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Title:
TRANSFER PRESS APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044556
Kind Code:
A1
Abstract:
Intended is to perform works for maintaining a transfer press apparatus, when its pressing cycle is stopped, without being obstructed by a slide or a feeder. If an instruction to stop the pressing cycle, in which a slider (5) and a feeder (3) act synchronously, is received in the pressing cycle, the slider (5) is stopped when it reaches a top dead center, and is then caused to stand by at the top dead center. When the feeder (3) ends a return action, on the other hand, the feeder (3) is stopped and then made to stand by at a return action ending position. After this, in response to the instruction to start the pressing cycle, the slider (5) is started at first from the top dead center. When the slider (5) reaches the position corresponding to the return action ending position of the feeder (3), the feeder (3) is started so that the slider (5) and the feeder (3) may then act synchronously with each other.

Inventors:
KUBO KAZUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002784
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU IND CORP (JP)
KUBO KAZUO (JP)
International Classes:
B30B13/00; B21D43/05
Foreign References:
JP2573216Y21998-05-28
Attorney, Agent or Firm:
WILLFORT INTERNATIONAL (3-2 Kajicho 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 44, JP)
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Claims:
往復動作を行って被加工物をプレスするスライド(5)と、前記被加工物が前記スライド(5)によりプレスされてないときに前記被加工物のクランプ動作、リフト動作、アドバンス動作、ダウン動作及びアンクランプ動作を行い、前記被加工物が前記スライド(5)によりプレスされているときにリターン動作を行うフィーダ(3)とを備えるトランスファプレス装置(1)において、
 前記スライド(5)の往復動作の繰り返しからなる連続するプレス加工サイクルの実行中に、前記プレス加工サイクルの停止指示を入力する停止入力手段(11B)と、
 前記停止入力手段(11B)に応答して、前記スライド(5)を所定のスライド待機位置に移動させて停止させるスライド制御手段(13)と、
 前記停止入力手段(11B)に応答して、前記フィーダ(3)を所定のフィーダ待機位置に移動させて停止させるフィーダ制御手段(12)と
を有し、
 前記スライド待機位置は、前記フィーダ(3)を単独で搬送動作させることが可能な位置であり、
 前記フィーダ待機位置は、前記スライド(5)を単独でプレス動作させることが可能な位置である
トランスファプレス装置。
前記スライド待機位置は、前記スライド(5)が上死点である
請求項1に記載のトランスファプレス装置。
前記フィーダ待機位置は、前記リターン動作が終了した位置である
請求項1又は2に記載のトランスファプレス装置。
前記スライド制御手段(13)は、前記停止指示が入力された後、前記スライド(5)が前記スライド待機位置に到達するまでは、前記フィーダ(3)が停止したか否かに関わらず、前記スライド(5)の動作を前記プレス加工サイクルの実行時から継続させ、前記スライド(5)が前記スライド待機位置に到達した時点で前記スライド(5)を停止させる
請求項1~3のいずれか一項に記載のトランスファプレス装置。
前記フィーダ制御手段(12)は、前記停止指示が入力された後、前記フィーダ(3)が前記フィーダ待機位置に到達するまでは、前記スライド(5)が停止したか否かに関わらず、前記フィーダ(3)の動作を前記プレス加工サイクルの実行時から継続させ、前記フィーダ(3)が前記フィーダ待機位置に到達した時点で前記フィーダ(3)を停止させる
請求項1~4のいずれか一項に記載のトランスファプレス装置。
前記スライド制御手段(13)は、前記停止指示が入力された後、前記スライド(5)が前記スライド待機位置に到達するまでは、前記スライド(5)の動作を前記プレス加工サイクルの実行時から継続させ、前記スライド(5)が前記スライド待機位置に到達した時点で前記スライド(5)を停止させ、
 前記フィーダ制御手段(12)は、前記停止指示が入力された後、前記スライド(5)が前記スライド待機位置に到達するまでは、前記スライド(5)と前記フィーダ(3)の動作とが同期するようにして、前記フィーダ(3)の動作を前記プレス加工サイクルの実行時から継続させ、さらに、前記スライド(5)が前記スライド待機位置で停止した後、前記フィーダ(3)が前記フィーダ待機位置に到達するまでは、前記フィーダ(3)の動作を単独で継続させ、前記フィーダ(3)が前記フィーダ待機位置に到達した時点で前記フィーダ(3)を停止させる
請求項1~3のいずれか一項に記載のトランスファプレス装置。
前記スライド(5)と前記フィーダ(3)が前記スライド待機位置と前記フィーダ待機位置にそれぞれ停止しているときにプレス加工サイクルの開始指示を入力する開始入力手段(11A)
を更に備え、
 前記フィーダ制御手段(12)は、前記スライド(5)の動作が開始した後、前記スライド(5)の位置が前記フィーダ待機位置に対応した位置に達した時に、前記フィーダ(3)の動作を開始する
請求項1~6のいずれか一項に記載のトランスファプレス装置。
前記スライド(5)と前記フィーダ(3)が前記スライド待機位置と前記フィーダ待機位置にそれぞれ停止しているときにプレス加工サイクルの開始指示を入力する開始入力手段(11A)と、
 前記フィーダ(3)が前記スライド(5)と同期しているならば前記スライド(5)が現在存在しているべき想定プレス角度を発生する想定プレス角度発生装置と
を更に備え、
 前記スライド制御手段(13)は、前記フィーダ(3)の動作が開始した後、前記想定プレス角度が前記スライド待機位置に対応したプレス角度に達した時に、前記スライド(5)の動作を開始する
請求項1~6のいずれか一項に記載のトランスファプレス装置。
 
Description:
トランスファプレス装置

 本発明は、往復動作を行うスライドによ 被加工物のプレス加工を行うと共に、クラ プ動作、リフト動作、アドバンス動作、ダ ン動作、アンクランプ動作及びリターン動 を行うフィーダによりその被加工物の搬送 行うトランスファプレス装置に関する。

 従来、被加工物にプレス加工をすると共 被加工物を次の加工位置等に搬送するとい プレス加工サイクルを繰り返し実行するト ンスファプレス装置が知られている。

 このようなトランスファプレス装置にお ては、プレス加工を行うスライドの運動(上 昇と下降)と、被加工物を次の加工位置等に 送するフィーダの運動(クランプ動作、リフ 動作、アドバンス動作、ダウン動作、アン ランプ動作及びリターン動作)とを、完全に 同期するように制御して、スライドとフィー ダとが干渉(接触、衝突等)せずに協働するよ にしている。

 例えば、サーボプレス装置においてスラ ドとフィーダの双方の運動を完全に同期さ る方法の一つとしては、クランク軸を回転 せてスライドを下降させそして上昇させる ともに、スライドを移動させるクランク軸 回転角度(プレス角度)に基づいてフィーダ 運動を移動する方法がある。

