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Patent Searching and Data


Title:
SURGICAL GUIDE, AND POSITIONING METHOD OF DRILL USING SURGICAL GUIDE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142179
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a surgical guide wherein the tip of a drill can be visually confirmed in an implant treatment, the drill does not incline more than required, cooling water can be supplied sufficiently so that bone burn does not occur easily, and a several kinds of drills having different diameters can be used easily. A wire (31) is planted on a mockup (30) in the same direction as the direction for burying the fixture of an implant.  The guide member (11) of a surgical guide (10) is fitted to the tooth portion of the mockup (30), and the optical axis of a light beam (L) led from a light emitting portion (14) through an optical fiber (15) to a light irradiating portion (16) is aligned with the central axis of the wire (31) by moving and adjusting the light irradiating portion (16) supported by a wire member (12).  While this state is maintained, the guide member (11) is removed from the mockup (30) and fitted to the tooth portion of a patient, and drilling is performed while the central axis of a drill (41) is aligned with the optical axis of the light beam (L).

Inventors:
TAKEBAYASHI AKIRA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059145
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TAKEBAYASHI AKIRA (JP)
International Classes:
A61C1/08; A61C8/00; A61C3/04
Foreign References:
JP2001170080A2001-06-26
JP2001212158A2001-08-07
JP2000312680A2000-11-14
JPH0751278A1995-02-28
JP2002085421A2002-03-26
Attorney, Agent or Firm:
KOJIMA ATSUSHI (JP)
Kojima 敦 (JP)
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Claims:
 デンタルインプラントのフィクスチャーを患者の口腔内に埋入するためのガイド孔をあける際のドリルの位置及び方向を示すべく、患者の口腔内を模したモックアップに植立されたワイヤに対し、そのワイヤの位置及び方向を患者の口腔内で再現するために使用されるサージカルガイドにおいて、
 前記モックアップの歯部、及び前記モックアップの歯部に対応する患者の歯部に嵌合される着脱自在なガイド部材と、
 光を発生させる発光部と前記発光部で発生された光をスポットビーム状の光線として前記ワイヤの先端に向けて照射する光照射部とを有する光照射装置と、
 基端側が前記ガイド部材に取り付けられ、先端側において前記光照射装置のうちの少なくとも前記光照射部を、前記光照射部から前記ワイヤの先端に向けて照射された光線の照射位置及び照射角度を調整可能に支持する支持部材と、を備える、
 ことを特徴とするサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部としてのレーザーモジュールと、前記レーザーモジュールで発生された光を導く光ファイバーとを有し、
 前記光ファイバーの先端を湾曲させて前記光照射部を構成する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部としてのレーザーモジュールと、前記レーザーモジュールで発生された光を導く光ファイバーとを有し、
 前記光ファイバーの先端に全反射面となる傾斜面を設けることで前記光照射部を構成する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部としてのレーザーモジュールと、前記レーザーモジュールで発生された光を導く光ファイバーと、前記光ファイバーの先端に設けられて前記光照射部を構成するプリズムと、を有する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部として前記支持部材の中間部に取り付けられたレーザーポインタと、前記レーザーポインタで発光された光を前記ワイヤの先端に向けて照射する前記光照射部を構成するプリズムと、を有する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記レーザーポインタが前記プリズムに隣接して取り付けられている、
 ことを特徴とする請求項5に記載のサージカルガイド。
 前記支持部材の先端側に支持されて、光を発光するとともに発光した光を前記ワイヤの先端に向けて照射する光照射装置としてのレーザーダイオードを有する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記支持部材が塑性変形可能なワイヤ部材によって構成されている、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部としてのレーザーモジュールと、前記レーザーモジュールで発生された光を導く光ファイバーとを有し、
 前記光ファイバーを内包する中空のパイプと、前記光ファイバーの先端に設けられ前記中空のパイプの先端に取り付けられたレンズ及びプリズムとによって前記光照射部を構成する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記光照射装置は、発光部としてのレーザーモジュールと、前記レーザーモジュールで発生された光を導く光ファイバーとを有し、
 前記光ファイバーの先端に設けられたレンズ及び中空のパイプと、前記中空パイプの先端に取り付けられたプリズムとによって前記光照射部を構成する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 前記支持部材が、前記光照射装置のうち少なくとも前記光照射部を任意の位置及び角度に移動及び調整可能な治具によって構成されている、
 ことを特徴とする請求項1に記載のサージカルガイド。
 デンタルインプラントのフィクスチャーを患者の口腔内に埋入するためのガイド孔をあける際のドリルの位置及び方向を示すべく、患者の口腔内を模したモックアップに植立されたワイヤに対し、そのワイヤの位置及び方向を患者の口腔内で再現するためのサージカルガイドを使用したドリルの位置決め方法において、
 前記モックアップの歯部、及び前記モックアップの歯部に対応する患者の歯部に嵌合される着脱自在なガイド部材と、
 光を発生させる発光部と前記発光部で発生された光をスポットビーム状の光線として前記ワイヤの先端に向けて照射する光照射部とを有する光照射装置と、
 基端側が前記ガイド部材に取り付けられ、先端側において前記光照射装置のうちの少なくとも前記光照射部を、前記光照射部から前記ワイヤの先端に向けて照射された光線の照射位置及び照射角度を調整可能に支持する支持部材と、を備えたサージカルガイドを使用し、
 前記ガイド部材を前記モックアップの歯部に嵌合させ、前記支持部材に支持された前記光照射部を移動及び調整して前記スポットビーム状の光線を前記ワイヤの中心軸に合わせる第1位置決め工程と、
 前記ガイド部材を前記モックアップの歯部から取り外して前記患者の歯部に嵌合させ、前記スポットビーム状の光線に前記ドリルの中心軸を合わせる第2位置決め工程と、を有する、
 ことを特徴とするドリルの位置決め方法。
Description:
サージカルガイド、及びこれを 用したドリルの位置決め方法

 本発明は、インプラントのフィクスチャ を埋入するガイド孔を歯槽骨に開ける際に ドリルの位置決めを行うためのサージカル イド、及びこれを使用したドリルの位置決 方法に関する。

 インプラント治療に使用されるデンタル ンプラント(以下単に「インプラント」とい う。)は、歯を喪失した歯槽骨に埋入される ィクスチャー(インプラント体、例えばチタ 製)と、フィクスチャーに接続されて支台と なるアバットメントと、アバットメントに装 着される上部構造(人工歯冠)とによって構成 れている。このインプラントを使用するイ プラント治療においては、フィクスチャー 埋入するためのガイド孔を歯槽骨に正確に 孔することが肝要となっている(例えば、特 許文献1参照)。

