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Title:
SWITCHING CAPACITY GENERATION CIRCUIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114455
Kind Code:
A1
Abstract:
A switching capacity generation circuit (12a) for enhancing the operational characteristics of a switch element by reducing the on-resistance and the parasitic capacitance of the switch element. The switching capacity generation circuit (12a) having first and second output terminals comprises a first capacitor (C1a) connected with the first output terminal, a second capacitor (C1b) connected with the second output terminal, and one switch element (T5) connected between the first and second capacitors.

Inventors:
TOMITA KAZUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/055773
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 21, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU MICROELECTRONICS LTD (JP)
TOMITA KAZUHIRO (JP)
International Classes:
H03B5/08; H01G7/06; H03H7/01; H03H11/04
Foreign References:
JP2004140471A2004-05-13
JPH08195667A1996-07-30
JPS63103505A1988-05-09
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 第一及び第二出力端子を有するスイッチング容量生成回路であって、
 前記第一出力端子に接続された第一容量と、
 前記第二出力端子に接続された第二容量と、
 前記第一及び第二容量間に接続された一つのスイッチ素子と、
を備えたことを特徴とするスイッチング容量生成回路。
 前記スイッチ素子はソース端子とドレイン端子とを有する第一NチャネルMOSトランジスタを含み、当該スイッチング容量生成回路は更に、
 前記第一NチャネルMOSトランジスタのオン時に、該第一NチャネルMOSトランジスタのソース端子及びドレイン端子を低電位電源電圧にバイアスする第一バイアス素子と、
 前記第一NチャネルMOSトランジスタのオフ時に、該第一NチャネルMOSトランジスタのソース端子及びドレイン端子を高電位電源電圧にバイアスする第二バイアス素子と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のスイッチング容量生成回路。
 前記第一バイアス素子は第二NチャネルMOSトランジスタを含み、
 前記第二バイアス素子は第一PチャネルMOSトランジスタを含み、
 前記スイッチ素子及び前記第一バイアス素子は共通の制御信号に応答的であることを特徴とする請求項2記載のスイッチング容量生成回路。
 更に前記第二バイアス素子も前記制御信号に応答的であることを特徴とする請求項3記載のスイッチング容量生成回路。
 前記第二バイアス素子に直列に接続された抵抗を更に備えたことを特徴とする請求項4記載のスイッチング容量生成回路。
 前記スイッチ素子及び前記第一バイアス素子がオフされるとき、前記第二バイアス素子に、該第二バイアス素子が高抵抗状態でオンされるようにバイアス電圧を供給する制御電圧選択回路を更に備えたことを特徴とする請求項3記載のスイッチング容量生成回路。
 前記制御電圧選択回路は、
 前記スイッチ素子及び前記第一バイアス素子がオンされるとき、前記第二バイアス素子に高電位電源電圧を供給し、前記スイッチ素子及び前記第一バイアス素子がオフされるとき、前記第二バイアス素子に前記バイアス電圧を供給する第一セレクタ回路を含むことを特徴とする請求項6記載のスイッチング容量生成回路。
 前記制御電圧選択回路は更に、
 前記制御信号の立ち下がりに応答して遷移期間信号を生成する遷移期間信号発生回路と、
 前記遷移期間信号を用いて前記第二バイアス素子に低電位電源電圧を供給する第二セレクタ回路と、
を含むことを特徴とする請求項7記載のスイッチング容量生成回路。
 前記遷移期間信号発生回路は、前記制御信号を受け取る単安定マルチバイブレータを含むことを特徴とする請求項8記載のスイッチング容量生成回路。
 前記遷移期間信号発生回路は、