 これに対して、毎回のプレス加工サイク 中において、フィーダのアドバンス動作、 ターン動作の動作区間内については、フィ ダとスライドの運動の完全同期を行わない うにする技術が知られている(特許文献1参 )。

特開2005-262285号公報

 トランスファプレス装置によりプレス加 サイクルを繰り返し実行している途中で、 えば、金型の保守や、プレス加工による製 の確認、金型の取替えなどのために、利用 の指示により、プレス加工サイクルを停止 ることが行われる。

 スライドとフィーダとの完全同期を取っ いる従来のトランスファプレス装置におい は、利用者からの停止指示があった場合に 、例えばプレス角が290°の近傍(スライドの 死点を0°とする)でスライドとフィーダの双 方を同時に停止するようにしている。従って 、スライドは上昇中の上死点と下死点との中 間よりやや高い位置に停止して待機し、フィ ーダは、スライドのこの待機位置に対応した 位置、すなわち、リターン後に被加工物をク ランプする位置近傍に停止して待機すること となる。

 この待機状態では、スライドの位置が上 点より低く、且つフィーダが金型上の被加 物をクランプする位置にあるために、金型 拭く等の保守、金型の交換や、製品の確認 の作業を行う場合には、スライドやフィー が邪魔になることがある。また、フィーダ 動作を確認するために、フィーダを単独で 動させたい場合には、スライドをフィーダ 干渉しないようにするために、スライドを 死点に移動させる必要が生じることがある また、スライドのみを単独で動かしてプレ 加工を行わせてみたい場合には、クランプ 位置にあるフィーダをプレス加工の邪魔に らない位置へ移動させる必要が生じること ある。また、この時に安全のためにスライ をロックする場合、スライドの待機位置近 ではスライドがある程度の速度をもって上 中であることから、スライドの停止位置の らつきが大きくなり、スライドの待機位置 して1つの特定位置にロックすることが難し い。

 また、一旦このようにプレス加工サイク を停止した後に、再びプレス加工サイクル 開始させる場合には、フィーダの位置が確 に被加工物をクランプして後続の動作に進 るよう、スロースタート、すなわち、通常 動作より遅い速度で装置の運動を開始しな ればならないという問題がある。

 因みに、特許文献1に記載された技術は、 毎回のプレス加工サイクル内におけるルーチ ンと予定されているスライドの一時停止のた めの同期解除に関するものであって、プレス 加工サイクル自体の停止に伴って生じる上述 の問題に対しては、何らの解決も開示されて いない。

 本発明は上述の事情に鑑みてなされたも であり、その目的の一つは、プレス加工サ クルを停止させた場合に、スライドやフィ ダに邪魔されずに容易にメンテナンスやそ 他の任意作業が行えるようにすることであ 。また、本発明の別の目的は、一旦停止し プレス加工サイクルを開始するときに、ス イドとフィーダの起動を容易にし、且つス イドとフィーダの動作の同期がスムーズに 始できるようにすることにある。

 本発明に従うトランスファプレス装置は 往復動作を行って被加工物をプレスするス イドと、前記被加工物が前記スライドによ プレスされてないときに前記被加工物のク ンプ動作、リフト動作、アドバンス動作、 ウン動作及びアンクランプ動作を行い、前 被加工物が前記スライドによりプレスされ いるときにリターン動作を行うフィーダと 備える。このトランスファプレス装置は、 らに、前記スライドの往復動作の繰り返し らなる連続するプレス加工サイクルの実行 に、前記プレス加工サイクルの停止指示を 力する停止入力手段と、前記停止入力手段 応答して、前記スライドを所定のスライド 機位置に移動させて停止させるスライド制 手段と、前記停止入力手段に応答して、前 フィーダを所定のフィーダ待機位置に移動 せて停止させるフィーダ制御手段とを有し 前記スライド待機位置は、前記フィーダを 独で搬送動作させることが可能な位置であ 、前記フィーダ待機位置は、前記スライド 単独でプレス動作させることが可能な位置 ある。

 本発明に従うトランスファプレス装置に れば、プレス加工サイクルを停止した後に 例えば、スライド単独のプレス加工動作や フィーダ単独による搬送動作を行うことが 易であり、また、金型の拭き取りや製品の 認等の作業においても、スライドおよびフ ーダが邪魔になりにくい。

 好適な実施形態では、前記スライド待機 置は、前記スライドが上死点であり、前記 ィーダ待機位置は、前記リターンが終了し 位置である。これにより、金型の拭き取り 製品の確認等の作業において、スライドお びフィーダが最も邪魔になりにくい。

 本発明に従うトランスファプレス装置で 、スライド待機位置とフィーダ待機位置と 、相互間の依存なしに、独立してそれぞれ 最適位置に定められる。そのために、前記 ライド制御手段は、前記停止指示が入力さ た後、前記スライドが前記スライド待機位 に到達するまでは、前記フィーダが停止し か否かに関わらず、前記スライドの動作を 記プレス加工サイクルの実行時から継続さ 、前記スライドが前記スライド待機位置に 達した時点で前記スライドを停止させるよ に構成されてよい。あるいは、前記フィー 制御手段は、前記停止指示が入力された後 前記フィーダが前記フィーダ待機位置に到 するまでは、前記スライドが停止したか否 に関わらず、前記フィーダの動作を前記プ ス加工サイクルの実行時から継続させ、前 フィーダが前記フィーダ待機位置に到達し 時点で前記フィーダを停止させるように構 されてよい。

 好適な実施形態では、前記スライド制御 段は、前記停止指示が入力された後、前記 ライドが前記スライド待機位置に到達する では、前記スライドの動作を前記プレス加 サイクルの実行時から継続させ、前記スラ ドが前記スライド待機位置に到達した時点 前記スライドを停止させる。他方、前記フ ーダ制御手段は、前記停止指示が入力され 後、前記スライドが前記スライド待機位置 到達するまでは、前記スライドと前記フィ ダの動作とが同期するようにして、前記フ ーダの動作を前記プレス加工サイクルの実 時から継続させ、さらに、前記スライドが 記スライド待機位置で停止した後、前記フ ーダが前記フィーダ待機位置に到達するま は、前記フィーダの動作を単独で継続させ 前記フィーダが前記フィーダ待機位置に到 した時点で前記フィーダを停止させる。

 従って、サイクル停止指示が入ると、ス イドが先にスライド待機位置に来て停止し その後、フィーダが単独で動作を継続して フィーダ待機位置まで行って停止する。こ ようにプレス加工サイクルが停止した場合 その後、プレス加工サイクルを再開すると には、フィーダの動作(つまり、被加工物の 準備)がスライドより既に先に進んでいるの 、スライドをスムーズに起動できる。

