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Patent Searching and Data


Title:
TRAIN FORMATION RECOGNITION SYSTEM AND TRAIN FORMATION RECOGNITION APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069328
Kind Code:
A1
Abstract:
A train end detecting switch (41) for detecting a train end having a contact closed when trains are not coupled is provided. One and the other ends of the switch (41) are respectively connected with transmission lines (17a, 17b) routed through the train at both ends of each vehicle or a group of vehicles. Insertion/non-insertion of a power source (DC voltage source (31) and current source (32)) between the transmission lines (17a and 17b) is switched over by changeover switches (33a, 33b) respectively inserted into the transmission lines (17a, 17b) in each vehicle. While the power source to be inserted into the transmission lines (17a, 17b) is controlled to be one of the train ends, voltages (V1, V2) at one and the other end of a resistor (34) inserted into at least one of the transmission lines (17a, 17b) are respectively measured. The train formation is recognized based on the measured voltages.

Inventors:
HOMMA HIDETOSHI (JP)
TAKEYAMA MASAYUKI (JP)
MO RYUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060879
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
June 13, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
HOMMA HIDETOSHI (JP)
TAKEYAMA MASAYUKI (JP)
MO RYUYA (JP)
International Classes:
B61L25/04; B60L3/00; B61G7/14; H04L12/28
Foreign References:
JP2000302039A2000-10-31
JPH0315203A1991-01-23
JP2001088704A2001-04-03
JPH0678402A1994-03-18
JP2006148871A2006-06-08
JPH0191601A1989-04-11
JPH0898303A1996-04-12
JP2001233202A2001-08-28
JP2006232203A2006-09-07
JP2005117373A2005-04-28
Other References:
See also references of EP 2213545A4
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building 2-5, Kasumigaseki 3-chome, Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 単一車両または複数の車両である車両群を単位として複数の車両が連結されて構成される列車の編成を認識する列車編成認識システムにおいて、
 前記車両群の両端部に具備され、その端部に他の前記車両群が連結されているときには接点が開き、その端部に他の前記車両群が連結されていないときには接点が閉じる列車端検知スイッチと、
 前記列車内に引き通される一対の伝送線であって、前記車両群の両端部において、一方の伝送線に前記列車端検知スイッチの一端が接続され、もう一方の伝送線に前記列車端検知スイッチのもう一端が接続される一対の伝送線と、
 車両ごとに具備され、列車の編成を認識する列車編成認識装置と、
 を備え、
 列車内において1つの前記列車編成認識装置が他の列車編成認識装置を制御し、
 前記列車編成認識装置は、
 直流を出力する電源と、
 前記一対の伝送線のそれぞれに挿入されて前記一対の伝送線の間に前記電源を挿入し、かつ、前記一対の伝送線を分断するか、前記電源を挿入しないかを切り替える第1および第2の切替スイッチと、
 前記一対の伝送線の少なくとも一方に挿入された抵抗器と、
