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Title:
TIRE FOR MOTOR BICYCLE FOR UNEVEN TERRAIN TRAVEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031340
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a tire for a motor bicycle for uneven terrain travel, comprising two carcass plies. At least one carcass ply comprises an aramid ply (16) using an aramid fiber cord (17) produced by secondarily twisting N (2 to 4) bundles (18) of aramid fibers (f). The aramid fiber cord (17) has a total fineness (D) of 2200 to 5010 dtex and a cord twist coefficient (T) represented by formula (1). Cord twist coefficient T = n x {√(D)} x 10-3 --- (1) wherein n represents secondary count of twist per 10 cm of cord length (unit: time); and D represents total fineness of cord (unit: dtex). When the aramid ply (16) is an inner carcass ply (6A), T is in the range of 2.8 to 3.2 for two filament bundles (18) and is in the range of 2.4 to 3.2 for 3 or 4 filament bundles (18). When the aramid ply (16) is an outer carcass ply (6B), T is in the range of 2.4 to 3.2 for two filament bundles (18) and is in the range of 2.2 to 3.2 for 3 or 4 filament bundles (18).

Inventors:
FUKUMOTO TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059050
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER IND (JP)
FUKUMOTO TORU (JP)
International Classes:
B60C9/06; B60C9/00; D02G3/48
Foreign References:
JP2003267002A2003-09-25
JP2000016017A2000-01-18
JPS61166706A1986-07-28
JPH10297211A1998-11-10
JPS63195004A1988-08-12
Other References:
See also references of EP 2186652A4
None
Attorney, Agent or Firm:
NAEMURA, Tadashi et al. (Nishinakajima 4-chome Yodogawa-ku, Osaka-sh, Osaka 11, JP)
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Claims:
 トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを有する不整地走行用の自動二輪車用タイヤであって、
 前記カーカスは、タイヤ周方向に対して20~40°の角度で配列するカーカスコードの配列体がトッピングゴムで被覆されかつ半径方向内外で重ね置きされる2枚のカーカスプライからなり、
 しかも前記内外のカーカスプライのうちの少なくとも一方のカーカスプライは、カーカスコードとして、下撚りしたアラミド繊維のフィラメント束のN本(2~4本)を、上撚りにて撚り合わせたアラミド繊維コードを用いたアラミドプライとするとともに、
 該アラミド繊維コードは、総繊度Dが2200~5010dtexの範囲、かつ次式(1)で示されるコードの撚り係数Tにおいて、
 (a)前記アラミドプライが内のカーカスプライであり、かつフィラメント束の本数Nが2本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.8~3.2の範囲、
 (b)前記アラミドプライが内のカーカスプライであり、かつフィラメント束の本数Nが3又は4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.4~3.2の範囲、
 (c)前記アラミドプライが外のカーカスプライであり、かつフィラメント束の本数Nが2本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.4~3.2の範囲、
 (d)前記アラミドプライが外のカーカスプライであり、かつフィラメント束の本数Nが3又は4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.2~3.2の範囲としたことを特徴とする不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
   T=n×{√(D)}×10 -3   ---(1)
(但し、nはコード長さ10cm当たりの上撚り数(単位:回)、Dはコードの総繊度(単位:dtex))
 前記カーカスは、前記内外のカーカスプライをアラミドプライとしたことを特徴とする請求項1記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
 前記カーカスは、前記内外のカーカスプライのうちの一方のカーカスプライをアラミドプライとし、かつ他方のカーカスプライを、カーカスコードがナイロン繊維コード、レーヨン繊維コード、ポリエステル繊維コードから選択される非アラミド繊維コードを用いた非アラミドプライとしたことを特徴とする請求項1記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
 前記非アラミド繊維コードにおける総繊度Dは、前記アラミド繊維コードにおける総繊度Dより大、かつ非アラミド繊維コードにおける撚り係数Tは、アラミド繊維コードにおける撚り係数Tより小であることを特徴とする請求項3記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
Description:
不整地走行用の自動二輪車用タ ヤ

 本発明は、撚り係数を特定したアラミド 維コードをカーカスに使用することにより 耐久性を確保しながら、ダンピング性能と 回性能とを両立して高めた不整地走行用の 動二輪車用タイヤに関する。

