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Patent Searching and Data


Title:
THERMOPLASTIC ELASTOMER COMPOSITION AND PRODUCTION PROCESS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044790
Kind Code:
A1
Abstract:
A thermoplastic elastomer composition which has excellent cleanability and is suitable for use as a medical rubber supply. It is characterized by comprising a rubber ingredient dynamically crosslinked with a crosslinking agent and a matrix which comprises a thermoplastic resin and in which the crosslinked rubber ingredient has been dispersed, the crosslinking agent comprising a triazine derivative.

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JPS59189144FILLER FOR RUBBER
Inventors:
NAKANO, Hiroaki (6-9 Wakinohama-cho 3-Chome, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 72, 6510072, JP)
中野宏昭 (〒72 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 SRIハイブリッド株式会社内 Hyogo, 6510072, JP)
Application Number:
JP2008/067890
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER INDUSTRIES, LTD. (6-9 Wakinohama-cho 3-Chome, Chuo-ku Kobe-sh, Hyogo 72, 6510072, JP)
住友ゴム工業株式会社 (〒72 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 Hyogo, 6510072, JP)
NAKANO, Hiroaki (6-9 Wakinohama-cho 3-Chome, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 72, 6510072, JP)
International Classes:
C08L21/00; C08J3/24; C08K5/3492; C08L23/22
Foreign References:
JP2007054621A2007-03-08
JP2003147138A2003-05-21
JP2002301133A2002-10-15
JPH0459845A1992-02-26
JP3193895B22001-07-30
JPH08112342A1996-05-07
JPS6424839A1989-01-26
JP2002201313A2002-07-19
JP3193895B22001-07-30
Other References:
See also references of EP 2208753A4
Attorney, Agent or Firm:
OWADA, Kazumi (Itohpia Nishitemma Soars Tower 1102, 11-20 Nishitemma 1-chome,Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 47, 5300047, JP)
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Claims:
 ゴム成分が架橋剤により動的架橋されて、少なくとも熱可塑性樹脂を含むマトリックス中に分散されており、
 前記架橋剤としてトリアジン誘導体が配合されていることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
 前記トリアジン誘導体により動的架橋する場合には、亜鉛化合物が配合されていない請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
 前記トリアジン誘導体からなる架橋剤が、ゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下で配合されている請求項1または請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
 前記動的架橋されるゴム成分としてエチレン-プロピレン-ジエンゴムまたは/およびブチル系ゴムが配合され、
 前記熱可塑性樹脂としてポリプロピレンが配合されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
 ゴム成分と、トリアジン誘導体と、少なくとも熱可塑性樹脂を含むマトリックスとを配合して混練し、
 前記混練物を押出機またはニーダに投入し、剪断力を加えてゴム成分を分散させると共に前記トリアジン誘導体により動的架橋し、該ゴム成分を前記マトリックス中に分散させていることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
 ゴム成分と、トリアジン誘導体と、少なくとも熱可塑性樹脂を含むマトリックスとを配合する一方、亜鉛化合物は配合せずに、これらを混練し、
 前記混練物を押出機またはニーダに投入し、剪断力を加えてゴム成分を分散させると共に前記トリアジン誘導体により動的架橋し、該ゴム成分を前記マトリックス中に分散させていることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする医療用ゴム用品。
 請求項5または請求項6に記載の方法で製造された熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする医療用ゴム用品。
Description:
熱可塑性エラストマー組成物お び製造方法

 本発明は、清浄性に優れた熱可塑性エラ トマー組成物、該組成物の製造方法および 組成物を使用した医療用ゴム用品に関する

 医療用ゴム用品には高い清浄性が要求さ る。具体的には日本薬局方の輸液用ゴム栓 験法に規定されているように、純水にて溶 を行い、各種成分が規定量以上検出されな ことなどを要求している。この日本薬局方 は亜鉛の溶出量が規定されており、亜鉛を む医療用ゴム用品は好ましくないとされて る。

 医療用ゴム用品の材料として、一般の架橋 ム、熱可塑性エラストマー(TPE)あるいは動 架橋を行う熱可塑性エラストマー(TPV)等が開 発されているが、それぞれ問題がある。
 例えば、一般の架橋ゴムではゴム弾性を発 するために架橋工程を必要とする。架橋工 は通常ゴムポリマー中に含まれる二重結合 架橋することを目的とし、そのために架橋 が添加される。架橋剤としては古くから硫 あるいはチウラム系化合物等が用いられて る。
 しかしながら、上記架橋剤は一般に十分な 橋効果を持たず、通常、架橋剤に加えて架 促進剤が用いられる。この架橋促進剤とし は酸化亜鉛が多用されている。
 架橋物組成物を医療用ゴム用品に使用する 合、上記溶出物試験の規格を満たすために 化亜鉛の配合量を制限せざるを得ないが、 の場合には、十分な架橋密度が得られない 題がある。