 インプラント治療には、補綴主導型(トッ プダウントリートメント)と外科主導型の2種 があるが、前者の補綴主導型は、患者の歯 び顎堤のモックアップ(実寸大の石膏模型) 作製して咬合器に装着し、機能的・審美的 最適な補綴物(上部構造)の形体及び位置を決 め、これに基づいて、フィクスチャーの埋入 位置を決定するものである。後者の外科主導 型は、患者の歯槽骨の状態(歯槽骨の幅、厚 や密度及び神経の走行等)から判断して、外 的・解剖学的に最適と思われる位置にフィ スチャーの埋入位置を決定するものである

 現在、フィクスチャーの埋入位置につい は、CT(コンピュータ断層診断装置)等を応用 したシミュレーションソフトを使用すること により、患者の歯槽骨の状態等を考慮した上 で補綴的(機能的・審美的)にも妥当なフィク チャーの埋入位置を決定することが可能で る。また、CT撮影時に造影剤入りのステン を使用することにより、CT画面上で決定した フィクスチャーの埋入位置をモックアップ上 に表示することも可能である。

 しかし、フィクスチャーを埋入するため ガイド孔を患者の歯槽骨にドリルで穿孔す 際には、患者の口腔内でのドリルの3次元的 な位置決めが必要となるため、CT画面やモッ アップを見ながらフリーハンドで、フィク チャーの埋入位置に正確にガイド孔を穿孔 ることは極めて困難である。このため様々 治具、すなわちサージカルガイドが考案さ ている。

 その代表的なものは、フィクスチャーの埋 位置にドリルをガイドするための金属製の イドリングを設けたサージカルガイドであ 。このガイドリングの孔にドリルを通し、 のガイドリングの孔に倣ってドリルを進入 せることで、フィクスチャーの埋入位置に イド孔を穿孔するようにドリルをガイドす ものである。

特開2001-170080号公報

 しかしながら、上述の、ガイドリングを設 たサージカルガイドには、以下のような問 がある。
(1)術野がサージカルガイドで覆われて見えな いため、ドリルの先端が歯槽骨を削っている 部分を目で確認することができないので術者 が不安になる、
(2)ドリルとガイドリングの孔との間には、わ ずかな間隙(遊び)が必要であるが、ドリルの さに比べて、ガイドリングの厚さが薄いた 、この間隙(遊び)によってドリルが必要以 に傾斜し、穿孔方向が不正確になるおそれ ある、
(3)穿孔の対象となる歯槽骨が、ガイドリング 及びこれを保持する周縁部によって覆われ、 さらにドリルによってガイドリングの孔が塞 がれて、歯槽骨周辺には閉空間が形成される ため、削られる歯槽骨に対して、冷却水を十 分に供給することが困難となり、骨火傷を起 こしてしまうおそれがある、
(4)フィクスチャーを埋入するためのガイド孔 を穿孔するには、直径が小さいパイロットド リルから始まって、徐々に直径が大きくなる 数種類のドリルを使用することになるため、 それぞれのドリルの直径に合わせたガイドリ ングを設けた数種類のサージカルガイドが必 要となり、その分、コストがかさむ、
という問題がある。

 そこで、本発明は、ドリルの先端を目視 ることができ、ドリルが必要以上に傾斜す ことなく、また、冷却水を十分に供給する とが可能で骨火傷を起こしにくく、しかも 1つで直径の異なる数種類のドリルに対応す ることができるサージカルガイド、及びこれ を使用したドリルの位置決め方法を提供する ことを目的とするものである。

 請求項1に係る発明は、デンタルインプラ ントのフィクスチャーを患者の口腔内に埋入 するためのガイド孔をあける際のドリルの位 置及び方向を示すべく、患者の口腔内を模し たモックアップに植立されたワイヤに対し、 そのワイヤの位置及び方向を患者の口腔内で 再現するために使用されるサージカルガイド に関する。

 この発明に係るサージカルガイドは、
 (1)前記モックアップの歯部、及び前記モッ アップの歯部に対応する患者の歯部に嵌合 れる着脱自在なガイド部材と、
 (2)光を発生させる発光部と前記発光部で発 された光をスポットビーム状の光線として 記ワイヤの先端に向けて照射する光照射部 を有する光照射装置と、
 (3)基端側が前記ガイド部材に取り付けられ 先端側において前記光照射装置のうちの少 くとも前記光照射部を、前記光照射部から 記ワイヤの先端に向けて照射された光線の 射位置及び照射角度を調整可能に支持する 持部材と、を備える、
 ことを特徴としている。

 請求項2に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部としてのレーザーモジュールと、前 レーザーモジュールで発生された光を導く ファイバーとを有し、前記光ファイバーの 端を湾曲させて前記光照射部を構成する、 とを特徴としている。

 請求項3に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部としてのレーザーモジュールと、前 レーザーモジュールで発生された光を導く ファイバーとを有し、前記光ファイバーの 端に全反射面となる傾斜面を設けることで 記光照射部を構成する、ことを特徴として る。

 請求項4に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部としてのレーザーモジュールと、前 レーザーモジュールで発生された光を導く ファイバーと、前記光ファイバーの先端に けられて前記光照射部を構成するプリズム 、を有する、ことを特徴としている。

 請求項5に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部として前記支持部材の中間部に取り けられたレーザーポインタと、前記レーザ ポインタで発光された光を前記ワイヤの先 に向けて照射する前記光照射部を構成する リズムと、を有する、ことを特徴としてい 。

 請求項6に係る発明は、請求項5に係るサ ジカルガイドにおいて、前記レーザーポイ タが前記プリズムに隣接して取り付けられ いる、ことを特徴としている。

 請求項7に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記支持部材の先 側に支持されて、光を発光するとともに発 した光を前記ワイヤの先端に向けて照射す 光照射装置としてのレーザーダイオードを する、ことを特徴としている。

 請求項8に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記支持部材が塑 変形可能なワイヤ部材によって構成されて る、ことを特徴としている。