 前記制御信号に応答して出力信号を生成するフリップフロップ回路と、
 前記フリップフロップ回路の出力信号を遅延させて、被遅延出力信号を該フリップフロップ回路にクリア信号として供給する遅延時間設定部と、
を含むことを特徴とする請求項8記載のスイッチング容量生成回路。
 前記制御電圧選択回路に前記バイアス電圧を供給するバイアス電圧発生回路を更に備え、
 前記バイアス電圧発生回路は、
 前記第二バイアス素子とカレントミラー動作する第二PチャネルMOSトランジスタと、
 該第二PチャネルMOSトランジスタに接続された電流源であって、前記第二PチャネルMOSトランジスタと前記電流源との間の接続点から前記バイアス電圧が出力される、電流源と、
を含むことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のスイッチング容量生成回路。
 前記制御電圧選択回路に前記バイアス電圧を供給するバイアス電圧発生回路を更に備え、
 前記バイアス電圧発生回路は、
 前記第二バイアス素子とカレントミラー動作する第二PチャネルMOSトランジスタと、
 該第二PチャネルMOSトランジスタに接続された抵抗であって、前記第二PチャネルMOSトランジスタと前記抵抗との間の接続点から前記バイアス電圧が出力される、抵抗と、
を含むことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のスイッチング容量生成回路。
 前記スイッチ素子は、前記第一容量に接続された第一端子と、前記第二容量に接続された第二端子と、第一制御端子とを有する第一導電型の第一トランジスタを含み、当該スイッチング容量生成回路は更に、
 第一導電型の第二トランジスタであって、前記第一トランジスタの第一端子に接続された第三端子と、低電位電源に接続された第四端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第二制御端子とを有する第二トランジスタと、
 第一導電型の第三トランジスタであって、前記第一トランジスタの第二端子に接続された第五端子と、前記低電位電源に接続された第六端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第三制御端子とを有する第三トランジスタと、
 第二導電型の第四トランジスタであって、第七端子と、高電位電源に接続された第八端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第四制御端子とを有する第四トランジスタと、
 第二導電型の第五トランジスタであって、第九端子と、前記高電位電源に接続された第十端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第五制御端子とを有する第五トランジスタと、
 前記第二トランジスタ及び前記第四トランジスタ間に接続された第一抵抗と、
 前記第三トランジスタ及び前記第五トランジスタ間に接続された第二抵抗と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング容量生成回路。
 前記スイッチ素子は、前記第一容量に接続された第一端子と、前記第二容量に接続された第二端子と、第一制御端子とを有する第一導電型の第一トランジスタを含み、当該スイッチング容量生成回路は更に、
 第一導電型の第二トランジスタであって、前記第一トランジスタの第一端子に接続された第三端子と、低電位電源に接続された第四端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第二制御端子とを有する第二トランジスタと、
 第一導電型の第三トランジスタであって、前記第一トランジスタの第二端子に接続された第五端子と、前記低電位電源に接続された第六端子と、前記第一トランジスタの第一制御端子に接続された第三制御端子とを有する第三トランジスタと、
 第二導電型の第四トランジスタであって、前記第二トランジスタの第三端子に接続された第七端子と、高電位電源に接続された第八端子と、第四制御端子とを有する第四トランジスタと、
 第二導電型の第五トランジスタであって、前記第三トランジスタの第五端子に接続された第九端子と、前記高電位電源に接続された第十端子と、前記第四トランジスタの第四制御端子に接続された第五制御端子とを有する第五トランジスタと、
を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング容量生成回路。
 電圧制御発振器であって、
 LC発振回路と、
 前記LC発振回路に接続された複数のスイッチング容量生成回路であって、各スイッチング容量生成回路が請求項1乃至14のいずれか1項に記載のスイッチング容量生成回路で構成される、複数のスイッチング容量生成回路と、
を備えたことを特徴とする電圧制御発振器。
 LCバンドパスフィルターであって、
 LC共振回路と、
 前記LC共振回路に接続された複数のスイッチング容量生成回路であって、各スイッチング容量生成回路が請求項1乃至14のいずれか1項に記載のスイッチング容量生成回路で構成される、複数のスイッチング容量生成回路と、
を備えたことを特徴とするLCバンドパスフィルター。
Description:
スイッチング容量生成回路