 前記硫黄等による架橋の他に、通常のゴム 橋の方法として、過酸化物架橋、金属架橋 樹脂架橋などが挙げられる。
 このうち過酸化物架橋は過酸化物によりポ マーの分解が起こるため、上記溶出物試験 て検出される有機物が多くなるという問題 ある。この分解は医療用ゴム用品に多用さ るブチル系ゴムで顕著である。
 金属架橋および樹脂架橋はともに架橋助剤 して金属塩を必要とするため、上記硫黄架 と同様の問題がある。

 このような状況から近年では医療用ゴム用 への実用化を目指して、熱可塑性エラスト ー(TPE)の開発が盛んである。すなわち、熱 塑性エラストマー(TPE)は架橋を必要としない ため、上記架橋剤、架橋促進剤や架橋助剤に 由来する溶出物試験結果の悪化は避けられる からである。
 また、熱可塑性樹脂と同様の成形方法を用 ることができるため、成形性の観点からも ましい。すなわち、架橋ゴムに必要な架橋 の成形物の仕上げ工程(例えば、バリ取り、 打ち抜きなど)が熱可塑性エラストマー(TPE)で は存在しないか少ないため、成形時に衛生的 であると同時に経済的な利点を得やすい。

 しかしながら、熱可塑性エラストマー(TPE) 化学的な架橋点を持たないため耐熱性に劣 という問題がある。特に、高温での圧縮永 ひずみは化学的に架橋された架橋ゴムに著 く劣る。
 医療用ゴム用品の滅菌工程では高圧蒸気滅 が多用されているため、圧縮永久ひずみが きく高圧蒸気滅菌工程で型崩れを起こしや い熱可塑性エラストマー(TPE)は医療用ゴム 品の材料として好ましくない。

 熱可塑性エラストマー(TPE)には、動的架橋 行う熱可塑性エラストマー(TPV)が存在する。
 前記動的架橋を行う熱可塑性エラストマー( TPV)とは、ゴム成分を架橋して熱可塑性樹脂 に細かく分散させた複合体、それに類する 成物を意味する。
 この種の動的架橋を行う熱可塑性エラスト ー(TPV)は化学的な架橋点を持つため、上記 ような化学的な架橋点を持たない熱可塑性 ラストマー(TPE)に比べて高温での圧縮永久ひ ずみは小さく、耐熱性は優れている。さらに 、熱可塑性であるため上記したように衛生面 および生産性の観点からも一般の架橋ゴムに 対して好ましい。

 しかしながら、前記動的架橋を行う熱可塑 エラストマー(TPV)では、架橋を行うために 橋剤と架橋助剤を必要とすることから、通 の架橋ゴムと同一の問題が生じる。
 一般に動的架橋を行う熱可塑性エラストマ (TPV)では、架橋物の物性が優れていること ら過酸化物架橋剤あるいは樹脂架橋剤が好 で用いられる。しかしながら、過酸化物架 剤はポリマー成分の分解を起こす場合があ 、溶出物試験に好ましくない影響を与える この分解は既に述べたように医療用ゴム用 に多用されるブチル系ゴムで顕著である。 た、樹脂架橋剤では架橋助剤として酸化亜 を用いるため、この酸化亜鉛が溶出物試験 悪い影響を与えるとともに、未反応で残っ 樹脂架橋剤も溶出物試験に好ましくない影 を与える。酸化亜鉛の配合量または/および 脂架橋剤の配合量を減らして、溶出物試験 規定を満たすことは可能であるが、その場 、架橋反応が不十分となる。

 前記した問題を解決すべく、各分野で種々 検討がなされている。
 例えば一般の架橋ゴムでは、特に亜鉛の溶 に関する規格を満たすべく、特許第3193895号 公報(特許文献1)に「ハロゲン化ブチルゴム100 重量部当り超高分子量ポリエチレン微粉末を 5~25重量部配合したハロゲン化ブチルゴムを 亜鉛化合物の不存在下に、2-置換-4,6-ジチオ ル-s-トリアジン誘導体の少なくとも1種又は 有機過酸化物を用いて加硫してなることを特 徴とする医薬品容器用ゴム栓」が開示されて いる。
 特許文献1には、超高分子量ポリエチレン微 粉末を使用することによって、亜鉛化合物を 添加しないことによるハロゲン化ブチルゴム の架橋の不十分さから生じる表面の粘着性を 改善できるとともに、加硫物に補強効果を与 えることができることが記載されている。

 しかしながら、特許文献1では通常の架橋ゴ ムに関して述べられているが、動的架橋を行 う熱可塑性エラストマーに関しては全く開示 されていない。
 すなわち、特許文献1にて開示された医薬品 容器用ゴム栓では、上述したような熱可塑性 エラストマーが発揮する衛生性と経済性とを 得ることはできない。

特許第3193895号公報

 本発明は、上記課題に鑑みて、清浄性に れた動的架橋を行う熱可塑性エラストマー( TPV)を提供することを課題としている。

 前記課題を解決するため、本発明は、ゴ 成分が架橋剤により動的架橋されて、少な とも熱可塑性樹脂を含むマトリックス中に 散されており、前記架橋剤としてトリアジ 誘導体が配合されていることを特徴とする 可塑性エラストマー組成物を提供している