 請求項9に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部としてのレーザーモジュールと、前 レーザーモジュールで発生された光を導く ファイバーとを有し、前記光ファイバーを 包する中空のパイプと、前記光ファイバー 先端に設けられ前記中空パイプの先端に取 付けられたレンズ及びプリズムとによって 記光照射部を構成する、ことを特徴として る。

 請求項10に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記光照射装置は 発光部としてのレーザーモジュールと、前 レーザーモジュールで発生された光を導く ファイバーとを有し、前記光ファイバーの 端に設けられたレンズ及び中空のパイプと 前記中空のパイプの先端に取り付けられた リズムとによって前記光照射部を構成する ことを特徴としている。

 請求項11に係る発明は、請求項1に係るサ ジカルガイドにおいて、前記支持部材が、 記光照射装置のうち少なくとも前記光照射 を任意の位置及び角度に移動及び調整可能 治具によって構成されている、ことを特徴 している。

 請求項12に係る発明は、デンタルインプ ントのフィクスチャーを患者の口腔内に埋 するためのガイド孔をあける際のドリルの 置及び方向を示すべく、患者の口腔内を模 たモックアップに植立されたワイヤに対し そのワイヤの位置及び方向を患者の口腔内 再現するためのサージカルガイドを使用し ドリルの位置決め方法に関する。

 この発明に係るドリルの位置決め方法は、
 (1)前記モックアップの歯部、及び前記モッ アップの歯部に対応する患者の歯部に嵌合 れる着脱自在なガイド部材と、
 (2)光を発生させる発光部と前記発光部で発 された光をスポットビーム状の光線として 記ワイヤの先端に向けて照射する光照射部 を有する光照射装置と、
 (3)基端側が前記ガイド部材に取り付けられ 先端側において前記光照射装置のうちの少 くとも前記光照射部を、前記光照射部から 記ワイヤの先端に向けて照射された光線の 射位置及び照射角度を調整可能に支持する 持部材と、を備えたサージカルガイドを使 し、
 (4)前記ガイド部材を前記モックアップの歯 に嵌合させ、前記支持部材に支持された前 光照射部を移動及び調整して前記スポット ーム状の光線を前記ワイヤの中心軸に合わ る第1位置決め工程と、
 (5)前記ガイド部材を前記モックアップの歯 から取り外して前記患者の歯部に嵌合させ 前記スポットビーム状の光線に前記ドリル 中心軸を合わせる第2位置決め工程と、を有 する、
 ことを特徴としている。

 本発明によると、まず、サージカルガイ のガイド部材をモックアップの歯部に嵌合 せ、支持部材により光照射部の位置及び角 を適宜に移動及び調整して、光照射部から 射される光線の光軸をワイヤの中心軸に合 せる。次に、サージカルガイドのガイド部 をモックアップの歯部から取り外して患者 歯部に嵌合させ、光照射部から照射される 線の光軸にドリルの中心軸を合わせてドリ ングを行う。これにより、モックアップ上 のワイヤと同一の位置及び方向に、口腔内 ガイド孔を正確に穿孔することができる。 ればかりでなく、術野が見えるため、ドリ の先端部分を、目で確認しながら歯槽骨を ることができる。また、ドリルが必要以上 傾斜しないように、つまり、光軸からドリ の軸が外れないように目で確認しながら切 することができる。さらに、冷却水を十分 供給することができるので、骨火傷を起こ にくい。しかも、異なる直径のドリルを使 する場合でも、同一のサージカルガイドを 用することができる。以上のような効果が る。

 以下、本発明の最良の実施形態を図面に基 き詳述する。なお、各図面において、同じ 号を付した部材等は、同じ構成のものであ 、これらについての重複説明は適宜省略す ものとする。また、各図面においては、説 に不要な部材等は適宜、図示を省略してい 。
 <実施形態1>

 図1~図6、図10、図11、図17を参照して、本 施形態に係るサージカルガイド10及びドリ 41の位置決め方法について説明する。このう ち図1は、モックアップ(石膏模型)30にサージ ルガイド10を嵌合させた状態を示す斜視図 ある。図2は、ドリル41の位置決めを説明す 模式図である。図3は、光照射部16の拡大縦 面図である。図4(a)は、別のサージカルガイ 20をモックアップ30に嵌合させた状態を示す 斜視図であり、(b)は、(a)を矢印A方向から見 図である。図5は、実施形態1における光照射 部16の第1の変形例を説明する模式図である。 図6は、実施形態1における光照射部16の第2の 形例を説明する模式図である。図10は、イ プラント70を説明する縦断面図である。図11 モックアップ30に植立されたワイヤ31の植立 位置及び植立方向を、口腔内でドリル41の位 及び方向(フィクスチャー71の埋入位置及び 入方向)として再現する原理を説明する図で ある。図17(a)は第1位置決め工程を説明する図 であり、(b)は第2位置決め工程を説明する図 ある。なお、以下の説明では、患者の右上 奥歯(大臼歯)が2本あった位置に、インプラ ト治療を施す場合を例に説明する。

 図10を参照して、インプラント70について 説明する。歯(不図示)が抜けた後には、柔ら い海面骨60と硬い皮質骨61とからなる骨62と これを覆う粘膜63とが残る。インプラント70 は、骨62に埋入孔(ガイド孔)42をあけて埋入し たフィクスチャー71と、フィクスチャー71に 続されて支台となるアバットメント72と、ア バットメント72に装着される上部構造73とに って構成されている。

 図1に示すモックアップ30は、患者の口腔 から型取り(印象)して作られた上顎の実寸 の模型であり、石膏によって形成されてい 。同図に示す例では、右上の2本の奥歯が抜 た状態を示している。奥歯(大臼歯)が抜け 部分には、各奥歯のほぼ中心に対応する位 にそれぞれワイヤ31,32が直線状に植立されて いる。これらワイヤ31,32は、それぞれインプ ント治療を行う際の、フィクスチャー71の 入位置及び埋入方向を示すものである。ま 、同図に示す例では、ワイヤ31,32における、 モックアップ30から突出している突出部31a,32a の長さ、すなわち、それぞれの基端部31b,32b ら先端部31c,32cまでの長さは、同図に示すコ トラヘッド40に取り付けられた埋入孔穿孔 のドリル(パイロットドリル)41の長さから、C T画面から計測したこの部位における粘膜63の 厚みを差し引いた長さに設定されている。上 述のワイヤ31,32の位置は、例えば、以下のよ にして決定される。CTを応用したシミュレ ションソフトによって決定されたフィクス ャー71(図10参照)の埋入位置及び埋入方向と 造影剤入りのCT撮影用テンプレート(ステン )との相互の位置関係をCT画面上で計測し、 の値を基に造影剤入りのCT撮影用テンプレー ト(ステント)にフィクスチャー71の埋入方向 示すマークを付け、これをモックアップ30に 装着し、このマークをガイドとしてモックア ップ30上に直径1mm程度、深さ10mm程度の孔を2 開け、それぞれにワイヤ31,32を植立する。こ れにより、シミュレーションしたフィクスチ ャー71の埋入方向をモックアップ30上のワイ 31,32の植立方向として表示することができる 。言い換えると、患者の口腔内で、これらワ イヤ31,32と同方向に、コントラヘッド40に取 付けたドリル41によってドリリングを行うよ うにすればよい。

