流量調整手段の上流側及び下流側に設けられている圧力計と、
 前記希釈ガス供給装置と前記第1流量調整手段の上流側に設けられている圧力計とに配管を介して接続されている圧力調節用バルブをさらに備えていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記圧力調節用バルブと前記第1流量調整手段の上流側に設けられている前記圧力計との間に設けられている圧力緩衝用タンクをさらに備えていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記フッ素ガス供給装置と前記混合器とに接続されている第2流量調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記混合器に連通している第1連通管と、
 前記第1連通管の途中に設けられている背圧弁と、
 前記第1連通間の途中に、前記背圧弁の下流側に設けられているガス放出弁と、
 前記混合器と前記反応器との間を連結している第2連通管と、
 前記第2連通管の途中に設けられているガス導入弁とをさらに備えていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 希釈ガスを供給する希釈ガス供給装置と、
 フッ素ガスを供給するフッ素ガス供給装置と、
 前記希釈ガスと、前記フッ素ガスとを混合し、混合ガスを発生させる混合器と、
 前記混合ガスを被処理物に接触させる反応器とを備えた表面処理装置であって、
 前記反応器内から排気ガスを排出する排気装置と、
 前記反応器と前記排気装置との間に設けられており、前記排気ガスを流通させる複数の流路と、
 前記複数の流路の各々に設けられている複数の弁とをさらに備えていることを特徴とする表面処理装置。
 前記排気装置と接続されている除害装置を備えていることを特徴とする請求項8に記載の表面処理装置。
 前記反応器出口から前記除害装置入口までの構成部材が、加熱・保温手段を有しているものであり、
 前記構成部材の内部温度がフッ化水素の沸点以上であることを特徴とする請求項8又は9に記載の表面処理装置。
 前記除害装置が、複数の除害塔を有するものであり、
 前記複数の除害塔のうち、少なくとも1塔が独立して接続されていると共に、前記独立して接続されている除害塔を除く少なくとも2塔が直列に接続されていることを特徴とする請求項8~10のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記被処理物を加熱する加熱室をさらに備えていることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記被処理物を前記反応器へ搬送できる、前記フッ素ガスに対する耐食性を有する可動部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記反応器内において、前記被処理物と前記反応器に供給された前記混合ガスとの間に設けられている板状部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の表面処理装置。
 前記可動部材の上に、前記被処理物と前記反応器に流入した前記混合ガスとの間に設けられている板状部材をさらに備えていることを特徴とする請求項13に記載の表面処理装置。
Description:
表面処理装置

 本発明は、フッ素ガスを用いて試料の表 処理、表面改質等を行う表面処理装置に関 るものである。

 従来から、有機物等をフッ素ガスによっ 処理する表面改質や表面処理が行われてお 、例えば、下記特許文献に示す表面処理装 が知られている。特許文献1に開示されてい る表面処理装置は、フッ素ガス源と不活性ガ ス源とにそれぞれ連絡している供給管を備え たガス調整槽と、前記ガス調整槽とガス導管 で連絡されている処理槽と、排ガス処理装置 とを備えたものであり、小規模な表面処理や 希薄なフッ素ガスを用いて行う表面処理に好 適な装置である。

特開2000-319433号公報

 ここで、容量の大きな処理槽を用いて表 処理を行った場合は、処理槽内における被 理物の詰め位置やガスの流路やガス澱み等 影響で、処理ムラが生じやすいことがある この処理ムラを防止する方法として、例え 、加熱した条件において表面処理を行う方 があり、処理槽に被処理物を所定の温度に 熱する加熱手段を備えたものがある。しか ながら、このような装置においても、処理 内で、被処理物と該被処理物を処理するた に供給される混合ガスとの間で温度差が生 て、処理ムラが生じることがある。また、 理槽へ混合ガスを導入すると、混合ガスに まれた反応性の高いフッ素ガスによって、 合ガス導入開始直後から反応が開始され、 れにより処理ムラが生じやすいことがある 特に、処理槽の容量が大きい場合には、混 ガスが処理槽内に均一に拡散して処理槽内 条件が均一になる前に、ガス導入部付近か 表面処理が開始され、処理ムラが生じるお れがある。このような問題を低減させるた に、あらかじめ加熱した混合ガスを処理槽 供給して、被処理物と混合ガスとの温度差 生じにくいようにしていたが、反応器まで 短い流路において短時間で混合ガスを加熱 る必要があり、さらに、所望する加熱(処理 )温度に数十度以上加えた高温によって、ガ が流れる配管の外側から混合ガスを加熱す 必要があった。このため、混合ガスに含ま るフッ素ガスの温度が急激に上昇し、フッ ガスの反応性が高温となって更に高められ ことによって、ガス導管やバルブ等に使用 れている金属製の部材や、これらの内部に ッキン等として使用されている樹脂材が耐 性の高い材質を用いて形成されたとしても その高い反応性により局部的に腐食等の損 を受けるおそれがある。

 また、上記装置においては、表面処理後 処理槽内のガスには、フッ素ガスが含まれ いることが多く、処理槽が大きくなった場 は処理すべきフッ素ガス量が多くなること ある。このフッ素ガスは反応性、毒性及び 食性の強いガスであることが知られており 処理槽から一時的に大量のフッ素ガスが含 れたガスが排出されると、フッ素ガスを処 する除害剤の発熱量が増大する等して、処 槽より下流に設けられている配管、部材、 器、除害剤等に負荷をかけ、部分的に発熱 たり、結果として配管等が腐食したりする それがある。特に、反応器の下流側には、 応器からガスを排気させる排気装置が設け れているものがあり、該排気装置に設けら ているポンプが損傷するおそれがある。

 そこで、本発明の目的は、装置を構成し いる部材等の損傷及び被処理物の処理ムラ 抑止することができる表面処理装置を提供 ることである。また、本発明の目的は、表 処理、改質に使用されたガスにより装置が 傷することを抑止できる表面処理装置を提 することである。

 本発明の表面処理装置は、希釈ガスを供 する希釈ガス供給装置と、フッ素ガスを供 するフッ素ガス供給装置と、前記希釈ガス 、前記フッ素ガスとを混合して混合ガスを 成させる混合器と、前記混合ガスに被処理 を接触させる反応器とを備えた表面処理装 であって、前記希釈ガスを加熱する加熱手 をさらに備えている。特に、前記加熱手段 、前記希釈ガスと前記フッ素ガスとを混合 る前に、前記希釈ガスを加熱するものであ ことが好ましい。

 上記構成によると、希釈ガスを加熱器で 熱し、加熱した希釈ガスとフッ素ガスとを 合することができるので、フッ素ガスが必 以上に高温となりにくくなり、装置を構成 ている部材等に腐食等の損傷が生じること 抑止できる。また、加熱された混合ガスを 応器へ供給することができるので、被処理 の処理ムラが生じることを抑止できる表面 理装置を提供することができる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記希釈ガスを駆動源として、前記フッ素 スを吸い込むエジェクターをさらに備えて ることが好ましい。ここで、エジェクター は、流速を速くすることにより減圧状態と て気体を引き込むことができるものである

 上記構成によると、エジェクターにより 希釈ガスを駆動源として、フッ素ガスをフ 素ガス供給装置から引き込むことができる これにより、フッ素ガスの供給圧力を低減 ることができるので、フッ素ガスの高圧貯 を抑止でき、より安全にフッ素ガスを貯蔵 び使用することができる。また、希釈ガス りも供給量の少ないフッ素ガスをより正確 量で供給できる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記希釈ガス供給装置と前記混合器とに配 を介して接続されている第1流量調整手段と 、前記第1流量調整手段の上流側及び下流側 設けられている圧力計と、前記希釈ガス供 装置と前記第1流量調整手段の上流側に設け れている圧力計とに配管を介して接続され いる圧力調節用バルブとさらに備えている とが好ましい。

 上記構成によると、圧力調節用バルブに って第1流量調整手段に一定の駆動差圧をか けることができるので、希釈ガス供給装置及 び第1流量調整手段の下流側に設けられてい 配管や、反応器内圧等の圧力による影響に 係なく、一定の流量で希釈ガスを供給する とができる。なお、第1流量調整手段として 、例えば、マスフローコントローラー等を いることができる。ここで、マスフローコ トローラーとは、気体の質量流量を電気信 にて正確に制御するものである。従って、 釈ガスの質量流量を制御できるため、温度 供給圧力の影響を受けることなく、より正 で安定した希釈ガスの流量制御が可能なも である。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記圧力調節用バルブと前記第1流量調整手 段の上流側に設けられている前記圧力計との 間に設けられている圧力緩衝用タンクをさら に備えていることが好ましい。

 上記構成によると、圧力緩衝用タンクに って、圧力調節用バルブ及び第1流量調整手 段に設けられているバルブとの相互影響を緩 和して流量精度をさらに向上させることがで きる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記フッ素ガス供給装置と前記混合器とに 管を介して接続されている第2流量調整手段 をさらに備えていることが好ましい。

 上記構成によると、第2流量調整手段によ り、フッ素ガスの質量流量を電気信号にて正 確に制御できるため、温度・供給圧力の影響 を受けることなく、より正確で安定したフッ 素ガスの流量制御が可能なものとなる。第2 量調整手段としては、第1流量調整手段と同 に、例えば、マスフローコントローラー等 用いることができる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記混合器に連通している第1連通管と、前 記第1連通管の途中に設けられている背圧弁 、前記第1連通間の途中に、前記背圧弁の下 側に設けられているガス放出弁と、前記混 器と前記反応器との間を連結している第2連 通管と、前記第2連通管の途中に設けられて るガス導入弁とをさらに備えていることが ましい。

 上記構成によると、エジェクターに十分 真空を発生させるための駆動差圧が生じて 釈ガスの流量が安定するまで、ガス導入弁 閉じるとともにガス放出弁を開いて、第1連 通管を通じて希釈ガス、又は希釈ガス及びフ ッ素ガスを放出することができる。そして、 希釈ガスの流量が安定した後に、ガス放出弁 を閉じるとともにガス導入弁を開いて、第2 通管を通じて混合ガスを反応器へ導くこと できる。これにより、混合ガスを反応器へ 給する際、供給開始直後から流量、濃度が 定に調整された混合ガスを供給することが きる。