 本発明に従うトランスファプレス装置は 前記スライドと前記フィーダが前記スライ 待機位置と前記フィーダ待機位置にそれぞ 停止しているときにプレス加工サイクルの 始指示を入力する開始入力手段を更に備え 前記フィーダ制御手段は、前記スライドの 作が開始した後、前記スライドの位置が前 フィーダ待機位置に対応した位置に達した に、前記フィーダの動作を開始するように 成されてよい。あるいは、前記スライドと 記フィーダが前記スライド待機位置と前記 ィーダ待機位置にそれぞれ停止していると にプレス加工サイクルの開始指示を入力す 開始入力手段と、前記フィーダが前記スラ ドと同期しているならば前記スライドが現 存在しているべき想定プレス角度を発生す 想定プレス角度発生装置とを更に備え、前 スライド制御手段は、前記フィーダの動作 開始した後、前記想定プレス角度が前記ス イド待機位置に対応したプレス角度に達し 時に、前記スライドの動作を開始するよう 構成されてもよい。

 この構成によれば、プレス加工サイクル 一旦停止した後にプレス加工サイクルを再 するとき、フィーダとスライドの動作の再 期化がスムーズに行える。

 例えば、プレス加工サイクルの再開時、 ず、スライドが単独で起動し、その後、ス イドがフィーダ待機位置に対応する位置に た時点で、フィーダが起動し、以後、スラ ドとフィーダが同期して動作する場合、従 のようにスライドとフィーダが同時に同期 て起動する従来技術の場合のようなスロー タートは不要である。

本発明の一実施形態に係るトランスフ プレス装置の要部の概略的な平面構成図で る。 本発明の一実施形態に係るトランスフ プレス装置が有する制御システムの構成図 ある。 本発明の一実施形態に係るフィーダの 作を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスライドの 作と、フィーダの動作とを説明する図であ 。 本発明の一実施形態に係るトランスフ プレス装置の制御処理のフローチャートで る。 本発明の一実施形態に係るトランスフ プレス装置のプレス・フィーダ同期制御処 (図5のステップS5)のフローチャートである

符号の説明

 1 トランスファプレス装置、2 プレス機 3 フィーダ、4 ボルスタ、5 スライド、6  ィンガ、7L,7R バー、11 プレス制御回路、11 A サイクル開始ボタン、11B サイクル停止ボ ン、12 フィーダ制御回路、13 NCコントロー ラ、14 エンコーダ、15 メイン通信線、16 フ ィーダ・プレス間通信線、17 フィーダ通信 、18A~18F サーボアンプ、19A~19F モータ、20A~2 0F エンコーダ、21 プレス通信線、22A,22B I/F ニット、23A~23D エンコーダ、24A~24D エンコ ダ、25A~25F PDM器、26A~26F サーボアンプ、27A~ 27F サーボモータ、28A~28F エンコーダ。

 本発明の実施形態について、図面を参照 て説明する。なお、以下に説明する実施形 は特許請求の範囲にかかる発明を限定する のではなく、また実施形態の中で説明され いる諸要素及びその組み合わせの全てが特 請求の範囲にかかる発明に必須であるとは らない。

 本発明の一実施形態に係るトランスファ レス装置について説明する。

 図1は、本発明の一実施形態に係るトラン スファプレス装置の要部の概略的な平面構成 図を示す。

 トランスファプレス装置1は、複数の加工 位置P2~P4のそれぞれにセットされた被加工物( 図示省略)に対してプレス加工を行うプレス 2と、被加工物を順次に搬送して各被加工物 プレス機2の複数の加工位置P2~P4へ順次にセ トするフィーダ3とを有する。

 プレス機2は、複数の加工位置P2~P4のそれ れに下側金型が取り付けられるボルスタ4と 、ボルスタ4の上方に配置され、前記複数の 工位置P2~P4に相対する位置のそれぞれに上側 金型が取り付けられる上下移動可能なスライ ド5と、スライド5を移動させるための動力源 してのサーボモータ27A~27F(図2参照)とを有す る。なお、サーボモータ27A~27Fに代えて、油 シリンダや油圧モータのような油圧アクチ エータや、モータのベルト駆動によるフラ ホイールが動力源として用いられてもよい 各被加工物に対して、複数の加工位置P2~P4の それぞれにおいて、異なるプレス加工が順次 に行えるようになっている。

 スライド5は、図示しない複数のクランク 軸にコンロッドを介して接続されており、ク ランク軸が回転されるとボルスタ4の上方に いて往復運動、つまり下降と上昇、を順次 繰り返すようになっている。ここで、クラ ク軸の回転角度をプレス角といい、本実施 態では、スライド5の上死点をプレス角の原 (0°)としている。クランク軸は、サーボモ タ27A~27Fによって回転されるようになってい 。

 フィーダ3は、プレス機2の上流側(図面左 )にあるフィード位置P1から下流側(図面右側 )にあるイジェクト位置P5まで、ボルスタ4上 加工位置P2~P4を順次経由して被加工物を搬送 する。本実施形態では、フィーダ3は、後述 る(図3参照)クランプ動作、リフト動作、ア バンス動作、ダウン動作及びアンクランプ 作という一連の動作を行うことで、図示し いDF(Destack Feeder:デスタックフィーダ)によっ てフィード位置P1に搬入された一枚の被加工 を最初の加工位置P2に搬送し、同時に加工 置P2に載置された被加工物を加工位置P3に搬 し、同時に加工位置P3に載置された被加工 を加工位置P4に搬送し、同時に加工位置P4に 置された被加工物(加工後の製品)をボルス 4外のイジェクト位置P5に搬送する。その後 フィーダ3は、リターン動作を行って、上述 一連の動作を再び実行するための元の位置 もどる。連続的にプレス加工サイクルが繰 返されている間、フィーダ3は、上述したク ランプ動作、リフト動作、アドバンス動作、 ダウン動作、アンクランプ動作及びリターン 動作という一連の動作を繰り返す。

 フィーダ3は、上述した位置P1~P5の列の両 に配置された2本のバー7R、7Lと、それらバ 7R、7Lに取り付けられ、位置P1~P4上の複数の 加工物を同時にクランプするための複数の ィンガ6、6、…と、バー7R、7Lを移動させる 力を発生させるモータ19A~19F(図2参照)とを有 る。バー7R、7Lは、対向するバー7Rのフィン 6、6、…とバー7Lのフィンガ6、6、…とで位 P1~P4上の複数の被加工物を同時にクランプ てそれらを次の位置P2~P5へ搬送するように動 作させられる。すなわち、バー7R、7Lは、モ タ19A~19Fによる動力により、アドバンス動作 びリターン動作に関わるフィード軸(X軸)方 、クランプとアンクランプの動作に関わる ランプ軸(Y軸)方向、リフトとダウンの動作 関わるリフト軸(Z軸)方向に移動するように っている。