 前記抵抗器の両端において前記一対の伝送線間の電圧をそれぞれ計測する電圧検出器と、
 前記電圧検出器が計測した電圧が入力されて列車の編成を認識し、前記一対の伝送線の間に挿入される前記電源を列車の中の1箇所にするように前記第1および第2の切替スイッチ制御する制御部と、
 を備えたことを特徴とする列車編成認識システム。
 前記制御部は、前記列車端検知スイッチが閉じている何れかの車両において、前記電源を前記一対の伝送線の間に挿入することを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記制御部は、前記各車両の電圧検出器が計測した計測電圧値から何らかの異常を検出した場合に、前記電源を挿入する箇所を変更することを繰り返し、各場合で得られた前記電圧検出器が計測した電圧により列車の編成を認識することを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記電源は定電流電源であることを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記一対の伝送線は、前記各車両群間を連結する自動連結器を介して接続されることを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記列車端検知スイッチは、前記自動連結器と連動して動作するメカニカルなスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記列車を構成する全ての車両の計測電圧値が零の場合、電源が起動されていた車両群とは反対の端部に位置する車両群のうちの、端部に他の車両群の車両が連結されていない車両側の電源を起動することを特徴とする請求項1に記載の列車編成認識システム。
 前記制御部は、前記各車両の電圧検出器が計測した計測電圧値を比較して故障箇所を特定するとともに、前記計測電圧値による比較結果および該特定された故障箇所の情報に基づき、前記自動連結器の導通不良、前記列車端検知スイッチでの導通不良、前記電源の故障、前記電圧計測器の故障、および前記伝送線の断線のうちの何れか一つの故障原因を特定することを特徴とする請求項3に記載の列車編成認識システム。
 単一車両または複数の車両である車両群を単位として複数の車両が連結されて構成される列車の編成を認識し、前記車両群の両端部には、その端部に他の前記車両群が連結されているときには接点が開き、その端部に他の前記車両群が連結されていないときには接点が閉じる列車端検知スイッチを具備する列車編成認識システムであって、前記車両ごとに備えられる列車編成認識装置において、
 直流を出力する電源と、
 前記列車内に引き通される一対の伝送路であって、前記車両群の両端部において、一方の伝送線に前記列車端検知スイッチの一端が接続され、もう一方の伝送線に前記列車端検知スイッチのもう一端が接続される一対の伝送路のそれぞれに挿入されて前記一対の伝送線の間に前記電源を挿入し、かつ、前記一対の伝送線を分断するか、前記電源を挿入しないかを切り替える第1および第2の切替スイッチと、
 前記一対の伝送線の少なくとも一方に挿入された抵抗器と、
 前記抵抗器の両端において前記一対の伝送線間の電圧をそれぞれ計測する電圧検出器と、
 前記電圧検出器が計測した電圧が入力されて列車の編成を認識し、前記一対の伝送線の間に挿入される前記電源を列車の中の1箇所にするように前記第1および第2の切替スイッチ制御する制御部と、
 を備え、
 この列車編成認識装置は、列車内において1つが他のものを制御することを特徴とする列車編成認識装置。
 前記制御部は、前記列車端検知スイッチが閉じている何れかの車両において、前記電源を前記一対の伝送線の間に挿入することを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記制御部は、前記各車両の電圧検出器が計測した計測電圧値から何らかの異常を検出した場合に、前記電源を挿入する箇所を変更することを繰り返し、各場合で得られた前記電圧検出器が計測した電圧により列車の編成を認識することを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記電源は定電流電源であることを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記一対の伝送線は、前記各車両群間を連結する自動連結器を介して接続されることを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記列車端検知スイッチは、前記自動連結器と連動して動作するメカニカルなスイッチであることを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記列車を構成する全ての車両の計測電圧値が零の場合、電源が起動されていた車両群とは反対の端部に位置する車両群のうちの、端部に他の所領群の車両が連結されていない車両側の電源を起動することを特徴とする請求項9に記載の列車編成認識装置。
 前記制御部は、前記各車両の電圧検出器が計測した計測電圧値を比較して故障箇所を特定するとともに、前記計測電圧値による比較結果および該特定された故障箇所の情報に基づき、前記自動連結器の導通不良、前記列車端検知スイッチでの導通不良、前記電源の故障、前記電圧計測器の故障、および前記伝送線の断線のうちの何れか一つの故障原因を特定することを特徴とする請求項11に記載の列車編成認識装置。
Description:
列車編成認識システムおよび列 編成認識装置

