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Patent Searching and Data


Title:
THERMOSETTING RESIN COMPOSITION, METHOD FOR PRODUCING THE SAME AND CIRCUIT BOARD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026588
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a thermosetting resin composition which enables a batch reflow at a low temperature using low temperature melting solder particles during packaging of an electronic circuit comprising a component which cannot withstand high temperatures. This thermosetting resin composition also enables component packaging excellent in strength and toughness. Specifically disclosed is a thermosetting resin composition containing a metal filler component, a flux component and a thermosetting resin binder. As the metal filler component, one containing Sn and at least one of Bi and In is used. As the flux component, at least one of the compoundsrepresented by the structural formulae (1) and (2) is used. [chemical formula 1] (1) (2) In the formulae, R1-R6 independently represent a hydrogen or an alkyl group; and X represents a lone pair to which a metal can be coordinately bonded or an organic group having a double bonding π electron.

Inventors:
HINO HIROHISA (JP)
FUKUI TARO (JP)
MIYAKAWA HIDENORI (JP)
YAMAGUCHI ATSUSHI (JP)
HIGUCHI TAKAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/066665
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC WORKS LTD (JP)
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
HINO HIROHISA (JP)
FUKUI TARO (JP)
MIYAKAWA HIDENORI (JP)
YAMAGUCHI ATSUSHI (JP)
HIGUCHI TAKAYUKI (JP)
International Classes:
C08L101/00; B23K35/26; B23K35/363; C08K3/08; C08K5/09; C08L63/00; C22C12/00; C22C28/00; H01B1/22; H01B13/00; H05K3/34
Foreign References:
JP2003010997A2003-01-15
JP2002239785A2002-08-28
JPH08503168A1996-04-09
JP2004330269A2004-11-25
JPH04313491A1992-11-05
JP2007119750A2007-05-17
Attorney, Agent or Firm:
NISHIKAWA, Yoshikiyo et al. (Umeda-Daiichiseimei Bldg. 5F12-17, Umeda 1-chome,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka, JP)
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Claims:
 金属フィラー成分、フラックス成分、熱硬化性樹脂バインダーを含有する熱硬化性樹脂組成物において、金属フィラー成分として、BiとInの少なくとも一方を含有するものを用いると共に、フラックス成分として、下記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方を用いて成ることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
 金属フィラー成分全量に対して、Biの含有量が10~70重量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 金属フィラー成分全量に対して、Inの含有量が10~90重量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 金属フィラー成分全量に対して、Biの含有量が10~70重量%であると共に、Inの含有量が10~90重量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 金属フィラー成分が、Cu、Ag、Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 上記構造式(1)又は(2)中のXが、下記構造式(3)~(8)で示される有機基の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、コハク酸、5-ケトヘキサン酸、3-ヒドロキシプロピオン酸、4-アミノ酪酸、3-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトイソブチル酸、3-メチルチオプロピオン酸、3-フェニルプロピオン酸、3-フェニルイソブチル酸、4-フェニル酪酸の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 熱硬化性樹脂バインダーとして、エポキシ樹脂及び硬化剤を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分が3~50PHR含有されて成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が5~30重量%であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
 BiとInの少なくとも一方を含有する金属フィラー成分、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方からなるフラックス成分、液状エポキシ樹脂を混合・混練した後、硬化剤を添加することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
 BiとInの少なくとも一方を含有する金属フィラー成分、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方からなるフラックス成分、溶剤を混合し、次にこの溶剤を乾燥除去した後、エポキシ樹脂及び硬化剤を添加することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物又は請求項11若しくは12に記載の方法により製造された熱硬化性樹脂組成物を用いて、部品が基板に接着されて成ることを特徴とする回路基板。
Description:
熱硬化性樹脂組成物及びその製 方法並びに回路基板

 本発明は、部品実装のための導電ペース 、特に熱硬化性低温はんだペーストとして いられる熱硬化性樹脂組成物及びその製造 法並びにこの熱硬化性樹脂組成物を用いて 品実装した回路基板に関するものである。

 現在、部品実装用途には主にクリームは だと呼ばれる材料が用いられている(例えば 、特許文献1参照。)。クリームはんだは、は だ粒子、フラックス成分及び溶剤を含む組 物であり、リフロー炉中で加熱されること 、はんだ粒子が融点以上で溶解し、高温で ラックス成分がはんだ粒子表面の酸化被膜( 酸化層)を除去するという作用により、はん 粒子が一体化して部品実装を完遂させるも であり、多くの部品を一括して接続できる いう生産性の高いプロセスを提供するもの ある。添加されるフラックス成分としては アビエチン酸に代表されるロジン成分材料 各種アミン及びその塩、さらにはセバシン 、アジピン酸等の高融点有機酸などが知ら ている。

