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Patent Searching and Data


Title:
THRUST ROLLER BEARING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101964
Kind Code:
A1
Abstract:
A thrust roller bearing (200) has a retainer in which, if the radial length of that portion of the retainer which is located at a roller stop section is L1 and, out of the axial overall length of a roller, the length of a straight section of the roller (length obtained by subtracting the length L3 of curved surface sections at opposite ends of the roller from the overall length of the roller) is L2, the ratio (L2/L1) between the lengths is not less than 0.01 but not more than 0.6.

Inventors:
WASEDA YOSHITAKA (JP)
OCHI SHINYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052286
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 12, 2009
Export Citation:
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Assignee:
JTEKT CORP (JP)
WASEDA YOSHITAKA (JP)
OCHI SHINYA (JP)
International Classes:
F16C33/54; F04B27/08; F16C19/30; F16C33/34
Foreign References:
JP2007247827A2007-09-27
JP2007327596A2007-12-20
JP2004316930A2004-11-11
JP2007224978A2007-09-06
Attorney, Agent or Firm:
SUGAHARA, Ichiro (Petit Chateau Gouda 205 2-8-25, Tamagawa-gakuen, Machida-sh, Tokyo 41, JP)
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Claims:
 スラストころ軸受は:
 対向する一対の軌道盤と、
 一対の軌道盤間に介装され、複数個のポケットが設けられた保持器と、
 複数のポケットにそれぞれ転動自在に収容されるころ
 とを備え、
 前記ころは、前記保持器のポケットに形成されたころ止め部に抜止め状態で保持され、その軸方向の両端部の外周面が曲面形状に形成される曲面部と、前記外周面における前記曲面部を除く部分に形成されるストレート部とを有し、
 前記ころ止め部における前記保持器のラジアル方向の長さをL1、前記ころの外周面におけるストレート部の軸方向の長さをL2としたとき、L2をL1で除した値が0.01以上で0.6以下であることを特徴とするスラストころ軸受。
 前記ころの外周面におけるストレート部の軸方向の長さL2は、ころの軸直角方向の長さの倍率を1000倍、同じく軸方向の長さの倍率を10倍として測定したときの長さであることを特徴とする請求項1に記載のスラストころ軸受。
 前記ころに供給される潤滑剤の粘度が3センチストークスの潤滑条件下で使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラストころ軸受。
Description:
スラストころ軸受

 本発明は、主に斜板式コンプレッサに使 されるスラストころ軸受に関するものであ 。

 車両(例えば、自動車)に搭載されるエア ンディショナーに使用されるコンプレッサ して、可変容量型の斜板式コンプレッサが 知である(例えば、特開平5-26154号公報を参照 )。

 可変容量型の斜板式コンプレッサ(図1参 )の場合、斜板は、回転軸の軸線に対して所 の角度で斜めに取り付けられている。斜板 コンプレッサの斜板を支持するスラストこ 軸受には、微量の潤滑油を混入させた冷媒 よって潤滑が行われているが、その潤滑条 が通常の軸受装置よりも過酷であり、ころ 斜板が損傷し易くなる。特に、軌道盤が摩 し易くなる。

 特に、地球環境の保護の観点から、冷媒 して代替フロン(例えば、ハイドロフルオロ カーボン)や二酸化炭素が使用されている。 れらの冷媒に潤滑油が付着すると、斜板式 ンプレッサの圧縮機能に悪影響が及ぶ(特開2 004-316930号公報を参照)。このため、近時の斜 式コンプレッサは、潤滑油が少ない貧潤滑 境下(例えば、潤滑油の粘度が3センチスト クス以下の環境下)であっても正常に作動す ことを要求されており、上記した不具合が 生し易くなっている。また、貧潤滑油環境 で作動させることにより、作動中の音響値 増大する。

 本発明は上記した事情に鑑み、スラスト ろ軸受において、貧潤滑環境下であっても 道盤の摩耗が少なくなるようにすることを 題としている。

課題を解決するための手段及び発明の 効果

 上記課題を達成するための本発明にかかる ラストころ軸受は:
 対向する一対の軌道盤と、
 一対の軌道盤間に介装され、複数個のポケ トが設けられた保持器と、
 複数のポケットにそれぞれ転動自在に収容 れるころ
 とを備え、
 前記ころは、前記保持器のポケットに形成 れたころ止め部に抜止め状態で保持され、 の軸方向の両端部の外周面が曲面形状に形 される曲面部と、前記外周面における前記 面部を除く部分に形成されるストレート部 を有し、
 前記ころ止め部における前記保持器のラジ ル方向の長さをL1、前記ころの外周面にお るストレート部の軸方向の長さをL2としたと き、L2をL1で除した値が0.01以上で0.6以下であ ことを特徴とするスラストころ軸受。