 本発明者らは、医療用ゴム用品へ応用でき 清浄性に優れた材料として、耐熱性に優れ 衛生面および生産性の観点からも好ましい 的架橋を行う熱可塑性エラストマー(TPV)に 目した。
 動的架橋を行う熱可塑性エラストマーにお ても、医療用ゴム用品に課せられる亜鉛の 出に関する規格を満たすべく、特許文献1に 記載の発明に基づいて、動的架橋を行う熱可 塑性エラストマーに超高分子量ポリエチレン 微粉末を配合することにより架橋助剤として の亜鉛化合物を添加せずに十分な架橋を得る ことが考えられる。しかし、超高分子量ポリ エチレンは熱可塑性樹脂としては流動性が悪 く、動的架橋を行う熱可塑性エラストマーに 添加することは加工性の観点から好ましくな い。また、超高分子量ポリエチレンを添加す ることは経済的にも好ましくない。
 そこで、本発明者らは架橋助剤である亜鉛 合物を溶出物試験の基準を満たす程度に少 としても、あるいは亜鉛化合物不存在下で 、ゴム成分の動的架橋を十分に行うことが きる架橋剤について試行錯誤の検討を加え 結果、架橋剤としてトリアジン誘導体を用 ればよいことを知見し、更に検討を重ねて 記本発明を完成した。

 本発明で用いられるトリアジン誘導体とし は、例えば下記一般式(I);
(式中、Rは、-SH、-OR 1 、-SR 2 、-NHR 3 または-NR 4 R 5 (R 1 、R 2 、R 3 、R 4 およびR 5 は、アルキル基、アルケニル基、アリール基 、アラルキル基、アルキルアリール基または シクロアルキル基を示す。R 4 およびR 5 は同一であっても異なっていてもよい。)で り、M1およびM2は、同一または異なって、H、 Na、Li、K、1/2Mg、1/2Ba、1/2Ca、脂肪族1級、2級 しくは3級アミン、第4級アンモニウム塩また はホスホニウム塩である。)
で表される化合物が挙げられる。

 上記一般式(I)において、アルキル基として 、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル 、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル 基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペン ル基、tert-ペンチル基、n-ヘキシル基、1,1-ジ メチルプロピル基、オクチル基、イソオクチ ル基、2-エチルヘキシル基、デシル基または デシル基等の炭素数1~12のアルキル基が挙げ られる。
 アルケニル基としては、例えばビニル基、 リル基、1-プロペニル基、イソプロペニル 、2-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基または2- ペンテニル基等の炭素数1~12のアルケニル基 挙げられる。
 アリール基としては、単環式または縮合多 式芳香族炭化水素基が挙げられ、具体的に 例えばフェニル、ナフチル、アントリル、 ェナントリルまたはアセナフチレニル等の 素数6~14のアリール基等が挙げられる。
 アラルキル基としては、例えばベンジル、 ェネチル、ジフェニルメチル、1-ナフチル チル、2-ナフチルメチル、2,2-ジフェニルエ ル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル 5-フェニルペンチル、2-ビフェニリルメチル 、3-ビフェニリルメチルまたは4-ビフェニリ メチル等の炭素数7~19のアラルキル基が挙げ れる。
 アルキルアリール基としては、例えばトリ 、キシルまたはオクチルフェニル等の炭素 7~19のアルキルアリール基が挙げられる。
 シクロアルキル基としては、例えばシクロ ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、 クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ チルまたはシクロノニル等の炭素数3~9のシ ロアルキル基等が挙げられる。

 前記一般式(I)で表されるトリアジン誘導 の具体例としては、例えば2,4,6-トリメルカ ト-s-トリアジン、2-メチルアミノ-4,6-ジメル カプト-s-トリアジン、2-(n-ブチルアミノ)-4,6- メルカプト-s-トリアジン、2-オクチルアミ -4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、2-プロピル ミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、2-ジア リルアミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、2 -ジメチルアミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジ ン、2-ジブチルアミノ-4,6-ジメルカプト-s-ト アジン、2-ジ(iso-ブチルアミノ)-4,6-ジメルカ ト-s-トリアジン、2-ジプロピルアミノ-4,6-ジ メルカプト-s-トリアジン、2-ジ(2-エチルヘキ ル)アミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、2 -ジオレイルアミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリア ジン、2-ラウリルアミノ-4,6-ジメルカプト-s- リアジンもしくは2-アニリノ-4,6-ジメルカプ -s-トリアジン、またはこれらのナトリウム もしくはジナトリウム塩が挙げられる。

 なかでも、トリアジン誘導体としては2,4,6- リメルカプト-s-トリアジン、2-ジアルキル ミノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジン、2-アニ ノ-4,6-ジメルカプト-s-トリアジンが好まし 、入手の容易さから2-ジブチルアミノ-4,6-ジ ルカプト-s-トリアジンが特に好ましい。
 本発明において、トリアジン誘導体として 1種類を単独で使用しても良いし、2種類以 を組み合わせて用いてもよい。