 この発明は、発振器の発振周波数やフィ ターのカットオフ周波数を調整するために 用されるスイッチング容量生成回路に関す ものである。

 発振器やフィルターでは、発振周波数あ いはカットオフ周波数を調整するために、 発振器やフィルターに接続する容量をスイ チング素子で選択するスイッチング容量生 回路を備えたものがある。スイッチング容 生成回路は、MOSトランジスタで構成したス ッチング素子を介して容量を接続するか否 を選択するようにしたものである。そして このようなスイッチング素子の動作特性を 上させることが必要となっている。

 図13は、スイッチング素子を含むキャパ タアレイ1a,1bを接続した従来の電圧制御発振 器(以下VCOとする)を示す。VCOの発振部2は、各 々入出力端子を互いに接続した2つのインバ タ回路を含む。各インバータ回路の出力端 OUT1,OUT2間にはインダクタンス3が接続され、 のインダクタンス3の両端子間には直列に接 続された可変容量4a,4bが接続されている。イ ダクタンス3と可変容量4a,4bは、LC発振回路 構成している。

 そして、可変容量4a,4b間のノードに制御 圧VTが供給されると、発振部2はその制御電 VTに基づく周波数で発振する出力信号を出力 端子OUT1,OUT2から出力する。

 また、出力端子OUT1,OUT2には発振部2の発振 周波数を調整するためのキャパシタアレイ1a, 1bがそれぞれ接続される。キャパシタアレイ1 a,1bは、同一構成であるので、一方のキャパ タアレイ1aについて説明する。

 キャパシタアレイ1aは、出力端子OUT1と低 位電源である電源Vssとの間に、並列に接続 れた複数のスイッチング容量生成回路(図13 は3つ)を含む。各スイッチング容量生成回 は容量(図中、C1,C2,C4)と、その容量に直列に 続されたNチャネルMOSトランジスタで構成さ れるスイッチ素子SWとから構成される。容量C 1,C2,C4・・・の容量値は例えば1:2:4・・・とな るように重み付けされている。

 そして、各スイッチ素子SWに供給される 御信号V1,V2,V4により当該スイッチSWが開閉さ 、導通状態に切り替えられたスイッチ素子S Wに接続されている容量が出力端子OUT1に作用 る。また、キャパシタアレイ1a,1bでは、出 端子OUT1,OUT2に接続される容量値が同一とな ように制御信号V1,V2,V4により各スイッチ素子 SWが制御される。

 このように構成されたVCOでは、制御信号V 1,V2,V4により各出力端子OUT1,OUT2に接続される ャパシタアレイ1a,1bの容量値を調整すること により、出力端子OUT1,OUT2から出力される出力 信号の周波数が調整される。

 そして、このようなVCOは例えばPLL回路に 用され、キャパシタアレイ1a,1bの調整によ 出力信号周波数の粗調整が行われ、更に、 の状態でPLLループで生成される制御電圧VTに より出力信号周波数が調整される。

 上記のようなキャパシタアレイ1a,1bで使用 れるスイッチング容量生成回路では、VCOが 周波数で発振するため、次に示すような条 が必要となる。
 第一に、スイッチ素子SWが導通状態のとき そのスイッチ素子SWのオン抵抗を小さくする ことが望ましい。オン抵抗を小さくすると、 発振部2の出力端子OUT1,OUT2に接続される容量 効率よく作用させて、クオリティファクタ(Q uality Factor)を向上させることができる。その ためには、スイッチ素子SWを構成するNチャネ ルMOSトランジスタのゲート幅を広くし、かつ ゲート長を短くする必要がある。

 第二に、スイッチ素子SWが不導通状態の きには、図14に示すスイッチ素子SWの寄生容 Cpを小さくすることが望ましい。スイッチ 子SWの寄生容量Cpが大きくなると、スイッチ 子SWの導通状態と不導通状態とで、出力端 に作用する容量値の変化が小さくなる。寄 容量Cpを小さくするためには、スイッチ素子 SWを構成するNチャネルMOSトランジスタのゲー ト幅を狭くし、かつゲート長を長くして、N ャネルMOSトランジスタのドレインとP-wellと 間に発生する寄生容量を小さくする必要が る。

 従って、スイッチ素子SWの導通状態でク リティファクタを向上させるためにはゲー 幅を広くし、スイッチ素子SWの不導通状態で 寄生容量Cpを小さくするためにはゲート幅を くする必要があるため、双方を満足させる とが困難となっている。

 特許文献1には発振部2の回路構成に類似し センス増幅回路が開示されているが、キャ シタアレイのクオリティファクタや寄生容 に関する開示はない。

特開平11-176163号公報

 この発明は、スイッチ素子のオン抵抗及び 生容量を小さくして、スイッチ素子の動作 性を向上させ得るスイッチング容量生成回 を提供する。
 本発明の第1の態様において、スイッチング 容量生成回路が提供される。第一及び第二出 力端子を有するスイッチング容量生成回路は 、前記第一出力端子に接続された第一容量と 、前記第二出力端子に接続された第二容量と 、前記第一及び第二容量間に接続された一つ のスイッチ素子とを備える。