 図2は、本発明の一実施形態に係るトラン スファプレス装置が有する制御システムの構 成図を示す。

 トランスファプレス装置1により実行され るプレス加工サイクルの開始及び停止の指示 を入出力するプレス制御回路11と、フィーダ3 の動作を制御するフィーダ制御回路12と、ス イド5の運動を制御するNC(Numerical control)コ トローラ13とが、例えば、信号バスライン又 はLAN(Local Area Network)などのようなメイン通 線15を介して接続されている。

 プレス制御回路11は、プレス加工サイク を開始および停止するためのボタン(サイク 開始ボタン11A及びサイクル停止ボタン11B)な どをもつユーザインタフェース(図示省略)を し、そのユーザインタフェースを介して利 者からの各種指示を入力し、トランスファ レス装置1の全体を統括制御する。例えば、 プレス制御回路11は、サイクル開始ボタン11A より利用者からプレス加工サイクルの開始 示を入力し、当該開始指示をフィーダ制御 路12及びNCコントローラ13に送信する。また プレス制御回路11は、利用者から、サイク 停止ボタン11Bによりプレス加工サイクルの 止指示を入力し、当該停止指示をフィーダ 御回路12及びNCコントローラ13に送信する。

 フィーダ制御回路12には、上述した複数 クランク軸の中の或る代表的なクランク軸 回転位置に応じたパルス信号をカウントす ことにより、代表的なクランク軸のプレス (以下、代表プレス角という)を検出し、代表 プレス角を示す位置信号を発するロータリエ ンコーダ14が接続されている。フィーダ制御 路12は、エンコーダ14からの位置信号を受信 する。また、フィーダ制御回路12は、フィー 通信線17を介して、サーボアンプ18A~18Fに接 されている。サーボアンプ18A~18Fには、モー タ19A~19Fが接続されている。

 モータ19Aは、フィーダ3のバー7R、7Lの双 の上流側部分をクランプ軸方向に移動させ (つまり、クランプ動作とアンクランプ動作 )ための動力を発生する。モータ19Bは、バー 7R、7Lの下流側部分をクランプ軸方向に移動 せる(つまり、クランプ動作とアンクランプ 作の)ための動力を発生する。モータ19Cは、 バー7R、7Lの双方の上流側部分をリフト軸方 に移動させる(つまり、リフト動作とダウン 作の)ための動力を発生する。モータ19Dは、 バー7R、7Lの下流側をリフト軸方向に移動さ る(つまり、リフト動作とダウン動作の)ため の動力を発生する。モータ19Eは、リニアモー タであり、バー7Lをフィード軸方向に移動さ る(つまり、アドバンス動作とリターン動作 の)ための動力を発生する。モータ19Fは、リ アモータであり、バー7Rをフィード軸方向に 移動させる(つまり、アドバンス動作とリタ ン動作の)ための動力を発生する。

 サーボアンプ18A~18Fに対して、フィーダ制 御部12は、上述したフィーダ軸、クランプ軸 リフト軸のそれぞれの方向へバー7R、7Lを移 動させるための制御指令(例えば、モータ19A~1 9Fの目標回転速度)を送信する。

 モータ19A~19Fの回転または直線移動位置に 応じた信号を発するエンコーダ20A~20Fが設け れている。エンコーダ20A~20Fからの信号は、 れぞれの対応するモータを制御するサーボ ンプ18A~18Fに入力される。

 サーボアンプ18A~18Fは、フィーダ制御回路 12から受信した制御指令と、エンコーダ20A~20F からの信号に基づいて、モータ19A~19Fの動作 つまりバー7R、7Lの動作を制御する。

 フィーダ制御回路12は、プレス加工サイ ルの実行中にフィーダ3(バー7R、7L)が行うべ 具体的な動作を時間軸に沿って定義したフ ーダ用タイムスケジュール12Tを記憶する。 ィーダ用タイムスケジュール12Tには、例え 、検出された代表プレス角が所定の基準角 (基準位置)になった時点を原点とした時間 上の各時点においてサーボアンプ18A~18Fに供 すべき制御指令(例えば、モータ19A~19Fの目 速度)を定義する。

 ここで、フィーダ3がフィーダ用タイムス ケジュール12Tに従って動作すると共に、スラ イド5が後述するスライド用スケジュール13T 従って動作し、かつ、フィーダ用タイムス ジュール12Tとスライド用スケジュール13Tの 間軸が相互間でずれてなければ、フィーダ3 スライド5の動作が結果的に同期するように 、それらのスケジュール12T、13Tが予め作成さ れている。

 フィーダ制御回路12は、プレス制御回路11 からプレス加工サイクルの開始指示を受け取 ると、その後、エンコーダ14からの位置信号 示す代表プレス角が上記基準角度(フィーダ 用タイムスケジュール12Tの時間軸の原点に相 当するプレス角)になったことを検出するま 待ち、そして、その基準角度の検出時点以 の各時点にて、その各時点に対応する制御 令をフィーダ用タイムスケジュール12Tから 得して、サーボアンプ18A~18Fに送信する。上 基準角度としては、例えば、フィーダ3とス ライド5が同期している場合にフィーダ3のリ ーンがちょうど終了した時点にてスライド5 が存在すべき位置、すなわち、スライド5が 死点から上死点まで上昇している途中のほ 240°位のプレス角、とすることができる。

 フィーダ制御回路12は、また、プレス加 サイクルを実行中の上記各時点において、 ンコーダ14からの位置信号が示す代表プレス 角と、フィーダ3とスライド5とが同期してい ならばスライドが現在存在しているべき位 (想定プレス角)とを比較し、代表プレス角 想定プレス角よりも進んでいる場合には、 ライド5の速度(以下、プレス速度という)を 少させる指示(換言すれば、プレス角を遅ら る指示)をNCコントローラ13にフィーダ・プ ス間通信線16を介して送信し、他方、代表プ レス角が想定プレス角よりも遅れている場合 には、プレス速度を増加させる指示(換言す ば、プレス角を進ませる指示)をNCコントロ ラ13にフィーダ・プレス間通信線16を介して 信する。なお、想定プレス角は、フィーダ タイムスケジュール12T上で上記時間軸上の 時点ごとに定義されていてもよいし、フィ ダ3のエンコーダ20A~20Fからの信号から検出 れるフィーダ3の現在位置に基づいて計算さ てもよい。

 フィーダ制御回路12は、プレス加工サイ ルの実行中にプレス制御回路11からプレス加 工サイクルの停止指示を受け取った場合には 、フィーダ3を所定のフィーダ待機位置まで 動させてそこに停止させる制御を行う。こ で、フィーダ待機位置は、フィーダ3がアン ランプ動作を終えた後、クランプ動作を開 する前までの間の位置とすることができ、 実施形態では、フィーダ待機位置は、リタ ン動作がちょうど終了した位置とする(図3 照)。後述するように、上記停止指示が発せ れた場合、本実施形態ではスライド5は上死 点で停止する(つまり、スライド5の待機位置 上死点である)が、フィーダ制御回路12は、 止信号を受けた後、スライド5が上死点に到 達した(と想定される)時点までは、フィーダ タイムスケジュール12Tに基づいて、フィー 3とスライド5とが同期するようにフィーダ3 動作させ、そして、スライド5が上死点に到 達した(と想定される)時点以降においては、 ライド5が停止しても、フィーダ3だけをフ ーダ用タイムスケジュール12Tに従ってさら 動作させてフィーダ待機位置にまで移動さ て、そのフィーダ待機位置でフィーダ3を停 させる。