 トリアジン誘導体はゴム成分100質量部に して0.1質量部以上10質量部以下の割合で配 することが好ましい。これは、トリアジン 導体の配合量が0.1質量部未満では、ゴム成 の架橋が不十分となるため粘着性が発現し り耐摩耗性等が劣る一方、トリアジン誘導 の配合量が10質量部を超えると架橋剤の残渣 により溶出物試験へ悪影響を与える可能性が 大きくなるためである。トリアジン誘導体の 配合量はゴム成分100質量部に対して0.5質量部 以上7.5質量部以下がより好ましい。

 動的架橋されるゴム成分は特に限定されな が、例えば、ブチル系ゴム、イソプレンゴ 、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴ 、天然ゴム、クロロプレンゴム、アクリロ トリルブタジエンゴムなどのニトリル系ゴ 、水素化ニトリル系ゴム、ノルボルネンゴ 、エチレンプロピレンゴム、エチレン-プロ ピレン-ジエンゴム、アクリルゴム、エチレ ・アクリレートゴム、フッ素ゴム、クロロ ルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロロ ドリンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴ 、多硫化ゴム、フォスファンゼンゴムまた 1,2-ポリブタジエン等が挙げられる。
 これらは1種類を単独で使用しても良いし、 2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

 ゴム成分は、前記に限定されないが、ブチ 系ゴムまたは/およびエチレン-プロピレン- エンゴム(以下、EPDMゴムという)が好ましい
 ブチル系ゴムは耐気体透過性および耐水蒸 透過性に優れることから好ましい。
 ブチル系ゴムとしては公知の化合物を用い よいが、例えばイソブチレン-イソプレン共 重合ゴム、ハロゲン化イソブチレン-イソプ ン共重合ゴム(以下、「ハロゲン化ブチルゴ 」という)、またはその変性物が挙げられる 。変性物としては、イソブチレンとp-メチル チレンの共重合体の臭素化物等が挙げられ 。なかでも、動的架橋の容易さからハロゲ 化ブチルゴムがより好ましく、塩素化ブチ ゴムまたは臭素化ブチルゴムが更に好まし 。

 また、EPDMゴムは加工性に優れているため好 ましい。EPDMゴムにはゴム成分のみからなる 油展タイプのEPDMゴムとゴム成分とともに伸 油を含む油展タイプのEPDMゴムとが存在する が、本発明ではいずれのタイプのものも使用 可能である。EPDMゴムにおけるジエンモノマ の例としては、ジシクロペンタジエン、メ レンノルボルネン、エチリデンノルボルネ 、1,4-ヘキサジエンまたはシクロオクタジエ などが挙げられる。
 さらに、ハロゲン化ブチルゴムとEPDMゴムの 組み合わせは相性が良く、耐気体透過性およ び耐水蒸気透過性に優れるとともに加工性も 優れることからより好ましい。

 前記熱可塑性樹脂は、特に限定されず公 のものを使用でき、例えば、オレフィン系 脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)もし はポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリ エステル系樹脂、ポリスチレン(PS)、ナイロ 等が挙げられる。なかでも、上述したゴム 分との相溶性が良いためオレフィン系樹脂 用いることが好ましい。

 前記オレフィン系樹脂としては、例えば、 リエチレン、ポリプロピレン、エチレンエ ルアクリレート樹脂、エチレンビニルアセ ート樹脂、エチレン-メタクリル酸樹脂、ア イオノマー樹脂または塩素化ポリエチレン等 が挙げられ、そのうちポリプロピレンまたは ポリエチレンを用いることが好ましい。
 なかでも、ポリプロピレンを用いることが り好ましい。ポリプロピレンはポリエチレ に比べて流動性が良いことから加工性に優 、加えて融点がポリエチレンに比べて高く 発明の熱可塑性エラストマー組成物の高温 の圧縮永久ひずみが向上するからである。

 熱可塑性樹脂の配合量は、特に限定され いが、ゴム成分100質量部に対して10質量部 上80質量部以下の割合で配合されていること が好ましい。熱可塑性樹脂の配合量がゴム成 分100質量部に対して10質量部より少ないと、 成物の流動性が悪く動的架橋が困難をきた 。一方、熱可塑性樹脂の配合量がゴム成分1 00質量部に対して80質量部より多いと、好ま いゴム弾性が得られない。熱可塑性樹脂の 合量はゴム成分100質量部に対して30質量部以 上70質量部以下がより好ましい。

 本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお ては、熱可塑性エラストマーを加えること できる。すなわち、熱可塑性樹脂と熱可塑 エラストマーの混合物を動的架橋されたゴ 成分を分散させるマトリックスとしても良 。
 熱可塑性エラストマーは、特に限定されず 知の熱可塑性エラストマーを使用できる。 体的には、例えば、スチレン系熱可塑性エ ストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラスト ー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、 レタン系熱可塑性エラストマー、エステル 熱可塑性エラストマーまたはアミド系熱可 性エラストマー等が挙げられる。なかでも チレン系熱可塑性エラストマーを用いるこ が好ましい。