 図1に示すサージカルガイド10は、ガイド部 11と、このガイド部材11に取り付けられたワ イヤ部材(支持部材)12と、光照射装置13とを備 えている。
 ガイド部材11は、レジン(例えば、即時重合 ジン)を材料として、患者の残存歯列に合わ せて形成されている。ガイド部材11は、患者 残存歯列に対応した、モックアップ30の歯 に対して着脱自在であり、装着された際に 嵌合されて、モックアップ30の歯部に対する 後述のワイヤ部材12の位置を決定することが きる。また、患者の残存歯列に対して着脱 在であり、装着された際には嵌合されて、 存歯列に対するワイヤ部材12の位置を決定 ることができる。

 図1に示すワイヤ部材12は、上述のワイヤ3 1,32と同様の針金で形成されていて、塑性変 が可能である。ワイヤ部材12は、クランク状 に屈曲されていて、その基端側(基端部)12aが イド部材11に取り付けられ(固定され)、中間 部12bがほぼ垂直に起立されるとともに、先端 側(先端部)12cがワイヤ31,32に向けてほぼ水平 延びていて、先端縁12dは、ワイヤ31の先端部 31cの上方に位置している。

 光照射装置13は、発光部としてのレーザ 光源(レーザーモジュール)14と、基端部15aが のレーザー光源14に連結された光ファイバ 15と、この光ファイバー15の先端部15bに設け れた光照射部16とを有している。

 レーザー光源(レーザーモジュール)14は、 例えば、半導体レーザー(レーザーダイオー )とAPC(自動出力制御装置)とによって構成さ ていて、光ファイバー15の基端部15aに向けて 、例えば、波長が532~670nm程度のレーザー光L 出射する。

 光ファイバー15としては、直径が1mm程度 一般的なものが使用され、上述のレーザー 源14から出射された光Lを、光照射部16に導く ようになっている。

 図3に光照射部16の拡大縦断面図を示す。 図に示すように、光照射部16は、光ファイ ー15の先端部15bに被せたキャップ16aと、光フ ァイバー15の先端に形成された傾斜面16bと、 の傾斜面16bの下方に配置されたコリメート 工部(又はコリメートレンズ)16cと、このコ メート加工部(又はコリメートレンズ)16cの下 側に設けられたドットアパーチャー16dとによ って構成されている。キャップ16aは、例えば 内径が1mm程度に形成されていて、基端側(同 中では右側)には、光ファイバー15の先端部15 bが挿入される開口部16eが形成されている。 た、キャップ16aの先端部は、蓋16fによって 蓋されている。傾斜面16bは、光ファイバー15 の先端縁を、水平面に対して45度に切り落と とともに鏡面加工することによって、全反 面を構成している。光ファイバー15の中を 端部15aから先端部15bに導かれたレーザー光L( 光軸C参照)は、この傾斜面16bによって全反射 れて、ほぼ下方に向きを変えるようになっ いる。コリメート加工部(又はコリメートレ ンズ)16cは、全反射されたレーザー光Lを円筒 (ビーム状)にするものである。ドットアパ チャー16dは、レーザー光Lの直径を絞るため ものであり、直径が0.1mm程度の、レーザー Lが通過する透孔であり、キャップ16aに穿設 れた円形の窓部16gに嵌め込まれたほぼ円板 のガラス板16hの表面16iに金属を蒸着し、こ 際、ガラス板16hの径方向の中心に直径0.1mm 非蒸着部分を残すことで形成されている。 照射部16は、図2に示すように、ワイヤ部材12 の先端側12cに対し、ドットアパーチャー16dが ワイヤ部材12の先端縁12dから少し突出した状 で、取り付けられて(固定されて)いる。な 、光ファイバー15における、光照射部16以外 部位、例えば、図2中のワイヤ部材12の先端 12cに沿って配置されている部位については サージカルガイド10の取り扱いに支障があ 場合には、先端側12cに軽く固定するように てもよい。レーザー光Lは、コリメート加工 (又はコリメートレンズ)16cを通過してコリ ート(円筒化)された後、さらに、このドット アパーチャー16dを通過することにより、直径 が絞られて、スポットビーム状の光線Lとな 。光照射部16全体は、上述のワイヤ部材(支 部材)12が塑性変形可能であることに基づき ワイヤ部材(支持部材)12を変形させることに り、任意の位置に移動させ、また、その位 で手を離すとその位置を保持するようにな ている。

 なお、上述のコリメート加工部(又はコリ メートレンズ)16c及びドットアパーチャー16d 代えて、コリメートレンズの表面に直接、 属を蒸着してドットアパーチャーを形成し ものを用いてもよい。

 以上の構成のサージカルガイド10を使用 て、以下のようにして、口腔内におけるド ル41の位置決めを行う。

 まず、図1に示すサージカルガイド10のガ ド部材11をモックアップ30の歯部に装着して 嵌合させる。これにより、ワイヤ部材12に支 された光照射部16は、モックアップ30に植立 されているワイヤ31の先端部31cのほぼ上方に 置する。

 つづいて、レーザー光源(発光部)14のスイ ッチをオンして、レーザー光源(発光部)14か 発光されたレーザー光Lを光ファイバー15に って光照射部16に導き、ここでほぼ90度向き 変えて、下方にあるワイヤ31の先端部31cに けて照射する。

 次に、光照射部16を移動させて、光照射 16から照射された光線Lの照射位置及び照射 度を微調整し、光線Lがワイヤ31の中心軸と 致するように、光照射部16を位置決めする( 1位置決め工程)(図17(a)参照)。