 本発明の表面処理装置は、希釈ガスを供 する希釈ガス供給装置と、フッ素ガスを供 するフッ素ガス供給装置と、前記希釈ガス 、前記フッ素ガスとを混合し、混合ガスを 生させる混合器と、前記混合ガスを被処理 に接触させる反応器とを備えた表面処理装 であって、前記反応器内から排気ガスを排 する排気装置と、前記反応器と前記排気装 との間に設けられ、前記排気ガスを流通さ る複数の流路と、前記複数の流路の各々に けられている複数の弁とをさらに備えてい 。ここで、前記排気装置と接続されている 害装置をさらに備えていることが好ましい

 上記構成によると、各々の弁を適宜開閉 ることにより、配管径の異なる流路を適宜 えて利用したり、使用する流路の数を変え りして、所望の流量のガスを排気装置及び 害装置へ導くことができる。これにより、 応器からフッ素ガスを含んだ大量のガスが 出された場合においても、複数の流路及び を利用して、大量のガスが一時的に排気装 及び除害装置へと導かれることを抑止でき 大量のフッ素ガスにより除害剤の発熱量が 大して、反応器の下流に設けられている配 、部材、機器、除害剤等に負荷をかけて、 分的な腐食や早い消耗による劣化を抑止す ことができる。また、排気装置を備えてい ので、反応器からガスを排気させやすくな 。さらに、反応器から排出されたガスに含 れているフッ素ガス及びフッ化水素ガスを 除害装置において除害できるとともに、所 の流量へ調整、制御されたガスを除害装置 導入することができるため、除害装置に充 されている除害剤の消耗、交換をより効率 く正確に実施でき、表面処理装置の部品、 材等の交換のためのコストをさらに抑える とができる。以上より、表面処理後のガス 排気による装置の損傷を抑止することがで る表面処理装置を提供することができる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記反応器出口から前記除害装置入口まで 構成部材が、加熱・保温手段を有している のであり、前記構成部材の内部温度がフッ 水素の沸点以上であることが好ましい。

 表面処理、表面改質によって生じたフッ 水素ガスがフッ素ガスに混入すると、配管 弁等を構成する金属部材の腐食や劣化が生 、フッ化水素ガスが液化すると、この腐食 劣化がさらに促進される。上記構成による 、前記反応器出口から前記除害装置入口ま の配管及び構成部材の内部温度がフッ化水 の沸点以上に維持されているので、反応器 ら排出されるガスに含まれているフッ化水 ガスの液化を抑止でき、配管及び構成部材 を構成している金属部材等の腐食や劣化を り抑止できるとともに、フッ素ガス及びフ 化水素ガスを気体の状態で除害装置へ導く とができる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記除害装置が、複数の除害塔を有するも であり、前記複数の除害塔のうち、少なく も1塔が独立して接続されていると共に、前 記独立して接続されている除害塔を除く少な くとも2塔が直列に接続されていることが好 しい。

 上記構成によると、除害装置において、2 塔を連続して使用している間に、他の1塔の 害剤の交換やメンテナンス等を行うことが き、次の使用に備えることができる。また 2塔を連続して使用することができるので、 面処理装置の運転を継続しながら、除害塔 安全な状態で維持できる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記被処理物を加熱する加熱室をさらに備 ているものであることが好ましい。

 上記構成によると、被処理物を、混合ガ に接触させる前に予め加熱室で加熱させる とができるので、処理むらや不適処理を抑 できる。また、被処理物を予め加熱してお ことによって、反応器内における被処理物 加熱時間を短縮でき、コストを抑えること できるとともに、処理効率をさらに向上さ ることができる。

 また、本発明の表面処理装置においては 前記被処理物を前記反応器へ搬送できる、 記フッ素ガスに対する耐食性を有する可動 材をさらに備えているものであることが好 しい。

 上記構成によると、被処理物を反応器へ 搬送や搬出が容易にでき、なおかつ、混合 スに含まれるフッ素ガスによって、可動部 から不純物が発生する等の影響が生じるこ を抑止できる。

 また、本発明の表面処理装置において、 記反応器内に、前記被処理物と前記反応器 供給された前記混合ガスとの間に設けられ いる板状部材をさらに備えているものであ ことが好ましい。別の観点として、前記板 部材は、前記可動部材の上に、前記被処理 と前記反応器に流入した前記混合ガスとの に設けられていてもよい。

 上記構成によると、反応器内の混合ガス 入部の近辺において、混合ガスが被処理物 直接接触しにくくなるので、被処理物の処 むらが生じることを抑止でき、被処理物へ 処理を均一に行うことができる。

 本発明の表面処理装置によると、フッ素 スが高温に加熱されることを抑止できるの フッ素ガスによる部材等の損傷を抑えるこ ができ、ひいては、被処理物の処理ムラを 止することができる。また、本発明の表面 理装置によると、複数の流路を利用するこ によって、表面処理に用いたフッ素ガスを 望の量だけ排気できるので、大量のフッ素 スが一時的に排気されることを抑止できる これによって、表面処理や表面改質に使用 れたガスによって装置が損傷することを抑 できる。

本発明の第1実施形態に係る表面処理装 置の主要部の概略図である。 図1に示す反応器の断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係る表面処理装 置の主要部の概略図である。 変形例に係る反応器の概略図である。 本発明の変形例に係る表面処理装置の 要部の概略図である。

符号の説明

1 希釈ガス供給装置
2 フッ素ガス供給装置
3a、3b マスフローコントローラー
4 エジェクター
5 混合器
6、36 反応器
7 除害装置
8 加熱器
9、10 圧力計
11 圧力調節用バルブ
12 圧力緩衝用タンク
13、214 第1連通管
14、414 背圧弁
15 ガス放出弁
16 第2連通管
17 ガス導入弁
18、38 混合ガス供給口
19、39 混合ガス排出口
20、40、343 板状部材
21、341 被処理物
22、342 可動部材
23、336b 加熱室
336a 反応室
100,200 表面処理装置
207 排気装置
208 除害装置
208a、208b、208c 除害塔
219、220、221、222 流路
223、224、225、226 弁
250 加熱・保温装置

 以下、本発明の好適な実施の形態につい 、図面を参照しつつ説明する。

<第1実施形態>
 ここでは、本発明に係る表面処理装置の第1 実施形態に関して説明する。図1は、本発明 実施形態に係る表面処理装置の主要部の概 構成図であり、図2は、図1の反応器の断面模 式図である。

 図1において、表面処理装置100は、希釈ガ ス供給装置1と、フッ素ガス供給装置2と、希 ガス供給装置1に配管を介して接続されてい るマスフローコントローラー(第1流量調整手 )3aと、フッ素ガス供給装置2に配管を介して 接続されているマスフローコントローラー( 2流量調整手段)3bと、マスフローコントロー ー3a、3bとにそれぞれ配管を介して接続され ているエジェクター4と、エジェクター4と配 を介して接続され、エジェクター4の下流側 に設けられている混合器5と、混合器5から供 される混合ガスによって被処理物を処理す 反応器6と、反応器6から導かれたガスに含 れているフッ素ガス及びフッ化水素ガスを 害する除害装置7とを備えているものであり マスフローコントローラー3aとエジェクタ 4との間には加熱器(加熱手段)8がさらに設け れている。また、マスフローコントローラ 3aの上流側及び下流側にはそれぞれ圧力計9 10が設けられており、圧力計9のさらに上流 は圧力調節用バルブ11と、圧力緩衝用タン 12とが設けられている。そして、混合器5と 応器6とに連通している第2連通管16と、第2連 通管16の途中に設けられているガス導入弁17 、第2連通管16の途中から分岐して設けられ いる第1連通管13と、第1連通管13の途中に設 られている背圧弁14及びガス放出弁15とがさ に備えられている。

 希釈ガス供給装置1は、フッ素ガスを希釈 する不活性ガス等のガスを供給する装置であ る。希釈ガスとしては、例えば、窒素ガス、 酸素ガス、アルゴンガス等が挙げられるが、 これらのガスに限定されるものではない。

 フッ素ガス供給装置2は、フッ素ガスを供 給するものであり、例えば、図示しないフッ 化水素供給装置等からフッ化水素を供給して 電気分解し、フッ素ガスを発生させるフッ素 ガス発生装置や、フッ素ガスが充填されたガ スボンベ等が挙げられる。

 マスフローコントローラー(第1流量調整 段、第2流量調整手段)3a、3bは、気体の質量 量を電気信号にて正確に制御するものであ 。これにより、温度・供給圧力の影響を受 ることなく、より正確かつ安定に希釈ガス びフッ素ガス流量の制御が可能なものとな 。マスフローコントローラー3a、3bは、流量 御するために本体の出入り口ガス圧力差が0 .05~0.10MPa必要である。この圧力差がないと、 スフローコントローラー3a、3b内部の圧力損 失のために正確な流量制御が出来なくなる。 その為にマスフローコントローラー3a、3bを 由して供給する希釈ガス及びフッ素ガスは マスフローコントローラー3a、3bよりも下流 に設けられている反応器6の処理圧力(例え 、大気圧)と、マスフローコントローラー3a 3bの圧力損失(例えば、0.05~0.10MPa)と供給源で る希釈ガス供給装置1又はフッ素ガス供給装 置2から必要量の希釈ガス又はフッ素ガスを し出すために必要な差圧(例えば、0.05~0.10MPa) とを合計した圧力以上の入り口圧力(例えば 大気圧+0.10~0.20MPa)が発生していないと正常な 希釈ガス又はフッ素ガスの供給が出来ないこ とになる。そこで、エジェクター4とマスフ ーコントローラー3a、3bを組み合わせると、 ジェクター4の吸引能力によってマスフロー コントローラー3a、3bの出口圧力を低下する とが出来、(この時、反応器6の圧力は影響し ないため)結果としてマスフローコントロー ー3a、3b入り口の駆動に必要な圧力も低減さ ることができる。その為に、フッ素ガスの 持・供給圧力もエジェクターの能力分だけ 減することができる。フッ素ガスは反応性 高いガスであり、保持圧力を低減すること できると、その分だけ腐食やガス漏れの危 性を低減することができる。