 本発明によれば、例えばLC共振回路やLC発 振回路に接続される容量をスイッチ素子によ り選択するスイッチング容量生成回路におい て、スイッチ素子のオン抵抗及び寄生容量を 小さくしてスイッチ素子の動作特性を向上さ せることができる。

第一の実施の形態のVCOを示す回路図で る。 図1のスイッチング容量生成回路を示す 回路図である。 図2のスイッチング容量生成回路の活 性時を示す等価回路図である。 図2のスイッチング容量生成回路の活 性時を示す等価回路図である。 図2のスイッチング容量生成回路の不活 性時を示す等価回路図である。 第二の実施の形態のスイッチング容量 成回路を示す回路図である。 図5の制御電圧選択回路を示すブロック 図である。 図6の遷移期間信号発生回路を示すブロ ック図である。 図6の遷移期間信号発生回路を示す回路 図である。 図5のスイッチング容量生成回路の動作 を示すタイミング波形図である。 一例のバイアス電圧発生回路を示す回 路図である。 他のバイアス電圧発生回路を示す回路 図である。 第三の実施の形態のLCバンドパスフィ ターを示す回路図である。 従来のVCOを示す回路図である。 図13のスイッチング容量生成回路の不 性時を示す等価回路図である。

 (第一の実施の形態)
 図1は、本発明の第一の実施の形態のVCOを示 す。前記従来例と同一構成部分は同一符号を 付して説明する。

 このVCOの発振部2は、前記従来例と同一構 成である。発振部2の出力端子OUT1,OUT2には、 の出力端子OUT1,OUT2から出力される出力信号 周波数を調整するためのキャパシタアレイ11 が接続される。キャパシタアレイ11は、複数 スイッチング容量生成回路12a~12cで構成され 、各スイッチング容量生成回路12a~12cが前記 力端子OUT1,OUT2に接続されている。

 各スイッチング容量生成回路12a~12cは、容量 値を除いて同一構成であるので、スイッチン グ容量生成回路12aについてその構成を説明す る。
 図2に示すように、スイッチング容量生成回 路12aはPチャネルMOSトランジスタT1,T2のソース が高電位電源VDDに接続される。前記トランジ スタT1のドレインは、抵抗R1を介してNチャネ MOSトランジスタT3のドレインに接続され、 のトランジスタT3のソースは電源Vssに接続さ れている。また、前記トランジスタT2のドレ ンは、抵抗R2を介してNチャネルMOSトランジ タT4のドレインに接続され、そのトランジ タT4のソースは電源Vssに接続されている。

 前記トランジスタT1,T2は、十分高いオン抵 を得るために、狭いゲート幅と長いゲート に設定されている。
 抵抗R1,R2は、寄生容量の発生を抑制するべ 、例えば最小値の配線幅に設定されたポリ リコンで形成されている。抵抗R1,R2の抵抗値 はトランジスタT1,T2のオン抵抗値より十分に い抵抗値に設定されている。

 前記トランジスタT3,T4のドレイン間にはN ャネルMOSトランジスタT5が接続されている そして、前記トランジスタT1~T5のゲートには 、制御信号Vcnt1が供給される。

 前記トランジスタT5は、そのオン抵抗を さくするべく、広いゲート幅と最短のゲー 長に設定されている。トランジスタT3,T4は、 その寄生容量を小さくし、オン抵抗を高くす るために、最も狭いゲート幅と最短のゲート 長に設定されている。

 前記トランジスタT3のドレインは、容量C1 aを介して前記出力端子OUT1に接続され、前記 ランジスタT4のドレインは、容量C1bを介し 前記出力端子OUT2に接続されている。容量C1a, C1bの容量値は同一である。

 前記スイッチング容量生成回路12b(図1)は 容量C2a,C2bの容量値を除いてスイッチング容 量生成回路12aと同一構成である。そして、容 量C2a,C2bの容量値は容量C1a,C1bの容量値の2倍に 設定されている。

 また、前記スイッチング容量生成回路12c( 図1)は、容量C4a,C4bの容量値を除いてスイッチ ング容量生成回路12aと同一構成である。そし て、容量C4a,C4bの容量値は容量C1a,C1bの容量値 4倍に設定されている。

 次に、上記のように構成されたスイッチン 容量生成回路12a~12cの動作を説明する。
 まず、スイッチング容量生成回路12aの動作 ついて説明すると、制御信号Vcnt1がHレベル 立ち上がると、トランジスタT3,T4,T5がオン れ、トランジスタT1,T2がオフされる。