 本発明は、複数の鉄道車両が連結された 車編成を自動認識する機能を有する列車編 認識システムおよび列車編成認識装置に関 るものである。

 従来、搬送波感知多重アクセス方式イン フェースを有する構成制御部と、伝送路を 岐するスイッチングハブと、スイッチング ブの入出力信号の切り離しを行うスイッチ により構成され、スイッチの接続および切 離しにより伝送路の上り下り方向の通信を 御して、列車の編成を認識するようにした 道車両用通信装置があった(例えば下記特許 文献1)。

 この特許文献1に示される鉄道車両用通信 装置では、通信装置間を1:1通信で構成するス イッチングハブを使用して障害の回避を行う とともに、マスタ通信装置を無くして車両内 の通信停止を防ぎ、システムの信頼性を向上 するようにしている。

特開2005-117373号公報

 しかしながら、上記特許文献1に示された 鉄道車両用通信装置は、通信装置間の伝送機 能を活用して車両相互の接続関係を検知し、 列車の編成を認識する方式であるため、通信 装置が故障した場合には、当該故障した通信 装置が搭載された車両は伝送経路からバイパ スされてしまうことになり、その存在が不明 になるという問題点があった。

 また、上記問題点を補うために、車両構 や車両番号の規則性を活用することも考え れるが、例えば、欧州や北米の鉄道車両で 、車両構成や車両番号が必ずしも規則性を して構成されるとは限らず、上記問題点の 決策とはなり得なかった。

 本発明は、上記に鑑みてなされたもので って、車両構成や車両番号の規則性通信が きない車両を含めて列車編成の自動認識を 能とする列車編成認識システムおよび列車 成認識装置を提供することを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する め、本発明にかかる列車編成認識システム 、単一車両または複数の車両である車両群 単位として複数の車両が連結されて構成さ る列車の編成を認識する列車編成認識シス ムにおいて、前記車両群の両端部に具備さ 、その端部に他の前記車両群が連結されて るときには接点が開き、その端部に他の前 車両群が連結されていないときには接点が じる列車端検知スイッチと、前記列車内に き通される一対の伝送線であって、前記車 群の両端部において、一方の伝送線に前記 車端検知スイッチの一端が接続され、もう 方の伝送線に前記列車端検知スイッチのも 一端が接続される一対の伝送線と、車両ご に具備され、列車の編成を認識する列車編 認識装置と、を備え、列車内において1つの 前記列車編成認識装置が他の列車編成認識装 置を制御し、前記列車編成認識装置は、直流 を出力する電源と、前記一対の伝送線のそれ ぞれに挿入されて前記一対の伝送線の間に前 記電源を挿入し、かつ、前記一対の伝送線を 分断するか、前記電源を挿入しないかを切り 替える第1および第2の切替スイッチと、前記 対の伝送線の少なくとも一方に挿入された 抗器と、前記抵抗器の両端において前記一 の伝送線間の電圧をそれぞれ計測する電圧 出器と、前記電圧検出器が計測した電圧が 力されて列車の編成を認識し、前記一対の 送線の間に挿入される前記電源を列車の中 1箇所にするように前記第1および第2の切替 イッチ制御する制御部と、を備えたことを 徴とする。

 本発明にかかる列車編成認識システムに れば、車両同士が連結されていないときに 接点が閉じることで列車端を検知する列車 検知スイッチが設けられ、各車両群の両端 では、列車内に引き通された一対の伝送線 一方と、もう一方に列車端検知スイッチの 端および他端がそれぞれ接続され、一対の 送線のそれぞれに挿入された第1および第2 切替スイッチによって、一対の伝送線の間 電源を挿入し、かつ、一対の伝送線を分断 るか、電源を挿入しないかが切り替えられ とともに、一対の伝送線に挿入される電源 列車の中の1箇所になるように制御した上で 一対の伝送線の少なくとも一方に挿入され 抵抗器の一端側および他端側と基準端との の電圧をそれぞれ計測し、このときの計測 圧に基づいて列車の編成を認識するように ているので、車両構成や車両番号の規則性 信ができない車両を含めて列車編成を自動 識することができるという効果が得られる

図1は、本実施の形態にかかる列車編成 認識システムの概略構成を示す図である。 図2は、本実施の形態にかかる列車編成 認識装置の構成および接続形態を示す図であ る。 図3は、編成認識の原理を説明するため の列車編成の一例を示す図である。 図4は、図3の列車編成における計測電 および認識結果の一例を示す図表である。 図5は、編成認識の動作を説明するため の図である。 図6は、自動連結器が導通不良の場合の 回路状態を示す図である。 図7-1は、自動連結器が導通不良の場 の計測動作を説明するための図である(STEP21~ 23)。 図7-2は、自動連結器が導通不良の場 の計測動作を説明するための図である(STEP24, 25)。 図7-3は、自動連結器が導通不良の場 の計測動作を説明するための図である(STEP26, 27)。 図8は、列車端検知スイッチが導通不良 の場合の回路状態を示す図である。 図9は、定電流電源が故障した場合の回 路状態を示す図である。 図10は、図9に示す状態から列車の反対 側のエンドにある定電流電源を用いて代替し た場合の回路状態を示す図である。 図11は、電圧計測器が故障した場合の 路状態を示す図である。 図12は、TCR回路に断線が生じている場 の回路状態を示す図である。 図13は、TCR回路に断線が生じている場 の計測動作を説明するための図である。

符号の説明

 10 列車
 11 車両群
 12 自動連結器
 17,17a,17b 伝送線
 20 列車編成認識装置
 21 TCR回路
 22 制御部
 31 直流電圧源
 32 電流源
 33,33a,33b スイッチ
 34,34a,34b 抵抗
 35 電圧検出器
 41 列車端検知スイッチ