 不整地における走行性能を向上させるた には、タイヤにおいて、路面の凹凸から受 る外力を吸収させるダンピング性能、及び 回時のハンドリング性能を向上させること 特に重要である。そのため、従来の不整地 行用の自動二輪車用タイヤでは、カーカス 複数枚のプライで形成し、かつカーカスコ ドにナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエ テル繊維などの低弾性繊維のコードを採用 るとともに、該カーカスコードの太さや打 込み数等を調整することで、前記ダンピン 性能と旋回時のハンドリング性能との両立 図られていた。

 そして近年、車両の高性能化とともに不 地における走行性能のさらなる向上が強く 望されているが、前述の手法では限界があ 、前記要望に充分応えることができなかっ 。そこで本発明者は、カーカスコードに高 性のアラミド繊維を採用することを提案し 。アラミド繊維は、損失正接が大きい(エネ ルギロスが大きい)特性を有するため、ダン ング性能にとって有利である。しかしその 面、圧縮側の入力に対する耐疲労性に劣る め、特に低内圧で使用される不整地走行用 自動二輪車用タイヤのカーカスコードとし 使用した場合には、タイヤ変形量が非常に となるため、コード破断を招きタイヤ耐久 を損ねるという問題がある。

 そこで本発明は、コードの撚り係数Tを特 定したアラミド繊維コードをカーカスコード として使用することを基本とし、アラミド繊 維コードの耐疲労性を高めてタイヤ耐久性を 確保する一方、損失正接が大きいというアラ ミド繊維の特性を活かしてダンピング性能を 向上でき、しかも旋回時の優れたハンドリン グ性能を発揮しうる不整地走行用の自動二輪 車用タイヤを提供することを目的としている 。

 なお下記の特許文献1には、自動二輪車用タ イヤのカーカスコードとして、例えばポリエ ステル、ナイロン、レーヨン、アラミドとい った有機繊維コードや金属コードなど必要に 応じて各種のコードが採用されることが開示 されている。

特開2002-29212号公報

 本願請求項1の発明は、トレッド部からサイ ドウォール部をへてビード部のビードコアに 至るカーカスを有する不整地走行用の自動二 輪車用タイヤであって、
 前記カーカスは、タイヤ周方向に対して20~4 0°の角度で配列するカーカスコードの配列体 がトッピングゴムで被覆されかつ半径方向内 外で重ね置きされる2枚のカーカスプライか なり、
 しかも前記内外のカーカスプライのうちの なくとも一方のカーカスプライは、カーカ コードとして、下撚りしたアラミド繊維の ィラメント束のN本(2~4本)を、上撚りにて撚 合わせたアラミド繊維コードを用いたアラ ドプライとするとともに、
 該アラミド繊維コードは、総繊度Dが2200~5010 dtexの範囲、かつ次式(1)で示されるコードの り係数Tにおいて、
 (a)前記アラミドプライが内のカーカスプラ であり、かつフィラメント束の本数Nが2本 場合、前記コードの撚り係数Tを2.8~3.2の範囲 、
 (b)前記アラミドプライが内のカーカスプラ であり、かつフィラメント束の本数Nが3又 4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.4~3.2 範囲、
 (c)前記アラミドプライが外のカーカスプラ であり、かつフィラメント束の本数Nが2本 場合、前記コードの撚り係数Tを2.4~3.2の範囲 、
 (d)前記アラミドプライが外のカーカスプラ であり、かつフィラメント束の本数Nが3又 4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.2~3.2 範囲としたことを特徴としている。
   T=n×{√(D)}×10 -3   ---(1)
(但し、nはコード長さ10cm当たりの上撚り数( 位:回)、Dはコードの総繊度(単位:dtex))

 本発明は叙上の如く、カーカスを形成す 2枚のカーカスプライのうちの少なくとも一 方に、コードの撚り係数Tを所定範囲に規制 たアラミド繊維コードを採用している。前 撚り係数Tが所定範囲を下回ると、コードの 疲労性が不足し、コード破断などの損傷を くとともに、タイヤ剛性が過大となって、 失正接が大きいというアラミド繊維の特性 活かされず、ダンピング性能を充分に高め ことができなくなる。逆に、撚り係数Tが所 定範囲を超えると、コードの伸び性が過大と なってタイヤ剛性の不足を招き、旋回時のハ ンドリング性能が損なわれることとなる。