 このときの等価回路を図3(a)に示す。同図 に示すように、トランジスタT5のドレイン端 及びソース端子はトランジスタT3,T4のオン 抗Ron3,Ron4をそれぞれ介して電源Vssに接続さ る。そして、この状態で発振部2が発振動作 ると、オン状態にあるトランジスタT5が容 C1a,C1bに対しスイッチ素子として作用して出 端子OUT1,OUT2に容量C1a,C1bが作用し、出力端子 OUT1,OUT2から出力される発振出力信号の周波数 が調整される。

 このとき、出力端子OUT1,OUT2の出力電圧は 発振出力信号に基づいて電圧が交互に高く って、トランジスタT5が差動動作する状態 なる。従って、図3(b)に示すように、トラン スタT5のオン抵抗Ron5の中間点が仮想の電源V ssとなるため、発振部2の各出力端子OUT1,OUT2に 対し、トランジスタT5のオン抵抗はRon5/2とし 見える。

 従って、容量C1a,C1bを活性化するトランジ スタT5のオン抵抗Ron5に対し、各容量C1a,C1bあ りのトランジスタT5のオン抵抗が等価的にRon 5/2に設定される。つまり、図13の従来回路に べてスイッチ素子のオン抵抗が実質的に1/2 低減される。また、トランジスタT3,T4のオ 動作によりトランジスタT5のソース端子及び ドレイン端子の各々が電源Vssレベルにバイア スされるため、トランジスタT5が確実にオン 態となる。

 一方、制御信号Vcnt1がLレベルに立ち下が と、トランジスタT1,T2がオンされ、トラン スタT3,T4,T5がオフされる。すると、図4に示 ように、トランジスタT5のソース端子及びド レイン端子は、トランジスタT1,T2のオン抵抗R on1,Ron2と抵抗R1,R2をそれぞれ介して電源VDDに 続される。

 この状態では、トランジスタT5のオフ動 により、容量C1a,C1bは発振部2の出力端子OUT1,O UT2に作用しない。そして、トランジスタT5の ース端子及びドレイン端子は、オン抵抗Ron1 ,Ron2と抵抗R1,R2を介して電源VDDにバイアスさ る。従って、トランジスタT5のソース端子及 びドレイン端子と基板との間には深い逆バイ アスがかけられる。この結果、トランジスタ T5のソース・ドレイン端子と基板との間の寄 容量Cpが小さくなる。

 また、トランジスタT5のソース・ドレイ 端子が電源VDDレベルにバイアスされ、ゲー に供給される制御信号Vcnt1がLレベルである め、トランジスタT5は確実にオフされる。

 前記スイッチング容量生成回路12b,12cでは 、制御信号Vcnt2,Vcnt3によりスイッチング容量 成回路12aと同様に動作する。すなわち、制 信号Vcnt2がHレベルのとき、容量C2a,C2bが発振 部2の出力端子OUT1,OUT2に作用し、制御信号Vcnt2 がLレベルのとき、容量C2a,C2bは出力端子OUT1,OU T2に作用しない。また、制御信号Vcnt3がHレベ のとき、容量C4a,C4bが発振部2の出力端子OUT1, OUT2に作用し、制御信号Vcnt3がLレベルのとき 容量C4a,C4bは出力端子OUT1,OUT2に作用しない。 して、スイッチング容量生成回路12b,12cの各 トランジスタT1~T5の動作及び作用はスイッチ グ容量生成回路12aと同様である。

 第一の実施の形態のスイッチング容量生成 路12a~12cを備えたVCOは、以下の利点を有する 。
(1)制御信号Vcnt1~Vcnt3により、各スイッチング 量生成回路12a~12cを活性化するか否かを選択 して、発振部2の出力端子OUT1,OUT2に作用する 量値を変更することにより、発振部2の出力 号周波数を調整することができる。
(2)各スイッチング容量生成回路12a~12cのスイ チ素子であるトランジスタT5をオンさせて、 容量C1a,C1b,C2a,C2b,C4a,C4bを発振部2の出力端子OUT 1,OUT2に作用させるとき、トランジスタT5のオ 抵抗値を等価的に1/2に低減することができ 。従って、スイッチ素子(T5)のオン抵抗値を 実質的に下げることができるので、発振部2 出力端子OUT1,OUT2に接続される容量を効率よ 作用させて、クオリティファクタを向上さ ることができる。
(3)各スイッチング容量生成回路12a~12cのスイ チ素子であるトランジスタT5がオフされると き、トランジスタT5のソース端子及びドレイ 端子と基板との間の接合容量、即ち寄生容 が深い逆バイアス状態で形成される。従っ 、オフ状態にあるときのトランジスタT5の 生容量を小さくして、トランジスタT5の導通 状態と不導通状態とで、出力端子に作用する 容量値の変化を大きくすることができる。
(4)発振部2の出力端子OUT1,OUT2に一対の容量を 用させるか否かを一つのトランジスタT5で選 択することができる。更に、各スイッチング 容量生成回路12a~12cのトランジスタT1~T4は最小 のサイズに設定することができるので、キャ パシタアレイ11の回路面積を縮小することが きる。