 以下に、本発明にかかる列車編成認識シ テムおよび列車編成認識装置の実施の形態 図面に基づいて詳細に説明する。なお、以 の実施の形態により本発明が限定されるも ではない。

(列車編成認識システムの概要)
 まず、列車編成認識装置が搭載された列車 成認識システムの概要について説明する。 1は、本実施の形態にかかる列車編成認識シ ステムの概略構成を示す図である。同図に示 す例では、2両単位で連結された車両群11-1(Mar ried_pair_#1)および車両群11-2(Married_pair_#2)が、 脱自在の自動連結器(Automatic Coupler)12を介し 接続された列車10を構成してなり、列車10を 構成する各車両には、列車編成認識装置(Train  Configuration Recognition unit:TCR_unit)20が搭載さ ている。各車両に搭載された列車編成認識 置20は、伝送線17(17-1,17-2)を介して接続され いる。なお、伝送線17は、電気的な回路を構 成する導電体として各車両群内に配設される とともに、各車両群間を連結する自動連結器 12を介して接続される。すなわち、列車内に 、導体である自動連結器12の電気的接点を 用して、車両群11-1に配設された伝送線17-1と 車両群11-2に配設された伝送線17-2とが電気的 接続される。なお、図1を含みこれ以降の説 明で用いる図面では、2両単位で構成される 両群が複数個連結されて構成される列車編 を一例として用いるが、単一構成の車両が 数個連結されて構成される列車編成であっ もよく、本実施の形態にかかる列車編成認 装置を適用できることは無論である。

(列車編成認識装置の構成)
 つぎに、列車編成認識装置の構成および接 形態について説明する。図2は、本実施の形 態にかかる列車編成認識装置の構成および接 続形態を示す図であり、図1に示した一つの 両群に対応する構成を示すものである。同 において、列車編成認識装置20(20-1,20-2)のそ ぞれは、本装置の主回路である列車編成認 回路(TCR_circuit:以下「TCR回路」という)21(21-1, 21-2)と、TCR回路21の動作を制御する制御部22(22 a,22b)と、を備えて構成される。TCR回路21内に 、直流電圧源31、電流源32、切替スイッチ33( 33a,33b)、および抵抗器34(34a,34b)などの回路要 や、電圧検出器35などの機能部が具備され、 これらの回路要素および機能部は、図2の左 側に位置する自動連結器12-1と、右方側に位 する自動連結器12-2との間を繋ぐ2本の伝送 17a,17bの要所内に配置されている。

 自動連結器12(12-1,12-2)とTCR回路21(21-1,21-2) の間には、伝送線17aと伝送線17bとの間に接 される列車端検知スイッチ41(41-1,41-2)がそれ れ設けられている。列車端検知スイッチ41 、列車編成の端(エンド)を検出するスイッチ であり、エンドに位置する場合には接点が閉 じた状態となり、それ以外では接点が開いた 状態となる。図2の例では、車両群を構成す 2つの車両(A-Car,B-Car)のうち、A-Car側にある列 端検知スイッチ41-1はオンとなっているのに 対し、B-Car側にある列車端検知スイッチ41-2は オフとなっている。つまり、A-Car側が、列車 成のエンドに位置していることを示してい 。

 上記列車端検知スイッチ41は、自動連結 12と連動して動作するメカニカルなスイッチ として構成することが好ましい。機能的には 、自動連結器同士が接続されている状態では 、スイッチの接点が開いた状態となり、逆に 、他の自動連結器に接続されていない状態で は、スイッチの接点が閉じた状態になってい ればよい。このようなメカニカルなスイッチ とすることにより、列車編成のエンドを確実 に検出することが可能となる。

 なお、図2の例では、A-CarのTCR回路21-1とB-C arのTCR回路21-2との間は、ノイズに強い、ツイ ストペアケーブルを用いた接続としている。 この接続では、自動連結器12-1と自動連結器12 -2との間に配設された伝送線17a,17bにおいて、 これらの伝送線におけるA-CarとB-Carとの間の 分のみを捩って構成したツイストペア接続 してもよいし、伝送線17a,17b自身にツイスト アケーブルを用いてもよい。また、A-Carの 分と、B-Carの部分との間を、物理的に異なる 媒体のツイストペアケーブルを用いて接続し てもよい。