 ところで、従来の代表的なはんだであるPb 晶はんだは融点183℃であり、一方、昨今のPb を排除する傾向に従って使用が始まっている いわゆる“Pbフリーはんだ”の代表格であるS n-Ag-Cu系はんだでは、これよりもさらに30℃程 度融点の高いものである。このため、従来の はんだリフロープロセスでは、最高温度で215 -260℃という高い温度で部品実装が行われて る。

特開2004-185884号公報

 しかしながら、215-260℃というような高温 に耐えることができない部品を含む電子回路 を実装する場合には、その部品だけを別工程 において、スポットはんだを施すことによっ て実装したり、あるいは銀ペースト等を用い て実装したりする必要があり、その生産性を 著しく低下させていた。

 これに対して、はんだ合金組成を変えて 215℃よりも低い融点を持つはんだ粒子とし Sn42/Bi58合金(融点139℃)を用いた導電性ペー トが知られているが、この低融点はんだを 用する場合には、以下のような問題があっ 。

 (1)前記低融点はんだは、Pb共晶はんだやSn -Ag-Cu系はんだに比較して脆いため、強度や靱 性の点で充分でなく、はんだ接続部だけで部 品を固定すると、欠落したり、温度サイクル や衝撃によりはんだ接続部にクラックが発生 しやすい。

 (2)従来のフラックス成分は、高温で解離 、金属酸化物に対して強い化学的作用を及 すものであるが、上記のような低温のリフ ー条件では、フラックス作用が効果的には 揮されず、溶融してもはんだ粒子の一体化 起こりにくい。

 特に(1)の問題を解決するために、熱硬化 樹脂をバインダーとして用い、このバイン ーに低融点はんだ粒子を分散させてはんだ 合を行えば、部品ははんだ接続部だけでな 、樹脂硬化物にも固定されると考えられ、 れにより強度や靱性が大きく改善されると 待されるが、その際に共存させる効果的な ラックス成分が知られていない。

 本発明は上記の点に鑑みてなされたもの あり、高温に耐えられない部品を含む電子 路の実装にあたり、低温溶融はんだ粒子を 用して、低温での一括リフローが可能で、 つ強度・靱性に優れた部品実装が可能な熱 化性樹脂組成物及びその製造方法並びに回 基板を提供することを目的とするものであ 。

 本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成 物は、金属フィラー成分、フラックス成分、 熱硬化性樹脂バインダーを含有する熱硬化性 樹脂組成物において、金属フィラー成分とし て、BiとInの少なくとも一方を含有するもの 用いると共に、フラックス成分として、下 構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくと 一方を用いて成ることを特徴とするもので る。

 請求項2に係る発明は、請求項1において 金属フィラー成分全量に対して、Biの含有量 が10~70重量%であることを特徴とするものであ る。

 請求項3に係る発明は、請求項1において 金属フィラー成分全量に対して、Inの含有量 が10~90重量%であることを特徴とするものであ る。

 請求項4に係る発明は、請求項1において 金属フィラー成分全量に対して、Biの含有量 が10~70重量%であると共に、Inの含有量が10~90 量%であることを特徴とするものである。

 請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のい れか1項において、金属フィラー成分が、Cu Ag、Niの群から選ばれる少なくとも1種の金 を含有することを特徴とするものである。

 請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のい れか1項において、上記構造式(1)又は(2)中の Xが、下記構造式(3)~(8)で示される有機基の少 くともいずれかであることを特徴とするも である。

 請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のい れか1項において、上記構造式(1)又は(2)で示 される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、 コハク酸、5-ケトヘキサン酸、3-ヒドロキシ ロピオン酸、4-アミノ酪酸、3-メルカプトプ ピオン酸、3-メルカプトイソブチル酸、3-メ チルチオプロピオン酸、3-フェニルプロピオ 酸、3-フェニルイソブチル酸、4-フェニル酪 酸の群から選ばれる少なくとも1種であるこ を特徴とするものである。

 請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のい れか1項において、熱硬化性樹脂バインダー として、エポキシ樹脂及び硬化剤を用いて成 ることを特徴とするものである。

 請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のい れか1項において、熱硬化性樹脂バインダー に対して、フラックス成分が3~50PHR含有され 成ることを特徴とするものである。

 請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のい ずれか1項において、熱硬化性樹脂組成物全 に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフ ックス成分の合計量が5~30重量%であることを 特徴とするものである。

 本発明の請求項11に係る熱硬化性樹脂組 物の製造方法は、BiとInの少なくとも一方を 有する金属フィラー成分、上記構造式(1)と( 2)で示される化合物の少なくとも一方からな フラックス成分、液状エポキシ樹脂を混合 混練した後、硬化剤を添加することを特徴 するものである。

 本発明の請求項12に係る熱硬化性樹脂組 物の製造方法は、BiとInの少なくとも一方を 有する金属フィラー成分、上記構造式(1)と( 2)で示される化合物の少なくとも一方からな フラックス成分、溶剤を混合し、次にこの 剤を乾燥除去した後、エポキシ樹脂及び硬 剤を添加することを特徴とするものである