 前記スチレン系熱可塑性エラストマーとし は、スチレン系モノマーを主体とする重合 ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とす ブロック(B)のブロック共重合体および該ブ ック共重合体の共役ジエン重合単位を水素 加したものを例示することができる。
 前記スチレン系モノマーとしては、スチレ 、α-メチルスチレン、ビニルトルエンまた t-ブチルスチレンなどが挙げられる。これ モノマーは1種類のみを使用しても良いし、2 種以上を組み合わせて用いても良い。スチレ ン系モノマーとしては、なかでもスチレンが 好ましい。
 また、前記共役ジエン化合物としては、ブ ジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3-ジ メチルブタジエンなどが挙げられる。これら は1種類のみを使用しても良いし、2種以上を み合わせて用いても良い。

 前記スチレン系熱可塑性エラストマーの かでも、水素添加スチレン系熱可塑性エラ トマーを用いることがより好ましい。水素 加スチレン系熱可塑性エラストマーは水素 加により二重結合が飽和されており、低硬 で、圧縮ひずみが小さく、さらに耐候性・ 久性にも優れているからである。また、ゴ 成分の動的架橋を阻害せず動的架橋後のエ ストマー組成物が所望の可塑性を発現する とができる点からも水素添加スチレン系熱 塑性エラストマーを用いることがより好ま い。さらに、流動性のよい熱可塑性エラス マーを加えることで、本発明の熱可塑性エ ストマー組成物の流動性を維持しながら、 可塑性樹脂の配合量を減らすことができる

 前記スチレン系熱可塑性エラストマーとし 、具体的には、スチレン-ブタジエン-スチ ン共重合体(SBS)、スチレン-イソプレン-スチ ン共重合体(SIS)、スチレン-エチレン/ブチレ ン-スチレン共重合体(SEBS)、スチレン-エチレ /プロピレン-スチレン共重合体(SEPS)または チレン-エチレン-エチレン/プロピレン-スチ ン共重合体(SEEPS)等が挙げられる。
 なかでも、スチレン-エチレン-エチレン/プ ピレン-スチレン共重合体(SEEPS)を用いるこ が特に好ましい。

 熱可塑性エラストマーを配合する場合、そ 配合量はゴム成分100質量部に対して300質量 以下であることが好ましい。熱可塑性エラ トマーの配合量がゴム成分100質量部に対し 300質量部より多いと、動的架橋を行う熱可 性エラストマー(TPV)のもつ高温での小さい 縮永久ひずみが発揮できないためである。 ましくは150質量部以下、さらに好ましくは10 0質量部以下である。
 熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂との 合割合は使用するエラストマーおよび樹脂 応じて適切な混合割合を決定できるが、熱 塑性樹脂100質量部に対して熱可塑性エラス マーが1000質量部以下が好ましい。熱可塑性 エラストマーの配合量が熱可塑性樹脂100質量 部に対して1000質量部より多いと、組成物の 動性が悪く、成形に好ましくない影響を与 るためである。好ましくは500質量部以下、 り好ましくは300質量部以下である。

 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は 橋剤としてトリアジン誘導体を配合してい ため、架橋助剤である亜鉛化合物の不存在 ゴム成分を十分に動的架橋することができ 。しかしながら、亜鉛化合物が溶出試験の 準を満たす少量であれば、亜鉛化合物を配 してもよい。例えば、酸化亜鉛をゴム成分1 00質量部に対して1~3質量部配合しても、亜鉛 溶出量は0.00ppmで検出限界以下となり、溶出 物試験の要件を満たすことができる。

 本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお ては、本発明の目的に反しない限り他の成 を配合してもよい。
 本発明の熱可塑性エラストマー組成物には 架橋反応を適切に行うために、公知の架橋 剤を用いてもよい。架橋助剤としては金属 化物が挙げられるが、清浄性の観点からマ ネシウムまたはカルシウムの酸化物が好ま い。前記架橋助剤の配合量はゴム成分の物 が十分発揮される量であればよく、本発明 おいては必要に応じてゴム成分100質量部に して0~5質量部の範囲から選択することがで る。

 また、受酸剤を配合してもよい。受酸剤を 合することにより、ゴム成分の動的架橋時 発生するハロゲン系ガスの残留を防止する とができる。
 受酸剤としては酸受容体として作用する種 の物質を用いることができるが、マグネシ ムまたはカルシウムの炭酸塩などが好適な として挙げられる。また、ハイドロタルサ ト類または酸化マグネシウムを用いること できる。
 受酸剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対 0.1質量部以上10質量部以下であることが好 しく、0.5質量部以上5質量部以下であること より好ましい。

 適度な柔軟性と弾性を与えるために、必要 応じて軟化剤を配合することができる。
 軟化剤としてはオイルや可塑剤が挙げられ 。オイルとしては、例えばパラフィン系、 フテン系、芳香族系等の鉱物油や炭化水素 オリゴマーからなるそれ自体公知の合成油 またはプロセスオイルを用いることができ 。合成油としては、例えばα-オレフィンと オリゴマー、ブテンのオリゴマー、エチレ とα-オレフィンとの非晶質オリゴマーが好 しい。可塑剤としては、フタレート系、ア ペート系、セパケート系、ホスフェート系 ポリエーテル系、ポリエステル系等の可塑 が挙げられ、より具体的には例えばジオク ルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP) 、ジオクチルセパケート(DOS)、ジオクチルア ペート(DOA)等が挙げられる。

