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Patent Searching and Data


Title:
THIN FILM TRANSISTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096525
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a thin film transistor, which is manufactured by coating process wherein film forming process is simple, and has a small variance of TFT characteristics. In the thin film transistor, a gate electrode is formed on a substrate, and an insulating thin film is formed on the gate electrode. The gate electrode is formed with a line width smaller than a channel length, and a cross-section has linear or curved lines forming a semicircular, semielliptical or a protruding structure. A plurality of the gate electrodes are arranged from a source electrode toward a drain electrode without being overlapped with each other.

Inventors:
ENDOH HIROYUKI (JP)
TOGUCHI SATORU (JP)
NUMATA HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/051586
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
ENDOH HIROYUKI (JP)
TOGUCHI SATORU (JP)
NUMATA HIDEAKI (JP)
International Classes:
H01L29/786; H01L51/05; H01L51/30; H01L51/40
Foreign References:
JP2005285843A2005-10-13
Attorney, Agent or Firm:
MARUYAMA, Takao (SAM Build. 3floor 38-23,Higashi-Ikebukuro 2-chome, Toshima-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 基板上にゲート電極が形成され、ゲート電極上に絶縁性薄膜が配置される薄膜トランジスタであって、
 ゲート電極がチャネル長より細い線幅で形成され、かつ、断面が半円、半楕円、凸状構造を有する直線もしくは曲線から形成され、
 前記ゲート電極は、ソース電極からドレイン電極に向かって互いに重なることなく複数本設置されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
 前記ゲート電極が塗布工程で形成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
 前記ゲート電極の塗布工程がインクジェットまたはディスペンサで形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
 前記ゲート電極がディスペンサ装置による塗布工程で形成され、
 単数のゲート電極または複数のゲート電極のそれぞれが1回の吐出動作で形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
 前記ゲート電極がインクジェット装置による塗布工程で形成され、
 単数のゲート電極または複数のゲート電極のそれぞれがゲート電極の長さ方向に1ドット吐出の重ね合わせで形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
 チャネルを形成する半導体材料が有機材料またはカーボンナノチューブまたはカーボンナノチューブを含有する混合物であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
Description:
薄膜トランジスタ

 本発明は、有機材料もしくはカーボンナ チューブを半導体層として有する薄膜トラ ジスタに関し、特に、トランジスタ特性の らつきの小さなTFT(Thin Film Transistor)を得る とに関する。

 薄膜トランジスタは、液晶表示装置等の 示用のスイッチング素子として広く用いら ている。従来、薄膜トランジスタ(以下、TFT とも呼ぶ)は、アモルファスや多結晶のシリ ンを用いて作製されていた。

 しかし、このようなシリコンを用いたTFT 作製に用いられるCVD装置は、非常に高額で り、TFTを用いた表示装置等の大型化は、製 コストの大幅な増加を伴うという問題点が った。

 また、アモルファスや多結晶のシリコン 成膜するプロセスは非常に高い温度下で行 れるので、基板として使用可能な材料の種 が限られ、従って、軽量な樹脂基板等は使 できないという問題があった。

 上記問題を解決するために、アモルファ や多結晶のシリコンに代えて有機物あるい カーボンナノチューブを用いたTFTが提案さ ている。

 有機物あるいはカーボンナノチューブでT FTを形成する際に用いる成膜方法として真空 着法や塗布法等が知られているが、これら 成膜方法によれば、コストアップを抑えつ 素子の大型化が実現可能になり、成膜時に 要となるプロセス温度を比較的低温にする とができる。

 このため、有機物あるいはカーボンナノ ューブを用いたTFTでは、基板に用いる材料 選択時の制限が少ないといった利点が得ら 、その実用化が期待される。

 実際、近年、有機物を用いたTFTは盛んに 告されるようになった。この報告例として 特許文献1から特許文献8および非特許文献1 ら非特許文献16などを挙げることができる

 TFTの有機化合物層に用いる有機物として 、共役系ポリマーやチオフェンなどの多量 (特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文 献4、特許文献5等)、或いは、金属フタロシア ニン化合物(特許文献6)、またペンタセンなど の縮合芳香族炭化水素(特許文献7、特許文献8 )などが、単体或いは他の化合物との混合物 状態で用いられている。

 一方、カーボンナノチューブを用いたTFT 盛んに発表されており、非特許文献17では シリコンもしくはシリコン以上の性能を有 ることが示されている。

 また、半導体層の材料として有機材料や ーボンナノチューブを使用することにより 素子の基板もガラスなどの硬い材料はもち んのこと、樹脂やプラスチックを適用する とで素子全体にフレキシブル性を持たせる とが可能となり、フレキシブルTFTに関する 究も盛んに行われている。