 本出願人は、ころ止め部における保持器 ラジアル方向の長さL1を一定とし、ころの トレート部の軸方向の長さL2を変えて貧潤滑 環境下(例えば、潤滑油の粘度が3センチスト クスの環境)で実験を行い、軌道盤の摩耗深 さと、ころの真円度を測定した。その結果、 ころのストレート部の長さL2を、保持器のこ 止め部の長さL1で除した値(長さの比率)が0.0 1以上で0.6以下のときに、一定の許容値内に ることが判明した。即ち、長さの比率を上 した範囲内とすることにより、スラストこ 軸受を損傷させたり、音響値を増大させた することが防止される。

 この結果、例えば近時の斜板式コンプレ サのように、ころに供給される潤滑剤の粘 が3センチストークスの潤滑条件下であって も、スラストころ軸受を損傷させるおそれを 小さくできる。

本発明の実施例の斜板式コンプレッサ1 00の断面図である。 図1のX-X線断面図である。 スラストころ軸受200の要部の拡大断面 である。 (a)はストレート部22の長さL2が短いとき のころ15を示す図であり、(b)はストレート部2 2の長さL2が長いときのころ15を示す図である (a),(b)は、各軌道盤8の摩耗深さを示す ラフである。 実験結果を示すグラフである。

符号の説明

100 斜板式コンプレッサ
200 スラストころ軸受
8 軌道盤
11 斜板(軌道盤)
14 保持器
15 ころ
16 ポケット
19 ころ止め部
21 曲面部
22 ストレート部

 本発明の実施例について説明する。図1は 本発明の実施例の斜板式コンプレッサ100の断 面図、図2は図1のX-X線断面図、図3はスラスト ころ軸受200の要部の拡大断面図、図4の(a)は トレート部22の長さL2が短いときのころ15を す図であり、同じく(b)はストレート部22の長 さL2が長いときのころ15を示す図である。

 最初に、可変容量型の斜板式圧縮機100の 体構成について、簡単に説明する。図1に示 されるように、アキシャル方向Qに沿って直 に連結された2つのシリンダ1,2によって形成 れる空間部Vにピストン3が挿入されている ピストン3は、空間部V内をアキシャル方向Q 沿って移動可能である。各シリンダ1,2の開 側の端部は、キャップ4とサイドカバー5とに よって閉塞されている。各シリンダ1,2の軸心 部分には、回転軸6が配置されている。回転 6は、各シリンダ1,2に取り付けられたラジア ころ軸受(図示せず)により、回転自在に支 されている。

 回転軸6には、その軸線6aと所定の角度閘 斜めになるように斜板ガイド7が取り付けら れていて、この斜板ガイド7にスラストころ 受200が取り付けられている。即ち、斜板ガ ド7の最初の段付き部7aには、スラストころ 受200の軌道盤8が一体となるように装着され いるとともに、2段目の段付き部7aにはラジ ルころ軸受9が装着されている。そして、こ のラジアルころ軸受9を介して斜板11が、斜板 ガイド7と同心となるように取り付けられて る。斜板ガイド7は、回転軸6に対して揺動自 在である。斜板11は、回転軸6の回転に伴い、 その軸線6aに対して「みそすり運動(歳差運動 )」をする。

 斜板11には、受け部12が設けられている。 この受け部12には、ビストン3と斜板11とを連 するピストン連結棒13の先端球面部13aに対 する摺接面が形成されている。ピストン連 棒13の先端球面部13aは、受け部12の摺接面に 動自在に装着されている。

 次に、本実施例のスラストころ軸受200に いて説明する。図2に示されるように、本実 施例のスラストころ軸受200は、対向配置され る一対の軌道盤(本実施例の場合、軌道盤8と 板11)と、それらの間に介装される保持器14 、保持器14の周方向に等角度をおいて転動自 在に保持される多数本のころ15とを備えてい 。ころ15は、保持器14に設けられたポケット 16に転動自在に収容されている。保持器14は い金属円板の内周縁部と外周縁部とを同一 向に屈曲させて形成される環状周縁部17,18と 、金属円板における環状周縁部17,18との間の 分を複数回屈曲させて形成されるころ止め 19とを備えている。保持器14のポケット16に 容されたころ15は、ころ止め部19により、ポ ケット16から抜け出ることが抑止されている