 (第二の実施の形態)
 図5~図11は、第二の実施の形態のスイッチン グ容量生成回路21を示す。この第二の実施の 態のスイッチング容量生成回路21では、前 第一の実施の形態の各スイッチング容量生 回路12a~12cのトランジスタT1,T2のオン抵抗を くするためにトランジスタT1,T2が前記制御信 号Vcnt1~Vcnt3とは異なる信号で制御される。

 更に、図5に示すスイッチング容量生成回 路21では、第一の実施の形態のスイッチング 量生成回路12a~12cから抵抗R1,R2が除去されて る。前記第一の実施の形態と同一構成部分 、同一符号を付して説明する。

 トランジスタT3~T5のゲートには第一の実 の形態と同様に制御信号Vcnt1が供給される。 トランジスタT1,T2のゲートには、制御電圧選 回路13から制御電圧Vcoが供給される。

 前記制御電圧選択回路13は、前記制御信 Vcnt1に応答して、高電位電源VDDと、低電位電 源Vssと、前記トランジスタT1,T2のオン時にそ らを高抵抗状態に維持するバイアス電圧V1 のうちのいずれかを制御電圧Vcoとして選択 る。

 図6は、前記制御電圧選択回路13の具体的 成を示す。第一のセレクタ回路14aには、電 VDDと前記バイアス電圧V1が供給される。バ アス電圧V1は、図9に示すように、電源VDDと 源Vssの中間電位より僅かに高い電圧に設定 れている。

 更に、前記第一のセレクタ回路14aには前 制御信号Vcnt1が第一選択信号として供給さ る。そして、第一のセレクタ回路14aは制御 号Vcnt1がHレベルのとき、電源VDDレベルを有 る電圧を出力信号S1として出力し、制御信号 Vcnt1がLレベルのとき、バイアス電圧V1を出力 号S1として出力する。

 第二のセレクタ回路14bには、前記第一の レクタ回路14aの出力信号S1と電源Vssが供給 れる。さらに第二のセレクタ回路14bには遷 帰還信号発生回路15の出力信号S2が第二選択 号(遷移期間信号)として供給される。そし 、第二のセレクタ回路14bは遷移帰還信号発 回路15の出力信号S2がLレベルのとき、第一の セレクタ回路14aの出力信号S1を前記制御電圧V coとして出力し、遷移帰還信号発生回路15の 力信号S2がHレベルのとき、電源Vssレベルを する電圧を制御電圧Vcoとして出力する。

 前記遷移帰還信号発生回路15には、制御 号Vcnt1が供給される。そして、図9に示すよ に、遷移帰還信号発生回路15は、制御信号Vcn t1の立ち下りに応答して出力信号S2を立ち上 、Hレベルの出力信号S2を遷移期間Twの間に限 り維持する。

 図7は、前記遷移帰還信号発生回路15の一 を示す。同図に示すように遷移帰還信号発 回路15は、制御信号Vcnt1の立下りに応答して 遷移期間Twの間出力信号S2をHレベルに維持す 単安定マルチバイブレータ16で構成するこ ができる。

 図8は、前記遷移帰還信号発生回路15の別 を示す。同図に示す回路15は、フリップフ ップ回路17のクロック端子CLKには制御信号Vcn t1が入力され、J入力端子及びK入力端子には 源VDDが入力され、出力端子Qから前記出力信 S2が出力される。