 この位置決め状態を維持しつつ、ガイド 材11をモックアップ30から取り外して、患者 の歯部に装着して嵌合させる。このとき、光 照射部16から照射されている光線Lの照射位置 及び照射角度が、フィクスチャー71の埋入位 及び埋入方向、すなわち埋入孔(ガイド孔)42 をあける際のドリル41の位置及び方向となる ここで、患者の粘膜面における、光線Lによ って照射された位置に、電気メス(不図示)等 よって印を付ける。つづいて、この印を付 た部位の粘膜63をパンチング又はフラップ より取り除いた後、骨面にマーキングバー( 図示)でマーク(射入点)Mを付ける。これによ り、フィクスチャー71の埋入孔(ガイド孔)42を ドリル41によって穿設する際の、ドリル41の 端41aの位置が決定される。

 つづいて、コントラヘッド40にドリル41を 装着してドリリングを行う。このとき、ドリ ル41の先端41aをマークMに合わせ、かつドリル 41の基端部41bの中心を、光照射部16からの光 Lが照射するようにする。これにより、ドリ 41の回転中心を光線Lと一致、つまり、ワイ 31の中心軸と一致させることができる(第2の 位置決め工程)(図17(b)参照)。この状態を維持 つつ、すなわち光線Lがドリル41の基端部41b 中心を照射するようにドリル41の姿勢を保 しつつドリリングを行って、埋入孔(ガイド )42を所定の位置及び所定の向きに高い精度 穿設することができる。図11に、これら一 の操作についての原理を示す。

 次に、他のワイヤ32に対応する他の埋入 (ガイド孔)42をあける。これは、上述のワイ 31に対応する埋入孔(ガイド孔)42をあける一 の操作と同様の操作を繰り返すことによっ 、他の埋入孔(ガイド孔)42を高い精度であけ ることができる。

 本実施形態によると、簡単な構成のサー カルガイド10でありながら、ドリル41の先端 を目視することができ、ドリル41が必要以上 傾斜しにくく、また、冷却水を十分に供給 ることが可能で骨火傷の発生を防止し、し も、1つのサージカルガイド10で直径の異な 数種類のドリル41に対応することができる

 また、本実施形態によると、光照射部16 おける、光線Lを出射する部分がキャップ16a びガラス板16hによって覆われていて、密閉 態となっているので、コリメート加工部(又 はコリメートレンズ)16c等に塵埃やドリリン 時の血液が付着することに起因する、光線L 光量低下を防止することができる。また、 リリング時に使用する冷却水や消毒時にお る薬液の浸入を防止することができる。

 さらに、本実施形態によると、光照射装 13を、比較的コンパクトに構成可能な光照 部16と、比較的(光照射部16と比較して)大き なりがちな発光部14とに分割して構成し、こ れらを光ファイバー15によって連結している このような構成を採用することにより、ガ ド部材11、ワイヤ部材12とともに患者の口腔 内に挿入される光照射部16をコンパクトに構 することができるので、これらを口腔内に 入するために患者が大きな口を開ける負担 軽減することができる。したがって、本実 形態は、前歯部や小臼歯部のみならず、大 歯部にインプラント70を施す際にも好適で る。

 なお、上述では、光照射部16からの光線L よって照射された部分にマークMを付けるよ うにしたが、これに代えて、図4(a),(b)に示す うなサージカルガイド20を治具として使用 てマークMを付けるようにしてもよい。すな ち、図4(a),(b)に示すように、サージカルガ ド20は、ガイド部材21とワイヤガイド22とが レジン(例えば、即時重合レジン)を材料とし て、患者の残存歯列及びワイヤ31,32に合わせ 一体に形成されている。(b)に示すように、 イヤガイド22は、ガイド部材21の幅方向((b) おける左右方向)の左半側を切り欠いたよう 形成されていて、ワイヤ31,32に対応する部 は、半円状の基端ガイド22a,22bとなっている ガイド部材21を患者の歯部に装着して嵌合 せ、粘膜面における、基端ガイド22a,22bに対 する位置に電気メス(不図示)等によって印 付ける。つづいて、この印を付けた部位の 膜63をパンチング又はフラップにより取り除 いた後、骨面にマーキングバー(不図示)でマ ク(射入点)Mを付ける。これにより、フィク チャー71の埋入孔(ガイド孔)42をドリル41に って穿設する際の、ドリル41の先端41aの位置 が決定される。ドリル41の基端部41bの位置決 については、上述と同様、光照射部16から 光線Lが、基端部41bの中心に当たるようにす 。

 図5に、本実施形態の第1の変形例を示す 同図に示す第1の変形例では、光照射部16を プリズム16jとコリメートレンズ16kによって 成している。他の構成については、上述と 様である。図5に示すように、光ファイバー1 5の先端部15bを、光軸Cに直交するように切断 、この切断部分にプリズム16jを当て、さら プリズム16jの下面にコリメートレンズ16kを 置する。これにより、光ファイバー15によ て導かれたレーザー光Lを、下方のワイヤ31( 1参照)に向けて照射する。本変形例におい は、例えば、直径が2mm程度の光ファイバー15 の端面にプリズム16jを溶着し、さらにプリズ ム16jの下面にコリメートレンズ16kを溶着して 、光照射部16を構成することができる。この 照射部16は、ワイヤ部材12の先端側12cに固定 されている。なお、本変形例において、プリ ズム16jとコリメートレンズ16kとを逆に配置す ることも可能である。この場合、コリメート レンズ16kに代えて、光ファイバー15の端面に リメート加工することも可能である。

 図6に、本実施形態の第2の変形例を示す 本変形例においては、光ファイバー15で導い たレーザー光Lを、光ファイバー15の先端部15b に湾曲部16mを設けることで、ワイヤ31に向け 照射させている。湾曲部16mの曲率半径Rが小 さすぎると光ファイバー15が破折してしまう で、例えば、光ファイバー15の直径が1mm程 の場合には、この曲率半径Rが2.5mm以上にな ように湾曲部16mを形成するとよい。光ファ バー15の先端は、コリメートレンズの形状に 倣ったコリメートレンズ加工16nを施している 。この加工は、切削や溶融によって行うこと が可能である。本変形例においては、他部材 を使用することなく、湾曲部16mとコリメート レンズ加工16nといった、光ファイバー15自体 変形や加工による極めて簡単な方法で光照 部16が構成してされている。本変形例にお ては、光照射部16は、湾曲部16mの形状が変形 しないように、ワイヤ部材12の先端側12cに固 されている。