 エジェクター4は、流速を速くすることに より減圧状態として気体を引き込むための器 具であり、希釈ガスを駆動源としてフッ素ガ スを確実に引き込むことができ、引き込んだ ガスは混合器5へと導かれる。ここで、エジ クター4の代わりに、例えば、バキュームジ ネレーター等を用いてもよい。このエジェ ター4を備えていることによって、フッ素ガ ス供給装置2の圧力上限は200kPa以下からでも 題なくフッ素ガスを供給でき、下限は-65kPa(G )まで使用可能である。

 混合器5は、エジェクター4によって引き まれた希釈ガス及びフッ素ガスを混合して 反応器6へ導くものである。なお、エジェク ー4において、希釈ガスを駆動源として、フ ッ素ガスが引き込まれることによっても混合 ガスを生成することができる。

 反応器6は、希釈ガス及びフッ素ガスの混 合ガスを受け入れて、被処理物の表面処理、 改質を行うものである。ここで、図2を用い 詳細に説明すると、反応器6は、混合ガス供 口18と混合ガス排出口19とを有するものであ り、反応器6内には、板状部材20と、被処理物 21と、可動部材22とが配置されている。また 反応器6に並設して加熱室23が設けられてい 。

 板状部材20は、反応器6内において、混合 ス供給口18と被処理物21との間に、供給され たガスを遮るようにして立設されているもの である。なお、板状部材20は、可動部材22に けられているものでもよく取り外し可能な のでもよい。この板状部材20によって、反応 器6内の混合ガス供給口18の近辺において、混 合ガスが被処理物21へ直接接触しにくくなり 処理ムラや不適処理が生じることを抑止で る。

 可動部材22は、被処理物21を反応器6内又 反応器6外へ移動させることができるもので り、フッ素ガスに対する耐食性を有する金 材、例えばステンレス鋼等を用いたメッシ 又はパンチングメタルが用いられているも が好ましい。また、可動部材22には、車輪 取り付けられているが、一変形例として、 輪などが取り付けられていないものを用い もよい。また、他の変形例として、上記金 材としてメッシュ又はパンチングメタルと 属フレームと車輪とを有しているものでも い。

 加熱室23は、被処理物21と混合ガスとを接 触させる前に、予め被処理物21を加熱するた に設けられているものである。ここで、被 理物21は加熱された状態で混合ガスと接触 て処理されることが好ましいため、加熱室23 から反応器6へ被処理物21を早く移送すること が好ましい。そこで、加熱室23は反応器6の近 辺に設けられているものであることが好まし く、加熱室23と反応器6とが連通しているもの でもよい。ここで、一変形例として、加熱室 23と反応器6とが隣接して設けられているもの や、反応器6内に加熱室23が設けられているも のを用いてもよい。

 除害装置7は、反応器6の表面処理におい 被処理物21の表面から生じたフッ化水素ガス 及びフッ素ガス等を除去して、ガスを無害化 するものである。除害装置7においてフッ素 ス及びフッ化水素ガスの除害されたガスは 表面処理装置100外へ排出される。なお、フ 素ガス及びフッ化水素ガスを除去するため 例えば、ソーダ石灰等が充填されているも を用いてもよい。

 加熱器(加熱手段)8は、希釈ガス供給装置1 とエジェクター4とを接続している配管の途 に設けられているものであり、希釈ガス供 装置1から供給された希釈ガスを加熱するも である。なお、希釈ガスの加熱は希釈ガス フッ素ガスとが混合される前に行われる。 熱器(加熱手段)8として、例えば、ヒーター を用いることができる。

 圧力計9は、マスフローコントローラー3a 上流側の圧力を測定するものであり、マス ローコントローラー3aの上流側に設けられ いる。圧力計10は、マスフローコントローラ ー3aの下流側の圧力を測定するものであり、 スフローコントローラー3aの下流側に設け れている。

 圧力調節用バルブ11は、圧力計9の圧力値 圧力計10の圧力値との差に対応して、マス ローコントローラー3aに一定の駆動差圧をか けるものであり、希釈ガス供給装置1と圧力 衝用タンク12との間に配管を介して設けられ ている。これにより、圧力調節用バルブ11に 、エジェクター4から下流側にかかる圧力の 最大値、エジェクター4の駆動差圧、マスフ ーコントローラー3aの駆動差圧、表面処理装 置100を構成している各要素の圧力損失値の和 以上の圧力で、希釈ガスを供給することがで きる。また、希釈ガス(流量)をマスフローコ トローラー3aによって固定して供給する場 、エジェクター4の上流側及び下流側には差 が発生しておらず、希釈ガスを供給した場 にのみ圧力が発生する。このため、希釈ガ 供給前のマスフローコントローラー3aの上 側及び下流側の差圧が駆動差圧を超えるこ が多く、マスフローコントローラー3aに設け られているバルブ(図示せず)が閉じてしまい 希釈ガスが供給できなくなる場合がある。 の場合、圧力調節用バルブ11によって、希 ガス流量を調整して、マスフローコントロ ラー3aの上流側及び下流側に一定の駆動差圧 をかけて希釈ガスを供給することができる。

 ここで、マスフローコントローラー3aに けられているバルブと圧力調節用バルブ11と のハンチングの現象を詳細に説明する。希釈 ガス流量が少ないとき、マスフローコントロ ーラー3aに設けられているバルブが開かれ、 量が増加する一方で、駆動差圧が低下する これにより、圧力確保のため圧力調節用バ ブ11が開かれ、圧力が増加するが、希釈ガ 流量が設定値を超えてマスフローコントロ ラー3aに設けられているバルブ(図示せず)が じられる。そうすると、駆動差圧が高くな 、圧力調節用バルブ11が閉められる。その 果、駆動差圧は低下するが、希釈ガス流量 あわせて低下することとなる。

 圧力緩衝用タンク12は、圧力調節用バル 11と圧力計9との間に配管を介して設けられ おり、希釈ガス供給装置1から供給された希 ガスを貯留することができるものであり、 えば、設定流量、配管系、供給圧力、選定 た機器の応答速度の組み合わせ等によって マスフローコントローラー3aに設けられて る図示しないバルブと圧力調節用バルブ11と がハンチングを引き起こした際、希釈ガスの 流量精度が低下することを抑止することがで きるものである。この圧力緩衝用タンク12に って、マスフローコントローラー3aに設け れている図示しないバルブと圧力調節用バ ブ11との相互影響が緩和されて、希釈ガスの 流量精度をさらに向上させることができる。

 第1連通管13は、エジェクター4によって引 き込まれ混合器を通過した希釈ガス、又は希 釈ガス及びフッ素ガスが通過する管であり、 第2連通管16に分岐して設けられているもので ある。また、第1連通管13の途中において、背 圧弁14と、背圧弁14のさらに下流側にガス放 弁15とが設けられている。そして、第1連通 13において、ガス放出弁15のさらに下流側は 除害装置7へと導かれている。

 背圧弁14は、弁を通過する流体(弁を通過 る前の流体)の圧力を一定に保つための弁で あり、背圧弁14によって圧力が調整されたガ は、ガス放出弁15を通過して除害装置7へ導 れる。エジェクター4によって引き込まれ混 合器5を通過した希釈ガス及び/又はフッ素ガ は背圧弁14によって圧力が一定に調整され 。ここで、背圧弁14の設定圧力値は、好まし くは、マスフローコントローラー3aによって 定した希釈ガスの流量を反応器6へ導入した ときのエジェクター4の下流側の圧力安定値 あらかじめ測定しておいた値である。この を設定すれば、反応器6へ混合ガスを供給す 際に、供給開始直後から、流量及び濃度が 定に管理された混合ガスを反応器6へ供給す ることができる。また、さらに好ましくは、 混合ガスの設定流量を反応器6へ導入したと のエジェクター4の下流側の圧力安定値をあ かじめ測定しておいた値である。この値を 定すれば、流量及び濃度の管理精度をさら 向上させることができる。

 なお、フッ素ガス供給装置2から供給され るフッ素ガス流量は少ないため、背圧弁14に る圧力の調整は、希釈ガスの圧力の調整が となる。このため、背圧弁14を、混合器5よ も上流の配管に設けてもよい。例えば、背 弁14を、加熱器8とエジェクター4とを接続し た配管やエジェクター4と混合器5とを接続し 配管に設けてもよい。

 ガス放出弁15は、希釈ガスの流量が安定 るまで開かれており、希釈ガスの流量が安 すると閉じられるものである。これは、エ ェクター4に十分な真空を発生させるために 動差圧が必要とされ、希釈ガスが供給され 直後は、駆動差圧まで昇圧が徐々に起こる で、希釈ガスの流量が安定するまでに時間 要するからである。なお、フッ素ガスは、 ッ素ガス供給装置2において圧力変動が小さ いため、供給を開始すると、瞬時に流量が安 定する。ガス放出弁15が開かれているときは 希釈ガス及び/又は混合ガスは、除害装置7 と導かれる。一方、ガス放出弁15が閉じられ ているときは、希釈ガス及び/又は混合ガス 、第2連通管16を通過して反応器6へと導かれ 。

 第2連通管16は、希釈ガスの流量が安定し 後に、希釈ガス及びフッ素ガスを反応器6へ と導く管である。

 ガス導入弁17は、希釈ガスの流量が安定 て、十分な真空度が得られた後に開かれる ので、ガス放出弁15が閉じられると同時に開 かれる。なお、希釈ガスの流量が安定するま では、閉じられている。

 ガス放出弁15及びガス導入弁17は、希釈ガ スの流量が安定してエジェクター4に十分な 空度が得られると、瞬時に、ガス放出弁15が 閉じられてガス導入弁17が開かれ、希釈ガス びフッ素ガスは、第1連通管13から第2連通管 16へと経路を変えて、反応器6へ導かれる。こ のとき、ガス放出弁15とガス導入弁17との切 替えは瞬時に行われるので、希釈ガスおよ フッ素ガスの流量や真空度の乱れは極めて さい。なお、フッ素ガス供給装置2において 、圧力変動が小さいため、供給を開始する 、瞬時にフッ素ガスの流量が安定する。従 て、ガス放出弁15とガス導入弁17との切り替 えと同時にフッ素ガスの供給を開始すること が好ましい。この場合、背圧弁14に、マスフ ーコントローラー3aによって設定した希釈 スの流量を反応器6へ導入したときのエジェ ター4の下流側の圧力安定値をあらかじめ測 定しておいたものを、設定しておくことが好 ましい。また、最初に希釈ガスのみを供給し て、ガス放出弁15とガス導入弁17との切り替 を行う前にフッ素ガスを供給し、流量及び 度が一定に管理された混合ガスを第1連通管1 3から放出し、その後、ガス放出弁15を閉じる とともにガス導入弁17を開いてもよい。この うにすると、流量及び濃度の精度がさらに く管理された混合ガスを反応器6へ供給する ことができる。この場合、背圧弁14に、混合 スの設定流量を反応器6へ導入したときのエ ジェクター4の下流側の圧力安定値をあらか め測定しておいたものを、設定しておくこ が好ましい。