 前記軟化剤の配合量はゴム成分100質量部に して600質量部以下であることが好ましく、4 00質量部以下であることがより好ましい。軟 剤を前記範囲より多く配合すると、組成物 表面から軟化剤がブリードしたり、あるい 軟化剤が架橋阻害を起こしてゴム成分が十 に架橋されず物性が低下してしまうことが るからである。軟化剤の配合量の下限は特 限定されず、軟化剤を添加した効果、すな ち動的架橋時におけるゴム成分の分散性を り良化する効果が得られればよいが、通常 15質量部以上である。
 なお、油展エピクロルヒドリンゴムや油展 た水素添加スチレン系熱可塑性エラストマ 等を用いた場合は伸展油が軟化剤としての 割も果たす。ゆえに、伸展油の量を軟化剤 配合量に勘案する。

 機械的強度を改善するために、必要に応じ 充填剤等を配合することができる。
 充填剤としては、例えばシリカ、カーボン ラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム 酸化チタン、二塩基性亜リン酸塩(DLP)、塩 性炭酸マグネシウム、アルミナ等の粉体を げることができる。
 充填剤はゴム成分100質量部に対して30質量 以下で配合するのが好ましい。充填剤の比 が上記範囲を超えると、柔軟性が低下して まうことがあるからである。また、清浄性 観点からも好ましくない。

 そのほか、本発明の熱可塑性エラストマー 成物においては、滑剤、老化防止剤、酸化 止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、 燃剤、中和剤、造核剤または気泡防止剤等 添加剤を適宜配合してもよい。
 滑剤としては、例えば高級脂肪酸アミドま は不飽和脂肪酸アミド等が挙げられる。
 老化防止剤としては、例えば2-メルカプト ンゾイミダゾールなどのイミダゾール類;フ ニル-α-ナフチルアミン,N,N’-ジ-6-ナフチル- p-フェニレンジアミンもしくはN-フェニル-N’ -イソプロピル-p-フェニレンジアミンなどの ミン類;または2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェ ノール、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブ チルフェノール)もしくは2,5-ジ-tert-ブチルハ ドロキノンなどのフェノール類等が挙げら る。

 以上の成分からなる本発明の熱可塑性エ ストマー組成物は清浄性に優れていること ら、医療用ゴム用品、食品用ゴム用品また 化学薬品用ゴム用品に極めて有効に応用す ことができる。医療用ゴム用品としては、 えば医薬容器のゴム栓、シリンジ用ガスケ ト、減圧採血管用のシール材またはパッキ グ材などが挙げられる。食品用ゴム用品と ては、食品製造装置や食品保存および/また は収納用の容器に使用される各種密封材など が挙げられる。

 また、前記本発明の熱可塑性エラストマー 成物の製造方法として、ゴム成分と、トリ ジン誘導体と、少なくとも熱可塑性樹脂を むマトリックスとを配合して混練し、
 前記混練物を押出機またはニーダに投入し 剪断力を加えてゴム成分を分散させると共 前記トリアジン誘導体により動的架橋し、 ゴム成分を前記マトリックス中に分散させ いることを特徴とする熱可塑性エラストマ 組成物の製造方法を提供している。
 あるいは、亜鉛化合物を溶出物試験の基準 満たす程度に少量配合して前記ゴム成分と トリアジン誘導体と、少なくとも熱可塑性 脂を含むマトリックスと共に配合して混練 てもよい。

 より具体的には、ゴム成分、トリアジン誘 体、熱可塑性樹脂、所望により熱可塑性エ ストマー、他の添加剤をヘンシェルミキサ 、スーパーミキサーまたはタンブラー型ミ サー等の混練機に投入して混練する。その 、亜鉛化合物は配合せず、または溶出物試 の基準を満たす程度に少量配合している。 れらの成分を一度に混練しても良いし、一 の成分を予め混練したのち残りの成分を加 て混練してもよい。
 この混練物を一軸もしくは2軸押出機または ニーダ等に投入し、150~250℃に加熱しながら 橋剤であるトリアジン誘導体によりゴム成 を動的架橋し、少なくとも熱可塑性樹脂を むマトリックス中にゴム成分を分散させて る。

 前記のように、剪断力を加えながら架橋 行うと、組成物中のゴム粒子径を数μm~数十 μmにすることができ、微分散させることがで きる。ゴム成分を微分散させることにより、 成形物表面の粘着性が改善される。この効果 は特に粘着性の強いブチル系ゴムをゴム成分 として用いた場合に顕著であるが、他のゴム 成分を用いた場合でも有効である。また、こ の効果はマトリックスとなる熱可塑性樹脂の 種類に影響されないため、熱可塑性樹脂を他 の物性、例えば加工性等に重点をおいて選定 することもでき、経済的に有利な安価な汎用 グレードの熱可塑性樹脂を選ぶこともできる 。