 なお、本実施形態において、ワイヤ部材12 先端側12cにパイプ状(中空)の部材を使用し、 この中空部分に光ファイバー15を通すことも 能である。また、キャップ16aを延長してワ ヤ部材12の先端側12cに置き換えることも可 である。
 <実施形態2>

 図7,図8を参照して、実施形態2のサージカ ルガイド10について説明する。ここで、図7は 、実施形態2の光照射装置13を説明する模式図 である。図8は、実施形態2の光照射部16の変 例を説明する模式図である。

 本実施形態では、発光部としてのレーザ ポインタ(コリメートレンズ付レーザーモジ ュール)17と、光照射部16としてのプリズム16o を分割して構成している点については、実 形態1と同様であるが、本実施形態では、両 者を光ファイバーで連結するのではなく、レ ーザーポインタ17から出射されたレーザー光L が空間を横切ってプリズム16oに到達するよう になっている。図7に示すように、ワイヤ部 12の先端側12cにおける、中間部12b近傍に、円 柱状のレーザーポインタ17が固定されている そして、先端側12cにおける先端縁12d近傍に プリズム16oが固定されている。本実施形態 おいては、レーザーポインタ17とプリズム16 oとの位置関係がずれると、レーザーポイン 17から出射されたレーザー光Lがプリズム16o 入射されなくなる。したがって、ワイヤ部 12の先端側12cは変形することなく、レーザー ポインタ17とプリズム16oとの位置関係を維持 て、レーザーポインタ17から出射されたレ ザー光Lがプリズム16oに入射されて、プリズ 16oから下方に向けて照射されるようになっ いる。したがって、本実施形態においては プリズム16oを動かして位置や角度を微調整 る場合でも、ワイヤ12の先端側12cは変形す ことなく、レーザーポインタ17とプリズム16o との位置関係を保持するように構成されてい る。本実施形態においては、プリズム16oの位 置を移動させると、主に、ワイヤ部材12の中 部12bの傾斜角度や傾斜方向が変化するよう 構成されている。

 本実施形態においては、ワイヤ部材12の 端縁12d近傍に、光照射部16として取り付ける のは、プリズム16oだけといった極めて簡単な 構成となる。

 図8を参照して、本実施形態2の変形例を 明する。本実施形態では、図7に示すレーザ ポインタ17の取付位置を、ワイヤ部材12の先 端側12cの先端縁12d側に移動させて、プリズム 16oに隣接させた構造に相当する。

 図8に示すように、本実施形態では、発光 部としての厚さが薄い薄型レーザーポインタ 18の先端にプリズム16pを取り付けて、両者に って光照射部16を構成している。また、こ 光照射部16が光照射装置13を構成している。

 なお、本実施形態においてプリズム16p(又は 16o)に代えて、反射ミラーを用いることも可 である。
 <実施形態3>

 図9を参照して、本実施形態のサージカルガ イド10を説明する。ここで、図9は、実施形態 3の光照射装置13を説明する模式図である。
本実施形態では、超小型のレーザーダイオー ド16qとコリメートレンズ16rとが一体となって 光照射部16を構成し、これがそのまま光照射 置13全体を構成することになる。光照射部16 は、ワイヤ部材12の先端縁12dに取り付けられ 。レーザーダイオード16qから出射されたレ ザー光Lは、下方に配置されたコリメートレ ンズ16rを通って、ワイヤ31(図1参照)に向けて 射される。なお、本実施形態においては、 ーザーダイオード16qから出射されるレーザ 光Lの光量を適宜に制御するために、レーザ ーダイオード16qは、例えば、電流制御型のAPC (自動出力制御装置)19を介して電源に接続さ ている。

 なお、本実施形態において、レーザーダ オード16qに代えて、レーザーポインタ(コリ メートレンズ及びAPC内蔵)を用いることも可 である。ただし、この場合、レーザーポイ タの厚みによっては、必要とされる患者の 口度が大きくなり、臼歯部での使用は困難 なる。

 なお、これらいずれの実施形態においても 先端にドットアパーチャーを取り付けるこ でレーザー光Lの直径を絞ることができる。 ドットアパーチャーは、上述の構造以外に、 薄い金属板やプラスチック板に直径0.1mm程度 孔をあけることによって、あるいは、コリ ートレンズやプリズムに直接、金属を蒸着 ることによっても製作可能である。
 <実施形態4>

 図12、図13を参照して、本実施形態4にお るサージカルガイド10について説明する。図 12(a)は、モックアップ30にサージカルガイド10 を取り付けた状態を示す斜視図であり、図12( b)は、患者の口腔内にサージカルガイド10を り付けた状態を示す斜視図である。図13は、 本実施形態4における光照射装置13の光照射部 16を説明する模式図(断面図)ある。

 本実施形態4における光照射装置13の光照 部16は、図13に示すように、光ファイバー15 先端部15bに被せたパイプ16sと、光ファイバ 15の先端部15bの先端に配置されたコリメー レンズ16tと、このコリメートレンズ16tの先 に配置されたプリズム16uとによって構成さ ている。パイプ16sは、例えば内径が0.5~1mm程 の中空パイプ状の形体をしていて、基端側( 同図中では右側)には、光ファイバー15の先端 部15bが挿入される開口部16vを有している。ま た、パイプ16sの先端部には、プリズム16uの水 平面(下面)に対応する位置に円形の窓部16wが 設されている。なお、本実施形態4において は、コリメートレンズ16tとして外径が0.5~1mm 極めて小さな円筒状のGRINレンズを採用して る。光ファイバー15の中を基端部15aから先 部15bに導かれたレーザー光Lは、コリメート ンズ16tを通過してビーム状の光線Lとなり、 プリズム16uの傾斜面で全反射して下方へ90度 きを変え、パイプ16sの窓部16wより出射され 。なお、光照射部16は、図に示すように、 イヤ部材12の先端側12cに対し、パイプ16sの基 端側がワイヤ部材12の中間部12b近傍にくるよ に取り付けられて(固定されて)いる。なお ワイヤ部材12の先端側12cの長さは、パイプ16s の位置及び角度を保持するのに必要十分な長 さに設定されている。