 制御部22(22a,22b)は、TCR回路21の動作を制御 するとともに、図示を省略した表示装置等に TCR回路21が処理した情報を伝送して表示する なお、この情報伝送には、伝送線17a,17bとは 異なる列車通信ネットワーク(Train Network:図 省略)を用いて伝送することができる。

(TCR回路の構成)
 つぎに、TCR回路の構成について説明する。 2に示すTCR回路21において、切替スイッチ33a よび抵抗器34aは、自動連結器12-1側から見て 、この順で伝送線17aに直列に挿入される。同 様に、切替スイッチ33bおよび抵抗器34bは、自 動連結器12-1から見て、この順で伝送線17bに 列に挿入される。切替スイッチ33a,33bは、切 接点u1,u2を有し、制御部22、あるいは上位の 制御装置などによって制御される1回路2接点 スイッチである。切替スイッチ33aの切替接 u1は、電流源32の正極側(電流が流出する側) 端子に接続され、切替接点u2は、自動連結 12-1側の伝送線17aに接続され、切替スイッチ3 3bの切替接点u1は、直流電圧源31の負極側の端 子に接続され、切替接点u2は、自動連結器12-1 側の伝送線17bに接続される。抵抗器34aの一端 は切替スイッチ33aの基点bに接続され、他端 自動連結器12-1とは反対側にある伝送線17aに 続され、抵抗器34bの一端は切替スイッチ33b 基点bに接続され、他端は自動連結器12-1と 反対側にある伝送線17bに接続される。

 上記のような接続により、列車内には、 車端検知スイッチ、各車両のTCR回路におけ 切替スイッチおよび抵抗器ならびに、これ の回路要素間を接続する伝送線によって、 数のループ回路を構成できる。通常は、図3 に示すように全車両を含む1個のループが構 される。

 なお、図2の構成では、直流電圧源31およ 電流源32は、直流電圧源31の正極側と電流源 32の負極側(電流が流入する側)とを接続する 成例を示しているが、この順を逆にしても わない。すなわち、電流源32の正極側と直流 電圧源31の負極側とを接続するとともに、直 電圧源31の正極側を切替スイッチ33aの切替 点u1に接続し、電流源32の負極側を切替スイ チ33bの切替接点u1に接続してもよい。

 また、電圧検出器35(35-1,35-2)は、抵抗器34a の一端と抵抗器34bの一端との間の電圧(第1の 測電圧:V1)、および抵抗器34aの他端と抵抗器 34bの他端との間の電圧(第2の計測電圧:V2)をそ れぞれ計測するため、これらの端子間に接続 される。なお、図2に示すように、A-Carにおけ るTCR回路21-1と、B-CarにおけるTCR回路21-2とで 、その回路構成がツイストペアケーブルの 分に直交する軸を中心軸として線対称形で 成されている。このため、TCR回路21-1の電圧 出器35-1が測定した第2の計測電圧V2と、TCR回 路21-2の電圧検出器35-2が測定した第2の計測電 圧V2とでは、計測誤差を除き、常に等しい値 示すことになる。なお、これらの計測電圧V 1,V2は、列車の編成を認識するため情報とし 用いられるが、その原理の詳細については 述する。

(編成認識の原理)
 つぎに、TCR回路を用いた編成認識の原理に いて図2および図3を参照して説明する。こ で、図3は、編成認識の原理を説明するため 列車編成の一例を示す図である。なお、図3 に示すTCR回路では、図2とは異なり、伝送路 挿入される抵抗を一方のみとしているが、 理的には同一である。例えば、図2の構成で 、抵抗器34-1および抵抗器34-2の抵抗値をそ ぞれ25ωとしているが、これと同等の構成に るためには、例えば、図3の構成において、 R=50ωとすればよい。

 また、図3に示す例では、7つの車両群(Marr ied_pair_#1~Married_pair_#7)が連結された14両編成の 列車が編成されているが、Married_pair_#1,#2,#4,#7 と、Married_pair_#3,#5,#6とでは、車両群の向きが 逆になって連結されている。例えば、Married_p air_#2とMarried_pair_#3との間では、A-Car,B-Carの順 逆転しており、それぞれのB-Car同士が突き わされた形で連結されている。逆に、Married_ pair_#6とMarried_pair_#7との間では、それぞれのA- Car同士が突き合わされた形で連結されている 。しかしながら、本実施の形態にかかるTCR回 路は、このような形態で連結されていた場合 でも、列車編成の状態を問題なく認識するこ とができる。