 前記動的架橋は、塩素、臭素、フッ素また ヨウ素等のハロゲンの存在下に行うことが ましい。
 動的架橋時にハロゲンを存在させるには、 述したハロゲン化されたゴム成分を用いる 、ハロゲン供与性物質を配合すればよい。 記ハロゲン供与性物質としては、塩化第二 ズ等の塩化スズ、塩化第二鉄、塩化第二銅 が挙げられる。ハロゲン供与性物質は1種類 の物質を単独で用いてもよく、2種以上の物 を併用してもよい。
 前記のようにして得られた熱可塑性エラス マー組成物は、後工程のためにペレット状 するのが良い。これにより良好な成形性を ることができる。

 前記のように、本発明の熱可塑性エラスト ー組成物は、亜鉛化合物を配合せず、また 、配合しても少量の亜鉛化合物を配合し、 リアジン誘導体により動的架橋しているた 、亜鉛の溶出を防止または溶出物試験の基 を越える亜鉛の溶出を防止している。その め、接触する物質を汚染することがないた 、該熱可塑性エラストマー組成物から成形 れた成形品を清浄性に優れた成形物とする とができる。よって、本発明の熱可塑性エ ストマー組成物からなる医療用ゴム用品は 本薬局方の輸液用ゴム栓の試験法に規定す 溶出物試験の基準を満たすことができる。
 また、本発明の熱可塑性エラストマー組成 は、ゴム成分が動的架橋され化学的な架橋 を持つため、高温での圧縮永久ひずみが小 く、耐熱性に優れている。これにより本発 の医療用ゴム用品に対して高圧蒸気滅菌を っても型崩れを起こしにくく、極めて実用 である。
 さらに、本発明の熱可塑性エラストマー組 物においては、架橋剤としてトリアジン誘 体を用いることにより架橋助剤である亜鉛 合物を配合しなくても十分な架橋を得るこ ができ、かつゴム成分が組成物中で微分散 れていることにより、成形物の表面の粘着 を改善できる。
 かつ、本発明の熱可塑性エラストマー組成 は、熱可塑性樹脂と同様の成形方法を用い ことができるため成形性に優れている。さ に、架橋後の成形物の仕上げ工程(例えば、 バリ取り、打ち抜きなど)を必ずしも必要と ないため、成形時に衛生的であると同時に 済的な利点を得やすい。加えて、本発明の 可塑性エラストマー組成物は超高分子量ポ エチレン微粉末などの高価な材料を必須と ていないので、安価に製造することも可能 ある。

 以下、本発明の熱可塑性エラストマー組成 の実施形態を説明する。
 第一実施形態の熱可塑性エラストマー組成 は、ハロゲン化ブチルゴムがトリアジン誘 体からなる架橋剤により動的架橋されて、 レフィン系樹脂とスチレン系熱可塑性エラ トマーとの混合物からなるマトリックス中 分散されており、亜鉛化合物が配合されて ないことを特徴とする熱可塑性エラストマ 組成物である。

 前記オレフィン系樹脂としてはポリプロピ ンを用いることが好ましく、スチレン系熱 塑性エラストマーとしてはスチレン-エチレ ン-エチレン/プロピレン-スチレン共重合体(SE EPS)を用いることが好ましい。
 オレフィン系樹脂の配合量はゴム成分100質 部に対して30質量部以上70質量部以下が好ま しく、スチレン系熱可塑性エラストマーの配 合量はゴム成分100質量部に対して100質量部以 下が好ましい。スチレン系熱可塑性エラスト マーとオレフィン系樹脂の混合割合は、オレ フィン系樹脂100質量部に対してスチレン系熱 可塑性エラストマーが300質量部以下であるこ とが好ましい。

 トリアジン誘導体としては2-ジブチルアミ -4,6-ジメルカプト-s-トリアジンを用いている 。
 トリアジン誘導体はゴム成分100質量部に対 て0.5質量部以上7.5質量部以下の割合で配合 ることが好ましい。

 前記熱可塑性エラストマー組成物は上記成 以外の添加剤を含んでいてもよい。
 前記添加剤としては受酸剤を配合すること 好ましい。受酸剤としては酸化マグネシウ を用いることが好ましい。
 受酸剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対 0.5質量部以上3質量部以下であることが好ま しい。

 前記熱可塑性エラストマー組成物は以下の 法で製造している。
 トリアジン誘導体、ハロゲン化ブチルゴム スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフ ン系樹脂、受酸剤を、ヘンシェルミキサー スーパーミキサーまたはタンブラー型ミキ ー等の混練機に投入して混練する。
 この混練物を一軸もしくは2軸押出機または ニーダ等に投入し、亜鉛化合物の不存在下で 180~200℃に加熱しながらトリアジン誘導体に りハロゲン化ブチルゴムを動的架橋し、ス レン系熱可塑性エラストマーおよびオレフ ン系樹脂の混合物からなるマトリックス中 ハロゲン化ブチルゴムを分散させる。