 本発明の請求項13に係る回路基板は、請 項1乃至10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹 組成物又は請求項11若しくは12に記載の方法 により製造された熱硬化性樹脂組成物を用い て、部品が基板に接着されて成ることを特徴 とするものである。

 本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成 物によれば、高温に耐えられない部品を基板 に実装するにあたって、金属フィラー成分と して、BiとInの少なくとも一方を含有するも を用いることによって、従来よりも低い温 でリフローはんだ付けを行うことができる のであり、また、フラックス成分として、 記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なく も一方を用いることによって、従来よりも いリフロー温度で、金属フィラー成分を構 する各はんだ粒子表面の酸化被膜を十分に 去して、金属フィラー成分の溶融一体化を 進することができるものであり、また、熱 化性樹脂バインダーを用いることによって 溶融一体化した金属フィラー成分の周囲に れを補強する強固な樹脂層を形成すること できるものである。

 請求項2に係る発明によれば、低融点化の 効果を十分に得ることができるものである。

 請求項3に係る発明によれば、低融点化の 効果を十分に得ることができるものである。

 請求項4に係る発明によれば、低融点化の 効果を十分に得ることができるものである。

 請求項5に係る発明によれば、金属フィラ ー成分にCuやAgが含有されていると、はんだ 金の機械的特性を向上させることができる のであり、また、Snを含有する金属フィラー 成分にNiが含有されていると、Snの酸化を抑 することができるものである。

 請求項6に係る発明によれば、効果的に金 属フィラー成分の酸化被膜を除去することが できるものである。

 請求項7に係る発明によれば、一層効果的 に金属フィラー成分の酸化被膜を除去するこ とができるものである。

 請求項8に係る発明によれば、他の樹脂を 用いる場合に比べて、より低温で硬化させる ことができると共に、接着性を高く得ること ができるものである。

 請求項9に係る発明によれば、フラックス 成分の作用を十分に発揮させることができる と共に、熱硬化性樹脂組成物の硬化後におけ る補強性を高く得ることができるものである 。

 請求項10に係る発明によれば、流動可能 熱硬化性樹脂組成物を得ることができ、ま 、溶融一体化した金属フィラー成分の周囲 、ボイドが存在しない熱硬化性樹脂バイン ーの硬化物からなる樹脂層が形成され、こ 樹脂層によって十分な補強性を得ることが き、また、金属フィラー成分の溶融一体化 阻害されるのを防止することができ、また 十分に低い接続抵抗を得ることができるも である。

 本発明の請求項11に係る熱硬化性樹脂組 物の製造方法によれば、次のような効果が られる熱硬化性樹脂組成物を得ることがで るものである。すなわち、フラックス成分 金属フィラー成分の表面でキレートとして 着され、金属フィラー成分が溶融する温度 フラックス成分のカルボキシル基が金属酸 被膜と還元反応を起こすことにより、金属 ィラー成分の一体化を助け、かつ、熱硬化 樹脂バインダー中において有効に作用しな フラックス成分の濃度を減少させ、一体化 た金属フィラー成分の周囲に熱硬化性樹脂 インダーの硬化物からなる強固な樹脂層を 成することができるものである。しかも、 記製造方法においては、硬化剤を添加する に、金属フィラー成分、フラックス成分、 状エポキシ樹脂の3成分を混合・混練してお ことで、金属フィラー成分及びフラックス 分によるキレートを効率よく形成すること できるものであり、また、混練時において まだ硬化剤が添加されていないので、混練 の増粘を防止することができるものである

 本発明の請求項12に係る熱硬化性樹脂組 物の製造方法によれば、次のような効果が られる熱硬化性樹脂組成物を得ることがで るものである。すなわち、フラックス成分 金属フィラー成分の表面でキレートとして 着され、金属フィラー成分が溶融する温度 フラックス成分のカルボキシル基が金属酸 被膜と還元反応を起こすことにより、金属 ィラー成分の一体化を助け、かつ、熱硬化 樹脂バインダー中において有効に作用しな フラックス成分の濃度を減少させ、一体化 た金属フィラー成分の周囲に熱硬化性樹脂 インダーの硬化物からなる強固な樹脂層を 成することができるものである。そして、 状エポキシ樹脂よりも溶剤の方が金属フィ ー成分の表面の濡れ性を一層向上させるこ ができ、これによってフラックス成分の馴 みがさらに良くなるので、上記のように、 初に、金属フィラー成分、フラックス成分 溶剤の3成分を混合・混練しておくと、金属 ィラー成分及びフラックス成分によるキレ トをさらに効率よく形成することができる のである。

 本発明の請求項13に係る回路基板によれ 、基板に対する部品の接着性を高く得るこ ができると共に、基板と部品との間の抵抗 を著しく低下させることができるものであ 。