 次に、表面処理装置100の作動について説 する。希釈ガス供給装置1から供給された希 釈ガスは、圧力調節用バルブ11が開かれてい と、圧力調節用バルブ11を通過して圧力緩 用タンク12へと導かれる。そして、一部の希 釈ガスが、圧力緩衝用タンク12に貯留され、 の他の希釈ガスは、圧力計9を介して、マス フローコントローラー3aへと導かれる。マス ローコントローラー3aでは、質量流量が制 され、流量の調整された希釈ガスが、圧力 10を介して、加熱器8へと導かれる。

 ここで、圧力調節用バルブ11が開かれて るときとは、マスフローコントローラー3aの 上流側の圧力計9と下流側の圧力計10との圧力 値の差が低い場合、すなわち、マスフローコ ントローラー3aの駆動差圧が生じていない場 である。一方、圧力調節用バルブ11が閉じ れているときは、希釈ガス供給装置1から供 される希釈ガスが、圧力調節用バルブ11に られ、圧力緩衝用タンク12へ導かれることが ない。この圧力調節用バルブ11が閉められて るときとは、マスフローコントローラー3a 上流側の圧力計9と下流側の圧力計10との圧 値の差が高い場合、すなわち、マスフロー ントローラー3aの駆動差圧が生じている場合 である。この場合、圧力緩衝用タンク12に貯 されている希釈ガスが、マスフローコント ーラー3aへ導かれていく。

 一方、フッ素ガス供給装置2からは、フッ 素ガスが、希釈ガスを駆動源として、マスフ ローコントローラー3bを通過して、エジェク ー4によって引き込まれる。なお、フッ素ガ スも希釈ガスと同様に、マスフローコントロ ーラー3bで質量流量が制御され、流量の調整 れた希釈ガスが、エジェクター4によって引 き込まれる。そして、加熱器8において加熱 れた希釈ガス及びフッ素ガスは混合器5へ導 れ混合器5において混合され、希釈ガスとフ ッ素ガスとの混合ガスが生成される。

 その後、混合ガスは、第2連通管16へと導 れる。ここで、初めは希釈ガスの流量が安 するまで、ガス導入弁17が閉じられてガス 出弁15が開かれており、希釈ガス及び/又は ッ素ガスは第1連通管13へ導かれる。第1連通 13へと導かれた希釈ガス及び/又はフッ素ガ は、背圧弁14によって圧力が調整されて、 の後、ガス放出弁15を通過して除害装置7へ 導かれる。

 そして、希釈ガスの流量が安定してエジ クター4に十分な真空度が得られると、瞬時 に、ガス放出弁15が閉じられガス導入弁17が かれて、希釈ガス及びフッ素ガスは、第1連 管13から流路を変えて、第2連通管16を通過 て反応器6へ導かれる。

 反応器6内には、加熱室23であらかじめ加 された被処理物21(図2の点線図参照)が、可 部材22によって搬送されて配置されている。 そして、混合ガス供給口18から供給された混 ガスは、反応器6において板状部材20に衝突 て被処理物21へ接触し表面処理や表面改質 行われる。その後、所定の処理時間が経過 ると、反応器6内のガスは、混合ガス排出口1 9から排出されて除害装置7へ導かれ、除害装 7でフッ素ガス及びフッ化水素ガスが除害さ れ表面処理装置100外へ排出される。

 本実施形態によると、希釈ガスとフッ素 スとを混合する前に、加熱器8であらかじめ 希釈ガスを加熱し、加熱した希釈ガスと、フ ッ素ガスとを混合することができる。これに より、フッ素ガスが必要以上に高温となりに くくなり、フッ素ガスによる表面処理装置100 を構成している部材等の腐食等の損傷が生じ ることを抑止できる。また、加熱された混合 ガスを反応器6へ供給することができるので 被処理物21の処理ムラが生じることを抑止で きる。

 また、エジェクター4により、希釈ガスを 駆動源として、フッ素ガス供給装置2からフ 素ガスを引き込むことができる。これによ 、フッ素ガスの供給圧力を低減することが きるので、フッ素ガスの高圧貯蔵を抑止で 、より安全にフッ素ガスを貯蔵及び使用す ことができる。また、希釈ガスよりも供給 の少ないフッ素ガスをより正確な量で供給 きる。

 また、圧力調節用バルブ11によってマス ローコントローラー3aに一定の駆動差圧をか けることができるので、希釈ガス供給装置1 びマスフローコントローラー3aの下流側に設 けられている配管や、反応器6内圧等の圧力 よる影響に関係なく、一定の流量で希釈ガ を供給することができる。さらに、圧力緩 用タンク12によって、圧力調節用バルブ11及 マスフローコントローラー3aに設けられて るバルブ(図示せず)との相互影響を緩和して 流量精度をさらに向上させることができる。 そして、マスフローコントローラー3aを利用 ることにより、温度・供給圧力の影響を受 ず、正確かつ安定なガス流量制御が可能な のとなる。

 また、マスフローコントローラー3bによ 、フッ素ガスの質量流量を電気信号にて正 に制御できるため、温度・供給圧力の影響 受けず、正確かつ安定なフッ素ガスの流量 御が可能なものとなる。

 また、エジェクター4に十分な真空を発生 させるための駆動差圧が生じて希釈ガスの流 量が安定するまで、ガス導入弁17を閉じると もにガス放出弁15を開いて、第1連通管13を じて希釈ガス及び/又はフッ素ガスを除害装 7等へ放出することができる。そして、希釈 ガスの流量が安定した後に、ガス放出弁15を じるとともにガス導入弁17を開いて、第2連 管16を通じて混合ガスを反応器6へ導くこと できる。これにより、混合ガスを反応器6へ 供給する際、供給開始直後から流量、濃度が 一定に調整された混合ガスを供給することが できる。

 また、被処理物21を、混合ガスに接触さ る前に予め加熱室23で加熱させることができ るので、処理むらや不適処理を抑止できる。 また、被処理物21を予め加熱しておくことに って、反応器6内における被処理物21の加熱 間を短縮でき、コストを抑えることができ とともに、処理効率をさらに向上させるこ ができる。

 また、フッ素ガスに耐食性を有する金属 を用いた可動部材22を用いているので、被 理物21を反応器6への搬送や搬出が容易にで 、なおかつ、混合ガスに含まれているフッ ガスにより、可動部材22から不純物が発生す る等の影響が生じることを抑止できる。

 また、被処理物21と、反応器6に供給され 混合ガスとの間に板状部材20が備えられて るので、反応器6内の混合ガス導入部の近辺 おいて、混合ガスが被処理物21へ直接接触 にくくなり、被処理物21の処理むらが生じる ことを抑止でき、被処理物21への処理を均一 行うことができる。

<第2実施形態>
 ここでは、本発明に係る表面処理装置の第2 実施形態に関して説明する。図3は、第2実施 態に係る表面処理装置の主要部の概略構成 である。なお、第1実施形態と同符号のもの は、第1実施形態とほぼ同様なものであるの 説明を省略することがある。

 図3において、表面処理装置200は、希釈ガ ス供給装置1と、フッ素ガス供給装置2と、希 ガス供給装置1に配管を介して接続されてい るマスフローコントローラー(第1流量調整手 )3aと、フッ素ガス供給装置2に配管を介して 接続されているマスフローコントローラー( 2流量調整手段)3bと、マスフローコントロー ー3a、3bとにそれぞれ配管を介して接続され ているエジェクター4と、エジェクター4と配 を介して接続され、エジェクター4の下流側 に設けられている混合器5と、混合器5から供 される混合ガスによって被処理物を処理す 反応器6と、反応器6からガスを排気する排 装置207と、反応器6から排気されたガスに含 れているフッ素ガス及びフッ化水素ガスを 害する除害装置208とを備えているものであ 、マスフローコントローラー3aとエジェク ー4との間には加熱器(加熱手段)8がさらに設 られている。また、マスフローコントロー ー3aの上流側及び下流側にはそれぞれ圧力 9、10が設けられており、圧力計9のさらに上 には圧力調節用バルブ11と、圧力緩衝用タ ク12とが設けられている。そして、混合器5 反応器6とに連通している第2連通管16と、第2 連通管16の途中に設けられているガス導入弁1 7と、第2連通管16の途中から分岐して設けら ている第1連通管214と、第1連通管214の途中に 設けられている背圧弁14及びガス放出弁15と 備えられている。さらに、反応器6と排気装 207との間には、4本の流路219、220、221、222と 、流路の各々の途中に設けられている弁223、 224、225、226とが備えられている。そして、反 応器6出口から前記除害装置208入口までの配 及び構成部材が、加熱・保温装置250を有し おり、配管及び構成部材の内部温度がフッ 水素の沸点以上に維持されている。

 希釈ガス供給装置1は、フッ素ガスを希釈 する不活性ガスを供給する装置である。希釈 ガスとしては、例えば、窒素ガス、酸素ガス 、アルゴンガス等が挙げられるが、これらの ガスに限定されるものではない。

 フッ素ガス供給装置2は、フッ素ガスを供 給するものであり、例えば、図示しないフッ 化水素供給装置等からフッ化水素を供給して 電気分解し、フッ素ガスを発生させるものや ガスボンベ等が挙げられる。