 NCコントローラ13には、プレス通信線21を して、I/F(インタフェース)ユニット22A及び22 B、PDM(Pulse Density Modulation:パルス密度変調)器 25A~25Fが接続されている。PDM器25A~25Fは、サー アンプ26A~26Fに接続されている。サーボアン プ26A~26Fには、モータ27A~27Fが接続されている

 モータ27Aと27Bは、スライド5の上流右側部 分を上昇及び下降させるための動力を発生す る。モータ27Cと27Dは、スライド5の上流左側 分を上昇及び下降させるための動力を発生 る。モータ27Eは、スライド5の下流右側部分 上昇及び下降させるための動力を発生する モータ27Fは、スライド5の下流左側部分を上 昇及び下降させるための動力を発生する。

 サーボアンプ26A~26Fに対して、NCコントロ ラ13は、スライド5の各部のプレス速度指令( 例えば、目標プレス速度に対応した目標モー タ回転速度であり、どのモータも同一値でよ い)を出力する。

 PDM器25A~25Fは、NCコントローラ13から出力 れたプレス速度指令にパルス密度変調を行 、変調した信号をサーボアンプ26A~26Fに送信 る。

 各モータ27A~27Fの動作位置に応じた信号を 発するエンコーダ28A~28Fが設けられている。 ンコーダ28A~28Fの出力信号は、それぞれ対応 るモータを制御するサーボアンプ26A~26Fに入 力されるようになっている。

 サーボアンプ26A~26Fは、PDM25A~PDM25Fから受 した信号と、エンコーダ28A~28Fからの信号に づいて、モータ27A~27Fの動作を制御する。

 I/Fユニット22Aには、上流右側のモータ27A 27Bによるプレス角を検出するための信号を するエンコーダ23Aと、上流左側のモータ27C 27Dによるプレス角を検出するための信号を するエンコーダ23Bと、下流右側のモータ27E プレス角を検出するための信号を発するエ コーダ23Cと、下流左側のモータ27Fのプレス を検出するための信号を発するエンコーダ2 3Dとが接続されている。I/Fユニット22Aは、各 ンコーダ23A~23Dの検出結果をNCコントローラ1 3に入力する。

 I/Fユニット22Bには、スライド5の上流右側 部分の高さ位置を検出するための信号を発す るエンコーダ24Aと、スライド5の上流左側部 の高さ位置を検出するための信号を発する ンコーダ24Bと、スライド5の下流右側部分の さ位置を検出するための信号を発するエン ーダ24Cと、スライド5の下流左側部分の高さ 位置を検出するための信号を発するエンコー ダ24Dとが接続されている。I/Fユニット22Bは、 各エンコーダ24A~24Dの検出結果をNCコントロー ラ13に入力する。

 なお、エンコーダ24A、24B、24C及び24Dに代 て、それぞれの部分におけるスライド5の高 さ位置を検出するリニアセンサを設けるよう にしてもよい。

 NCコントローラ13は、プレス加工サイクル の実行中にスライド5が行うべき具体的動作 時間軸に沿って定義したスライド用タイム ケジュール13Tを記憶する。スライド用タイ スケジュール13Tは、例えば、上死点でスラ ド5が下降を開始した時点を原点とした時間 上の各時点において、PDM器25A~25Fに供給すべ きプレス速度指令(例えば、その各時点での 標プレス速度に対応した目標モータ回転速 )を定義する。

 NCコントローラ13は、プレス加工サイクル 実行中の各時点において、スライド用タイム スケジュール13Tに定義されたその各時点での プレス速度指令をPDM器25A~25Fに送信する。

 後述するように、プレス加工サイクルの 始前は、スライド5は上死点にて待機してい る。この状態においてNCコントローラ13は、 レス制御回路11からプレス加工サイクルの開 始指示を受け取ると直ちに、上述したように スライド用タイムスケジュール13Tから各時点 のプレス速度指令を取得して、PDM器25A~25Fに 信する処理を開始する。

 また、NCコントローラ13は、プレス加工サ イクルの実行中にプレス制御回路11からプレ 加工サイクルの停止指示を受け取ると、そ 後、スライド用タイムスケジュール13Tに従 てスライド5を上死点(スライド待機位置)ま 移動させ、その上死点(スライド待機位置) スライド5を停止させる制御を行う。

 図3は、本発明の一実施形態に係るフィー ダの動作を説明する図である。なお、同図で は、複数の加工位置P2~P4中の一つの加工位置P 2にある被加工物を次の加工位置P3に搬送する フィーダ3のフィンガ6に着目して動作を説明 る。バー7L、7Rの動作もフィンガ6と同様で る。

 フィーダ3の移動動作は、移動線FML、FMRに 示すように、加工位置P2にある搬送対象の被 工物を両側のフィンガ6によってクランプし て被加工物を保持するクランプ動作(閉動作) 、フィンガ6に保持された被加工物を金型よ り高い位置まで持ち上げるリフト(上昇)動作 、フィンガ6に保持された被加工物を次の加 工位置P3まで前方へ移動させるアドバンス動 と、フィンガ6に保持された被加工物を加工 位置P3の金型上に降ろしてそこにセットする ウン(下降)動作と、金型にセットされた被 工物からフィンガ6を離すアンクランプ動作( 開動作)と、被加工物から離されたフィンガ6 元の加工位置P2まで後方へ戻すリターン動 とがある。連続してプレス加工サイクルが り返されている間、フィーダ3は、上述した ランプ動作、リフト動作、アドバンス動作 ダウン動作、アンクランプ動作及びリター 動作の一連の動作を繰り返す。

 ここで、一点鎖線で図示された領域PRは 被加工物をプレスする際にスライド5が位置 る領域を示しており、当該領域PRの上方の 間を、スライド5がプレス加工において移動 る。ここで、領域PRの上方の空間をプレス 工空間ということとする。本実施形態では 例えば、クランプ動作の後半、リフト動作 アドバンス動作、ダウン動作及びアンクラ プ動作の前半においては、フィーダ3の一部( 例えば、フィンガ6の少なくとも一部)がプレ 加工空間内に存在することになる。