 また、出力信号S2は遅延時間設定部18に供給 され、その遅延時間設定部18の出力信号が前 フリップフロップ回路17のクリア端子CLRに 力される。
 前記遅延時間設定部18は、直列に接続され 複数段のバッファ回路19とセレクタ20とで構 され、前記出力信号S2がバッファ回路19の初 段に供給され、各バッファ回路19の出力信号 セレクタ20に供給される。

 セレクタ20には選択信号S3が供給され、その 選択信号S3によりセレクタ20はバッファ回路19 のいずれか1つの出力信号を選択する。
 このような構成により、制御信号Vcnt1がHレ ルからLレベルに立ち下がると、出力信号S2 LレベルからHレベルに立ち上がる。そして セレクタ回路20で選択されたバッファ回路19 出力信号がフリップフロップ回路17のクリ 端子CLRに入力されると、出力信号S2がLレベ に立ち下がる。従って、遅延時間設定部18で 選択された遅延時間で出力信号S2の遷移期間T wが設定される。

 図10及び図11は、前記バイアス電圧V1を生 するバイアス電圧発生回路を示す。図10に すバイアス電圧発生回路22aは、PチャネルMOS ランジスタT6のソースに電源VDDが供給され 同トランジスタT6のゲート及びドレインと電 源Vssとの間に電流源23が接続される。そして 電流源23に流れるバイアス電流Ibに応じて前 記バイアス電圧V1が生成され、該バイアス電 V1がトランジスタT6のゲートから出力される 。

 前記制御電圧選択回路13でバイアス電圧V1 が制御信号Vcoとして選択されるとき、トラン ジスタT6のゲートが前記スイッチング容量生 回路21のトランジスタT1,T2のゲートに接続さ れる。

 すると、トランジスタT6とトランジスタT1 ,T2とがカレントミラー動作を行うので、バイ アス電流Ibを調整してバイアス電圧V1を調整 ることにより、トランジスタT1,T2のオン抵抗 を所要の高抵抗に設定可能となる。

 図11に示すバイアス電圧発生回路22bは、 記バイアス電圧発生回路22aの電流源23を抵抗 R3に置き換えたものである。抵抗R3の抵抗値 調整することにより、トランジスタT1,T2のオ ン抵抗を所要の高抵抗に設定可能である。

 前記抵抗R3は、その精度を確保するため、 るいは調整を容易に行うために、このVCOを 載するチップ外の外付け抵抗としてもよい
 上記のような制御電圧選択回路13は、キャ シタアレイを構成する複数のスイッチング 量生成回路21の各々に設けられる。

 次に、上記のように構成されたスイッチ グ容量生成回路21の動作を図9に従って説明 る。制御信号Vcnt1がHレベルであるとき、ト ンジスタT3~T5はオンされる。また、制御電 選択回路13では、第一のセレクタ回路14aの出 力信号S1は電源VDDレベルに設定され、第二の レクタ回路14bの出力信号S2は電源Vssレベル 設定される。

 すると、第二のセレクタ回路14bから出力 れる制御電圧Vcoは電源VDDレベルに設定され 。従って、トランジスタT1,T2はオフされる め、第一の実施の形態と同様な動作となる

 制御信号Vcnt1がHレベルからLレベルに立ち 下がると、第一のセレクタ回路14aは出力信号 S1をバイアス電圧V1に設定する。また、遷移 間信号発生回路15の出力信号S2は遷移期間Tw 間Hレベルに維持され、その後Lレベルに立ち 下がる。

 すると、第二のセレクタ回路14bから出力さ る制御電圧Vcoは、遷移期間Twで電源Vssレベ に維持され、その後バイアス電圧V1に設定さ れる。
 このような動作により、制御信号Vcnt1の立 りによりトランジスタT3~T5はオフされ、トラ ンジスタT1,T2のゲートには遷移期間Twで電源Vs sレベルが供給される。従って、トランジス T1,T2のオン抵抗は小さく、トランジスタT5の ース端子又はドレイン端子であるノードVa 、電源Vssレベルから電源VDDレベルに速やか 引き上げられる。

 そして、遷移期間Tw後はトランジスタT1,T2 のゲートにバイアス電圧V1が供給されて、ト ンジスタT1,T2は高抵抗状態でオンされてい 。この状態では、前記第一の実施の形態の イッチング容量生成回路12a~12cと同様に動作 る。