 マスフローコントローラー(第1流量調整 段、第2流量調整手段)3a、3bは、気体の質量 量を電気信号にて正確に制御するものであ 。これにより、温度・供給圧力の影響を受 ることなく、より正確かつ安定に希釈ガス びフッ素ガス流量の制御が可能なものとな 。マスフローコントローラー3a、3bは、流量 御するために本体の出入り口ガス圧力差が0 .05~0.10MPa必要である。この圧力差がないと、 スフローコントローラー3a、3b内部の圧力損 失のために正確な流量制御が出来なくなる。 その為にマスフローコントローラー3a、3bを 由して供給する希釈ガス及びフッ素ガスは マスフローコントローラー3a、3bよりも下流 に設けられている反応器6の処理圧力(例え 、大気圧)と、マスフローコントローラー3a 3bの圧力損失(例えば、0.05~0.10MPa)と、供給源 ある希釈ガス供給装置1又はフッ素ガス供給 装置2から必要量の希釈ガス又はフッ素ガス 押し出すために必要な差圧(例えば、0.05~0.10M Pa)とを合計した圧力以上の入り口圧力(例え 、大気圧+0.10~0.20MPa)が発生していないと正常 な希釈ガス又はフッ素ガスの供給が出来ない ことになる。そこで、エジェクター4とマス ローコントローラー3a、3bを組み合わせると エジェクター4の吸引能力によってマスフロ ーコントローラー3a、3bの出口圧力を低下す ことが出来、(この時、反応器6の圧力は影響 しないため)結果としてマスフローコントロ ラー3a、3b入り口の駆動に必要な圧力も低減 せることができる。その為に、フッ素ガス 保持・供給圧力もエジェクターの能力分だ 低減することができる。フッ素ガスは反応 の高いガスであり、保持圧力を低減するこ ができると、その分だけ腐食やガス漏れの 険性を低減することができる。

 エジェクター4は、流速を速くすることに より減圧状態として気体を引き込むための器 具であり、希釈ガスを駆動源としてフッ素ガ スを確実に引き込むことができ、引き込んだ ガスは混合器5へと導かれる。ここで、エジ クター4の代わりに、例えば、バキュームジ ネレーター等を用いてもよい。このエジェ ター4を備えていることによって、フッ素ガ ス供給装置2の圧力上限は200kPa以下からでも 題なくフッ素ガスを供給でき、下限は-65kPa(G )まで使用可能である。

 混合器5は、エジェクター4によって引き まれた希釈ガス及びフッ素ガスを混合して 生成された混合ガスを反応器6へ導くもので る。なお、エジェクター4において、希釈ガ スを駆動源として、フッ素ガスが引き込まれ ることによっても混合ガスを生成することが できる。

 反応器6は、希釈ガス及びフッ素ガスの混 合ガスを受け入れて、被処理物の表面処理、 表面改質を行うものである。ここで、図2を いて詳細に説明すると、反応器6は、混合ガ 供給口18と混合ガス排出口19とを有するもの であり、反応器6内には、板状部材20と、被処 理物21と、可動部材22とが配置されている。 た、反応器6に並設して加熱室23が設けられ いる。

 板状部材20は、反応器6内において、混合 ス供給口18と被処理物21との間に、供給され たガスを遮るようにして立設されているもの である。なお、板状部材20は、可動部材22に けられているものでも、取り外し可能なも でもよい。この板状部材20によって、反応器 6内の混合ガス供給口18の近辺において、混合 ガスが被処理物21へ直接接触しにくくなり、 理ムラや不適処理が生じることを抑止でき 。

 可動部材22は、被処理物21を反応器6内又 反応器6外へ移動させることができるもので り、フッ素ガスに対する耐食性を有する金 材、例えば、ステンレス鋼等を用いたメッ ュ又はパンチングメタルが用いられている のが好ましい。また、可動部材22には、車 が取り付けられているが、一変形例として 車輪などが取り付けられていないものを用 てもよい。また、他の変形例として、上記 属材としてメッシュ又はパンチングメタル 金属フレームと車輪とを有しているもので よい。

 加熱室23は、被処理物21と混合ガスとを接 触させる前に、予め被処理物21を加熱するた に設けられているものである。図2における 点線図で示している部位は、加熱室23で加熱 れている被処理物21と、被処理物21を反応器 6へ移動させることができる可動部材22とであ る。ここで、被処理物21は加熱された状態で 合ガスと接触して処理されることが好まし ため、加熱室23から反応器6へ被処理物21を く移送することが好ましい。そこで、加熱 23は反応器6の近辺に設けられているもので ることが好ましく、加熱室23と反応器6が連 しているものでもよい。ここで、一変形例 して、加熱室23と反応器6とが隣接して設け れているものや、反応器6内に加熱室23が設 られているものを用いてもよい。

 排気装置207は、反応器6において被処理物 の表面処理や表面改質等が終わると、反応器 6内のガスを排気させて除害装置208へと導く のであり、ポンプを有している。なお、フ 素ガスを用いた表面処理及び表面改質など おいては被処理物21の表面からフッ化水素が 生じるため、反応器6から排出されるガスに 、フッ素ガスやフッ化水素ガスが含まれて る。

 除害装置208は、反応器6の表面処理におい て被処理物21の表面から生じたフッ化水素ガ 及びフッ素ガス等を除去して、反応器から 気されたガスを無害化するものであり、3塔 の除害塔208a、208b、208cを備えているものであ る。除害塔208a、208b、208cには、除害剤が充填 されており、除害剤として、例えば、フッ化 水素ガスを吸着するフッ化ナトリウムを主成 分とするものや、フッ素ガス及びフッ化水素 ガスを吸着するソーダ石灰(ソーダライム)等 挙げられる。

 除害装置208において、弁の開閉により、3 塔の除害塔208a、208b、208cのいずれか1塔が他 2塔と独立して接続されており、他の2塔が直 列に接続されている。表面処理装置200を作動 させた際、直列に接続している2塔の除害塔 うち1塔を使用し、もう1塔の除害塔は該1塔 補助的に接続しておき、該1塔で除去するこ のできなかったフッ素ガス及びフッ化水素 スを2塔目で連続して除去することにより、 1塔目を補完することができる。一方、独立 て接続されている1塔は、他の2塔が使用され ている間、メンテナンスや除害剤の交換等が 行われている。なお、接続は、弁の切り替え (開閉)によって行われており、いずれの除害 が独立の1塔又は他の2塔となるかは、除害 の使用の状態に応じて適宜変更することが きるものである。

 3塔の除害塔208a、208b、208cの使用方法の一 例を説明する。除害塔208aを、2塔の除害塔208b ,208cと独立して接続し、メンテナンスや除害 の交換等を行う。2塔の除害塔208b,208cを直列 的に接続し、反応器6から排出されたガスに まれるフッ素ガス及びフッ化水素ガスを、 害塔208a,208bにおいて除去する。弁261,262,263,26 4,265,275,276,277,281を閉じ、弁271,272,273,274,282,283, 284,285,286を開く。

 次に、除害塔208bを、2塔の除害塔208a,208c 独立して接続し、メンテナンスや除害剤の 換等を行う。2塔の除害塔208a,208cを直列的に 続し、反応器6から排出されたガスに含まれ るフッ素ガス及びフッ化水素ガスを、除害塔 208a,208cにおいて除去する。弁261,272,273,274,277,2 81,286を閉じ、弁262,263,264,265,271,275,276,282,283,284 を開く。

 次に、除害塔208cを、2塔の除害塔208a,208b 独立して接続し、メンテナンスや除害剤の 換等を行う。2塔の除害塔208a,208bを直列的に 続し、反応器6から排出されたガスに含まれ るフッ素ガス及びフッ化水素ガスを、2塔の 害塔208a,208bにおいて除去する。弁265,271,277,28 1,282,283,284,285,286を閉じ、弁261,262,263,264,272,273, 274,275,276を開く。

 そして、除害装置208においてフッ素ガス びフッ化水素ガスの除害されたガスは、表 処理装置200外へ排出されるが、表面処理に び用いてもよい。なお、除害塔は、3塔に限 られず、4塔以上有するものでもよい。

 加熱器(加熱手段)8は、希釈ガス供給装置1 から供給された希釈ガスを、フッ素ガスと混 合する前に加熱するものであり、エジェクタ ー4と圧力計10とを接続している配管の途中に 設けられているものである。加熱器(加熱手 )8として、例えば、ヒーター等を用いること ができる。

 圧力計9は、マスフローコントローラー3a 上流側の圧力を測定するものであり、マス ローコントローラー3aの上流側に設けられ いる。圧力計10は、マスフローコントローラ ー3aの下流側の圧力を測定するものであり、 スフローコントローラー3aの下流側に設け れている。

 圧力調節用バルブ11は、圧力計9の圧力値 圧力計10の圧力値との差に対応して、マス ローコントローラー3aに一定の駆動差圧をか けるものであり、希釈ガス供給装置1と圧力 衝用タンク12との間に配管を介して設けられ ている。これにより、圧力調節用バルブ11に 、エジェクター4から下流側にかかる圧力の 最大値、エジェクター4の駆動差圧、マスフ ーコントローラー3aの駆動差圧、表面処理装 置100を構成している各要素の圧力損失値の和 以上の圧力で、希釈ガスを供給することがで きる。また、希釈ガスをマスフローコントロ ーラー3aによって固定して供給する場合、エ ェクター4の上流側及び下流側には差圧が発 生しておらず、希釈ガスを供給した場合にの み圧力が発生する。このため、希釈ガス供給 前のマスフローコントローラー3aの上流側及 下流側の差圧が駆動差圧を超えることが多 、マスフローコントローラー3aに設けられ いるバルブ(図示せず)が閉じてしまい、希釈 ガスが供給できなくなる場合がある。この場 合、圧力調節用バルブ11によって、希釈ガス 量を調整して、マスフローコントローラー3 aの上流側及び下流側に一定の駆動差圧をか て希釈ガスを供給することができる。

 ここで、マスフローコントローラー3aに けられているバルブと圧力調節用バルブ11と のハンチングの現象を詳細に説明する。希釈 ガス流量が少ないとき、マスフローコントロ ーラー3aに設けられているバルブが開かれ、 量が増加する一方で、駆動差圧が低下する これにより、圧力確保のため圧力調節用バ ブ11が開かれ、圧力が増加するが、希釈ガ 流量が設定値を超えてマスフローコントロ ラー3aに設けられているバルブ(図示せず)が じられる。そうすると、駆動差圧が高くな 、圧力調節用バルブ11が閉められる。その 果、駆動差圧は低下するが、希釈ガス流量 あわせて低下することとなる。