 本実施形態では、プレス加工サイクルの 止指示が入力された場合には、フィーダ3は 、リターン動作がちょうど終了した位置(フ ーダ待機位置)まで移動して、そこで停止し 以後、別途指示が入力されるまでそのフィ ダ待機位置で待機するようになっている。 のフィーダ待機位置は、フィーダ3のフィー ド軸に沿った後退端(最も後退した位置)で、 つ、クランプ軸に沿った開端(すなわち、両 バー7L,7Rのフィンガ6の間が最も開いている位 置)で、かつ、リフト軸に沿った低端(最も低 位置、つまり、いわゆるパスライン)である 。このフィーダ待機位置では、フィーダ3は 上述したプレス加工空間の外に存在し、か 、被加工物を保持してない。

 図4は、本発明の一実施形態に係るスライ ドの動作と、フィーダの動作とを同じ時間軸 に沿って説明する図である。図4Aは、スライ 5の動作を示し、図4Bは、フィーダ3の動作を 示している。

 本実施形態では、スライド5の待機位置( ライド待機位置)は、上死点(厳密な上死点で なくても、上死点の近傍でもよい)である。 4Aに示すように、スライド5は、プレス加工 イクルが開始されると、曲線PPに示すように 、上死点から下降して下死点に近づいていき 、下死点近傍において被加工物に対して実際 のプレス加工を行ない、続いて、下死点から 上昇して上死点に到達する。このようにスラ イド5を運動させるために、各モータ27A~27Fの ータ回転数は、例えば曲線RSに示すように 御される。

 本実施形態では、スライド5が上死点(ス イド待機位置)から下降を開始する時点(図4 の左端)を時間軸の原点として、その時間軸 の諸時点におけるモータへの制御指令(例え ば、曲線RSに示すような目標回転速度)が、ス ライド用タイムスケジュールT13に定義されて いる。

 なお、スライド5の具体的な動作態様は、 利用者が任意に定義することができる。特に 下死点近傍におけるプレス動作の態様は、プ レス加工の諸元に応じて変わるので、例えば 、曲線PPではなく、曲線PPaに示すように定義 ることもできる。因みに、曲線PPaに示すよ にスライド5を動作させる場合には、曲線RSa に示すようなモータ目標回転速度をスライド 用タイムスケジュールT13上に定義する。

 各プレス加工サイクルでは、図4Aに示さ たスライドの動作に同期して、フィーダ3の 作は図4Bに示すように制御される。すなわ 、フィーダ3は、スライド5が上死点の付近に 位置するときには、アドバンス動作を実行し 、スライド5が比較的低い高さまで降下する に、ダウン動作を終えて、アンクランプ動 に進み、スライド5が下死点の付近に位置す ときには、リターン動作を実行するように 御される。また、フィーダ3は、リターン動 作を終え、スライド5が上昇を開始した後に クランプ動作に進み、スライド5がフィーダ3 が比較的高い高さまで上昇した後に、リフト 動作を行ない、アドバンス動作を開始するよ うに制御される。そして、プレス加工サイク ルが繰り返し実行されている間、フィーダ3 、繰り返し上記動作を実行するように制御 れる。

 本実施形態では、フィーダ3を制御するた めのフィーダ用タイムスケジュールT12には、 フィーダ3がリターン動作をちょうど完了し 時点(フィーダ待機位置(後退端、開端かつ低 端の位置)の時点)を時間軸の原点として、そ 時間軸上での諸時点でフィーダ3に図4Bに示 れたような諸動作を実行させるための各モ タ19A~19Fへの制御指令(例えば、目標速度)が 義されている。

 このように、スライド5の動作とフィーダ 3の動作は、それぞれの時間軸上で別個に定 されている。図4Aと図4Bとを結ぶ破線により されるように両時間軸が相互間でずれてな れば、スライド5の動作とフィーダの動作と は結果的に同期することになる。また、スラ イド5の動作とフィーダ3の動作とを同期させ に分離して制御することも容易である。

 従って、本実施形態では、上述したよう 、プレス加工サイクルの実行中(スライド5 フィーダ3とが同期して動作しているとき)に プレス加工サイクルの停止指示が入ると、そ の後にスライド5が上死点(スライド待機位置) に到達した時点で、スライド5のみを停止さ 、その後、(フィーダ3の動作をスライド5の 作から分離して)フィーダ3の動作のみを継続 させて、フィーダ3がリターンを終了した時 (つまり、フィーダ待機位置に到達した時点) で、フィーダ3を停止させる、という制御が われる。また、このようにプレス加工サイ ルの停止指示が入った後にプレス加工サイ ルの開始指示が再び入ると、まずは、スラ ド5の動作のみを開始してスライド5を上死点 から下降させ、その後、スライド5がフィー 待機位置に対応する位置(プレス角が240度の 傍)に来た時(この時まではスライド5とフィ ダ3とは同期してない)に、フィーダ3の動作 開始して、スライド5とフィーダ3を同期し 動作させる、という制御が行われる。また スライド5の下死点近傍におけるプレス動作 具体的な態様は、フィーダ3の移動動作とは 関係なしに、任意に定義することができる。

 上記説明から分かるように、スライド5の 待機位置とフィーダ3の待機位置とが、相互 で依存することなく、独立して決められる すなわち、本実施形態では、スライド待機 置は上死点(その近傍も含み得る意味)であり 、フィーダ待機位置は、リターン動作がちょ うど終わった位置(後退端、開端及び低端の 置)(その近傍も含み得る意味)である。その 果、トランスファプレス装置1の待機中に金 のメンテナンス等が行い易く、スライド5を その待機位置にてロックすることも容易であ る。加工サイクルを再開する時、スライド5 フィーダ3を同時に同期させて起動する必要 なく、フィーダ3はスライド5より遅れて起 できるので、フィーダ3が被加工物をクラン し損う可能性が減り、スロースタートの必 性もない。

 因みに、フィーダ3の位置又は運動をスラ イド5のプレス位置に応じて制御する従来技 によると、上記のようにスライド5の動作と ィーダ3の動作の同期や分離を容易に行うこ とはできず、また、スライド待機位置とフィ ーダ待機位置とを独立して決めることは難し い。さらに、そのような従来技術では、スラ イド5の被加工物への衝突時の衝撃によって スライド5の位置に振動が発生すると、フィ ダ3の位置もそれに追従するのでフィーダ3 ハンチングが発生するという問題があるが 本実施形態では、スライド5の位置が振動し も、フィーダ3の位置はその影響を受けない 。

 次の本発明の一実施形態に係るトランス ァプレス装置の処理について説明する。

 図5は、本発明の一実施形態に係るトラン スファプレス装置1の制御処理のフローチャ トである。

 利用者によって、プレス制御回路11がも サイクル開始ボタン11Aが押下されると(ステ プS1)、プレス制御回路11がプレス加工サイ ルの開始指示をフィーダ制御回路12及びNCコ トローラ13に送信する。NCコントローラ13は プレス制御回路11からの開始指示に応答し プレス加工サイクルを開始する(ステップS2) NCコントローラ13は、各プレス加工サイクル において、スライド用タイムスケジュール13T からプレス速度指令を取得して、PDM器25A~25F 送信する。これにより、PDM器25A~25Fが、NCコ トローラ13から出力されたプレス速度指令に パルス密度変調を行い、変調した信号をサー ボアンプ26A~26Fに送信し、サーボアンプ26A~26F モータ27A~27Fの速度をその変調信号に従って 制御する。