 つぎに、各車両における列車端検知スイ チの状態および電流源の接続状態について 明する。図3に示すように、Married_pair_#1のA-C arおよびMarried_pair_#7のB-Carの列車端検知スイ チは閉じられているのに対し、これら以外 列車端検知スイッチは開かれている。なお Married_pair_#1のA-Carの列車端検知スイッチは図 示されていないが、これはMarried_pair_#1のA-Car 、例えば運転車として設定されているから あり、また、回路構成的に言えば、切替ス ッチ33a,33bによって直流電圧源31および電流 32が伝送路に接続されているからである。 えば、図2において、直流電圧源31および電 源32を伝送線17a,17bに接続するためには、切 スイッチ33a,33bをそれぞれ切替接点u1側に制 する必要がある。このとき、列車端検知ス ッチ41-1は、切替スイッチ33a,33bによって、切 替スイッチ33a,33bより右方部の伝送線17a,17bと り離される。したがって、直流電圧源およ 電流源が伝送線間に接続されている車両で 、列車端検知スイッチの状態は、回路動作 は全く影響を及ぼさない。このようにして 列車編成を認識する処理を行う場合の各車 においては、両端車両の列車端検知スイッ が閉じられる一方で、両端車両以外の列車 検知スイッチは開かれ、かつ、両端車両の ちの何れか一方の直流電圧源および電流源 、伝送線間に接続されている状態に制御さ る。

 図4は、図3に示す列車編成における計測 圧および認識結果の一例を示す図表である 図4において、第1の計測電圧V1、第2の計測電 圧V2は、電圧検出器によって計測された電圧 各絶対値を示すとともに、囲み文字で示し 数値は、それらの計測電圧のうちの絶対値 大きい方の電圧値を示している。なお、こ ときの直流電圧値V、電流値I0、各抵抗値Rは 、それぞれV=48VDC,I0=50mA、R=25ωである。

 図3において、回路上には、I0=50mAの電流 流れるので、抵抗器一つ分の電圧降下は、I0 ×R=0.05A×25ω=1.25Vとなる。したがって、例えば Married_pair_#7のB-Carでは、V1=0V、V2=1.25Vとなる。 以下、抵抗器が一つ増えるごとに電圧降下分 だけ電圧が上昇するので、例えばMarried_pair_#7 のA-Carでは、V1=2.5Vとなり、以下、図4に示す 測結果が得られる。

 一方、図4の最も右側の表内に記載されて いる数値は、囲み文字の値を電圧降下分で除 算したものである。例えばMarried_pair_#5のA-Car は、6.25/1.25=5という数値が得られ、また、 えばMarried_pair_#2のB-Carでは、13.75/1.25=11とい 数値が得られる。なお、この数値を観察す と、列車の最後尾であるMarried_pair_#7のB-Carか ら数えた番号となっている。したがって、電 圧検出器が計測した第1の計測電圧V1、第2の 測電圧V2の各絶対値のうちの大きい方の値を 所定値(直流電圧源、電流源および回路の抵 値で決まる値)で除算することにより、列車 成の認識が可能となる。

(編成認識の動作)
 つぎに、編成認識の動作について図5を参照 して説明する。なお、図5は、編成認識の動 を説明するための図であり、6両で編成され 列車編成を一例として示している。なお、 下の説明では、直流電圧源31および電流源32 を併せて「定電流電源」と呼称する。

 まず、定電流電源を起動(伝送線に接続) る基準車両を決定する。この処理では、例 ば車両が連結していない状態では閉じ、車 が連結している状態では開くように動作す 列車端検知スイッチの状態の情報を用いる とで、車両No.uuuuおよび車両No.zzzzが、列車の エンドであることが認識される。なお、これ らの車両のうちの何れか一つを基準車両とし て決定するが、その決め方はどのような方法 でもよく、例えば車両番号の若い車両を基準 車両として決定することでよい(以上、STEP11)

 つぎに、車両No.uuuuを基準として、定電流 電源を起動するとともに、各車両において第 1の計測電圧V1および第2の計測電圧V2を計測す る(STEP12)。そして、STEP12で計測された第1の計 測電圧V1および第2の計測電圧V2のうち、大き 方の値を所定値(1車両あたりの電圧降下)で 算することにより、各車両が列車のエンド ら何両目に位置するのかを認識する(以上、 STEP13)。