 圧力緩衝用タンク12は、圧力調節用バル 11と圧力計9との間に配管を介して設けられ おり、希釈ガス供給装置1から供給された希 ガスを貯留することができるものであり、 えば、設定流量、配管系、供給圧力、選定 た機器の応答速度の組み合わせ等によって マスフローコントローラー3aに設けられて る図示しないバルブと圧力調節用バルブ11と がハンチングを引き起こした際、希釈ガスの 流量精度が低下することを抑止することがで きるものである。この圧力緩衝用タンク12に って、マスフローコントローラー3aに設け れている図示しないバルブと圧力調節用バ ブ11との相互影響が緩和されて、希釈ガスの 流量精度をさらに向上させることができる。

 第1連通管214は、エジェクター4によって き込まれ混合器を通過した希釈ガス、又は 釈ガス及びフッ素ガスが通過する管であり 第2連通管16に分岐して設けられているもの ある。また、第1連通管214の途中において、 圧弁14と、背圧弁14のさらに下流側にガス放 出弁15とが設けられている。そして、第1連通 管214において、ガス放出弁15のさらに下流側 、排気装置207及び除害装置208へと導かれて る。

 背圧弁14は、弁を通過する流体の圧力を 定に保つための弁であり、背圧弁14によって 圧力が調整されたガスは、ガス放出弁15を通 して除害装置208へ導かれる。エジェクター4 によって引き込まれ混合器5を通過した希釈 ス及び/又はフッ素ガスは背圧弁14によって 力が一定に調整される。ここで、背圧弁14の 設定圧力値は、好ましくは、マスフローコン トローラー3aによって設定した希釈ガスの流 を反応器6へ導入したときのエジェクター4 下流側の圧力安定値をあらかじめ測定して いた値である。この値を設定すれば、反応 6へ混合ガスを供給する際に、供給開始直後 ら、流量及び濃度が一定に管理された混合 スを反応器6へ供給することができる。また 、さらに好ましくは、混合ガスの設定流量を 反応器6へ導入したときのエジェクター4の下 側の圧力安定値をあらかじめ測定しておい 値である。この値を設定すれば、流量及び 度の管理精度をさらに向上させることがで る。

 ガス放出弁15は、希釈ガスの流量が安定 るまで開かれており、希釈ガスの流量が安 すると閉じられるものである。これは、エ ェクター4に十分な真空を発生させるために 動差圧が必要とされ、希釈ガスが供給され 直後は、駆動差圧まで昇圧が徐々に起こる で、希釈ガスの流量が安定するまでに時間 要するからである。なお、フッ素ガスは、 ッ素ガス供給装置2において圧力変動が小さ いため、供給を開始すると、瞬時に流量が安 定する。ガス放出弁15が開かれているときは 希釈ガス及び/又は混合ガスは、第1連通管21 4を通過して排気装置207へと導かれる。一方 ガス放出弁15が閉じられているときは、希釈 ガス及び/又は混合ガスが、第2連通管16を通 して反応器6へと導かれる。

 第2連通管16は、希釈ガスの流量が安定し 後に、希釈ガス及びフッ素ガスを反応器6へ と導く管である。

 ガス導入弁17は、希釈ガスの流量が安定 て、十分な真空度が得られた後に開かれる ので、ガス放出弁15が閉じられると同時に開 かれる。なお、希釈ガスの流量が安定するま では、閉じられている。

 ガス放出弁15及びガス導入弁17は、希釈ガ スの流量が安定してエジェクター4に十分な 空度が得られると、瞬時に、ガス放出弁15が 閉じられてガス導入弁17が開かれ、希釈ガス びフッ素ガスは、第1連通管214から第2連通 16へと流路を変えて、反応器6へ導かれる。 のとき、ガス放出弁15とガス導入弁17との切 替えは瞬時に行われるので、希釈ガスおよ フッ素ガスの流量や真空度の乱れは極めて さい。なお、フッ素ガス供給装置2において は、圧力変動が小さいため、供給を開始する と、瞬時にフッ素ガスの流量が安定する。従 って、ガス放出弁15とガス導入弁17との切り えと同時にフッ素ガスの供給を開始するこ が好ましい。この場合、背圧弁14に、マスフ ローコントローラー3aによって設定した希釈 スの流量を反応器6へ導入したときのエジェ クター4の下流側の圧力安定値をあらかじめ 定しておいたものを、設定しておくことが ましい。また、最初に希釈ガスのみを供給 て、ガス放出弁15とガス導入弁17との切り替 を行う前にフッ素ガスを供給し、流量及び 度が一定に管理された混合ガスを第1連通管 214から放出し、その後、ガス放出弁15を閉じ とともにガス導入弁17を開いてもよい。こ ようにすると、流量及び濃度の精度がさら よく管理された混合ガスを反応器6へ供給す ことができる。この場合、背圧弁14に、混 ガスの設定流量を反応器6へ導入したときの ジェクター4の下流側の圧力安定値をあらか じめ測定しておいたものを、設定しておくこ とが好ましい。

 流路219、220、221、222は、反応器6と排気装 置207との間に、分岐して設けられているもの であり、反応器6から排出される排出ガスが 過する流路である。ここで、流路219、220、22 1、222は、それぞれ異なる配管系を有してい ものを用いてもよく、複数又は全て同じ配 径を有しているものを用いてもよい。異な 配管径を有している流路の場合、最初に配 系の小さい流路を使用して、ガスの排気の 捗に応じて徐々に配管系の大きな流路へ替 て使用することができる。また、複数又は て同じ配管系を有している流路の場合、最 に1つの流路だけを使用し、ガスの排気の進 に応じて徐々に流路の使用数を増加させて 用することができる。なお、流路219、220、2 21、222は、4流路に限らず、5流路以上でもよ 、2流路や3流路でもよい。

 弁223、224、225、226はそれぞれ、流路219、2 20、221、222のそれぞれの途中に設けられてい ものである。なお、弁223、224、225、226は、 えば、自動弁を用いてもよく、手動弁等を いてもよい。

 ここで、図2の反応器6における混合ガス 出口19から排出されたガスの一例について詳 細に説明する。全て異なる配管径を有する流 路219、220、221、222(配管径の小さいものから に、219、220、221、222とする)において、まず 弁223、224、225、226のうち、1番小さい配管径 を有する流路219に設けられている弁223を開き 、その他の弁224、225、226を閉じる。これによ り、ガスは流路219のみを通過するので、小流 量のガスが排気装置207へ導かれる。その後、 ガスの排気の進捗に応じて徐々に配管系の大 きな流路へ替えていく。すなわち、2番目に さい配管径を有する流路220に設けられてい 弁224を開くとともに弁223を閉じて、ガスの 路を流路219から流路220へと換える。なお、 こで、弁224を開く際に、弁223を開いた状態 まま、流路219、220の両方を使用したり、最 は弁223のみを開いてしばらくして弁224も開 、流路219→流路220→流路219、220の順に使用 てもよい。そして、その後のガスの排気の 捗に応じて、上記と同じように、次に配管 の大きな流路221へ替えていく。すなわち、 223、224を閉じて、弁225、226を順に開き、流 221、222へと順次ガス流路を換える。なお、 数のバルブを開いて、ガスが複数の流路を 過できるようにしてもよい。

 また、他の変形例として、全て同じ配管 を有する流路219、220、221、222において、ま 、いずれかの弁、例えば、弁223を開き、そ 他の弁224、225、226を閉じて、ガスを排気さ 、その後、ガスの排気の進捗に応じて徐々 ガスの流路の数を、1本から2本、3本、4本へ と替えていく。すなわち、既に開いている弁 223を閉じることなく、他の弁224、225、226を開 いて、ガスの流路を増加させていく。さらに 、例えば、いずれか2本の流路が同じ配管径 有しているものであり、他の2本の流路も同 配管径を有する流路を用いた場合や、他の2 本の流路がそれぞれ異なる配管径を有する流 路を用いた場合も、ガスの排気の進捗に応じ て、上記と同様に、ガスの流路を換えること ができる。

 さらに、反応器6出口から前記除害装置208 入口までにおいては、配管及び構成部材、特 に、配管及び構成部材を構成している金属部 材が、加熱・保温装置250を有しているもので あり、外管及び構成部材の内部温度がフッ化 水素の沸点以上、すなわち、約19度以上に維 されている。なお、加熱装置として、例え 、ヒーター等を用いてもよい。また、保温 (保温装置)として、例えば、断熱材を用い もよい。また、本実施の形態においては、 熱・保温装置250が配管に取り付けられてい が、弁223、224、225、226及び排気装置207にも り付けられていることが好ましい。

 次に、表面処理装置100の作動について説 する。希釈ガス供給装置1から供給された希 釈ガスは、圧力調節用バルブ11が開かれてい と、圧力調節用バルブ11を通過して圧力緩 用タンク12へと導かれる。そして、一部の希 釈ガスが、圧力緩衝用タンク12に貯留され、 の他の希釈ガスは、圧力計9を介して、マス フローコントローラー3aへと導かれる。マス ローコントローラー3aでは、質量流量が制 され、流量の調整された希釈ガスが、圧力 10を介して、加熱器8へと導かれる。

 ここで、圧力調節用バルブ11が開かれて るときとは、マスフローコントローラー3aの 上流側の圧力計9と下流側の圧力計10との圧力 値の差が低い場合、すなわち、マスフローコ ントローラー3aの駆動差圧が生じていない場 である。一方、圧力調節用バルブ11が閉じ れているときは、希釈ガス供給装置1から供 される希釈ガスが、圧力調節用バルブ11に られ、圧力緩衝用タンク12へ導かれることが ない。この圧力調節用バルブ11が閉められて るときとは、マスフローコントローラー3a 上流側の圧力計9と下流側の圧力計10との圧 値の差が高い場合、すなわち、マスフロー ントローラー3aの駆動差圧が生じている場合 である。この場合、圧力緩衝用タンク12に貯 されている希釈ガスが、マスフローコント ーラー3aへ導かれていく。

 一方、フッ素ガス供給装置2からは、フッ 素ガスが、希釈ガスを駆動源として、マスフ ローコントローラー3bを通過して、エジェク ー4によって引き込まれる。なお、フッ素ガ スも希釈ガスと同様に、マスフローコントロ ーラー3bで質量流量が制御され、流量の調整 れた希釈ガスが、エジェクター4によって引 き込まれる。そして、これら希釈ガス及びフ ッ素ガスは混合器5へ導かれ混合器5において 合され、希釈ガスとフッ素ガスとの混合ガ が生成される。