本発明に係る回路基板の一例を示す断 図である。 従来の回路基板の一例を示すものであ 、(a)(b)は断面図である。

符号の説明

 1 金属フィラー成分
 2 熱硬化性樹脂バインダー
 3 部品
 4 基板

 以下、本発明の実施の形態を説明する。

 本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、金 フィラー成分(はんだ粒子)、フラックス成 、熱硬化性樹脂バインダー(マトリックス樹 )を必須成分として含有するものである。

 金属フィラー成分としては、BiとInの少な くとも一方を含有するものを用いるものであ るが、例えば、下記[表1]に示すような組成を 持つ低融点はんだを用いることができる。

 ここで、金属フィラー成分全量に対して Biの含有量は10~70重量%であることが好まし 、50~70重量%であることがより好ましい。Biの 含有量が10重量%未満であると、低融点化の効 果を十分に得ることができないおそれがあり 、逆に、Biの含有量が70重量%を超えても、低 点化の効果を得ることができないおそれが る。

 また、金属フィラー成分全量に対して、I nの含有量が10~90重量%であることが好ましく 10~24.5重量%であることがより好ましい。Inの 有量が10重量%未満であると、低融点化の効 を十分に得ることができないおそれがあり 逆に、Inの含有量が90重量%を超えても、低 点化の効果を得ることができないおそれが る。

 また、金属フィラー成分は、Cu、Ag、Niの から選ばれる少なくとも1種の金属を含有す るのが好ましい。金属フィラー成分にCuやAg 含有されていると、はんだ合金の機械的特 を向上させることができるものであり、ま 、Snを含有する金属フィラー成分にNiが含有 れていると、Snの酸化を抑制することがで るものである。

 金属フィラー成分にCuを含有させる場合 は、その含有量は、金属フィラー成分全量 対して、0.1~1.0重量%であることが好ましく、 0.5~0.7重量%であることがより好ましい。Cuの 有量が0.1重量%未満であると、機械的特性を 上させる効果を十分に得ることができない それがあり、逆に、Cuの含有量が1.0重量%を えると、はんだ合金が脆くなる傾向を示し 機械的特性が低下するおそれがある。

 金属フィラー成分にAgを含有させる場合 は、その含有量は、金属フィラー成分全量 対して、0.1~5重量%であることが好ましい。Ag の含有量が0.1重量%未満であると、機械的特 を向上させる効果を十分に得ることができ いおそれがあり、逆に、Agの含有量が5重量% 超えると、はんだ合金が脆くなる傾向を示 、機械的特性が低下するおそれがある。

 Snを含有する金属フィラー成分にさらにNi を含有させる場合には、その含有量は、金属 フィラー成分全量に対して、0.001~0.1重量%で ることが好ましく、次に0.005~0.1重量%である とが好ましく、次に0.01~0.1重量%であること 好ましく、0.05~0.1重量%であることが最も好 しい。Niの含有量が0.001重量%未満であると Snの酸化を抑制する効果を十分に得ることが できないおそれがあり、逆に、Niの含有量が0 .1重量%を超えると、強固なNi酸化被膜が形成 れて融点が上昇し、Snの酸化を抑制する効 が得られなくなるおそれがある。

 フラックス成分としては、下記構造式(1) (2)で示される化合物の少なくとも一方を用 る。

 これらの化合物は、末端にカルボキシル基 有しており、室温でのフラックス活性はさ ど大きくないが、下記式(9)(10)に示すような キレートを生成し、低温はんだ粒子表面に安 定に局在化し、プロトンが完全に解離するよ うな高温に晒さなくても、効果的に金属フィ ラー成分の表面の酸化被膜を除去する機能を 持っている。なお、下記式(9)(10)中、MはBi、In 、Sn等の金属を示し、また、R 1 ~R 6 は省略している。

 ここで、上記構造式(1)又は(2)中のXとして は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の孤立 電子対を持ってキレート形成可能な基、カル ボニル基、カルボキシル基、チオカルボニル 基、イミノ基等の炭素/ヘテロ原子間二重結 π電子を持つ有機基、フェニル基、ピリジル 基、イミダゾイル基等の芳香族基、さらには 炭素-炭素二重結合を有するビニル基、共役 重結合を有する有機基などを例示すること できる。

 中でも、上記構造式(1)又は(2)中のXが、下 記構造式(3)~(8)で示される有機基の少なくと いずれかであることが好ましい。これによ 、Xが他の有機基である場合に比べて、効果 に金属フィラー成分の酸化被膜を除去する とができるものである。

 そして特に、上記構造式(1)又は(2)で示さ る化合物が、レブリン酸、グルタル酸、コ ク酸、5-ケトヘキサン酸、3-ヒドロキシプロ ピオン酸、4-アミノ酪酸、3-メルカプトプロ オン酸、3-メルカプトイソブチル酸、3-メチ チオプロピオン酸、3-フェニルプロピオン 、3-フェニルイソブチル酸、4-フェニル酪酸 群から選ばれる少なくとも1種であることが 好ましい。これにより、構造式(1)又は(2)で示 される化合物が他の化合物である場合に比べ て、一層効果的に金属フィラー成分の酸化被 膜を除去することができるものである。