(故障時の動作)
 ところで、上述した内容は、何れも正常時 動作であった。一方、回路や各スイッチ等 故障した場合、あるいは回路が断線した場 に、これらの故障または異常が1箇所で起こ った場合(以下「単一故障」という)でも、編 認識の機能がバックアップされることが好 しい。本実施の形態にかかる列車編成認識 ステムおよび列車編成認識装置では、この うな単一故障に耐え得る耐故障性を有して る。なお、以下の説明では、故障または異 として想定される事象として、例えば、つ の5項目をピックアップし、これらの項目に ついての説明を行う。
(1)自動連結器での導通不良
(2)列車端検知スイッチでの導通不良
(3)定電流電源の故障
(4)電圧計測器の故障
(5)TCR回路の断線

(故障時の動作-自動連結器での導通不良)
 図6は、自動連結器が導通不良の場合の回路 状態を示す図である。図6では、Married_pair_#2 Married_pair_#3との間の自動連結器の導通不良 一例として示している。この場合、車両No.xx xxと車両No.yyyyとの間の電気的接続がとられて おらず、かつ、定電流電源と導通不良箇所の 間のスイッチが全てオープンとなっているの で、伝送線には電流が流れない。その結果、 第1の計測電圧V1および第2の計測電圧V2が48Vの グループ(グループA)と、0Vのグループ(グルー プB)とが存在することが認識される。したが て、この段階において、グループAとグルー プBとの境界部で、何某かの故障が生じてい と判断することができる。

 そこで、これらのグループA,Bごとに、定 流電源を起動する車両を順次切り替えるこ により、各グループでの車両の位置を検知 るための処理手順を行う。なお、この処理 ついては、図7-1~図7-3を参照して説明する。

<グループA内の位置認識>
 図7-1において、まず、車両No.uuuuに隣接する 車両No.vvvvの定電流電源が起動され、そのと の計測電圧が記録される(STEP21)。なお、この とき車両No. uuuuの定電流電源を起動しないこ とは勿論である。また、以下の処理でも同様 であり、グループ内において起動される定電 流電源は一つである。

 以下、順次、車両No.wwwwの定電流電源およ び車両No.xxxxの定電流電源が順次起動される(S TEP22,23)。なお、この例では、車両No.xxxxの定 流電源が起動されたとき、アンダーライン 付した計測電圧によって、グループA内の4両 の車両位置が認識されている。

<グループB内の位置認識>
 グループBについても同様であり、グループ Bを構成する全ての車両の位置が認識される で、各車両に順次定電流電源の起動指令が される。この例では、図7-2に示すように、 両No.yyyy、車両No.zzzzの順に定電流電源が起動 されるとともに、そのときの計測電圧が記録 され(STEP24,25)、アンダーラインを付した計測 圧によって、グループB内の2両の車両位置 認識されている。なお、この例では、導通 良箇所に最も近い車両No.yyyyから順次定電流 源の起動指令を出力しているが、導通不良 所に最も遠い車両No.zzzzから順次定電流電源 の起動指令を出力してもよい。

<全体の編成認識>
 図7-3は、図7-1と図7-2の結果を示したもので る。STEP26にて全体の編成が認識され、STEP27 おいて、列車編成が認識される。なお、STEP 26では、各グループにおいて、定電流電源の 動位置の反対側に位置する車両から1,2,・・ ・の順で番号が付与されるので、計測時に起 動されている定電流電源の位置に基づいて、 番号を整理することで全体の編成が認識され る。

(故障時の動作-列車端検知スイッチでの導通 良)
 図8は、列車端検知スイッチが導通不良の場 合の回路状態を示す図である。図8では、Marri ed_pair_#3の列車端検知スイッチが導通不良の 合を一例として示している。この場合、定 流電源と導通不良である列車端検知スイッ の間の全てのスイッチがオープンとなるの 、伝送線には電流が流れない。その結果、 ての計測電圧が48Vとなり、自動連結器にお る導通不良の場合において、グループAのみ 存在し、グループBが存在しない場合と同じ 状態となる。したがって、自動連結器での導 通不良の場合と同様な手法により、列車編成 の認識が可能となる。