 前記撚り係数Tの範囲は、アラミド繊維コ ードが2本撚り構造の場合と、3~4本撚り構造 場合とで相違させる必要があり、さらには2 のカーカスプライのうちのどちらのカーカ プライにアラミド繊維コードが配されるか も、その撚り係数Tの範囲を相違させる必要 がある。

図1は、本発明の不整地走行用の自動二 輪車用タイヤの一実施例を示す断面図である 。 図2は、カーカスのコード配列を概念的 に示す展開図である。 図3は、2本撚りのアラミド繊維コード( ーカスコード)を示す斜視図である。 図4は、3本撚りのアラミド繊維コード( ーカスコード)を示す斜視図である。 図5は、5本撚りのアラミド繊維コード( ーカスコード)を示す斜視図である。

符号の説明

2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A、6B カーカスプライ
6C カーカスコード
16 アラミドプライ
17 アラミド繊維コード
18 フィラメント束
f アラミド繊維

 以下、本発明の実施の一形態を、図示例 ともに説明する。図1は本発明の不整地走行 用の自動二輪車用タイヤの断面図である。

 図1に示すように、本実施形態の不整地走 行用の自動二輪車用タイヤ1(以下タイヤ1とい う)は、トレッド部2からサイドウォール部3を へてビード部4のビードコア5に至るカーカス6 と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の 径方向外側に配されるブレーカ層7とを具え る。前記トレッド部2は、タイヤ赤道Cからト ッド端Teに向かって凸円弧状に湾曲しての るトレッド面2Sを有し、前記トレッド端Te、T e間の距離であるトレッド巾TWがタイヤ最大巾 をなすことにより、大きなバンク角での旋回 走行を可能としている。

 前記カーカス6は、半径方向内外に重ね置 きされる合計2枚のカーカスプライ、即ち内 カーカスプライ6Aと外のカーカスプライ6Bと ら形成される。各カーカスプライ6A、6Bは、 前記ビードコア5、5間を跨るトロイド状のプ イ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の廻 をタイヤ軸方向内側から外側に折り返され 係止されるプライ折返し部6bを一連に具え 。そしてこのプライ本体部6aとプライ折返し 部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ 半径方向外側に先細状にのびる硬質ゴムから なるビードエーペックス8が配置され、ビー 部4からサイドウォール部3にかけて補強して いる。

 各カーカスプライ6A、6Bは図2に略示する うに、タイヤ周方向に対して20~40°の角度で 斜配列するカーカスコード6Cの配列体をト ピングゴムで被覆したシート体によって形 される。このカーカス6は、各カーカスコー 6Cがプライ間相互で交差するクロスプライ 造をなし、これにより低内圧での走行に必 なタイヤ剛性を確保している。

 次に前記ブレーカ層7は、タイヤ周方向に 対して15~40°の角度で傾斜配列するブレーカ ードの配列体をトッピングゴムにて被覆し 1枚以上、本例では2枚のブレーカプライ7A、7 Bから形成される。このブレーカ層7は、各ブ ーカコードがプライ間相互で交差する。こ によりブレーカ剛性を高め、トレッド部2を 補強するとともに、カーカス6を外傷から保 している。前記ブレーカコードには、従来 イヤと同様のナイロン繊維コード、ポリエ テル繊維コード等が好適に採用される。

 そして本発明のタイヤ1では、耐久性を確 保しながら、ダンピング性能と旋回性能とを 高レベルで両立させるために、内外のカーカ スプライ6A、6Bのうちの少なくとも一方のカ カスプライ、本例では、双方のカーカスプ イ6A、6Bに、アラミドプライ16を採用してい 。