 また、制御信号Vcnt1が再度Hレベルになれば トランジスタT1,T2がオフされ、トランジス T3~T5がオンされ、ノードVaは電源Vssレベルに き下げられる。
 第二の実施の形態のスイッチング容量生成 路21は、第一の実施の形態で得られた(1)~(4) 利点に加えて、更に以下の利点を有する。
(5)スイッチング容量生成回路21のトランジス T1,T2がオンされ、トランジスタT3~T5がオフさ れるとき、バイアス電圧V1によりトランジス T1,T2は高抵抗状態でオンされている。従っ 、第一の実施の形態のスイッチング容量生 回路12a~12cで必要とした抵抗R1,R2を省略して 回路面積を縮小することができる。
(6)制御信号Vcnt1がHレベルからLレベルに立ち がり、トランジスタT1,T2がオンされるととも にトランジスタT3~T5がオフされるとき、制御 圧Vcoが遷移期間Twで電源Vssレベルに維持さ る。従って、ノードVaを電源VDDレベルに速や かに引き上げて、トランジスタT5をオフさせ ことができる。この結果、発振部2の出力端 子OUT1,OUT2に作用させる容量を速やかに切り替 えることができるので、発振部2の出力信号 波数の切り替えを高速化することができる

 (第三の実施の形態)
 図12は第三の実施の形態を示す。この第三 実施の形態は、LCバンドパスフィルターに前 記第一の実施の形態のキャパシタアレイ11を 続して、キャパシタアレイ11によりLC共振周 波数の中心周波数を調整するようにしたもの である。

 LCバンドパスフィルターのLC共振部24は公 の構成であり、負性抵抗発生部25はNチャネ MOSトランジスタT7,T8とPチャネルMOSトランジ タT9で構成される。

 前記トランジスタT7のゲートはトランジ タT8のドレインに接続され、前記トランジス タT8のゲートはトランジスタT7のドレインに 続されている。前記トランジスタT7,T8のソー スと電源Vssとの間にトランジスタT9が介在さ 、そのトランジスタT9のゲートにチューニ グ電圧Vtuが入力される。

 前記トランジスタT7,T8のドレイン間には ンダクタンス26が接続され、そのインダクタ ンス26の中間点には電源VDDが供給されている 前記トランジスタT7のドレインにはPチャネ MOSトランジスタT10のソースが接続され、前 トランジスタT8のドレインにはNチャネルMOS ランジスタT11のドレインが接続される。そ て、トランジスタT10のドレインとトランジ タT11のソースは電流源27を介して電源Vssに 続される。

 そして、トランジスタT10のゲートに入力 号Vipが入力され、トランジスタT11のゲート 入力信号Vinが入力される。入力信号Vip,Vinは 互いに相補な発振信号である。

 前記トランジスタT7,T8のドレインには前 キャパシタアレイ11のスイッチング容量生成 回路12a~12cが接続されている。そして、トラ ジスタT7,T8のドレインから出力信号Von,Vopが 力される。

 上記のように構成されたLCバンドパスフ ルターは、インダクタンス26とキャパシタア レイ11の容量値に応じたLC共振周波数により 力信号Vip,Vinの周波数から所要の周波数を分 した出力信号Von,Vopを生成する。

 そして、制御信号Vcnt1~Vcnt3でキャパシタ レイ11のスイッチング容量生成回路12a~12cが ランジスタT7,T8のドレインに選択的に接続さ れることにより、LC共振周波数の中心周波数 調整される。

 また、チューニング電圧Vtuの調整により 出力信号Von,VopのQ(減衰率)を調整可能である 。そして、キャパシタアレイ11のクオリティ ァクタを向上させることにより、チューニ グ電圧Vtuを低下させた状態、すなわちトラ ジスタT9のドレイン電流を少なくしながら 出力信号Von,VopのQを向上させることができる 。

 上記各実施の形態は、以下の態様で実施し もよい。
・図2に示すトランジスタT3,T4のいずれか一方 を省略し、トランジスタT5のソース端子及び レイン端子を1つのNチャネルMOSトランジス を用いて低電位電源電圧にバイアスしても い。
・図2に示すトランジスタT1,T2のいずれか一方 を省略し、トランジスタT5のソース端子及び レイン端子を1つのPチャネルMOSトランジス を用いて高電位電源電圧にバイアスしても い。この場合、図2に示す抵抗R1,R2も1つのみ よい。
・図12に示す各スイッチング容量生成回路12a, 12b,12cを図5に示すスイッチング容量生成回路2 1,21,21に置き換えてもよい。