(故障時の動作-定電流電源の故障)
 図9は、定電流電源が故障した場合の回路状 態を示す図である。図9では、編成認識の基 となる車両No.uuuuの定電流電源が故障した場 を一例として示している。この場合、TCR回 は無電源となり伝送線には電流が流れず、 た、電圧も印加されないので、全ての計測 圧が0Vとなる。そこで、図10に示すように、 車両No.uuuuの代わりに、列車の反対側のエン にある車両No.zzzzの定電流電源を起動する。 の状態は、図5に示した正常時の状態と同一 であり、上述した正常時の手順に基づいて列 車編成の認識が可能となる。なお、列車のエ ンド以外の車両の定電流電源が故障した場合 であっても、列車のエンドに位置する車両の 定電流電源が正常である限り、正常時の計測 動作が可能となる。

(故障時の動作-電圧計測器の故障)
 図11は、電圧計測器が故障して一部の車両 て計測不能となった場合の回路状態を示す である。図11では、例えば中間車両の一つで ある車両No.wwwwの電圧計測器が故障した場合 一例として示している。この場合、電圧計 器が故障した車両No.wwwwについては、計測情 を有さないため、自身の情報から自己位置 決定することができないが、他の車両の位 が明らかになれば、消去法によって決定す ことができる。すなわち、電圧計測器が故 した車両については、他の車両の位置以外 残りの位置ということで、決定することが 能となる。

(故障時の動作-TCR回路の断線)
 図12は、TCR回路に断線が生じている場合の 路状態を示す図である。図12では、例えばMar ried_pair_#2の車両No.wwwwと車両No.xxxxとの間の断 による導通不良を一例として示している。 の場合、図6に示した自動連結器が導通不良 の場合と同様な状況となり、第1の計測電圧V1 および第2の計測電圧V2が48Vのグループ(グル プA)と、0Vのグループ(グループB)とに区分す ことができる。

 図13は、TCR回路に断線が生じている場合 計測動作を説明するための図である。図13に おいて、グループAでは、車両No.wwwwの定電流 源を起動することにより、車両No.uuuuおよび 車両No.vvvvの編成を認識することができる。 方、グループBでは、車両No.yyyyの定電流電源 を起動することにより、車両No.yyyyおよび車 No.zzzzの編成を認識することが可能となる。 の場合、断線箇所の両側に位置する車両No.w wwwおよび車両No.xxxxについては、自身の情報 ら自己位置を決定することができないが、 圧計測器の故障時のときと同様に、他の車 の位置の情報から決定することが可能とな 。

 このように、本実施の形態にかかる列車 成認識システムおよび列車編成認識装置に れば、列車の車両構成や車両番号に規則性 ない場合であっても、各車両の位置(先頭か ら何番目にあるかの物理的位置)の識別が可 となるとともに、装置の故障の有無に影響 れずに、正常に応答する車両の位置の識別 可能となる。なお、装置の故障が単一故障 場合には、正常に応答する車両位置の情報 用いて、正常に応答しない車両の位置を推 することが可能となる。

 また、本実施の形態にかかる列車編成認 システムおよび列車編成認識装置によれば 故障や異常の発生が何両目にあるかなどの 車編成情報を、列車の乗務員に、正確かつ い信頼性で提供することが可能となる。

 また、本実施の形態にかかる列車編成認 システムおよび列車編成認識装置によれば TCR回路全体を2重系構成とする必要がないの で、大きなコストをかけることなく、自動連 結器間の導通不良、列車端検知スイッチの導 通不良、定電流電源の故障、電圧計測器の故 障、TCR回路の断線などの主要な障害に対応し うる能力を具備させることができる。

 また、本実施の形態では、TCR回路に一定 電流を流す電源として、定電流電源を利用 ているので、自動連結器の接触面に対して 車の車両数に依ることなく一定の電流を供 することができる。このため、自動連結器 接触面を安定かつ良好な接触状態に保持す ことが可能になるとともに、列車の車両数 依らず略一定の電流を安定かつ継続的に供 することが可能となる。

 なお、本実施の形態では、TCR回路に一定 電流を流す電源を定電流電源として構成し いるが、定電流電源ではなくても定電圧源 どの他の種類の電源でもよい。

 以上のように、本発明にかかる鉄道車両 通信装置は、車両構成や車両番号の規則性 活用することなく列車編成の自動認識を可 とする発明として有用である。