 さらに、有機もしくはカーボンナノチュ ブTFTの製造プロセスとして溶液もしくは分 液を用いた塗布プロセスを採用することが きるため、低コスト化等を目標とした塗布 ロセス、印刷プロセスを適用した製造方法 研究も盛んに行われている。

 ここで、代表的な有機もしくはカーボン ノチューブTFTの断面構造を図1に示す。この TFTは、基板11上に、ゲート電極(層)14および絶 縁体層16をこの順に有し、絶縁体層16上に、 定の間隔をあけて形成されたソース電極12お よびドレイン電極13を有している。

 双方の電極12、13の一部表面を含み、電極12 13間に露出する絶縁体層16上には、半導体層 15が形成されている。このような構成を有す TFTでは、半導体層15がチャネル領域を成し おり、ゲート電極14に印加される電圧でソー ス電極12とドレイン電極13の間に流れる電流 制御されることによってオン/オフ動作する

特開平8-228034号公報

特開平8-228035号公報

特開平9-232589号公報

特開平10-125924号公報

特開平10-190001号公報

特開2000-174277号公報

特開平5-55568号公報

特開2001-94107号公報 F. Ebisawa,Journal of Applied Physics,54巻,3255 ,1983年 A. Assadi,Applied Physics Letter,53巻,195頁,1988 G. Guillaud,Chemical Physics Letter,167巻,503頁,1 990年 X. Peng,Applied Physics Letter,57巻,2013頁,1990 G. Horowitz, Synthetic Metals, 41-43巻,1127頁,19 91年 S. Miyauchi,Synthetic Metals,41-43巻,1991年 H. Fuchigami,Applied Physics Letter,63巻,1372頁,1 993年 H. Koezuka,Applied Physics Letter,62巻,1794頁,199 3年 F. Garnier,Science,265巻,1684頁,1994年 A. R. Brown,Synthetic Metals,68巻,65頁,1994年 A. Dodabalapur,Science,268巻,270頁,1995年 T. Sumimoto,Synthetic Metals,86巻,2259頁,1997年 K. Kudo,Thin Solid Films,331巻,51頁,1998年 K. Kudo,Synthetic Metals,102巻,900頁,1999年 K. Kudo,Synthetic Metals,111-112巻,11頁、2000年 P. Avouris, Proc.IEEE, 91巻, 11号, 1772頁, 20 03年 S.wind、Applied Physics Letter 2002年5月20日号

 ところで、上記のTFTを均一にばらつきな 製造使用とする場合、ゲート電極およびゲ ト絶縁膜の形状、表面性の制御が重要であ 。

 チャネル構成半導体層が均一に形成でき としてもゲート電極およびゲート絶縁膜の 状、表面性を同一に作製することができな れば製造したTFTの特性も同一にすることは わめて困難である。

 TFTの性能を一定に保つためにはチャネル 料の製膜制御も重要であるがゲート電極、 ート絶縁膜の製造制御も非常に重要である

 特にゲート電極を溶液もしくは分散液か 製造する塗布プロセスを適用する場合、さ に塗布プロセスのなかでもディスペンサや ンクジェット法を用いて製造する場合、大 な線幅の電極を製造したり、大面積の電極 均一に形成することは非常に困難である。

 通常、重ね塗り等を行うことによって線 の大きな電極を形成するが、重ね合わせの 分とそれ以外の部分との膜厚に不均一が生 、このことがゲート電極の形状ばらつきを き起こし、TFT特性のばらつきを生じさせる

 本発明は、上記に鑑み、形状制御が困難 塗布プロセスの適用においてもゲート電極 ゲート絶縁膜の形状、表面の制御が容易に うことができる薄膜トランジスタを提供す ことを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明にかか 第1の薄膜トランジスタは、基板上にゲート 電極が形成され、ゲート電極上に絶縁性薄膜 が配置される薄膜トランジスタであって、
ゲート電極がチャネル長より細い線幅で形成 され、かつ、断面が半円、半楕円、凸状構造 を有する直線もしくは曲線から形成され、前 記ゲート電極は、ソース電極からドレイン電 極に向かって互いに重なることなく複数本設 置されていることを特徴とする。

 本発明によれば、特定の形状を有するTFT 用いることによって、ゲート電極、ゲート 縁膜の形状、表面制御が容易に実現でき、 らに形状制御が実現でき、性能ばらつきを さくできる薄膜トランジスタを提供するこ を可能とする。