 また、これと並行して、フィーダ制御回 12は、プレス制御回路11からの開始指示を受 け取ると、エンコーダ14の信号により検出さ る代表プレス角が所定の基準角度(例えば、 240°であり、これはフィーダ待機位置(リター ンがちょうど終わった位置に対応する)にな たか否か、すなわち、プレスのスライド5が ィーダ待機位置に対応する位置に来たか否 を判定する(ステップS3)。この結果、代表プ レス角が基準角度にまだ達してない間は、フ ィーダ制御回路12は、フィーダ3を待機状態の ままに維持する。その後、代表プレス角が基 準角度に到達すると、フィーダ制御回路12は フィーダ3を起動して(ステップS4)、プレス フィーダ同期制御処理(ステップS5)を行う。

 プレス・フィーダ同期制御処理(ステップ S5)では、フィーダ制御回路12は、代表プレス が基準角度に達した時点以後の諸時点の各 において、フィーダ用タイムスケジュール1 2Tから各時点に対応する制御指令を取得し、 れをサーボアンプ18A~18Fに送信する。それと 並行して、フィーダ制御回路12は、上記諸時 の各々において、エンコーダ14の信号によ 検出される代表プレス角と、各時点でのフ ーダ3の位置(実際の現在位置又はタイムスケ ジュールに基づく位置のいずれであってもよ い)に対応する想定プレス角とを比較し、代 プレス角が想定プレス角よりも進んでいる 合には、プレス速度を減少させる指示(プレ 速度減少指示)をNCコントローラ13にフィー ・プレス間通信線16を介して送信し、他方、 代表プレス角が想定プレス角よりも遅れてい る場合には、プレス速度を増加させる指示( レス速度増加指示)をNCコントローラ13にフィ ーダ・プレス間通信線16を介して送信する処 を開始する。フィーダ3の動作を制御する時 間軸と、スライド5の動作を制御する時間軸 の間にずれがあってフィーダ3の動作とスラ ド5の動作とが同期してない場合に、上述し たプレス速度減少/増加指示により、そのず が修正されて、フィーダ3の動作とスライド5 の動作とが事実上同期するようになる。

 従って、プレス加工サイクルの開始指示 入った場合、まず、スライド5が上死点から 動作を開始し、その後、スライド5がフィー 3の待機位置(リターン動作がちょうど終了し た位置)に対応する位置に来た時から、フィ ダ3の動作が開始して、以後、スライド5とフ ィーダ3の動作が同期することになる。

 このようなプレス・フィーダ同期制御処 が実行されている間、プレス制御回路11は 利用者によってサイクル停止ボタン11Bが押 されたか否かを検出し(ステップS6)、サイク 停止ボタン11Bが押下されていないと検出し 場合(ステップS6:No)には、プレス・フィーダ 同期制御処理を引き続き実行する。

 一方、サイクル停止ボタン11Bが押下され ことを検出した場合(ステップS6:Yes)には、 レス制御回路11は、プレス加工サイクルの停 止指示をフィーダ制御回路12及びNCコントロ ラ13に通知する。

 NCコントローラ13は、プレス制御回路11か プレス加工サイクルの停止指示を受け取る 、その後、スライド5がスライド待機位置( 死点)に到達するまでは、上記のようにスラ ド用タイムスケジュール13Tに従って制御さ るスライド5の動作を継続し、スライド5が ライド待機位置(上死点)に到達した時、スラ イド5をその上死点に停止させる(ステップS7)

 フィーダ制御回路12は、プレス制御回路11 からプレス加工サイクルの停止指示を受け取 ると、その後、フィーダ3がフィーダ待機位 (リターン動作がちょうど終了した位置)に到 達するまでは、上記のようにフィーダ用タイ ムスケジュール12Tに従って制御されるフィー ダ3の動作を継続し、フィーダ3がフィーダ待 位置(リターン動作がちょうど終了した位置 )に到達した時、フィーダ3をそのフィーダ待 位置に停止させる(ステップS8)。従って、プ レス加工サイクルの停止指示が入った場合、 まず、スライド5が上死点に到達したところ 停止し、その後、フィーダ3が単独で動作を 続して、リターン動作が終わった時点でフ ーダ3が停止することになる。

 図6は、本発明の一実施形態に係るトラン スファプレス装置のプレス・フィーダ同期制 御処理(図5のステップS5)のフローチャートを す。

 プレス・フィーダ同期制御処理(図5のス ップS5)においては、NCコントローラ13は、各 点において、スライド用タイムスケジュー 13Tに基づいて、その各時点でのプレス速度 令を決定する(ステップS11)。また、NCコント ローラ13は、フィーダ制御回路12からプレス 度減少指示又は増加指示を受信しているか かを判定し(ステップS12及びS14)、減少指示又 は増加指示を受信している場合には、決定さ れたプレス速度指令が示す目標速度値を、プ レス速度減少指示又は増加指示が示す減少値 又は増加値だけ減少又は増加させる(ステッ S13及びS15)。これにより、その時点でのプレ 速度指令が確定される。

 次いで、NCコントローラ13は、上記ステッ プS11~S15で確定されたプレス速度指令をPDM器25 A~25Fに送信する。これにより、PDM器25A~25Fが、 NCコントローラ13から出力されたプレス速度 令に従いパルス密度変調を行い、変調信号 サーボアンプ26A~26Fに送信し、サーボアンプ2 6A~26Fがモータ27A~27Fの速度を変調信号に従っ 制御する。

 一方、上記のようなNCコントローラ13の制 御動作と並行して、フィーダ制御回路12は、 下の制御動作を行う。すなわち、フィーダ 御回路12は、各時点において、フィーダ用 イムスケジュール12Tからその各時点におけ フィーダ3への制御指令を取得して、サーボ ンプ18A~18Fに送信する(ステップS17)。これに り、サーボアンプ18A~18Fがモータ19A~19Fを制 することとなる。

 また、フィーダ制御回路12は、各時点に いて、エンコーダ14により検出される代表プ レス角と、各時点でのフィーダ3の位置に対 する想定プレス角とを比較して、代表プレ 角が想定プレス角よりも進んでいるか遅れ いるかを判断する(ステップS18及びS20)。代表 プレス角が想定プレス角よりも進んでいる場 合には、フィーダ制御回路12は、プレス速度 少指示をNCコントローラ13に送信し(ステッ S19)、他方、代表プレス角が想定プレス角よ も遅れている場合には、プレス速度増加指 をNCコントローラ13に送信する(ステップS21)