 本実施形態4によると、外径の極めて小さな 円筒状のGRINレンズを採用することによりパ プ16sを極めて細くすることが可能となり、 らに、ワイヤ部材12の先端側12cを短くするこ とができるので、サージカルガイド10のうち 者の口腔内の奥へ挿入される部分の大きさ 非常に小さくすることができ、とりわけ大 歯部のインプラント治療に好適である。
 <実施形態5>

 図14、図15,図16、を参照して、本実施形態 5におけるサージカルガイド10について説明す る。図14(a)は、モックアップ30にサージカル イド10を取り付けた状態を示す斜視図であり 、図14(b)は、患者の口腔内にサージカルガイ 10を取り付けた状態を示す斜視図である。 15(a)は、本実施形態5における光照射装置13の 光照射部16を説明する模式図(断面図)であり 図15(b)は、光照射部16の変形例を説明する模 図(断面図)である。図16は、ワイヤ部材12と 別の支持部材である支持具50の三面図であ 、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図で る。

 本実施形態5においては、支持部材として 、ワイヤ部材12に代えて、支持具50を使用し いる。支持具50は、図16に示すように、図16(c )の下端に示すガイド部材11に取り付けられた 円筒状のシャフトホルダ55を有している。シ フトホルダ55には上方からシャフト56が挿入 されている。シャフト56は、その下端側がロ レット付ねじ57によってシャフトホルダ55に 固定されている。シャフト56の上端には、ブ ック状のベース部材58が取り付けられてい 。ベース部材58には、図16(c)中の左右方向に ねじが螺刻されていて、この雌ねじに雄ね N1を螺合することで、ホルダ59が固定されて いる。ホルダ59は、後述の光照射装置13の光 射部16(カバー16A)を保持する部材であり、短 状の金属板を屈曲あるいは湾曲させること 形成されている。すなわち、ホルダ59は、 16(c)中において、雄ねじN1によって固定され 垂直部分が、光照射部16(カバー16A)の外周に 倣って円形に湾曲された後、下方に延びて再 び雄ねじN1によって固定されるように形成さ ている。

 以上構成の支持部材50は、光照射部16を任 意の位置及び角度に移動及び調整することが できる。すなわち、ローレット付ねじ57を緩 て、シャフト56を上下方向に移動させるこ により、高さの調整が可能である。また、 じく、ローレット付ねじ57を緩めて、シャフ ト56を軸心C1回りに回転させることで、軸心C1 を中心とした回転方向の調整が可能である。 また、雄ねじN1を緩めることで、軸心C2を中 とした回転方向の調整、つまり上下方向の 振りが可能である。また、同じく、雄ねじN1 を緩めることで、ホルダ59の軸心C3方向に移 が可能である。さらに、同じく、雄ねじN1を 緩めることにより軸心C3を中心とした回転方 の調整が可能である。

 このように、支持具50は、上述の移動及 調整機能を適宜に組み合わせることにより 光照射部16を任意の位置及び角度に移動及び 調節することが可能であり、同時に光照射部 16を固定してその位置及び角度を保持するこ ができる。

 本実施形態5における光照射装置13の光照 部16は、図15(a)に示すように、光ファイバー 15の先端部15bに被せたカバー16Aと、光ファイ ー15の先端部15bの先端に配置されたコリメ トレンズ16Bと、カバー16Aの先端に取り付け れたパイプ16Cと、パイプ16Cの先端に取り付 られたプリズム16Dとによって構成されてい 。カバー16Aは、内径が3~4mm程度の中空のパイ プ状の形体をしていて、上述の支持具50のホ ダ59に保持されている。パイプ16Cは、内径 0.5~1mm程度の中空パイプ状の形体をしていて 先端部には、プリズム16Dの水平面(下面)に 応する位置に円形の窓部16Eが穿設されてい 。光ファイバー15の中を基端部15aから先端部 15bに導かれたレーザー光Lは、コリメートレ ズ16Bを通過してビーム状の光線Lとなり、パ プ16Cの中を直進してプリズム16Dの垂直面(側 面)に入射し、プリズム16Dの傾斜面で全反射 て下方へ90度向きを変え、パイプ16Cの窓部16E より出射される。

 本実施形態5における光照射部16は、実施 態4における光照射部16と比べると、高価なG RINレンズを使用せずに同様の小ささを実現し ているが、反面、パイプ16Cが僅かでも変形す るとコリメートレンズ16Bを通過したビーム状 の光線Lがプリズム16Dの垂直面(側面)に入射し なくなる。したがって本実施形態5において 、光照射部16の位置及び角度を移動及び調整 する場合には、パイプ16Cにストレスを加える ことのないようにしなければならない。その ため、支持具50のような支持部材が不可欠と る。

 図15(b)に、本実施形態5における光照射部1 6の変形例を示す。本変形例における光照射 16は、上述の図15(a)に示す光照射部16内の光 ァイバー15を小型のレーザーダイオード(又 レーザーモジュール)14b(発光部)と置き換え ものである。なお、小型のレーザーダイオ ド14bはAPC(自動出力制御装置)14cを介して電源 に接続されている。他の構成は、上述の光照 射部16と同様である。なお、本変形例におい は、光照射部16がそのまま光照射装置13を構 成している。

 なお、上述のいずれの実施形態において 、プリズムに代えて、反射ミラーを用いる とが可能である。

 また、これらいずれの実施形態において 、先端にドットアパーチャーを取り付ける とでレーザー光Lのビーム径を絞ることがで きる。ドットアパーチャーは、上述の実施形 態1における構造以外に、薄い金属板やプラ チック板に直径0.1mm程度の孔をあけることに よって、あるいは、コリメートレンズやプリ ズムに直接、金属を蒸着することによっても 製作可能である。ただし、光の波長やドット アパーチャーの直径によっては、光の回折に よる干渉縞を生じる場合がある。この場合に はドットアパーチャーを取り付けない方が、 光の輝点(ビームスポット)の輪郭が明瞭であ 。

 また、ドリル41として全長の短いドリル 使用することにより、ガイド部材11に対する 光照射部16の取り付け位置を低くすることが 能になり、術中患者が大きな口をあける負 を軽減することができる。したがって、と わけ大臼歯部のインプラント治療に便宜で る。

 また、レーザー光源14に用いられる半導 レーザーとしては、上述のレーザーダイオ ド以外にDPSSレーザー(ダイオード励起型固体 レーザー)があり、また波長の方も405~780nmま 選択可能である。なお、出力は1~10mW程度の のが適当である。