 なお、本発明においては、上記構造式(1) (2)で示される化合物の少なくとも一方を用 ると共に、一般に用いられている他のフラ クス成分を併用しても差し支えない。

 熱硬化性樹脂バインダーとしては、例え 、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン エステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポ エステル樹脂等を用いることができ、特に 定されるものではないが、従来のはんだリ ローよりも低い温度で、部品を実装し、か 補強性を持たせるためには、その温度で十 な硬化性を有している必要があり、低温硬 性及び接着性の観点から、エポキシ樹脂及 硬化剤を用いるのが好ましい。そしてエポ シ樹脂及び硬化剤を熱硬化性樹脂バインダ として用いる場合には、エポキシ樹脂(通常 は液状エポキシ樹脂)に硬化剤、さらに必要 応じて硬化剤の硬化補助成分である硬化促 剤を配合するものである。ここで、液状エ キシ樹脂としては、例えば、ビスフェノー A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ シ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹 、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂 式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹 、ナフタレン型エポキシ樹脂等を用いるこ ができ、また、固形のエポキシ樹脂を併用 ることで液状化されたものも有効である。 形のエポキシ樹脂としては、例えば、ビフ ニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ 型エポキシ樹脂、トリアジン骨格エポキシ 脂等を用いることができる。また、硬化剤 しては、酸無水物、フェノールノボラック 各種チオール化合物、各種アミン類、ジシ ンジアミド、イミダゾール類、金属錯体及 それらのアダクト化合物、例えば、ポリア ンのアダクト変性物等を用いることができ 。また、硬化促進剤としては、例えば、各 イミダゾール類、各種アミン類、各種リン 合物、Feアセチルアセトナート等の金属錯 及びそれらのアダクト化合物等を用いるこ ができる。

 また、熱硬化性樹脂バインダーに対して フラックス成分は3~50PHR含有されているのが 好ましい。フラックス成分の含有量が3PHR未 であると、濃度が薄すぎてフラックス成分 して十分な作用を発揮させることができな 場合があり、そのため金属フィラー成分の 融一体化が阻害され、接続抵抗が高くなっ しまうおそれがある。逆に、フラックス成 の含有量が50PHRを超えると、熱硬化性樹脂組 成物の硬化後においてタック性が残ったり、 補強性を十分に高く得ることができなくなっ たりするおそれがある。

 また、熱硬化性樹脂組成物全量に対して 熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成 の合計量が5~30重量%であることが好ましい 熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成 の合計量が5重量%未満であると、パテ状又は 粉状となって、流動可能な熱硬化性樹脂組成 物を得ることができないおそれがあり、また 、金属フィラー成分が溶融一体化した後、こ の周囲には熱硬化性樹脂バインダーの硬化物 からなる樹脂層が形成されるが、この樹脂層 にはボイドが多く含まれることとなり、この ような樹脂層によっては十分な補強性を得る ことができなくなるおそれがある。逆に、前 記合計量が30重量%を超えると、金属フィラー 成分の割合が少なすぎて、これらの溶融一体 化が阻害されたり、十分に低い接続抵抗を得 ることができなくなったりするおそれがある 。

 なお、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物 は、上記必須成分のほか、通常用いられる 質剤、添加剤等が含有されていてもよい。 た、熱硬化性樹脂組成物の粘度を低減し、 動性を付与する目的で、低沸点の溶剤や可 剤を加えることもできる。さらに、印刷形 を保持するためのチクソ性付与剤として、 化ヒマシ油やステアリン酸アミド等を添加 ることも有効である。

 そして、熱硬化性樹脂組成物は、次のよ にして製造することができる。すなわち、B iとInの少なくとも一方を含有する金属フィラ ー成分、上記構造式(1)と(2)で示される化合物 の少なくとも一方からなるフラックス成分、 液状エポキシ樹脂を混合・混練した後、硬化 剤を添加することによって、熱硬化性樹脂組 成物を得ることができる。

 このように、金属フィラー成分、フラッ ス成分、液状エポキシ樹脂、硬化剤の4成分 を一度に混合・混練するのではなく、硬化剤 を添加する前に、金属フィラー成分、フラッ クス成分、液状エポキシ樹脂の3成分を混合 混練しておくことで、金属フィラー成分及 フラックス成分によるキレートを効率よく 成することができるものである。キレート 形成をより効率よく行わせるためには、硬 剤を添加する前に前記3成分の混練物を一昼 放置して室温まで冷やしておくのが好まし 。また、金属フィラー成分の比率が高いと 混練時の摩擦熱で混練物の温度が上昇する 合があるが、この混練時においてはまだ硬 剤が添加されていないので、混練物の増粘 防止することができるものである。つまり エポキシ樹脂との硬化反応を起こす硬化剤 最後に添加することで、製造工程中でのエ キシ樹脂の反応に伴う増粘を防止すること できるものである。なお、最初に金属フィ ー成分及びフラックス成分のほか、液状エ キシ樹脂も一緒に混合・混練しておくのは この液状エポキシ樹脂で金属フィラー成分 表面の濡れ性を向上させるためである。