 前記アラミドプライ16は、カーカスコー 6Cとしてアラミド繊維コード17を用いたプラ であって、このアラミド繊維コード17は、 3~5に示すように、下撚りしたアラミド繊維f フィラメント束18のN本(2~4本)を、上撚りに 撚り合わせている。なお図3には、2本(N=2)の ィラメント束18を互いに撚り合わせた2本撚 の場合を例示し、図4には、3本(N=3)のフィラ メント束18を互いに撚り合わせた3本撚りの場 合を例示している。又図5には、4本(N=3)のフ ラメント束18を互いに撚り合わせた4本撚り 場合が例示されており、本例では、2本のフ ラメント束18を中間撚りにて撚り合わせて トランド19を形成した後、このストランド19 2本を上撚りにて撚り合わせたものが例示さ れている。なお下撚り数と上撚り数、さらに は中間撚り数は、互いに等しいことが好まし い。

 ここでアラミド繊維は、損失正接が大きい( エネルギロスが大きい)ため、ダンピング性 に有利である。しかしその反面、弾性率が い分、耐疲労性に劣る傾向がある。そのた 、凹凸が大な不整地路を低内圧にて走行す タイヤでは、タイヤ変形量が非常に大とな ためコード破断を早期に発生させる。その め、次式(1)で示されるコードの撚り係数Tを 下記の如く規制している。
 (a)前記アラミドプライ16が内のカーカスプ イ6Aであり、かつフィラメント束18の本数Nが 2本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.8~3.2の 範囲、
 (b)前記アラミドプライ16が内のカーカスプ イ6Aであり、かつフィラメント束18の本数Nが 3又は4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.4 ~3.2の範囲、
 (c)前記アラミドプライ16が外のカーカスプ イ6Bであり、かつフィラメント束18の本数Nが 2本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.4~3.2の 範囲、
 (d)前記アラミドプライ16が外のカーカスプ イ6Bであり、かつフィラメント束18の本数Nが 3又は4本の場合、前記コードの撚り係数Tを2.2 ~3.2の範囲としている。
   T=n×{√(D)}×10 -3   ---(1)
(但し、nはコード長さ10cm当たりの上撚り数( 位:回)、Dはコードの総繊度(単位:dtex))

 具体的に説明すると、本例の如く、内外 カーカスプライ6A、6Bにアラミドプライ16が 用されている場合、内のカーカスプライ6A( ラミドプライ16)においては、アラミド繊維 ード17におけるフィラメント束18の本数Nが2 (2本撚り)の場合には、撚り係数Tは2.8~3.2の 囲に規制される。前記撚り係数Tが、2.8を下 ると、コードの耐疲労性が不足し、コード 断などの損傷を招く。しかもタイヤ剛性が 大となって、損失正接が大きいというアラ ド繊維の特性が活かされず、ダンピング性 を充分に高めることができなくなる。逆に 記撚り係数Tが3.2を超えると、コードの伸び 性が過大となってタイヤ剛性の不足を招き、 旋回時のハンドリング性能を損ねるなど旋回 性能を低下させる。従って、耐久性を確保し ながら、ダンピング性能と旋回性能とを高レ ベルで両立させるためには、撚り係数Tを2.8~3 .2の範囲に規制する必要がある。

 ここで、アラミド繊維コード17における ィラメント束18の本数Nが2本から3、4本に増 る場合、撚り係数Tが同じであってもアラミ 繊維の撚り量が増加するため、耐疲労性を 上できる。従って、この耐疲労性の向上分 け、撚り係数Tの下限値をN=2の場合よりも下 げることが可能となる。従って、内のカーカ スプライ6A(アラミドプライ16)において、アラ ミド繊維コード17のフィラメント束18の本数N 3、4本の場合には、撚り係数Tを2.4~3.2の範囲 に規制している。

 又外のカーカスプライ6B(アラミドプライ1 6)においては、アラミド繊維コード17におけ フィラメント束18の本数Nが2本の場合には、 り係数Tは2.4~3.2の範囲に規制される。これ タイヤ変形時、外のカーカスプライ6Bの方が 、内のカーカスプライ6Aに比して圧縮側の入 が作用しにくく、疲労性によるコード破断 生じ難い。従って、その分だけ撚り係数Tの 下限値を、内のカーカスプライ6Aの場合より 下げることができる。従って、外のカーカ プライ6B(アラミドプライ16)においては、ア ミド繊維コード17におけるフィラメント束18 の本数Nが2本の場合には、撚り係数Tは2.4~3.2 フィラメント束18の本数Nが3、4本の場合には 、撚り係数Tを2.2~3.2の範囲とすることができ 。この場合にも、耐久性を確保しながら、 ンピング性能と旋回性能とを高レベルで両 させうる。