 また、光ファイバー15としては、外径が0. 5~1.5mm程度のマルチモード、シングルモード PMモード(偏波保存モード)のいずれのモード 光ファイバーも使用可能であるが、マルチ ードの光ファイバーよりもビームスポット( 輝点)の外径をより小さくすることが可能な ングルモードの光ファイバーの方が好適で る。なお、レーザー光源14と光ファイバー15 の結合(連結)にはカプラー14a(図12参照)が必 である。

 また、サージカルガイド10のガイド部材11 およびサージカルガイド20のガイド部材21、 イヤガイド22の材料としては、上述のレジン 以外にバキュームプレス(不図示)によってモ クアップ30に合わせて成型することが可能 ポリカーボネイトのシートを使用すること できる。この場合シートの厚みとしては1.5mm ないし2mmのものが適当である。

 また、ワイヤ部材12にワイヤ31、32より太 の針金を用いることで、支持部材としての 性をより高める事が可能となり、ワイヤ部 12を不用意に変形させてしまうおそれを減 すことができる。ただし、この場合ワイヤ 材12を塑性変形させるにはプライヤーなどの 道具が必要となる。 

 以上説明した実施形態1~5によると、
(1)術野が見えるため、ドリル41の先端が歯槽 を削っている部分を目で確認しながら、ド リングを行うことができるので術者が不安 ならずにすむ、
(2)光線Lがドリル41の基端部41bの中心を外れる ことなく照射しつづけるようにコントラヘッ ド40の向きを調整しながらドリリングを行う とにより、ドリル41が必要以上に傾斜する を避けることができる、
(3)穿孔の対象となる歯槽骨にたいして冷却水 を十分に供給できるので、骨火傷を起こすお それが少ない、
(4)フィクスチャー71を埋入するためのガイド を穿孔するには、直径が小さいドリル(パイ ロットドリル)41から始まって、徐々に直径が 大きくなる数種類のドリル41を使用すること なるが、それぞれの直径のドリル41に対し 同一のサージカルガイドを使用することが き、その分、コストを抑制することができ 、
(5)粘膜を剥いで骨面を大きく露出させるフラ ップ法、パンチングによってフィクスチャー が入るだけの孔を粘膜にあけるフラップレス 法のいずれにも同様に適用することができる 、
(6)従来は、ガイドリングがドリルに接触して いたために、ドリルの振動によってガイド部 材が外れやすかったり不安定になったりした が、このようなことがない、
(7)ワイヤ31およびワイヤ32を取り去ったモッ アップ30にサージカルガイド10を取り付け、 ックアップ30上において、コントラヘッド40 の向きを調整してドリル41の中心軸を光線Lの 光軸に合わせる練習をしてみることにより、 実際のオペとほぼ同じ状況でオペをイメージ (シミュレート)することが可能になる、
等の効果がある。

図1~図6、図17は、実施形態1を説明する であり、このうち、図1は、モックアップ( 膏模型)30にサージカルガイド10を嵌合させた 状態を示す斜視図である。 ドリル41の位置決めを説明する模式図 ある。 光照射部16の拡大縦断面図である。 (a)は別のサージカルガイド20をモック ップ30に嵌合させた状態を示す斜視図であり 、(b)は(a)を矢印A方向から見た図である。 実施形態1における光照射部16の第1の変 形例を説明する模式図である。 実施形態1における光照射部16の第2の変 形例を説明する模式図である。 実施形態2の光照射装置13を説明する模 図である。 実施形態2の光照射部16の変形例を説明 る模式図である。 実施形態3の光照射装置13を説明する模 図である。 インプラント70を説明する縦断面図で る。 モックアップ30に植立されたワイヤ31 植立位置及び植立方向を、口腔内でドリル41 の位置及び方向(フィクスチャー71の埋入位置 及び埋入方向)として再現する原理を説明す 図である。 実施形態4におけるサージカルガイド10 を説明する図であり、(a)はモックアップ(石 模型)30にサージカルガイド10を取り付けた状 態を示す斜視図であり、(b)は患者の口腔内に サージカルガイド10を取り付けた状態を示す 視図である。 実施形態4における光照射装置13の光照 射部16を説明する模式図(断面図)である。 実施形態5におけるサージカルガイド10 を説明する図であり、(a)はモックアップ(石 模型)30にサージカルガイド10を取り付けた状 態を示す斜視図であり、(b)は患者の口腔内に サージカルガイド10を取り付けた状態を示す 視図である。 (a)は実施形態5における光照射装置13の 光照射部16を説明する模式図(断面図)であり (b)は光照射部16の変形例を説明する模式図( 面図)である。 支持具50の三面図であり、(a)は上面図 (b)は側面図、(c)は正面図である。 実施形態1における位置決め方法を説 する図であり、(a)は第1位置決め工程、(b)は 2位置決め工程を説明する図である。

10,20 サージカルガイド
11,21 ガイド部材
12    ワイヤ部材(支持部材)
12a   基端側(基端部)
12b   中間部
12c   先端側(先端部)
12d   先端縁
13    光照射装置
14    レーザー光源(発光部としてのレーザ モジュール)
14a   カプラー
14b   小型のレーザーダイオード(又はレー ーモジュール)
14c   APC
15    光ファイバー
15a   光ファイバーの基端部
15b   光ファイバーの先端部
16    光照射部
16a   キャップ
16b   傾斜面
16c、16k、16n、16r、16B、
      コリメートレンズ
16d   ドットアパーチャー
16e、
      キャップの開口部
16f   キャップの蓋
16g   キャップの窓部
16h   ガラス板
16i   ガラス板の表面
16j、16o、16p、16u、16D
      プリズム
16m   湾曲部
16q   超小型のレーザーダイオード
16s、16C
      パイプ
16t   コリメートレンズ(GRINレンズ)
16v   パイプの開口部
16w、16E
      パイプの窓部
17    レーザーポインタ
18    薄型レーザーポインタ
19    電流制御型のAPC 
30    モックアップ(石膏模型)
31,32 ワイヤ
31a,32a
      ワイヤの突出部
31b,32b
      ワイヤの基端部
31c,32c
      ワイヤの先端部
40    コントラヘッド
41    ドリル(パイロットドリル)
41a   ドリルの先端
41b   ドリルの基端部
42    埋入孔(ガイド孔)
50    支持具(支持部材)
63    粘膜
70    インプラント(デンタルインプラント)
71    フィクスチャー
L     光,レーザー光,光線
M     マークM
R     曲率半径