 本出願人は、潤滑剤としての潤滑油の粘 が3センチストークス以下の貧潤滑条件下で スラストころ軸受200の実験を行い、図3に示 れるように、軌道盤8における保持器14のこ 止め部19と対応する位置8aが摩耗することを 認した。その理由を説明する。スラストこ 軸受200では、保持器14をころ15のガイド部材 としているため、保持器14のころ止め部19と ろ15の外周面とが接触し易い。そして、ころ 15において軸方向の両端部は、軸方向の中央 よりもすべり運動が大きくなる。この結果 ころ15の外周面で、軸方向の両端部近傍(こ 止め部19に対応する部分)において、特に潤 油の欠乏(油膜切れ)が生じ易い。この状態 スラストころ軸受200を使用すると、軌道盤8 おけるころ止め部19に対応する部分が摩耗 てしまう。そして、これに伴う騒音も発生 易くなる(音響値が増大する)。

 この不具合を回避するため、ころ15の外 面を曲面にする加工が施される(クラウニン )。これにより、ころ15の軸方向の両端部近 でころ15の外周面と軌道盤8との間に隙間が 成され、軌道盤8の摩耗が回避される。

 更に、本出願人は、ころ止め部19におけ 保持器14のラジアル方向の長さL1と、ころ15 おける軸方向の両端部のみを曲面形状(曲面 21)とする加工(以下、曲面加工と記載する) 施したときに、ころ15の外周面の残りの部分 であるストレート部22の軸方向の長さL2とを 化させて実験を行い、それぞれの場合にお る軌道盤8の摩耗深さと、ころ15の真円度を 定した。実験では、外径が3mmで、全長が6mm ころ15を使用し、貧潤滑環境下(ころ15に供給 される潤滑油の粘度が3センチストークス以 )で、ころ15のストレート部22の長さL2を変化 せたときの軌道盤8の摩耗深さと、ころ15の 面部21の真円度を測定した。なお、ころ止 部19において、保持器14のラジアル方向の長 L1は一定である。また、ころ15の曲面部21の さL3は、左右とも同一である(図4参照)。表1 示されるように、本出願人は全部で8回の実 験を行った。

 例えば、実験1では、ころ15のストレート 22の長さL2と保持器14のころ止め部19の長さL1 との比率(L2/L1)を0%としている。このときのこ ろ15は、図4の(a)に示されるように、ストレー ト部22の長さL2が極めて短い場合である。ま 、実験8において、比率(L2/L1)が103%というの 、ころ15のストレート部22の長さL2を保持器14 のころ止め部19の長さL1よりも少し長くした 合である。

 図5の(a),(b)に、長さの比率(L2/L1)が60%にお る各軌道盤8の摩耗深さの測定結果を示す。 この測定結果は、ころ15の縦倍率(ころ15の直 方向の長さの倍率)を1000倍、同じく横倍率( ろ15の軸方向の長さの倍率)を10倍としたと の測定値である。これより、各軌道盤8の摩 深さは1μmと2μmであり、軌道盤8の総摩耗深 が3μm(1μm+2μm)であることがわかる。

 そして、8回の実験結果を図6のグラフに す。図6のグラフより、長さの比率(L2/L1)を小 さくする(ストレート部22の長さL2を短くする) ことにより、ころ15と軌道盤8との接触面積が 小さくなるため摩耗深さは小さくなることが わかる。しかし、曲面部21の加工量が多くな ため、真円度は低下している。ここで、摩 深さの許容値を10μm以下とし、真円度の許 値を2μm以下とすると、長さの比率(L2/L1)が1%( 実験2の場合)以上で、60%(実験6の場合)以下の 合に、測定値が許容値内に入っていること わかる。上記した結果、ころ15の両端部を 面加工する場合、保持器14のころ止め部19の さL1と、ころ15のストレート部22の長さL2と 比率(L2/L1)が1%以上で60%以下であれば、貧潤 環境下であっても総摩耗深さと真円度が許 値内に入ることが判明した。

 これにより、例えば近時の斜板式コンプ ッサ100のように、貧潤滑環境下で使用され スラストころ軸受200であっても、その軌道 8を損傷させるおそれを小さくできるととも に、作動中の音響値も低減させることができ る。

 本明細書では、斜板式コンプレッサ100に 用されるスラストころ軸受200について説明 た。このスラストころ軸受200は、斜板式コ プレッサ100の他に、車両(自動車)のオート チックトランスミッションにも使用される




 
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