 また、熱硬化性樹脂組成物は、次のよう して製造することもできる。すなわち、Bi Inの少なくとも一方を含有する金属フィラー 成分、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の 少なくとも一方からなるフラックス成分、メ チルエチルケトン(MEK)等の溶剤を混合し、次 この溶剤を乾燥除去した後、エポキシ樹脂 び硬化剤を添加することによって、熱硬化 樹脂組成物を得ることができる。液状エポ シ樹脂よりも溶剤の方が金属フィラー成分 表面の濡れ性を一層向上させることができ これによってフラックス成分の馴染みがさ に良くなるので、上記のように、最初に、 属フィラー成分、フラックス成分、溶剤の3 成分を混合・混練しておくと、金属フィラー 成分及びフラックス成分によるキレートをさ らに効率よく形成することができるものであ る。

 これらの製造方法を使用すると、次のよ な効果が得られる熱硬化性樹脂組成物を得 ことができるものである。すなわち、フラ クス成分が金属フィラー成分の表面でキレ トとして吸着され、金属フィラー成分が溶 する温度でフラックス成分のカルボキシル が金属酸化被膜と還元反応を起こすことに り、金属フィラー成分の一体化を助け、か 、エポキシ樹脂及び硬化剤からなる熱硬化 樹脂バインダー中において有効に作用しな フラックス成分の濃度を減少させ、一体化 た金属フィラー成分の周囲に熱硬化性樹脂 インダーの硬化物からなる強固な樹脂層を 成することができるものである。

 また、上記のようにして得られた熱硬化 樹脂組成物を用いて、部品3を基板4に接着 ることによって、図1に示すような回路基板 得ることができる。すなわち、例えば、部 3として表面実装用のチップ部品を用いると 共に、基板4としてFR-4等のプリント配線板を いる場合において、プリント配線板に設け パッド5とチップ部品の端子6との間に上記 硬化性樹脂組成物を介在させてリフローは だ付けを行うことによって、チップ部品を リント配線板に実装することができる。よ 具体的には、図1(a)に示す回路基板は、熱硬 性樹脂組成物を各パッド5に個別に塗布して 部品3を実装したものであり、部品3と基板4と の間に空気層9(空洞)が形成されている。また 、図1(b)に示す回路基板は、上記空気層9を形 しないようにしたものであり、熱硬化性樹 組成物を各パッド5に個別に塗布するのでは なく、部品3が実装されるべき箇所の前面に 硬化性樹脂組成物を塗布して部品3を実装し ものである。このように、図1(b)に示す回路 基板にあっては、空気層9が形成されていな ので、後からアンダーフィル樹脂を充填す 手間を省くことができると共に、基板4に対 る部品3の接着性をさらに高く得ることがで きるものである。

 一方、図2に従来の回路基板を示す。すな わち、図2(a)に示す回路基板は、熱硬化性樹 バインダーを用いずにSn42/Bi58合金(融点139℃) 等の金属フィラー成分1を用いて、部品3を基 4に接着したものである。また、図2(b)に示 回路基板は、上記構造式(1)と(2)で示される ラックス成分をいずれも用いずにSn42/Bi58合 (融点139℃)等の金属フィラー成分1及び熱硬 性樹脂バインダー2を用いて、部品3を基板4 接着したものである。

 図2(a)に示す回路基板においては、熱硬化 性樹脂バインダー2が用いられていないので 金属フィラー成分1によるはんだ接続部だけ 部品3を基板4に固定することとなり、部品3 基板4から欠落したり、温度サイクルや衝撃 によりはんだ接続部7にクラックが発生しや い。また、はんだ接続部7の金属フィラー成 1が再溶融する場合には、基板4に対して部 3の位置がずれるおそれもある。これに対し 、図1に示す回路基板においては、金属フィ ラー成分1によるはんだ接続部7の周囲に熱硬 性樹脂バインダー2による強固な樹脂層8が 成されているので、部品3が基板4から欠落す ることがない上に、温度サイクルや衝撃によ りはんだ接続部7にクラックが発生すること ない。また、はんだ接続部7の金属フィラー 分1が再溶融しても、その周囲の樹脂層8は 溶融しないので、基板4に対して部品3の位置 がずれることもない。

 図2(b)に示す回路基板においては、熱硬化 性樹脂バインダー2は用いられているものの 効果的なフラックス成分が用いられていな ので、金属フィラー成分1を構成する各はん 粒子表面の酸化被膜を十分に除去すること できず、金属フィラー成分1の溶融一体化が 阻害され、部品3と基板4との間の抵抗値が増 してしまうものである。これに対して、図1 に示す回路基板においては、上記構造式(1)と (2)で示されるフラックス成分の少なくとも一 方が用いられているので、金属フィラー成分 1を構成する各はんだ粒子表面の酸化被膜を 分に除去することができ、金属フィラー成 1の溶融一体化が促進され、部品3と基板4と 間の抵抗値を著しく低下させることができ ものである。具体的には、前記抵抗値を15mω 以下という非常に小さな値にすることができ るものである。