 上記したように本実施形態のトランスフ プレス装置1によると、サイクル停止ボタン 11Bが押下された場合には、スライド5は、上 点(その近傍を含む)のスライド待機位置に停 止され、フィーダ3は、リターン動作終了位 (その近傍を含む)のフィーダ待機位置に停止 される。

 したがって、トランスファプレス装置1の プレス加工サイクルの停止後において、スラ イド5を単独でプレス加工動作させても、フ ーダと干渉することがなく、フィーダ3が邪 になることがない。また、サイクル停止後 金型とスライド5との間の間隔が最大である ため、金型のふき取りや、製品確認も容易且 つ迅速に行うことができる。また、フィーダ 3を単独で搬送動作させても、スライド5と干 することがなく、スライド5が邪魔になるこ とがない。

 また、本実施形態のように、モータによ 回転されるクランク軸によりスライド5を往 復移動させるプレス機2の場合、スライド待 位置が上死点であることにより、上死点で モータの停止位置に多少の変動があっても スライド5の停止位置はほとんど変動しない で、スライド5を精度よく上死点に停止させ ることができる。このため、サイクル停止後 に安全のためにスライド5をその上死点にロ クする機構(典型的には、プレス機2のフレー ムなどの固定物に形成された穴と、スライド 5に形成された穴とに、閂を通すようにした の)が簡単になるとともに、確実にスライド5 を上死点にロックできる。

 また、本実施形態のトランスファプレス 置1によれば、フィーダ3の動作が、スライ 5の位置に依存しない時間スケジュールに従 て制御されるので、プレス時の衝撃でスラ ド5の位置が変動しても、フィーダ3はスラ ド5の位置変動の影響を受けずに動作するこ ができる。

 また、本実施形態のトランスファプレス 置1によれば、スライド5の移動を開始する には、フィーダ3の移動を考慮する必要がな ので、スライド5の移動とフィーダ3の移動 を完全同期させる従来技術の場合のように スロースタートの必要がなく、いきなり定 運転速度で動作を開始できる。

 また、本実施形態のトランスファプレス 置1によれば、スライド5は、被加工物をク ンプしてない状態から動作を開始するので 被加工物をクランプする状態から動作を開 する従来技術のように、動作開始時にDFから の被加工物をクランプし損ってしまう、いわ ゆる歯抜け運転が生じる可能性が低減される 。

 また、本実施形態のトランスファプレス 置1によれば、スライド5とフィーダ3の動作 同期させる方法として、フィーダ3の位置に 応じてスライド5の動作を修正するようにし いるので、それとは逆にスライド5の位置に 存してフィーダ3の動作を制御する従来技術 に比較して、(スライド5の動作の方が、フィ ダ3の動作よりも単純であるから)制御が容 である。

 以上、本発明の実施形態について説明し が、この実施形態は本発明の説明のための 示にすぎず、本発明の適用範囲をこの実施 態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は その要旨を逸脱することなく、その他の様 な態様でも実施することができる。

 例えば、上記実施形態では、スライド待 位置を上死点(その近傍でもよい)としてい が、本発明はこれに限られず、フィーダ3が の移動範囲のどの位置にあってもフィーダ3 に接触し得ないようにフィーダ3から十分離 た位置(例えば、フィーダ3の移動範囲の外に スライド5及び上側金型が存在する位置)であ ば、スライド待機位置は、上死点以外の位 (例えば、フィーダ3の最大高さより高い任 の位置)でもよい。

 また、上記実施形態では、フィーダ待機 置をリターン動作の終了位置(その近傍でも よい)としているが、本発明はこれに限られ 、スライド5がその移動範囲のどの位置にあ てもスライド5による被加工物のプレス加工 に支障を与えない位置(例えば、スライド5及 上側金型の移動範囲の外にフィーダ3が存在 する位置)であれば、フィーダ待機位置は、 ターン動作終了位置以外の位置でもよい(例 ば、リターン動作の開始から終了までの間 任意の位置)であってもよい。

 また、上記実施形態では、サイクル停止 には、スライド5をスライド待機位置で先に 停止させ、その後にフィーダ3をフィーダ待 位置に停止させ、また、サイクル開始時に 、スライド5をスライド待機位置から先に起 し、その後にフィーダ3をフィーダ待機位置 から起動させるが、本発明はこれに限られず 、スライド5とフィーダ3の停止順序または起 順序が、サイクル停止時またはサイクル開 時のプレス角などの状況に応じて、または 況に関係なく常に、上記実施形態とは逆で っても良い。例えば、フィーダ3のリターン 中にサイクル停止が入った場合、まず、フィ ーダ3のリターンが終了した時点でフィーダ3 停止し、その後に、スライド5が上死点に到 達した時点で、スライド5を停止してもよい また、起動時において、フィーダ3を起動さ 、その後、スライド5を動作させるようにし てもよく、この場合には、フィーダ3がスラ ド5と同期しているならばスライド3が現在存 在しているべき想定プレス角度を発生する想 定プレス角度発生装置を備えるようにし、NC ントローラ13は、フィーダ3の動作が開始し 後、想定プレス角度がスライド待機位置に 応したプレス角度に達した時に、スライド5 の動作を開始するように構成してもよい。

 また、上記実施形態では、プレス制御回 11は、ユーザから停止指示、及び/又は開始 示を入力するようにしていたが、本発明は れに限られず、例えば、プレス制御回路11 、外部の装置から停止指示及び/又は開始指 を入力するようにしてもよく、また、プレ 制御回路11が、トランスファプレス装置内 において発生した停止指示及び/又は開始指 を入力するようにしてもよい。

 また、上記実施形態では、クランク軸の 転によってスライドを移動させる方式のト ンスファプレス装置に本発明を適用した例 示していたが、本発明はこれに限られず、 えば、ボールスクリューを回転させること よりスライドを移動させる方式や、油圧シ ンダでスライドを移動させる方式や、モー のベルト駆動によるフライホイールにより ライドを移動させる方式のトランスファプ ス装置にも適用することができる。

 また、上記実施形態では、フィーダ用タイ スケジュール12Tは、フィーダ3を駆動するモ ータ19A~19Fの目標回転速度を時間軸に沿って 義したものであり、スライド用スケジュー 13Tは、プレス機2を駆動するモータ27A~27Fの目 標回転速度を時間軸に沿って定義したもので あるが、本発明ではこれに限られない。例え ば、フィーダ用タイムスケジュール12Tが、フ ィーダ3のバー7R、7Lの各軸方向の目標位置を 間軸に沿って定義したものであってもよい この場合、バー7R、7Lの各軸方向の位置の検 出装置を設け、この検出装置からの検出値と 前記目標位置との差から速度指令を算出し、 サーボアンプ18A~18Fに送信することになる。 た、スライド用スケジュール13Tが、スライ 5の目標位置を時間軸に沿って定義したもの あってもよい。この場合、スライドの位置 検出装置を設け、この検出装置からの検出 と前記目標位置との差から速度指令を算出 、PDM器25A~25Fに送信することになる。