 本発明は、特定の形状を有するTFTを用い ことによって、ゲート電極、ゲート絶縁膜 形状、表面制御が容易に実現でき、さらに 状制御が実現できることによりTFTとしての 能ばらつきを小さくできることを見出した

 本発明にかかる薄膜トランジスタは、基 上にゲート電極が形成され、ゲート電極上 絶縁性薄膜が配置される薄膜トランジスタ あり、ゲート電極が、チャネル長より細い 幅で形成され、かつ断面が半円、半楕円、 状構造を有する直線もしくは曲線から形成 れることを特徴とする。

 また好ましくは、断面が半円、半楕円、 状構造を有する直線もしくは曲線から形成 れるゲート電極がお互いに独立させる。

 ここで記載する断面の半円、半楕円の形 とは厳密な幾何学的な半円、半楕円形状を すだけでなく、円、楕円の一部を弦で切り った形状も含まれる。また、断面を構成す 弧は厳密に幾何学的に正確な弧であるほか 、液状の物質が乾燥した際に出来る円、楕 に近似した構造の弧も含まれる。

 ディスペンサ法やインクジェット法の場 、一定の条件で描画した単線の制御は比較 容易に行えるが、それぞれを重ね合わせて 幅の大きな線を描画しようとすると重ね合 せの部分のみ厚くなってしまったりにじん りして表面の均一性を確保することが困難 ある。

 そこで、本発明の構造においては、ある 度制御可能な単線をひとつあるいは複数ゲ ト電極として利用することで、ゲート電極 るいはゲート絶縁膜の形状、表面が制御さ たTFTを得ることができる。

 さらにゲート電極あるいはゲート絶縁膜 形状、表面が制御されたTFTを得るために本 明は、ゲート電極がディスペンサ装置によ 塗布工程で形成される薄膜トランジスタの あい、単数のゲート電極または複数のゲー 電極のそれぞれは1回の吐出動作で形成され ることを特徴とし、ゲート電極がインクジェ ット装置による塗布工程で形成される薄膜ト ランジスタのばあい、単数のゲート電極また は複数のゲート電極のそれぞれがゲート電極 の長さ方向に1ドット吐出の重ね合わせで形 されることを特徴とする。

 ディスペンサ装置を使用した塗布工程に いて、細線を形成する場合、一定の吐出条 で溶液を吐出させながら吐出ヘッドを移動 せることにより1回の吐出動作で細線を形成 することが出来る。また、形成された細線は 溶液の吐出条件を一定にすることで線幅、厚 みを一定に制御することが可能である。

 この細線を単独あるいは複数重ならない うに配置することによって一定の形状のゲ ト電極を得ることができる。

 インクジェット装置を使用した塗布工程 おいては、其の構造上連続した細線を1回の 吐出で形成することは不可能であり、細線を 形成する場合、1ドット吐出を線の長さ方向 重ね合わせ細線を形成する。

 この場合、隣接したドット同士の吐出時 は極めて短くすることが可能であり、液滴 濃度等が変化しないうちに次の液滴が形成 れるためにドットとドットが重なってもお いが結合し一定の連続した細線を形成する とができる。

 これと比較して細線を重ね合わせて幅の い線を形成する場合、先に形成された細線 次に形成される細線の形成時間が長くなり 重ね合わせた部分の液滴の濃度差等から一 の形状の線を形成することは困難となる。

 本発明のTFT構造はゲート電極あるいはゲ ト絶縁膜の形状、表面を均一に製造するこ が可能である構造であり、それぞれの構成 料の作製プロセスを限定されるものでない したがって、一般的な薄膜製造方法である 真空蒸着法、スパッタリング法、塗布法な で製造することが可能である。

 以下、図面等を参照し、本発明をさらに 細に説明する。図2は、本発明にかかる第1 TFTの構成を示す断面図および平面図である 図3は、本発明にかかる第2のTFTの構成を示す 断面図および平面図である。図4は、本発明 かかる第3のTFTの構成を示す断面図および平 図である。

 本発明にかかる第1のTFTは、図2に示すよ に、1対のソース電極12とドレイン電極13を有 している。

 第1のTFTは、図2に示すように、一般的な 界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor) 造を有している。

 本発明にかかるTFTは、半導体層(有機化合 物層もしくはカーボンナノチューブ層)15と、 相互に所定の間隔をあけて対向するように形 成されたソース電極(第1の電極)12およびドレ ン電極(第2の電極)13と、電極13、14からそれ れ所定の距離をあけて形成されたゲート電 (第3の電極)14とを有し、ゲート電極14に電圧 を印加することによってソース/ドレイン電 12、13間に流れる電流を制御する構成を備え 。