 以下、本発明を実施例によって具体的に 明する。

 (実施例1)
 金属フィラー成分として、Sn16/Bi56/In28(下記[ 表2]の金属フィラー成分No.23)を用いた。この 属フィラー成分を構成するはんだ粒子の平 粒径は15μmであり、融点は80℃である。

 また、フラックス成分として、レブリン を用いた。

 また、熱硬化性樹脂バインダーとして、 状エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YD128 」及び硬化剤である富士化成工業(株)製「フ キュアFXR-1080」を用いた。

 そして、前記金属フィラー成分(85重量部) 、フラックス成分(2重量部)、液状エポキシ樹 脂(11重量部)、硬化剤(2重量部)をディスパー 用いて均一に混合・混練することによって 熱硬化性樹脂組成物を製造した。

 次に、FR-4基板上のAuメッキされたパッド 前記熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷 供給した。パッドに供給された熱硬化性樹 組成物の厚みは約70μmであった。そして、 の基板を100℃(金属フィラー成分No.23の融点80 ℃+20℃)のオーブンに入れて10分間処理した。

 その後、オーブンから基板を取り出し、 ッド上に形成された熱硬化性樹脂組成物の 化物の外観を顕微鏡で観察した。

 その結果、金属フィラー成分を構成する はんだ粒子が溶融し、これらが一体化して 属の塊となっていると共に、その周囲をは だ粒子を含まない熱硬化性樹脂バインダー 取り囲む完全な二層分離の状態が観察され 。なお、溶融一体化して金属の塊となった 属フィラー成分の周囲を取り囲んでいる樹 層は透明であり、タックフリーであった。

 また、部品3として0ωの1608型チップ抵抗 用いると共に、基板4としてFR-4基板を用い、 前記部品3の端子6と基板4に設けたパッド5と 間に上記熱硬化性樹脂組成物を介在させて 最高温度が100℃(金属フィラー成分No.23の融 80℃+20℃)のはんだリフロー条件で、リフロ 炉加熱処理によるリフローはんだ付けを行 ことによって、図1に示すような回路基板を 造した。

 そして、このようにして得られた回路基 について、部品3と基板4との間の抵抗値(部 接続抵抗値)を測定すると2mωであり、また 基板4に対する部品3の接着性(チップ部品シ ア強度)を測定すると2.5kgfであった。

 (実施例2)
 フラックス成分として、グルタル酸を用い ようにした以外は、実施例1と同様にして熱 硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、そ の性能を評価した。

 (実施例3)
 フラックス成分として、コハク酸を用いる うにした以外は、実施例1と同様にして熱硬 化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その 性能を評価した。

 (実施例4)
 フラックス成分として、5-ケトヘキサン酸 用いるようにした以外は、実施例1と同様に て熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造 、その性能を評価した。

 (実施例5)
 フラックス成分として、3-ヒドロキシプロ オン酸を用いるようにした以外は、実施例1 同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基 を製造し、その性能を評価した。

 (実施例6)
 フラックス成分として、4-アミノ酪酸を用 るようにした以外は、実施例1と同様にして 硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、 の性能を評価した。

 (実施例7)
 フラックス成分として、3-メルカプトプロ オン酸を用いるようにした以外は、実施例1 同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基 を製造し、その性能を評価した。

 (実施例8)
 フラックス成分として、3-メルカプトイソ チル酸を用いるようにした以外は、実施例1 同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基 を製造し、その性能を評価した。

 (実施例9)
 フラックス成分として、3-メチルチオプロ オン酸を用いるようにした以外は、実施例1 同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基 を製造し、その性能を評価した。

 (実施例10)
 フラックス成分として、3-フェニルプロピ ン酸を用いるようにした以外は、実施例1と 様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 製造し、その性能を評価した。

 (実施例11)
 フラックス成分として、3-フェニルイソブ ル酸を用いるようにした以外は、実施例1と 様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 製造し、その性能を評価した。

 (実施例12)
 フラックス成分として、4-フェニル酪酸を いるようにした以外は、実施例1と同様にし 熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し その性能を評価した。

 (実施例13)
 フラックス成分として、レブリン酸(1重量 )及び4-フェニル酪酸(1重量部)を用いるよう した以外は、実施例1と同様にして熱硬化性 脂組成物及び回路基板を製造し、その性能 評価した。

 (実施例14)
 フラックス成分として、レブリン酸(0.5重量 部)及びアビエチン酸(1重量部)を用いるよう した以外は、実施例1と同様にして熱硬化性 脂組成物及び回路基板を製造し、その性能 評価した。