 その後、混合ガスは、第2連通管16へと導 れる。ここで、初めは希釈ガスの流量が安 するまで、ガス導入弁17が閉じられてガス 出弁15が開かれており、希釈ガス及び/又は ッ素ガスは第1連通管214へ導かれる。第1連通 管214へと導かれた希釈ガス及び/又はフッ素 スは、背圧弁14によって圧力が調整されて、 その後、ガス放出弁15を通過して排気装置207 と導かれる。

 そして、希釈ガスの流量が安定してエジ クター4に十分な真空度が得られると、瞬時 に、ガス放出弁15が閉じられガス導入弁17が かれて、希釈ガス及びフッ素ガスは、第1連 管214から流路を変えて、第2連通管16を通過 て反応器6へ導かれる。

 反応器6内には、加熱室23であらかじめ加 された被処理物21(図2における点線部位参照 )が、可動部材22によって搬送されて配置され ている。そして、混合ガス供給口18から供給 れた混合ガスは、反応器6において板状部材 20に衝突して被処理物21へ接触し表面処理や 面改質が行われる。その後、所定の処理時 が経過すると、反応器6内のガスは、排気装 207により混合ガス排出口19から排出される

 混合ガス排出口19から排出されたガスは 流路219、220、221、222のいずれか1以上の流路 通過して、排気装置207へと導かれる。ここ 、混合ガス排出口19から排出されたガスの 例について説明すると、例えば、最初は、 223が開かれ弁224、225、226を閉じられている 態にして、ガスが流路219のみを利用して排 装置207へ導かれるようにする。そして、ガ の排気の進捗に応じて、徐々に、開く弁を えたり、開く弁の数を増やしたりしていき ガスの通過する流路を小さな配管径を有す 流路から大きな配管径を有する流路へ換え り、流路の数を増やしたりしていく。この うにして、弁223、224、225、226及び流路219、22 0、221、222を通過したガスは、排気装置207を 過して、除害装置208へと導かれる。

 なお、反応器6出口から前記除害装置208入 口までの配管及び構成部材は、加熱・保温手 段を有しているものであるため、混合ガス排 出口19から排出されたガスに含まれたフッ素 スやフッ化水素ガスは、液化することなく 害装置208へと導かれる。

 除害装置208へと導かれたガスは、除害塔2 08a、208b、208cにおいて、フッ素ガス及びフッ 水素ガスが除害される。ここで、除害装置2 08へと導かれたガスの一例について説明する 図示しないバルブ及び配管で直列に接続さ ている除害塔208b及び除害塔208cのうち、除 塔208bへと導かれたガスは、除害塔208bに充填 されているソーダライムによりフッ素ガス及 びフッ化水素ガスの成分が吸着除去されて、 表面処理装置200外へ排出される。なお、除害 塔208bの出口から排出されるガス中の酸性分 検知して、破過の判定を行い、除害塔208bの 過が確認されると、除害装置に設けられて る配管及び弁(図示せず)を利用して、ガス 除害塔208cへと導かれて、除害塔208cに充填さ れているソーダライムによりフッ素ガス及び フッ化水素ガスの成分が吸着除去されて、表 面処理装置200外へ排出される。なお、フッ素 ガス及びフッ化水素ガスが除害されたガスを 、再び表面処理に用いてもよい。

 本実施形態によると、希釈ガスとフッ素 スとを混合する前に、加熱器8であらかじめ 希釈ガスを加熱し、加熱した希釈ガスと、フ ッ素ガスとを混合することができる。これに より、フッ素ガスを希釈ガスによって間接的 に加熱することができるので、フッ素ガスが 高温となりにくくなり、フッ素ガスによる表 面処理装置200の腐食等の損傷が生じることを 抑止できる。また、加熱された混合ガスを反 応器6へ供給することができるので、被処理 21の処理ムラが生じることを抑止できる。

 また、エジェクター4により、希釈ガスを 駆動源として、フッ素ガス供給装置2からフ 素ガスを引き込むことができる。これによ 、フッ素ガスの供給圧力を低減することが きるので、フッ素ガスの高圧貯蔵を抑止で 、より安全にフッ素ガスを貯蔵することが きる。また、希釈ガスよりも供給量の少な フッ素ガスをさらに正確な量で供給できる

 また、圧力調節用バルブ11によってマス ローコントローラー3aに一定の駆動差圧をか けることができるので、希釈ガス供給装置1 びマスフローコントローラー3aの下流側に設 けられている配管や、反応器6内圧等の圧力 よる影響に関係なく、一定の流量で希釈ガ を供給することができる。また、圧力緩衝 タンク12によって、圧力調節用バルブ11及び スフローコントローラー3aに設けられてい バルブ(図示せず)との相互影響を緩和して流 量精度をさらに向上させることができる。さ らに、マスフローコントローラー3aを利用す ことにより、温度・供給圧力の影響を受け 、正確かつ安定なガス流量制御が可能なも となる。

 また、マスフローコントローラー3bによ 、フッ素ガスの質量流量を電気信号にて正 に制御できるため、温度・供給圧力の影響 受けず、正確かつ安定なフッ素ガスの流量 御が可能なものとなる。

 また、エジェクター4に十分な真空を発生 させるための駆動差圧が生じて希釈ガスの流 量が安定するまで、ガス導入弁17を閉じると もにガス放出弁15を開いて、第1連通管214を じて希釈ガス及び/又はフッ素ガスを排気装 置207及び除害装置208等へ放出することができ る。そして、希釈ガスの流量が安定した後に 、ガス放出弁15を閉じるとともにガス導入弁1 7を開いて、第2連通管16を通じて混合ガスを 応器6へ導くことができる。これにより、混 ガスを反応器6へ供給する際、供給開始直後 から流量、濃度が一定に調整された混合ガス を供給することができる。

 また、被処理物21を、混合ガスに接触さ る前に予め加熱室23で加熱させることができ るので、処理むらや不適処理を抑止できる。 また、被処理物21を予め加熱しておくことに って、反応器6内における被処理物21の加熱 間を短縮でき、コストを抑えることができ とともに、処理効率をさらに向上させるこ ができる。

 また、フッ素ガスに耐食性を有する金属 を用いた可動部材22を用いているので、被 理物21を反応器6への搬送や搬出が容易にで 、なおかつ、混合ガスに含まれるフッ素ガ により、可動部材22から不純物が発生する等 の影響が生じることを抑止できる。

 また、被処理物21と反応器6に供給された 合ガスとの間に板状部材20が備えられてい ので、反応器6内の混合ガス導入部の近辺に いて、混合ガスが被処理物21へ直接接触し くくなり、被処理物21の処理むらが生じるこ とを抑止でき、被処理物21への処理を均一に うことができる。

 また、各々の弁223、224、225、226を適宜開 することにより、配管径の異なる流路219、2 20、221、222を適宜換えて利用したり、使用す 流路219、220、221、222の数を変えたりして、 望の流量のガスを排気装置207及び除害装置2 08へ導くことができる。これにより、反応器6 からフッ素ガスを含んだ大量のガスが排出さ れた場合においても、流路219、220、221、222及 び弁223、224、225、226を利用して、大量のガス が一時的に排気装置207及び除害装置208へと導 かれることを抑止でき、大量のフッ素ガスに より除害剤の発熱量が増大して、反応器6の 流に設けられている配管、部材、機器、除 剤等に負荷をかけて、部分的な腐食や早い 耗による劣化を抑止することができる。ま 、排気装置207を備えているので、反応器6か ガスを排気させやすくなる。さらに、反応 6から排出されたガスに含まれているフッ素 ガス及びフッ化水素ガスを、除害装置208にお いて除害できるとともに、所望の流量へ調整 、制御されたガスを除害装置208へ導入するこ とができるため、除害装置208に充填されてい る除害剤の消耗、交換をより効率よく正確に 実施でき、表面処理装置200の部品、部材等の 交換のためのコストをさらに抑えることがで きる。以上より、表面処理後のガスの排気に よる装置の損傷を抑止することができる。

 また、表面処理、表面改質によって生じ フッ化水素ガスがフッ素ガスに混入すると 配管や弁等を構成する金属部材の腐食や劣 が生じ、このフッ化水素ガスが液化すると 腐食や劣化がさらに促進される。しかしな ら、反応器6出口から除害装置208入口までの 配管及び構成部材の内部温度がフッ化水素の 沸点以上に維持されているので、反応器6か 排出されるガスに含まれているフッ化水素 スの液化を抑止でき、配管及び構成部材等 構成している金属部材等の腐食や劣化をさ に抑止できるとともに、フッ素ガス及びフ 化水素ガスを気体の状態で除害装置208へと くことができる。

 また、除害装置208において、2塔の除害塔 208b、208cが直列に接続され、他の1塔の除害塔 208aが独立して接続されているので、2塔を連 して使用している間に、他の1塔の除害剤の 交換やメンテナンス等を行うことができ、次 の使用に備えることができる。また、2塔の 害塔208b、208cを連続して使用することができ るので、表面処理装置200の運転を継続しなが ら、除害塔208a、208b、208cを安全な状態で維持 できる。

 次に、第1実施形態及び第2実施形態にお る表面処理装置に用いた反応器の変形例に いて説明する。図4は、図2の反応器の変形例 を示す図である。

 図4に示したように反応器336内に、板状部 材343がさらに設けられており、板状部材343に よって反応室336a及び加熱室336bの2室が形成さ れている。なお、混合ガス供給口338と、混合 ガス排出口339と、板状部材340と、被処理物341 と、可動部材342とは、上記実施形態に係る混 合ガス供給口18と、混合ガス排出口19と、板 部材20と、被処理物21と、可動部材22と同様 構成からなり、上記実施形態において符号18 ~22がふられている各部と、本変形例において 符号338~342がふられている各部とは、順に同 のものであるので、説明を省略することが る。

 上記構成の反応器336を表面処理装置100,200 における反応器6及び加熱室23の代りに用いれ ば、上記表面処理装置100,200と同様の効果を ることができるとともに、反応室336aと加熱 336bとが隣接して設けられているので、被処 理物を加熱室336bで加熱後、より早く反応室33 6aへ移動させることができる。ここで、板状 材343を取り外すことのできるものであれば さらに容易に反応室336aへ移動させることが できる。なお、板状部材343は、取り外すこと のできるものでも、取り外すことのできない ものでもよい。また、例えば、反応室336aと 熱室336bとの間を連通している開閉可能な開 部が設けられているものでもよい。このよ な構成であれば、該開口部を利用して被処 物341を加熱室336bから反応室336aへと移動さ ることができる。