 基板11として用いることが可能な材料と ては、ガラス、シリコン等の無機材料やア リル系樹脂のようなプラスチックなどその に形成されるTFTを保持できる材料であれば に限定はされない。また、基板以外の構成 素によりTFTの構造を十分に支持し得る場合 は、使用しない事も可能である。

 ソース電極12、ドレイン電極13およびゲー ト電極14にそれぞれ用いることが可能な材料 しては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化 (NESA)、金、銀、白金、銅、インジウム、ア ミニウム、マグネシウム、マグネシウム-イ ジウム合金、マグネシウム-アルミニウム合 金、アルミニウム-リチウム合金、アルミニ ム-スカンジウム-リチウム合金、マグネシウ ム-銀合金等の金属や合金の他、導電性ポリ ーなどの有機材料が挙げられるが、これら 限定されるものではない。

 半導体層15に含まれる化合物として、テ ラセン、ペンタセン等の縮合多環式芳香族 合物や、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシ ニン等のフタロシアニン系化合物、アミン 化合物、ポリチオフェン、ポリビニルカル ゾール等のポリマー等半導体特性を有する 機化合物もしくはカーボンナノチューブお びカーボンナノチューブを含有した混合物 使用することが出来るが半導体特性を有す 材料であれば特に限定されない。

 ゲート絶縁膜16に用いることが可能な材 としては、二酸化ケイ素膜、窒化珪素膜の うな無機化合物のほか、アクリル樹脂、ポ イミドのような有機絶縁性材料を使用する とが出来るが、電気絶縁性を有していれば いることができとくに限定されない。

 電極12,13の作製方法としては、真空蒸着 、スパッタ法、エッチング法、リフトオフ 通常の電極形成プロセスを利用でき、特に 定されない。

 また、導電性ポリマーのような有機材料 、銀ペーストや金属粒子を含んだ分散液、 属の有機化合物を電極として使用する場合 は、スピンコート法、ディップ法、ディス ンサ法、インクジェット法等の溶液プロセ も利用することができ、この場合にも特に 定されない。

 電極14の作製方法としては、ディスペン 法、インクジェット法等の細線の描画が可 な溶液プロセスであれば特に限定されない

 電極14の形状としては、図3に示す本発明 かかる第2のTFTは、図3に示すように直線か なる細線を1本もしくは複数本備える構造で る。

 チャネル長(ソース電極とドレイン電極と の距離)よりも電極14の線幅が小さいことが良 好なTFTを得るための条件であるが、電極14の 幅がチャネル長と比較して数分の一以下の 合、電流を変調できるゲート電極部位が小 くなり変調しにくくなるため、その場合、 数本の電極14を備えることが望ましい。電 14を複数本備える場合は、お互いが独立に存 在することが必要である。

 また、電極14を複数本備える場合、図3に す本発明にかかる第2のTFTに示すように直線 形状からなる電極14を複数配置しても図4に示 す本発明にかかる第3のTFTに示すように1本の 極14を屈曲させて配置させても良い。

 半導体層15の形成方法としては、真空蒸 法等のドライプロセスの他、スピンコート 、ディップ法、ディスペンサ法、インクジ ット法等の溶液プロセスも利用することが き、特に限定されない。

 ゲート絶縁膜16の形成方法としては、真 蒸着法、スパッタリング法等のドライプロ スの他、スピンコート法、ディップ法、デ スペンサ法、インクジェット法等の溶液プ セスも利用することができ、特に限定され い。

 本発明にかかる第1のTFT、第2のTFT、第3のT FTにおける半導体薄膜層15の膜厚は、特に制 されることはない。

 しかし、一般に、膜厚が薄すぎるとピン ール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎる チャネル長が長くなり、或いは高い印加電 が必要となってTFTの性能劣化の要因になる で、数nmから1μmの範囲が好ましい。

 以下、実施例をもとに本発明を詳細に説 するが、本発明はその要旨を越えない限り 以下の実施例に限定されない。

[実施例1]
 本実施例では、実施形態例で説明した図3の 第2のTFTを以下の手順で作製した。

 まず、ガラス基板11上にナノ銀コロイド 液をディスペンサ装置を用いて線幅100μm、 隔200μmで2本形成し150℃で30分加熱すること よりゲート電極14とした。