 このとき、前記アラミド繊維コード17で 、前記総繊度Dが2200~5010dtexの範囲であること も必要である。前記総繊度Dが2200dtex未満であ ると、コード打ち込み本数を増やした場合に も、コードが細過ぎてタイヤ剛性が不足し、 ダンピング性能と旋回性能との高レベルでの 両立が困難である。又タイヤ変形量自体も増 加するため、耐久性も低下する。逆に総繊度 Dが5010dtexを超えると、コード径が大きくなり 、そのためトッピングゲージが厚くなる。そ の結果、タイヤ重量が増加し、操縦安定性の 低下やコストの増大を招くという問題がある 。

 なお前記条件(a)~(d)を充足すれば、内のカ ーカスプライ6Aに用いるアラミド繊維コード1 7と、外のカーカスプライ6Bに用いるアラミド 繊維コード17とを、総繊度D、フィラメント束 の本数N、撚り数n、及び撚り係数Tを同一とし た同一コードで形成することができる。しか し、総繊度D、フィラメント束の本数N、撚り n、及び撚り係数Tのうちの少なくとも一つ 違えた異なるコードで形成してもよい。前 異なるコードで形成する場合、外のカーカ プライ6Bに用いるアラミド繊維コード17の撚 係数Tを、内のカーカスプライ6Aに用いるア ミド繊維コード17の撚り係数Tよりも小とす のが好ましい。

 次に、カーカス6では、前記内外のカーカ スプライ6A、6Bのうちの一方のカーカスプラ 6A(又は6B)のみをアラミドプライ16とし、かつ 他方のカーカスプライ6B(又は6B)を、カーカス コード6Cがナイロン繊維コード、レーヨン繊 コード、ポリエステル繊維コードから選択 れる非アラミド繊維コードを用いた非アラ ドプライとすることもできる。係る場合に 、耐久性を確保しながら、ダンピング性能 旋回性能とを高レベルで両立させることが 能となる。なお非アラミドプライを混用す 場合、非アラミド繊維コードにおける総繊 Dは、アラミド繊維コード17における総繊度D より大、かつ非アラミド繊維コードにおける 撚り係数Tは、アラミド繊維コード17における 撚り係数Tより小である。

 以上、本発明の特に好ましい実施形態に いて詳述したが、本発明は図示の実施形態 限定されることなく、種々の態様に変形し 実施しうる。

 図1に示すタイヤ構造をなし、かつ表1~8に示 す仕様のカーカスコードを用いた不整地走行 用の自動二輪車用タイヤ(タイヤサイズ120/80-1 9)を試作するとともに、各試供タイヤの操縦 定性(ダンピング性能、旋回性能)及び耐久 をテストし、その結果を表1に記載した。各 イヤとも、カーカスコード以外は同仕様で る。
 <カーカス>
 ・プライ :内のカーカスプライ、外のカー スプライ
 ・カーカスコード :表1に示す
 ・コード角度 :+30°、 -30°
 ・コード打ち込み数 :50本/5cm

(1)操縦安定性(ダンピング性能、旋回性能):
 タイヤをリム(19×2.15)、内圧(80kPa)の条件に 、排気量250ccの不整地走行用自動二輪車の後 輪に装着し、不整地テストコースを走行した ときのダンピング性能、及び旋回性能をドラ イバーの官能評価により、比較例2の従来的 イヤを3.0とする5点法で評価した。点数の大 方が優れている。なお前輪には、タイヤサ ズ90/100-21の市販のタイヤを装着している。

(2)耐久性:
 上記車両を用い、不整地テストコースを4時 間走行させた後、タイヤを解体し、カーカス コードの破断の有無を目視検査によって確認 した。一箇所でもコード破断が発生した場合 には破断有りと評価した。この耐久性テスト で、コード破断が発生していなければ、一般 市場で要求されるレベルを満足しうる。

 表の如く、実施例のタイヤは、コード破 を抑制しタイヤ耐久性を確保する一方、ダ ピング性能と旋回性能とを向上させうるの 確認できる。