 (実施例15)
 フラックス成分として、レブリン酸(3重量 )及び4-フェニル酪酸(3重量部)を用いるよう した以外は、実施例1と同様にして熱硬化性 脂組成物及び回路基板を製造し、その性能 評価した。

 (実施例16)
 熱硬化性樹脂バインダーとして、シアン酸 ステル樹脂であるLonza製「L-10」(12重量部)及 びFeアセチルアセトナート(0.1重量部)を用い ようにした以外は、実施例1と同様にして熱 化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、そ 性能を評価した。

 (実施例17)
 金属フィラー成分として、Sn16/Bi56/In28(下記[ 表2]の金属フィラー成分No.23)を用いた。この 属フィラー成分を構成するはんだ粒子の平 粒径は15μmであり、融点は80℃である。

 また、フラックス成分として、レブリン を用いた。

 また、熱硬化性樹脂バインダーとして、 状エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YD128 」及び硬化剤である富士化成工業(株)製「フ キュアFXR-1080」を用いた。

 そして、前記金属フィラー成分(85重量部) 、フラックス成分(1重量部)、液状エポキシ樹 脂(6重量部)をディスパーを用いて均一に混合 ・混練し、この混練物を1昼夜放置した。一 、前記硬化剤(2重量部)及び液状エポキシ樹 (5重量部)を混合して組成物を調製し、この 成物を前記混練物に添加してこれを均一に 合することによって、熱硬化性樹脂組成物 製造した。この熱硬化性樹脂組成物を用い ようにした以外は、実施例1と同様にして回 基板を製造し、その性能を評価した。

 (実施例18)
 金属フィラー成分として、Sn16/Bi56/In28(下記[ 表2]の金属フィラー成分No.23)を用いた。この 属フィラー成分を構成するはんだ粒子の平 粒径は15μmであり、融点は80℃である。

 また、フラックス成分として、レブリン を用いた。

 また、熱硬化性樹脂バインダーとして、 状エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YD128 」及び硬化剤である富士化成工業(株)製「フ キュアFXR-1080」を用いた。

 また、溶剤として、メチルエチルケトン( MEK)を用いた。

 そして、前記金属フィラー成分(85重量部) 、フラックス成分(1重量部)、溶剤(30重量部) 均一に混合し、次にこの溶剤を真空乾燥機 用いて乾燥除去した。その後、これに前記 状エポキシ樹脂(11重量部)及び硬化剤(2重量 )を添加してこれをディスパーを用いて均一 混合することによって、熱硬化性樹脂組成 を製造した。この熱硬化性樹脂組成物を用 るようにした以外は、実施例1と同様にして 回路基板を製造し、その性能を評価した。

 (実施例19)
 フラックス成分として、レブリン酸を8重量 部用いるようにした以外は、実施例1と同様 して熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製 し、その性能を評価した。

 (実施例20~45)
 金属フィラー成分として、下記[表2]の金属 ィラー成分No.1~No.22、No.24~No.27を用い、オー ンの温度をそれぞれ下記[表2]に示す硬化温 (各金属フィラー成分の融点の温度+20℃)に 定すると共に、リフローはんだ付け時の最 温度もそれぞれ下記[表2]に示す硬化温度(各 属フィラー成分の融点の温度+20℃)に設定す るようにした以外は、実施例1と同様にして 硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、 の性能を評価した。なお、金属フィラー成 No.1~No.22、No.24~No.27を構成する各はんだ粒子 平均粒径はいずれも15μmである。

 (比較例1)
 フラックス成分として、アビエチン酸(2重 部)を用いるようにした以外は、実施例1と同 様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を 製造し、その性能を評価した。

 (比較例2)
 フラックス成分として、セバシン酸(2重量 )を用いるようにした以外は、実施例1と同様 にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製 造し、その性能を評価した。

 (比較例3)
 フラックス成分を用いないようにした以外 、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物 及び回路基板を製造し、その性能を評価した 。

 (比較例4)
 熱硬化性樹脂バインダーを用いないように た以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹 脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を 評価した。

 (比較例5)
 金属フィラー成分として、銀粒子(85重量部) を用いるようにした以外は、実施例1と同様 して熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製 し、その性能を評価した。

 以上の結果を下記[表3]に示す。

 なお、はんだ粒子一体化の良否について 、次のような基準で判断した。

 「◎」:すべてのはんだ粒子が一体化して 球体となっており、この球体の周りの樹脂層 にははんだ粒子が全く観察されない。

 「○」:ほとんどのはんだ粒子が一体化し て球体となっているが、この球体の周りの樹 脂層に若干のはんだ粒子が観察される。

 「△」:かなりのはんだ粒子が一体化して 球体となっているが、この球体の周りの樹脂 層に多くのはんだ粒子が観察される。

 「×」:一体化したはんだ粒子が観察され い。

 また、上記[表3]中、フラックス成分(PHR) 、{フラックス成分の重量部/(エポキシ樹脂 重量部+硬化剤の重量部)×100}によって算出し た。