 このとき線幅100μmのゲート電極は1回の吐 出動作で形成した。

 次いで、このゲート電極14上に、二酸化 イ素膜スパッタリング法によって200nmの膜厚 に成膜し、これを絶縁体層16とした。

 さらに、この絶縁体層16上に、ディスペ サ装置を用いてゲート電極14を挟み込む形で ナノ銀コロイド溶液を線幅200μm、間隔500μmで 2本製膜することで、ソース電極12およびドレ イン電極13を形成した。

 続いて、ディスペンサ装置を用いてポリ( 3-ヘキシル)チオフェン溶液を直径700μmの大き さで上記ソース電極・ドレイン電極、絶縁薄 膜層で囲まれた領域に4滴塗布し半導体層15を 形成しTFT101を得た。

 同様の製造方法でTFT20個を作製し、ゲー 電圧-20V、ドレイン電圧-10Vのときの電流値を 測定し、最大電流と最小電流の比を算出した 。

 その結果、比は1.08であり、比較例1と比 して良好な値が得られた。

 以下に表1を示す。

[比較例1]
 線幅100μmのゲート絶縁膜14を400μmの間に5本 ね塗りしてゲート電極とした以外は実施例1 と全く同様にTFTを作製し、TFT102を得た。

 作製した有機TFT102について、実施例1と同 様の条件で測定した電流値の最大値と最小値 の比は8.7であった。

[実施例2]
 半導体材料として表2に示す(F8T2)の化合物を 用いた以外は実施例1と全く同様にTFTを作製 、TFT103を得た。

 作製したTFT103について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表2(2.01)に示す結果であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。以下に表2を示す 。

[実施例3]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た(ペンタセン)の以外は実施例1と全く同様に TFTを作製し、TFT104を得た。

 作製したTFT104について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表2に示す結果(1.86)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

[実施例4]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た(カーボンナノチューブトルエン溶液)の以 は実施例1と全く同様にTFTを作製し、TFT105を 得た。

 作製したTFT105について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表2に示す結果(2.21)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

[実施例5]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た(カーボンナノチューブ水分散液)の以外は 施例1と全く同様にTFTを作製し、TFT106を得た 。

 作製したTFT106について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表2に示す結果(1.54)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

[実施例6]
 基板11としてポリエチレンナフタレート(PEN) を用いた以外は実施例1と全く同様にTFTを作 し、TFT107を得た。

 作製した有機TFT107について、実施例1と同 様の条件で測定した電流値の最大値と最小値 の比は2.55であった。

[比較例2]
 基板11としてポリエチレンナフタレート(PEN) を用いた以外は比較例1と全く同様にTFTを作 し、TFT108を得た。

 作製した有機TFT108について、実施例1と同 様の条件で測定した電流値の最大値と最小値 の比は18.3であった。

[実施例7]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た以外は実施例6と全く同様にTFTを作製し、TF T109を得た。

 作製したTFT109について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表3に示す結果(3.76)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。以下に表3を示す 。

[実施例8]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た以外は実施例6と全く同様にTFTを作製し、TF T110を得た。

 作製したTFT110について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表3に示す結果(1.21)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

[実施例9]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た以外は実施例6と全く同様にTFTを作製し、TF T111を得た。

 作製したTFT111について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表3に示す結果(2.01)であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

[実施例10]
 半導体材料として表2に示した化合物を用い た以外は実施例6と全く同様にTFTを作製し、TF T112を得た。

 作製したTFT112について、実施例1と同様の 条件で測定した電流値の最大値と最小値の比 は、表3(1.69)に示す結果であった。

 いずれのTFTにおいても最大電流値と最小 流値の比は良好であった。

 以上、本発明をその好適な実施形態例に づいて説明したが、本発明に係る薄膜トラ ジスタは、上記実施形態例の構成にのみ限 されるものではなく、上記実施形態例の構 から種々の修正および変更を施した薄膜ト ンジスタも、本発明の範囲に含まれる。

 以上説明したように、本発明の薄膜トラ ジスタによると、TFT特性の均一性が良好な 膜トランジスタを提供することができる。

 なお、この出願は、2008年2月1日に出願し 、日本特許出願番号2008-023007号を基礎とす 優先権を主張し、その開示の全てをここに り込む。

一般的なTFTの構成を示す断面図である 本発明にかかる第1のTFTの構成を示す断 面図である。 本発明にかかる第2のTFTの構成を示す平 面図である。 本発明にかかる第3のTFTの構成を示す平 面図である。

符号の説明

 11  基板
 12  ソース電極
 13  ドレイン電極
 14  ゲート電極
 15  有機薄膜層
 16  絶縁体層