 続いて、第1実施形態に係る表面処理装置 の変形例を説明する。図5は、本変形例に係 表面処理装置の主要部の概略図である。な 、第1実施形態と同様なものに関しては、同 号で示し説明を省略する。

 本変形例における表面処理装置400には、 熱器8とエジェクター4とを接続した配管か 分岐した希釈ガス放出管410がさらに設けら ている。そして、希釈ガス供給装置1と圧力 整用タンク12とを接続した配管の途中から 岐したフッ素ガスパージ用ガスライン420が けられている。フッ素ガスパージ用ガスラ ン420の下流は、加熱器8とエジェクター4とを 接続した配管に接続されている。加えて、圧 力計9及び10により計測された配管内の圧力に 基づいてマスフローコントローラー3aにかけ 1次圧力を制御する圧力制御装置(圧力制御 段)430が設けられている。なお、第1実施形態 における、背圧弁14の代わりに、希釈ガス放 管410に背圧弁414が設けられている。

 希釈ガス放出管410は、加熱器8とエジェク ター4とを接続した配管において、加熱器8と ジェクター4とを接続した配管に設けられた 弁の上流に接続されている。希釈ガス放出管 410には、上流から下流にかけて背圧弁414と希 釈ガス放出弁415とが順に設けられている。背 圧弁414は、第1実施形態における背圧弁14と同 様に、背圧弁414に入る前の希釈ガスの圧力を 一定に保つ。この背圧弁414には、第1実施形 における背圧弁14と同様の、マスフローコン トローラー3aによって設定した希釈ガスの流 を反応器6へ導入したときのエジェクター4 下流側の圧力安定値をあらかじめ測定して いた値、又は、混合ガスの設定流量を反応 6へ導入したときのエジェクター4の下流側の 圧力安定値をあらかじめ測定しておいた値を 設定しておくことが好ましい。これによって 、混合ガスを占める割合の多い希釈ガスの流 量及び濃度を一定に管理することができるの で、反応器6へ混合ガスを供給する際に、供 開始直後から、流量及び濃度が一定に管理 れた混合ガスを反応器6へ供給することがで る。希釈ガス放出弁415は、希釈ガス放出管4 10に導入され、背圧弁14によって圧力が調整 れた希釈ガスを希釈ガス放出管410の下流側 放出する。なお、希釈ガス放出管410には、 示しない温度計が設けられていてもよい。 の温度計によって、希釈ガス放出管410内を 過する希釈ガスの温度を測定し、背圧弁414 び希釈ガス放出弁415の開閉を調整する。

 加熱器8で希釈ガスが十分に加熱され、所 定の温度に達するまでは、加熱器8とエジェ ター4とを接続した配管に設けられた弁を閉 、背圧弁414及び希釈ガス放出弁415を開く。 熱器8で十分に加熱されていない希釈ガスは 、希釈ガス放出管410へ導入され、背圧弁414及 び希釈ガス放出弁415を通過して、表面処理装 置400外へ放出される。図示しない温度計など によって希釈ガスの温度を測定し、希釈ガス が所望の温度に達したことがわかると、背圧 弁414及び希釈ガス放出弁415を閉じ、加熱器8 エジェクター4とを接続した配管に設けられ 弁を開く。希釈ガスは、所定の温度に達し 状態で、エジェクター4を通過して混合器5 導かれる。

 また、加熱器8を冷却するときは、上述と 同様に、希釈ガス放出管410、背圧弁414及び希 釈ガス放出弁415を用いることができる。加熱 器8とエジェクター4とを接続した配管に設け れた弁を閉じ、背圧弁414及び希釈ガス放出 415を開いて、希釈ガスを希釈ガス放出管410 ら排出することによって、加熱器8を迅速に 冷却できる。

 なお、希釈ガス放出管410の下流を、例え 、希釈ガス供給装置1や希釈ガス供給装置1 圧力緩衝用タンク12とを接続した配管に接続 させてもよい。これによって、希釈ガス放出 管410から放出された希釈ガスを、再び、フッ 素ガスの希釈用ガスに用いたり、加熱器の冷 却用に利用したりすることができる。

 フッ素ガスパージ用ガスライン420は、希 ガス供給装置1と圧力調整用タンク12とを接 した配管において、圧力調節用バルブ11の 流に接続されている。フッ素ガスパージ用 スライン420の下流側は、加熱器8とエジェク ー4とを接続した配管において、加熱器8と ジェクター4とを接続した配管の途中に設け れた弁の下流に接続されている。フッ素ガ パージ用ガスライン420には、弁が設けられ おり、希釈ガス供給装置1から供給された、 加熱されていない希釈ガスが通過する。フッ 素ガスパージ用ガスライン420を通過した希釈 ガスは、エジェクター4へ導かれる。エジェ ター4より下流の配管や機器に存在するフッ ガスを希釈ガスによってパージしたい場合 用いる希釈ガスを加熱する必要がない。こ ような場合に、フッ素ガスパージ用ガスラ ン420を通過した、加熱されていない希釈ガ を用いてエジェクター4より下流の配管や機 器に存在するフッ素ガスをパージする。

 エジェクター4より下流の配管や機器に存 在するフッ素ガスをパージする場合、加熱器 8とエジェクター4とを接続した配管の途中に けられた弁を閉じ、フッ素ガスパージ用ガ ライン420に設けられた弁を開く。これによ て、加熱されていない希釈ガスが、エジェ ター4を通過して、エジェクター4より下流 配管や機器に存在するフッ素ガスとともに 流へ導かれる。

 希釈ガス供給装置1とエジェクター4との 続は、フッ素ガスパージ用ガスライン420が けられることにより、2種類の方法によって 続される。2種類の接続方法は、希釈ガス供 給装置1とエジェクター4とが、圧力緩衝用タ ク12とマスフローコントローラー3aと加熱器 8とを介して接続されている方法と、希釈ガ 供給装置1とエジェクター4とが、圧力緩衝用 タンク12とマスフローコントローラー3aと加 器8とを介することなく接続されている方法 ある。

 圧力制御装置(圧力制御手段)430は、マス ローコントローラー3aの上流側(入口)及び下 側(出口)の圧力を圧力計9,10の測定結果から み取り、圧力計9,10の指示値を演算し、マス フローコントローラー3aにかける1次圧力を算 出する。この結果を圧力調節用バルブ11に指 する。指令を受けた圧力調節用バルブ11は バルブの開閉状態を調整する。これによっ 、マスフローコントローラー3aにかかる1次 力が制御される。

 以上のように、本変形例の表面処理装置4 00においても、第1実施形態と同様な効果を得 ることができる。また、希釈ガス放出管410、 背圧弁414及び希釈ガス放出弁415を利用するこ とによって、希釈ガスが、加熱器8によって 望の温度に達するまでフッ素ガスと接触し いように希釈ガス放出管410から放出できる これによって、希釈ガスを、混合器5への供 初期から所望の温度にて混合器5へ供給する ことができる。また、希釈ガスをもちいて加 熱器8を冷却するときは、用いた希釈ガスを 希釈ガス放出管410、背圧弁414及び希釈ガス 出弁415を利用して排気することによって、 釈ガスを任意の流量で流下させることがで るとともに、加熱器8を迅速に冷却できる。

 また、反応器6における被処理物の反応終 了後等に、エジェクター4の下流に設けられ 配管、機器及び装置に存在するフッ素ガス 希釈ガスによってパージしたい場合、用い 希釈ガスは加熱される必要がない。このた 、希釈ガス供給装置1から供給される希釈ガ を、フッ素ガスパージ用ガスライン420を用 てエジェクター4へ導入することによって、 加熱されていない希釈ガスを、任意の流量で 迅速且つ効率よくフッ素ガスをパージするこ とができる。

 以上、本発明の実施形態に係る表面処理 置及び変形例に係る反応器について説明し が、本発明は上述の実施の形態及び変形例 限られるものではなく、特許請求の範囲に 載した限りにおいて様々な変更が可能なも である。例えば、本実施形態において、エ ェクターと混合器との間の連通管の途中又 混合器の下流側の配管に保温材が設けられ いるものでもよい。この保温材により、外 温の影響を受けにくくなり、混合ガスを高 のまま反応器へ供給することができる。こ により、処理ムラなどが生じることを抑止 きるとともに、処理効率をさらに向上させ ことができる。

 また、本実施形態において、反応器を2つ 以上備えているものでもよい。この場合の表 面処理装置において、少なくとも1つの反応 を反応器として用いるものとし、他の反応 を加熱室として用いてもよい。

 また、本実施形態において、表面処理装 を構成する機器を、夫々遮断可能な弁がさ に設けられているものでもよい。この弁は 一部又は全部に自動弁や手動弁等を用いて よい。

 また、本実施形態において、混合ガスと 処理物との間に設けられている板上部材は り外し可能なものでもよく、反応器又は可 部材に固設されているものでもよい。

 また、第1実施形態において、反応器と除 害装置との間にさらに排気装置等が設けられ ていてもよい。排気装置によって、反応器か ら混合ガスを排気させやすくなる。

 また、本実施形態において、反応器から 出されるガスがフッ素供給装置及び希釈ガ 供給装置へ導かれる配管がさらに設けられ いるものでもよい。これにより、反応器か 排出されたガスに含まれるフッ素ガス及び 釈ガスを再び利用することができるととも 、除害装置において処理するフッ素ガスの を減少させることができる。

 また、第2実施形態において、除害装置は 、除害塔を3塔有するものであるが、3塔に限 れず、4塔以上有しているものを用いてもよ い。そして、直列的に接続されている除害塔 は2塔に限られず、3塔以上でもよい。さらに 独立して接続されている除害塔は1塔に限ら れず、2塔以上でもよい。

 また、本変形例に係る表面処理装置400に ける圧力制御装置430を、本実施の形態にお る表面処理装置100,200に設けてもよい。これ によって、マスフローコントローラー3aにか る一次圧力(入口圧力)を制御することがで るため、安定して希釈ガスを供給すること できる。