 こうして得られる第一実施形態の熱可塑性 ラストマー組成物は、公知の方法に従って 形することにより種々の用途に応じた成形 とすることができる。本発明の熱可塑性エ ストマー組成物からなる成形物は、日本薬 方の輸液用ゴム栓の試験法に規定されてい 溶出物試験の基準を満たしているため、医 用ゴム用品として好適に用いられる。
 該熱可塑性エラストマー組成物からなる医 用ゴム製品は、JIS K6262のショアA硬度が20~70 であることが好ましく、40~60であることがよ 好ましい。
 また、該医療用ゴム用品は、圧縮永久ひず が40%以下であることが好ましく、25%以下で ることがより好ましい。
 かつ、該医療用ゴム用品は、後述する実施 に記載の粘着性試験を行った際に粘着回数 1回以下としている。

 第二実施形態の熱可塑性エラストマー組成 は、亜鉛化合物を少量配合している点が、 一実施形態と相違し、その他の成分および 造方法は第一実施形態と同様である。
 亜鉛化合物として酸化亜鉛を用い、該酸化 鉛をゴム成分100質量部に対して1~3質量部の 合で配合している。
 このように亜鉛化合物を少量とすると、亜 化合物の溶出物は検出限界以下とでき、溶 物試験の基準を満たすことができる。

 以下、本発明の実施例および比較例につい 詳述する。
 表1に記載の成分を用いて動的架橋された熱 可塑性エラストマー組成物を作製し、さらに 得られた熱可塑性エラストマー組成物を用い て医療用ゴム栓を製造した。

 使用した材料は下記の通りである。
・ゴム成分;ハロゲン化ブチルゴム(エクソン ービル社製「ブチル1066」)
・熱可塑性樹脂;ポリプロピレン樹脂(日本ポ ケミカル社製「BC6」)
・熱可塑性エラストマー;水素添加スチレン 熱可塑性エラストマー((株)クラレ製「セプ ン4077」)
・軟化剤;パラフィン系プロセスオイル(出光 産(株)製「ダイアナプロセスオイルPW-380」)
・トリアジン誘導体;2-ジ-n-ブチルアミノ-4,6- メルカプト-s-トリアジン(三協化成(株)製「 スネットDB」)
・受酸剤;酸化マグネシウム(協和化学工業(株 )製「キョーワマグ150」)
・樹脂架橋剤;ハロゲン化アルキルフェノー 樹脂架橋剤(田岡化学工業(株)製「タッキロ ル250-III」)
・酸化亜鉛;酸化亜鉛2種(三井鉱山(株)製)

 製造方法は下記の通りとした。
 表1に記載の成分を表1に示した割合で配合 、タンブラーにて混合した後、2軸押出機(ア イペック製「HTM38」)にて180~200℃に加熱しな ら回転数200rpmで混練して動的架橋を行い、 可塑性エラストマー組成物を作製し、ペレ ト化した。
 得られたペレットを50t射出成形機(住友重機 械工業(株)製)にて190~220℃にて射出成形し、 療用ゴム栓および試験用の試験片を製造し 。

 実施例および比較例の医療用ゴム栓につい 後述する方法により各種評価を行った。評 結果は表1に示す。
(硬さ)
 JIS K 6253に準拠して、雰囲気温度23℃、相 湿度55%の恒温恒湿条件下にてタイプAデュロ ーター硬さ試験を行った。
(圧縮永久ひずみ)
 JIS K 6262に準拠して圧縮永久ひずみ試験を った。測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮 率25%にて測定した。
(溶出物試験)
 日本薬局方の輸液用ゴム栓の試験法に従い 溶出物試験を行った。なお、表中の「亜鉛 の項目の「0.00」という値は検出限界以下で あることを示す。
(粘着性試験)
 医療用ゴム栓をガラス瓶に打栓した。上方 り表面の平滑な鉄板を0.5Nにて10分間押しつ た。その後、鉄板を静かに引き上げ、鉄板 ゴム栓が粘着し鉄板の上昇とともにガラス が移動したものを粘着と、移動しなかった のを非粘着とした。
 試験は9回行い、粘着した回数を表1に記載 た。

 酸化亜鉛を配合していない実施例1および実 施例2、さらに、少量の酸化亜鉛を配合した 施例3は、いずれも亜鉛に関する溶出物試験 検出限界以下の0.00で、溶出物試験の基準を みたしていた。粘着性試験に関しても比較例 1に示すような従来の動的架橋品と同等の好 しい結果が得られた。
 比較例1は従来汎用の樹脂架橋剤にて亜鉛化 合物をゴム成分100質量部に対して7質量部配 して、動的架橋を行った熱可塑性エラスト ー組成物からなる医療用ゴム栓である。全 的に好ましい物性が得られるが、亜鉛に関 る溶出物試験では亜鉛が検出された。
 比較例2では樹脂架橋剤にて亜鉛化合物の不 存在下に動的架橋を行った。架橋が十分でな かったために物性が好ましくなく、またゴム 成分の微分散が不十分で表面に粘着性が現れ た。

 本発明の熱可塑性エラストマー組成物か なる医療用ゴム用品としては、例えば、バ アル用医療用ゴム栓、シリンジ用ガスケッ 、プレフィルドシリンジ用ガスケット、医 機器用シーリング部材が挙げられる。